JP2000101314A - 誘電体素子とその製造方法 - Google Patents

誘電体素子とその製造方法

Info

Publication number
JP2000101314A
JP2000101314A JP26949498A JP26949498A JP2000101314A JP 2000101314 A JP2000101314 A JP 2000101314A JP 26949498 A JP26949498 A JP 26949498A JP 26949498 A JP26949498 A JP 26949498A JP 2000101314 A JP2000101314 A JP 2000101314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
dielectric constant
value
dielectric element
materials
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26949498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000101314A5 (ja
Inventor
Takeshi Shimada
武司 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority to JP26949498A priority Critical patent/JP2000101314A/ja
Publication of JP2000101314A publication Critical patent/JP2000101314A/ja
Publication of JP2000101314A5 publication Critical patent/JP2000101314A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固溶体の製造による特性の向上の限界を解消
し、共振器としての特性(Q値やτf)を向上させ、高い比
誘電率と所望の高いQ値との両立を容易に実現可能とす
る誘電体素子。 【解決手段】 デイスク状の誘電体素子において、共振
周波数へ寄与の大きい外周リング部に高比誘電率の材
料、中央円柱部に低比誘電率ではあるがQ値の高い材料
を配置することにより、目的とする見かけの高比誘電率
を得ることが可能であり、また特性の劣化を防ぐのみな
らず、共振器としてのQ値やτfなどの特性を向上させる
ことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波、ミ
リ波通信に使用する周波数フィルターや発振器などの誘
電体共振器に用いる誘電体素子に係り、比誘電率が異な
る2種以上の誘電体材料を接合して一体化した誘電体素
子となして、従来の材料の固溶体で実現困難な例えば40
程度の高い見かけの比誘電率と高いQ値の両立を容易に
実現する誘電体素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、マイクロ波通信における電子材料
においてより高い誘電特性が求められており、さまざま
な複合ペロブスカイト型セラミックスが調査、検討され
てきた。また、これまではBサイトイオンを2価と5価あ
るいは3価と5価のイオンで複合化させた、化合物として
の材料開発が盛んであった。
【0003】例えば、特公平5-32891、特公平7-102991で
は、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3系において、3価金属イオンを含
有させて組成中のZn量を制御することにより、安定的に
比誘電率が30程度の誘電体材料を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】誘電体は、一般的性質
として比誘電率が高い材料はQ値が低く、比誘電率が低
い材料はQ値が高いことが知られている(エレクトロニク
・セラミクス1993 vol.24 p.4)。例えば、Ba(Zn1/3Nb
2/3)O3系やSr(Zn1/3Nb2/3)O3系では比誘電率が40を超え
るが、Q値は低い
【0005】そこでこれまでは、上述のごとく複数の材料の
固溶体を形成することにより、それぞれの良好な特性を
取り入れた誘電体材料を作製し、目的の特性を有する共
振素子を作ってきた。
【0006】しかしながら、固溶体にすると少なからず特性
の劣化を生じ、例えば、比誘電率低下により共振周波数
の高周波化が生じる。固溶体による製造では比誘電率の
向上と他特性の向上が困難であり、例えば比誘電率が40
程度の材料を目的とした場合に、この高い比誘電率とと
もに高いQ値を有する誘電体材料を得ることができず、
また要求される共振周波数の実現、並びに高い比誘電率
と高いQ値を両立させて、所望の温度特性を得るべく、
これらをバランス良く制御、実現することはできなかっ
た。
【0007】また一方、誘電体共振器において、所望の共振
周波数の近傍に他の共振周波数ピークが発生するスプリ
アスモードを排除することが求められるが、この排除は
比誘電率や他特性との排他的な関係でしか実現ができ
ず、比誘電率や他特性の向上との両立ができなかった。
【0008】この発明は、上述の固溶体の製造による特性の
向上の限界を解消し、共振器としての特性(Q値やτf)を
向上させ、従来の材料の固溶体で実現困難な、例えば40
程度の高い比誘電率と所望の高いQ値との両立を容易に
実現可能とする誘電体素子とその製造方法の提供を目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者は、従来の固溶体
で実現困難な40程度の高い比誘電率と所望の高いQ値の
両立が可能な誘電体素子を目的に、固溶体以外の方法で
実現すべく種々検討した結果、例えば、デイスク状の誘
電体素子において、共振周波数へ寄与の大きい外周リン
グ部に高比誘電率の材料、中央円柱部に低比誘電率では
あるがQ値の高い材料を配置することにより、目的とす
る見かけの高比誘電率を得ることが可能であり、また特
性の劣化を防ぐのみならず、共振器としてのQ値やτfな
どの特性を向上させることが可能であることを知見し
た。
【0010】なお、この発明において、見かけの比誘電率と
は、比誘電率が異なる少なくとも2種の材料を接合した
誘電体素子を、所定の比誘電率を有する従来の誘電体素
子の比誘電率を測定する方法と同一の測定方法で測定し
たときの比誘電率をいう。
【0011】また発明者は、上記の少なくとも比誘電率の異
なる材料の接合方法についてさらに種々検討した結果、
外周リング部と中央円柱部でデイスク状の素子となす際
に、中央部を三角錐状のものに代えたり、外径が複数段
に異なる円柱部を用いて外部に及ぼす磁界又は電界範囲
を変えて共振器の異形キャビティの形状に対応させた
り、他に比誘電率の異なる材料を、同心リング状に、あ
るいは円柱をその中心軸を通る直径面で2分又は複数分
割して配置したり、円板を積層するごとく比誘電率の異
なる材料を配置できること、すなわち、目的とする素子
形状の直径、厚みなどの所要方向に比誘電率が異なるよ
うに所要特性の誘電体材料を配置できることを知見し
た。
【0012】さらに、発明者は、上記の比誘電率の異なる材
料の接合面についてさらに種々検討した結果、例えば前
述の外周リング部と中央円柱部でデイスク状の素子とな
す形態で、それぞれ個別の焼結体となしてこれを機械的
に組み立てることはもちろん可能であり、他に2種の材
料粉末を型内でリング部とその中央の円柱部に分けて導
入するか、あるいはそれぞれ個別の成形体となしてこれ
を組み込み、その後、中心軸方向に加圧しながら焼結、
あるいは加圧した後に引続き焼結させると、接合界面に
は両者の固溶体が生成され難くかつ密着性に優れてお
り、取扱い性のよい誘電体素子が得られることを知見
し、この発明を完成した。
【0013】すなわち、この発明は、例えばディスク状の外
周部側に高比誘電率、中央側に低比誘電率の材料を配置
するごとく、素子形状の所要方向に比誘電率が異なる少
なくとも2種の誘電体材料を接合して素子となし、高い
見かけの比誘電率と所望の高いQ値を同時に得ることを
特徴とする誘電体素子である。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明において、誘電体材料に
は公知のいずれの組成の材料も採用でき、特に複合ペロ
ブスカイト型セラミックスとして知られる種々の組成が
好ましく、目的とする比誘電率、Q値あるいは共振周波
数の温度係数が異なる2種あるいはそれ以上の誘電体材
料を想定し、その化学量論組成で原料を配合するが、さ
らに、誘電体素子の形状と各材料の配置位置などを考慮
して当該原料の諸特性を選定するとよい。
【0015】この発明において、少なくとも比誘電率の異な
る2種あるいはそれ以上の誘電体材料を接合して所要形
状の誘電体素子となすが、異材質の接合には種々の形態
が採用でき、まず、図1A,図1Bに示す短円柱体の誘電体
素子1の例を説明すると、素子1は主体となる外周部側の
リング状の高比誘電率材料2と、その軸心中心部に小径
円柱状の高Q値を有する低比誘電率材料3を配置して両者
を接合一体化する構成からなる。この形態は厚みの薄い
ディスク状であっても同様である。
【0016】図1A,図1Bに示す誘電体素子1は、かかる構成よ
って高い比誘電率と所望の高いQ値を得ることができ
る。すなわち、従来は高比誘電率材料と低比誘電率材料
の固溶体を形成すると比誘電率低下により、共振周波数
の高周波化が生じるが、この発明の構成にすると高周波
化を最小限に抑えることができる。
【0017】また、この発明の誘電体素子1は、固溶体を形
成すると共振周波数温度係数の劣化がある組成の材料に
対しては、高比誘電率材料2の外周部と低比誘電率材料3
の中央部の径方向のサイズを変えることで、当該温度係
数のコントロールが可能となる。
【0018】さらに、この発明の誘電体素子1の構成は、ス
プリアスモードをTE01δモードから遠ざけることができ
る。
【0019】図1Cの誘電体素子1は、図1Bに示す小径円柱状
の低比誘電率材料3を上面側で大径で下面側で小径とな
した欠頭略三角錐状としたものである。同様の構成とし
て図1Dに示すごとく、低比誘電率材料3を大径円柱部と
小径円柱部の異なる2段の外径とすることが可能であ
る。
【0020】また、図2Aに示す誘電体素子4は、例えば、比
誘電率とQ値がそれぞれ異なる3種の誘電体材料をリング
状誘電体材料5a,5bと小径円柱状誘電体材料5cとなして
これらを接合し、円柱状あるいはディスク状の誘電体素
子となすものである。
【0021】図2Bに示す誘電体素子6は、比誘電率とQ値がそ
れぞれ異なる2種の誘電体材料からなる半円柱状あるい
は半円板状の誘電体材料7a,7bを突き合わせて接合した
円柱状あるいはディスク状の誘電体素子からなる。
【0022】図2Cに示す誘電体素子8は、円柱あるいは円板
をその中心軸を通る直径面で8分割した誘電体材料9a〜9
hからなり、これらを突き合わせて接合した円柱状ある
いはディスク状の素子であって、8個の誘電体材料9a〜9
hは、例えば比誘電率とQ値がそれぞれ異なる2種の誘電
体材料を交互に配置する構成からなる。
【0023】さらに、図3Aに示す誘電体素子10は、比誘電率
とQ値がそれぞれ異なる2種の誘電体材料からなる薄円板
状の誘電体材料11a,11bを主面を突き合わせて接合した
ディスク状の誘電体素子からなる。
【0024】同様に、図3Bに示す誘電体素子12は、同種の誘
電体材料からなる円板状の誘電体材料13a,13cの間に、
これらとは比誘電率とQ値が異なる薄円板状の誘電体材
料13bを挟み接合したディスク状の誘電体素子からな
る。
【0025】以上に詳述するごとく、目的とする誘電体共振
器の形態などを考慮して、所要の誘電体素子形状の直
径、厚みなどの所要ディメンション方向に比誘電率が異
なるように所要特性の誘電体材料を種々の構成に配置で
きる。
【0026】この発明による構成の誘電体素子を製造するに
は、従来公知の製造方法が適用できる。例えば、図1Aの
構成の誘電体素子の場合、所定組成の複合ペロブスカイ
ト型セラミックスの場合、高純度の出発原料を混合、仮
焼、粉砕、スプレードライなどによる造粒の後、2種の
材料粉末を型内でリング部とその中央の円柱部に分けて
導入し、一軸プレス機あるいは静水圧プレスにより成形
した後、脱バインダー処理し、所定の焼結処理、さらに
は熱処理を施すことにより製造できる。
【0027】またあるいは、前記の造粒粉をそれぞれリング
部と円柱部の個別の成形体となしてから図1Aの構成に組
み込み、その後、例えば静水圧プレス装置で中心軸方向
に加圧しながら焼結させる方法が採用できる。
【0028】上述の製造方法により得られた接合体からなる
誘電体素子は密着性に優れ、マイクロ波用電子部品とし
ては充分な強度を有する。かかる接合面は、例えば原料
のNb,Taなどの所要元素の接合面粒界への拡散が認めら
れるも、粒内への拡散や固溶体の生成がないほうが望ま
しく、前記の加圧、焼結温度などの焼結条件、あるいは
焼結後の熱処理などの条件を適宜選定する必要がある。
【0029】
【実施例】実施例1 比誘電率、Q値あるいは共振周波数の温度係数が異なる2
種の誘電体材料を想定し、出発物質として純度99.7%以
上のBaCO3、99.9%以上のNd2O3、Ta2O5、Nb2O5を用い、
その化学量論組成で原料を配合し、図1Aの低比誘電率材
料3としてBa(Nd1/ 2Ta1/2)O3、高比誘電率材料2としてBa
(Nd1/2(Ta,Nb)1/2)O3を設定した。
【0030】上記原料を仮焼(1000〜1300℃)、粉砕(110rpm,
10時間以上)、スプレードライによる造粒を経て、一軸
プレス機により図1Aのごとく成形し、連続炉により最高
700℃で脱バインダー処理し、その後60%以上の酸素雰囲
気中で焼結した。前記成形に際し、小径円柱状の低比誘
電率材料3の外径を2.4mm,4mm,5.6mmに設定して3種のこ
の発明による誘電体素子を作製した。
【0031】焼結体として外径が9.8mmの円柱体を得ること
ができ、高さ4.5mmと9mmに切断の後、ネットワークアナ
ライザを用い、マイクロ波領域での見かけの比誘電率、
Q値をHakki&Coleman法にて測定した。その結果を表1に
示す。
【0032】比較例1 実施例1における低比誘電率材料のBa(Nd1/2Ta1/2)O
3と、高比誘電率材料Ba(Nd 1/2(Ta,Nb)1/2)O3を同量混合
して、実施例1と同様に仮焼、造粒の後成形し、成形体
を脱バインダー処理した後、一軸プレス機により同様の
外径が9.8mmの円柱状焼結体を得た。実施例1と同様方法
で特性を測定して、その結果を表1に示す。
【0033】すなわち、比誘電率の異なる2種の材料を接合
して円盤状素子となしたこの発明による実施例1の誘電
体素子と、上記の従来の固溶体からなる比較例1の誘電
体素子は、同一の測定方法で比誘電率を測定し、実施例
1の場合を見かけの比誘電率、比較例1の場合を比誘電率
として表1に示す。以下の実施例及び比較例も同様の測
定方法と表示方法に従っている。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1では、目標を共振周波数7.7GHz、温度
係数-30±0.5、見かけの比誘電率36.5以上、Q値3200以
上に設定したが、表1に示すごとく、実施例1の比誘電率
が高低2種の誘電体材料の接合により得られた見かけの
比誘電率に対して、比較例1の前記材料の同量混合によ
る固溶体の比誘電率の低下は明らかであり、他特性も目
標を大きく外れており、この発明のように制御できない
ことが分かる。
【0036】実施例2 実施例1と同様に図1Aの低比誘電率材料3としてBa(Zn1/3
Ta2/3)O3、高比誘電率材料2としてBa(Zn1/3Nb2/3)O3
設定し、実施例1と同様製法により外径が9.8mmの円柱状
焼結体を得て、同様方法で特性を測定して、その結果を
表2に示す。
【0037】比較例2 実施例2の低比誘電率材料のBa(Zn1/3Ta2/3)O3、高比誘
電率材料のBa(Zn1/3Nb2 /3)O3を同量混合して、実施例1
と同様に仮焼、造粒の後成形し、成形体を脱バインダー
処理した後、一軸プレス機により同様の外径が9.8mmの
円柱状焼結体を得た。実施例1と同様方法で特性を測定
して、その結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】実施例2では、目標を共振周波数7.6GHz以上、
温度係数+側で20以下、見かけの比誘電率37以上、Q値90
00以上に設定したが、表1に示すごとく、この発明によ
る誘電体素子では容易に目標を達成でき、かつ制御が可
能である。しかし、固溶体による比較例2では、比誘電
率の低下が認められ、かつ著しく低いQ値しか得られて
いないことが分かる。
【0040】実施例3 出発物質として純度99.7%以上のBaCO3、99.9%以上のNd2
O3、Ta2O5、Nb2O5を用い、低比誘電率材料のBa[Nd1/2,T
a1/2]O3組成と、高比誘電率材料のBa[Nd1/2,(Ta0.5,Nb
0.5)1/2]O3組成となし、実施例1と同様に混合、仮焼、
造粒の後成形し、円板状成形体を脱バインダー処理した
後、円板状成形体同士の平滑な面を静水圧プレスにより
圧着し、1500℃で焼結して外径が9.8mmの円板状焼結体
を得た。
【0041】成形に際して各材料の厚みを種々変化させて作
製し、接合後の焼結体厚みが4.6mmとなるように、表3に
示す厚みの組み合せ(低比誘電率材料/高比誘電率材料)
でこの発明による誘電体素子を作製し、実施例1と同様
方法で見かけの比誘電率などの特性を測定し、測定結果
を表3に示す。
【0042】また、焼結体がマイクロ波用電子部品としては
充分な強度を有していることを確認した後、粒成長がほ
とんど進行しない温度でアニール処理を行い、その接合
面における試料の拡散挙動の観察を、EPMAにより切断表
面のNb,Taの濃度を定量分析することによって行った結
果、短時間のアニール時間では、Nbは主として粒界に沿
って拡散するが、粒内への著しい拡散や固溶化は認めら
れなかった。
【0043】実施例1と同様に、目標を共振周波数7.7GHz、
温度係数-30±0.5、見かけの比誘電率36.5以上、Q値320
0以上に設定したが、表3に示すごとく、容易に目標を達
成でき、各特性が制御可能であることが分かる。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】この発明は、例えば、デイスク状の誘電
体素子において、外周リング部に高比誘電率の材料、中
央円柱部に低比誘電率ではあるがQ値の高い材料を配置
することにより、従来の材料の固溶体で実現困難な、例
えば40程度の高い比誘電率と所望の高いQ値の両立を容
易に実現するもので、従来、固溶体を形成すると比誘電
率低下により共振周波数の高周波化が生じるが、この発
明の構成にすると高周波化を抑えることができる。
【0046】また、この発明は、従来の固溶体を形成すると
共振周波数の温度係数の劣化がある組成において、例え
ば図1Aの構成で外周部と中央部のサイズを変えることで
制御可能であり、また、スプリアスモードをTE01δモー
ドから遠ざけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはこの発明による誘電体素子の斜視説明図、B
はAの構成の縦断説明図、Cは他の構成による縦断説明
図、Dは他の構成による縦断説明図である。
【図2】A,B,Cは、それぞれこの発明による誘電体素子の
他の構成による平面説明図である。
【図3】A,Bは、それぞれこの発明による誘電体素子の他
の構成による正面説明図である。
【符号の説明】
1,4,6,810,12 誘電体素子 2 高比誘電率材料 3 低比誘電率材料 5a,5b リング状誘電体材料 5c 小径円柱状誘電体材料 7a,7b,9a〜9h,11a,11b,13a,13b,13c 誘電体材料

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子形状の所要方向に比誘電率が異なる
    少なくとも2種の誘電体材料を接合して素子となした誘
    電体素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、接合が異なる材料粉末
    及び/又は成形体の圧着と焼結による接合面を有する誘
    電体素子。
  3. 【請求項3】 請求項1において、素子形状の外周部側に
    高比誘電率、中央側に低比誘電率の材料を配置した誘電
    体素子。
  4. 【請求項4】 請求項1において、TE01δモードに使用す
    る誘電体素子。
  5. 【請求項5】 比誘電率が異なる少なくとも2種の誘電体
    材料用粉末を所要素子形状となるように型内に配置した
    後、加圧成形し、焼結する誘電体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 比誘電率が異なる少なくとも2種の誘電体
    材料用粉末を用い、素子の所要部分形状となるように成
    形した後、これらを所要素子形状に組み立て、加圧しな
    がら焼結する誘電体素子の製造方法。
JP26949498A 1998-09-24 1998-09-24 誘電体素子とその製造方法 Pending JP2000101314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26949498A JP2000101314A (ja) 1998-09-24 1998-09-24 誘電体素子とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26949498A JP2000101314A (ja) 1998-09-24 1998-09-24 誘電体素子とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000101314A true JP2000101314A (ja) 2000-04-07
JP2000101314A5 JP2000101314A5 (ja) 2005-10-20

Family

ID=17473225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26949498A Pending JP2000101314A (ja) 1998-09-24 1998-09-24 誘電体素子とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000101314A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004057696A1 (en) * 2002-12-23 2004-07-08 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Tuning arrangement
CN102148418A (zh) * 2011-02-24 2011-08-10 西安电子科技大学 腔体滤波器制造工艺参数选择方法
WO2014024349A1 (ja) * 2012-08-09 2014-02-13 日本特殊陶業株式会社 Tm010モード用誘電体共振器及び共振子並びに誘電体フィルタ
EP3561957A1 (en) * 2015-10-28 2019-10-30 Rogers Corporation Broadband multiple layer dielectric resonator antenna and method of making the same
US20220181783A1 (en) * 2020-12-09 2022-06-09 Rogers Corporation Electromagnetic device and method of making same
WO2022125739A1 (en) * 2020-12-09 2022-06-16 Rogers Corporation Electromagnetic device and method of making same

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004057696A1 (en) * 2002-12-23 2004-07-08 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Tuning arrangement
US7271687B2 (en) 2002-12-23 2007-09-18 Telefonktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Dielectric resonator having a non-uniform effective dielectric permittivity along an axis of tuner displacement
CN102148418A (zh) * 2011-02-24 2011-08-10 西安电子科技大学 腔体滤波器制造工艺参数选择方法
WO2014024349A1 (ja) * 2012-08-09 2014-02-13 日本特殊陶業株式会社 Tm010モード用誘電体共振器及び共振子並びに誘電体フィルタ
EP3561957A1 (en) * 2015-10-28 2019-10-30 Rogers Corporation Broadband multiple layer dielectric resonator antenna and method of making the same
US20220181783A1 (en) * 2020-12-09 2022-06-09 Rogers Corporation Electromagnetic device and method of making same
WO2022125739A1 (en) * 2020-12-09 2022-06-16 Rogers Corporation Electromagnetic device and method of making same
GB2616575A (en) * 2020-12-09 2023-09-13 Rogers Corp Electromagnetic device and method of making same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5647412B2 (ja) セラミック材料、焼結セラミック、電気部品、セラミック材料の製造方法、及び電気部品の使用法
KR101824935B1 (ko) 유전체 조성물 및 전자 부품
WO1997010189A1 (en) Bismuth-based dielectric ceramic compositions
JP2011073937A (ja) 多結晶磁性セラミック、マイクロ波磁性体及びこれを用いた非可逆回路素子
US6624713B2 (en) Magnetic material for high frequencies and high-frequency circuit component
JP2000101314A (ja) 誘電体素子とその製造方法
EP3154071B1 (en) Dielectric composition and electronic component
JPH08225369A (ja) 誘電体磁器及び誘電体共振器
CN113233885B (zh) 一种低温烧结yig旋磁铁氧体材料及其制备方法
JP2002255646A (ja) 低温焼成化誘電体セラミックス、積層型誘電体素子、誘電体セラミックスの製造方法および助剤酸化物
JP3995319B2 (ja) 誘電体材料及びその製造方法
JP4870920B2 (ja) 誘電体磁器組成物及び電子部品
CN111902883A (zh) 电介质组合物及电子部件
JP2000101314A5 (ja)
JP2002068837A (ja) 誘電体セラミック組成物の製造方法
EP3590907A1 (en) Dielectric composition and electronic component
JP4494931B2 (ja) 誘電体磁器組成物及びこれを用いた電子部品
JP2005051286A (ja) 誘電体共振器用セラミック体とその製造方法、これを用いた誘電体共振器ならびにアンテナ共用器
JP2006008484A (ja) 低温焼成誘電体磁器組成物及び誘電体部品
JP4541692B2 (ja) 誘電体磁器組成物
JP2004149382A (ja) 誘電体磁器組成物及びこれを用いた電子部品
JP4694817B2 (ja) 誘電体磁器組成物及びこれを用いた電子部品
JPH08239262A (ja) 誘電体磁器組成物
JP2004315330A (ja) 誘電体磁器組成物及びその製造方法
JP3412607B2 (ja) 高周波用磁性体の製造方法および高周波回路部品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050617

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050617

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050617

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070517

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070611

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070913