JP2000005775A - 消臭方法 - Google Patents
消臭方法Info
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Abstract
ための方法を提供する。 【解決手段】硫化水素、メルカプタン類のいずれか一種
以上を含有する廃水または汚泥を消臭する方法におい
て、過酸化物および硝酸イオンを廃水または汚泥を移送
する配管中に添加することを特徴とする消臭方法。
Description
消臭方法に関する。詳しくは、廃水および廃水を処理す
る際に発生する生汚泥、余剰汚泥、消化汚泥、凝集汚泥
等より発生する臭気を、迅速に少ない薬注量で除去する
方法である。
い、家庭からの一般廃水量は急激に増大している。その
ため下水道の整備が進み、その処理量も年々増加の一途
をたどっている。これらの廃水には多量の有機、無機物
が含まれ下水処理場において処理されるうちに生汚泥、
余剰汚泥、消化汚泥等を産出する。
刻な環境汚染に伴い排水規制が強化され所定の水質まで
処理することが義務づけられているが、この事業所での
凝集沈殿処理や活性汚泥処理等でも大量の汚泥が産出す
る。これら廃水や汚泥の中には、硫酸塩や多量のBOD
成分が含まれる。
在し汚泥中の硫酸塩を硫化水素に還元して生産活動を行
っている。そこで生成された硫化水素は気相へ放散され
る。硫化水素は、毒性のある不快な臭気を持つ物質で、
作業者に対して危険であるばかりか、周辺住民への悪臭
問題の原因となっている。さらに、硫化水素は、コンク
リート施設中に付着する硫黄酸化菌や空気により酸化を
受け、ミスト中に溶け込み硫酸を生成する。こうして生
成した硫酸はコンクリートや金属を腐蝕し建築物の構造
に致命的な欠陥をもたらす原因となっている。
る手段としては、活性炭に硫化水素を吸着させる活性炭
処理があるが、吸着量が飽和に達すると、新しい活性炭
に交換するか再生処理する必要があり、交換作業の煩雑
さと再生費用が高いなど経済性にも問題があった。他の
方法として担体に保持した生物の充填相を通過させ消臭
する方法がある。しかしこの方法は装置が大きくなる、
生物の維持管理が難しいといった問題がある。
素、メルカプタン類の除去が不充分であったり、維持管
理が煩雑であり、経済的にも問題があった。本発明は、
廃水または汚泥中の硫化水素、メルカプタン類を温和な
条件で効率良く分解除去し、悪臭の拡散及び施設の腐蝕
を防止する方法の提供を目的とするものである。
気の除去方法を解決すべく鋭意研究した結果、硫化水
素、メルカプタン類を含む廃水または汚泥を消臭するに
あたり、廃水または汚泥を移送する配管中に過酸化物と
硝酸イオンを直接添加することにより媒体中の硫化水
素、メルカプタン類が効率的に除去でき、なおかつその
除去に持続性があることを見いだし、本発明を完成し
た。
ン類のいずれか一種以上を含有する廃水または汚泥を消
臭する方法において、過酸化物および硝酸イオンを廃水
または汚泥を移送する配管中に添加することを特徴とす
る消臭方法に関するものである。
明する。本発明で処理される廃水としては、家庭からの
一般廃水、ビル廃水または工場に代表される事業所から
の廃水、また洗浄装置中の洗浄水が含まれる。また汚泥
としては、下水・し尿または工場廃水を処理する際に発
生する生汚泥、余剰汚泥、消化汚泥、凝集汚泥等やそれ
らの混合物が含まれる。
移送する配管中に過酸化物と硝酸イオンを添加する。こ
こで、移送する配管とは、ビル廃水をピットに移送する
配管やピットから水処理装置へ移送する配管、下水処理
設備のポンプ場内での配管、さらには下水処理場の汚泥
濃縮槽から貯留槽へ汚泥を移送する配管、汚泥貯留槽か
ら脱水機へ汚泥を移送する配管等が例示されるがこれら
に限定されない。
しては、過酸化水素、過酢酸、過硫酸塩、過炭酸塩、過
ホウ素酸塩または、その他無機もしくは有機の過酸化物
が使用し得るが、好ましくは過酸化水素が使用される。
過酸化物は単体でもいくつかの混合物として使用するこ
とも可能である。過酸化物の使用量は、過酸化水素10
0重量%換算で媒体に対して1〜2000mg/L、好
ましくは5〜1000mg/L使用する。過酸化水素は
35重量%、60重量%の濃度のものが市販されている
が、これをそのまま使用しても良く、また廃水または汚
泥と混合しやすいように希釈して使用しても良い。
としては硝酸および硝酸塩で供給される。硝酸塩として
はナトリウム、カリウム、カルシウム等のアルカリ金属
およびアルカリ土類金属塩やアンモニウム塩等が例示さ
れるが特にこれらに制限されない。硝酸および硝酸塩は
単体でもいくつかの混合物として使用することも可能で
ある。硝酸および硝酸塩はそのまま使用しても良く、ま
た廃水または汚泥と混合しやすいように希釈して使用し
ても良い。硝酸イオンの使用量としては媒体に対し1〜
2000mg/L、好ましくは5〜1000mg/Lの
濃度になる量である。
良いしあらかじめ混合したものを添加しても良い。予め
混合する場合は安定剤として有機アミノホスホン酸系、
有機ホスホン酸系、有機カルボン系等のキレート剤を添
加することができる。また、媒体の移送管にスターティ
ックミキサー等を取り付け過酸化物と硝酸イオンを混合
・注入しても良い。薬剤の添加方法としては、ダイヤフ
ラム式、プランジャー式の定量ポンプ等薬品を正確に供
給できる方式であればいずれの方法でも良い。なお、処
理温度は、特に制限されないが、10℃以上となるほう
が、反応効率が良い。
に説明する。但し、本発明はこれらの実施例によって限
定されるものではない。
1)直後の送泥管中(12)から過酸化水素および硝酸
ナトリウムの混合液を汚泥に対し100%過酸化水素と
して100mg/Lとなる量、硝酸イオンとして100
mg/Lとなる量を連続して添加した。この時の脱水機
周辺部(臭気測定点1)の硫化水素およびメルカプタン
類を測定した結果を図4、表1に示す。また、脱水ケー
キホッパー(臭気測定点2)の硫化水素を測定した結果
を図5に示す。汚泥移送ポンプの吐出に消臭剤を添加す
ることにより、汚泥と消臭剤が充分に混合され脱水機周
辺部および脱水ケーキホッパーの硫化水素、メチルメル
カプタン濃度は大きく低下した。
ンプ(23)の吐出部に過酸化水素および硝酸を下水に
対し100%過酸化水素として10mg/Lとなる量、
硝酸イオンとして5mg/Lとなる量を連続して添加し
た。この時のマンホール(臭気測定点3)での硫化水素
の測定結果を図6に示した。下水中に過酸化水素と硝酸
イオンの混合液を添加することにより、添加点から約5
km先のマンホールまで硫化水素の生成を抑制すること
ができた。
槽から調整槽へ移送するポンプ吐出に過酸化水素および
硝酸ナトリウムの混合液を廃水に対し100%過酸化水
素として30mg/Lとなる量、硝酸イオンとして10
mg/Lとなる量を連続して添加した。この時の調整槽
(臭気測定点4)の硫化水素を測定した結果を図7に示
す。過酸化水素と硝酸イオンを添加することにより、原
水槽内の硫化水素は大幅に抑制され、且つ廃水処理設備
内外の硫化水素臭は大幅に低下した。
の硫化水素、メルカプタン類の臭気を瞬時に除去でき、
更にその効果を持続させることができる。その結果、有
害で不快臭を持つ硫化水素、メルカプタン類の放散は大
幅に抑えられ、更にセメント、金属等の腐蝕を防止する
ための実用的な方法を提供できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 硫化水素、メルカプタン類のいずれか一
種以上を含有する廃水または汚泥を消臭する方法におい
て、過酸化物および硝酸イオンを廃水または汚泥を移送
する配管中に添加することを特徴とする消臭方法。 - 【請求項2】 過酸化物が過酸化水素または過炭酸ナト
リウムである請求項1記載の消臭方法。 - 【請求項3】 過酸化水素の使用量が廃水または汚泥に
対して1〜2000mg/L(過酸化水素100%換
算)である請求項2記載の消臭方法。 - 【請求項4】 硝酸イオンが硝酸、ナトリウム塩、カル
シウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩から選ばれ
る少なくとも一種である請求項1記載の消臭方法。 - 【請求項5】 硝酸イオンの使用量が廃水または汚泥に
対して1〜2000mg/Lである請求項1記載の消臭
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18089998A JP2000005775A (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | 消臭方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18089998A JP2000005775A (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | 消臭方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000005775A true JP2000005775A (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=16091268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18089998A Pending JP2000005775A (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | 消臭方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000005775A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002045893A (ja) * | 2000-08-02 | 2002-02-12 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 消臭方法 |
JP2002219494A (ja) * | 2001-01-23 | 2002-08-06 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 消臭剤及び消臭方法 |
WO2003086986A1 (en) * | 2002-04-15 | 2003-10-23 | Dunántúli Regionális Vizmürt | Odour control of wastewater canal system |
-
1998
- 1998-06-26 JP JP18089998A patent/JP2000005775A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002045893A (ja) * | 2000-08-02 | 2002-02-12 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 消臭方法 |
JP2002219494A (ja) * | 2001-01-23 | 2002-08-06 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 消臭剤及び消臭方法 |
WO2003086986A1 (en) * | 2002-04-15 | 2003-10-23 | Dunántúli Regionális Vizmürt | Odour control of wastewater canal system |
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A977 | Report on retrieval |
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Effective date: 20070307 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071003 |