JP2000005200A - 給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器 - Google Patents

給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器

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JP2000005200A
JP2000005200A JP17143798A JP17143798A JP2000005200A JP 2000005200 A JP2000005200 A JP 2000005200A JP 17143798 A JP17143798 A JP 17143798A JP 17143798 A JP17143798 A JP 17143798A JP 2000005200 A JP2000005200 A JP 2000005200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医療器具への給水管路の消毒ができると同時
に、残留消毒液で給水管路系を損傷することのない、ま
た、誤動作の場合でも消毒液の混入のない、給水管路の
消毒洗浄機能を備えた医療機器を提供する。 【解決手段】給水源Wから供給された水を、各々に開閉
弁SWを設けた医療器具HPに導出するための給水管路
2を本体部に内蔵し、かつ消毒液Qを貯留した消毒液タ
ンク3を備えた医療機器1において、給水管路2は、切
替制御弁6と、少なくとも1以上の医療器具HPに接続
された給水枝管路部4と、消毒液タンク3と給水枝管路
部4を接続した消毒液注入管路31と、途中に開閉弁5
1を設け消毒液タンク3に接続された消毒液すすぎ管路
5とを備え、切替制御弁6は、給水源Wを、給水枝管路
部4と、消毒液すすぎ管路5とに切替接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用医療機器に
よって代表される、清浄水を噴射、放出などさせる医療
器具を備えた医療機器であって、特に、医療器具の給水
管路を自動で消毒洗浄する機能を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】歯科用医療機器によって代表される、清
浄水を噴射、放出などさせて治療をおこなう医療器具と
しては、たとえば水と空気を混合させたものを噴出させ
て口腔内を掃除する歯科用ハンドピースなどが知られて
いるが、このような医療器具では、その給水管路は、そ
の治療にもちいる水の長期滞留による菌の繁殖はもちろ
ん、治療中の患者から感染菌が混入するバックサクショ
ンなどの問題がある。このため、給水管路は定期的に消
毒をする必要がある。
【0003】そこで、従来より、給水管路を洗浄する種
々の方法が提案されているが、特公平2−14115号
は、医療機器に消毒液タンクを備え、消毒時には、給水
管路に合流している消毒液注入管路の開閉弁を開いて、
消毒液タンクから消毒液を注入し、その後は、その開閉
弁を閉じて一定時間管路に消毒液を滞留させた後に、通
常の給水をして、すすぎ洗浄する殺菌方法を提案してい
る。
【0004】しかしながら、このものでは、給水管路の
消毒はできるが、消毒液注入管路は、常に給水管路に開
口しているため、この部分から、消毒液が給水管路に混
入するおそれがあり、また、注入用の開閉弁が誤動作し
た場合には、消毒液が給水管路に混入してしまう。とこ
ろで、消毒液を給水管路内に注入するための消毒液注入
管路は、高濃度の消毒液が滞留するので、消毒液によ
り、管路の腐食を生じ、管路部材の機能低下、水漏れな
どを生じる。そのため、定期的に消毒液注入管路の点
検、交換などをする必要がり、保守が面倒でコストアッ
プの要因となっていた。
【0005】また、使用後の消毒液を含んだ排水は、消
毒液がまだ高い濃度で含まれているので、そのまま、排
水管路に流したのでは、排水管路を損傷することもあっ
た。さらに、濃度の高い消毒液を用いて消毒洗浄中に、
関係のない機器が作動して消毒対象の医療器具などが所
定の位置から脱落したりすると、消毒液が漏れ出して環
境を汚染したり、不用意に回りの医療器具を損傷したり
することがあり、また、消毒洗浄が完全に終了していな
いのに、終了したと判断して、通常使用状態に入り、消
毒液が混入したまま給水をしてしまうおそれもあった。
【0006】また、消毒液タンクや消毒のための機器類
を含む消毒液ユニットは、その設置のために一定の設置
場所あるいは空間を必要とし、そのため、医療機器全体
が、この消毒液ユニットを設置するために、余分の場所
あるいは空間を要し、同時にコストアップの要因ともな
っていた。一方、医療機器の消毒洗浄は、それほど頻繁
に行う必要はなく、また、一回の消毒洗浄時間は、短い
ものであるので、医療機器全体の動作時間に対する消毒
洗浄のための占有時間は少なく、必ずしも、消毒液ユニ
ットを医療機器ごとに専用に設ける必要も少なかったの
で、その面での改善が望まれていた。
【0007】これらの観点から、この種の医療機器で
は、給水管路の消毒が簡易な方法で完全にでき、また、
消毒後は、給水管路を清浄水で十分にすすぎ洗浄できる
消毒洗浄方法が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みてなされたもので、第1に、医療器具への給
水管路の消毒が簡易かつ完全にでき、残留消毒液で給水
管路系を損傷することのない、また、誤動作の場合でも
消毒液の混入のない、給水管路の消毒洗浄機能を備えた
医療機器を提供することを目的としている。
【0009】第2に、使用後の消毒液を排出しても、排
水管路などを損傷することがない給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器を提供することを目的としている。
第3に、消毒洗浄中に床面や医療器具を汚すことのな
い、また、消毒洗浄の終了前の通常の給水などを防止で
きる、安全性の高い給水管路の消毒洗浄機能を備えた医
療機器を提供することを目的としている。
【0010】第4に、消毒液タンクなどの設置場所など
を節約でき、消毒洗浄のためのコストを安くすることが
できる給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1から4において
は、消毒液タンクなどが、医療機器本体部に組みこまれ
た、給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器を提案し
ている。請求項1に記載の給水管路の消毒洗浄機能を備
えた医療機器は、給水源から供給された水を、各々に開
閉弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を本体
部に内蔵し、かつ消毒液を貯留した消毒液タンクを備
え、上記給水管路は、切替制御弁を備えるとともに、少
なくとも1以上の医療器具に接続された給水枝管路部
と、消毒液タンクと給水枝管路部を接続した消毒液注入
管路と、途中に開閉弁を設け消毒液タンクに接続された
消毒液すすぎ管路とを備えており、上記切替制御弁は、
上記給水源を、上記給水枝管路部と、上記消毒液すすぎ
管路とに切替接続する構造としている。
【0012】ここで、医療機器とは、水を用いて治療を
する医療器具を有する医療機器の全てを含むもので、歯
科用医療機器を始めとして、耳鼻咽喉科、産婦人科、泌
尿器科、眼科などで用いられる医療機器が含まれるもの
である。医療器具とは、治療のために少なくとも水を用
いるものを全て含むもので、その水の用い方は問わな
い。例えば、清浄水や薬液などを治療のために噴射、放
出するものなども含み、歯科用機器においては、このよ
うな医療器具としては、種々のハンドピース、エアータ
ービンハンドピース、マイクロモータハンドピースや、
スケーラ、スリーウエイシリンジなどが含まれる。ま
た、それぞれの医療器具に通じる給水枝管路部には、開
閉弁が設けられていることを原則とするが、使用する器
具の種類によっては、開閉弁を設けないものもある。
【0013】給水枝管路部とは、切替制御弁から、それ
ぞれの医療器具に至るまでの給水管路をいい、切替制御
弁の出力である単一の給水路と、それから枝分かれし
て、それぞれの医療器具に至るまでの複数の給水路の双
方を含む概念である。また、この給水枝管路部に接続さ
れる消毒液注入管路は、この枝分かれの前の部分、ある
いは、後の部分のいずれに接続されるものであってもよ
い。また、給水管路、給水枝管路部などの管路には、い
わゆるフレキシブルチューブなども含まれるものであ
る。
【0014】この医療機器では、通常使用時において、
切替制御弁は、給水枝管路部側にセットされており、給
水源からの水は、給水枝管路部から、それぞれの開閉弁
(以下、「給水開閉弁」という。)を有した医療器具に
供給され、治療や処置が行われる。消毒時には、まず、
切替制御弁を消毒液すすぎ管路側に切替え、消毒液すす
ぎ管路の開閉弁(以下、「すすぎ開閉弁」という。)を
閉じる。そして、消毒液注入管路に設けられたポンプを
作動し、消毒液タンクに貯留された消毒液を消毒液注入
管路を通じて、給水枝管路部に注入し、給水開閉弁を開
き、それぞれの医療器具から消毒液が吐出するのを確認
してポンプを停止し、給水枝管路部と各医療器具に消毒
液が充填された状態で所定時間放置する。
【0015】ついで、ポンプを再度作動し、消毒液タン
クの消毒液がなくなり、それぞれの医療器具から、消毒
液が吐出し終わってから、切替制御弁を消毒液すすぎ管
路側に切替保持したままで、すすぎ開閉弁を開き、更に
給水開閉弁を開いて、給水源からの水を消毒液すすぎ管
路に供給する。この状態で、給水は、消毒液タンクに貯
留されるが、ポンプは作動させたままなので、その水
は、消毒液注入管路を通って給水枝管路部へと供給され
るので、消毒液タンク、消毒液注入管路もすすぎ洗浄さ
れ、さらに、給水枝管路部、それぞれの給水開閉弁と医
療器具もすすぎ洗浄され、消毒液は、このすすぎ洗浄の
水とともに排水される。
【0016】こうして、すすぎ洗浄終了後は、消毒液注
入管路のポンプを停止し、すすぎ開閉弁を閉じてから、
切替制御弁を給水枝管路側に切替え、給水開閉弁を必要
に応じて開閉して、通常の治療や、処置が行われる。こ
のように本発明の医療機器によれば、医療器具と給水枝
管路部の部分の消毒洗浄を完全に行うことができるとと
もに、その給水枝管路部などを消毒するために消毒液を
注入する消毒液注入管路や消毒液タンクなどを含めて、
消毒液の注入されたすべての管路がすすぎ洗浄できる。
したがって、消毒後は、医療機器には、消毒液は一切残
っておらず、通常の使用時に、誤動作などで、消毒液が
給水に混入することがない。また、消毒液は、消毒に必
要な時に、必要な時間だけ、管路系に注入、滞留するだ
けなので、管路系への消毒液の悪影響を最小限に抑える
ことができる。
【0017】この消毒洗浄機能を備えた医療機器は、一
回の消毒でタンクの消毒液を使い切ってしまう場合に、
好適に用いられる。請求項2に記載の給水管路の消毒洗
浄機能を備えた医療機器は、給水源から供給された水
を、各々に開閉弁を設けた医療器具に導出するための給
水管路を本体部に内蔵し、かつ消毒液を貯留した消毒液
タンクを備え、上記給水管路は、切替制御弁を備えると
ともに、少なくとも1以上の医療器具に接続された給水
枝管路部と、消毒液タンクと給水枝管路部を接続した消
毒液注入管路と、途中に開閉弁を設け消毒液注入管路に
接続された消毒液すすぎバイパス管路とを備えており、
上記切替制御弁は、上記給水源を、上記給水枝管路部
と、上記消毒液すすぎバイパス管路とに切替接続する構
造としている。
【0018】この医療機器では、請求項1と異なり、消
毒洗浄時に切替制御弁が切り替えられる消毒液すすぎバ
イパス管路は、消毒液タンクには接続されず、消毒液タ
ンクから給水枝管路部に向かう消毒液注入管路の給水枝
管路部との合流点より、所定の距離だけ消毒液タンク側
に離れた位置に接続されている。したがって、給水枝管
路部に開口している消毒液注入管路の給水枝管路部に近
い部分がすすぎ洗浄され、その後、通常使用時には、こ
の消毒液注入管路の給水枝管路部への接続部分には、消
毒液は残っておらず、この部分から、消毒液が給水枝管
路部に混入することがない。
【0019】また、この医療機器では、消毒液タンクに
は、すすぎ給水は供給されないので、消毒液が希釈され
ることがなく、消毒液タンクに消毒液を複数回分貯留し
ておいて使用するのに向いている。したがって、いちい
ち、消毒洗浄の度に、一回分の消毒液を消毒液タンクに
入れる手間を省くことができる。一方、この医療機器で
は、消毒液タンクに消毒液が貯留されたままで、消毒液
注入管路が給水枝管路部に開口しているので、ポンプが
誤動作などした場合は、消毒液が、給水管路に注入され
る可能性は否定できないが、このような誤動作は、制御
回路の構成により、極力避けることができる。
【0020】請求項3に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器は、給水源から供給された水を、各々
に開閉弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を
内蔵させ、かつ消毒液を貯留した消毒液タンクを備え、
上記給水管路は、切替制御弁を備えるとともに、少なく
とも1以上の医療器具を接続した給水枝管路部と、消毒
液タンクと給水枝管路部を接続した消毒液注入管路と、
途中に開閉弁を設け排水路に通じるバイパス排水管路と
を備えており、上記切替制御弁は、上記給水源を、上記
給水枝管路部と、上記バイパス排水管路とに切替接続す
る構造としている。
【0021】この医療機器では、消毒洗浄時に切替制御
弁が切り替えられるバイパス排水管路は、排水路に通じ
ており、給水は排水路に排水される。同時に、消毒液注
入管路は、給水枝管路部に、所定の時間消毒液を注入す
る。この場合、消毒洗浄時に、医療器具から濃度の高い
消毒液が排出されても、同時に排水路には、給水源から
の給水が排水されるので、その消毒液は、適宜希釈さ
れ、濃度の高い消毒液に対する素材の考慮がなされてい
ないことが多い排水路を、損傷するようなことがない。
【0022】請求項4に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器は、請求項1〜3のいずれかにおい
て、上記切替制御弁の入力ポートはフィルタを介して給
水源に通じており、上記切替制御弁の出力ポートの一方
は、上記給水枝管路部に通じており、その給水枝管路部
には上記消毒液注入管路に通じる分岐が設けられてい
る。
【0023】この医療機器では、給水源からの給水はフ
ィルタを介して医療器具に供給され、一方、消毒液注入
管路は、そのフィルタと切替制御弁を通過後の給水枝管
路部に設けられた分岐に通じている。したがって、通常
使用時には、医療器具にはフィルタで浄化された清浄水
が供給され、また、消毒時には、消毒液は、フィルタに
影響を与えない部分の給水枝管路部に注入されるので、
消毒液がフィルタを損傷することがない。
【0024】さらに、消毒液は、消毒液注入管路に設け
られたポンプなどにより加圧供給されるので、重力を利
用して自然落下で消毒液を供給するものなどに比べ、短
時間で確実に消毒液が、消毒対象の給水枝管路部と医療
器具に注入、充填される。また、消毒液の所定時間の滞
留後は、給水源からの給水により、給水枝管路部と医療
器具はすすぎ洗浄されるので、通常使用時に、患者に、
消毒液の混入した水が供給されることがない。請求項5
から請求項9においては、請求項1から4に記載の医療
機器において、更に、消毒洗浄時の安全性、事故回避性
を高めるため、消毒洗浄について種々の制御をおこなう
シーケンサを備えた給水管路の消毒洗浄機能を備えた医
療機器を提案している。
【0025】請求項5に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器は、消毒洗浄指令スイッチと、この洗
浄指令スイッチが操作されることによって作動され、給
水管路に設けられた給水元バルブ、各種医療器具に割り
当てて配設した開閉弁、請求項1〜4に記載された切替
制御弁、消毒液タンクのポンプなどのそれぞれの制御要
素を、予め準備された消毒洗浄のためのシーケンスプロ
グラムに従って、タイマ監視下のもとで順次制御するシ
ーケンサと、このシーケンサが稼動されて、消毒洗浄が
行われている間は、消毒洗浄実行中を報知し、終了時に
は、その終了の報知を自動的に行う報知手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0026】消毒洗浄指令スイッチが入ると、シーケン
サは、タイマ監視下のもとで、開閉弁、給水元弁などの
給水制御機器、消毒液を注入するためのポンプ、切替制
御弁などを、予め準備された消毒洗浄のシーケンスプロ
グラムに従って、制御する。その概要については、すで
に請求項1についての説明の中で述べた通りである。こ
のように一連のプログラムに従って、制御を行うので、
手順の抜け落ちや、順序の前後がなく、消毒洗浄の手順
の安全性が高まる。
【0027】また、シーケンサが消毒洗浄を実行してい
る間は、報知ランプが点滅など、また必要に応じてブザ
ーを間欠鳴動するなどして、実行中を示し、終了する
と、報知ランプが点灯、また、ブザーが異なる態様で鳴
動などして終了を知らせる。こうして、実行中に不必要
な動作をすることを避けることができ、また、終了を確
認してから、通常使用を始めることができる。
【0028】請求項6に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器は、請求項5において、上記シーケン
サが消毒洗浄制御を実行中は、治療椅子、治療器具の操
作スイッチが操作されても無効にする、セーフティ回路
を更に備えたことを特徴とする。例えば、歯科用医療機
器の場合は、消毒洗浄中に、治療椅子などが動くと、そ
の動きで、消毒洗浄用に所定位置にセットされた医療器
具などが脱落して、消毒液などが漏れ出し床面などを汚
したりすることがある。このようなセーフティ回路を備
えると、そのようなことを防ぐことができる。
【0029】請求項7に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器は、請求項5において、上記シーケン
サが消毒洗浄制御を実行する際には、治療椅子を初期位
置に復帰させ、その状態でロックするセーフティロック
回路を更に備えたことを特徴とする。治療椅子は、消毒
洗浄時には、初期位置に復帰され、その位置から動かな
くなるので、安全性が高い。
【0030】請求項8に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器は、請求項5において、上記シーケン
サは、消毒洗浄指令スイッチが操作されたときには、治
療椅子の位置を判別し、治療椅子が初期位置以外にある
ときには、警報を出力する椅子位置自動監視回路を、更
に設けたことを特徴とする。治療椅子が、消毒洗浄に適
した初期位置以外にあるときは、警報が出力されるの
で、安全性が高い。
【0031】請求項9に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器は、請求項5において、上記シーケン
サは、消毒洗浄のための一連のシーケンス制御が終了し
たときには、確認スイッチが操作されるまでは、所定時
間の間、報知ブザーを鳴動させる構成としたことを特徴
とする。消毒洗浄の終了を確認するまでは、報知ブザー
が鳴動し、終了確認を忘れることがないので、不用意
に、通常の給水を開始することがなく、安全性が高い。
請求項10から請求項16においては、請求項1から4
に記載の医療機器に比べ、切替制御弁の替わりに連結継
手を用い、消毒液タンクとポンプなどからなる消毒液ユ
ニットを医療機器本体に着脱可能にした点で相違する、
給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器を提案してい
る。
【0032】給水管路の消毒洗浄は、短時間でよく、消
毒液ユニットは消毒洗浄時のみに使用されるので、1台
の医療機器に必ずしも常時消毒液ユニットを接続してお
く必要のないものである。したがって、一つの消毒液ユ
ニットを、複数の医療機器本体に対して付け替えて使用
するようにしても、多少の付け替えの手間は増えるが、
消毒洗浄の支障になるようなことはない。
【0033】一方、このようにすることによって、医療
機器本体には、消毒液タンクなどの設置場所を設ける必
要がなく、医療機器本体を小型化でき、コストダウンに
もなる。また、消毒洗浄時だけに使用する消毒液ユニッ
トは、不使用時には、別の所に収納しておくことがで
き、邪魔にならない。また、通常使用時には、消毒液ユ
ニットは、医療機器本体からは完全に切り離されている
ので、誤動作などで、消毒液が給水管路に混入すること
を完全に避けることができる。
【0034】さらに、比較的に高価な切替制御弁が不要
になり、替わりに安価な連結継手を用いることができる
ので、その点でもコストダウンとなる。特に、請求項1
0に記載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器
は、給水源から供給された水を、各々に開閉弁を設けた
医療器具に導出するための給水管路を内蔵させた本体部
に、消毒液ユニットを着脱可能に取り付けできるように
した医療機器であって、上記本体部は、上記給水管路の
うち、少なくとも1以上の医療器具に接続した給水枝管
路部と給水源との途中に連結継手を設け、上記消毒液ユ
ニットは、消毒液を貯留した消毒液タンクと、消毒液タ
ンクに通じ、ポンプ手段と消毒液注出口とを設けた消毒
液注入管路と、消毒液タンクに通じ開閉弁と入水口とを
設けた入水管路を備えており、消毒時には、上記本体部
の連結継手の連結を解除し、その連結継手の給水源側に
上記消毒液ユニットの入水口を接続し、その連結継手の
給水枝管路部側に上記消毒液ユニットの消毒液注入口を
接続するようにしている。
【0035】請求項1の医療機器に比べ、医療機器本体
側では、切替制御弁のかわりに連結継手を用いて、給水
源と給水枝管路部とを接続しており、通常使用時には、
このままの状態で、それぞれの医療器具に給水してい
る。一方、この医療機器では、医療機器本体に着脱可能
な消毒液ユニットを有しており、その消毒液ユニットか
らは、請求項1の消毒液すすぎ管路に相当する入水管路
の入水口と、消毒液注入管路の消毒液注出口とが導出し
ている。
【0036】消毒洗浄時には、本体側の連結継手の連結
を解除すると、自動的に、給水源から給水枝管路部への
接続は解除される。その後、この解除された連結継手の
給水源側の継手と消毒液ユニットの入水口を連結し、こ
の連結継手の給水枝管路部側の継手と消毒液ユニットの
消毒液注出口を連結する。このようにすると、請求項1
の医療機器の消毒洗浄時と同じ消毒洗浄の管路系が実現
される。したがって、この場合の消毒洗浄の手順は、請
求項1と同様である。
【0037】消毒洗浄が終了すると、連結継手の給水源
側の継手と消毒液ユニットの入水口との連結を解除し、
連結継手の給水枝管路部側の継手と消毒液ユニットの消
毒液注出口との連結を解除して、消毒液ユニットと医療
機器本体との接続を解除する。一方、本体側では、解除
された連結継手の給水源側と給水枝管路部側とを元通り
連結すると、給水源と給水枝管路部が接続され、通常の
給水を行うことができる。
【0038】このようにして、上述の基本的効果に加
え、請求項1に記載の医療機器と同様の効果が発揮され
る。請求項11に記載の給水管路の消毒洗浄機能を備え
た医療機器は、給水源から供給された水を、各々に開閉
弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を内蔵さ
せた本体部に、消毒液ユニットを着脱可能に取り付けで
きるようにした医療機器であって、上記本体部は、上記
給水管路のうち、少なくとも1以上の医療器具に接続し
た給水枝管路部と給水源との途中に連結継手を設け、上
記消毒液ユニットは、消毒液を貯留した消毒液タンク
と、消毒液タンクに通じ、ポンプ手段と消毒液注出口と
を設けた消毒液注入管路と、その消毒液注入管路に通じ
開閉弁と入水口とを設けた入水管路を備えており、消毒
時には、上記本体部の連結継手の連結を解除し、その連
結継手の給水源側に上記消毒液ユニットの入水口を接続
し、その連結継手の給水枝管路部側に上記消毒液ユニッ
トの消毒液注入口を接続するようにしている。
【0039】請求項2の医療機器と同様の構成を、連結
継手と着脱可能な消毒液ユニットを用いるもので実現し
ており、上述の基本的効果に加え、請求項2の医療機器
の効果が発揮される。請求項12に記載の給水管路の消
毒洗浄機能を備えた医療機器は、給水源から供給された
水を、各々に開閉弁を設けた医療器具に導出するための
給水管路を内蔵させた本体部に、消毒液ユニットを着脱
可能に取り付けできるようにした医療機器であって、上
記本体部は、上記給水管路のうち、少なくとも1以上の
医療器具に接続した給水枝管路部と給水源との途中に連
結継手と、排水導入口を有した排水管路を設け、上記消
毒液ユニットは、消毒液を貯留した消毒液タンクと、消
毒液タンクに通じ、ポンプ手段と消毒液注出口とを設け
た消毒液注入管路と、両端に連結継手を有し開閉弁を設
けた排水バイパス管路とを備えており、消毒時には、上
記本体部の連結継手の連結を解除し、その本体部の連結
継手の給水源側と上記排水導入口を上記消毒液ユニット
の排水バイパス管路で接続し、その本体部の連結継手の
給水枝管路部側に上記消毒液ユニットの消毒液注入口を
接続するようにしている。
【0040】請求項3の医療機器と同様の構成を、連結
継手と着脱可能な消毒液ユニットを用いるもので実現し
ており、上述の基本的効果に加え、請求項3の医療機器
の効果が発揮される。また、この場合、請求項3に比
べ、消毒液注入管路が給水枝管路部に接続される部分、
つまり、連結継手の給水枝管路側は、すすぎ洗浄されな
いが、いったん、洗浄剤ユニットとの連結が解除された
のちは、もはや、消毒液が給水枝管路部に混入すること
がない。この場合、消毒洗浄後、連結継手を元通りに連
結した後に、通常給水する前に、すすぎ洗浄することが
望ましい。そうすれば、万一、連結継手などに付着して
いた残留消毒液もすすぎ洗浄され、消毒液が給水に混入
することを完全に防ぐことができる。
【0041】請求項13に記載の給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器は、請求項10〜12のいずれかに
おいて、上記本体部の連結継手、上記消毒液ユニットの
入水口及び消毒液注出口、上記消毒液ユニットの連結継
手のそれぞれには、逆流防止弁が設けられていることを
特徴とする。それぞれの継手などには、逆流防止弁が設
けられているので、連結継手などを解除した場合にも、
継手などからの給水や消毒液の滴下をふせぐことがで
き、着脱使用に向いている。
【0042】請求項14に記載の給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器は、請求項10〜13のいずれかに
おいて、上記本体部の連結継手、上記消毒液ユニットの
入水口及び消毒液注出口、上記消毒液ユニットの連結継
手のそれぞれは、ワンタッチ継手であることを特徴とす
る。それぞれの継手などは、ワンタッチ継手であるの
で、着脱が容易で、消毒液ユニットの着脱が容易にな
る。
【0043】請求項15に記載の給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器は、請求項10〜14のいずれかに
おいて、上記消毒液ユニットが、運搬可能なものである
ことを特徴とする。着脱可能な消毒液ユニットが、運搬
可能なので、複数の医療機器本体に対して消毒液ユニッ
トを持ち運ぶのに便利がよく、また、消毒液ユニット
を、それぞれの医療機器のそばに置くことができ、接続
のための管路導出をより短くすることができる。
【0044】消毒液ユニットは、消毒液タンク、2種類
の管路、簡易な構造の継手で構成される入水口や消毒液
注出口、ポンプなどからなり、十分、運搬可能なものと
することができる。請求項16に記載の給水管路の消毒
洗浄機能を備えた医療機器は、請求項1〜15のいずれ
かにおいて、上記消毒液として、次亜塩素酸ナトリウム
を用いることを特徴とする。
【0045】本発明の医療機器においては、消毒液を消
毒後、給水管路系に残留させることがないので、消毒液
の残留による管路系の腐食などを考慮する必要がなく、
消毒効果のみを選択条件として、適切な消毒液を選ぶこ
とができる。つまり、消毒液として最もよく用いられる
次亜塩素酸ナトリウムも用いることができ、便利であ
り、給水管路の消毒洗浄を簡単にすることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図とともに説明する。まず、給水管路の消毒洗浄の
ための消毒液タンクなどの機具が、医療機器本体に組み
こまれているタイプのものについて説明する。図1は、
そのような本発明の医療機器の一例を構成する管路系の
概略構成を示す系統図である。ここでは、医療機器の例
として、歯科用医療機器の場合を示している。なお、以
下の説明では、いずれも歯科用医療機器を例として説明
する。
【0047】この医療機器1の管路系は、この図で示す
ように、給水源Wから、それぞれの医療器具HPに給水
する給水管路2と、消毒液タンク3などと、吸引源Vか
ら吸引力を得て、排水などを吸引してバキュームタンク
VTに排出する吸引管路vと、それぞれの排水などを回
収して排水先Dに排出する排水管路dから構成され、給
水管路2の消毒洗浄機能を備えていることを特徴とす
る。
【0048】給水管路2は、給水源Wから供給された水
を、各々に開閉弁SWを設けた医療器具HPに導出する
ための給水枝管路部4を有し、この給水枝管路部4と、
途中に開閉弁51を設け、消毒液タンク3に接続された
消毒液すすぎ管路5とに、給水源Wを切替え接続する切
替制御弁6を設けるとともに、消毒液タンク3と給水枝
管路部4とを消毒液注入管路31によって接続した基本
構造としている。
【0049】給水源Wには給水管路2aを介して手動給
水弁V0、手動給水弁V0に給水管路2bを介して逆流
防止弁V1、逆流防止弁V1に給水管路2cを介して減
圧弁V2、減圧弁V2に給水管路2dを介して給水元弁
SV1、給水元弁SV1に給水管路2eを介して給水フ
ィルタF1、給水フィルタF1に給水管路2fを介して
切替制御弁6が接続されている。
【0050】ここで、手動給水弁V0は、長時間、医療
機器1を使用しない場合に、誤動作で給水されることが
ないように、給水を手動で開閉するものである。逆流防
止弁V1は、給水の逆流を防止するものである。減圧弁
V2は、給水管路2dの水圧をフィードバックしてお
り、水圧を一定値に保つものである。給水元弁SV1
は、電磁弁で構成されており、制御回路により、自動的
に操作されるようになっている。給水フィルタF1は、
医療器具HPに供給される水を濾過するためのもので、
水道水などに含まれる不純物などを取り除く。
【0051】切替制御弁6は、自動作動し得る2方向切
替弁で、その出力ポートの一方には、給水枝管路4が接
続され、他方には、消毒液すすぎ管路5が接続されてい
る。切替制御弁6に接続された給水枝管路部4aはT字
状の分岐46を有しており、その一方の分岐には、消毒
液タンク3に通じている消毒液注入管路31が接続され
ている。給水枝管路部4bは、分岐46の他の一方から
延び、給水ウォーマWAに接続されている。この給水ウ
ォーマWAは、歯科治療に用いる場合、給水を適温に加
熱するためのものである。
【0052】給水ウォーマWAからは、給水枝管路部4
bがさらに延びており、ここで歯科用医療機器に必要な
医療器具HP(1〜5)の分だけの給水枝管路部4c
(1〜5)に枝分かれし、給水枝管路部4c(1〜4)
においては、それぞれ、途中に給水開閉弁SW(1〜
4)を有して、それぞれの医療器具HP(1〜4)に接
続されている。給水枝管路部4c(5)においては、開
閉弁なしに、医療器具HP(5)に接続されている。
【0053】ここで、例としてあげた歯科用医療機器に
おいては、医療器具HP(1)はコップ給水であり、患
者の必要に応じて、口中洗浄のためのうがい水をコップ
に給水するためのものである。医療器具HP(2)はエ
アータービンハンドピースであり、高速で歯面を研削す
るものであるが、研削中に、研削処置部を適宜冷却し、
また、研削屑などが飛散しないように給水の必要のある
ものである。医療器具HP(3)はマイクロモータハン
ドピースであり、低速で歯面を研削するものであるが、
同様に給水の必要のあるものである。医療器具HP
(4)はスケーラであり、歯垢などを除去するためのも
のあるが、この場合も、処置部の冷却などのために給水
が必要とされるものである。医療器具HP(5)はスリ
ーウエイシリンジであり、別途供給される加圧空気とと
もに給水を噴射して、処置部を適宜、冷却あるいは清掃
するものである。
【0054】また、ここでは、給水枝管路部4a、4
b、4c(1〜5)を総称して、給水枝管路部4と呼ん
でおり、給水管路2a〜2fと給水枝管路部4を総称し
て、給水管路2と呼んでいる。この管路系を示す図は、
消毒洗浄時のものであり、これらの医療器具HP(1〜
5)はそれぞれ、通常の待機状態あるいは使用状態では
なく、消毒洗浄のために洗浄タンクWBにセットされ、
この洗浄タンクWBは、歯科用医療機器のスピットンS
Pの上に載せられ、コップ給水である医療器具HP
(1)からの排水も受けるようになっている。ここにス
ピットンSPとは、歯科治療時に、主に、患者が口腔内
をうがい洗浄したのちの排水を吐出させるための吐出皿
のことをいい、通常、スピットンSPの上部には、コッ
プ受けと、そのコップに給水するコップ給水が設けられ
ている。
【0055】消毒液すすぎ管路5は、切替制御弁6の出
力ポートに消毒液すすぎ管路5aを介して接続されたす
すぎ開閉弁51、すすぎ開閉弁51から医療機器1に備
えられた消毒液タンク3に通じる消毒液すすぎ管路5b
から構成されており、すすぎ開閉弁51によって、給水
源Wから消毒液タンク3への給水を開閉する。消毒液注
入管路31は、給水枝配管部の分岐46に接続された消
毒液注入管路31aと、その消毒液注入管路31aの他
端に接続された逆流防止弁33と、逆流防止弁33に消
毒液注入管路31bを介して接続されたポンプ32と、
そのポンプ32と消毒液タンク3を接続し、タンク3内
の消毒液Qをポンプ32で吸い上げるようにした消毒液
注入管路31cから構成されている。
【0056】なお、上記で説明した、消毒液タンク3、
消毒液注入管路31b、31c、ポンプ32、逆流防止
弁33、すすぎ開閉弁51、消毒液すすぎ管路5aなど
からなる部分で、図に点線で囲った部分を消毒液ユニッ
トPUと呼び、この消毒液ユニットPUは、医療機器1
の本体内に内蔵されていることを原則とするが、別体と
することもできる。
【0057】吸引管路vは、吸引源Vと吸引元弁SV2
を接続する吸引管路v1、吸引元弁SV2に吸引管路v
2を介して接続されたバキュームタンクVT、そのバキ
ュムタンクVTに接続され、他端にバキュームシリンジ
VSが接続された吸引管路v3、バキュームタンクVT
のドレン部VTaと排水管路dを接続して、吸引回収さ
れた排水などを排水管路dに排出する吸引ドレン管路v
4から構成されている。
【0058】ここで、バキュームタンクVTは、トラッ
プ手段(不図示)を有し、吸引管路v3によって吸引さ
れてきた排水などを、分離回収するもので、吸引源から
は、吸引管路v2によって吸引力を供給されている。こ
の分離回収された排水は、ドレン部VTaに貯留され
る。また、バキュームシリンジVSは、通常は、口腔内
に供給された医療器具HP(2〜5)などによる水や切
削屑などを吸引回収するためのものであるが、消毒吸引
時には、洗浄タンクWB内の貯留排水を吸引するために
用いられる。
【0059】排水管路dは、スピットンSPの排水口と
排水先Dを接続しており、通常は、スピットンSPに排
出された、患者のうがい後の排水などを排水する。ま
た、その途中には、バキュームタンクVTからの吸引ド
レン管路v4が接続されており、バキュームタンクVT
のドレン排水も排水する。消毒洗浄時には、図示するよ
うに、スピットンSPの上に載せられた洗浄タンクWB
に貯留される消毒液Qとすすぎ洗浄の排水は、主とし
て、バキュームシリンジVSで吸引排出され、その排水
だけが、バキュームタンクVTで分離回収されて、吸引
ドレン管路v4を介して、排水管路dから、排水先Dに
排水される。しかし、バキュームシリンジVSの吸引能
力が不足した場合などには、洗浄タンクWBには、オー
バーフロー穴(不図示)が設けられており、そのオーバ
ーフロー穴から、タンクWBに貯留した排水があふれ出
て、スピットンSPの排水口から、排水管路dを介し
て、排水先Dに排水される。
【0060】この医療機器1における基本動作について
説明する。この医療機器1では、通常使用時において、
切替制御弁6は、給水枝管路部4側にセットされてお
り、給水源Wからの水は、給水枝管路部4から、給水開
閉弁SWを有した医療器具HPに供給され、治療や処置
が行われる。消毒時には、まず、切替制御弁6を消毒液
すすぎ管路5側に切替え、すすぎ開閉弁51を閉じる。
この状態では、給水枝管路部4への給水源Wからの給水
は停止される。そして、消毒液注入管路31に設けられ
たポンプ32を作動し、消毒液タンク3に貯留された消
毒液Qを消毒液注入管路31を通じて、分岐46から給
水枝管路部4bに注入し、給水開閉弁SWを開き、それ
ぞれの医療器具HPから消毒液Qが吐出するのを確認し
てポンプ32を停止し、給水枝管路部4と各医療器具H
Pに消毒液Qが充填された状態で所定時間放置する。
【0061】この場合、全ての枝分かれした給水枝管路
部4c(1〜5)に同時に消毒液Qを注入してもよい
し、給水枝管路部4c(1〜5)のそれぞれの管路径に
大小があるため、また、ポンプ32の能力のために、全
ての給水枝管路部4c(1〜5)に同時に消毒液Qを注
入できない場合は、ポンプ32の能力に合わせて、それ
ぞれの給水開閉弁SW(1〜5)を順次開閉することに
よって、消毒液Qをそれぞれの給水枝管路部4c(1〜
5)ごと、あるいは、給水枝管路部4c(1〜5)の適
当なグループごとに注入するようにしてもよい。
【0062】具体的には、この例に示した歯科用の医療
機器の場合、医療機器HP(1)はコップ給水であり、
通常、他の医療機器HP(2〜4)に比べ、必要流量が
大きく管路径が大きい。したがって、給水枝管路部4c
(1)にだけ、先に消毒液Qを注入し、その後、他の給
水枝管路部4c(2〜5)に消毒液Qを注入するように
するとよい。そのようにすると、大きな能力のポンプを
設置しなくともよくなり、ポンプを小型化することがで
きる。
【0063】ついで、ポンプ32を再度作動し、消毒液
タンク3の消毒液Qがなくなり、それぞれの医療器具H
Pから、消毒液Qが吐出し終わってから、切替制御弁6
を消毒液すすぎ管路5側に切替保持したままで、すすぎ
開閉弁51を開き、更に給水開閉弁SWを開いて、給水
源Wからの水を消毒液すすぎ管路5に供給する。この状
態で、給水は、消毒液タンク3に貯留されるが、ポンプ
32は作動させたままなので、その水は、消毒液注入管
路31を通って給水枝管路部4へと供給されるので、消
毒液タンク3、消毒液注入管路31もすすぎ洗浄され、
さらに、給水枝管路部4、それぞれの給水開閉弁SWと
医療器具HPもすすぎ洗浄され、消毒液Qは、このすす
ぎ洗浄の水とともに洗浄タンクWBに貯留され、バキュ
ームシリンジVS、吸引管路v3、バキュムタンクVT
を介して、あるいはスピットンSPから直接、排水管路
dに排水される。
【0064】このすすぎ洗浄の場合も、ポンプ32の能
力などの関係から、上述した消毒液注入の場合と同様
に、洗浄対象の給水枝管路部4c(1〜5)へ同時にす
すぎ洗浄の給水しないようにすることができ、ポンプの
小型化を図ると同時に、給水量が不足して、すすぎ洗浄
が十分に行われないといった不都合を避けることができ
る。
【0065】こうして、すすぎ洗浄終了後は、消毒液注
入管路31のポンプ32を停止し、すすぎ開閉弁51を
閉じてから、切替制御弁6を給水枝管路4側に切替え、
給水開閉弁SWを必要に応じて開閉して、通常の治療
や、処置が行われる。このように本発明の医療機器によ
れば、医療器具と給水枝管路部の部分の消毒洗浄を完全
に行うことができるとともに、消毒後は、その給水枝管
路部などを消毒するために消毒液を注入する消毒液注入
管路や消毒液タンクなどを含めて、消毒液の注入された
すべての管路がすすぎ洗浄できる。したがって、消毒洗
浄後は、医療機器には、消毒液は一切残っておらず、通
常の使用時に、誤動作などで、消毒液が給水に混入する
ことがない。また、消毒液は、消毒に必要な時に、必要
な時間だけ、管路系に注入、滞留するだけなので、管路
系への消毒液の悪影響を最小限に抑えることができる。
【0066】この消毒洗浄機能を備えた医療機器は、一
回の消毒でタンクの消毒液を使い切ってしまう場合に、
好適に用いられる。なお、この医療機器においては、消
毒洗浄中は、セットされた医療器具が洗浄タンクからは
ずれないように、関連する機器の作動を停止させる安全
機構、あるいは、消毒洗浄中であることや、消毒洗浄終
了を示す表示ランプや警報ブザーなどの表示・警報手段
などの安全機構を設けることが望ましい。このようにす
ると、消毒洗浄中の不都合を回避し、また、消毒洗浄が
終了したことを確認できるので、安全かつスムーズに通
常使用を開始することができる。
【0067】ついで、消毒液ユニットが、医療機器本体
に組みこまれているタイプの他例のものについて説明す
る。図2は、そのような本発明の医療機器の一例を構成
する管路系の概略構成を示す系統図である。この医療機
器1Aは、図1の医療機器1に比べ、消毒液すすぎバイ
パス管路5Aの部分だけが相違するので、他の共通する
部分については、同じ符号を付して、重複する説明を省
略する。
【0068】この医療機器1Aは、図1の医療機器1と
異なり、消毒洗浄時に切替制御弁6が切り替えられる消
毒液すすぎバイパス管路5Aのすすぎ開閉弁51の出力
である消毒液すすぎバイパス管路5cは、消毒液タンク
3には接続されず、消毒液タンク3から給水枝管路部4
bに向かう消毒液注入管路31aの給水枝管路部4aと
の合流点、つまり、分岐46より、所定の距離だけ消毒
液タンク3側に離れた位置に接続されている。
【0069】したがって、給水枝管路部4aに開口して
いる消毒液注入管路31aの給水枝管路部4に近い部分
がすすぎ洗浄され、その後、通常使用時には、この消毒
液注入管路31aの給水枝管路部4への接続部分には、
消毒液Qは残っておらず、この部分から、消毒液Qが給
水枝管路部4に混入することがない。また、医療機器1
Aでは、消毒液タンク3には、すすぎ給水は供給されな
いので、消毒液Qが希釈されることがなく、消毒液タン
ク3に消毒液Qを複数回分貯留しておいて使用するのに
向いている。したがって、いちいち、消毒洗浄の度に、
一回分の消毒液Qを消毒液タンク3に入れる手間を省く
ことができる。
【0070】一方、医療機器1Aでは、消毒液タンク3
に消毒液Qが貯留されたままで、消毒液注入管路31a
が給水枝管路部4に開口しているので、ポンプ32が誤
動作などした場合は、消毒液Qが、給水枝管路部4に注
入される可能性は否定できないが、このような誤動作
は、制御回路の構成により、極力避けることができる。
なお、詳細は後述するが、この医療機器1Aにおいて
も、給水管路2eから分岐した排水路7c、排水路7c
と後出の排水をスピットンSPに排出する排水路7dの
間に設けられた排水開閉弁SV4、排水開閉弁SV4か
ら導出されスピットンSPに排水している排水路7dか
らなる排水路が設けられており、消毒洗浄時に、スピッ
トンSPも洗浄することができるようになっている。
【0071】ついで、消毒液ユニットが、医療機器本体
に組みこまれているタイプのさらに他例のものについて
説明する。図3は、そのような本発明の医療機器の一例
を構成する管路系の概略構成を示す系統図である。この
医療機器1Bは、図2の医療機器1Aに比べ、バイパス
排水管路5Bの部分だけが相違するので、他の共通する
部分については、同じ符号を付して、重複する説明を省
略する。
【0072】この医療機器1Bでは、消毒洗浄時に切替
制御弁6が切り替えられるバイパス排水管路5Bの開閉
弁51aの出力であるバイパス排水管路5dは、排水路
7を構成する排水路7bに通じている。この排水路7
は、給水管路2eから分岐し、排水開閉弁SV3に接続
されている排水路7a、排水開閉弁SV3からスピット
ンSPに通じている排水路7bから構成され、通常は、
適宜、汚染されたスピットンSPを洗浄して、その洗浄
水を排水管路dを介して排水先Dに排水する。
【0073】消毒洗浄時には、消毒液注入管路31によ
って、給水枝管路部4に消毒液Qが注入され、同時に、
給水源Wからの給水は、切替制御弁6、開閉弁51aを
開いたバイパス排水管路5Bを介して、排水路7bに供
給され、スピットンSP、排水管路vを介して排水先D
に排水される。したがって、消毒洗浄時に、医療器具H
Pから濃度の高い消毒液Qが排出されても、同時に排水
管路vには、給水源Wからの給水が排水されるので、そ
の消毒液Qは、適宜希釈され、濃度の高い消毒液に対す
る素材の考慮がなされていないことが多い排水管路を、
損傷するようなことがない。
【0074】図4は、以上説明した医療機器に用いられ
る消毒液ユニットの他例の管路系統図を示すものであ
る。この消毒液ユニットPUAは図1で説明した消毒液
ユニットPUに比べ、消毒液Qを注入するのに、ポンプ
を用いず、消毒液タンクを気密に密閉可能とし、加圧空
気を用いるものである。
【0075】消毒液タンク3Aには、気密に密閉可能な
蓋34が設置され、エアー源Eから、直列に接続された
加圧空気管路e1、加圧開閉弁SV5、加圧空気管路e
2を介して、加圧空気が供給されている。一方、消毒液
タンク3Aからは、ポンプを有しない消毒液注入管路3
1dが導出され、逆流防止弁33に接続されている。そ
の他の点については、消毒液ユニットPUと同様であ
る。
【0076】この消毒液ユニットPUAにおいては、加
圧開閉弁SV5をA位置にして、消毒液タンク3Aに加
圧空気を供給し、その圧力で、タンク3A内の消毒液Q
を消毒液注入管路31を介して、給水枝管路部4に注入
する。注入を止める場合には、加圧開閉弁SV5をB位
置にして、加圧空気の供給を止め、加圧空気管路e2を
大気に開放して、タンク3A内の加圧空気を逃がして、
余分に消毒液Qが注入されるのを防止している。
【0077】この消毒液ユニットPUAによれば、ポン
プが不要になり、また、歯科用治療機器の場合、通常、
加圧空気のエアー源Eは、他の用途のために設置されて
いるものを利用することができ、全体として、コストダ
ウンを図ることができる。また、このような、加圧空気
を用いる消毒液ユニットは、図2、3の場合、さらに、
後述する消毒液ユニットを別体とする場合でも、適用す
ることのできるものである。これより、消毒液ユニット
が、医療機器本体に組みこまれているタイプの給水管路
の消毒洗浄機能を備えた医療機器において、更に、消毒
洗浄のシーケンス制御をするシーケンサを備えたものに
ついて説明する。
【0078】図5は、本発明のシーケンサを有した医療
機器の一例の要部構成を示すブロック図で、消毒洗浄シ
ーケンスを実行するための基本的なハード構成を示して
いる。この医療機器は、消毒洗浄指令スイッチSWと、
報知確認スイッチSW1とを備えており、シーケンサB
では、タイマTの監視下で、これらのスイッチSW、S
W1からの信号を受け付けて、給水元弁などを含む給水
制御機器、消毒液のポンプ、切替制御弁を制御し、上述
したような消毒洗浄シーケンスを実行する。ランプLと
ブザーBZは、消毒洗浄中、あるいは、消毒洗浄終了を
報知するための報知手段である。
【0079】このシーケンサBは、消毒洗浄指令スイッ
チSWが操作された場合には、タイマTを駆動させ、そ
のタイマTの監視下で、予め準備された消毒洗浄のシー
ケンスプログラムに従って、前述したような、給水制御
機器、消毒液のポンプ、切替制御弁などの制御を行い、
消毒洗浄中は、ランプLを点滅させ、ブザーBZを間欠
鳴動する。終了すればランプLを消灯し、ブザーBZの
鳴動も停止させる。あるいは、ランプLの点滅パターン
やブザーBZの鳴動パターンを変えて作動させるように
してもよい。
【0080】消毒洗浄が終了した後には、ブザーBZを
鳴動させ、報知確認スイッチSW1が操作されるまで鳴
動し続けるようにすれば、消毒洗浄の確認が確実に行え
る。このようにすると、手順漏れがなく、一連の手順が
迅速に行われる。また、消毒洗浄終了が明確に報知さ
れ、確認されるので、誤って、通常の給水使用を開始す
るようなことを避けることができる。
【0081】図6は、本発明のシーケンサを有した医療
機器の他例の要部構成を示すブロック図である。この医
療機器のシーケンサにおいて、図5に比べて、同じ部分
については、同じ符号を付して、重複説明を省略する。
このシーケンサBにおいては、更に、論理積回路G1を
介して昇降操作スイッチSW2を接続した治療椅子昇降
制御手段CH、論理積回路G2を介してバックレスト操
作スイッチSW3を接続したバックレスト傾動制御手段
BRのそれぞれの論理積回路G1、G2の一方の入力
に、シーケンサBが接続されている点が相違する。
【0082】シーケンサBは、消毒洗浄のシーケンスプ
ログラム実行中、つまり、消毒洗浄中は、シーケンサB
から、治療椅子昇降制御手段CHとバックレスト傾動制
御手段BRの論理積回路G1、G2に禁止信号が出力さ
れ、昇降操作スイッチSW2やバックレスト操作スイッ
チSW3を操作しても、治療椅子は昇降せず、バックレ
ストは傾動しないようになっている。つまり、論理積回
路G1、G2は、セーフティ回路を構成している。
【0083】このようにすると、消毒洗浄中は、消毒洗
浄対象の医療器具を所定の位置から脱落させる可能性の
ある治療椅子や、バックレストなどの治療器具の操作が
禁止され、消毒洗浄中の消毒液などの漏出事故を防ぐこ
とができる。図7は、本発明のシーケンサを有した医療
機器の更に他例の要部構成を示すブロック図である。図
5、6に比べて、同じ部分については、同じ符号を付し
て、重複説明を省略する。
【0084】このシーケンサB1においては、更に、後
述する椅子位置環視回路を構成する判別手段Hを有して
おり、この判別手段Hには、治療椅子センサS1、バッ
クレストセンサS2からの信号が入力され、それらの信
号をもとに、治療椅子昇降制御手段CH及びバックレス
ト傾動制御手段BRに初期位置ロック信号を出力するよ
うにしている点が相違する。また、シーケンサB1に
は、フレキシブルチューブ引出検知手段S3からの信号
も入力されている。
【0085】セーフティロック回路は、治療椅子位置セ
ンサS1と、バックレスト位置センサS2と、これらの
センサからの信号を入力し、それぞれの位置を判別する
判別手段Hによって構成され、判別手段Hは、管路洗浄
指令スイッチSWの入力を受けると、シーケンサB1が
稼動する前に、治療椅子の位置を検知判別して、初期位
置にないときには、治療椅子昇降制御手段CH、バック
レスト傾動制御手段BRに初期位置復帰指令信号を送出
して初期位置に復帰させた後、初期位置ロック信号を送
出して、その状態でロックする。
【0086】このロックの間は、操作スイッチSW2、
SW3(図6)を操作しても治療椅子などは動かない
が、シーケンサB1が一連の消毒洗浄シーケンスプログ
ラムを終了すれば、ロックを解除する。このようにする
と、治療椅子は、消毒洗浄時には、初期位置に復帰さ
れ、その位置から動かなくなるので、安全性が高い。
【0087】椅子位置監視回路は、治療椅子位置センサ
S1と、バックレスト位置センサS2と、フレキシブル
チューブ引出検知手段S3と、これら信号を入力し、そ
れぞれの位置、状態を判別する判別手段Hによって構成
され、判別手段Hは、管路洗浄指令スイッチSWの入力
を受けると、シーケンサB1が稼動する前に、治療椅子
の位置やフレキシブルチューブの状態を検知判別して、
これらが初期位置や待機位置にないときには、ランプL
を点滅し、ブザーBZを鳴動させて、注意を喚起し、復
帰位置に戻すことを要求する。
【0088】このようにすると、治療椅子が、消毒洗浄
に適した初期位置以外にあるときは、警報が出力される
ので、安全性が高い。これより、切替制御弁の替わりに
連結継手を用い、消毒液タンクとポンプなどからなる消
毒液ユニットを、医療機器本体に着脱可能にしたタイプ
のものについて説明する。
【0089】図8は、そのような医療機器の一例を構成
する管路系の概略構成を示す系統図であり、(a)はそ
の本体部、(b)は着脱可能な消毒液ユニット、(c)
は着脱可能な消毒液ユニットの他例を示している。この
医療機器1Cの管路系は、そのほとんどの構成は、図1
で示した医療機器1と同様であり、消毒ユニット9、9
Aが本体部1cに着脱可能になっており、そのために、
本体部1cには、消毒ユニット9、9Aを着脱するため
の連結継手8が設けられている点が相違するので、共通
する部分には、同じ符号を付して、重複する説明を省略
する。また、共通するものについては、説明上必要な場
合を除き、主要なものにだけ符号を付している。
【0090】この医療機器1Cでは、図1においてフィ
ルタF1とウォーマWAの間に設けられた給水管路2と
給水枝管路部4とを切替接続する切替制御弁がなく、替
わりに、フィルタF1から導出された給水管路2gとウ
ォーマWAに接続されている給水枝管路部4dを断接可
能に連結する連結継手8が設けられている。この連結継
手8は、雌雄1組の連結継手8a、8bの組と、8c、
8dの組の2組から構成されている。
【0091】連結継手8aは、給水管路2gに接続さ
れ、連結継手8bと連結継手8cとは連結管8eで接続
され、連結継手8dは給水枝管路部4dに接続されてお
り、それぞれの連結継手は、逆流防止弁81を備えてい
る。また、雌雄1組の連結継手8a、8bの組と、8
c、8dの組は、それぞれワンタッチ継手で構成され、
ワンタッチで着脱することができる。
【0092】給水管路2gに接続された連結継手8a
と、給水枝管路部4dに接続された連結継手8dは、そ
れぞれ、その連結接続側が、本体部1cの表面に出るよ
うに本体部1cの適所に設置され、通常は、連結管8e
で接続された連結継手8bと連結継手8cとがそれぞ
れ、連結継手8a、8dと連結して、給水管路2gと給
水枝管路部4dとが接続され給水を行う。
【0093】一方、この医療機器1Cでは、本体部1c
に着脱可能な消毒液ユニット9を有しており、その消毒
液ユニット9からは、図1の消毒液すすぎ管路に相当す
る入水管路92の入水口94と、消毒液注入管路95の
消毒液注出口97とが導出している。この入水管路92
は、消毒液タンク91に通じており、途中に開閉弁93
を備えている。また、消毒液注入管路95も、消毒液タ
ンク91に通じており、途中にポンプ96を備えてい
る。この消毒液ユニット9の入水口94と消毒液注出口
97も、連結継手8と同様に、それぞれ逆流防止弁81
を有しており、ワンタッチ継手で構成されている。
【0094】消毒洗浄時には、本体側の連結継手8の連
結を解除すると、自動的に、給水源Wから給水枝管路部
4への接続は解除される。その後、この解除された連結
継手8の給水源側の継手8aと消毒液ユニット9の入水
口94を連結し、この連結継手8の給水枝管路部側の継
手8dと消毒液ユニット9の消毒液注出口97を連結す
る。
【0095】このようにすると、図1の医療機器1の消
毒洗浄時と同じ消毒洗浄の管路系が実現される。したが
って、この場合の消毒洗浄の手順は、図1について説明
したものと同様である。また、消毒液ユニットには、図
8(c)に示す、別のタイプの消毒液ユニット9Aもあ
る。
【0096】この消毒液ユニット9Aは、図8(b)の
消毒液ユニット9に比べ、入水口94から伸びる入水管
路92Aは、消毒液タンクには通じておらず、開閉弁9
3を介して、消毒液注入管路95Aに合流している。ま
た、消毒液注入管路95Aは、ポンプ96と消毒液注出
口97を接続しているが、入水管路92Aの合流点より
下流に逆流防止弁98を有している。
【0097】この消毒液ユニット9Aを、消毒液ユニッ
ト9と同様に、医療機器1Cの本体部1cに連結する
と、図2の医療機器1Bと同様の消毒洗浄の管路系を実
現するものである。消毒洗浄が終了すると、連結継手8
の給水源側の継手8aと消毒液ユニット9の入水口94
との連結を解除し、連結継手8の給水枝管路部側の継手
8dと消毒液ユニット9の消毒液注出口97との連結を
解除して、消毒液ユニット9と本体部1cとの接続を解
除する。一方、本体側では、解除された連結継手8の給
水源側と給水枝管路部側とを、図1(a)に示すよう
に、元通り連結すると、給水源Wと給水枝管路部4が接
続され、通常の給水を行うことができる。
【0098】給水管路2の消毒洗浄は、短時間でよく、
消毒液ユニット9は消毒洗浄時のみに使用されるので、
1台の医療機器に必ずしも常時消毒液ユニット9を接続
しておく必要のないものである。したがって、このよう
に、一つの消毒液ユニット9を、複数の医療機器本体に
対して付け替えて使用するようにしても、多少の付け替
えの手間は増えるが、消毒洗浄の支障になるようなこと
はない。
【0099】一方、このようにすることによって、本体
部1cには、消毒液タンク91などの設置場所を設ける
必要がなく、医療機器本体を小型化でき、コストダウン
にもなる。また、消毒洗浄時だけに使用する消毒液ユニ
ット9、9Aは、不使用時には、別の所に収納しておく
ことができ、邪魔にならない。また、通常使用時には、
消毒液ユニット9、9Aは、本体部1cからは完全に切
り離されているので、誤動作などで、消毒液Qが給水管
路2に混入することを完全に避けることができる。
【0100】さらに、比較的に高価な切替制御弁が不要
になり、替わりに安価な連結継手8を用いることができ
るので、その点でもコストダウンとなる。ついで、消毒
液ユニットを、医療機器本体に着脱可能にしたタイプの
別の例について説明する。この医療機器は、その連結継
手の連結方法を改善したものである。
【0101】図9は、そのような本発明の医療機器の例
を構成する管路系の概略構成を示す系統図であり、
(a)はその本体部、(b)は着脱可能な消毒液ユニッ
ト、(c)は着脱可能な消毒液ユニットの他例を示して
いる。この医療機器1Dにおいては、図8の医療機器1
Cに比べ、本体部1d側の連結継手8Aが一組の雌雄の
連結継手8a、8dの組で構成されている点のみが相違
するので、共通する部分は、同じ符号を付して、重複説
明を省略する。
【0102】この医療機器1Dの連結継手は、1組の連
結継手8a、8dで構成され、給水源Wからの給水管路
2gは、連結継手8aに接続され、その連結継手8a側
は、連結継手8aと共に本体部1dから導出されるよう
になっており、給水枝管路部4dは連結継手8dに接続
されており、連結継手8dは、その連結側が、ちょうど
本体部1dの表面に出るように本体部1dの適所に設置
されている。
【0103】一方、この場合の消毒液ユニット9、9A
は、図8の場合とまったく同じもので、その入水口9
4、消毒液注出口97なども同じものである。通常使用
時は、連結継手8aは連結継手8dと連結され、給水源
Wからの水は、給水枝管路4に供給される。消毒洗浄時
には、連結継手8a、8dの連結を解除し、図8と同様
に連結継手8aに入水口94を、連結継手8dに消毒液
注出口97を連結する。消毒洗浄の手順などは、図8の
場合と全く同じである。
【0104】消毒洗浄終了後は、消毒液ユニット9、9
Aとの連結を解除し、元通り、連結継手8a、8dを連
結する。このように、この医療機器1Dでは、図8の医
療機器1Cと全く同じような効果を発揮する一方、医療
機器1Cでは、必要であった連結継手8b、連結継手8
c、連結管8eが不要になっており、コストダウンを図
ることができる。また、連結継手の個数が減った分だ
け、継手の着脱の手間と回数が減る。
【0105】ついで、消毒液ユニットを、医療機器本体
に着脱可能にしたタイプのさらに別の例について説明す
る。この医療機器は、消毒洗浄時の給水を排水管路に排
出することを特徴とする図3の医療機器において、消毒
液ユニットを着脱可能としたものである。図10は、そ
のような本発明の医療機器の一例を構成する管路系の概
略構成を示す系統図であり、(a)はその本体部、
(b)は着脱可能な消毒液ユニットを示している。
【0106】この医療機器1Eは、その本体部1eの給
水管路2と給水枝管路部4の間に設けられた連結継手8
は、図8と全く同じものである。一方、本体部1eに
は、図3の医療機器と同様の排水路7を備えており、相
違するのは、排水路7bから排水路7cが分岐してお
り、その先端に排水導入口71が設けられ、その排水導
入口71は、本体部1eの表面に、その連結側が出るよ
うに、本体部1eの適所に設置されている点である。
【0107】一方、消毒液ユニット9Bは、消毒液Qを
貯留した消毒液タンク91と、消毒液タンク91に通
じ、ポンプ96と消毒液注出口97とを設けた消毒液注
入管路95Bと、両端に連結継手94A、99を有し開
閉弁93を設けた排水バイパス管路92Bとを備えてい
る。ここでも、排水導入口71、連結継手94A、99
は、それぞれ逆流防止弁81を備え、また、ワンタッチ
継手で構成されている。
【0108】この医療機器1Eにおいては、通常は、連
結継手8が連結され、給水源Wから給水枝管路部4に給
水される。排水導入口71は、相手とする継手が連結さ
れない状態であるが、逆流防止弁81を備えているの
で、排水などが漏れ出すことはない。消毒洗浄時には、
連結継手8の連結を解除し、本体部1eの連結継手8の
給水源側の継手8aと排水導入口71を消毒液ユニット
9Bの排水バイパス管路92Bで接続し、つまり、連結
継手8aと連結継手94Aを連結し、連結継手99と排
水導入口71を連結する。一方、その本体部1eの連結
継手8の給水枝管路部側の継手8dに消毒液ユニット9
Bの消毒液注出口97を接続する。
【0109】このようにすると、図3の医療機器1Bの
消毒洗浄時と同じ消毒洗浄の管路系が実現される。した
がって、この場合の消毒洗浄の手順は、図3について説
明したものと同様である。また、同様の効果が発揮され
る。また、連結継手8や、それに消毒洗浄時に連結する
連結継手94Aを設けた入水口94、消毒液注出口97
などは、逆流防止弁81を有しているので、連結解除し
た場合でも、内部の水や消毒液が漏れ出すことがないの
で、着脱時に、周囲の環境を汚染することがなく、便利
である。
【0110】また、連結継手8や、それに消毒洗浄時に
連結する入水口94、消毒液注出口97などは、ワンタ
ッチ継手であるので、着脱がワンタッチででき、便利で
ある。さらに、消毒液ユニット9、9A、9Bは、消毒
液タンク91と、2種類の管路92、95、簡易な構造
の継手で構成される入水口94や消毒液注出口97、ポ
ンプ96などからなり、十分、運搬可能なものとするこ
とができる。
【0111】したがって、複数の医療機器本体に対して
消毒液ユニットを持ち運ぶのに便利がよく、また、消毒
液ユニットを、それぞれの医療機器のそばに置くことが
でき、接続のための管路導出をより短くすることができ
る。さらに、本発明の医療機器においては、消毒後、給
水管路系に消毒液を残留させることがないので、消毒液
の残留による管路系の腐食などを考慮する必要がなく、
消毒効果のみを選択条件として、適切な消毒液を選ぶこ
とができる。つまり、消毒液として最もよく用いられる
次亜塩素酸ナトリウムも用いることができ、便利であ
り、給水管路の消毒洗浄を簡単にすることができる。こ
れより、本発明の医療機器で、給水管路系の消毒洗浄時
に用いられる種々のタイプの洗浄タンクについて説明す
る。これらのタンクは、給水管路系の消毒洗浄を安全、
簡易に行うために重要な役割を果たすものである。
【0112】図11(a)は本発明の医療機器で用いる
洗浄タンクの一例を示す外観斜視図、(b)は、その洗
浄タンクに、消毒洗浄のために医療器具をセットした状
態を示す縦断面図である。なお、以下の説明において
も、これまでに説明した図面と同じ部分については、同
じ符号を付して、重複する説明を省略する。この洗浄タ
ンクWBは、医療器具HP(1〜5)を挿着するため
に、それぞれの医療器具HP(1〜5)の種別に応じた
挿嵌孔10a、10b、10c、10d、10eを形成
したカバー10に、オーバーフロー穴11aを形成した
タンク本体11を組み付けた基本構造をなしている。た
だし、ここでは、挿嵌口10aは、歯科用の医療器具H
P(1)であるコップ給水に合わせて、コップ給水受け
孔10aとして形成されている。
【0113】このタンクWBは、高濃度の消毒液などで
も侵されないように、化学的に耐性の高いものを用いる
のがよく、例えば、SUS316、SUS304などの
ステンレス鋼、ガラス、PP(ポリプロピレン)、PE
(ポリエチレン)、塩化ビニールなどの耐薬品性の高い
合成樹脂が使用可能であるが、加工性、重量、製造コス
トなどの点から、特に、PP(ポリプロピレン)、PE
(ポリエチレン)、塩化ビニールが好適に用いられる。
【0114】洗浄タンクWBは、図11(b)に示すよ
うに、歯科用の医療機器のスピットンSPの上に置いて
使用され、給水枝管路部4c(1)(図1参照)が接続
されたコップ給水である医療器具HP(1)には、カバ
ー10のコップ給水受け孔10aを合わせ、挿嵌孔10
b、10c、10d、10eには、フレキシブルチュー
ブで構成された給水枝管路部4c(2〜5)を介して導
出された、それぞれの医療器具HP(2〜5)を挿着
し、消毒洗浄を行う。
【0115】したがって、給水枝管路部4c(1〜5)
を通じて、医療器具HP(1〜5)のそれぞれから排出
される消毒液やすすぎ洗浄の排水は、洗浄タンクWBで
受け止められ、他所に飛び散ったりして周囲にこぼれ出
ることがない。この洗浄タンクWBに貯留された消毒液
やすすぎ洗浄の排水は、タンクWBに挿入されているバ
キュームシリンジVSで、上述したように、バキューム
タンク(不図示)に吸引するようになっている。
【0116】また、バキュームシリンジVSが故障する
などしたときには、タンク本体11のオーバーフロー穴
11aより、貯留された消毒液やすすぎ洗浄の排水をス
ピットンSP内に排出するようにしている。したがっ
て、万一の故障の場合でも、洗浄タンクWB内の消毒液
や洗浄排水は、周囲に流れ出ることがない。つまり、こ
の洗浄タンクを用いると本発明の特徴とする給水管路の
消毒洗浄を、安全、簡易に行うことができる。
【0117】図12(a)は本発明の医療機器で用いる
洗浄タンクの他例を示す外観斜視図、(b)は、その洗
浄タンクに、消毒洗浄のために医療器具をセットした状
態を示す縦断面図である。この洗浄タンクWB1は、図
11の洗浄タンクWBに比べ、バイパス排水管12が設
けられている点のみが相違するので、同じ部分について
は、同じ符号を付して重複説明を省略する。なお、以下
の洗浄タンクについての説明では、同様の方法で説明す
る。
【0118】この洗浄タンクWB1のタンク本体11A
には、図11のタンク本体11のオーバーフロー孔11
aと同様の位置の孔から、スピットンSPの排水孔に接
続された排水管路dに通じているバイパス排水路12が
設けられている。このバイパス排水路12は、オーバー
フロー孔11aと同様の働きをするものであるが、この
場合、オーバーフローの排水は、スピットンSPに排水
されずに、バイパス排水路12を介して、直接、排水管
路dに排水されるようになっている。
【0119】したがって、図11の洗浄タンクWBと同
様の効果を発揮すると同時に、オーバーフローの排水に
よって、スピットンSPを汚染することがない。排水管
路dのバイパス排水路12との接続部d1には、バイパ
ス排水路12を排水管路dから外した場合に排水漏れが
ないように、逆止弁をもうけてもよい。図13(a)、
(b)は本発明の医療機器で用いる洗浄タンクのさらに
他例を示す外観斜視図、(c)は、その洗浄タンクを用
いた医療器具の消毒洗浄の状態を示す医療機器の外観斜
視図、図14(d)は、その洗浄タンクをスピットンに
セットした状態の縦断面図、(e)は、その洗浄タンク
を分割式にした例を示す縦断面図、(f)は、その洗浄
タンクを用いた医療器具の消毒洗浄の他例の状態を示す
医療機器の外観斜視図である。
【0120】図13(a)の洗浄タンクWB2は、図1
2の洗浄タンクWB1に比べ、洗浄タンクがカバーと本
体に分離されておらず、一体形成され、タンクWB2の
上部に引っ掛けフック13が設けられている点が相違す
る。また、この洗浄タンクWB2を用いる場合には、排
水吐出管14aを突出させた洗浄用コップ14を組み合
わせて使用する。
【0121】また、洗浄タンクとカバーは一体形成とし
てもよいが、図12のように、両者が分離したタイプの
ものでも、洗浄タンクとカバーをベルトなどで巻いて固
定したり、図14(e)のように、洗浄タンクとカバー
の接合する箇所に、容器自体の弾性を利用して嵌合する
凸部と凹部を設けて固定したり、種々の固定手段によ
り、固定するようにしてもよい。
【0122】図13(b)の洗浄タンクWB3は、図1
3(a)の洗浄タンクWB2に比べ、洗浄タンクの上面
に設けられた挿嵌孔10a〜10eの内、コップ給水受
け孔10aが、さらに内径の大きな孔であるコップ給水
受け孔10fである点が相違する。この場合、図に矢印
で示すように、消毒洗浄終了後は、洗浄コップ14を、
そのコップ給水受け孔10fに嵌め込んだ状態で、洗浄
タンクWB3を収納することができ、収納に便利で、洗
浄コップ14が散逸することが少なくなる。
【0123】図13(c)において、1chは、本発明
の医療機器の例である歯科用医療機器1の治療椅子であ
る。図13に示すように、消毒洗浄時に、洗浄タンクW
B2は、スピットンSPの側縁に引っ掛けフック13を
係止させて使用され、洗浄タンクWB2上面の挿嵌孔1
0B〜10eには、治療椅子1chのバックレストの上
部から導出されたフレキシブルチューブで構成された給
水枝管路部4c(2〜5)に接続された医療器具HP
(2〜5)が挿着されている。一方、スピットンSPの
上部に設置されたコップ給水である医療器具HP(1)
の部分には、排水吐出管14aをスピットンSPの排出
孔側に向けた状態で洗浄用コップ14が設置されてい
る。
【0124】したがって、給水枝管路部4c(2〜5)
を通じて、医療器具HP(2〜5)のそれぞれから排出
される消毒液やすすぎ洗浄の排水は、洗浄タンクWB2
で受け止められ、他所に飛び散ったり、流れ出たりする
ことがない。また、オーバーフロー排水は、バイパス排
水路12を介して、排水管路dに排水される。さらに、
コップ給水である医療器具HP(1)からの排水は、洗
浄用コップ14に一時貯留され、排水吐出管14aを介
して、スピットンSPから、排水管路に排水される。
【0125】コップ給水受け孔10aは、図の例のよう
に、洗浄タンクWB2をスピットンSPの側縁に係止し
て使用する場合は、特に設ける必要はないが、このコッ
プ給水受け孔10aがあれば、図12(b)に示すタイ
プのように、スピットンSPの上に載置して使用する場
合には、都合が良い。また、図14(f)に示すよう
に、洗浄コップ14の排水吐出管14aを延長して、コ
ップ給水受け孔10aに、コップ給水である医療器具H
P(1)からの排水が直接導かれるようにしてもよい。
【0126】また、洗浄タンクWB3も、同様にして用
いられる。図15(a)は本発明の医療機器で用いる洗
浄タンクのさらに他例の使用状態を示す要部縦断面図、
(b)は、その洗浄タンクのスピットンへの取り付け部
の詳細を示す要部外観斜視図である。この洗浄タンクW
B4では、図13の洗浄タンクWB2、3に比べ、タン
クは、カバー10とタンク本体11Bで構成され、タン
クの引っ掛けフックが一体化されたタンクの上部に設置
されず、代わりに、タンク本体11Bの側壁には、係止
孔15が形成され、一方、スピットンSP側には、この
係止孔15に嵌め込むことができるような掛け止めピン
16が形成されている点が相違する。
【0127】この洗浄タンクWB4は、図に示すよう
に、スピットンSPの掛け止めピン16に、タンク本体
11Bの係止孔15を挿嵌させて、スピットンSPの側
壁に係止させて使用する。この場合も、図13の場合と
同様に、洗浄コップ14を組み合わせて使用する。図1
6は本発明の医療機器で用いる洗浄タンクのさらに他例
の使用状態を示す外観斜視図である。
【0128】この洗浄タンクWB5は、図13(a)の
洗浄タンクWB2と基本的構造は同じであるが、タンク
WB5の上部には、コップ給水受け孔10aは形成され
ておらず、コップ給水である医療器具HP(1)を受け
る開口17aを開設したコップ給水受け導管17を設け
ている点が相違する。この洗浄タンクWB5は、スピッ
トンSPの側縁に引っ掛けフック13を係止させて使用
されるが、その開口17aは、コップ給水HP(1)の
下部に位置し、コップ給水HP(1)からの排水をコッ
プ給水受け導管17を介して、タンク内に導く。したが
って、この場合、洗浄コップが不要となる。
【0129】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明によれば、次のような効果が奏される。請求項1に記
載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器によれ
ば、医療器具と給水枝管路部の部分の消毒洗浄を完全に
行うことができるとともに、その給水枝管路部などを消
毒するために消毒液を注入する消毒液注入管路や消毒液
タンクなどを含めて、消毒液の注入されたすべての管路
がすすぎ洗浄できる。したがって、消毒洗浄後は、医療
機器には、消毒液は一切残っておらず、通常の使用時
に、誤動作などで、消毒液が給水に混入することがな
い。また、消毒液は、消毒に必要な時に、必要な時間だ
け、管路系に注入、滞留するだけなので、管路系への消
毒液の悪影響を最小限に抑えることができる。
【0130】請求項2に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器によれば、給水枝管路部に開口してい
る消毒液注入管路の給水枝管路部に近い部分がすすぎ洗
浄され、その後、通常使用時には、この消毒液注入管路
の給水枝管路部への接続部分には、消毒液は残っておら
ず、この部分から、消毒液が給水枝管路部に混入するこ
とがない。
【0131】また、この医療機器では、消毒液タンクに
は、すすぎ給水は供給されないので、消毒液が希釈され
ることがなく、消毒液タンクに消毒液を複数回分貯留し
ておいて使用するのに向いている。したがって、いちい
ち、消毒洗浄の度に、一回分の消毒液を消毒液タンクに
入れる手間を省くことができる。請求項3に記載の給水
管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器によれば、消毒洗
浄時に切替制御弁が切り替えられるバイパス排水管路
は、排水路に通じており、給水は排水路に排水される。
同時に、消毒液注入管路は、給水枝管路部に、所定の時
間消毒液を注入するので、消毒洗浄時に、医療器具から
濃度の高い消毒液が排出されても、同時に排水路には、
給水源からの給水が排水されるので、その消毒液は、適
宜希釈され、濃度の高い消毒液に対する素材の考慮がな
されていないことが多い排水路を、損傷するようなこと
がない。
【0132】請求項4に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器によれば、請求項1〜3に記載の給水
管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器の効果に加え、給
水源からの給水はフィルタを介して医療器具に供給さ
れ、一方、消毒液注入管路は、そのフィルタと切替制御
弁を通過後の給水枝管路部に設けられた分岐に通じてい
るので、通常使用時には、医療器具にはフィルタで浄化
された清浄水が供給され、また、消毒時には、消毒液
は、フィルタに影響を与えない部分の給水枝管路部に注
入されるので、消毒液がフィルタを損傷することがな
い。
【0133】さらに、消毒液は、消毒液注入管路に設け
られたポンプなどにより加圧供給されるので、重力を利
用して自然落下で消毒液を供給するものなどに比べ、短
時間で確実に消毒液が、消毒対象の給水枝管路部と医療
器具に注入、充填される。また、消毒液の所定時間の滞
留後は、給水源からの給水により、給水枝管路部と医療
器具はすすぎ洗浄されるので、通常使用時に、患者に、
消毒液の混入した水が供給されることがない。請求項5
に記載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器によ
れば、シーケンサは、タイマ監視下のもとで、開閉弁、
給水元弁などの給水制御機器、消毒液を注入するための
ポンプ、切替制御弁などを、予め準備された消毒洗浄の
シーケンスプログラムに従って、制御するので、手順の
抜け落ちや、順序の前後がなく、消毒洗浄の手順の安全
性が高まる。
【0134】また、シーケンサが消毒洗浄を実行してい
る間は、報知ランプが点滅など、また必要に応じてブザ
ーを間欠鳴動するなどして、実行中を示し、終了する
と、報知ランプが点灯、また、ブザーが異なる態様で鳴
動などして終了を知らせるので、実行中に不必要な動作
をすることを避けることができ、また、終了を確認して
から、通常使用を始めることができる。
【0135】請求項6に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器によれば、請求項5に記載の給水管路
の消毒洗浄機能を備えた医療機器の効果に加え、上記シ
ーケンサが消毒洗浄制御を実行中は、治療椅子、治療器
具の操作スイッチが操作されても無効にする、セーフテ
ィ回路を更に備えているので、消毒洗浄中に、治療椅子
などが動いて、消毒洗浄用に所定位置にセットされた医
療器具などが脱落して、消毒液などが漏れ出るようなこ
とを防ぐことができる。
【0136】請求項7に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器によれば、請求項5に記載の給水管路
の消毒洗浄機能を備えた医療機器の効果に加え、治療椅
子は、消毒洗浄時には、初期位置に復帰され、その位置
から動かなくなるので、安全性が高い。請求項8に記載
の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器によれば、
請求項5に記載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療
機器の効果に加え、治療椅子が、消毒洗浄に適した初期
位置以外にあるときは、警報が出力されるので、安全性
が高い。
【0137】請求項9に記載の記載の給水管路の消毒洗
浄機能を備えた医療機器によれば、請求項5に記載の給
水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器の効果に加え、
消毒洗浄の終了を確認するまでは、報知ブザーが鳴動
し、終了確認を忘れることがないので、不用意に、通常
の給水を開始することがなく、安全性が高い。請求項1
0から請求項16にに記載の給水管路の消毒洗浄機能を
備えた医療機器によれば、切替制御弁の替わりに連結継
手を用い、消毒液タンクとポンプなどからなる消毒液ユ
ニットを医療機器本体に着脱可能にしているので、一つ
の消毒液ユニットを、複数の医療機器本体に対して付け
替えて使用するようにでき、医療機器本体には、消毒液
タンクなどの設置場所を設ける必要がなく、医療機器本
体を小型化でき、コストダウンにもなる。また、消毒洗
浄時だけに使用する消毒液ユニットは、不使用時には、
別の所に収納しておくことができ、邪魔にならない。
【0138】また、通常使用時には、消毒液ユニット
は、医療機器本体からは完全に切り離されているので、
誤動作などで、消毒液が給水管路に混入することを完全
に避けることができる。さらに、比較的に高価な切替制
御弁が不要になり、替わりに安価な連結継手を用いるこ
とができるので、その点でもコストダウンとなる。
【0139】特に、請求項10に記載の給水管路の消毒
洗浄機能を備えた医療機器によれば、着脱可能にした消
毒液ユニットを本体部に連結すると、請求項1の医療機
器の消毒洗浄時と同じ消毒洗浄の管路系が実現される。
したがって、上述の基本的効果に加え、請求項1に記載
の医療機器と同様の効果が発揮される。請求項11に記
載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器によれ
ば、請求項2の医療機器と同様の構成を、連結継手と着
脱可能な消毒液ユニットを用いるもので実現しており、
上述の基本的効果に加え、請求項2の医療機器の効果が
発揮される。
【0140】請求項12に記載の給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器によれば、請求項3の医療機器と同
様の構成を、連結継手と着脱可能な消毒液ユニットを用
いるもので実現しており、上述の基本的効果に加え、請
求項3の医療機器の効果が発揮される。また、この場
合、請求項3に比べ、洗浄剤ユニットとの連結が解除さ
れたのちは、もはや、消毒液が給水枝管路部に混入する
ことがないので、安全性が高い。
【0141】請求項13に記載の給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器によれば、請求項10〜12のいず
れかに記載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器
の効果に加え、それぞれの継手などには、逆流防止弁が
設けられているので、連結継手などを解除した場合に
も、継手などからの給水や消毒液の滴下をふせぐことが
でき、着脱使用に向いている。
【0142】請求項14に記載の給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器によれば、請求項10〜13のいず
れかに記載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器
の効果に加え、それぞれの継手などは、ワンタッチ継手
であるので、着脱が容易で、消毒液ユニットの着脱が容
易になる。請求項15に記載の給水管路の消毒洗浄機能
を備えた医療機器によれば、請求項10〜14のいずれ
かに記載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器の
効果に加え、上記消毒液ユニットが、運搬可能なので、
複数の医療機器本体に対して消毒液ユニットを持ち運ぶ
のに便利がよく、また、消毒液ユニットを、それぞれの
医療機器のそばに置くことができ、接続のための管路導
出をより短くすることができる。
【0143】請求項16に記載の給水管路の消毒洗浄機
能を備えた医療機器によれば、請求項1〜15のいずれ
かに記載の給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器の
効果に加え、上記消毒液として、次亜塩素酸ナトリウム
を用いることができ、便利であり、給水管路の消毒洗浄
を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の医療機器の一例を構成する管路系の概
略構成を示す系統図である。
【図2】本発明の医療機器の他例を構成する管路系の概
略構成を示す系統図である。
【図3】本発明の医療機器のさらに他例を構成する管路
系の概略構成を示す系統図である。
【図4】本発明の医療機器で用いる消毒液ユニットの他
の例を示す管路系統図である。
【図5】本発明のシーケンサを有した医療機器の一例の
要部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明のシーケンサを有した医療機器の他例の
要部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明のシーケンサを有した医療機器の更に他
例の要部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の医療機器のさらに他例を構成する管路
系の概略構成を示す系統図であり、(a)はその本体
部、(b)は着脱可能な消毒液ユニット、(c)は着脱
可能な消毒液ユニットの他例を示している。
【図9】本発明の医療機器のさらに他例を構成する管路
系の概略構成を示す系統図であり、(a)はその本体
部、(b)は着脱可能な消毒液ユニット、(c)は着脱
可能な消毒液ユニットの他例を示している。
【図10】本発明の医療機器のさらに他例を構成する管
路系の概略構成を示す系統図であり、(a)はその本体
部、(b)は着脱可能な消毒液ユニットを示している。
【図11】(a)は本発明の医療機器で用いる洗浄タン
クの一例を示す外観斜視図、(b)は、その洗浄タンク
に、消毒洗浄のために医療器具をセットした状態を示す
縦断面図である。
【図12】(a)は本発明の医療機器で用いる洗浄タン
クの他例を示す外観斜視図、(b)は、その洗浄タンク
に、消毒洗浄のために医療器具をセットした状態を示す
縦断面図である。
【図13】(a)、(b)は本発明の医療機器で用いる
洗浄タンクのさらに他例を示す外観斜視図、(c)は、
その洗浄タンクを用いた医療器具の消毒洗浄の状態を示
す医療機器の外観斜視図である。
【図14】(d)は、その洗浄タンクをスピットンにセ
ットした状態の縦断面図、(e)は、その洗浄タンクを
分割式にした例を示す縦断面図、(f)は、その洗浄タ
ンクを用いた医療器具の消毒洗浄の他例の状態を示す医
療機器の外観斜視図である
【図15】(a)は本発明の医療機器で用いる洗浄タン
クのさらに他例の使用状態を示す要部縦断面図、(b)
は、その洗浄タンクのスピットンへの取り付け部の詳細
を示す要部外観斜視図である。
【図16】(a)は本発明の医療機器で用いる洗浄タン
クのさらに他例の使用状態を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 医療機器 1a 本体部 2 給水管路 3 消毒液タンク 31 消毒液注入管路 32 ポンプ 4 給水枝管路部 46 分岐 5 消毒液すすぎ管路 51 すすぎ開閉弁 5d バイパス排水管路 6 切替制御弁 7 排水路 8 連結継手 81 逆流防止弁 9、9A、9B 消毒液ユニット 91 消毒液タンク 92 入水管路 92B 排水バイパス管路 93 開閉弁 94 入水口 95 消毒液注入管路 96 ポンプ(ポンプ手段) 97 消毒液注出口 B シーケンサ BZ ブザー(報知手段) F1 フィルタ HP(1〜5) 医療器具 L ランプ(報知手段) SW0 消毒洗浄指令スイッチ SW(1〜5) 開閉弁 T タイマ W 給水源

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水源から供給された水を、各々に開閉
    弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を本体部
    に内蔵し、かつ消毒液を貯留した消毒液タンクを備えた
    医療機器において、 上記給水管路は、切替制御弁を備えるとともに、少なく
    とも1以上の医療器具に接続された給水枝管路部と、消
    毒液タンクと給水枝管路部を接続した消毒液注入管路
    と、途中に開閉弁を設け消毒液タンクに接続された消毒
    液すすぎ管路とを備えており、 上記切替制御弁は、上記給水源を、上記給水枝管路部
    と、上記消毒液すすぎ管路とに切替接続する構造とした
    給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  2. 【請求項2】 給水源から供給された水を、各々に開閉
    弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を本体部
    に内蔵し、かつ消毒液を貯留した消毒液タンクを備えた
    医療機器において、 上記給水管路は、切替制御弁を備えるとともに、少なく
    とも1以上の医療器具に接続された給水枝管路部と、消
    毒液タンクと給水枝管路部を接続した消毒液注入管路
    と、途中に開閉弁を設け消毒液注入管路に接続された消
    毒液すすぎバイパス管路とを備えており、 上記切替制御弁は、上記給水源を、上記給水枝管路部
    と、上記消毒液すすぎバイパス管路とに切替接続する構
    造とした給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  3. 【請求項3】 給水源から供給された水を、各々に開閉
    弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を内蔵さ
    せ、かつ消毒液を貯留した消毒液タンクを備えた医療機
    器において、 上記給水管路は、切替制御弁を備えるとともに、少なく
    とも1以上の医療器具を接続した給水枝管路部と、消毒
    液タンクと給水枝管路部を接続した消毒液注入管路と、
    途中に開閉弁を設け排水路に通じるバイパス排水管路と
    を備えており、 上記切替制御弁は、上記給水源を、上記給水枝管路部
    と、上記バイパス排水管路とに切替接続する構造とした
    給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 上記切替制御弁の入力ポートはフィルタを介して給水源
    に通じており、上記切替制御弁の出力ポートの一方は、
    上記給水枝管路部に通じており、その給水枝管路部には
    上記消毒液注入管路に通じる分岐が設けられている給水
    管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  5. 【請求項5】 消毒洗浄指令スイッチと、 この洗浄指令スイッチが操作されることによって作動さ
    れ、給水管路に設けられた給水元バルブ、各種医療器具
    に割り当てて配設した開閉弁、請求項1〜4に記載され
    た切替制御弁、消毒液タンクのポンプなどのそれぞれの
    制御要素を、予め準備された消毒洗浄のためのシーケン
    スプログラムに従って、タイマ監視下のもとで順次制御
    するシーケンサと、 このシーケンサが稼動されて、消毒洗浄が行われている
    間は、消毒洗浄実行中を報知し、終了時には、その終了
    の報知を自動的に行う報知手段とを備えたことを特徴と
    する給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 上記シーケンサが消毒洗浄制御を実行中は、治療椅子、
    治療器具の操作スイッチが操作されても無効にする、セ
    ーフティ回路を更に備えたことを特徴とする給水管路の
    消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 上記シーケンサが消毒洗浄制御を実行する際には、治療
    椅子を初期位置に復帰させ、その状態でロックするセー
    フティロック回路を更に備えたことを特徴とする給水管
    路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  8. 【請求項8】請求項5において、 上記シーケンサは、消毒洗浄指令スイッチが操作された
    ときには、治療椅子の位置を判別し、治療椅子が初期位
    置以外にあるときには、警報を出力する椅子位置自動監
    視回路を、更に設けたことを特徴とする給水管路の消毒
    洗浄機能を備えた医療機器。
  9. 【請求項9】請求項5において、 上記シーケンサは、消毒洗浄のための一連のシーケンス
    制御が終了したときには、確認スイッチが操作されるま
    では、所定時間の間、報知ブザーを鳴動させる構成とし
    たことを特徴とする給水管路の消毒洗浄機能を備えた医
    療機器。
  10. 【請求項10】 給水源から供給された水を、各々に開
    閉弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を内蔵
    させた本体部に、消毒液ユニットを着脱可能に取り付け
    できるようにした医療機器であって、 上記本体部は、上記給水管路のうち、少なくとも1以上
    の医療器具に接続した給水枝管路部と給水源との途中に
    連結継手を設け、 上記消毒液ユニットは、消毒液を貯留した消毒液タンク
    と、消毒液タンクに通じポンプ手段と消毒液注出口とを
    設けた消毒液注入管路と、消毒液タンクに通じ開閉弁と
    入水口とを設けた入水管路とを備えており、 消毒時には、上記本体部の連結継手の連結を解除し、そ
    の連結継手の給水源側に上記消毒液ユニットの入水口を
    接続し、その連結継手の給水枝管路部側に上記消毒液ユ
    ニットの消毒液注出口を接続するようにしている給水管
    路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  11. 【請求項11】 給水源から供給された水を、各々に開
    閉弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を内蔵
    させた本体部に、消毒液ユニットを着脱可能に取り付け
    できるようにした医療機器であって、 上記本体部は、上記給水管路のうち、少なくとも1以上
    の医療器具に接続した給水枝管路部と給水源との途中に
    連結継手を設け、 上記消毒液ユニットは、消毒液を貯留した消毒液タンク
    と、消毒液タンクに通じポンプ手段と消毒液注出口とを
    設けた消毒液注入管路と、その消毒液注入管路に通じ開
    閉弁と入水口とを設けた入水管路とを備えており、 消毒時には、上記本体部の連結継手の連結を解除し、そ
    の連結継手の給水源側に上記消毒液ユニットの入水口を
    接続し、その連結継手の給水枝管路部側に上記消毒液ユ
    ニットの消毒液注出口を接続するようにしている給水管
    路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  12. 【請求項12】 給水源から供給された水を、各々に開
    閉弁を設けた医療器具に導出するための給水管路を内蔵
    させた本体部に、消毒液ユニットを着脱可能に取り付け
    できるようにした医療機器であって、 上記本体部は、上記給水管路のうち、少なくとも1以上
    の医療器具に接続した給水枝管路部と給水源との途中に
    連結継手と、排水導入口を有した排水管路とを設け、 上記消毒液ユニットは、消毒液を貯留した消毒液タンク
    と、消毒液タンクに通じポンプ手段と消毒液注出口とを
    設けた消毒液注入管路と、両端に連結継手を有し開閉弁
    を設けた排水バイパス管路とを備えており、 消毒時には、上記本体部の連結継手の連結を解除し、そ
    の本体部の連結継手の給水源側と上記排水導入口とを上
    記消毒液ユニットの排水バイパス管路で連結し、その本
    体部の連結継手の給水枝管路部側に上記消毒液ユニット
    の消毒液注出口を接続するようにしている給水管路の消
    毒洗浄機能を備えた医療機器。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12のいずれかにおい
    て、 上記本体部の連結継手、上記消毒液ユニットの入水口及
    び消毒液注出口、上記消毒液ユニットの連結継手のそれ
    ぞれには、逆流防止弁が設けられていることを特徴とす
    る給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  14. 【請求項14】 請求項10〜13のいずれかにおい
    て、 上記本体部の連結継手、上記消毒液ユニットの入水口及
    び消毒液注出口、上記消毒液ユニットの連結継手のそれ
    ぞれは、ワンタッチ継手であることを特徴とする給水管
    路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  15. 【請求項15】 請求項10〜14のいずれかにおい
    て、 上記消毒液ユニットが、運搬可能なものであることを特
    徴とする給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機器。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかにおいて、 上記消毒液として、次亜塩素酸ナトリウムを用いること
    を特徴とする給水管路の消毒洗浄機能を備えた医療機
    器。
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