JP2000004644A - 茶葉摘採機 - Google Patents
茶葉摘採機Info
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Abstract
始位置への移動回数を低減することで摘採作業の手間を
省いて効率のよい摘採作業を行える構成を備えた茶葉摘
採機を提供する。 【解決手段】 茶樹畝を跨いで茶葉を摘採可能な刈刃4
4を備え、その刈刃44により摘採された茶葉を刈刃後
部に位置する袋収納する構成を備えた茶葉摘採機におい
て、上記刈刃後部にて該刈刃44による刈幅中央位置を
境にして左右および上下各段にそれぞれ設けられている
茶葉収納袋F1、F2を備え、上記上下各段に位置する
茶葉収納袋F1、F2は、予め設定された茶樹畝での摘
採可能な移動距離に応じて上段F2および下段F1側が
選択されて上記刈刃後部に開口を対面させる構成とされ
ている。
Description
し、さらに詳しくは茶葉摘採機における茶葉収納袋の選
択機構に関する。
葉摘採機がある。この茶葉摘採機は、列状に栽植された
茶樹畝の各畝間に単一のレールが敷設され、茶樹畝を挾
む左右の畝間の敷設レールを一対の軌道として走行しな
がら茶樹畝の全面にわたり茶葉の摘採,剪枝,防除等の
各種作業が行える構造を備えている。上述のような軌道
式の茶葉摘採機は、従来より公知のものであり、例えば
特開平1−174301号公報、特開平4−91716
号公報等に記載された先行技術が知られ、また本出願人
においても先に特開平4−320613号公報に記載さ
れた先行技術を提案している。
畝間に敷設されているレールを一対の軌道として、レー
ルに沿って移動する左右の軌道台車間に、茶樹畝を跨ぐ
門形のフレームを架設させ、この門形フレームに茶樹畝
の全面にわたる刈取部および茶葉収納部を備えた摘採装
置を上下動可能に装着している。そして、茶葉の摘採作
業を行うときは、刈刃を茶樹畝の摘採深さまで下降させ
た状態で軌道台車を前進させ、この前進により茶葉の摘
採作業を行うと共に摘採した茶葉を袋に収容しつつ進行
し、所定経路の摘採作業が終ると、刈刃を所定の高さま
で上昇させた状態にして摘採開始端まで高速で戻り、収
容した茶葉袋を交換して、次の摘採作業に移るようにし
ている。
軌道式の茶葉摘採機では、摘採された茶葉を収容するた
めの茶葉収納部が設けられている。茶葉収納部の構成に
は、例えば、摘採装置に備えられているバリカン刃によ
って摘採された茶葉を右半部、左半部の袋受け部に分流
されて洩れなく袋に収容するようにした構造がある。こ
の構造では、刈幅中央位置を境にしてバリカン刃の後部
に配置されたトンネル形の袋受け部を設け、上記刈幅中
央位置に設けられている回転ブラシによって摘採茶葉を
袋受け部に取り付けられている茶葉袋内に導くようにな
っている。しかし、このような茶葉収納部の構成には次
のような問題があった。刈幅中央位置を境にして左右に
配置されている袋内が摘採茶葉で満たされるとその度に
袋を交換しなければならない。そこで、袋交換時には摘
採開始位置にまで戻る必要がある。このため、摘採作業
時での移動時間に加えて、摘採開始位置に戻るための移
動時間、換言すれば、摘採作業に直接関係しない時間が
必要となることから、摘採作業に手間がかかることにな
る。そこで、摘採開始位置に戻る時間を低減するため
に、摘採機上に多数の茶葉収容袋を搭載しておくことも
考えられる。このような方法では、一々摘採開始位置に
戻る必要がないものの、茶葉で満たされた茶葉袋を摘採
機上に多数搭載しておくことはできない関係上、これら
茶葉で満たされた袋を運搬する必要がある。従って、こ
のような方法においても、茶葉袋の運搬という摘採作業
とは関係のない作業内容が必要となることから、摘採作
業に要する時間を短縮することが難しく、摘採作業に手
間がかかることは否めない。
おける問題に鑑み、摘採茶葉を収容する袋の交換のため
に摘採開始位置への移動回数を低減することで摘採作業
の手間を省いて効率のよい摘採作業を行える構成を備え
た茶葉摘採機を提供することにある。
め、請求項1記載の発明は、茶樹畝を跨いで茶葉を摘採
可能な刈刃を備え、その刈刃により摘採された茶葉を刈
刃後部に位置する袋に収納する構成を備えた茶葉摘採機
において、上記刈刃後部にて該刈刃による刈幅中央位置
を境にして左右および上下各段にそれぞれ設けられてい
る茶葉収納袋を備え、上記上下各段の左右に位置する茶
葉収納袋は、予め設定された摘採量に達したときに上段
および下段が切り換えられて上記刈刃後部に開口を対面
させる構成とされていることを特徴としている。
葉摘採機において、上記茶葉収納袋は、上記刈刃を装備
した走行台車に搭載され、その開口部が上記刈刃により
摘採された茶葉を吹き飛ばす送風手段の後部に対面させ
てあることを特徴としている。
葉摘採機において、上記上段の茶葉収納袋は、その開口
が伸縮可能なシリンダにより昇降自在に支持され、該シ
リンダは、上昇位置を初期位置とし、茶葉収納袋の容量
に対応する摘採量が得られる摘採機の移動距離に達した
時点で下段の茶葉収納袋の開口を塞いだ状態に下降して
上記上段側の開口を上記刈刃に対面させることを特徴と
している。
葉摘採機において、上記シリンダは、制御部からの信号
により下降駆動され、その制御部は、1条の茶畝の長さ
によって得られる摘採量と上記茶葉収納袋の容量とによ
り該茶葉収納袋が摘採茶葉で満たされるまでの摘採可能
な移動距離を割り出し、その移動距離に達した時点で上
記シリンダの下降駆動を行わせるための信号を出力する
ことを特徴としている。
置する茶葉収納袋が、予め設定された茶樹畝での摘採可
能な移動距離に応じて上段および下段側が選択されて上
記刈刃後部に開口を対面させる構成とされているので、
従来の摘採茶葉収納量に対して2倍の収納量を確保でき
るとともに、摘採可能な移動距離に達した時点で下段の
茶葉収納袋から上段の茶葉収納袋に摘採茶葉の収納方向
が切り換えられるので、茶葉収納袋を取り換えるための
戻り移動を低減できる。しかも、摘採茶葉の収納方向の
切り換えは、予め設定した摘採可能な移動距離に応じて
動作するシリンダにより自動的に切り換えられるので、
茶葉収納袋交換のために作業者が摘採機から乗降する動
作をなくすことができる。
する。図1,図2は軌道式の茶葉摘採機を示しており、
この軌道式茶葉摘採機は、本願の先願に該当する特願平
6−258297号の願書に添付された明細書に示され
た構成を主要部として備えているものであり、以下にそ
の構成について説明した後、本実施例についての説明を
行う。図1,図2に全体構造を示す軌道式茶葉摘採機
は、茶樹園の各茶樹畝の両側の畝間にレール支柱1を介
して所定の地上高に敷設された円形パイプ製の左右のレ
ール2,2上を走行する軌道台車3の門型フレーム4に
沿って茶葉摘採装置5を昇降自在に装備したものであ
り、軌道台車3は、左右の台車サイドフレーム6,6の
前端に前輪7を前輪支持ベース8を介して回転自在に支
持し、その後端に後輪9を後輪支持ベース10を介して
回転自在に支持している。
ドフレーム6の前端面に対し上下2本のボルトで固定さ
れており、上方の固定ボルトを挿通するボルト挿通孔が
下方のボルトを中心とした円弧長孔とされることで、下
方のボルト廻りに任意の角度だけ左右に傾動して固定で
きるようになっている。前記後輪支持ベース10も同じ
固定構造により任意の角度だけ左右に傾動して固定でき
るようになっている。
する左右の前輪7及び後輪9は、転動面であるU字溝の
両側が脱輪防止用のツバを兼用するものであるが、左右
のレール2,2の間隔に多少の広狭があっても対応でき
るようにするため、本実施例では片側(例えば左側)の
前輪7はU字溝の幅が広く設定され、レール2に対して
左右方向にそれぞれ5cm程度づつ相対移動可能となっ
ている。これに対応して片側(左側)の後輪9は、図示
しないが、後輪支持ベース10の両壁間に回転自在に横
架された駆動軸に対しその長手方向に摺動自在に嵌合
し、この後輪9は、その両側に配置して駆動軸に巻装さ
れた左右のコイルスプリングにより駆動軸の長手方向中
央部にフローティング支持されており、コイルスプリン
グに抗して左右方向にそれぞれ5cm程度づつ移動可能
となっている。
上に設置された後輪駆動モータ13により減速ギヤボッ
クス14,チェーン伝動機構15を介して回転駆動され
る前記駆動軸11と共に回転するものであり、上記後輪
駆動モータ13の回転制御によって軌道式茶葉摘採機は
所定の低速で前進走行して摘採作業等を行い、その作業
終了後あるいは後述する茶葉収納袋の交換時には高速で
後退走行するようになっている。
軌道式茶葉摘採機の前進端で作動して前記後輪駆動モー
タ13の回転を停止するリミットスイッチ16(一方の
み表示)が設置され、また台車サイドフレーム6の後部
付近には、軌道式茶葉摘採機の後退端で作動して後輪駆
動モータ13の回転を一旦低下させた後に停止させる2
段階作動式のリミットスイッチ(図示されず)が設置さ
れている。
造物であり、左右の上部サイドフレーム4a,4a及び
下部サイドフレーム4b,4bにより前後に連結された
前部門型フレーム4cと後部門型フレーム4dとを有し
ている。前部門型フレーム4cの左右の縦フレーム4
e,4eの下端部は、前記左右の台車サイドフレーム
6,6の前端部に立設された前部連結支柱6a,6aに
それぞれ外嵌しており、前部連結支柱6aに複数形成さ
れた上下のピン孔(図示されず)の一つに連結ピン17
が挿通されることで、上下方向に伸縮調整自在に連結さ
れている。同様に後部門型フレーム4dの左右の縦フレ
ーム4f,4fの下端部も、左右の台車サイドフレーム
6,6の後端部に立設された後部連結支柱6b,6bに
それぞれ外嵌し、各ピン孔の一つに連結ピン17が挿通
されることで上下方向に伸縮調整自在に連結されてい
る。
縦フレーム4e,4eの上端部間に横架された横フレー
ムは、その長さ方向(左右幅方向)に伸縮自在に嵌合し
た部分横フレーム4g,4hで構成され、同様に前記後
部門型フレーム4dの左右の縦フレーム4f,4fの上
端部間に横架された横フレームは、その長さ方向(左右
幅方向)に伸縮自在に嵌合した部分横フレーム4i,4
jで構成されている。
おいて、一方の部分横フレーム4gの上面には横フレー
ム伸縮モータ20が一体接続された減速ギヤボックス2
1とベアリングケース22とが固定され、他方の部分横
フレーム4hの上面にはナット23が固定されており、
このナット23にはネジシャフト24が螺合し、その基
端部は上記ベアリングケース22に回転自在に支持され
ている。そしてネジシャフト24の基端部がジョイント
を介して上記減速ギヤボックス21の出力軸に連結され
ることで、ネジシャフト24は横フレーム伸縮モータ2
0により減速ギヤボックス21を介して回転駆動され、
このネジシャフト24の回転に伴う上記ナット23の移
動により、部分横フレーム4g,4hが相互に自動伸縮
するようになっている。
レームにおいても、一方の部分横フレーム4iの上面に
は減速ギヤボックス21とベアリングケース22とが固
定され、他方の部分横フレーム4jの上面にはナット2
3が固定されており、このナット23にはネジシャフト
24が螺合し、その基端部24aはベアリングケース2
2に回転自在に支持されている。そしてこのネジシャフ
ト24の基端部はジョイント25を介して減速ギヤボッ
クス21の出力軸に連結されている。
減速ギヤボックス21と部分横フレーム4g上の前記減
速ギヤボックス21とは、両端部にユニバーサルジョイ
ント26a(一方のみ表示)を有する連動シャフト26
を介して相互に連結されており、横フレーム伸縮モータ
20の回転により両減速ギヤボックス21,21の出力
軸が同一速度で回転駆動されるようになっている。そし
て部分横フレーム4i上の減速ギヤボックス21の出力
軸が回転駆動されることで、ネジシャフト24が回転し
て部分横フレーム4j上のナット23が移動し、部分横
フレーム4i,4jが相互に自動伸縮するのであり、こ
の自動伸縮は前記部分横フレーム4g,4hの自動伸縮
と同期して行われる。
は、前後方向に延びる左右一対の昇降フレーム27,2
7(片方のみ図示)が配置されている。この昇降フレー
ム27は、前部門型フレーム4cの縦フレーム4eの外
側面に付設されて上下方向に延びる角形断面のガイドパ
イプ28及び後部門型フレーム4dの縦フレーム4fに
案内されて昇降駆動されるもので、その前端部には、前
後上下に配置されて上記ガイドパイプ28を前後方向か
ら挟持する4つの転動輪(図示されず)が左右の支持板
30,30を介して回転自在に支持され、またその後端
部には、前後上下に配置されて後部門型フレーム4dの
縦フレーム4fを前後方向から挟持する4つの転動輪3
1が支持板32を介して回転自在に支持されている。な
お、図示省略した反対側の昇降フレーム27も同様に構
成されている。
左右方向に延びるバリカン式の茶葉摘採部38が門型フ
レーム4の直前方に配置され、その後方の門型フレーム
4の内側には、茶葉摘採部38で摘採された茶葉を収容
する茶葉袋を載置するための袋載置台39が配置された
もので、茶葉摘採部38の両端部は袋載置台39の左右
両側に立設されたサイドフレーム40,40の上部に左
右一対の支持ステー(図示されず)を介して連結支持さ
れている。摘採茶葉を収容するための構成に関しては、
後で詳しく説明する。
れぞれエンジン42とこれに駆動される送風機43とを
有するもので、一方のエンジン42に駆動されるバリカ
ン刃44は、茶樹畝の上面に沿うよう上方に湾曲して左
右方向に延びている。そしてこのバリカン刃44の上方
に配置されて上記両送風機43,43にそれぞれ接続さ
れた送風ダクト45,45は、バリカン刃44に沿って
その左右方向中央部に向かって延びており、各送風ダク
ト45,45にはバリカン刃44で刈り取られた茶葉を
後方に吹き飛ばすための送風ノズル46が長手方向に沿
って複数個接続されている。
部の直上方には、図3に示すように、ブラシ駆動モータ
47により回転駆動される回転ブラシ48が設置され、
この回転ブラシ48の後方には、図3および図6に示す
ように、中仕切板49が設置されており、バリカン刃4
4の中央部で摘採された茶葉を回転ブラシ48及び中仕
切板49により左右に振り分けるようになっている。ま
た、上記袋載置台39は、左右方向に拡縮できる構成を
備えており、軌道幅に応じて前後輪が幅方向に位置調整
されるのに合わせてバリカン刃44の刈幅に対応させる
ようになっている。
対象として、本実施例の特徴となる構成を説明すると、
次の通りである。図1において、前述した茶葉摘採部3
8は、下段に位置する袋載置台39が該当する下段の茶
葉収納部(便宜上、図1において符号50で示す)に加
えて、上段に今一つの茶葉収納部(便宜上、図1におい
て符号51で示す)が設けられている。上段の茶葉収納
部51は、下段の茶葉収納部50に位置する中仕切板4
9を境にして左右一対に設けられ、図3に示すように、
中仕切り板49を跨いだ左右位置で上面および前後面が
開放された袋受け部51Aを有している。図3におい
て、袋受け部51Aは、正面視形状が上向き凹状をな
し、その上面における前部および後部は刈幅方向に延長
された支持フレーム53,54と一体化され、側部では
支持フレーム53,54同士が連結されることで上面が
四辺の枠形状に構成され、この上面は透明板55によっ
て塞がれている。袋受け部51Aの下面には、下段の茶
葉収納部50の袋載置台39に載置される茶葉収納袋F
1(図7参照)の開口上縁が取り付けられるようになっ
ており、また、袋受け部51Aの上面に位置する支持フ
レーム54には、上部の茶葉収納部51に設けられる茶
葉収納袋F2(図7参照)の開口上縁を係止するための
フック54A(図1、図3参照)が複数設けられてい
る。
によって昇降かつ傾動可能に支持されている。つまり、
支持フレーム53,54のうち、バリカン刃44側に位
置する支持フレーム53には、図4に示すように、その
刈幅方向中央位置にシリンダ56のロッド56Aがヒン
ジ結合されている。シリンダ56はサイドフレーム4a
により支持されているバッテリ57を電源とする電動シ
リンダが用いられ、下段の茶葉収納部50に位置する袋
載置台39に立設された支柱58(図4参照)の上部に
基端部がヒンジ結合されている。一方、支持フレーム5
3に対向する支持フレーム54は、図2に示すように、
刈幅方向両端の一部が、サイドフレーム40に設けられ
ているブラケット40Aの長孔内に枢支されており、シ
リンダ56の進退動作に連動して支持フレーム53が昇
降および傾動する際の支点部とされている。つまり、シ
リンダ56のロッド56Aが伸長していないときには、
図4に示すように、上段の茶葉収納部51に位置する袋
受け部51Aが略水平となり、ロッド56Aが伸長した
場合には、図4に示すように、袋受け部51Aが茶葉摘
採装置5側に向けて移動する一方、サイドフレーム40
側に位置する支持フレーム54の枢支部を支点として下
降傾動し、袋受け部51Aが茶葉摘採装置5に対向す
る。
動距離に応じて制御されるようになっており、そのため
の構成は図5に示されている。図5は、軌道式茶葉摘採
機の駆動を始めとする各種制御を実行する制御部100
の構成を説明するためのブロック図であり、同図におい
て制御部100は、マイクロコンピュータにより主要部
が構成され、図示しないI/Oインターフェースを介し
て入力側には本実施例と関係する構成として、操作パネ
ル101、距離計102および茶葉収納袋の重量センサ
103が接続され、出力側にはシリンダ56の駆動部1
04が接続されている。操作パネル101は、図1に示
すように、サイドフレーム4aにより支持されて設けら
れており、本実施例では、1条の茶畝を対象とした移動
距離および茶葉収納袋の容量(収容可能な茶葉の重量)
を入力するための入力操作部が設けられている。上記重
量センサ103は、上下段の茶葉収納部50、51に位
置する茶葉収納袋の総重量を検知するためのものであ
り、満杯状態にあるときに信号を出力する。制御部10
0は、1条の茶畝の長さにより得られる茶葉摘採量と茶
葉収納袋の容量とから茶葉収納袋が一杯になるまでの摘
採可能な移動距離を割り出せるようになっている。この
ため、制御部100は、1条の茶畝からの茶葉摘採量と
茶葉収納袋の容量とから摘採移動量を得ることができる
マップデータが予め登録されており、入力された1条の
茶畝長さと茶葉収納袋の容量を参酌して摘採移動量を割
り出すことができるようになっている。制御部100で
は、割り出された摘採可能な移動距離に達した時点で、
シリンダ56を自動的に伸長させるための信号が出力さ
れ、上段の茶葉収納部51が茶葉摘採装置5に対面させ
られるようになっている。つまり、茶葉収納袋F2が取
り付けられる上段の茶葉収納部51に設けられているシ
リンダ56は、図4および図7において二点鎖線で示す
ように、ロッド56Aが収縮した状態で袋受け部51A
が上昇して水平に向く態位を初期態位とされている。こ
の態位では、図7に示すように、袋受け部51Aの下面
に取り付けられている下段の茶葉収納部50の茶葉収納
袋F1の開口が茶葉摘採装置5のバリカン刃44後部に
対面する。シリンダ56は、制御部100からの信号に
よってロッド56Aが伸長されると、図4および図7に
おいて実線で示すように、袋受け部51Aを下降させて
傾動させることにより下段の茶葉収納部50に位置する
茶葉収納袋F1の開口を塞いで上段の茶葉収納部51に
位置する茶葉収納袋F2の開口を茶葉摘採装置5のバリ
カン刃44後部に対面させる。
施例の場合、駆動輪9の外径と回転数とを用いて距離計
102において割り出され、その距離が上記制御部10
0において割り出された移動量に達した際に制御部10
0に信号を出力する。重量センサ103は、上下各段に
位置する茶葉袋内F1、F2が満杯になった時を警告す
るためのものであり、警告により茶葉収納袋の交換を促
す。
茶畝における摘採開始位置に茶葉摘採機が設置される
と、上段および下段の茶葉収納部50、51において茶
葉収納袋F1、F2がセットされる。上段の茶葉収納部
51に有する袋受け部51Aには茶葉収納袋F2が開口
縁をフック54A(図3参照)に係止されると共に、袋
受け部51Aの下面に下段の茶葉収納部50に位置する
茶葉収納袋F1が取り付けられ、上段および下段の各左
右位置にて4カ所にそれぞれ設けられる。
茶葉収納部50、51に設置されると、作業者により1
条の茶畝長さおよび茶葉収納袋の容量が操作パネル10
1から入力される。なお、この場合、茶葉摘採機は茶畝
の摘採開始位置にあり、シリンダ56は初期態位とされ
ているので、図7に示すように、下段の茶葉収納部50
に位置する茶葉収納袋F1の開口が茶葉摘採装置5のバ
リカン刃44の後部に対面している。操作パネル101
においてこれら情報が入力されると、制御部100で
は、図6に示す処理が実行される。図6において、制御
部100では、入力された1条の茶畝長さおよび茶袋の
容量に基づいて摘採可能な移動量が割り出される(ST
1)。摘採作業が開始されると、図7に示すように、下
段の茶葉収納部50で左右に位置する茶葉収納袋F1に
対してバリカン刃44によって摘採された茶葉が振り分
けられて収納される。茶葉摘採機が茶畝を移動すると、
その移動距離が距離計102により判別され(ST
2)、制御部100にて割り出された摘採可能な移動距
離に達すると距離計102から制御部100に信号が出
力される。制御部100では、割り出した摘採可能な移
動距離に達した場合、シリンダ56のロッド56Aを伸
長させる信号を駆動部104(図5参照)に出力する
(ST3)。
と、初期態位にあった袋受け部51Aが下降して傾動さ
せられ、図8に示すように、下段に位置する茶葉収納袋
F1の開口を塞いで上段に位置する茶葉収納袋F2を茶
葉摘採装置5のバリカン刃44後部に対面させる。これ
により、下段に位置する茶葉収納袋F1が茶葉により一
杯になっても、そのまま上段の茶葉収納袋F2に向けて
摘採された茶葉の収納が継続されることになる。
ンダ56が作動されると下段に位置する茶葉収納袋F1
から上段の茶葉収納袋F2に切り換えられて茶葉が収納
されるが、上段に位置する茶葉収納袋F2内も摘採茶葉
により満たされた場合には重量センサ103からの信号
により警告が行われ(ST4、ST5)、この時点で摘
採開始位置に戻って茶葉収納袋の交換を行うようにする
ことができる。なお、茶葉袋F1、F2が交換された時
点には、シリンダ56が初期態位に復帰させられる。ま
た、制御部100では、距離計102からの信号により
シリンダ56の態位切換が行われる際、重量センサ10
3により茶葉収納袋F1、F2の総重量を検知している
ので、茶葉収納袋F1、F2が一杯であるにも拘わら
ず、距離計102が誤動作した場合に誤って摘採作業が
継続されてしまうのを防止することができるようになっ
ている。
長さと茶葉収納袋の容量を入力するだけで自動的に茶葉
収納袋の交換が行えるので、上下各段の茶葉収納袋が摘
採茶葉で一杯になるまでは作業者が茶葉摘採装置上で袋
の取付交換作業をする必要をなくすことができ、摘採作
業に専念することができる。なお、本発明は、上記実施
例に挙げた軌道式の茶葉摘採機を対象とするだけでな
く、クローラ式簡易乗用型の摘採機を対象とすることも
可能である。
求項1乃至4記載の発明によれば、上下各段に位置する
茶葉収納袋が、予め設定された茶樹畝での摘採可能な移
動距離に応じて上段および下段側が選択されて上記刈刃
後部に開口を対面させる構成とされているので、従来の
摘採茶葉収納量に対して2倍の収納量を確保できるとと
もに、摘採可能な移動距離に達した時点で下段の茶葉収
納袋から上段の茶葉収納袋に摘採茶葉の収納方向が切り
換えられるので、茶葉収納袋を取り換えるための戻り移
動を低減できる。しかも、摘採茶葉の収納方向の切り換
えは、予め設定した摘採可能な移動距離に応じて動作す
るシリンダにより自動的に切り換えられるので、茶葉収
納袋交換のために作業者が摘採機から乗降する動作をな
くすことができる。これにより、茶葉収納袋の交換作業
に要する時間や作業負担を低減して摘採作業効率を向上
させることが可能になる。
式茶葉摘採機を示す全体の斜視図である。
る上下各段の茶葉収納部の一部を説明するための部分的
な斜視図である。
段および下段の茶葉収納部の構成を説明するための側面
図である。
御部の構成を説明するためのブロック図である。
ローチャートである。
するための側面図である。
ための側面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 茶樹畝を跨いで茶葉を摘採可能な刈刃を
備え、その刈刃により摘採された茶葉を刈刃後部に位置
する袋に収納する構成を備えた茶葉摘採機において、 上記刈刃後部にて該刈刃による刈幅中央位置を境にして
左右および上下各段にそれぞれ設けられている茶葉収納
袋を備え、 上記上下各段の左右に位置する茶葉収納袋は、予め設定
された摘採量に達したときに上段および下段が切り換え
られて上記刈刃後部に開口を対面させる構成とされてい
ることを特徴とする茶葉摘採機。 - 【請求項2】 請求項1記載の茶葉摘採機において、 上記茶葉収納袋は、上記刈刃を装備した走行台車に搭載
され、その開口部が上記刈刃により摘採された茶葉を吹
き飛ばす送風手段の後部に対面させてあることを特徴と
する茶葉摘採機。 - 【請求項3】 請求項1記載の茶葉摘採機において、 上記上段の茶葉収納袋は、その開口が伸縮可能なシリン
ダにより昇降自在に支持され、該シリンダは、上昇位置
を初期位置とし、茶葉収納袋の容量に対応する摘採量が
得られる摘採機の移動距離に達した時点で下段の茶葉収
納袋の開口を塞いだ状態に下降して上記上段側の開口を
上記刈刃に対面させることを特徴とする茶葉摘採機。 - 【請求項4】 請求項3記載の茶葉摘採機において、 上記シリンダは、制御部からの信号により下降駆動さ
れ、その制御部は、1条の茶畝の長さによって得られる
摘採量と上記茶葉収納袋の容量とにより該茶葉収納袋が
摘採茶葉で満たされるまでの摘採可能な移動距離を割り
出し、その移動距離に達した時点で上記シリンダの下降
駆動を行わせるための信号を出力することを特徴とする
茶葉摘採機。
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-
1998
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