JPH11320603A - 射出成形同時絵付装置 - Google Patents

射出成形同時絵付装置

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JPH11320603A
JPH11320603A JP13665298A JP13665298A JPH11320603A JP H11320603 A JPH11320603 A JP H11320603A JP 13665298 A JP13665298 A JP 13665298A JP 13665298 A JP13665298 A JP 13665298A JP H11320603 A JPH11320603 A JP H11320603A
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sheet
female
holding
painting
parting surface
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JP13665298A
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Inventor
Gen Takeuchi
玄 竹内
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絵付シート供給時に、絵付シートに弛み、歪
み、ねじれ等が生じても、それを効果的に解消できて、
シワ等の不具合の発生を抑えることができる射出成形同
時絵付装置を提供する。 【解決手段】 雌型12のパーティング面14における
一対の無端環状チェーン50、50とキャビティ13と
の間に、それぞれ1本づつ、テンション付与用凸条9
0、90を、相互に平行に、かつ、絵付シートSの搬送
方向で見て前記雌型12の上流側端部付近から下流側端
部付近に至るまで伸びるように配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形と同時に
型内で図柄や文字等が施された絵付シートを射出樹脂成
形体の表面に一体的に接着積層して加飾積層品(製品)
を得るようにした射出成形同時絵付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形と同時に射出樹脂成形体の表面
に絵付シートを一体的に接着する射出成形同時絵付方法
としては、従来より幾つもの態様が提案されているが、
それらの大半は、次の(a)〜(i)の工程の全部又は
幾つかを記述順に又はその順番を入れ換えて、順次、又
は複数の工程を同時に重複してもしくは並列的に行うよ
うにされている(特公昭50−19132号、実公平3
−56344号、特公平7−41637号公報等を参
照)。
【0003】(a)絵付シートを射出成形に用いられる
雌型のパーティング面上に供給するシート供給工程。 (b)絵付シートを雌型のパーティング面に固定保持す
るクランプ工程。 (c)絵付シートを熱盤等により加熱軟化させる加熱軟
化工程。 (d)絵付シートを真空吸引及び/又は圧空供給等によ
り雌型のキャビティに沿わせるように延伸させる延伸工
程(予備成形工程)。 (e)雌型と雄型の一方(通常は雌型)を他方(通常は
雄型)側へ移動させて型締めを行う型締め工程。
【0004】(f)雌型と雄型との間に形成されるキャ
ビティ内に雄型側から流動状態の樹脂(熔融樹脂等)を
注入充填して固化せしめて射出成形を行う射出成形工
程。 (g)雌型と雄型とを離間させる型開き工程。 (h)絵付シートのうちの射出樹脂成形体に接着付随さ
せるべき部分を他の部分(余剰部分)から切り離すシー
トトリミング工程。 (i)絵付シートが接着積層された積層品を雄雌両成形
型から取り出す取出工程。
【0005】なお、複数の工程を同時に重複して行うと
は、複数の工程が一工程に含まれることをいい、例え
ば、前記(e)の型締め工程において絵付シートを雌型
と雄型との間に挟んで固定保持するようになせば、該型
締め工程と同時に重複して前記(b)のクランプ工程が
行われたことになり、また、前記(f)の射出成形工程
において絵付シートを射出された熔融樹脂の熱と圧力に
より延伸させるようになせば、該射出成形工程と同時に
重複して前記(d)の延伸工程が行われたことになる場
合をいう。
【0006】また、絵付シートとしては、製品種別に応
じて貼合わせ積層シート(ラミネートシート)と転写シ
ートのいずれかが用いられ、ラミネートシートである場
合には、射出成形によりそのままで絵付けが行われたこ
とになり、射出樹脂成形体の表面にシート全層が接着一
体化して化粧層となる。それに対し、絵付シートが転写
シートである場合には、射出樹脂成形体の表面に一体化
した絵付シートのうちの支持体シートを剥離し、装飾層
等の転写層のみを射出樹脂成形体側に残留させて化粧層
となすことにより絵付けが完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、射出成形同
時絵付方法においては、前記したように、絵付シートを
雌型のパーティング面上に供給する必要があるが、この
シート供給方式としては、ロール状に巻き取られた長
尺帯状の絵付シートの1ショット分を雌型上流から巻出
機で巻き出すとともに、雌型下流にて巻き取る巻き出し
巻き取り方式(ロール/ロール方式)、ロール状に巻
き取られた長尺帯状の絵付シートの先端を搬送チャック
等で把持して雌型のパーティング面上に供給するととも
に、1ショット分毎に切断して枚葉シートとなす方式、
枚葉シートの状態に切断されている1ショット分の絵
付シートの搬送方向前後端部あるいは幅方向両端部をチ
ャック等で把持して雌型パーティング面上に供給する方
式、等が知られているが、いずれの方式でも、雌型パー
ティング面上に供給された直後の絵付シートには弛みが
生じており、この弛みに起因して、得られる積層製品の
表面(絵付シート)にシワ等の不具合が生じてしまうこ
とがあった。
【0008】前記絵付シートの弛みのうちの、絵付シー
ト搬送方向(長手方向)に沿う方向の弛みは、前記、
の絵付シートを巻出機から巻き出す方式の場合は、前
記巻出機を逆転させて絵付シートを巻き戻して絵付シー
トにテンションを付与することで取ることができるが、
前記のように、予め枚葉シートの状態に切断されてい
る絵付シートでは、上記のように絵付シートにテンショ
ンを付与して弛みを取ることは難しい。また、いずれの
方式でも、絵付シート供給手段のみによって絵付シート
の幅方向(絵付シート搬送方向と直交する方向)の弛み
を取ることは困難であった。
【0009】一方、前記した如くのシート供給手段が備
えられた射出成形同時絵付装置により得るべき積層製品
が曲率の大きな(深絞り形状等の)ものである場合、平
面(フラット面)のパーティング面に固定保持されてい
る絵付シートを、深絞り形状のキャビティに沿わせるよ
うに延伸させると、絵付シートの延伸時の変位量及び歪
量が大となって、絵付シートにしわ、歪、破れ等を生じ
やすくなり、それを回避すべく、熱や圧力等の成形条件
を緩和すると、しわ、歪、破れ等は生じないかわりに、
絵付シートをキャビティに沿わせて完全に密着させるこ
とが難しくなるという二律背反する問題が生じる。
【0010】そこで、かかる問題を解消すべく、本願の
出願人は、先に、例えば、特願平10−38593号等
にも所載のように、雌型のパーティング面を、得るべき
製品形状に対応させて、例えば側面視概略「く」字状の
凸状面となし、前記曲率の大きな(深絞り形状等の)製
品を得る場合でも、キャビティ(パーティング面からの
深さ)をさほど深くしなくても済むようにした射出成形
同時絵付装置を提案している。このように、雌型パーテ
ィング面が側面視概略「く」字状の凸状面とされている
場合、シート供給手段の形態が問題となる。
【0011】すなわち、前記した従来のシート供給手段
では、基本的には、絵付シートを直線的(一平面上で)
に移動させるようにしているため、必然的に絵付シート
とパーティング面との間に大きな隙間が生じ、絵付シー
トを側面視概略「く」字状の凸状面とされた雌型パーテ
ィング面に適正に沿わせることができず、その後のクラ
ンプ工程、延伸工程等が適正に行えなくなってしまう。
そこで、本願の出願人が先に提案した装置では、図1
2、図13に示される如くのシート供給手段5が採用さ
れている。以下に図示装置10のシート供給手段5と雌
型12の周辺部とを簡単に説明する(詳細な説明は前記
出願明細書を参照されたい)。
【0012】すなわち、図示装置10では、シート供給
手段5は、絵付シートSの幅方向両端部を挟持する所要
個数のシート挟持用チャック60、60、…が設けられ
ている左右一対のチェーン、ロープ、ベルト等の湾曲可
能な長尺体からなる無端環状のシート搬送部材50、5
0と、このシート搬送部材50、50のシート挟持用チ
ャック60、60、…により挟持されている1ショット
分の絵付シートSを雌型12の側面視概略「く」字状の
凸状面とされたパーティング面14上を通るように移動
させるべく前記シート搬送部材50、50を案内駆動す
る案内駆動機構7と、を備える。
【0013】前記案内駆動機構7は、所要個数のスプロ
ケットホイール等の回転部材41、42、43、44、
…や図示されていないモーター等で構成され、前記無端
環状のシート搬送部材50、50は、それぞれ前記回転
部材41、42、43、44、…間に全体が側面視逆立
L字状となるように掛け回されている(図の斜上左端側
にも、図示されていないが、スプロケットホイール等の
回転部材が配置されている)。
【0014】そして、前記雌型12には、そのパーティ
ング面14側に、前記左右一対の無端環状のシート搬送
部材50、50及びシート挟持用チャック60、60、
…を通過案内するための、該パーティング面14(外周
側パーティング面14a)に沿うように凸状に湾曲しな
がら上下方向(Z方向)に伸びる、前記外周側パーティ
ング面14a側が部分的に開口した左右一対の供給側案
内溝36、36が設けられ、また、雌型12の底部側
に、前記左右一対の無端環状のシート搬送部材50、5
0を通す上下方向(Z方向)に伸びる直線状の左右一対
の底面側案内溝38、38が設けられている。
【0015】前記シート挟持用チャック60は、詳細に
は図示されていないが、絵付シートSの幅方向端部を挟
持する相互に開閉可能な一対の挟持片部を有し、バネ等
により前記一対の挟持片部の先端挟持部を相互に圧接さ
せる方向に付勢して絵付シートSを挟圧把持するように
なっている。
【0016】このような構成とされたシート供給手段5
を備えた射出成形同時絵付装置10では、前記シート挟
持用チャック60は、1ショット分の長さの絵付シート
Sを挟持できるように、無端環状のシート搬送部材5
0、50の特定範囲にだけ所要個数、左右対称に設けら
れており、前記シート供給手段5は、前記シート搬送部
材50、50のうちの前記シート挟持用チャック60が
設けられている部分(1ショット分の絵付シートSを挟
持する部分)を、図12に示される如くの、雌型12上
方の待機位置と、図13において実線で示される如く
の、雌型パーティング面14上に位置する供給位置との
間を往復運動させるようになっている。
【0017】より詳細には、前記待機位置にて、図示さ
れていない巻出機から巻き出された絵付シートSは、シ
ート引き出し機構57によりY方向に1ショット分だけ
引き出され、この引き出された1ショット分の絵付シー
トSの幅方向両端部を、前記無端環状のシート搬送部材
50、50に設けられた左右一対の所要個数のシート挟
持用チャック60、60、…により挟持する。この挟持
状態で1ショット分の絵付シートSは、シートカッター
により前記巻出機側から切り離される。
【0018】ここでは、前記一対の無端環状のシート搬
送部材50、50は、案内駆動機構7を構成する左右の
スプロケットホイール41、42、43、44、…間に
掛け回されて、その一部が常時雌型12に設けられた供
給側案内溝36及び底部側案内溝38を通るように配置
されており、かつ、該シート搬送部材50、50に設け
られているシート挟持用チャック60、60、…部分は
雌型12上方の待機位置に置かれている(図12参
照)。
【0019】したがって、前記シート挟持用チャック6
0、60、…により絵付シートSの幅方向両端部が挟持
されている状態で、前記案内駆動機構7を構成するモー
ターが一方向(正転方向)に所定回転数だけ回転せしめ
られると、前記左右のスプロケットホイール41、4
2、43、44、……が一方向に回転せしめられ、それ
に伴い前記シート搬送部材50、50が回転移動して、
前記シート挟持用チャック60、60、…は、前記雌型
12のパーティング面14上に移動し、図13に示され
る如くに、このシート挟持用チャック60、60、…に
よりその両端部が挟持されている絵付シート(1ショッ
ト分)Sが雌型12の側面視概略「く」字状の凸状面と
されたパーティング面14の真上にそれに沿うように搬
送されて位置決めされる(シート挟持用チャック60、
60、…部分が待機位置から供給位置に移動)。
【0020】このようにして、1ショット分の枚葉シー
トとされている絵付シートSが雌型パーティング面14
上に供給された後は、該絵付シートSは、前記パーティ
ング面14に合わせて側面視概略「く」字状とされたク
ランパー20により雌型パーティング面14に固定保持
され(クランプ工程)、以後は、従来と同様に、加熱軟
化工程、延伸工程、型締め工程、射出成形工程等が順次
行われる。
【0021】なお、前記クランプ工程後は、前記案内駆
動機構7及びシート搬送部材50、50が逆転せしめら
れてシート挟持用チャック60、60、…部分が前記供
給位置(図13の実線位置)から前記待機位置(図12
の位置)に戻され、次ショットに備えるようにされる。
【0022】ところが、上記シート供給手段5のよう
に、枚葉シートとされた絵付シートSを、その両端部を
左右一対の無端環状のシート搬送部材50、50に設け
られたシート挟持用チャック60、60、…で挟持し
て、雌型のパーティング面14上に供給するようにした
場合、次のような問題が生じるおそれがあった。
【0023】すなわち、上記のように絵付シートSの両
端部を挟持して搬送する場合、絵付シートSの両端部の
挟持部分が完全に左右対称に位置しないと、つまり、左
右の挟持部分が搬送方向で見て同一位置をとらないと、
絵付シートSに搬送方向に沿って歪みやねじれ等が生
じ、得られる積層製品にシワ等の不具合が発生しやすく
なる。
【0024】ところが、上記した如くのシート供給手段
では、シート搬送部材を構成するチェーン、ロープ、ベ
ルト等の無端環状部材の経年変化等による劣化や伸び、
案内駆動機構を構成するスプロケットホイール等の回転
部材の寸法精度や取付精度、シート搬送部材及びシート
挟持用チャック等が挿通せしめられる、雌型に設けられ
た溝の加工精度、等を考慮すると、絵付シートSの両端
部の挟持部分を完全に左右対称に位置させることは困難
であり、絵付シートに搬送方向に沿って歪みやねじれ等
が生じることは避けられない。
【0025】また、シート挟持用チャック等のシート挟
持手段の仕様如何によっては、該シート挟持手段が雌型
に設けられた溝等に擦れたり引っ掛かったりした場合
に、絵付シートの一部がシート挟持手段から外れてしま
い、絵付シートに、弛み、歪み、ねじれ等の不具合が発
生するおそれもある。
【0026】本発明は、上述の如くの問題を解消すべく
なされたもので、その目的とするところは、絵付シート
の供給をより安定的かつ効率良く行うこことができると
ともに、特に、雌型パーティング面が例え側面視概略
「く」字状の凸状面となっている場合でも、絵付シート
を円滑かつ迅速に供給することができ、しかも、絵付シ
ートに弛み、歪み、ねじれ等が生じても、それを効果的
に解消できて、シワ等の不具合の発生を抑えることがで
きるようにされた射出成形同時絵付装置を提供すること
にある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る射出成形同時絵付装置は、基本的には
雌型と、雄型と、前記雌型のパーティング面上に絵付シ
ートを供給するシート供給手段と、前記絵付シートを前
記雌型のパーティング面上に押圧固定するクランプ手段
と、を具備し、前記シート供給手段は、前記絵付シート
の幅方向両端部を挟持する所要個数のシート挟持手段が
設けられた一対のチェーン、ロープ、ベルト等の湾曲可
能な長尺体からなるシート搬送部材と、このシート搬送
部材のシート挟持手段により挟持されている絵付シート
を前記雌型のパーティング面上を通るように移動させる
べく前記シート搬送部材を案内駆動する案内駆動手段
と、を備える。
【0028】そして、前記絵付シートに幅方向のテンシ
ョンを付与すべく、前記雌型のパーティング面における
前記一対のシート搬送部材間に、テンション付与用凸条
が突設されていることを特徴としている。本発明装置の
好ましい態様では、前記テンション付与用凸条は、前記
一対のシート搬送部材と前記雌型のキャビティとの間に
それぞれ1本ずつ相互に平行に設けられ、さらに好まし
い態様では、前記クランプ手段は、前記絵付シートのう
ちの前記テンション付与用凸条より幅方向外方側に位置
する部分を前記雌型のパーティング面に押さえ付けるよ
うにされる。
【0029】本発明は、雌型パーティング面が従来より
一般的に使用されている平面(フラット面)であるもの
や凹状面である場合の他、雌型のパーティング面が、従
来の一般的なシート供給手段では絵付シートを適正に雌
型パーティング面上に供給することができない、側面視
概略「く」字状の凸状面である場合にも適用できる。本
発明装置に備えられるテンション付与用凸条の好ましい
態様では、前記雌型のパーティング面が側面視概略
「く」字状の凸状面である場合には、側面視が前記雌型
のパーティング面に相似した概略「く」字状とされる。
【0030】前記テンション付与用凸条は、好ましく
は、絵付シートの搬送方向で見て前記雌型の上流側端部
付近から下流側端部付近に至るまで伸びるように配設さ
れ、より好ましい態様では、前記雌型とは別体に作製さ
れ、さらに好ましい態様では、前記絵付シートの搬送方
向で見た上流側端部部分が前記雌型パーティング面から
の突出高さが漸増する傾斜案内面とされる。また、本発
明装置の別の好ましい態様では、前記一対のシート搬送
部材がそれぞれ無端環状体となっていて、前記案内駆動
手段を構成する複数個のスプロケットホイール等の回転
部材間に掛け回される。
【0031】さらに好ましい態様では、前記シート搬送
部材に設けられたシート挟持手段は、絵付シートの幅方
向端部を挟持する相互に開閉可能な一対の挟持片部を有
し、この一対の挟持片部のうちの一方の先端挟持部に、
間に絵付シートを挟んで他方の先端挟持部により弾性変
形せしめられるゴム等の弾性材料からなる受圧部材が配
設される。また、他の別の好ましい態様では、前記シー
ト搬送部材に備えられるシート挟持手段は、絵付シート
の幅方向端部を挟持する相互に開閉可能な一対の挟持片
部を有し、この一対の挟持片部の先端挟持部は、間に絵
付シートを挟んで相互に噛合するように波状等の凹凸歯
が形成される。
【0032】上述の如くの構成とされた本発明の射出成
形同時装置の好ましい態様においては、絵付シートは、
例えば、雌型のシート搬送方向上流側にて、巻出機から
1ショット分が巻き出されて、一対のシート搬送部材に
設けられている、例えばシート搬送方向に沿って一定間
隔で配置された所要個数のチャック等のシート挟持手段
の挟持片部によりその1ショット分の幅方向両端部が挟
持されるとともに、その1ショット分が巻出機側から切
り離される。
【0033】この場合、好ましい態様では、前記一対の
シート搬送部材はそれぞれチェーン等からなる無端環状
体とされていて、案内駆動手段を構成する複数個のスプ
ロケットホイール等の回転部材間に掛け回されるととも
に、その一部が常時雌型に設けられた案内溝内を通るよ
うに配置されており、かつ、該シート搬送部材に設けら
れているシート挟持手段は雌型外の待機位置に置かれて
いる。
【0034】したがって、前記挟持手段により絵付シー
トの幅方向両端部が挟持されている状態で、前記案内駆
動手段が一方向(正転)に所定回転数だけ回転せしめら
れると、前記シート搬送部材に加えて、前記シート挟持
手段の一部(下部)が前記雌型のパーティング面に沿う
ように設けられた案内溝内に挿入され、シート搬送部材
の前記シート挟持手段部分により挟持されている絵付シ
ート(1ショット分)が雌型の例えば凸状に湾曲したパ
ーティング面の真上にそれに沿うように搬送されて供給
される(シート挟持手段部分が待機位置から供給位置に
移動)。
【0035】ここで、本発明装置においては、雌型のパ
ーティング面における前記一対のシート搬送部材間に、
テンション付与用凸条が、好ましくは、前記一対のシー
ト搬送部材と前記雌型のキャビティとの間にそれぞれ1
本ずつ相互に平行に、かつ、絵付シートの搬送方向で見
て前記雌型の上流側端部付近から下流側端部付近に至る
まで伸びるように配設されているので、上記した絵付シ
ート供給工程時には、シート挟持手段により幅方向両端
部が挟持されている絵付シートは、前記テンション付与
用凸条の上側にそれに沿うように位置せしめられ、この
状態で、次の工程であるクランプ手段によるクランプ工
程が開始される。
【0036】クランプ工程では、矩形枠状ないし井桁状
のクランパー等で構成されるクランプ手段が雌型パーテ
ィング面に向けて前進下降せしめられ、このクランプ手
段により、絵付シートのうちの、シート挟持手段により
挟持されている幅方向両端部より内周側で前記テンショ
ン付与用凸条により幅方向外周側に位置する部分と搬送
方向で見た前後端部とが雌型パーティング面まで押し下
げられて押圧固定される。
【0037】この場合、クランプ手段により、絵付シー
トのうちの前記テンション付与用凸条より幅方向外周側
に位置する部分が雌型パーティング面まで押し下げられ
ることによって、絵付シートのうちの前記テンション付
与用凸条より幅方向内周側に位置する部分、つまり、雌
型キャビティ上に位置する、射出樹脂成形体に接着積層
される製品外表面となる部分が、幅方向外方にピーンと
張るように引っ張られ、前記テンション付与用凸条の雌
型パーティング面からの突出高さに応じたテンションが
付与される。
【0038】これにより、シート供給工程完了時に、例
え絵付シートに、弛み、歪み、ねじれ等が発生していて
も、それらが効果的に矯正されて確実に解消され、続
く、加熱軟化工程、延伸工程、射出成形工程等を経て得
られる積層製品に、シワ等の不具合が発生し難くでき
る。
【0039】また、前記シート挟持手段の一対の挟持片
部のうちの一方の先端挟持部に、間に絵付シートを挟ん
で他方の先端挟持部により弾性変形せしめられるゴム等
の弾性材料からなる受圧部材を配設すること、あるい
は、前記挟持片部の先端挟持部に、間に絵付シートを挟
んで相互に噛合するように波状等の凹凸歯を形成するこ
と等により、シート挟持手段による絵付シートの保持力
が増大して絵付シートが強固に挟持されるので、絵付シ
ート供給時に絵付シートがシート挟持手段から外れたり
することは勿論のこと、クランプ工程時に上記のように
絵付シートの幅方向に大きなテンションを付与するよう
にしたもとでも、絵付シートがシート挟持手段から外れ
るように事態を確実に阻止できる。
【0040】また、絵付シートを無端環状体のシート搬
送部材に挟持手段を設けたシート供給手段によって搬送
供給するようにされているので、雌型のパーティング面
が側面視概略「く」字状の凸状面である場合にも、絵付
シートの供給をより安定的かつ効率良く行うことができ
るとともに、絵付シートを円滑かつ迅速に供給すること
ができる。本発明において、雄雌両成形型は、鉄等の金
属あるいはセラミックス等で作製され、それらに必要に
応じて、真空吸引や圧空供給用に小孔(真空吸引孔等)
を設ける。
【0041】また、雌型を複数の分割部分の集合体で構
成(いわゆる入れ子構造に)し、隣合う分割部分間にス
リット状の隙間を形成してこの隙間を真空吸引孔として
用いて真空吸引を行うようにしてもよい。前記雄型に
は、流動状態の樹脂を射出するためのランナーと所要本
のゲートを設ける。ゲートの本数、位置、形状等は、得
るべき製品の形状等を勘案して自由に設定することがで
きる。
【0042】また、絵付シートを凸状等に湾曲した雌型
パーティング面に固定保持すべく、雌型パーティング面
に対応した押圧面形状を有するクランプ手段を付設す
る。クランプ手段としては、枠状の押さえ板等を用いる
ことができ、その駆動は、型締め動作等の成形用駆動力
を用いたり、エジェクターピン駆動機構の動力を利用し
たりすることができる他、別途に流体圧アクチュエータ
ー等の駆動手段を設けることによりなされる。また、本
発明装置のシート搬送部材に設けられる挟持手段の開閉
(シートの解放、挟持)も、前記クランプ手段のシート
固定保持動作を利用でき、さらに、前記クランプ手段と
は別に、挟持手段の開閉駆動をエジェクターピン駆動機
構の動力を利用したり、別途に流体圧アクチュエーター
等の駆動手段を設けることによりなされる。
【0043】絵付シートは、基材シートとその上に積層
された装飾層からなり、基材シートを成形品と密着一体
化させたまま最終製品として使用する貼り合わせ積層シ
ート(ラミネートシート)、あるいは一旦絵付シートと
成形品とを一体化させた後、装飾層(転写層)のみを成
形品側に残して基材シート(支持体シート)を剥離する
転写シートのいずれも使用することができる。
【0044】前記貼合わせ積層シートの場合、基材シー
トとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリス
チレン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。基材
シートの厚さは、通常20〜500μm程度である。装
飾層としては、印刷絵柄、着色又は透明塗装、金属薄
膜、あるいは、硬質塗膜、防曇塗料、導電性層等の機能
性層等を用いることができる。
【0045】前記転写シートの場合は、一旦剥離性の支
持体シート上に形成した絵柄層等よりなる転写層を、別
の被転写体に転移させるためのもので、支持体シート上
には必要に応じて離型層を設けても良く、転写層として
は、剥離層、装飾層、接着剤層、等からなり、装飾層以
外の層は必要に応じて選択する。装飾層としては、絵柄
層、金属薄膜層(部分又は全面)あるいは硬質塗膜、防
曇塗膜、導電性層等の機能性層から選ばれる。支持体シ
ートは、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
樹脂、ポリ塩化ビニル等、可撓性を有する熱可塑性樹脂
フィルムあるいはそれらの積層体が好ましい。
【0046】射出成形用の樹脂としては、ABS(アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂を加熱熔融して液状な
いし流動状態となったもの、あるいは、二液硬化型、触
媒硬化型の樹脂、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂等の未硬化液等の射出成形同時絵付
用として従来より知られている材料を使用でき、製品の
要求物性やコスト等に応じて選定される。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る射出
成形同時絵付装置の一実施形態の雌型を示す正面図、図
2は雌型周辺部を示す側面図、図3は雌型周辺部を示す
平面図、図4は図1のA矢視部分の概略拡大図である。
【0048】本実施形態の射出成形同時絵付装置10
は、前述した図12、図13に示される先願装置10'
と基本構成は略同じであり、前記図12、図13及び図
1、図2に加えて、型締め状態を示す図11を参照すれ
ばよくわかるように、雌型12と雄型25とを備え、雌
型12は、その底部が可動盤(プラテン)11に固定さ
れていて、流体圧シリンダのラム等(図示せず)により
水平方向、言い換えれば、雄型25に対して接近−離隔
する方向(Y方向)に進退動するようされている。
【0049】なお、本実施形態では、上記のように雌型
12が可動型とされていて水平方向に移動するようにさ
れているが、これに限定される訳ではなく、例えば、雄
型、雌型を上下に対向配置してそれらの一方を鉛直方向
に移動させる等の形態を採用することもできる。
【0050】前記雌型12は、ここでは複数の分割型か
らなる入れ子構造のものが採用されており、この雌型1
2には、得るべき積層品に対応した比較的浅い側面視概
略「く」字状のキャビティ13が形成されるとともに、
このキャビティ13の外周側にパーティング面14が形
成されている。このパーティング面14は、外周側パー
ティング面14aとこれから段下げされた内周側パーテ
ィング面14bとからなる段付きパーティング面となっ
ており、前記外周側パーティング面14a及び内周側パ
ーティング面14bのいずれも雄型25側(Y方向)に
張り出した側面視概略「く」字状の凸状面となってい
る。
【0051】そして、このパーティング面14(内周側
パーティング面14b)におけるキャビティ13の周り
に、該キャビティ13を囲むように絵付シートSを真空
吸引するための環状の連続した断面矩形のシート固定用
吸引溝16が形成されるとともに、このシート固定用吸
引溝16に所定本の真空吸引孔17が所定のピッチで開
口せしめられている。
【0052】また、図3に示す如く、前記雌型12にお
ける分割型間には、真空吸引孔として働くスリット状の
隙間15が形成されている。このスリット状の隙間15
は、前記キャビティ13の隅角部を形成する角丸(アー
ル)部分とそれに続く平面部分との境目部分に開口せし
められており、前記真空吸引孔17に接続されている。
なお、スリット状の隙間15を前記境目部分に開口させ
ているのは、前記境目部分が、真空吸引孔として用いら
れる前記隙間15が存在することによって積層品Pに残
される線条の痕跡が最も目立たない箇所であるとの理由
による。
【0053】図10に示す如く、前記シート固定用吸引
溝16に開口せしめられた真空吸引孔17と前記スリッ
ト状の隙間15とは、前記雌型12内部に穿設された真
空吸引通路18及び導管19を介して外部の真空ポンプ
に接続されており、本実施形態では、前記真空吸引孔1
7、前記シート固定用吸引溝16、前記スリット状の隙
間15、前記真空吸引通路18、前記導管19、及び外
部の真空ポンプ等で真空吸引手段が構成されている。
【0054】さらに、図6,図10に示す如く、前記雌
型12の外周側パーティング面14aの内周部分には、
Oリング22が装着された環状の装着溝23が設けられ
ている。前記Oリング22は、後述するクランパー20
が、間に絵付シートSを挟んで雌型12の外周側パーテ
ィング面14aに押し付けられた際、前記キャビティ1
2と外部とを気密的に遮断する役目を果たす。
【0055】一方、図11に示す如く、前記雄型25
は、射出成形機のノズルが装着される固定盤に固定され
ており、この雄型25には、前記得るべき積層品形状に
対応したコア部26や段付きパーティング面34が設け
られるとともに、その内部には、前記雌型キャビティ1
3内に熔融樹脂Pを注入充填するための二股形状のラン
ナー27及びそれに連なる2本ゲート28が設けられて
いる。
【0056】また、図2に示す如く、前記雌型12に
は、絵付シートSを雌型12の外周側パーティング面1
4aに押圧固定するための、該パーティング面14aと
相似する押圧面20aを有する、正面視が矩形枠状で側
面視が概略「く」字状のクランパー20が付設されてい
る。このクランパー20は、雌型12の四隅近くに設け
られた貫通穴に摺動自在に嵌挿された4本の連結ロッド
24によって図示していない駆動機構により雌型12の
パーティング面14に対して進退動できるようになって
いる。なお、図11に示す如く、前記雄型25には、型
締め状態において前記クランパー20が絵付シートSに
対する押圧固定状態を解除する離間動作を行い得る深さ
を持った切欠凹部29が穿設されている。
【0057】なお、本実施形態の射出成形同時絵付装置
10により得るべき積層品は、平面視では矩形状で、断
面が概略「く」字状のパネルであり、また、前記絵付シ
ートSとして、ここでは、アクリル樹脂製の基材シート
(厚みは125μm)と、その上にグラビア印刷法によ
り積層された装飾層(バインダーがアクリル樹脂と塩化
ビニル酢酸ビニル共重合体の1:1重量比混合物、顔料
が弁柄、カーボンブラックを主体とするものからなるイ
ンキで形成される)と、接着剤層(塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体系)とからなり、基材シートを射出樹脂成形
体と密着一体化させたまま最終製品として使用する貼り
合わせ積層シート(ラミネートシート)を用いている。
前記装飾層(絵柄層)は、柄版を3色組み合わせた木目
模様となっており、また、前記接着剤層は、スクリーン
線数40線/cmのグラビアベタ印刷版(版深60μ
m)を2度用いて(グラビア印刷2色刷りして)形成し
た厚みが2μmの層である。
【0058】上記した雌型12及び雄型25等に加え、
本実施形態の射出成形同時絵付装置10においては、図
12,図13に示すものと同様に、前記雌型12のパー
ティング面14上に絵付シートSを供給するシート供給
手段5を備えている。このシート供給手段5は、絵付シ
ートSの幅方向両端部を挟持する所要個数のシート挟持
用チャック60、60、…が設けられている左右一対の
シート搬送部材としての無端環状チェーン50、50
と、この無端環状チェーン50、50のシート挟持用チ
ャック60、60、…により挟持されている1ショット
分の絵付シートSを雌型12の側面視概略「く」字状の
凸状面とされたパーティング面14上を通るように移動
させるべく前記無端環状チェーン50、50を案内駆動
する案内駆動機構7と、を備える。
【0059】前記案内駆動機構7は、所要個数のスプロ
ケットホイール等の回転部材41、42、43、44、
…や図示されていないモーター等で構成され、前記無端
環状の無端環状チェーン50、50は、それぞれ前記回
転部材41、42、43、44、…間に全体が側面視逆
立L字状となるように掛け回されている(図12、図1
3参照)。
【0060】そして、前記雌型12には、そのパーティ
ング面14側に、前記左右一対の無端環状の無端環状チ
ェーン50、50及びシート挟持用チャック60、6
0、…を通過案内するための、該パーティング面14
(外周側パーティング面14a)に沿うように凸状に湾
曲しながら上下方向(Z方向)に伸びる、前記外周側パ
ーティング面14a側が部分的に開口した左右一対の供
給側案内溝36、36が設けられ、また、雌型12の底
部側に、前記左右一対の無端環状の無端環状チェーン5
0、50等を通す上下方向(Z方向)に伸びる直線状の
左右一対の底面側案内溝38、38が設けられている。
【0061】前記シート挟持用チャック60は、1ショ
ット分の長さの絵付シートSを挟持できるように、無端
環状の無端環状チェーン50、50の特定範囲にだけ所
要個数、左右対称に設けられており、前記シート供給手
段5は、前記無端環状チェーン50、50のうちの前記
シート挟持用チャック60が設けられている部分(1シ
ョット分の絵付シートSを挟持する部分)を、図12に
示される如くの、雌型12上方の待機位置と、図13に
おいて実線で示される如くの、雌型パーティング面14
上に位置する供給位置との間を往復運動させるようにな
っている。
【0062】より詳細には、前記待機位置にて、図示さ
れていない巻出機から巻き出された絵付シートSは、シ
ート引き出し機構57によりY方向に1ショット分だけ
引き出され、この引き出された1ショット分の絵付シー
トSの幅方向両端部を、前記無端環状の無端環状チェー
ン50、50に設けられた左右一対の所要個数のシート
挟持用チャック60、60、…により挟持する。この挟
持状態で1ショット分の絵付シートSは、シートカッタ
ーにより前記巻出機側から切り離される。
【0063】ここで、各無端環状チェーン50、50に
は、図5に示される如くに、例えば2ピッチ毎に支持部
材61が設けられるとともに、この支持部材61の下部
と中間部とに大径ローラ62と小径ローラ63とが取り
付けられ、かつ、所定ピッチ(例えば5ピッチ)毎に、
その支持部材61の上部に、1ショット分の絵付シート
Sの幅方向両端部を挟持するための前記シート挟持用チ
ャック60が設けられている。
【0064】前記雌型12に設けられた供給側案内溝3
6は、前記無端環状チェーン50及びシート挟持用チャ
ック60、60、…をシート搬送方向に直交する2方向
に(X方向及びY方向)対して位置規制を行い得る断面
形状とされており、図6、図7に示される如くに、溝幅
方向に突出する中間壁36Aを有し、この中間壁36A
より上側が、前記シート挟持用チャック60の下部(固
定挟持片部65)が位置せしめられる、前記パーティン
グ面14に開口する開口溝36aとなっており、前記中
間壁36Aを挟むように前記無端環状チェーン50、5
0に設けられた大径ローラ62、小径ローラ63が挿入
案内されるとともに、前記中間壁36Aと底壁部とには
前記大径ローラ62が遊嵌される位置規制凹部36d、
36cが設けられている。この位置規制凹部36d、3
6cや前記中間壁36Aが存在することにより、前記無
端環状チェーン50、50やシート挟持用チャック6
0、60、…は、シート搬送方向、つまり、側面視概略
「く」字状の凸状面とされたパーティング面14に沿う
方向に直交する2方向(図7において上下方向Y及び左
右方向X)に対してその位置が規制される。
【0065】前記シート挟持用チャック60は、前記支
持部材61の上部に横方向に突設されて絵付シートSの
裏面側(下側)を受ける固定挟持片部65と、前記パー
ティング面14より上側に位置するように支持板64に
揺動自在に軸支された可動挟持片部66とからなるシー
ト挟持部を備え、前記可動挟持片部66は、圧縮コイル
バネ67により常時前記固定挟持片部65との間で絵付
シートSを挟圧保持する方向に付勢されている。また、
前記一対の挟持片部65、66のうちの固定挟持片部6
5の皿形状とされた先端挟持部65a内には、間に絵付
シートSを挟んで可動挟持片部66の先端挟持部66a
により弾性変形せしめられるゴム等の弾性材料からなる
受圧部材81が配設されている。
【0066】したがって、絵付シートSは、前記シート
挟持用チャック60、60、…の固定挟持片部65と可
動挟持片部66との先端挟持部65aと66aとに強固
に挟持された状態で、前記雌型12の側面視概略「く」
字状の凸状面とされたパーティング面14に実質的に沿
うように移動せしめられることになる。
【0067】また、前記可動挟持片部66の無端環状チ
ェーン50側には、前記クランパー20が絵付シートS
を雌型パーティング面14に押圧固定する際に、それに
設けられた干渉回避用の凹部21に押圧されるローラ6
8が設けられており、このローラ68が前記クランパー
20の凹部21に押圧されることにより、前記可動挟持
片部66が前記圧縮コイルバネ67の付勢力に抗して前
記固定挟持片部65から離れ、前記シート挟持用チャッ
ク60が絵付シートSの挟持状態を解除するようになっ
ている(図7参照)。
【0068】上記構成に加え、本実施形態装置10で
は、前記絵付シートSに幅方向のテンションを付与すべ
く、図1〜図3に加えて図4、図6を参照すればよくわ
かるように、前記雌型12のパーティング面14(外周
側パーティング面14a)における前記一対の無端環状
チェーン50、50とキャビティ13との間で、かつ、
Oリング22の内側に、それぞれ1本ずつ、テンション
付与用凸条90、90が相互に平行に、かつ、絵付シー
トSの搬送方向(Z方向)で見て前記雌型12の上流側
端部付近から下流側端部付近に至るまで伸びるように配
設されている。
【0069】このテンション付与用凸条90、90は、
シリコンゴム等の弾性体を素材として、側面視概略
「く」字状を呈するように、前記雌型12とは別体に作
製され、前記雌型12に穿設された装着凹部95にスペ
ーサ92を介してその下部が圧入固定されている。この
テンション付与用凸条90、90の突端部には丸みが付
けられており、また、図4を参照すればよくわかるよう
に、このテンション付与用凸条90、90における、前
記絵付シートSの搬送方向で見た上流側端部部分は、前
記絵付シートSが該テンション付与用凸条90、90に
引っ掛かったりすることなく円滑にその上に乗せられる
ように、前記外周側パーティング面14aからの突出高
さが漸増する傾斜案内面90aとされている。
【0070】かかるテンション付与用凸条90は、前記
雌型12の外周側パーティング面14aからの突出高さ
を変更可能であり、突出高さの変更は、高さの異なる複
数種類のテンション付与用凸条を用意しておいて、適宜
に前記装着凹部95に圧入固定する、前記装着凹部95
の深さを変更する、前記スペーサ92の高さ(厚み)を
変更するといった方策によりなされる。このように、テ
ンション付与用凸条突出高さを変更できるようになすこ
とにより、絵付シートに付与されるテンションを微妙に
調整でき、絵付シートに最適のテンションを付与するこ
とが可能となる。
【0071】上記テンション付与用凸条90、90に関
連して、前記クランパー20は、前記絵付シートSのう
ちの前記テンション付与用凸条90、90より幅方向外
方側に位置する部分を前記雌型12の外周側パーティン
グ面14aに押さえ付けるようにされ、このため、前記
クランパー20の内周側には、前記テンション付与用凸
条90、90の雌型パーティング面14からの突出高さ
よりも大きく凹む切欠凹部20fが形成されている(図
2、図3、図6、図7参照)。
【0072】また、前記雌型12の上流側端部直上方に
は、必要に応じて、図1、図2に仮想線で示される如く
に、絵付シートSが例え弛んでいても雌型パーティング
面14上に供給されるようにガイド部材101が設けら
れる。上述の如くの構成とされた本実施形態の射出成形
同時装置10においては、絵付シートSは、供給前はロ
ール状に巻き取られた長尺帯状の連続シートとされ、雌
型12の上方にて、巻出機から1ショット分が巻き出さ
れて、一対の無端環状チェーン50、50に設けられて
いる、シート搬送方向に沿って一定間隔で配置された所
要個数のシート挟持用チャック60、60、…によりそ
の1ショット分の幅方向両端部が挟持されるとともに、
その1ショット分がシートカッターにより巻出機側から
切り離される。
【0073】ここでは、前記一対の無端環状チェーン5
0、50はそれぞれ無端環状体とされていて、案内駆動
手段を構成する左右のスプロケットホイール41、4
2、43、44、…間に掛け回されるとともに、その一
部が常時雌型12に設けられた供給側案内溝36及び底
部側案内溝38を通るように配置されており、かつ、該
無端環状チェーン50、50に設けられているシート挟
持用チャック60、60、…部分は雌型外の待機位置に
置かれている(図12参照)。
【0074】したがって、前記シート挟持用チャック6
0、60、…により絵付シートSの幅方向両端部が挟持
されている状態で、前記案内駆動機構7を構成するモー
ター等が一方向(正転方向)に所定回転数だけ回転せし
められると、前記左右のスプロケットホイール41、4
2、43、44、…が一方向に回転せしめられ、それに
伴い前記無端環状チェーン50、50が回転移動して、
前記シート挟持用チャック60、60、…のシート挟持
部(固定挟持片部65、可動挟持片部66)は、前記雌
型12のパーティング面14(14a)に沿うように設
けられた供給側案内溝36内に大径ローラ62と小径ロ
ーラ63とが挿入されるのに付随連動してパーティング
面14上に移動し(図13参照)、無端環状チェーン5
0、50のシート挟持用チャック60、60、…部分に
より挟持されている絵付シート(1ショット分)Sが雌
型12の側面視概略「く」字状の凸状面とされたパーテ
ィング面14の真上にそれに沿うように搬送されて位置
決めされる(シート挟持用チャック60、60、…部分
が待機位置から供給位置に移動)。
【0075】ここで、本実施形態装置10においては、
雌型12のパーティング面14aにおける前記一対のシ
ート搬送部材50、50間に、それぞれ1本ずつ、テン
ション付与用凸条90、90が配設されているので、上
記した絵付シート供給工程時には、シート挟持用チャッ
ク60、60、…により幅方向両端部が挟持されている
絵付シートSは、前記テンション付与用凸条90、90
の上側にそれに沿うように位置せしめられ(図3参
照)、この状態で、次の工程であるクランプ手段による
クランプ工程が開始される。
【0076】クランプ工程では、図6、図7に示される
如くに、平面視矩形枠状のクランパー20が雌型パーテ
ィング面14aに向けて前進下降せしめられ、このクラ
ンパー20により、絵付シートSのうちの、シート挟持
用チャック60、60、…の固定挟持片部65と可動挟
持片部66とにより挟持されている幅方向両端部より内
周側で前記テンション付与用凸条90、90により幅方
向外周側に位置する部分と搬送方向で見た前後端部とが
雌型パーティング面14aまで押し下げられて押圧固定
される。
【0077】この場合、クランパー20により、絵付シ
ートSのうちの前記テンション付与用凸条90、90よ
り幅方向外周側に位置する部分が雌型パーティング面1
4aまで押し下げられることによって、絵付シートSの
うちの前記テンション付与用凸条90、90より幅方向
内周側に位置する部分、つまり、雌型キャビティ13上
に位置する、射出樹脂成形体に接着積層される製品外表
面となる部分が、幅方向外方にピーンと張るように引っ
張られ(図6参照)、前記テンション付与用凸条90、
90の雌型パーティング面14aからの突出高さに応じ
たテンションが付与される。
【0078】これにより、シート供給工程完了時に、例
え絵付シートSに、弛み、歪み、ねじれ等が発生してい
ても、それらが効果的に矯正されて確実に解消され、続
く、加熱軟化工程、延伸工程、射出成形工程等を経て得
られる積層製品に、シワ等の不具合が発生し難くでき
る。
【0079】また、前記シート挟持用チャック60、6
0、…の固定挟持片部65の先端挟持部65aに、間に
絵付シートSを挟んで他方の先端挟持部66aにより弾
性変形せしめられるゴム等の弾性材料からなる受圧部材
81が配設されているので、シート挟持用チャック6
0、60、…による絵付シートSの保持力が増大して絵
付シートSが強固に挟持されるので、絵付シート供給時
に絵付シートSがシート挟持用チャック60から外れた
りすることは勿論のこと、クランプ工程時に上記のよう
に絵付シートSの幅方向に大きなテンションを付与する
ようにしたもとでも、絵付シートSがシート挟持用チャ
ック60から外れるように事態を確実に阻止できる。
【0080】また、絵付シートSを無端環状チェーン5
0、50にシート挟持用チャック60、60、…を設け
たシート供給手段5によって搬送供給するようにされて
いるので、雌型12のパーティング面14が側面視概略
「く」字状の凸状面である場合にも、絵付シートの供給
をより安定的かつ効率良く行うことができるとともに、
絵付シートを円滑かつ迅速に供給することができる。
【0081】なお、前記クランパー20より絵付シート
Sが雌型12のパーティング面14a上に押圧固定され
るとき、該クランパー20のシート押圧固定動作を利用
して、前記シート挟持用チャック60、60、…が前記
絵付シートSの挟持状態を解除する解除動作を行わせ
る。つまり、図7及び図8を参照すればよくわかるよう
に、シート挟持用チャック60、60、…の可動挟持片
部66に設けられたローラ68が前記クランパー20の
凹部21に押圧されて、前記可動挟持片部66が前記圧
縮コイルバネ67の付勢力に抗して前記固定挟持片部6
5から離れ、前記シート挟持用チャック60が絵付シー
トSの挟持状態を解除する。
【0082】さらに、前記シート挟持用チャック60、
60、…に前記解除動作を行わせた後、前記クランパー
20によって絵付シートSが前記パーティング面14a
上に押圧固定されている状態で、前記案内駆動機構7を
構成するモーターが逆転せしめられ、前記左右のスプロ
ケットホイール41、42、43、44、…が前記シー
ト供給時とは逆方向に回転せしめられ、それに伴い前記
無端環状チェーン50、50が反対方向に回転移動し
て、前記シート挟持用チャック60、60、…のシート
挟持部(固定挟持片部65、可動挟持片部66)は、前
記雌型12のパーティング面14(14a)に沿うよう
に設けられた供給側案内溝36から大径ローラ62と小
径ローラ63とが雌型12の上流側に引き出されるのに
付随連動して元の待機位置に戻され、次ショット分の絵
付シートSを供給するための準備(シートの引き出し、
挟持等)が行われる。
【0083】次に、前記シート挟持用チャック60、6
0、…から解放された絵付シートSは、その外周部がク
ランパー20により雌型12のパーティング面14aに
押圧固定された状態で、図10に示される如くに、前記
雌型パーティング面14aに相似した側面視概略「く」
字状の熱盤70が移送手段とされる例えばエアーシリン
ダのピストンロッド77により待機位置から絵付シート
Sの真上の加熱位置へと前進せしめられて、その熱輻射
面72により、絵付シートSが加熱軟化せしめられ(加
熱軟化工程)、続いて、絵付シートSは、前記真空吸引
孔17やスリット状の隙間15を通じた真空吸引により
雌型12の内周側パーティング面14b及びキャビティ
13に沿うように延伸せしめられてそれらに密着せしめ
られる(延伸工程)。
【0084】その後は、従来と同様に、雌型12を雄型
25側へ移動させて型締めを行う型締め工程(図11参
照)行われるが、このときは、前記シート供給手段5全
体が雌型12と一体的に雄型25側へ移動する。続い
て、雌型12と雄型25との間に形成されるキャビティ
13内に雄型25のランナー27、27及びゲート2
8、28を介して流動状態の樹脂(熔融樹脂等)を注入
充填して固化せしめる射出成形を行う射出成形工程、雌
型12と雄型25とを離間させる型開き工程、絵付シー
トSのうちの射出樹脂成形体に接着付随させるべき部分
を他の部分(余剰部分)から切り離すシートトリミング
工程、絵付シートSが接着積層された積層品を雄雌両成
形型から取り出す取出工程、を経て、絵付シートが射出
樹脂成形体に積層された積層品(製品)が得られる。
【0085】なお、上記実施形態では、シート挟持用チ
ャック60、60、…の固定挟持片部65と可動挟持片
部66とによる絵付シートSの挟持状態の解除をクラン
パー20の前進下降(押圧固定)動作を利用して行って
いるが、それに代えて、図8、図9に示される如くに、
前記クランパー20に前記解除動作用のエアーシリンダ
110を取り付け、そのピストンロッド112の先端に
設けた押動板114を、前記クランパー20の前進下降
動作完了後に、前進下降させて絵付シートSの挟持状態
の解除を行うようにしてもよい。
【0086】また、前記固定挟持片部65の先端挟持部
65aに弾性材料からなる受圧部材81を設けることに
代えて、図8、図9に示される如くに、前記シート挟持
用チャック60、60、…の一対の挟持片部65、66
の先端挟持部65A、66Aに、間に絵付シートを挟ん
で相互に噛合するように波状等の凹凸歯を設けて、絵付
シートSの保持力を増大させるようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る射出成形同時絵付装置は、絵付シートの供給を
より安定的かつ効率良く行うことができるとともに、特
に、雌型パーティング面が例え側面視概略「く」字状の
凸状面となっている場合でも、絵付シートを円滑かつ迅
速に供給することができ、しかも、絵付シートに幅方向
のテンションを付与すべく、雌型のパーティング面にお
ける前記一対のシート搬送部材間に、テンション付与用
凸条が突設されているので、絵付シートに弛み、歪み、
ねじれ等が生じても、それを効果的に解消できて、シワ
等の不具合の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る射出成形同時絵付装置の一実施形
態の雌型を示す正面図。
【図2】図1に示される装置の雌型周辺部を示す側面図
【図3】図1に示される装置の雌型周辺部の下から見た
部分切欠中央横断面図。
【図4】図1に示される装置の雌型に設けられたテンシ
ョン付与用凸条の説明に供される部分切欠拡大側面図。
【図5】図1に示される装置に使用されている無端環状
チェーン及びシート挟持用チャックを示す部分拡大側面
図。
【図6】図1に示される装置に使用されているシート挟
持用チャックとテンション付与用凸条の説明に供される
部分拡大断面図。
【図7】図1に示される装置に使用されているシート挟
持用チャックとテンション付与用凸条の作用効果の説明
に供される部分拡大断面図。
【図8】図1に示される装置に使用されているシート挟
持用チャック等の変形例の説明に供される図。
【図9】図1に示される装置に使用されているシート挟
持用チャック等の変形例の説明に供される図。
【図10】図1に示される装置の加熱軟化工程、延伸工
程の説明に供される図。
【図11】図1に示される装置の型締め工程、射出成形
工程の説明に供される図。
【図12】雌型パーティング面が側面視概略「く」字状
の凸状面とされた射出成形同時絵付装置に採用されたシ
ート供給手段の説明に供される図。
【図13】雌型パーティング面が側面視概略「く」字状
の凸状面とされた射出成形同時絵付装置に採用されたシ
ート供給手段の説明に供される図。
【符号の説明】
S 絵付シート 5 シート供給手段 7 案内駆動機構 10 射出成形同時絵付装置 12 雌型 13 キャビティ 14 パーティング面 20 クランパー 25 雄型 41〜44 スプロケットホイール 50 無端環状チェーン 60 シート挟持用チャック 65 固定挟持片部 66 可動挟持片部 90 テンション付与用凸条 92 スペーサ 95 装着凹部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雌型と、雄型と、前記雌型のパーティン
    グ面上に絵付シートを供給するシート供給手段と、前記
    絵付シートを前記雌型のパーティング面上に押圧固定す
    るクランプ手段と、を具備し、前記シート供給手段は、
    前記絵付シートの幅方向両端部を挟持する所要個数のシ
    ート挟持手段が設けられた一対のチェーン、ロープ、ベ
    ルト等の湾曲可能な長尺体からなるシート搬送部材と、
    このシート搬送部材のシート挟持手段により挟持されて
    いる絵付シートを前記雌型のパーティング面上を通るよ
    うに移動させるべく前記シート搬送部材を案内駆動する
    案内駆動手段と、を備えて構成されている射出成形同時
    絵付装置において、 前記絵付シートに幅方向のテンションを付与すべく、前
    記雌型のパーティング面における前記一対のシート搬送
    部材間に、テンション付与用凸条が突設されていること
    を特徴とする射出成形同時絵付装置。
  2. 【請求項2】 前記テンション付与用凸条は、前記一対
    のシート搬送部材と前記雌型のキャビティとの間にそれ
    ぞれ1本ずつ相互に平行に設けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の射出成形同時絵付装置。
  3. 【請求項3】 前記クランプ手段は、前記絵付シートの
    うちの前記テンション付与用凸条より幅方向外方側に位
    置する部分を前記雌型のパーティング面に押さえ付ける
    ようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の射出成形同時絵付装置。
  4. 【請求項4】 前記雌型のパーティング面は、側面視が
    概略「く」字状の凸状面であることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の射出成形同時絵付装置。
  5. 【請求項5】 前記テンション付与用凸条は、側面視が
    前記雌型のパーティング面に相似した概略「く」字状と
    されていることを特徴とする請求項4に記載の射出成形
    同時絵付装置。
  6. 【請求項6】 前記テンション付与用凸条は、絵付シー
    トの搬送方向で見て前記雌型の上流側端部付近から下流
    側端部付近に至るまで伸びるように配設されていること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の射出
    成形同時絵付装置。
  7. 【請求項7】 前記テンション付与用凸条は、前記雌型
    とは別体に作製されていることを特徴とする請求項1な
    いし6のいずれかに記載の射出成形同時絵付装置。
  8. 【請求項8】 前記テンション付与用凸条は、前記絵付
    シートの搬送方向で見た上流側端部部分が前記雌型パー
    ティング面からの突出高さが漸増する傾斜案内面とされ
    ていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに
    記載の射出成形同時絵付装置。
  9. 【請求項9】 前記一対のシート搬送部材がそれぞれ無
    端環状体となっていて、前記案内駆動手段を構成する複
    数個のスプロケットホイール等の回転部材間に掛け回さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか
    に記載の射出成形同時絵付装置。
  10. 【請求項10】 前記シート搬送部材に設けられたシー
    ト挟持手段は、絵付シートの幅方向端部を挟持する相互
    に開閉可能な一対の挟持片部を有し、この一対の挟持片
    部のうちの一方の先端挟持部に、間に絵付シートを挟ん
    で他方の先端挟持部により弾性変形せしめられるゴム等
    の弾性材料からなる受圧部材が配設されていることを特
    徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の射出成形
    同時絵付装置。
  11. 【請求項11】 前記シート搬送部材に備えられるシー
    ト挟持手段は、絵付シートの幅方向端部を挟持する相互
    に開閉可能な一対の挟持片部を有し、この一対の挟持片
    部の先端挟持部は、間に絵付シートを挟んで相互に噛合
    するように波状等の凹凸歯が形成されていることを特徴
    とする請求項1ないし10のいずれかに記載の射出成形
    同時絵付装置。
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