JP2000005610A - 精穀装置 - Google Patents

精穀装置

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JP2000005610A
JP2000005610A JP17873098A JP17873098A JP2000005610A JP 2000005610 A JP2000005610 A JP 2000005610A JP 17873098 A JP17873098 A JP 17873098A JP 17873098 A JP17873098 A JP 17873098A JP 2000005610 A JP2000005610 A JP 2000005610A
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grain
milling
bran
brush
unit
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Tadahiro Kuroda
忠宏 黒田
Ryozo Imanishi
良造 今西
Isamu Morimoto
勇 森本
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 穀粒からの糠の削り取り機能と、削り取られ
た糠の排出機能とを両立させてそれらをともに向上させ
ることが可能となる精穀装置を提供する。 【解決手段】除糠筒N内に回転駆動自在に配置された回
転体Rの外周部に、除糠筒Nの内周面と回転体Rの外周
面との間を移送される穀粒を搗精する搗精手段として、
穀粒の表面に接触するブラシを備えたブラシ式搗精部B
Tと、穀粒に対して面状の受け部の接触による研削作用
又は摩擦作用により搗精機能を発揮する面接触式搗精部
MTとを夫々備えて構成され、穀粒から剥離した糠を除
糠筒Nの多孔部56aを通して排出するように通風する
通風手段Fが設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除糠筒内に回転駆
動自在に配置された回転体の外周部に、前記除糠筒の内
周面と前記回転体の外周面との間を移送される穀粒を搗
精する搗精手段が設けられ、穀粒から剥離した糠を前記
除糠筒の多孔部を通して排出するように通風する通風手
段が設けられた精穀装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の精穀装置において、従来で
は、例えば特開平10‐24241号公報に示されるよ
うに、前記回転体の外周部に設けられる搗精手段とし
て、回転体の軸芯方向視において、周方向に沿って所定
間隔毎に部分的に位置する状態で且つ搗精作用領域にお
ける穀粒移送方向のほぼ全範囲にわたる状態でブラシが
設けられる構成となっており、前記除糠筒は、砥石部材
と多孔部とを周方向に交互に備えた構成となっており、
穀粒表面に残っている糠をブラシにより擦りとって剥離
した糠は多孔部を通して排出するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成の精穀装
置は、除糠筒と回転体の間で穀粒を移送しながら、適度
な弾力性を有するブラシにより穀粒の表面に残留する糠
を擦り取るようにしたものであるが、ブラシによる糠の
擦り取り作用は十分発揮しやすいものの、次のような面
で未だ改善の余地があった。
【0004】つまり、除糠筒において、砥石部材の配置
割合が多く、多孔部の配置割合が少なくなっているの
で、砥石部材によって穀粒表面の糠を削り取る機能が十
分に発揮されて糠等の削り屑が多く発生するにもかかわ
らず、その削り屑を排出する能力が不足して、除糠筒内
に残留した削り屑が穀粒表面に付着して精穀仕上がりが
良好でないものになるおそれがあった。
【0005】そこで、このような不利を解消するため
に、前記除糠筒における多孔部の割合を多くさせるため
に、例えば、除糠筒をほぼ全周にわたって多孔部を形成
する構成とする等、多孔部の配置割合を多くすることが
考えられる。しかし、このように多孔部の配置割合を多
くすると、削り屑の外部への排出は能率良く行われるも
のの、穀粒に対する糠の削り取り作用が低下して、十分
な糠の削り取りが行えないものとなってしまい、十分な
精穀機能を発揮できないおそれがあった。
【0006】本発明は、かかる点に着目してなされたも
のであり、その目的は、穀粒からの糠の削り取り機能
と、削り取られた糠の排出機能とを両立させてそれらを
ともに向上させることが可能となる精穀装置を提供する
点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の構成に
よれば、前記搗精手段が、前記穀粒の表面に接触するブ
ラシを備えたブラシ式搗精部と、前記穀粒に対して面状
の受け部の接触による研削作用又は摩擦作用により搗精
機能を発揮する面接触式搗精部とを夫々備えて構成され
ている。
【0008】従って、除糠筒と回転外周部との間を移送
される穀粒に対して、回転体の外周部に備えられたブラ
シ式搗精部におけるブラシが表面に接触して、弾力性を
有するブラシによって穀粒表面に残っている糠を有効に
擦り取ることができ、又、前記移送される穀粒に対し
て、回転体の外周部に備えられた面接触式搗精部におけ
る面状の受け部が接触することによる研削作用又は摩擦
作用によって、穀粒の表面に付着する糠を穀粒表面から
有効に剥離させることができる。そして、剥離した糠は
通風手段によって多孔部を通して外部に排出される。
【0009】従って、面接触式搗精部による穀粒表面か
らの糠の剥離機能と、ブラシ式搗精部による穀粒表面に
付着する糠の擦り取り機能とを共に備える構成とするこ
とによって、例えば、除糠筒を多孔部の配置割合の多い
構成として糠の外部への排出機能を高めるようにして
も、穀粒表面への糠の残留を極力少ないものにして精穀
仕上がりを良好なものにすることが可能となる。
【0010】請求項2に記載の構成によれば、前記ブラ
シ式搗精部と、前記面接触式搗精部とが、前記穀粒の移
送方向に沿い、かつ、前記ブラシ式搗精部が前記面接触
式搗精部よりも移送方向下手側に位置して並設される状
態で前記回転体に設けられている。
【0011】従って、穀粒は除糠筒と回転体との間を移
送されるに伴って移送方向上手側にて前記面接触式搗精
部での研削作用又は摩擦作用によって糠が有効に剥離さ
れて、移送方向下手側においては、ブラシによる擦り取
り作用により、穀粒表面に残留する糠を擦り取ることが
できて、糠の剥離作用と擦り取り作用とを適正な順番で
行わせることにより、移送方向下手側端部から排出され
る穀粒における表面に残留する糠の量を極力少なくする
ことができるものとなる。
【0012】請求項3に記載の構成によれば、前記ブラ
シ式搗精部と、前記面接触式搗精部とが、前記回転間体
の周方向に沿って並設される状態で前記回転体に設けら
れている。
【0013】例えば、穀粒移送方向に沿って並設される
構成とし且つ十分な機能を発揮するためには各搗精部の
移送方向での配置長さを十分に取るようにすれば、配置
スペースが多く必要で装置全体が大型化する不利がある
が、回転体の周方向に沿ってブラシ式搗精部と面接触式
搗精部とが並設されることから、このような不利がなく
装置を大型化させることがない。
【0014】請求項4に記載の構成によれば、前記除糠
筒が前記多孔部を全周又はほぼ全周にわたって形成され
る状態で構成されているので、除糠筒は通気面積が広く
て削り屑の排出能力が大きい多孔部を設けることがで
き、剥離した糠を含む削り屑をその多孔部を通して効率
よく排出することができ、穀粒の表面に残留する糠を極
力少なくすることができる。
【0015】請求項5に記載の構成によれば、前記ブラ
シが、合成樹脂に砥粒を担持した材料にて形成されてい
る。
【0016】合成樹脂の硬度は砥粒に比べて低く柔らか
いので、合成樹脂部分が早く摩耗してブラシ先端には多
数の細かい砥粒が露出するので、ブラシの先端が穀粒表
面に接触すると、その先端に露出している砥粒が穀粒表
面に残っている糠を削り取りながら柔らかい合成樹脂部
分が穀粒表面を研磨する。
【0017】その結果、適切な糠の削り取り機能を発揮
できて、過度の研削による削り過ぎがなく、穀粒表面に
傷をつける等の不利のない適正な精穀処理を行えるもの
となった。
【0018】請求項6に記載の構成によれば、前記面接
触式搗精部が、前記穀粒に対する研削機能により穀粒表
面の糠を剥離させる面状の受け部を備えた砥石部材にて
構成されている。
【0019】従って、回転体の回転駆動に伴って回転体
と除糠筒との間を移送される穀粒は、回転体の外周部に
備えられた砥石部材の研削作用によって穀粒表面の糠が
有効に削り取られて剥離することになる。
【0020】請求項7に記載の構成によれば、前記面接
触式搗精部が、一連に連なる滑らか面であって穀粒に対
して摩擦機能により穀粒表面の糠を剥離させる面状の受
け部を備えた摩擦部材にて構成されている。
【0021】従って、回転体の回転駆動に伴って回転体
と除糠筒との間を移送される穀粒は、回転体の外周部に
備えられた摩擦部材の摩擦作用によって穀粒表面の糠が
剥離されるとともに、砥石部材のように穀粒表面を削り
過ぎることなく、表面を光沢のある状態できれいに仕上
げることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る精穀装置につ
いて図面に基づいて説明する。精穀装置は、穀粒の一例
である米粒(玄米)が図示しない前処理用精穀装置にて
精穀処理された後に、穀粒表面に付着している糠を取り
除くいわゆる研米処理を行うように構成され、図1に示
すように、搗精すべき米粒を供給する供給部A、その供
給部Aにより下部の受入口1から供給された米粒を上部
の排出口2へ搬送しながら搗精する搗精室3を備えた搗
精部B、搗精室3を流動して排出口2から排出される米
粒に対して抵抗を与える抵抗付与部E、搗精部Bで搗精
された米粒を排出する排出部D、搗精室3にて米粒から
分離された糠の排出及び米粒冷却のため空気を通風する
通風手段としての通風部Fを主な構成要素として備えて
いる。
【0023】前記供給部Aは、受入口1に連通接続した
米粒供給路18と、その米粒供給路18内に回転自在に
支持して設けた横送りスクリュー19と、その横送りス
クリュー19を回転駆動する電動モータM1と、米粒供
給路18に連通接続したホッパ20と、そのホッパ20
の排出口に介装したシャッタ21とから構成してある。
電動モータM1は所定の一定の回転数で回転させ、シャ
ッタ21の開度調整により、受入口1への米粒の供給量
を調整するように構成してある。
【0024】次に、図1及び図5に基づいて、排出部D
及び抵抗付与部Eについて説明を加える。排出部Dは、
フランジ付円筒状部4bの上部に連結した基枠4の排出
室形成用の円筒状部4dの内部に排出室22を形成し、
その円筒状部4dに排出室22内部に連通する二基の排
出シュート23a,23bを接続して構成してある。
尚、排出シュート23aは搗精した米粒を装置外部に排
出するために設けられ、排出シュート23bは搗精した
米粒をホッパ20に還元して、再度、搗精処理を行うた
めに設けられ、排出シュート23a,23bの入口に装
備した半円筒状のシャッター41を円筒状部内面に沿っ
てスライド回転移動させることにより、排出室22内の
米粒の排出先を装置外部とホッパ20とに切り換えるこ
とができるように構成されている。
【0025】抵抗付与部Eは、円筒状部4dの上部に連
結した基枠4の支持枠案内部4eに対して、搗精室3の
内部から排出口2に向かって流動する米粒の流動方向、
即ち、上下方向に往復移動自在に支持して設けた支持枠
24と、その支持枠24に対して、上下方向に往復移動
自在に支持して設けた抵抗体25と、その抵抗体25を
排出口2に近づく方向、即ち、下方に付勢するように支
持枠24に対して設けたバネ体26と、支持枠24を上
下方向に往復移動駆動する電動モータM3とを備えて構
成してある。
【0026】支持枠24は円筒形状に形成し、その軸芯
を上下方向に向けた状態で、支持枠案内部4eに対し
て、上下方向に往復移動自在に支持して設けてある。抵
抗体25は抵抗盤25aとその抵抗盤25aの上面部に
垂直に立設した丸棒体25bとを設けて構成してあり、
抵抗盤25aを排出口2に対向配置した状態で、丸棒体
25bを、支持枠24に対して摺動自在に内嵌してあ
る。バネ体26は、丸棒体25bに外嵌した状態で、抵
抗盤25aと支持枠24とにより挟持してある。
【0027】そして、支持枠24の外周面にラックギア
27を固着し、そのラックギア27を、バネ圧調整用電
動モータM3の出力軸に固着したピニオンギア28に噛
合して、電動モータM3の正方向及び逆方向回転によ
り、支持枠24を上下方向に往復移動駆動するように構
成してある。つまり、電動モータM3の作動により、抵
抗体25と支持枠24との相対位置関係の調整すること
により、バネ体26の長さを調整して付勢力を調整し、
米粒の精白度を調整するように構成してある。
【0028】次に、図1に基づいて、通風部Fについて
説明を加える。糠排出シュート部4fに対して、吸引フ
ァン29の吸引口を接続してある。又、軸支用円筒状部
4cに給気路30を連通接続し、圧送ファン31の吐き
出し口を給気路30に接続してある。給気路30には、
圧送ファン31にて圧送する風量を調整するダンパ32
を介装してある。
【0029】そして、吸引ファン29及び圧送ファン3
1を作動させると、吸引ファン29及び圧送ファン31
の協働により、図1中において実線矢符にて示すよう
に、圧送ファン31から圧送された空気は、給気路3
0、空気溜まり部33、通気孔8a、通気路H、通気孔
10a、凹部43bを順次通流して、後述するような通
気孔43cからブラシ42に対してその植毛方向に噴出
し、更に、搗精室3、通気孔56aが形成されている多
孔部56b、糠回収室7、糠排出シュート部4fを順次
通流して、吸引ファン29の吐き出し口から外部に排出
され、それと並行して、搗精室3にて搗精処理に伴って
米粒から分離された糠及びブラシ42が磨耗して分離さ
れた残滓等も排出される。
【0030】尚、後述するようなブラシ42が磨耗して
残滓が生じるが、その量は、例えば、20tの米粒を搗
精した場合、ブラシ42は僅かに1mm程度磨耗するだ
けであることからも分かるように、極めて微量であり、
その残滓は、吸引ファン29及び圧送ファン31による
通風により糠とともに排出される。
【0031】ダンパ32の調整によって、吸引ファン2
9にて吸引される風量が、圧送ファン31にて圧送され
る風量よりも大になるように調整して、搗精室3内を負
圧に保つように構成してある。通気孔15やその他の溝
間からも空気が吸い込まれるので、具体的には、吸引フ
ァン29による吸引風量を圧送ファン31による圧送風
量の1.3倍程度としてある。
【0032】次に、搗精部Bについて説明する。搗精部
Bには、除糠筒N内に搗精用回転体Rが回転駆動自在に
備えられ、搗精用回転体Rの外周部には、詳細について
は後述するが、その除糠筒N内を移送される米粒の表面
に接触させるべく植毛したブラシ42を備えたブラシ式
搗精部BTと、穀粒に対して面状の受け部の接触による
研削作用により搗精機能を発揮する面接触式搗精部MT
とが設けられ、供給された米粒を搗精用回転体Rと除糠
筒Nとの間を移送しながら搗精するように構成されてい
る。
【0033】基枠4の円筒状部4aの上端部に、基枠4
のフランジ付円筒状部4bを連結し、そのフランジ付円
筒状部4bの上部開口を排出口2とし、円筒体6の周壁
に受入口1を形成してある。フランジ付円筒状部4bの
フランジと円筒状部4aとの嵌合部には、糠回収室7が
外部に対して開口するように通気孔15を形成してあ
る。又、円筒状部4aの下端部に連通する状態で、基枠
4の糠排出シュート部4fを設けてある。
【0034】除糠筒Nについて、説明を加える。円筒状
部4aの内部にその円筒状部4aと同軸状に、上下方向
に連結して、多孔部を構成する金属製スクリーン部材5
6を略円筒状に形成したドラムスクリーン57と円筒体
6とを配設し、ドラムスクリーン57と円筒体6の内部
に搗精室3を形成し、ドラムスクリーン57と円筒体6
の外側に糠回収室7を形成してある。つまり、ドラムス
クリーン57と円筒体6により除糠筒Nを構成してあ
る。尚、円筒状部4aにおけるドラムスクリーン57と
対向する部分は、透明な部材で形成してあり、糠回収室
7を外部から透視できるように構成してある。
【0035】このドラムスクリーン57は、スクリーン
部材56の全面に亘って、搗精に伴って米粒から剥離し
た糠を糠回収室7に排出するための多数の通気孔56a
を穿設して、多孔部56bが構成されている。従って、
この除糠筒Nは、穀粒から剥離した糠を外部に排出する
ための多孔部56bが周方向に沿ってほぼ全周にわたっ
て形成される状態で構成されることになる。
【0036】そして、図6に示すように、米粒表面をス
クリーン部材56の内面に接触させて糠を剥離し、か
つ、米粒表面に押し付けたブラシ42のブラッシング作
用によって糠を削り取りながら研磨して、削り屑の発生
を抑制できるように構成してある。
【0037】搗精用回転体Rについて、説明を加える。
筒内部から外周部に対して開口する通気孔8aを多数形
成した筒状軸部8を、一対の軸受け9を用いて、基枠4
の軸支用円筒状部4cに上下方向の軸芯周りで回転自在
に設けてある。筒状の搗精ロール10と筒状の搬送スク
リュー11とを筒内部が連通する状態で上下に連結し
て、搗精ロール10を除糠筒N内の上部に位置させてあ
り、その搗精ロール10に連結した搬送スクリュー11
と筒状軸部8とを、搬送スクリュー11の筒内部と筒状
軸部8の筒内部とが互いに連通する状態で連結して、搗
精ロール10、搬送スクリュー11及び筒状軸部8を、
上下方向の同一軸芯周りで一体回転自在に設けてある。
そして、電動モータM2にて、搗精ロール10、搬送ス
クリュー11及び筒状軸部8を同一軸芯周りで回転駆動
するように構成してある。
【0038】つまり、搗精ロール10及び搬送スクリュ
ー11により、搗精用回転体Rを構成し、その搗精用回
転体Rを除糠筒N内に回転自在に設けてある。又、搗精
ロール10、搬送スクリュー11及び筒状軸部8夫々の
筒内部が一連に連なって形成される通路を通気路Hとし
て機能させるように構成してある。又、軸支用円筒状部
4cと筒状軸部8との間に、一対の軸受け9により気密
状に区画された空間が形成され、この空間を後述する空
気溜まり部33として機能させるように構成してある。
【0039】搗精ロール10には、前記面接触式搗精部
MTが穀粒の移送方向上手側に位置する状態で設けら
れ、前記ブラシ式搗精部BTが穀粒移送方向下手側に位
置する状態で夫々設けられている。つまり、前記ブラシ
式搗精部BTが前記面接触式搗精部MTよりも移送方向
下手側に位置して並設される状態で回転体Rに設けられ
ている。
【0040】前記面接触式搗精部MTの構成について説
明する。面接触式搗精部MTは、穀粒に対して研削機能
を発揮する4個の砥石部材17が、搗精ロール10の周
方向に等間隔で配置した状態で、ボルトにて着脱自在に
取り付けてあり、各砥石部材17は、穀粒に対する研削
機能により穀粒表面の糠を剥離させるために周方向に所
定幅の面状の受け部17aを備えて構成している。除糠
筒Nと回転体Rとの間を移送される穀粒が、移送される
間にこの砥石部材17の受け部17aに接触して表面に
おける糠が削り取られることになる。
【0041】次に、前記ブラシ式搗精部BTの構成につ
いて説明する。上端を閉塞したロール本体16の外周部
に、除糠筒N内を移送される米粒の表面に接触させるべ
くブラシ42を植毛した長尺状の植毛部材43の4個
を、穀粒移送方向に沿って前記砥石部材17に連なる状
態で、且つ、搗精ロール10の周方向に等間隔で配置し
た状態で、ボルトにて着脱自在に取り付けてある。そし
て、搗精用回転体Rが図2の白抜矢符に示す如く回転す
ると、その外周部に植毛したブラシ42の先端が米粒の
表面に押し付けられて、そのブラッシング作用によって
米粒表面の糠を擦り取りながら研磨するように構成して
ある。
【0042】植毛部材43は、その長手方向が搗精ロー
ル10の軸芯と平行になる姿勢で、且つ、その表面が搗
精ロール10の外周部よりも突出する状態で、搗精ロー
ル10の外周部に形成した溝に嵌め込んで設けられてい
る。又、植毛部材43の表面のうちの搗精ロール10の
周方向の両端部は、搗精ロール10の軸芯方向視におい
て、他の部分よりも搗精ロール10の径方向外方側に突
出する状態の突起部43aに形成してある。尚、搗精ロ
ール10に形成した前記溝には、筒内部から外周部に対
して開口する通気孔10aを形成してある。
【0043】植毛部材43の表面のうちの突起部43a
の間の部分は、図6に示すように、搗精ロール10の外
周面の半径と同一中心で且つその半径より大なる曲率半
径R1の曲面に形成してあり、突起部43aの表面は、
搗精ロール10の外周面の半径と同一中心で且つ前記曲
率半径R1より大なる曲率半径R2の曲面に形成してあ
る。つまり、図6に示すように、前記軸芯方向視におい
て、植毛部材43の形状が、搗精ロール10の中心を通
る中心線Lに対して対称となるように形成してある。
又、植毛部材43の裏側には、凹部43bを形成してあ
る。
【0044】ブラシ42は、植毛部材43における突起
部43a間に、植毛部材43の表面に垂直で、且つ、先
端が、前記軸芯方向視において搗精ロール10の外周面
の半径と同一中心で且つ前記曲率半径R2より大なる半
径R3の仮想円周上に位置する状態で、植毛してある。
又、植毛部材43には、ブラシ42が植毛されていない
部分夫々に位置させて、植毛部材43の表面に垂直状態
で、凹部43bから外周部に対して開口する通気孔43
cを形成してある。従って、植毛部材43を搗精ロール
10に取り付けた状態では、搗精ロール10の通気孔1
0a、植毛部材43の凹部43b及び通気孔43cが一
連に連なっている。
【0045】尚、ブラシ42の毛足の長さ(植毛部材4
3の表面から突出している部分の長さ)を、例えば、5
mm程度としてある。又、突起部43aの表面の曲率半
径R2 は、突起部43aの間の部分の表面の曲率半径
R1よりも2mm程度大にしてある。ブラシ42は、太
さが0.25mm程度で、6‐10ナイロンに1200
メッシュの大きさのカーボランダムの砥粒を担持させた
材料で形成してある。
【0046】このように除糠筒Nがほぼ全周にわたり多
孔部56aを有する状態で設けられることから、穀粒表
面から砥石部材17により削り取られたり、ブラシ42
で擦り取られた糠が効率よく有効に外部に排出できるの
で、排出部Dから排出される穀粒の表面に糠が付着して
仕上がり品質を向上できる。しかも、このように、多孔
部の面積割合を多くしても、搗精用回転体Rに面接触式
搗精部MTが穀粒の移送方向上手側に位置する状態で、
且つ、ブラシ式搗精部BTが穀粒移送方向下手側に位置
する状態で夫々設けられる構成として、削り屑の外部へ
の排出は能率良く行われ、且つ、穀粒に対する糠の削り
取り作用を向上させることで十分な精穀機能を発揮でき
るものとなった。
【0047】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、前記ブラシ式搗精部BT、面
接触式搗精部MTの夫々が周方向に沿って適宜間隔をあ
けて部分的に4個の搗精手段(ブラシ、砥石部材等)を
備える構成を例示したが、このような構成に代えて、例
えば、図7(イ)、(ロ)に示すように、前記ブラシ4
2及び砥石部材17を夫々周方向に沿ってほぼ全周にわ
たるリング状に構成するものでもよい。
【0048】(2)上記実施形態では、前記面接触式搗
精部MTがブラシ式搗精部BTよりも穀粒移送方向に沿
う距離が短い状態で設けられる構成としたが、前記面接
触式搗精部MTを穀粒移送方向に沿って長い距離を有す
る状態で設ける構成とすれば、装置全体は大型化するも
のの、前処理用の精穀装置を用いないで穀粒の精米処理
ならびに研米処理を1台の精穀装置で行うことが可能と
なる。
【0049】(3)上記実施形態では、前記ブラシ式搗
精部BTと、前記面接触式搗精部MTとが、前記穀粒の
移送方向に沿い、かつ、前記ブラシ式搗精部BTが前記
面接触式搗精部MTよりも移送方向下手側に位置して並
設される状態で前記回転体に設けられる構成を例示した
が、このような構成に代えて、前記ブラシ式搗精部BT
と、前記面接触式搗精部MTとが、前記回転間体の周方
向に沿って並設される状態で前記回転体に設けられる構
成としてもよい。例えば、図8(イ)に示すように、回
転体における外周部に、一対のブラシ式搗精部BTを1
80度位相を異ならせて配置するとともに、そのブラシ
式搗精部BTに対して90度位相を異ならせた箇所に、
180度位相を異ならせて砥石部材17を一対配置する
構成として、且つ、夫々の搗精部は回転軸芯方向に対し
ては搗精部Bのほぼ全領域にわたる状態で設けて構成し
てもよく、あるいは、図8(ロ)に示すように、一対の
砥石部材17を180度位相を異ならせて配置するとと
もに、その砥石部材17に対して60度づつ位相を異な
らせた箇所に180度位相を異ならせてブラシ式搗精部
BTを夫々一対配置する構成として、且つ、夫々の搗精
部は回転軸芯方向に対しては搗精部Bのほぼ全領域にわ
たる状態で設けて構成してもよい。
【0050】(4)上記実施形態では、前記面接触式搗
精部MTとして砥石部材を用いる構成を例示したが、こ
のような砥石部材に限らず、鋼製部材を用いてこの鋼製
部材14の搗精室側を、穀粒に対する研削機能は発揮し
ないが移送される穀粒に対して摩擦機能を発揮するよう
に前記砥石部材とほぼ同様な形状の一連に連なる滑らか
な受け面に形成した摩擦部材を用いる構成としてもよ
い。このように構成すると、砥石部材によって穀粒表面
を削り過ぎる等の不利がなく、穀粒表面を光沢のある綺
麗な仕上げることができる。
【0051】(5)上記実施形態では、いわゆる縦型精
穀装置を例示したが、筒軸芯が横向きの除糠筒内に横軸
周りで回転駆動自在な搗精用回転体を備えた、いわゆる
横型精穀装置であっても良い。
【0052】(6)本発明による精穀装置及び精穀設備
によって搗精される穀粒は麦であっても良い。.
【図面の簡単な説明】
【図1】精穀設備の縦断正面図
【図2】ブラシ式搗精部の横断平面図
【図3】面接触式搗精部の横断平面図
【図4】除糠筒の正面図
【図5】抵抗付与部の縦断正面図
【図6】搗精部の横断平面図
【図7】別実施形態の搗精部の横断平面図
【図8】別実施形態の搗精部の横断平面図
【符号の説明】
17 砥石部材 17a 受け面 42 ブラシ 56b 多孔部 BT ブラシ式搗精部 F 通風手段 N 除糠筒 MT 面接触式搗精部 R 回転体
フロントページの続き (72)発明者 森本 勇 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 4D043 AA03 DA03 DA04 DE24 DE56 DH15 DH61 DK03 HA01 HA04 HB07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除糠筒内に回転駆動自在に配置された回
    転体の外周部に、前記除糠筒の内周面と前記回転体の外
    周面との間を移送される穀粒を搗精する搗精手段が設け
    られ、穀粒から剥離した糠を前記除糠筒の多孔部を通し
    て排出するように通風する通風手段が設けられた精穀装
    置であって、 前記搗精手段が、前記穀粒の表面に接触するブラシを備
    えたブラシ式搗精部と、前記穀粒に対して面状の受け部
    の接触による研削作用又は摩擦作用により搗精機能を発
    揮する面接触式搗精部とを夫々備えて構成されている精
    穀装置。
  2. 【請求項2】 前記ブラシ式搗精部と、前記面接触式搗
    精部とが、前記穀粒の移送方向に沿い、かつ、前記ブラ
    シ式搗精部が前記面接触式搗精部よりも移送方向下手側
    に位置して並設される状態で前記回転体に設けられてい
    る請求項1記載の精穀装置。
  3. 【請求項3】 前記ブラシ式搗精部と、前記面接触式搗
    精部とが、前記回転間体の周方向に沿って並設される状
    態で前記回転体に設けられている請求項1記載の精穀装
    置。
  4. 【請求項4】 前記除糠筒が前記多孔部を全周又はほぼ
    全周にわたって形成される状態で構成されている請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の精穀装置。
  5. 【請求項5】 前記ブラシが、合成樹脂に砥粒を担持し
    た材料にて形成されている請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の精穀装置。
  6. 【請求項6】 前記面接触式搗精部が、前記穀粒に対す
    る研削機能により穀粒表面の糠を剥離させる面状の受け
    部を備えた砥石部材にて構成されている請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の精穀装置。
  7. 【請求項7】 前記面接触式搗精部が、一連に連なる滑
    らか面であって穀粒に対して摩擦機能により穀粒表面の
    糠を剥離させる面状の受け部を備えた摩擦部材にて構成
    されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の精穀装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009154039A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Kanto Nosan:Kk 精米機
CN106824347A (zh) * 2017-02-16 2017-06-13 马玉荣 一种用于农业稻谷剥壳机的谷粒下料装置
JP7480555B2 (ja) 2020-03-30 2024-05-10 株式会社サタケ 研削ロールおよび精穀機

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JP4546516B2 (ja) * 2007-12-25 2010-09-15 株式会社関東農産 精米機
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