JP2000007185A - 画像形成装置のシート搬送装置 - Google Patents

画像形成装置のシート搬送装置

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JP2000007185A
JP2000007185A JP10175242A JP17524298A JP2000007185A JP 2000007185 A JP2000007185 A JP 2000007185A JP 10175242 A JP10175242 A JP 10175242A JP 17524298 A JP17524298 A JP 17524298A JP 2000007185 A JP2000007185 A JP 2000007185A
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guide plate
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sheet conveying
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Teruki Sugiura
輝樹 杉浦
Tokio Awata
登喜男 粟田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート搬送経路を開放した状態で、その位置
に滞留しているシートの除去が面倒になる場合、該シー
トに撓みを形成し、シートの除去作業を容易にする。 【解決手段】 両方のガイド板45及び46にてシート
を目的の位置へと案内するためのシート搬送経路35を
形成し、画像形成装置の外装36を開放させることで、
外装36に取り付けられた保持部材47aに一方のガイ
ド板46が設けられていることでシート搬送経路35を
開放させる。他のガイド板45は、画像形成装置本体側
に軸部45aにて回動可能に設け、キックバネ48にて
開放方向に回動付勢されている。これにより、滞留して
いるシートPを開放方向へと押しやし、シートPのガイ
ド板45先端に対応する領域に撓みaを形成する。よっ
て、形成される撓みaにてシート除去を容易にしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置等に
用いられるシートの搬送装置において、シートが搬送経
路に詰まった(ジャムした)時に、そのジャムシートの
除去を容易に行うようにしたシート搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置、例えば電子写真方式を利
用した画像形成装置においては、記録媒体である感光体
上にトナー像を形成し、これを普通紙等のシート上に転
写し、このシート上のトナー像を永久像としてシート上
に保持させるために、例えば加熱定着装置を通過させる
ことでトナーを定着したのち、装置本体外へと排出する
ようにしている。
【0003】このような画像形成装置によれば、所望の
画像をシート上に形成するために、シートを画像形成位
置へと搬送する必要がある。例えば、シートは給紙カセ
ット又はトレイ等に多数収容されており、該カセット又
はトレイより1枚ずつ画像形成部、特に感光体に形成さ
れたトナー像を転写する転写位置に通じる搬送経路へと
送り出すようにしたシートの搬送装置が設けられてい
る。
【0004】上記シート搬送装置によれば、シートを目
的の位置へと送り込む必要があるものの、シートの状態
に応じてシートの搬送経路に引っ掛かる等して詰まる
(ジャムする)ことがある。このジャムしたシートを除
去するために、上記シート搬送装置を構成し、シートを
目的の位置へと案内すうためのシート搬送経路を開放で
きるように構成している。そのため、シート搬送経路が
開放されることで、ジャムシートの除去を容易に行うよ
うにしている。
【0005】例えば、特開平7−215531号公報に
記載の装置は、画像形成装置の一壁面(外装カバー)を
開放可能に設け、その開放に応じてシートの搬送経路の
一部を合わせて開放させるようにし、ジャムシートを除
去しやすいようにしている。この例を図4において説明
すれば、画像形成装置(1)本体に対して画像形成装置
の外装である一側部(36)が支点(37)を中心に回
動可能に設けられており、該一側部(36)に設けられ
ているシートの搬送経路(35)を形成する一方のガイ
ド板(46)を合わせて開放させるようにしている。こ
れによりシート搬送経路(35)が開放されるため、そ
の位置にジャムしたシートを除去しやすくなる。
【0006】これに対して、ジャムしたシートの除去を
より簡単にするために、特開平7−157141号公報
に記載されているものにおいては、定着部分でシートジ
ャムが発生すれば、定着ローラ等の駆動を止め、上流側
のシート搬送手段、この例では感光体及び転写ローラを
一定時間、ジャムシートをシート搬送方向に送るために
回転させる。この一定時間後に駆動停止し、ジャムメッ
セージを行うようにしている。これにより、定着装置の
上流側でシートの撓みを形成することでシートの除去を
容易に行うようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の画
像形成装置に備えられるシートの搬送装置において、ジ
ャムしたシートの除去を簡単に行うように工夫されてい
る。
【0008】特に、図4において説明したように、外装
ガバー(36)を開放すると同時にシート搬送経路(3
5)の一部が開放さているため、開放したスペースにジ
ャムしたシートが露出することから、その処理が容易に
なる。しかし、搬送されているシートに撓み等が生じて
いることは限らず、シートがシート搬送経路を形成する
もう一方のガイド板に密着していたり、上流及び下流側
でシートが保持され張架された状態である場合には、そ
のジャムシートの除去が非常に面倒にもなる。また、シ
ートを除去するためにユーザの指、又は除去のための用
具を利用して除去することに、無理にシートを剥離した
り、引っ張ったりする時に、感光体等を傷付ける危険性
が生じる。
【0009】そのため、特開平7−157141号公報
に記載のようにシートジャムを検出した時点でジャムメ
ッセージを行うことなく、一定時間搬送手段を駆動し、
ジャムシートに撓みを形成するようにすればよい。しか
し、この場合には、当然シートジャムした時点からジャ
ムメッセージをユーザに報知させるまでの時間が遅れ
る。もし、ジャムメッセージを先に報知するようにして
おけば、ユーザがシート搬送経路を開放した時に搬送手
段が駆動されていることが考えられ、非常に危険であ
る。
【0010】よって、ジャムメッセージを搬送手段の駆
動が完全に停止した後にユーザに報知させる必要があ
り、ジャム処理が遅れることにもなる。また、シートジ
ャムが下流側で発生していれば上流側の搬送手段を駆動
しており、シートに撓みを形成できる。しかし、上流側
でシートジャムした場合、下流側の搬送手段を逆方向に
駆動させる必要が生じるため、搬送手段を逆回転させる
ための機構、及び制御が必要となり、その構造が複雑、
かつ制御が面倒になる。
【0011】さらに、下流側でのシートジャムが生じ、
上流側の搬送手段を一定時間駆動させてもシートの撓み
を確実に生じさせることは期待できない。つまり、シー
トジャムの原因により、上流側を一定時間駆動してもシ
ートの搬送を行えない場合も考えられる。しかも、上流
側の搬送手段を駆動することでジャムしたシートを破損
させたり、破損した一部のシートが搬送経路中に除去で
きずに停滞することも考えられる。これにより新たなジ
ャムの発生の要因が生じる。
【0012】本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、
画像形成装置内でのシート搬送経路中でジャムしたシー
トを容易に、かつ確実に除去できるように構成してなる
シート搬送装置を提供することを目的としている。
【0013】また、本発明の目的は、ジャムしたシート
の除去を容易にするために、ジャムシートを積極的に撓
ませるようにしたシート搬送装置を提供することにあ
る。
【0014】さらに、本発明の他の目的は、ジャムした
時に搬送手段等を駆動制御することなく、シート搬送経
路の開放動作に関連させてシートの撓みを形成できるよ
うにしてなるシート搬送装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上述した目的を
達成するための請求項1記載の画像形成装置のシート搬
送装置は、シートを画像形成位置へと搬送し、画像形成
後に画像形成装置外部へと排出するシート搬送装置であ
って、シートの搬送経路を開放可能に設けてジャムシー
トの除去を容易にしてなる画像形成装置のシート搬送装
置において、上記シートの搬送経路を形成するために一
方の第1ガイド板を開放動作に連動させて開放されると
共に、他の第2ガイド板を画像形成装置本体側に回動可
能にかつ回動付勢状態で設けてなり、上記第1ガイド板
の開放動作に関連させて第2ガイド板を同時に回動させ
るようにしたことを特徴とする。
【0016】このような構成によれば、シートはシート
搬送経路を案内され目的の位置へと確実に送り込まれ
る。この途中でシートの搬送不良、つまりジャムが発生
すれば、シートが上記シート搬送経路に滞留する。この
シートを除去するために、画像形成装置の一部の外装を
開放させることで、同時にシート搬送経路を形成する一
方の第1ガイド板が開放され、シート搬送経路が外部に
露出状態で開放される。そして、この開放動作に関連し
て、回動付勢されているもう一方の第2ガイド板が同時
に回動される。そのため、シート搬送経路に滞留されて
いるシートは、第2ガイド板にて開放方向へと押しやら
れる。この結果、シートがガイド板等に摩擦帯電等にて
密着されていても、一部に湾曲形状の撓みが形成され
る。この撓み部分を持ってシートを容易に除去処理でき
る。よって、画像形成位置の感光体等を傷付ける要因が
なくなり、確実にジャムシートを除去できる。
【0017】この場合、上記第2ガイド板に付勢部材を
設けるようにしておくことで、ガイド板に密着するよう
なシートを開放方向へと押しやる作用が強制的に作用す
る。そのため、シートの撓みを形成する効果を助長でき
る。また、垂直方向にシート搬送方向が形成されている
場合、自重で回動付勢されるようになっているものと比
べれば、強制的に回動付勢させる構成となっておれば、
上述した作用がさらに助長されることになる。
【0018】また、上述した構成を特徴とする画像形成
装置のシート搬送装置において、請求項2記載の発明に
よれば、上記シート搬送経路は、垂直方向に形成され、
第2ガイド板側を自重により回動付勢されるように設
け、第1ガイド板の開放動作に関連され上記第2ガイド
板が自重で回動されるようにすることで、当然付勢部材
を別途設ける必要がなくなり、構成が非常に簡単にな
る。
【0019】さらに、上述した構成を特徴とする画像形
成装置のシート搬送装置において、請求項3記載の発明
によれば、上記第1及び第2ガイド板にて一定間隔の確
保させてシート搬送経路を形成するために、上記第2ガ
イド板の回動付勢を規制するための突出部を上記第1又
は第2ガイド板の何れかに設けようにしたことを特徴と
する。この構成によれば、ジャムシートの除去後に第1
ガイド板を元の位置に復帰させるような場合、両ガイド
板にて形成されるシート搬送経路を突起部にて確保でき
ると同時に、第2ガイド板の回動付勢が突起部に当接し
て規制されるため、その位置決めを確実に行えるように
なる。
【0020】また、上述した本発明の目的を達成するた
めの請求項4記載による画像形成装置のシート搬送装置
は、シートを画像形成位置へと搬送し、画像形成後に画
像形成装置外部へと排出するシート搬送装置であって、
シートの搬送経路を開放可能に設けてジャムシートの除
去を容易にしてなる画像形成装置のシート搬送装置にお
いて、上記シートの搬送経路を形成するために一方の第
1ガイド板を開放動作に連動させて開放される構成と成
し、画像形成装置本体側に設けた他のガイド板に対して
該ガイド板のシート案内面より突出可能となし、回動付
勢された補助レバーを設け、上記開放動作に関連させて
同時に上記補助レバーを第2ガイド板のシート案内面よ
り突出させるようにしたことを特徴とする。
【0021】このような構成においても、シートがジャ
ムし、シート搬送経路に滞留している場合、画像形成装
置の外装を開放する。この開放動作に連動して第1ガイ
ド板がシート搬送経路より大きく離間する。また、第2
ガイド板側では補助レバーが回動規制を解かれた状態と
なり、第2ガイド板のシート案内面より突出するように
回動される。これにより、請求項1記載の発明において
説明した通り、シートを開放方向に押しやり、シートP
の一部に撓みを形成でき、シート除去を容易に、かつ確
実に行えるようにしている。
【0022】上述した請求項4記載の構成を特徴とした
画像形成装置のシート搬送装置において、さらい請求項
5記載の発明によれば、上記第2ガイド板を画像形成装
置本体側に回動可能に、かつ開放方向に回動付勢される
ように設け、開放動作に関連された同時に回動させるよ
うにする。これにより、補助レバーと共に第2ガイド板
も、画像形成装置の外装の開放動作に関連して同時に回
動、つまりシートを開放方向へと押しやる方向に回動さ
れる。この結果、シートの撓みをさらに大きく形成で
き、シートの除去作業をさらに容易に、かつ確実に行え
るようになる。
【0023】また、上述した構成を特徴とする画像形成
装置のシート搬送装置の請求項6記載の発明によれば、
上記シート搬送経路に回動付勢された状態で位置し、該
シート搬送経路を案内されるシートの搬送力により上記
回動付勢に抗して回動される作動片を設け、該作動片を
上記シート搬送経路を案内されるシートを検出する検出
スイットの作動片として兼用されたことを特徴とする。
つまり、シート搬送経路を案内されるシートの搬送力に
て回動させる作動片が、シート検出スイッチの作動片と
して兼用されているため、シートの撓みを助長できると
共に、シート検出に兼用できる。
【0024】上記シート検出のための作動片としては、
請求項4又は5記載のようにな補助レバーにて形成する
こともできる。つまり補助レバーを、シートの搬送を妨
げないように自重にて回動、又は付勢部材の付勢力で回
動付勢させるようにしておけば、補助レバーを作動片と
して用いることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明による実施形態にお
いて図面に従って詳細に説明する。図1は、本発明によ
るシート搬送装置を構成するシート搬送経路の一部を詳
細に示した構成図であり、図2は本発明にかかるシート
搬送装置によるジャムシートの除去状態を説明するため
の図である。また、図3は上述した図1に示すようなシ
ート搬送装置を備える画像形成装置の全体の構造を示す
構成図である。
【0026】まず図3においては、本発明にかかる画像
形成装置について説明しておく。この画像形成装置1
は、レーザプリンタ部を備えたデジタル複写機であり、
本発明はデジタル複写機におけるシート搬送装置のみに
限定されるものではなく、一般的にシートを必要な位置
へと送り込むためのシート搬送装置全てに適用すること
ができる。また、画像形成装置としては、通常の電子写
真方式による電子写真プリンタに限らず、インク噴射に
より画像形成を行うインクジェットプリンタ、熱転写等
により画像を形成するサーマルプリンタ等があり、さら
にこれらのプリンタを備えるファクシミリ装置等があ
る。これらの装置においてシートを目的の位置へと送り
込むためのシート搬送装置は、以下に示す本発明のシー
ト搬送装置をそのまま適用できる。
【0027】図3に示す画像形成装置1本体は、図に示
すように矢印方向に回転する表面に光導電層が形成され
ている記録媒体であるドラム形状に形成された感光体2
に対し、その回転方向に沿って表面を均一に帯電する帯
電器3、帯電後の表面を画像露光する露光部4、露光に
より形成された静電潜像を現像する現像器5、現像後の
トナー像をシートに転写する転写器6、転写後の残留ト
ナーを除去するクリーニング装置7が対向して配置され
ている。
【0028】上記感光体2表面に画像露光するための露
光部4は、レーザ照射装置8にてレーザビーム9を感光
体2表面に照射する。レーザ照射装置8は半導体レーザ
を、入力される画像データに応じてON−OFF駆動
し、偏光器であるポリゴンミラー10にて、感光体2の
回転軸方向にレーザビーム9を他のミラー及びレンズ等
を介して走査するようになっている。これにより、帯電
器3にて均一帯電された感光体2表面にレーザビーム9
が照射され、画像に応じた静電潜像が形成されることに
なる。
【0029】上記感光体2に形成された静電潜像は、現
像器5にてトナーにて顕像化され、顕像化されたトナー
画像は、本発明にかかるシートの搬送系を介して給送さ
れてくるシートに、転写器(又は転写ローラ)6の作用
により転写される。
【0030】また、上記感光体2へと画像データに応じ
たレーザビーム9による光像を照射するために、画像形
成装置1本体の上部には原稿の画像を光学的に読取るス
キャナ11が設けられている。該スキャナ11は周知の
構造を有しており、原稿の画像面を下にして載置するた
めの透明プラテン12、該透明プラテン12に載置され
た原稿を上部から押圧する原稿カバー13、透明プラテ
ン12の下部より原稿の画像面を照射するために露光ラ
ンプ14、原稿からの反射光を所望の位置へと反射する
第1反射ミラー15、該第1反射ミラー15からの反射
光を結像レンズ側へと反射する一対の第2及び第3反射
ミラー16,17、反射光による光の像を電気信号に変
換する読取素子であるCCDの受光面に結像する結像レ
ンズ18、及び読取素子のCCD19とから構成されて
いる。
【0031】上記第1反射ミラー15及び露光ランプ1
4は、同一の走査手段に設けられており、透明プラテン
12に対して矢印方向に走行駆動される。この走査手段
に対して、上記第2及び第3反射ミラー16,17を支
持した第2走査手段は、上記走査手段による走行速度の
1/2の速度で走行駆動される。これにより、原稿の画
像が順次CCD19の受光面に順次結像されていく。従
って、CCD19からは、原稿の画像に応じた電気信号
が、順次画像データとして出力される。
【0032】上記画像データは、画像形成装置1全体を
制御するために制御回路基板20の一部に設けられてい
る画像処理回路へと送られ、先に説明した画像形成装置
1にてレーザビーム9にて感光体2表面を光照射して対
応した画像を得るためのデータとして処理される。この
処理後のデータが最終的に画像データとして、上記レー
ザ照射装置8に送られる。
【0033】上述した説明によれば、画像形成装置1が
デジタル複写機として機能する場合であるが、プリンタ
として機能することもできる。つまり、画像形成装置1
が通信回線を介して他の画像入力装置(ファクシミリ装
置、パーソナルコンピュータ、他のスキャナ等)からの
画像データを受信し、これを上述したように画像形成装
置1側で画像形成できる画像データとして処理され、上
記レーザ照射装置8に送られることで、所望の画像を任
意に得ることができる。
【0034】次に上述した画像形成装置1において、感
光体2表面に形成された画像、つまりトナー画像をシー
トPに転写し、最終的に画像形成装置1の外部へと出力
するためのシートの搬送系について説明する。シート搬
送系は、シートを上述したように転写器6と対向する目
的の位置となる転写位置へと送り込み、転写後には、感
光体2より分離され加熱定着装置を介して画像形成装置
1本体の中間部分に設けられた排出トレイへとシートを
1枚ずつ搬送し排出するためのものである。
【0035】そこで、転写位置へとシートを送り込むた
めの本発明にかかるシート搬送装置について説明する。
このシート搬送装置には、感光体2の回転と同期させて
送り込むためのレジストローラ21が設けられている。
これは、転写位置の手前(上流側)に配置されており、
該レジストローラ21へとシートを送り込むために、シ
ート搬送装置の一部を構成するシート給送装置22が、
さらに上流側に設けられている。
【0036】上記シート給送装置22は、画像形成装置
1本体の下部、つまり上記レジストローラ21の上流側
に設けられており、また必要に応じて他のシートを給送
するための他のシート給送装置が必要に応じて更に画像
形成装置1本体の下部に装着可能に設けられる。さら
に、図3に示す画像形成装置1本体において、図には示
していないが、右側突出されるようにして手差し給紙装
置等が設けられる場合もある。
【0037】上記シート給紙装置22は、例えば図にお
いて図3において画像形成装置1の手前側に引き出し可
能に設けられた給紙カセット又はトレイ23を有してお
り、予め決められたサイズのシートを収容するように構
成されている。そのため、カセット内に収容するシート
を載置する載置板24を備えている。載置板24は、給
紙ローラ25と対向する位置と反対側で回転可能に支持
されており、図示していないスプリング等からなる付勢
手段にて常に上部へと付勢されるように回動されてい
る。そして、載置板24の給紙側先端の両角には、分離
爪26が設けられており、該分離爪26にて載置板24
上のシートPの浮上を規制し、シートPの最上部位置が
常に一定の高さに保持されている。
【0038】非給紙状態においては、上記給紙ローラ2
5は、図3に示すように弦の部分が載置板24上のシー
トPと対向するようになっており、給紙カセット23
は、この状態で出し入れ可能となる。そして、給紙状態
になれば、給紙ローラ25の円弧の部分が載置板24上
の最上部シートと当接し、載置板24が押下され、最上
部のシートPが給紙ローラ25の円弧部分にて徐々に給
紙され、上述した分離爪26を最上部シートの両角が乗
り越えて1枚給紙が行われる。
【0039】また、上記給紙ローラ25にて給紙される
シートPは、上述した下流側に配置されたレジストロー
ラ21へと案内経路27にて案内されて送り込まれる。
この案内経路27には、レジストローラ21へと送り込
まれるシートPを検出するシート検出センサ28が設け
られている。シート検出センサ28は、シートP先端を
検出する信号を出力し、該出力はレジストローラ21の
回転制御を行うことに利用される。
【0040】つまり、レジストローラ21の手前に配置
されたシート検出センサ28が、給送されてくるシート
P先端を検出すれば、その信号を受けて、レジストロー
ラ21の駆動を一時停止させる。特に、レジストローラ
21は、シートP先端部を挟持した状態で停止制御され
る。そして、感光体2に形成されたトナー画像先端と、
レジストローラ21に待機しているシートP先端とが一
致するタイミングで、シートの転写位置への送り込みを
再開させるよう制御される。
【0041】以上のようにして、シートの給送、及び感
光体2と対向する転写位置への送り込み制御が行われ、
転写器6の作用により感光体2に形成されたトナー画像
をシートP上に転写するようにしている。この転写後、
シートPは感光体2より分離され、図3において上部に
配置されている定着装置を構成する加熱定着ローラ29
へと搬送している。加熱定着ローラ29の構成は、従来
より周知の通りであり、シートのトナー画像面と対向す
るローラ側を定着可能温度に維持されているヒートロー
ラとし、該ヒートローラにシートを圧接させるための加
圧ローラとを設けて構成している。
【0042】上記加熱定着ローラ29を通過したシート
に担持されているトナー画像が溶融され定着される。そ
して、最終的に画像形成装置1の外部に配置されている
排出トレイ30上に排出経路31を案内され排出口に位
置する排出ローラ32を介して排出処理される。これら
のシート排出処理にかかる経路、つまり加熱定着ローラ
29及び排出ローラ32の位置に対応して、搬送される
シートの送り状態を検知するシート検出センサ33,3
4がそれぞれ設けられている。
【0043】一方、上述したシート搬送装置において、
該搬送装置を構成するシートの搬送経路でのシートジャ
ムの除去作業を容易に行うために、シート搬送経路、特
にレジストローラ21から転写器6に対応する転写位置
へのシート搬送経路35が開放されるように構成されて
いる。つまり、シート搬送経路35に対応する画像形成
装置1本体の一側部を構成する外装(サイドカバー又は
扉)36が開放されるのに関連して開放されるように構
成されている。
【0044】つまり、外装36は、画像形成装置1本体
の下部に軸部37を中心にして回動可能に支持されてい
る。この支持部37と反対側の外装36の端部には、画
像形成装置1本体側に設けられたロック部材38に係合
される係止爪39が設けられている。このロック部材3
8及び係止爪39にてロック機構40が構成されてい
る。
【0045】ロック機構40を構成するロック部材38
は、係止爪39と係合する爪部分が形成されており、図
4に示すように一端部が画像形成装置1本体側に設けら
れている軸部41にて回動可能に支持され、スプリング
42にて図において反時計方向に回動付勢されている。
ロック部材38は、スプリング42にて回動付勢されて
いるが、図示していない位置決め部材を設けて、図4に
示す位置に維持させるようにしている。そして、このロ
ック部材38に固定された操作レバー43を設けてい
る。この操作レバー43にてロック部材38を、スプリ
ング42の付勢に抗して、時計方向に回転させ、ロック
解除を行うことができる。
【0046】そのため、係止爪39を取り付けた外装3
6側には、上記操作レバー43に対応し、該レバー43
が挿通されるようになした開口44が形成されている。
従って、図3の状態において、開口44に挿通されてい
る操作レバー43を下部へと押下すれば、ロック部材3
8が下部に回動され、係止爪39との係合が解かれる
(ロック解除される)。そのため、外装36を図におい
て時計方向に回動させることで、図4に示すように開放
される。この時、開口44は外装36を開放させる時の
把手として作用する。
【0047】また、外装36を閉じる時には、係止爪3
6の先端にて図4の位置に保持されているロック部材3
8の先端の傾斜面との当接により、ロック部材38がス
プリング42に付勢力に抗して図4において時計方向に
回動(押下)される。そして、爪の部分で両者が一致し
た時点で、スプリング42の付勢力にてロック部材38
が回動されロック状態となり、両者が爪の部分で係合さ
れ、外装(扉)36が閉成状態にロックされる。
【0048】上述した構成の外装36には、レジストロ
ーラ21と感光体2の転写領域とを結ぶシート搬送経路
35を形成するガイド板45,46の一方の第1ガイド
となるガイド板46を保持してなる支持体47が取り付
けられている。この支持体47には、感光体2と対向し
て配置されている転写器6をも同時に保持している。従
って、外装36の開放動作に連動させて、上記ガイド板
46を開放(回動)させ、シート搬送経路35を画像形
成装置1本体の外部に露出させるようにして開放させる
構成となっている。
【0049】従って、ジャムしたシートPがシート搬送
経路35に存在していれば、外装36を開放させること
で、画像形成装置1の外部に露出されることになる。こ
れにより、ユーザ側で開放され、露出したシートPのジ
ャム処理を簡単に行える。
【0050】(第1の実施形態)以上の構成において、
次に図1及び図2に示す図面に従って本発明によるシー
ト搬送装置におけるジャムしたシートの除去を簡単に行
う第1の実施形態について詳細に説明する。
【0051】図1には上述したシート搬送装置の特にシ
ート搬送経路35の位置にジャムしたシートPが存在す
る時に、そのシートPの除去を容易に行うための構成を
詳細に示している。まずシート搬送装置を構成するシー
ト搬送経路の詳細を示す図1を参照し、本発明のシート
搬送装置による第1の実施形態を説明する。
【0052】シート搬送経路35は、先に説明した通
り、それぞれ対向するように一定の間隔が確保されて配
置されたガイド板45及び46を設けて形成されてい
る。ガイド板45は、第2のガイドを構成するもので、
シート搬送方向の上流側が画像形成装置1本体側に軸部
45aを介して回動可能に支持されている。この軸部4
5aにはキックバネ48が巻回されており、その一端が
ガイド板45の背面(シート搬送経路35と反対側の
面)に係止されており、他端がガイド板45が回動付勢
されるときの回動規制を行う規制ピン48に係止されて
いる。これにより、ガイド板45は、通常図1において
時計方向の回動付勢力を付与されている。
【0053】上記ガイド板45に対してシート搬送経路
35を形成するためのもう一方のガイド板46は、外装
36に取り付けられた支持体47に設けられている保持
部材47aに固定されている。このガイド板46はガイ
ド板45との間を一定の間隔を常時維持させるために、
シート搬送経路35によるシートの案内に関与しない両
端部にシート搬送経路35側に突出部46aを一体成型
している。従って、ガイド板45及び46は、上記突出
部46aにガイド板45がキックバネ48の回動付勢を
受けて当接し、突出部48aの突出高さ(突出量)にて
決まる間隔が保持され、シート搬送経路35が形成され
る。
【0054】ガイド板46は、上述した保持部材47a
に固定されており、該保持部材47aは、支持体47に
連結機構50を介して取り付けられている。連結機構5
0は、支持体47側に、例えば環状に形成されている折
り返しが設けられた係止部51に対して、保持部材47
a側に係止部51に係合する突出した爪を有する係合片
52を設け、両者の折り返し部分と爪部分とを係合させ
て両者を連結するようにしている。これにより、外装3
6側に固定されている支持体47に対して、保持部材4
7aを移動可能に保持させている。そして、連結機構5
0の内部には、保持部材47aをガイド板45側へと付
勢する圧縮スプリング53が設けられている。
【0055】また、保持部材47aには、ガイド板46
を固定していると同時に、転写器6が同時に固定されて
いる。そして、転写器6を感光体2と一定の間隔を保持
して位置決めを行うために、シート搬送方向に対して上
下部分に対応した位置決め部54が設けられている。こ
の位置決め部54に対応して、画像形成装置1本体側に
は、位置決め部54が当接する位置決めピン55が設け
られている。これにより、外装36が画像形成装置1本
体に閉成された状態において、上下の位置決め部54
が、上下の位置決めピン55に当接することで、転写器
6と感光体2との位置関係が補償される。
【0056】しかも、保持部材47aは、支持体47に
連結機構50を介して移動可能に保持された状態であっ
て、スプリング53の付勢により、上記位置決め部54
と位置決めピン55との当接関係を確実に確保でき、位
置決め精度を上げている。しかも、シート搬送経路35
を形成するガイド板46の位置決めも正確に行えると同
時に、該ガイド板46の突出部46aにガイド板45が
キックバネ48の回動付勢力にて当接させることで、こ
れらの位置関係も正確に確保され、その位置決めも補償
される。
【0057】以上のようにシート搬送装置を構成するシ
ート搬送経路35が形成され、画像形成装置1のよる画
像形成動作が開始されれば、シート給送装置22より1
枚のシートPが給送される。そして、シートPは、レジ
ストローラ21にて感光体2の回転に同期して搬送が再
開され、上述したシート搬送経路35を案内され、転写
器6と対向する感光体2の転写領域へと送り込まれる。
さらに、シートPは転写領域にて感光体2に形成された
トナー画像が転写された後、感光体2より剥離され、加
熱定着ローラ29を経て、排出経路31を通り、排出ロ
ーラ32を介して画像形成装置1の外部に位置する排出
トレイ30へと排出される。
【0058】上述したようにシートPは、画像形成動作
に関連して、シートPが1枚ずつシート搬送経路35を
案内される。そして、画像形成動作を行っている途中
で、シートPがジャムすれば、そのジャム検知に応じて
画像形成動作が停止される。この時、必要部分、特に制
御回路部分を除いて全ての負荷への電源供給が遮断され
る。よって、ジャムしていないシートPの搬送において
も途中で停止する。
【0059】例えば、シートジャムが加熱定着ローラ2
9の位置で生じた場合には、シート検出センサ33を基
点としてシートを検出している状態でジャム検出が行わ
れる。そのため、画像形成装置1本体側では、図示して
いないが操作パネル上の表示部にジャムしたこと、さら
にそのジャム位置をユーザ等に報知させることになる。
ここで、ジャム検出については、周知の技術であり、説
明する必要はないと思うが、簡単に説明しておく。
【0060】つまり、シートPが定着ローラ29の位置
を通過し、その先端がシート検出センサ33にて検出さ
れ、その時点からシートPの後端がシート検出センサ3
3にて一定時間が経過する間に検出(シート無しの状
態)されなければ、途中でシートPの搬送が停止されて
いるとしてジャム検出を行う。また、シートP先端がレ
ジストローラ21に待機している状態で、シートPの搬
送開始が行われ、上記定着ローラ29を通過しシート検
出センサ33がシートP先端を検出しない場合、途中で
シートPが停滞しているとしてジャム検出を行うことに
なる。つまり、レジストローラ21にて搬送を開始し、
シート検出センサ33の検出位置にシートPが搬送され
る時間は一定である。その一定時間を経過してもシート
検出が行われなければ、途中でシートが停滞したことに
なり、よってシートジャムとして検出されることにな
る。
【0061】上述したようにシートジャムが検出されれ
ば、画像形成装置1の各種負荷への電力供給が停止さ
れ、ジャムしたメッセージ表示等がなされ、ユーザにト
ラブル解除、つまりジャムシートの除去作業を促す。
【0062】ユーザは、そのジャムメッセージに応じ
て、画像形成装置1本体の外装36を開放する。この解
除は操作レバー43にてロックを解除し、図4に示すよ
うに開放させる。この状態の詳細を図2に示している。
以下にこの図2を参照してジャムシートの除去操作を説
明する。
【0063】外装36が開放されれば、シート搬送経路
35を形成している一方のガイド46も外装36の合わ
せて回動され、画像形成装置1側に設けられているガイ
ド板45より大きく離れ、シート搬送経路35は外部に
露出されるようにして開放される。そして、画像形成装
置1側のガイド板45は、キックバネ48の付勢力によ
り回動される。この回動は、規制ピン49のガイド板4
5の下部が当接し、このガイド45のそれ以上の回動が
規制される。
【0064】この場合、シート搬送経路35にシートジ
ャムにより停滞したシートPが存在すれば、該シートP
を図2に示すように外装36を開放した方向にガイド板
45が回動されるため、該シートPもその回動に合わせ
てさらに開放された側へと押しやられ、シートPに弛
み、又は撓みaが形成される。その撓み部分aを持っ
て、停滞しているシートPを容易に除去できる。
【0065】ここで、シートPが給紙ローラ25、また
レジストローラ21にて挟持され摩擦されることにより
摩擦帯電されることが考えられる。この摩擦帯電により
シートPがシート搬送経路35を形成するガイド板45
に密着されるように案内、搬送させている場合でも、ガ
イド板45が外装36の開放操作に関連して回動される
ため、密着しているシートPであっても図2に示すよう
に開放位置へと押し出されるため、撓みaが形成され
る。これにより、シートの除去作業が簡単で、かつ容易
に行える。
【0066】また、シートPが摩擦帯電によりガイド板
45等に密着した場合、従来ではシートをガイド板45
より剥離させる時に、感光体2表面にユーザの手や、剥
離させるための用具が接触して傷付け等が発生する危険
がある。しかし、本発明の上述に説明した装置によれ
ば、シートPは確実にガイド板35にて押され湾曲した
撓みaを形成できるため、そのような危険性が解消でき
る。
【0067】しかも、ジャム検出した時点でメッセージ
表示することで、そのトラブルを解消する作業を迅速に
行える。また、シート搬送装置の各種搬送手段の一部を
駆動させる必要がないため、ジャムしたシートが無理に
搬送され破損等が生じることもなく、その破損したシー
トが残留しジャムの要因を作り出すこともなくなる。
【0068】(ガイド板45,46の構成例)シート搬
送装置を構成するシートを所望の位置へと導くためのシ
ート搬送経路35を形成するガイド板45,46は、先
に説明した通り、一定の間隔を確保させて配置され。そ
のため、ガイド板46側に対向配置されるガイド板45
との間隔を確保するための突出部46aを設けることを
説明した。
【0069】上記突出部46aにおいては、ガイド板4
6側に設ける必要はなく、ガイド板45側に設けてもよ
い。また、この突出部46aは、ガイド板45,46側
の両側に設けるようにしてもよい。この突出部46aを
設けたガイド板46の詳細した構成を図5に示してい
る。図5(a)はガイド46の斜視図を、図5(b)は
ガイド板46を側面からみた側面図である。
【0070】図5に示すように平板形状の表面をシート
Pの案内面としたガイド板36には、その案内面にシー
トとの接触面積を少なくし、搬送性を向上させると共
に、シートPとの密着性を低減させるために、シートの
搬送方向に沿って突出形状の複数のリブ46bが形成さ
れている。このリブ46bと共に、ガイド板46の両端
部には、上述した対向配置されるガイド板45との間隔
を確保するための突出部46aが一体成型される。上記
リブ46bは、突出部46aの突出面よりも多少低く形
成されている。
【0071】上記ガイド板46に対し、ガイド板45に
ついても、平板形状に形成されたシートPの案内面に、
必要に応じて上述に説明した突出形状のリブ46bと同
様の目的の複数のリブが形成されている。これにより、
シートPの搬送性の向上、及び摩擦帯電による密着性を
低減させるようにしている。また、ガイド45側にも同
様にガイド板46に設けた突出部46aと対応する位置
に突出部を一体成型するようにしてもよい。
【0072】以上の構成の通り、ガイド板45,46の
シート搬送経路35の案内面側にリブ46aを設けるこ
とで、摩擦帯電によりシートPの密着性を低減できるた
め、ジャムシートを除去する際、外装36を開放させる
時に、ガイド板45の回動によりシートPに形成する撓
みaを大きく形成できるようになる。これにより、シー
トの除去作業がより確実、かつ容易に行えるようにな
る。
【0073】なお、上記平板形状のガイド45,46に
リブ46a等を設ける場合、互いにリブ同士が対向する
ことなく、各リブ間に相手のリブが位置するように設け
ることで、シートの搬送性をさらに向上できる。
【0074】また、リブを設けることなく、平板形状の
ガイド板45,46にシート搬送方向に沿った複数のス
リット(開口)を設けるようにしても同様の効果を期待
できる。
【0075】上述したガイド板46の突出部46aは、
シート搬送経路35を確実に確保できると共に、ガイド
板45がキックバネ48の回動付勢により、ガイド板4
5が当接し回動規制されることで、ガイド板45,46
の位置関係を正確に確保できる。
【0076】(第2の実施形態)次に、本発明による第
2の実施形態について図6及び図7を参照して説明する
ことにする。上述した第1の実施形態においては、ガイ
ド板45を外装36の開放操作に関連させて、開放方向
に回動させるようにし、シートPの湾曲形状の撓みaを
形成するようにしている。さらに、この第2の実施形態
においては、その作用を助長し、さらにシートPの撓み
を効果的に形成し、ジャムシートの除去作業を容易にす
るものである。
【0077】図6において、図1と同一部分は同一符号
を付記しており、その構成の説明は省略する。特に図6
に示すシート搬送装置の特徴は、外装36の開放動作に
連動して、ガイド板45が回動付勢されて回動させる動
作に合わせて、ガイド板45のシート案内面側より突出
するように回動付勢されている補助レバー60を設けて
いる点である。
【0078】補助レバー60は、図7に示すように、複
数のレバー61を軸部62に等間隔に固定して構成され
ている。軸部62は、画像形成装置1本体側に回転可能
に支持されている。またレバー61は、ガイド板45に
上述にて説明した搬送性等を向上させるために設けた複
数の開口に対応するように位置付けられている。
【0079】上記軸部62の一端部、又は両端部に回動
付勢を行うためのアーム63が固定されている。このア
ーム63には、図6において補助レバー60を時計方向
の回動付勢力を付与するスプリング64が設けられてい
る。スプリング64の他端は、画像形成装置1側に係止
されている。
【0080】アーム63は、シート搬送経路35を形成
する一方のガイド板46側に設けられた図示しない他の
突出部に対応しており、該突出部にて図6においてアー
ム63が係止し、スプリング64による回動付勢を規制
し、補助レバー60を実線の位置に保持させるようにし
ている。つまり、補助レバー60を形成する各レバー6
1が、シートの搬送経路35に突出しないように設けら
れている。なお、突出状態であっても、スプリング64
の付勢力が非常に弱い場合、シートの搬送を阻害しない
場合には、突出されていても特に問題はない。
【0081】そこで、シートジャムが発生した場合、シ
ート搬送経路35に停滞しているシートPを除去するた
めに、外装36が開放される。この開放動作に連動し
て、ガイド板46が画像形成装置1本体側のガイド板4
5より大きく離れる。これと同時にガイド板45もキッ
クバネ48にて時計方向に回動される。また、同時に補
助レバー60も、ガイド板45側の回動によりアーム6
3の係止状態が解かれ、スプリング64の付勢力により
時計方向に回動される。この時の補助レバー60の回動
規制は、例えばガイド板45の開口の下部縁にて行われ
るようにしておけば、各複数のレバー61がガイド板4
5のシート搬送の案内面側より大きく突出される。
【0082】特に、ガイド板45は、規制ピン49に当
接して、図2に示す回動位置で停止する。これに対し
て、補助レバー60は、各レバー61の下部がガイド板
45の開口の下部縁に当接するまでスプリング64の付
勢力により回動され、その位置て回動規制される。よっ
て、各レバー61がガイド板45の案内面より大きく突
出するため、シートPは図2に示すように湾曲による撓
みaがさらに大きく形成される。
【0083】以上説明したようにジャムしたシートP
は、外装36を開放することで、シートPにさらに大き
な撓みaが、補助レバー60にて形成できるようにな
る。これにより、シートの除去作業がさらに容易になる
と同時に、かつ確実に行えるようになる。
【0084】シートPの除去作業が完了すれば、外装3
6を閉成させることで、ガイド板46の突出部46aに
押されてガイド板45が反時計方向に回動され、元の位
置に復帰する。この閉成動作中に、ガイド板46側に設
けられた図示しない突出部がアーム63に当接し、該ア
ーム63を反時計方向へと回動させることになる。そし
て、最終的に図6に示すようにレバー61がガイド板4
5のシート案内面より退避される位置に位置付けられ
る。
【0085】この第2の実施形態においては、ガイド板
45を補助レバー60と同様に、外装36の開放動作に
関連させて回動付勢により回動させている。これによ
り、上述した通りジャムしたシートPに大きな撓みaを
形成する効果を助長させている。しかし、ガイド45
は、図6に示す位置に固定保持されておき、補助レバー
60を上述した外装36の開放動作に関連させて回動さ
せる構成としても、第1の実施形態と同等の作用効果を
期待できる。したがって、少なくとも、補助レバー60
のみを回動させるように構成すればよい。
【0086】(第2の実施形態における他の態様)な
お、補助レバー60の各レバー61は、外装36が閉成
されている時に、破線で示す位置に存在していても、先
に説明した通り、スプリング64の付勢力がシートPの
搬送に対して大きな負荷になることなく、また搬送を阻
害しない場合には問題はないことを説明した。つまり、
搬送されるシートPにて、補助レバー60全体が反時計
方向に回動され、シートPはシート搬送経路35を案内
され、通過していくことができる。
【0087】そのため、レバー61を破線の位置に規制
されるために、ガイド板46側にもガイド板45に形成
された開口と対応する開口を設け、保持部材47a側に
レバー61が係止する規制部材を設けるようにすればよ
い。あるいは、ガイド板46側には開口を設けることな
く、レバー61先端がガイド板46の案内面に当接する
ようにして回動を規制されるようにしてもよい。
【0088】このような構成としておけば、外装36が
開放された時に、補助レバー60の回動規制状態が、ガ
イド板46側に設けた図示していない突起部とアーム6
3と当接が外れて解除され、上述した作用と同様にガイ
ド45側のシート案内面よりレバー61が大きく突出す
る。これにより、シートPの湾曲による撓みaの量が大
きくなる。
【0089】さらに、補助レバー60を構成する各レバ
ー61を図6の破線に示す状態で予め突出させておけ
ば、シートPの搬送時に、シートの通過に関連してレバ
ー61が図6において反時計方向に回動される。この回
動を検出すれば、シートPの搬送状態を検出する検知手
段として用いることが可能となる。
【0090】つまり、補助レバー60の軸部62の端部
等に検出部材を設け、該検出部材に対応して動作可能な
検出スイッチを配置しておく。これによりシートの通過
時に上記軸部62が回動され、検出部材にて検出スイッ
チが動作する。したがって、レバー61が検出スイッチ
のアクチュエータとして作用し、そのアクチュエータを
兼用することになる。
【0091】これに対し、上記検出スイッチのアクチュ
エータ(作動片)を直接図8に示すように、両ガイド板
45,46を貫通するようにして設ける。ガイド板4
5,46には対応させて開口(スリット)が形成されて
おり、この開口を貫通するようにアクチュエータ65を
設ける。
【0092】上記アクチュエータ65は、通常図8にお
いて時計方向に回動付勢されている。また、図の状態の
ようにシート搬送経路35が垂直方向に形成されている
場合、当然自重にて時計方向に回動付勢できる構成とす
ることもできる。
【0093】アクチュエータ65はシート搬送経路35
と対応する部分と反対側には、アクチュエータ65の回
動、特に反時計方向の回動により動作、例えばOFF状
態からON状態に変化する検出スイッチ66に連結され
ている。従って、シートPがシート搬送経路35に沿っ
て案内されると、シートPの搬送力により、アクチュエ
ータ65は、反時計方向に回動される。この回動により
検出スイッチ66はシートが搬送されていることを検出
する。
【0094】そして、シートPのジャムが発生し、シー
トPがシート搬送経路35に滞留していれば、外装36
が開放される。この開放動作に連動し、シート搬送経路
35を形成する一方のガイド板46が同時に開放され
る。ガイド46の開放により突出部46aとの当接が解
かれ、他のガイド板45の回動付勢の規制が解除される
ため、キックバネ48の付勢力により、上記ガイド板4
5が図において時計方向に回動される。また、検出スイ
ッチ66のアクチュエータ65の回動付勢状態も、ガイ
ド板46が大きく開放されることで、その規制が解か
れ、同様にして回動される。
【0095】よって、ガイド板45及び上記アクチュエ
ータ65の回動によりシート搬送経路35に滞留してい
るシートPが開放方向へと押しやられ、図2に示すよう
に大きな撓みaが形成されるようになる。そして、この
撓みaの部分を持って容易にシート除去作業を行える。
【0096】このシート除去作業が完了すれば、外装3
6を反時計方向に回動させて画像形成装置1本体側に閉
じる。これにより、ガイド板46の突出部46aとガイ
ド板45とが当接し、同時に反時計方向に回動され図8
の状態に位置決められる。また、アクチュエータ65に
おいてもガイド板46の支持部47a側で反時計に回動
され図8の状態に位置付けられる。
【0097】以上説明したように、この実施形態におけ
るアクチュエータ65の作用を利用して、シートPの撓
みaの量をさらに大きくできる効果が期待できる。しか
も、アクチュエータ65を設けることでシートの搬送状
態を検出する検出スイッチとして兼用させることもでき
る。
【0098】なお、上述した第1及び第2実施形態にお
けるシート搬送経路35を形成するガイド板35につい
ては、キックバネ48にて図において時計方向に強制的
に回動付勢させるように構成している。しかし、キック
バネ48を設けることなく、シート搬送経路35が垂直
方向に形成されているため、図1に示すようにガイド板
45を時計方向に回動させようとする場合、ガイド板3
5の左下部に軸部45aを設けている。そのため、ガイ
ド板45自身の自重により時計方向への回動付勢力が生
じる。これによるキックバネ48を不要にでき、さらに
構成を簡単にできる。このような構成としても、図1に
示すようにシートPに対して撓みaを形成できる。しか
し、シートPがガイド板45に強固に摩擦帯電等にて密
着されている場合には、キックバネ48を設けてガイド
45を強制的に回動付勢されることが有効である。
【0099】また、本発明においては、シート搬送装置
のシート搬送経路35としてレジストローラ21から転
写位置までの搬送経路を例に説明している。しかし、こ
のシート搬送経路35に限らず、案内経路37、さらに
排出経路31においても同様に開放可能に設けるように
してジャムシートの除去作業を容易に行うことができる
ことは勿論であり、上述した本発明の実施形態をそのま
ま適用できる。
【0100】そして、シート搬送経路35の開放におい
て、ガイド板45,46の開放のみでなく、転写位置に
設けられている転写器6においても同様にして感光体2
より離間させるようにして開放させている。このように
構成することで、さらにシートPの除去作業が簡単にな
る。つまり、シート搬送経路の開放領域が広くなり、シ
ートの除去がより簡単になる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように本発明による画像形
成装置のシート搬送装置によれば、ジャムしたシートを
除去するためにシート搬送経路を開放させる時に、シー
トに撓みを形成すべくシート搬送経路を形成する画像形
成装置本体側の回動可能に設けたガイド板を回動させて
おり、よって確実に撓みを形成できることで、摩擦等に
てシートがガイド板に密着するような場合にも、簡単
に、また感光体等の傷付けることなく簡単に除去できる
ようになる。
【0102】また、シート搬送経路が垂直方向に設けら
れている場合には、ガイド板の回動付勢をガイド板自身
の自重を利用して回動させることが可能になり、よって
付勢部材を設ける必要がなくなり構成が簡単になる。
【0103】さらに、シート搬送経路を形成するガイド
板に一定間隔を確保するために突起部を設けるようにし
ておれば、ジャム除去後に元の状態に復帰させること
で、ガイド板の回動付勢が規制され正確な位置決めを行
えると同時に、シートの搬送経路を確保できる。
【0104】また、シート搬送経路の開放時にガイド板
のシート案内面よりさらに突出させる補助レバー等を設
けるようにしておけば、シート搬送経路に滞留している
シートの撓み量を形成でき、さらに同時にガイド板側も
回動させるようにしておけば、上記撓み量を大きくで
き、ジャムシートの除去作業をさらに容易にできる。
【0105】この場合、補助レバー、あるいは作動片等
を上述したように設け、シートの搬送により回動させる
ようにしておけば、シート搬送を検出する検出手段を兼
用させて構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置のシート搬送装置を
構成する第1の実施形態の一例を示す側面図である。
【図2】図1におけるシート搬送装置において、ジャム
したシートの除去動作を説明するために画像形成装置の
外装を開放した状態を示す拡大図である。
【図3】本発明によるシート搬送装置を備える画像形成
装置全体の概略構造を説明するための構成図である。
【図4】図3の画像形成装置において、本発明のシート
搬送装置を構成するシートの搬送経路に沿って開放させ
る構成の一例を示す図である。
【図5】シート搬送経路を形成するための一方のガイド
板の一構成例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)
は側面図である。
【図6】本発明による画像形成装置のシート搬送装置に
かかる第2の実施形態を説明するためのシート搬送経路
にかかる要部を示す側面図である。
【図7】図6のシート搬送装置を構成する補助レバー6
0の構成の一例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を利用し、シート搬送
経路を搬送されるシート検出手段を兼用して構成するた
めのシート搬送経路の要部を示す側面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 感光体 5 現像装置 6 転写器(転写部) 21 レジストローラ 22 シート給紙装置 35 シート搬送経路 36 画像形成装置の外装 40 ロック機構 43 ロック解除操作レバー 45 (第2)ガイド板 46 (第1)ガイド板 46a 突出部 47 保持部材 48 キックバネ(付勢部材) 49 規制ピン 60 補助レバー 61 レバー 65 アクチュエータ(作動片) 66 検出スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C059 DD00 DD03 DD13 2H071 AA02 BA14 DA09 2H072 EA18 3F048 AA01 AB01 BA14 BD03 3F101 FB07 FB08 FE02 FE08 LA01 LB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートを画像形成位置へと搬送し、画像
    形成後に画像形成装置外部へと排出するシート搬送装置
    であって、シートの搬送経路を開放可能に設けてジャム
    シートの除去を容易にしてなる画像形成装置のシート搬
    送装置において、 上記シートの搬送経路を形成するために一方の第1ガイ
    ド板を開放動作に連動させて開放されると共に、他の第
    2ガイド板を画像形成装置本体側に回動可能にかつ回動
    付勢状態で設けてなり、上記第1ガイド板の開放動作に
    関連させて第2ガイド板を同時に上記シート搬送経路側
    へと回動させるようにしたことを特徴とする画像形成装
    置のシート搬送装置。
  2. 【請求項2】 上記シート搬送経路は、垂直方向に形成
    され、第2ガイド板側を自重により回動付勢されるよう
    に設け、第1ガイド板の開放動作に関連され上記第2ガ
    イド板が自重で回動されるようにしたことを特徴とする
    画像形成装置のシート搬送装置。
  3. 【請求項3】 上記第1及び第2ガイド板にて一定間隔
    の確保させてシート搬送経路を形成するために、上記第
    2ガイド板の回動付勢を規制するための突出部を上記第
    1又は第2ガイド板の何れかに設けたことを特徴とする
    請求項1記載の画像形成装置のシート搬送装置。
  4. 【請求項4】 シートを画像形成位置へと搬送し、画像
    形成後に画像形成装置外部へと排出するシート搬送装置
    であって、シートの搬送経路を開放可能に設けてジャム
    シートの除去を容易にしてなる画像形成装置のシート搬
    送装置において、 上記シートの搬送経路を形成するために一方の第1ガイ
    ド板を開放動作に連動させて開放される構成と成し、画
    像形成装置本体側に設けた他の第2ガイド板に対して該
    該2ガイド板のシート案内面より突出可能となし、回動
    付勢されてなる補助レバーを設け、上記開放動作に関連
    させて同時に上記補助レバーを第2ガイド板のシート案
    内面より突出させるようにしたことを特徴とする画像形
    成装置のシート搬送装置。
  5. 【請求項5】 上記第2ガイド板を画像形成装置本体側
    に回動可能に、かつ開放方向に回動付勢されるように設
    け、開放動作に関連された同時に回動させるようにした
    ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置のシート
    搬送装置。
  6. 【請求項6】 上記シート搬送経路に回動付勢された状
    態で位置し、該シート搬送経路を案内されるシートの搬
    送力により上記回動付勢に抗して回動される作動片を設
    け、該作動片を上記シート搬送経路を案内されるシート
    を検出する検出スイットの作動片として兼用されたこと
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置のシート搬送
    装置。
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JP2013047756A (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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