JPH10162341A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体およびその製造方法Info
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- JPH10162341A JPH10162341A JP32000996A JP32000996A JPH10162341A JP H10162341 A JPH10162341 A JP H10162341A JP 32000996 A JP32000996 A JP 32000996A JP 32000996 A JP32000996 A JP 32000996A JP H10162341 A JPH10162341 A JP H10162341A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 走行性、耐久性が向上した磁気記録媒体およ
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属薄膜型磁気記録層3上に、ダイアモ
ンド状カーボンのようなカーボン系保護層4、および潤
滑剤層5を形成し、この潤滑剤層5の厚さを特定範囲に
制御する。 【効果】 摩擦係数、シャトル耐久性、スチル耐久性の
いずれもが向上する。
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属薄膜型磁気記録層3上に、ダイアモ
ンド状カーボンのようなカーボン系保護層4、および潤
滑剤層5を形成し、この潤滑剤層5の厚さを特定範囲に
制御する。 【効果】 摩擦係数、シャトル耐久性、スチル耐久性の
いずれもが向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属薄膜型の磁気記
録媒体およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、安
定した走行性や耐久性を得るため、潤滑剤層の厚さに特
徴を有する金属薄膜型の磁気記録媒体およびその製造方
法に関する。
録媒体およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、安
定した走行性や耐久性を得るため、潤滑剤層の厚さに特
徴を有する金属薄膜型の磁気記録媒体およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ装置、ビデオ装置あるいはコ
ンピュータ装置等に付随する磁気記録装置で用いられる
磁気記録テープ等の磁気記録媒体として、薄膜型と塗布
型のものが主として用いられている。薄膜型は、非磁性
支持体上にCo等の強磁性金属薄膜をスパッタリング、
蒸着あるいはめっき等の薄膜形成技術により被着したも
のである。また塗布型のものは、磁性粉末、有機バイン
ダおよび各種添加剤等を有機溶媒に分散、混練して調整
される磁性塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥、硬化
することにより形成される磁気記録層を用いたものであ
る。
ンピュータ装置等に付随する磁気記録装置で用いられる
磁気記録テープ等の磁気記録媒体として、薄膜型と塗布
型のものが主として用いられている。薄膜型は、非磁性
支持体上にCo等の強磁性金属薄膜をスパッタリング、
蒸着あるいはめっき等の薄膜形成技術により被着したも
のである。また塗布型のものは、磁性粉末、有機バイン
ダおよび各種添加剤等を有機溶媒に分散、混練して調整
される磁性塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥、硬化
することにより形成される磁気記録層を用いたものであ
る。
【0003】これらの各種磁気記録装置においては、近
年ますます小型軽量化、高画質化、長時間化あるいはデ
ィジタル記録化等が進展し、磁気記録媒体に対しても高
密度記録化が強く要望されるようになっている。この要
望に応えるため、近年の磁気記録媒体、特に金属薄膜型
磁気記録媒体においては、その磁気記録層表面を鏡面に
近い状態にまで平滑化し、磁気ヘッド/磁気記録層間の
間隙を狭め、スペーシングロスを可及的に低減する方向
にある。
年ますます小型軽量化、高画質化、長時間化あるいはデ
ィジタル記録化等が進展し、磁気記録媒体に対しても高
密度記録化が強く要望されるようになっている。この要
望に応えるため、近年の磁気記録媒体、特に金属薄膜型
磁気記録媒体においては、その磁気記録層表面を鏡面に
近い状態にまで平滑化し、磁気ヘッド/磁気記録層間の
間隙を狭め、スペーシングロスを可及的に低減する方向
にある。
【0004】一方、磁気記録テープは、その使用形態か
ら各種ガイドピン等の摺動部材と摺動しつつ走行する。
一例として8ミリビデオテープレコーダの場合、磁気記
録テープは10個以上のステンレス等からなる固定ガイ
ドピンを通過して磁気ドラムに巻き付けられ、ピンチロ
ーラ、キャプスタンおよびリールモータにより、テープ
テンションは約20g、走行速度は0.5cm/sec
と、共に一定に保持されつつ走行する。磁気記録テープ
レコーダの走行系では、摺動部材/磁記録テープ間の摩
擦力が大きくなると、磁気テープがスティックスリップ
と呼ばれる自励振動によるテープ鳴きを起こし、再生画
面の歪みを発生する。また摺動部材への磁気記録媒体の
凝着現象、いわゆる張り付き等が起き易い。また磁気ヘ
ッド/磁気テープ間の相対速度は3.8m/secと高
速であるため、摩擦・磨耗により耐久性、走行性あるい
は耐蝕性が低下し易い。このように、金属薄膜型磁気記
録媒体においては、走行性や耐久性に解決すべき問題点
を残している。
ら各種ガイドピン等の摺動部材と摺動しつつ走行する。
一例として8ミリビデオテープレコーダの場合、磁気記
録テープは10個以上のステンレス等からなる固定ガイ
ドピンを通過して磁気ドラムに巻き付けられ、ピンチロ
ーラ、キャプスタンおよびリールモータにより、テープ
テンションは約20g、走行速度は0.5cm/sec
と、共に一定に保持されつつ走行する。磁気記録テープ
レコーダの走行系では、摺動部材/磁記録テープ間の摩
擦力が大きくなると、磁気テープがスティックスリップ
と呼ばれる自励振動によるテープ鳴きを起こし、再生画
面の歪みを発生する。また摺動部材への磁気記録媒体の
凝着現象、いわゆる張り付き等が起き易い。また磁気ヘ
ッド/磁気テープ間の相対速度は3.8m/secと高
速であるため、摩擦・磨耗により耐久性、走行性あるい
は耐蝕性が低下し易い。このように、金属薄膜型磁気記
録媒体においては、走行性や耐久性に解決すべき問題点
を残している。
【0005】これら諸問題を解決するために、鏡面状態
の金属薄膜型磁気記録層表面に硬質のカーボン系保護
層、特にダイアモンド状カーボン保護層を設けることが
有効とされている。しかしながら、この保護層は磁気ヘ
ッド/磁気記録層間のスペーシングロスのともなるの
で、むやみに厚さを増加することはできず、例えば5n
m〜10nmの厚さが採用される。このためカーボン系
保護層だけでは充分な耐久性を得ることは困難で、さら
にトップコート層を設ける試みがなされている。トップ
コート層としては、含フッ素有機化合物や、リン酸エス
テル等の含リン有機化合物を塗布や気相成長により形成
する例がある。一例として、ダイアモンド状カーボン上
に含フッ素カルボン酸を3〜4nmの厚さに真空蒸着す
る方法が、特開平7−57254号公報および特開平6
−168436号公報に開示されている。
の金属薄膜型磁気記録層表面に硬質のカーボン系保護
層、特にダイアモンド状カーボン保護層を設けることが
有効とされている。しかしながら、この保護層は磁気ヘ
ッド/磁気記録層間のスペーシングロスのともなるの
で、むやみに厚さを増加することはできず、例えば5n
m〜10nmの厚さが採用される。このためカーボン系
保護層だけでは充分な耐久性を得ることは困難で、さら
にトップコート層を設ける試みがなされている。トップ
コート層としては、含フッ素有機化合物や、リン酸エス
テル等の含リン有機化合物を塗布や気相成長により形成
する例がある。一例として、ダイアモンド状カーボン上
に含フッ素カルボン酸を3〜4nmの厚さに真空蒸着す
る方法が、特開平7−57254号公報および特開平6
−168436号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今後一
層磁気記録層表面の平滑性が要求され、より厳しい走行
条件下での耐久性が求められることが予想される。本発
明はかかる現状に鑑み提案するものであり、安定した走
行性および耐久性が得られる金属薄膜型磁気記録媒体お
よびその製造方法を提供することをその課題とする。
層磁気記録層表面の平滑性が要求され、より厳しい走行
条件下での耐久性が求められることが予想される。本発
明はかかる現状に鑑み提案するものであり、安定した走
行性および耐久性が得られる金属薄膜型磁気記録媒体お
よびその製造方法を提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、上述した課題を解決するために提案するものであ
り、非磁性支持体の一方の面に、金属薄膜型磁気記録層
と、カーボン系保護層と、潤滑剤層とをこの順に有する
磁気記録媒体において、この潤滑剤層の厚さは、0.3
nm以上0.9nm以下であることを特徴とする。
は、上述した課題を解決するために提案するものであ
り、非磁性支持体の一方の面に、金属薄膜型磁気記録層
と、カーボン系保護層と、潤滑剤層とをこの順に有する
磁気記録媒体において、この潤滑剤層の厚さは、0.3
nm以上0.9nm以下であることを特徴とする。
【0008】また本発明の磁気記録媒体の製造方法は、
非磁性支持体の一方の面に、金属薄膜型磁気記録層を形
成する工程、カーボン系保護層を形成する工程、潤滑剤
層を形成する工程とをこの順に有する磁気記録媒体の製
造方法において、この潤滑剤層の厚さを、0.3nm以
上0.9nm以下に形成することを特徴とする。
非磁性支持体の一方の面に、金属薄膜型磁気記録層を形
成する工程、カーボン系保護層を形成する工程、潤滑剤
層を形成する工程とをこの順に有する磁気記録媒体の製
造方法において、この潤滑剤層の厚さを、0.3nm以
上0.9nm以下に形成することを特徴とする。
【0009】いずれの発明においても、潤滑剤層の厚さ
が0.3nm未満では充分な耐久性が得られず、0.9
nmを超えるとやはり耐久性が低下し、ドラムへの貼り
付き現象が見られる。潤滑剤層の厚さは0.5nm以上
0.8nm以下であることがさらに好ましい。この潤滑
剤層の材料としては、パーフルオロポリエーテル化合物
を好適に用いることができる。潤滑剤層の形成方法は、
グラビアコーティング等の各種塗布法が採用される。潤
滑剤層の厚さの制御は、溶媒への希釈率や塗布条件等の
選択により、前述した厚さとすればよい。
が0.3nm未満では充分な耐久性が得られず、0.9
nmを超えるとやはり耐久性が低下し、ドラムへの貼り
付き現象が見られる。潤滑剤層の厚さは0.5nm以上
0.8nm以下であることがさらに好ましい。この潤滑
剤層の材料としては、パーフルオロポリエーテル化合物
を好適に用いることができる。潤滑剤層の形成方法は、
グラビアコーティング等の各種塗布法が採用される。潤
滑剤層の厚さの制御は、溶媒への希釈率や塗布条件等の
選択により、前述した厚さとすればよい。
【0010】またカーボン系保護層としては、ダイアモ
ンド状カーボン(DLC;Diamond Like
Carbon)が望ましい。ダイアモンド状カーボン
は、化学的気相成長法(CVD;Chemical V
apor Deposition)により形成すること
ができる。カーボン系保護層は一層で構成しても良い
し、下層に他の材料を設けて多層に形成しても良い。か
かる他の材料としては、SiO2 、Si3 N4 、SiO
N、SiC、Al2 O3 、AlN、TiO2 、Cr2 O
3 、TiN、TiC、ZrO2 、MgO、BN、CoO
あるいは非磁性金属等が例示される。
ンド状カーボン(DLC;Diamond Like
Carbon)が望ましい。ダイアモンド状カーボン
は、化学的気相成長法(CVD;Chemical V
apor Deposition)により形成すること
ができる。カーボン系保護層は一層で構成しても良い
し、下層に他の材料を設けて多層に形成しても良い。か
かる他の材料としては、SiO2 、Si3 N4 、SiO
N、SiC、Al2 O3 、AlN、TiO2 、Cr2 O
3 、TiN、TiC、ZrO2 、MgO、BN、CoO
あるいは非磁性金属等が例示される。
【0011】金属薄膜型磁気記録層を形成する非磁性支
持体としては、通常の薄膜型磁気記録媒体で用いられる
ものはいずれも使用可能であり、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリ
エステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン類、セルローストリアセテート、セルロースダ
イセテート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル等の
ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン樹
脂、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリイミド
等の有機高分子が例示される。これら非磁性支持体の表
面には接着性向上のために、有機バインダからなる下地
材料層を設けてもよい。また、この下地材料層中や非磁
性支持体中に、SiO2 やラテックス等のフィラーを含
有させ、微細な表面突起を形成してもよい。これら表面
突起は、金属磁性薄膜の表面性を制御して、磁気記録テ
ープの走行性の向上に寄与する。さらにハードディスク
等の磁気記録媒体の場合には非磁性支持体としてAl系
金属、セラミクスやガラス等の剛体基板をもちいること
ができる。
持体としては、通常の薄膜型磁気記録媒体で用いられる
ものはいずれも使用可能であり、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリ
エステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン類、セルローストリアセテート、セルロースダ
イセテート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル等の
ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン樹
脂、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリイミド
等の有機高分子が例示される。これら非磁性支持体の表
面には接着性向上のために、有機バインダからなる下地
材料層を設けてもよい。また、この下地材料層中や非磁
性支持体中に、SiO2 やラテックス等のフィラーを含
有させ、微細な表面突起を形成してもよい。これら表面
突起は、金属磁性薄膜の表面性を制御して、磁気記録テ
ープの走行性の向上に寄与する。さらにハードディスク
等の磁気記録媒体の場合には非磁性支持体としてAl系
金属、セラミクスやガラス等の剛体基板をもちいること
ができる。
【0012】金属薄膜型磁気記録層は、強磁性金属を蒸
着やスパッタリングあるいはめっき等の薄膜形成技術に
より非磁性支持体上に形成したものである。強磁性金属
の材料としては、Co、FeあるいはNi等の単体強磁
性金属や、Co−Ni系合金、Co−Ni−Pt系合
金、Co−Cr合金、Co−Cr−Ta合金、Co−C
r−Pt合金等のCo系合金、Fe−Co−Ni合金、
Fe−Ni−B合金、Fe−Co−B合金、Fe−Co
−Ni−B合金等のFe系合金等や、これら強磁性材料
中や粒界に酸化物、窒化物あるいは炭化物等が析出した
構造からなるものが例示される。特に、面内磁化モード
による薄膜型磁気記録媒体では、非磁性支持体表面に対
し斜め蒸着等で磁性層を形成して磁化容易軸を磁性層の
略面内に配向する。非磁性支持体上にBi、Sb、P
b、Sn、Ga、In、Ge、SiあるいはTi等の非
磁性下地層を形成しておき、ここに非磁性支持体表面の
垂直方向環から強磁性金属を蒸着あるいはスパッタリン
グしてもよい。かかる非磁性下地層を介在させることに
より、非磁性金属を磁性層中に拡散したり、磁性層のモ
ホロジ(morphology) を制御して面内等方性磁化を付与
するとともに、抗磁力を向上することができる。金属薄
膜型磁気記録層は単層あるいは積層で用いられる。積層
の場合には、中間層として非磁性層を介在させてもよ
い。
着やスパッタリングあるいはめっき等の薄膜形成技術に
より非磁性支持体上に形成したものである。強磁性金属
の材料としては、Co、FeあるいはNi等の単体強磁
性金属や、Co−Ni系合金、Co−Ni−Pt系合
金、Co−Cr合金、Co−Cr−Ta合金、Co−C
r−Pt合金等のCo系合金、Fe−Co−Ni合金、
Fe−Ni−B合金、Fe−Co−B合金、Fe−Co
−Ni−B合金等のFe系合金等や、これら強磁性材料
中や粒界に酸化物、窒化物あるいは炭化物等が析出した
構造からなるものが例示される。特に、面内磁化モード
による薄膜型磁気記録媒体では、非磁性支持体表面に対
し斜め蒸着等で磁性層を形成して磁化容易軸を磁性層の
略面内に配向する。非磁性支持体上にBi、Sb、P
b、Sn、Ga、In、Ge、SiあるいはTi等の非
磁性下地層を形成しておき、ここに非磁性支持体表面の
垂直方向環から強磁性金属を蒸着あるいはスパッタリン
グしてもよい。かかる非磁性下地層を介在させることに
より、非磁性金属を磁性層中に拡散したり、磁性層のモ
ホロジ(morphology) を制御して面内等方性磁化を付与
するとともに、抗磁力を向上することができる。金属薄
膜型磁気記録層は単層あるいは積層で用いられる。積層
の場合には、中間層として非磁性層を介在させてもよ
い。
【0013】非磁性支持体の他方の面に、塗布型あるい
は薄膜型のバックコート層を設けてもよい。バックコー
ト層の構成は特に限定されない。塗布バックコート層は
非磁性粒子を有機バインダ中に分散させたものであり、
非磁性粒子の材料としては例えばヘマタイト、ベーマイ
ト、溶融アルミナ、α,β,γ−アルミナ等の各種アル
ミナ、雲母、カオリン、タルク、粘土、シリカ、酸化マ
グネシウム、酸化チタン(ルチルおよびアナターゼ)、
酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、硫酸鉛、硫化タング
ステン等の無機化合物、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリイミド、ポリテトラフフルオロエチレン等の高
分子樹脂、デンプン、あるいは非磁性金属等が例示され
る。非磁性粒子は、平均粒子径0.05〜1μm、好ま
しくは0.1〜0.7μmの大きさのものが使用され、
有機バインダ100重量部に対して通常1〜20重量部
の範囲で添加される。また粒子形状は塗料適性や耐久性
等の観点から、略球形、略正多面体等の等方的な形状を
有するものが好ましい。
は薄膜型のバックコート層を設けてもよい。バックコー
ト層の構成は特に限定されない。塗布バックコート層は
非磁性粒子を有機バインダ中に分散させたものであり、
非磁性粒子の材料としては例えばヘマタイト、ベーマイ
ト、溶融アルミナ、α,β,γ−アルミナ等の各種アル
ミナ、雲母、カオリン、タルク、粘土、シリカ、酸化マ
グネシウム、酸化チタン(ルチルおよびアナターゼ)、
酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、硫酸鉛、硫化タング
ステン等の無機化合物、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリイミド、ポリテトラフフルオロエチレン等の高
分子樹脂、デンプン、あるいは非磁性金属等が例示され
る。非磁性粒子は、平均粒子径0.05〜1μm、好ま
しくは0.1〜0.7μmの大きさのものが使用され、
有機バインダ100重量部に対して通常1〜20重量部
の範囲で添加される。また粒子形状は塗料適性や耐久性
等の観点から、略球形、略正多面体等の等方的な形状を
有するものが好ましい。
【0014】また塗布バックコート層に用いる有機バイ
ンダ材料としては、これも特に限定されないが、従来よ
り使用されている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型
樹脂等のすべてが使用可能である。熱可塑性樹脂は、熱
硬化性樹脂や反応型樹脂等と混合して用いることが望ま
しい。樹脂の分子量としては、平均分子量5,000な
いし200,000のものが好適であり、10,000
ないし100,000のものがさらに好適である。熱可
塑性樹脂としては、例えば塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、フッ化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニ
ル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−アク
リロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリル
ニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−塩化
ビニル共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニリデ
ン共重合体、メタクリル酸エステル−エチレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ルポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ートポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース誘導
体(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイ
アセテート、セルローストリアセテート、セルロースプ
ロピオネート、ニトロセルロース等)、スチレンブタジ
エン共重合体、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、各種合
成ゴム系等があげられる。また熱硬化性樹脂および反応
型樹脂の例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン硬化型樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、
メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリ
アミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネー
トプレポリマの混合物、ポリエステルポリオールとポリ
イソシアネートの混合物、低分子量グリコールと高分子
量ジオールとイソシアネートの混合物等、およびこれら
樹脂の混合物が例示される。これらの樹脂のうち、柔軟
性を付与するとされるポリウレタン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体等の使用が好ましい。これらの樹脂は、
非磁性粒子の分散性を向上するために−SO3 M、−O
SO3 M、−COOM、あるいは −PO(OM’)2
等の極性官能基を含有していてもよい(但し、MはHま
たはLi、Ka、Na等のアルカリ金属、M’はHまた
はLi、Ka、Na等のアルカリ金属またはアルキル基
をあらわす)。極性官能基としてはこの他に−NR1 R
2 、−NR1 R2 R3 + X- の末端基を有する側鎖型の
もの、>NR1 R2 + X- の主鎖型のもの等がある(こ
こでR1 、R2、R3 は水素原子または炭化水素基であ
り、X- はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンイ
オンあるいは無機、有機イオンをあらわす)。この他に
−OH、−SH、−CN、エポキシ基等の極性官能基で
あってもよい。これら極性官能基の含有量は10-1〜1
0-8mol/gであり、好ましくは10-2〜10-6mo
l/gである。これら有機バインダは単独で用いること
も可能であるが、2種類以上を併用することも可能であ
る。塗布バックコート層中におけるこれら有機バインダ
の量は、非磁性粒子100重量部に対して1〜200重
量部、好ましくは10〜50重量部である。
ンダ材料としては、これも特に限定されないが、従来よ
り使用されている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型
樹脂等のすべてが使用可能である。熱可塑性樹脂は、熱
硬化性樹脂や反応型樹脂等と混合して用いることが望ま
しい。樹脂の分子量としては、平均分子量5,000な
いし200,000のものが好適であり、10,000
ないし100,000のものがさらに好適である。熱可
塑性樹脂としては、例えば塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、フッ化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニ
ル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−アク
リロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリル
ニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−塩化
ビニル共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニリデ
ン共重合体、メタクリル酸エステル−エチレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ルポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ートポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース誘導
体(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイ
アセテート、セルローストリアセテート、セルロースプ
ロピオネート、ニトロセルロース等)、スチレンブタジ
エン共重合体、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、各種合
成ゴム系等があげられる。また熱硬化性樹脂および反応
型樹脂の例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン硬化型樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、
メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリ
アミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネー
トプレポリマの混合物、ポリエステルポリオールとポリ
イソシアネートの混合物、低分子量グリコールと高分子
量ジオールとイソシアネートの混合物等、およびこれら
樹脂の混合物が例示される。これらの樹脂のうち、柔軟
性を付与するとされるポリウレタン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体等の使用が好ましい。これらの樹脂は、
非磁性粒子の分散性を向上するために−SO3 M、−O
SO3 M、−COOM、あるいは −PO(OM’)2
等の極性官能基を含有していてもよい(但し、MはHま
たはLi、Ka、Na等のアルカリ金属、M’はHまた
はLi、Ka、Na等のアルカリ金属またはアルキル基
をあらわす)。極性官能基としてはこの他に−NR1 R
2 、−NR1 R2 R3 + X- の末端基を有する側鎖型の
もの、>NR1 R2 + X- の主鎖型のもの等がある(こ
こでR1 、R2、R3 は水素原子または炭化水素基であ
り、X- はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンイ
オンあるいは無機、有機イオンをあらわす)。この他に
−OH、−SH、−CN、エポキシ基等の極性官能基で
あってもよい。これら極性官能基の含有量は10-1〜1
0-8mol/gであり、好ましくは10-2〜10-6mo
l/gである。これら有機バインダは単独で用いること
も可能であるが、2種類以上を併用することも可能であ
る。塗布バックコート層中におけるこれら有機バインダ
の量は、非磁性粒子100重量部に対して1〜200重
量部、好ましくは10〜50重量部である。
【0015】上述した有機バインダを架橋硬化する硬化
剤として、例えばポリイソシアネート等を添加すること
が可能である。ポリイソシアネートとしては、トリメチ
ロールプロパンと2,4−トリレンジイソシアネート
(TDI)の付加体(例えば商品名コロネートL−5
0)が一般的であるが、4,4−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)やヘキサンジイソシアネート
(HDI)等のアルキレンジイソシアネートの付加体を
使用してもよい。この他、テトラグリシジルメタキシレ
ンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメ
チルシクロヘキサン、テトラグリシジルアミノジフェニ
ルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール等の
ポリグリシジルアミン化合物、2−ジブチルアミノ−
4,6−ジメルカプト置換トリアジン等のポリチオール
化合物、トリグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ
化合物、エポキシ化合物とイソシアネート化合物の混合
物、エポキシ化合物とオキサゾリン化合物との混合物、
イミダゾール化合物とイソシアネート化合物の混合物、
無水メチルナジン酸等、従来より公知のものはいずれも
使用可能である。これら硬化剤の有機バインダへの配合
割合は、有機バインダ100重量部に対し5〜80重量
部、好ましくは10〜50重量部である。
剤として、例えばポリイソシアネート等を添加すること
が可能である。ポリイソシアネートとしては、トリメチ
ロールプロパンと2,4−トリレンジイソシアネート
(TDI)の付加体(例えば商品名コロネートL−5
0)が一般的であるが、4,4−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)やヘキサンジイソシアネート
(HDI)等のアルキレンジイソシアネートの付加体を
使用してもよい。この他、テトラグリシジルメタキシレ
ンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメ
チルシクロヘキサン、テトラグリシジルアミノジフェニ
ルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール等の
ポリグリシジルアミン化合物、2−ジブチルアミノ−
4,6−ジメルカプト置換トリアジン等のポリチオール
化合物、トリグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ
化合物、エポキシ化合物とイソシアネート化合物の混合
物、エポキシ化合物とオキサゾリン化合物との混合物、
イミダゾール化合物とイソシアネート化合物の混合物、
無水メチルナジン酸等、従来より公知のものはいずれも
使用可能である。これら硬化剤の有機バインダへの配合
割合は、有機バインダ100重量部に対し5〜80重量
部、好ましくは10〜50重量部である。
【0016】塗布バックコート層と非磁性支持体との間
に、塗布バックコート層の接着性向上等の目的で、下部
塗布バックコート層を形成してもよい。下部塗布バック
コート層は、有機バインダ単独、あるいはカーボン粉末
および必要に応じて他の非磁性粉末および有機バインダ
を溶剤に溶解し塗料化し、これを非磁性支持体上に塗
布、乾燥することにより形成される。
に、塗布バックコート層の接着性向上等の目的で、下部
塗布バックコート層を形成してもよい。下部塗布バック
コート層は、有機バインダ単独、あるいはカーボン粉末
および必要に応じて他の非磁性粉末および有機バインダ
を溶剤に溶解し塗料化し、これを非磁性支持体上に塗
布、乾燥することにより形成される。
【0017】塗布バックコート層形成用の塗料に用いら
れる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコール
モノアセテート等のエステル類、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチレン
クロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロ
ホルム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が
使用される。
れる溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコール
モノアセテート等のエステル類、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチレン
クロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロ
ホルム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が
使用される。
【0018】非磁性支持体上に塗布バックコート層を形
成するための塗布方法は特に限定されず、エアドクタコ
ート、ブレードコート、エアナイフコート、スクィズコ
ート、含浸コート、リバースロールコート、トランスフ
ァロールコート、グラビアコート、キスコート、キャス
トコート、エクストルージョンコート、スピンコート等
従来の方法はいずれも採用可能である。非磁性支持体上
に形成された塗布バックコート層は、加熱空気等により
乾燥して有機溶剤を除去し、必要に応じて硬化処理を施
す。
成するための塗布方法は特に限定されず、エアドクタコ
ート、ブレードコート、エアナイフコート、スクィズコ
ート、含浸コート、リバースロールコート、トランスフ
ァロールコート、グラビアコート、キスコート、キャス
トコート、エクストルージョンコート、スピンコート等
従来の方法はいずれも採用可能である。非磁性支持体上
に形成された塗布バックコート層は、加熱空気等により
乾燥して有機溶剤を除去し、必要に応じて硬化処理を施
す。
【0019】薄膜バックコート層に採用される材料とし
ては、例えばカーボン、グラファイト、ダイアモンド状
カーボン、SiO2 、Si3 N4 、SiON、SiC、
Al2 O3 、AlN、TiO2 、Cr2 O3 、TiN、
TiC、ZrO2 、MgO、BN、CoOあるいは非磁
性金属等を単独あるいは複合膜として使用される。さら
にはポリパラキシリレン(商品名パリレン)やフッ素樹
脂等、真空薄膜形成技術を適用可能な有機高分子を用い
ることもできる。これら材料を単層あるいは積層で用い
てもよい。
ては、例えばカーボン、グラファイト、ダイアモンド状
カーボン、SiO2 、Si3 N4 、SiON、SiC、
Al2 O3 、AlN、TiO2 、Cr2 O3 、TiN、
TiC、ZrO2 、MgO、BN、CoOあるいは非磁
性金属等を単独あるいは複合膜として使用される。さら
にはポリパラキシリレン(商品名パリレン)やフッ素樹
脂等、真空薄膜形成技術を適用可能な有機高分子を用い
ることもできる。これら材料を単層あるいは積層で用い
てもよい。
【0020】薄膜バックコート層の形成方法は、真空薄
膜形成法すなわちDCスパッタリング法、RFスパッタ
リング法、イオンビームスパッタリング法、マグネトロ
ンスパッタリング法、反応性スパッタリング法等の各種
スパッタリング法や、蒸着法、反応性蒸着法、イオンプ
レーティング法等が採用される。プラズマCVD法やE
CRプラズマCVD法、減圧CVD法等を採用してもよ
い。有機高分子薄膜の場合には、蒸着法や原料モノマガ
スのプラズマ重合により形成することができる。いずれ
の方法においても、非磁性支持体やこの上に設けられた
塗布バックコート層が熱変形しないように非磁性支持体
等を冷却しながら形成することが望ましい。
膜形成法すなわちDCスパッタリング法、RFスパッタ
リング法、イオンビームスパッタリング法、マグネトロ
ンスパッタリング法、反応性スパッタリング法等の各種
スパッタリング法や、蒸着法、反応性蒸着法、イオンプ
レーティング法等が採用される。プラズマCVD法やE
CRプラズマCVD法、減圧CVD法等を採用してもよ
い。有機高分子薄膜の場合には、蒸着法や原料モノマガ
スのプラズマ重合により形成することができる。いずれ
の方法においても、非磁性支持体やこの上に設けられた
塗布バックコート層が熱変形しないように非磁性支持体
等を冷却しながら形成することが望ましい。
【0021】これらバックコート層上に潤滑剤層を形成
してもよい。中でも薄膜型のバックコート層、特にダイ
アモンド状カーボンを採用する場合には、この表面に
0.3nm以上0.9nm以下、好ましくは0.5nm
以上0.8nm以下の裏面潤滑剤層を設けることによ
り、安定した走行性、耐久性を有する磁気記録媒体を得
ることができる。
してもよい。中でも薄膜型のバックコート層、特にダイ
アモンド状カーボンを採用する場合には、この表面に
0.3nm以上0.9nm以下、好ましくは0.5nm
以上0.8nm以下の裏面潤滑剤層を設けることによ
り、安定した走行性、耐久性を有する磁気記録媒体を得
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体およ
びその製造方法につき、Co合金を磁気記録層に採用し
た金属薄膜形の磁気記録テープを例にとり、比較例を交
えながら詳細な説明を加える。
びその製造方法につき、Co合金を磁気記録層に採用し
た金属薄膜形の磁気記録テープを例にとり、比較例を交
えながら詳細な説明を加える。
【0023】本発明の磁気記録媒体の一例の概略断面図
を図1に示す。非磁性支持体1の一方の面には、下塗り
層2、金属薄膜型磁気記録層3、カーボン系保護層4お
よび潤滑剤層5が形成されている。また非磁性支持体1
の他方の面には、バックコート層6および裏面潤滑剤層
7が形成され、8mmVTR用の金属薄膜型磁気テープ
が構成されている。このうち潤滑剤層4は、0.3nm
以上0.9nm以下、好ましくは0.5nm以上0.8
nm以下の厚さを有している。
を図1に示す。非磁性支持体1の一方の面には、下塗り
層2、金属薄膜型磁気記録層3、カーボン系保護層4お
よび潤滑剤層5が形成されている。また非磁性支持体1
の他方の面には、バックコート層6および裏面潤滑剤層
7が形成され、8mmVTR用の金属薄膜型磁気テープ
が構成されている。このうち潤滑剤層4は、0.3nm
以上0.9nm以下、好ましくは0.5nm以上0.8
nm以下の厚さを有している。
【0024】次に、図1に示した磁気記録媒体の製造方
法の一例を説明する。厚さ9.5μm、幅150mmの
PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからな
る非磁性支持体1の片面に、アクリル酸エステルを主成
分とする水溶性ラテックスを分散させたエマルジョン溶
液を塗布し、粒子密度107 個/mm 2 の表面突起を有
する下塗り層2を形成した。次に下塗り層2上に、リー
ルツーリール方式の連続巻き取り蒸着装置を用いて、金
属薄膜型磁気記録層3を形成した。蒸着条件の一例を下
記に示す。 インゴット材 : Co80Ni20 重量% 入射角 45〜90 ° 走行速度 0.17 m/sec 酸素導入量 3.3〜4.0×10-6 m3 /sec 蒸着時真空度 7×10-2 Pa 膜厚 200 nm この金属薄膜型磁気記録層3の磁気特性は、保磁力Hc
=1220Oe、残留磁束密度4300Gであった。
法の一例を説明する。厚さ9.5μm、幅150mmの
PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからな
る非磁性支持体1の片面に、アクリル酸エステルを主成
分とする水溶性ラテックスを分散させたエマルジョン溶
液を塗布し、粒子密度107 個/mm 2 の表面突起を有
する下塗り層2を形成した。次に下塗り層2上に、リー
ルツーリール方式の連続巻き取り蒸着装置を用いて、金
属薄膜型磁気記録層3を形成した。蒸着条件の一例を下
記に示す。 インゴット材 : Co80Ni20 重量% 入射角 45〜90 ° 走行速度 0.17 m/sec 酸素導入量 3.3〜4.0×10-6 m3 /sec 蒸着時真空度 7×10-2 Pa 膜厚 200 nm この金属薄膜型磁気記録層3の磁気特性は、保磁力Hc
=1220Oe、残留磁束密度4300Gであった。
【0025】次にPETフィルムの他方の面(裏面)に
バックコート層6を形成した。バックコート層6用の塗
料は、一例として下記組成によった。 カーボン粒子 100 重量部 (旭カーボン社製 カーボンブラック#60) 有機バインダ 100 重量部 (ポリウレタンを主成分とする) 溶剤 250 重量部 (メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン=
2/2/1) この組成物をボールミルで混合し、塗布直前に硬化剤
(コロネートL)を5重量部添加した。この塗料をグラ
ビアコータにより、乾燥塗布厚が0.6μmとなるよう
に塗布した。
バックコート層6を形成した。バックコート層6用の塗
料は、一例として下記組成によった。 カーボン粒子 100 重量部 (旭カーボン社製 カーボンブラック#60) 有機バインダ 100 重量部 (ポリウレタンを主成分とする) 溶剤 250 重量部 (メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン=
2/2/1) この組成物をボールミルで混合し、塗布直前に硬化剤
(コロネートL)を5重量部添加した。この塗料をグラ
ビアコータにより、乾燥塗布厚が0.6μmとなるよう
に塗布した。
【0026】次に、金属薄膜型磁気記録層3上にカーボ
ン系保護層4を形成した。図2にカーボン系保護層4形
成用のCVD装置の一例として、プラズマCVD装置の
概略断面図を示す。非磁性支持体1の一方の面に下塗り
層2、金属薄膜型磁気記録層3、他の面にバックコート
層6を形成した被処理体ウェブ11を、巻きだしロール
13から供給し、ガイドロール12、成膜ロール19、
ガイドロール12を経由して走行させ、巻き取りロール
14に巻き取る。成膜ロール19の軸方向の全長には、
その上部の開口を有する反応管15が配設されている。
反応管15の下部にはガス導入口18が連結され、ここ
から炭化水素系ガスを主成分とする反応ガスが導入され
る。反応管15内にはDC電源17からの+500〜2
000VのDC電圧が印加されるメッシュ状の電極16
が収納されており、接地電位の成膜ロール19との間で
炭化水素系ガスのプラズマを生成し、走行する被処理体
ウェブ11表面に連続的にカーボン系保護層を形成する
ことができる。これらの構成部材は、真空チャンバ22
内に収容され、チャンバ内を排気系21により所望の真
空度に制御することが可能である。
ン系保護層4を形成した。図2にカーボン系保護層4形
成用のCVD装置の一例として、プラズマCVD装置の
概略断面図を示す。非磁性支持体1の一方の面に下塗り
層2、金属薄膜型磁気記録層3、他の面にバックコート
層6を形成した被処理体ウェブ11を、巻きだしロール
13から供給し、ガイドロール12、成膜ロール19、
ガイドロール12を経由して走行させ、巻き取りロール
14に巻き取る。成膜ロール19の軸方向の全長には、
その上部の開口を有する反応管15が配設されている。
反応管15の下部にはガス導入口18が連結され、ここ
から炭化水素系ガスを主成分とする反応ガスが導入され
る。反応管15内にはDC電源17からの+500〜2
000VのDC電圧が印加されるメッシュ状の電極16
が収納されており、接地電位の成膜ロール19との間で
炭化水素系ガスのプラズマを生成し、走行する被処理体
ウェブ11表面に連続的にカーボン系保護層を形成する
ことができる。これらの構成部材は、真空チャンバ22
内に収容され、チャンバ内を排気系21により所望の真
空度に制御することが可能である。
【0027】図2に示すプラズマCVD装置により、先
に形成した金属薄膜型磁気記録層3上にカーボン系保護
層4を成膜した。プラズマCVD条件の一例を下記に示
す。 導入ガス:キャリアガスで希釈したトルエン 反応圧力 10 Pa DC電圧 1.5 kV カーボン系保護層膜厚 10 nm このようにカーボン系保護層4を形成した長尺の試料を
作製し、これに潤滑剤層5を塗布して実施例1〜4、お
よび比較例1〜5の各磁気記録媒体を製造した。
に形成した金属薄膜型磁気記録層3上にカーボン系保護
層4を成膜した。プラズマCVD条件の一例を下記に示
す。 導入ガス:キャリアガスで希釈したトルエン 反応圧力 10 Pa DC電圧 1.5 kV カーボン系保護層膜厚 10 nm このようにカーボン系保護層4を形成した長尺の試料を
作製し、これに潤滑剤層5を塗布して実施例1〜4、お
よび比較例1〜5の各磁気記録媒体を製造した。
【0028】実施例1 構造式(1)で示されるパーフルオロポリエーテルを採
用し、潤滑剤層5を0.39nmの乾燥後厚さに形成し
た。 F(CF2 CF2 CF2 O)n CF3 (1) ただしnは500ないし5000程度の自然数である。
用し、潤滑剤層5を0.39nmの乾燥後厚さに形成し
た。 F(CF2 CF2 CF2 O)n CF3 (1) ただしnは500ないし5000程度の自然数である。
【0029】潤滑剤層5の形成にあたっては、溶剤とし
て構造式(2)で示されるガルデンモノカルボン酸(G
alden mono carboxylic aci
d、アウジモント社商品名、フッ点約80℃)を採用
し、パーフルオロポリエーテルを所定濃度に溶解た潤滑
剤溶液中に、先に作製した長尺試料を一定速度で浸漬走
行させ、連続的にディップコーテイングした。この際、
バックコート層6上にも裏面潤滑剤層7が同時に形成さ
れた。潤滑剤層5が形成された長尺試料を8mm幅に裁
断後、カセットに収納して実施例1の磁気記録媒体を完
成した。
て構造式(2)で示されるガルデンモノカルボン酸(G
alden mono carboxylic aci
d、アウジモント社商品名、フッ点約80℃)を採用
し、パーフルオロポリエーテルを所定濃度に溶解た潤滑
剤溶液中に、先に作製した長尺試料を一定速度で浸漬走
行させ、連続的にディップコーテイングした。この際、
バックコート層6上にも裏面潤滑剤層7が同時に形成さ
れた。潤滑剤層5が形成された長尺試料を8mm幅に裁
断後、カセットに収納して実施例1の磁気記録媒体を完
成した。
【0030】
【化1】
【0031】実施例2〜4および比較例1〜5 潤滑剤溶液の濃度、および長尺試料の走行速度を変えて
潤滑剤層5の厚さを0.28nmから2.98nmの範
囲で変えた他は、前実施例1に準拠して実施例2〜4お
よび比較例1〜5の磁気記録媒体を製造した。個別試料
の潤滑剤層5の厚さについては、〔表1〕に後掲する。
潤滑剤層5の厚さを0.28nmから2.98nmの範
囲で変えた他は、前実施例1に準拠して実施例2〜4お
よび比較例1〜5の磁気記録媒体を製造した。個別試料
の潤滑剤層5の厚さについては、〔表1〕に後掲する。
【0032】これら各実施例および比較例の9種の磁気
記録媒体につき、市販の8mmビデオテープレコーダを
改造した試験機、および後述するステンレスガイドピン
を有する摩擦試験機を用いて特性を評価した。評価項目
は、摩擦係数、スチル特性およびシャトル特性の3項目
である。以下、各測定項目の測定評価方法を示す。
記録媒体につき、市販の8mmビデオテープレコーダを
改造した試験機、および後述するステンレスガイドピン
を有する摩擦試験機を用いて特性を評価した。評価項目
は、摩擦係数、スチル特性およびシャトル特性の3項目
である。以下、各測定項目の測定評価方法を示す。
【0033】摩擦係数の測定 測定装置の概略を図3に示す。ステンレス製のガイドピ
ンDを水平に配置し、この外周面に角度θにわたって磁
気記録媒体Pの潤滑剤層5側を案内させる。磁気記録媒
体Pの一端に、おもりWを係合し、このおもりWにより
テンションT1をかける。磁気記録テープPの他端は、
一定速度で移動する力測定装置Mの検出端に係合し、ガ
イドピンDと磁気記録テープPとの摺動時のテンション
T2の測定をおこなう。このとき下式(11)の関係が
成り立つ。 T2/T1=exp(μ・θ) (11) (11)式より、摩擦係数μは下式(12)より求めら
れる。 μ=(1/θ)ln(T2/T1) (12) 実際の測定は、恒温高湿糟中40℃80%の雰囲気で8
mmVTR試験機により100回シャトル走行させた
後、および走行前の磁気記録媒体について、W=10g
f、θ=90°、V=20mm/secの条件を用い、
25℃50%RHの測定環境下でおこなった。
ンDを水平に配置し、この外周面に角度θにわたって磁
気記録媒体Pの潤滑剤層5側を案内させる。磁気記録媒
体Pの一端に、おもりWを係合し、このおもりWにより
テンションT1をかける。磁気記録テープPの他端は、
一定速度で移動する力測定装置Mの検出端に係合し、ガ
イドピンDと磁気記録テープPとの摺動時のテンション
T2の測定をおこなう。このとき下式(11)の関係が
成り立つ。 T2/T1=exp(μ・θ) (11) (11)式より、摩擦係数μは下式(12)より求めら
れる。 μ=(1/θ)ln(T2/T1) (12) 実際の測定は、恒温高湿糟中40℃80%の雰囲気で8
mmVTR試験機により100回シャトル走行させた
後、および走行前の磁気記録媒体について、W=10g
f、θ=90°、V=20mm/secの条件を用い、
25℃50%RHの測定環境下でおこなった。
【0034】シャトル測定 25℃50%RHの測定環境下で8mmVTR試験機に
より100回シャトル走行させた後、その再生出力を初
期再生出力と比較した。
より100回シャトル走行させた後、その再生出力を初
期再生出力と比較した。
【0035】スチル測定 −5℃に制御した恒温糟中でスチル再生し、再生出力が
初期再生出力から3dB落ちるまでの時間を測定した。
初期再生出力から3dB落ちるまでの時間を測定した。
【0036】以上の各測定結果を〔表1〕にまとめて示
す。
す。
【0037】
【表1】
【0038】〔表1〕から明らかなように、潤滑剤層5
の厚さが0.3nm以上0.9nm以下の実施例の磁気
記録媒体は、各測定項目ともに満足すべき結果が得られ
ることがわかる。これに対し、潤滑剤層5の厚さが0.
3nmに満たない比較例1の磁気記録媒体は、スチル特
性およびシャトル特性が不充分である。また潤滑剤層5
の厚さが0.9nmを超える比較例2〜5の磁気記録媒
体は、やはりスチル特性およびシャトル特性が不充分で
あり、特に比較例4〜5については貼り付き現象により
摩擦係数の測定は不可能であった。
の厚さが0.3nm以上0.9nm以下の実施例の磁気
記録媒体は、各測定項目ともに満足すべき結果が得られ
ることがわかる。これに対し、潤滑剤層5の厚さが0.
3nmに満たない比較例1の磁気記録媒体は、スチル特
性およびシャトル特性が不充分である。また潤滑剤層5
の厚さが0.9nmを超える比較例2〜5の磁気記録媒
体は、やはりスチル特性およびシャトル特性が不充分で
あり、特に比較例4〜5については貼り付き現象により
摩擦係数の測定は不可能であった。
【0039】以上、本発明の磁気記録媒体およびその製
造方法につき詳細な説明を加えたが、これらは単なる例
示であり、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもの
ではない。
造方法につき詳細な説明を加えたが、これらは単なる例
示であり、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもの
ではない。
【0040】実施例では潤滑剤として化学式(1)で示
されるパーフルオロポリエーテルを採用したが、下式
(3)〜(10)にその一部を示す各種パーフルオロポ
リエーテル化合物を採用して、その塗布厚を所定範囲内
におさめることにより、同様の効果がえられる。
されるパーフルオロポリエーテルを採用したが、下式
(3)〜(10)にその一部を示す各種パーフルオロポ
リエーテル化合物を採用して、その塗布厚を所定範囲内
におさめることにより、同様の効果がえられる。
【0041】
【化2】
【0042】バックコート層の材料としても、ダイアモ
ンド状カーボンのようなカーボン系材料を採用する場合
には、この上に形成する裏面潤滑剤層の厚さを0.3n
m以上0.9nm以下、好ましくは0.5nm以上0.
8nm以下とすることにより、磁気記録媒体の走行性能
や耐久性をさらに向上することができる。
ンド状カーボンのようなカーボン系材料を採用する場合
には、この上に形成する裏面潤滑剤層の厚さを0.3n
m以上0.9nm以下、好ましくは0.5nm以上0.
8nm以下とすることにより、磁気記録媒体の走行性能
や耐久性をさらに向上することができる。
【0043】また、実施例は磁気記録媒体としてCo−
20%Niの合金組成による薄膜型の磁気記録テープを
例示したが、この合金組成にかかわらず各種の薄膜型磁
気記録テープに適用が可能である。また非磁性支持体と
してAl系金属やガラス、セラミックス等を採用するハ
ードデイスク型の磁気記録媒体についても、潤滑剤層の
厚さを0.3nm以上0.9nm以下、好ましくは0.
5nm以上0.8nm以下とすることにより、磁気記録
層の耐久性が得られ、ヘッドクラッシュ等を低減するこ
とができる。
20%Niの合金組成による薄膜型の磁気記録テープを
例示したが、この合金組成にかかわらず各種の薄膜型磁
気記録テープに適用が可能である。また非磁性支持体と
してAl系金属やガラス、セラミックス等を採用するハ
ードデイスク型の磁気記録媒体についても、潤滑剤層の
厚さを0.3nm以上0.9nm以下、好ましくは0.
5nm以上0.8nm以下とすることにより、磁気記録
層の耐久性が得られ、ヘッドクラッシュ等を低減するこ
とができる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば特定膜厚の潤滑剤層の採用により、磁気記録媒
体の走行性、耐久性を向上することができる。したがっ
て、かかる磁気記録媒体の採用により、高密度磁気記録
再生システム全体の信頼性を高めることが可能となる。
によれば特定膜厚の潤滑剤層の採用により、磁気記録媒
体の走行性、耐久性を向上することができる。したがっ
て、かかる磁気記録媒体の採用により、高密度磁気記録
再生システム全体の信頼性を高めることが可能となる。
【図1】本発明の磁気記録媒体を磁気記録テープに適用
した例の概略断面図である。
した例の概略断面図である。
【図2】プラズマCVD装置の一例を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図3】摩擦係数の測定装置の概略を示す図である。
1…非磁性支持体、2…下塗り層、3…金属薄膜型磁気
記録層、4…カーボン系保護層層、5…潤滑剤層、6…
バックコート層、7…裏面潤滑剤層、11…被処理体ウ
ェブ、12…ガイドロール、13…巻きだしロール、1
4…巻き取りロール、15…反応管、16…電極、17
…DC電源、18…ガス導入口、19…成膜ロール、2
1…排気系、22…真空チャンバ
記録層、4…カーボン系保護層層、5…潤滑剤層、6…
バックコート層、7…裏面潤滑剤層、11…被処理体ウ
ェブ、12…ガイドロール、13…巻きだしロール、1
4…巻き取りロール、15…反応管、16…電極、17
…DC電源、18…ガス導入口、19…成膜ロール、2
1…排気系、22…真空チャンバ
Claims (8)
- 【請求項1】 非磁性支持体の一方の面に、金属薄膜型
磁気記録層と、カーボン系保護層と、潤滑剤層とをこの
順に有する磁気記録媒体において、 前記潤滑剤層の厚さは、0.3nm以上0.9nm以下
であることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 前記潤滑剤層の厚さは、0.5nm以上
0.8nm以下であることを特徴とする請求項1記載の
磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記潤滑剤層は、パーフルオロポリエー
テル化合物からなることを特徴とする請求項1記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項4】 前記カーボン系保護層は、ダイアモンド
状カーボンからなることを特徴とする請求項1記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項5】 非磁性支持体の一方の面に、金属薄膜型
磁気記録層を形成する工程、カーボン系保護層を形成す
る工程、潤滑剤層を形成する工程とをこの順に有する磁
気記録媒体の製造方法において、 前記潤滑剤層の厚さを、0.3nm以上0.9nm以下
に形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項6】 前記潤滑剤層の厚さを、0.5nm以上
0.8nm以下に形成することことを特徴とする請求項
5記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項7】 前記潤滑剤層を形成する工程は、パーフ
ルオロポリエーテル化合物を塗布法により形成すること
を特徴とする請求項5記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項8】 前記カーボン系保護層を形成する工程
は、ダイアモンド状カーボンを化学的気相成長法により
形成することを特徴とする請求項5記載の磁気記録媒体
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32000996A JPH10162341A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32000996A JPH10162341A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10162341A true JPH10162341A (ja) | 1998-06-19 |
Family
ID=18116737
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32000996A Pending JPH10162341A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10162341A (ja) |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP32000996A patent/JPH10162341A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040803 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040831 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041228 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |