JP2000016326A - 自動車のパワープラント支持構造 - Google Patents

自動車のパワープラント支持構造

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JP2000016326A
JP2000016326A JP10180823A JP18082398A JP2000016326A JP 2000016326 A JP2000016326 A JP 2000016326A JP 10180823 A JP10180823 A JP 10180823A JP 18082398 A JP18082398 A JP 18082398A JP 2000016326 A JP2000016326 A JP 2000016326A
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horizontal rod
support structure
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Kazuhiro Obayashi
和弘 大林
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝突初期の前方移動エネルギーの吸収性能及
び衝突中期のサイドメンバの後退抑制性能の両方におい
て優れた自動車のパワープラント支持構造を提供する。 【解決手段】 サイドメンバ又はパワープラントのいず
か一方に、車幅方向に沿う水平ロッド12を設け、他方
に、パワープラントの車体に対する相対前方移動時に前
記水平ロッド12との対応によりパワープラントの前方
移動エネルギーをサイドメンバに対して水平に伝達する
垂直壁13と、パワープラントの車体に対する相対後方
移動時に前記水平ロッド12との対応によりパワープラ
ントの後方移動エネルギーをサイドメンバに対して上側
又は下側に伝達する傾斜壁14を備えたブラケット11
を設け、該ブラケット11内に水平ロッド12を弾性支
持するインシュレータ16を保持すると共に、該インシ
ュレータ16にパワープラントの相対後方移動時に前記
水平ロッド12を傾斜壁14に沿った方向へ離脱させる
案内部18を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車のパワープ
ラント支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンルーム内には、エンジ
ンにクラッチやトランスミッションを組み付けた一つの
重量物としてのパワープラントが支持されている。この
種のパワープラントは、機関の振動が車体に伝わらない
ように、インシュレータを用いたマウント部によりに弾
性支持されている(類似技術として、特開平5−321
69号公報参照)。
【0003】パワープラントの弾性支持の仕方として
は、パワープラントを少なくとも左右両側のサイドメン
バに対してそれぞれ弾性支持する第1の構造と、エンジ
ンルームの底部形成部材のみに弾性支持する第2構造が
ある。
【0004】このような第1及び第2の構造の、車両衝
突時におけるサイドメンバの変形モードを観察すると、
第1の構造にあっては、車両が前面衝突した場合に、パ
ワープラントが車体に対して相対的に前方移動する衝突
初期の段階で、パワープラントの慣性力による前方移動
エネルギーが、サイドメンバの前部に加わるため、サイ
ドメンバの前部を圧潰モードで変形させることができ、
パワープラントの前方移動エネルギーを十分に吸収する
ことができる。しかし、サイドメンバの圧潰が進んで、
パワープラントが衝突物に当たって相対的に後方移動す
る衝突中期の段階では、パワープラントが左右のサイド
メンバ間の連結部材となるため、サイドメンバの後部が
圧潰せずにエンジンルーム後壁側へ後退し、該後壁を変
形させる。従って、衝突エネルギー吸収の面では効率が
良くない。後方移動時にサイドメンバの後部が圧潰しな
いのは、パワープラント自体のサイドメンバに対する弾
性支持により、サイドメンバの折れが防止されるためで
ある。
【0005】第2の構造にあっては、パワープラントが
サイドメンバに弾性支持されていなため、衝突中期にパ
ワープラントが後方移動しても、サイドメンバが後退す
ることはなく、エンジンルームの後壁が大きく変形する
ことはない。しかし、パワープラントがサイドメンバに
弾性支持されていないため、衝突初期にパワープラント
が前方移動しても、その前方移動エネルギーをサイドメ
ンバに伝えてサイドメンバを圧潰させることができな
い。従って、パワープラントの移動エネルギーを吸収す
る面において劣っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来は、パワープラントを少なくともサイドメンバに弾
性支持する第1の構造にしても、底部形成部材のみに弾
性支持する第2構造にしても、衝突初期の前方移動エネ
ルギーの吸収性能及び衝突中期のサイドメンバの後退抑
制性能のいずれかにおいて劣っている。
【0007】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、衝突初期の前方移動エネルギー
の吸収性能及び衝突中期のサイドメンバの後退抑制性能
の両方において優れた自動車のパワープラント支持構造
を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
エンジンルームの左右両側に配されたサイドメンバに、
パワープラントの左右両端部を弾性支持した自動車のパ
ワープラント支持構造において、前記サイドメンバ又は
パワープラントのいずか一方に、車幅方向に沿う水平ロ
ッドを設け、他方に、パワープラントの車体に対する相
対前方移動時に前記水平ロッドとの対応によりパワープ
ラントの前方移動エネルギーをサイドメンバに対して水
平に伝達する垂直壁と、パワープラントの車体に対する
相対後方移動時に前記水平ロッドとの対応によりパワー
プラントの後方移動エネルギーをサイドメンバに対して
上側又は下側に伝達する傾斜壁を備えたブラケットを設
け、該ブラケット内に水平ロッドを弾性支持するインシ
ュレータを保持すると共に、該インシュレータにパワー
プラントの相対後方移動時に前記水平ロッドを傾斜壁に
沿った方向へ離脱させる案内部を設けたものである。
【0009】請求項1記載の発明によれば、パワープラ
ントを少なくともサイドメンバに弾性支持する第1に構
造にあって、パワープラントの相対前方移動時には、水
平ロッドと垂直壁との対応(インシュレータを介在した
当接)により、パワープラントの前方移動エネルギーが
サイドメンバに対して水平に伝達されるため、サイドメ
ンバの前部が圧潰モードで変形し、パワープラントの前
方移動エネルギーを十分に吸収することができる。ま
た、パワープラントの相対後方移動時には、水平ロッド
と傾斜壁との対応により、パワープラントの後方移動エ
ネルギーがサイドメンバに対して上側又は下側へ伝達さ
れるため、サイドメンバの後部が折れモードで変形し、
サイドメンバの後退を抑制する。ブラケット内にはイン
シュレータが保持されているため、パワープラントの弾
性支持性能は維持される。更に、インシュレータに設け
た案内部により水平ロッドの傾斜壁に沿った移動は許容
される。
【0010】請求項2記載の発明は、ブラケットが、傾
斜壁と、該傾斜壁の一端から形成された垂直壁と、垂直
壁の一端から形成され且つ傾斜壁との間に水平ロッド離
脱用の隙間を設けた保持壁とから成る概略三角筒形をし
ている。
【0011】請求項2記載の発明によれば、ブラケット
が概略三角筒形のためインシュレータを内部に保持しや
すい。また、水平ロッドはブラケットに形成された隙間
からブラケット外へ離脱できるため、サイドメンバの後
部を十分に折れ方向へ変形させることができる。
【0012】請求項3記載の発明は、案内部がインシュ
レータの水平ロッドを支持する支持孔からブラケットの
隙間に至るスリットである。
【0013】請求項3記載の発明によれば、インシュレ
ータの案内部をスリットにより形成したため、インシュ
レータの製造が容易である。
【0014】請求項4記載の発明は、エンジンルームの
左右両側に配されたサイドメンバ間で、パワープラント
がエンジンルームの底部形成部材に弾性支持されている
自動車のパワープラント支持構造において、前記サイド
メンバ又はパワープラントのいずれか一方に、車幅方向
に沿う水平ロッドを設け、他方に、パワープラントの車
体に対する相対前方移動時に前記水平ロッドと当接して
パワープラントの前方移動エネルギーをサイドメンバに
対して水平に伝達する垂直壁と、パワープラントの車体
に対する相対後方移動時に前記水平ロッドと当接してパ
ワープラントの後方移動エネルギーをサイドメンバに対
して上側又は下側に伝達する傾斜壁を備えたブラケット
を設けたものである。
【0015】請求項4記載の発明によれば、パワープラ
ントをエンジンルームの底部形成部材のみに弾性支持す
る第2の構造にあって、パワープラントの相対前方移動
時には、水平ロッドと垂直壁との当接により、パワープ
ラントの前方移動エネルギーがサイドメンバに対して水
平に伝達されるため、サイドメンバの前部が圧潰モード
で変形し、パワープラントの前方移動エネルギーを十分
に吸収することができる。また、パワープラントの相対
後方移動時には、水平ロッドと傾斜壁との当接により、
パワープラントの後方移動エネルギーがサイドメンバに
対して上側又は下側へ伝達されるため、サイドメンバの
後部が折れモードで変形し、サイドメンバの後退を抑制
する。
【0016】請求項5記載の発明は、エンジンルームの
底部形成部材が井桁状のサブフレームである。
【0017】請求項5記載の発明によれば、エンジンル
ームの底部形成部材が井桁状のサブフレームであるた
め、パワープラントの弾性支持が容易である。
【0018】請求項6記載の発明は、ブラケットの傾斜
壁がパワープラントの後方移動エネルギーをサイドメン
バに対して上側に伝達する傾きをしており、且つサイド
メンバの上面部の後端位置と下面部の前後中間位置にそ
れぞれビードが形成されている。
【0019】請求項6記載の発明によれば、サイドメン
バの上面部後端位置と下面部前後中間位置にそれぞれビ
ードが形成されているため、サイドメンバが上側への折
れが促進される。
【0020】請求項7記載の発明は、前後中間位置のビ
ードが水平ロッド及びブラケットに近接した位置にあ
る。
【0021】請求項7記載の発明によれば、前後中間位
置のビードが水平ロッド及びブラケットに近接した位置
に形成されているため、上側に伝達された後方移動エネ
ルギーが前記ビードに効率良く加わり、サイドメンバの
上側への折れをより確実に促進する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0023】図1〜図6は、この発明の第1実施形態を
示す図である。エンジンルームEの左右両側には、断面
四角形のサイドメンバ1が前後方向に沿って配されてい
る。このサイドメンバ1の上面部の後端位置、及び下面
部の前後中間位置にはそれぞれサイドメンバ1の幅方向
に沿うビード2、3が形成されている。また、サイドメ
ンバ1の前端部間には車幅方向に沿ってバンパ4が取付
けられている。サイドメンバ1の後端部は、エンジンル
ームEの後壁を形成するダッシュパネル5に結合されて
いる。
【0024】バンパ4の直後には、左右のサイドメンバ
1間にファーストクロスメンバ6が架設されている。サ
イドメンバ1の後端にはサスペンションメンバ7が架設
されている。そして、ファーストクロスメンバ6とサス
ペンションメンバ7とは、エンジンルームEの「底部形
成部材」としてのセンタメンバ8により前後方向で連結
されている。
【0025】パワープラントPの前後は、既知のマウン
ト部9により前記センタメンバ8に弾性支持されてい
る。そして、パワープラントPの左右は、この実施形態
に係る新規のマウント部10により弾性支持されてい
る。
【0026】この新規のマウント部10の構造を図5に
基づいて説明する。この新規のマウント部10は、サイ
ドメンバ1側に固定されたブラケット11と、パワープ
ラントP側に固定された水平ロッド12とから形成され
ている。ブラケット11は、垂直壁13と、傾斜壁14
と、保持壁15とから成る概略三角筒形をしている。こ
れらは、保持壁15と傾斜壁14との間が隙間Sとして
離れている以外は、互いに端部同士が連結されている。
また、傾斜壁14の下端には、保持壁15を越えて下方
へ延びる延長部14aが形成されている。
【0027】そして、このブラケット11内には、弾性
ゴム製のインシュレータ16が保持されている。このイ
ンシュレータ16の中央には、水平ロッド12を支持す
る支持孔17が形成され、該支持孔17から前記隙間S
にかけてスリット18が形成されている。このスリット
18は水平ロッド12の径よりも十分に小さい幅で、通
常の状態では水平ロッド12は通過できず、支持孔17
内に支持されて、弾性支持構造を形成している。インシ
ュレータ16は支持孔17とスリット18を形成しただ
けの構造のため、製造が容易である。尚、このマウント
部10と前後中間位置のビード3とは前後位置が近接し
た状態になっている。
【0028】次に、車両が障害物Gへ前面衝突した場合
の作用を説明する。
【0029】衝突初期の段階では、パワープラントPが
慣性力により相対的に前方移動するため、パワープラン
トPに固定した水平ロッド12も前方へ移動し、ブラケ
ット11の垂直壁13をインシュレータ16を介在した
状態で前方へ押す。従って、パワープラントPの慣性力
による前方移動エネルギーが、サイドメンバ1の前部に
加わるため、サイドメンバ1の前部を、図3に示すよう
に、圧潰モードで変形させることができ、該前方移動エ
ネルギーを十分に吸収することができる。
【0030】そして、更に衝突が進んで、障害物Gがパ
ワープラントPに当たると、今度は、衝突中期として、
パワープラントPが障害物Gに押されて相対的に後方へ
移動する。この時、パワープラントPに固定された水平
ロッド12も後方へ移動し、ブラケット11の傾斜壁1
4をインシュレータ16を介在した状態で強く押す。従
って、傾斜壁14の傾きにより、パワープラントPの後
方移動エネルギーが上向きに作用し、ブラケット11全
体が上方へ相対的に持ち上がる。ブラケット11が持ち
上がると、水平ロッド12は相対的にスリット17を通
過して隙間Sから離脱して傾斜壁14の延長部14aに
当接した状態となる。この第1実施形態の傾斜壁14は
延長部14aが形成されているため、図6に示すよう
に、ブラケット11をHだけ上方に持ち上げる(尚、図
6は水平ロッド12を基準に示した図である)。
【0031】ブラケット11が上方に持ち上がると、サ
イドメンバ1がブラケット11の近い位置にあるビード
3から上側へ折れる。後端位置にあるビード2もサイド
メンバ1の折れを促進している。このように、サイドメ
ンバ1の後部が折れモードで変形するため、サイドメン
バ1の後退を抑制され、エンジンルームEの後壁である
ダッシュパネル5が大きく変形するのを防止する。従っ
て、衝突後の修理が容易で補修性の面で優れる。
【0032】図7及び図8は、この発明の第2実施形態
を示す図である。この第2実施形態では、エンジンルー
ムEに、「底部形成部材」としての井桁状のサブフレー
ム19を設けたものである。そして、このサブフレーム
19の前後に、既知のマウント部9でパワープラントP
の前後を弾性支持し、左右のサイドメンバ1に、先の第
1実施形態と同様の新規なマウント部10でパワープラ
ントPの左右両端部を弾性支持したものである。1つの
部品であるサブフレーム19に対してパワープラントP
を弾性支持するため、パワープラントPの弾性支持が容
易である。
【0033】図9〜図12は、この発明の第3実施形態
を示す図である。この第3実施形態では、パワープラン
トPの弾性支持は既知のマウント部9を用いてサブフレ
ーム19に対して行い、サイドメンバ1との間には、パ
ワープラントPの前後への移動エネルギーを伝達するス
トッパ部20を設けた。このストッパ部20はブラケッ
ト21と水平ロッド12から形成されている。ブラケッ
ト21には垂直壁22と傾斜壁23だけが備えられてい
る。尚、傾斜壁23は延長部の無い短い長さになってい
る。
【0034】従って、この第3実施形態では、パワープ
ラントPが相対的に前方移動する衝突初期においては、
水平ロッド12が垂直壁22に当接して、パワープラン
トPの前方移動エネルギーがサイドメンバ1に対して水
平に伝達されるため、サイドメンバ1の前部が圧潰モー
ドで変形し、パワープラントPの前方移動エネルギーを
十分に吸収することができる。また、パワープラントP
が相対的に後方移動する衝突中期においては、水平ロッ
ド12が傾斜壁23に当接して、図12に示すようにブ
ラケット21をhだけ持ち上げるため、サイドメンバ1
の後部が折れモードで変形し、サイドメンバ1の後退を
抑制する。
【0035】尚、以上の実施形態では、水平ロッド12
をパワープラントP側に設け、ブラケット11、21を
サイドメンバ1側に設ける例を示したが、逆にしても良
い。また、サイドメンバ1の後部を上側に折る例を示し
たが、傾斜壁14、23の傾きを変えて、サイドメンバ
1の後部を下側に折るようにして良い。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、パワープ
ラントを少なくともサイドメンバに弾性支持する第1に
構造にあって、パワープラントの相対前方移動時には、
水平ロッドと垂直壁との対応(インシュレータを介在し
た当接)により、パワープラントの前方移動エネルギー
がサイドメンバに対して水平に伝達されるため、サイド
メンバの前部が圧潰モードで変形し、パワープラントの
前方移動エネルギーを十分に吸収することができる。ま
た、パワープラントの相対後方移動時には、水平ロッド
と傾斜壁との対応により、パワープラントの後方移動エ
ネルギーがサイドメンバに対して上側又は下側へ伝達さ
れるため、サイドメンバの後部が折れモードで変形し、
サイドメンバの後退を抑制する。ブラケット内にはイン
シュレータが保持されているため、パワープラントの弾
性支持性能は維持される。更に、インシュレータに設け
た案内部により水平ロッドの傾斜壁に沿った移動は許容
される。
【0037】請求項2記載の発明によれば、ブラケット
が概略三角筒形のためインシュレータを内部に保持しや
すい。また、水平ロッドはブラケットに形成された隙間
からブラケット外へ離脱できるため、サイドメンバの後
部を十分に折れ方向へ変形させることができる。
【0038】請求項3記載の発明によれば、インシュレ
ータの案内部をスリットにより形成したため、インシュ
レータの製造が容易である。
【0039】請求項4記載の発明によれば、パワープラ
ントをエンジンルームの底部形成部材のみに弾性支持す
る第2の構造にあって、パワープラントの相対前方移動
時には、水平ロッドと垂直壁との当接により、パワープ
ラントの前方移動エネルギーがサイドメンバに対して水
平に伝達されるため、サイドメンバの前部が圧潰モード
で変形し、パワープラントの前方移動エネルギーを十分
に吸収することができる。また、パワープラントの相対
後方移動時には、水平ロッドと傾斜壁との当接により、
パワープラントの後方移動エネルギーがサイドメンバに
対して上側又は下側へ伝達されるため、サイドメンバの
後部が折れモードで変形し、サイドメンバの後退を抑制
する。
【0040】請求項5記載の発明によれば、エンジンル
ームの底部形成部材が井桁状のサブフレームであるた
め、パワープラントの弾性支持が容易である。
【0041】請求項6記載の発明によれば、サイドメン
バの上面部後端位置と下面部前後中間位置にそれぞれビ
ードが形成されているため、サイドメンバが上側への折
れが促進される。
【0042】請求項7記載の発明によれば、前後中間位
置のビードが水平ロッド及びブラケットに近接した位置
に形成されているため、上側に伝達された後方移動エネ
ルギーが前記ビードに効率良く加わり、サイドメンバの
上側への折れをより確実に促進する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係るパワープラント
支持構造を示す側面図。
【図2】第1実施形態のパワープラント支持構造を示す
平面図。
【図3】衝突初期の圧潰モードを示すサイドメンバの側
面図。
【図4】衝突中期の折れモードを示すサイドメンバの側
面図。
【図5】第1実施形態のブラケット及び水平ロッドを示
す斜視図。
【図6】第1実施形態のブラケットと水平ロッドとの対
応状態を示す側面図。
【図7】この発明の第2実施形態に係るパワープラント
支持構造を示す側面図。
【図8】第2実施形態のパワープラント支持構造を示す
平面図。
【図9】この発明の第3実施形態に係るパワープラント
支持構造を示す側面図。
【図10】第3実施形態のパワープラント支持構造を示
す平面図。
【図11】第3実施形態のブラケット及び水平ロッドを
示す斜視図。
【図12】第3実施形態のブラケットと水平ロッドとの
当接状態を示す側面図。
【符号の説明】
1 サイドメンバ 2、3 ビード 8 センタメンバ(底部形成部材) 11、21 ブラケット 12 水平ロッド 13、22 垂直壁 14、23 傾斜壁 16 インシュレータ 18 スリット(案内部) 19 サブフレーム(底部形成部材) E エンジンルーム P パワープラント

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンルームの左右両側に配されたサ
    イドメンバに、パワープラントの左右両端部を弾性支持
    した自動車のパワープラント支持構造において、 前記サイドメンバ又はパワープラントのいずか一方に、
    車幅方向に沿う水平ロッドを設け、 他方に、パワープラントの車体に対する相対前方移動時
    に前記水平ロッドとの対応によりパワープラントの前方
    移動エネルギーをサイドメンバに対して水平に伝達する
    垂直壁と、パワープラントの車体に対する相対後方移動
    時に前記水平ロッドとの対応によりパワープラントの後
    方移動エネルギーをサイドメンバに対して上側又は下側
    に伝達する傾斜壁を備えたブラケットを設け、 該ブラケット内に水平ロッドを弾性支持するインシュレ
    ータを保持すると共に、該インシュレータにパワープラ
    ントの相対後方移動時に前記水平ロッドを傾斜壁に沿っ
    た方向へ離脱させる案内部を設けたことを特徴とする自
    動車のパワープラント支持構造。
  2. 【請求項2】 ブラケットが、傾斜壁と、該傾斜壁の一
    端から形成された垂直壁と、垂直壁の一端から形成され
    且つ傾斜壁との間に水平ロッド離脱用の隙間を設けた保
    持壁とから成る概略三角筒形をしている請求項1記載の
    自動車のパワープラント支持構造。
  3. 【請求項3】 案内部が、インシュレータの水平ロッド
    を支持する支持孔からブラケットの隙間に至るスリット
    である請求項2記載の自動車のパワープラント支持構
    造。
  4. 【請求項4】 エンジンルームの左右両側に配されたサ
    イドメンバ間で、パワープラントがエンジンルームの底
    部形成部材に弾性支持されている自動車のパワープラン
    ト支持構造において、 前記サイドメンバ又はパワープラントのいずれか一方
    に、車幅方向に沿う水平ロッドを設け、 他方に、パワープラントの車体に対する相対前方移動時
    に前記水平ロッドと当接してパワープラントの前方移動
    エネルギーをサイドメンバに対して水平に伝達する垂直
    壁と、パワープラントの車体に対する相対後方移動時に
    前記水平ロッドと当接してパワープラントの後方移動エ
    ネルギーをサイドメンバに対して上側又は下側に伝達す
    る傾斜壁を備えたブラケットを設けたことを特徴とする
    自動車のパワープラント支持構造。
  5. 【請求項5】 エンジンルームの底部形成部材が井桁状
    のサブフレームである請求項4記載の自動車のパワープ
    ラント支持構造。
  6. 【請求項6】 ブラケットの傾斜壁がパワープラントの
    後方移動エネルギーをサイドメンバに対して上側に伝達
    する傾きをしており、且つサイドメンバの上面部の後端
    位置と下面部の前後中間位置にそれぞれビードが形成さ
    れている請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動車の
    パワープラント支持構造。
  7. 【請求項7】 前後中間位置のビードが水平ロッド及び
    ブラケットに近接した位置にある請求項6記載の自動車
    のパワープラント支持構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013193700A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Aisin Seiki Co Ltd グリルシャッタ装置
CN112298365A (zh) * 2019-07-24 2021-02-02 马自达汽车株式会社 副车架结构

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