JP2000009491A - 位置検出方法ならびにその回路 - Google Patents

位置検出方法ならびにその回路

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JP2000009491A
JP2000009491A JP10171832A JP17183298A JP2000009491A JP 2000009491 A JP2000009491 A JP 2000009491A JP 10171832 A JP10171832 A JP 10171832A JP 17183298 A JP17183298 A JP 17183298A JP 2000009491 A JP2000009491 A JP 2000009491A
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inverter
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Katsumi Arisaka
克已 有坂
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 倍の密度を持つ位置検出信号を、安定に生成
することのできる位置検出方法と、倍の検出精度をあげ
つつも、全体の回路規模、特にアナログ部の回路規模を
抑えた位置検出の方法ならびにその回路を提供すること
にある。 【解決手段】チョッパ型コンパレータを用い(例えば、
CH1とCH2)、ピーク点の検出と、ゼロクロス点の
検出(例えばCH2による)を行ない、検出したピーク
点とゼロクロス点を論理合成(排他的論理輪47)する
ことにより、2倍精度の位置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は位置検出方法並びに
位置検出回路に関するものであり、例えば電子写真式複
写機の画像読取り部の駆動系や、インクジェットプリン
タ等のキャリッジの送り系での送り位置を検出するリニ
アエンコーダなどに使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、書き込みヘッドを有するシリアル
プリンタについて例をあげると、書き込み精度(印字精
度)を確保するため、そのヘッドを含むキャリッジがど
れ位移動したかを検出し、検出結果に応じて書き込み
(印字)を実施していた。ここで、キャリッジがどれ位
移動したかを、例えば、磁気パターン等が記録されたリ
ニアスケールを本体に固定し、印字ヘッドを含むキャリ
ッジを、前記リニアスケールに近接して配置し、前記キ
ャリッジ上にMRヘッド等の磁気(パターン)検出手段
を設け、キャリッジの位置検出をすることにより、リニ
アエンコーダを実現し、印字ヘッドの位置を把握して印
字の高精度化に対処していた。
【0003】図9はキャリッジの位置検出回路の従来の
一例の回路のブロック図である。図9の参照番号10は
リニアスケールの磁気パターンを読取る磁気ヘッドであ
り、11は、読み出した微小信号を適当な大きさの振幅
まで増幅する増幅回路、12は前記増幅された信号を2
値化するためのコンパレータ、13は信号比較動作時の
比較基準電圧を定めるためのDA変換器、14は信号比
較結果からその変化点をもとめるエッジ検出回路、15
はエッジ検出回路の出力パルスをカウントする位置検出
カウンタである。
【0004】図9に示す従来例の動作を図10の波形図
を用いて説明すると次のようになる。磁気ヘッド10で
検出され増幅器11に入力される信号の波形は、リニア
スケールの磁気パターンを反映して概正弦波をなしてお
り、波形整形を含む増幅回路11により、その出力波形
は、図10の(1)に示すように、概正弦波となる。
【0005】いま、磁気パターンの間隔がd、ヘッドの
移動速度をvとすると、出力波形の周期となるピークの
時間間隔λは λ=d/v となる。ここで、図示していないプロセッサから、設定
の指示出力による比較基準電圧のデータがDA変換器1
3に設定されると、図10の(1)の横軸方向に描かれ
ている破線の出力をDA変換器13は出力レベルとす
る。
【0006】コンパレータ12には、前記増幅回路11
の出力と、DA変換器13の出力との両電圧値が入力さ
れ、比較され、図10(2)に示すような2値信号がコ
ンパレータ12から出力される。コンパレータ12より
出力された2値信号は、フリップフロップ(F/F)回
路等を用いて容易に生成可能なエッジ検出回路14によ
り、図10(2)の波形のエッジ部分を検出し、図10
(3)に示すような細い時間幅でのパルス信号を出力す
る。
【0007】従って、前記パルス信号すなわち位置検出
信号をカウンタ15でカウントすることにより、これを
プロセッサにより読み取り、ヘッドのホームポジション
からの位置をプロセッサが把握できるが、磁気パターン
の間隔d(すなわち分解能)は、前記図10(3)のパ
ルス信号の周期λで位置を把握するので、精度を向上さ
せるためには、リニアスケール上の磁気パターンを細か
くすることが考えられる。しかしながら、磁気特性上か
ら磁気パターンを細かくするのには限度がある。
【0008】この限度を越える方法として、次に示すよ
うに、回路技術を用い磁気パターンの分解能以上のパル
ス信号を生成する方法が幾つか考えられている。第1の
従来の方法としては、前記パルス信号λの周期を別途高
周波でカウントすることでλを計測し、パルス信号出力
後のλ/2の時刻に、第2のパルス信号を出力し、両パ
ルス信号を混合することで、2倍の周波数の、つまり原
パルス信号の1/2の周期での位置検出が可能とする方
法がある。しかし、この方法では、高精度な周期計測手
段が必要となり、回路規模が増大する。それに加え、原
パルス信号の間に半分のタイミングで第2のパルスを生
成してしているので、その間ではヘッドを含むキャリッ
ジが等速運動をしていることが前提となっている。も
し、等速でないときには逆に印字位置にジッタなどが発
生し、印字出力結果に目障りなムラが発生する恐れがあ
る。従来に行われていた他の方法としては、磁気ヘッド
出力信号のピークを検出し、そのピーク位置で変化する
2値信号を生成する方法が考えられている。この方法で
は、ピーク検出に、磁気ヘッドの出力信号が概正弦波で
あることを利用し、オペアンプ等を用いた微分回路もし
くは積分回路を構成し、λ/2の位置を生成しているて
いる。しかし、この方法は、微分回路や積分回路をアナ
ログ回路で構成しているため、アナログ回路としてみれ
ばノイズ発生源となるデジタル回路の近傍に配置せざる
をえない。従って、微分回路では外来ノイズ等で不要な
ピーク位置を検出することが生じたり、積分回路ではノ
イズ等で誤差が蓄積されることが生じ、印字ヘッドの送
り位置が後方になる程、位置精度が悪くなる恐れがあ
る。更に、第1の従来の方法と同じように、回路規模が
増大する。特にアナログ回路の部分が増大するため、後
段のシステムを含め、大規模LSI等で集積化すること
が難しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来例に鑑
み本発明は、ゼロクロス点の検出とピーク点の検出を行
うことにより、従来の倍の位置検出信号を、安定に生成
することのできる位置検出方法を提供することにある。
また本発明は、従来の倍の検出精度をあげつつも、全体
の回路規模、特にアナログ部の回路規模を抑えた位置検
出の方法ならびにその回路を提供することにある。
【0010】更に本発明は、大規模LSI等に集積化す
る際に、構築しやすい回路構成を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の従来例
の課題に鑑みてなされた発明の位置検出方法は、位置に
対応して記録してある位置情報記録部より読み取ったほ
ぼ正弦波の持つ位置情報から、前記位置情報の2倍精度
の位置を検出する方法であって、前記位置情報記録部よ
り読み取ったほぼ正弦波の位置情報のゼロクロス点とピ
ーク点を検出し、前記両方の検出点の信号に基づいて、
位置情報とする。
【0012】ここで、前記位置情報記録部には、磁気パ
ターンで位置情報が記録されていることを特徴とし、ま
た、第1と第2のチョッパ型コンパレータを備え、第1
のチョッパ型コンパレータではピーク点の検出を行な
い、第2のチョッパ型コンパレータではゼロクロス点の
検出を行ない、第1と第2のチョッパ型コンパレータの
検出点を合成することにより、2倍精度の位置を検出す
る位置検出方法を提供する。
【0013】更に、本発明の位置検出回路は以下の構成
を備える。即ち、第1の入力または第2の入力を選択し
出力する第1の切り替えスイッチを備え、第1の入力に
は位置に対応して記録してある位置情報を読み取り部に
より読み取り増幅回路により増幅した概正弦波の信号を
被比較電圧として与え、第2の入力には前記被比較電圧
をサンプルホールドして第1の比較電圧として与え、前
記第1の切り替えスイッチの出力は入力信号により充電
される第1のコンデンサの片方の端子に接続し、該コン
デンサの他方の端子は第1のインバータの入力に接続
し、更に前記第1のインバータの入力と出力を導通させ
る第1の導通スイッチとより構成される第1のチョッパ
型コンパレータと、前記第1のチョッパ型コンパレータ
に対応して第1のラッチを備え、第1の期間に前記第1
のチョッパ型コンパレータは、第1の切り替えスイッチ
により第2の入力を選択し、第1のコンデンサの入力側
を第1の比較電圧とすると共に、第1の導通スイッチを
導通させ、第1のコンデンサと第1のインバータとの接
続点を第1のインバータのスレシホールド電圧に設定し
て、第1のコンデンサの充電を行い、所定の時間経過
後、続く第2の期間に前記第1のチョッパ型コンパレー
タは、第1の導通スイッチを遮断すると共に、第1の切
り替えスイッチにより第2の入力を選択し第1の比較電
圧を選択し、所定の時間経過後に第1のインバータから
出力される、前記被比較電圧と前記第1の比較電圧の大
小に対応する信号を前記第1のラッチにセットし、更
に、第3の入力または第4の入力を選択し出力する第2
の切り替えスイッチを備え、第3の入力には前記被比較
電圧を与え、第4の入力には前記被比較電圧のゼロクロ
ス点の電圧に相当するアナログ電圧としての第2の比較
電圧を与え、前記第2の切り替えスイッチの出力は入力
信号により充電される第2のコンデンサの片方の端子に
接続し、該コンデンサの他方の端子は第2のインバータ
の入力に接続し、更に前記第2のインバータの入力と出
力を導通させる第2の導通スイッチとより構成される第
2のチョッパ型コンパレータと、前記第2のチョッパ型
コンパレータに対応して第2のラッチとを備え、前記第
1の期間に前記第2のチョッパ型コンパレータは、第2
の切り替えスイッチにより第4の入力を選択し、第2の
コンデンサの入力側を第2の比較電圧とすると共に、第
2の導通スイッチを導通させ、第2のコンデンサと第2
のインバータとの接続点を第2のインバータのスレシホ
ールド電圧として、第2のコンデンサの充電を行い、所
定の時間経過後、続く前記第2の期間に第2のチョッパ
型コンパレータは、第2の導通スイッチを遮断すると共
に、第2の切り替えスイッチで第3の入力を選択し、所
定の時間経過後に第2のインバータから出力される、前
記被比較電圧と前記第2の比較電圧の大小に対応する信
号を前記第2のラッチにセットし、前記第1の期間と続
く第2の期間を前記被比較電圧の周波数よりも十分に高
い周波数で繰り返し、前記第1のラッチ出力の極性が変
わったことにより、被比較電圧のピーク点を検出し、前
記第2のラッチ出力の極性が変わったことにより、前記
被比較電圧のゼロクロス点を検出し、前記第1のラッチ
出力と、前記第2のラッチ出力の排他的論理和をとり、
前記排他的論理和の出力の変化点を検出位置とする位置
検出回路を提供し、また、前記アナログ電圧は、外部装
置からディジタル信号を与え、DAコンバータによりア
ナログ電圧に変換するように構成されている位置検出回
路を提供する。
【0014】更に本発明の他の様態に従えば、第1の入
力または第2の入力を選択し出力する切り替えスイッチ
を備え、前記第1の入力には位置に対応して記録してあ
る位置情報を読み取り部により読み取り増幅回路により
増幅した概正弦波の信号を被比較電圧として与え、前記
第2の入力には前記被比較電圧のゼロクロス点の電圧に
相当するアナログ電圧としての比較電圧を与え、前記切
り替えスイッチの出力は入力信号により充電されるコン
デンサの片方の端子に接続し、該コンデンサの他方の端
子はインバータの入力に接続し、更に前記インバータの
入力と出力を導通させる導通スイッチとより構成される
チョッパ型コンパレータと、第1のラッチと、第2のラ
ッチを備え、第1の期間では前記切り替えスイッチを被
比較電圧側にし、最初に前記導通スイッチを導通させ前
記コンデンサと前記インバータとの接続点を前記インバ
ータのスレシホールド電圧とし、また前記コンデンサの
入力側を前記被比較電圧として前記コンデンサの充電を
行い、所定の時間経過後に前記導通スイッチを遮断し、
更に所定の時間経過後に前記インバータから出力される
前記被比較電圧が増加したか減少したかに対応する信号
を前記第1のラッチにセットし、続く第2の期間では前
記切り替えスイッチを前記比較電圧側にし、最初に前記
導通スイッチを導通させ前記コンデンサと前記インバー
タとの接続点を前記インバータのスレシホールド電圧と
し、また前記コンデンサの入力側を前記アナログ電圧と
して前記コンデンサの充電を行い、所定の時間経過後に
前記切り替えスイッチを被比較電圧側にすると共に前記
導通スイッチを遮断し、更に所定の時間経過後に前記イ
ンバータから出力される前記被比較電圧の前記比較電圧
に対する大小対応する信号を前記第2のラッチにセット
し、前記第1の期間と続く第2の期間を前記被比較電圧
の周波数よりも十分に高い周波数で繰り返し、前記第1
のラッチ出力の極性が変わったことにより、被比較電圧
のピーク点を検出し、前記第2のラッチ出力の極性が変
わったことにより、前記被比較電圧のゼロクロス点を検
出し、前記第1のラッチ出力と、前記第2のラッチ出力
の排他的論理和をとり、前記排他的論理和の出力の変化
点を検出位置とする位置検出回路を提供する。
【0015】ここで、前記アナログ電圧は、外部装置か
らディジタル信号を与え、DAコンバータによりアナロ
グ電圧に変換するように構成されていることを特徴とす
る。他の様態に従えば、第1の入力または第2の入力を
選択し出力する第1の切り替えスイッチを備え、第1の
入力には位置に対応して記録してある位置情報を読み取
り部により読み取り、増幅部により増幅した概正弦波の
信号を被比較電圧として与え、第2の入力には比較電圧
側として、第2の切り替えスイッチの出力を与え、前記
第1の切り替えスイッチの出力は入力信号により充電さ
れるコンデンサの片方の端子に接続し、該コンデンサの
他方の端子はインバータの入力に接続し、またインバー
タの入力と出力を導通させる導通スイッチとより構成さ
れるチョッパ型コンパレータと、前記第2の切り替えス
イッチは第3の入力または第4の入力を選択し出力する
スイッチであって、第3の入力には前記被比較電圧をサ
ンプルホールドした出力を第1の比較電圧として与え、
第4の入力には前記被比較電圧のゼロクロス点の電圧に
相当するアナログ電圧を第2の比較電圧として与え、更
に前記チョッパ型コンパレータの前記第1の比較電圧と
比較した結果である第1の出力に対応する第1のラッチ
と、前記チョッパ型コンパレータの前記第2の比較電圧
と比較した結果である第2の出力に対応する第2のラッ
チとを備え、第1の期間には前記第2の切り替えスイッ
チにより前記第3の入力の、被比較電圧をサンプルホー
ルドした第1の比較電圧を選択し、前記チョッパ型コン
パレータは、第1の切り替えスイッチにより第2の入力
を選択しコンデンサの入力側を第1の比較電圧とすると
共に、前記導通スイッチを導通させ、前記コンデンサと
第1のインバータとの接続点を前記インバータのスレシ
ホールド電圧に設定して該コンデンサの充電を行い、所
定の時間経過後、前記導通スイッチを遮断すると共に、
前記第1の切り替えスイッチにより前記第1の入力を選
択し、所定の時間経過後に前記インバータから出力され
る、前記被比較電圧と前記第1の比較電圧との大小に対
応する信号を前記第1のラッチにセットし、第2の期間
には前記第2の切り替えスイッチにより前記第4の入力
の第2の比較電圧を選択し、前記チョッパ型コンパレー
タは、第1の切り替えスイッチにより第2の入力を選択
しコンデンサの入力側を第2の比較電圧とすると共に、
前記導通スイッチを導通させ、前記コンデンサと第1の
インバータとの接続点を前記インバータのスレシホール
ド電圧に設定して該コンデンサの充電を行い、所定の時
間経過後、前記導通スイッチを遮断すると共に、前記第
1の切り替えスイッチにより前記第1の入力を選択し、
所定の時間経過後に前記インバータから出力される、前
記被比較電圧と前記第2の比較電圧との大小に対応する
信号を前記第2のラッチにセットし、前記第1の期間お
よび第2の期間を前記被比較電圧の周波数よりも十分に
高い周波数で繰り返し、前記第1のラッチ出力の極性が
変わったことにより、被比較電圧のピーク点を検出し、
前記第2のラッチ出力の極性が変わったことにより、前
記被比較電圧のゼロクロス点を検出し、前記第1のラッ
チ出力と、前記第2のラッチ出力の排他的論理和をと
り、前記排他的論理和の出力の変化点を検出位置とする
位置検出回路を提供し、ここで、前記アナログ電圧は、
外部装置からディジタル信号を与え、DAコンバータに
よりアナログ電圧に変換するように構成され、更に、前
記第1の期間と、第2の期間は、前記排他的論理輪の出
力が偽の時に前記第1の期間を選択し、真のときに第2
の期間を選択する位置検出回路を提供することにより、
前記問題を解決するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の全体の構成
を説明する。 図1において、10は位置に対応するリ
ニアスケールの磁気パターンを読取る磁気ヘッドH、1
1は、読み出した微小信号を波形整形し適当な大きさの
振幅まで増幅する増幅回路A、13は信号比較動作時の
比較基準電圧を出力するDA変換器である。
【0017】17は、被比較信号である増幅回路11の
出力と、プロセッサから設定されたDA変換器13の出
力とを用い、信号の処理、比較を行う本発明の中核をな
す複合型コンパレータで、被比較信号のピーク点毎に反
転する出力を端子18に出力し、ゼロクロス毎に反転す
る出力を端子19に出力する。16は排他的論理輪回
路、14は排他的論理和の出力結果からその変化点をも
とめるエッジ検出回路、15はエッジ検出回路の出力パ
ルスをカウントする位置検出カウンタである。
【0018】次に図2を用い、本発明の概略の動作を説
明する。図1に示す磁気ヘッドH(10)で検出された
信号はリニアスケールの磁気パターンを反映して概正弦
波をなしている。従って、波形整形を含む増幅回路(1
1)で増幅した出力波形、即ち被比較電圧は、図2の
(1)のようになる。いま、磁気パターンの間隔をd、
ヘッドの移動速度をvとすると、出力波形の周期となる
ピークの時間間隔λは λ=d/v となる。
【0019】ここで、図示していないが、プロセッサか
らの設定の指示出力による前記被比較電圧の略ゼロクロ
ス電圧(概正弦波の交流成分のゼロクロス点の電位を以
下ゼロクロス電圧と呼ぶ)の比較基準電圧データが、D
Aコンバータ13に設定されると、図2の(1)の横軸
方向に描かれている破線の出力をDAコンバータ13は
ゼロクロス点の電位として出力する。
【0020】複合型コンパレータ17は、増幅回路11
の出力(被比較電圧)とDAコンバータ13の出力(ゼ
ロクロス電圧)が入力され、比較処理が行われ、図2の
(2)に示すゼロクロス電圧点で反転する信号が端子1
8に出力される。更に、増幅器11の出力信号(被比較
電圧)の処理を行い、被比較電圧の増加か又は滅少を検
出し、増加している時には論理「1」、滅少している時
には論理「0」と2値化し、図2(3)に示すような信
号として端子19に出力する。
【0021】次に、端子18の出力信号と、端子19の
出力信号を、排他的論理和回路16で演算すると、図2
(4)に示すように、ゼロクロス点とピーク点で変化す
る信号を生成できる。この2値信号は、F/F回路等を
用いて容易に生成可能なエッジ検出回路14により、図
2(4)の波形のエッジ部分を検出し、図2(5)に示
すような細い時間幅でのパルス信号を出力する。従っ
て、前記パルス信号すなわち位置検出信号をカウンタ1
5でカウントすることにより、ヘッドのホームポジショ
ンからの位置を把握することが可能になる。
【0022】以下、本発明の中核部(図1の点線で囲ん
だ20で示す部分)である、コンパレータのブロックに
ついて、以下実施例の回路のブロック図とタイミングチ
ャート図を用い、その構成と動作を詳細に説明する。 (比較部の例)図3は本発明の要部である比較部の一例
を示すブロック図で、点線で囲んであるCH1とCH2
は、第1と第2のチョッパ型コンパレータである。
【0023】図3において、30は磁気パターンを磁気
ヘッド10が読み取り増幅回路11により波形整形増幅
された被比較電圧Vinが入力される入力端子、31は
図示してないプロセッサの指示により設定値が与えられ
る端子、32は所定のタイミングφ34で制御されるサ
ンプルホールド回路、33はプロセッサの指示により出
力電圧が設定されるDAコンバータ、34と35は制御
信号φ31により入力のどちらかを選択するスイッチ、
36と37はコンデンサ、38と39は制御信号φ32
により導通/遮断の制御が行われるアナログスイッチ、
40と41はインバータ、42と43はインバータ、4
4と45はDフリップフロップ(DFF)、46は前記
DFFのラッチ信号(ラッチタイミング信号)φ33を
入力する端子、47は排他的論理和回路、48は本回路
ブロックの出力端子である。
【0024】従って、第1のチョッパ型コンパレータ
は、選択スイッチ34と、コンデンサ36と、インバー
タ40と、アナログスイッチ38で構成されており、入
力には被比較電圧Vinと、被比較電圧のサンプルホー
ルド回路32の出力が与えられている。また、第2のチ
ョッパ型コンパレータは、選択スイッチ35と、コンデ
ンサ37と、インバータ41と、アナログスイッチ39
で構成されており、入力には被比較電圧Vinと、プロ
セッサの指示により出力電圧が設定されるDAコンバー
タ33の出力が与えられている。
【0025】図3に示す実施例1の第1のチョッパ型コ
ンパレータと、第2のチョッパ型コンパレータの制御の
動作を図4に示すタミングチャートを用いて説明する。
サンプルホールド回路32は、図4に示すように、制御
信号φ34が論理「1」(以下Hと記す)のとき入力を
サンプルし、制御信号φ34が論理「0」(以下Lと記
す)のとき以前にサンプルした電圧値をホールドしてい
る。
【0026】スイッチ34と35は、制御信号φ31が
Lのときに、図3に示す下側の接点に接触し導通し、制
御信号φ31がHのとき上側の接点に接触し導通する。
また、スイッチ38と39は、制御信号φ32がHのと
き導通し、Lのとき遮断する。図4において、区間<A
>をの区間を充電期間、区間<B>を比較期間と呼ぶこ
とにする。 [充電期間<A>]ここで、図4に示す区間<A>のと
きについての回路の動作を考えてみる。充電期間<A>
では、各制御信号φ31、φ32、φ33、φ34が
L,H,L,Lと制御する。従って、第1のチョッパ型
コンパレータの動作は、スイッチ34を介し、前記コン
デンサ36の左端には、以前の入力電圧値である前記サ
ンプルホールド回路33の出力電圧(M0)が比較電圧
として与えられる。また、前記コンデンサ36の右端に
は、導通スイッチ38が導通するのでインバータ40の
入力と出力が短絡し、従って、インバータ40のスレシ
ョールド電圧Vth1が印加される。
【0027】充電期間<A>での第2のチョッパ型コン
パレータの動作は、コンデンサ37の左端に図示してな
いプロセッサにより設定された電圧を出力する前記DA
コンバータ33のアナログ出力Vrが与えられる。また
コンデンサ37の右端には、導通スイッチ39が導通す
るのでインバータ41の入力と出力が短絡し、従って、
インバータ41のスレショールド電圧Vth2が印加さ
れる。 [比較期間<B>]次に、比較期間<B>のときについ
ての回路の動作を考えてみる。
【0028】比較期間<B>では、制御信号φ31が
H、φ32がLとなるので、前記スイッチ34と35は
どちらも前記入力端子31からの被比較電圧としての入
力電圧Vinを選択する。また、前記スイッチ38と3
9は遮断状態となり、インバータ40と41は、インバ
ータ動作をする。以上の制御により、前記コンデンサ3
6と37の左端には、その時点での入力信号の電圧値V
(now)が印加される。このとき、両コンデンサの右
端はインバータ40、41の入力インピーダンスが非常
に高いので、開放状態と同等になり、コンデンサ36、
37に充電されている以前の電荷がそのまま保存される
ため、両コンデンサの右端(インバータ40、41の入
力側)の電圧Vx1、Vx2は次の2式により決定され
る電圧となる。
【0029】 C1・(V(M0)−Vth1)=C1・(V(now)−Vx1) C2・(Vr−Vth2)=C2・(V(now)−Vx2) ここに、C1,C2はそれぞれ、前記コンデンサ36と3
7の容量値である。したがって、 Vx1−Vth1=V(now)−V(M0) Vx2−Vth2=V(now)−Vr となるので、前記インバータ42と43の出力段では、
時刻M1において、 1)インバータ42の出力は: (M1時点での入力電圧)>(M0時点での入力電圧)
のとき、H、 (M1時点での入力電圧)<(M0時点での入力電圧)
のとき、L、 2)インバータ43の出力は: (M1時点での入力電圧)>(DAの設定電圧(V
r))のとき、H、 (M1時点での入力電圧)<(DAの設定電圧(V
r))のとき、L、 となる。
【0030】インバータ42、43の各出力は、制御信
号φ33の立ち上がりタイミングにそれぞれ前記DFF
44と45にセットする。また、同時に制御信号φ34
をLに立ち下げるので、このときの入力電圧が新しく、
サンプルホールド回路33に保持される。これらは、M
1のタイミングで実行される。以後同様な動作が繰り返
されることになる。
【0031】以上の回路構成により、前記DFF44の
出力は、その入力信号が増加から滅少に転じるところで
Lに変化し、減少から増加に転じるところでHに変化す
る信号となるので、図2の(3)に相当するピーク点の
信号を出力する。また、前記DFF45の出力は、図2
における信号(2)に相当する信号すなわちスレショー
ルド電圧を越える間はHになり、ゼロクロス点を越えて
いる信号として出力する。
【0032】従って、前記DFF44とDFF45の信
号を排他的論理和回路47に入力し、合成することによ
り、図2の(4)のゼロクロス点とピーク点に変化する
信号が生成される。以上詳細に説明したように、本発明
よれば、概正弦波に対して、所定のスレショールド電圧
を越える点と下がる点(ゼロクロス相当)、ならびに、
上と下のピーク点より信号を取り出すので、誤差の少な
い2倍の位置を検出できる検出回路が提供できる。 (比較部の第2例)図5は比較部の2例の回路のブロッ
ク図である。この特徴は図5からも理解できるように、
チョッパ型コンパレータ(点線で囲ったブロックCH部
分)を1つ使用した回路である。以下図5の回路ブロッ
ク図と図6のタイミングチャート図を用い実施例2を詳
細に説明する。
【0033】図5において、30は磁気パターンを磁気
ヘッド10が読み取り増幅回路11により波形整形増幅
された被比較電圧Vinが入力される入力端子、31は
図示してないプロセッサの指示により設定値が与えられ
る端子、32はサンプルホールド回路、33は前記端子
31に入力されるプロセッサからの指示を入力すること
により出力電圧が設定されるDA変換器である。
【0034】点線で囲ってあるチョッパ型コンパレータ
部分CHは、次のように構成されている。即ち、制御信
号φ51により、入力信号(被比較電圧)か或はスイッ
チ50からの信号(比較電圧)かを選択するスイッチ3
4と、片方の端子がスイッチ34の出力に接続されるコ
ンデンサ36と、コンデンサ36の反対の端子が入力に
接続されるインバータ40と、インバータ40の入力と
出力間に接続されていて制御信号φ52により導通/遮
断されるアナログスイッチ38と、からチョッパ型コン
パレータ部分CHは構成されている。
【0035】なお、図5に示す回路の構成の他の符号は
次のものを示す。即ち、42はインバータ、44と45
はDフリップフロップ(DFF)、46は前記DFFの
ラッチ信号φ53を入力する端子、47は排他的論理和
回路、48は本回路ブロックの出力端子、50は比較電
圧としてサンプルホールド回路33の出力か前記DA変
換器33の出力かを制御信号φ55により選択するスイ
ッチ、52と53はANDゲート、54と55はNOT
ゲートである。
【0036】図5に示す実施例2の制御の動作を図6の
タイミングチャート図を用いて詳細に説明する。図5の
サンプルホールド回路32の動作は、図6に示すよう
に、制御信号φ54がHのとき入力をサンプルし、制御
信号φ54がLのとき以前にサンプルした電圧値V(S
H)をホールドしている。
【0037】スイッチ34は制御信号φ51がLのとき
は図5の下側の入力接点、即ちスイッチ50の出力を比
較電圧として選択する。制御信号φ51がHのときは上
側の入力接点を選択、即ち被比較電圧Vinを選択す
る。50は制御信号φ55がLのときには図5の下側の
入力接点を選択する。即ち前記のようにプロセッサから
の指示入力による出力電圧が設定されるDA変換器の出
力を比較電圧として選択する。制御信号φ55がHのと
き上側と入力接点を選択しする。即ち、サンプルホール
ドした電圧V(SH)を比較電圧として選択する。
【0038】スイッチ38は制御信号φ52がHのとき
導通しインバータ40の入力と出力を接続し、インバー
タ40の入出力の電圧をインバータ40の入力のスレシ
ョールド電圧Vthとする。また、制御信号φ52がL
のときは遮断し、インバータ40の入力インピーダンス
を非常に高くする。DFF44と45は、ラッチ信号φ
53に同期している各ラッチ入力信号がLからHになっ
たときの入力値を保持し、次にラッチ信号が再度Lから
Hになるまで、その値を出力する。 [φ55がHの場合]まず図5の回路の動作として、V
out48がL、すなわちφ55がHのときを考える。
このとき、スイッチ50はサンプルホールド回路32の
出力V(SH)を選択している。
【0039】サンプルホールド回路32は、直前の制御
信号φ54の立ち下がりのタイミングまでの入力値をサ
ンプルし、ホールドする。従って、区間<A>では、制
御信号φ51をL、φ52をHと制御するので、コンデ
ンサの両端には, V(SH)−Vth の電位差加わる。
【0040】次の、区間<B>では、制御信号φ51を
H、φ52をLと制御するので、前記コンデンサ36の
左端には、被比較電圧としての入力信号Vinが与えられ
るので、コンデンサ36の右端の電圧Vxは Vx−Vth=Vin−V(SH) の関係となる。すなわち、被比較電圧が減少から増加に
転じてい場合(下のピーク点を通過後)は、比較出力は
LからHになる。また、VoutがLなので、φ53の
ラッチタイミングには、DFF45には与えられず、D
FF44のみに与えられる。従って、下のピーク点検出
の結果はDFF44の変化としてセットされ、端子Dp
がHになる。
【0041】また、被比較電圧が増加から減少に転じて
い場合(上のピーク点を通過後)は、比較出力はHから
Lになる。また、VoutがLなので、φ53のラッチ
タイミングには、DFF45には与えられず、DFF4
4のみに与えられる。従って、上のピーク点検出の結果
はDFF44の変化としてセットされ、端子DpがLに
なる。 [φ55がLの場合]以上の動作の結果、端子DpはL
からHに転ずるため、VoutはLからHに変化する。
従って制御信号φ55はLになり、前記スイッチ50
は、前記DA変換器33の出力V(DA)を比較電圧と
して選択する。
【0042】制御信号φ55がLのとき、区間<A>で
は、制御信号φ51をL、φ52をHと制御するので、
前記コンデンサ36の両端には V(DA)−Vth なる電位差が加えられる。次に、区間<B>では、制御
信号φ51をH、φ52をLと制御するので、前記コン
デンサ36の左端には、Vinの被比較電圧が与えられ、
従ってコンデンサ36の右端の電圧Vxは Vx−Vth=Vin−V(DA) の関係となる。入力電圧(被比較電圧)VinがDAコ
ンバータ33の出力電圧すなわちゼロクロス点を基準に
して、マイナスからプラスに転じた場合は、チョッパ型
コンパレータCHの比較出力がHからLに変化し、従っ
てインバータ42の出力はLからHに変化する。この
時、VoutがHであるので、制御信号φ53のラッチ
タイミングには、DFF44にはラッチ信号が与えられ
ず、DFF45のみラッチ信号が与えられ、従って前記
チョッパ型コンパレータの出力より与えられている信号
はDFF45にセットされる。すなわち端子DzがHに
なる。
【0043】また、被比較電圧Vinがゼロクロス点を
基準にして、ゼロクロス点を越えている所から越えない
所に転じた場合は、チョッパ型コンパレータCHの比較
出力はLからHに変化し、従ってインバータ42の出力
はHからLに変化する。この時、VoutがHであるの
で、制御信号φ53のラッチタイミングには、DFF4
5のみラッチ信号が与えられ、従って前記チョッパ型コ
ンパレータの出力より与えられている信号はDFF45
にセットされる。すなわち端子DzがLになる。
【0044】以上のようにして、端子DzがLからHに
転じた場合は、VoutはHからLに変化し、スイッチ
50は、次にはサンプルホールド回路32の出力を選択
し、ピーク点の検出処理に移る。以上説明したように、
本実施例2に示すように本発明によれば、チョッパ型コ
ンパレータの充電期間における入力を、(1)DA変換
器33よりのゼロクロスの電圧による比較電圧、(2)
SH32回路で被比較電圧をサンプルホールドした電圧
による比較電圧、の2つの比較電圧から、比較結果を論
理処理し、その結果で交互に切り替えることにより、一
つのコンパレータを用い、被比較電圧が; ・基準電圧に対し、大から小に転じたときの(ゼロクロ
ス点)検出、 ・被比較電圧が減少から増加に転じたときの(下のピー
ク点)検出、 ・基準電圧に対し、小から大に転じたときの(ゼロクロ
ス点)検出、 ・被比較電圧が増加から減少に転じたときの(上のピー
ク点)検出、 を順に切り替えて、各々の点の検出を実行することがで
きる。
【0045】従って、前記各DFFにセットされる結果
は、前記DA出力である基準電圧との比較結果(Dp)
と、入力値の増加/減少判定結果(Dz)であるので、
その排他的論理和をとることにより、入力のピークおよ
ぴゼロクロス時に変化する信号出力Voutが得られ
る。 (比較部の第3例)図7は本発明の比較部部の第3例の
回路のブロック図である。この特徴は、チョッパ型コン
パレータ(点線で囲ったブロックCH部分)を1つ使用
し、またサンプルホールドの回路を使用しない(チョッ
パ型コンパレータの特性を利用)回路である。以下実施
例3を図7に示す回路ブロック図と図8のタイミングチ
ャート図を用いて詳細に説明する。
【0046】図7の回路の構成は以下のようになってい
る。即ち、30は磁気パターンを磁気ヘッド10が読み
取り増幅回路11により波形整形増幅された被比較電圧
Vinが入力される入力端子、31は図示してないプロ
セッサの指示により設定値が与えられる端子、33はプ
ロセッサの指示により所定の出力電圧が設定されるDA
変換器である。
【0047】点線で囲ってある部分CHはチョッパ型コ
ンパレータであって、次のように構成されている。即
ち、被比較電圧Vinか或はDA変換器33の出力を入
力として制御信号φ71により選択して出力するスイッ
チ51と、スイッチ51に片方の端子が接続されている
コンデンサ36と、コンデンサ36の他の端子が入力に
接続されるインバータ40と、制御信号φ72によりイ
ンバータ40の入力と出力を導通または遮断する制御を
するアナログスイッチ38、とによりチョッパ型コンパ
レータ部分CHは構成されている。
【0048】また、42はインバータ、44と45はD
フリップフロップ(DFF)、46はDFFをラッチす
るタイミングのラッチ信号φ73を入力する端子、47
は排他的論理和回路、48は本回路ブロックの出力端子
(Vout)、55は切り替え制御信号φ74を入力する
端子、52と53はANDゲート、54と56はNOT
ゲートである。
【0049】次に、図7に示す実施例3の制御の動作
を、図8のタイミングチャート図を用いピーク点を検出
する期間と、ゼロクロス点を検出する期間とに分けて詳
細に説明する。なお、スイッチ51は、制御信号φ71
がLのときには図7の下側の入力の接点が出力に接続さ
れ、制御信号φ71がHのときには上側の入力の接点が
出力に接続される。スイッチ38は、制御信号φ72が
Hのとき導通し、Lのとき遮断する。 [期間I]図8に示す期間Iは、被比較電圧のピーク点を
検出する期間で、区間<A>でコンデンサ36を被比較
電圧と、インバータ78のスレショールド電圧で充電
し、次の区間<B>には区間<A>でコンデンサに充電
した電位と、所定の期間経過後の被比較電圧を比較し、
その大小を出力DFF44にセットし、DFF44の出
力の変化点をピーク点とするための期間である。
【0050】区間<A>では、制御信号φ71をH、φ
72をHと制御するので、スイッチ51を介してコンデ
ンサ36の左端には入力端子30からの被比較電圧であ
る入力電圧値Vin(V(A)とする)が入力される。
コンデンサ36の右端にはインバータ40の入力と出力
がスイッチ38により導通となるので、そのスレショー
ルド電圧Vth1が加えられコンデンサ36が充電され
る。(以後、区間<A>での動作を充電期間と呼ぶ) 所定の時間経過後の次の区間<B>では、φ71はHの
まま、φ72はLと制御し、スイッチ51は入力端子3
0からの入力電圧Vinを選択したままで、スイッチ3
8は遮断する。したがって、コンデンサ36の左端に
は、その時の入力信号の電圧値V(now)(V(B)とす
る)が与えられる。このとき、コンデンサ36の右端は
開放状態に近いので、以前の電荷が保存されるため、コ
ンデンサ36の右端の電圧Vx1は以下の式により決定
される電圧が発生する。(以後、区間<B>での動作を
比較期間と呼ぶ) C1・(V(A)−Vth1)=C1・(V(B)−Vx1) ここに、C1はコンデンサ36の容量値である。前記式
を変形すると、 Vx1−Vth1=V(B)−V(A) となるので、インバータ42の出力は、 V(B)>V(A) のとき、H V(B)<V(A) のとき、L となる。
【0051】ここで、期間Iでは制御信号φ74をHと
制御しているで、制御信号φ73の立ち上がりタイミン
グに、インバータ42の出力はDFF44にセットする
が、DFF45にセットされない。 [期間II]図8に示す期間IIは、被比較電圧のゼロクロ
ス点を検出する期間で、区間<C>でコンデンサ36を
ゼロクロス電圧とインバータ78のスレショールド電圧
で充電し、次の区間<D>に区間<C>でコンデンサに
充電した電位と、被比較電圧を比較し、その大小を出力
DFF45にセットし、DFF45の出力の変化点をピ
ーク点とするための期間である。
【0052】期間<C>では、制御信号φ71をL、φ
72をHと制御するので、スイッチ51を介し、コンデ
ンサ36の左端にはゼロクロスの電圧に相当するDA変
換器33の出力電圧値(V(DA)とする)が与えら
れ、コンデンサ36の右端にはインバータ40の入力と
出力がスイッチ38により導通となるので、そのスレシ
ョールド電圧Vth1が加えられコンデンサ36が充電
される。(以後、区間<B>での動作を充電期間と呼
ぶ) 所定の時間経過後の次の区間<D>では、制御信号φ7
1をH、φ72をLと制御し、スイッチ51は入力端子
30からの入力電圧Vinを選択し、スイッチ38は遮
断する。したがって、コンデンサ36の左端には、その
時の入力信号の電圧値V(D)が印加される。このと
き、コンデンサ36の右端は開放状態に近いので、以前
の電荷が保存されるため、コンデンサ36の右端の電圧
Vx2は以下の式により決定される電圧が発生する。
(以後、区間<D>での動作を比較期間と呼ぶ) C1・(V(DA)−Vth1)=C1・(V(D)−Vx2) ここに、C1は前記コンデンサ36の容量値である。前
記式を変形すると、 Vx2−Vth1=V(D)−V(DA) となるので、インバータ42の出力は、 V(D)>V(DA) のとき、H V(D)<V(DA) のとき、L となる。
【0053】この期間IIでは制御信号φ74をLと制御
しているで、制御信号φ73の立ち上がりタイミング
に、インバータ42の出力はDFF44にはセットされ
ず、DFF45にのみセットされる。以上のようにし
て、期間Iと期間IIを入力信号Vinの周波数より十分
に高い周波数で繰り返し、被比較電圧となる入力電圧値
を現在の値と微小時間前の値と比較してその結果をDF
F44に保持してDpとして出力し、また、入力電圧値
とDA変換器の出力(ゼロクロス電圧)との比較結果を
DFF45に保持してDzとして出力し、DpとDzを
排他的論理和回路47に入力することにより、その出力
として、ゼロクロス点と、ピーク点に変化する信号を得
ることができる。
【0054】なお、本発明は、磁気ヘッドにより読み取
った信号を必要な波形整形と増幅を行い、AD変換し、
プロセッサに取り込、プログラム処理によっても実現で
きることは言うまでもない。また、上述の実施例では位
置情報を磁気記録で説明したが、バーコードのような位
置の判定のつく記録であれば、バーコードのみならず、
白黒のドット、パターンなどでも実現できる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゼロクロス点の検出とピーク点の検出を行うことによ
り、従来の2倍の位置検出信号を、安定に生成すること
のできる位置検出方法を提供できる。また本発明によれ
ば、従来の倍の検出精度をあげつつも、全体の回路規
模、特にアナログ部の回路規模を抑えた位置検出の方法
ならびにその回路提供できる。
【0056】更に本発明によれば、大規模LSI等に集
積化する際に、構築しやすい回路構成を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体回路ブロック図である。
【図2】図1の動作を説明するための動作を示すタイミ
ングチャート図である。
【図3】本発明の実施例1の比較部の回路ブロック図で
ある。
【図4】本発明の実施例1の動作を説明するためのタイ
ミングチャート図である。
【図5】本発明の実施例2の比較部の回路ブロック図で
ある。
【図6】本発明の実施例2の動作を説明するためのタイ
ミングチャート図である。
【図7】本発明の実施例3の比較部の回路ブロック図で
ある。
【図8】本発明の実施例3の動作を説明するためのタイ
ミングチャート図である。
【図9】従来例の回路ブロック図である。
【図10】従来例の動作を示すタイミングチャート図で
ある。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置に対応して記録してある位置情報記
    録部より読み取ったほぼ正弦波の持つ位置情報から、前
    記位置情報の2倍精度の位置を検出する方法であって、 前記位置情報記録部より読み取ったほぼ正弦波の位置情
    報のゼロクロス点とピーク点を検出し、前記両方の検出
    点の信号に基づいて、位置情報とすることを特徴とする
    位置検出方法。
  2. 【請求項2】 前記位置情報記録部には、磁気パターン
    で位置情報が記録されていることを特徴とする請求項1
    記載の位置検出方法。
  3. 【請求項3】 第1と第2のチョッパ型コンパレータを
    備え、 前記第1のチョッパ型コンパレータではピーク点の検出
    を行ない、 前記第2のチョッパ型コンパレータではゼロクロス点の
    検出を行ない、 前記第1と第2のチョッパ型コンパレータの検出点を合
    成することにより、2倍精度の位置を検出することを特
    徴とする請求項1または2記載の位置検出方法。
  4. 【請求項4】 第1の入力または第2の入力を選択し出
    力する第1の切り替えスイッチを備え、第1の入力には
    位置に対応して記録してある位置情報を読み取り部によ
    り読み取り増幅回路により増幅した概正弦波の信号を被
    比較電圧として与え、第2の入力には前記被比較電圧を
    サンプルホールドして第1の比較電圧として与え、前記
    第1の切り替えスイッチの出力は入力信号により充電さ
    れる第1のコンデンサの片方の端子に接続し、該コンデ
    ンサの他方の端子は第1のインバータの入力に接続し、
    更に前記第1のインバータの入力と出力を導通させる第
    1の導通スイッチとより構成される第1のチョッパ型コ
    ンパレータと、前記第1のチョッパ型コンパレータに対
    応して第1のラッチを備え、 第1の期間に前記第1のチョッパ型コンパレータは、第
    1の切り替えスイッチにより第2の入力を選択し、第1
    のコンデンサの入力側を第1の比較電圧とすると共に、
    第1の導通スイッチを導通させ、第1のコンデンサと第
    1のインバータとの接続点を第1のインバータのスレシ
    ホールド電圧に設定して、第1のコンデンサの充電を行
    い、 所定の時間経過後、続く第2の期間に前記第1のチョッ
    パ型コンパレータは、第1の導通スイッチを遮断すると
    共に、第1の切り替えスイッチにより第2の入力を選択
    し第1の比較電圧を選択し、所定の時間経過後に第1の
    インバータから出力される、前記被比較電圧と前記第1
    の比較電圧の大小に対応する信号を前記第1のラッチに
    セットし、 更に、第3の入力または第4の入力を選択し出力する第
    2の切り替えスイッチを備え、第3の入力には前記被比
    較電圧を与え、第4の入力には前記被比較電圧のゼロク
    ロス点の電圧に相当するアナログ電圧としての第2の比
    較電圧を与え、前記第2の切り替えスイッチの出力は入
    力信号により充電される第2のコンデンサの片方の端子
    に接続し、該コンデンサの他方の端子は第2のインバー
    タの入力に接続し、更に前記第2のインバータの入力と
    出力を導通させる第2の導通スイッチとより構成される
    第2のチョッパ型コンパレータと、前記第2のチョッパ
    型コンパレータに対応して第2のラッチとを備え、 前記第1の期間に前記第2のチョッパ型コンパレータ
    は、第2の切り替えスイッチにより第4の入力を選択
    し、第2のコンデンサの入力側を第2の比較電圧とする
    と共に、第2の導通スイッチを導通させ、第2のコンデ
    ンサと第2のインバータとの接続点を第2のインバータ
    のスレシホールド電圧として、第2のコンデンサの充電
    を行い、 所定の時間経過後、続く前記第2の期間に第2のチョッ
    パ型コンパレータは、第2の導通スイッチを遮断すると
    共に、第2の切り替えスイッチで第3の入力を選択し、
    所定の時間経過後に第2のインバータから出力される、
    前記被比較電圧と前記第2の比較電圧の大小に対応する
    信号を前記第2のラッチにセットし、 前記第1の期間と続く第2の期間を前記被比較電圧の周
    波数よりも十分に高い周波数で繰り返し、前記第1のラ
    ッチ出力の極性が変わったことにより、被比較電圧のピ
    ーク点を検出し、前記第2のラッチ出力の極性が変わっ
    たことにより、前記被比較電圧のゼロクロス点を検出
    し、前記第1のラッチ出力と、前記第2のラッチ出力の
    排他的論理和をとり、前記排他的論理和の出力の変化点
    を検出位置とすることを特徴とする位置検出回路。
  5. 【請求項5】 前記アナログ電圧は、外部装置からディ
    ジタル信号を与え、DAコンバータによりアナログ電圧
    に変換するように構成されていることを特徴とする請求
    項4記載の位置検出回路。
  6. 【請求項6】 第1の入力または第2の入力を選択し出
    力する切り替えスイッチを備え、前記第1の入力には位
    置に対応して記録してある位置情報を読み取り部により
    読み取り増幅回路により増幅した概正弦波の信号を被比
    較電圧として与え、前記第2の入力には前記被比較電圧
    のゼロクロス点の電圧に相当するアナログ電圧としての
    比較電圧を与え、前記切り替えスイッチの出力は入力信
    号により充電されるコンデンサの片方の端子に接続し、
    該コンデンサの他方の端子はインバータの入力に接続
    し、更に前記インバータの入力と出力を導通させる導通
    スイッチとより構成されるチョッパ型コンパレータと、
    第1のラッチと、第2のラッチを備え、 第1の期間では前記切り替えスイッチを被比較電圧側に
    し、最初に前記導通スイッチを導通させ前記コンデンサ
    と前記インバータとの接続点を前記インバータのスレシ
    ホールド電圧とし、また前記コンデンサの入力側を前記
    被比較電圧として前記コンデンサの充電を行い、所定の
    時間経過後に前記導通スイッチを遮断し、更に所定の時
    間経過後に前記インバータから出力される前記被比較電
    圧が増加したか減少したかに対応する信号を前記第1の
    ラッチにセットし、 続く第2の期間では前記切り替えスイッチを前記比較電
    圧側にし、最初に前記導通スイッチを導通させ前記コン
    デンサと前記インバータとの接続点を前記インバータの
    スレシホールド電圧とし、また前記コンデンサの入力側
    を前記アナログ電圧として前記コンデンサの充電を行
    い、所定の時間経過後に前記切り替えスイッチを被比較
    電圧側にすると共に前記導通スイッチを遮断し、更に所
    定の時間経過後に前記インバータから出力される前記被
    比較電圧の前記比較電圧に対する大小対応する信号を前
    記第2のラッチにセットし、 前記第1の期間と続く第2の期間を前記被比較電圧の周
    波数よりも十分に高い周波数で繰り返し、前記第1のラ
    ッチ出力の極性が変わったことにより、被比較電圧のピ
    ーク点を検出し、前記第2のラッチ出力の極性が変わっ
    たことにより、前記被比較電圧のゼロクロス点を検出
    し、前記第1のラッチ出力と、前記第2のラッチ出力の
    排他的論理和をとり、前記排他的論理和の出力の変化点
    を検出位置とすることを特徴とする位置検出回路。
  7. 【請求項7】 前記アナログ電圧は、外部装置からディ
    ジタル信号を与え、DAコンバータによりアナログ電圧
    に変換するように構成されていることを特徴とする請求
    項6記載の位置検出回路。
  8. 【請求項8】 第1の入力または第2の入力を選択し出
    力する第1の切り替えスイッチを備え、第1の入力には
    位置に対応して記録してある位置情報を読み取り部によ
    り読み取り、増幅部により増幅した概正弦波の信号を被
    比較電圧として与え、第2の入力には比較電圧側とし
    て、第2の切り替えスイッチの出力を与え、前記第1の
    切り替えスイッチの出力は入力信号により充電されるコ
    ンデンサの片方の端子に接続し、該コンデンサの他方の
    端子はインバータの入力に接続し、またインバータの入
    力と出力を導通させる導通スイッチとより構成されるチ
    ョッパ型コンパレータと、 前記第2の切り替えスイッチは第3の入力または第4の
    入力を選択し出力するスイッチであって、第3の入力に
    は前記被比較電圧をサンプルホールドした出力を第1の
    比較電圧として与え、第4の入力には前記被比較電圧の
    ゼロクロス点の電圧に相当するアナログ電圧を第2の比
    較電圧として与え、 更に前記チョッパ型コンパレータの前記第1の比較電圧
    と比較した結果である第1の出力に対応する第1のラッ
    チと、前記チョッパ型コンパレータの前記第2の比較電
    圧と比較した結果である第2の出力に対応する第2のラ
    ッチとを備え、 第1の期間には前記第2の切り替えスイッチにより前記
    第3の入力の、被比較電圧をサンプルホールドした第1
    の比較電圧を選択し、前記チョッパ型コンパレータは、
    第1の切り替えスイッチにより第2の入力を選択しコン
    デンサの入力側を第1の比較電圧とすると共に、前記導
    通スイッチを導通させ、前記コンデンサと第1のインバ
    ータとの接続点を前記インバータのスレシホールド電圧
    に設定して該コンデンサの充電を行い、所定の時間経過
    後、前記導通スイッチを遮断すると共に、前記第1の切
    り替えスイッチにより前記第1の入力を選択し、所定の
    時間経過後に前記インバータから出力される、前記被比
    較電圧と前記第1の比較電圧との大小に対応する信号を
    前記第1のラッチにセットし、 第2の期間には前記第2の切り替えスイッチにより前記
    第4の入力の第2の比較電圧を選択し、前記チョッパ型
    コンパレータは、第1の切り替えスイッチにより第2の
    入力を選択しコンデンサの入力側を第2の比較電圧とす
    ると共に、前記導通スイッチを導通させ、前記コンデン
    サと第1のインバータとの接続点を前記インバータのス
    レシホールド電圧に設定して該コンデンサの充電を行
    い、所定の時間経過後、前記導通スイッチを遮断すると
    共に、前記第1の切り替えスイッチにより前記第1の入
    力を選択し、所定の時間経過後に前記インバータから出
    力される、前記被比較電圧と前記第2の比較電圧との大
    小に対応する信号を前記第2のラッチにセットし、 前記第1の期間および第2の期間を前記被比較電圧の周
    波数よりも十分に高い周波数で繰り返し、前記第1のラ
    ッチ出力の極性が変わったことにより、被比較電圧のピ
    ーク点を検出し、前記第2のラッチ出力の極性が変わっ
    たことにより、前記被比較電圧のゼロクロス点を検出
    し、前記第1のラッチ出力と、前記第2のラッチ出力の
    排他的論理和をとり、前記排他的論理和の出力の変化点
    を検出位置とすることを特徴とする位置検出回路。
  9. 【請求項9】 前記アナログ電圧は、外部装置からディ
    ジタル信号を与え、DAコンバータによりアナログ電圧
    に変換するように構成されていることを特徴とする請求
    項8記載の位置検出回路。
  10. 【請求項10】 前記第1の期間と、第2の期間は、前
    記排他的論理輪の出力が偽の時に前記第1の期間を選択
    し、真のときに第2の期間を選択することを特徴とする
    請求項8または9項記載の位置検出回路。
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