JP2000016258A - 車両用電動ブレーキ装置 - Google Patents

車両用電動ブレーキ装置

Info

Publication number
JP2000016258A
JP2000016258A JP10181199A JP18119998A JP2000016258A JP 2000016258 A JP2000016258 A JP 2000016258A JP 10181199 A JP10181199 A JP 10181199A JP 18119998 A JP18119998 A JP 18119998A JP 2000016258 A JP2000016258 A JP 2000016258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric brake
main
power supply
switch
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10181199A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Niwa
悟 丹羽
Takayuki Yamamoto
貴之 山本
Kenji Shirai
健次 白井
Yasunari Yoshino
康徳 吉野
Kenji Kondo
健治 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10181199A priority Critical patent/JP2000016258A/ja
Publication of JP2000016258A publication Critical patent/JP2000016258A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】主電源スイッチの操作に応じて原動機が主電源
からの電力により始動させられる車両に設けられ、主電
源スイッチの操作状態で主電源から電力が供給されて駆
動される電動ブレーキを含む車両用電動ブレーキ装置に
おいて、主電源スイッチの非操作状態において電動ブレ
ーキを駆動したために主電源の電力が不足して原動機が
始動できない事態の発生を回避する。 【解決手段】ブレーキ装置において、主電源としての主
バッテリ12とは別の補助バッテリ14であって、原動
機としてのエンジン10の始動に使用されないものを設
けるとともに、主電源スイッチとしてのイグニションス
イッチ30がOFFであり、かつ、運転者が運転席に着
座したことを検出する着座スイッチ32がONである状
態では、補助バッテリの電力により、電動ブレーキ80
を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動ブレーキを備
えた車両用電動ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】その車両用電動ブレーキ装置の一従来例
が特開平6−127317号公報に記載されている。こ
れは、車両のイグニションスイッチの操作に応じてエン
ジンが始動させられる車両に設けられ、イグニションス
イッチの操作状態で、バッテリから供給された電力によ
り駆動されることにより、車輪の回転を抑制する電動ブ
レーキを含む車両用電動ブレーキ装置である。そして、
この従来装置においては、イグニションスイッチの非操
作状態でも、バッテリから電力が電動ブレーキに供給さ
れることにより、電動ブレーキが作動可能となってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段,作用お
よび発明の効果】しかし、この従来装置においては、同
じバッテリが、イグニションスイッチの操作状態のみな
らず非操作状態においても、電動ブレーキに使用され
る。そのため、この従来装置においては、その同じバッ
テリにかかる負担が大きいという問題があった。このよ
うな事情を背景として、本発明は、本来の電源とは別の
電源を電動ブレーキに使用可能に設けることにより、そ
の問題を解決することを課題としてなされたものであ
る。その課題は、下記の本発明の各態様によって解決さ
れる。なお、以下の説明において、本発明の各態様を、
それぞれに項番号を付して請求項と同じ形式で記載す
る。各項に記載の特徴を組み合わせて採用することの可
能性を明示するためであり、ここに記載された組み合わ
せ以外の組み合わせを採用することの可能性を排除した
り、ここに記載された特徴以外の特徴を組み合わせるこ
との可能性を排除するものではない。
【0004】(1) 主電源スイッチの操作状態で、主電源
から供給された電力により駆動されることにより、車輪
の回転を抑制する電動ブレーキを含む車両用電動ブレー
キ装置において、前記主電源とは別の補助電源と、前記
主電源スイッチの非操作状態で、前記電動ブレーキに前
記主電源を接続することなく前記補助電源を接続するこ
とにより、補助電源から電力を電動ブレーキに供給可能
とする非スイッチ操作時補助電源接続装置とを設けたこ
とを特徴とする車両用電動ブレーキ装置〔請求項1〕。
この装置においては、主電源スイッチの非操作状態で
は、主電源の電力によってではなく補助電源の電力によ
り電動ブレーキが駆動される。したがって、この装置に
よれば、主電源の電力が主電源スイッチの非操作状態で
電動ブレーキにより消費されずに済むこととなり、主電
源にかかる負担が軽減される。ここに「主電源スイッ
チ」は一般に、車両走行を開始させるために運転者によ
り操作状態とされるスイッチとされる。 (2) 前記主電源が、前記主電源スイッチの操作に応じて
前記車両の原動機を始動させるために使用される(1) 項
に記載の車両用電動ブレーキ装置〔請求項2〕。前述の
従来の車両用電動ブレーキ装置においては、イグニショ
ンスイッチの非操作状態、すなわち、エンジンを駆動源
とする充電装置によりバッテリが充電されない状態にお
いても、バッテリの電力が電動ブレーキによって消費さ
れてしまう。一方、この従来装置においては、イグニシ
ョンスイッチの操作に応じてエンジンがバッテリの電力
により始動させられる。そのため、この従来装置には、
エンジンを始動させるためにイグニションスイッチを操
作したときに、バッテリの電力が不足していてエンジン
を始動できないという不都合が生じる可能性があった。
これに対して、本項に記載の車両用電動ブレーキ装置に
おいては、主電源スイッチの非操作状態では、原動機の
始動に使用される主電源の電力によってではなく補助電
源の電力により電動ブレーキが駆動される。したがっ
て、この装置によれば、原動機の始動に使用される主電
源の電力が主電源スイッチの非操作状態で電動ブレーキ
により消費されずに済むこととなり、原動機の始動が確
保される。ここに「補助電源」は、原動機の始動に使用
されない形式としたり、使用される形式とすることがで
きる。 (3) 前記原動機が、電力により作動させられるスタータ
により始動させられるエンジンを含み、前記主電源が、
それの電力を前記スタータに供給するものであり、前記
主電源スイッチが、前記エンジンを始動させるために操
作されて前記主電源を前記スタータに接続するイグニシ
ョンスイッチを含む(2) 項に記載の車両用電動ブレーキ
装置。ここに「エンジン」は、燃料を燃焼させて機械動
力を発生させる装置をいう。 (4) 前記原動機が、モータを含み、前記主電源が、それ
の電力を前記モータに供給するものであり、前記主電源
スイッチが、前記モータを始動させるために操作されて
前記主電源をモータに接続するスタータスイッチを含む
(2) 項に記載の車両用電動ブレーキ装置。ここに「モー
タ」は、電力を受けて機械動力を発生させる装置をい
う。 (5) 前記非スイッチ操作時補助電源接続装置が、前記補
助電源と前記電動ブレーキとの間に設けられた補助電源
スイッチを含む(1) ないし(4) 項のいずれかに記載の車
両用電動ブレーキ装置。 (6) 前記補助電源スイッチが、運転者が前記電動ブレー
キを作動させることを希望する可能性があるか否かによ
って異なる信号を出力するものである(5) 項に記載の車
両用電動ブレーキ装置。 (7) 前記車両が、運転者が着座すべき運転席を含み、前
記補助電源スイッチが、運転者が前記運転席に着座する
か否かによって異なる信号を出力する着座スイッチを含
む(6) 項に記載の車両用電動ブレーキ装置。 (8) 前記車両が、前記車両の運転者が着座すべき運転席
と、運転者が車両の外側から運転席に乗り込むときに開
かれるドアと、そのドアのロックを解除するために操作
されるハンドルとを含み、前記補助電源スイッチが、そ
のハンドルが操作されたか否かによって異なる信号を出
力するドアハンドルスイッチを含む(6) 項に記載の車両
用電動ブレーキ装置。 (9) さらに、前記電動ブレーキを作動させるために運転
者により操作される操作部材を含み、前記補助電源スイ
ッチが、その操作部材が操作されたか否かによって異な
る信号を出力するブレーキスイッチを含む(6) 項に記載
の車両用電動ブレーキ装置。ここに「操作部材」は、運
転者の足により操作されるペダル等としたり、手により
操作されるレバー,ノブ,ダイアル等とすることができ
る。また、「操作部材」は、電動ブレーキに本来設けら
れるブレーキ操作部材と共通のものとしたり、それとは
別のものとすることができる。 (10)さらに、前記主電源スイッチの操作状態で、前記補
助電源を前記電動ブレーキに接続することが必要でない
場合に、補助電源を電動ブレーキから遮断するスイッチ
操作時補助電源遮断装置を含む(1) ないし(9) 項のいず
れかに記載の車両用電動ブレーキ装置〔請求項3〕。主
電源スイッチの操作状態、すなわち、主電源が電動ブレ
ーキに接続されている状態においては、補助電源を電動
ブレーキに接続することが必要でない場合がある。これ
に対して、本項に記載のブレーキ装置においては、主電
源スイッチの操作状態で、補助電源を電動ブレーキに接
続することが必要でない場合に、補助電源が電動ブレー
キから遮断される。したがって、この装置によれば、補
助電源が電動ブレーキに不必要に接続される事態が回避
される。本項に記載の特徴は、前記(1) 項に記載の特徴
である非スイッチ操作時補助電源接続装置から独立して
採用可能である。 (11)前記主電源および前記補助電源がそれぞれ、充電可
能な主バッテリおよび補助バッテリを含み、前記車両
が、前記主バッテリおよび補助バッテリを充電する充電
装置を含み、前記スイッチ操作時補助電源遮断装置が、
前記主バッテリの充電中であるかまたはその充電が開始
される可能性がある場合に、前記補助バッテリを前記電
動ブレーキから遮断するものである(10)項に記載の車両
用電動ブレーキ装置〔請求項4〕。この装置において
は、主バッテリの充電中であるかまたはその充電が開始
される可能性がある場合、すなわち、主バッテリの電力
が電動ブレーキによって消費されてもそれが早期に充電
装置によって補われる可能性がある場合には、補助バッ
テリが電動ブレーキから遮断される。したがって、この
装置によれば、主バッテリの電力消費が早期に充電装置
によって補われる可能性がある場合には、主バッテリの
電力のみによって電動ブレーキが作動させられる。 (12)前記スイッチ操作時補助電源遮断装置が、前記主バ
ッテリの充電を検出する充電センサを含み、その充電セ
ンサにより充電が検出された場合に、前記補助バッテリ
を前記電動ブレーキから遮断するものである(11)項に記
載の車両用電動ブレーキ装置。 (13)前記充電センサが、前記充電装置の充電電圧を検出
する電圧センサを含む(12)項に記載の車両用電動ブレー
キ装置。 (14)前記原動機が、エンジンを含み、前記充電装置が、
そのエンジンにより駆動されるものであり、前記充電セ
ンサが、そのエンジンの回転数を検出する回転数センサ
を含む(12)項に記載の車両用電動ブレーキ装置。 (15)前記スイッチ操作時補助電源遮断装置が、前記主電
源スイッチにより前記主電源が前記電動ブレーキに接続
されることに応じて、前記補助電源を前記電動ブレーキ
から遮断するものである(10)項に記載の車両用電動ブレ
ーキ装置。 (16)前記スイッチ操作時補助電源遮断装置が、(a) 前記
補助電源と前記電動ブレーキとの間に設けられた、電気
的に作動させられる電気的スイッチと、(b) その電気的
スイッチを、前記補助電源を前記電動ブレーキに接続す
ることが必要でない場合に、開状態とするスイッチ制御
装置とを含む(10)ないし(15)項のいずれかに記載の車両
用電動ブレーキ装置。ここに「電気的スイッチ」は例え
ば、リレー,トランジスタ等とすることができる。 (17)さらに、前記主電源スイッチの操作状態で、前記補
助電源を前記電動ブレーキから遮断することが適当でな
い場合に、補助電源を電動ブレーキに接続するスイッチ
操作時補助電源接続装置を含む(1) ないし(16)項のいず
れかに記載の車両用電動ブレーキ装置〔請求項5〕。主
電源スイッチの操作状態、すなわち、主電源が電動ブレ
ーキに接続されている状態であっても、補助電源を電動
ブレーキから遮断することが適当でない場合がある。こ
れに対して、本項に記載のブレーキ装置においては、主
電源スイッチの操作状態で、補助電源を電動ブレーキか
ら遮断することが適当でない場合に、補助電源が電動ブ
レーキに接続される。したがって、この装置によれば、
補助電源が電動ブレーキから不適当に遮断される事態が
回避される。本項に記載の特徴は、前記(1) 項に記載の
特徴、すなわち、非スイッチ操作時補助電源遮断装置か
ら独立して採用可能である。 (18)前記スイッチ操作時補助電源接続装置が、前記主電
源の電力が正常でない場合に、前記補助電源を前記電動
ブレーキに接続するものである(17)項に記載の車両用電
動ブレーキ装置〔請求項6〕。この装置においては、主
電源スイッチの操作状態であっても、主電源の電力が正
常でない場合には、補助電源も電動ブレーキに接続され
る。したがって、この装置によれば、主電源が原動機の
始動に使用される場合に、主電源の電力が正常でなくて
も、原動機の始動が確保される。 (19)前記スイッチ操作時補助電源接続装置が、前記主電
源の電圧が前記補助電源の電圧より低い場合に、補助電
源を前記電動ブレーキに接続するものである(18)項に記
載の車両用電動ブレーキ装置。 (20)前記スイッチ操作時補助電源接続装置が、前記主電
源の電圧を検出する主電源電圧センサと、前記補助電源
の電圧を検出する補助電源電圧センサとを含み、かつ、
主電源電圧センサにより検出された電圧が補助電源電圧
センサにより検出された電圧より低い場合に、補助電源
を前記電動ブレーキに接続するものである(19)項に記載
の車両用電動ブレーキ装置。 (21)前記スイッチ操作時補助電源接続装置が、(a) 前記
主電源と前記電動ブレーキとの間に設けられた、電気的
に作動させられる電気的スイッチと、(b) その電気的ス
イッチを、前記主電源スイッチの操作状態で、前記補助
電源を前記電動ブレーキから遮断することが適当でない
場合に、閉状態とするスイッチ制御装置とを含むもので
ある(17)ないし(20)項のいずれかに記載の車両用電動ブ
レーキ装置。 (22)電気駆動源を有し、その電気駆動源により駆動され
ることにより、車輪の回転を抑制する電動ブレーキと、
第1電源と、第2電源と、前記第1電源から前記電気駆
動源へ電力を供給する電力供給装置と、前記第2電源か
ら供給される電力に基づいて作動して前記電力供給装置
を制御することにより、前記第1電源から前記電気駆動
源に供給される電力の量を制御する電力制御装置とを含
むことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置。この装置
によれば、電気駆動源の作動と電力供給装置の作動とを
互いに異なる電源の電力によって行うことが可能とな
り、よって、それら2種類の作動を同じ電源の電力によ
って行う場合に比較して、各作動の特性にきめ細かく対
応可能となり、その結果、ブレーキ装置の設計自由度が
向上する。ここに「電力供給装置」は例えば、後述のモ
ータドライバに相当し、また、「電力制御装置」は例え
ば、後述の主コントローラおよびモータコントローラに
相当する。 (23)前記第1および第2電源が、出力電圧の高さが互い
に異なるものである(22)項に記載の車両用電動ブレーキ
装置。 (24)前記第1電源の出力電圧が、前記第2電源の出力電
圧より高いものである(23)項に記載の車両用電動ブレー
キ装置。 (25)運転者の指令と車両の走行状態との少なくとも一方
に関連する少なくとも一つの物理量を検出するセンサ
と、電気的に作動させられて車輪の回転を抑制する電動
ブレーキと、各々、前記センサに接続されるとともに、
そのセンサからの信号に基づき、前記電動ブレーキが実
現すべき目標作動状態を互いに独立して暫定的に決定す
る複数個の暫定的決定装置と、それら複数個の暫定的決
定装置と前記電動ブレーキとに接続され、それら複数個
の暫定的決定装置により暫定的に決定された複数の目標
作動状態に基づき、前記電動ブレーキが実現すべき一つ
の目標作動状態を最終的に決定する最終的決定装置と、
最終的に決定された目標作動状態が実現されるように前
記電動ブレーキを制御する制御装置とを含むことを特徴
とする車両用電動ブレーキ装置。この装置によれば、セ
ンサからの信号に基づいて直ちに、電動ブレーキの最終
的な目標作動状態を決定する場合に比較して、その決定
結果の信頼性が向上する。ここに「暫定的決定装置」は
例えば、後述の複数個の主コントローラに相当し、ま
た、「最終的決定装置」は例えば、車両の複数個の車輪
にそれぞれ対応して設けられた複数個のモータコントロ
ーラの各々に相当する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な実
施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
【0006】図1には、本発明の第1実施形態である車
両用電動ブレーキ装置が示されている。同図には、さら
に、そのブレーキ装置が搭載される4輪車両の構成要素
のうちそのブレーキ装置に関連する構成要素も示されて
いる。
【0007】その車両は、エンジン(内燃機関)10を
原動機として備えている。車両はさらに、主バッテリ1
2を主電源、補助バッテリ14を補助電源としてそれぞ
れ備えている。車両はさらに、エンジン10を始動させ
るスタータ20と、充電装置としてのオルタネータ22
とを備えている。スタータ20は、よく知られているよ
うに、スタータモータ24,図示しないクラッチ等を含
むように構成される。スタータ20は、主バッテリ12
から電力が供給されて駆動され、補助バッテリ14から
は電力が供給されない。すなわち、補助バッテリ14
は、エンジン10の始動に使用されない形式とされてい
るのである。オルタネータ22はエンジン10により駆
動されて各ダイオード26,28と共同して主バッテリ
12と補助バッテリ14とを充電する。各ダイオード2
6,28は、オルタネータ22に励起された交流電流を
直流電流に整流する作用と、各バッテリ12,14から
オルタネータ22への電流の逆流を防止する作用とを行
う。主バッテリ12にはイグニションスイッチ30(図
において「IG.SW」で表す。なお、このスイッチは
「スタータスイッチ」ともいう)が主電源スイッチとし
て接続され、また、補助バッテリ14には着座スイッチ
32(図において「着座SW」で表す)が補助電源スイ
ッチとして接続されている。車両はさらに、ブレーキ装
置が異常であることを運転者に聴覚的に警告する装置と
してブザー34、視覚的に警告する装置としてランプ3
6をそれぞれ備えている。
【0008】イグニションスイッチ30は、よく知られ
ているものであるため、簡単に説明すれば、運転者に操
作されない状態ではOFF(開状態)にあり、エンジン
10を始動させるために運転者により操作されればON
(閉状態)に切り換わるスイッチである。
【0009】着座スイッチ32は、運転者が車両の運転
席40に着座していることを検出する着座センサの一例
である。図2には、その着座スイッチ32が運転席40
と共に示されている。着座スイッチ32は、運転席40
のシートクッション42内に設けられている。シートク
ッション42は、剛性のフレーム44と、そのフレーム
44に保持された弾性のパッド46とを含むように構成
されている。着座スイッチ32は、可動部材48と、そ
の可動部材48により互いに開閉させられる複数の接点
50とを備えている。着座スイッチ32はさらに、可動
部材48を、複数の接点50が互いに開く位置に向かっ
て付勢する弾性部材52も備えている。可動部材48は
パッド46内にそのパッド46の弾性変形に応じて変位
可能に配置されており、一方、複数の接点50はフレー
ム44に位置固定に取り付けられている。
【0010】この着座スイッチ32には、図1に示すよ
うに、第1リレー(電磁リレー)60が直列に接続され
ている。第1リレー60は、よく知られているように、
電磁力によって複数の接点を開閉する装置である。第1
リレー60は、励磁されて磁気力を発生させるコイル6
2と、そのコイル62に磁気的に吸引される可動部材6
4と、その可動部材64により開閉させられる複数の接
点66とを含むように構成されている。第1リレー60
はさらに、可動部材64を複数の接点66が互いに閉じ
る位置に向かって付勢する弾性部材68も備えている。
すなわち、この第1リレー60は常閉型(N.C.)な
のである。この第1リレー60は、リレー制御装置70
により制御される。リレー制御装置70の構成は後に詳
述する。
【0011】ブレーキ装置は、左右前輪FL,FRと左
右後輪RL,RRとにそれぞれ設けられた4個の電動ブ
レーキ80を備えている。電動ブレーキ80は、モータ
(例えば、DCモータ,超音波モータ等)82を電気的
駆動源として有している。電動ブレーキ80は、概念的
に説明すれば、さらに、各輪と共に回転する回転体と、
その回転体に押圧されてその回転体の回転を抑制する摩
擦材とを含んでおり、モータ82の駆動力は駆動力伝達
装置によって摩擦材に、その摩擦材が回転体に押圧され
るように伝達される。電動ブレーキ80は、摩擦材を機
械的に回転体に押圧することも可能に設計されている。
すなわち、電動ブレーキ80は、いわゆる電気ブレーキ
と機械ブレーキとのいずれとしても機能するようになっ
ているのである。電動ブレーキ80の構造については後
に詳述する。ブレーキ装置はさらに、4輪分のモータ8
2を制御するモータ制御装置83も備えている。モータ
制御装置83の構成も後に詳述する。
【0012】ブレーキ装置はさらに、主ブレーキペダル
84を主ブレーキ操作部材、補助ブレーキペダル86を
補助ブレーキ操作部材としてそれぞれ備えている。主ブ
レーキぺダル84は、電動ブレーキ80を電気的に作動
させるために操作される。一方、補助ブレーキペダル8
6は、車両をパーキングさせるためや、電動ブレーキ8
0の電気的作動が異常である場合に、電動ブレーキ80
を機械的に作動させるために操作される。
【0013】ここで、電動ブレーキ80の構造を具体的
に説明する。電動ブレーキ80は、ドラム式とされてい
る。この電動ブレーキ80は、図3に示すように、図示
しない車体に取り付けられた非回転部材としての、ほぼ
円板状を成すバッキングプレート200と、内周面に摩
擦面202を備えて車輪と共に回転するドラム204
(回転体の一例)とを備えている。バッキングプレート
200の一直径方向に隔たった2箇所には、それぞれア
ンカ部材としてのアンカピン206と中継リンクとして
のアジャスタ208とが設けられている。アンカピン2
06はバッキングプレート200に位置固定に取り付け
られている。アンカピン206はドラム204の回転軸
線に平行に延びている。一方、アジャスタ208はフロ
ーティング式とされている。それらアンカピン206と
アジャスタ208との間には、各々円弧状を成す一対の
ブレーキシュー210a,210bがドラム204の内
周面に対面するように取り付けられている。一対のブレ
ーキシュー210a,210bは、シューホールドダウ
ン装置212a,212bによってバッキングプレート
200にそれの面に沿って移動可能に取り付けられてい
る。
【0014】一対のブレーキシュー210a,210b
は、一端部同士がアジャスタ208により作動的に連結
される一方、各他端部がアンカピン206と当接するこ
とによって回動可能に支持されている。一対のブレーキ
シュー210a,210bの一端部同士は、アジャスタ
スプリング214によりアジャスタ208を介して互い
に接近する向きに付勢されている。一方、一対のブレー
キシュー210a,210bの各他端部は各シューリタ
ーンスプリング215a,215bによりアンカピン2
06に向かって付勢されている。各ブレーキシュー21
0a,210bの外周面にブレーキライニング216
a,216b(摩擦材の一例)が保持され、それら一対
のブレーキライニング216a,216bがドラム20
4の内周面に接触させられることにより、それらブレー
キライニング216a,216bとドラム204との間
に摩擦力が発生する。アジャスタ208は、一対のブレ
ーキシュー210a,210bの摩耗に応じて一対のブ
レーキライニング216a,216bとドラム204と
の隙間を調整する。
【0015】各ブレーキシュー210a,210bはリ
ム220とウェブ222とから構成されており、一対の
ブレーキシュー210a,210bの一方のウェブ22
2には、レバー230(主レバー)が回動可能に取り付
けられている。そのウェブ222にレバー支持部材とし
てのピン232が位置固定に取り付けられ、そのピン2
32にレバー230の一端部が回動可能に連結されてい
る。このレバー230と他方のブレーキシュー210b
との互いに対向する部分の切欠きには、力伝達部材とし
てのストラット236の両端が係合させられている。す
なわち、この電動ブレーキ80は、車体の前進時にも後
退時にも、いずれのブレーキシュー210a,210b
にもセルフサーボ効果が発生するデュオサーボ型なので
ある。
【0016】この電動ブレーキ80は、主ブレーキペダ
ル84の操作時であるか補助ブレーキペダル86の操作
時であるかを問わず、同じレバー230の回動によって
作動させられる。そのため、レバー230の他端部に主
ブレーキケーブル240の一端部と補助ブレーキケーブ
ル242の一端部とが連結されている。各ケーブル24
0,242は、複数本のワイヤをより合わせて構成され
ており、フレキシブルである。なお、レバー230の他
端部とバッキングプレート200との間には、従来の液
圧式ブレーキ装置におけると同様に、圧縮型のスプリン
グ244が補助ブレーキケーブル242と同軸に配設さ
れている。
【0017】主ブレーキケーブル240は、バッキング
プレート200に取り付けられたシュー拡張アクチュエ
ータ250により駆動される。シュー拡張アクチュエー
タ250は、図4に拡大して示すように、モータ30の
回転軸に減速機252の入力軸が連結され、その減速機
252の出力軸に運動変換機構としてのボールねじ機構
254の入力部材が連結されて構成されており、そのボ
ールねじ機構254の出力部材に主ブレーキケーブル2
40の他端部が連結されている。ボールねじ機構254
は、モータ30の回転運動を直線運動に変換する機構で
ある。図において符号256および258は共にブラケ
ットを示し、また、符号260および262は共に、各
ブラケット256,258をバッキングプレート200
へ取り付けるための取付けボルトを示している。
【0018】ボールねじ機構254は、入力部材として
のおねじ264に出力部材としてのナット266が図示
しない複数個のボールを介して螺合されて構成されてい
る。ナット266は固定部材としてのハウジング267
に回転不能かつ軸方向移動可能に嵌合されている。それ
により、おねじ264の回転運動がナット266の直線
運動に変換される。ナット266の両端部のうちおねじ
264の側とは反対側の端部に出力シャフト268が同
軸に取り付けられている。それらおねじ264,ナット
266および出力シャフト268の相互の摺動部へのダ
ストの侵入が、ハウジング267および伸縮可能なダス
トブーツ270により阻止されている。
【0019】出力シャフト268と主ブレーキケーブル
240の他端部との結合は次のような構成により行われ
る。すなわち、出力シャフト268の両端部のうちボー
ルねじ機構254の側とは反対側の端部にケーブル取付
け用おねじ272が形成される一方、主ブレーキケーブ
ル240の他端部にケーブル取付け用ナット274が結
合されている。そのケーブル取付け用ナット274がケ
ーブル取付け用おねじ272に螺合され、そのケーブル
取付け用おねじ272に回り止め用ナット276が螺合
されるとともに、その回り止め用ナット276がケーブ
ル取付け用ナット274に押し付けられることにより、
ケーブル取付け用ナット274の緩みが防止されてい
る。
【0020】以上のように構成されたシュー拡張アクチ
ュエータ250は、主ブレーキペダル84の操作時に主
ブレーキケーブル240に引張力を付与し、それによ
り、レバー230の他端部がブレーキシュー210bか
ら離間する向きに回動させられ、その結果、ストラット
236により一対のブレーキシュー210a,210b
が拡張される。
【0021】図5にも、ブレーキ装置と車両のうちその
ブレーキ装置に関連する構成要素が図1におけると同様
に示されている。ただし、図5には、電気系統が図1に
おけるより詳細に示されている。以下、図5に基づいて
ブレーキ装置および車両の関連要素を詳細に説明する。
【0022】ブレーキ装置は、電動ブレーキ80の他
に、各種センサおよびスイッチと、電子制御ユニット
(以下、「ECU」と略称する)300とを備えてい
る。各種センサには、次のようなものがある。
【0023】(1) 運転者によるブレーキ操作を検出する
センサ 操作ストロークセンサ302 操作ストロークセンサ302は、主ブレーキペダル84
の操作ストロークを検出するセンサである。主ブレーキ
ペダル84は車体に、車体横方向に延びる軸線まわりに
回動可能に取り付けられている。操作ストロークセンサ
302は3個設けられていて、図6に正面図で示すよう
に、第1センサ302aと第2センサ302bと第3セ
ンサ302cとが主ブレーキペダル84の回動軸線と同
軸に並んだ構成とされている。操作ストロークセンサ3
02は、主ブレーキペダル84の回動角を操作ストロー
クとして検出する。 ストップスイッチ304 ストップスイッチ304は、主ブレーキペダル84の操
作を検出するスイッチである。 舵角センサ306 舵角センサ306は、図示しないステアリングホイール
の操作角である舵角を検出するセンサである。
【0024】(2) 車輪および車両の状態を検出するセン
サ 車輪速度センサ310 車輪速度センサ310は、車輪の周速度である回転速度
を検出するセンサである。車輪速度センサ310は4輪
にそれぞれ設けられていて、各輪の車輪速度V W FL,V
W FR,VW RL,VW RRを検出する。 ヨーレイトセンサ312 ヨーレイトセンサ312は、車体のヨーレイトYRを検
出するセンサである。 横加速度センサ314 横加速度センサ314は、車両の横加速度Gy を検出す
るセンサである。
【0025】(3) 電動ブレーキ80のモータ82の状態
を検出するセンサ モータ回転位置センサ320 モータ回転位置センサ320は、モータ82の回転位置
を検出するセンサである。モータ回転位置センサ320
は、4個の電動ブレーキ80の4個のモータ82にそれ
ぞれ設けられている。 モータ温度センサ322 モータ温度センサ322は、モータ82の温度、特に、
モータ82のコイルの温度を検出するセンサである。モ
ータ温度センサ322も4個のモータ82にそれぞれ設
けられている。
【0026】(4) 主バッテリ12および補助バッテリ1
4の状態を検出するセンサ 主バッテリ電圧センサ330 主バッテリ電圧センサ330は、主バッテリ12の電圧
m を検出するセンサである。 補助バッテリ電圧センサ332 補助バッテリ電圧センサ332は、補助バッテリ14の
電圧Vs を検出するセンサである。
【0027】ECU300は、主コントローラ340と
モータコントローラ342とモータドライバ344とが
それらの順に直列に接続されて構成されているが、主コ
ントローラ340は3個設けられる一方、モータコント
ローラ342とモータドライバ344とは各輪毎に設け
られ、それぞれ合計4個設けられている。
【0028】各主コントローラ340は、図7に示すよ
うに、CPU350,ROM352およびRAM354
を含むコンピュータ360を主体として構成されてお
り、図5に示すように、主バッテリ12または補助バッ
テリ14からの電力により作動させられる。いずれの主
コントローラ340にも、3個の操作ストロークセンサ
302,4個の車輪速度センサ310,ヨーレイトセン
サ312,舵角センサ306,横加速度センサ314,
ストップスイッチ304,主バッテリ電圧センサ330
および補助バッテリ電圧センサ332が接続されてい
て、いずれの主コントローラ340も互いに独立して、
それらセンサおよびスイッチからの信号に基づいて各種
処理を行う。また、各主コントローラ340には、イグ
ニションスイッチ30がONであるかOFFであるかを
検出可能とするため、各主コントローラ340に検出用
入力端子362が設けられるとともに、その検出用入力
端子362に、イグニションスイッチ30がONである
ときに主バッテリ12からの電圧が抵抗器364により
減圧されて供給可能となっている。
【0029】各モータコントローラ342は、各主コン
トローラ340と同様に、コンピュータを主体として構
成されており、主バッテリ12または補助バッテリ14
からの電力により作動させられる。いずれのモータコン
トローラ342にも、3個の主コントローラ340が接
続されていて、いずれのモータコントローラ342も互
いに独立して、3個の主コントローラ340からの信号
に基づいて各種制御を行う。
【0030】各モータドライバ344は、主バッテリ1
2または補助バッテリ14からの電力を各モータ82に
供給する。各モータドライバ344は、それに接続され
た各モータコントローラ342により制御される。
【0031】車両には、ブレーキ装置に関連していくつ
かの電気部品が設けられている。それらの一つが前述の
第1リレー60である。第1リレー60は、着座スイッ
チ32と3個の主コントローラ340との間に接続され
ている。車両にはさらに、第2リレー370も設けられ
ている。第2リレー370は、イグニションスイッチ3
0と第1リレー60のコイル62との間に接続されてい
る。この第2リレー370も、第1リレー60における
と同様に、可動部材372とコイル374と複数の接点
376と弾性部材378とを備えている。ただし、この
第2リレー370は、第1リレー60とは異なり、常開
型(N.O.)である。すなわち、第2リレー370の
弾性部材378は、可動部材372を複数の接点376
が互いに開く位置に向かって付勢するのである。
【0032】この第1リレー60の開閉は、第2リレー
370とECU300との共同作用によって行われる。
図8には、車両の電気系統のうちそのリレー制御に関連
する部分が示されている。ECU300は、そのリレー
制御のためにトランジスタ380を備えている。トラン
ジスタ380のコレクタ端子は主コントローラ340の
電力入力端子382、ベース端子は主コントローラ34
0のリレー制御用出力端子384、エミッタ端子は第2
リレー370のコイル374の両端子の一方にそれぞれ
接続されている。そのコイル374の他方の端子は接地
されている。
【0033】主コントローラ340のROM352に
は、そのリレー制御のためのルーチンが記憶されてい
る。図9には、そのリレー制御ルーチンがフローチャー
トで表されている。本ルーチンにおいては、まず、ステ
ップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップに
ついても同じとする)において、検出用入力端子362
に入力された信号に基づき、イグニションスイッチ30
がONであるか否かが判定される。今回は、ONである
と仮定すれば、判定がYESとなり、S2において、主
バッテリ電圧センサ330と補助バッテリ電圧センサ3
32とにより主バッテリ12の電圧Vm と補助バッテリ
14の電圧Vs とがそれぞれ検出される。続いて、S3
において、主バッテリ電圧Vm が補助バッテリ電圧Vs
以上であるか否かが判定される。今回は、主バッテリ電
圧Vm が正常であるために補助バッテリ電圧Vs 以上で
あると仮定すれば、判定がYESとなり、S4におい
て、リレー制御用出力端子384から、トランジスタ3
80をONにするためのトランジスタON信号(ハイレ
ベル信号)が出力される。これに対して、今回は、主バ
ッテリ電圧Vm が異常であるために補助バッテリ電圧V
s より低いと仮定すれば、S3の判定がNOとなり、S
5において、リレー制御用出力端子384から、トラン
ジスタ380をOFFにするためのトランジスタOFF
信号(ローレベル信号)が出力される。いずれの場合に
も、以上で本ルーチンの一回の実行が終了する。
【0034】これに対して、今回は、イグニションスイ
ッチ30がOFFであると仮定すれば、S1の判定がN
Oとなり、S5において、リレー制御用出力端子384
からトランジスタOFF信号が出力される。以上で本ル
ーチンの一回の実行が終了する。
【0035】したがって、イグニションスイッチ30も
着座スイッチ32もONである場合には、主バッテリ電
圧Vm が正常であれば、トランジスタがONとなり、図
8に示すように、補助バッテリ14からの電力が着座ス
イッチ32,第1リレー60およびトランジスタ380
を経て第2リレー370のコイル374に供給されるこ
とと、主バッテリ12からの電力がイグニションスイッ
チ30およびトランジスタ380を経て第2リレー37
0のコイル374に供給されることとの少なくとも一方
が行われ、その結果、そのコイル374が励磁されて接
点376が閉じ、主バッテリ12の電力がイグニション
スイッチ30および第2リレー370を経て第1リレー
60のコイル62に供給される。その結果、第1リレー
60の接点66が開き、着座スイッチ32がONである
にもかかわらず補助バッテリ14が主コントローラ34
0から遮断される。
【0036】第1リレー60および第2リレー370と
同種のリレー対は、図5に示すように、モータコントロ
ーラ342とモータドライバ344とについても設けら
れている。したがって、イグニションスイッチ30も着
座スイッチ32もONである場合には、主バッテリ電圧
m が正常であれば、主コントローラ340とモータコ
ントローラ342とモータドライバ344とのいずれに
ついても、主バッテリ12は接続されるが補助バッテリ
14は遮断されることになる。
【0037】なお、モータコントローラ342とモータ
ドライバ344とについて、主コントローラ340にお
けると同種のリレー対を設けることは本発明を実施する
際に不可欠なことではない。また、図8には、主コント
ローラ340が、説明の便宜上、1個のみ示されてい
る。
【0038】これに対して、イグニションスイッチ30
も着座スイッチ32もONであるが、主バッテリ電圧V
m が異常である場合には、トランジスタ380がOFF
のままとされ、その結果、第1リレー60は閉状態、第
2リレー370は開状態のままとされ、その結果、主バ
ッテリ12のみならず補助バッテリ14も主コントロー
ラ340等に接続されることになる。
【0039】一方、イグニションスイッチ30はOF
F、着座スイッチ32はONである場合には、主バッテ
リ電圧Vm が正常であるか否かを問わず、トランジスタ
380がOFFに維持され、その結果、補助バッテリ1
4のみが主コントローラ340等に接続される。
【0040】図10には、主コントローラ340とトラ
ンジスタ380との接続関係がさらに具体的に示されて
いる。前述のように、主コントローラ340は3個存在
し、それら主コントローラ340が1個のトランジスタ
380に信号処理回路390を介して接続されている。
信号処理回路390は、3個の主コントローラ340の
うちの2個以上が、それぞれのリレー制御用出力端子3
84からハイレベル信号(トランジスタON信号)を出
力した場合に、トランジスタ380のベース端子にハイ
レベル信号を出力するように設計されている。信号処理
回路390は、3個のAND素子と1個のOR素子との
組合せにより構成されているが、他の態様により構成す
ることが可能である。
【0041】主コントローラ340は、リレー制御の他
にも処理を行う。他の処理には、操作ストローク検出と
モータ指令演算とモータ制御監視とがある。以下、順に
説明する。
【0042】(1) 操作ストローク検出 前述のように、操作ストロークセンサ302は3個設け
られていて、各主コントローラ340には、それら操作
ストロークセンサ302からそれぞれ信号が入力され
る。
【0043】3個の操作ストロークセンサ302が同時
に故障することはごく稀であり、また、それらのうちの
2個が同時に故障することも稀であると考えられる。し
たがって、それら3個の操作ストロークセンサ302の
うち少なくとも2個は同時に正常であると考えることが
でき、このように考えることができれば、それら3個の
操作ストロークセンサ302から任意に2個を抽出して
出力信号の差をとれば、差の絶対値が実質的に0である
場合には、その差に対応する2個の操作ストロークセン
サ302は共に正常であり、一方、差の絶対値が実質的
に0でない場合には、その差に対応する2個の操作スト
ロークセンサ302の一方は故障し、他方は正常である
と推定できる。そこで、本実施形態においては、それら
3個の操作ストロークセンサ302から任意に2個を抽
出して出力信号の差をとることが、差の絶対値が実質的
に0であることが生じるまで続けられ、そして、差の絶
対値が実質的に0となったならば、その差に対応する2
個の操作ストロークセンサ302のいずれかの出力信号
に基づいて操作ストロークが演算される。よって、本実
施形態によれば、操作ストロークセンサ302の故障に
起因して操作ストロークが検出不能となる事態を回避で
きる。なお、そのような操作ストローク検出技術は、本
来であれば互いに実質的に一致すべき3個の検出値に対
して多数決理論を適用することにより、検出値が実質的
に等しい2個の操作ストロークセンサ302は共に正常
であるが、残りの操作ストロークセンサ302は異常で
あるとの判断に基づいて行われるものであると考えるこ
ともできる。
【0044】主コントローラ340のROM352に
は、その操作ストローク検出のためのルーチンも記憶さ
れている。図11には、その操作ストローク検出ルーチ
ンがフローチャートで表されている。本ルーチンにおい
ては、まず、S11において、各操作ストロークセンサ
302の検出値(生値)SS 1,SS 2,SS 3が入力
される。その後、S12において、まず、検出値SS
とSS 2との差の絶対値が0に近い判定値Δ以下である
か否かが判定され、その判定がYESであれば、検出値
S 1が選択される。その判定がNOであれば、検出値
S 2とSS 3との差の絶対値が判定値Δ以下であるか
否かが判定され、その判定がYESであれば、検出値S
S 2が選択される。その判定がNOであれば、検出値S
S 3とSS1との差の絶対値が判定値Δ以下であるか否
かが判定され、その判定がYESであれば、検出値SS
3が選択される。その後、S13において、検出値SS
1〜SS 3のうち選択されたものが、操作ストロークの
最終値に決定される。以上で本ルーチンの一回の実行が
終了する。
【0045】(2) モータ指令演算 各主コントローラ340は、決定された操作ストローク
の最終値と、他の各種検出値、すなわち、4輪の車輪速
度,ヨーレイト,舵角および横加速度に基づき、各輪の
電動ブレーキ80により発生させるべき目標制動力を決
定する。目標制動力は、運転者の意図が反映されるとと
もに、車輪に過大なロック傾向が生じることも車体の走
行安定性の低下傾向が生じることもないように決定され
る。各主コントローラ340はさらに、各輪に関連付け
て決定した目標制動力を実現するために各モータコント
ローラ342に出力することが適当なモータ指令を演算
し、演算したモータ指令を各モータコントローラ342
に出力する。各主コントローラ340は、そのようなモ
ータ指令演算を他の主コントローラ340から独立して
行う。
【0046】主コントローラ340のROM352に
は、そのモータ指令演算を行うためのルーチンも記憶さ
れている。図12には、そのモータ指令演算ルーチンが
フローチャートで表されている。本ルーチンにおいて
は、まず、S21において、目標制動力を決定するのに
必要な各種信号が各種センサから入力される。次に、S
22において、入力された各種信号に基づいて各輪の目
標制動力が決定される。同ステップにおいてはさらに、
決定された各輪の目標制動力に応じて、各輪のモータ指
令が演算される。その後、S23において、演算された
各輪のモータ指令が、対応するモータコントローラ34
2に出力される。以上で本ルーチンの一回の実行が終了
する。
【0047】(3) モータ制御監視 各主コントローラ340は、4輪についてそれぞれ、モ
ータコントローラ342,モータドライバ344,モー
タ82等に異常がないか否かを監視する。各モータコン
トローラ342は、図5に示すように、トランジスタ4
00を介して主バッテリ12および補助バッテリ14と
接続されている。トランジスタ400のコレクタ端子は
主バッテリ12および補助バッテリ14、ベース端子は
主コントローラ340にそれぞれ接続され、エミッタ端
子は抵抗器402を介して接地させられている。主コン
トローラ340は、各回の監視対象である車輪に対応す
るモータコントローラ342等が正常である場合には、
正常判定信号をトランジスタ400のベース端子に出力
する。正常判定信号を受けてトランジスタ400はON
になり、主バッテリ12または補助バッテリ14が、該
当するモータコントローラ342に接続され、そのモー
タコントローラ342の作動が許可される。これに対し
て、主コントローラ340は、各回の監視対象である車
輪に対応するモータコントローラ342等が異常である
場合には、異常判定信号をトランジスタ400のベース
端子に出力する。異常判定信号を受けてトランジスタ4
00はOFFになり、主バッテリ12および補助バッテ
リ14が、該当するモータコントローラ342から遮断
され、そのモータコントローラ342の作動が禁止され
る。
【0048】主コントローラ340のROM352に
は、そのモータ制御監視を行うためのルーチンも記憶さ
れている。図13には、そのモータ制御監視ルーチンが
フローチャートで表されている。本ルーチンは4輪につ
いて順に繰返し実行される。各回の実行時には、まず、
S31において、4輪のうち今回実行対象であるものに
対応するモータコントローラ342から、それが現在処
理中であるモータ指令(または、モータドライバ344
からモータ82に供給されている電力の推定値であって
モータコントローラ342によりそのモータ指令に基づ
いて推定されたもの)が入力される。次に、S32にお
いて、今回実行対象である車輪に対応する電動ブレーキ
80の実作動状態を反映したブレーキ実作動状態反映信
号が入力される。例えば、今回実行対象である車輪の車
輪速度が車輪速度センサ310から入力される。その
後、S33において、そのようにして互いに実質的に同
じ時期に入力されたモータ指令とブレーキ実作動状態反
映信号とが整合していないか否かが判定される。例え
ば、入力されたブレーキ実作動状態反映信号が、入力さ
れたモータ指令に本来であれば対応するブレーキ理想作
動状態反映信号に対して実質的にずれているか否かが判
定されるのである。今回は、整合していると仮定すれ
ば、判定がNOとなり、S34において、該当するモー
タコントローラ342,モータドライバ344,モータ
82等が正常であると判定され、該当するモータコント
ローラ342に正常判定信号が出力される。これに対し
て、今回は、整合していないと仮定すれば、S33の判
定がYESとなり、S35において、該当するモータコ
ントローラ342,モータドライバ344,モータ82
等が異常であると判定され、該当するモータコントロー
ラ342に異常判定信号が出力される。続いて、S36
において、ブザー34およびランプ36が作動させられ
ることにより、ブレーキ装置に異常があることが運転者
に警告される。以上で本ルーチンの一回の実行が終了す
る。
【0049】各主コントローラ340には、図5に示す
ように、正常判定信号または異常判定信号を出力するた
めの判定信号出力端子410が、各輪毎に、すなわち、
各モータコントローラ342毎に設けられ、合計4個設
けられている。ただし、同図には、1個のみが代表的に
示されている。また、3個の主コントローラ340は互
いに独立してモータ制御監視を行う。そのため、それら
3個の主コントローラ340は、3つの判定信号を同じ
モータコントローラ342に向かって出力することにな
る。そして、本実施形態においては、3個の主コントロ
ーラ340の3個の判定信号出力端子410と、各輪の
モータコントローラ342のトランジスタ400のベー
ス端子とが、前述のリレー制御における信号処理回路3
90と同様な信号処理回路412(多数決原理に基づく
選択を行う回路)を介して接続されている。したがっ
て、同じモータコントローラ342に関して、3個の主
コントローラ340のうち少なくとも2個が正常判定信
号を出力すれば、トランジスタ400がONになり、モ
ータコントローラ342の作動が許可されるが、3個の
主コントローラ340のうち少なくとも2個が異常判定
信号を出力すれば、トランジスタ400がOFFにな
り、モータコントローラ342の作動が禁止される。
【0050】以上、各主コントローラ340が行う各種
処理について説明したが、以下、各モータコントローラ
342が行う各種処理について説明する。各種処理に
は、モータ指令選択とモータ制御とがある。以下、順に
説明する。
【0051】(1) モータ指令選択 各モータコントローラ342には、3個の主コントロー
ラ340から3つのモータ指令が入力される。各モータ
コントローラ342は、前述の、操作ストローク検出に
おけると同様に、多数決原理を採用することにより、3
つのモータ指令のうち互いにほぼ一致する少なくとも2
つのいずれかを最終的なモータ指令に決定する。
【0052】モータコントローラ342のROMには、
そのモータ指令選択を行うためのルーチンが記憶されて
いる。図14には、そのモータ指令選択ルーチンがフロ
ーチャートで表されている。本ルーチンにおいては、ま
ず、S41において、3個の主モータコントローラ34
0から3つのモータ指令SD 1,SD 2,SD 3が入力
される。その後、S42において、まず、モータ指令S
D 1とSD 2との差の絶対値が0に近い判定値Δ以下で
あるか否かが判定され、その判定がYESであれば、モ
ータ指令SD 1が選択される。その判定がNOであれ
ば、モータ指令S D 2とSD 3との差の絶対値が判定値
Δ以下であるか否かが判定され、その判定がYESであ
れば、モータ指令SD 2が選択される。その判定がNO
であれば、モータ指令SD 3とSD 1との差の絶対値が
判定値Δ以下であるか否かが判定され、その判定がYE
Sであれば、モータ指令SD 3が選択される。その後、
S43において、モータ指令SD 1〜SD 3のうち選択
されたものが最終的なモータ指令に決定される。決定さ
れた最終的なモータ指令は、モータコントローラ342
のRAMに記憶される。以上で本ルーチンの一回の実行
が終了する。
【0053】(2) モータ制御 各モータコントローラ342は、各輪毎に最終的に決定
されたモータ指令に従って、該当するモータ82を制御
する。モータコントローラ342のROMには、そのモ
ータ制御を行うためのルーチンも記憶されている。図1
5には、そのモータ制御ルーチンがフローチャートで表
されている。本ルーチンにおいては、まず、S51にお
いて、最終的なモータ指令がモータコントローラ342
のRAMから読み込まれる。次に、S52において、モ
ータコントローラ342に対応するモータ回転位置セン
サ320とモータ温度センサ322とにより、モータ回
転位置とモータ温度とがそれぞれ検出される。その後、
S53において、読み込まれた最終的なモータ指令と、
検出されたモータ回転位置およびモータ温度とに基づ
き、モータ82に出力することが適当な駆動信号が演算
される。モータ82をフィードバック制御するのに適当
な駆動信号が演算されるのである。続いて、S54にお
いて、演算された駆動信号が、モータコントローラ34
2に対応するモータドライバ344に出力される。モー
タドライバ344は、入力された駆動信号に応じた電力
を主バッテリ12または補助バッテリ14から、対応す
るモータ82に供給する。以上で本ルーチンの一回の実
行が終了する。
【0054】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、3個の操作ストロークセンサ302と、
4個の車輪速度センサ310と、ヨーレイトセンサ31
2と、舵角センサ306と、横加速度センサ314と、
ストップスイッチ304と、主バッテリ電圧センサ33
0と、補助バッテリ電圧センサ332と、4個のモータ
回転位置センサ320と、4個のモータ温度センサ32
2と、ECU300のうち操作ストローク検出ルーチ
ン,モータ指令演算ルーチン,モータ制御監視ルーチ
ン,モータ指令選択ルーチンおよびモータ制御ルーチン
を実行する部分とが互いに共同して「モータ制御装置8
3(図1参照)」を構成しているのである。また、第2
リレー370と、ECU300のうちその第2リレー3
70を制御するための電気部品(トランジスタ380を
含む)と、ECU300のうちリレー制御ルーチンを実
行する部分とが互いに共同して「リレー制御装置70
(図1参照)」を構成しているのである。
【0055】また、本実施形態においては、着座スイッ
チ32が「非スイッチ操作時補助電源接続装置」の一例
を構成し、また、第1リレー60,第2リレー370,
トランジスタ380,リレー制御装置70のうち図9の
S1ないしS4を実行する部分等が互いに共同して「ス
イッチ操作時補助電源遮断装置」の一例を構成し、ま
た、第1リレー60,第2リレー370,トランジスタ
380,リレー制御装置70のうち図9のS1ないしS
3およびS5を実行する部分等が互いに共同して「スイ
ッチ操作時補助電源接続装置」の一例を構成しているの
である。
【0056】次に、本発明の第2実施形態である車両用
電動ブレーキ装置を説明する。ただし、本実施形態は、
第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素
については同一の符号を使用することによって詳細な説
明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
【0057】第1実施形態においては、イグニションス
イッチ30がONとされたとき(このときは普通、着座
スイッチ32もONとされる)、主バッテリ12が正常
であれば、直ちに第1リレー60が開状態とされ、それ
により、補助バッテリ14がモータ制御装置83から遮
断され、主バッテリ12の電力によってブレーキ装置が
作動させられる。これに対して、本実施形態において
は、イグニションスイッチ30がONである場合に、主
バッテリ12および補助バッテリ14のオルタネータ2
2による充電が開始された後に、第1リレー60が開状
態とされる。それにより、イグニションスイッチ30が
ONとされたときから、主バッテリ12の充電が開始さ
れるまでの期間が長い場合に、主バッテリ12のみがブ
レーキ装置に接続されていることが原因で、主バッテリ
12の電力がブレーキ装置によって多量に消費されてし
まうことが防止される。
【0058】そのため、本実施形態においては、オルタ
ネータ22の電圧VALT を検出するオルタネータ電圧セ
ンサ430が設けられている。このセンサ430は、第
1リレー60の開閉を制御するリレー制御装置434に
接続されている。リレー制御装置434は、検出された
オルタネータ電圧VALT が基準値を超えないうちは、第
1リレー60を閉状態(ノーマル状態)に維持する一
方、基準値を超えた場合には、第1リレー60を開状態
に切り換え、それにより、補助バッテリ14をモータ制
御装置83から遮断する。
【0059】図17には、リレー制御を行うためにリレ
ー制御装置434のコンピュータにより実行されるリレ
ー制御ルーチンがフローチャートで表されている。本ル
ーチンにおいては、まず、S71において、オルタネー
タ電圧センサ430によりオルタネータ電圧VALT が検
出され、次に、S72において、検出されたオルタネー
タ電圧VALT が基準値V0 を超えたか否かが判定され
る。今回は、超えていないと仮定すれば、判定がNOと
なり、S73において、第1リレー60のコイル62が
消磁されて第1リレー60の接点66が閉じられる。こ
れに対して、今回は、検出されたオルタネータ電圧V
ALT が基準値V0 を超えたと仮定すれば、S72の判定
がYESとなり、S74において、第1リレー60のコ
イル62が励磁されて第1リレー60の接点66が開か
れる。いずれの場合にも、以上で本ルーチンの一回の実
行が終了する。
【0060】なお、本実施形態においては、主バッテリ
12の充電開始が、オルタネータ電圧VALT の検出値が
基準値を超えたときに検出されるようになっているが、
例えば、エンジン10の回転数NE の検出値が基準値を
超えたときに検出することもできる。オルタネータ電圧
ALT はエンジン10の回転数NE に応じて上昇するか
らである。
【0061】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、着座スイッチ32が「非スイッチ操作時
補助電源接続装置」の一例を構成し、また、第1リレー
60,第2リレー370,トランジスタ380,オルタ
ネータ電圧センサ430,リレー制御装置434のうち
図17のS71,S72およびS74を実行する部分等
が互いに共同して「スイッチ操作時補助電源遮断装置」
の一例を構成し、また、第1リレー60,第2リレー3
70,トランジスタ380,オルタネータ電圧センサ4
30,リレー制御装置434のうち図17のS71ない
しS73を実行する部分等が互いに共同して「スイッチ
操作時補助電源接続装置」の一例を構成しているのであ
る。
【0062】次に、本発明の第3実施形態である車両用
電動ブレーキ装置を説明する。ただし、本実施形態は、
第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素
については同一の符号を使用することによって詳細な説
明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
【0063】第1実施形態においては、イグニションス
イッチ30がONとされたとき(このときは普通、着座
スイッチ32もONとされる)、必ずしも第1リレー6
0が開状態とされて補助バッテリ14がモータ制御装置
83から遮断されるわけではなく、主バッテリ12が異
常である場合には、第1リレー60が閉状態に維持され
て補助バッテリ14がモータ制御装置83に接続される
ようになっている。
【0064】これに対して、本実施形態においては、主
バッテリ12が異常であるか否かを問わず、イグニショ
ンスイッチ30がONとされれば、必ず第1リレー60
が開状態とされて補助バッテリ14がモータ制御装置8
3から遮断される。具体的には、主バッテリ12がイグ
ニションスイッチ30を経て第1リレー60のコイル6
2に接続されていて、イグニションスイッチ30がON
にされれば、主バッテリ12からの電力が第1リレー6
0のコイル62に供給されて第1リレー60の接点66
が開かれる。したがって、本実施形態によれば、第1リ
レー60を制御するための装置の構成を容易に単純化し
得る。
【0065】ただし、第1リレー60に特定の機械的変
更を加えれば、第1実施形態におけると同様に、主バッ
テリ12の正常時には第1リレー60が開状態に切り換
わるが、異常時には閉状態に維持されるようにすること
が可能である。例えば、可動部材64を接点66に押し
付ける弾性部材68の弾性力の大きさを変更することに
より、第1リレー60の作動電圧を変更するのである。
具体的には、弾性部材68の弾性力の大きさを、主バッ
テリ電圧Vm が正常である場合にはコイル62の磁気力
が弾性部材68の弾性力に打ち勝って可動部材64が接
点66から離間させられて接点66が開かれるが、主バ
ッテリ電圧Vm が異常である場合にはコイル62の磁気
力が弾性部材68の弾性力に打ち勝つことができずに可
動部材64が接点66に接触し続けられて接点66が閉
じ続けられる大きさに設定する。このようにすれば、ブ
レーキ装置の電気的構成を複雑にすることなく、主バッ
テリ12が正常であるか異常であるかに応じて第1リレ
ー60を制御することが可能となる。
【0066】なお、第1リレー60の作動電圧を上記の
ように設定する技術は、第1および第2実施形態におい
ても採用可能であり、その技術をそれらの実施形態にお
いて採用すれば、主バッテリ12が正常であるか否かを
判定するための電気部品が故障したために主コントロー
ラ340が誤った判定信号を出力する場合でも、第1リ
レー60が予定外の作動をすることが防止され、ブレー
キ装置の耐故障性が向上する。
【0067】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、着座スイッチ32が「非スイッチ操作時
補助電源接続装置」の一例を構成し、また、常閉型の第
1リレー60であって、それのコイル62に主バッテリ
12がイグニションスイッチ30を経て接続されたもの
が「スイッチ操作時補助電源遮断装置」の一例を構成し
ているのである。
【0068】次に、本発明の第4実施形態である車両用
電動ブレーキ装置を説明する。ただし、本実施形態は、
第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素
については同一の符号を使用することによって詳細な説
明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
【0069】第1実施形態においては、左右前輪と左右
後輪とのいずれについてもドラム式の電動ブレーキ80
が設けられている。さらに、第1実施形態においては、
主バッテリ12と補助バッテリ14とが1個ずつ設けら
れるとともに、それら主バッテリ12も補助バッテリ1
4も、3個の主コントローラ340と4個のモータコン
トローラ342と4個のモータドライバ344とに接続
されている。
【0070】これに対して、本実施形態においては、図
19に示すように、左右前輪についてはディスク式の電
動ブレーキ450が設けられる一方、左右後輪について
はドラム式の電動ブレーキ80が設けられている。ディ
スク式の電動ブレーキ450の構成は、よく知られたも
のであり、また、国際公開明細書WO96/03301
等に開示されているため、詳細な説明を省略する。それ
ら電動ブレーキ80,450のモータ82,452は、
モータ制御装置454により主ブレーキペダル84の操
作に基づき、第1実施形態におけると同様にして制御さ
れる。
【0071】本実施形態においては、主バッテリとして
第1および第2主バッテリ462,464、補助バッテ
リとして第1および第2補助バッテリ466,468が
それぞれ設けられている。第1主バッテリ462および
第1補助バッテリ466は、モータ制御装置454を左
右前輪と左右後輪との双方に関して作動させるためと、
左右後輪の2個の電動ブレーキ80に対応する2個のモ
ータ82を作動させるためとに使用される。一方、第2
主バッテリ464および第2補助バッテリ468は、左
右前輪の2個の電動ブレーキ450に対応する2個のモ
ータ452を作動させるために使用される。第2主バッ
テリ464および第2補助バッテリ468の電圧は、第
1主バッテリ462および第1補助バッテリ466の電
圧より高くされている。左右前輪のディスク式電動ブレ
ーキ80のモータ452において左右後輪のドラム式電
動ブレーキ80のモータ82におけるより高い電圧で電
力が供給可能とされているのである。
【0072】本実施形態においては、4個のバッテリ4
62,464,466,468とモータ制御装置454
およびモータ82,452との間の接続状態がリレー制
御装置470により制御される。リレー制御装置470
は、第1実施形態におけるリレー制御装置70に準じた
構成により、そのリレー制御装置70に準じて作動させ
られる。
【0073】具体的には、リレー制御装置470は、イ
グニションスイッチ30を経て第1および第2主バッテ
リ462,464と接続され、着座スイッチ32を経て
第1および第2補助バッテリ466,468と接続され
ている。リレー制御装置470はさらに、4個のバッテ
リ462,464,466,468の電圧をそれぞれ検
出する4個の電圧センサ474,476,478,48
0にも接続されている。リレー制御装置470は、それ
のコンピュータが図9のリレー制御ルーチンに準じたル
ーチンを実行し、それにより、2個の第1リレー60
を、イグニションスイッチ30がON、着座スイッチ3
2もONである場合には、第1主バッテリ462の電圧
が第1補助バッテリ466の電圧以上であれば、第1補
助バッテリ466に対応する第1リレー60が開状態と
なり、以上でなければ、その第1リレー60が閉状態と
なり、また、第2主バッテリ464の電圧が第2補助バ
ッテリ468の電圧以上であれば、第2補助バッテリ4
68に対応する第1リレー60が閉状態となり、以上で
なければ、その第1リレー60が閉状態となるように制
御する。また、リレー制御装置470は、イグニション
スイッチ30はOFF、着座スイッチ32はONである
場合には、2個の第1リレー60を共に閉状態となるよ
うに制御する。
【0074】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、着座スイッチ32が「非スイッチ操作時
補助電源接続装置」の一例を構成しているのである。
【0075】なお付言すれば、本実施形態においては、
車両の4輪が、2個の前輪と2個の後輪とに分けられる
とともに、2個の前輪には第1主バッテリおよび第1補
助バッテリが使用される一方、2個の後輪には第2主バ
ッテリおよび第2補助バッテが使用されるようになって
いるが、4輪を、車両においてそれの一対角線上にある
左前輪および右後輪と、別の対角線上にある右前輪およ
び左後輪とに分けるとともに、左前輪および右後輪には
第1主バッテリおよび第1補助バッテリを使用する一
方、右前輪および左後輪には第2主バッテリおよび第2
補助バッテリを使用することが可能である。
【0076】次に、本発明の第5実施形態である車両用
電動ブレーキ装置を説明する。ただし、本実施形態は、
第1実施形態と共通する要素が多いため、共通する要素
については同一の符号を使用することによって詳細な説
明を省略し、異なる要素についてのみ詳細に説明する。
【0077】第1実施形態においては、図1に示すよう
に、補助バッテリ14とモータ制御装置83とが、「補
助電源スイッチ」としての着座スイッチ32と「電気的
スイッチ」としての第1リレー60との直列回路を経て
互いに接続されているが、このようにすることは本発明
を実施する上において不可欠なことではない。例えば、
イグニションスイッチ30がONであるかOFFである
かを問わず、運転者がブレーキ操作を行う可能性がある
場合には補助バッテリ14がモータ制御装置83に接続
されれば足りる場合には、第1リレー60を省略するこ
とができる。このような知見に基づき、本実施形態にお
いては、図20に示すように、補助バッテリ14とモー
タ制御装置83とが着座スイッチ32を唯一のスイッチ
として介して互いに接続されている。
【0078】すなわち、本実施形態においては、着座ス
イッチ32が「非スイッチ操作時補助電源接続装置」の
一例を構成しているのである。
【0079】なお付言すれば、第1実施形態におけるよ
うに、補助バッテリ14とモータ制御装置83との接続
を比較的複雑に制御することが必要である場合であって
も、着座スイッチ32を、補助バッテリ14とモータ制
御装置83との接続・遮断に直接に関与するスイッチと
して使用することは不可欠ではなく、例えば、第1リレ
ー60のコイル62の制御に関与するスイッチとして使
用することができる。
【0080】以上、本発明のいくつかの実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明したが、これらの他にも、特許
請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づい
て種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施するこ
とができるのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である車両用電動ブレー
キ装置を車両のうちそのブレーキ装置に関連する要素と
共に示す系統図である。
【図2】図1における着座スイッチとそれが装着された
運転席とを示す部分断面側面図である。
【図3】図1における電動ブレーキを示す正面図であ
る。
【図4】図3におけるシュー拡張アクチュエータを取り
出して拡大して示す部分断面正面図である。
【図5】前記ブレーキ装置の電気系統と車両のうちその
ブレーキ装置に関連する構成要素とを示す電気回路図で
ある。
【図6】図5における操作ストロークセンサを取り出し
て拡大して示す正面図である。
【図7】図5における各主コントローラの構成を概念的
に示すブロック図である。
【図8】図5の電気回路図のうちリレー制御に関連する
部分を取り出して拡大して詳細に示す電気回路図であ
る。
【図9】上記リレー制御を行うために前記各主コントロ
ーラにより実行されるリレー制御ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図10】図8の電気回路図をさらに詳細に示す電気回
路図である。
【図11】前記各主コントローラにより実行される操作
ストローク検出ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】上記各主コントローラにより実行されるモー
タ指令演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】上記各主コントローラにより実行されるモー
タ制御監視ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】図5における各モータコントローラにより実
行されるモータ指令選択ルーチンを示すフローチャート
である。
【図15】上記各モータコントローラにより実行される
モータ制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2実施形態である車両用電動ブレ
ーキ装置を示す系統図である。
【図17】図16におけるリレー制御装置のコンピュー
タにより実行されるリレー制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図18】本発明の第3実施形態である車両用電動ブレ
ーキ装置を示す系統図である。
【図19】本発明の第4実施形態である車両用電動ブレ
ーキ装置を示す系統図である。
【図20】本発明の第5実施形態である車両用電動ブレ
ーキ装置を示す系統図である。
【符号の説明】
10 エンジン 12 主バッテリ 14 補助バッテリ 30 イグニションスイッチ 32 着座スイッチ 60 第1リレー 70,434,470 リレー制御装置 80 ドラム式の電動ブレーキ 82 モータ 83,454 モータ制御装置 84 主ブレーキペダル 300 電子制御ユニットECU 302 操作ストロークセンサ 340 主コントローラ 342 モータコントローラ 344 モータドライバ 370 第2リレー 430 オルタネータ電圧センサ 450 ディスク式の電動ブレーキ 452 モータ 462 第1主バッテリ 464 第2主バッテリ 466 第1補助バッテリ 468 第2補助バッテリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白井 健次 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 吉野 康徳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 近藤 健治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D046 BB00 CC06 GG11 HH11 MM04 3D048 BB00 CC49 KK09 KK18 RR29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主電源スイッチの操作状態で、主電源から
    供給された電力により駆動されることにより、車輪の回
    転を抑制する電動ブレーキを含む車両用電動ブレーキ装
    置において、 前記主電源とは別の補助電源と、 前記主電源スイッチの非操作状態で、前記電動ブレーキ
    に前記主電源を接続することなく前記補助電源を接続す
    ることにより、補助電源から電力を電動ブレーキに供給
    可能とする非スイッチ操作時補助電源接続装置とを設け
    たことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】前記主電源が、前記主電源スイッチの操作
    に応じて前記車両の原動機を始動させるために使用され
    る請求項1に記載の車両用電動ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】さらに、前記主電源スイッチの操作状態
    で、前記補助電源を前記電動ブレーキに接続することが
    必要でない場合に、補助電源を電動ブレーキから遮断す
    るスイッチ操作時補助電源遮断装置を含む請求項1また
    は2に記載の車両用電動ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】前記主電源および前記補助電源がそれぞ
    れ、充電可能な主バッテリおよび補助バッテリを含み、
    前記車両が、前記主バッテリおよび前記補助バッテリを
    充電する充電装置を含み、前記スイッチ操作時補助電源
    遮断装置が、前記主バッテリの充電中であるかまたはそ
    の充電が開始される可能性がある場合に、前記補助バッ
    テリを前記電動ブレーキから遮断するものである請求項
    3に記載の車両用電動ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】さらに、前記主電源スイッチの操作状態
    で、前記補助電源を前記電動ブレーキから遮断すること
    が適当でない場合に、補助電源を電動ブレーキに接続す
    るスイッチ操作時補助電源接続装置を含む請求項1ない
    し4のいずれかに記載の車両用電動ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】前記スイッチ操作時補助電源接続装置が、
    前記主電源の電力が正常でない場合に、前記補助電源を
    前記電動ブレーキに接続するものである請求項5に記載
    の車両用電動ブレーキ装置。
JP10181199A 1998-06-26 1998-06-26 車両用電動ブレーキ装置 Pending JP2000016258A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10181199A JP2000016258A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 車両用電動ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10181199A JP2000016258A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 車両用電動ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000016258A true JP2000016258A (ja) 2000-01-18

Family

ID=16096585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10181199A Pending JP2000016258A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 車両用電動ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000016258A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002171796A (ja) * 2000-09-19 2002-06-14 Denso Corp 電動ブレーキ装置
JP2009012728A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Fuji Heavy Ind Ltd キャパシタ装置、及び、車両用電源装置
WO2010064480A1 (ja) * 2008-12-06 2010-06-10 日産自動車株式会社 ブレーキ装置およびブレーキ装置の制御方法
JP2013071719A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ制御装置
JP2015020668A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
WO2017002453A1 (ja) * 2015-07-02 2017-01-05 三菱自動車工業株式会社 電動ブレーキ装置
JP2017144944A (ja) * 2016-02-19 2017-08-24 マツダ株式会社 自動車の制動装置
US10005442B2 (en) 2011-09-29 2018-06-26 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Brake control device
JP2022023276A (ja) * 2020-07-27 2022-02-08 三菱電機株式会社 電動制動装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002171796A (ja) * 2000-09-19 2002-06-14 Denso Corp 電動ブレーキ装置
JP2009012728A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Fuji Heavy Ind Ltd キャパシタ装置、及び、車両用電源装置
WO2010064480A1 (ja) * 2008-12-06 2010-06-10 日産自動車株式会社 ブレーキ装置およびブレーキ装置の制御方法
JP4998621B2 (ja) * 2008-12-06 2012-08-15 日産自動車株式会社 ブレーキ装置およびブレーキ装置の制御方法
JP2013071719A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ制御装置
US10005442B2 (en) 2011-09-29 2018-06-26 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Brake control device
JP2015020668A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
WO2017002453A1 (ja) * 2015-07-02 2017-01-05 三菱自動車工業株式会社 電動ブレーキ装置
US10407033B2 (en) 2015-07-02 2019-09-10 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Electric brake device
JP2017144944A (ja) * 2016-02-19 2017-08-24 マツダ株式会社 自動車の制動装置
JP2022023276A (ja) * 2020-07-27 2022-02-08 三菱電機株式会社 電動制動装置
JP7080280B2 (ja) 2020-07-27 2022-06-03 三菱電機株式会社 電動制動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5000893B2 (ja) 電動ブレーキ制御装置及び電動ブレーキ制御方法
US6969127B2 (en) Electric parking brake system
CN109789870B (zh) 车辆用的后备装置
US8746813B2 (en) Vehicle braking device
JP3797077B2 (ja) 車両用ブレーキの制御装置
US20040104619A1 (en) Electro mechanical brake, control device and control methods
US20070029953A1 (en) Control apparatus for electric motor of inverter system and control apparatus for electro mechanical brake
JPH11148522A (ja) 電動式ブレーキおよび電動式ブレーキシステム
JPH11278250A (ja) 電動式パーキングブレーキ装置
US7052093B2 (en) Electric parking brake system and method for controlling the same
JP2000225935A (ja) 電気制御ブレーキシステム
KR101981479B1 (ko) 전자식 파킹 브레이크의 고장 감지 방법 및 장치
JP2007253834A (ja) ブレーキ装置
JP4203362B2 (ja) 電動ブレーキ装置
JP2000016258A (ja) 車両用電動ブレーキ装置
US6446768B2 (en) Brake device actuator and brake device having the same
GB2472392A (en) Regenerative braking system having an electric drive means to actuate a mechanical braking device
JP6920914B2 (ja) 車両の電源装置
JP2002171796A (ja) 電動ブレーキ装置
JP3885383B2 (ja) ブレーキシステム
JP4131042B2 (ja) ブレーキシステム
JP2003220943A (ja) 制動制御装置
JPH1143041A (ja) 電動式ブレーキ装置
JP2000110865A (ja) 電動ブレーキ
JP4333433B2 (ja) 電動式ブレーキ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060220

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060502