JP2000005860A - 金型装置及び電子機器用筐体の製造方法 - Google Patents

金型装置及び電子機器用筐体の製造方法

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JP2000005860A
JP2000005860A JP10174978A JP17497898A JP2000005860A JP 2000005860 A JP2000005860 A JP 2000005860A JP 10174978 A JP10174978 A JP 10174978A JP 17497898 A JP17497898 A JP 17497898A JP 2000005860 A JP2000005860 A JP 2000005860A
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Takashi Hosoi
隆 細井
Nobuyuki Takagi
伸行 高木
Yasuo Ono
保夫 小野
Mikio Kiuchi
幹夫 木内
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TSUKUBA DIECASTING KOGYO KK
Toshiba Corp
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TSUKUBA DIECASTING KOGYO KK
Toshiba Corp
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22CFOUNDRY MOULDING
    • B22C9/00Moulds or cores; Moulding processes
    • B22C9/06Permanent moulds for shaped castings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】内部での溶湯の流動性が良好に設けることが可
能なピン部材の配列を有する金型装置、及びこのような
ピン部材の配列による電子機器用筐体の製造方法を提供
すること。 【解決手段】 所定ピッチの孔部21を有する金属材料
からなる電子機器用筐体20を形成するために第1の型
31若しくは第2の型32から突出して設けられたピン
部材36を有する金型装置30において、上記ピン部材
36は金型装置30のキャビティ35内部への溶湯の導
入方向に対して、隣り合うピン部材36を結ぶ中心線が
垂直とならないように配置されていることを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パソコン等の軽金
属製の電子機器用筐体の構造及びこの電子機器用筐体を
製造する製造方法、金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽金属製電子機器用筐体には、最近では
素材として主にマグネシウム合金を用いたものが採用さ
れており、これらの合金をダイキャスト法やチクソトロ
ピィー法により成形している。これらの成形法は、装置
構造の相違があるものの、いずれもその条件としては5
80度乃至750度に溶融した合金を略100度乃至3
50度の金型の内部に射出して成形する。
【0003】ここで、従来の電子機器用筐体の構成を図
6に示す。この電子機器用筐体では、金型装置1の溶湯
の導入部分であるスプルー2から溶湯を導入し(この図
においては、成形直後の電子機器用筐体の形状に対応す
る部分で説明する。)、ランナー3を通過させて所望の
金型内部に溶湯を導入する。導入された溶湯は、キャビ
ティ4の全体に行き渡っていずれエアベント5に到達
し、またこのエアベント5には更に湯溜まり6が連結さ
れている。このため、スプルー2から溶湯が導入される
と、このエアベント5を通過してエアを外部へ逃がすこ
とができ、それによってボイドが筐体内部に存在しない
状態で形成することが可能となる。
【0004】ここで、この電子機器用筐体には、外部へ
熱を放出し、或いは外へ音を出すためのスピーカとして
の機能を果たすための孔部7が多数所定のピッチで配列
されることがある。
【0005】この場合、孔部7の間隔を夫々均一に保つ
ために、図6及び図7に示すようにこの孔部7を格子状
に配列して設ける場合が一般的である。
【0006】このような配列で孔部7を形成するために
は、従来は金型装置1により成形された金型成形品を打
ち抜いて形成する場合や、或いは図7に示すように、予
め金型装置1のキャビティ4内部に格子状に配列された
ピン部材8を突出形成して設け、このキャビティ内部に
溶湯を導入してキャビティ4内部で固化させることで、
このような格子状の配列を有する孔部7を形成してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の孔部
7は、筐体内部に異物の混入などを防止するために、狭
ピッチで設けられることが一般的である。このため、上
述の如く金型成形品を金型装置1内部から取り出した後
に、これに対して狭ピッチで後加工を施すのは、この孔
数に応じて手間及びコストが掛かるものとなっている。
【0008】このため、予め金型装置1内部に狭ピッチ
でピン部材8を設ける構成となるが、金型内部に導入さ
れる溶湯はこのキャビティ4の内壁面に接触した場合に
急激に冷却固化されるため、特に狭ピッチでピン部材8
を多数設けた場合にはその流動性が良好なものとはなら
ない。
【0009】すなわち、図7の矢印で示すように、溶湯
がピン部材8の列の間を真直ぐ通過してこの部分で固化
してしまい、これら列を構成する夫々のピン部材8の隙
間9に溶湯が入り込まないことがある。
【0010】このため、ピン部材8の間の部分で溶湯が
入り込まずに未充填の箇所が形成され、それによって所
定配列の孔部7が形成されずに大きな未充填箇所が生じ
たりするなどの不具合が生じている。
【0011】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、内部での溶湯の流動性
が良好に設けることが可能なピン部材の配列を有する金
型装置、及びこのようなピン部材の配列による電子機器
用筐体の製造方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、所定ピッチの孔部を有する
金属材料からなる電子機器用筐体を形成するために第1
の型若しくは第2の型から突出して設けられたピン部材
を有する金型装置において、上記ピン部材は金型装置の
キャビティ内部への溶湯の導入方向に対して、最も近接
して隣り合うピン部材を結ぶ中心線が垂直とならないよ
うに配置されていることを特徴とする金型装置である。
【0013】請求項2記載の発明は、所定ピッチの孔部
を有する金属材料からなる電子機器用筐体を形成するた
めに第1の型若しくは第2の型から突出して設けられた
ピン部材を有する金型装置において、上記ピン部材は、
隣り合う二つのピン部材の列のうちの一方のピン部材の
列に対して他方のピン部材の列がこの列方向に略半ピッ
チずつずらして設けられていることを特徴とする金型装
置である。
【0014】請求項3記載の発明は、所定ピッチの孔部
を有する金属材料からなる電子機器用筐体を形成するた
めに第1の型若しくは第2の型から突出して設けられた
ピン部材を有する金型装置において、上記ピン部材は千
鳥状の配列で設けられていることを特徴とする金型装置
である。
【0015】請求項4記載の発明は、所定ピッチの孔部
を有する金属材料からなる電子機器用筐体を形成するた
めに第1の型若しくは第2の型から突出して設けられた
ピン部材を有する金型装置において、溶湯の導入方向に
対してピン部材の配列を千鳥状に設けたことを特徴とす
る金型装置である。
【0016】請求項4記載の発明は、所定ピッチの孔部
を有する金属材料からなる筐体を有する電子機器を金型
装置を用いて成形する電子機器の製造方法において、上
記金型装置内部に溶湯を行き渡らせる流動工程と、上記
流動工程で金型装置内部に導入された溶湯を固化させて
筐体を形成する固化工程と、を具備すると共に、上記金
型装置は請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の金型
装置であることを特徴とする電子機器の製造方法であ
る。
【0017】請求項1の発明によると、ピン部材は金型
装置のキャビティ内部への溶湯の導入方向に対して、最
も近接して隣り合うピン部材を結ぶ中心線が垂直となら
ないように配置されているため、最も近接して隣り合う
ピン部材の配列は所定の角度だけ傾斜した状態となる。
このような傾斜によって、このピン部材の間に溶湯をく
まなく充填させることができ、未充填箇所が生じるのを
防止することが可能となっている。
【0018】それによって、この金型装置を用いて電子
機器用筐体を形成する場合に、成形不良が発生するのを
防止することができる。
【0019】請求項2の発明によると、上記ピン部材
は、隣り合う二つのピン部材の列のうち一方のピン部材
の列に対して他方のピン部材の列がこの列方向に略半ピ
ッチずつずらして設けられているため、隣り合うピン部
材の間隔を広げることが可能となっている。すなわち、
このように他方のピン部材をずらせば、隣り合うピン部
材の間隔がずらす前の間隔よりもずらした距離に応じて
広げられるので、この間の部分により多くの溶湯を流動
させることが可能となっている。
【0020】また、このように略半ピッチずつずらすこ
とでピン部材の配列が格子状から千鳥状になるため、溶
湯が流動してこのピン部材にこの溶湯が衝突した場合で
あっても、ピン部材の間に未充填箇所を生じさせること
なく、これらピン部材の間に溶湯を行き渡らせることが
可能となっている。
【0021】それによって、電子機器用筐体の成形不良
が発生することを防止することができる。
【0022】請求項3の発明によると、上記ピン部材は
千鳥状の配列で設けられているため、同じ数のピン部材
を設けた場合に格子状に配列した場合よりもピン部材同
士の間隔を広げることが可能となっており、それによっ
てこのピン部材の間の部分に流通させる溶湯の流量を大
きくすることが可能となっている。これにより、ピン部
材の間に溶湯が充填されるよりも速く固化されることで
生じる未充填箇所の発生を良好に防止することが可能と
なっており、それによって電子機器用筐体の成形不良が
生じるのを防止することが可能となっている。
【0023】請求項4の発明によると、溶湯の導入方向
に対してピン部材の配列を千鳥状に設けているため、金
型装置内部に溶湯を導入すれば、ピン部材の間の部分を
溶湯が縫うように進行し、それによってこのピン部材の
間の部分に溶湯を充填させることが可能となっている。
【0024】請求項5の発明によると、金型装置内部に
溶湯を行き渡らせる流動工程と、この流動工程で金型内
部に導入された溶湯を固化させて筐体を形成する固化工
程と、を具備すると共に、上記金型装置は請求項1乃至
請求項3のいずれかに記載の金型装置であるため、金型
装置の内部に溶湯を導入してこれを固化させるのみで筐
体を形成させることができ、また上述の金型装置を用い
ることで未充填箇所が生じるのを防止することが可能と
なっている。
【0025】それによって電子機器を形成する場合の歩
留まりが向上し、成形不良が発生するのを良好に防止す
ることが可能となっている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図1ないし図4に基づいて説明する。
【0027】たとえば、マグネシウム合金を材質として
形成される軽金属製のパソコン等の電子機器用筐体20
は、この外観形状にパソコン内部の冷却の機能を果たす
ため、或いは外部へ音を放出するためのスピーカとして
の機能を果たすために、狭ピッチで多数の孔部21が設
けられている。
【0028】このような多数の孔部21は、以下の金型
装置30の内部に溶湯を導入することで形成される。
【0029】図3に示す金型装置30は、第1の型たる
上型31と、第2の型たる下型32を有しており、これ
らの噛合によって金型装置30が形成される。この金型
装置30には、溶湯の導入口であるスプルー33と、溶
湯の金型装置30の内部への導入を案内し、この溶湯の
均一な拡散をガイドするランナー34が設けられてい
る。ランナー34によってガイドされた溶湯は、金型装
置30のキャビティ35へと導かれる。
【0030】なお、溶湯はマグネシウム合金の溶湯であ
るが、これ以外にも例えばアルミニウム合金の溶湯を適
用することも可能となっている。
【0031】キャビティ35内部には、上述の電子機器
用筐体20に孔部21を形成するために、この電子機器
用筐体20の孔部21に対応した部分にピン部材36が
設けられている。ピン部材36は、上記金型装置30の
キャビティ35の内部で、その配列が従来の格子状を為
す配列の状態に対し、以下のような配列を為すように構
成されている。
【0032】図1に示すように、ピン部材36の配列が
格子状を為す状態のときの隣り合うピン部材36の間隔
をaとすると、本発明のピン部材36の配列では、隣り
合う二つのピン部材36の列(この場合の列は、溶湯の
流れる方向に対して平行な向きとなっている。)のう
ち、一方のピン部材36の列に対して、他方のピン部材
36の列を半ピッチだけずらして設けている。
【0033】そのため、隣り合うピン部材36同士の間
隔が、図1に示しているように従来ではaであったもの
が、三平方の定理より算出すると、b(=a×√5/
2)にまで変化する。それにより、隣り合うピン部材3
6同士の間隔が、格子状にピン部材36を配列した場合
と比較して、広げられた状態とすることができる。
【0034】それに伴って、このピン部材36の間を流
通可能な溶湯の流量を、従来の格子状の配列と比較して
増大させる、すなわち溶湯が流れ易い状態とすることが
可能となる。
【0035】なお、この場合には上記ピン部材36の配
列を略半ピッチずつずらしたものであり、溶湯の流れは
何等変化させていない。このため、溶湯は広げられたピ
ン部材36の間を縫うように進行することが可能となっ
ている。
【0036】このようなピン部材36の配列とすること
により、上記ピン部材36は千鳥状の配列を為す状態に
設けられている。
【0037】ここで、上述の実施の形態では、格子状の
配列に設けられたピン部材36を夫々半ピッチずつずら
すことで、千鳥状の配列を構成しているが、千鳥状の配
列はこれに限られず、種々の場合が考えられる。すなわ
ち、基本となる配列を格子状とはせず、長方形状を為す
ようにその配列を設け、この基本配列から夫々縦方向若
しくは横方向に半ピッチずつピン部材36をずらして設
けることで、図1とは違う角度を有する図2に示す千鳥
状を構成することが可能となっている(図2において
は、基本となる長方形状を縦方向に半ピッチずつずらし
た結果、千鳥状の配列のピン部材36は、所定角度傾斜
して設けられた格子状となっている。)この場合には、
1番と4番、2番と4番、4番と6番…等のピン部材3
6が最も近接して隣り合っているが、千鳥状の配置のた
めこの間の隙間部37に溶湯を行き渡らせることが可能
となっている。
【0038】この場合にも、ピン部材36の配列は溶湯
の流れの方向に対して、最も近接して隣り合うピン部材
36を結ぶ中心線が垂直を為す配列とはなっておらず、
所定の角度を有して斜めに交わる状態となっている。そ
れによって、流れに対して隣り合うピン部材36同士が
垂直を為すように配列された場合と比較して、このピン
部材36同士の間隔を広げることが可能となっており、
それによって溶湯の流れの妨げとなるのを防止して、溶
湯の流量を増大させることが可能となっている。
【0039】また、上記ピン部材36は、溶湯の流れる
方向に対して平行な向きのピン部材36の他方の列を略
半ピッチずつずらした構成となっているが、溶湯の流れ
る方向に対して垂直な向きに隣り合う二つのピン部材3
6の列を取り、このピン部材36の他方側の列を夫々略
半ピッチずつずらして設ける構成としても構わない。こ
の場合にも、上述の溶湯の流れる方向に対して平行な向
きに隣り合う二つのピン部材36の列を取った場合と同
様の効果を奏することが可能となっている。
【0040】このような配列を有する金型装置30内部
に溶湯をスプルー33から導入し、ランナー34からこ
の溶湯を拡散してキャビティ35内部に導入する。この
場合、キャビティ35への溶湯の導入はランナー34で
溶湯が拡散されて導入されるので、キャビティ35内部
では一律に平行な流れとなるようになっている。また、
この溶湯の導入は、キャビティ35の内壁面に対してほ
ぼ平行となるように導入される。
【0041】この場合、溶融したマグネシウム合金に対
して例えば250t程度の圧力を負荷し、電子機器用筐
体20の射出成形を行うべくこの導入を行う。
【0042】このような導入により、上述のような配列
に設けられたピン部材36の間の部分にくまなく溶湯を
行き渡らせることが可能となる。すなわち、図1、図2
に示すように、隣り合うピン部材36の間の部分の隙間
部37にも、この溶湯を回り込ませることが可能となっ
ている。
【0043】それによって、ピン部材36が設けられて
いる部分では、未充填の箇所を発生させずにキャビティ
35の内部に溶湯を充填させることができ、この後に溶
湯がエアベント38まで到達する。
【0044】エアベント38は、金型装置30の内部に
存する空気を外部へ逃がすものであり、またエアベント
38には更に湯溜まり39が連通している。これによ
り、金型装置30内部に導入された溶湯は、キャビティ
35内部でボイドの発生を防止しながら湯溜まり39ま
で到達する構成となっている。
【0045】キャビティ35内部へ溶湯が導入される
と、金型装置30の温度が略100度乃至350度であ
り、溶融したマグネシウム合金の温度である略580度
乃至750度よりは低いため、この溶湯の温度が金型装
置30への接触によって即座に低下し、固化される。
【0046】しかしながら、溶湯に対しては上述の如く
圧力を負荷して導入しており、またピン部材36の配列
も上述の如き配列を為すように設けているため、溶湯が
固化されるよりも速くエアベント38にまで到達し、そ
の後に溶湯が固化されるようになっている。
【0047】溶湯が固化された後に、上型31と下型3
2の噛合を開放し、金型成形品をエジェクタピンで押し
出すと、図4に示すような、上述のピン部材36の配列
に対応して形成された孔部21を有する電子機器用筐体
20が形成される。それによって、この孔部21の配列
も、千鳥状或いは隣り合う孔部21の間隔が広げられて
設けられる。
【0048】しかしながら、同一面積に対する孔部21
の形成個数は基本的に変化しておらず、孔部21からの
放熱の機能性及びスピーカとしての音の拡散性にも何等
問題を有さない状態となっている。
【0049】このような構成の金型装置30及び電子機
器用筐体20の製造方法によると、上記ピン部材36が
金型装置30のキャビティ35内部への溶湯の導入方向
に対し、隣り合う二つのピン部材36の列のうち、一方
のピン部材36の列に対して他方のピン部材36の列を
略半ピッチだけずらして設けられているため、隣り合う
ピン部材36の間隔を広げることが可能となる。
【0050】それによって、このピン部材36の間の部
分により多くの溶湯を流通させることが可能となり、さ
らにピン部材36が格子状に配列されていた場合と比較
してピン部材36の間を縫うように溶湯を進行させるこ
とが可能となっている。
【0051】このため、ピン部材36の間の隙間部37
にも溶湯を行き渡らせることができ、未充填部分が生じ
るのを防止することが可能となっている。
【0052】それにより、未充填部分を有しなく、成形
不良が生じない電子機器用筐体20とすることができ、
電子機器用筐体20の歩留まりを向上させることが可能
となっている。
【0053】また、上述のように隣り合うピン部材36
の他方側を略半ピッチずつずらすことにより構成される
千鳥状とはせず、他の千鳥状にピン部材36が配列され
た場合でも、隣り合うピン部材36を結ぶ中心線が溶湯
の流れに対して垂直を為す状態となっていないため、こ
の場合でも、ピン部材36が格子状に配列された場合と
比較して溶湯の流量を増大させることが可能となってい
る。
【0054】さらに、このような千鳥状の配列にピン部
材36を設けた場合には、格子状にピン部材36を配列
した場合と比較して、隣り合うピン部材36同士が溶湯
の流れる方向と平行に配列されていなく、それによりこ
れらピン部材36の間の隙間部37に溶湯が回り込み難
くならず、溶湯を良好に入り込ませることができる。そ
れにより、未充填箇所が発生するのを防止し、電子機器
用筐体20の成形不良が発生するのを防止することが可
能となっている。
【0055】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となってい
る。以下それについて述べる。
【0056】上記実施の形態では、ピン部材36の配列
を隣り合うピン部材36の他方の列を略半ピッチずらし
た千鳥状や、或いは他の千鳥状についても述べたが、こ
れ以外にも、例えば図5に示すように、ピン部材36を
格子状に配列し、この配列のピン部材36に対して溶湯
の導入方向を所定角度だけ傾斜させて導入する構成とし
ても構わない。
【0057】この場合にも、図5に矢印で示すようなピ
ン部材36の間を縫うような溶湯の流れを生じさせるこ
とができ、それによって、ピン部材36を格子状に配列
した場合でも、溶湯の導入方向を傾斜させれば、このピ
ン部材36の間に存する隙間部37に溶湯を行き渡らせ
ることが可能となっている。
【0058】その他、本発明の要旨を変更しない範囲に
おいて、種々変形可能となっている。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ピン部材の配列は所定の角度だけ傾斜した状態となる。
それによって、ピン部材の配列の傾斜によってこのピン
部材の間に溶湯をくまなく充填させることができ、未充
填箇所が生じるのを防止することが可能となっている。
【0060】それによって、この金型装置を用いて電子
機器用筐体を形成する場合に、成形不良が発生するのを
防止することができる。
【0061】また、隣り合う二つのピン部材の列のうち
一方のピン部材の列に対して他方のピン部材の列がこの
列方向に略半ピッチずつずらして設けた場合には、隣り
合うピン部材の間隔を広げることが可能となっている。
それにより、この間の部分により多くの溶湯を流動させ
ることが可能となっている。
【0062】また、このように略半ピッチずつずらすこ
とでピン部材の配列が格子状から千鳥状になるため、溶
湯が流動してこのピン部材にこの溶湯が衝突した場合で
あっても、ピン部材の間に未充填箇所を生じさせること
なく、これらピン部材の間に溶湯を行き渡らせることが
可能となっている。
【0063】それによって、電子機器用筐体の成形不良
が発生することを防止することができる。
【0064】また、ピン部材が千鳥状の配列で設けられ
た場合でも、格子状に配列した場合と比較してピン部材
同士の間隔を広げることが可能となっているので、上述
の場合と同様に溶湯の流量を増大させることが可能とな
ると共に、電子機器筐体の成形不良が生じるのを防止す
ることが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる金型装置内部の
ピン部材の配列の状態を示す平面図。
【図2】同実施の形態に係わる千鳥状に設けた場合のピ
ン部材の配列の状態を示す図。
【図3】同実施の形態に係わる金型装置の構成を示す側
断面図。
【図4】同実施の形態に係わる電子機器筐体の構成を示
す斜視図。
【図5】本発明の変形例に係わる格子状のピン部材の配
列に対して溶湯の導入方向を所定角度だけ傾斜させた状
態を示す図。
【図6】従来の電子機器用筐体の形状を示す斜視図。
【図7】従来のピン部材の配列及び溶湯の流れの状態を
示す図。
【符号の説明】
20…電子機器用筐体 21…孔部 30…金型装置 31…上型 32…下型 35…キャビティ 36…ピン部材 37…隙間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 伸行 東京都青梅市末広町2丁目9番地 株式会 社東芝青梅工場内 (72)発明者 小野 保夫 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 木内 幹夫 埼玉県富士見市下南畑3540 筑波ダイカス ト工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定ピッチの孔部を有する金属材料から
    なる電子機器用筐体を形成するために第1の型若しくは
    第2の型から突出して設けられたピン部材を有する金型
    装置において、 上記ピン部材は金型装置のキャビティ内部への溶湯の導
    入方向に対して、最も近接して隣り合うピン部材を結ぶ
    中心線が垂直とならないように配置されていることを特
    徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 所定ピッチの孔部を有する金属材料から
    なる電子機器用筐体を形成するために第1の型若しくは
    第2の型から突出して設けられたピン部材を有する金型
    装置において、 上記ピン部材は、隣り合う二つのピン部材の列のうちの
    一方のピン部材の列に対して他方のピン部材の列がこの
    列方向に略半ピッチずつずらして設けられていることを
    特徴とする金型装置。
  3. 【請求項3】 所定ピッチの孔部を有する金属材料から
    なる電子機器用筐体を形成するために第1の型若しくは
    第2の型から突出して設けられたピン部材を有する金型
    装置において、 上記ピン部材は千鳥状の配列で設けられていることを特
    徴とする金型装置。
  4. 【請求項4】 所定ピッチの孔部を有する金属材料から
    なる電子機器用筐体を形成するために第1の型若しくは
    第2の型から突出して設けられたピン部材を有する金型
    装置において、 溶湯の導入方向に対してピン部材の配列を千鳥状に設け
    たことを特徴とする金型装置。
  5. 【請求項5】 所定ピッチの孔部を有する金属材料から
    なる筐体を有する電子機器を金型装置を用いて成形する
    電子機器の製造方法において、 上記金型装置内部に溶湯を行き渡らせる流動工程と、 上記流動工程で金型装置内部に導入された溶湯を固化さ
    せて筐体を形成する固化工程と、 を具備すると共に、上記金型装置は請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の金型装置であることを特徴とする
    電子機器の製造方法。
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