JP2000011858A - 電界放射型素子の製造方法 - Google Patents

電界放射型素子の製造方法

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JP2000011858A
JP2000011858A JP17519598A JP17519598A JP2000011858A JP 2000011858 A JP2000011858 A JP 2000011858A JP 17519598 A JP17519598 A JP 17519598A JP 17519598 A JP17519598 A JP 17519598A JP 2000011858 A JP2000011858 A JP 2000011858A
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electrode
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Atsuo Hattori
敦夫 服部
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/022Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes
    • H01J9/025Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes of field emission cathodes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート径の寸法精度が高い電界放射型素子の
製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 反射防止膜(12)を導電膜(10c)
上に形成する工程と、反射防止膜上にフォトリソグラフ
ィによりレジストパターン(12c)を形成する工程
と、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行
い、反射防止膜及び導電膜に孔を形成する工程と、レジ
ストパターンを除去する工程と、基板上に第1の犠牲膜
を形成し、第1の犠牲膜をエッチバックすることにより
導電膜の孔の側壁にサイドスペーサを残す工程と、基板
上に第2の犠牲膜を形成し、その上に導電性のエミッタ
を形成する工程と、第2の犠牲膜の少なくとも一部を除
去することによりエミッタを露出させる工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放射型素子の
製造方法に関し、特に電界放出陰極の先端から電子を放
出させる電界放射型素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電界放射型素子は、電界集中を利用し
て、先鋭なエミッタ(電界放出陰極)の先端から電子を
放出させる素子である。例えば、フラットパネルディス
プレイは、多数のエミッタを配列した電界放射エミッタ
アレイ(FEA)を用いて構成される。それぞれのエミ
ッタは、ディスプレイの各画素の輝度等を制御する。
【0003】図30(A)〜(C)及び図31(D)〜
(F)は、従来技術による電界放射型素子の製造方法を
示す。
【0004】まず、図30(A)に示すように、基板6
1上に導電性のゲート電極62を形成し、その上に所定
パターンのレジスト膜63を形成する。レジスト膜63
は、フォトリソグラフィにより所定パターンに形成され
る。
【0005】次に、レジスト膜63をマスクとして、ゲ
ート電極62を異方性エッチングし、図30(B)に示
すように、平面(上面)形状が円形であるゲートホール
67を有するゲート電極62aを残す。上記のエッチン
グにより、レジスト膜63も膜減りし、薄いレジスト膜
63aが残る。
【0006】次に、レジスト膜63aを除去し、図30
(C)に示すように、犠牲膜64をゲート電極62a及
び露出している基板61上に等方的に堆積する。
【0007】次に、犠牲膜64を異方的にエッチング
し、図31(D)に示すように、ゲート電極62aのホ
ール67の側壁に犠牲膜(サイドスペーサ)64aを残
す。
【0008】次に、図31(E)に示すように、基板全
面に絶縁膜65を形成し、その上に導電性のエミッタ電
極66を形成する。
【0009】次に、エッチングにより、基板61とサイ
ドスペーサ64aの全部、及び絶縁膜65の一部を除去
し、図31(F)に示すように、周辺の絶縁膜65aを
ゲート電極62aとエミッタ電極66の間に残す。
【0010】ゲート電極62aに正電位を印加すれば、
エミッタ電極(陰極)66の先端に電界を集中させるこ
とができ、エミッタ電極66からアノード電極(図示せ
ず)に向けて電子を放出させることができる。
【0011】ゲート電極62aは、ゲートホール67を
囲むように形成され、垂直断面形状が2パートからな
る。その2パートの水平方向の間隔は、ゲート径と呼ば
れる。ゲート径に応じて、ゲート電極62aに印加する
電圧が決まる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図30(A)におい
て、所定パターンのレジスト膜63は、フォトリソグラ
フィにより形成される。すなわち、まず、レジスト(感
光性樹脂)膜をゲート電極62上の全面に形成し、その
後、露光及び現像を行うことにより所定パターンのレジ
スト膜63を形成する。
【0013】上記の露光の際、レジスト膜63の下に形
成されるゲート電極62からの反射光が多いと好ましく
ない。ゲート電極62は、抵抗率が低い材料が好ましい
ため、金属又は半導体により形成される。一般的に、金
属や半導体は、反射率が大きい。
【0014】露光を行うと、光は、レジスト膜63を通
過して、ゲート電極62上で反射し、所望の領域以外の
領域も露光されてしまう。特に、ゲート電極62の表面
に段差がある場合には、その影響が大きい。その後、現
像を行うと、レジスト膜63を所望のパターンに形成す
ることができない。そのため、その後、レジスト膜63
をマスクとして、図30(B)のエッチング工程を行う
と、ゲート電極62aを所望のパターンに形成すること
ができない。
【0015】例えば、レジスト膜63がポジレジスト膜
の場合には、ゲート電極62aにくびれや断線が発生し
やすい。一方、レジスト膜63がネガレジスト膜の場合
には、ゲート電極62aに出っ張りやブリッジが発生し
やすい。
【0016】その他、以下の問題点がある。 (1)レジスト膜63の膜厚により、露光の際の多重干
渉作用が変化し、ゲート電極62aの寸法がばらついて
しまう。
【0017】(2)ゲート電極62の反射率のばらつき
によりゲート電極62aの寸法がばらついてしまう。
【0018】(3)レジスト膜63内に定在波が発生す
るため、レジスト膜63の解像度が低くなる。
【0019】(4)エッチング工程(図30(B))を
行う際、レジスト膜63aとゲート電極62aとの間の
エッチング選択比が低いため、レジスト膜63の膜厚を
厚くしなければならない。例えば、厚さ0.3μmのゲ
ート電極62をエッチングするためには、レジスト膜6
3の膜厚を0.8μm以上にする必要がある。レジスト
膜63が厚いと、マイクロローディング効果が顕著にな
り、エッチング精度、均一性、スループット、被エッチ
ング断面形状が悪化する。
【0020】以上の理由により、ゲート電極を所定形状
に高精度で形成することが困難であり、ゲート電極62
aのゲート径の寸法精度が低くなる。電界放射型素子を
多数配置してフラットパネルディスプレイを形成する場
合には、ゲート径のばらつきにより各電界放射型素子の
特性が不均一になる。すなわち、ディスプレイの画素間
の輝度が不均一になる。
【0021】本発明の目的は、寸法精度が高い電界放射
型素子の製造方法を提供することである。
【0022】本発明の他の目的は、ゲート径の寸法精度
が高い電界放射型素子の製造方法を提供することであ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、(a)基板の表面に少なくとも1層以上からなる導
電膜を形成する工程と、(b)前記導電膜上に反射防止
膜を形成する工程と、(c)前記反射防止膜上にフォト
リソグラフィによりレジストパターンを形成する工程
と、(d)前記レジストパターンをマスクとしてエッチ
ングを行い、前記反射防止膜に前記導電膜に達する孔を
形成する工程と、(e)前記レジストパターン又は前記
反射防止膜のいずれかをマスクとしてエッチングを行
い、前記導電膜に前記基板に達する孔を形成する工程
と、(f)前記工程(e)の前又は後に前記レジストパ
ターンを除去する工程と、(g)前記導電膜を覆うよう
に前記基板上に第1の犠牲膜を形成する工程と、(h)
前記第1の犠牲膜をエッチバックすることにより前記導
電膜の孔及び/又は前記反射防止膜の孔の側壁にサイド
スペーサを残す工程と、(i)前記サイドスペーサを覆
うように前記基板上に第2の犠牲膜を形成する工程と、
(j)前記第2の犠牲膜上に導電性のエミッタを形成す
る工程と、(k)前記第2の犠牲膜の少なくとも一部を
除去することにより前記エミッタを露出させる工程とを
含む電界放射型素子の製造方法が提供される。
【0024】反射防止膜は、露光の際の反射を低減す
る。仮に、導電膜上にフォトリソグラフィによりレジス
トパターンを形成すると、反射光が多いため、レジスト
パターンを高解像度で形成することができない。一方、
反射防止膜上にフォトリソグラフィによりレジストパタ
ーンを形成すれば、反射光が少なくなるため、レジスト
パターンを高解像度で形成することができる。これによ
り、エミッタの形状及び寸法を高精度で形成することが
できる。
【0025】また、導電膜をゲート電極として使用する
ことができる。その場合、ゲート電極の形状及び寸法を
高精度で形成することができると共に、ゲート径の精度
を向上させることができる。電界放射型素子を複数配列
してフラットパネルディスプレイを形成する場合、ゲー
ト径のばらつきが少なくなり、電界放射型素子の特性を
均一化させることができる。フラットパネルディスプレ
イは、画素間の輝度が均一になる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1(A)〜(C)、図2(D)
〜(F)、図3(G)〜(I)、図4(J),(K)
は、本発明の第1の実施例による電界放射型素子の製造
工程を示す図である。以下、エミッタ(電界放出陰極)
のみからなる電界放射型素子の製造工程を示す。
【0027】図1(A)において、基板10は、出発基
板10a上に第1の積層膜10bを形成してなる。出発
基板10aは、例えばSiである。出発基板10aを熱
酸化することにより、出発基板10a上にSiOx (S
iO2 )からなる第1の積層膜10bを0.03μm形
成することができる。
【0028】上記の熱酸化は、例えば、縦型拡散炉を用
い、水素流量を19slm、酸素流量を19slm、温
度を1000℃にして、ウエット(水蒸気)酸化を行
う。
【0029】次に、減圧CVD法により、多結晶Siか
らなる第2の積層膜10cを第1の積層膜10b上に
0.05μm堆積する。減圧CVDの条件は、例えば、
Heで希釈した濃度20%のSiH4 を原料ガスとし、
圧力を30Pa、基板温度を625℃にする。
【0030】次に、図1(B)に示すように、反応性ス
パッタ法により、SiNからなる第1の犠牲膜(反射防
止膜)12を第2の積層膜10c上に0.14μm堆積
する。反射防止膜12は、第2の積層膜10cの表面に
対する反射防止効果を有する。
【0031】上記の反応性スパッタは、DCスパッタ装
置を用いて、ターゲットとしてSiを用い、N2 +Ar
ガスを導入しながら行う。スパッタ法の代わりに、減圧
CVD法を用いてもよい。
【0032】次に、図1(C)に示すように、フォトリ
ソグラフィにより孔13を有する所定パターンのg線用
レジスト膜12cを反射防止膜12上に形成する。すな
わち、まず、レジスト膜を反射防止膜12上の全面に塗
布し、その後、露光及び現像を行い、所定パターンのレ
ジスト膜12cを形成する。
【0033】反射防止膜12は、光を吸収したり、及び
/又はその表面での反射光と下層からの反射光との干渉
作用により、露光の際の反射光強度を低減することがで
きる。反射光により不所望の領域が露光される可能性が
少ないので、高解像度でレジスト膜12cを形成するこ
とができる。仮に、反射防止膜12を形成せずに、第2
の積層膜10c上に直接レジスト膜12cを形成する
と、反射光が強いために高解像度でレジスト膜12cを
形成することができない。
【0034】次に、レジスト膜12cをマスクとして、
反射防止膜12を異方的にエッチングし、図2(D)に
示すように、孔13aを有する所定パターンの反射防止
膜12aを残す。孔13aは、ほぼ垂直な側壁を持ち、
平面(上面)形状が直径0.8μmの円形である。反射
防止膜12aは、断面形状が水平方向に離れた2パート
からなる。上記のレジスト膜12cは高解像度で形成さ
れているので、反射防止膜12aも高解像度で所定パタ
ーンに形成される。
【0035】上記のエッチングは、例えば、マグネトロ
ンRIE装置を用いて、エッチングガスとしてCHF3
+O2 +Arを用い、反応室内圧力を60mTorrに
してCHF3 /O2 /Ar=15/3/75(scc
m)の流量比、冷却用Heは8Torr、磁場を5G
(ガウス)、RFパワー500Wにして行う。
【0036】次に、レジスト膜12cを除去し、図2
(E)に示すように、反射防止膜12aの上面を露出す
る。
【0037】次に、第1の犠牲膜(反射防止膜)12a
をマスクとして、第2の犠牲膜(多結晶Si)10cを
エッチングし、図2(F)に示すように、孔13bを有
する所定パターンの第2の積層膜10dを残す。上記の
レジスト膜12c及び反射防止膜12aが高解像度で形
成されているので、第2の積層膜10dも高解像度で所
定パターンに形成される。
【0038】反射防止膜12aをマスクとして、第2の
積層膜10cをエッチングすると、レジスト膜をマスク
にする場合に比べ、エッチング精度、均一性、スループ
ット、被エッチング断面形状が改善される。反射防止膜
12aをマスクにすれば、レジスト膜をマスクにする場
合に比べ、マスクを薄くすることができる。反射防止膜
12aを薄くすれば、マイクロローディングによる悪影
響を防止することができる。
【0039】上記のエッチングは、例えば、マグネトロ
ンRIE装置を用いて、HBrのガス流量を60scc
m、圧力を100mTorr、RFパワーを150W、
磁場を30G(ガウス)、冷却用Heを4Torrにし
て行う。
【0040】なお、第2の積層膜10dのエッチング
は、反射防止膜12aのみをマスクとして行う場合に限
定されない。反射防止膜12a上にレジスト膜12cを
残したまま、レジスト膜12c及び反射防止膜12aを
マスクとして、第2の積層膜10dをエッチングしても
よい。その場合、レジスト膜12cは、当該エッチング
の後に除去される。
【0041】次に、図3(G)に示すように、常圧CV
D法により、SiO2 からなる第2の犠牲膜(絶縁膜)
14を基板全面に0.25μm堆積する。常圧CVD法
は、例えば、原料ガスとしてO3 とTEOSを用い、基
板温度を400℃にする。
【0042】次に、第2の犠牲膜(絶縁膜)14を異方
性ドライエッチング(エッチバック)して、図3(H)
に示すように、反射防止膜12a及び第2の積層膜10
dの側壁にのみ第2の犠牲膜14aをサイドスペーサと
して残す。当該エッチングにより、反射防止膜12aの
側壁の上部が露出し、かつ第1の積層膜10bもエッチ
ングされる。エッチングは、出発基板10aでストップ
する。
【0043】エッチングは、例えば、マグネトロンRI
E装置を用い、エッチングガスとしてCHF3 +CO2
+Arを用い、反応室内圧力を50mTorr、CHF
3 /CO2 /Ar=60/10/30(sccm)の流
量比、Heは8Torr、磁場は30G、RF=700
Wの条件にして行う。
【0044】次に、図3(I)に示すように、常圧CV
D法により、SiO2 からなる第3の犠牲膜(絶縁膜)
16を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。すな
わち、第3の犠牲膜16は、反射防止膜12a、サイド
スペーサ14a及び第1の積層膜10b及び出発基板1
0aの表面に、その表面形状を引き継ぎながら(コンフ
ォーマルに)堆積される。その表面形状は、2段曲線を
有する。第1段(上段)の曲線は、反射防止膜12aの
角の形状に依存し、第2段(下段)の曲線は、サイドス
ペーサ14aの表面形状に依存する。
【0045】第3の犠牲膜16のカスプは、2つの円な
いし楕円が接触したかのように鋭い鋭角を持つ。この鋭
角を成形型として、以下2段タイプのエミッタ電極を形
成する。
【0046】次に、図4(J)に示すように、第3の犠
牲膜16の上に、例えばTiNX からなるエミッタ電極
17を約0.2μm反応性スパッタ法で堆積する。反応
性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲット
としてTiを用い、N2 +Arガスを導入しながら行
う。なお、エミッタ電極17は、TiNX の他、Mo、
Cr、Ti、Wでもよい。
【0047】次に、エッチングにより出発基板10aと
第1の積層膜10eと第2の積層膜10dと反射防止膜
12aとサイドスペーサ14aと第3の犠牲膜16を除
去して、図4(K)に示すように、エミッタ電極17を
露出させる。
【0048】出発基板10a等のSiのエッチングに
は、HF+HNO3 +CH3 COOHを用い、第3の犠
牲膜16等のSiO2 のエッチングには、HF+NH4
Fを用いる。反射防止膜(SiNX )12aのエッチン
グには、130〜160℃に加熱したリン酸(HP
3 )を用いることができる。第1の積層膜10eは、
出発基板10aを除去する際のエッチングストッパとな
る。
【0049】本実施例によれば、2段タイプのエミッタ
電極17を形成することができる。2段タイプのエミッ
タ電極は、図31(F)に示す1段タイプのエミッタ電
極よりも、先端の頂角および曲率半径を小さくすること
が容易である。エミッタ電極の先端の頂角および曲率半
径を小さくすれば、エミッタ電極に電界を集中させやす
く、電界放射型素子としての性能を向上させることがで
きる。
【0050】上記のように、反射防止膜12上にレジス
ト膜を形成し、露光及び現像を行うことにより、レジス
ト膜12cを高解像度及び高精度でパターン化すること
ができる。当該レジスト膜12cをマスクとして、反射
防止膜12をエッチングし、さらに反射防止膜12aを
マスクとして第2の積層膜10cをエッチングする。こ
れにより、反射防止膜12a及び第2の積層膜10dを
高解像度及び高精度でパターン化することができる。続
いて、第3の犠牲膜16を堆積すれば、エミッタ電極1
7の成形型となる第3の犠牲膜16の形状及び寸法を高
精度で制御することができる。この成形型を用いて、エ
ミッタ電極17を堆積すれば、エミッタ電極17の形状
及び寸法も高精度で制御することができる。
【0051】図5(A)〜(C)は、上記のエミッタ電
極17を支持基板18で補強する方法を3種類示す。エ
ミッタ電極17は、膜厚が約0.2μmと薄いので、支
持基板18でエミッタ電極17を補強することが望まし
い。
【0052】図5(A)は、第1の方法を示す。図4
(J)に示す素子を製造した後、エミッタ電極17の凹
部を、例えばSOG膜からなる平坦化膜19aで埋め
る。その後、平坦化膜19aを異方性ドライエッチング
やCMP法等でエッチバックし、エミッタ電極17の表
面を平坦化する。平坦化膜19aは、SOG膜の他、P
SGやBPSGをリフローして形成してもよい。
【0053】続いて、エミッタ電極17の上に支持基板
18を静電接着により接着する。支持基板18は、例え
ば、ガラス、石英またはAlX Y である。
【0054】次に、図4(K)のエッチング工程と同様
に、出発基板10a等をエッチングにより除去し、図5
(A)に示すように、エミッタ電極17の下面を露出さ
せる。
【0055】図5(B)は、第2の方法を示す。図4
(J)に示す素子を製造した後、エミッタ電極17の上
に、例えば低融点ガラスからなる接着剤19bをリフロ
ーし、エミッタ電極17と支持基板18を接着する。接
着剤19bは、エミッタ電極17の表面を平坦化する役
目も有する。
【0056】接着剤19bは、低融点ガラスの他、Al
を用いてもよい。その場合、温度400〜500℃を保
ち、支持基板18と接着剤19b(又はエミッタ電極1
7)の間に1kVの高電圧をかけ、静電気力によりエミ
ッタ電極17と支持基板18を陽極接合してもよい。接
着剤19bにAlを用いれば、接着剤19bをエミッタ
配線として用いることもできる。
【0057】次に、図4(K)のエッチング工程と同様
に、出発基板10a等をエッチングにより除去し、図5
(B)に示すように、エミッタ電極17の下面を露出さ
せる。
【0058】図5(C)は、第3の方法を示す。図4
(J)に示す素子を製造した後、エミッタ電極17の凹
部を、例えばSOG又はWからなる平坦化膜19aで埋
める。その後、平坦化膜19aをエッチバックし、エミ
ッタ電極17の表面を平坦化する。続いて、エミッタ電
極17の上に、例えばAlからなる接着剤19bを、さ
らにその上に支持基板18を形成する。その後、図4
(K)のエッチング工程と同様に、出発基板10a等を
エッチングにより除去し、図5(C)に示すように、エ
ミッタ電極17の下面を露出させる。
【0059】以上は、エミッタ電極からなる電界放射型
素子の製造工程を示した。次に、電界放射型素子の他の
例として、2電極素子の製造工程を示す。2電極素子
は、エミッタ電極とゲート電極の2電極からなる。
【0060】図6(A)〜(C)、図7(D)、
(E)、図8(F)〜(H)は、本発明の第2の実施例
による電界放射型素子(2電極素子)の製造工程を示す
図である。
【0061】図6(A)において、基板20は、出発基
板20a上に第1の積層膜20bを形成してなる。Si
からなる出発基板20aを熱酸化することにより、出発
基板20a上にSiO2 からなる第1の積層膜(エッチ
ングストッパ膜)20bを形成することできる。
【0062】次に、CVD法によりP又はBをドープし
た多結晶Siからなる第1のゲート電極25cを第1の
積層膜20b上に0.15μm堆積し、その上にCVD
法によりWSix からなる第2のゲート電極25dを
0.15μm堆積し、さらにその上に、反応性スパッタ
法によりTiNX からなる第1の犠牲膜(反射防止膜)
22を0.04μm堆積する。
【0063】反射防止膜(TiNX )22のスパッタ
は、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとしてTi
を用い、N2 +Arガスを導入しながら行う。N2 +A
rガスの代わりに、N2 +O2 +Arガスを用いること
により、TiOX Y やTiO X 等を反射防止膜22と
して堆積してもよい。TiOX Y 及びTiOX は、T
iNX よりも反射防止膜22としての効果は大きい。
【0064】反射防止膜22は、第2のゲート電極25
dよりも小さな屈折率を有し、第2のゲート電極25d
の表面に対する反射防止効果を有する。反射防止膜22
を形成した後、反射防止膜22の表面をエッチングすれ
ば、上記と同様に、反射防止膜22の反射防止効果を向
上させることができる。
【0065】次に、所定パターンのi線用レジスト膜2
1をi線ステッパーを用いたフォトリソグラフィにより
反射防止膜22上に形成する。レジスト膜21を反射防
止膜22上に形成することにより、レジスト膜21を第
2のゲート電極25d上に形成する場合に比べ、レジス
ト膜21を高解像度でパターン化することができる。
【0066】次に、レジスト膜21をマスクとして、反
射防止膜22を異方性エッチングし、図6(B)に示す
ように、孔23を有する所定パターンの反射防止膜22
aを残す。孔23は、ほぼ垂直側壁を持ち、平面(上
面)形状が直径0.5μmの円形である。反射防止膜2
2aは、断面形状が水平方向に離れた2パートからな
る。上記のレジスト膜21は高解像度で形成されている
ので、反射防止膜22aも高解像度で所定パターンに形
成される。
【0067】次に、レジスト膜21を除去し、反射防止
膜22aをマスクとして、第2のゲート電極25d及び
第1のゲート電極25cをエッチングし、図6(C)に
示すように、孔23aを有する所定パターンの第1及び
第2のゲート電極25a,25bを残す。上記の反射防
止膜22aが高解像度で形成されているので、第1及び
第2のゲート電極25a,25bも高解像度で所定パタ
ーンに形成される。
【0068】なお、第1及び第2のゲート電極25a,
25bのエッチングは、レジスト膜21を反射防止膜2
2a上に残したまま、レジスト膜21及び反射防止膜2
2aをマスクとして行ってもよい。
【0069】なお、第2のゲート電極25d及び第1の
ゲート電極25cをエッチング後、反射防止膜22aを
レジスト膜21とともに除去してもよい。例えば、H2
SO 4 (硫酸)+H2 2 (過酸化水素水)を120℃
に加熱して用いると、反射防止膜22aとレジスト膜2
1を同時に除去できる。
【0070】次に、図7(D)に示すように、減圧CV
D法により、ポリシリコン(多結晶シリコン)からなる
第2の犠牲膜(導電膜)24を基板全面に0.15μm
堆積する。第2の犠牲膜は、ポリシリコンの他、アモル
ファスシリコン、TiN、WSi等をCVD法で堆積し
てもよい。
【0071】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図7(E)に示すように、第1及び第
2のゲート電極25a,25b及び反射防止膜22aの
側壁上にのみ第2の犠牲膜24aをサイドスペーサとし
て残す。当該エッチングにより、反射防止膜22aの側
壁の上部が露出し、かつ第1の積層膜20bの表面が露
出する。エッチングは、第1の積層膜(エッチングスト
ッパ膜)20bでストップする。エッチングは、HBr
を60sccm、圧力100mTorr、RF=150
W、磁場30G、He=4Torrの条件でマグネトロ
ンRIEにより行う。
【0072】次に、図8(F)に示すように、常圧CV
D法により、SiOX からなる第3の犠牲膜(絶縁膜)
26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。すな
わち、第3の犠牲膜26は、第1の積層膜20b、サイ
ドスペーサ24a、反射防止膜22aの表面に、その表
面形状を引き継ぎながら(コンフォーマルに)堆積され
る。その表面形状は、2段曲線を有する。この表面形状
を成形型として、以下2段タイプのエミッタ電極を形成
する。
【0073】次に、図8(G)に示すように、第3の犠
牲膜26の上に、例えばTiNX からなるエミッタ電極
27を約0.2μm反応性スパッタ法で堆積する。反応
性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲット
としてTiを用い、N2 +Arガスを導入しながら行
う。
【0074】次に、エッチングにより出発基板20aと
第1の積層膜20b及び第3の犠牲膜26の一部を除去
して、図8(H)に示すように、周辺部の第3の犠牲膜
26aを残し、かつエミッタ電極27の先端を露出させ
る。
【0075】出発基板20a等のSiのエッチングに
は、HF+HNO3 +CH3 COOHを用い、第3の犠
牲膜26等のSiO2 のエッチングには、HF+NH4
Fを用いる。
【0076】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。反射
防止膜22aは、導電膜(TiNX )であるので、第3
のゲート電極として機能する。この電界放射型素子は、
エミッタ電極27とゲート電極25a,25b,22a
を有する。
【0077】エミッタ電極27には負電位が印加され、
図示しないアノード電極には正電位が印加される。ゲー
ト電極25a,25b,22aに正電位を印加すること
により、エミッタ電極27からアノード電極に向けて電
子を放出させることができる。
【0078】ゲート電極25a,25b,22a及びサ
イドスペーサ24aは、ゲートホール23aを囲むよう
に形成され、断面形状が水平方向に離れた2パートから
なる。その2パートの水平方向の間隔は、ゲート径と呼
ばれる。ゲート径に応じて、ゲート電極25a,25
b,22a及びサイドスペーサ24aに印加する電圧が
決まる。サイドスペーサ24aにより、ゲート径を微細
化できるので、エミッタ電極27先端の電界を増強し、
特性を改善できる。
【0079】上記の反射防止膜22を用いることによ
り、ゲート電極を所定形状に高精度で形成することがで
きる。また、ゲート電極25a,25b,22a、及び
サイドスペーサ24aのゲート径の寸法精度が高くな
る。電界放射型素子を多数配置してフラットパネルディ
スプレイを形成する場合には、ゲート径のばらつきが少
なくなり、各電界放射型素子の特性が均一になる。すな
わち、ディスプレイの画素間の輝度が均一になる。
【0080】上記のように、反射防止膜22aにTiN
X やTiOX Y 等の導電性材料を使用すれば、反射防
止膜22aはゲート兼反射防止膜として機能する。この
場合、ゲートの抵抗を低くし、エレクトロマイグレーシ
ョン及びストレスマイグレーションを防止することがで
きる利点がある。
【0081】第1及び第2のゲート電極25a,25b
に多結晶SiやWSiを用いる場合、通常、SiにPや
Bをドープし、その後、800〜1000℃に加熱して
PやBを拡散させる。この第1及び第2のゲート電極2
5a,25bは、Siの粒界とその中とではエッチング
レートが異なるため、エッチングを行うと、第1及び第
2のゲート電極25a,25bの表面がぎざぎざになる
問題点がある。上記の加熱を行わなければ、この問題は
生じないが、加熱を行わないとゲートの抵抗が大きくな
る。
【0082】多結晶SiやWSiX 等の高抵抗の材料を
ゲート電極に用いる場合、上記のように、導電性の反射
防止膜をゲート電極上に形成することにより、加熱を行
わなくても抵抗を下げることができる。
【0083】図9(A)、(B)及び図10(C)、
(D)は、上記のエミッタ電極27を支持基板28で補
強する方法を4種類示す。エミッタ電極27は、膜厚が
約0.2μmと薄いので、支持基板28でエミッタ電極
27を補強することが望ましい。
【0084】図9(A)は、第1の方法を示す。図8
(G)の状態まで製造された電界放射型素子において、
エミッタ電極27の凹部を、例えばSOG膜からなる平
坦化膜29aで埋める。その後、平坦化膜29aを異方
性エッチングやCMP法等でエッチバックし、エミッタ
電極27の表面を平坦化する。平坦化膜29aは、SO
G膜の他、PSG(フォスフォシリケートガラス)やB
PSG(ボロフォスフォシリケートガラス)をリフロー
して形成してもよい。
【0085】続いて、エミッタ電極27の上に支持基板
28を静電接着又は接着剤により接着する。支持基板2
8は、例えば、ガラス、石英またはAlX Y である。
その後、図8(H)の工程と同様に、基板20a等を除
去し、図9(A)に示すように、エミッタ電極27の先
端を露出させる。
【0086】図9(B)は、第2の方法を示す。図8
(G)の電界放射型素子の状態でエミッタ電極27の上
に、例えば低融点ガラス又はエポキシ樹脂からなる接着
剤29bを流し込み、エミッタ電極27と支持基板28
を接着する。接着剤29bは、エミッタ電極27の表面
を平坦化する役目も有する。その後、図8(H)の工程
と同様に、基板20a等を除去し、図9(B)に示すよ
うに、エミッタ電極27の先端を露出させる。
【0087】図10(C)は、第3の方法を示す。図8
(G)に示す電界放射型素子を製造した後、エミッタ電
極27の凹部を、例えばSOG等からなる平坦化膜29
aで埋める。その後、平坦化膜29aをエッチバック
し、エミッタ電極27の表面を平坦化する。続いて、エ
ミッタ電極27の上に、例えばAlからなる接着剤29
bを、さらにその上に支持基板28を形成する。その
後、図8(H)の工程と同様に、基板20a等をエッチ
ングにより除去し、図10(C)に示すように、エミッ
タ電極27の先端を露出させる。
【0088】図10(D)は、第4の方法を示す。図1
0(C)の工程と同様にして、エミッタ電極27と支持
基板28を接着剤29bにより接着する。その後、図8
(H)の工程と同様に、基板20a等をエッチングする
と共に、反射防止膜22aをウエットエッチングし、図
10(D)に示すように、反射防止膜22bを残す。エ
ミッタ電極27の先端は露出される。
【0089】TiNX からなる反射防止膜22aのエッ
チングは、硫酸と過酸化水素水の混合液を用い、120
℃程度に加熱して行う。
【0090】図11(A)〜(C)、図12(D)〜
(F)は、本発明の第2の実施例による電界放射型素子
(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0091】図11(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siか
らなる出発基板20d上に所定パターンのゲート電極2
5a及び第1の犠牲膜(反射防止膜)22aを形成す
る。具体的には、Siからなる出発基板20d上に、A
lSiX CuY からなるゲート電極25aをスパッタ法
により0.3μm堆積し、その上にSiNX からなる反
射防止膜22aを反応性スパッタ法により0.05μm
堆積する。その後、i線(365nm)用レジスト及び
i線用ステッパを用い、フォトリソグラフィ及びエッチ
ングにより、ゲート電極25a及び反射防止膜22aを
パターン化する。反射防止膜22aは、ゲート電極25
aの表面に対する反射防止効果を有する。
【0092】ゲート電極25aのスパッタは、DCスパ
ッタ装置を用いて、ターゲットとしてAlSiX CuY
を用い、Arガスを導入しながら行う。ゲート電極25
aは、Al、AlCuX 、AlSiX 、AlGeX を用
いてもよい。反射防止膜22aのスパッタは、DCスパ
ッタ装置を用いて、ターゲットとしてSiを用い、N 2
+Arガスを導入しながら行う。スパッタ法の代わり
に、プラズマCVD、減圧CVDを用いてもよい。
【0093】次に、図11(B)に示すように、常圧C
VD法により、SiOX からなる第2の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に0.15μm堆積する。
【0094】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図11(C)に示すように、ゲート電
極25a及び反射防止膜22aの側壁上にのみ第2の犠
牲膜24aをサイドスペーサとして残す。当該エッチン
グにより、反射防止膜22aの側壁の上部が露出し、か
つ基板20dの表面が露出する。エッチングは、CHF
3 /CO2 /Ar=60/10/30(sccm)、5
0mTorr、30G、RF=700W、冷却He=8
Torrの条件でマグネトロンRIEにより行う。
【0095】次に、図12(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiOX からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第3の犠牲膜26は、基板20d、サイドス
ペーサ24a、反射防止膜22aの表面に、その表面形
状を引き継ぎながら(コンフォーマルに)堆積される。
その表面形状は、2段曲線を有する。この表面形状を成
形型として、以下2段タイプのエミッタ電極を形成す
る。
【0096】次に、図12(E)に示すように、第3の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.2μm反応性スパッタ法で堆積する。反
応性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲッ
トとしてTiを用い、N2 +Arガスを導入しながら行
う。
【0097】次に、エッチングにより基板20dとサイ
ドスペーサ24aの全部、及び第3の犠牲膜26の一部
を除去して、図12(F)に示すように、周辺部の第3
の犠牲膜26aを残し、かつエミッタ電極27の先端を
露出させる。
【0098】基板20d等のSiのエッチングには、H
F+HNO3 +CH3 COOHを用い、第3の犠牲膜2
6等のSiOX のエッチングには、HF+NH4 Fを用
いる。
【0099】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。この
電界放射型素子は、エミッタ電極27とゲート電極25
aを有する。SiNX からなる反射防止膜22aをAl
SiX CuY からなるゲート電極25a上に形成するこ
とにより、ゲート電極を所定形状に高精度で形成するこ
とができる。
【0100】反射防止膜22aにSiNX ,SiOX
Y ,SiOX ,TiOX 等の絶縁性材料を使用すること
により、ゲート電極25aとエミッタ電極27との間の
絶縁性を高めることができ、かつ静電容量を小さくする
ことができる。
【0101】図13(A)〜(C)、及び図14(D)
〜(F)は、本発明の第2の実施例による電界放射型素
子(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0102】図13(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siか
らなる出発基板20d上に所定パターンの第1のゲート
電極25a、第1の犠牲膜(反射防止膜)22a及び第
2の犠牲膜(絶縁膜)22cを形成する。
【0103】具体的には、Siからなる出発基板20d
上に、WSix からなるゲート電極25aをCVD法に
より0.3μm堆積し、その上にTiNX からなる反射
防止膜22aを反応性スパッタ法により0.04μm堆
積し、さらにその上にSiN X からなる第2の犠牲膜2
2cを反応性スパッタ法により0.15μm堆積する。
その後、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、第
1のゲート電極25a、反射防止膜22a及び第2の犠
牲膜22cをパターン化する。反射防止膜22aは、第
1のゲート電極25aの表面に対する反射防止効果を有
する。
【0104】反射防止膜(TiNX )22aのスパッタ
は、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとしてTi
を用い、N2 +Arガスを導入しながら行う。第2の犠
牲膜(SiNX )22cのスパッタは、DCスパッタ装
置を用いて、ターゲットとしてSiを用い、N2 +Ar
ガスを導入しながら行う。第2の犠牲膜(SiNX )2
2cは、スパッタの代わりに、プラズマCVD、減圧C
VDにより堆積してもよい。
【0105】次に、図13(B)に示すように、常圧C
VD法により、SiOX からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に0.15μm堆積する。
【0106】次に、第3の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図13(C)に示すように、ゲート電
極25aの側壁上にのみ第3の犠牲膜24aをサイドス
ペーサとして残す。当該エッチングにより、第2の犠牲
膜22c及び反射防止膜22aの側壁が露出し、かつ基
板20dの表面が露出する。エッチングは、CHF3
CO2 /Ar=60/10/30(sccm)、50m
Torr、30G、RF=700W、冷却He=8To
rrの条件でマグネトロンRIEにより行う。
【0107】次に、図14(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第4の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第4の犠牲膜26は、基板20d、サイドス
ペーサ24a、反射防止膜22a及び第2の犠牲膜22
cの表面に、その表面形状を引き継ぎながら堆積され
る。その表面形状は、2段曲線を有する。この表面形状
を成形型として、以下2段タイプのエミッタ電極を形成
する。
【0108】次に、図14(E)に示すように、第4の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.2μm反応性スパッタ法で堆積する。
【0109】次に、エッチングにより基板20dとサイ
ドスペーサ24aの全部、及び第4の犠牲膜26の一部
を除去して、図14(F)に示すように、周辺部の第4
の犠牲膜26aを残し、かつエミッタ電極27の先端を
露出させる。
【0110】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。反射
防止膜22aは、導電膜(TiNX )であるので、第2
のゲート電極として機能する。この電界放射型素子は、
エミッタ電極27とゲート電極25a,22aを有す
る。TiNX からなる反射防止膜22aをWSix から
なる第1のゲート電極25a上に形成することにより、
ゲート電極を所定形状に高精度で形成することができ
る。
【0111】図15(A)〜(C)、及び図16(D)
〜(F)は、本発明の第2の実施例による電界放射型素
子(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0112】図15(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siか
らなる出発基板20d上に所定パターンのゲート電極2
5a及び第1の犠牲膜(反射防止膜)22aを形成す
る。
【0113】具体的には、Siからなる出発基板20d
上に、P又はBをドープした多結晶Siからなるゲート
電極25aをCVD法により0.15μm堆積し、その
上にTiNX からなる反射防止膜22aを反応性スパッ
タ法により0.04μm堆積する。その後、i線用レジ
スト及びi線ステッパを用いてフォトリソグラフィ及び
エッチングにより、ゲート電極25a及び反射防止膜2
2aをパターン化する。反射防止膜22aは、ゲート電
極25aの表面に対する反射防止効果を有する。
【0114】反射防止膜(TiNX )22aのスパッタ
は、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとしてTi
を用い、N2 +Arガスを導入しながら行う。
【0115】次に、図15(B)に示すように、常圧C
VD法により、SiO2 からなる第2の犠牲膜(絶縁
膜)24を基板全面に0.15μm堆積する。
【0116】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図15(C)に示すように、ゲート電
極25aの側壁上にのみ第3の犠牲膜24aをサイドス
ペーサとして残す。当該エッチングは、反射防止膜22
aの側壁を露出し、さらにゲート電極25aの側壁の上
部を露出し、かつ基板20dが深さ0.1μm掘り込ま
れたところでストップさせる。エッチングにより、凹部
を有する基板20eが形成される。エッチングは、CH
3 /CO2 /Ar=8/32/30、圧力50mTo
rr、磁場30G、RF=700W、冷却Heの圧力8
Torrの条件でマグネトロンRIEにより行う。
【0117】次に、図16(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiOX からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第3の犠牲膜26は、基板20e、サイドス
ペーサ24a、ゲート電極25a及び反射防止膜22a
の表面に、その表面形状を引き継ぎながら堆積される。
その表面形状は、2段曲線を有する。この表面形状を成
形型として、以下2段タイプのエミッタ電極を形成す
る。
【0118】次に、図16(E)に示すように、第3の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.2μm反応性スパッタ法で堆積する。
【0119】次に、エッチングにより基板20eとサイ
ドスペーサ24aの全部、及び第3の犠牲膜26の一部
を除去して、図16(F)に示すように、第3の犠牲膜
26aを残し、かつエミッタ電極27の先端を露出させ
る。
【0120】この2電極素子は、上記の図15(C)の
エッチング工程で基板20eに凹部を形成しているの
で、図14(F)の2電極素子に比べ、ゲート電極25
aに対してエミッタ電極27の位置を下方向に下げるこ
とができる。
【0121】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。反射
防止膜22aは、導電膜(TiNX )であるので、第2
のゲート電極として機能する。この電界放射型素子は、
エミッタ電極27とゲート電極25a,22aを有す
る。TiNX からなる反射防止膜22aを多結晶Siか
らなるゲート電極25a上に形成することにより、ゲー
ト電極を所定形状に高精度で形成することができる。
【0122】図17(A)〜(C)及び図18(D)〜
(F)は、本発明の第2の実施例による電界放射型素子
(2電極素子)の他の製造工程を示す図である。
【0123】図17(A)に示すように、上記と同様
に、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、Siか
らなる出発基板20d上に所定パターンのゲート電極2
5a及び第1の犠牲膜(反射防止膜)22aを形成す
る。
【0124】具体的には、Siからなる出発基板20d
上に、P又はBをドープした多結晶Siからなるゲート
電極25aをCVD法により0.15μm堆積し、その
上にTiNX からなる反射防止膜22aを反応性スパッ
タ法により0.04μm堆積する。その後、i線レジス
ト、i線ステッパを用いて、フォトリソグラフィ及びエ
ッチングにより、ゲート電極25a及び反射防止膜22
aをパターン化する。反射防止膜22aは、ゲート電極
25aの表面に対する反射防止効果を有する。
【0125】次に、反射防止膜22aをエッチングによ
り除去し、図17(B)に示すように、常圧CVD法に
より、SiOX からなる第2の犠牲膜(絶縁膜)24を
基板20d及びゲート電極25a上に0.15μm堆積
する。
【0126】反射防止膜(TiNX )22aのエッチン
グは、硫酸と過酸化水素水の混合液を用いて、120℃
程度に加熱して行う。
【0127】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチングして、図17(C)に示すように、ゲート電
極25aの側壁上にのみ第2の犠牲膜24aをサイドス
ペーサとして残す。エッチングは、ゲート電極25aの
側壁の上部を露出し、かつ基板20dが深さ0.1μm
掘り込まれたところでストップする。エッチングによ
り、凹部を有する基板20eが形成される。エッチング
は、CHF3 /CO2 /Ar=60/10/30(sc
cm)、50mTorr、30G、RF=700W、冷
却He=8Torrの条件でマグネトロンRIEにより
行う。
【0128】次に、図18(D)に示すように、常圧C
VD法により、SiOX からなる第3の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第3の犠牲膜26は、基板20e、サイドス
ペーサ24a、及びゲート電極25aの表面に、その表
面形状を引き継ぎながら堆積される。その表面形状は、
2段曲線を有する。この表面形状を成形型として、以下
2段タイプのエミッタ電極を形成する。
【0129】次に、図18(E)に示すように、第3の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.2μm反応性スパッタ法で堆積する。
【0130】次に、エッチングにより基板20eとサイ
ドスペーサ24aの全部、及び第3の犠牲膜26の一部
を除去して、図18(F)に示すように、周辺部の第3
の犠牲膜26aを残し、かつエミッタ電極27の先端を
露出させる。
【0131】以上で、2段タイプのエミッタ電極27を
有する電界放射型素子(2電極素子)が完成する。この
電界放射型素子は、エミッタ電極27とゲート電極25
aを有する。TiNX からなる反射防止膜22aを多結
晶Siからなるゲート電極25a上に形成することによ
り、ゲート電極を所定形状に高精度で形成することがで
きる。ただし、反射防止膜22aは、その後に除去さ
れ、図18(F)の最終的な電界放射型素子中に残らな
い。
【0132】以上は、エミッタ電極とゲート電極を有す
る電界放射型素子(2電極素子)の製造工程を示した。
次に、電界放射型素子の他の例として、3電極素子の製
造工程を示す。3電極素子は、エミッタ電極とゲート電
極とアノード電極の3電極からなる。
【0133】図19(A)〜(C)、図20(D)〜
(F)、図21(G)〜(I)、図22(J)〜(L)
は、本発明の第3の実施例による電界放射型素子(3電
極素子)の製造工程を示す図である。
【0134】図19(A)において、基板20は、出発
基板20a上にアノード電極20bを形成してなる。S
iからなる出発基板20a上にAlSiX CuY からな
るアノード電極20bをスパッタ法により0.3μm堆
積する。アノード電極(AlSiX CuY )20bのス
パッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲットとし
てAlSiX CuY を用い、Arガスを導入しながら行
う。
【0135】次に、SiOX からなる第1の犠牲膜(絶
縁膜)21をアノード電極20b上にプラズマCVD法
又は常圧CVD法により堆積し、その上にAlSiX
Yからなるゲート電極25を上記のスパッタ法と同様
にして堆積する。
【0136】次に、図19(B)に示すように、TiN
X からなる第2の犠牲膜(反射防止膜)22をゲート電
極25上に反応性スパッタ法により0.04μm堆積す
る。反射防止膜(TiNX )22のスパッタは、DCス
パッタ装置を用いて、ターゲットとしてTiを用い、N
2 +Arガスを導入しながら行う。
【0137】反射防止膜22は、ゲート電極25の表面
に対する反射防止効果を有する。反射防止膜22の表面
をエッチングすることにより、反射防止効果を向上させ
ることができる。反射防止膜22としてTiOX Y
はTiNX を用いた際、TiOX Y やTiNX の表面
をエッチングすると、粒界が選択的にエッチングされ、
針状晶が強調されるため、共振効果により反射率がさら
に低下する。
【0138】なお、反射防止膜22としてTiNX (導
電膜)の代わりに、TiOX Y 又はTiOX (絶縁
膜)を用いてもよい。TiOX Y 及びTiOX は、T
iNXよりも反射防止膜としての効果が大きい。
【0139】次に、図19(C)に示すように、i線レ
ジスト、i線ステッパを用いて、フォトリソグラフィに
より孔23を有する所定パターンのレジスト膜24を反
射防止膜22上に形成する。反射防止膜22は反射防止
効果を有するので、高解像度でレジスト膜24をパター
ン化することができる。
【0140】次に、レジスト膜24をマスクとして、反
射防止膜22を異方性エッチングし、図20(D)に示
すように、孔23aを有する所定パターンの反射防止膜
22aを残す。上記のレジスト膜24は高解像度で形成
されているので、反射防止膜22aも高解像度でパター
ン化される。孔23aは、平面(上面)形状が直径0.
5μmの円形である。
【0141】次に、レジスト膜24を除去し、図20
(E)に示すように、反射防止膜22aの上面を露出す
る。
【0142】次に、反射防止膜22aをマスクとして、
ゲート電極25を異方性エッチングし、図20(F)に
示すように、孔23bを有する所定パターンのゲート電
極25aを残す。上記の反射防止膜22aが高解像度で
形成されているので、ゲート電極25aも高解像度でパ
ターン化される。
【0143】なお、ゲート電極25のエッチングは、レ
ジスト膜24を反射防止膜22a上に残したまま、レジ
スト膜24及び反射防止膜22aをマスクとして、行っ
てもよい。レジスト膜24は、当該エッチングの後に除
去される。
【0144】次に、図21(G)に示すように、減圧C
VD法により、WSiX からなる第3の犠牲膜(導電
膜)24を基板全面に0.15μm堆積する。減圧CV
D法は、例えば、原料ガスとしてWF6 とSiH4 を用
い、基板温度を400℃にして行う。WSix の代わり
に、MoSiX 、TiSiX 、TaSiX 等のシリサイ
ド、W、Mo、Alを用いてもよい。減圧CVDの代わ
りに、プラズマCVD、光CVDを用いてもよい。
【0145】次に、第2の犠牲膜24を異方的にドライ
エッチング(エッチバック)して、図21(H)に示す
ように、ゲート電極25a及び/又は反射防止膜22a
の側壁上にのみ第3の犠牲膜24aをサイドスペーサと
して残す。当該エッチングにより、反射防止膜22aの
側壁の上部が露出し、かつ第1の犠牲膜21の表面が露
出する。
【0146】エッチングは、例えば、マグネトロンRI
E装置を用い、エッチングガスとしてCl2 +O2 を用
い、反応室内圧力を150mTorrにして行う。エッ
チングは、第1の犠牲膜でストップする。
【0147】次に、図21(I)に示すように、常圧C
VD法により、SiOX からなる第4の犠牲膜(絶縁
膜)26を基板全面に等方的に0.15μm堆積する。
すなわち、第4の犠牲膜26は、第1の犠牲膜21、サ
イドスペーサ24a及び反射防止膜22aの表面に、そ
の表面形状を引き継ぎながら堆積される。その表面形状
は、2段曲線を有する。この表面形状を成形型として、
以下2段タイプのエミッタ電極を形成する。
【0148】次に、図22(J)に示すように、第4の
犠牲膜26の上に、例えばTiNXからなるエミッタ電
極27を約0.2μm反応性スパッタ法で堆積する。反
応性スパッタは、DCスパッタ装置を用いて、ターゲッ
トとしてTiを用い、N2 +Arガスを導入しながら行
う。
【0149】次に、エミッタ電極27の上に所定パター
ンのレジスト膜(図示せず)をフォトリソグラフィによ
り形成し、当該レジスト膜をマスクとしRIEを行い、
図22(K)に示すように、エミッタ電極27aの両側
の陰極として用いられない部分にスリット開口28を作
る。エミッタ電極27bは、スリット開口28の外側の
エミッタ電極である。RIEは、例えばマグネトロンR
IE装置を用いて、エッチングガスとしてCl2 を用
い、反応室内圧力を125mTorrにして行う。
【0150】次に、上方よりスリット開口28を通し
て、第4の犠牲膜26の一部と、第1の犠牲膜21の一
部を等方的ウェットエッチングにより除去し、図22
(L)に示すように、周辺部の第4の犠牲膜26aと第
1の犠牲膜21aを残す。サイドスペーサ24aの全部
を残す。
【0151】上記のエッチングにより、エミッタ電極2
7a、ゲート電極25a、サイドスペーサ24a及びア
ノード電極20bを露出させることができる。反射防止
膜22aは、ゲート電極25aに電気的に接続されてい
るので、ゲート配線の抵抗を低くすることができる。反
射防止膜22aは、エレクトロマイグレーションやスト
レスマイグレーションを防止してゲート電極20bの信
頼性を向上させる。
【0152】ゲート電極25a、反射防止膜22a、サ
イドスペーサ24aは、ゲートホール23aを囲むよう
に形成され、断面形状が水平方向に離れた2パートから
なる。その2パートの水平方向の間隔は、ゲート径と呼
ばれる。ゲート径に応じてゲート電極25a、22a、
24aに印加する電圧が決まる。
【0153】図23は、図22(L)に示す3電極素子
の斜視図である。エミッタ電極27aは、エミッタ電極
27bに接続され支持される。ゲート電極25aは、エ
ミッタ電極27aの先端付近に円形の孔(ゲートホー
ル)を有する。エミッタ電極27aの先端は、ゲート電
極25aの孔付近で針状に尖っている。
【0154】3電極素子は、陰極であるエミッタ電極2
7aと陽極であるアノード電極20bを有し、ゲート電
極25aに正電位を印加することにより、エミッタ電極
27aからアノード電極20bに向けて電子を放出させ
ることができる。
【0155】3電極素子の場合も、反射防止膜22aを
用いることにより、ゲートホールの直径(ゲート径)を
高精度で制御することができる。
【0156】図24(A)は、3電極素子の他の例を示
す図である。上記の3電極素子(図22(L))では、
TiNX により反射防止膜22aを形成したが、図24
(A)の3電極素子では、膜厚が0.02μmのSiN
X で反射防止膜22aを形成する。反射防止膜(SiN
X )22aは、絶縁性材料であるので、エミッタ電極2
7a,27bとゲート電極25aとの間の絶縁性を高め
ることができる。その他の部分は、両者とも同じであ
る。
【0157】図24(B)は、3電極素子の他の例を示
す図である。図24(A)の3電極素子では、SiNX
により反射防止膜22aを形成したが、図24(B)の
3電極素子では、膜厚が0.008μmのSiで反射防
止膜22aを形成する。さらに、図21(H)のエッチ
ング工程で、オーバーエッチングを行い、第1の犠牲膜
21に深さ0.1μmの凹部を形成する。これにより、
エミッタ電極27aをゲート電極25aに対して下方向
に下げることができる。その他の部分は、両者とも同じ
である。
【0158】図25(C)は、3電極素子の他の例を示
す図である。図24(B)の3電極素子では、Siによ
り反射防止膜22aを形成したが、図25(C)の3電
極素子では、TiNX で反射防止膜22aを形成する。
さらに、上記と同様に、図21(H)のエッチング工程
後、第1の犠牲膜21のオーバーエッチングを行い、第
1の犠牲膜21に深さ0.1μmの凹部を形成する。こ
れにより、エミッタ電極27aをゲート電極25aに対
して下方向に下げることができる。その他の部分は、両
者とも同じである。エッチングは、CHF3 /CO2
Ar=60/10/30(sccm)、50mTor
r、30G、RF=700W、冷却He=8Torrの
条件でマグネトロンRIEにより行う。
【0159】図25(D)は、3電極素子の他の例を示
す図である。図25(C)の3電極素子は、最後まで反
射防止膜22aを残すが、図25(D)の3電極素子
は、図17(A)、(B)の工程と同様に、図20
(F)の素子を製造した後、反射防止膜22aを除去し
てから、第3の犠牲膜24を堆積する。図25(D)に
示す最終的な3電極素子には、反射防止膜22aが残ら
ない。また、上記と同様に、図21(H)のエッチング
工程後、第1の犠牲膜21のオーバーエッチングを行
い、第1の犠牲膜21に深さ0.1μmの凹部を形成す
る。その他の部分は、両者とも同じである。エッチング
は、CHF3 /CO2 /Ar=60/10/30(sc
cm)、50mTorr、30G、RF=700W、冷
却He=8Torrの条件でマグネトロンRIEにより
行う。
【0160】上記の第1〜第3の実施例によれば、ゲー
ト電極(又は第2の積層膜10c(図1(B))。以下
同じ)上に反射防止膜を形成することにより、フォトリ
ソグラフィ及びエッチングの解像度を上げることができ
る。
【0161】反射防止膜の反射率は、膜厚に依存する。
反射防止膜の膜厚と反射率の関係を測定した結果を次に
示す。基板上に反射防止膜をスパッタ法により堆積し、
反射防止膜の膜厚と見かけ上の反射率の関係を測定し
た。さらに、基板と反射防止膜の屈折率(n,k)を測
定し、上記の見かけ上の反射率を絶対反射率に変換し
た。
【0162】図26は、反射防止膜(TiOX Y )の
膜厚と絶対反射率の関係を示すグラフである。このグラ
フは、WSiX からなる基板上にTiOX Y からなる
反射防止膜22を形成し、i線(365nm)を照射し
たときの反射率を測定した結果を示す。反射防止膜(T
iOX Y )のスパッタ条件は、ガス組成比がO2 :N
2 =25:75である。
【0163】反射率は、膜厚に対して振動特性を示し
た。これは、入射光と基板からの反射光との干渉作用に
よるものである。膜厚が27.5nmのときが、反射率
が極小値となり、最も好ましい。反射率は、20%以下
が好ましい。反射率を20%以下にするには、膜厚を1
6.5〜38.0nmにすればよい。
【0164】WSiX からなるゲート電極上に、TiO
X Y からなる反射防止膜を16.5〜38.0nm堆
積すれば、反射率が20%以下になり好ましい。
【0165】ゲート電極には、WSiX の他、多結晶S
i、非晶質Siを用いることができる。反射防止膜に
は、TiOX Y の他、TiNX 、TiOX を用いるこ
とができる。その反射防止膜の膜厚は、16.5〜3
8.0nmが好ましい。
【0166】図27は、反射防止膜(SiNX )の膜厚
と絶対反射率の関係を示すグラフである。このグラフ
は、AlSiX CuY からなる基板上にSiNX からな
る反射防止膜を形成し、i線(365nm)を照射した
ときの反射率を測定した結果を示す。反射防止膜(Si
X )のスパッタ条件は、ガス組成比がAr:N2 =8
5:15である。
【0167】反射率は、膜厚に対して振動特性を示し
た。膜厚が22.5nmのときが、反射率が極小値とな
り、最も好ましい。反射率は、20%以下が好ましい。
反射率を20%以下にするには、膜厚を16.0〜3
2.0nmにすればよい。
【0168】AlSiX CuY からなるゲート電極上
に、SiNX からなる反射防止膜を16.0〜32.0
nm堆積すれば、反射率が20%以下になり好ましい。
【0169】ゲート電極には、AlSiX CuY の他、
AlやAlCuX ,AlSiX 等のアルミニウム合金を
用いることができる。反射防止膜には、SiNX の他、
WSiX ,多結晶Si,非晶質Si,SiOX Y ,S
iOX ,AlOX ,AlNX,AlOX Y を用いるこ
とができる。その反射防止膜の膜厚は、16.0〜3
2.0nmが好ましい。
【0170】反射防止膜を形成するSiOx y 又はS
iNx (x,yは正の実数)の組成比は、Si:O:N
=1:0〜0.31:0.5〜1が好ましい。例えば、
Si:O:N=1.0:0.11:0.76である。
【0171】図28は、反射防止膜(TiOX Y )の
膜厚と絶対反射率の関係を示すグラフである。このグラ
フは、AlSiX CuY からなる基板上にTiOX Y
からなる反射防止膜を形成し、i線(365nm)を照
射したときの反射率を測定した結果を示す。
【0172】特性線A1は、ガス組成比がO2 :N2
0:100のスパッタ条件で堆積した反射防止膜(Ti
X )の反射率を示す。特性線A2,A3,A4は、そ
れぞれガス組成比がO2 :N2 =10:90,20:8
0,30:70のスパッタ条件で堆積した反射防止膜
(TiOX Y )の反射率を示す。特性点A5は、反射
防止膜の膜厚が0のときのAlSiX CuY の反射率を
示す。
【0173】特性点A5が示すように、反射防止膜を形
成しないときの基板(AlSiX CuY )表面の反射率
は約90%である。特性線A1〜A4に示すように、基
板(AlSiX CuY )上に反射防止膜(TiO
X Y )を形成すると、反射防止膜(AlSiX
Y )表面の反射率が小さくなる。反射率を所定値より
小さくするには、反射防止膜(TiOX Y )の膜厚を
10〜50nmにすればよい。
【0174】AlSiX CuY からなるゲート電極上
に、TiOX Y からなる反射防止膜を10〜50nm
堆積すれば、反射率が所定値より小さくなり好ましい。
ゲート電極には、AlSiX CuY の他、AlやAlC
X ,AlSiX 等のアルミニウム合金を用いることが
できる。反射防止膜には、TiNX ,TiOX Y ,又
はTiOX を用いることができる。その反射防止膜の膜
厚は、10〜50nmが好ましい。
【0175】反射防止膜を形成するTiOx y 又はT
iOx (x,yは正の実数)の組成比は、Ti:O:N
=1:2.05〜1.60:0〜0.47が好ましい。
例えば、Ti:O:N=1.0:1.83:0.22で
ある。
【0176】図29は、上記の電界放射型素子を用いた
フラットパネルディスプレイの断面図である。
【0177】電界放射型素子は、上述の第2の実施例に
示した方法により製造された2電極素子である。絶縁体
からなる支持基板41の上に、AlまたはCu等からな
る配線層42と多結晶Si等からなる抵抗層43を形成
する。抵抗層43の上には、頂角および曲率半径の小さ
い先端を持つエミッタ電極44を多数配列し、電界放射
エミッタアレイ(FEA)を形成する。ゲート電極45
は、各エミッタ電極44の先端付近に小さな開口(ゲー
トホール)を有し、図示しないが開口ごとに独立して電
圧を印加することができる。複数のエミッタ電極44
も、それぞれ独立して電圧を印加することができる。
【0178】エミッタ電極44およびゲート電極45を
含む電子源に対向して、ガラスまたは石英等からなる透
明基板46を含む対向基板を配置する。対向基板は、透
明基板46の下にITO等からなる透明電極(アノード
電極)47を配置し、さらにその下に蛍光材48を配置
する。
【0179】電子源と対向基板とは、透明電極47とエ
ミッタ電極44の間の距離が0.1〜5mm程度に保た
れるように、接着剤を塗布したガラス基板からなるスペ
ーサ50を介して接合される。接着剤には、例えば低融
点ガラスを用いることができる。
【0180】なお、スペーサ50としてガラス基板を用
いず、エポキシ樹脂等の接着剤中にガラスビーズ等を分
散させてスペーサ50を構成することもできる。
【0181】ゲッター材51は、例えばTi、Ta、Z
r、Al、Mg等で形成され、放出ガスがエミッタ電極
44の表面に再付着するのを防止する。
【0182】対向基板には、予め排気管49が形成され
ている。排気管49を利用して、フラットパネルディス
プレイの内部を10-5〜10-9Torr程度まで真空排
気した後、バーナー等で排気管49を封止する。その
後、アノード電極(透明電極)47、エミッタ電極4
4、ゲート電極45の配線を行い、フラットパネルディ
スプレイを完成させる。
【0183】アノード電極(透明基板)47は、常に正
電位に保持されている。表示画素は、エミッタ配線とゲ
ート配線とにより2次元的に選択される。つまり、電圧
が印加されたエミッタ配線とゲート配線の交点に配置さ
れる電界放射型素子が選択される。
【0184】エミッタ電極およびゲート電極には、それ
ぞれ負電位および正電位が与えられ、エミッタ電極から
アノード電極に向けて電子が放出される。電子が蛍光材
48に照射されると、その部分(画素)が発光する。
【0185】第1〜第3の実施例によれば、反射防止膜
上にレジスト膜を形成し、露光及び現像を行うことによ
り、レジスト膜を高解像度でパターン化することができ
る。当該レジスト膜をマスクとして、反射防止膜をエッ
チングし、さらに反射防止膜をマスクとしてゲート電極
(又は第2の積層膜10c(図1(B))、以下同じ)
をエッチングする。これにより、反射防止膜及びゲート
電極を高解像度でパターン化することができる。続い
て、犠牲膜を堆積すれば、エミッタ電極の成形型となる
犠牲膜の形状及び寸法を高精度で制御することができ
る。この成形型を用いて、エミッタ電極を堆積すれば、
エミッタ電極の形状及び寸法も高精度で制御することが
できる。
【0186】また、ゲート電極を所定形状に高精度で形
成することができると共に、ゲート径の寸法精度も高く
なる。電界放射型素子を多数配置してフラットパネルデ
ィスプレイを形成する場合には、ゲート径のばらつきが
少なくなり、各電界放射型素子の特性が均一になる。す
なわち、ディスプレイの画素間の輝度が均一になる。
【0187】なお、ゲート電極、第2の積層膜及びエミ
ッタ電極には、多結晶Siや非晶質Si等の半導体、W
SiX やTiSiX やMoSiX 等のシリサイド化合
物、AlやCuやWやMoやNiやTiNX 等の金属を
用いることができる。
【0188】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0189】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反射防止膜上にフォトリソグラフィによりレジストパタ
ーンを形成すれば、レジストパターンを高解像度で形成
することができる。これにより、エミッタの形状及び寸
法を高精度で形成することができる。
【0190】また、導電膜をゲート電極として使用する
ことができる。その場合、ゲート電極の形状及び寸法を
高精度で形成することができると共に、ゲート径の精度
を向上させることができる。電界放射型素子を複数配列
してフラットパネルディスプレイを形成する場合、ゲー
ト径のばらつきが少なくなり、電界放射型素子の特性を
均一化させることができる。フラットパネルディスプレ
イは、画素間の輝度が均一になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)〜(C)は、本発明の第1の実施
例による電界放射型素子(エミッタ)の製造工程を示す
図である。
【図2】 図2(D)〜(F)は、図1(C)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図3】 図3(G)〜(I)は、図2(F)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図4】 図4(I)、(K)は、図3(I)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図5】 図5(A)〜(C)は、電界放射型素子を支
持基板で補強する方法を3種類示す図である。
【図6】 図6(A)〜(C)は、本発明の第2の実施
例による電界放射型素子(2電極素子)の製造工程を示
す図である。
【図7】 図7(D)、(E)は、図6(C)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図8】 図8(F)〜(H)は、図7(E)に続く電
界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図9】 図9(A)、(B)は、電界放射型素子を支
持基板で補強する方法を示す図である。
【図10】 図10(C)、(D)は、電界放射型素子
を支持基板で補強する他の方法を示す図である。
【図11】 図11(A)〜(C)は、本発明の第2の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図12】 図12(D)〜(F)は、図11(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図13】 図13(A)〜(C)は、本発明の第2の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図14】 図14(D)〜(F)は、図13(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図15】 図15(A)〜(C)は、本発明の第2の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図16】 図16(D)〜(F)は、図15(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図17】 図17(A)〜(C)は、本発明の第2の
実施例による電界放射型素子(2電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図18】 図18(D)〜(F)は、図17(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図19】 図19(A)〜(C)は、本発明の第3の
実施例による電界放射型素子(3電極素子)の製造工程
を示す図である。
【図20】 図20(D)〜(F)は、図19(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図21】 図21(G)〜(I)は、図20(F)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図22】 図22(J)〜(L)は、図21(I)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図23】 図22(L)に示す電界放射型素子の斜視
図である。
【図24】 図24(A)、(B)は、本発明の第3の
実施例による電界放射型素子(3電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図25】 図25(C)、(D)は、本発明の第3の
実施例による電界放射型素子(3電極素子)の他の製造
工程を示す図である。
【図26】 基板(WSiX )上に形成された反射防止
膜(TiON)の膜厚と反射率の関係を示すグラフであ
る。
【図27】 基板(AlSiX CuY )上に形成された
反射防止膜(SiN)の膜厚と反射率の関係を示すグラ
フである。
【図28】 基板(AlSiX CuY )上に形成された
反射防止膜(TiON)の膜厚と反射率の関係を示すグ
ラフである。
【図29】 電界放射型素子を用いたフラットパネルデ
ィスプレイの断面図である。
【図30】 図30(A)〜(C)は、従来技術による
電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【図31】 図31(D)〜(F)は、図30(C)に
続く電界放射型素子の製造工程を示す図である。
【符号の説明】 10 基板、 10a 出発基板、 10b 第1
の積層膜、 10c,10d 第2の積層膜、 1
2,12a 第1の犠牲膜(反射防止膜)、12c レ
ジスト膜、 13,13a,13b 孔、 14
第2の犠牲膜、 14a サイドスペーサ、 16
第3の犠牲膜、 17 エミッタ電極、 18
支持基板、 19a 平坦化膜、 19b 接着
剤、20 基板、 20a 出発基板、 20b
第1の積層膜、 20d,20e 基板、 21
レジスト膜、 22,22a 第1の犠牲膜(反射防
止膜)、 23,23a 孔、 24 第2の犠牲
膜、 24a サイドスペーサ、 25a,25c
第1のゲート電極、 25b,25d第2のゲート
電極、 26 第3の犠牲膜、 27 エミッタ電
極、 28 支持基板、 29a 平坦化膜、
29b 接着剤、 41 支持基板、 42 配線
層、 43 抵抗層、 44 エミッタ電極、
45ゲート電極、 46 透明基板、 47 透明
電極、 48 蛍光材、49 排気管、 50 ス
ペーサ、 51 ゲッター、 61 基板、 6
2,62a ゲート電極、 63,63a レジスト
膜、 64犠牲膜、 64a サイドスペーサ、
65 絶縁膜、 66 エミッタ電極、 67
ゲートホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/66 H01L 21/30 574

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)基板の表面に少なくとも1層以上
    からなる導電膜を形成する工程と、 (b)前記導電膜上に反射防止膜を形成する工程と、 (c)前記反射防止膜上にフォトリソグラフィによりレ
    ジストパターンを形成する工程と、 (d)前記レジストパターンをマスクとしてエッチング
    を行い、前記反射防止膜に前記導電膜に達する孔を形成
    する工程と、 (e)前記レジストパターン又は前記反射防止膜のいず
    れかをマスクとしてエッチングを行い、前記導電膜に前
    記基板に達する孔を形成する工程と、 (f)前記工程(e)の前又は後に前記レジストパター
    ンを除去する工程と、 (g)前記導電膜を覆うように前記基板上に第1の犠牲
    膜を形成する工程と、 (h)前記第1の犠牲膜をエッチバックすることにより
    前記導電膜の孔及び/又は前記反射防止膜の孔の側壁に
    サイドスペーサを残す工程と、 (i)前記サイドスペーサを覆うように前記基板上に第
    2の犠牲膜を形成する工程と、 (j)前記第2の犠牲膜上に導電性のエミッタを形成す
    る工程と、 (k)前記第2の犠牲膜の少なくとも一部を除去するこ
    とにより前記エミッタを露出させる工程とを含む電界放
    射型素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記工程(f)は、前記工程(e)の前
    に前記レジストパターンを除去する工程であり、 前記工程(e)は、前記反射防止膜をマスクとしてエッ
    チングを行い、前記導電膜に前記基板に達する孔を形成
    する工程である請求項1記載の電界放射型素子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記工程(f)は、前記工程(e)の後
    に前記レジストパターンを除去する工程であり、 前記工程(e)は、前記レジストパターン及び前記反射
    防止膜をマスクとしてエッチングを行い、前記導電膜に
    前記基板に達する孔を形成する工程である請求項1記載
    の電界放射型素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記工程(g)は、前記導電膜の孔及び
    前記反射防止膜の孔を覆うように、前記反射防止膜上に
    第1の犠牲膜を形成する工程である請求項1〜3のいず
    れかに記載の電界放射型素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 さらに、(l)前記工程(g)の前に前
    記反射防止膜を除去する工程を含み、 前記工程(g)は、前記導電膜の孔を覆うように、前記
    導電膜上に第1の犠牲膜を形成する工程である請求項1
    〜3のいずれかに記載の電界放射型素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記工程(b)は、TiNX 、TiOX
    Y 、TiOX 、SiNX 、SiOX Y 又はSiOX
    のいずれかからなる反射防止膜を形成する工程である請
    求項1〜5のいずれかに記載の電界放射型素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記工程(a)は、アルミニウム又はア
    ルミニウム合金からなる導電膜を形成する工程であり、 前記工程(b)は、非晶質Si、多結晶Si、Si
    X 、SiOX Y 、SiOX 、AlOX 、AlNX
    AlOX Y のいずれかからなる反射防止膜を形成する
    工程である請求項1〜5のいずれかに記載の電界放射型
    素子の製造方法。
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