JP2000010276A - ソルダーレジスト組成物およびプリント配線板 - Google Patents
ソルダーレジスト組成物およびプリント配線板Info
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Abstract
での耐クラック性に優れるソルダーレジスト組成物を開
発すること。 【解決手段】 本発明のソルダーレジスト組成物は、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂のアクリレート、イ
ミダゾール硬化剤および無機微粉末からなり、さらにグ
リコールエーテル系溶剤もしくはアクリル酸エステル重
合物を含有してなる。
Description
組成物およびプリント配線板に関し、特に、熱サイクル
特性に優れるソルダーレジスト組成物とこのソルダーレ
ジスト組成物を用いたプリント配線板について提案す
る。
請から、いわゆるビルドアップ多層配線基板が注目され
ている。このビルドアップ多層配線基板は、例えば特公
平4−55555 号公報に開示されているような方法により
製造される。即ち、コア基板上に、感光性の無電解めっ
き用接着剤からなる絶縁材を塗布し、これを乾燥したの
ち露光現像することにより、バイアホール用開口を有す
る層間絶縁材層を形成し、次いで、この層間絶縁材層の
表面を酸化剤等による処理にて粗化したのち、その粗化
面にめっきレジストを設け、その後、レジスト非形成部
分に無電解めっきを施してバイアホール、導体回路を形
成し、このような工程を複数回繰り返すことにより、多
層化したビルドアップ配線基板が得られる。
ト配線板では、表層に露出した導体回路を保護する目的
と、電子部品を搭載する導体パッド表面に供給したはん
だ体の流出やブリッジを防ぐ目的として、最外層にソル
ダーレジスト層が被覆される。その際、このソルダーレ
ジスト層は、ICチップが搭載される導体パッドのみを
露出する開口を設けて他の導体回路を保護する一方で、
この開口にICチップを搭載するために供給されるはん
だバンプと呼ばれる球状あるいは突起状のはんだ体のソ
ルダーダムとして機能する。
Pbマイグレーションが発生しにくいノボラック型エポ
キシ樹脂のアクリレートを主成分とする組成物を使用す
ることが望ましい。しかしながら、このソルダーレジス
ト層は、樹脂を主成分としているので、ヒートサイクル
試験時に導体層との熱膨張率の差に起因したクラックが
発生しやすいという問題があった。
を解消するためになされたものであり、その主たる目的
は、解像度に優れ、しかもヒートサイクル条件下での耐
クラック性に優れるソルダーレジスト組成物を開発する
ことにある。また本発明の他の目的は、ヒートサイクル
試験においてソルダーレジスト層にクラックが発生しな
いヒートサイクル特性に優れるプリント配線板を提供す
ることにある。
現に向け鋭意研究した結果、以下に示す内容を要旨構成
とする本発明を完成するに至った。 (1) 本発明のソルダーレジスト組成物は、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂のアクリレート、イミダゾール
硬化剤、グリコール系溶剤および無機微粉末を主成分と
することを特徴とする。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のアクリレート、
イミダゾール硬化剤、アクリル酸エステル重合物および
無機微粉末を主成分とすることを特徴とする。
ーレジスト組成物において、前記無機微粉末は、ソルダ
ーレジスト組成物の無機微粉末を除く全固形分に対して
1〜40wt%の割合で添加されていることが好ましい。
を形成した配線基板の表面にソルダーレジスト層を有す
るプリント配線板において、前記ソルダーレジスト層
は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のアクリレー
ト、イミダゾール硬化剤および無機微粉末に、グリコー
ルエーテル系溶剤もしくはアクリル酸エステル重合物を
含有させた組成物を主成分とすることを特徴とする。
体回路を形成した配線基板に対し、その表面にソルダー
レジスト層を設けると共にこのソルダーレジスト層に設
けた開口部から露出する前記導体回路の一部をパッドと
して形成し、そのパッド上にはんだ体を供給保持してな
るプリント配線板において、前記ソルダーレジスト層
は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のアクリレー
ト、イミダゾール硬化剤および無機微粉末に、グリコー
ルエーテル系溶剤もしくはアクリル酸エステル重合物を
含有させた組成物を主成分とすることを特徴とする。
ト配線板において、前記ソルダーレジスト層中の無機微
粉末は、ソルダーレジストの無機微粉末を除く全固形分
に対して1〜45wt%の割合で添加されていることが好ま
しく、また、前記導体回路の表面には、粗化層、より好
ましくは銅−ニッケル−リンからなる合金層が形成され
ていることが望ましい。
は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のアクリレー
ト、イミダゾール硬化剤および無機微粉末からなり、さ
らにグリコールエーテル系溶剤もしくはアクリル酸エス
テル重合物を含有している点に特徴がある。
成物を硬化したソルダーレジスト層は、無機微粉末を添
加しているので、熱膨張率が低下し、導体層との熱膨張
率差に起因したクラックの発生を抑制でき、ヒートサイ
クル条件下での耐クラック性に優れる。しかも、本発明
のソルダーレジスト組成物では、グリコールエーテル系
溶剤を含有させることにより、無機微粉末の良好な分散
性を確保することができ、またアクリル酸エステル重合
物を含有させることにより、ソルダーレジスト層の平滑
性を確保することができる。
無機微粉末の添加量を、ソルダーレジスト組成物の無機
微粉末を除く全固形分に対して1〜45wt%とすることが
好ましい。この理由は、優れた解像度を低下させること
なく、耐ヒートサイクル特性を向上し得る無機微粉末量
の範囲が、1〜45wt%だからである。なお、無機微粉末
量が45wt%を超えると、露光光線の散乱により、ソルダ
ーレジストの開口底部に樹脂残りが発生する。また無機
微粉末量が1wt%未満の場合は、耐ヒートサイクル特性
が十分ではない。
平均で 0.1〜10μmが望ましい。この理由は、無機微粉
末の粒径が微細すぎると粘度が高くなりすぎて塗布でき
ず、大きすぎると露光光線の散乱によりソルダーレジス
トの開口底部に樹脂残りが発生して開口されないからで
ある。
は、溶剤としてグリコールエーテル系溶剤を用い、その
粘度を25℃で1〜10Pa・s、より好ましくは1〜3Pa・
sとすることが好ましい。このように溶剤としてグリコ
ールエーテル系溶剤を用いることで、無機微粉末をソル
ダーレジスト組成物中に均一に分散させることができ
る。また、25℃で1Pa・s以上の粘度に調整したソルダ
ーレジスト組成物によれば、得られるソルダーレジスト
層は、樹脂分子鎖同志の隙間が小さく、この隙間を移動
するPbの拡散(鉛のマイグレーション)が少なくなる
結果、プリント配線板のショート不良が低減される。ま
た、上記ソルダーレジスト組成物の粘度が25℃で1Pa・
s以上であれば、基板を垂直に立てた状態で両面同時に
塗布してもその組成物が垂れることはなく、良好な塗布
が可能となる。ところが、上記ソルダーレジスト組成物
の粘度が25℃で10Pa・sを超えると、ロールコータによ
る塗布ができないので、その上限を10Pa・sとした。
ル系溶剤を使用する場合、このような組成物を用いたソ
ルダーレジスト層は、遊離酸素が発生せず、銅パッド表
面を酸化させない。また、人体に対する有害性も少な
い。このようなグリコールエーテル系溶剤としては、下
記構造式のもの、特に望ましくは、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル(DMDG)およびトリエチレング
リコールジメチルエーテル(DMTG)から選ばれるい
ずれか少なくとも1種を用いる。これらの溶剤は、30〜
50℃程度の加温により反応開始剤であるベンゾフェノン
やミヒラーケトンを完全に溶解させることができるから
である。 CH3O-(CH2CH2O) n −CH3 (n=1〜5) このグリコールエーテル系溶剤は、ソルダーレジスト組
成物の全重量に対して10〜40wt%がよい。
には、分子量 500〜5000程度のアクリル酸エステル樹脂
を添加することが好ましい。この樹脂は、25℃で液状で
あり、クレゾールノボラックエポキシ樹脂のアクリレー
トと相溶しやすく、レベリング作用、消泡作用を持つ。
このため、形成されたソルダーレジスト層は、表面平滑
性に優れ、はじきや気泡による凹凸もない。
は、炭素数1〜10程度のアルコールとアクリル酸やメタ
クリル酸とのエステルを重合させたもの、望ましくは、
2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)、ブチルア
クリレート(BA)、エチルアクリレート(EA)およ
びヒドロキシエチルアクリレート(HEA)から選ばれ
るいずれか少なくとも1種以上を用いることが望まし
い。このアクリル酸エステル樹脂の添加量は、感光性樹
脂成分 100重量部に対して0.1〜5重量部とすることが
望ましい。
アクリレートとしては、フェノールノボラックやクレゾ
ールノボラックのグリシジルエーテルを、アクリル酸や
メタクリル酸などと反応させたエポキシ樹脂などを用い
ることができる。
を使用できるが、25℃で液状であることが望ましい。粉
末では均一混練が難しく、液状の方が均一に混練できる
からである。このような液状イミダゾール硬化剤として
は、1-ベンジル- 2-メチルイミダゾール(品名:1B2MZ
)、1-シアノエチル- 2-エチル- 4-メチルイミダゾー
ル(品名:2E4MZ-CN)、4-メチル- 2-エチルイミダゾー
ル(品名:2E4MZ )を用いることができる。このイミダ
ゾール硬化剤の添加量は、上記ソルダーレジスト組成物
の総固形分に対して1〜10重量%とすることが望まし
い。この理由は、添加量がこの範囲内であれば均一混合
しやすいからである。
物には、その他に、各種消泡剤やレベリング剤、耐熱性
や耐塩基性の改善と可撓性付与のために熱硬化性樹脂、
解像度改善のために感光性モノマーなどを添加すること
ができる。さらに、ソルダーレジスト組成物には、色素
や顔料を添加してもよい。配線パターンを隠蔽できるか
らである。この色素としてはフタロシアニングリーンを
用いることが望ましい。
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いることができ
る。このビスフェノール型エポキシ樹脂には、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型のエポキ
シ樹脂があり、耐塩基性を重視する場合には前者が、低
粘度化が要求される場合(塗布性を重視する場合)には
後者がよい。
ては、多価アクリル系モノマーを用いることができる。
多価アクリル系モノマーは、解像度を向上させることが
できるからである。例えば、化学式1および2に示すよ
うな構造の多価アクリル系モノマーが望ましい。ここ
で、化学式1は日本化薬製のDPE−6Aであり、化学
式2は共栄社化学製のR−604である。
分として、ベンゾフェノン(BP)やミヒラーケトン
(MK)を添加してもよい。これらは、開始剤、反応促
進剤として作用する。このBPとMKは、30〜70℃に加
熱したグリコールエーテル系溶媒に同時に溶解させて均
一混合し、他の成分と混合することが望ましい。溶解残
渣がなく、完全に溶解できるからである。
路を形成した配線基板の表面にソルダーレジスト層を有
するプリント配線板において、前記ソルダーレジスト層
を前述した本発明にかかるソルダーレジスト組成物を硬
化させたもので構成したことを特徴とする。即ち、前記
ソルダーレジスト層は、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂のアクリレート、イミダゾール硬化剤および無機
微粉末を主成分とする組成物に、グリコールエーテル系
溶剤もしくはアクリル酸エステル重合物を含有させたも
のの硬化物であることを特徴とする。
ーレジスト組成物を用いて形成したソルダーレジスト層
を有するので、ヒートサイクル試験においてソルダーレ
ジスト層にクラックが発生せずヒートサイクル特性に優
れる。
板は、特には限定されないが、表面が粗化処理された樹
脂絶縁材上にめっきレジストが形成され、そのめっきレ
ジストの非形成部分にパッドを含む導体回路が形成され
た、いわゆるアディティブプリント配線板、ビルドアッ
プ多層プリント配線板であることが望ましい。このよう
な配線基板にソルダーレジスト組成物を塗布する場合、
ソルダーレジスト層の開口径は、導体パッド径よりも大
きくすることができる。これにより、樹脂であるめっき
レジストは、はんだ体とはなじまずに該はんだ体を弾く
ため、はんだ体のダムとして作用する。
ーレジスト層の厚さは、5〜30μmとすることが望まし
い。薄すぎるとはんだ体のダムとしての効果が低下し、
厚すぎると現像処理しにくいからである。
に好適な構成は、導体回路を形成した配線基板に対し、
その表面にソルダーレジスト層を設けると共にこのソル
ダーレジスト層に設けた開口部から露出する前記導体回
路の一部をパッドとして形成し、そのパッド上にはんだ
体を供給保持してなるプリント配線板において、前記ソ
ルダーレジスト層を本発明にかかるソルダーレジスト組
成物を硬化させたもので構成すると共に、前記導体回路
の表面には粗化層が形成されている構造である。このよ
うな構造のプリント配線板では、パッド(ICチップや
電子部品を搭載する部分)を含む導体回路の表面に形成
した粗化層がアンカーとして作用するので、導体回路と
ソルダーレジスト層が強固に密着している。また、パッ
ド表面に供給保持されるはんだ体の密着性も改善され
る。また、特に、ノボラック型エポキシ樹脂のアクリレ
ートは、剛直骨格を持つため、耐熱性、耐塩基性には優
れるが、フレキシビリティーに欠けるため、高温、多湿
条件下での剥離が生じやすい。この点、導体回路の表面
に粗化層を形成した上記構成によれば、このような剥離
を防止することができる。
ング処理、酸化還元処理およびめっき処理のいずれかに
より形成されることが望ましい。これらの処理のうち、
酸化還元処理は、NaOH(20g/l)、NaCl02(50g/
l)、Na3PO4(15.0g/l)の水溶液を酸化浴とし、Na
OH( 2.7g/l)、NaBH4 ( 1.0g/l)の水溶液を還
元浴として用い、めっき処理は、硫酸銅8g/l、硫酸
ニッケル 0.6g/l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナ
トリウム29g/l、ホウ酸31g/lおよび界面活性剤
(アセチレン含有ポリオキシエチレン系など) 0.1g/
lの水溶液からなるpH=9の銅−ニッケル−リンめっ
き用の無電解めっき浴を用いることが望ましい。 特
に、銅−ニッケル−リンめっきによる合金層の粗化層
は、針状構造でソルダーレジスト層内にくい込むので、
そのアンカー効果によってソルダーレジスト層との密着
性向上に寄与する点で有利である。また、この粗化層
は、電気導電性であるので、パッド表面にはんだ体を形
成しても除去する必要がない。
銅、ニッケル、リンの割合で、それぞれ90〜96wt%、1
〜5wt%、 0.5〜2wt%であることが望ましい。これら
の組成割合のときに、針状の構造を有するからである。
また、前記粗化層の厚さは、0.5〜7μmであることが
望ましい。厚すぎても薄すぎてもソルダーレジスト層や
はんだ体との密着性が低下するからである。
場合には、そのパッド表面にニッケル−金めっきを施し
ておくとよい。ニッケル層は、銅との密着性を改善し、
また金との密着性にも優れ、金層ははんだ体との馴染み
がよいからである。はんだ体は、層状であってもよく、
ボール状のいわゆる「はんだバンプ」であってもよい。
一方法について説明する。 (1) まず、コア基板の表面に内層銅パターンを形成した
配線基板を作製する。このコア基板への銅パターンは、
銅張積層板をエッチングして行うか、あるいは、ガラス
エポキシ基板やポリイミド基板、セラミック基板、金属
基板などの基板に無電解めっき用接着剤層を形成し、こ
の接着剤層表面を粗化して粗化面とし、ここに無電解め
っきを施す方法、もしくはその粗化面全体に無電解めっ
きを施し、めっきレジストを形成し、めっきレジスト非
形成部分に電解めっきを施した後、めっきレジストを除
去し、エッチング処理して、電解めっき膜と無電解めっ
き膜からなる導体回路を形成する方法、により形成され
る。
銅−ニッケル−リンからなる粗化層を形成することがで
きる。この粗化層は、無電解めっきにより形成される。
この無電解めっき水溶液の液組成は、銅イオン濃度、ニ
ッケルイオン濃度、次亜リン酸イオン濃度は、それぞれ
2.2×10-2〜4.1 ×10-2 mol/l、 2.2×10-3〜 4.1×
10-3 mol/l、0.20〜0.25 mol/lであることが望まし
い。この範囲で析出する被膜の結晶構造は針状構造にな
るため、アンカー効果に優れるからである。この無電解
めっき浴には上記化合物に加えて錯化剤や添加剤を加え
てもよい。粗化層の形成方法としては、この他に前述し
た酸化−還元処理、銅表面を粒界に沿ってエッチングし
て粗化面を形成する方法などがある。
され、このスルーホールを介して表面と裏面の配線層を
電気的に接続することができる。また、スルーホールお
よびコア基板の導体回路間には樹脂が充填されて、平滑
性を確保してもよい。さらに、コア基板には、その内層
に導体回路を有していてもよく、その内層導体回路は、
コア基板を貫通するスルーホールによりコア基板表面の
導体回路と接続される。さらに、スルーホールに、金属
粒子、無機粒子、樹脂粒子を含む樹脂組成物が充填され
て、その充填樹脂を被覆する導体層が形成されていても
よい。この導体層にバイアホールを接続させることで、
配線の高密度化を図ることができる。
上に、層間樹脂絶縁層を形成する。本発明では、層間樹
脂絶縁材として無電解めっき用接着剤を用いることが望
ましい。この無電解めっき用接着剤は、硬化処理された
酸あるいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、硬化処
理によって酸あるいは酸化剤に難溶性となる未硬化の耐
熱性樹脂中に分散されてなるものが最適である。この理
由は、酸や酸化剤で処理することにより、耐熱性樹脂粒
子が溶解除去されて、表面に蛸つぼ状のアンカーからな
る粗化面を形成できるからである。
硬化処理された前記耐熱性樹脂粒子としては、平均粒
径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平均粒径が2μm
以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、平均粒
径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が2μm以
下の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が2〜10μ
mの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒径が2μm以下の耐
熱性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なくとも1種
を付着させてなる疑似粒子、平均粒径が 0.1〜0.8 μ
mの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が 0.8μmを超え2μm
未満の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が 0.1〜
1.0 μmの耐熱性樹脂粉末、から選ばれるいずれか少な
くとも1種を用いることが望ましい。これらは、より複
雑なアンカーを形成できるからである。
着剤層を乾燥した後、必要に応じてバイアホール形成用
開口を設ける。このとき、感光性樹脂の場合は、露光,
現像してから熱硬化することにより、また、熱硬化性樹
脂の場合は、熱硬化したのちレーザー加工することによ
り、前記接着剤層にバイアホール形成用の開口部を設け
る。
存在するエポキシ樹脂粒子を酸あるいは酸化剤によって
溶解または分解して除去し、接着剤層表面を粗化処理す
る。ここで、上記酸としては、リン酸、塩酸、硫酸、あ
るいは蟻酸や酢酸などの有機酸があるが、特に有機酸を
用いることが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホ
ールから露出する金属導体層を腐食させにくいからであ
る。一方、上記酸化剤としては、クロム酸、過マンガン
酸塩(過マンガン酸カリウムなど)を用いることが望ま
しい。
板に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イオ
ンや貴金属コロイドなどを用いることが望ましく、一般
的には、塩化パラジウムやパラジウムコロイドを使用す
る。なお、触媒核を固定するために加熱処理を行うこと
が望ましい。このような触媒核としてはパラジウムがよ
い。
無電解めっきを施し、粗化面全面に、その粗面に沿って
凹凸を有する薄膜の無電解めっき膜を形成する。このと
き、無電解めっき膜の厚みは、 0.1〜5μm、より望ま
しくは 0.5〜3μmとする。つぎに、無電解めっき膜上
にめっきレジストを形成する。めっきレジスト組成物と
しては、特にクレゾールノボラック型エポキシ樹脂やフ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂のアクリレートとイ
ミダゾール硬化剤からなる組成物を用いることが望まし
いが、他に市販品のドライフィルムを使用することもで
きる。
〜30℃の水で水洗する。この理由は、水洗温度が35℃を
超えると水が揮発してしまい、無電解めっき膜の表面が
乾燥して、酸化してしまい、電解めっき膜が析出しな
い。そのため、エッチング処理により、無電解めっき膜
が溶解してしまい、導体が存在しない部分が生じてしま
う。一方、10℃未満では水に対する汚染物質の溶解度が
低下し、洗浄力が低下してしまうからである。特に、バ
イアホールのランドの径が 200μm以下になると、めっ
きレジストが水をはじくため、水が揮発しやすく、電解
めっきの未析出という問題が発生しやすい。なお、洗浄
水の中には、各種の界面活性剤、酸、アルカリを添加し
ておいてもよい。また、洗浄後に硫酸などの酸で洗浄し
てもよい。
めっきを施し、導体回路、ならびにバイアホールを形成
する。ここで、上記電解めっきとしては、銅めっきを用
いることが望ましい。
後、硫酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過
硫酸アンモニウムなどのエッチング液でめっきレジスト
下の無電解めっき膜を溶解除去して、独立した導体回路
とする。
する。粗化層の形成方法としては、エッチング処理、研
磨処理、酸化還元処理、めっき処理がある。これらの処
理のうち酸化還元処理は、NaOH(20g/l)、NaClO
2(50g/l)、Na3PO4(15.0g/l)の水溶液を酸化
浴(黒化浴)とし、NaOH( 2.7g/l)、NaBH4(1.0 g
/l)の水溶液を還元浴とする。また、銅−ニッケル−
リン合金層からなる粗化層は、無電解めっき処理による
析出により形成する。この合金の無電解めっき液として
は、硫酸銅1〜40g/l、硫酸ニッケル 0.1〜 6.0g/
l、クエン酸10〜20g/l、次亜リン酸塩10〜100 g/
l、ホウ酸10〜40g/l、アセチレン含有ポリオキシエ
チレン系の界面活性剤0.01〜10g/lの水溶液からなる
液組成のめっき浴を用いることが望ましい。
して、無電解めっき用接着剤層を形成する。 (12)さらに、 (3)〜(9) の工程を繰り返してさらに上層
の導体回路を設け、はんだパッドとして機能する平板状
導体パッドとバイアホールを形成し、多層配線基板を得
る。 (13)ついで、導体パッドとバイアホール表面に粗化層を
設ける。この粗化層の形成方法は、前記(10)で説明した
ものと同様である。
面に、本発明にかかるソルダーレジスト組成物を塗布す
る。ソルダーレジスト層を塗布する際に、前記配線基板
は、垂直に立てた状態でロールコータの一対の塗布用ロ
ールのロール間に挟み、下側から上側へ搬送させて基板
の両面にソルダーレジスト組成物を同時に塗布すること
が望ましい(図21参照)。この理由は、現在のプリント
配線板の基本仕様は両面であり、カーテンコート法(樹
脂を滝のように上から下へ流し、この樹脂の”カーテ
ン”に基板をくぐらせて塗布する方法)では、片面しか
塗布できないからである。前述したソルダーレジスト組
成物は、両面同時に塗布する上記方法のために使用でき
る。即ち、前述したソルダーレジスト組成物は、粘度が
25℃で1〜10Pa・sであるため、基板を垂直に立てて塗
布しても流れず、また転写も良好である。
を60〜80℃で5〜60分間乾燥し、この塗膜に、開口部を
描画したフォトマスクフィルムを載置して露光、現像処
理することにより、導体回路のうちパッド部分を露出さ
せた開口部を形成する。このようにして開口部を形成し
た塗膜を、さらに80℃〜150 ℃で1〜10時間の熱処理に
より硬化させる。これにより、開口部を有するソルダー
レジスト層は導体回路の表面に設けた粗化層と密着す
る。
径よりも大きくすることができ、パッドを完全に露出さ
せてもよい。この場合、フォトマスクがずれてもパッド
がソルダーレジストで被覆されることはなく、またソル
ダーレジストがはんだ体に接触せず、はんだ体にくびれ
が生じないため、クラックが発生しにくくなる。逆に、
前記開口部の開口径は、パッドの径よりも小さくするこ
とができ、この場合、パッド表面の粗化層とソルダーレ
ジストが密着する。また、いわゆるセミアディティブ法
を採用する場合は、無電解めっき用接着剤の粗化層の深
さが浅くなり(1〜3μm)、まためっきレジストがな
いのでパッドが剥離やすいが、ソルダーレジストの開口
部の開口径を、パッドの径よりも小さくして、パッドの
一部をソルダーレジスト層で被覆することにより、パッ
ド剥離を抑制することができる。
んだパッド部上に「ニッケル−金」の金属層を形成す
る。
ッド部上にはんだ体を供給する。はんだ体の供給方法と
しては、はんだ転写法や印刷法を用いることができる。
ここで、はんだ転写法は、プリプレグにはんだ箔を貼合
し、このはんだ箔を開口部分に相当する箇所のみを残し
てエッチングすることによりはんだパターンを形成して
はんだキャリアフィルムとし、このはんだキャリアフィ
ルムを、基板のソルダーレジスト開口部分にフラックス
を塗布した後、はんだパターンがパッドに接触するよう
に積層し、これを加熱して転写する方法である。一方、
印刷法は、パッドに相当する箇所に貫通孔を設けたメタ
ルマスクを基板に載置し、はんだペーストを印刷して加
熱処理する方法である。
製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt%の濃度で
DMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感光性モノマ
ー(東亜合成製、アロニックスM315 )3.15重量部、消
泡剤(サンノプコ製、S−65) 0.5重量部、NMPを
3.6重量部を攪拌混合した。 .ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポ
キシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒
径1.0 μmのものを7.2 重量部、平均粒径 0.5μmのも
のを3.09重量部を混合した後、さらにNMP30重量部を
添加し、ビーズミルで攪拌混合した。 .イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重
量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−
907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S) 0.2
重量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合した。これらを混
合して2層構造の層間樹脂絶縁層を構成する上層側の接
着剤層として用いられる無電解めっき用接着剤を調製し
た。
製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt%の濃度で
DMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感光性モノマ
ー(東亜合成製、アロニックスM315 )4重量部、消泡
剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、NMPを 3.6
重量部を攪拌混合した。 .ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポ
キシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒
径 0.5μmのものを14.49 重量部、を混合した後、さら
にNMP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合し
た。 .イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重
量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−
907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S)0.2
重量部、NMP1.5 重量部を攪拌混合した。これらを混
合して、2層構造の層間樹脂絶縁層を構成する下層側の
絶縁剤層として用いられる樹脂組成物を調製した。
製、分子量310,YL983U)100重量部、表面にシランカッ
プリング剤がコーティングされた平均粒径 1.6μmのSi
O2 球状粒子(アドマテック製、CRS 1101−CE、ここ
で、最大粒子の大きさは後述する内層銅パターンの厚み
(15μm)以下とする) 170重量部、レベリング剤(サ
ンノプコ製、ペレノールS4)1.5 重量部を3本ロール
にて混練して、その混合物の粘度を23±1℃で45,000〜
49,000cps に調整した。 .イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)6.5
重量部。これらを混合して樹脂充填剤を調製した。
レイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両面に18μ
mの銅箔8がラミネートされている銅張積層板を出発材
料とした(図1参照)。まず、この銅張積層板をドリル
削孔し、めっきレジストを形成した後、無電解めっき処
理してスルーホール9を形成し、さらに、銅箔8を常法
に従いパターン状にエッチングすることにより、基板1
の両面に内層銅パターン4を形成した。
9を形成した基板を水洗いし、乾燥した後、酸化浴とし
て、NaOH(20g/l)、NaClO2(50g/l)、Na3PO
4(15.0g/l)の水溶液を用い、還元浴として、NaOH
( 2.7g/l)、NaBH4 ( 1.0g/l)の水溶液を用い
た酸化−還元処理により、内層導パターン4およびスル
ーホール9の表面に粗化層11を設けた(図2参照)。
コータを用いて塗布することにより、導体回路4間ある
いはスルーホール9内に充填し、70℃, 20分間で乾燥さ
せ、他方の面についても同様にして樹脂充填剤10を導体
回路4間あるいはスルーホール9内に充填し、70℃, 20
分間で加熱乾燥させた(図3参照)。
を、#600 のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いたベ
ルトサンダー研磨により、内層銅パターン4の表面やス
ルーホール9のランド表面に樹脂充填剤10が残らないよ
うに研磨し、次いで、前記ベルトサンダー研磨による傷
を取り除くためのバフ研磨を行った。このような一連の
研磨を基板の他方の面についても同様に行った。次い
で、 100℃で1時間、120 ℃で3時間、 150℃で1時
間、 180℃で7時間の加熱処理を行って樹脂充填剤10を
硬化した(図4参照)。
された樹脂充填剤10の表層部および内層導体回路4上面
の粗化層11を除去して基板両面を平滑化し、樹脂充填剤
10と内層導体回路4の側面とが粗化層11を介して強固に
密着し、またスルーホール9の内壁面と樹脂充填剤10と
が粗化層11を介して強固に密着した配線基板を得た。即
ち、この工程により、樹脂充填剤10の表面と内層銅パタ
ーン4の表面が同一平面となる。ここで、充填した硬化
樹脂のTg点は155.6 ℃、線熱膨張係数は44.5×10-6/
℃であった。
路4およびスルーホール9のランド上面に、厚さ 2.5μ
mのCu−Ni−P合金からなる粗化層(凹凸層)11を形成
し、さらに、その粗化層11の表面に厚さ 0.3μmのSn層
を設けた(図5参照、但し、Sn層については図示しな
い)。その形成方法は以下のようである。即ち、基板を
酸性脱脂してソフトエッチングし、次いで、塩化パラジ
ウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して、Pd触媒を付
与し、この触媒を活性化した後、硫酸銅8g/l、硫酸
ニッケル 0.6g/l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナ
トリウム29g/l、ホウ酸31g/l、界面活性剤(日信
化学工業製、サーフィノール465 ) 0.1g/lの水溶液
からなるpH=9の無電解めっき浴にてめっきを施し、
銅導体回路4上面およびスルーホール9のランド上面に
Cu−Ni−P合金の粗化層11を形成した。次いで、ホウフ
ッ化スズ0.1mol/l、チオ尿素1.0mol/lの水溶液を用
い、温度50℃、pH=1.2 の条件でCu−Sn置換反応さ
せ、粗化層11の表面に厚さ0.3 μmののSn層を設けた
(Sn層については図示しない)。
(粘度 1.5Pa・s)をロールコータで塗布し、水平状態
で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥を行い、絶縁
剤層2aを形成した。さらにこの絶縁剤層2aの上にAの無
電解めっき用接着剤(粘度7Pa・s)をロールコータを
用いて塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で
30分の乾燥を行い、接着剤層2bを形成し、厚さ35μmの
層間樹脂絶縁層2を形成した(図6参照)。
た基板の両面に、85μmφの黒円が印刷されたフォトマ
スクフィルムを密着させ、超高圧水銀灯により 500mJ/
cm2 で露光した。これをDMDG溶液でスプレー現像す
ることにより、その層間樹脂絶縁層2に85μmφのバイ
アホールとなる開口を形成した。さらに、当該基板を超
高圧水銀灯により3000mJ/cm2 で露光し、100 ℃で1時
間、その後 150℃で5時間の加熱処理をすることによ
り、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた
開口(バイアホール形成用開口6)を有する厚さ35μm
の層間樹脂絶縁層2を形成した(図7参照)。なお、バ
イアホールとなる開口には、スズめっき層を部分的に露
出させた。
板を、 800g/lのクロム酸水溶液に70℃で19分間浸漬
し、層間樹脂絶縁層2の接着剤層2bの表面に存在するエ
ポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、当該層間樹
脂絶縁層2の表面を粗面(深さ3μm)とし、その後、
中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした
(図8参照)。さらに、粗面化処理した該基板の表面
に、パラジウム触媒(アトテック製)を付与することに
より、層間樹脂絶縁層2の表面およびバイアホール用開
口6の内壁面に触媒核を付けた。
に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ0.6μmの無電解銅
めっき膜12を形成した(図9参照)。このとき、めっき
膜が薄いために無電解めっき膜表面には凹凸が観察され
た。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30 ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80 mg/l PEG 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕 70℃の液温度で30分
上に市販の感光性ドライフィルムを張り付け、マスクを
載置して、100 mJ/cm2 で露光、0.8 %炭酸ナトリウム
で現像処理し、厚さ15μmのめっきレジスト3を設けた
(図10参照)。
脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄してから、
以下の条件で電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅
めっき膜13を形成した(図11参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸銅 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アドテックジャパン製、カパラシドGL)1m
l/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
で剥離除去した後、そのめっきレジスト3下の無電解め
っき膜12を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理
して溶解除去し、無電解銅めっき膜12と電解銅めっき膜
13からなる厚さ18μmの導体回路(バイアホール7を含
む)5を形成した(図12参照)。さらに、70℃で800g/
l のクロム酸水溶液に3分間浸漬して、導体回路非形成
部分に位置する導体回路間の無電解めっき用接着剤層の
表面を1μmエッチング処理し、その表面に残存するパ
ラジウム触媒を除去した。
8g/l、硫酸ニッケル 0.6g/l、クエン酸15g/
l、次亜リン酸ナトリウム29g/l、ホウ酸31g/l、
界面活性剤(日信化学工業製、サーフィノール465 )
0.1g/lの水溶液からなるpH=9の無電解めっき液
に浸漬し、該導体回路5の表面に厚さ3μmの銅−ニッ
ケル−リンからなる粗化層11を形成した(図13参照)。
このとき、形成した粗化層11をEPMA(蛍光X線分析
装置)で分析したところ、Cu:98 mol%、Ni: 1.5 mol
%、P: 0.5 mol%の組成比であった。さらに、ホウフ
ッ化スズ 0.1 mol/l、チオ尿素 1.0 mol/lの水溶液
を用い、温度50℃、pH=1.2 の条件でCu−Sn置換反応
を行い、前記粗化層11の表面に厚さ0.3 μmののSn層を
設けた(Sn層については図示しない)。
により、さらに上層の導体回路を形成し、多層配線板を
得た。但し、Sn置換は行わなかった(図14〜19参照)。
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製)のエポ
キシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー
(分子量4000)を 46.67重量部、メチルエチルケトンに
溶解させた80wt%のビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェル製、エピコート1001)6.666 重量部および
同ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェル製、エピ
コートE-1001-B80 )6.666重量部、イミダゾール硬化
剤(四国化成製、2E4MZ-CN)1.6 重量部、平均粒子径1.
6μmのシリカ粒子(アドマテック製、CRS-1101-CE )1
8.9重量部、感光性モノマーである多価アクリルモノマ
ー(日本化薬製、R604 )1.5 重量部、同じく多価アク
リルモノマー(共栄社化学製、DPE6A ) 3.0重量部、ア
クリル酸エステル重合物からなるレベリング剤(共栄社
製、ポリフローNo.75 )0.36重量部を混合し、さらにこ
れらの混合物に対して光開始剤としてのイルガキュアI
-907(チバガイギー製)2.0 重量部、光増感剤としての
DETX-S(日本化薬製)0.2 重量部を加えて、DMDG(ジエ
チレングリコールジメチルエーテル)0.6 重量部を加
え、粘度を25℃で 1.4±0.3 Pa・sに調整したソルダー
レジスト組成物を得た。本実施例では、シリカ粒子を、
ソルダーレジスト組成物のシリカ粒子分を除く全固形分
に対して40重量%添加した。なお、粘度測定は、B型粘
度計(東京計器、 DVL-B型)で 60rpmの場合はローター
No.4、6rpm の場合はローターNo.3によった。
面に、上記ソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗
布した。次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処
理を行った後、円パターン(マスクパターン)が描画さ
れた厚さ5mmのフォトマスクフィルムを密着させて載置
し、1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMDG現像処理
した。そしてさらに、80℃で1時間、 100℃で1時間、
120℃で1時間、 150℃で3時間の条件で加熱処理し、
はんだパッド部分が開口した(開口径 200μm)ソルダ
ーレジスト層(厚み20μm)14を形成した。
た基板を、塩化ニッケル30g/l、次亜リン酸ナトリウ
ム10g/l、クエン酸ナトリウム10g/lの水溶液から
なるpH=5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬し
て、開口部に厚さ5μmのニッケルめっき層15を形成し
た。さらに、その基板を、シアン化金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム50
g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lの水溶液からな
る無電解金めっき液に93℃の条件で23秒間浸漬して、ニ
ッケルめっき層15上に厚さ0.03μmの金めっき層16を形
成した。
部に、はんだペーストを印刷して 200℃でリフローする
ことによりはんだバンプ(はんだ体)17を形成し、はん
だバンプ17を有するプリント配線板を製造した(図20参
照)。
こと以外は、実施例1と同様にしてはんだバンプを有す
るプリント配線板を製造した。
するソルダーレジスト組成物を用いたこと以外は、実施
例1と同様にしてはんだバンプを有するプリント配線板
を製造した。
るソルダーレジスト組成物を用いたこと以外は、実施例
1と同様にしてはんだバンプを有するプリント配線板を
製造した。
てブチルセルソルブアセテートを用いたこと以外は、実
施例1と同様にしてソルダーレジスト組成物を調製し、
はんだバンプを有するプリント配線板を製造した。
にあたり、ソルダーレジスト組成物中の無機微粉末の分
散性およびその組成物の塗布性ならびに解像度、ソルダ
ーレジスト層の平滑性について評価した。分散性の評価
は、断面を電子顕微鏡で観察して凝集の有無で判断し、
塗布性の評価は、目視にて未塗布部分の有無を確認する
ことにより行い、解像度の評価は、光学顕微鏡によりバ
イアホール底部に樹脂残りがあるか否かを確認すること
により行い、平滑性の評価は、断面を電子顕微鏡で観察
してソルダーレジスト層の凹凸の有無確認することによ
り行った。さらに、このようにして製造したプリント配
線板について、−55〜125 ℃で1000回のヒートサイクル
試験を実施し、光学顕微鏡によりソルダーレジスト層に
おけるクラック発生の有無を確認した。これらの結果を
表1に示す。
来のソルダーレジスト組成物に比べて、本発明のソルダ
ーレジスト組成物を用いれば、無機粒子の凝集もなく、
塗布性、解像度、平滑性に優れたソルダーレジスト層を
形成でき、ひいてはソルダーレジスト層の耐クラック性
に優れるプリント配線板を製造することができる。
ジスト組成物によれば、無機微粉末を含有しているの
で、ソルダーレジスト層の熱膨張率が低下し、導体層と
の熱膨張率差に起因したクラックの発生を抑制でき、ヒ
ートサイクル条件下での耐クラック性に優れるプリント
配線板を提供することができる。しかも、本発明のソル
ダーレジスト組成物によれば、グリコールエーテル系溶
剤を含有させることで無機微粉末の良好な分散性を確保
することができ、またアクリル酸エステル重合物を含有
させることでソルダーレジスト層の平滑性を確保するこ
とができる。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
工程を示す図であり、(b) はその塗布工程に用いる塗布
用ローラーの表面構造を示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の
アクリレート、イミダゾール硬化剤、グリコールエーテ
ル系溶剤および無機微粉末を主成分とすることを特徴と
するソルダーレジスト組成物。 - 【請求項2】 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の
アクリレート、イミダゾール硬化剤、アクリル酸エステ
ル重合物および無機微粉末を主成分とすることを特徴と
するソルダーレジスト組成物。 - 【請求項3】 前記無機微粉末は、ソルダーレジスト組
成物の全固形分に対して1〜45wt%の割合で添加したこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のソルダーレジ
スト組成物。 - 【請求項4】 導体回路を形成した配線基板の表面にソ
ルダーレジスト層を有するプリント配線板において、 前記ソルダーレジスト層は、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂のアクリレート、イミダゾール硬化剤、グリ
コールエーテル系溶剤および無機微粉末を主成分とする
ことを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項5】 導体回路を形成した配線基板に対し、そ
の表面にソルダーレジスト層を設けると共にこのソルダ
ーレジスト層に設けた開口部から露出する前記導体回路
の一部をパッドとして形成し、そのパッド上にはんだ体
を供給保持してなるプリント配線板において、 前記ソルダーレジスト層は、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂のアクリレート、イミダゾール硬化剤、グリ
コールエーテル系溶剤および無機微粉末を主成分とする
ことを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項6】 導体回路を形成した配線基板の表面にソ
ルダーレジスト層を有するプリント配線板において、 前記ソルダーレジスト層は、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂のアクリレート、イミダゾール硬化剤、アク
リル酸エステル重合物および無機微粉末を主成分とする
ことを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項7】 導体回路を形成した配線基板に対し、そ
の表面にソルダーレジスト層を設けると共にこのソルダ
ーレジスト層に設けた開口部から露出する前記導体回路
の一部をパッドとして形成し、そのパッド上にはんだ体
を供給保持してなるプリント配線板において、 前記ソルダーレジスト層は、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂のアクリレート、イミダゾール硬化剤、アク
リル酸エステル重合物および無機微粉末を主成分とする
ことを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項8】 前記ソルダーレジスト層中の無機微粉末
は、ソルダーレジストの全固形分に対して1〜45wt%の
割合で添加したことを特徴とする請求項4〜7のいずれ
か1項に記載のプリント配線板。 - 【請求項9】 前記導体回路の表面には、粗化層が形成
されてなる請求項4〜7のいずれか1項に記載のプリン
ト配線板。 - 【請求項10】 前記粗化層は、銅−ニッケル−リンから
なる合金層である請求項9に記載のプリント配線板。
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---|---|---|---|
JP10176906A JP2000010276A (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | ソルダーレジスト組成物およびプリント配線板 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017010189A1 (ja) * | 2015-07-15 | 2017-01-19 | 株式会社村田製作所 | 塗膜形成用組成物及び電子部品 |
KR20210085639A (ko) * | 2019-12-31 | 2021-07-08 | 한국다이요잉크 주식회사 | 감광성 수지 조성물 및 솔더 레지스트 |
JP2021120459A (ja) * | 2016-12-02 | 2021-08-19 | 味の素株式会社 | 樹脂組成物 |
-
1998
- 1998-06-24 JP JP10176906A patent/JP2000010276A/ja active Pending
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CN107849386A (zh) * | 2015-07-15 | 2018-03-27 | 株式会社村田制作所 | 涂膜形成用组合物和电子部件 |
JPWO2017010189A1 (ja) * | 2015-07-15 | 2018-04-19 | 株式会社村田製作所 | 塗膜形成用組成物及び電子部品 |
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KR20210085639A (ko) * | 2019-12-31 | 2021-07-08 | 한국다이요잉크 주식회사 | 감광성 수지 조성물 및 솔더 레지스트 |
KR102390512B1 (ko) | 2019-12-31 | 2022-04-26 | 한국다이요잉크 주식회사 | 감광성 수지 조성물 및 솔더 레지스트 |
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