JP2000017629A - 復水器の防汚・防食装置 - Google Patents

復水器の防汚・防食装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海水を冷却水として使用するチタン製熱交換
器に付着する海生生物を駆除し、付着を抑制する防汚と
該熱交換器缶体と金属的に接続する海水導水管の局部的
腐食防止を同時に成就させるための装置を提供する。 【解決手段】 海水に接するチタン基材面を活性化処理
したチタン製復水器のチタン材を陽極とし、該復水器の
水室内に設けた陰極と照合電極および防汚用定電位制御
式電極装置により、該陽極電位を海水中で塩素の発生を
抑制し、酸素を発生させる電位にコントロールする事に
よって、該チタン材の表面の海生生物の付着を抑制また
は防止する手段、および該復水器と電気的に導通状態に
ある海水導水管内に別途設置した陽極と照合電極および
防食用定電位制御式電極装置により、該海水導水管の電
位を防食範囲にコントロールする事によって、海水導水
管の局部腐食を抑制する手段を有することを特徴とする
復水器の防汚・防食装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、復水器等の海水熱
交換器や海水淡水化装置の特にチタン製管板や鏡板及び
水室に損傷をもたらす海生生物の付着を防止し、同時に
水室に接続する海水導水管の局部腐食を防止するための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】海水を冷却水として取水する発電所にお
いて、熱交換器冷却管の入口や出口の管板にフジツボや
イガイ等の大型海生生物が付着して、冷却管の管径を塞
ぎ洗浄用スポンジボールの通過障害になったり、閉塞し
て、その除去のためしばしば操業の停止を余儀なくされ
ている。これらの海生生物は、銅合金製管板よりも耐海
水性のチタン製管板において付着しやすい。また、ゴム
ライニングされている水室は、ストレーナーの網を通り
抜けた幼生のフジツボやイガイが着生し、成長し、脱落
を繰り返して該冷却管内に詰まり、洗浄用スポンジボー
ルの通過妨害や閉塞をもたらす。
【0003】これらの海生生物の駆除或いは付着防止
(以下防汚と称する)には、対象構造物の界面に防汚塗
料の塗布または塩素の供給によって海生生物を忌避ある
いは死滅させる方法が行われている。しかし、環境保全
や稼動ロスを最小限に維持する見地から、従来の2年程
度の寿命である防汚塗料からシリコン系塗料や亜鉛溶射
等の長寿命防汚手段が開発され一部はすでに実用に供さ
れている。
【0004】復水器等の海水熱交換器の管板または海水
導水管(鋼管にゴムライニングまたはエポキシ系塗料塗
布が一般的である)には流水中の補修あるいは寿命が来
た途膜の除去のために種々の研掃加工具が用いられる。
それが却って健全な金属面やゴムライニング面及び塗膜
面を傷つけて、再塗布・再加工に思わぬ時間を要し、こ
の間の操業停止によるロスは意外と大きいことが知られ
ている。定期検査を含めて稼動停止期間を短縮する工程
改善が望まれている。稼働中の機器を停止して分解再加
工することは加工作業内容よりも分解、加工、再組立て
に多大の時間を要し、加えて数100m2以上の面積の
塗り替え作業は、熱交換器内に入っての作業だけに容易
なものではない。それ故、長寿命で環境に優しく作業性
に優れた海生生物付着防止技術の開発が望まれている。
【0005】海水に接するチタン金属またはチタン溶射
被膜等の基材からなる構造物の防汚として、本発明の出
願人は先に、該基材表面に酸化コバルトあるいは酸化マ
ンガンの電気活性被膜を形成し、該基材を陽極として通
電し該陽極の電位を塩素発生電位よりも低く、酸素発生
電位内に保持して該チタン基材からなる構造物の防汚を
行う手段を開発し、特許出願を行った(特願平10−1
28111号)。
【0006】しかしながら、このチタン基材からなる構
造物の防汚技術を、該対象チタン製熱交換器に適用する
に当たっては、該熱交換器の水室と接続する海水導水管
(水室に近い上方管はゴムライニング鋼管、下方管はエ
ポキシ塗装鋼管が一般的である。)の被膜層に何等かの
欠陥損傷を生じて銅材面が露出すると、該熱交換器本体
と該海水導水管が金属的、電気的に接続されているの
で、両者の電位の関係で該海水導水管が腐食する。該海
水導水管の露出金属の面積は、該熱交換器本体の露出面
積に比してはるかに小さく、従って該海水導水管の露出
金属部分に腐食が集中し、短期間に導水管に搾孔を生じ
る恐れがある。該熱交換器本体と該海水導水管とを電気
的に絶縁する必要があるが、多くの計装機器、配管また
は鉄筋等の付帯装置があり、電気的に絶縁する事は容易
ではない。この点、上記先願発明を海水を冷却水として
使用するチタン製熱交換器に適用するには工夫が必要と
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、海水を冷却
水として使用するチタン製熱交換器の管板または伝熱管
に付着する海生生物を、海水電解で生成する塩素イオン
等の毒性物質で忌避あるいは死滅させる事ではなく、該
対象構造物の電位を酸素発生電位に保持して、発生する
酸素によって海生生物を駆除し、付着を抑制する環境二
次汚染のない防汚と該熱交換器缶体と金属的に接続する
海水導水管の局部的腐食防止を同時に成就させるための
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】海水を冷却水として使用
するチタン製熱交換器の防汚と海水導水管の腐食防止
は、電気化学的には、相反する現象である。基本的に陽
極と陰極が電解質物質(海水)を媒体として直流電源に
接続して電解した場合、陽極は電流の流出であり、陰極
は流入である。防汚の手段は陽極での電流流出にあり、
防食は陰極での電流の流入に基づく。これらは常に当量
反応であるから、片方だけを優先させることは理論的に
成り立たない。しかし、物理的に電極の材質、寸法、大
きさ、形状若しくは表面性状等を選択することによっ
て、夫々の電気化学的反応を部分的に集中させたり、分
散させて見掛上反応を遅らせる事ができる。例えば、電
極の材質を変えることによって、過電圧の差異を利用し
てガスの発生を調節したり、電極面積を変化させること
によって電流密度を変化させて反応を早めたり、遅らせ
たりすることができる。
【0009】本発明の対象であるチタン製熱交換器は、
通常缶胴体が鋼材であり水室部の内壁はゴムライニング
されており、管板や冷却管はチタン製である。また、該
熱交換器に接続されている海水導水管は鋼管であって、
該熱交換器本体と金属的に接続しているため、該本体の
水室に近い鋼管内面はゴムライニングされ、数m以上遠
方の内面はエポキシ塗装が施されている。
【0010】異種金属の接続、内面処理の差異、露出面
積の違いあるいは複雑な内面構造等から、電気化学的手
段による防汚と防食を同時に成就させることは容易では
ない。これを解決したのが、本発明である。
【0011】すなわち、チタン製熱交換器内のチタン基
材面に、酸化コバルトまたは酸化マンガン含有溶液もし
くはこれらの溶液にイリジウムを混合した溶液を塗布
し、熱活性化処理により酸化コバルトまたは酸化マンガ
ンの皮膜に形成させる。若しくは、酸化白金またはパラ
ジウム、ロジウム等の白金系金属酸化物含有溶液を該チ
タン基材面に塗布し、熱活性化処理を施し、同様な皮膜
を形成させる事が出来る。次に、形成した該被膜のある
チタン材を陽極として、海水中で塩素の発生を抑制し酸
素を発生させる電位に設定して通電し、該チタン材の表
面に海生成物の付着を抑制あるいは防止する方法におい
て、該熱交換器の水室内に上記該チタン材の表面に海生
成物の付着を抑制または防止するための陰極と照合電極
をそれぞれ電気的に絶縁して備え、同時に該熱交換器と
電気的に導通状態にある海水導水管の局部腐食を抑制す
るため、海水導水管と絶縁して該海水導水管内に別途陽
極と照合電極を設置し、該熱交換器の海水循環水系の管
板および伝熱管にあっては防汚を、海水導水管にあって
は防食を同時に確保する定電位制御防汚と防食装置であ
り、さらに加えて、上記の装置に加えて、防食定電位装
置のマイナス極が、水室に設置した陰極または海水導水
管内に設置した陰極と接続する装置、若しくは水室内に
設置した陰極と海水導水管内に設置した陽極の間に、別
途チタンまたはステンレス鋼材からなる該熱交換器の水
室または海水導水管と電気的に導通させた補助陰極を設
置したものが、本発明の防汚および防食装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、海水と接する構造物の
電気化学的手段により、防汚と防食を同時に成就するた
めの装置に関する。
【0013】ここで、海水と接する構造物とは海水で冷
却する熱交換システムを指し、特に管板や冷却管がチタ
ン材で、缶体、水室および海水導水管がゴムライニング
またはエポキシ塗装された鋼材で構成された熱交換器を
対象としている。
【0014】本発明は該チタン製熱交換器系の防汚と防
食を電気化学的に確保するための手段である。本来電気
化学的には、防汚と防食とは相反する反応を利用するの
で、同時に達成させることは容易ではない。しかし、電
気化学的反応であるから必ず電気(直流)を通す電極と
媒体が存在する。すなわち、陽極と陰極が存在し、電解
液が存在する。本発明での電解液は主として海水であ
る。防汚は、海水中に生息するフジツボ、イガイ、ホ
ヤ、ヒドロあるいは海草類等が対象である。
【0015】特に、大型生物といわれるフジツボ、イガ
イといった貝類である。これらの生物は、固体に着生し
て成長してから機器へのトラブルを抑制するにはプラン
トの稼動を停止して機械的に除去する以外に方法がな
い。幼生着生する前に排除する必要がある。
【0016】対象構造物を陽極として海水電解すること
によって、該陽極界面を貝生生物忌避雰囲気にして防汚
することができる。陽極は海水中に電流が流出すること
であるから構造物が鉄鋼等の可溶性金属であると流出電
流に相当するが金属が溶出することになる。対象がコン
クリート構造物である場合には該コンクリート表面を鉄
鋼等の無害金属イオンを生成する金属で被覆して陽極活
性溶解させて該陽極表面に海生生物の着生を抑制する方
法が開発されている(国際出願公開WO93/0225
4)が、本発明のチタン製熱交換器系統への適用は適切
な手段ではない。
【0017】不溶性の導体、例えば白金族金属、または
これらの金属の酸化物被覆チタン、カーボンもしくは不
溶性導電体含有塗料等を陽極として海水電解を行い塩素
や塩素化化合物等の毒性イオンを生成させて該生物を忌
避あるいは死滅させる方法が広く使用されている。この
手段は、毒性イオンの生成に当たるため防汚効果よりも
環境汚染が実用面で制約が厳しくなってきている。
【0018】高価な材料を用いることなく、施工や補修
が容易で環境汚染の心配のない防汚方法として、本発明
の出願人において開発した先の特願平10−12811
1号がある。
【0019】この方法は、チタン基材からなる構造物の
表面にコバルトまたはマンガン含有溶液を塗布し、電熱
あるいは火炎で活性化処理して酸化コバルト酸化マンガ
ンの被膜に変換し、該被膜形成チタン材を陽極として海
水中で塩素発生電位(1.13V−SCE)以下で酸素
発生電位(0.6〜1.0V−SCE)内で通電するこ
とで、該チタン基材表面から酸素を発生させて海生生物
の幼生の着生を抑制する。
【0020】
【実施例1】図1のチタン製熱交換器において管板面1
及び冷却管2はチタン製であり、水室3は鉄製で厚さ5
mmの硬質ゴムライニングが施されている。熱交換器の
管板の高さは2m、幅は1.5mである。水室管板面お
よび冷却管の端部のチタン部はサンドペーパーで表面処
理を施した後に、硝酸コバルト(6水塩の280g/l
溶液)を塗布して20〜30分乾燥後ガス火炎で活性化
熱処理を施す。水室内には棒状の陰極4を設け、管板に
照合電極5を設けて防汚用定電位制御式電源装置6を設
けた。水室には径600mmの海水導水管7が接続され
ている。接続部から2mの位置までゴムライニングが施
されており、それ以降は塗装管である。ゴムライニング
と塗装管の境界部に陽極8と照合電極5’を設け、防食
用定電位制御式電源装置6’を設けた。
【0021】試験的に鉄の10mm径の模擬ピンホール
9を海水導水管7と絶縁して管内に設けて、電流計11
を介して海水導水管7と接続した。模擬ピンホールヘ電
流が流入するか流出するかにより、鉄が溶出するかしな
いかを判定した。模擬ピンホール9の電位は−650m
Vであった。図中の点線と矢印は電流の方向を示す。
【0022】管板面の防汚装置を働かせて管板の設定電
位を酸素の発生する0.95Vの定電位としたところ模
擬ピンホールの電位は−550mVであった。そのとき
のピンホールの流出電流を測定すると200mAであっ
た。
【0023】次に、海水導水管部での電位を−600m
Vとしたところ、流出電流は80mAまで低減した。さ
らに電位を−650mVとすると、電流は0mAとなり
鉄の溶出は防止できた。その時の陽極8からの通電電流
は1.0Aであり、理論値である、管板の電位0.95
Vと模擬ピンホールの電位−0.65Vとの差1.6V
を海水導水管ゴムライニング部の海水抵抗1.4オーム
で割った1.14Aに近い値が得られた。
【0024】また、本装置を約3ケ月稼働させ模擬ピン
ホールの表面状況と管板の防汚効果を確認したところ、
模擬ピンホールは溶出による減肉もなく、また管板の防
汚も極めて優れた効果を示し、本発明の有効性が確認で
きた。
【0025】
【実施例2】図2の復水器実験装置を使用して防食装置
の「陽極の通電に伴う海水導水管のピンホール鉄板とチ
タン管板部との腐食電流状況」の確認試験を実施した。
実験復水器は、管板はチタン製、海水導水管は鋼鉄ゴム
ライニングとした。水室および循環海水管内に照合電極
設置し電位を測定した。また、復水器の水室には、防汚
用定電位電源装置と防食用定電位装置共通の陰極を設置
し、海水導水管には、導水管が、腐食した如く裸のピン
ホール鉄板を設置した。チタン製管板とピンホール鉄板
とは、電流計で接続し、腐食電流を測定した。図3に示
すように、防食用定電位装置を走査し、海水導水管内に
設置した陽極から陰極に電流を流すに従い、チタンと鉄
との異種金属接触による腐食電流は減少していき、0.
2〜0.3Aで0となり、異種金属による腐食はなくな
った。ピンホール部の鉄は、陽極からの電流の増加と共
に、電流の一部が流入して電位が低くなり、チタンは電
流の流出により電位は高くなった。さらに、電流を増加
する事により鉄の電位は防食電位770mvSCE達し
防食状態となった。従って、異種金属腐食のマイクロセ
ル防止と海水導水管の腐食防止に加えてチタン管板面の
定電位防汚電源装置の出力電流の低減が可能になる。
【0026】
【実施例3】図4のチタン製熱交換器において、管板面
1及び冷却管2はチタン製であり、水室3は鉄製で厚さ
5mmの硬質ゴムライニングが施されている。熱交換器
の管板の高さは5m、幅は4mである。水室管板面のチ
タン部はサンドペーパーで表面処理を施した後に、硝酸
コバルトを塗布して活性化熱処理を施す。水室内には棒
状の陰極4を設け、管板1に照合電極5を設け、防汚用
定電位制御式電源装置6を設けた。水室には径2000
mmの海水導水管7が接続されている。接続部から2.
5mの位置までゴムライニングが施されており、それ以
降は塗装管である。接続部にチタン製の板状の補助陰極
10を円周方向に4枚設けた。補助陰極は海水導水管ゴ
ムライニングと密着させて、1枚につき4本のボルトを
たて海水導水管を貫通させて外側からナットで固定、止
水した。海水管とは絶縁処理を施し、絶縁時と導通時の
両方を測定できるようにした。また、実施例1と同様に
塗装管の境界部に陽極8と照合電極5’および防食用定
電位制御式電源装置6’を設け、設定電位を−800m
Vとした。図中の点線と矢印は電流の方向を示す。
【0027】最初に補助陰極10を海水導水管と絶縁し
て管板面の防汚装置を働かせて、管板の設定電位を酸素
の発生する0.95Vの定電位として管板の電位分布を
測定した。次に補助陰極を海水導水管と導通させて、管
板の電位分布を測定した。違いを図5に示す。補助カソ
ードを設けることにより管板面の電位分布が大きく改善
されるとともに、海水導水管に設置した通電電極から流
す電流値は、12Aから6Aと約半分になった。同様
に、管板側での通電値も13Aから2Aと大きく低減で
き定電位装置の小型化が可能となった。
【0028】本装置を約4ケ月稼動させ管板の防汚効果
を確認したところ、管板の防汚も極めて優れた効果を示
し、本発明の有効性が確認できた。
【0029】
【発明の効果】本発明の防汚方法によれば、熱交換器管
板面の海生生物の付着を長期に防止できるとともに熱交
換器に接続される海水導水管部の絶縁塗装のピンホール
部からの鉄の溶出を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の比較的小型な熱交換器の場合の実施
例である。
【図2】 本発明の比較的小型な復水器の実施例であ
る。
【図3】 ピンホール鉄板部とチタン管板面部との腐食
電流である。
【図4】 本発明の比較的大型な熱交換器の場合の実施
例である。
【図5】 補助カソードの有無による管板面電位分布の
相違を示す。
【符号の説明】
1:管板(チタン)、2:冷却管、3:水室、4:陰
極、5、5’:照合電極、6:防汚用定電位装置、
6’:防食用定電位装置、7:海水導水管、8:陽極、
9:模擬ピンホール、9’:ピンホール鉄板、10:補
助陰極、11:電流計。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海水に接するチタン基材面を活性化処理
    したチタン製復水器のチタン材を陽極とし、該復水器の
    水室内に設けた陰極と照合電極および防汚用定電位制御
    式電極装置により、該陽極電位を海水中で塩素の発生を
    抑制し、かつ酸素を発生させる電位にコントロールする
    事によって、該チタン材の表面の海生生物の付着を抑制
    または防止する手段、および該復水器と電気的に導通状
    態にある海水導水管内に別途設置した陽極と照合電極お
    よび防食用定電位制御式電極装置により、該海水導水管
    の電位を防食範囲にコントロールする事によって、海水
    導水管の局部腐食を抑制する手段を有することを特徴と
    する復水器の防汚・防食装置。
  2. 【請求項2】 活性化処理は、チタン基材面に酸化コバ
    ルトまたは酸化マンガン含有溶液もしくはこれらの溶液
    にイリジウムを混合した溶液を塗布したもの、あるいは
    酸化白金またはパラジウム、ロジウムなどの白金系金属
    酸化物含有溶液を塗布したものを、熱活性化処理により
    酸化コバルトまたは酸化マンガンの皮膜に形成させたも
    の、あるいは酸化白金または酸化パラジウム、酸化ロジ
    ウムの白金系酸化物の皮膜を担持させたものであること
    を特徴とする請求項1記載の復水器の防汚・防食装置。
  3. 【請求項3】 該防食用定電位電源装置のマイナス極
    が、該水室内に設置した該水室と絶縁した陰極または該
    海水導水管内に設置した該海水導水管と絶縁した陰極と
    接続した事を特徴とする請求項1記載の復水器の防汚・
    防食装置。
  4. 【請求項4】 水室内に設置した陰極と海水導水管内に
    設置した陽極の間に該復水器の水室および海水導水管と
    電気的に導通させた補助陰極を設置したことを特徴とす
    る請求項1記載の復水器の防汚・防食装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20040021991A (ko) * 2002-09-06 2004-03-11 주식회사 포스코 오염 방지 기능을 갖는 열 교환기
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CN107917626A (zh) * 2017-12-22 2018-04-17 中冶焦耐(大连)工程技术有限公司 一种适用海水作冷却介质的新型结构初冷器及制作方法

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