JP4774593B2 - 射出成形同時絵付方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形と同時に型内で図柄や文字等が施された絵付シートを射出樹脂成形体の表面に一体的に接着積層して加飾積層品(製品)を得るようにした射出成形同時絵付方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形と同時に射出樹脂成形体の表面に絵付シートを一体的に接着する射出成形同時絵付方法としては、従来より幾つもの態様が提案されているが、それらの大半は、次の(a)〜(i)の工程の全部又は幾つかを記述順に又はその順番を入れ換えて、順次、又は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的に行うようにされている(特公昭50−19132号、実公平3−56344号、特公平7−41637号公報等を参照)。
【0003】
(a)絵付シートを射出成形に用いられる雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程。
(b)絵付シートを雌型のパーティング面に固定保持するクランプ工程。
(c)絵付シートを熱盤等により加熱軟化させる加熱軟化工程。
(d)絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等により雌型のキャビティに沿わせるように絞る絞り成形工程(予備成形工程)。
(e)雌型と雄型の一方(通常は雌型)を他方(通常は雄型)側へ移動させて型締めを行う型締め工程。
【0004】
(f)雌型と雄型との間に形成されるキャビティ内に雄型側から流動状態の樹脂(熔融樹脂等)を注入充填して固化せしめて射出成形を行う射出成形工程。
(g)雌型と雄型とを離間させる型開き工程。
(h)絵付シートのうちの射出樹脂成形体に接着付随させるべき部分を他の部分(余剰部分)から切り離すシートトリミング工程。
(i)絵付シートが接着積層された積層品を雄雌両成形型から取り出す取出工程。
【0005】
なお、複数の工程を同時に重複して行うとは、複数の工程が一工程に含まれることをいい、例えば、前記(e)の型締め工程において絵付シートを雌型と雄型との間に挟んで固定保持するようになせば、該型締め工程と同時に重複して前記(b)のクランプ工程が行われたことになり、また、前記(f)の射出成形工程において絵付シートを射出された熔融樹脂の熱と圧力により絞るようになせば、該射出成形工程と同時に重複して前記(d)の絞り成形工程が行われたことになる場合をいう。
【0006】
また、絵付シートとしては、製品種別に応じて貼合わせ積層シート(ラミネートシート)と転写シートのいずれかが用いられ、ラミネートシートである場合には、射出成形によりそのままで絵付けが行われたことになり、射出樹脂成形体の表面にシート全層が接着一体化して化粧層となる。それに対し、絵付シートが転写シートである場合には、射出樹脂成形体の表面に一体化した絵付シートのうちの支持体シートを剥離し、装飾層等の転写層のみを射出樹脂成形体側に残留させて化粧層となすことにより絵付けが完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、射出成形同時絵付を行うにあたっては、前記(a)に既述した如くに、まず、絵付シートを射出成形に用いられる雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程が必須であり、このシート供給工程は、従来より自動化が進められており、そのシート供給態様としては、▲1▼巻き出し機及び巻き取り機を用いて、絵付シートを、ロール状に巻き取られた長尺の連続帯状シートの状態から必要量づつ(1ショット分づつ)巻き出して、射出成形後は、成形品と積層された部分を切り抜いた絵付シートを成形型下流側で巻き取る、いわゆるロール/ロール方式で供給する態様(特開平5−318523号等参照)と、▲2▼絵付シートの先端部あるいは両側端部を把持するチャック等の把持具を備えたシート搬送機構により供給する態様(特開平7−241873号公報等を参照)とが知られている。
【0008】
しかしながら、前記▲1▼及び▲2▼のシート供給態様においては、雌型のパーティング面が平面(フラット面)の場合は、シートの供給をより安定的かつ効率良く行うことは要望されるものの、さほど大きな問題は生じないが、射出成形同時絵付装置においては、得るべき積層品(製品)の形状如何によって、前記パーティング面が全体的に凸状又は凹状に湾曲したものを用いざるを得ない場合がある。
【0009】
すなわち、例えば、曲率の大きな(深絞り形状等の)製品を得る場合、平面のパーティング面に固定保持されている絵付シートを、深絞り形状のキャビティに沿わせるように延伸させると、絵付シートの延伸時の変位量及び歪量が大となり、絵付シートにしわ、歪、破れ等を生じやすくなり、それを回避すべく、熱や圧力等の成形条件を緩和すると、しわ、歪、破れ等は生じない代わりに、絵付シートをキャビティに沿わせて完全に密着させることが難しいという問題が生じるので、かかる問題を解消すべく、例えば、特許2749540号公報等にも所載のように、雌型のパーティング面を、得るべき製品形状に対応させて、全体的に概略凸状又は凹状の湾曲面として、前記曲率の大きな(深絞り形状等の)製品を得る場合でも、キャビティ表面のパーティング面からの深さをさほど深くしなくても済むようになすことが考えられている。
【0010】
しかしながら、上記のように雌型のパーティング面を全体的に概略凸状又は凹状の湾曲面とした場合、前記した従来の▲1▼▲2▼のシート供給態様では、絵付シートを直線的(一平面上で)に移動させるようにしている関係上、絵付シートを凸状又は凹状の雌型パーティング面に適正に沿わせることができず、絵付シートとパーティング面の外周部との間に大きな隙間が生じ、その後のクランプ工程、延伸工程等が適正に行えなくなってしまう。
【0011】
そこで、前記公報に所載の射出成形同時絵付装置においては、絵付シートを雌型パーティング面上に供給するシート供給手段として、前記絵付シートの幅方向両端部を把持する把持手段を持つ一対のチェーン、ロープ、ベルト等の湾曲可能な線状の長尺体からなるシート搬送部材を備え、このシート搬送部材を凹状に湾曲したパーティング面を持つ雌型のキャビティ両側部に設けた案内溝を通るように移動させることによって、絵付シートを前記凹状に湾曲したパーティング面に沿わせるようにしたものが開示されている。
【0012】
しかしながら、前記公報に所載の射出成形同時絵付装置においては、絵付シートを円滑に供給するためと、得るべき成形品が専ら左右対称で一軸方向(上下方向)のみ湾曲した対称型三次元成形の物であったために、湾曲したパーティング面も左右対称になっている。その上、絵付シート先端部は自由端となっており張力印加もできなかった。よって、得るべき積層成形品が一軸方向(第1の方向)に同量だけ突出ないし湾曲する左右(又は前後)対称形の三次元形状のものである場合には絵付シートの供給には十分適応できるが、図8に示される如くの、第1の方向Yに突出ないし湾曲するとともに、前記第1の方向Yに直交する第2の方向Xに沿ってもその突出量ないし曲率が相違する(突出量が左右両端でΔh相違する)断面く字状で左右(又は前後)非対称形の三次元形状の積層成形品Pに対しては、雌型及び雄型のパーティング面やキャビティの形状を得るべき積層成形品Pに対応させたとしても、チェーン等が案内溝内で引掛かり、絵付シートの供給が停滞したり、シワが入ってしまう。そのため、シート搬送工程やクランプ工程に支障を来たし、絵付シートをその後の延伸工程で適正に延伸させることができず、まともな積層成形品を得ることができない。
【0013】
本発明は、上述の如くの問題を解消すべくなされたもので、その目的とするところは、第1の方向に突出ないし湾曲するとともに、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する三次元形状の積層成形品を、適正に得ることができるようにされた射出成形同時絵付方法及び装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成すべく、本発明に係る射出成形同時絵付方法は、少なくとも第1の方向に向けて突出ないし湾曲し、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する三次元形状の積層成形品を得るためのもので、基本的には、絵付シートを射出成形に用いられる雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程と、絵付シートを前記雌型のパーティング面に固定保持するクランプ工程と、絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等により雌型のキャビティ表面に沿わせるように変形させる絞り成形工程と、雌型と雄型の一方を他方側へ移動させて型締めを行う型締め工程と、前記雌型と雄型との間に形成されるキャビティ内に雄型側から流動状態の樹脂(熔融樹脂等)を注入充填して固化せしめて射出成形を行う射出成形工程と、を含んで構成される。
【0015】
そして、前記雌型のパーティング面が第1の方向に向けて突出ないし湾曲しかつ前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する形状とされかつ該パーティング面から落込まれた位置にキャビティ表面が形成されてなり、かつ、前記シート供給工程ないしクランプ工程において、絵付シートをキャビティ方向に絞り変形させることなく前記積層成形品に相似する形状に延伸させ、しかる後に前記絞り成形工程で絵付シートをキャビティ表面に沿わせることを特徴としている。
【0016】
本発明の射出成形同時絵付方法においては、絵付シートを前記積層成形品に相似する形状に延伸させる際に、熱盤等を用いて、前記絵付シートを加熱軟化することが好ましい。
【0017】
また、本発明に係る射出成形同時絵付装置は、前記の如き三次元形状の積層成形品を得るためのもので、第1の方向に向けて突出ないし湾曲しかつ前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する形状のパーティング面を有しかつ該パーティング面から落込まれた位置にキャビティ表面を有する雌型及びこれと係合する雄型と、前記雌型のパーティング面上に絵付シートを供給するシート供給手段と、前記絵付シートを前記雌型のパーティング面上に固定保持するクランプ手段と、を具備し、前記シート供給手段は、前記絵付シートの幅方向両端部を把持する把持手段を持つ一対のチェーン、ロープ、ベルト等の湾曲可能な長尺体からなるシート搬送部材と、このシート搬送部材における少なくとも前記把持手段のシート把持部を前記雌型のパーティング面に沿って移動させるべく前記シート搬送部材を案内駆動する案内溝及び該シート搬送部材に張力を印加する張力印加手段とからなる案内駆動手段と、を備えて構成され、このシート供給手段より、絵付シートを前記パーティング面上に供給する際に、該絵付シートを前記積層成形品に相似する形状に延伸させるようにされていることを特徴としている。
【0018】
このような構成とされた本発明に係る射出成形同時絵付方法及び装置においては、好ましい態様では、例えば、シート供給工程において、絵付シートを前記積層成形品に相似する形状に絞らずに延伸させるようにされる。ここでは、得るべき積層成形品は、第1の方向に突出ないし湾曲するとともに、前記第1の方向に直交する第2の方向(例えば左右方向)に沿ってその突出量ないし曲率が相違する左右非対称形の三次元形状とされているので、雌型パーティング面も前記積層成形品に相似した左右非対称形の凸(又は凹)形状とされており、絵付シートはチェーン等のシート搬送部材に設けられた把持手段によりその両端部が把持された状態で、その雌型パーティング面に沿うように搬送される。この場合、前記積層成形品における前記突出量が大きい側(例えば右側)は、雌型パーティング面も他側(例えは左側)より大きく突出せしめられており、そのため、絵付シートも幅方向左側より右側の方を大きく延伸させる必要がある。
【0019】
このようにシート供給工程で絵付シートの左右の延伸量を相違させるには、例えば、チェーン等からなる一対のシート搬送部材による絵付シートの搬送速度を、左右で相違させる(右側を速くする)ことに加えて、例えば、前記シート搬送部材をゴム等で伸縮可能に構成し、絵付シート搬送時に、右側のシート搬送部材を、上流側でブレーキを掛けつつ下流側で引っ張るようにして伸張させる手法が採られる。即ち、左右非対称的に張力を印加するようにする。
【0020】
なお、シート供給工程において絵付シートを前記積層成形品に相似する形状に延伸させることが不可能な場合、つまり、雌型パーティング面が通常のフラット面であり、雌型キャビティが前記積層成形品に対応した形状とされている場合は、クランパーを前記積層成形品に相似する形状に構成しておき、クランプ工程において、前記クランパーを雌型キャビティに押し込むようにして絵付シートを延伸させるようにしてもよい。
【0021】
このように、絞り成形工程に先立ち、シート供給工程ないしクランプ工程において、絵付シートを得るべき積層成形品に相似する形状に延伸させることにより、絵付シートをその後の絞り成形工程で支障を生じることなく円滑にキャビティ表面形状に沿うように絞ることが可能となり、第1の方向に突出ないし湾曲するとともに、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する左右(又は前後)非対称形の三次元形状の積層成形品を適正に製造することができる。
【0022】
本発明において、雄雌両成形型は、鉄等の金属あるいはセラミックス等で作製され、それらに必要に応じて、真空吸引や圧空供給用に小孔(真空吸引孔等)を設ける。
また、雌型を複数の分割部分の集合体で構成(いわゆる入れ子構造に)し、隣合う分割部分間にスリット状の隙間を形成してこの隙間を真空吸引孔ないしは真空吸引溝として用いて真空吸引を行うようにしてもよい。
【0023】
前記雄型には、流動状態の樹脂を射出するためのランナーと所要本のゲートを設ける。ゲートの本数、位置、形状等は、得るべき製品の形状等を勘案して自由に設定することができる。
【0024】
また、絵付シートを凸状等に湾曲した雌型パーティング面に固定保持すべく、雌型パーティング面に対応した押圧面形状を有するクランプ手段を付設する。クランプ手段としては、枠状の押さえ板等を用いることができ、その駆動は、型締め動作等の成形用駆動力を用いたり、エジェクターピン駆動機構の動力を利用したりすることができる他、別途に流体圧アクチュエーター等の駆動手段を設けることによりなされる。
【0025】
また、本発明の射出成形同時絵付装置においては、絵付シートのシート供給工程及び延伸工程において、絵付シートを加熱軟化するための熱盤を備える。雌型のパーティング面が概略凸状で左右の突出量が異なる湾曲面とされている場合、熱盤を断面く字形状とし、前記雌型パーティング面の形状に対応させることが好ましい。そして、一般に好ましくは、絵付シートの絞り成形の際にも、同様に熱盤を用いて、絵付シートを加熱軟化せしめておく。絞り成形工程の加熱軟化と延伸工程の加熱軟化とは、別工程に分けてもよいが、連続した工程としてもよい。
【0026】
絵付シートは、基材シートとその上に積層された装飾層からなり、基材シートを成形品と密着一体化させたまま最終製品として使用する貼り合わせ積層シート(ラミネートシート)、あるいは一旦絵付シートと成形品とを一体化させた後、装飾層(転写層)のみを成形品側に残して基材シート(支持体シート)を剥離する転写シートのいずれも使用することができる。
【0027】
前記貼合わせ積層シートの場合、基材シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂シートを単層で、或いはこれらのうちの異種の物の2層積層体として用いることができる。基材シートの厚さ(積層体の場合は総厚)は、通常20〜500μm程度である。装飾層としては、印刷絵柄、着色又は透明塗装、金属薄膜、あるいは、硬質塗膜、防曇塗料、導電性層等の機能性層等を用いることができる。
【0028】
前記転写シートの場合は、一旦剥離性の支持体シート上に形成した絵柄層等よりなる転写層を、別の被転写体に転移させるためのもので、支持体シート上には必要に応じて離型層を設けても良く、転写層としては、剥離層、装飾層、接着剤層、等からなり、装飾層以外の層は必要に応じて選択する。装飾層としては、絵柄層、金属薄膜層(部分又は全面)あるいは硬質塗膜、防曇塗膜、導電性層等の機能性層から選ばれる。
【0029】
支持体シートは、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル等、可撓性を有する熱可塑性樹脂フィルムあるいはそれらの積層体が好ましい。
【0030】
射出成形用の樹脂としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂を加熱熔融して液状ないし流動状態となったもの、あるいは、二液硬化型、触媒硬化型の樹脂、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の未硬化液等の射出成形同時絵付用として従来より知られている材料を使用でき、製品の要求物性やコスト等に応じて選定される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る射出成形同時絵付装置の一実施形態の雌型周辺部を示す斜視図、図2は雌型周辺部を示す平面図である。
【0032】
本実施形態の射出成形同時絵付装置10により得るべき積層成形品は、図8に示される如くの、第1の方向Yに突出ないし湾曲するとともに、前記第1の方向Yに直交する第2の方向X(左右)に沿ってその突出量ないし曲率が相違する(突出量が左右両端でΔh相違する)断面く字状で左右非対称形の三次元形状の積層成形品Pであり、絵付シートSをその裏面(下面)側に接着積層したものである。
【0033】
前記絵付シートSとして、ここでは、アクリル樹脂製の基材シート(厚みは125μm)と、その上にグラビア印刷法により積層された装飾層(インキは、アクリル樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の1:1重量比混合物からなる樹脂バインダーに、弁柄、カーボンブラック、及びチタン白を主成分とする顔料を添加したものを用いる)と、接着剤層(塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系)とからなり、基材シートを射出樹脂成形体Pと密着一体化させたまま最終製品として使用する貼り合わせ積層シート(ラミネートシート)を用いている。前記装飾層(絵柄層)は、柄版を3色組み合わせた木目模様となっており、また、前記接着剤層は、スクリーン線数40線/cmのグラビアベタ印刷版(版深60μm)を2度用いて(グラビア印刷2色刷りして)形成した厚みが2μmの層である。
【0034】
本実施形態の射出成形同時絵付装置10は、図1、図2に加えて、型締め状態を示す図6、図7を参照すればよくわかるように、雌型12と雄型25とを備え、雌型12は、その底部が可動盤(プラテン)11に固定されていて、流体圧シリンダのラム9等により水平方向、言い換えれば、雄型25に対して接近−離隔する方向(Y方向)に進退動するようされている。
【0035】
なお、本実施形態では、上記のように雌型12が可動型とされていて水平方向に移動するようにされているが、これに限定される訳ではなく、例えば、雄型、雌型を上下に対向配置してそれらの一方を鉛直方向に移動させる等の形態を採用することもできる。
【0036】
前記雌型12は、ここでは複数の分割型からなる入れ子構造のものが採用されており、この雌型12には、得るべき積層成形品に対応した比較的浅い側面視概略「く」字状のキャビティ13が形成されるとともに、このキャビティ13の外周側にパーティング面14が形成されている。
【0037】
このパーティング面14は、前記積層成形品Pに相似した左右非対称形の凸形状とされており、前記積層成形品Pにおける突出量が大きい側の右側凸部14Bは左側凸部14Aよりその突出量が大きくされている。このパーティング面14は、図2に加えて図4〜図7を参照すればよくわかるように、外周側パーティング面14aとこれから段下げされた内周側パーティング面14bとからなる段付きパーティング面となっており、前記外周側パーティング面14a及び内周側パーティング面14bのいずれも雄型25側(Y方向)に張り出した概略凸状(山状)の湾曲面となっている。
【0038】
そして、このパーティング面14(内周側パーティング面14b)におけるキャビティ13の周りに、該キャビティ13を囲むように絵付シートSを真空吸引するための環状の連続した断面矩形のシート固定用吸引溝16が形成されるとともに、このシート固定用吸引溝16に所定本の真空吸引孔17が所定のピッチで開口せしめられている(図2参照)。
【0039】
また、前記雌型12における分割型間には、真空吸引孔として働くスリット状の隙間15が形成されている。このスリット状の隙間15は、前記キャビティ13の隅角部を形成する角丸(アール)部分とそれに続く平面部分との境目部分に開口せしめられており、前記真空吸引孔17に接続されている。なお、スリット状の隙間15を前記境目部分に開口させているのは、前記境目部分が、真空吸引孔として用いられる前記隙間15が存在することによって積層成形品Pに残される線条の痕跡が最も目立たない箇所であるとの理由による。
【0040】
前記シート固定用吸引溝16に開口せしめられた真空吸引孔17と前記スリット状の隙間15とは、前記雌型12内部に穿設された真空吸引通路18及び導管19を介して外部の真空ポンプに接続されており、本実施形態では、前記真空吸引孔17、前記シート固定用吸引溝16、前記スリット状の隙間15、前記真空吸引通路18、前記導管19、及び外部の真空ポンプ等で真空吸引手段が構成されている。
【0041】
さらに、前記雌型12の外周側パーティング面14aの内周部分には、Oリング22が装着された環状の装着溝23が設けられている。前記Oリング22は、後述する概略「く」字状に湾曲した枠状のクランパー20が、間に絵付シートSを挟んで雌型12の外周側パーティング面14aに押し付けられた際、前記キャビティ12と外部とを気密的に遮断する役目を果たす。
【0042】
一方、前記雄型25は、射出成形機のノズルが装着される固定盤に固定されており、この雄型25には、図6、図7に示される如くに、前記得るべき積層成形品形状に対応したコア部33及び側面視「く」字状に凹むパーティング面34が設けられるとともに、その内部には、前記キャビティ13内に熔融樹脂P(図7)を注入充填するための二股形状のランナー27及びそれに連なる2本ゲート28が設けられている。
【0043】
また、前記雌型12には、絵付シートSを雌型12の外周側パーティング面14aに押圧固定するための、該パーティング面14aと相似する、正面視が矩形枠状で側面視が概略「く」字状のクランパー20が付設されている。このクランパー20は、前記雌型パーティング面14における左側凸部14Aと右側凸部14Bに対応した突出量ないし曲率の相違する左辺部20Aと右辺部20Bとを備えている。該クランパー20は、雌型12の四隅近くに設けられた貫通穴に摺動自在に嵌挿された4本の連結ロッド24によって図示していない駆動機構により雌型12のパーティング面14に対して垂直方向に進退動できるようになっている。なお、前記雄型25には、図6に示される如くの型締め状態において前記クランパー20が絵付シートSに対する押圧固定状態を解除する離間動作を行い得る深さを持った切欠凹部29が穿設されている。
【0044】
上記した雌型12及び雄型25等に加え、本実施形態の射出成形同時絵付装置10においては、前記雌型12のパーティング面14上に絵付シートSを供給するシート供給装置5を備えている。
【0045】
このシート供給装置5は、図1に示される如くに、雌型12の下方に配置されている、当該シート供給装置5の一部を構成する後述の左右一対のスプロケットホイール42、42、43、43を支持する一対の連結プレート8、8が前記雌型12に連結されており、当該シート供給装置5は、前記雌型12と一体的に雄型25に対して接近−離隔する方向(Y方向)に進退動するようになっている。
【0046】
前記雌型12の左上方には、図示はしていないが、基体フレームが配在され、この基体フレーム上には、ロール状に巻き取られた長尺帯状の絵付シートSが装填された巻き出し機が備えられ、その巻き出し機及び複数個の案内ローラを介して後述する如くにして送り出された絵付シートSの1ショット分を、雌型12のパーティング面14上に供給すべく、該基体フレームの図面に於ける右側端部(雌型12側)付近に左右一対のスプロケットホイール41、41、44、44が配設され、また、左側端部付近には、図示されていながモーターにより回転駆動せしめられる駆動用スプロケットホイールが配設されている。また、スプロケットホイール41に隣接して、後述のブレーキ手段46が接続されている。
【0047】
前記左右のスプロケットホイール41、44、及び駆動用スプロケットホイール(左列)及び41、44、及び駆動用スプロケットホイール(右列)と前記した雌型12下方の左右のスプロケットホイール42、43(左列)及び42、43(右列)には、それぞれシート搬送部材としての同一寸法形状の無端環状チェーン50、50が、1本づつ、全体でL形となるように掛け回されている。
【0048】
ここで、各無端環状チェーン50、50は、ゴム等で伸縮可能に構成されており、図示は省略されているが、例えば2ピッチ毎に支持部材が設けられるとともに、この支持部材の下部と中間部とに大径ローラと小径ローラとが取り付けられ、かつ、所定ピッチ(例えば5ピッチ)毎に、その支持部材の上部に、1ショット分の絵付シートSの幅方向両端部を把持するためのシート把持用チャック60が設けられている。このシート把持用チャック60は、1ショット分の長さの絵付シートSを把持できるように、無端環状チェーン50、50の特定範囲にだけ所要個数設けられており、前記シート供給装置5は、前記無端環状チェーン50、50のうちの前記シート把持用チャック60が設けられている部分(1ショット分の絵付シートSを把持する部分)を、雌型12上の前記基体フレーム内に位置する待機位置と雌型パーティング面14上に位置する供給位置との間を往復運動させるようになっている。なお、このシート供給装置5は、また、絵付シートに左右非対称的に張力を印加して所定量延伸せしめるための張力印加装置にもなっている。
【0049】
より詳細にシート供給装置5の動作を説明すると、前記待機位置にて、巻出機からの絵付シートSは、Y方向に1ショット分だけ引き出される(引き出された絵付シートSの先端部をシート引き出し機構57が把持している様子は図1参照)。そして、この引き出された1ショット分の絵付シートSの幅方向両端部を、前記無端環状チェーン50、50に設けられた左右の所要個数のシート把持用チャック60、60、…により把持する。この把持状態で1ショット分の絵付シートSは、シートカッター(図示略)により巻出機側から切り離される。次いで、この把持されている1ショット分の絵付シートSを、概略凸状に湾曲した雌型パーティング面14の真上の供給位置まで搬送し、搬送後は、後述するように、絵付シートSがクランパー20により雌型パーティング面14に固定保持された後は、前記シート把持用チャック60、60、…部分を前記待機位置に戻すようにされている。
【0050】
このようなシート供給態様をとるため、雌型12には、図2、図3、を参照すればよくわかるように、そのパーティング面14側に、前記左右の無端環状チェーン50を通過案内するための、外周側パーティング面14a(14A、14B)に沿うように湾曲しながら上下方向(Z方向)に伸びる左右一対の、チャック通過口36aを有する供給側案内溝36、36が設けられ、また、雌型2の底部側に、前記左右の無端環状チェーン50を通す上下方向(Z方向)に伸びる直線状の左右一対の底面側案内溝38、38が設けられている。
【0051】
ここで、前記供給側案内溝36は、前記無端環状チェーン50及びシート把持用チャック60、60、…をシート搬送方向に直交する2方向に対して位置規制を行い得る断面形状とされており、前記無端環状チェーン50、50やシート把持用チャック60、60、…は、シート搬送方向、つまり、凸状に湾曲したパーティング面14A、14Bに沿う方向に直交する2方向に対してその位置が規制される。
【0052】
前記シート把持用チャック60、60、…に把持された絵付シートSの左右両端部は前記雌型12の凸状に湾曲したパーティング面14の突出量の異なる左側凸部14Aと右側凸部14Bに実質的に沿うように移動せしめられることになる。
【0053】
また、前記シート把持用チャック60、60、…は、前記クランパー20が絵付シートSを雌型パーティング面14に押圧固定する際に、該クランパー20により押圧され、これによって、絵付シートSの把持状態を解除するようになっている。
【0054】
また、本実施形態の射出成形同時絵付装置10においては、絵付シートSのシート供給工程、延伸工程、及び絞り成形工程において、絵付シートSを加熱軟化するための熱盤を備える。ここでは、雌型12のパーティング面14が概略凸状で左右の突出量が異なる湾曲面となっている関係上、熱盤70は、断面く字状とされており、しかも、前記クランパー20と同様に、前記雌型パーティング面14における左側凸部14Aと右側凸部14Bに対応して左右で突出量ないし曲率が相違する形状となっている。
【0055】
また、本実施形態の熱盤70は、雌型12のパーティング面14上へ接近離隔させるべく、水平方向(X方向)に沿って進退させる駆動手段としての例えば流体圧シリンダのピストンロッド86先端に保持されており、図1において、X、Y、及びZ方向に移動させることができるようになっている。
【0056】
上述の如くの構成とされた本実施形態の射出成形同時装置10においては、絵付シートSは、ロール状に巻き取られた長尺帯状の連続シートとされ、図1に於いて雌型12の左斜め上(シート搬送方向上流側)にて、巻出機(図示略)から1ショット分が巻き出されて、一対の無端環状チェーン50、50に設けられている、シート搬送方向に沿って一定間隔で配置された所要個数のシート把持用チャック60、60、…によりその1ショット分の幅方向両端部が把持されるとともに、その1ショット分がシートカッターにより巻出機側から切り離される。
【0057】
ここでは、前記一対の無端環状チェーン50、50はそれぞれ無端環状体とされていて、案内駆動手段を構成する左右のスプロケットホイール41〜44及び駆動用スプロケットホイール間に掛け回されるとともに、その一部が常時雌型12に設けられた供給側案内溝36及び底部側案内溝38を通るように配置されており、かつ、該無端環状チェーン50、50に設けられているシート把持用チャック60、60、…部分は雌型外の待機位置に置かれている(図1参照)。
【0058】
したがって、前記シート把持用チャック60、60、…により絵付シートSの幅方向両端部が把持されている状態で、前記駆動用スプロケットホイールが一方向(正転)に所定回転数だけ回転せしめられると、前記左右のスプロケットホイール41〜44も一方向に回転せしめられ、それに伴い前記無端環状チェーン50、50が回転移動して、図3に示される如くに、前記シート把持用チャック60、60、…により把持されている絵付シート(1ショット分)Sが雌型12の凸状に湾曲したパーティング面14の真上にそれに沿うように搬送される。
【0059】
ここでは、得るべき積層成形品Pは、第1の方向Yに突出ないし湾曲するとともに、前記第1の方向Yに直交する第2の方向X(左右方向)に沿ってその突出量ないし曲率が相違する左右非対称形の三次元形状とされており、雌型パーティング面14も右側凸部14Bが左側凸部14Aより大きく突出せしめられているので、絵付シートSも幅方向左側より右側の方を大きく延伸させる必要がある。
【0060】
このようにシート供給工程で絵付シートSの左右の延伸量を相違させるべく、本実施形態では、前記無端環状チェーン50、50に設けられているシート把持用チャック60、60、…による絵付シートSの搬送速度を、左右で相違させる(右側を速くする)ことに加えて、ゴム等で伸縮可能に構成されている右側の無端環状チェーン50、50を、例えば、上流側の右側のスプロケットホイール41にブレーキ手段46(図1、図3参照)を付設して、該スプロケットホイール46にブレーキを掛けつつ下流側(スプロケットホイール42、43、44及び駆動用スプロケットホイール)で引っ張るようにして伸張させる手法が採られる。
【0061】
なお、このシート供給時には、前記熱盤70を、図3において一点鎖線で示される如くに、前記パーティング面14(絵付シートS)上に移動させて、搬送されて来る絵付シートSを加熱軟化させる。これにより、絵付シートSの延伸が容易に行われる。
【0062】
上記のように、シート供給工程において、絵付シートSを得るべき積層成形品Pに相似する形状に延伸させることにより、絵付シートをその後の絞り成形工程で支障を生じることなく円滑にキャビティ表面まで絞ることが可能となり、非対称形の三次元形状の積層成形品Pを適正に製造することができる。
【0063】
続いて、絵付シートSは、図5に示される如くに、クランパー20により前記雌型12の外周側パーティング面14a上に固定保持され、かつ、このクランパー20より絵付シートSが雌型12のパーティング面14a上に固定保持されるとき、該クランパー20のシート固定保持動作を利用して、前記シート把持用チャック60、60、…が前記絵付シートSの把持状態を解除する解除動作を行わせる。
【0064】
さらに、前記シート把持用チャック60、60、…に前記解除動作を行わせた後、前記クランパー20によって絵付シートSが前記パーティング面14a上に固定保持されている状態で、前記駆動用スプロケットホイールが逆転せしめられ(ブレーキは解除)、前記左右のスプロケットホイール41〜44が前記シート供給時とは逆方向に回転せしめられ、それに伴い前記無端環状チェーン50、50が反対方向に回転移動して、前記シート把持用チャック60、60、…は、前記雌型12のパーティング面14(14A、14B)に沿うように設けられた供給側案内溝36から元の待機位置に戻され、次ショット分の絵付シートSを供給するための準備(シートの引き出し、把持等)が行われる。
【0065】
次に、前記シート把持用チャック60、60、…から解放された絵付シートSは、その外周部がクランパー20により雌型12のパーティング面14aに固定保持された状態で、図5に示される如くに、前記したように熱盤70が待機位置から絵付シートSの真上の加熱位置へと前進せしめられて、この熱盤70により、絵付シートSが加熱軟化せしめられ(加熱軟化工程)、続いて、絵付シートSは、図5に示される如くに、前記真空吸引孔17やスリット状の隙間15を通じた真空吸引により雌型12の内周側パーティング面14b及びキャビティ13に沿うように絞られてそれらに密着せしめられる(絞り成形工程)。
【0066】
その後は、従来と同様に、雌型12を雄型25側へ移動させて型締めを行う型締め工程(図6参照)行われるが、このときは、前記シート供給装置5全体が雌型12と一体的に雄型25側へ移動する。続いて、図7に示される如くに、雌型12と雄型25との間に形成されるキャビティ13内に雄型25のランナー27及びゲート28、28を介して流動状態の樹脂(熔融樹脂等)を注入充填して固化せしめる射出成形を行う射出成形工程が行われ、その後、雌型12と雄型25とを離間させる型開き工程、絵付シートSのうちの射出樹脂成形体に接着付随させるべき部分を他の部分(余剰部分)から切り離すシートトリミング工程、絵付シートSが接着積層された積層成形品を雄雌両成形型から取り出す取出工程、をへて、絵付シートSが射出樹脂成形体に積層された積層成形品P(製品)が得られる。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明に係る射出成形同時絵付装置によれば、シート供給工程ないしクランプ工程において、絵付シートを得るべき積層成形品に相似する形状に延伸させることにより、絵付シートをその後の絞り工程で支障を生じることなく円滑に絞ることが可能となり、第1の方向に突出ないし湾曲するとともに、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する左右(又は前後)非対称形の三次元形状の積層成形品を適正に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形同時絵付装置の一実施形態の雌型周辺を示す斜視図。
【図2】図1に示される装置の雌型周辺部の正面図。
【図3】図1に示される装置のシート供給工程の説明に供される雌型周辺の斜視図。
【図4】図1に示される装置のシート供給工程の説明に供される図。
【図5】図1に示される装置の延伸工程、加熱軟化工程の説明に供される図。
【図6】図1に示される装置の型締め工程の説明に供される図。
【図7】図1に示される装置の射出成形工程の説明に供される図。
【図8】得るべき積層成形品を示す図。
【符号の説明】
S 絵付シート
5 シート供給装置
10 射出成形同時絵付装置
12 雌型
13 キャビティ
14 パーティング面
14A 左側凸部
14B 右側凸部
15 スリット状の隙間
17 真空吸引孔
20 クランパー
25 雄型
36 供給側案内溝
41〜44 スプロケットホイール
50 無端環状チェーン
60 シート把持用チャック
70 熱盤

Claims (5)

  1. 少なくとも第1の方向に向けて突出ないし湾曲し、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する三次元形状の積層成形品を得るための射出成形同時絵付品の製造方法であって、
    絵付シートを射出成形に用いられる雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程と、絵付シートを前記雌型のパーティング面に固定保持するクランプ工程と、絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等により雌型のキャビティ表面に沿わせるように変形させる絞り成形工程と、雌型と雄型の一方を他方側へ移動させて型締めを行う型締め工程と、前記雌型と雄型との間に形成されるキャビティ内に雄型側から流動状態の樹脂を注入充填して固化せしめて射出成形を行う射出成形工程と、を含み、
    前記雌型のパーティング面が第1の方向に向けて突出ないし湾曲しかつ前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する形状とされかつ該パーティング面から落込まれた位置にキャビティ表面が形成されてなり、
    前記雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程において、供給される絵付けシートの左右の延伸量を相違させることで、絵付シートをキャビティ方向に絞り変形させることなく前記積層成形品に相似する形状に延伸させ、しかる後に前記絞り成形工程で絵付シートをキャビティ表面に沿わせることを特徴とする射出成形同時絵付品の製造方法。
  2. 前記雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程において、絵付シートの搬送速度を左右で相違させることに加えて、絵付シート搬送時に、上流側で一方の側にブレーキを掛けつつ下流側で引っ張るようにすることで、絵付けシートの左右の延伸量を相違させることを特徴とする請求項1に記載の射出成形同時絵付品の製造方法。
  3. 絵付シートを前記積層成形品に相似する形状に延伸させる際に、前記絵付シートを加熱軟化することを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形同時絵付品の製造方法。
  4. 第1の方向に向けて突出ないし湾曲しかつ前記第1の方向に直交する第2の方向に沿ってその突出量ないし曲率が相違する形状のパーティング面を有しかつ該パーティング面から落込まれた位置にキャビティ表面を有する雌型及びこれと係合する雄型と、前記雌型のパーティング面上に絵付シートを供給するシート供給手段と、前記絵付シートを前記雌型のパーティング面上に固定保持するクランプ手段と、を具備し、
    前記シート供給手段は、前記絵付シートの幅方向両端部を把持する把持手段を持つ一対の曲可能な長尺体からなるシート搬送部材であり少なくとも一方の長尺体は伸縮可能であるシート搬送部材と、この一対のシート搬送部材における少なくとも前記把持手段のシート把持部を前記雌型のパーティング面に沿って移動させるべく前記一対のシート搬送部材を案内駆動する案内溝及び絵付シートに左右で異なる延伸量を与えるべく一対のシート搬送部材に左右非対称的に張力を印加する張力印加手段とからなる案内駆手段と、を備えて構成され、
    前記シート供給手段より、絵付シートを前記パーティング面上に供給する際に、該絵付シートを前記積層成形品に相似する形状に延伸させるようにされていることを特徴とする射出成形同時絵付装置。
  5. 前記張力印加手段は、一方側のシート搬送部材に上流側でブレーキを掛けつつ下流側で引っ張る手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の射出成形同時絵付装置。
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