JP2000019312A - 反射ミラー - Google Patents

反射ミラー

Info

Publication number
JP2000019312A
JP2000019312A JP10186306A JP18630698A JP2000019312A JP 2000019312 A JP2000019312 A JP 2000019312A JP 10186306 A JP10186306 A JP 10186306A JP 18630698 A JP18630698 A JP 18630698A JP 2000019312 A JP2000019312 A JP 2000019312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface layer
thickness
intermediate layer
metal
front surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10186306A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Ota
達男 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP10186306A priority Critical patent/JP2000019312A/ja
Publication of JP2000019312A publication Critical patent/JP2000019312A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面反射率と裏面反射率の双方が高く、耐久
性の高い反射ミラーを実現する。 【解決手段】 プラスチック基材の表面に、フッ化マグ
ネシュームからなる下地層、金属からなる中間層、及び
酸化シリコンからなる表面層を少なくとも有する光反射
積層体を設けたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチック基材を
用いた反射ミラーに関するものであり、表面反射率及び
裏面反射率を共に高く維持し、耐久性の高い反射ミラー
を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック基材を用いた反射ミラーに
おいて、従来より反射率の向上、膜付着性の向上、及び
耐環境性の向上が望まれており、各種の対策が成されて
きた。
【0003】例えば第1の従来技術として、プラスチッ
ク基材上に酸化シリコン層、アルミニューム金属層、及
び酸化シリコン層を積層し、アルミニューム金属層の耐
環境性を向上させたものがある。
【0004】また、第2の従来技術として、プラスチッ
ク基材上にクロム金属層、アルミニューム金属層、及び
酸化シリコン層を積層し、クロム金属層により膜付着性
を向上させ、表面の酸化シリコン層によって耐環境性を
向上させたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
おいて、図1の断面図に示すような反射ミラーの場合
に、金属層の両面の反射率を高く維持し、且つ耐久性も
高く維持することは困難であった。特に、裏面反射率が
高く、耐久性の高い反射ミラーを得るためには、金属層
の下地層は透明性が高く、且つ基材に対して膜付着性が
高くなければならない。
【0006】前述の第1の従来技術の場合は、下地層に
二酸化シリコンを用いたときは透明性が高いが、基材を
プラスチック、特にアクリル樹脂にした場合、アクリル
樹脂に対する膜付着性が低いため、高温高湿放置におい
て光反射積層体が基材より剥離する欠点があった。ま
た、下地層に一酸化シリコンを用いたときは、基材に対
して膜付着性は高いが透明性が劣るため、裏面反射率が
劣る欠点があった。
【0007】前述の第2の従来技術の場合は、下地層に
クロム金属層を用いたときは、膜付着性は高いが、クロ
ム金属の反射率が低いため、裏面反射率が低下してしま
う問題がある。
【0008】本発明はかかる問題に鑑みてなされたもの
であり、プラスチック基材を用いた反射ミラーにおい
て、表面反射率及び裏面反射率を共に可視光領域(35
0nm〜750nm)にて85%以上の高反射率を維持
すると共に、耐久性の高い反射ミラーを提案することを
課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、プラスチッ
ク基材の表面に、フッ化マグネシュームからなる下地
層、金属からなる中間層、及び酸化シリコンからなる表
面層を少なくとも有する光反射積層体を設けたことを特
徴とする反射ミラーにより解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の反射ミラーの実施の形態
を以下に説明する。また、反射ミラーの断面図を図2に
示す。
【0011】基材はプラスチックであり、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ア
クリルニトリルスチレン共重合体、ポリオレフィン等の
有機高分子材料を用い、キャスティング若しくはインジ
ェクション等の成型方法により精密に成型された部材で
ある。
【0012】下地層はフッ化マグネシュームからなり、
真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等に
よって製膜される。
【0013】なお、フッ化マグネシュームの下地層は透
明性が高く、50nm〜300nmの範囲の膜厚におい
て、可視光領域で88%と高い裏面反射率が得られた。
【0014】中間層は金属からなり、アルミニューム、
金、銀、銅、白金等を主成分とした金属が用いられ、特
にアルミニューム、若しくはアルミニューム合金は生産
性が良く安価であるため好ましい。製膜法としては真空
蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法がある。
【0015】なお、膜厚は15nm〜150nmの範囲
が望ましい。
【0016】表面層は一酸化シリコン、若しくは二酸化
シリコンを主成分とした酸化シリコンからなり、製膜法
はフッ化マグネシュームからなる下地層と同様である。
【0017】なお、膜厚を5nm〜45nmと薄くする
ことにより、可視光領域で90%と高い表面反射率が得
られた。
【0018】また、フッ化マグネシュームからなる下地
層の膜厚を、金属からなる中間層の膜厚と、酸化シリコ
ンからなる表面層の膜厚の和より大きくすることによ
り、クロスカットテープ剥離で、剥離面積0%の高い付
着性が得られた。
【0019】以上の反射ミラーを60℃,90%の高温
高湿環境に1週間放置した後においても、膜の剥がれや
曇りは発生せず、70℃の乾燥環境に1週間放置した後
においても、膜の剥がれや割れ等が発生せず、光学性
能、及び耐久性の点で非常に優れていた。
【0020】なお、下地層と中間層との間、又は中間層
と表面層との間に、更に透明性の高い酸化物を第2の中
間層として積層してもよい。
【0021】
【実施例】本発明の反射ミラーの3種の実施例と6種の
比較例を以下に示す。なお、実施例3と比較例6を除い
て各データを表1にまとめた。
【0022】
【表1】
【0023】なお、表面反射率(R1)及び裏面反射率
(R2)の評価に関しては、波長400nmの光の反射
率を測定し、80%以上を○とし、80%未満を×とし
た。
【0024】膜付着性の評価に関しては、クロスカット
テープ剥離テストを行い、剥離面積なしを○、剥離面積
20%未満を△、20%以上を×とした。
【0025】耐環境性の評価に関しては、表2による。
【0026】
【表2】
【0027】 [実施例1] 基材 アクリル樹脂射出成型板 下地層 フッ化マグネシューム 空蒸着(基板温度:30℃〜70℃) 膜厚:50nm〜200nm 中間層 アルミニューム金属又はアルミニューム合金 真空蒸着(基板温度:30℃〜70℃、真空度:1×10-3Pas) 膜厚:15nm〜30nm 表面層 一酸化シリコン 真空蒸着(酸素ガス導入:2×10-2Pas) 膜厚:15nm〜10nm 評価光反射率:表1及び図3のグラフに示す如く表面反
射率と裏面反射率とも良好である。
【0028】耐久性 :表1に示す如く膜付着性、耐環
境性とも良好である。
【0029】 [実施例2] 基材 ポリカーボネート樹脂射出成型湾曲板 下地層 フッ化マグネシューム 真空蒸着(基板温度:25℃〜50℃) 四フッ化炭素ガスを真空槽に導入しながら、蒸着 (1×10-2Pasの真空度まで) 膜厚:180nm〜300nm 中間層 アルミニューム金属 真空蒸着(基板温度:30℃〜70℃、真空度:1×10-3Pas) 膜厚:30nm〜150nm 表面層 二酸化シリコン 真空蒸着(基板温度:30℃〜70℃、真空度:2×10-3Pas) 膜厚:5nm〜18nm 評価 表1に示す如く良好である。
【0030】[実施例3]実施例2の構成において、下
地層と中間層との間に厚さ5nm〜10nmの酸化チタ
ン層を設け、中間層と表面層との間に厚さ3nm〜8n
mの酸化チタン層を設た。
【0031】この結果、表面反射率、及び裏面反射率の
双方が82%以上となって良好であり、また、膜付着性
及び耐環境性も良好であった。
【0032】 [比較例1] 基材 アクリル樹脂射出成型平板 下地層 二酸化シリコン 真空蒸着、酸素ガス導入(圧力:1.5×10-2Pas) 膜厚:80nm〜200nm 中間層 アルミニューム金属 真空蒸着、真空度:1〜2×10-3Pas 膜厚:15nm〜30nm 表面層 一酸化シリコン 真空蒸着、真空度:2〜3×10-3Pas 膜厚:5nm〜10nm 評価 表1に示すように、膜付着性は△である。また、下地層
の膜厚が中間層と表面層との膜厚の和より大きくても、
膜付着性が良くなかった。なお、他の性能は良好であ
る。
【0033】[比較例2]本例は実施例2と同様な構成
であるが、膜厚が異なる。
【0034】 基材 アクリル樹脂射出成型平板 下地層 フッ化マグネシューム 真空蒸着(基板温度:30℃〜70℃、真空度1.5〜2×10-3Pa s) 膜厚:30nm〜70nm 中間層 アルミニューム金属 真空蒸着(真空度:1〜1.5×10-3Pas) 膜厚:80nm〜100nm 表面層 二酸化シリコン 真空蒸着(真空度:2〜3×10-3Pas) 膜厚:16nm〜18nm 評価 下地層の膜厚が中間層と表面層との膜厚の和より小さい
ので、表1に示すように膜付着性は劣る。
【0035】[比較例3]本例は実施例2と同様な構成
であるが、中間層の膜厚が薄い。
【0036】基材 ポリカーボネート樹脂 中間層 アルミニューム金属、膜厚10nm以下 評価 膜付着性良好。しかし、光反射率が70%以下と劣る。
【0037】なお、中間層の膜厚を約15nm以上にす
れば、反射率は略一定の80〜90%となって良好であ
るが、160nm〜200nm以上に厚くすると、コス
トアップになってしまう。
【0038】[比較例4]本例は実施例1と同様な構成
である。
【0039】 評価 一酸化シリコンの吸収が増す光波長400nm付近の透
過率が78%と劣化した。また、下地層の膜厚が薄いた
め膜付着性が劣る。
【0040】[比較例5]本例は実施例2と同様な構成
である。
【0041】 評価 表面反射率は79%と劣り、膜付着性も劣る。
【0042】[比較例6]実施例2の構成において、表
面層の二酸化シリコンの膜厚を2nm〜3nmにしたと
き、耐環境性、特に耐高温高湿特性が劣化した。
【0043】以上の如く、下地層をフッ化マグネシュー
ムとし、下地層の膜厚を中間層と表面層の膜厚より厚く
し、中間層を金属として膜厚を15nm以上にし、更に
表面層に酸化シリコンを用いて膜厚を5nm〜45nm
にすると、下地層と中間層の間、中間層と表面層の間に
更に極めて薄い層を追加した場合でも、耐環境性、反射
率とも良好な反射ミラーが得られる。
【0044】
【発明の効果】請求項1、3に記載の反射ミラーによれ
ば、表面反射率と裏面反射率の双方が高く、耐久性の高
い反射ミラーが実現できる。
【0045】請求項2に記載の反射ミラーによれば、剥
離強度の大きい反射ミラーが実現できる。
【0046】請求項4に記載の反射ミラーによれば、反
射率の割には生産性が良く、安価な反射ミラーが実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術を説明する反射ミラーの断面図であ
る。
【図2】本発明の反射ミラーの断面図である。
【図3】実施例1における表面反射率と裏面反射率の波
長に対するグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック基材の表面に、フッ化マグ
    ネシュームからなる下地層、金属からなる中間層、及び
    酸化シリコンからなる表面層を少なくとも有する光反射
    積層体を設けたことを特徴とする反射ミラー。
  2. 【請求項2】 前記フッ化マグネシュームからなる下地
    層の膜厚を、前記金属からなる中間層の膜厚と、酸化シ
    リコンからなる表面層の膜厚の和より大きくしたことを
    特徴とする請求項1に記載の反射ミラー。
  3. 【請求項3】 前記フッ化マグネシュームからなる下地
    層の膜厚をt1としたとき、50nm≦t1≦300nm
    を満足し、 前記金属からなる中間層の膜厚をt2としたとき、15
    nm≦t2≦150nmを満足し、 前記酸化シリコンからなる表面層の膜厚をt3としたと
    き、5nm≦t3≦45nmを満足することを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の反射ミラー。
  4. 【請求項4】 前記金属からなる中間層はアルミニュー
    ム金属、若しくはアルミニュームを主成分とした金属層
    であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記
    載の反射ミラー。
JP10186306A 1998-07-01 1998-07-01 反射ミラー Pending JP2000019312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10186306A JP2000019312A (ja) 1998-07-01 1998-07-01 反射ミラー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10186306A JP2000019312A (ja) 1998-07-01 1998-07-01 反射ミラー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000019312A true JP2000019312A (ja) 2000-01-21

Family

ID=16186027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10186306A Pending JP2000019312A (ja) 1998-07-01 1998-07-01 反射ミラー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000019312A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006518883A (ja) * 2003-02-24 2006-08-17 レイセオン・カンパニー 高精密度のミラーおよびその製造方法
JP2010058111A (ja) * 2008-08-06 2010-03-18 憲一 ▲高▼木 コーティング方法及び該コーティング方法で表面処理したプラスティック製品

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006518883A (ja) * 2003-02-24 2006-08-17 レイセオン・カンパニー 高精密度のミラーおよびその製造方法
JP4664277B2 (ja) * 2003-02-24 2011-04-06 レイセオン カンパニー 高精密度のミラーおよびその製造方法
JP2010058111A (ja) * 2008-08-06 2010-03-18 憲一 ▲高▼木 コーティング方法及び該コーティング方法で表面処理したプラスティック製品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4944581A (en) Rear face reflection mirror of multilayer film for synthetic resin optical parts
US5725959A (en) Antireflection film for plastic optical element
WO2011062084A1 (ja) 赤外線反射基板
WO2004005210A3 (fr) Substrat transparent comportant un revetement antireflet
KR20080031174A (ko) 반사막용 적층체
US20020140885A1 (en) Heat-resistant reflecting layer, laminate formed of the reflecting layer, and liquid crystal display device having the reflecting layer or the laminate
JP2838525B2 (ja) 反射鏡
JP3438738B2 (ja) 光学部材、及び光学部品
JPH0446401B2 (ja)
JP2000019312A (ja) 反射ミラー
US6532119B1 (en) Laminated film for thin film mirrors
JPH0462363B2 (ja)
JP2000241612A (ja) 反射鏡
TWI238268B (en) Reflection mirror and optical equipment using the same
JP3221764B2 (ja) 合成樹脂製光学部品の反射防止膜
JP2001319384A (ja) スタンパ形成用電極材料およびスタンパ形成用薄膜
JPH08327809A (ja) プラスチック製反射ミラー
JP3206957B2 (ja) 表面反射鏡
JP2001319381A (ja) 光ディスクの製造方法
US20080174895A1 (en) High reflection mirror and process for its production
JPH07168008A (ja) Ag表面鏡
JP3120882B2 (ja) 表面高反射鏡
CN101151557A (zh) 高反射镜及其制造方法
JP2724260B2 (ja) 反射防止膜を有する光学部材
JPH11149005A (ja) 内面反射ミラーおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080304

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080701