JP2000017299A - 蛋白分解酵素含有洗浄液、および酵素洗浄液中の蛋白分解酵素を安定化する方法 - Google Patents

蛋白分解酵素含有洗浄液、および酵素洗浄液中の蛋白分解酵素を安定化する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛋白分解酵素の安定性が高く、酵素活性が維
持された蛋白分解酵素含有洗浄液、及び、酵素洗浄液中
の蛋白分解酵素を安定化する方法を提供する。 【解決手段】 蛋白分解酵素を水溶性高分子により化学
修飾して得られた修飾酵素を、非イオン界面活性剤、陰
イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から成る群より選
ばれた少なくとも1種の界面活性剤と共に、ホウ酸化合
物含有水溶液に添加し、混合することにより調製され
る。水溶性高分子としては、ポリエチレングリコール、
多糖類、蛋白質又はCH2 =C<基含有化合物と無水マ
レイン酸との共重合体が使用でき、界面活性剤として
は、非イオン系のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル等や、陰イオン系のパルミトイルサルコシンN
a等や、両性系のアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン
等が使用でき、ホウ酸化合物としては、ホウ酸又はホウ
酸塩が使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛋白分解酵素の安
定性が高く、酵素活性が維持された蛋白分解酵素含有洗
浄液に関するものである。又、本発明は、酵素洗浄液中
の蛋白分解酵素を安定化する方法に関するものでもあ
る。
【0002】
【従来の技術】蛋白分解酵素は、脂質分解酵素などと共
に医療、食品、化粧品、洗浄剤などに用いられ優れた効
果をあげている。しかしながら、蛋白分解酵素には、加
熱や界面活性剤の共存下などにより変成したり、自己消
化などを起こし失活しやすく、特に水溶液中では安定性
が著しく低下するという問題点がある。近年、洗濯用洗
剤や家庭用食器洗剤などにも配合されている蛋白分解酵
素は、顆粒状洗剤中で安定ではあるが、液体洗剤中では
不安定である。
【0003】そこで、これらの問題を克服するために、
蛋白分解酵素を化学修飾することにより、安定性を増加
させる方法がいくつか報告されている。例えば、特開平
7−155182号公報には、トリアジン環を介して多
糖類とプロテアーゼが結合した修飾プロテアーゼにカル
シウムが含有されると安定性が増強することが記載され
ている。又、特開平6−240297号公報には、蛋白
分解酵素存在下でリパーゼあるいはアミラーゼをメチル
ビニールエーテルと無水マレイン酸共重合体で修飾する
とリパーゼ、アミラーゼの安定性が向上する方法が提案
されているが、単独酵素をメチルビニールエーテルと無
水マレイン酸共重合体で修飾してもその効果が低いこと
が記載されている。また、同公報には、各種酵素の存在
下、修飾された蛋白分解酵素の安定性についての記載が
なく、蛋白分解酵素の安定性については更に改良すべき
点がある。その上、リン酸緩衝液下では、メチルビニル
エ−テル−無水マレイン酸共重合体の溶解形態は、直線
状であるためメチルビニルエ−テル−無水マレイン酸共
重合体はランダムに蛋白分解酵素と反応する確率が高
い。そのため蛋白分解酵素の活性部位あるいはその近傍
で反応し、活性部位の作用を失わせたり、活性部位の近
傍に反応したメチルビニルエ−テル−無水マレイン酸共
重合体の立体障害のため基質との反応性の低下を招き易
い。更に溶解している修飾酵素が直線状の高分子である
ことから、分子間距離が糸まり状に溶解した高分子より
近かくなるため、分子−分子間の絡み合いによる高分子
の凝集が生じ易い。この様な修飾酵素の凝集は、修飾酵
素を製造する場合、澱や濁り、また酵素の安定性、活性
の低下につながるなどの大きな問題点がある。このため
蛋白分解酵素を修飾し、液状酵素の安定性および酵素活
性を長期に維持するには、従来の方法では充分でない。
【0004】更に、特開平1−153088号公報に
は、無水マレイン酸とポリエチレングリコールモノアリ
ルエーテルとの共重合体で修飾された酵素が高い安定性
を有し、バイオリアクター等に使用できることが記載さ
れており、また、特開平8−146363号公報には、
α−アリルポリオキシアルキレンと無水マレイン酸共重
合体で酵素を修飾しているが、この様な無水マレイン酸
共重合体で修飾した酵素でも、その安定性は、十分とは
言えず実用性が低い。この他、特開昭63−15982
2号公報や特開平1−180515号公報にも、蛋白分
解酵素を安定化させる方法として、水に混和性の多価ア
ルコールを含有する方法が提案されているが、このまま
では蛋白分解酵素の活性が低く、水で希釈すれば高まる
ものの、安定性が逆に低下するという欠点がある。又、
特開平6−102474号公報には、タンパク分解酵
素、脂質分解酵素、多糖類分解酵素をタブレット上に賦
形した洗浄剤が記載されているが、この洗浄剤はタブレ
ットの為、溶解させる容器、手間が必要となり、簡便に
使用する点で劣るという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
における問題点を解決し、蛋白分解酵素の安定性が高
く、酵素活性が維持された蛋白分解酵素含有洗浄液を提
供することを課題とする。又、本発明は、酵素洗浄液中
の蛋白分解酵素を安定化する方法を提供することを課題
とするものでもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の蛋白分解酵素含
有洗浄液は、蛋白分解酵素が水溶性高分子によって化学
修飾されている修飾酵素と、非イオン界面活性剤、陰イ
オン界面活性剤及び両性界面活性剤から成る群より選ば
れた少なくとも1種の界面活性剤と、ホウ酸化合物とを
含有することを特徴とする。
【0007】又、本発明の蛋白分解酵素含有洗浄液は、
上述の特徴を有するものにおいて、蛋白分解酵素を修飾
している前記水溶性高分子が、ポリエチレングリコー
ル、多糖類、蛋白質及びCH2 =C<基を有する化合物
と無水マレイン酸との共重合体から成る群より選ばれた
ものであること、前記界面活性剤が、非イオン界面活性
剤であるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアミンオ
キサイド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリエチ
レングリコール脂肪酸エステル、陰イオン界面活性剤で
あるパルミトイルサルコシンナトリウム、ミリストイル
サルコシンナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラ
ウロイルメチルアラニンナトリウム及びカルボキシルポ
リオキシエチレンラウリルエーテルナトリウム塩、両性
界面活性剤であるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダ
ゾリニウムベタイン及びアルキルジメチルアミンオキサ
イドから成る群より選ばれたものであること、及び、前
記ホウ酸化合物が、ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、ホ
ウ砂、メタホウ酸塩及び四ホウ酸塩から成る群より選ば
れたものであることを特徴とするものである。
【0008】又、本発明は、物に付着した蛋白質を分解
・除去するために使用される酵素洗浄液中に含まれる蛋
白分解酵素を安定化する方法でもあり、この方法は、蛋
白分解酵素を水溶性高分子を用いて化学修飾することに
より得られた修飾酵素を、非イオン界面活性剤、陰イオ
ン界面活性剤及び両性界面活性剤から成る群より選ばれ
た少なくとも1種の界面活性剤と共に、ホウ酸化合物を
含有する水溶液に添加し、混合することを特徴とする。
この際、蛋白分解酵素を化学修飾する際に使用される前
記水溶性高分子が、ポリエチレングリコール、多糖類、
蛋白質及びCH2 =C<基を有する化合物と無水マレイ
ン酸との共重合体から成る群より選ばれたものであり、
しかも、前記界面活性剤が、非イオン界面活性剤である
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグ
リセリン脂肪酸エステル、アルキルアミンオキサイド、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル及びポリエチレングリコ
ール脂肪酸エステル、陰イオン界面活性剤であるパルミ
トイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシン
ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウロイルメ
チルアラニンナトリウム及びカルボキシルポリオキシエ
チレンラウリルエーテルナトリウム塩、両性界面活性剤
であるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキル
カルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ
タイン及びアルキルジメチルアミンオキサイドから成る
群より選ばれたものであって、前記ホウ酸化合物が、ホ
ウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、ホウ砂、メタホウ酸塩及
び四ホウ酸塩から成る群より選ばれたものであることが
好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の蛋白分解酵素含有洗浄液
中に含まれる各成分について説明する。 (1) 修飾酵素 蛋白分解酵素が水溶性高分子によって化学修飾されたも
のであって、この蛋白分解酵素としては、微生物由来、
植物由来、動物由来から選ばれたものがいずれも使用で
き、特に微生物由来の中性又はアルカリ性のものが好適
である。代表的なものとしては、Bacillus属(B.subtili
s, amyloloquefaciens, cereus, licheniformis, pumil
is, natto, mesentericus, sphaericus)、Aspergillus
属 (A.sojae, oryzae, flavus, sulphureus, candidus,
terricola, melleus, nidulans,sydowi)、Streptmyces
属(S.fradiae, griseus, moderatus, rectus) 、Cepha
losporium sp., C.acremonium, Fusarium, Gliocladiu
m, Malbranchea pulchella, penicillium cyano-fulvu
m, P.notatum, Scopulariopsis, Tritirachium album,,
Achromobacter, Arthrobacter, E.coli, Pseudomonas
aeruginosa, P.maltophilia, Candida lipolytica, Tor
ulaなどから得られるものが挙げられ、市販の蛋白分解
酵素としては、例えば、ナガセ生化学社製のビオプラー
ゼ、ノボインダストリー社製サビナーゼやエスペラーゼ
等が使用できる。
【0010】本発明において、このような蛋白分解酵素
を修飾する水溶性高分子としては、ポリエチレングリコ
ール、多糖類、蛋白質、有機合成高分子重合体が挙げら
れ、蛋白分解酵素を修飾する多糖類としては、デキスト
ラン、デンプン、プルラン、アガロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、メチオルセルロース、エチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースなどが好ましく、蛋
白質としては、ゼラチン、カゼイン、ミルクカゼインな
どが好ましい。又、有機合成高分子重合体としては、C
2 =C<基を有する化合物と無水マレイン酸との共重
合体が好ましく、具体的には、メチルビニルエーテルな
どのアルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン
−無水マレイン酸共重合体などある。本発明の蛋白分解
酵素含有洗浄液中の単位容積当たりの酵素活性値は 100
〜10,000U/mlが好ましく、500 〜 5,000U/mlが特に好ま
しい。又、酵素活性値が10,000〜200,000 U/mlである修
飾酵素溶液として0.1〜10重量%の割合で含有する
ことが好ましく、0.5〜5重量%の割合で含有するこ
とが特に好ましい。
【0011】(2) 界面活性剤 本発明の蛋白分解酵素含有洗浄液中には、非イオン界面
活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から成
る群より選ばれた少なくとも1種の界面活性剤が含有さ
れており、上記の3つの群からそれぞれ複数の界面活性
剤が選択されて含有されても良い。本発明において好ま
しい非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、アルキルアミンオキサイド、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルな
どが挙げられ、陰イオン界面活性剤としては、パルミト
イルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシンナ
トリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウロイルメチ
ルアラニンナトリウム、カルボキシルポリオキシエチレ
ンラウリルエーテルナトリウム塩などが挙げられ、両性
界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタ
イン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミ
ダゾリニウムベタイン、アルキルジメチルアミンオキサ
イドなどが挙げられる。これら界面活性剤の含有量(濃
度)については、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活
性剤、両性界面活性剤とも、酵素洗浄液中に有効成分量
として、0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量
%程度の割合であることが好ましい。
【0012】(3) ホウ酸化合物 本発明の蛋白分解酵素含有洗浄液中に含有されるホウ酸
化合物としては、ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸などの
ホウ酸と、ホウ砂、メタホウ酸塩、四ホウ酸塩などのホ
ウ酸塩が挙げられ、その濃度としては0.5〜10%、
特に1.0〜5%が好ましい。
【0013】尚、本発明の洗浄液における修飾酵素溶液
(10,000〜200,000 U/ml):界面活性剤:ホウ酸化合物
の割合は、修飾酵素の安定性の点から、1:0.01〜
20:0.1〜50(重量比率)が好ましく、1:0.
05〜10:0.5〜10が特に好ましい。
【0014】本発明における上述の修飾酵素は、単独で
水溶液中に存在した場合には、実用に耐える十分な安定
性を示さないが、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活
性剤、両性界面活性剤から成る群より選ばれた少なくと
も一種類の界面活性剤とホウ酸化合物とを併用すること
によって、実用に耐える十分な酵素安定性を示し、これ
により、洗浄効果(蛋白質除去効果)が経時的に低下す
ることなく、長期間に渡って安定して蛋白分解酵素含有
洗浄液を使用することが可能となる。本発明の洗浄液
は、蛋白質の付着が問題になる種々の製品の洗浄に使用
できるものであるが、特にコンタクトレンズの洗浄に最
適であり、安全性が高く、しかも簡単な操作(一定時
間、浸漬保存)にて洗浄を実施することができるという
利点を有している。
【0015】次に、本発明の蛋白分解酵素含有洗浄液中
に含まれる修飾酵素を得るための、水溶性高分子を用い
た蛋白分解酵素の修飾方法について説明する。 (A) ポリエチレングリコールによる化学修飾(塩化シア
ヌル法) ポリエチレングリコールと塩化シアヌルを反応させ、得
られた反応生成物と蛋白分解酵素とをpH調整後、冷却
しながら攪拌を行うと、蛋白分解酵素中のアミノ基がポ
リエチレングリコールで修飾された修飾酵素が得られ
る。 (B) 多糖類による化学修飾 多糖類を用いて蛋白分解酵素を修飾するには、従来より
知られている過ヨウ素酸酸化法、臭化シアン法、カルボ
ジイミド法、塩化シアヌル法、エピクロルヒドリン法、
SPDP(N-Succinimidyl 3-[2-pyridyldithio]propio
nate)試薬法、活性エステル法などが使用される。 (C) 蛋白質による化学修飾 蛋白質(カゼイン、ミルクカゼイン、ゼラチンなど)
を、蛋白分解酵素及びグルタルアルデヒドと混合し、p
H調整した後、冷却しながら攪拌を行って架橋させる
と、蛋白分解酵素が蛋白質により化学修飾された修飾酵
素が得られる。 (D) 有機合成高分子重合体による化学修飾 CH2 =C<基を有する化合物(例えばメチルビニルエ
ーテルなど)と無水マレイン酸との共重合体、蛋白分解
酵素、ホウ酸化合物に、蒸留水を加え、pH調整した
後、冷却しながら攪拌を行うと、蛋白分解酵素が有機合
成高分子重合体により化学修飾された修飾酵素が得られ
る。
【0016】尚、本発明の洗浄液中には、前記の成分の
他に保存剤が含有されても良く、このような保存剤とし
ては、医療施設内における病原性微生物の感染防止等に
用いられるものがいずれも使用できる。このような保存
剤は、第四級アンモニウム塩系消毒剤である塩化ベンザ
ルコニウム、塩化ベンゼトニウム、チセルピリジウムク
ロライド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド
や、グリシン系両性界面活性剤であるアルキルポリアミ
ノグリシン、ジアルキルアミノエチルグリシンや、ビグ
アナイド系消毒剤であるポリヘキサメチレンビグアニジ
ン塩酸塩、グルコン酸クロルヘキシジンまたはその塩か
らなる群から選択でき、これらは1種で使用されても2
種以上併用されてもよい。上記の化合物群において、特
に実用性のある消毒剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム、ジアルキルアミノエチルグリシン、グ
ルコン酸クロルヘキシジンまたはその塩などである。保
存剤の使用量については、酵素、界面活性剤の濃度や緩
衝液の種類などによって変化するが、通常は、上述の消
毒液の1種以上を酵素洗浄液中に約0.001〜0.5
重量%の割合となるように使用するのが好ましい。ま
た、必要に応じて、金属キレート剤、等張調整剤、多価
アルコール、pH調整剤、親水性高分子並びに他の酵素
剤、例えば脂肪分解酵素等の各種の成分を含有すること
も出来る。
【0017】次に、本発明の、酵素洗浄液中の蛋白分解
酵素を安定化する方法について説明する。この方法にお
いては、前述の蛋白分解酵素を前述の水溶性高分子を用
いて化学修飾することによって得られた修飾酵素を準備
し、この修飾酵素を、前述の非イオン界面活性剤、陰イ
オン界面活性剤及び両性界面活性剤から成る群より選ば
れた少なくとも1種の界面活性剤と共に、前述のホウ酸
化合物を含有する水溶液に添加し、混合する。この際、
修飾酵素は単離された状態で添加されても、溶液中に分
散された状態で添加されても良く、ホウ酸化合物添加後
の水溶液のpH値は、修飾酵素の安定化の点からpH5
〜12の範囲であることが好ましく、pH6〜10の範
囲が特に好ましい。このような本発明の方法では、界面
活性剤とホウ酸化合物の併用により、蛋白分解酵素の安
定性が著しく向上し、酵素活性が維持されるため、酵素
洗浄液を長期間、安定して使用することが可能である。
【0018】以下、本発明の蛋白分解酵素含有洗浄液、
および酵素洗浄液中の蛋白分解酵素を安定化する方法に
ついての実施例を示すが、本発明はこれらに限定される
ものではない。尚、下記の調製例に従って得られた酵素
洗浄液中の蛋白分解酵素の安定化の評価については、蛋
白分解酵素活性を、カゼイン消化を用いる公知の方法
(例えば、Journal of General Phyalology, 30 (1947)
291参照)に準じて測定し、下記式を用いて蛋白分解酵
素活性残存率を算出することによって行った。 蛋白分解酵素活性残存率(%)=(60℃で10時間加
熱処理した後の蛋白分解酵素活性/溶液調製直後の蛋白
分解酵素活性)×100
【0019】
【実施例】(実施例1)分子量750 〜2,000 のモノメト
キシポリエチレングリコール5gと塩化シアヌル1gを
反応させ得られた、2-O-methoxypolyethylene glycol-
4,6-dichloro-s-triazine(activated PEG 1) を水溶液
とし、この5%溶液50gとBacillus属起源のアルカリ
性プロテアーゼ(商品名:ビオプラーゼ、ナガセ生化学
社製)50gを混合し、ホウ砂でpH9.2に調整した
後、4℃で1時間反応させ、蛋白分解酵素中のアミノ基
をポリエチレングリコールで修飾された修飾酵素を含む
溶液(酵素活性値47,300 U/ml )を得た。2%ホウ酸溶
液100mlに、ラウリルジメチルアミンオキサイド
(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリセル0.
5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(93%)
0.5gを加え、更にポリエチレングリコールを修飾担
体として得られた修飾蛋白分解酵素を含有する上記修飾
酵素溶液(酵素活性値47,300 U/ml )を2.0g加え、
その後、ホウ砂を加えて混合溶液のpHを8.0に調整
し、約1時間程攪拌して本発明の酵素洗浄液(酵素活性
値946 U/ml)を得た。この酵素洗浄液の蛋白分解酵素活
性を測定した後、該洗浄液を密封容器の中に入れ、60
℃の恒温器中で10時間加熱した。そして、加熱処理し
た後の酵素洗浄液の蛋白分解酵素活性と洗浄効果の測定
を行った。
【0020】(実施例2)1gのデキストランT40を
0.2M炭酸水素ナトリウム溶液90ml中に溶解し、
4℃にてアセトニトリル2.5gに溶解した臭化シアン
1.5gを加えつつホウ砂でpHを9.5に保持した。
反応終了後pHを8.5に下げ、緩衝液に透析した。こ
れに、実施例1と同じ蛋白分解酵素50gを加え、一夜
放置後、エタノールアミンを加えて活性基を除去し、透
析後、カラムクロマトグラフィーにより修飾蛋白分解酵
素溶液(酵素活性値27,700 U/ml )を得た。2%ホウ酸
溶液100mlに、ラウリルジメチルアミンオキサイド
(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリセル0.
5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(93%)
0.5gを加え、更にデキストランT40を修飾担体と
して得られた上記修飾酵素溶液(酵素活性値27,700 U/m
l )を3.0g加え、その後、ホウ砂を加えて混合溶液
のpHを8.0に調整し、約1時間程攪拌して本発明の
酵素洗浄液(酵素活性値830 U/ml)を得た。実施例1と
同様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性
と洗浄効果の測定を行った。
【0021】(実施例3)ゼラチン1gを、実施例1と
同じ蛋白分解酵素50g及び25%グルタルアルデヒド
溶液0.2gと混合し、ホウ砂でpH8.2に調整し、
4℃で12時間反応させ架橋させることにより修飾酵素
溶液(酵素活性値34,700 U/ml )を得た。2%ホウ酸溶
液100mlに、ラウリルジメチルアミンオキサイド
(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリセル0.
5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(93%)
0.5gを加え、更にゼラチンを修飾担体として得られ
た上記修飾酵素溶液(酵素活性値34,700 U/ml )を2.
5g加え、その後、ホウ砂を加えて混合溶液のpHを
8.0に調整し、約1時間程攪拌して本発明の酵素洗浄
液(酵素活性値867 U/ml)を得た。実施例1と同様に、
酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性と洗浄効
果の測定を行った。
【0022】(実施例4)メチルビニルエーテルと無水
マレイン酸との共重合体(GANTREZ AN:G.A.F.社製)1
g、実施例1と同じ蛋白分解酵素50g、ホウ砂0.1
g、蒸留水50mlを混合し、4℃にて24時間攪拌す
ることにより修飾酵素溶液(酵素活性値58,900 U/ml )
を得た。2%ホウ酸溶液100mlに、ラウリルジメチ
ルアミンオキサイド(35%)0.5g、モノラウリン
酸デカグリセル0.5g、ミリストイルサルコシンナト
リウム(93%)0.5gを加え、更にメチルビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体を修飾担体として得ら
れた上記修飾酵素溶液(酵素活性値58,900 U/ml)を
1.5g加え、その後、ホウ砂を加えて混合溶液のpH
を8.0に調整し、約1時間程攪拌して本発明の酵素洗
浄液(酵素活性値883 U/ml)を得た。実施例1と同様
に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性と洗
浄効果の測定を行った。
【0023】(実施例5)2%ホウ酸溶液100ml
に、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(26%)
0.3g、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(100%)0.3g、更に実施例1と同様のポリエチ
レングリコールを修飾担体として得られた上記修飾酵素
を含む溶液(酵素活性値47,300 U/ml )を2.0g加
え、その後、ホウ砂を加えて混合溶液のpHを8.0に
調整し、約1時間程攪拌して本発明の酵素洗浄液を得
た。実施例1と同様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋
白分解酵素活性と洗浄効果の測定を行った。
【0024】(実施例6)2%ホウ酸溶液100ml
に、ヤシジメチルアミンオキサイド(30%)0.4
g、ラウリル硫酸アンモニウム(25%)0.4g、更
に実施例1と同様のポリエチレングリコールを修飾担体
として得られた上記修飾酵素を含む溶液(酵素活性値4
7,300 U/ml )を2.0g加え、その後、ホウ砂を加え
て混合溶液のpHを8.0に調整し、約1時間程攪拌し
て本発明の酵素洗浄液を得た。実施例1と同様に、酵素
洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性と洗浄効果の
測定を行った。
【0025】(実施例7)2%ホウ酸溶液100ml
に、ラウロイルメチルアラニンナトリウム(30%)
0.5g、更に実施例1と同様のポリエチレングリコー
ルを修飾担体として得られた上記修飾酵素を含む溶液
(酵素活性値47,300 U/ml )を2.0g加え、その後、
ホウ砂を加えて混合溶液のpHを8.0に調整し、約1
時間程攪拌して本発明の酵素洗浄液を得た。実施例1と
同様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性
と洗浄効果の測定を行った。
【0026】(比較例1)0.9%塩化ナトリウム、
0.5%リン酸水素二ナトリウム溶液に適量の水酸化ナ
トリウムを加え、pHを8.0に調整し、緩衝液とし
た。この緩衝液100mlにラウリルジメチルアミンオ
キサイド(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリ
セル0.5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(9
3%)0.5gを加え、更に実施例1と同様のポリエチ
レングリコールを修飾担体として得られた修飾蛋白分解
酵素を含む溶液(酵素活性値47,300 U/ml )2.0g加
え、その後、水酸化ナトリウムを加えて混合溶液のpH
を8.0に調整し、約1時間程攪拌し酵素洗浄液を得
た。実施例1と同様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋
白分解酵素活性と洗浄効果の測定を行った。
【0027】(比較例2)比較例1と同様の緩衝液(p
H8.0)100mlに、ラウリルジメチルアミンオキ
サイド(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリセ
ル0.5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(93
%)0.5gを加え、更に実施例2と同様のデキストラ
ンT40を修飾担体として得られた修飾蛋白分解酵素を
含む溶液(酵素活性値27,700 U/ml )を3.0g加え、
その後、水酸化ナトリウムを加えて混合溶液のpHを
8.0に調整し、約1時間程攪拌し酵素洗浄液を得た。
実施例1と同様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分
解酵素活性と洗浄効果の測定を行った。
【0028】(比較例3)比較例1と同様の緩衝液(p
H8.0)100mlに、ラウリルジメチルアミンオキ
サイド(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリセ
ル0.5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(93
%)0.5gを加え、更に実施例3と同様のゼラチンを
修飾担体として得られた修飾蛋白分解酵素を含む溶液
(酵素活性値34,700 U/ml )を2.5g加え、その後、
水酸化ナトリウムを加えて混合溶液のpHを8.0に調
整し、約1時間程攪拌し酵素洗浄液を得た。実施例1と
同様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性
と洗浄効果の測定を行った。
【0029】(比較例4)比較例1と同様の緩衝液(p
H8.0)100mlに、ラウリルジメチルアミンオキ
サイド(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリセ
ル0.5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(93
%)0.5gを加え、更に実施例4と同様のメチルビニ
ルエーテル−無水マレイン酸共重合体を修飾担体として
得られた修飾蛋白分解酵素を含む溶液(酵素活性値58,9
00 U/ml )を1.5g加え、その後、水酸化ナトリウム
を加えて混合溶液のpHを8.0に調整し、約1時間程
攪拌し酵素洗浄液を得た。実施例1と同様に、酵素洗浄
液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性と洗浄効果の測定
を行った。
【0030】(比較例5)実施例1と同様に調製した緩
衝液100mlに、ラウリルジメチルアミンオキサイド
(35%)0.5g、モノラウリン酸デカグリセル0.
5g、ミリストイルサルコシンナトリウム(93%)
0.5gを加え、更に蛋白分解酵素として未修飾の蛋白
分解酵素(商品名:ビオプラーゼ、ナガセ生化学社製)
を0.35g加え、その後、ホウ砂を加えて混合溶液の
pHを8.0に調整し、約1時間程攪拌し酵素洗浄液を
得た。実施例1と同様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の
蛋白分解酵素活性と洗浄効果の測定を行った。
【0031】(比較例6)実施例1と同様に調製した緩
衝液100mlに、実施例1と同様の、ポリエチレング
リコールを修飾担体として得られた修飾蛋白分解酵素を
含む溶液(酵素活性値47,300 U/ml )を2.0g加え、
その後、ホウ砂を加えて混合溶液のpHを8.0に調整
し、約1時間程攪拌し酵素洗浄液を得た。実施例1と同
様に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性と
洗浄効果の測定を行った。
【0032】(比較例7)実施例1と同様に調製した緩
衝液100mlに、実施例2と同様の、デキストランT
40を修飾担体として得られた修飾蛋白分解酵素を含む
溶液(酵素活性値27,700 U/ml )を3.0g加え、その
後、ホウ砂を加えて混合溶液のpHを8.0に調整し、
約1時間程攪拌し酵素洗浄液を得た。実施例1と同様
に、酵素洗浄液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性と洗
浄効果の測定を行った。
【0033】(比較例8)実施例1と同様に調製した緩
衝液100mlに、実施例3と同様の、ゼラチンを修飾
担体として得られた修飾蛋白分解酵素を含む溶液(酵素
活性値34,700 U/ml )を2.5g加え、その後、ホウ砂
を加えて混合溶液のpHを8.0に調整し、約1時間程
攪拌し酵素洗浄液を得た。実施例1と同様に、酵素洗浄
液の加熱処理前後の蛋白分解酵素活性と洗浄効果の測定
を行った。
【0034】(比較例9)実施例1と同様に調製した緩
衝液100mlに、実施例4と同様の、メチルビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体を修飾担体として得ら
れた修飾蛋白分解酵素を含む溶液(酵素活性値58,900 U
/ml )を1.5g加え、その後、ホウ砂を加えて混合溶
液のpHを8.0に調整し、約1時間程攪拌し酵素洗浄
液を得た。実施例1と同様に、酵素洗浄液の加熱処理前
後の蛋白分解酵素活性と洗浄効果の測定を行った。
【0035】上記実施例1〜7及び比較例1〜9の酵素
洗浄液中に含有されている成分を、以下の表1及び表2
にまとめた。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】上記実施例1〜7及び比較例1〜9の酵素
洗浄液を用いて、それぞれ、溶液調製直後の蛋白分解酵
素活性と、60℃で10時間加熱処理した後の蛋白分解
酵素活性を測定した結果を、以下の表3に示す。尚、表
3には、前述の算出式を用いて算出された蛋白分解酵素
活性残存率(%)も示されている。
【0039】
【表3】
【0040】表3の実験結果から、本発明の蛋白分解酵
素含有洗浄液は、60℃で10時間加熱した後において
も、優れた酵素活性を有していることがわかる。
【0041】次に、前記実施例1〜7及び比較例1〜9
の酵素洗浄液を用いて、洗浄力(汚れ除去率)の経時変
化について測定を行った。 (実験方法)涙液とほぼ同様の下記組成からなる人工蛋
白質溶液を調製した。 アルブミン(牛血清) 0.39% γ−グロブリン(牛血清) 0.16% リゾチーム(卵白由来) 0.12% 残り 生理食塩水 上記蛋白質溶液中に、ジメチルシロキサン基及びフッ素
原子を含有している酸素透過性ハードコンタクトレンズ
を浸漬し、レンズを浸漬したまま60℃に加熱して蛋白
質を変性させてレンズ表面に人工蛋白質汚れを付着させ
た。次いで、このようにして人工汚れを付着させたレン
ズを、蛋白質を特異的に染色するエリスロシンで染色
し、分光光度計(島津製作所製のUV−160A)で、
545nmの吸光度を測定した。この時の吸光度をAと
する。別に、人工蛋白質汚れを付着させたレンズを酵素
洗浄液中に6時間浸漬後、レンズを水洗いして再びエリ
スロシンで染色し、分光光度計で545nmの吸光度を
測定した。この時の吸光度をBとする。蛋白質汚れ除去
率は下記式にて算出される。 蛋白質汚れ除去率(%)=(B/A)×100 上記実験方法により、酵素洗浄液を調製した直後と、洗
浄液を60℃にて10時間加熱した後の、蛋白質汚れ除
去率をそれぞれ測定した。得られた実験結果を表4に示
す。
【0042】
【表4】
【0043】表4の実験結果から、本発明の蛋白分解酵
素含有洗浄液は、60℃で10時間加熱した後において
も、優れた蛋白質汚れ除去率を有していることがわか
る。
【0044】
【発明の効果】本発明の蛋白分解酵素含有洗浄液は、蛋
白分解酵素の安定性が高く、長期間に渡って酵素活性が
維持され、一定期間保存した後に使用した場合であって
も、充分な洗浄効果を有するものである。又、本発明の
方法を使用することにより、酵素洗浄液中の蛋白分解酵
素を長期間に渡って安定化することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嘉戸 朋之 京都府京都市中京区麸屋町通夷川上る笹屋 町475番地 株式会社サンコンタクトレン ズ内 (72)発明者 長勢 康志 京都府京都市中京区麸屋町通夷川上る笹屋 町475番地 株式会社サンコンタクトレン ズ内 (72)発明者 神山 健児 京都府京都市中京区麸屋町通夷川上る笹屋 町475番地 株式会社サンコンタクトレン ズ内 (72)発明者 土屋 明人 滋賀県甲賀郡甲西町中央5−116−1 Fターム(参考) 4H003 AB10 AB27 AC03 AC11 AC15 AD04 BA12 DA01 DA16 DA17 DA19 EA02 EC02 FA16 FA47

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白分解酵素が水溶性高分子によって化
    学修飾されている修飾酵素と、非イオン界面活性剤、陰
    イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から成る群より選
    ばれた少なくとも1種の界面活性剤と、ホウ酸化合物と
    を含有することを特徴とする蛋白分解酵素含有洗浄液。
  2. 【請求項2】 蛋白分解酵素を修飾している前記水溶性
    高分子が、ポリエチレングリコール、多糖類、蛋白質及
    びCH2 =C<基を有する化合物と無水マレイン酸との
    共重合体から成る群より選ばれたものであること、前記
    界面活性剤が、非イオン界面活性剤であるポリオキシエ
    チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
    酸エステル、アルキルアミンオキサイド、ポリオキシエ
    チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
    アルキルエーテル及びポリエチレングリコール脂肪酸エ
    ステル、陰イオン界面活性剤であるパルミトイルサルコ
    シンナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、
    ラウリル硫酸アンモニウム、ラウロイルメチルアラニン
    ナトリウム及びカルボキシルポリオキシエチレンラウリ
    ルエーテルナトリウム塩、両性界面活性剤であるアルキ
    ルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルカルボキシメ
    チルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン及びア
    ルキルジメチルアミンオキサイドから成る群より選ばれ
    たものであること、及び、前記ホウ酸化合物が、ホウ
    酸、メタホウ酸、四ホウ酸、ホウ砂、メタホウ酸塩及び
    四ホウ酸塩から成る群より選ばれたものであることを特
    徴とする請求項1記載の蛋白分解酵素含有洗浄液。
  3. 【請求項3】 蛋白分解酵素を水溶性高分子を用いて化
    学修飾することにより得られた修飾酵素を、非イオン界
    面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から
    成る群より選ばれた少なくとも1種の界面活性剤と共
    に、ホウ酸化合物を含有する水溶液に添加し、混合する
    ことを特徴とする、酵素洗浄液中の蛋白分解酵素を安定
    化する方法。
  4. 【請求項4】 蛋白分解酵素を化学修飾する際に使用さ
    れる前記水溶性高分子が、ポリエチレングリコール、多
    糖類、蛋白質及びCH2 =C<基を有する化合物と無水
    マレイン酸との共重合体から成る群より選ばれたもので
    あること、前記界面活性剤が、非イオン界面活性剤であ
    るポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
    グリセリン脂肪酸エステル、アルキルアミンオキサイ
    ド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
    リオキシエチレンアルキルエーテル及びポリエチレング
    リコール脂肪酸エステル、陰イオン界面活性剤であるパ
    ルミトイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコ
    シンナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウロイ
    ルメチルアラニンナトリウム及びカルボキシルポリオキ
    シエチレンラウリルエーテルナトリウム塩、両性界面活
    性剤であるアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アル
    キルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウ
    ムベタイン及びアルキルジメチルアミンオキサイドから
    成る群より選ばれたものであること、及び、前記ホウ酸
    化合物が、ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、ホウ砂、メ
    タホウ酸塩及び四ホウ酸塩から成る群より選ばれたもの
    であることを特徴とする請求項3記載の、酵素洗浄液中
    の蛋白分解酵素を安定化する方法。
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