JP2000006189A - 射出成形同時絵付装置及び方法 - Google Patents

射出成形同時絵付装置及び方法

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JP2000006189A
JP2000006189A JP17877498A JP17877498A JP2000006189A JP 2000006189 A JP2000006189 A JP 2000006189A JP 17877498 A JP17877498 A JP 17877498A JP 17877498 A JP17877498 A JP 17877498A JP 2000006189 A JP2000006189 A JP 2000006189A
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Isao Tajima
功 田島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形同時絵付装置において、絵付シート
S(支持体シートSb)がパーティング面12aへ密着
したままとなるのを防止して、巻き取りトラブルによる
転写シートの歪みなどの発生を防止する。 【解決手段】 雌型パーティング面12aの転写シート
Sの送り方向直上流側と直下流側とに、押し出し部材1
00を備え、型開きと連動して、その先端の棒部材10
1を雌型のパーティング面12aよりも雄型側に前進し
た位置に移動させる。それにより、転写後の支持体シー
トSbはキャビティ面から隔離する方向に押し出され、
キャビティ面との密着は解消する。その状態で、支持体
シートを巻き取りロール50により巻き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形と同時に
型内で転写シートを射出樹脂成形物の表面に一体的に接
着し、支持体シートを剥離除去して、図柄や文字等が施
された成形品を得るようにした射出成形同時絵付装置、
及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形と同時に型内で絵付シートを射
出樹脂成形物の表面に一体的に接着する射出成形同時絵
付方法としては、従来より幾つもの態様が提案されてい
るが、それらの大半は、次の(a)〜(i)の工程の全
部又は幾つかを記述順に又はその順番を入れ換えて、順
次、又は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的に
行うようにされている。
【0003】(a)絵付シートを射出成形に用いられる
雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程。 (b)絵付シートを雌型のパーティング面に固定保持す
るクランプ工程。 (c)絵付シートがロール状に巻き取られた帯状の長尺
シートである場合において、雌型のパーティング面上ま
で供給された絵付シートの先端側1ショット分を供給側
(上流側)から切り離すシート切断工程。
【0004】(d)絵付シートを熱盤等により加熱軟化
させる加熱軟化工程。 (e)絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等によ
り雌型のキャビティ面に沿わせるように延伸させる延伸
工程(予備成形工程)。 (f)雌型と雄型の一方(通常は雌型)を他方(通常は
雄型)側へ移動させて型閉めを行う型閉め工程。
【0005】(g)キャビティ内に雄型側から流動状態
の樹脂(熔融樹脂)を注入充填して射出成形を行う射出
成形工程。 (h)雌型と雄型とを離間させる型開き工程。 (i)絵付シートが接着された射出成形品を前記雌型か
ら取り出す取出工程。
【0006】なお、複数の工程を同時に重複して行うと
は、複数の工程が一工程に含まれることをいい、例え
ば、前記(f)の型閉め工程において絵付シートを雌型
と雄型との間に挟んで固定保持するようになせば、該型
閉め工程と同時に重複して前記(b)のクランプ工程が
行われたことになり、また、前記(g)の射出成形工程
において絵付シートを射出された熔融樹脂の熱と圧力に
より延伸させるようになせば、該射出成形工程と同時に
重複して前記(e)の延伸工程が行われたことになる場
合をいう。
【0007】絵付シートとしては、製品種別に応じて貼
合わせ積層シート(ラミネートシート)と転写シートの
いずれかが用いられ、ラミネートシートである場合に
は、射出成形によりそのままで絵付けが行われたことに
なり、射出樹脂成形物の表面にシート全層が接着一体化
して化粧層となる。それに対し、絵付シートが転写シー
トである場合には、射出樹脂成形物の表面に一体化した
化粧シートのうちの支持体シートを剥離し、装飾層等の
転写層のみを射出樹脂成形物側に残留させて化粧層とな
すことにより絵付けが完了する。転写後の支持体シート
は巻き取りロールにより巻き取られる。
【0008】図4〜図8により、絵付シートとして転写
シートを用いる場合を例にとり、上記射出成形同時絵付
方法の具体的な例を説明する(特公平4−42172号
公報、特公平7−55517号公報等参照)。図示例の
装置10は、得るべき成形品に対応した凸凹形状の雄型
40と雌型12とを備え、雄型40は射出成形機のノズ
ルN(図6参照)が装着される装着部43が設けられた
固定盤44に固定され、雌型12はその底部側に設けら
れた可動盤11に固定されていて、流体圧シリンダのラ
ム15により前記雄型40に対して接近−離隔する方向
(水平方向又は垂直方向)に進退動するようされてい
る。
【0009】前記雌型12の底部に設けられた作動室1
6には、雌型12のパーティング面12aとの間で、転
写層Stと支持体シートSbで構成される転写シートS
を挟んで固定保持するための矩形ないし井字形の枠状の
クランパー25(図5参照)を駆動するための流体圧シ
リンダ等の駆動機構21及び駆動支持板22が配設され
ている。前記クランパー25は、図5に示すように、雌
型12の四隅近くに設けられた貫通穴29に摺動自在に
嵌挿された4本の連結ロッド24によって前記駆動支持
板22に連結されており、前記駆動機構21により雌型
パーティング面12aに対して垂直方向に進退動できる
ようになっている。
【0010】また、前記雌型12には、得るべき成形品
形状に応じた凹状のキャビティ(キャビティ面)13が
形成されるとともに、前記キャビティ13に開口するよ
うに多数本(図では簡略化されている)の真空吸引孔1
7が形成されている。該真空吸引孔17は、管路19及
び切り替え弁Vを介して、真空ポンプ(不図示)に接続
する吸気管19a及び圧空源(空気圧縮器など)(不図
示)に接続する給気管19bに、切り替え自在に接続し
ている。
【0011】さらに、雌型12のパーティング面12a
には、前記キャビティ13の外周縁を周回するように、
Oリング30が装着されている。前記Oリング30は、
前記クランパー25が、間に絵付シートSを挟んで雌型
12のパーティング面12aに押し付けられた際、前記
キャビティ13と外部とを気密的に遮断する役目を果た
す。一方、前記雄型40には、雌型12のキャビティ1
3内に入り込むコア部分41とその中央部にランナート
42が形成され、その先端部はゲートGとしてキャビテ
ィに開口されるとともに、型締め時に前記クランパー2
5部分が収納される環状の凹部45が設けられている。
【0012】また、雄型12、雌型40の上方及び下方
(図4参照)には、それぞれロール/ロール方式で転写
シートSを搬送するための巻き出しロールを備えた巻き
出し機RS、及び、巻き取りロール50を備えた巻き取
り機USが設けられるとともに、転写シートSを前記雌
型12とクランパー25との間に送り込んで巻き取り機
USに搬送するための送りローラ51、53、案内ロー
ラ52、54等が配されている。さらに、雄型12、雌
型40の図4で上方あるいは側方には転写シートSを加
熱軟化させるための従来公知の熱盤(不図示)が配置さ
れている。該熱盤は転写シートSに接触して伝導熱でシ
ートを加熱する構造でもよいし、また、転写シートSか
ら所定の間隙をおいて対峙し、輻射熱によって非接触的
に加熱する構造のものであってもよい。
【0013】このような構成とされた従来の射出成形同
時絵付装置10においては、帯状シートからなる転写
シートSの次ショット部分が送りローラ51、53によ
り引き出されて、前記雌型12のキャビティ面13に対
向する位置まで送り出されるシート供給工程が行われ、
次に、前記クランパー25が前記駆動機構21により
雌型12側に引っ張られて、クランパー25の裏面と雌
型パーティング面12aに設けた前記Oリング30との
間で前記転写シートSを挟んで固定保持するクランプ工
程が行われる。
【0014】続いて、熱盤が雌型キャビティ面13上
の転写シートSまで近づけられ、転写シートSを加熱軟
化させる軟化工程が行われ、次いで、加熱軟化された
転写シートSを真空吸引孔17及び吸気管19aを通じ
て真空吸引し、雌型12のキャビティ面13に沿わせる
ように延伸させる延伸工程(予備成形工程)が行われ
る。続いて、図6に示すように、ラム15により雌型
12を雄型40側へ移動させて型締めを行い、次に、
射出成形機のノズルNから雄型40のランナー(湯道)
42を通じてゲートGから雌型12のキャビティ13内
に熔融樹脂Pを注入充填して射出成形を行う。
【0015】その後、図7に示される如くに、雌型1
2と雄型40とを離間させる型開き工程が行われるとと
もに、絵付シートSの転写層Stが接着一体化された成
形品Paを雌型キャビティ13から取り出す取出工程が
行われる。この工程において、型開き開始時は、外表面
に転写層Stが転写された絵付成形品Paは雄型40側
に付着した状態にあり、一方、絵付シートSの支持体シ
ートSbは真空吸引孔17による負圧でキャビティ13
の面に吸着された状態(図7参照)にあるので、型の移
動により支持体シートSbは絵付成形品Paの表面から
剥離する。そして、雄型40側に付着している絵付成形
品Paは、型開き後に、エジェクターピン46あるいは
圧縮エアー等により雄型40から突き放され、これによ
り、絵付成形品Paが製品として得られる。
【0016】支持体シートSbの剥離が進行し絵付成形
品Paの表面からほぼ分離した時点で、切り替え弁Vの
切り替えが行われ、図示しない圧空源(空気圧縮機)か
らの圧縮空気が給気管19bから前記管路19及び真空
吸引孔17をとおり、キャビティ13内に供給される。
該供給空気により、支持体シートSbの裏面はキャビテ
ィ空間側に押し出され、図8に示すように、キャビティ
面からの剥離が図られる。それ後、支持体シートSbの
巻き取りロール50による巻き取りと絵付シートSの次
ショット分の供給がシート供給手段により行われる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
構成の射出成形同時絵付装置を用いて多数の絵付成形品
を得てきているが、その過程において、型開き後に、圧
縮空気を真空吸引孔17を介してキャビティ13内に供
給することにより、支持体シートSbのキャビティ面か
らの分離は円滑に進行するが、雌型12のパーティング
面12aに接する領域では、図8に示すように、支持体
シートSbがパーティング面12aに密着した(貼り付
いた)状態となってしまい、剥離が円滑には進行しない
場合があることを経験した。
【0018】このことは、前記したような、クランパー
25を備え、雌型12のパーティング面12aに装着し
たOリングとクランパー25との間に絵付シートSを挟
んで、予備成形と射出成形を行う形式の射出成形同時絵
付装置において特に頻繁に発生した。このような貼り付
きが生じると、前記送りローラ51、53による転写シ
ートSの送りが不安定となり、巻き取りロール50によ
る支持体シートSbの巻き取りに支障が生じる(極端な
場合には、破断が生じる)と共に、巻き取り時に張力が
増大して、転写シートS(支持体シートSb)に歪みが
生じて、次ショットでの転写で、絵柄の皺、破断、位置
ずれなどが発生し、所期の絵付成形品が得られなくな
る。
【0019】本発明は、上述した問題に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、射出成形同時絵付装
置において、転写後の支持体シートの雌型パーティング
面からの分離(剥がれ)を確実として、転写シート(支
持体シート)の巻き取りを円滑にし、それにより、生産
効率の低下をなくし、また、絵付成形品の不良品発生率
も低下させるようにすることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る射出成形同時絵付装置は、互いに係合
・離脱が自在で、係合時に成形キャビティを両者間に形
成できる雌型と雄型とからなる成形型と、少なくとも転
写層と支持体シートとを備えた長尺帯状の転写シートを
巻き出しロールから引き出して雌雄両型間に供給し、転
写後に支持体シートを巻き取るための巻き取りロールを
備えたシート供給手段とを具備し、シート供給手段から
引き出された転写シートの1ショット分を雌型側の成形
キャビティ面に対向する位置に、転写シートの転写層側
が雄型側を向くようにして供給し、転写シートを間に挟
んで雌雄両型を接近させて係合し、雌雄両型間に形成さ
れたキャビティ内に雄型のゲートから流動状体の樹脂を
射出充填し、固化せしめて、転写シートと樹脂成形品と
を接着せしめ、次いで、雌雄両型を開放し、転写シート
の支持体シートのみを前記巻き取りロールにより巻き取
ることにより剥離除去し、転写層を樹脂成形品表面に残
留せしめるようにした射出成形同時絵付装置において、
前記雌型側には、転写後の支持体シートを雌型側の成形
キャビティ面から隔離する方向に押し出すための押し出
し部材が、雌型パーティング面から後退した位置と雌型
パーティング面を越えて雄型側に前進した位置との間に
出没自在となるようにして配置されていることを特徴と
する。
【0021】そして、上記の装置を用いる本発明におけ
る射出成形同時絵付け方法においては、雌雄両型の開放
までは前記押し出し部材を雌型パーティング面から後退
した位置としておき、型開きと同時にあるいは型開き直
後に雌型のパーティング面よりも雄型側に前進した位置
に移動させ、それにより、転写後の支持体シートを雌型
側の成形キャビティ面から隔離する方向に押し出し、そ
の状態で、支持体シートを前記巻き取りロールにより巻
き取るようにすることを特徴とする。
【0022】本発明の装置及び方法によれば、型開きと
同時にあるいは型開き直後に、前記押し出し部材は、雌
型のパーティング面よりも雄型側に前進した位置に移動
する。その移動により、転写シート(支持体シート)
は、その裏面側から雄型側に向けて、すなわち、雌型パ
ーティング面から遠ざかる方向に押し出される。その押
し出しにより、部分的に支持体シートが雌型パーティン
グ面に貼り付いているような場合でも、容易に引き剥が
されて、1ショット分の転写シート(支持体シート)
は、雌型パーティング面から所定距離離れた位置に移動
する。
【0023】そのために、巻き取りロールによる支持体
シートの巻き取り、ひいては、送りローラによる転写シ
ートの送りは常に安定した状態となり、転写シート(支
持体シート)の歪みに起因する絵柄の皺、破断、位置ず
れなどのは生じない。その結果、所期どおりに絵柄層が
転写された絵付成形品を確実に得ることができる。本発
明の好ましい態様において、射出成形同時絵付装置は、
前記した転写シートを雌型のパーティング面に固定保持
するための転写シートクランプ手段を有しており、前記
押し出し部材の雄型側に向けての前進移動と前記クラン
プ手段の雌型のパーティング面から隔離する方向への移
動とは連動するようにされている。
【0024】クランプ手段を備えることにより転写シー
トの予備成形は歪みのない状態で的確に行われ、所期ど
おりに絵柄層が転写された絵付成形品が得られることに
加え、前記押し出し部材の移動とクランプ手段の移動と
を連動させることにより、無駄な時間をかけるとなく、
転写シート(支持体シート)の雌型パーティング面から
の離脱を迅速にかつ確実に行うことが可能となる。
【0025】本発明において、前記押し出し部材は、転
写シートの送り方向にほぼ直交するように配置された棒
状部材と、該棒状部材を雌型パーティング面から後退し
た位置と雌型パーティング面を越えて雄型側に前進した
位置との間で往復動させるための移動手段とを少なくと
も有する。そして、前記棒状部材は少なくとも転写シー
トの横幅の長さを有し、かつ、雌型パーティング面の転
写シートの送り方向直上流側と直下流側との2カ所に配
置される。前記移動手段は任意であり、特に制限はない
が、ピストンとシリンダーからなる空気あるいは液体作
動のアクチュエータ、ラックとピニオンなどの歯車伝動
によるアクチュエータ、ソレノイドなどによる電気的ア
クチュエータ、などであってよい。前記クランパーの作
動源である圧油あるいは圧空、あいるは、転写シートの
予備成形や剥離に利用する圧空、を作動源とするピスト
ン・シリンダー方式のアクチュエータを用いることは、
装置全体を簡素化できることもあり、実際的である。
【0026】なお、転写シートSにおける支持体シート
Sbとしては、ポリ塩化ビニル、ナイロン、熱可塑性ポ
リエステル、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いる
ことができる。支持体シートの厚さは、通常20〜20
0μm程度である。転写層(装飾層)は、印刷絵柄、着
色又は透明塗膜、金属薄膜等の視覚的意匠を与える層の
他、硬質塗膜、防曇塗膜、導電性層等の機能性を有する
層であってもよい。
【0027】樹脂射出手段から射出される流動状態の樹
脂としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン共重合体)、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を加熱熔融したも
の、あるいは、二液硬化型、触媒硬化型の樹脂、例え
ば、ポリウレタン、不飽和ポリエステル、エポキシ等の
未硬化液等の射出成形同時絵付用として従来より知られ
ている材料を使用できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る射出
成形同時絵付装置の一実施形態を示しており、この射出
成形同時絵付装置10Aは、「押し出し部材」100を
備えている点を除き、他の構成は、図4〜図7に基づき
先に説明した射出成形同時絵付装置10と同様である。
従って、図1〜図3において、前記した射出成形同時絵
付装置10と同じ部材には同じ符号を付すにとどめ、詳
細な説明は省略する。
【0029】すなわち、射出成形同時絵付装置10A
は、前記した射出成形同時絵付装置10と同様、雌型1
2と雄型40を有し、両者は、互いに係合・離脱が自在
で、係合時に成形キャビティ13を両者間に形成する。
また、シート供給手段は、少なくとも転写層Stと支持
体シートSbとを備えた長尺帯状の転写シートSを巻き
出しロールを備えた巻き出し機RSから引き出して雌雄
両型間に供給し、転写後に支持体シートSbを巻き取る
ための巻き取りロール50を備えた巻き取り機USを備
える。
【0030】送りローラ51、53により、巻き出し機
RSから引き出された転写シートSの1ショット分は、
雌型12側の成形キャビティ面13に対向する位置に、
その転写層St側が雄型40側を向くようにして供給さ
れ(図1はその状態を示している)、クランパー25に
より雌型パーティング面12aに固定保持され、必要に
応じて、図示しない加熱手段により加熱軟化される。
【0031】次いで、加熱軟化された転写シートSは真
空吸引孔17及び吸気管19aを通じて真空吸引されて
雌型12のキャビティ面13に沿わせるように延伸す
る。続いて、雌雄両型を接近させて係合し、雌雄両型間
に形成された前記キャビティ13内に雄型40のランナ
ー42を通してゲートGから流動状体の樹脂Pを射出充
填し、固化せしめて、転写シートSと樹脂成形品Paと
を接着せしめ、次いで、雌雄両型を開放し、転写シート
Sの支持体シートSbのみを前記巻き取りロール50に
より巻き取ることにより剥離除去し、転写層Stを樹脂
成形品Paの表面に残留せしめるようにされている。
【0032】本発明装置10Aは、上記の構成に加え
て、押し出し部材100を備える。該押し出し部材10
0は、図2に示す如く、転写シートSの送り方向にほぼ
直交するようにX方向に延びて配置された棒状部材10
1と、該棒状部材101を雌型パーティング面12aか
ら後退した位置(図1及び図2の位置)と、雌型パーテ
ィング面12aを越えて雄型40側に前進した位置(図
3の位置)との間で往復動させるための、ピストン10
2とシリンダー103からなるアクチュエータ104と
を備える。図示のように、該棒状部材101とアクチュ
エータ104の組み合わせ体は、雌型パーティング面1
2aの転写シートSの送り方向直上流側と直下流側との
2カ所に配置されている。また、前記棒状部材101の
長さは転写シートSの横幅より長く、その両端を転写シ
ートSの両側縁から延出させている。
【0033】前記二組のピストン102とシリンダー1
03からなるアクチュエータ104には、図示しない配
管系を通して、前記キャビティ13内に圧縮空気を供給
するための図示しない圧空源(空気圧縮機)に接続して
おり、図示しない制御機構により、上下の棒状部材10
1は同時に前進及び後退するようにされている。この押
し出し部材100は次のように作用する。通常は、上下
の棒状部材101は図1及び図2に示す位置、すなわ
ち、雌型パーティング面12aから反雄型40側に後退
した位置におかれる。その状態で、前記した、雌雄両型
間に形成されたキャビティ13内に雄型40のランナー
42から流動状体の樹脂Pを射出充填し、固化せしめ
て、転写シートSと樹脂成形品Paとを接着せしめるま
での工程が行われる。
【0034】次に、雌雄両型が開放され、クランパー2
5を駆動するための駆動機構21が作動して、クランパ
ー25を雌型パーティング面12aから離れる方向(前
方、すなわち、雄型40の方向)に移動させるのと並行
して、切り替え弁Vの切り替えが行われ、図示しない圧
空源(空気圧縮機)からの圧縮空気が給気管19bから
前記管路19及び真空吸引孔17をとおり、キャビティ
13内に供給される。
【0035】本実施の形態においては、前記クランパー
25の前方への移動と同時に、あるいは、その直後に、
前記二組のアクチュエータ104には、図示しない配管
系を通して圧縮空気が供給され、図3の如く、ピストン
102を前方に押し出す。それにより、上下の棒状部材
101は同時に雄型40側に向けて前進し、その先端
で、転写シートS(支持体シートSb)を前方に押し出
す。
【0036】転写シートS(支持体シートSb)は、真
空吸引孔17からキャビティ13内に供給される圧縮空
気による押し出しに加えて、前記のように上下の棒状部
材101によっても前方に押し出されるので、例え、雌
型12のパーティング面12aに接する領域で、特に、
雌型12のパーティング面12aに装着したOリング3
0とクランパー25との間で、密着している場合であっ
ても、図3に示すように、雌型12のパーティング面1
2aに面する領域の全体が容易に前方に押し出される。
その状態で、巻き取りロール50による巻き取りと、送
りローラ51、53による絵付シートSの次ショット分
の供給が行われる。並行して、上下の棒状部材101は
元の雌型パーティング面12aから反雄型40側に後退
した位置に戻される。
【0037】このように、本発明による装置10Aで
は、転写シートS(支持体シートSb)は雌型12のパ
ーティング面12aから完全に分離、離脱しているの
で、巻き取りと次ショット分の供給は円滑に進行し、次
ショット分の転写シートに皺、破断、位置ずれなどが発
生するのは回避できる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る射出成形同時絵付装置及び方法によれば、雌型
パーティング面からの支持体シートの離脱が確実に行わ
れ、巻き取りロールによる支持体シートの巻き取り、送
りローラによる転写シートの次ショット分の送りは常に
安定して行われる。そのために、転写シート(支持体シ
ート)の歪みに起因する絵柄の皺、破断、位置ずれなど
のは発生せず、その結果、所期どおりに絵柄層が転写さ
れた絵付成形品を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による射出成形同時絵付装置の一実施形
態を示す概略構成図。
【図2】雌型及び押し出し部材の近傍を拡大して示す概
略斜視図。
【図3】押し出し部材の作用状態の説明に共される概略
断面図。
【図4】従来の射出成形同時絵付装置を示す概略構成
図。
【図5】図4に示す装置の雌型近傍を拡大して示す概略
斜視図。
【図6】射出成形同時絵付装置における型閉め工程、射
出成形工程の説明に供される図。
【図7】従来の射出成形同時絵付装置における型開き工
程の説明に供される図。
【図8】型開き工程での支持体シートの挙動の説明に共
される図。
【符号の説明】
S…転写シート、 10、10A…射出成形同時絵付装置、 12…雌型、 12a…パーティング面、 13…キャビティ、 40…雄型、 100…押し出し部材、 101…棒状部材、 102…ピストン、 103…シリンダー、 104…アクチュエータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに係合・離脱が自在で、係合時に成
    形キャビティを両者間に形成できる雌型と雄型とからな
    る成形型と、 少なくとも転写層と支持体シートとを備えた長尺帯状の
    転写シートを巻き出しロールから引き出して雌雄両型間
    に供給し、転写後に支持体シートを巻き取るための巻き
    取りロールを備えたシート供給手段とを具備し、 シート供給手段から引き出された転写シートの1ショッ
    ト分を雌型側の成形キャビティ面に対向する位置に、転
    写シートの転写層側が雄型側を向くようにして供給し、
    転写シートを間に挟んで雌雄両型を接近させて係合し、
    雌雄両型間に形成されたキャビティ内に雄型のゲートか
    ら流動状体の樹脂を射出充填し、固化せしめて、転写シ
    ートと樹脂成形品とを接着せしめ、次いで、雌雄両型を
    開放し、転写シートの支持体シートのみを前記巻き取り
    ロールにより巻き取ることにより剥離除去し、転写層を
    樹脂成形品表面に残留せしめるようにした射出成形同時
    絵付装置において、 前記雌型側には、転写後の支持体シートを雌型側の成形
    キャビティ面から隔離する方向に押し出すための押し出
    し部材が、雌型パーティング面から後退した位置と雌型
    パーティング面を越えて雄型側に前進した位置との間に
    出没自在となるようにして配置されていることを特徴と
    する射出成形同時絵付装置。
  2. 【請求項2】 転写シートを雌型のパーティング面に固
    定保持するための転写シートのクランプ手段をさらに有
    しており、少なくとも、前記押し出し部材の雄型側に向
    けての前進移動と前記クランプ手段の雌型のパーティン
    グ面から隔離する方向への移動とは連動するようにされ
    ていることを特徴とする請求項1記載の射出成形同時絵
    付装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の射出成形同時絵付
    装置を用いた射出成形同時絵付け方法であって、雌雄両
    型の開放までは前記押し出し部材を雌型パーティング面
    から後退した位置としておき、型開きと同時にあるいは
    型開き直後に雌型のパーティング面よりも雄型側に前進
    した位置に移動させ、それにより、転写後の支持体シー
    トを雌型側の成形キャビティ面から隔離する方向に押し
    出し、その状態で、支持体シートを前記巻き取りロール
    により巻き取るようにすることを特徴とする射出成形同
    時絵付け方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014086633A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Apic Yamada Corp 樹脂モールド装置及び樹脂モールド方法
JP2015168244A (ja) * 2014-03-11 2015-09-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 加飾成形方法と加飾成形装置

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