JP4215404B2 - 給水管路の消毒洗浄方法及び装置、この消毒洗浄装置を備えた診療装置 - Google Patents
給水管路の消毒洗浄方法及び装置、この消毒洗浄装置を備えた診療装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用診療器具によって代表される、水(清浄水)を噴射、放出などすることによって診療を行う診療器具を備えた診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を消毒洗浄する消毒洗浄方法及び装置、この消毒洗浄装置を備えた診療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯科用診療器具によって代表される、清浄水を噴射、放出などさせて治療をおこなう診療器具としては、たとえば水と空気を混合させたものを噴出させて口腔内を掃除する歯科用シリンジなどが知られているが、このような診療器具では、その給水管路は、その治療にもちいる水の長期残留による菌の繁殖や、治療中の患者から感染菌が混入するサックバックなどの問題がある。このため、給水管路は定期的に消毒、洗浄をする必要がある。
【0003】
そこで、従来より、給水管路を消毒、洗浄する種々の方法が提案されているが、本出願人は給水管路の消毒が簡易な方法で完全にでき、また、消毒後は、給水管路を清浄水で十分にすすぎ洗浄できる消毒洗浄方法として、特開2000−5200号公報に記載されたものを提案している。
【0004】
図6は、この消毒洗浄方法を実現する消毒洗浄装置と診療装置が備える管路系の要部系統図である。ここでは、消毒洗浄装置の例として、歯科用の場合を示し、以下の他例についても同様である。
【0005】
この消毒洗浄装置40の管路系は、この図6で示すように、給水源Wから、それぞれの診療器具HPに給水する給水管路12と、消毒液タンク13などと、吸引源Vから吸引力を得て、排水などを吸引してバキュームタンクVTに排出する吸引管路vと、それぞれの排水などを回収して排水先Dに排出する排水管路dから構成され、給水管路12の消毒洗浄機能を備えていることを特徴とする。
【0006】
給水管路12は、給水源Wから供給された水を、各々に開閉弁SWを設けた診療器具HPに導出するための給水枝管路部14を有し、この給水枝管路部14の上流には、給水源Wを切替え接続する切替制御弁16、この切換制御弁16の一方出口に接続され開閉弁51を設けた消毒液すすぎ管路15と、この消毒液すすぎ管路15の開閉弁51の出口側に合流し、消毒液タンク13に接続された消毒液注入管路31とを備えた基本構造となっている。
【0007】
給水源Wには給水管路12aを介して手動給水弁V0、手動給水弁V0に給水管路12bを介して逆流防止弁V1、逆流防止弁V1に給水管路12cを介して減圧弁V2、減圧弁V2に給水管路12dを介して給水元弁SV1、給水元弁SV1に給水管路12eを介して給水フィルタF1、給水フィルタF1に給水管路12fを介して切替制御弁16が接続されている。
【0008】
ここで、手動給水弁V0は、長時間、消毒洗浄装置40を使用しない場合に、誤動作で給水されることがないように、給水を手動で開閉するものである。逆流防止弁V1は、給水の逆流を防止するものである。減圧弁V2は、給水管路12dの水圧をフィードバックしており、水圧を一定値に保つものである。給水元弁SV1は、電磁弁で構成されており、制御回路により、自動的に操作されるようになっている。給水フィルタF1は、診療器具HPに供給される水を濾過するためのもので、水道水などに含まれる不純物などを取り除く。
【0009】
切替制御弁16は、自動作動し得る2方向切替弁で、その出力ポートの一方には、給水枝管路14が接続され、他方には、消毒液すすぎ管路15が接続されている。
【0010】
切替制御弁16に接続された給水枝管路部14aはT字状の分岐46を有しており、その一方の分岐には、消毒液タンク13に通じている消毒液注入管路31が接続されている。給水枝管路部14bは、分岐46の他の一方から延び、給水ウォーマWOに接続されている。この給水ウォーマWOは、歯科治療に用いる場合、給水を適温に加熱するためのものである。
【0011】
給水ウォーマWOからは、給水枝管路部14bがさらに延びており、ここで歯科用に必要な診療器具HP(1〜5)の分だけの給水枝管路部14c(1〜5)に枝分かれし、給水枝管路部14c(1〜4)においては、それぞれ、途中に給水開閉弁SW(1〜4)を有して、それぞれの診療器具HP(1〜4)に接続されている。給水枝管路部14c(5)は、開閉弁なしに、あるいは開閉弁を介して、診療器具HP(5)に接続されている。
【0012】
ここで、例としてあげた歯科用消毒洗浄装置においては、診療器具HP(1)はコップ給水であり、患者の必要に応じて、口中洗浄のためのうがい水をコップに給水するためのものである。診療器具HP(2)はエアータービンハンドピースであり、高速で歯面を研削するものであるが、研削中に、研削処置部を適宜冷却し、また、研削屑などが飛散しないように給水の必要のあるものである。診療器具HP(3)はマイクロモータハンドピースであり、低速で歯面を研削するものであるが、同様に給水の必要のあるものである。診療器具HP(4)はスケーラであり、歯垢などを除去するためのものあるが、この場合も、処置部の冷却などのために給水が必要とされるものである。診療器具HP(5)はスリーウエイシリンジであり、別途供給される加圧空気とともに給水を噴射して、処置部を適宜、冷却あるいは清掃するものである。
【0013】
また、ここでは、給水枝管路部14a、14b、14c(1〜5)を総称して、給水枝管路部14と呼んでおり、給水管路12a〜12fと給水枝管路部14を総称して、給水管路12と呼んでいる。
【0014】
この管路系を示す図は、消毒洗浄時のものであり、これらの診療器具HP(1〜5)はそれぞれ、通常の待機状態あるいは使用状態ではなく、消毒洗浄のために洗浄タンクWBにセットされ、この洗浄タンクWBは、歯科用消毒洗浄装置のスピットンSPの上に載せられ、コップ給水である診療器具HP(1)からの排水も受けるようになっている。ここにスピットンSPとは、歯科治療時に、主に、患者が口腔内をうがい洗浄したのちの排水を吐出させるための吐出皿のことをいい、通常、スピットンSPの上部には、コップ受けと、そのコップに給水するコップ給水が設けられている。
【0015】
消毒液すすぎ管路15は、切替制御弁16の出力ポートに消毒液すすぎ管路15aを介して接続されたすすぎ開閉弁51、すすぎ開閉弁51から消毒洗浄装置40に備えられた消毒液タンク13に通じる消毒液すすぎ管路15bから構成されており、すすぎ開閉弁51によって、給水源Wから給水枝管路部14への給水を開閉する。
【0016】
消毒液注入管路31は、給水枝配管部の分岐46に接続された消毒液注入管路31aと、その消毒液注入管路31aの他端に接続された逆流防止弁33と、逆流防止弁33に消毒液注入管路31bを介して接続されたポンプ32と、そのポンプ32と消毒液タンク13を接続し、タンク13内の消毒液Qをポンプ32で吸い上げるようにした消毒液注入管路31cから構成されている。このポンプ32は、電気モータまたはエアーモータなどで構成されている。
【0017】
なお、上記で説明した、消毒液タンク13、消毒液注入管路31b、31c、ポンプ32、逆流防止弁33、すすぎ開閉弁51、消毒液すすぎ管路15aなどからなる部分で、図に点線で囲った部分を消毒液ユニットPUと呼び、この消毒液ユニットPUは、消毒洗浄装置40の本体内に内蔵されていることを原則とするが、別体とすることもできる。
【0018】
吸引管路vは、吸引源Vと吸引元弁SV2を接続する吸引管路v1、吸引元弁SV2に吸引管路v2を介して接続されたバキュームタンクVT、そのバキュムタンクVTに接続され、他端にバキュームシリンジVSが接続された吸引管路v3、バキュームタンクVTのドレン部VTaと排水管路dを接続して、吸引回収された排水などを排水管路dに排出する吸引ドレン管路v4から構成されている。
【0019】
ここで、バキュームタンクVTは、トラップ手段(不図示)を有し、吸引管路v3によって吸引されてきた排水などを、分離回収するもので、吸引源からは、吸引管路v2によって吸引力を供給されている。この分離回収された排水は、ドレン部VTaに貯留される。また、バキュームシリンジVSは、通常は、口腔内に供給された診療器具HP(2〜5)などによる水や切削屑などを吸引回収するためのものであるが、消毒吸引時には、洗浄タンクWB内の貯留排水を吸引するために用いられる。
【0020】
排水管路dは、スピットンSPの排水口と排水先Dを接続しており、通常は、スピットンSPに排出された、患者のうがい後の排水などを排水する。また、その途中には、バキュームタンクVTからの吸引ドレン管路v4が接続されており、バキュームタンクVTのドレン排水も排水する。
【0021】
消毒洗浄時には、図示するように、スピットンSPの上に載せられた洗浄タンクWBに貯留される消毒液Qとすすぎ洗浄の排水は、主として、バキュームシリンジVSで吸引排出され、その排水だけが、バキュームタンクVTで分離回収されて、吸引ドレン管路v4を介して、排水管路dから、排水先Dに排水される。しかし、バキュームシリンジVSの吸引能力が不足した場合などには、洗浄タンクWBには、オーバーフロー孔(不図示)が設けられており、そのオーバーフロー穴から、タンクWBに貯留した排水があふれ出て、スピットンSPの排水口から、排水管路dを介して、排水先Dに排水される。
【0022】
この消毒洗浄装置40における基本動作について説明する。
【0023】
この消毒洗浄装置40では、通常使用時において、切替制御弁16は、給水枝管路部14側にセットされており、給水源Wからの水は、給水枝管路部14から、給水開閉弁SWを有した診療器具HPに供給され、治療や処置が行われる。
【0024】
消毒時には、まず、切替制御弁16を消毒液すすぎ管路15側に切替え、すすぎ開閉弁51を閉じる。この状態では、給水枝管路部14への給水源Wからの給水は停止される。そして、消毒液注入管路31に設けられたポンプ32を作動し、消毒液タンク13に貯留された消毒液Qを消毒液注入管路31を通じて、分岐46から給水枝管路部14bに注入し、給水開閉弁SWを開き、それぞれの診療器具HPから消毒液Qが吐出するのを確認してポンプ32を停止し、給水枝管路部4と各診療器具HPに消毒液Qが充填された状態で所定時間放置する。
【0025】
ついで、切替制御弁16を消毒液すすぎ管路15側に切替保持したままで、すすぎ開閉弁51を開き、更に給水開閉弁SWを開いて、給水源Wからの水を消毒液すすぎ管路15に供給する。
【0026】
この状態で、給水は、すすぎ開閉弁51を介して、消毒液注入管路31を通って給水枝管路部4へと供給されるので、消毒液注入管路31もすすぎ洗浄され、さらに、給水枝管路部14、それぞれの給水開閉弁SWと診療器具HPもすすぎ洗浄され、消毒液Qは、このすすぎ洗浄の水とともに洗浄タンクWBに貯留され、バキュームシリンジVS、吸引管路v3、バキュムタンクVTを介して、あるいはスピットンSPから直接、排水管路dに排水される。
【0027】
こうして、すすぎ洗浄終了後は、すすぎ開閉弁51を閉じてから、切替制御弁16を給水枝管路14側に切替え、給水開閉弁SWを必要に応じて開閉して、通常の治療や、処置が行われる。
【0028】
このように、この消毒洗浄装置によれば、診療器具と給水枝管路部の部分の消毒洗浄を完全に行うことができるとともに、消毒後は、その給水枝管路部などを消毒するために消毒液を注入する消毒液注入管路を含めて、すすぎ洗浄することができた。
【0029】
したがって、消毒洗浄後、切替弁16を給水枝管路14側に切り換えることにより、管路には、消毒液は一切残っておらず、通常の使用時に、誤動作などで、消毒液が給水に混入することがなかった。また、消毒液は、消毒に必要な時に、必要な時間だけ、管路系に注入、滞留するだけなので、管路系への消毒液の悪影響を最小限に抑えることができた。
【0030】
なお、ここで消毒洗浄装置40には、上述した管路系の内、消毒液ユニットPUや洗浄タンクWBなどの特に管路の消毒、洗浄に関係の深い部分を総称するもので、この管路系全体としては、この消毒洗浄装置40を備えた診療装置50として、把握されるものである。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の消毒洗浄方法は、診療機器の先端まで完全に消毒洗浄できるが、洗浄タンクWBをスピットンSPに載せ、診療機器HPをこれに設置するといった手間が必要であり、汚れの度合いに応じたより簡便な方法も望まれていた。
【0032】
また、上記従来の方法では、消毒洗浄時と、診療時を峻別し、別個のものと把握していたが、診療時にも、診療対象に安全な範囲では、できるだけ、管路の消毒、洗浄を考慮した方が、診療対象にとっても安全の度合いが増すこととなる。
【0033】
本発明は、このような問題を解決しようとするもので、給水管路の消毒洗浄が更に簡便にでき、また、診療中でも診療対象の安全性を確保した上で消毒洗浄可能な消毒洗浄方法及び装置、この消毒洗浄装置を備えた診療装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
請求項1から4においては消毒洗浄方法を、請求項5から8においては消毒洗浄装置を、請求項9においては、消毒洗浄装置を備えた診療装置を提案している。
【0034】
請求項1に記載の給水管路の消毒洗浄方法は、診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を消毒洗浄する消毒洗浄方法であって、
前記給水管路の上流部に設置された消毒薬液供給装置と、下流部に設置された排水切替機構とを用い、消毒洗浄時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を所定比率で混合した消毒洗浄水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された消毒洗浄水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具から排水することなく、前記診療装置に設けられた排出先に排水する非常時消毒洗浄を行うようにし、
診療時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を診療対象に安全で前記非常時消毒洗浄の場合より低い所定比率で混合した診療用水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された診療用水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具に導出する常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする。
【0035】
この消毒洗浄方法は、給水管路に注入される消毒薬液を含んだ消毒洗浄水の排出を切り替える排水切替機構を、給水管路の下流部、つまり、給水管路の最下流部の出口となる診療機器より手前の位置に設け、消毒洗浄時には、そこから消毒洗浄水を排水先へ排水して、診療機器からは排水しないようにしている。
【0036】
したがって、診療機器から排水される消毒洗浄水を受けるような洗浄タンクも不要であり、この洗浄タンクにいちいち診療機器をセットする必要もなくなり、より簡便に給水管路の消毒洗浄を行うことができる。
【0037】
なお、ここでいう給水管路の上流部とは、診療装置へ水道水を導入する導入口にできるだけ近い位置をいい、下流部とは、それぞれの診療機器への給水枝管路へ枝分かれする前の部分から、それぞれの診療機器の手前までの部分をいう。また、一般に、歯科用の診療装置などでは、給水管路の内、この上流部と下流部の間が容量的に全体の管路の9割近くを占めている。
【0038】
したがって、この洗浄方法では、排水切替機構を設けた部分と、診療機器の間は消毒洗浄されないものの、診療装置全体の給水管路のほとんどを消毒洗浄することができ、日常、頻繁におこなう消毒洗浄の方法としては、十分にその役割を果たすものである。必要に応じて、より完全な消毒洗浄をする必要がある場合には、従来例のような方法と組み合わせれば良い。
【0039】
請求項2に記載の給水管路の消毒洗浄方法は、請求項1に記載の給水管路の消毒洗浄方法において、診療時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を診療対象に安全な所定比率で混合した診療用水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された診療用水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具に導出する常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする。
【0040】
更に、この消毒洗浄方法は、診療時には、同じ消毒薬液供給装置と排水切替機構を用いながら、消毒薬液供給装置によって、水に対する消毒薬液の所定比率を調整して、診療対象に安全な程度で前記非常時消毒洗浄の場合より低い所定比率とし、こうして混合生成された消毒機能を備えた診療用水を、排水切替機構によって、診療機器側に導出させるようにしたものである。
【0041】
この診療用水は、消毒機能を備えるものの、診療対象には危害を与えない安全な薬液濃度となっており、いわば、菌の発生を抑え、給水管路への付着を防止するような予防的な役割を果たすものであり、このような診療用水を診療に用いることができるようにすることで、この消毒洗浄方法は、診療対象への安全を考慮しながら、予防的な消毒洗浄を行い、全体として、診療対象へのより安全な診療を確保するものである。また、本格的な消毒洗浄時の負担を軽くし、本格的な消毒洗浄がより完全に行われるようにするものである。
【0042】
請求項2に記載の給水管路の消毒洗浄方法は、請求項1に記載の給水管路の消毒洗浄方法において、更に、計時手段と、消毒洗浄の一連の手順を連続的に行わせるシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記非常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする。
【0043】
この消毒洗浄方法は、計時手段とシーケンス制御手段とによって、請求項1に記載の非常時消毒洗浄を、時刻を予約して自動的に行わせることができるようにしたものである。したがって、診療のない診療開始時刻前や、休憩時間中などに自動的に消毒洗浄をさせることができ、消毒洗浄をすることが診療の支障にならない。また、時刻を設定しておけば、一定周期で必ず消毒洗浄されるので、洗浄忘れが発生しない。さらに、長時間使用しない場合には、定期的に予約消毒洗浄させることによって、残留水の過度の滞留によって生じる強固なバイオフィルムの発生を抑えることができる。
【0044】
請求項3に記載の給水管路の消毒洗浄方法は、請求項1または2に記載の給水管路の消毒洗浄方法において、前記消毒薬液供給装置が1系統又は2系統の管路系からなり、1系統の管路系からな場合は、前記非常時消毒洗浄時と診療時において夫々の消毒薬液の所定比率に変動設定可能とされ、一方2系統の管路系からなる場合は、各管路系において非常時消毒洗浄時と診療時の消毒薬液の所定比率に不変動設定可能となっていることを特徴とする。
【0045】
この消毒洗浄方法は、給水量に対する消毒薬液の所定比率を変動設定、つまり、時間によって異なる値に設定したり、また、不変動設定したりすることができるようになっている。したがって、非常時消毒洗浄する場合に、一時的に濃い比率とし、後はより薄い比率とすることができる。また、常時消毒洗浄する場合も、安全濃度の範囲内で、一時的に濃くしたりして、消毒効果を高めることができる。また、所定比率を設定できるので、種々の条件に対応することができる。
【0046】
請求項4に記載の給水管路の消毒洗浄方法は、請求項1から3のいずれかに記載の給水管路の消毒洗浄方法において、非常時消毒洗浄を行う場合の消毒洗浄水をバキュームタンクに排水することを特徴とする。
【0047】
この消毒洗浄方法は、バキュームタンクにも消毒洗浄水が供給されるので、水だけを供給する場合に比べ、バキュームタンクもより強力に消毒洗浄される。
請求項5に記載の給水管路の消毒洗浄装置は、診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を消毒洗浄する消毒洗浄装置であって、
前記給水管路の上流部には消毒薬液供給装置を、下流部には消毒洗浄排水機構を設置し、消毒洗浄時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を所定比率で混合した消毒洗浄水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された消毒洗浄水を、前記消毒洗浄排水機構によって、前記診療器具から排水することなく、前記診療装置に設けられた排出先に排水する非常時消毒洗浄を行うようにし、
診療時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を診療対象に安全で前記非常時消毒洗浄の場合より低い所定比率で混合した診療用水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された診療用水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具に導出する常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする。
【0048】
この消毒洗浄装置は、請求項1に記載の消毒洗浄方法を実現する装置であり、請求項1の効果を発揮する。
【0051】
請求項6に記載の給水管路の消毒洗浄装置は、請求項5に記載の給水管路の消毒洗浄装置において、更に、計時手段と、消毒洗浄の一連の手順を連続的に行わせるシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記非常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする。
【0052】
この消毒洗浄装置は、請求項2に記載の消毒洗浄方法を実現する装置であり、請求項2の効果を発揮する。
【0053】
請求項7に記載の給水管路の消毒洗浄装置は、請求項5または6に記載の給水管路の消毒洗浄装置において、前記消毒薬液供給装置が1系統又は2系統の管路系からなり、1系統の管路系からな場合は、前記非常時消毒洗浄時と診療時において夫々の消毒薬液の所定比率に変動設定可能とされ、一方2系統の管路系からなる場合は、各管路系において非常時消毒洗浄時と診療時の消毒薬液の所定比率に不変動設定可能となっていることを特徴とする。
【0054】
請求項8に記載の給水管路の消毒洗浄装置は、請求項5から7のいずれかに記載の給水管路の消毒洗浄装置において、非常時消毒洗浄を行う場合の消毒洗浄水をバキュームタンクに排水することを特徴とする。
【0055】
この消毒洗浄装置は、請求項4に記載の消毒洗浄方法を実現する装置であり、請求項4の効果を発揮する。
【0056】
請求項9に記載の診療装置は、請求項5から8のいずれかに記載の消毒洗浄装置を備えたことを特徴とする。
【0057】
この診療装置は、請求項5から8のいずれかに記載の消毒洗浄装置を備えたので、請求項5から8のそれぞれの消毒洗浄装置の効果、つまり請求項1から4のそれぞれの消毒洗浄方法の効果を発揮する。
【0058】
図1は、本発明の消毒洗浄装置と診療装置の一例が備える管路系の要部系統図である。
【0059】
この消毒洗浄装置10は、従来例として図6で説明した消毒洗浄装置40と基本的には同様の構成であって、ここでは、異なる部分である要部を抽出して、その管路系統を示している。また、図6と同一の部分には、同じ符合を付して重複説明を省略する。
【0060】
また、ここでは、消毒洗浄装置10は、歯科用の診療装置20の中に、他の機器と深く関わり合いながら設置されており、特に、消毒洗浄に関係するものを装置10に含まれるものとしているが、両者の区別は困難なものであり、特に区別することなく、適宜使い分けることとする。
【0061】
消毒洗浄装置10あるいは診療装置20は、この図で示すように、給水源Wからの水を、それぞれの診療器具HP(1)〜HP(4)毎に設けられた給水枝管路4(1)〜4(4)に給水する給水管路1と、空気源Aからの加圧空気を受けて薬液ポンプ5を駆動し、薬液タンク2cから消毒薬液WAを給水管路1に供給する消毒薬液供給装置2と、給水管路1に供給された消毒薬液WAと給水とが混合されて生成される消毒洗浄水WWAの排水を切り替える排水切替機構3と、うがいなどのためのスピットンSPと、これからの排水などを導出するための排水先Dを備えている。
【0062】
給水管路1は、給水源Wに給水管路1aを介して接続された手動給水弁V0、手動給水弁V0に給水管路1bを介して接続された逆流防止弁V1、逆流防止弁V1に給水管路1cを介して接続された減圧弁V2、減圧弁V2に給水管路1dで接続され、電磁弁で構成された給水元弁SV1、給水元弁SV1に給水管路1eを介して接続された給水フィルタF1、給水フィルタF1に給水管路1fを介して接続されたウォーマWO、このウォーマWOに給水管路1gを介して分岐接続され、それぞれに電磁弁などで構成された開閉弁SW(1)〜SW(4)を備えた給水枝管路4(1)〜4(4)、それぞれの開閉弁SW(1)〜SW(4)に対応した診療器具HP(1)〜HP(4)から構成されている。
【0063】
消毒薬液供給装置2は、上述した空気源A、薬液ポンプ5、薬液タンク2cに加えて、電磁弁で構成されたポンプ駆動弁SVaと、空気源Aとこのポンプ駆動弁SVaを結ぶ空気管路2a、ポンプ駆動弁SVaと薬液ポンプ5とを結ぶ空気管路2b、薬液タンク2cから薬液ポンプ6へ消毒薬液WAを吸い上げるための薬液管路2d、薬液ポンプ5から給水管路1eに消毒薬液WAを供給するための薬液管路2eを備え、この薬液管路2eには薬液ポンプ5に近い方から順に、消毒薬液WAの逆流を防止する逆流防止弁V3、手動で薬液の供給を開閉するための手動開閉弁V4が設けられている。
【0064】
排水切替機構3は、給水管路1gから分離して、スピットンSPへ向かう排水管路3aと、この排水管路3aの途中に設けられ、排水量を調節する流量調整弁3bとを備えている。また、この排水管路3aは、通常スピットンSPに設けられている鉢洗い管路3aaに分岐、あるいは、合流させてもよい。
【0065】
スピットンSPと排水先Dは、排水管路dで接続されている。
【0066】
なお、この図では、この消毒洗浄装置10に関連した制御手段の要部ブロック図を二点鎖線で分離した左下部分に合わせて示しており、ここでは、この制御手段8を構成する中央演算処理手段8aによって、給水元弁SV1、ポンプ駆動弁SVa、開閉弁SW(1)〜SW(4)が制御されていることを示している。
【0067】
このような構成において、消毒洗浄時には、中央演算処理手段8aからの指令により、給水元弁SV1は開かれたままで、診療器具HP(1)〜HP(4)への給水枝管路4(1)〜4(4)が開閉弁SW(1)〜SW(4)で閉じられ、一方、消毒薬液を所定比率で供給するようにポンプ駆動弁SVaが駆動制御される。
【0068】
すると、所定比率の消毒薬液WAは給水管路1eで給水源Wからの水Wと合流して、消毒洗浄水WWAとなり、給水フィルタF1、給水管路1f、ウォーマWO、給水管路1gを貫流して、それぞれを消毒洗浄し、排水管路3aを通って、スピットンSPから排水先へ排水される。この消毒洗浄を非常時消毒洗浄という。
【0069】
こうして、消毒洗浄時には、消毒洗浄水WWAは、診療器具HP(1)〜HP(4)からは排水されないので、この排水を受けるような洗浄タンクも必要なく、また、消毒洗浄のために、診療器具HP(1)〜HP(4)を特別の場所へ設置する必要もなく、消毒洗浄を簡便に行うことができる。
【0070】
消毒洗浄が済んだ後には、ポンプ駆動弁SVaを停止させて新たに薬液WAが供給されない状態を一定時間保ち、給水フィルタF1、給水管路1f、ウォーマWO、給水管路1gに残留した消毒洗浄水WWAを、給水源Wからの新しい水Wによって、排水管路3a、スピットンSPから排水先へ排水するようにする。
【0071】
なお、ここで説明した給水管路1eは給水管路1の上流部に、給水管路1gは下流部に相当し、この給水管路1e、1gの間が容量的に全体の管路の9割近くを占めている。
【0072】
したがって、この洗浄方法では、排水切替機構3を設けた給水管路1gからの排水管路3aの分岐部分と、診療機器HPの間は消毒洗浄されないものの、診療装置全体の給水管路のほとんどを消毒洗浄することができ、日常、頻繁におこなう消毒洗浄の方法としては、十分にその役割を果たすものである。必要に応じて、より完全な消毒洗浄をする必要がある場合には、従来例のような方法と組み合わせれば良い。
【0073】
この消毒洗浄装置10では、上述のような非常時消毒洗浄だけでなく、通常の診療時に継続的に行う常時消毒洗浄も行うようにしている。
【0074】
この場合、診療器具HP(1)〜HP(4)への開閉弁SW(1)〜SW(4)は開かれ、一方、排水管路3aの流量調整弁3bは閉鎖され、あるいは、ごく少量だけを通過させるように絞られる。ポンプ駆動弁SVaは、診療対象に安全な所定比率になるようにごく少量の消毒薬液WAを供給し、給水管路1eには、安全で消毒機能を備えた診療用水WWaが混合生成され、この診療用水WWaは、排水切替機構3によって、診療機器HP側に導出される。
【0075】
この診療用水は、消毒機能を備えるものの、診療対象には危害を与えない安全な薬液濃度となっており、いわば、菌の発生を抑え、給水管路への付着を防止するような予防的な役割を果たすものであり、このような診療用水を診療に用いることができるようにすることで、この消毒洗浄方法は、診療対象への安全を考慮しながら、予防的な消毒洗浄を行い、全体として、診療対象へのより安全な診療を確保するものである。また、本格的な消毒洗浄時の負担を軽くし、本格的な消毒洗浄がより完全に行われるようにするものである。
【0076】
図2は、図1の消毒洗浄装置で用いる薬液ポンプの一例を示すもので、(a)は薬液吸引時の縦断面図、(b)は薬液送り出し時の縦断面図である。
【0077】
上述したように、薬液ポンプ5は、消毒薬液供給装置2の最も重要な部分であって、広い範囲で薬液の供給量を調節可能ものでなければならない。ここで、その構造的特徴を図2によって説明する。
【0078】
この薬液ポンプ5は、主に、上部ポンプケース51、下部ポンプケース52、これらのケース51、52に収容されたベロフラム53、ピストン54、ピストン押し上げバネ55、それぞれ鋼球で構成された逆止弁体56a、56bから構成されている。
【0079】
上部ポンプケース51は、下方に開口し、上部へ通気孔を備えた内室51aを備え、上部の通気孔には、ポンプ駆動弁SVaからの空気管路2bを受ける通気ガイド51bが設けられ、空気管路2bからの加圧空気が内室51aへ供給されるようになっている。下部ポンプケース52は、上部ポンプケース51の内室51aに対応し、上方に開口した内室52aと、この内室52aに連設され、より小さい内径であって下方に閉じたバネガイド室52bと、このバネガイド室52bの下部であって、下部ケース52の左右側方へ貫通する弁室52c、52eとを左右方向に備えている。
【0080】
これらの弁室52c、52eの内、左側の弁室52cの右側はバネガイド室52bに開口し、左側は小径の貫通孔となり、この貫通孔には、薬液タンク2cからの薬液管路2dを受ける管路ガイド52dが設けられている。右側の弁室52eの左側は小径の貫通孔を介してバネガイド室52bに通じ、右側は給水管路1eへの薬液管路2eを受ける管路ガイド52fによって、その開口部が薬液WAの流通可能に覆われている。
【0081】
左右の弁室52c、52eには、それぞれ、逆止弁体56a、56bが、この弁室52c、52eを流通する薬液WAによって移動可能に収容されている。左の逆止弁体56aは、弁室52cの左への貫通孔に当接すると、この貫通孔を封止して、左方向への薬液WAの逆流を防止し、一方、右方向については、弁体56a自体の移動は、バネガイド室52bに収容されたピストン押し上げバネ55に制止されるものの、薬液の流通は許している。右の逆止弁体56aは、左方向へは、バネガイド室52bへの貫通孔に制止され、右方向へは、管路ガイド52fに薬液WAの流通は可能に制止されて、同様に薬液WAの左方向への逆流は防止するが、右方向への流通は許可する。
【0082】
ベロフラム53は、柔軟で弾力性、耐久性のある素材で構成され、上部ポンプケース51と下部ポンプケース52の間に、それぞれの内室51aと内室52aとを気密に分離するように挟まれ、支持固定されている。ピストン54は、その上部がベロフラム53に当接するように下部ポンプケース52の内室52aに収容され、その下部には、バネガイド室52bへ突出した凸部54aが設けられている。ピストン押し上げバネ55は、バネガイド室52bに収容されると共に、このピストン54の凸部54aに外嵌され、外力のかからない状態では、ピストン54をベロフラム53の弾力性の範囲内で、上部ポンプケース51の内室51a側へ押し上げ、図2(a)のような状態を維持する。
【0083】
つまり、図2(a)では、ポンプ駆動弁SVaの入力側は大気に開放され、空気源Aからの圧力空気は空気管路2bには供給されず、上部ポンプケース51の内室51aには気圧の力が作用せず、一方、ピストン54はピストン押し上げバネ55で押されるので、図の状態となり、薬液WAは左の薬液管路2dから流れ込み、下部ポンプケース52の内室52a側、バネガイド室52bは薬液WAで満たされ、一方、右の薬液管路2eからの逆流は阻止される。
【0084】
図2(b)では、ポンプ駆動弁SVaの入力側は、空気源Aからの空気管路2aとなり、圧力空気が空気管路2bに供給され、上部ポンプケース51の内室51aには圧力空気の圧力が作用して、ベロフラム53を介して、ピストン54をピストン押し上げバネ55の力に抗して、ピストン54の肩部が下部ポンプケース52の内室52aの底部に当接するまで押し下げ、図の状態となり、薬液WAが右の薬液管路2eから送り出され、一方、左の薬液管路2dへの逆流は阻止される。
【0085】
こうして、ポンプ駆動弁SVaの作動による空気源Aからの圧力空気の供給の有無によって、ピストン54が上下し、これによって、一定量の薬液が吸い上げられ、送り出されるようになっている。
【0086】
したがって、この薬液ポンプ5によれば、ポンプ駆動弁SVaの作動速度を調整することによって、所定時間内の薬液WAの供給量を自由に調整でき、例えば、一分間に一回程度の作動から、一分間に数百回程度の、1対数百程度の幅広い範囲で供給量の調整が可能である。つまり、給水源Wからの給水量に対し、消毒薬液WAの供給比率を、ほとんど診療対象に危害を与えない安全な比率から、強力な殺菌消毒力を発揮する濃い濃度まで、例えば、消毒薬液WAが次亜塩素酸ナトリウム水溶液の場合には、0.1ppm程度から100ppm程度まで調整することができる。
【0087】
なお、薬液ポンプとしては、このような構造のものだけに限らず、ピストンを電磁力により直接作動させるものであってもよく、チューブポンプ式のものであってもよく、同様に薬液の供給量の調整が可能である。
【0088】
図3は、本発明の消毒洗浄装置と診療装置の他例が備える管路系の要部系統図である。
【0089】
この消毒洗浄装置10Aあるいは診療装置20Aは、図1の消毒洗浄装置10あるいは診療装置20に比べて、排水切替機構3Aにおいて、給水管路1gから排水管路3aが単純に分岐するのではなく、電磁弁で構成された切替弁SVdによって分岐し、このため、排水管路3aには、特に流量調整弁3bが設けられていない点と、また、消毒薬液供給装置2Aは、図1と同様の濃度の消毒薬液WAを供給する管路系に加え、より濃度の薄い消毒薬液Waを供給する管路系を備えている点が異なっている。
【0090】
このより濃度の薄い消毒薬液Waを供給する管路系は、図1のものと同様に空気源Aからの空気管路2f、ポンプ駆動弁SVb、空気管路2g、薬液タンク2h、薬液管路2i、薬液ポンプ5、逆流防止弁V3と手動開閉弁V4とを備えた薬液管路2jを備え、薬液タンク2hには、消毒薬液WAより濃度の薄い、例えば、1/10から1/100程度の濃度の消毒薬液Waが貯留され、薬液管路2jは、消毒薬液WAを供給する薬液管路2eの上流部に合流して、消毒薬液Waを給水管路1eに供給する。
【0091】
このような構成においては、診療時には、切替弁SVdは、図示のように、その出力側が給水管路1g側となっており、また、消毒薬液供給装置2Aからは、診療対象に安全な範囲で、消毒機能を有する程度に所定比率の消毒薬液WA、あるいは、Waが供給され、生成された診療用水WWaが、給水管路1g、給水枝管路4(1)〜4(4)を通じて、それぞれの診療機器HP(1)〜HP(4)に供給され、診療が行われる。
【0092】
この時、より濃度の薄い消毒薬液Waを供給する管路系を用いると、この消毒薬液Waの濃度を診療対象に安全な範囲で、かつ、一定程度、給水源Wからの水で薄められても消毒機能を発揮するような濃度としておけば、給水管路1e,1f,1gなどを通過中に、十分、混合されない場合でも、診療対象に安全であり、給水管路や診療機器の消毒もすることができる。
【0093】
消毒洗浄時には、切替弁SVdは、その出力側が、図示とは逆の位置の排水管路3a側となり、消毒薬液供給装置2Aからは、十分に消毒機能を発揮するような所定比率で消毒薬液WAが供給され、生成された消毒洗浄水WWAで給水管路などの消毒が行われ、使用後の消毒洗浄水WWAは排水先dへ排水される。
【0094】
なお、消毒薬液WAが給水源Wからの水と十分混合される場合には、このように、より濃度の薄い消毒薬液Waを供給する管路系を用いることなく、消毒薬液WAの濃度を適当に選択し、図1と同様にして、通常の濃度の消毒薬液WAを供給する管路系だけで、診療時と消毒洗浄時に対応させることも可能である。
【0095】
また、この消毒洗浄装置10Aあるいは診療装置20Aでは、左下の制御手段の要部ブロック図で示すように、制御手段8には、更に、計時手段(タイマー)8bと、消毒洗浄の一連の手順を連続的に行わせるシーケンス制御手段(シーケンサー)8cとを備え、計時手段8bによって設定された時刻に、シーケンス制御手段8cによって上述の非常時消毒洗浄を自動的に行うことができる。
【0096】
したがって、診療のない診療開始時刻前や、休憩時間中などに自動的に消毒洗浄をさせることができ、消毒洗浄をすることが診療の支障にならない。また、時刻を設定しておけば、一定周期で必ず消毒洗浄されるので、洗浄忘れが発生しない。さらに、長時間使用しない場合には、定期的に予約消毒洗浄させることによって、残留水の過度の滞留によって生じる強固なバイオフィルムの発生を抑えることができる。
【0097】
図4は、本発明の消毒洗浄装置と診療装置の他例が備える管路系の要部系統図である。
【0098】
この消毒洗浄装置10Bあるいは診療装置20Bは、図1の消毒洗浄装置10あるいは診療装置20に比べて、排水切替機構3Bが、給水管路1gから分岐するように設けられるのではなく、更に、診療機器HP(1)〜HP(4)に近い給水枝管路4(1)〜4(4)の開閉弁SW(1)〜SW(4)の上流から分岐して設けられている点が異なっている。
【0099】
このため、それぞれの給水枝管路4(1)〜4(4)には、電磁弁で構成された切替弁SD(1)〜SD(4)が設けられ、この一方の出口は元の給水枝管路4(1)〜4(4)から診療機器HP(1)〜HP(4)に向かい、他方の出口は排水管路3cに集合して、スピットンSPを介して、消毒洗浄水WWAを排出先Dに排水するようになっている。
から分岐して設けられている点が異なっている。
【0100】
このようにすると、消毒洗浄時には、より診療機器HP(1)〜HP(4)に近い所まで、十分に消毒洗浄される。
【0101】
図5は、本発明の消毒洗浄装置と診療装置の他例が備える管路系の要部系統図である。
【0102】
この消毒洗浄装置10Cあるいは診療装置20Cは、図1の消毒洗浄装置10あるいは診療装置20に比べて、排水切替機構3Cに、消毒洗浄水予備タンク3eと、この予備タンク3eに貯留された使用後の消毒洗浄水WWAを従来より歯科用診療装置に設けられているバキュームタンクVTに切替接続して供給する切替弁SV6とが備えられている点が異なっている。
【0103】
消毒洗浄水予備タンク3eには、給水管路1gから分岐した排水管路3dが接続され、使用後の消毒洗浄水WWAが貯留され、そのオーバーフローが排水管路3gを介して、排水管路dに合流している。消毒洗浄水予備タンク3eからは、また、切替弁SV6へ消毒洗浄水WWAを送り出す管路3fが導出されている。
【0104】
切替弁SV6は、先端にバキュームシリンジVAを備えたバキューム管路v3の中間に設けられ、バキュームタンクVTからの吸引力を、バキュームシリンジVA側と、消毒洗浄水予備タンク3eからの管路3f側に切替える。
【0105】
バキュームタンクVTは、吸引源Vからの吸引力を、バキューム管路v1、バキューム開閉弁SVV、バキューム管路v2を介して受け、診療中に発生する汚物などをバキュームシリンジVAで吸引して、分離貯留し、所定量溜まった際には、排水先へ排出するものである。
【0106】
このような構成で、この消毒洗浄装置10Cあるいは診療装置20Cにおいては、消毒洗浄時には、切替弁SV6の入力側は、消毒洗浄水予備タンク3eからの管路3f側となっており、使用後の消毒洗浄水WWAをバキュームタンクVTへも吸引して、このタンクVTも同時により強力に消毒洗浄することができる。
【0107】
なお、ここでは、消毒洗浄装置、診療装置の例として、歯科診療の場合のものについて説明したが、本発明は、水を用いて治療をする診療器具を有する診療装置の全てに適用可能なもので、耳鼻咽喉科、産婦人科、泌尿器科、眼科などで用いられる消毒洗浄装置、診療装置が含まれるものである。
【0108】
【発明の効果】
請求項1に記載の給水管路の消毒洗浄方法によれば、給水管路に注入される消毒薬液を含んだ消毒洗浄水の排出を切り替える排水切替機構を、給水管路の下流部、つまり、給水管路の最下流部の出口となる診療機器より手前の位置に設け、消毒洗浄時には、そこから消毒洗浄水を排水先へ排水して、診療機器からは排水しないようにしているので、診療機器から排水される消毒洗浄水を受けるような洗浄タンクも不要であり、この洗浄タンクにいちいち診療機器をセットする必要もなくなり、より簡便に給水管路の消毒洗浄を行うことができる。
【0109】
また、診療時には、同じ消毒薬液供給装置と排水切替機構を用いながら、消毒薬液供給装置によって、水に対する消毒薬液の所定比率を調整して、診療対象に安全な程度とし、こうして混合生成された消毒機能を備えた診療用水を、排水切替機構によって、診療機器側に導出させながら診療を行うようにしている。
【0110】
この診療用水は、消毒機能を備えるものの、診療対象には危害を与えない安全な薬液濃度となっており、いわば、菌の発生を抑え、給水管路への付着を防止するような予防的な役割を果たすものであり、このような診療用水を診療に用いることができるようにすることで、この消毒洗浄方法は、診療対象への安全を考慮しながら、予防的な消毒洗浄を行い、全体として、診療対象へのより安全な診療を確保するものである。また、本格的な消毒洗浄時の負担を軽くし、本格的な消毒洗浄がより完全に行われるようにするものである。
【0111】
請求項2に記載の給水管路の消毒洗浄方法によれば、請求項1の効果に加え、計時手段とシーケンス制御手段とによって、請求項1に記載の非常時消毒洗浄を、時刻を予約して自動的に行わせることができるようにしたので、診療のない診療開始時刻前や、休憩時間中などに自動的に消毒洗浄をさせることができ、消毒洗浄をすることが診療の支障にならない。また、時刻を設定しておけば、一定周期で必ず消毒洗浄されるので、洗浄忘れが発生しない。さらに、長時間使用しない場合には、定期的に予約消毒洗浄させることによって、残留水の過度の滞留によって生じる強固なバイオフィルムの発生を抑えることができる。
【0112】
請求項3に記載の給水管路の消毒洗浄方法によれば、請求項1または2の効果に加え、給水量に対する消毒薬液の所定比率を変動設定、つまり、時間によって異なる値に設定したり、また、不変動設定したりすることができるようになっている。したがって、非常時消毒洗浄する場合に、一時的に濃い比率とし、後はより薄い比率とすることができる。また、常時消毒洗浄する場合も、安全濃度の範囲内で、一時的に濃くしたりして、消毒効果を高めることができる。また、所定比率を設定できるので、種々の条件に対応することができる。
【0113】
請求項4に記載の給水管路の消毒洗浄方法によれば、請求項1から3のいずれかの効果に加え、バキュームタンクにも消毒洗浄水が供給されるので、水だけを供給する場合に比べ、バキュームタンクもより強力に消毒洗浄される。
【0114】
請求項5〜8に記載の給水管路の消毒洗浄装置によれば、それぞれ、請求項1〜4に記載の消毒洗浄方法を実現する装置であり、それぞれ請求項1〜4の効果を発揮する。
【0115】
請求項9に記載の診療装置によれば、請求項5から8のいずれかに記載の消毒洗浄装置を備えたので、請求項5から8のそれぞれの消毒洗浄装置の効果、つまり請求項1から4のそれぞれの消毒洗浄方法の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消毒洗浄装置と診療装置の一例が備える管路系の要部系統図
【図2】図1の消毒洗浄装置で用いる薬液ポンプの一例を示すもので、(a)は薬液吸引時の縦断面図、(b)は薬液送り出し時の縦断面図
【図3】本発明の消毒洗浄装置と診療装置の他例が備える管路系の要部系統図
【図4】本発明の消毒洗浄装置と診療装置の他例が備える管路系の要部系統図
【図5】本発明の消毒洗浄装置と診療装置の他例が備える管路系の要部系統図
【図6】従来の消毒洗浄装置と診療装置の一例が備える管路系の要部系統図
【符号の説明】
1 給水管路
2 消毒薬液供給装置
3 排水切替機構
4 給水枝管路
5 スピットン
8 制御手段
8a 中央演算処理手段
8b 計時手段
8c シーケンス制御手段
10 消毒洗浄装置
20 診療装置
A 空気源
D 排出先
HP 診療器具
V 吸引源
VT バキュームタンク
W 給水源(清浄水)
WA 消毒薬液
Wa 消毒薬液(より濃度の低い)
WWA 消毒洗浄水
WWa 診療用水
Claims (9)
- 診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を消毒洗浄する消毒洗浄方法であって、
前記給水管路の上流部に設置された消毒薬液供給装置と、下流部に設置された排水切替機構とを用い、
消毒洗浄時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を所定比率で混合した消毒洗浄水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された消毒洗浄水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具から排水することなく、前記診療装置に設けられた排出先に排水する非常時消毒洗浄を行うようにし、
診療時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を診療対象に安全で前記非常時消毒洗浄の場合より低い所定比率で混合した診療用水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された診療用水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具に導出する常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする給水管路の消毒洗浄方法。 - 請求項1に記載の給水管路の消毒洗浄方法において、
更に、計時手段と、消毒洗浄の一連の手順を連続的に行わせるシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記非常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする給水管路の消毒洗浄方法。 - 請求項1または2に記載の給水管路の消毒洗浄方法において、
前記消毒薬液供給装置が1系統又は2系統の管路系からなり、1系統の管路系からな場合は、前記非常時消毒洗浄時と診療時において夫々の消毒薬液の所定比率に変動設定可能とされ、一方2系統の管路系からなる場合は、各管路系において非常時消毒洗浄時と診療時の消毒薬液の所定比率に不変動設定可能となっていることを特徴とする給水管路の消毒洗浄方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の給水管路の消毒洗浄方法において、
非常時消毒洗浄を行う場合の消毒洗浄水をバキュームタンクに排水することを特徴とする給水管路の消毒洗浄方法。 - 診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を消毒洗浄する消毒洗浄装置であって、
前記給水管路の上流部には消毒薬液供給装置を、下流部には排水切替機構を設置し、
消毒洗浄時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を所定比率で混合した消毒洗浄水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された消毒洗浄水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具から排水することなく、前記診療装置に設けられた排出先に排水する非常時消毒洗浄を行うようにし、
診療時には、前記給水源からの水に対し前記消毒薬液供給装置からの消毒薬液を診療対象に安全で前記非常時消毒洗浄の場合より低い所定比率で混合した診療用水を前記給水管路に供給し、一方、こうして前記給水管路に混合供給された診療用水を、前記排水切替機構によって、前記診療器具に導出する常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする給水管路の消毒洗浄装置。 - 請求項5に記載の給水管路の消毒洗浄装置において、
更に、計時手段と、消毒洗浄の一連の手順を連続的に行わせるシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記非常時消毒洗浄を行うようにしたことを特徴とする給水管路の消毒洗浄装置。 - 請求項5または6に記載の給水管路の消毒洗浄装置において、
前記消毒薬液供給装置が1系統又は2系統の管路系からなり、1系統の管路系からな場合は、前記非常時消毒洗浄時と診療時において夫々の消毒薬液の所定比率に変動設定可能とされ、一方2系統の管路系からなる場合は、各管路系において非常時消毒洗浄時と診療時の消毒薬液の所定比率に不変動設定可能となっていることを特徴とする給水管路の消毒洗浄装置。 - 請求項5から7のいずれかに記載の給水管路の消毒洗浄装置において、
非常時消毒洗浄を行う場合の消毒洗浄水をバキュームタンクに排水することを特徴とする給水管路の消毒洗浄装置。 - 請求項5から8のいずれかに記載の消毒洗浄装置を備えたことを特徴とする診療装置。
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