JP7480555B2 - 研削ロールおよび精穀機 - Google Patents

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Description

本発明は、穀粒を精穀するための技術に関する。
砥石を用いて穀粒を研削する研削ロールを備える精穀機が従来から知られている。例えば、下記の特許文献1は、4個の砥石が周方向に等間隔で配置された研削ロールを開示している。これらの砥石は、ボルトによって取り外し可能に研削ロールの外周に取り付けられる。
また、炭化ケイ素砥粒を材料とした真円形研削ロールが知られている。このタイプの研削ロールは、外縁部を旋盤加工することによって製造される。この製造方法に起因して、真円形研削ロールの外形は、ほぼ完全な円筒形になる。
特開2000-5610号
従来の研削ロールは改善の余地を残している。例えば、真円形研削ロールの重量は非常に大きいので、その交換作業は手作業で行うことができず、フォークリフトを用いて複数人で吊り作業を行うなど、大きな労力を伴うことになる。引用文献1の研削ロールであれば、砥石が4個に分割されているので、真円形研削ロールと比べて、砥石の交換作業の労力は軽減される。しかしながら、1個分の砥石の重量は依然として大きく、その交換作業は、一人で容易に行えるものではない。
さらに、真円形研削ロールは、作用面(すなわち、穀粒に接触して、穀粒に対して切削作用を与える面)が平滑であるので、穀粒の撹拌性能が低い。穀粒の撹拌性能が低いと、穀粒の移動が十分に行われないので、切削ロール付近に位置する穀粒のみが研削され、切削ロールから遠い位置にある穀粒が切削されることなく排出される恐れがある(以下、切削ムラとも呼ぶ)。また、真円形研削ロールを横型精穀機に使用する場合、すなわち、真円形研削ロールの回転軸が水平方向に対して平行となるように真円形研削ロールを配置する場合、作用面が平滑であることに起因して、穀粒を研削ロールの上面まで持ち上げる能力が乏しいことから、切削能力(換言すれば、切削効率)が低くなる。このような撹拌性能や切削能力を改善するために、粒度が粗い砥粒を用いることが考えられる。しかしながら、砥粒の粒度が大きいと、繊細な研削、例えば、穀粒の表面をむらなく徐々に研削することや、胚芽を残す精米(いわゆる胚芽精米)が難しい。また、精米の際に米粒を深く研削してしまい、糠層と一緒に胚乳部まで研削されると、炊飯の際の浸漬工程において吸水ムラが生じて、食味が低下するという問題もある。一方、特許文献1の研削ロールでは、砥石の分散配置に起因して研削ロールの外周面に大きな凹凸が形成されるので、撹拌性能や切削能力を確保することは可能である。しかしながら、凹凸が大きいことに起因して、穀粒に作用する衝撃も大きくなるので、繊細な研削は困難であり、穀粒を損傷させる恐れもある。例えば、胚芽精米を行いたい場合に、衝撃によって胚芽が剥離してしまう恐れがある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の第1の形態によれば、穀粒を精穀するための研削ロールが提供される。この研削ロールは、軸線方向に延在する略円筒状のロール本体と、複数の砥粒プレートと、複数の保持プレートと、を備えている。複数の砥粒プレートの各々は、砥粒が電着または溶着された面である砥粒面を有し、軸線方向を長手方向として延在する。複数の保持プレートの各々は、ロール本体に対して着脱可能に固定するための固定構造を有し、砥粒を有しておらず、軸線方向を長手方向として延在する。砥粒プレートと保持プレートとは、周方向に沿って交互にロール本体の外周面上に配置される。砥粒プレートの各々は、砥粒面が径方向の外側に向けられるように配置される。複数の砥粒プレートの各々は、複数の保持プレートをロール本体に対して固定した状態では、当該砥粒プレートに隣接する一つまたは二つの保持プレートに係合することによって、ロール本体から離脱しないように保持される。
本願において、「交互に」とは、必ずしも、一つの砥粒プレートと一つの保持プレートとが一つおきに周方向に並ぶことに限定されず、一つの砥粒プレートまたは複数の砥粒プレート群と、一つの保持プレートまたは複数の保持プレート群と、が周方向に並ぶことが含まれる。例えば、一つの砥粒プレートと二つの保持プレートとからなる繰り返し単位で、複数の砥粒プレートおよび複数の保持プレートが周方向に並んでいてもよい。
この研削ロールによれば、穀粒を研削する部分が複数の砥粒プレートに分割されている。複数の砥粒プレートの各々は、保持プレートをロール本体に固定した状態では、保持プレートと係合して保持され、保持プレートをロール本体から取り外した状態では、ロール本体から取り外し可能になる。このため、砥粒プレートの着脱を容易に行える。しかも、砥粒プレートの作用面(つまり、穀粒と接触して、穀粒に対して研削作用を与える面)は、砥粒が電着または溶着された砥粒面によって構成される。このため、重量が大きな砥石と比べて、個々の砥粒プレートは軽量化され、取扱性が向上する。このようなことから、ユーザは、砥粒が摩耗した場合に、砥粒プレートを容易に交換できる。例えば、ユーザは一人で交換作業を行うこともできる。さらに、砥粒の電着または溶着は、砥石を用いる場合と比べて高価になるが、砥粒プレートと保持プレートとが周方向に交互に配置されるので、使用される砥粒プレートの数を低減でき、その結果、砥粒の電着または溶着に伴うコストの増大を抑制できる。さらに、砥粒は電着または溶着されるので、砥粒の突き出し高さを均一にしやすい。このため、より高精度な研削が可能となり、その結果、胚芽精米のような繊細な研削も行いやすくなる。砥粒は、電着または溶着に適した超砥粒(CBN砥粒またはダイヤモンド砥粒)であることが望ましい。
本発明の第2の形態によれば、第1の形態において、複数の保持プレートの各々は、当該保持プレートがロール本体に対して固定された状態において径方向の外側に向けて露出される非砥粒外面を有する。複数の砥粒プレートの複数の砥粒面および複数の保持プレートの複数の非砥粒外面の間の少なくとも一部には段差が径方向に形成される。この形態によれば、段差によって、撹拌性能や切削能力を向上させることができる。また、砥粒の粒度を大きくする手法で撹拌性能や切削能力を確保する必要がないので、粒度の小さい砥粒を用いて繊細な研削を行うことも可能になる。
本発明の第3の形態によれば、第2の形態において、径方向の段差は15mm以下である。この形態によれば、段差が過剰に大きくならないので、研削ロールの回転時に段差が穀粒に大きな衝撃を与えることを抑制できる。したがって、穀粒に作用する衝撃を抑制しつつ、撹拌性能や切削能力を向上させることができる。つまり、撹拌性能や切削能力の向上と、繊細な研削と、を両立させることができる。
本発明の第4の形態によれば、第1ないし第3のいずれかの形態において、砥粒の粒度は♯50~♯80の範囲にある。この形態によれば、繊細な研削を行うことができる。特に、第2または第3のいずれかの形態と組み合わせることによって、撹拌性能や切削能力の向上と、繊細な研削と、を高いレベルで両立させることができる。
本発明の第5の形態によれば、第1ないし第4のいずれかの形態において、複数の砥粒プレートおよび複数の保持プレートは、一つの砥粒プレートと一つの保持プレートとが周方向に沿って一つおきに並ぶように、外周面上に配置される。この形態によれば、研削ロールを簡素な構成にすることができる。
本発明の第6の形態によれば、第1ないし第5のいずれかの形態において、ロール本体は、砥粒プレートの数と等しい数の第1の係合部を備えている。複数の砥粒プレートの各々は、第1の係合部と係合する第2の係合部を当該砥粒プレートの厚み方向における砥粒面と反対側に備えている。複数の砥粒プレートの各々は、当該砥粒プレートの短手方向の一方側において、第1の係合部と第2の係合部とが係合し、他方側において、当該砥粒プレートに当該他方側で隣接する保持プレートと係合し、それによって、ロール本体から離脱しないように保持される。この形態によれば、砥粒プレートの短手方向の一方側はロール本体と係合するので、他方側で砥粒プレートと保持プレートとを係合させるだけで、砥粒プレートを保持できる。したがって、砥粒プレートの着脱作業が容易である。
本発明の第7の形態によれば、第6の形態において、第1の係合部および第2の係合部は、互いに対して周方向に楔状に係合する形状を有する。この形態によれば、砥粒プレートが径方向外側に離脱することを確実に防止できる。
本発明の第8の形態によれば、第1ないし第7のいずれかの形態において、複数の砥粒プレートの各々は、当該砥粒プレートの短手方向の一方側と他方側との位置関係を入れ換えてロール本体の外周面上に配置可能な形状を有する。砥粒は、その先端のうちの、研削ロールの回転方向前方側(穀粒に最初に接触する側)が摩耗しやすいが、この形態によれば、砥粒の先端の回転方向前方側のみが摩耗した場合に、短手方向における砥粒プレートの一方側と他方側との位置関係を入れ換えることができる。こうすれば、砥粒の先端のうちの摩耗していない側が、研削ロールの回転方向前方側に配置されるので、必要な研削性能を引き続き得ることができる。つまり、砥粒プレートの寿命を長くできる。
本発明の第9の形態によれば、第1ないし第8のいずれかの形態において、複数の砥粒プレートの各々は、砥粒プレートの短手方向の両端部のうちの少なくとも一方に、砥粒プレートの径方向の内側の部分が切り欠かれた切欠部を有する。ロール本体は、周方向における切欠部に対応する位置に、ロール本体を径方向に貫通する貫通孔を有する。ロール本体の径方向の内側と、砥粒プレートおよび保持プレートの径方向の外側と、が切欠部および貫通孔を介して連通する。この形態によれば、研削ロールが配置される精穀室内の空気を吸引した場合に、研削ロールの内部から切欠部および貫通孔を介して研削ロールの外部に至る気流の通り道を形成することができる。これにより、穀粒に付着した糠や浮遊する糠を、研削ロールの周囲に設置されるスクリーン筒の外部に効率よく排出することができる。さらに、穀粒に生じる摩擦熱を冷却して、熱に起因する穀粒の品質の劣化を抑制できる。しかも、切欠部は、砥粒プレートの径方向の内側の部分、すなわち、砥粒面とは異なる部分に設けられているので、研削性能が低下することがない。
本発明の第10の形態によれば、精穀機が提供される。この精穀機は、第1ないし第9のいずれかの形態の研削ロールと、研削ロールを回転駆動するように構成されたモータと、を備えている。この形態によれば、第1ないし第9の形態と同様の効果が得られる。
本発明の第11の形態によれば、少なくとも第2の形態を含む第10の形態において、段差は、研削ロールの回転方向における当該段差の前方側の部分が後方側の部分よりも径方向の外側に位置するように形成される。この形態によれば、研削ロールが回転する際に段差部分(換言すれば、段差側面)が穀物に衝突しないので、穀物の損傷を避けて、繊細な研削を行うことができる。
本発明の第12の形態によれば、少なくとも第2の形態を含む第10の形態において、段差は、研削ロールの回転方向における当該段差の後方側の部分が前方側の部分よりも径方向の外側に位置するように形成される。この形態によれば、研削ロールが回転する際に段差部分が穀物に衝突するが、その際に段差部分が穀粒を周方向に移送することができる。したがって、撹拌性能や切削能力をいっそう向上させることができる。この形態は、最終的に粉化処理される穀物(例えば、麦、コーンなど)を精穀するのに特に適している。
本発明の第13の形態によれば、第10ないし第12のいずれかの形態において、精穀機は、径方向に貫通する複数の貫通孔を有する網目を有するスクリーン筒を備えている。スクリーン筒は、研削ロールを周方向に取り囲むように配置され、軸線方向に見て多角形の形状を有する。この形態によれば、多角形の角部における穀粒の停滞作用が増大し、砥粒面に対する精穀抵抗値が大きくなる。したがって、スクリーン筒に抵抗体を別途、付加しなくても、精穀作用が向上し、研削ムラを低減できる。
本発明の一実施形態による精穀機の外観図である。 本発明の第1実施形態による研削ロールの斜視図である。 図2に示す研削ロールの正面図である。 ロール本体の斜視図である。 砥粒プレートの斜視図である。 保持プレートの斜視図である。 図3に示す研削ロールの部分拡大図である。 研削ロールおよびスクリーン筒の縦断面図であり、一つの保持プレートについてのみナットを緩めた状態を示している。 研削ロールの斜視図であり、一つの保持プレートについてのみナットを緩めて、一つの砥粒プレートを取り外す様子を示している。 第2実施形態による砥粒プレートの斜視図である。 図11に示す研削ロールの部分拡大図である。 研削ロールおよびスクリーン筒の縦断面図である。 本発明の第3実施形態による研削ロールの正面図である。
図1は、本発明の一実施形態としての精穀機10の外観図である。精穀機10は、本実施形態では玄米を精穀するために使用されるが、精穀機10の処理対象物は米に限らず、任意の穀物(例えば、麦、コーンなど)であってもよい。図1に示すように、精穀機10は、投入口20と、精穀室30と、モータ40と、米排出部50と、排気ダクト60と、を備えている。投入口20から投入された玄米は、精穀室30に供給される。精穀室30内には研削ロール100(図1では、図示省略)が収容されている。研削ロール100は、モータ40によって提供される回転駆動力によって、回転軸線AXを中心として回転する。本実施形態では、精穀機10は横型精穀機であり、研削ロール100は、回転軸線AXが水平方向に延在するように配置される。ただし、精穀機10は竪型精穀機であってもよい。つまり、研削ロール100は、回転軸線AXが鉛直方向に延在するように配置されてもよい。
図2は、第1実施形態による研削ロール100の斜視図である。図3は、回転軸線AXが延在する方向に見た研削ロール100の正面図である。図2および図3に示すように、研削ロール100は、ロール本体110と、複数の砥粒プレート140と、複数の保持プレート150と、を備えている。ロール本体110は、回転軸線AXが延在する方向(以下、軸線方向と呼ぶ)に延在する略円筒形状を有している。回転軸線AXは、ロール本体110の中心軸線でもある。
砥粒プレート140は、軸線方向を長手方向として延在する。後述するように、砥粒プレート140の外面には砥粒が電着または溶着されている。電着または溶着された砥粒を使用することにより、砥粒の突き出し高さを均一にしやすくなるので、高精度な研削が可能となる。砥粒プレート140は、電着または溶着が可能な任意の材料(例えば、ステンレス鋼などの金属、表面にメッキが施された樹脂など)から形成され得る。保持プレート150は、軸線方向を長手方向として延在する。保持プレート150は砥粒を有していない。保持プレート150は、必要な強度を有する任意の材料(例えば、ステンレス鋼などの金属、強化樹脂など)から形成され得る。砥粒プレート140および保持プレート150は、回転軸線AX周りの周方向に沿って交互に(より具体的には、一つおきに)ロール本体110の外周面上に配置されている。
この研削ロール100は、精穀室30において、スクリーン筒180の内部に配置される。図8は、研削ロール100およびスクリーン筒180の縦断面図である。図8に示すように、スクリーン筒180は、研削ロール100を周方向に取り囲むように配置される。スクリーン筒180は、径方向に貫通する複数の貫通孔を有する網目を備えている。投入口20から投入された玄米は、精穀室30内において、スクリーン筒180と研削ロール100との間に供給される。スクリーン筒180と研削ロール100との間に玄米が供給され、モータ40の回転駆動力によって研削ロール100が回転方向D1に回転すると、玄米が、軸線方向に搬送されつつ、砥粒プレート140によって研削される。玄米の表面が研削されることによって糠層が剥離され、白米が得られる。こうして精穀された白米は米排出部50(図1参照)から外部に排出される。
玄米から剥離された糠は、スクリーン筒180の網目を介してスクリーン筒180の外部に排出される。精穀室30内の空気は、排気ダクト60(図1参照)を介して吸引ファン(図示省略)によって吸引されている。このため、糠のスクリーン筒180の外部へ排出された糠は、精穀室30内の空気とともに排気ダクト60を介して吸引され、回収される。
本実施形態では、図8に示すように、スクリーン筒180は、軸線方向に見て多角形(より具体的には、正八角形)の形状を有している。このように多角形形状を有するスクリーン筒180を用いれば、多角形の角部における米粒の停滞作用が増大し、砥粒プレート140に対する精米抵抗値が大きくなる。したがって、スクリーン筒180に抵抗体を別途、付加しなくても、精米作用が向上する。ただし、スクリーン筒180は任意の形状を有していてもよい。
以下、研削ロール100の構造について詳細に説明する。図4はロール本体110の斜視図である。図4に示すように、ロール本体110は、円筒部111と、取付部120a,120bと、取付部130と、を備えている。取付部120a,120bは、円筒部111の軸線方向両端にそれぞれ位置しており、取付部130は、円筒部111の軸線方向中央に位置している。取付部120a,120bおよび取付部130は、円筒部111よりも径方向外側に突出しており、ロール本体110の周方向の全体に亘って形成されている。
取付部120a,120bおよび取付部130は、砥粒プレート140および保持プレート150をロール本体110に取り付けるための構造を有している。具体的には、取付部120aは、保持プレート載置面121aと、砥粒プレート載置面123aと、第1の係合部125aと、を備えている。保持プレート載置面121a、砥粒プレート載置面123aおよび第1の係合部125aの各々の数は、砥粒プレート140の数と同数である。保持プレート載置面121a、砥粒プレート載置面123aおよび第1の係合部125aは、同じ並び順で繰り返し出現するように、周方向に沿って配置されている。
保持プレート載置面121aは、保持プレート150を載置するための平面である。保持プレート載置面121aの軸線方向内側の端部付近には取付孔122aが形成されている。取付孔122aは、取付部120aを径方向に貫通している。砥粒プレート載置面123aは、砥粒プレート140を載置するための平面である。砥粒プレート載置面123aは、研削ロール100の回転方向D1の前方側で保持プレート載置面121aに隣接している。第1の係合部125aは、砥粒プレート140と係合するための部分である。第1の係合部125aは、軸線方向に見て、先端(つまり、径方向外側の端部)が基端(つまり、径方向内側の端部)よりも回転方向D1の前方側に張り出した形状を有している。第1の係合部125aは、回転方向D1の後方側で保持プレート載置面121aに隣接している。砥粒プレート載置面123aと第1の係合部125aとの間には、凹部124aが形成されている。凹部124aは、砥粒プレート載置面123aよりも径方向内側に凹んだ部分である。
取付部120bは、取付部120aと同一の形状を有しており、保持プレート載置面121a、取付孔122a、砥粒プレート載置面123a、凹部124aおよび第1の係合部125aに対応する保持プレート載置面121b、取付孔122b、砥粒プレート載置面123b、凹部124bおよび第1の係合部125bを備えている。保持プレート載置面121a、取付孔122a、砥粒プレート載置面123a、凹部124aおよび第1の係合部125aは、保持プレート載置面121b、取付孔122b、砥粒プレート載置面123b、凹部124bおよび第1の係合部125bと同一の周方向位置に配置されている。
取付部130は、保持プレート載置面131と、砥粒プレート載置面133と、凹部134と、を備えている。保持プレート載置面131は、保持プレート150を載置するための平面である。保持プレート載置面131の中央には、取付孔132が形成されている。取付孔132は、取付部130を径方向に貫通している。砥粒プレート載置面133は、砥粒プレート140を載置するための平面である。凹部134は、砥粒プレート載置面133に対して径方向内側に凹んだ部分である。保持プレート載置面131は、保持プレート載置面121a,121bおよび第1の係合部125a,125bと同一の周方向位置に配置されている。砥粒プレート載置面133は、砥粒プレート載置面123a,123bと同一の周方向位置に配置されており、凹部134は、凹部124a,124bと同一の周方向位置に配置されている。保持プレート載置面121a,121bおよび保持プレート載置面131は、同一平面上にあり、砥粒プレート載置面123a,123bおよび砥粒プレート載置面133は、同一平面上にある。
円筒部111には、取付部120aと取付部130との間、および、取付部130と取付部120bとの間のそれぞれに複数の貫通孔112が、周方向に並ぶように形成されている。貫通孔112は、軸線方向を長手方向とする長孔の形態であり、円筒部111を径方向に貫通している。
図5は砥粒プレート140の斜視図である。砥粒プレート140は、砥粒面141と第2の係合部142とを備えている。本実施形態では、砥粒プレート140の厚み方向D4に延在する回転軸線を中心とする180度回転対称の形状を有している。砥粒面141は砥粒が電着または溶着されている面である。砥粒面141は、厚み方向D4の一方側の全体に亘って矩形に形成されている。本実施形態では、砥粒として超砥粒(CBNまたはダイヤモンド)が使用されるが、電着または溶着が可能な他の種類の砥粒が使用されてもよい。砥粒の粒度は♯50~♯80の範囲にあることが望ましい。このような細かい粒度の砥粒を用いれば、繊細な研削(例えば、胚芽精米)が可能である。ただし、砥粒の粒度は、特に限定されるものではなく、求められる研削性能に応じて任意に設定可能である。砥粒面141は、本実施形態では平坦面として形成されている。ただし、砥粒面141は、任意の形状を有していてもよく、例えば、軸線方向に見て円弧形状の湾曲面であってもよい。あるいは、砥粒面141には、凹凸(例えば、短手方向D3方向、または、長手方向D2、または、これらに対して角度付けられた方向に延在する複数の溝または突起)が形成されていてもよい。凹凸により、撹拌性能や切削能力を向上させることができる。砥粒は電着または溶着されるので、砥粒面141は任意の形状に加工され得る。
第2の係合部142は、厚み方向D4における砥粒面141と反対側に位置している。第2の係合部142は、砥粒プレート140の長手方向D2の一端から他端まで延在している。第2の係合部142の短手方向D3の両端は、第1の係合部125a,125bに適合する形状を有している。換言すれば、第2の係合部142は、ロール本体110の第1の係合部125a,125bと周方向に楔状に係合する形状を有している。
また、砥粒プレート140の短手方向D3の両端部の各々には、2つの切欠部144が形成されている(図5では一方側の側面に形成された2つの切欠部144のみが見えている)。切欠部144は、砥粒プレート140の端部のうちの径方向の内側の部分が切り欠かれることによって形成されている。切欠部144は、砥粒プレート140をロール本体110に取り付けた状態においてロール本体110の貫通孔112に対応する周方向および軸線方向の位置に配置されている。切欠部144が形成されていない部分には、端部143a~143cが完全な状態で残っている。端部143a,143bは長手方向D2の両端に位置しており、端部143cは長手方向D2の中央に位置している。
図6は保持プレート150の斜視図である。保持プレート150は、保持プレート本体151と、3つの雄ネジ部153と、を備えている。保持プレート本体151は、略立方体の形状を有しており、保持プレート150がロール本体110に取り付けられた状態において径方向の外側に向けて露出される面152(以下、非砥粒外面152とも呼ぶ)と、短手方向の両側の側面154と、を備えている。側面154のうちの、非砥粒外面152と反対側は、短手方向の幅が徐々に小さくなるテーパ形状を有している。雄ネジ部153は、保持プレート本体151のうちの、非砥粒外面152と反対側の面から、保持プレート150の厚み方向に延在している。雄ネジ部153の外周面には、雄ネジが形成されている。3つの雄ネジ部153は、保持プレート150の長手方向において、保持プレート150がロール本体110に取り付けられた状態において取付孔122a,122b,132の位置に対応する位置にそれぞれ配置されている。これらの雄ネジ部153は、ロール本体110に対して保持プレート150を着脱可能に固定するための固定構造として機能する。
ロール本体110に砥粒プレート140および保持プレート150を取り付ける際には、まず、図7に示すように、ロール本体110の第1の係合部125a,125b(図7では、第1の係合部125aのみ見えている)と砥粒プレート140の第2の係合部142とが楔状に係合するように砥粒プレート140がロール本体110の砥粒プレート載置面123a,123b,133(図7では、砥粒プレート載置面123aのみ見えている)上に載置される。このとき、砥粒面141は、径方向の外側に向けられた状態にある。
上述の通り、砥粒プレート載置面123a,123bと第1の係合部125a,125bとの間には凹部124a,125bがそれぞれ存在している。また、凹部124a,125bの周方向位置と同一の周方向位置には凹部134が存在している。このため、砥粒プレート140をロール本体110の砥粒プレート載置面123a,123b,133上に載置したとき、砥粒プレート140の底面(砥粒面141と反対側の面)とロール本体110との間には隙間が生じる。この隙間は、第1の係合部125a,125bと第2の係合部142とを適合させるための遊びとして機能する。この遊びによって、第1の係合部125a,125bと第2の係合部142とを楔状に容易に係合させることができる。換言すれば、第1の係合部125a,125bと第2の係合部142とが楔状に適合したときに砥粒プレート140の底面がロール本体110に面で当接するように砥粒プレート140を精度良く製造する必要がない。このため、砥粒プレート140に求められる寸法精度が低くなり、砥粒プレート140の製造を行いやすい。
上述のように砥粒プレート140をロール本体110上に配置すると、次いで、保持プレート150がロール本体110の保持プレート載置面121a,121b,131上に載置される。このとき、非砥粒外面152は、径方向の外側に向けられた状態になり、保持プレート150の雄ネジ部153は、取付孔122a,122b,132内に挿入される。この状態で、図8に示すように、雄ネジ部153にナット170を径方向内側から取り付け、締め付けることにより、保持プレート150がロール本体110に対して固定される。
保持プレート150がロール本体110の保持プレート載置面121a,121b,131上に載置された状態では、取付部120a,120b,130が位置する領域において、図7に示すように、保持プレート150の回転方向D1の後方側の側面154(より具体的には、テーパ状の部分)は、砥粒プレート140の回転方向D1の前方側の端部143a~143cに接触する。つまり、砥粒プレート140の短手方向D3の一方側では、砥粒プレート140の第2の係合部142がロール本体110の第1の係合部125a,125bと係合し、他方側では、砥粒プレート140の端部143a~143cが保持プレート150と係合することになる。これにより、砥粒プレート140は、周方向への変位が規制されるとともに、楔状の係合によって径方向への離脱も確実に防止される。また、砥粒プレート140は、端部143a~143cと側面154との摩擦抵抗により、軸線方向の変位も抑制される。こうして、簡単な作業のみによって、砥粒プレート140は、ロール本体110から離脱しないように保持される。代替実施形態では、保持プレート150は、側面154から短手方向に延在する突起を有していてもよい。この場合、突起は、保持プレート150が取り付けられた状態において切欠部144内に延在して砥粒プレート140の端部143bに軸線方向に係合する。この代替実施形態によれば、突起がストッパとして機能して、砥粒プレート140の軸線方向の変位を確実に防止することができる。
このようにして、砥粒プレート140および保持プレート150が取り付けられた状態では、図8に示すように、ロール本体110の径方向内側と、砥粒プレート140および保持プレート150の径方向の外側とは、ロール本体110の貫通孔112と、砥粒プレート140の切欠部144とを介して連通する。上述の通り精穀室30内の空気は吸引されるので、矢印A1で示すように、ロール本体110の内部から貫通孔112および切欠部144を介してロール本体110の外部に至り、さらに、スクリーン筒180の外部に至る気流の通り道を形成することができる。これにより、米粒に付着した糠や浮遊する糠をスクリーン筒180の外部に効率よく排出することができる。さらに、米粒に生じる摩擦熱を冷却して、熱に起因する米粒の品質の劣化を抑制できる。上述の通り、切欠部144は、砥粒プレート140の径方向の内側の部分、すなわち、砥粒面141とは異なる部分に設けられているので、気流の通り道を形成することに起因して研削性能が低下することはない。
上述した研削ロール100によれば、複数の砥粒プレート140の各々を、ロール本体110に対して個別に着脱できる。例えば、一つの砥粒プレート140aを交換するときには、砥粒プレート140aに対応する一つの保持プレート150a(換言すれば、砥粒プレート140aに係合する保持プレート150a)を固定しているナット170を緩めれば(図8参照)、図9に示すように砥粒プレート140aを軸線方向にスライドさせて、容易に取り外すことができる。そして、逆の手順で、新たな砥粒プレート140aを取り付けることができる。保持プレート150aを完全に取り外してから、砥粒プレート140aを取り外すことも可能である。
研削ロール100において、玄米を研削する部分は、複数の砥粒プレート140に分割されることにより軽量化され、さらに、電着砥粒または溶着砥粒を用いることにより、いっそうの軽量化が可能である。このため、砥粒プレート140の取扱性が大幅に向上し、ユーザは、砥粒が摩耗した際に砥粒プレート140を一人でも容易に交換できる。しかも、砥粒プレート140と保持プレート150とを周方向に交互に配置することにより、砥粒プレート140が全周に隙間なく配置される場合と比べて、使用される砥粒プレート140の数を低減できる。その結果、砥粒の電着または溶着に伴うコストの増大を抑制できる。
さらに、砥粒プレート140の短手方向D3の一端は、着脱不能なロール本体110(より具体的には、第1の係合部125a,125b)と係合するので、他端側で砥粒プレート140と保持プレート150とを係合させるだけで砥粒プレート140を保持できる。このため、砥粒プレート140が、着脱可能な保持プレート150と両端で係合する場合と比べて、砥粒プレート140の着脱作業が容易である。
さらに、砥粒プレート140は、上述したような対称的な形状を有しているので、砥粒プレート140の短手方向D3の一方側と他方側との位置関係を入れ換えて、砥粒プレート140をロール本体110上に再配置することができる。このため、砥粒面141に保持される砥粒の先端の回転方向D1の前方側のみが摩耗した場合に、砥粒プレート140の短手方向D3の一方側と他方側との位置関係を入れ換えて、つまり、砥粒の先端のうちの摩耗していない側を、回転方向D1の前方側に再配置して、必要な研削性能を引き続き得ることができる。したがって、砥粒プレート140の寿命を長くできる。砥粒プレート140は、上述のような対称形状に限らず、短手方向D3の一方側と他方側との位置関係を入れ換えて配置可能な任意の形状を有していてもよい。
さらに、研削ロール100において、図7に示すように、砥粒プレート140の砥粒面141と保持プレート150の非砥粒外面152との間には、径方向の段差160が形成されている。段差160が形成されていることによって、撹拌性能や切削能力を向上させることができる。また、段差160によって撹拌性能や切削能力を確保できるので、砥粒の粒度を大きくすることによって撹拌性能や切削能力を確保する必要がない。このため、撹拌性能や切削能力の低下を抑制しつつ、上述のように♯50~♯80といった粒度の小さい砥粒を採用できる。
段差160が大きいほど、撹拌性能や切削能力は向上するが、段差160が大きくなり過ぎると、研削ロール100の回転時に穀粒に与える衝撃も大きくなる。このため、損傷を避けるべき穀粒(損傷が味覚や商品価値に悪影響を与えるような種類の穀粒であり、例えば、米)を処理対象物とする場合には、段差160は15mm以下とすることが望ましい。こうすれば、穀粒の損傷を抑制しつつ、撹拌性能や切削能力を向上できる。
本実施形態では、一つの砥粒プレート140に注目すると、当該砥粒プレート140に回転方向D1の前方で隣接する保持プレート150の非砥粒外面152と、当該砥粒プレート140の砥粒面141との間には段差160は形成されておらず、当該砥粒プレート140に回転方向D1の後方で隣接する保持プレート150の非砥粒外面152と、当該砥粒プレート140の砥粒面141との間に段差160が形成されている。そして、この段差160は、砥粒面141が非砥粒外面152よりも径方向の外側に位置している。つまり、段差160は、回転方向D1における段差160の前方側の部分が、後方側の部分よりも径方向の外側に位置するように形成されている。回転方向D1に対してこのような向きに段差160が形成されていると、研削ロール100が回転する際に段差160を形成する部分(回転方向D1の後方側の端部143a~143c)は、米粒に衝突しない。このため、米の損傷を避けて、繊細な研削を行うことができる。
しかも、研削ロール100が回転する際、米は、段差160を通過した瞬間、充填密度が低下することになるが、この瞬間は、ロール本体110の外周面と米との接触機会も相対的に低減する。しかしながら、回転方向D1における段差160のすぐ後方には、研削能力を有さない保持プレート150が配置されているので、この接触機会の減少が研削ロール100の切削能力の低減にはつながらない。このことは、ロール本体110の外周面の半分を、研削能力を有していない保持プレート150が占めたとしても、外周面の全体を砥粒プレート140が占める場合と比べて、研削ロール100の研削能力は半分よりも多く確保できることを意味している。つまり、上述の砥粒プレート140および保持プレート150の配置によれば、砥粒プレート140の数の低減(換言すれば、コストの低減)と、研削能力の効率的な確保と、を両立することができる。ただし、段差160のすぐ後方に砥粒プレート140が配置され、そのさらに後方に保持プレート150が配置されてもよい。
以下、本発明の第2実施形態による研削ロール200について図10~12を参照して説明する。以下の説明では、第2実施形態について、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、図10~12では、第1実施形態と同一の構成要素には、第1実施形態と同一の符号を付している。研削ロール200は、砥粒プレート140に代えて砥粒プレート240を備えている点のみが第1実施形態と異なっている。図10は、砥粒プレート240の斜視図である。図示するように、砥粒プレート240は、第1実施形態の切欠部144に類似の切欠部244を備えている。ただし、切欠部244は、砥粒プレート240の長手方向D2の全体に亘って形成されている。また、切欠部244は、短手方向D3の両端部のうちの一方側のみに形成されている。また、第2の係合部242は、短手方向D3の両端部のうちの一方側のみに、ロール本体110の第1の係合部125a,125bに適合する形状を有している。このため、他方側の端部243は、砥粒面141に対して直交する単純な形状になっている。
この砥粒プレート240は、図11に示すように、回転方向D1における砥粒プレート240の一方側で第2の係合部242と第1の係合部125a,125bとが係合し、他方側で砥粒プレート240の端部243と保持プレート150の側面154とが係合するように配置される。このとき、図12に示すように、研削ロール200の内部と、砥粒プレート240および保持プレート150の外部とは、ロール本体110の貫通孔112と砥粒プレート140の切欠部244とを介して連通する。
上述した研削ロール200によれば、砥粒プレート240の短手方向D3の一方側と他方側との位置関係を入れ換えて砥粒プレート240をロール本体110上に再配置することはできないものの、その他の点については、第1実施形態と同様の効果が得られる。
以下、本発明の第3実施形態による研削ロール300について図13を参照して説明する。以下の説明では、第3実施形態について、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、図13では、第1実施形態と同一の構成要素には、第1実施形態と同一の符号を付している。研削ロール300は、基本的には、第1実施形態の研削ロール100と完全に同一の構成を有している。第3実施形態は、第1実施形態とは逆方向に回転するように研削ロール300が設置される点のみが第1実施形態と異なっている。このため、図13に示すように、段差160は、回転方向D1における段差160の後方側の部分が、前方側の部分よりも径方向の外側に位置するように形成されている。回転方向D1に対してこのような向きに段差160が形成されていると、研削ロール100が回転する際に段差160を形成する部分が穀物に衝突するが、その際に段差部分が穀粒を周方向(より具体的には、回転方向D1)に移送することができる。したがって、撹拌性能や切削能力をいっそう向上させることができる。このように配置される研削ロール300は、最終的に粉化処理される穀物(例えば、麦、コーンなど)を精穀するのに特に適している。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、上記した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、任意の省略が可能である。
例えば、砥粒プレートと保持プレートが一つおきに周方向に配置される代わりに、一つの砥粒プレートまたは複数の砥粒プレート群と、一つの保持プレートまたは複数の保持プレート群と、が周方向に並ぶ任意の構成が採用されてもよい。例えば、第1の保持プレート、第1の砥粒プレート、第2の砥粒プレートおよび第2の保持プレートの順で繰り返し出現するように、複数の砥粒プレートおよび複数の保持プレートが配置されてもよい。この場合、第1の保持プレートと第1の砥粒プレートが係合し、第2の砥粒プレートと第2の砥粒プレートとが係合してもよい。また、この場合、ロール本体のうちの、第1の砥粒プレートと第2の砥粒プレートとに挟まれる部分に、両者に係合する係合部が形成されてもよい。
あるいは、第1の保持プレート、砥粒プレートおよび第2の保持プレートの順で繰り返し出現するように、複数の砥粒プレートおよび複数の保持プレートが配置されてもよい。この場合、第2の保持プレートは、第1の係合部125a,125bに相当する形状および機能を有し、第1の保持プレートは、保持プレート150に相当する機能を有していてもよい。この場合、ロール本体110には、第1の係合部125a,125bに相当する構造は不要である。この説明から明らかなように、砥粒プレートは、隣接する二つの保持プレート(つまり、両側に配置される保持プレートの両方)に係合することによって保持されてもよい。
さらに、複数の砥粒プレートが互いに隣接して並べられる場合、砥粒面同士の間に段差が形成されてもよい。あるいは、複数の保持プレートが互いに隣接して並べられる場合、非砥粒外面同士の間に段差が形成されてもよい。
さらに、保持プレート150をロール本体110に固定する手段は、特に限定されるものではない。例えば、保持プレート150は、雄ネジ部153に代えて、雌ネジが形成されたネジ穴を非砥粒外面152と反対側に有していてもよい。この場合、このネジ穴に径方向内側から取付孔122a,122b,132を介してボルトが挿入され、締め付けられることによって、保持プレート150がロール本体110に固定され得る。また、ネジ部材を用いた固定に代えて、公知の任意の固定手段が使用され得る。
10...精穀機
20...投入口
30...精穀室
40...モータ
50...米排出部
60...排気ダクト
100...研削ロール
110...ロール本体
111...円筒部
112...貫通孔
120a,120b...取付部
121a,121b...保持プレート載置面
122a,122b...取付孔
123a,123b...砥粒プレート載置面
124a,124b...凹部
125a,125b...第1の係合部
130...取付部
131...保持プレート載置面
132...取付孔
133...砥粒プレート載置面
134...凹部
140,140a...砥粒プレート
141...砥粒面
142...第2の係合部
143a,143b,143c...端部
144...切欠部
150,150a...保持プレート
151...保持プレート本体
152...非砥粒外面
153...雄ネジ部
154...側面
160...段差
170...ボルト
180...スクリーン筒
200...研削ロール
240...砥粒プレート
242...第2の係合部
243...端部
244...切欠部
300...研削ロール
D1...回転方向
AX...回転軸線

Claims (11)

  1. 穀粒を精穀するための研削ロールであって、
    軸線方向に延在する略円筒状のロール本体と、
    砥粒が電着または溶着された面である砥粒面を有し、前記軸線方向を長手方向として延在する複数の砥粒プレートと、
    前記ロール本体に対して着脱可能に固定するための固定構造を有し、前記砥粒を有しておらず、前記軸線方向を長手方向として延在する複数の保持プレートと
    を備え、
    前記砥粒プレートと前記保持プレートとは、周方向に沿って交互に前記ロール本体の外周面上に配置され、
    前記砥粒プレートの各々は、前記砥粒面が径方向の外側に向けられるように配置され、
    前記複数の砥粒プレートの各々は、前記複数の保持プレートを前記ロール本体に対して固定した状態では、該砥粒プレートに隣接する一つまたは二つの保持プレートと係合することによって、前記ロール本体から離脱しないように保持される
    研削ロール。
  2. 請求項1に記載の研削ロールであって、
    前記複数の保持プレートの各々は、該保持プレートが前記ロール本体に対して固定された状態において前記径方向の外側に向けて露出される非砥粒外面を有し、
    前記複数の砥粒プレートの複数の砥粒面および前記複数の保持プレートの複数の非砥粒外面の間の少なくとも一部には段差が前記径方向に形成され
    前記段差は、
    前記砥粒プレートに対して、前記砥粒プレートの短手方向における一方側に位置する第1の段差と、他方側に位置し、前記第1の段差とは高さが異なる第2の段差と、を含むか、または、
    前記砥粒プレートに対して、前記短手方向の一方側にのみ形成されており、他方側には形成されていない
    研削ロール。
  3. 請求項2に記載の研削ロールであって、
    前記径方向の前記段差は15mm以下である
    研削ロール。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の研削ロールであって、
    前記砥粒の粒度は♯50~♯80の範囲にある
    研削ロール。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の研削ロールであって、
    前記複数の砥粒プレートおよび前記複数の保持プレートは、一つの砥粒プレートと一つの保持プレートとが周方向に沿って一つおきに並ぶように、前記外周面上に配置される
    研削ロール。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の研削ロールであって、
    前記ロール本体は、前記砥粒プレートの数と等しい数の第1の係合部を備え、
    前記複数の砥粒プレートの各々は、前記第1の係合部と係合する第2の係合部を該砥粒プレートの厚み方向における前記砥粒面と反対側に備え、
    前記複数の砥粒プレートの各々は、該砥粒プレートの短手方向の一方側において、前記第1の係合部と前記第2の係合部とが係合し、他方側において、該砥粒プレートに該他方側で隣接する保持プレートと係合し、それによって、前記ロール本体から離脱しないように保持される
    研削ロール。
  7. 請求項6に記載の研削ロールであって、
    前記第1の係合部および前記第2の係合部は、互いに対して周方向に楔状に係合する形状を有する
    研削ロール。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の研削ロールであって、
    前記複数の砥粒プレートの各々は、該砥粒プレートの短手方向の一方側と他方側との位置関係を入れ換えて前記ロール本体の前記外周面上に配置可能な形状を有する
    研削ロール。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の研削ロールであって、
    前記複数の砥粒プレートの各々は、該砥粒プレートの短手方向の両端部のうちの少なくとも一方に、該砥粒プレートの前記径方向の内側の部分が切り欠かれた切欠部を有し、
    前記ロール本体は、前記周方向における前記切欠部に対応する位置に、該ロール本体を径方向に貫通する貫通孔を有し、
    前記ロール本体の前記径方向の内側と、前記砥粒プレートおよび前記保持プレートの前記径方向の外側と、が前記切欠部および前記貫通孔を介して連通する
    研削ロール。
  10. 精穀機であって、
    請求項2、請求項3、および、少なくとも請求項2を従属元に含む請求項4ないし請求項9のいずれか一項に記載の研削ロールと、
    前記研削ロールを回転駆動するように構成されたモータと
    を備え、
    前記段差は、前記研削ロールの回転方向における該段差の前方側の部分が後方側の部分よりも前記径方向の外側に位置するように形成された
    精穀機。
  11. 精穀機であって、
    請求項2、請求項3、および、少なくとも請求項2を従属元に含む請求項4ないし請求項9のいずれか一項に記載の研削ロールと、
    前記研削ロールを回転駆動するように構成されたモータと
    を備え、
    前記段差は、前記研削ロールの回転方向における該段差の後方側の部分が前方側の部分よりも前記径方向の外側に位置するように形成された
    精穀機。
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