JP2000011342A - クリーニングテープおよびその製造方法 - Google Patents

クリーニングテープおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2000011342A
JP2000011342A JP18003598A JP18003598A JP2000011342A JP 2000011342 A JP2000011342 A JP 2000011342A JP 18003598 A JP18003598 A JP 18003598A JP 18003598 A JP18003598 A JP 18003598A JP 2000011342 A JP2000011342 A JP 2000011342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
cleaning tape
tape
cleaning
metal film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18003598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Shimizu
義博 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP18003598A priority Critical patent/JP2000011342A/ja
Publication of JP2000011342A publication Critical patent/JP2000011342A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ記録用蒸着型磁気テープを走査する磁
気ヘッドのクリーニングに良好な効果を示し、かつクリ
ーニング後においてエラーレートを増大させないクリー
ニングテープおよびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 磁気ヘッドの研磨面となるクリーニング
テープの磁性金属膜または非磁性金属膜に、原子間力顕
微鏡で測定される高さが24nm以上で35nm以下の
範囲内にあり、かつ走査型電子顕微鏡で測定される単位
面積当りの数が25×103 個/mm2 以上で35×1
3 個/mm2 以下の範囲内にあるように突起を形成さ
せたクリーニングテープであり、製造に際しては対応す
る突起を予め形成させたポリエチレンテレフタレート・
フィルムを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ヘッドのクリー
ニングテープに関するものであり、更に詳しくは磁性金
属膜を磁性層とする磁気テープを走査する磁気ヘッドの
クリーニングテープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高密度記録を可能ならしめるために、磁
気テープは磁性塗料を非磁性支持体に塗布して磁性層を
形成させる従来の塗布型磁気テープから、現在では真空
下における蒸着、イオンプレーティングやスパッタリン
グによって磁性金属膜を非磁性支持体に形成させる蒸着
型磁気テープがビデオテープの分野で広く採用されるよ
うになっているが、コンピュータのハードディスクのバ
ックアップ用のデ−タカートリッジの分野においても、
記録容量を増大させるために上記の蒸着型磁気テープの
使用が検討され始めている。そして、このデータ記録の
分野においては、当然のことながら、記録にエラーを発
生し難いこと、すなわち、エラーレートの小さいことが
要求される。
【0003】塗布型ビデオテープや蒸着型ビデオテープ
を使用するビデオデッキにおいて、磁気ヘッドにクロッ
グが付着して低下する電磁変換特性を回復させるため
に、適当な時期にクリーニングテープを走行させて磁気
ヘッドをクリーニングすることが行われているが、その
クリーニングテープとして、従来は、塗布型磁気テープ
と同様の工程で製造され、表面平滑化のためのカレンダ
ー処理を省略した粗面の磁性層を有する塗布型磁気テー
プがクリーニングテープとして使用されている。そし
て、データ用蒸着型磁気テープのドライブの磁気ヘッド
のクリーニングにも上記の塗布型クリーニングテープが
使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、蒸着型磁気テ
ープを走査する磁気ヘッドのクリーニングに従来の塗布
型クリーニングテープを使用すると、磁気ヘッドが不必
要に研磨されるためと思われるが磁気ヘッドの形状が微
妙に変化し、蒸着型磁気テープの接触性、当接性が変化
してスペーシングロス等を生起させるためか、上記のデ
−タカートリッジの分野において、エラーレートが上昇
するという好ましくない現象が見い出された。
【0005】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、蒸着
型磁気テープ、特にデータ記録用の蒸着型磁気テープを
走査する磁気ヘッドのクリーニングに使用される場合
に、良好なクリーニング効果を与えると共に、エラーレ
ートを上昇させないクリーニングテープを提供すること
を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、請求項1
および請求項6の構成によって解決されるが、その解決
手段を説明すれば、請求項1の発明のクリーニングテー
プは、その非磁性支持体に形成され、蒸着型磁気テープ
を走査する磁気ヘッドの研磨面となる磁性金属膜または
非磁性金属膜に、走査型プローブ顕微鏡で測定した高さ
が24nm以上で35nm以下の範囲内にあり、かつ走
査型電子顕微鏡で測定した単位面積当りの数が25×1
3 個/mm2 以上で35×103 個/mm2 以下の範
囲内にあるように突起が形成されたクリーニングテープ
である。
【0007】また、クリーニングテープの研磨面と磁気
ヘッドのと摺動性を高めるために、研磨面となる磁性金
属膜または非磁性金属膜の表面に潤滑剤の層を形成させ
たものであることが好ましい。
【0008】以上のように構成されるクリーニングテー
プは磁気ヘッドに対するクリーニング性が良好であると
共に、データ記録用蒸着型磁気テープが走行される場合
に、エラーレートを上昇させない。
【0009】また請求項6によるクリーニングテープの
製造方法は、クリーニングテープの研磨面となる磁性金
属膜または非磁性金属膜に形成させるべき、走査型プロ
ーブ顕微鏡で測定した高さが24nm以上で35nm以
下の範囲内にあり、かつ走査型電子顕微鏡で測定した単
位面積当りの数が25×103 個/mm2 以上で35×
103 個/mm2 以下の範囲内にある突起に対応する突
起があらかじめ設けられたフィルム状の非磁性支持体に
対して磁性金属膜または非磁性金属膜を形成させること
によって行われる。そして、フィルム状の非磁性支持体
にあらかじめ形成させる上記の突起は、コロイド粒子状
の無機フィラーを添加、混練してフィルム状の非磁性支
持体を製造するか、または、コロイド粒子状の無機フィ
ラーと結合剤とを固形分とする塗料をフィルム状の非磁
性支持体に塗布することによって形成されたものであ
る。
【0010】以上のように構成されるクリーニングテー
プの製造方法は、研磨面に形成させる高さおよび数が特
定の範囲内の突起に対応する突起をあらかじめ設けたフ
ィルム状の非磁性支持体に対して研磨面となる磁性金属
膜または非磁性金属膜を形成させて突起を設ける方法で
あり、磁性金属膜または非磁性金属膜を加工して突起を
設ける方法ではないので、突起の形成は極めて容易であ
る。
【0011】そして、クリーニングテープの研磨面と磁
気ヘッドとが円滑に摺動するように、好ましくは、研磨
面となる磁性金属膜または非磁性金属膜の表面に潤滑剤
を塗布して潤滑剤の層を形成させる。
【0012】
【発明の実施の形態】磁性金属膜を磁性層とする磁気テ
ープを走査する磁気ヘッドのクリーニングに使用される
本発明のクリーニングテープは非磁性支持体に形成させ
る磁性金属膜または非磁性金属膜を研磨面として作成さ
れる。
【0013】本発明のクリーニングテープは研磨面に、
走査型プローブ顕微鏡で測定した高さが24nm以上で
35nm以下の範囲内にある突起を、走査型電子顕微鏡
で測定した単位面積当りの数が25×103 個/mm2
以上で35×103 個/mm2 以下の範囲内にあるよう
に形成させたものであるが、その突起はテープ状の非磁
性支持体にあらかじめ対応する突起を付与しておき、そ
の上へ磁性金属膜または非磁性金属膜を形成させること
よって得られる。
【0014】上記の非磁性支持体の突起は、非磁性支持
体として、ポリエチレンテレフタレート・フィルムを使
用する場合を例にとると、ポリエチレンテレフタレート
・フィルムは、一般的には、ポリエチレンテレフタレー
トのペレットを溶融、混練してダイから押し出し、これ
を延伸して製造されるが、このペレットの溶融、混練時
に適量のコロイド粒子状の無機フィラーを添加混合して
おくことによって形成させることができる。また、コロ
イド粒子状の無機フィラーと結合剤とを有機溶剤と共に
混練した塗料をポリエチレンテレフタレート・フィルム
に塗布し乾燥して、例えば厚さ1μm程度の塗膜を形成
させることによっても得られる。そして、上記の突起を
形成させるためのコロイド粒子状の無機フィラーとして
は、SiO2 (酸化珪素)やAl23 (アルミナ)等
を主成分とし、粒子径が500nm以下の粒子、例え
ば、コロイド粒子状のシリカが使用される。勿論のこと
であるが、粒子径が30nm程度以下の粒子は使用され
ても本発明における突起の形成には寄与しない。
【0015】クリーニングテープのベースとなる非磁性
支持体としては、上述したポリエチレンテレフタレート
のほか、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリ
エステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン類、セルローストリアセテート、セルロースダ
イアセテート、セルローストリアセテートブチレート等
のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン等の塩素系ビニル樹脂、ポリカーボネート類、ポリ
アミド類、ポリイミド類、ポリイミドアミド類に代表さ
れる高分子材料のフィルムや、アルミニウム合金、チタ
ン合金等の軽金属の帯状厚箔を使用し得る。これら高分
子材料のフィルムや軽金属の帯状厚箔の厚さは特に限定
されず、クリーニングテープが適用される系またはシス
テムによって決定される。
【0016】そして、突起を形成させたフィルム状の非
磁性支持体にFe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニ
ッケル)系の強磁性体による膜厚0.2μm前後の磁性
金属膜を形成させる。そのような強磁性体としては、例
えば、Fe、Co、Niの単体のほかに、Fe−Co、
Fe−Co−Ni、Fe−Cr(クロム)、Fe−Co
−Cr、Fe−Co−Ni−Cr、Co−Cr、Co−
Cu(銅)、Co−Au(金)、Co−Pt(白金)、
Co−Ni−Cr、Co−O(部分酸化コバルト)、N
i−Crがあり、その他、Mn(マンガン)−Bi(ビ
スマス)、Mn−Al(アルミニウム)が挙げられる。
また、目的物はクリーニングテープであり、磁気テープ
ではないので、磁性金属膜に代えて、AlやTi(チタ
ン)ないしはSi(シリコン)のような非磁性金属の膜
を形成させてもよい。膜の形成方法としては、真空下に
おける蒸着、イオンプレーティングやスパッタリングを
採用し得るほか、メッキによって形成させてもよい。
【0017】更には、磁気ヘッドに当接しての走行をよ
り円滑にするために、これらの磁性金属膜または非磁性
金属膜の表面に潤滑剤層を形成させることが好ましい。
潤滑剤としてはパラフィン類、シリコーン類、パーフロ
ロアルキルポリエーテル類が好適に使用されるほか、一
般的に磁気テープの潤滑剤として使用されているものが
単独で、または有機溶剤の溶液として塗布される。なか
でも、常温で液状のパーフロロアルキルポリエーテルや
シリコーンオイルはそのまま、または加温した状態で蒸
着装置またはスパッタリング装置内での噴霧塗装が可能
であり、かつ、0.05mg/m2 程度の塗布量で十分
な潤滑性を与える。
【0018】蒸着型磁気テープにおいては形成させた磁
性金属膜の磁気ヘッドに対する摺動耐久性を向上させる
ために、磁性金属膜上に保護膜として、膜厚が10nm
程度のC(カーボン)膜、SiO2 (石英)膜、ZrO
2 (ジルコニヤ)膜等を形成させることが多いが、クリ
ーニングテープにおいては、磁性金属膜または非磁性金
属膜上にこれらの保護膜を形成させてもよく、また形成
させなくともよい。また同様に、蒸着型磁気テープにお
いては、一般的には、磁性金属薄膜とは反対側の面にカ
ーボンブラックと結合剤とを主材とする膜厚0.5μm
程度のバックコート層を形成させるが、クリーニングテ
ープにおいてはバックコート層は設けてもよく、また設
けなくともよい。
【0019】上記のように構成されるクリーニングテー
プは、磁気ヘッドに対して優れたクリーニング効果を示
すほか、データ用磁気テープのドライブの磁気ヘッドを
クリーニングに適用する場合に、エラーレートを増大さ
せないという極めて好ましい特性を有している。
【0020】
【実施例】一般的に、8mmヘリカルスキャン方式のヘ
ッドクリーニングには、8mmVTR(ビデオテープレ
コーダ)用の塗布型クリーニングテープ、すなわち、カ
レンダー処理を施さない塗布型磁気テープが使用されて
いるが、これを従来例として、本発明のクリーニングテ
ープをその実施例および比較例によって具体的に説明す
る。
【0021】(実施例1)原料ペッレトに無機フィラー
としてコロイド粒子状のシリカを添加、混練することに
よって表面に高さ24nmの突起を、1mm2 当り25
×103 個の密度で形成させた厚さ6.5μm、幅60
0mmのポリエチレンテレフタレート・フィルムの長尺
ロールを用意した。蒸着装置の真空チャンバー内で真空
度1×10-3Paとし、水冷ハース内のCoインゴット
に電子線を照射して、Coを溶融、蒸発させ、巻出しロ
ールから冷却ドラムに接触して走行するポリエチレンテ
レフタレート・フィルムに対して、入射角45度の斜め
蒸着を施し、膜厚0.2μmの金属Co膜を形成させ
た。そして、続いて金属Co蒸着膜面に潤滑剤として常
温で液状のパーフロロアルキルポリエーテルを0.05
mg/m2 の塗布量で噴霧塗布して、巻取りロールに巻
き取った。
【0022】その後、蒸着装置から取り出し、塗布装置
によって、ポリエチレンテレフタレート・フィルムの金
属Co蒸着面とは反対側の面に、カーボンブラック10
0重量部、ポリエステルポリウレタン樹脂80重量部、
硬化剤ポリイソシアネート10重量部、ケトン類を主体
とする有機溶剤1000重量部からなる塗料を塗布、乾
燥して膜厚0.5μmのバックコート層を形成させ、8
mm幅にスリットして実施例1のクリーニングテープを
作製した。
【0023】(実施例2)ポリエチレンテレフタレート
・フィルムに形成させる突起の高さを30nmとし、突
起の数を1mm2 当り30×103 個とした以外は、実
施例1と全く同様にして、実施例2のクリーニングテー
プを作製した。
【0024】(実施例3)ポリエチレンテレフタレート
・フィルムに形成させる突起の高さを35nmとし、突
起の数を1mm2 当り35×103 個とした以外は、実
施例1と全く同様にして、実施例3のクリーニングテー
プを作製した。
【0025】(比較例1)ポリエチレンテレフタレート
・フィルムに形成させる突起の高さを15nmとし、突
起の数を1mm2 当り25×103 個とした以外は、実
施例1と全く同様にして、比較例1のクリーニングテー
プを作製した。
【0026】(比較例2)ポリエチレンテレフタレート
・フィルムの突起の高さを24nmとし、突起の数を1
mm2 当り15×103 個として、比較例2のクリーニ
ングテープを作製した。
【0027】(比較例3)ポリエチレンテレフタレート
・フィルムの突起の高さを35nmとし、突起の数を1
mm2 当り40×103 個として、比較例3のクリーニ
ングテープを作製した。
【0028】(比較例4)ポリエチレンテレフタレート
・フィルムの突起の高さを42nmとし、突起の数を1
mm2 当り35×103 個として、比較例4のクリーニ
ングテープを作製した。
【0029】上述のようにして得られた7種のクリーニ
ングテープについて、研磨面となる蒸着金属Co面の突
起の高さ、単位面積当りの突起の数、データ8mmテー
プ用ドライブの磁気ヘッドをクリーニングした場合のク
リーニング効果、および同ドライブにおけるクリーニン
グ前後のエラーレートを以下に示すような方法で測定
し、測定結果を表1に示した。同時に評価した従来例の
塗布型クリーニングテープ(8mmVTR〔ビデオテー
プ・レコーダ〕用)については、クリーニング効果とエ
ラーレートのみを測定した。なお、従来例のクリーニン
グテープの研磨面のJISB0601による算術平均粗
さRaは45nm、最大突起高さRmaxは590nm
であった。
【0030】(突起の高さ)走査型プローブ顕微鏡とし
て原子間力顕微鏡を使用して研磨面を走査し、求められ
る中心面から高さを突起の高さとした。 原子間力顕微鏡 : ディジタル・インストルメント社
製、ナノスコープ2 スキャンサイズ : 30μm×30μm スキャンレート : 4.34Hz サンプリング数 : 400ポイント
【0031】(突起の数)走査型電子顕微鏡による表面
写真10枚について、突起の数をカウントして、1mm
2 当りの数に換算した。 走査型電子顕微鏡: 日本電子社製、FE−SEM 加速電圧、倍率 : 2kV、5000倍
【0032】(エラーレート)クリーニングの前後にお
いて、データ8mmテープ用ドライブにエラーレート測
定用テープを走行させて測定した。 ドライブ : ソニー製、SDX−300C 測定用テープ : ソニー製、SDX−T3N
【0033】(クリーニング効果)データ8mmテープ
用ドライブのヘリカルスキャン方式の回転ドラムに設け
られている磁気ヘッドに対して、クリーニングテープを
所定のクリーニングモードで5秒間走行させた後の磁気
ヘッドに汚れ、付着物が認められない場合、良好と判定
した。
【0034】
【表1】
【0035】表1の結果から明らかなように、従来例の
塗布型クリーニングテープの場合には、クリーニング効
果は良好であるが、クリーニング後においてエラーレー
トが著しく増大しており、このことは、データ用ドライ
ブの立場からは重大な問題である。これに対して、突起
の高さが24nm以上で35nm以下の範囲内にあり、
かつ単位面積当りの突起の数が25×103 個/mm2
以上で35×103 個/mm2 以下の範囲内にある実施
例1〜実施例3のクリーニングテープは良好なクリーニ
ング効果を示すと共に、クリーニング後においてエラー
レートは増大せず、むしろ減少する傾向を示した。しか
し、比較例1のように、単位面積当りの突起の数は上記
の範囲内にあっても、突起の高さが上記の範囲より小さ
いクリーニングテープや、比較例2のように、突起の高
さは上記の範囲内にあっても、単位面積当りの突起の数
が上記の範囲より少ないクリーニングテープは本来のク
リーニング効果が認められなかった。
【0036】また、比較例3のように、突起の高さは上
記の範囲内にあっても単位面積当りの突起の数が上記の
範囲より多いクリーニングテープや、比較例4のよう
に、単位面積当りの突起の数は上記の範囲内にあっても
突起の高さが上記の範囲より大きいクリーニングテープ
は、クリーニング効果が良好であっても、磁気ヘッドが
不必要に研磨されて形状が微妙に変化し蒸着型磁気テー
プの接触性、当接性が変化するためか、エラーレートを
増大させるので好ましくない。
【0037】また、8mmテープ用ドライブとしてエグ
ザバイト(Exabyte)社製のドライブ、すなわち
マンモス(Mammoth)の磁気ヘッドに対して、実
施例1〜実施例3のクリーニングテープおよび従来例の
塗布型クリーニングテープによって、そのドライブのク
リーニングモードである走行時間15秒間のクリーニン
グを施した。それらのクリーニング効果は何れも良好で
あったが、クリーニング前後において、専用のエラーレ
ート測定用テープ、エクザテープ(EXATAPE)1
70mAMEによってエラーレートを測定したところ、
従来例の塗布型クリーニングテープではクリーニング後
のエラーレートが2%以上に増大したに対して、実施例
1〜実施例3のクリーニングテープのクリーニング後の
エラーレートはそれぞれ0.01%以下であった。
【0038】本実施の形態のクリーニングテープは以上
のように構成され作用するが、勿論、本発明はこれに限
られることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の
変形が可能である。
【0039】例えば本実施の形態においては、クリーニ
ングテープの研磨面となる磁性金属膜または非磁性金属
膜に形成させる突起の高さを原子間力顕微鏡で測定して
求めて24nmから35nmまでの範囲内にあるものと
したが、この範囲内の高さが保証される限りにおいて、
突起の高さは原子間力顕微鏡以外の同等な走査型プロー
ブ顕微鏡、例えば走査型トンネル顕微鏡、ないしは磁気
力顕微鏡や静電気力顕微鏡で測定されてもよい。
【0040】また本実施の形態においては、本発明のク
リーニングテープを、データ記録に8mm幅テープを使
用するD8システムにおけるドライブの磁気ヘッドのク
リーニングに適用した場合を例示したが、3.81mm
幅テープを使用するDDSシステムにおけるドライブの
磁気ヘッドのクリーニングにも同様に効果的に適用され
る。
【0041】また本実施の形態においては、本発明のク
リーニングテープとしてデータ記録のD8システムのド
ライブに使用されるクリーニングテープを例示したが、
本発明のクリーニングテープはこれ以外の蒸着型磁気テ
ープが使用される分野、例えば蒸着型磁気テープがディ
ジタル記録のビデオテープとして使用される場合におけ
るビデオテープレコーダの磁気ヘッドのクリーニングに
も適用されることは言うまでもない。
【0042】また本実施の形態においては、金属Co蒸
着膜面への潤滑剤パーフロロアルキルポリエーテルの塗
布を蒸着装置内で行ったが、蒸着装置外へ取り出した後
に塗布してもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明のクリーニングテープは、上述し
たように、磁気ヘッドの研磨面となる磁性金属膜または
非磁性金属膜に、特定の高さ範囲内にある突起が、特定
の面積密度で形成されているので、蒸着型磁気テープを
走査する磁気ヘッドに対するクリーニング効果が良好で
あり、かつ、データ記録に蒸着型磁気テープが走行され
る場合にもクリーニング後にエラーレートを増大させな
い。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性金属膜を磁性層とする磁気テープを
    走査する磁気ヘッド用のクリーニングテープにおいて、 前記クリーニングテープの非磁性支持体に形成され、前
    記磁気ヘッドに対する研磨面となる磁性金属膜または非
    磁性金属膜に、走査型プローブ顕微鏡で測定した高さが
    24nm以上で35nm以下の範囲内にあり、かつ走査
    型電子顕微鏡で測定した単位面積当りの数が25×10
    3 個/mm2 以上で35×103 個/mm2 以下の範囲
    内にあるように突起が設けられていることを特徴とする
    クリーニングテープ。
  2. 【請求項2】 前記磁性金属膜または前記非磁性金属膜
    の表面に、潤滑剤の層が形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のクリーニングテープ。
  3. 【請求項3】 前記潤滑剤がパーフロロアルキルエーテ
    ルまたはシリコーンオイルであることを特徴とする請求
    項2に記載のクリーニングテープ。
  4. 【請求項4】 前記クリーニングテープがヘリカルスキ
    ャン方式の回転ドラムに取り付けられた前記磁気ヘッド
    をクリーニングするものであることを特徴とする請求項
    1に記載のクリーニングテープ。
  5. 【請求項5】 前記クリーニングテープがデータ記録用
    磁気テープのドライブの前記回転ドラムに取り付けられ
    た前記磁気ヘッドをクリーニングするものであることを
    特徴とする請求項4に記載のクリーニングテープ。
  6. 【請求項6】 磁性金属膜を磁性層とする磁気テープを
    走査する磁気ヘッド用のクリーニングテープの製造方法
    において、 前記クリーニングテープの研磨面となる磁性金属膜また
    は非磁性金属膜に形成させるべき、走査型プローブ顕微
    鏡で測定した高さが24nm以上で35nm以下の範囲
    内にあり、かつ走査型電子顕微鏡で測定した単位面積当
    りの数が25×103 個/mm2 以上で35×103
    /mm2 以下の範囲内にある突起に対応する突起があら
    かじめ設けられたフィルム状の非磁性支持体に対して前
    記磁性金属膜または前記非磁性金属膜を形成させる。こ
    とを特徴とするクリーニングテープの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磁性金属膜または前記非磁性金属膜
    の表面に潤滑剤の層を形成させることを特徴とする請求
    項6に記載のクリーニングテープの製造方法。
  8. 【請求項8】 液状または溶液状のパーフロロアルキル
    エーテルまたはシリコーンオイルを塗布して前記潤滑剤
    の層を形成させることを特徴とする請求項7に記載のク
    リーニングテープの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記フィルム状の非磁性支持体における
    前記突起が前記フィルム状の非磁性支持体の製造時にコ
    ロイド粒子状の無機フィラーを添加、混練することによ
    り形成されたものであることを特徴とする請求項6に記
    載のクリーニングテープの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記フィルム状の非磁性支持体におけ
    る前記突起が前記コロイド粒子状の無機フィラーと結合
    剤とを固形分とする塗料を前記フィルム状の非磁性支持
    体に塗布することにより形成されたものであることを特
    徴とする請求項6に記載のクリーニングテープの製造方
    法。
JP18003598A 1998-06-26 1998-06-26 クリーニングテープおよびその製造方法 Pending JP2000011342A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18003598A JP2000011342A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 クリーニングテープおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18003598A JP2000011342A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 クリーニングテープおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000011342A true JP2000011342A (ja) 2000-01-14

Family

ID=16076348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18003598A Pending JP2000011342A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 クリーニングテープおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000011342A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1640975A1 (en) * 2004-09-27 2006-03-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Cleaning tape for magnetic heads
JP2007144398A (ja) * 2005-10-25 2007-06-14 Nitto Denko Corp クリーニングシート、クリーニング機能付搬送部材および基板処理装置のクリーニング方法
EP1942519A1 (en) * 2005-10-25 2008-07-09 Nitto Denko Corporation Cleaning sheet, transfer member provided with cleaning function, and method for cleaning substrate processing apparatus
WO2009034827A1 (ja) * 2007-09-11 2009-03-19 Nitto Denko Corporation 粘着テープおよびその製造方法
JP2009070883A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Nitto Denko Corp 粘着テープ
US20130027811A1 (en) * 2008-05-05 2013-01-31 International Business Machines Corporation Systems and methods for protecting a sensitive device from corrosion

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1640975A1 (en) * 2004-09-27 2006-03-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Cleaning tape for magnetic heads
US8475600B2 (en) 2005-10-25 2013-07-02 Nitto Denko Corporation Cleaning sheet, transfer member provided with cleaning function, and method for cleaning substrate processing apparatus
JP2007144398A (ja) * 2005-10-25 2007-06-14 Nitto Denko Corp クリーニングシート、クリーニング機能付搬送部材および基板処理装置のクリーニング方法
EP1942519A1 (en) * 2005-10-25 2008-07-09 Nitto Denko Corporation Cleaning sheet, transfer member provided with cleaning function, and method for cleaning substrate processing apparatus
US8524007B2 (en) 2005-10-25 2013-09-03 Nitto Denko Corporation Cleaning sheet, transfer member provided with cleaning function, and method for cleaning substrate processing apparatus
EP1942519A4 (en) * 2005-10-25 2010-11-10 Nitto Denko Corp CLEANING SHEET, TRANSFER MEMBER HAVING CLEANING FUNCTION, AND METHOD FOR CLEANING SUBSTRATE PROCESSING DEVICE
US20110088721A1 (en) * 2005-10-25 2011-04-21 Nitto Denko Corporation Cleaning sheet, transfer member provided with cleaning function, and method for cleaning substrate processing apparatus
JP2009070883A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Nitto Denko Corp 粘着テープ
WO2009034827A1 (ja) * 2007-09-11 2009-03-19 Nitto Denko Corporation 粘着テープおよびその製造方法
US20130027811A1 (en) * 2008-05-05 2013-01-31 International Business Machines Corporation Systems and methods for protecting a sensitive device from corrosion
US9159341B2 (en) * 2008-05-05 2015-10-13 International Business Machines Corporation Systems and methods for protecting a sensitive device from corrosion
US9324343B2 (en) 2008-05-05 2016-04-26 International Business Machines Corporation Systems and methods for protecting a sensitive device from corrosion
US9928856B2 (en) 2008-05-05 2018-03-27 International Business Machines Corporation Systems and methods for protecting a sensitive device from corrosion
US9947345B2 (en) * 2008-05-05 2018-04-17 International Business Machines Corporation Protecting a sensitive device from corrosion
US10373631B2 (en) * 2008-05-05 2019-08-06 International Business Machines Corporation Protecting a sensitive device from corrosion
US11145322B2 (en) 2008-05-05 2021-10-12 International Business Machines Corporation Protecting a sensitive device from corrosion

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000215433A (ja) 磁気記録媒体
JP2000011342A (ja) クリーニングテープおよびその製造方法
JPH0547888B2 (ja)
JPH10251676A (ja) 潤滑剤組成物およびこれを用いた磁気記録媒体
JPH0935245A (ja) 磁気記録媒体
JPH07272247A (ja) 磁気記録媒体
JP2002269724A (ja) 磁気記録媒体
JP2000067426A (ja) 磁気記録媒体
JPH10162341A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JPH11302225A (ja) 含フッ素芳香族化合物およびこれを用いた磁気記録媒体
JPH10241136A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2003346323A (ja) 磁気記録媒体
JP2000109864A (ja) 潤滑剤組成物およびこれを用いた情報記録媒体
JPH10275331A (ja) 磁気記録媒体用トップコート溶液および磁気記録媒体の製造方法
JP2002216340A (ja) 磁気記録媒体
JP2000105918A (ja) 磁気記録媒体
JPH11203655A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH10188266A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2002334421A (ja) 磁気記録媒体
JPH11191215A (ja) 磁気記録媒体
JPH10255263A (ja) 磁気記録媒体
JP2000105923A (ja) 磁気記録媒体
JPH1139646A (ja) 磁気記録媒体及びこれを用いた磁気記録再生装置
JPH09138929A (ja) 磁気記録媒体
JP2000048349A (ja) 磁気記録媒体