JP2000015999A - 無模様着色壁面材とその製造方法、及び斑点模様着色 壁面材 - Google Patents

無模様着色壁面材とその製造方法、及び斑点模様着色 壁面材

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JP2000015999A JP10201317A JP20131798A JP2000015999A JP 2000015999 A JP2000015999 A JP 2000015999A JP 10201317 A JP10201317 A JP 10201317A JP 20131798 A JP20131798 A JP 20131798A JP 2000015999 A JP2000015999 A JP 2000015999A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鮮明で深みのある色調の無模様着色壁面材等を
提供する。 【構成】透明バインダ中に、ほぼ均一で、かつ10〜1
000μmの範囲内に中心粒径のある少数の色彩の着色
素粒を分散混合状態で固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少数種類の色彩の
着色素粒を配合してこれらの着色素粒の混合分散により
無模様の調色を施した無模様着色壁面材、及び、かかる
無模様の地色に対して更に斑点模様を加えた斑点模様着
色壁面材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リシンあるいはじゅらくその他の
壁面材を無模様でかつ特定の色調に仕上げるに当たって
は、合成樹脂エマルション等の液状ベースに、他の配合
物と共に、ナノメートルオーダー(例えば、10〜10
0nm程度)の粒径の顔料を一色あるいは必要に応じて
二色以上配合し、かかる顔料によって無模様の色調を表
現していた。
【0003】一方、いわゆる「御影石調」等の自然石を
模した壁面材に代表される各種のパターンの着色模様を
表現した着色模様壁面材においては、有色自然石粒子、
自然石粒子に着色したもの、着色樹脂片等であって、ミ
リメートルオーダーの大径の着色粒子を使用していた。
この場合、着色粒子の粒径は、通常は0.1mm程度以
上であり、かつ、模様を構成する一つ一つの着色単位の
大きさは塗料の粘度あるいは塗装手段(塗装機の塗料ノ
ズルの径、エアーノズルと塗料ノズルの距離、エアー圧
等)を調整することにより変化させて着色模様を表現し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の顔料を
用いる無模様着色壁面材の従来技術では、調色が10〜
100nm程度の微細な顔料の混合によるため、基本的
に2色以上の絵の具を混合して調色する場合と同じ原理
であり、従って顔料の混合により色彩が濁り勝ちとなっ
て、鮮明な深みのある色調を表現することが困難であっ
た。
【0005】又、無模様の所定の色調の地色の上に黒色
や白色等のゴマ粒状の斑点模様を表現した斑点模様着色
壁面材を構成するに当たっても、地色が濁り勝ちで鮮明
な深みのある色調にならないため、斑点模様が引き立た
なかった。
【0006】一方、上記の「御影石調」等の着色模様壁
面材では、0.1〜10mm程度のかなり大径の着色粒
子を2色以上使用するが、この場合の着色粒子はいずれ
も特定の模様を表現するために使用されており、2色以
上が渾然一体となって調色を行うと言う機能は有してい
ない。むしろ、個々の着色粒子が肉眼的に識別できる程
に大径であることにより、模様を視認させることが必要
であった。
【0007】そこで本発明は、鮮明な深みのある色調を
発現した無模様着色壁面材と、その製造方法とを提供す
ること、更にはこれを利用した斑点模様着色壁面材を提
供することを、解決すべき課題とする。
【0008】
【着眼点】本願発明者は、絵画における点描方式を無模
様着色壁面材に導入することで鮮明な無模様色調を発現
できる事、そのためには従来余り使用されていなかった
マイクロメートルオーダーでかつ均一な粒径の着色粒子
で調色するのが有効である事、及び、透明バインダを点
描のバックグラウンドとすることにより、無模様着色壁
面材における深みのある色調を発現できる事に想到し
て、本願発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、ほぼ均一でかつ10〜1000μmの
範囲内にある粒径を備えた少数種類の色彩の着色素粒
が、互いに混合分散した状態で透明なバインダ中に固定
されることにより、着色壁面材の無模様色調を発現して
いる、無模様着色壁面材である。
【0010】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明における着色素粒の色彩の組合せが、色の
3原色、あるいは、これらの原色と白色及び/又は黒色
との組合せである、無模様着色壁面材である。
【0011】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第2発明における無模様着色壁面材が
JISA6909に規定するスキン材である、無模様着
色壁面材である。
【0012】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
透明な液状ベースに、必要な他の配合材と共に、第1発
明に記載の少数種類の色彩の着色素粒を混合分散させ
た、塗材である。
【0013】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
第4発明に記載の塗材を用いて壁面材を製造する、無模
様着色壁面材の製造方法である。
【0014】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
透明な液状ベースに、必要な他の配合材と共に、次の
1)及び2)の着色素粒を混合分散させることにより、
1)で表現される無模様かつ所定の色調の地色に、2)
で表現されるゴマ粒状の斑点模様を発現させた、斑点模
様着色壁面材である。 1)第1発明に係る少数種類の色彩の着色素粒。 2)上記1)の少数種類の着色素粒によって調色される
色彩とは異種の色彩、あるいは同種であって少なくとも
肉眼で識別できる程度に色の濃さが異なる色彩を有し、
かつ、1)の着色素粒に対して2〜10倍の粒径を備え
る着色素粒。
【0015】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
前記第6発明において、2)で表現される斑点模様が黒
色、白色又は濃色有彩色の斑点模様である、斑点模様着
色壁面材である。
【0016】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
透明な液状ベースに、必要な他の配合材と共に、第6発
明に係る1)及び2)の着色素粒を混合分散させた、塗
材である。
【0017】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明において、ほぼ均一な所定の粒径を持つ数色の着色素
粒が混合分散することにより、絵画における点描と同じ
効果が得られ、無模様の鮮明な色調が発現される。
【0018】着色素粒の粒径が10μm未満である場
合、及び着色素粒が広い粒径分布を持つ場合には、点描
の効果が弱くなって色調の鮮明度が落ち、従来通りの濁
り勝ちな色調となる。着色素粒の粒径が1000μmを
超えると、個々の着色素粒が目について着色模様になっ
てしまい、2色以上の着色粒子が渾然一体となって調色
を行うと言う機能は失われる。
【0019】これらの着色素粒は透明なバインダ中に固
定されているが、着色素粒が10〜1000μm程度と
比較的大径であって、マトリクスとしての透明バインダ
が表面に露出できるだけの粒子間隙を伴うため、この透
明マトリクスによって色調に深みが付与される。
【0020】(第2発明の作用・効果)第2発明におい
ては、色の3原色に係る着色素粒や、これに白色及び/
又は黒色に係る着色素粒を加えて混合分散するので、バ
ランスの良い美しい調色が可能となる。
【0021】(第3発明の作用・効果)第3発明によっ
て、鮮明な深みのある色調の無模様着色スキン材を提供
することができる。
【0022】(第4発明の作用・効果)第4発明によっ
て、第1発明〜第3発明の無模様着色壁面材の製造手段
が提供される。
【0023】(第5発明の作用・効果)第5発明によっ
て、第1発明〜第3発明の無模様着色壁面材を有効に製
造する方法が提供される。
【0024】(第6発明及び第7発明の作用・効果)第
6発明及び第7発明の斑点模様着色壁面材においては、
1)の少数種類の色彩の着色素粒によって鮮明で深みの
ある地色が表現され、そこに2)の着色素粒により表現
されるゴマ粒状の斑点模様が発現しているので、この斑
点模様が非常に引き立つ。
【0025】(第8発明の作用・効果)第8発明によっ
て、第6発明又は第7発明に係る斑点模様着色壁面材の
製造手段が提供される。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第8発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは、第1発明〜第8発明を一括して指してい
る。
【0027】〔無模様着色壁面材の種類〕第1発明〜第
3発明に係る無模様着色壁面材の種類は建築物等に用い
られる壁面材である限りにおいて限定されない。壁面材
を種類によって2,3例示すれば、合成樹脂エマルショ
ン砂壁状吹付材の一種であるスキン材やスキン系ジュラ
ク壁、骨材着色主材による厚付仕上塗材の他、各種のパ
ネル、シート、タイル等の成形板が挙げられ、壁面材を
使用部位によって2,3例示すれば、天井部,床面部,
立面壁部に用いられるものが挙げられる。
【0028】〔着色素粒〕着色素粒は、けい砂,寒水石
等の自然石粒子、陶磁器質粉砕物、ガラス粒、樹脂片等
の骨材であって元々特定の色彩を有するものや、特定の
色彩に着色したものを使用することができる。いずれに
しても、耐水性や耐候性の優れたもの、色褪せしないも
のが好ましい。
【0029】着色素粒は少数種類の任意の色彩のものが
組合わせて用いられる。ここに「少数種類」とは、調色
の便宜上、好ましくは2色〜5色程度であるが、必要に
応じて6色〜10色程度あるいはそれ以上であっても構
わない。特に好ましい色彩の組合わせは、色の3原色、
あるいは、これらの原色と白色及び/又は黒色との組合
せである。無彩色系の調色においては白色と黒色のみの
組合せも可能である。これらの基本的な色彩の組合わせ
の他に、原色以外の任意の色彩のものを組合せても構わ
ない。
【0030】骨材に上記特定の色彩を着色させる手段と
して、例えばカーボンブラックの黒,ベンガラの赤,オ
ーカーの黄,フタロシアニンブルーの青等を利用するこ
とができる。着色方法は任意であり、例えば、塗り付け
自然乾燥,釉薬による焼結着色,焼付け等の方法を自由
に利用すればよい。
【0031】各色彩の着色素粒の粒径は、ほぼ均一であ
って、しかもその中心粒径が、10〜1000μmの範
囲内、とりわけ80〜300μmの範囲内にあること
が、鮮明な調色を実現する上で好ましい。
【0032】上記の粒径の均一度に関しては、要するに
点描の効果が得られる程度に均一であれば足りるが、そ
の一つの好ましい基準が、最大粒径の着色素粒に対する
最小粒径の着色素粒の粒径比が1/2であることであ
り、他一つの好ましい基準が、着色素粒全体の80%以
上が中心粒径に対して±30%以内の粒径範囲に含まれ
ることである。
【0033】〔着色素粒の混合分散〕少数種類の色彩の
着色素粒は、互いに混合分散した状態で透明なバインダ
中に固定されている。これらの着色素粒はそれぞれ均一
な分布比率で混合していることが望ましいが、部分的に
分布比率の不均一な部分があっても、全体としての調色
バランスを崩さない程度であれば構わない。
【0034】組合わされる各色彩の着色素粒の個数比率
は、調色しようとする色彩次第で異なるものであり、限
定されない。即ち、例えば赤/青/黄の3色の着色素粒
が混合分散される場合において、それらの個数比率X/
Y/ZにおけるX,Y,Zは任意の整数値又は少数値を
取り得る。
【0035】透明なバインダに対する着色素粒の配合割
合は、例えば施工上の観点からは着色素粒の粒度やバイ
ンダの粘度/粘性に応じて調整する必要があるし、狙い
とする調色の深み感の程度によっても変える必要がある
ため、一律に限定することができない。
【0036】〔バインダ〕バインダとしては、公知の各
種バインダ、例えば酢酸エステル,アクリル酸エステル
等の合成樹脂溶液あるいはエマルション、けい酸アルカ
リ溶液、けい酸アルカリディスパージョン等を任意に用
いることができる。これらのバインダは、無模様着色壁
面材に深み感を与えるために透明なものが用いられる。
その透明度は、若干の濁りを伴っても、実質的に透明感
を与える程度であれば足りる。そして、無色透明のバイ
ンダを用いることがより好ましいが、有色透明のバイン
ダを用いることにより調色上のバックグラウンド効果を
与えても良い。
【0037】〔無模様着色壁面材の製造に用いる塗材〕
第4発明に係る塗材は、透明な液状ベースに、必要な他
の配合材と共に、前記少数種類の色彩の着色素粒を混合
分散させたものである。透明な液状ベースとしては、上
記「バインダ」の項で述べたような各種の無色透明又は
有色透明の合成樹脂溶液,エマルション,ディスパージ
ョン等を用いることができる。特に合成樹脂エマルショ
ンが好ましい。
【0038】塗材に配合する他の配合材としては、水,
増粘剤,防腐剤,活性剤等の公知の各種の添加剤を任意
に配合することができる。
【0039】本発明の無模様着色壁面材の調色効果をよ
り有効に発揮させるためには、着色素粒以外の固形骨材
を塗材に配合しない方が好ましいが、必要ならばこれを
配合しても良い。例えば、着色素粒以外に少数の大径の
骨材を配合して、これら大径の骨材によりピンポイント
の模様を表現すると共に、それ以外の地色部分を着色素
粒によって調色することもできる。
【0040】〔無模様着色壁面材の製造方法〕無模様着
色壁面材は、上記の塗材を壁面材の基材(シート,板体
等)上に適用することにより製造される。適用方法とし
ては公知の各種の方法を任意に採用することができる。
例えば、吹付け,ローラー塗,ナイフコーターやフロー
コーターを用いる方式、スクリーン印刷等の方法を行っ
た後に自然乾燥や温風乾燥等で仕上げることができる
が、特に吹付け方式が好ましい。
【0041】更に、上記のようにして塗材を乾燥硬化さ
せたのち、その上に合成樹脂溶液や合成樹脂エマルショ
ン塗布して透明被膜を形成したり、透明合成樹脂フィル
ムをラミネートすることもできる。
【0042】〔斑点模様着色壁面材〕第6発明及び第7
発明に係る斑点模様着色壁面材は、上記の無模様着色壁
面材に対して更にゴマ粒状の斑点模様を付加したもので
ある。
【0043】具体的には、透明な液状ベースに、必要な
他の配合材と共に、1)無模様着色壁面材を構成するた
めの少数種類の色彩の着色素粒と、2)ゴマ粒状の斑点
模様を構成するための着色素粒とを混合分散させてなる
第8発明の塗材を用いることにより調製される。
【0044】上記2)の着色素粒は、上記1)の少数種
類の着色素粒によって調色される地色の色彩とは異種の
色彩、あるいは同種であって少なくとも肉眼で識別でき
る程度に色の濃さが異なる色彩を有する。特に、上記
2)で表現される斑点模様が黒色、白色又は濃色有彩色
の斑点模様である場合が好ましい。地色が白色又は淡い
無彩色(グレー調等)であって、斑点模様が黒色である
場合や、地色がやや淡い黄緑色調、赤橙色調等の有彩色
であって、斑点模様がこれと同種又は異種の濃い有彩色
である場合等も好ましい。
【0045】又、上記2)の着色素粒は、上記1)の着
色素粒に対して2〜10倍の粒径を備えることが、良好
な斑点模様を形成する上で好ましい。とりわけ、1)の
着色素粒の中心粒径が10〜1000μmの範囲内にあ
る場合において、2)の着色素粒は20〜5000μm
の範囲内にあってかつ1)の着色素粒の2倍以上の粒径
を備えることが好ましい。
【0046】更に、上記2)の着色素粒の配合比率につ
いて特段の限定はないが、1)及び2)の着色素粒全体
100重量部中、1〜30重量部程度の比率を占めるこ
とが、より好ましい。
【0047】第6発明〜第8発明における上記以外の点
の構成は、前記無模様着色壁面材の場合と同様である。
【0048】
【実施例】(実施例1−黄緑色調の無模様着色壁面材の
製造例)アクリル酸エステルエマルション(固形分50
%)100重量部、水100重量部、及び増粘剤,防腐
剤,活性剤等を含む添加剤4重量部からなる透明な液状
配合物100部を準備し、これに着色素粒を重量比で4
00部添加し、十分に混合して塗材を調製した。
【0049】この着色素粒は、中心粒径が100μmで
あり、かつ粒径分布が50〜210μmであるほぼ均一
な粒径の珪砂を原材料とし、これにオーカーを顔料成分
とするエマルション塗料を用いて黄色に着色した素粒が
2重量部、フタロシアニンブルーを顔料成分とするエマ
ルション塗料を用いて青色に着色した素粒が1重量部、
寒水石を粉砕し、中心粒径が260μmであり、かつ粒
径分布が50〜300μmにある寒水砂を7重量部の比
率で分散混合させたものである。
【0050】次に、上記塗材をポリエステル製の不織布
(坪量50g/m2)製のシート状基材上に2mmの厚
さに吹付け塗装し、100°C/20分の温風乾燥で固
化させて実施例1に係る黄緑色調の無模様着色壁面材を
製造した。
【0051】この無模様着色壁面材は、その写真を図1
に示すが、鮮明で深みのある無模様黄緑色調を発現して
いた。
【0052】(実施例2−赤橙色調の無模様着色壁面材
の製造例)アクリル酸エステルエマルション(固形分5
0%)100重量部、水100重量部、及び増粘剤,防
腐剤,活性剤等を含む添加剤4重量部からなる透明な液
状配合物100部を準備し、これに着色素粒を重量比で
400部添加し、十分に混合して塗材を調製した。
【0053】この着色素粒は、中心粒径が100μmで
あり、かつ粒径分布が50〜210μmであるほぼ均一
な粒径の珪砂を原材料とし、これにカーボンブラックを
顔料成分とするエマルション塗料を用いて黒色に着色し
た素粒が0.5重量部、ベンガラを顔料成分とするエマ
ルション塗料を用いて赤色に着色した素粒が3.5重量
部、寒水石を粉砕し、中心粒径が260μmであり、か
つ粒径分布が50〜300μmにある寒水砂を3.5重
量部の比率で分散混合させたものである。
【0054】次に、上記塗材をポリエステル製の不織布
(坪量50g/m2)製のシート状基材上に2mmの厚
さに吹付け塗装し、100°C/20分の温風乾燥で固
化させて実施例2に係る赤橙色調の無模様着色壁面材を
製造した。
【0055】この無模様着色壁面材は、その写真を図2
に示すが、鮮明で深みのある無模様赤橙色調を発現して
いた。
【0056】(実施例3−グレー調の無模様着色壁面材
の製造例)アクリル酸エステルエマルション(固形分5
0%)100重量部、水100重量部、及び増粘剤,防
腐剤,活性剤等を含む添加剤4重量部からなる透明な液
状配合物100部を準備し、これに着色素粒を重量比で
400部添加し、十分に混合して塗材を調製した。
【0057】この着色素粒は、中心粒径が100μmで
あり、かつ粒径分布が50〜210μmであるほぼ均一
な粒径の珪砂を原材料とし、これにカーボンブラックを
顔料成分とするエマルション塗料を用いて黒色に着色し
た素粒が1重量部、オーカーを顔料成分とするエマルシ
ョン塗料を用いて黄色に着色した素粒が0.5重量部、
寒水石を粉砕し、中心粒径が200μmであり、かつ粒
径分布が30〜300μmにある寒水砂を8.5重量部
の比率で分散混合させたものである。
【0058】次に、上記塗材をポリエステル製の不織布
(坪量50g/m2)製のシート状基材上に2mmの厚
さに吹付け塗装し、100°C/20分の温風乾燥で固
化させて実施例3に係るグレー調の無模様着色壁面材を
製造した。
【0059】この無模様着色壁面材は、その写真を図3
に示すが、鮮明で深みのある無模様グレー色調を発現し
ていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る無模様着色壁面材を示す写真で
ある。
【図2】実施例2に係る無模様着色壁面材を示す写真で
ある。
【図3】実施例3に係る無模様着色壁面材を示す写真で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月12日(1999.5.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】〔無模様着色壁面材の種類〕第1発明〜第
3発明に係る無模様着色壁面材の種類は建築物等に用い
られる壁面材である限りにおいて限定されない。壁面材
を種類によって2,3例示すれば、合成樹脂エマルショ
ン砂壁状吹付材の一種であるスキン材やスキン系じゅら
壁、骨材着色主材による厚付仕上塗材の他、各種のパ
ネル、シート、タイル等の成形板が挙げられ、壁面材を
使用部位によって2,3例示すれば、天井部,床面部,
立面壁部に用いられるものが挙げられる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月28日(1999.9.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E110 AA26 AA57 AB03 AB04 AB05 BA02 BA12 BB02 BB04 BB05 BB07 CA03 DA06 EA09 GA07W GA07Z GA32X GA33X GA42X GA43W GB13W GB14W GB28W GB28X GB32W GB35W GB42W GB44W GB52X 2E162 EA05 EA09 EA11 EA17 EA18 FA11 FA14 FC02 FD05 FD06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ均一でかつ10〜1000μmの範
    囲内にある粒径を備えた少数種類の色彩の着色素粒が、
    互いに混合分散した状態で透明なバインダ中に固定され
    ることにより、着色壁面材の無模様色調を発現している
    ことを特徴とする無模様着色壁面材。
  2. 【請求項2】 前記着色素粒の色彩の組合せが、色の3
    原色、あるいは、これらの原色と白色及び/又は黒色と
    の組合せであることを特徴とする請求項1に記載の無模
    様着色壁面材。
  3. 【請求項3】 前記無模様着色壁面材がJISA690
    9に規定するスキン材であることを特徴とする請求項1
    又は請求項2のいずれかに記載の無模様着色壁面材。
  4. 【請求項4】 透明な液状ベースに、必要な他の配合材
    と共に、請求項1に記載の少数種類の色彩の着色素粒を
    混合分散させたことを特徴とする塗材。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の塗材を用いて壁面材を
    製造することを特徴とする無模様着色壁面材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 透明な液状ベースに、必要な他の配合材
    と共に、次の1)及び2)の着色素粒を混合分散させる
    ことにより、1)で表現される無模様かつ所定の色調の
    地色に、2)で表現されるゴマ粒状の斑点模様を発現さ
    せたことを特徴とする斑点模様着色壁面材。 1)請求項1に記載の少数種類の色彩の着色素粒。 2)上記1)の少数種類の着色素粒によって調色される
    色彩とは異種の色彩、あるいは同種であって少なくとも
    肉眼で識別できる程度に色の濃さが異なる色彩を有し、
    かつ、1)の着色素粒に対して2〜10倍の粒径を備え
    る着色素粒。
  7. 【請求項7】 上記2)で表現される斑点模様が黒色、
    白色又は濃色有彩色の斑点模様であることを特徴とする
    請求項6に記載の斑点模様着色壁面材。
  8. 【請求項8】 透明な液状ベースに、必要な他の配合材
    と共に、請求項6に記載の1)及び2)の着色素粒を混
    合分散させたことを特徴とする塗材。
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