JP2000009155A - 変速機の同期装置 - Google Patents

変速機の同期装置

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JP2000009155A
JP2000009155A JP10178690A JP17869098A JP2000009155A JP 2000009155 A JP2000009155 A JP 2000009155A JP 10178690 A JP10178690 A JP 10178690A JP 17869098 A JP17869098 A JP 17869098A JP 2000009155 A JP2000009155 A JP 2000009155A
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JP
Japan
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sleeve
transmission
engagement
clutch hub
index block
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JP10178690A
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English (en)
Inventor
Takashi Miyamoto
貴史 宮本
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/04Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
    • F16D23/06Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は,クラッチハブの係合溝に摺動自
在に嵌合するインデックスブロックを係合溝内で径方向
に係合することにより,インデックスブロックの傾斜に
よる同期装置の作動不良を防止する変速機の同期装置を
提供する。 【解決手段】 クラッチハブ5の外周部に周方向に隔置
して形成される係合溝25に,インデックスブロック2
6が軸方向に摺動自在に嵌合している。係合溝25には
周方向に窪んだ状態に一対の凹溝部32が形成されてお
り,インデックスブロック26には,凹溝部32に嵌合
する突部42が形成されている。突部42の外側係合面
43が凹溝部32の内側係合面33に係合することによ
って,スリーブ8の移動時に遠心力によって径方向外方
への力を受けるインデックスブロック26の径方向への
変位が規制され,同期装置の作動不良が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,自動車,建設機
械及び作業用機械等に用いられる変速機の同期装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来,複数の歯車の組合せを変えること
によって入出力軸の変速比を変える変速機として,同期
装置を備えた変速機がある。かかる変速機の同期装置の
一例が図3〜図8に示されている。図3は従来の変速機
の同期装置の一例を示す断面図,図4は図3に示す変速
機の同期装置の側面図,図5は中立状態にある同期装置
の部分断面図,図6は図5に示す同期装置の噛合い状態
を示す説明図,図7は図5に示す同期装置がシフト状態
にあるときの部分断面図,そして図8は図7に示す同期
装置の噛合い状態を示す説明図である。
【0003】変速機は,図3及び図4に示されているよ
うに,入力軸1aの軸端に設けられた高速側の変速用歯
車である歯車2,メインシャフト(回転軸)である出力
軸1bに相対回転可能に設けられた低速側の変速用歯車
である歯車3,及び歯車2と歯車3との間に配置され且
つ出力軸1bと歯車2及び歯車3との間に適用された同
期装置4を有している。同期装置4は,出力軸1bとス
プライン嵌合して出力軸1bと一体に回転するように設
けられたクラッチハブ5,クラッチハブ5の両側におい
てクラッチハブ5と歯車2,3との回転を同期させるブ
ロックリング7,7,及びクラッチハブ5の外周面に形
成されたスプライン6と軸方向に摺動可能に噛み合うス
プライン9が内周面に形成されたスリーブ8を備えてい
る。歯車2,3にはリング部材10,10がそれぞれ固
定されており,リング部材10,10の外周にはスリー
ブ8のスプライン9と噛合可能な第1ドグ歯11,11
が形成されている。ブロックリング7にも,スリーブ8
のスプライン9と噛合可能な第2ドグ歯12,12が形
成されている。
【0004】クラッチハブ5の側方に配置されるブロッ
クリング7,7と歯車2,3との間には,対向するコー
ン面が摩擦係合して同期作用を行うクラッチ13が形成
されている。また,スリーブ8の外周には,シフトアー
ム(図示せず)が嵌合する周溝14が形成されている。
クラッチハブ5の外周部には,図4に示すように,複数
(図示の例では等間隔に3箇所)の係合溝15が周方向
に隔置して形成されている。クラッチハブ5の係合溝1
5内には,インデックスブロック16が軸方向に摺動可
能に嵌合されている。スリーブ8が中立状態にあるとき
には,いずれの同期装置4も非作動状態にあるが,シフ
ト操作されるスリーブ8のシフト方向に応じて,インデ
ックスブロック16は,係合溝15内を軸方向に移動し
て対応するブロックリング7を押し,歯車2又は歯車3
との間でクラッチ13による同期作用を選択的に行う。
【0005】スリーブ8が中立位置にあるときには,ス
リーブ8と係合して中立状態を保持すると共に,スリー
ブ8のシフト操作時にはスリーブ8との係合から容易に
離脱することができるディテント機構17が用いられて
いる。ディテント機構17は,図4,図5及び図7に示
すように,クラッチハブ5の係合溝15において,イン
デックスブロック16に関連して設けられている。ディ
テント機構17は,インデックスブロック16に径方向
に延びるように形成された係合孔18内に移動自在に嵌
入されたディテント部材としてのボール20と,前記ボ
ール20をスリーブ8に対して押し付けるばね手段とし
てのコイルばね22とから構成されている。コイルばね
22は,一端部においてボール20に係合し,他端部が
クラッチハブ5の各係合溝15に開口するように径方向
に形成されたばね係止穴21内に係合されている。コイ
ルばね22は,圧縮状態で組み込まれているので,ボー
ル20をスリーブ8に向けて径方向外方に付勢してい
る。なお,インデックスブロック16の係合孔18は,
スリーブ8側に開口する側の孔の大きさがボール20が
移動できる程度に縮小されている。
【0006】スリーブ8が中立位置にあるとき,ボール
20はコイルばね22の付勢力によって付勢されて,ボ
ール20の一部がスリーブ8の内周部に形成された凹部
19に嵌合しており,スリーブ8の不要な動きを防止す
るディテント部材としての働きをしている。スリーブ8
がシフト操作によってクラッチハブ5に対して摺動する
とき,ボール20はコイルばね22の付勢力に抗して係
合孔18内に押し込まれ,ボール20は,スリーブ8の
凹部19との係合から離脱可能である。
【0007】同期装置4の中立状態では,図5及び図6
に示すように,スリーブ8のスプライン9はクラッチハ
ブ5のスプライン6(断面図では紙面上に位置していな
いので想像線で示す)に係合しているが,ブロックリン
グ7の第2ドク歯12(図3参照)や歯車2,3の第1
ドグ歯11とは噛み合っていない。変速のためのシフト
操作時において,スリーブ8の周溝14に係合するシフ
トアームによって,スリーブ8は,クラッチハブ5のス
プライン6との噛合いを維持しつつクラッチハブ5の軸
方向にスライドされる。スリーブ8のスライド量が所定
値以下であると,インデックスブロック16は,スリー
ブ8に係合するボール20を介してスリーブ8と共に移
動してブロックリング7を軸方向に押圧し,ブロックリ
ング7はクラッチ13の同期作用によって変速用歯車2
(又は3)と共回りを開始する。
【0008】スリーブ8のスライド量が所定値を超える
と,ボール20はスリーブ8の凹部19内に収まった状
態を維持できず,コイルばね22の付勢力に抗して径方
向内方に押されてスリーブ8の凹部19から離脱する。
スリーブ8は,インデックスブロック16に対してスラ
イドし,スリーブ8のスプライン9のチャンファ部9b
は,ブロックリング7の第2ドク歯12のチャンファ部
12aに対して押し付けられて噛み合う(インデックス
ブロック16が設けられる領域以外でスプライン9と第
2ドク歯12とは噛み合い可能である)。ブロックリン
グ7は歯車2(シフト方向に応じて,又は3)に対して
押され,クラッチ13の摩擦係合作用により,クラッチ
ハブ5の回転速度と歯車2の回転速度とが次第に一致す
る。スリーブ8とブロックリング7との回転速度が一致
した状態でスリーブ8を更に同方向にシフトさせると,
スリーブ8のスプライン9がブロックリング7の第2ド
グ歯12と完全に噛み合う。スリーブ8を更にシフトす
ることによって,スプライン9のチャンファ部9bと第
1ドグ歯11のチャンファ部11bとが互いにガイドし
合い,スプライン9は歯車2の第1ドグ歯11と噛み合
い,スリーブ8のシフトと同期が完了する。スリーブ8
のスプライン9には歯車2の第1ドグ歯11のテーパ1
1aと係合する僅かなテーパ9aが設けられており,こ
のテーパ9a,11aが互いに係合した状態では,ギヤ
抜けが容易に生じないようになっている。この時点で,
入力軸1aから,歯車2,第1ドグ歯11,スリーブ
8,クラッチハブ5,及び出力軸1bに至る動力伝達径
路が形成される。
【0009】このような,ディテント機構17を有する
変速機の同期装置は,クラッチハブ5のばね係止穴21
内に収容されたコイルばね22を,ボール20を押し込
むことによって圧縮させた状態とし,その状態で,スリ
ーブ8をクラッチハブ5にスプライン嵌合させつつ,ボ
ール20がスリーブ8の凹部19に係合させる位置まで
スライドさせることによって組み立てられる。組み立て
られたサブアッセンブリは,出力軸1bや変速用歯車
3,4に組み込まれて変速機が組み立てられる。
【0010】上記の変速機の同期装置4の構造では,次
に述べるような問題点がある。スリーブ8が例えば,図
7に示すように左方向にシフトストローク分だけ移動し
たシフト完了状態では,クラッチハブ5の係合溝15の
外側に,中立位置にあったスリーブ8(想像線で示す)
が占めていた場所に空間23が生じる。その結果,イン
デックスブロック16は,図の右側部分がスリーブ8に
よって径方向外側において規制されず,遠心力によって
空間23に飛び出そうとして傾斜する。インデックスブ
ロック16が傾斜した状態となると,その後の変速操作
でスリーブ8が右方向に戻ってくるときに,インデック
スブロック16は元の姿勢に戻らず,傾斜したままでス
リーブ8のスプライン9に押されることがある。このよ
うな状態で,スリーブ8が中立位置から右方向に摺動す
るようにシンフト操作されると,インデックスブロック
16は傾斜状態のまま右側のブロックリング7に押し付
けられる。ブロックリング7とリング部材11との間に
形成されるクラッチ13においては,ブロックリング7
側のコーン摩擦面がリング部材11側のコーン摩擦面に
対して傾いた状態で押し付けられることになるので,同
期に必要な摩擦トルクが得られず,同期不良が発生する
おそれがある。また,インデックスブロック16の傾斜
が過大になると,インデックスブロック16が傾斜した
ままスリーブ8に押されて,ブロックリング7とスリー
ブ8との間に楔状に接触して三者が互いにロックされた
状態となり,スリーブ8を元に戻すことができなくなる
というシフト不良状態が発生するおそれもある。
【0011】変速機の同期装置として,クラッチハブの
外周にスプライン嵌合されるスリーブの内歯スプライン
に対し,クラッチハブ外周のキー溝に嵌合されるシフテ
ィングキーがキースプリングによって押し付けられ,且
つシフティングキーの片側にシンクロナイザリング(ブ
ロックリング)が配設されている型式のものがある(例
えば,実開平5−42769号公報参照)。シフティン
グキーはキースプリングによってキー溝から飛び出す方
向に付勢されているが,キー溝は径方向外側よりも内側
が溝幅を広くした段差状に形成されており,シフティン
グキーには,キー溝の段差面に対して係合する鍔部が形
成されているので,シフティングキーの飛び出しは,段
差面と鍔部との係合により防止されている。しかしなが
ら,上記の同期装置は,基本的に,シフティングキーの
摺動方向の片側にのみシンクロナイザリングが配設され
たものであり,且つディテント機構の基本的構造が異な
るものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで,クラッチハブ
の両側にブロックリングが配置され,クラッチハブに対
してスリーブが軸方向両側にスライドし,クラッチハブ
の両側に配置された歯車と選択的に同期作用を行う型式
の変速機の同期装置においては,インデックスブロック
が,部品点数や組立工程を増加させることなく,遠心力
によって傾斜しないようにクラッチハブの径方向に変位
を規制することが望まれている。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
課題を解決することであり,インデックスブロックが遠
心力の作用を受けて径方向外側に飛び出す方向に傾斜す
ることに起因して,変速機の同期装置が異常作動に陥る
ことを防止することであり,更に詳細には,インデック
スブロックの傾斜によってブロックリングとリング部材
との間に形成されるクラッチが傾いた状態で作動し,同
期に必要な摩擦トルクが得られなくなるという同期不良
が発生するのを防止し,また,インデックスブロック
が,傾斜したままスリーブに押されてブロックリングと
スリーブとの間に楔状に接触してロックされることによ
り,スリーブを元に戻すことができなくなるというシフ
ト不良状態が発生するのを防止して,正常状態に機能す
る変速機の同期装置を提供することである。
【0014】この発明は,回転軸に固定されると共に外
周部に周方向に隔置して複数の係合溝が形成されたクラ
ッチハブ,前記クラッチハブに摺動自在にスプライン嵌
合するスリーブ,前記クラッチハブの前記係合溝内に周
方向及び径方向に係合した状態で軸方向に摺動可能に嵌
合するインデックスブロック,前記インデックスブロッ
クに径方向に移動自在に設けられると共に前記スリーブ
と離脱可能に係合するディテント部材,及び前記ディテ
ント部材を前記スリーブに対して押し付けるばね手段か
ら成る変速機の同期装置に関する。
【0015】前記インデックスブロックは,前記クラッ
チハブの前記係合溝内において,凹凸係合部によって径
方向外側に変位するのが規制されている。前記凹凸係合
部は,前記クラッチハブの前記係合溝において周方向に
窪ませて形成された凹溝部と,前記インデックスブロッ
クに周方向に突出して形成され且つ前記凹溝部に摺動自
在に嵌合する突部とから成り,前記凹溝部の径方向内側
を向いた内側係合面と前記突部の径方向外側を向いた外
側係合面との係合によって,前記インデックスブロック
の径方向外側への変位を規制している。
【0016】前記ディテント部材は前記インデックスブ
ロックに径方向に形成された係合孔に移動自在に嵌入さ
れるボールであり,前記スリーブの内周面には前記係合
孔から突出する前記ボールが離脱可能に係合する凹部が
形成されている。
【0017】前記クラッチハブの前記係合溝の底部には
ばね係止穴が形成されており,前記ばね手段は一端部が
前記ボールに係合し且つ他端部が前記ばね係止穴に係合
されるコイルばねである。
【0018】更に,前記同期装置は,前記回転軸と,前
記回転軸に相対回転可能に設けられ且つ第1ドグ歯を有
する変速用ギヤとの間に適用されており,前記同期装置
は,更に,前記スリーブと噛合可能な第2ドグ歯を有し
且つ前記変速用ギヤとクラッチ係合可能なブロックリン
グを備えており,前記スリーブは,シフト操作に応じ
て,前記ブロックリングの前記第2ドグ歯と噛み合うと
共に前記インデックスブロックを介して前記ブロックリ
ングを前記変速用ギヤとクラッチ係合させ,前記スリー
ブは,更なるシフト操作に応じて,前記ブロックリング
とのクラッチハブ係合によって前記スリーブと回転が同
期した前記変速用ギヤの前記第1ドグ歯と噛み合う。
【0019】この変速機の同期増置によれば,クラッチ
ハブの外周部に周方向に隔置して複数形成された係合溝
に摺動可能に嵌合するインデックスブロックは,係合溝
において周方向及び径方向に係合しているので,特に,
径方向については変位することができない。したがっ
て,スリーブがクラッチハブに対してスライドしたとき
にインデックスブロックの径方向外方にインデックスブ
ロックの外方へ傾斜を阻止できない空間が生じても,イ
ンデックスブロックに作用する遠心力は,係合溝におけ
る径方向の係合部によって支えられ,インデックスブロ
ックは傾斜することがない。クラッチハブの外周部に周
方向に隔置して設けられた係合溝に軸方向に摺動自在に
嵌合されるインデックスブロックと,クラッチハブの外
周部にスプライン嵌合するスリーブとの間に配設される
ディテント機構が,インデックスブロックの中央部に形
成された係合孔に嵌合するボールを有している場合に
は,インデックスブロックはボールを支点にして支持さ
れることになり,スリーブのようなインデックスブロッ
クを径方向外側で規制する部材がシフト操作でスライド
したときには,インデックスブロックは,スリーブによ
る規制のバランスが崩れて傾斜し易くなる。しかしなが
ら,この変速機の同期装置によれば,インデックスブロ
ックをクラッチハブの係合溝に対して径方向に係合させ
ているので,スリーブがスライドしてもインデックスブ
ロックの傾斜は有効に防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照してこの発明に
よる変速機の同期装置の実施例を説明する。図1はこの
発明における変速機の同期装置の一実施例を示す部分側
面図,図2は図1に示した変速機の同期装置のスリーブ
がシフトした状態を示す部分断面図である。図1及び図
2に示した変速機の同期装置においては,図3〜図8に
示した従来の変速機の同期装置に用いられているのと同
等の構成要素又は部位には,従来の変速機の同期装置に
付した符号と同じ符号を付している。
【0021】図1及び図2を参照すると,変速機の同期
装置24においては,回転軸(出力軸1b)に固定され
て回転軸と共に回転するクラッチハブ5の外周部には,
周方向に隔置(好ましくは,等間隔に3か所)した位置
に軸方向の係合溝25が形成されている。スリーブ8の
内周部にはクラッチハブ5の外周部に形成されたスプラ
イン6と噛み合うスプライン9が形成されており,この
スプライン嵌合によって,スリーブ8はクラッチハブ5
に対して軸方向に摺動自在である。クラッチハブ5の係
合溝25内には,インデックスブロック26が軸方向に
摺動自在に係合している。インデックスブロック26
は,図3等に示した従来のインデックスブロック16と
同様に,ディテント部材としてのボール20が径方向に
移動自在に嵌入する係合孔18が形成されている。コイ
ルばね22の一端部がボール20に係合し,コイルバネ
22の他端部がクラッチハブ5の係合溝25の底部に開
口するばね係止穴21に係止されている。コイルばね2
2は圧縮状態で組み付けられているので,ボール20は
スリーブ8の内面に向かって付勢されており,スリーブ
8の中立位置とその近傍においては,スリーブ8の内周
部に形成された凹部19に係合している。スリーブ8の
シフト量が過大になると,ボール20はコイルばね22
の付勢力に抗して係合孔18内に押し込まれて,ボール
20はスリーブ8の凹部19との係合から離脱可能であ
る。スリーブ8の外周部には,シフトアームが係合する
周溝14が形成されている。
【0022】この変速機の同期装置24において,イン
デックスブロック26はクラッチハブ5の係合溝25に
対して周方向及び径方向に係合した状態で係合してい
る。即ち,係合溝25は,径方向外方に開口する一対の
側面30と,径方向内側に形成された底面31とを有
し,各側面30と底面31との間を繋ぎ,それぞれ周方
向に窪むように形成された一対の凹溝部32とを備えて
いる。各凹溝部32は,径方向内側を向いた内側係合面
33と,周方向に面した凹溝側面34とを有している。
一方,インデックスブロック26は,係合溝25に嵌ま
り合う輪郭を有しており,一対の側面30に対して摺動
する側面40と,底面31に対して摺動する底面41と
を有し,更に各凹溝部32にそれぞれ嵌合する一対の周
方向に突出して形成された突部42を備えている。突部
42は,凹溝部32の内側係合面33に対向し且つ摺動
する径方向外側を向いた外側係合面43と,凹溝部32
の凹溝側面34に対向し且つ摺動する突部側面44とを
有している。
【0023】クラッチハブ5の係合溝25に対するイン
デックスブロック26の径方向外側への変位の規制は,
係合溝25の凹溝部32と,インデックスブロック26
の突部42との凹凸係合部によって得られる。インデッ
クスブロック26の係合溝25に対する周方向の係合
は,凹溝部32の凹溝側面34と突部42の突部側面4
4との当接によって得てもよいが,図示の例では,当接
面がより広く得られる係合溝25の側面30とインデッ
クスブロック26の側面40との当接により得られる。
また,インデックスブロック26の係合溝25に対する
径方向の係合は,径方向内方については,係合溝25の
底面31とインデックスブロック26の底面41との当
接によって,また径方向外方については,係合溝25の
凹溝部32の内側係合面33とインデックスブロック2
6の突部42の外側係合面43との当接により得られ
る。
【0024】スリーブ8が,図2に示すように,クラッ
チハブ5に対して左方向へシフトストローク量に対応し
た距離だけ摺動したシフト完了状態においては,インデ
ックスブロック26は,遠心力の作用によって,中立状
態のスリーブ8(想像線で示す)が占めていた場所に生
じた空間23に飛び出す方向の力を受けて傾斜しようと
する。しかしながら,クラッチハブ5の係合溝25の径
方向内側に設けた周方向に窪んだ凹溝32の内側係合面
33に,インデックスブロック26の突部42の外側係
合面43が接触するので,インデックスブロック26の
傾斜が阻止される。インデックスブロック26と係合溝
25との間には,摺動を確保するための隙間が存在して
いるため,インデックスブロック26はその隙間に応じ
て係合溝25において傾斜することがあるが,その傾斜
量は僅かなものであり,凹溝32と突部42との凹凸係
合部によって傾斜の増大は直ちに抑制される。図2に示
す状態からシフトアームを反対側へシフト操作してスリ
ーブ8を図2で右側にシフトさせるシフトチェンジ時で
あっても,大きく傾斜することがないインデックスブロ
ック26は,ブロックリング7を軸方向に対して傾斜し
た方向に押圧することがない。したがって,クラッチ1
3は正常に機能するので,同期装置24は同期不良を生
じることがない。また,インデックスブロック26の傾
斜が抑制されるので,スリーブ8はインデックスブロッ
ク26のボール20のための係合孔18の開口端部に接
触することがない。スリーブ8はクラッチハブ5に対し
て正常に摺動できるので,インデックスブロック26を
スリーブ8とブロックリング7との間に楔状に噛み込ん
で,そのためにスリーブ8が中立位置に戻らないという
シフト不良を生じることもない。
【0025】
【発明の効果】この発明は,上記のように構成されてい
るので,次のような効果を奏する。即ち,この発明によ
る変速機の同期装置によれば,クラッチハブの係合溝に
対して摺動自在に嵌合するインデックスブロックを,そ
の係合溝に対して周方向及び径方向に係合しているの
で,インデックスブロックは,スリーブがシフト状態に
あるときに,遠心力によって径方向に開いた空間から外
方に飛び出そうとして傾斜しようとしても,径方向の係
合によって傾斜が抑制される。したがって,インデック
スブロックの傾斜は大きくならず,ブロックリングを傾
斜して押圧することによる同期不良や,スリーブとブロ
ックリングとの間にインデックスブロックが噛み込まれ
ることによりシフト不良を生じることがなく,同期装置
のスムーズで確実なシフト操作が得られる。特に,ディ
テント機構を,インデックスブロックの中央部に形成し
た係合孔に移動自在に係合するボールと,ボールを付勢
するばねで構成した場合に,スリーブのスライド状態で
はインデックスブロックが傾斜し易くなるが,その場合
でも,クラッチハブに形成された係合溝との径方向への
係合によって,インデックスブロックの傾斜を確実に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による変速機の同期装置の一実施例を
示す部分側面図である。
【図2】図1に示した変速機の同期装置のシフト完了状
態を示す部分断面図である。
【図3】従来の変速機の同期装置の断面図である。
【図4】図3に示した変速機のブロックリングを外した
状態の同期装置を示す側面図である。
【図5】図3に示す変速機の同期装置の中立状態を示す
部分断面図である。
【図6】図5に示す中立状態にある変速機の同期装置の
スプラインの係合状態を示す説明図である。
【図7】図3に示す変速機の同期装置のシフト状態を示
す部分断面図である。
【図8】図7に示すシフト状態にある変速機の同期装置
のスプラインの係合状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1a 入力軸 1b 出力軸 2,3 変速用歯車 5 クラッチハブ 7 ブロックリング 8 スリーブ 9 スプライン 11 第1ドグ歯 12 第2ドグ歯 13 クラッチ 14 周溝 18 係合孔 19 凹部 20 ボール 22 コイルばね 23 空間 24 同期装置 25 係合溝 26 インデックスブロック 32 凹溝部 33 内側係合面 42 突部 43 外側係合面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に固定されると共に外周部に周方
    向に隔置して複数の係合溝が形成されたクラッチハブ,
    前記クラッチハブに摺動自在にスプライン嵌合するスリ
    ーブ,前記クラッチハブの前記係合溝内に周方向及び径
    方向に係合した状態で軸方向に摺動可能に嵌合するイン
    デックスブロック,前記インデックスブロックに径方向
    に移動自在に設けられると共に前記スリーブと離脱可能
    に係合するディテント部材,及び前記ディテント部材を
    前記スリーブに対して押し付けるばね手段から成る変速
    機の同期装置。
  2. 【請求項2】 前記インデックスブロックは,前記クラ
    ッチハブの前記係合溝内において,凹凸係合部によって
    径方向外側に変位するのが規制されていることから成る
    請求項1に記載の変速機の同期装置。
  3. 【請求項3】 前記凹凸係合部は,前記クラッチハブの
    前記係合溝において周方向に窪ませて形成された凹溝部
    と,前記インデックスブロックに周方向に突出して形成
    され且つ前記凹溝部に摺動自在に嵌合する突部とから成
    り,前記凹溝部の径方向内側を向いた内側係合面と前記
    突部の径方向外側を向いた外側係合面との係合によっ
    て,前記インデックスブロックの径方向外側への変位が
    規制されていることから成る請求項2に記載の変速機の
    同期装置。
  4. 【請求項4】 前記ディテント部材は前記インデックス
    ブロックに径方向に形成された係合孔に移動自在に嵌入
    されるボールであり,前記スリーブの内周面には前記係
    合孔から突出する前記ボールが離脱可能に係合する凹部
    が形成されていることから成る請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の変速機の同期装置。
  5. 【請求項5】 前記クラッチハブの前記係合溝の底部に
    はばね係止穴が形成されており,前記ばね手段は一端部
    が前記ボールに係合し且つ他端部が前記ばね係止穴に係
    合されるコイルばねであることから成る請求項4に記載
    の変速機の同期装置。
  6. 【請求項6】 前記同期装置は,前記回転軸と,前記回
    転軸に相対回転可能に設けられ且つ第1ドグ歯を有する
    変速用ギヤとの間に適用されており,前記同期装置は,
    更に,前記スリーブと噛合可能な第2ドグ歯を有し且つ
    前記変速用ギヤとクラッチ係合可能なブロックリングを
    備えており,前記スリーブは,シフト操作に応じて,前
    記ブロックリングの前記第2ドグ歯と噛み合うと共に前
    記インデックスブロックを介して前記ブロックリングを
    前記変速用ギヤとクラッチ係合させ,前記スリーブは,
    更なるシフト操作に応じて,前記ブロックリングとのク
    ラッチハブ係合によって前記スリーブと回転が同期した
    前記変速用ギヤの前記第1ドグ歯と噛み合うことから成
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載の変速機の同期装
    置。
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