JP3097527B2 - 電界放射型素子の製造方法 - Google Patents

電界放射型素子の製造方法

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JP3097527B2
JP3097527B2 JP30055595A JP30055595A JP3097527B2 JP 3097527 B2 JP3097527 B2 JP 3097527B2 JP 30055595 A JP30055595 A JP 30055595A JP 30055595 A JP30055595 A JP 30055595A JP 3097527 B2 JP3097527 B2 JP 3097527B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電界放射型素子
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の微細加工技術を
利用して微小な冷陰極電子源を作り、これを超微細な増
幅素子や集積回路、フラットディスプレイ等に応用する
真空マイクロデバイス技術が注目されている。真空マイ
クロデバイスの実用化には、低電圧で大きな電流を安定
に放射できる冷陰極電子源の開発が不可欠である。冷陰
極電子源には大きく分けて、電界集中を利用して先鋭な
エミッタ電極先端から電子を放出させる電界放射型と、
半導体中でアバランシェ等により高エネルギー電子を生
成してこれを外部に取り出す方式とがある。またエミッ
タ電極構造には、針状の先鋭な突起を基板に垂直方向に
形成する縦型エミッタと、基板面に沿って平面的に形成
する横型エミッタとがある。
【0003】従来提案されている縦型エミッタの電界放
射型電子源の製造法として、図34に示すように、基板
に垂直側壁をもつ凹部を形成し(a)、層状均一堆積法
によって犠牲膜を堆積した後エミッタ電極材料膜を堆積
し(b)、基板及び犠牲膜を除去してエミッタを形成す
る(c)方法がある(S. Zimmerman, Abs. 3rd Int.Vac
uum Microelectronics Conf., Monterey, 1990, 1-4参
照)。この方法では、犠牲膜により逆円錐状のエミッタ
成形型を得る為には、堆積させる犠牲膜を充分厚くする
事が必要である。しかし厚い犠牲膜を1工程で堆積する
と、成膜後の冷却時に熱ストレスによってクラックが入
りやすい。このクラックにエミッタ材料が入り込むと、
所望形状のエミッタが得られず、所望性能の電界放射型
素子を得ることができない。
【0004】また図34の方法は、層状均一堆積法、即
ちステップカバレージの良好な膜堆積法で犠牲膜を堆積
する。この方法によると、図35(a)示すように、犠
牲膜に形成される凹部先端Aの曲率半径が50nm程度
と大きくなり、先鋭な先端を持つエミッタを作ることが
難しい。逆に、ステップカバレージの悪い膜堆積法を用
いると、(a)と同じ膜厚の犠牲膜を形成しても、図3
5(b)に示すように、逆円錐状のエミッタ成形型を得
ることができない。この方法でも犠牲膜をより厚くすれ
ば、図35(c)に示すように逆円錐状のエミッタ成形
型が得られるが、その先端頂角が大きくなってしまい、
またクラックの発生が一層顕著になる。
【0005】別の縦型エミッタの製造法として、図36
に示すように、基板にエッチングマスクを形成し
(a)、基板を異方性エッチングによりエッチングして
凹部を形成し(b)、エミッタ電極材料膜を堆積し
(c)、不要部を除去してエミッタを完成する(d)方
法も提案されている(例えば、特開平4−61729号
公報,特開平5−225895号公報等参照)。この方
法では、形成される凹部は四角錘状となり、また基板の
結晶面のなす角度によって凹部の頂角が決定される。従
って異方性エッチングにより得られる凹部をそのままエ
ミッタ成形型として用いる場合、小さい頂角のエミッタ
を得ることはできない。また四角錘状のエミッタでは安
定な放出電流特性が得られない。更に異方性エッチング
ができる基板は、(100)面を有する単結晶シリコン
やGaAs等に限られ、エッチング法もウエットエッチ
ングになるから、設計の自由度が小さく、素子の微細化
も難しい。
【0006】異方性エッチングを利用する別の従来法と
して、図37に示すように、シリコン層にエッチングマ
スクを形成して異方性エッチングを行い(a)、その後
エッチングマスクを除去して熱酸化を行って酸化膜を形
成してその表面に小さい頂角の凹部を得て、エミッタ電
極膜を堆積する(b)方法が提案されている(特開平5
−174703号公報参照)。この方法は、凹部を酸化
してエミッタ成形型とすることで、先端頂角を小さくで
きるものの、酸化前の頂角は前述のように決まっている
から、任意の頂角を得ることはできない。また、上述の
方法と同様に、四角錘状のエミッタしか得られず、使用
基板も限定されていて設計自由度が低く、素子の微細化
も難しいという難点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように犠牲膜堆
積により縦型エミッタの成形型を得る従来法では、曲率
半径の小さい先端を得ようとすると、犠牲膜にクラック
が入り易く、高い歩留まりや信頼性を得ることができな
い。また、異方性エッチングを利用してエミッタ成形型
を得る方法では、設計の自由度が限られて、先端の曲率
半径及び頂角が小さい任意形状のエミッタを得ることが
できなず、素子の微細化も難しいという難点がある。
【0008】この発明は、上記した点に鑑みなされたも
ので、先端の曲率及び頂角が小さいエミッタを任意の形
状にできる電界放射型素子の製造方法を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる電界放
射型素子の製造方法は、第1に、基板の表面に垂直又は
ほぼ垂直な側壁をもつ凹部を形成する工程と、前記凹部
側壁の上部のみにテーパを形成する工程と、前記テー
パが形成された凹部を有する基板上に犠牲膜を堆積する
工程と、前記犠牲膜上に導電膜を堆積してエミッタを形
成する工程と、前記エミッタをその下の不要な材料をエ
ッチング除去して露出させる工程とを有することを特徴
としている。
【0010】この発明にかかる電界放射型素子の製造方
法は、第2に、基板の表面にゲート電極となる第1の導
電膜を堆積する工程と、前記第1の導電膜が堆積された
基板上に第1の絶縁膜を堆積する工程と、前記第1の絶
縁膜に前記第1の導電膜に達する垂直又はほぼ垂直な側
壁をもつ凹部を形成する工程と、前記凹部の側壁の上部
のみにテーパを形成する工程と、前記第1の絶縁膜をマ
スクとして前記第1の導電膜を選択エッチングしてゲー
ト電極をパターン形成する工程と、前記凹部を覆うよう
に第2の絶縁膜を堆積する工程と、前記第2の絶縁膜上
に第2の導電膜を堆積してエミッタを形成する工程と、
前記第2の絶縁膜のうち少なくとも前記エミッタの先端
部周囲にある部分を選択的にエッチング除去する工程と
を有することを特徴としている。
【0011】この発明にかかる電界放射型素子の製造方
法は、第3に、基板の表面にゲート電極となる第1の導
電膜を堆積する工程と、前記第1の導電膜に前記基板に
達する垂直又はほぼ垂直な側壁をもつ凹部を形成する工
程と、前記凹部の側壁の上部のみにテーパを形成する工
程と、前記第1の導電膜上に絶縁膜を堆積する工程と、
前記絶縁膜上に第2の導電膜を堆積してエミッタを形成
する工程と、前記絶縁膜のうち少なくとも前記エミッタ
の先端部周囲にある部分を選択的にエッチング除去する
工程とを有することを特徴としている。
【0012】第1の発明によると、垂直側壁をもって基
板に形成された凹部にテーパ加工を施すことにより、凹
部の少なくとも上部側壁に滑らかな傾斜が与えられる。
これにより、微小エミッタの鋳型となる犠牲膜を比較的
薄く堆積してその表面に先鋭な凹部を持つエミッタ形成
型とすることができる。従ってこの犠牲膜堆積にステッ
プカバレージの良い膜堆積法を用いた場合にもも成膜後
の冷却時に受ける熱ストレスを小さくして、クラックが
入ることを防止する事ができ、所望形状のエミッタを持
つ電界放射型素子を歩留まりよく製造することができ
る。また凹部の少なくとも上部にテーパ加工を施すこと
によって、ステップカバレージのよくない膜堆積法で犠
牲膜を堆積することもでき、先端の曲率半径及び頂角の
小さい逆錘状のエミッタ鋳型を作ることができる。これ
により、先端の曲率半径及び頂角の小さい円錐状のエミ
ッタを持つ高性能の電界放射型素子を製造することがで
きる。
【0013】第2の発明及び第3の発明は、第1の発明
の手法をより具体的にゲート電極付きの電界放射型素子
に適用したもので、第2の発明においてはエミッタ形成
のための鋳型となる第2の絶縁膜の下地が第1の絶縁膜
により形成される。第3の発明においてはエミッタ形成
のため鋳型となる絶縁膜の下地がゲート電極となる第1
の導電膜により形成される。いずれの場合も、エミッタ
とゲートが自己整合されて、且つ先端が小さい曲率半径
と頂角をもつ高性能の微小エミッタを得ることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施例を説明する。図1は、この発明の基本的な実施
例の製造工程を示している。まず図1(a)に示すよう
に、基板10の表面に垂直又はほぼ垂直な側壁をもつ少
なくとも一つの凹部11を形成する。図では一つのエミ
ッタに対応する一つの凹部11を示しているが、多数の
エミッタを配列して電界放射エミッタアレイ(FEA)
を形成する場合は同様の孔が多数形成される。凹部11
の形状は、ポイント型のエミッタを作る場合は円であ
り、ウェッジ型エミッタを作る場合はストライプ状であ
る。
【0015】基板10は、ガラス、石英等の絶縁基板、
Si,Ge,GaAs等の半導体基板、Al,Cu等の
導電体基板等、如何なる材料でも良い。またこれらの積
層基板でもよい。凹部11の加工は、通常のリソグラフ
ィ技術を利用してレジストマスクを形成し、RIEやイ
オンミリングを利用する。凹部11の大きさは、必要と
する冷陰極エミッタの大きさに応じて設定される。例え
ば、幅が0.1〜1μm 程度であり、深さがその1/2
程度以上とする。より好ましくは、後述するように凹部
の上側側壁をテーパエッチングしたときに底部に残る垂
直側壁部の高さが、幅の約1/2以上となるようにす
る。レジストマスクを用いず、イオンミリングやレーザ
ビームを用いて直接基板10に凹部11を加工すること
もできる。
【0016】次に凹部11が開けられた基板10にテー
パエッチングを施して、図1(b)に示すように凹部1
1の少なくとも上部コーナーに一定の傾斜を与える。こ
のテーパエッチングには例えば、角部でのエッチング速
度が平坦部でのそれより充分大きくなるように条件設定
されたイオンミリングやドライエッチングを用いる。具
体的に基板10の凹部11が開けられている部分の材料
がシリコン酸化膜やシリコン窒化膜であれば、O2 イオ
ンを用いたプラズマエッチングを用いる。
【0017】このプラズマエッチングには例えば、バイ
アスECRプラズマエッチング装置を用いる。この装置
で生成されたO2 プラズマイオンを、基板に高周波バイ
アスを印加して加速して基板面に入射させると、平坦部
では殆どエッチングが進行せず、入射角30〜60°の
範囲、例えば45°近傍で最大のエッチング速度が得ら
れる。これにより、図1(b)に示すような、傾斜角3
0〜60°、例えば45°のテーパが形成できる。この
とき前述のように、凹部11の垂直側壁部の高さaが、
幅bの約1/2以上となるようにする。また、Arガス
を用いたイオンビームエッチング(イオンミリング)に
よっても、条件を設定することにより同様のテーパ加工
が可能である。図20は、Arイオンによるイオンミリ
ングのエッチング速度がイオン入射角によりどの様に変
化するかを示したグラフである。これによれば、入射角
約53°のときにエッチレートが最大になる。
【0018】次に、図1(c)に示すように、テーパ加
工された凹部11をもつ基板10に、犠牲膜12として
シリコン酸化膜を堆積する。膜堆積法には、ステップカ
バレージのよい減圧CVD法を用いる。この犠牲膜12
がエミッタの形状を決める型となるもので、その膜厚を
それ程厚くすることなく、図示のように表面に鋭い先端
を持つ凹部14が形成される。テーパの下に残る垂直側
壁の高さaを幅bの約1/2以上とすることにより、垂
直側壁の凹部が埋め戻されたとき、鋭い先端を有するへ
こみが垂直側壁の上端近傍に形成される。垂直側壁の高
さaが幅bの1/2未満の場合には、垂直側壁の高さ分
の膜堆積が生じたときも、未だ対向する垂直側壁上の堆
積膜表面が接触せず、鋭い先端が形成されない。
【0019】次いで、図1(d)に示すように、犠牲膜
12上にWからなるエミッタ電極膜(冷陰極材料膜)1
3を形成する。具体的にこの実施例では、エミッタ電極
膜13としてW膜を用いたが、他の各種の金属材料(A
l,Cu,Mo,Au,Pt,Ag,Ti,Ni,T
a,Re,Cr,Zr,Hf,Y,Bi,Sr,Tl,
Pb,Ca,Sn,Ge等)やこれらの化合物からなる
導電材料を用いることができる。ただし、後に犠牲膜1
2をエッチングするので、犠牲膜12とのエッチング選
択比が充分とれるように、犠牲膜12との材料の組み合
わせを選ぶことが必要である。
【0020】最後に、エミッタ先端より下の不要部分を
ウェットエッチングあるいはドライエッチングにより除
去する。例えば図1(e)に示すように、基板10及び
犠牲膜12を全て除去して、鋭く尖ったエミッタ先端を
露出させる。こうして、先端の曲率半径が10nm程度あ
るいはそれ以下の微細エミッタを得ることができる。
【0021】図1の実施例において、エミッタ電極膜1
3に十分な機械的強度を付与するためには、不要部分を
エッチング除去する前に、例えば図2(a)に示すよう
にエミッタ電極膜13の上に接着材17を用いて(ある
いは陽極接合等により)支持基板18を貼り合わせる。
またその際、図2(b)に示すように、エミッタ電極膜
13の表面を予めSOG等の平坦化膜19により平坦化
しておくことも有効である。また図示しないが、エミッ
タ電極膜13の表面をレジストやSOG等の平坦化膜で
覆った後、CMPで平坦に研磨したり、エッチバックで
平坦化する。
【0022】上記実施例では、基板10が一層の例を示
しているが、図3に示すような二層構造であってもよ
い。この場合、出発基板10aと積層膜10bの材料を
エッチング選択比が大きくとれる組み合わせとすること
が望ましい。そうすると凹部11をエッチング加工する
際に出発基板10aがエッチングストッパとなって、積
層膜10bの膜厚で決まる深さの凹部11が得られる。
【0023】以上のようにこの実施例によると、凹部の
テーパ加工を行ってステップカバレージの良好な犠牲膜
(コンフォーマルな膜)を堆積することにより、鋭い先
端を有するエミッタ電極の鋳型を作ることができる。こ
れにより、先端の曲率半径が小さく且つ頂角も小さい優
れた縦型の冷陰極エミッタを得ることができる。ステッ
プカバレージのよい膜堆積法は、表面でのマイグレーシ
ョン長が長く、鋭い凸部や凹部はより緩やかな曲面を持
つ膜で覆われ易い。
【0024】上の実施例において、図1(c)の犠牲膜
12の堆積工程をステップカバレージの良くない膜堆積
法、例えば減圧CVD法やスパッタ法等により形成する
こともできる。そのとき得られる構造を図4に示す。テ
ーパを有する側壁を持つ凹部にステップカバレージのよ
くない膜堆積法で犠牲膜(ノンコンフォーマルな膜)を
堆積すると、より鋭い先端を有するエミッタ成形型を得
ることができる。この場合、水平面上の膜厚が垂直面上
の膜厚より厚くなるため、対向する垂直面上の膜面が合
う位置はより上方に移動する。
【0025】図5はこの発明の別の実施例の製造工程を
図1に対応させて示している。図1と対応する部分には
図1と同一符号を付して詳細な説明は省く。この実施例
では図5(a)に示すように基板10に凹部11を形成
した後、テーパ加工の方法として、膜堆積と同時にスパ
ッタエッチングが進行するバイアススパッタ法を用い
て、図5(b)に示すようにテーパを有する第1の犠牲
膜12aを堆積形成する。具体的には例えば、SiO2
ターゲットを用いて、ターゲットと基板に同時にArガ
ス放電プラズマに対して負電圧を印加したバイアススパ
ッタを行う。このとき、膜堆積速度とエッチング速度の
角度依存性によって、平坦部ではシリコン酸化膜の堆積
が生じるが、凹部11のコーナー部ではエッチングが速
いために膜堆積が殆ど生じない。この結果、図5(b)
に示すように凹部11の上端部にテーパ面が形成され
る。この場合膜堆積によって凹部11の径も小さくなる
ので、リソグラフィの加工限界より小さな径の凹部を作
ることもできる。
【0026】この後第2の犠牲膜12bをステップカバ
レージの良好な膜堆積法で形成すると、図5(c)示す
ように、第1の犠牲膜12aの表面形状を反映して鋭い
先端形状をもつ凹部14が形成される。その後先の実施
例と同様に、エミッタ電極膜13を堆積し(図5
(d))、不要部分をエッチング除去して、先鋭な突起
をもつエミッタが得られる(図5(e))。なおこの実
施例の場合も、図2〜図4で説明したと同様の変形が可
能である。
【0027】以上では、一つのエミッタにのみ着目した
実施例を説明した。後述する方法で得られるエミッタを
複数個アレイ状に形成すれば、いわゆるFEAと呼ばれ
る電子源(電子銃)となり、種々の真空デバイスに応用
できる。通常この種の電子源は、ゲート電極が組み合わ
されて用いられる。そこで以下の実施例では、ゲート電
極をエミッタと自己整合的に一体形成する場合を説明す
る。
【0028】図6及び図7は、エミッタ形成のための鋳
型となる絶縁膜の下地に導電膜と絶縁膜の積層構造を用
いて、図1の実施例の手法を応用して、ゲート電極と共
にアノード電極をもつ3極素子に適用した実施例の製造
工程である。図6(a)に示すように、基板20は、絶
縁体20aにアノード電極20bと絶縁膜20cが積層
された積層基板である。具体的に絶縁体20aはシリコ
ン酸化膜又はソーダライム等のガラスであり、アノード
電極20bは多結晶シリコンであり、絶縁膜20cはシ
リコン酸化膜である。
【0029】この基板20上にまず、ゲート電極となる
第1の導電膜21として、多結晶シリコン膜とWシリサ
イド膜の積層膜を堆積し、続いて第1の絶縁膜22を堆
積する。但し、予め第1の導電膜21までを積層した積
層基板を用意してもよいし、更に第1の絶縁膜22まで
を予め積層した積層基板を用意してもよい。第1の絶縁
膜22は鋳型の形成に必要な厚みをもつシリコン酸化膜
(SiO2 )やシリコン窒化膜(Si34 )である
が、以下でシリコン窒化膜として説明する。次いで第1
の絶縁膜22に、RIE等の異方性ドライエッチングに
より、第1の導電膜21に達する深さの垂直又はほぼ垂
直な側壁をもつ凹部23を形成する。
【0030】次に、凹部23が形成された基板に、プラ
ズマエッチングを行って、図6(b)に示すように、凹
部23の少なくとも上部コーナーにテーパを形成する。
次に図6(c)に示すように、第1の絶縁膜22をマス
クとして用いて、凹部23に露出した第1の導電膜21
をドライエッチングあるいはウェットエッチングにより
選択エッチングしてゲート電極をパターン形成する。こ
れによりゲート電極には、当初の凹部23と同径の孔2
3bが形成される。この実施例ではゲート電極下の基板
表面絶縁膜20cをもエッチングしている。
【0031】絶縁膜20cのエッチングには通常第1の
導電膜21のエッチングと異なるエッチングガスが用い
られる。このとき絶縁膜20cがSiO2 、第1の絶縁
膜22がSi34 というように異なる材料の組み合わ
せを用いれば、第1の絶縁膜22との選択比が充分大き
いエッチング条件を選ぶことができる。従って、第1の
絶縁膜22をエッチングすることなく、絶縁膜20cを
エッチングすることができる。絶縁膜20cを第1の絶
縁膜22に対して選択的にエッチングしない場合には、
図6(a)における第1の絶縁膜22の初期膜厚を、絶
縁膜20cのエッチング量を加味した値に設定すればよ
い。また図6(c)では、RIE等で絶縁膜20cを異
方的にエッチングした様子を示しているが、絶縁膜20
cをウェットエッチングにより等方的にエッチングして
もよい。
【0032】次に、図7(a)に示すように、第2の絶
縁膜24として例えばSiO 2膜を堆積する。この第2
の絶縁膜24は先の実施例の犠牲膜12に相当するもの
である。従って先の実施例と同様の条件で堆積すること
によって、先の実施例と同様にその表面には先端が先鋭
な凹部25が形成され、これがエミッタ形成用の鋳型と
なる。次いでこの上に、図7(b)に示すように、例え
ばWからなるエミッタ電極膜である第2の導電膜26を
堆積する。
【0033】続いて図7(c)に示すように、第2の導
電膜26を選択エッチングして、実際にエミッタ26a
として機能する部分の両側にスリット開口27を開け
る。なおエミッタ26aは図の断面には現れない部分で
第2の導電膜26に支持されている。そしてこのスリッ
ト開口27を通して、鋳型とした用いた第2の絶縁膜2
4を、ゲート電極21の端面及びアノード電極20bが
露出するまでウェットエッチングによりエッチングす
る。このときSiO 2からなる絶縁膜20cも一部エッ
チングされる。これにより、エミッタ26aからアノー
ド電極20bまでの間の不要物が除去されて空間ができ
る。このときSi34 からなる第1の絶縁膜22に対
してエッチング選択比の大きいエッチング法を用いるこ
とにより、図示のように第1の絶縁膜22をエッチング
することなく、エミッタ下の第2の絶縁膜24及びアノ
ード上の絶縁膜20cを横方向にもエッチングして適度
に後退させることができる。
【0034】具体的に上述のウェットエッチングには、
例えば、緩衝フッ酸(フッ化水素酸HFとフッ化アンモ
ニウムNH4 Fとの混合液)を用いる。このときゲート
電極21は第1の絶縁膜22で保護されているので、パ
ーティクルに起因するエミッタ26aとゲート電極21
との間の電気的ショートや電流リークを防止することが
できる。これにより、歩留まりも向上させることができ
る。
【0035】図8は、図7(c)の状態を斜視図で示し
たものである。この様にして得られた3極素子を真空封
入することにより、微小な3極真空管が得られる。図8
は、第1の絶縁膜22を他の絶縁膜22c,24と同じ
材料(上述の場合、SiO2)で形成した場合の三極管
の断面構造を示している。従って第1の絶縁膜22も第
2の絶縁膜24と同程度サイドエッチングされている。
【0036】以上のようにこの実施例によると、先の実
施例で説明したと同様に高性能の冷陰極エミッタが、ゲ
ート電極とセルフアラインされて一体に形成された電子
源が得られる。エミッタ先端を囲むゲート電極21の孔
23bは、最初に形成した凹部23により規定される。
したがって最初に形成する凹部23の径を小さく設定す
ることにより、ゲート電極21とエミッタ26aの先端
の間の距離を小さくする事ができ、ゲート電極21に印
加する制御電圧を低くしてしかも、効率よく電子放出さ
せることを可能とする。
【0037】上の実施例において、アノード電極20b
の他の材料として、アモルファスシリコン、Wシリサイ
ド、Moシリサイド、W、Mo、Ta、Ti、Cr等を
用いることができる。またゲート電極となる第1の導電
膜21としても、多結晶シリコン、アモルファスシリコ
ン、Wシリサイド、Moシリサイド、W、Mo、Ta、
Ti、Cr等を用いることができる。更にエミッタとな
る第2の導電膜26として、先の実施例で例示したよう
な他の材料を用いることができる。更に第2の絶縁膜2
4、及び基板内の絶縁膜20cとして、シリコン窒化
膜、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層膜等を用い
ることができる。
【0038】図10及び図11は、別の実施例の製造工
程である。先の図6及び図7の実施例と対応する部分に
は、それらと同一符号を付して詳細な説明は省略する。
この実施例では、図10(a)に示すように、半導体3
0aに絶縁膜30bを形成したものを出発基板30とし
ている。具体的に例えば、半導体30aはSi、絶縁膜
30bはSiO2 とする。図6(a)の基板20と比較
すると、最下層の絶縁体20aがない構造である。以
下、図6,7と同様の工程を行う。この基板30上に、
先の実施例と同様に、第1の導電膜21として例えばリ
ンをドープした多結晶シリコン膜、更に第1の絶縁膜2
2として例えばSi34 膜を堆積して凹部23を形成
し(図10(a))、プラズマエッチングによりテーパ
加工(ファセット)を施し(図10(b))、更に第1
の絶縁膜22をマスクとしたエッチングによりゲート電
極をパターニングし、その下の絶縁膜30bも同様にパ
ターニングする(図10(c))。
【0039】更に第2の絶縁膜24を堆積し(図11
(a))、エミッタ電極となる第2の導電膜26として
例えばTiN膜を堆積する(図11(b))。これ以後
の工程は図6,7の実施例と異なる。図11(c)に示
すように、基板30の半導体30aをエッチング除去す
る。半導体30aがSiの場合、先ず、HF+HNO3
+CH3 COOH、またはHF+HNO3 +H2 Oでエ
ッチングした後、SiO2 との選択比が高いエチレンジ
アミン+カテコール水溶液で除去する。
【0040】そして露出した絶縁膜30b及び鋳型とし
て用いた第2の絶縁膜24を図の下方からエッチングす
ることにより、図11(d)に示すように、エミッタ先
端及びゲート電極端面を露出させる。このときも、例え
ばSiO2 からなる絶縁膜30b及び第2の絶縁膜24
のエッチング速度をSi34 からなる第1の絶縁膜2
2のエッチング速度に比べて充分速くなるように条件設
定する。これにより、図示のように第2の絶縁膜24の
端面を適度に後退させて、エミッタ先端を露出させるこ
とができる。ゲート電極21は第1の絶縁膜22で保護
されているので、パーティクルに起因するエミッタ26
とゲート電極21との間の電気的ショートや電流リーク
を防止することができる。これにより、歩留まりも向上
させることができる。
【0041】図12は、この実施例により得られるFE
Aの斜視図である。ゲート電極21の孔23bの中心に
エミッタ電極26の先端が露出した状態が得られる。こ
の様に形成されたFEAを例えば、別途用意した蛍光体
付きのアノードに対向させて真空封入すれば、フラット
パネルディスプレイが得られる。また図11(d)のエ
ッチング工程で、第1の絶縁膜22と第2の絶縁膜24
に対して等しいエッチング速度の条件設定を行うと、図
13のように第1の絶縁膜22も後退させた構造を得る
ことができる。
【0042】図14及び図15は、エミッタ形成のため
の鋳型となる絶縁膜の下地にゲート電極となる導電膜を
用いて、ゲート電極と共にアノード電極をもつ3極素子
に適用した実施例の製造工程である。出発基板40は、
図14(a)に示すように、絶縁体40aにアノード電
極となる導電膜40bと絶縁膜40cを積層したもので
ある。この基板40上に、鋳型の下地膜として用いら
れ、同時にゲート電極ともなる第1の導電膜41を堆積
する。第1の導電膜41は例えばリンドープ多結晶シリ
コン等の半導体膜である。そしてこれをRIE等により
エッチングして、基板に達する垂直又はほぼ垂直な側壁
をもつ凹部42を形成する。
【0043】次いで、図14(b)に示すように、第1
の導電膜41にドライエッチングを施して、凹部42の
少なくとも上部コーナーにテーパを形成する。第1の導
電膜41として多結晶シリコンを用いた場合には例え
ば、平行平板型RIE装置を用いて、RFパワー0.1
9W/cm2 、圧力0.18Torr、CCl22
量50SCCM、C22 流量1〜20SCCMという
条件設定したドライエッチングにより、この様なテーパ
エッチングが可能である。また他の導電性材料は、バケ
ット型イオン源及びマルチアパーチャ・グリツドを有す
るArイオンミリング装置で、例えばビーム電流密度
0.5mA/cm2 、加速電圧600V、傾斜角0°
(イオンビームが基板に垂直に入射する)の条件で、同
様のテーパエッチングができる。
【0044】続いて第1の導電膜21をマスクとして、
図14(c)に示すように基板40の表面の絶縁膜40
cをエッチングする。次に図15(a)に示すように、
ステップカバレージの良好な膜堆積法によって鋳型とな
る絶縁膜43を堆積する。例えば絶縁膜43としてシリ
コン酸化膜を、基板温度400℃とし、N2 =18l/
分、O2 =7.5l/分、O3 =1.3l/分、TEO
S=7.9l/分の条件で成膜する。その膜厚を最適に
選ぶことにより、先の各実施例と同様に、表面に先鋭な
先端をもつ凹部44が形成される。そして図15(b)
に示すように、エミッタ電極となる第2の導電膜45を
堆積する。
【0045】次に図7(c)と同様に、第2の導電膜4
5を選択エッチングして、図15(c)に示すようにエ
ミッタ45aの両側にスリット開口46を開ける。そし
てこのスリット開口46を通して、鋳型として用いた絶
縁膜43及び基板40の表面の絶縁膜40cをエッチン
グして、エミッタ先端部、ゲート端面及びアノード面を
露出させる。
【0046】この実施例によっても、図6及び図7の実
施例と同様の高性能エミッタをもつ3極素子が得られ
る。特にこの実施例の場合、鋳型の下地を導電膜41に
より形成してこれをゲート電極として用いているから、
エミッタ先端とゲートの間隔を極めて小さいものとする
ことができる。これにより、一層低いゲート電圧で大き
な電界をエミッタ先端に与えることができる。また図6
及び図7の実施例と比較すると、図15(c)の絶縁膜
エッチング工程では、エミッタやゲートの導電膜との選
択比だけを考慮すれば良く、大きな選択比が得られる。
【0047】なお上の実施例では、第1の導電膜41を
一層で示したが、これを2層構造としても良い。例え
ば、リンドープ多結晶シリコン膜とタングステンシリサ
イド等の積層膜とすることができる。また、C22
流量を変化させることで、あるいはイオンミリングのA
rイオンの基板への入射角を変えることで、凹部42の
上部側壁のテーパ角と底部付近の側壁のテーパ角を変え
ることも可能である。
【0048】図16及び図17は、別の実施例の製造工
程である。先の図14及び図15の実施例と対応する部
分には、それらと同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。この実施例では、図16(a)に示すように、導電
体50aに絶縁膜50bを形成したものを出発基板50
としている。この基板50は、図14(a)の基板40
と比較して、絶縁膜40aがない構成である。以下、図
14,15と同様の工程を行う。図16(a)に示すよ
うに、この基板50上に、先の実施例と同様に、ゲート
電極となる第1の導電膜41を堆積して凹部42を形成
し(図16(a))、プラズマエッチングにより凹部4
2にテーパを形成する(図16(b))。
【0049】次いで第1の導電膜41をマスクとして基
板の絶縁膜50bをエッチングして凹部を形成する(図
16(c))。次に図17(a)に示すように、先の実
施例と同様の条件で絶縁膜43を堆積する。図示のよう
に絶縁膜43の表面には下地の形状が反映されて先鋭な
凹部44が形成される。続いてエミッタ電極となる第2
の導電膜45を堆積し(図17(b))、その後基板の
導電体50aをエッチング除去する(図17(c))。
【0050】最後に絶縁膜43のエッチングを行い、図
17(d)に示すようにエミッタ電極を露出させる。図
ではこのとき同時に基板絶縁膜50bもエッチング除去
されて、ゲート電極が露出した状態を示しているが、ゲ
ート電極を露出させることなく、エミッタ電極を露出さ
せてもよい。そのためには、絶縁膜43と50bを異種
材料として、絶縁膜43のみをエッチングできるエッチ
ング条件を用いれば良い。以上により、図12に示した
と同様のFEAが得られる。この実施例によっても、微
細で高性能のエミッタをもち、且つそのエミッタ先端に
対して微小間隔を保ってゲート電極がセルフアラインさ
れたFEAが実現できる。
【0051】図18は、この発明の方法により得られる
素子の具体的な応用例であるフラットパネルディスプレ
イを示す。電子源はこの発明の方法を用いて作られたも
ので、絶縁基板61上にAlまたはCu等の導電膜62
と多結晶シリコン等の抵抗体膜63が形成され、その上
に微細エミッタ64がゲート電極65の開口に配列され
て構成されている。
【0052】この電子源に対向して、石英、ガラス等の
透明基板66にアノード電極となるITO等の透明導電
膜67と蛍光体膜68を形成した対向基板が配置され
る。なおゲート電極65、導電膜62、抵抗体膜63、
蛍光体膜68及び透明導電膜67は、例えば画素に対応
したパターンに分離されていてもよい。電子源側には、
放出ガスがエミッタ表面に再付着するのを防止するた
め、Ti,Al,Mg等からなるゲッター材71が設け
られている。
【0053】電子源と対向基板とは、アノード電極とな
る透明導電膜67とエミッタ64の間の距離が0.1〜
5mm程度に保たれるように、接着剤を塗布したガラス
板からなるスペーサ70を介して接合される。接着剤に
は例えば低融点ガラスが用いられる。なお、スペーサと
してガラス板等を用いることなく、エポキシ樹脂等の接
着剤中にガラスビーズ等を分散させてスペーサとするこ
ともできる。
【0054】対向基板側には予め排気管69が接続され
ている。そして基板接着後に、この排気管69を利用し
てパネル内部を10-5〜10-9Torr程度まで真空排気し
た後、バーナー等で排気口を封入する。その後アノー
ド、エミッタ、ゲートの各電極配線を取り付けて、フラ
ットパネルディスプレイが完成する。
【0055】図19は、別のフラットパネル構成例であ
る。図18と対応する部分には図18と同一符号を付し
て詳細な説明は省く。この実施例では、排気管69が電
子源側に付けられている。またスペーサ70として、シ
リコン基板をエッチングにより加工したものを用いてい
る。
【0056】次に、この発明の有効性を示すデータをい
くつか説明する。まずエミッタ形状等と電界放射特性と
の関係に関するデータを説明する。図21は、用いたパ
ラメータを示している。エミッタは、Z軸を中心とする
回転対称のポイント型であり、エミッタのテーパ角が
θ、エミッタの先端曲率半径がre、エミッタとゲート
電極間距離がra、ゲート電極厚がta、ゲート電極下
の酸化膜厚がtoxである。各パラメータは、変数とし
ない場合、θ=60°、re=10nm、ra=0.4
μm 、ta=0.4μm 、tox=1μm とした。エミ
ッタの高さは、1μm 固定である。
【0057】図22は、先端の曲率半径reをパラメー
タとして、テーパ角θとエミッタ先端に得られる最大電
界Emaxの関係を示している。テーパ角θが大きくな
ればなる程、即ちエミッタの頂角が小さくなればなる
程、最大電界Emaxが大きくなっている。また、re
=15nmよりも、re=10nmの方が3割程度、最
大電界Emaxが大きくなる。
【0058】図23は、ゲート電極厚taをパラメータ
として、エミッタ・ゲート電極間距離raと最大電界E
maxの関係を示している。エミッタ・ゲート電極間距
離raが小さい程、最大電界Emaxが大きくなること
が分かる。ゲート電極厚taが0.3μm の場合と0.
4μm の場合とでは、ほとんど有意差はない。以上の図
22及び図23のデータから、エミッタとしては頂角が
小さく且つ先端の鋭いウィスカー状のものが好ましいこ
とが分かる。
【0059】図24は、より小さい範囲でのエミッタ・
ゲート電極間距離raと、最大電界Emax及びエミッ
タからの放射電流Jfnとの関係である。エミッタ・ゲ
ート間電圧は、Va=30V及びVa=40Vを選び、
エミッタ材料の仕事関数は4.5eVと仮定した。ra
=0.4μm のとき、Jfn=1.3A/cm2 の電流
を得るためには、Va=40Vとする必要がある。しか
し、ra=0.18μm にすると、Va=30Vまで下
げても、同じ放出電流が得られる。同一エミッタ・ゲー
ト間電圧であれば、距離raを小さくする程、放出電流
が増大することが分かる。
【0060】図25及び図26は、ゲート電極とエミッ
タのz方向位置関係とエミッタ先端部の等電位線分布の
関係を示す。等電位線の密なところ程電界が強い。図2
5は、ゲート電極のz方向中心位置からエミッタ先端ま
での距離zgeが、zge=−0.3μm の場合である。図
26は、zge=0の場合である。
【0061】図27は、上述のエミッタ・ゲート電極間
の位置関係、即ちz方向距離zgeをzge=−0.35μ
m から0.25μm まで変化させたときの、エミッタ先
端の最大電界強度Emaxの変化を示している。zge=
−0.1μm において、Emaxが極大値1.16×1
7 V/cmを示す。
【0062】以上の実施例の効果を確認するため、シミ
ュレーションを行った。図28(a)は基板に形成する
凹部の形状を示す。各凹部は、1μm の深さを有する。
左の凹部は幅が0.6μm であり、中央の凹部は幅が
0.5μm であり、右の凹部は幅が0.4μm である。
アスペクト比は左から順に、1/0.6、1/0.5=
2、1/0.4=2.5となる。
【0063】図28(b)は、図28(a)の各凹部に
イオンミリングを行った後の形状を示す。方向によって
エッチング速度が異なるため、図示のように凹部上端角
部がエッチングされて平坦なテーパ形状となる。水平面
は一様にエッチングされ、垂直面は殆どエッチングされ
ない。テーパ部分の端部には面方位が急激に変化する屈
曲部(以下角部という)が現れる。言い換えると、テー
パ部分の曲率半径は極めて大きく(ほぼ∞)、角部の曲
律半径は極めて小さい(ほぼ0)。5分間で約0.2μ
m のエッチングを行う条件でシミュレートして、深さ約
0.4μm の上部側壁がテーパ状にエッチングされてい
る。
【0064】図29(a)は基板に形成する凹部の他の
形状を示す。各凹部は、3μm の深さを有する。左の凹
部は幅が0.6μm であり、中央の凹部は幅が0.5μ
m であり、右の凹部は幅が0.4μm である。アスペク
ト比は左から順に、3/0.6=5、3/0.5=6、
3/0.4=7.5となる。図29(b)は、図29
(a)の各凹部にイオンミリングを行った後の形状を示
す。15分で約0.5μm のエッチングを行う条件でシ
ミュレートして、深さ約1.2μm の上部側壁がテーパ
状にエッチングされている。
【0065】図30(a)(b)はそれぞれ図28
(a)(b)の基板上に厚さ約0.5μm のコンフォー
マルな膜を堆積した状態を、0.1μm 厚毎の等高線で
示す。基板全面に一様な厚さの膜が堆積していき、凹部
上端の角部は丸め込まれる。やがて凹部の左右側面上の
膜が互いに接するようになる。このとき、垂直側壁上の
膜は、一度に接するため間隙が一度に消滅し、左右から
合した膜の上端に下向きに尖った先端部が発生する。テ
ーパのない図30(a)では、初めて鋭い先端部が現れ
る位置は凹部上端の高さ位置であり、膜堆積を続けるに
従い先端部は上方に移動する。先端部が上方に移動する
につれて、先端部の頂角が次第に拡がる現象(鈍角化)
が生じる。
【0066】テーパが形成されている図30(b)の場
合、膜厚の増加と共に角部の曲率半径は次第に大きくな
り、テーパ面上の曲率半径は次第に小さくなる傾向が見
られる。但しテーパ面の幅が十分大きければ、鋭い先端
部が形成された後も、対向するテーパ面の形成する角度
以上には先端部頂角が拡がりにくく、鈍角化が抑制され
ている。厚さ0.5μm の等高線を見ると、テーパのな
い図30(a)では、凹みがかなり平坦化されているの
に対し、テーパを形成した図30(b)では、対向する
テーパ面のなす角度とほぼ等しい頂角を持つ先端部を有
する鋭い凹みが残っていることが分かる。従って、テー
パ側壁を形成した場合、小さな先端部頂角が得られる膜
厚範囲が広い。また図30(b)の例は、図30(a)
の例に比べて、凹部径が変化しても頂角の変化が少な
い。従って、図30(b)の方が凹部径の変化に対して
プロセスマージンが大きい。
【0067】図30(b)において、初めて鋭い先端部
が現れる位置は、テーパ側壁と垂直側壁との境界の高さ
位置である。その後膜厚の増加と共に先端部の位置は上
昇する。鋭い先端部が出現した後、膜堆積を続けると、
図30(a)では急激に先端部が鈍角化するのに対し
て、図30(b)では先端部の鋭い形状を保ち続けてい
る。従って、先端部を形成したい高さ位置よりも下にテ
ーパ面下端を配置することが好ましい。ゲート電極を一
体形成する場合には、図7(b)あるいは図11(b)
に示すように、ゲート電極厚さの少なくとも上部にテー
パ面を形成することが好ましい。
【0068】図30(b)においては、エミッタ先端の
位置は、zgeの負の範囲から、zge=0及びzgeが正の
範囲までをとることができる。一方、図30(a)の例
では、エミッタ先端の位置は、ゲート電極厚taに対し
て、zge>ta/2の範囲に制限される。従って、図3
0(a)に対して、図30(b)の方が設計の自由度が
大きい。
【0069】図31(a)(b)はそれぞれ、図29
(a)(b)の基板に厚さ約1μm のコンフォーマルな
膜を堆積した時の様子を0.2μm 厚毎の等高線で示し
ている。全体的には図30(a)(b)と同様の傾向が
認められる。厚さ0.4μm 以上の等高線を見ると、テ
ーパのない図31(a)では、凹みがかなり平坦化され
ているのに対し、テーパを形成した図31(b)では、
鋭い凹みが保存されていることが分かる。図31(b)
で最初に鋭い先端部が現れる位置は、図30(b)と同
様、テーパ側壁と垂直側壁との境界の高さ位置である。
なお、側壁が基板表面に立てた法線に対し、20度以
内、特に10度以内の場合には、先端部の振る舞いは垂
直側壁の場合と殆ど変わらない。従って、基板法線から
20度以内、特に10度以内の側壁は“ほぼ垂直”の側
壁ということができる。
【0070】図32(a)(b)はそれぞれ、図28
(a)(b)の基板に、厚さ約1μmのノンコンフォー
マルな膜を堆積した時の様子を0.1μm 厚毎の等高線
で示している。なお、ノンコンフォーマルな膜堆積の条
件として、水平面上に厚さ1μm の膜が堆積したとき、
垂直側壁上端の上には厚さ0.9μm の膜が堆積するも
のとした。厚さ1μm の等高線を見ると、テーパのない
図32(a)では殆ど平坦化されているのに対し、テー
パを形成した図32(b)ではかなり鋭い凹みが残って
いることが分かる。図32(b)の場合、最初の鋭い先
端部位置は、テーパ側壁と垂直側壁の境界位置より上に
生じる。最初に形成される鋭い先端部は、極めて鋭いも
のとなっている。テーパのない図32(a)では、凹部
上面より上の位置で鋭い先端部が形成される。その先端
部形状は、局所的には鋭くても、広い範囲で見るとそれ
程鋭いものとなっていない。更に膜堆積を続けると、図
32(a)では急激に先端部が鈍角化するのに対し、図
32(b)では鋭い先端部形状が保たれる。図15〜図
18の実施例のように、テーパを形成したゲート電極層
上に犠牲膜を堆積する場合、ゲート電極の下半分に達す
るテーパ面を形成することが好ましい。
【0071】図33(a)(b)はそれぞれ、図29
(a)(b)の基板に厚さ約2μm のノンコンフォーマ
ルな膜を堆積した状態を、0.2μm 厚毎の等高線で示
している。全体的に図32(a)(b)と同様の傾向が
認められる。厚さ0.4μm 以上の等高線を見ると、テ
ーパのない図33(a)では、凹みがかなり平坦化され
ているのに対し、テーパを形成した図33(b)では鋭
い凹みが保存されていることが分かる。最初の鋭い先端
部が、テーパ側壁と垂直側壁の境界位置より上で生じる
ことは、図32(b)の場合と同様である。
【0072】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、垂
直側壁をもって基板に形成された凹部にプラズマエッチ
ング等によって滑らかな傾斜が与えることにより、微小
エミッタの鋳型となる犠牲膜を堆積したときにクラック
が入ることを効果的に防止することができ、先端が小さ
い曲率半径と頂角をもつ高性能の微小冷陰極エミッタを
もつ電界放射型素子を得ることができる。またこの発明
によると、エミッタとゲートが自己整合されて、且つ先
端が小さい曲率半径と頂角をもつ高性能のゲート電極付
きの微小冷陰極エミッタをもつ電界放射型素子を得るこ
とができる。更にまた、エミッタとゲート電極のz方向
の位置の自由度が大きくなり、エミッタとゲート電極の
z方向位置の最適化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例のエミッタ製造工程を示
す。
【図2】 同実施例の変形例を示す。
【図3】 同実施例の変形例を示す。
【図4】 同実施例の変形例を示す。
【図5】 この発明の他の実施例のエミッタ製造工程を
示す。
【図6】 この発明の他の実施例の電界放射型素子の製
造工程を示す。
【図7】 同実施例の製造工程を示す。
【図8】 同実施例による電界放射型素子の構造を示
す。
【図9】 他の実施例による電界放射型素子の構造を示
す。
【図10】 この発明の他の実施例の電界放射型素子の
製造工程を示す。
【図11】 同実施例の製造工程を示す。
【図12】 同実施例による電界放射型素子の構造を示
す。
【図13】 他の実施例による電界放射型素子の構造を
示す。
【図14】 この発明の他の実施例の電界放射型素子の
製造工程を示す。
【図15】 同実施例の電界放射型素子の製造工程を示
す。
【図16】 この発明の他の実施例の電界放射型素子の
製造工程を示す。
【図17】 同実施例の製造工程を示す。
【図18】 電界放射型素子のディスプレイへの応用例
を示す。
【図19】 電界放射型素子のディスプレイへの応用例
を示す。
【図20】 イオンミリングのエッチレートの入射角依
存性を示す。
【図21】 この発明の有効性を明らかにするための条
件を示す。
【図22】 最大電界強度と傾斜角の関係を示す。
【図23】 同じく最大電界強度とエミッタ・ゲート間
距離の関係を示す。
【図24】 同じく最大電界強度とエミッタ・ゲート間
距離の関係を示す。
【図25】 同じくエミッタ・ゲートの位置関係と等電
位線分布を示す。
【図26】 同じくエミッタ・ゲートの位置関係と等電
位線分布を示す。
【図27】 同じくエミッタ・ゲートの位置関係と最大
電界強度の関係を示す。
【図28】 この発明と従来法の膜堆積のシミュレーシ
ョン結果を示す。
【図29】 この発明と従来法の膜堆積のシミュレーシ
ョン結果を示す。
【図30】 この発明と従来法の膜堆積のシミュレーシ
ョン結果を示す。
【図31】 この発明と従来法の膜堆積のシミュレーシ
ョン結果を示す。
【図32】 この発明と従来法の膜堆積のシミュレーシ
ョン結果を示す。
【図33】 この発明と従来法の膜堆積のシミュレーシ
ョン結果を示す。
【図34】 従来例のエミッタ製造法を示す。
【図35】 従来例による膜堆積の様子を示す。
【図36】 従来例のエミッタ製造法を示す。
【図37】 従来例のエミッタ製造法を示す。
【符号の説明】
10…基板、11…凹部、12…犠牲膜、13…エミッ
タ電極膜、14…凹部、20…基板、21…第1の導電
膜、22…第1の絶縁膜、23…凹部、24…第2の絶
縁膜、25…凹部、26…第2の導電膜、30…基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−71142(JP,A) 特表 平5−507580(JP,A) Steven M.Zimmerma n and Wayne T.Babi e,“A Fabrication M ethod for the Inte gration of Vacuum Microelectronic De vices”,IEEE TRANSA CTIONS ON ELECTRON DEVICES ,1991年8月,第38 巻,第10号,p.2294−2303 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02 H01J 1/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に垂直又はほぼ垂直な側壁を
    もつ凹部を形成する工程と、 前記凹部の側壁の上部のみにテーパを形成する工程と、 前記テーパが形成された凹部を有する基板上に犠牲膜を
    堆積する工程と、 前記犠牲膜上に導電膜を堆積してエミッタを形成する工
    程と、 前記エミッタをその下の不要な材料をエッチング除去し
    て露出させる工程とを有することを特徴とする電界放射
    型素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板の表面にゲート電極となる第1の導
    電膜を堆積する工程と、 前記第1の導電膜が堆積された基板上に第1の絶縁膜を
    堆積する工程と、 前記第1の絶縁膜に前記第1の導電膜に達する垂直又は
    ほぼ垂直な側壁をもつ凹部を形成する工程と、 前記凹部の側壁の上部のみにテーパを形成する工程と、 前記第1の絶縁膜をマスクとして前記第1の導電膜を選
    択エッチングしてゲート電極をパターン形成する工程
    と、 前記凹部を覆うように第2の絶縁膜を堆積する工程と、 前記第2の絶縁膜上に第2の導電膜を堆積してエミッタ
    を形成する工程と、 前記第2の絶縁膜のうち少なくとも前記エミッタの先端
    部周囲にある部分を選択的にエッチング除去する工程と
    を有することを特徴とする電界放射型素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板の表面にゲート電極となる第1の導
    電膜を堆積する工程と、 前記第1の導電膜に前記基板に達する垂直又はほぼ垂直
    な側壁をもつ凹部を形成する工程と、 前記凹部の側壁の上部のみにテーパを形成する工程と、 前記第1の導電膜上に絶縁膜を堆積する工程と、 前記絶縁膜上に第2の導電膜を堆積してエミッタを形成
    する工程と、 前記絶縁膜のうち少なくとも前記エミッタの先端部周囲
    にある部分を選択的にエッチング除去する工程とを有す
    ることを特徴とする電界放射型素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記テーパを形成する工程は、イオンミ
    リング又はプラズマエッチングによることを特徴とする
    請求項1乃至のいずれかに記載の電界放射型素子の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 基板の表面に垂直又はほぼ垂直な側壁を
    もつ凹部を形成する工程と、 前記凹部が形成された基板に、膜堆積とエッチングが同
    時に進行するバイアススパッタを行うことにより、前記
    凹部の側壁の上部のみにテーパを形成すると同時にテー
    パ面上を含めて第1の犠牲膜を堆積する工程と、 前記第1の犠牲膜上に第2の犠牲膜を堆積する工程と、 前記第2の犠牲膜上に導電膜を堆積してエミッタを形成
    する工程と、 前記エミッタをその下の不要な材料をエッチング除去し
    て露出させる工程とを有することを特徴とする電界放射
    型素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記凹部の側壁上部のテーパは、前記凹
    部の下部に残る垂直側壁部の高さが前記凹部の幅の1/
    2以上となるように形成することを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の電界放射型素子の製造方法。
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Steven M.Zimmerman and Wayne T.Babie,"A Fabrication Method for the Integration of Vacuum Microelectronic Devices",IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES ,1991年8月,第38巻,第10号,p.2294−2303

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