JP2000018840A - 被加熱物の収納容器 - Google Patents

被加熱物の収納容器

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JP2000018840A
JP2000018840A JP10190699A JP19069998A JP2000018840A JP 2000018840 A JP2000018840 A JP 2000018840A JP 10190699 A JP10190699 A JP 10190699A JP 19069998 A JP19069998 A JP 19069998A JP 2000018840 A JP2000018840 A JP 2000018840A
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JP
Japan
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bottom plate
side wall
box
heated
thickness
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Pending
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JP10190699A
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English (en)
Inventor
Akinaga Takamura
明修 高村
Masataka Kida
雅隆 木田
Yoshiaki Kono
芳明 河野
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し熱処理使用した際に生じる変形を抑
制し、ワークの変形や不良などの不具合が生じない匣を
提供する。 【解決手段】 ワークを載置する底板3と、底板3の周
囲に設けられた側壁5とからなり、底板3と側壁5とで
ワークの収納空間13が形成されてなる匣1であって、
底板3の中央側に側壁5側より薄い部分を有することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱物の収納容
器、特に、セラミック成形体の焼成時に用いられる収納
容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被加熱物(以下、ワークとす
る)の焼成に際しては、ワークを収納容器(以下、匣と
する)内に載置して焼成している。図8に示すように、
従来の匣20は、ワーク(図示しない)を載置する底板
21と、底板21の周囲に設けられた側壁22とからな
る。また、側壁22は、底板の上下面から突出し、底板
の上面に突出した部分は収納空間23の壁部22aに、
底板21の下面に突出した部分は匣20の脚部22bと
なっている。なお、この匣20は、焼成炉(図示しな
い)において1000℃以上の高温下で用いられること
から、耐熱性を有する材質(主にアルミナ)からなる。
さらに、この匣20は、ワーク(図示しない)の焼成時
に匣20同士を積み重ねて用いている。ワークの焼成時
には収納空間23内を閉塞する必要があることから、匣
20同士の密閉性の向上を図るため、その接触部分であ
る側壁22の上下面には、接触部分を平行にするための
ラッピング処理が施されている。なお、この匣20に脚
部22bを設けているのは、接地面を脚部22bの底面
のみとして、ラッピング面積を減らすためである。
【0003】ワークの焼成方法は、まず、ワークを匣2
0の底板21上に載置した後、それぞれの匣20を積み
重ねて焼成炉内に投入し、内部のワークを焼成する。し
かるのち、匣20を焼成炉から取り出し、匣20の内部
にあるワークの焼結体を取り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
匣20には、焼成炉内に投入して繰り返し使用している
うちに、ワークから飛散する拡散物質との反応や、載置
しているワークの荷重により、底板21が図9のように
下方に変形してしまうという問題点があった。このよう
な変形が生じることにより、以下のような不具合が生
じ、匣20の使用が不可能となっていた。
【0005】1.匣20の載置面に歪みが生じるため、
ワークの変形が生じる原因となる。
【0006】2.匣20全体が内側に歪むため、図9の
ように、匣20同士の接触面が平行とならず、密閉度が
低下する。その結果、ワーク不良が生じる原因となる。
【0007】本発明の目的は、繰り返し熱処理使用した
際に生じる変形を抑制し、ワークの変形や不良などの不
具合が生じない匣を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような目
的に鑑みてなされたものである。第1の発明の匣は、被
加熱物を載置する底板と、前記底板の周囲に設けられた
側壁とからなり、前記底板と前記側壁とで被加熱物の収
納空間が形成されてなる被加熱物の収納容器であって、
前記底板の中央側に前記側壁側より薄い部分を有するこ
とを特徴とする。
【0009】このような構成にすることによって、匣の
底板の中央部にかかる応力が匣の側壁側に分散するた
め、匣の底板の変形を抑制できる。
【0010】また、第2の発明の匣においては、前記底
板の肉厚は、前記側壁側から前記中央側にかけて連続的
または段階的に薄くなっていることが好ましい。
【0011】このような底板にすることによって、底板
にかかる応力をよりスムーズに分散させることができ
る。
【0012】また、第3の発明の匣は、被加熱物を載置
する底板と、前記底板の周囲に設けられた側壁とからな
り、前記底板と前記側壁とで被加熱物の収納空間が形成
されてなる被加熱物の収納容器であって、前記底板の下
面の中央側には、前記側壁側に比べより深い凹部が形成
されていることを特徴とする。
【0013】このような構成にすることによって、匣の
底板の中央部にかかる応力が匣の側壁側に分散するた
め、匣の底板の変形を抑制できる。
【0014】また、第4の発明の匣においては、前記底
板の下面に形成された凹部は、テーパ状もしくは階段状
であることが好ましい。
【0015】このような底板にすることによって、底板
にかかる応力をよりスムーズに分散させることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の匣は、1000℃以上の
高熱下で使用されるため、その材質はセラミックであ
る。具体的には、アルミナ、ジルコニア、マグネシア等
が挙げられる。また、匣の形状は、ワークを載置する平
坦な載置面と、ワークを密閉する収納空間を形成する壁
面があればよく、その外形などは特に限定しない。具体
的には、載置面が四角形の直方体状のものや、載置面が
円形の円柱状のものなどが挙げられる。匣の形状は、ワ
ークの形状、焼成炉のタイプによってそれぞれ最適なも
のを選べばよい。また、本発明の匣は、その製造方法を
特に限定するものではない。例えば、複数の部品を成
形、焼成したたものを組み合わせたりしてもよい。
【0017】また、匣の底板は、応力を分散させるため
にその中央側が薄く、側壁側が厚くなっている。なお、
本発明の匣は、その中央側が側壁側に比べ、1箇所でも
底板の肉厚が薄い部分があればよい。例えば底板が四角
形である場合、一対の対向する側壁近傍の底板の肉厚に
比べ、その一対の側壁の中心線近傍の底板の肉厚が薄く
なっており、もう一対の対向する側壁とその側壁の中心
線との肉厚に変化がないような場合も含む。ただし、底
板の中央から見て側壁側全方向に向かって肉厚の傾斜も
しくは凹部の形成がなされていることが底板にかかる応
力をより効率的に分散させることができるという点で好
ましい。
【0018】また、肉厚の傾斜もしくは凹部の形成は、
テーパ状であってもよいし、階段状であってもよいが、
よりスムーズな応力の分散を行うために、テーパ状のも
のを用いることが好ましい。
【0019】また、底板の厚みは、厚くすればするほど
強度が増し、変形しにくくなるが、その分熱容量も大き
くなる。また、逆に薄くすれば熱容量は小さくなるが、
強度が低下するので、本発明のような構成をとる効果が
小さくなる。したがって、底板の中央部を薄くした分、
側壁側を厚くするようにすれば、熱容量は変わらず、強
度も低下することはない。
【0020】以下、本発明の実施例について説明する。
【0021】
【実施例】(実施例1)図1は実施例1の匣を下方から
見た概略斜視図、図2は実施例1の匣の概略断面図、図
3は実施例1の匣の変形例を下方から見た概略斜視図、
図4は実施例1の匣の変形例の概略断面図、図5は実施
例2である匣のさらに他の変形例を下方から見た概略斜
視図である。本発明の匣の製造方法について説明する。
まず、純度99.5%のアルミナ原料粉末と、バインダ
ーと、水とを混合し、混合物を得た。次に、得られた混
合物を鋳型内に注型し、硬化させて成形体を得た。得ら
れた成形体を1700℃で5時間焼成し、焼結体とし
た。さらに、得られた焼結体の側壁の上面および下面に
ラッピング処理を施し、本実施例の匣を得た。
【0022】図1、図2に示すように、本実施例の匣1
は、底板3と、側壁5とからなる。底板3は長方形であ
り、その肉厚は短辺の中心線(中央側)が薄く、短辺側
(側壁側)が厚くなっており、その厚みの差は1mmであ
る。なお、底板3の載置面は平坦であり、下面にテーパ
部9を設けて凹部7とし、肉厚の変化を付けた。
【0023】また、側壁5は、底板3より上方に突出し
た壁部5aと、底板3より下方に突出した脚部5bとか
らなり、壁部5aと底板3によって収納空間13を形成
している。また、壁部5aの上面と脚部5bの下面には
ラッピング処理がなされている。なお、壁部5aの上面
と脚部5bの下面の面積は同じである。
【0024】また、図3、図4に示すように、底板3の
下面に階段状の段差部11を設けることによって、段階
的に肉厚の変化を付けてもよい。また、図5のように、
底板3を円形とした匣2でもよい。図5には、底板3の
肉厚を中央側にいくに従い、段階的に薄くした匣2を示
したが、底板3の肉厚をテーパ部を設けることにより連
続的に薄くしてもよい。
【0025】(実施例2)図6は実施例2である匣を下
方から見た概略斜視図、図7は実施例2である匣の変形
例を下方から見た概略斜視図である。
【0026】本実施例の匣を実施例1と同様にして得
た。図6に示すように、本実施例の匣1はその底板3が
長方形である。また、底板3の中心点の肉厚が最も薄く
なるようにし、各4つの側壁5a側の肉厚が最も厚くな
るようにテーパ部9を設け、凹部7とした。また、図7
のように、底板3の下面に階段状の段差部11を設ける
ことによって凹部7としてもよい。なお、上記以外の構
成については実施例1と同じであるため、説明を省略す
る。
【0027】(実施例3)実施例2で得られた形状の匣
に焼成前で240gのワークを載置し、これと同等の匣
を3段に積み重ねた。これを焼成炉に挿入し、1230
℃で5時間焼成した。焼成後の匣のうち、3段に積み重
ねた上2段分の底板変形量をダイヤルゲージで測定し
た。この実験を繰り返し、変形の推移を調べた。なお
、比較例として底面の肉厚を変化させていないものを
用意し、同様の実験を行った。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示すように、本発明の匣は、比較例
の匣に比べ、その底板の変形量が抑制されていることが
わかる。
【0030】
【発明の効果】本発明の匣は、ワークを載置する底板
と、底板の周囲に設けられた側壁とからなり、前記底板
と前記側壁とで被加熱物の収納空間が形成されてなる匣
であって、底板は、中央側に側壁側より薄い部分を有す
るという構成である。
【0031】このような構成にすることによって、匣の
底板の中央部にかかる応力が匣の側壁側に分散するた
め、匣の底板の変形を抑制できる。
【0032】また、底板の肉厚は、側壁側から前記中央
側にかけて連続的または段階的に薄くなっていることが
好ましい。
【0033】このような底板にすることによって、底板
にかかる応力をよりスムーズに分散させることができ
る。
【0034】また、ワークを載置する底板と、底板の周
囲に設けられた側壁とからなり、前記底板と前記側壁と
で被加熱物の収納空間が形成されてなる匣であって、底
板の下面には、側壁側に比べ中央側により深い凹部が形
成されているという構成を有している。
【0035】このような構成にすることにより、匣の底
板の中央部にかかる応力が匣の側壁側に分散するため、
匣の底板の変形を抑制できる。
【0036】また、底板の下面に形成された凹部は、テ
ーパ状もしくは階段状であることが好ましい。
【0037】このような底板にすることによって、底板
にかかる応力をよりスムーズに分散させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例である匣を下方から見た概略斜視
図。
【図2】第1実施例である匣の概略断面図。
【図3】第1実施例である匣の変形例を下方から見た概
略斜視図。
【図4】第1実施例である匣の変形例の概略断面図。
【図5】第1実施例である匣のさらに他の変形例を下方
から見た概略斜視図。
【図6】第2実施例である匣を下方から見た概略斜視
図。
【図7】第2実施例である匣の変形例を下方から見た概
略斜視図。
【図8】従来の匣の概略断面図。
【図9】従来の匣が変形した状態を示す概略断面図。
【符号の説明】
1,2 匣 3 底板 5 側壁 5a 壁部 5b 脚部 7 凹部 9 テーパ部 11 段差部 13 収納空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物を載置する底板と、前記底板の
    周囲に設けられた側壁とからなり、前記底板と前記側壁
    とで被加熱物の収納空間が形成されてなる被加熱物の収
    納容器であって、 前記底板の中央側に前記側壁側より薄い部分を有するこ
    とを特徴とする被加熱物の収納容器。
  2. 【請求項2】 前記底板の肉厚は、前記側壁側から前記
    中央側にかけて連続的または段階的に薄くなっているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の被加熱物の収納容器。
  3. 【請求項3】 被加熱物を載置する底板と、前記底板の
    周囲に設けられた側壁とからなり、前記底板と前記側壁
    とで被加熱物の収納空間が形成されてなる被加熱物の収
    納容器であって、 前記底板の下面の中央側には、前記側壁側に比べより深
    い凹部が形成されていることを特徴とする被加熱物の収
    納容器。
  4. 【請求項4】 前記底板の下面に形成された凹部は、テ
    ーパ状もしくは階段状であることを特徴とする請求項3
    に記載の被加熱物の収納容器。
JP10190699A 1998-07-06 1998-07-06 被加熱物の収納容器 Pending JP2000018840A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016074561A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 三井金属鉱業株式会社 焼成治具および焼成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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