JP2000001130A - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JP2000001130A
JP2000001130A JP16891498A JP16891498A JP2000001130A JP 2000001130 A JP2000001130 A JP 2000001130A JP 16891498 A JP16891498 A JP 16891498A JP 16891498 A JP16891498 A JP 16891498A JP 2000001130 A JP2000001130 A JP 2000001130A
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JP
Japan
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gear
differential
yaw moment
moment control
control mechanisms
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JP16891498A
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English (en)
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Akira Nakamura
晃 中村
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GKN Driveline Torque Technology KK
Original Assignee
GKN Driveline Torque Technology KK
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/06Differential gearings with gears having orbital motion
    • F16H48/08Differential gearings with gears having orbital motion comprising bevel gears

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さい旋回半径から大きい旋回半径にわたっ
て充分なヨ−モ−メント制御機能を得ながら、クラッチ
の耐久性を大幅に向上させる。 【解決手段】 エンジンの駆動力によって回転駆動され
るデフケ−ス9と、デフケ−ス9の回転をサイドギヤ2
3、25から車軸27、29側に出力する差動機構11
と、デフケ−ス9と車軸27、29側との間に配置さ
れ、変速機構33、37、35と摩擦クラッチ41、3
9とを有する急旋回用のヨ−モ−メント制御機構13
と、変速機構55、59、57と摩擦クラッチ41、3
9とを有する緩い旋回用のヨ−モ−メント制御機構15
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車体のヨ−モ−
メント制御機能を備えたデファレンシャル装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平1−182127号公報に図3の
ようなデファレンシャル装置201が記載されている。
【0003】このデファレンシャル装置201におい
て、エンジンの駆動力は入力軸203からベベルギヤ2
05、207の噛み合いによってデフケ−ス209を回
転させ、デフケ−ス209の回転は差動機構211から
車軸213、215を介して左右の車輪に分配される。
【0004】又、デフケ−ス209の回転はギヤ21
7、219からなる増速機構221を介して増速され、
カウンタ−シャフト223を回転させる。カウンタ−シ
ャフト223上には多板クラッチ225、227が配置
されており、差動機構211のサイドギヤ229、23
1はそれぞれ車軸213、215に連結されたギヤ23
3と多板クラッチ225、227側に連結されたギヤ2
35からなる減速機構237、239と多板クラッチ2
25、227とを介してカウンタ−シャフト223に連
結されている。
【0005】左側多板クラッチ225の締結を解除し、
右側多板クラッチ227を締結すると、増速機構221
と減速機構239とによって右車軸215側が増速され
ると共に、その増速分だけ差動機構211を介して左車
軸213側が減速され、車体に左旋回を促すヨ−モ−メ
ントが働く。
【0006】又、右側多板クラッチ227の締結を解除
し、左側多板クラッチ225を締結すると、増速機構2
21と減速機構237とによってによって車体に右旋回
方向のヨ−モ−メントが与えられる。
【0007】このように多板クラッチ225、227を
各別に断続すると、増速機構221と多板クラッチ22
3、227と減速機構237、239とを介して駆動ト
ルクが移動し、車両のヨ−モ−メントを制御することが
できる。
【0008】このヨ−モ−メント制御機能によって必要
な方向のヨ−モ−メントを車体に与えれば、車両の旋回
性が向上し、あるいは、直進安定性が向上する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】増速機構221と各減
速機構237、239からなる変速機構の変速比は、車
両が旋回するときに必要な回転差が発生するように設定
されている。
【0010】従って、旋回半径が大きいときは小さな変
速比で充分なヨ−モ−メント制御機能が得られるが、旋
回半径が小さいときは大きな変速比が必要になる。
【0011】ところが、変速機構の変速比を大きく設定
しておくと、旋回半径が大きいときは多板クラッチ22
3、227を大きく滑らせる必要があり、この過度の滑
りによって多板クラッチ223、227の耐久性が低下
する。
【0012】このように、クラッチの耐久性を高く保ち
ながら、小さい旋回半径から大きい旋回半径にわたって
充分なヨ−モ−メント制御機能を得ることは困難であ
る。
【0013】そこで、この発明は、小さい旋回半径から
大きい旋回半径にわたって充分なヨ−モ−メント制御機
能が得られると共に、クラッチの耐久性を大幅に向上さ
せたデファレンシャル装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1のデファレンシ
ャル装置は、エンジンの駆動力によって回転駆動される
デフケ−スと、デフケ−スの回転を一対のサイドギヤを
介して車軸側に出力する差動機構と、デフケ−スと車軸
側との間に配置された一対の変速機構及びこれら変速機
構の連結を各別に断続する一対の摩擦クラッチを有する
ヨ−モ−メント制御機構とを備えたデファレンシャル装
置であって、互いの間で変速比の異なった変速機構を有
する複数のヨ−モ−メント制御機構が用いられ、摩擦ク
ラッチの切り換えによってこれらのヨ−モ−メント制御
機構が選択的に作動することを特徴とする。
【0015】選択されたヨ−モ−メント制御機構の一側
の摩擦クラッチを締結すると、この摩擦クラッチ側変速
機構の変速比に応じて一側の車輪が、例えば、増速され
ると、その増速分の駆動トルクが差動機構を介して他側
の車輪に移動してこれを減速し、車体に一方向のヨ−モ
−メントが与えられる。
【0016】又、他側の摩擦クラッチを締結すると、こ
の摩擦クラッチ側変速機構によって他側の車輪が増速さ
れ、その増速分の駆動トルクが差動機構を介して一側の
車輪に移動してこれを減速し、車体に反対方向のヨ−モ
−メントが与えられる。
【0017】すべてのヨ−モ−メント制御機構におい
て、同様に、車体のヨ−モ−メントを制御することがで
きる。
【0018】このヨ−モ−メント制御機能により、車体
に必要な方向のヨ−モ−メントを与えれば、車体の挙動
を制御して操縦性や安定性などを大きく向上させること
ができる。
【0019】例えば、旋回走行するときに外輪側のトル
クを大きくし、旋回を促すヨ−モ−メントを与えれば、
車両の旋回性が大きく向上する。
【0020】又、悪路などで車体が蛇行する場合は、蛇
行と反対方向のヨ−モ−メントを車体に与えれば、蛇行
が収束し、安定性と直進性とが向上する。
【0021】これに加えて、本発明のデファレンシャル
装置では、変速機構及び摩擦クラッチなどからなるヨ−
モ−メント制御機構を複数組用いたことにより、車両の
旋回半径に応じて各組の変速機構に異なった変速比を与
えることが可能になった。
【0022】このように、各ヨ−モ−メント制御機構の
変速機構がそれぞれの旋回半径に対応する適正な変速比
に設定されているから、これらのヨ−モ−メント制御機
構を切り換えて選択的に作動させることにより、従来例
と異なって、摩擦クラッチに過度な滑りを与える必要が
なくなる。
【0023】こうして、小さい旋回半径から大きい旋回
半径にわたって充分なヨ−モ−メント制御機能が得られ
ると共に、摩擦クラッチの耐久性が高く保たれる。
【0024】なお、変速機構は、変速ギヤ組の他に、例
えば、変速機能を持ったベルト伝動機構やチェ−ン伝動
機構でもよい。
【0025】請求項2の発明は、請求項1記載のデファ
レンシャル装置であって、ヨ−モ−メント制御機構が、
2組用いられており、一方の変速機構が、車両の小さい
旋回半径に応じた変速比に設定され、他方の変速機構
が、車両の大きい旋回半径に応じた変速比に設定されて
いることを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得
る。
【0026】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載のデファレンシャル装置であって、各ヨ−モ−メン
ト制御機構の変速機構が、デフケ−ス側ギヤと摩擦クラ
ッチ側ギヤからなる第1のギヤ組と、それぞれが摩擦ク
ラッチ側ギヤとサイドギヤ側ギヤからなる一対の第2ギ
ヤ組とからなり、各ヨ−モ−メント制御機構の内部で第
2ギヤ組の摩擦クラッチ側ギヤに同一のギヤが用いら
れ、各ヨ−モ−メント制御機構の間で第2ギヤ組のサイ
ドギヤ側ギヤに同一のギヤが用いられていることを特徴
とし、請求項1又は請求項2の構成と同等の効果を得
る。
【0027】これに加えて、各ヨ−モ−メント制御機構
の内部で第2ギヤ組の摩擦クラッチ側ギヤに同一のギヤ
を用い、各ヨ−モ−メント制御機構の間で第2ギヤ組の
サイドギヤ側ギヤに同一のギヤを用いたことによって、
最小種類のギヤで、低コストに、上記のような効果が得
られる。
【0028】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であっ
て、各ヨ−モ−メント制御機構において、両方の車軸側
に、変速機構と摩擦クラッチがそれぞれ配置されている
ことを特徴とし、請求項1乃至請求項3のいずれかと同
等の効果を得る。
【0029】これに加えて、各ヨ−モ−メント制御機構
で、両方の車軸側にそれぞれの変速機構と摩擦クラッチ
とを配置した構成は、デファレンシャル装置の軸方向の
重量バランスがとり易く、振動を防止し易い。
【0030】又、このように、軸方向の重量バランスの
崩れを防止する効果は、ヨ−モ−メント制御機構を複数
組用いた本発明のデファレンシャル装置において特に大
きい。
【0031】
【発明の実施の形態】図1と図2によって本発明の一実
施形態を説明する。各図はこの実施形態のリヤデフ1
(デファレンシャル装置)を示しており、このリヤデフ
1は請求項1、2、3、4の特徴を備えている。なお、
左右の方向はリヤデフ1を用いた車両及び図1での左右
の方向であり、符号を与えていない部材等は図示されて
いない。
【0032】リヤデフ1は車体の前部にエンジンを縦置
き配置した後輪駆動車(FR車)に用いられている。
【0033】図1に示したように、リヤデフ1は、ドラ
イブピニオンシャフト3、ドライブピニオンギヤ5、リ
ングギヤ7、デフケ−ス9、ベベルギヤ式の差動機構1
1、2組のヨ−モ−メント制御機構13、15などから
構成されている。
【0034】リヤデフ1はデフキャリヤ17の内部に配
置されており、デフケ−ス9はベアリングを介してデフ
キャリヤ17に支承されている。又、デフキャリヤ17
にはオイル溜りが設けられている。
【0035】ドライブピニオンシャフト3は継ぎ手とプ
ロペラシャフトなどを介してトランスミッション側に連
結されており、ドライブピニオンギヤ5はドライブピニ
オンシャフト3の後端に形成されている。
【0036】リングギヤ7はデフケ−ス9に固定されて
おり、ドライブピニオンギヤ5と噛み合っている。
【0037】差動機構11は、デフケ−ス9に固定され
たピニオンシャフト19と、各ピニオンシャフト19上
に支承されたピニオンギヤ21と、左右からピニオンギ
ヤ21と噛み合った出力側のサイドギヤ23、25から
構成されている。
【0038】デフキャリヤ17には左右の後輪側に連結
された車軸27、29が貫入しており、これらの車軸2
7、29はそれぞれサイドギヤ23、25に連結されて
いる。
【0039】エンジンの駆動力はトランスミッションか
らプロペラシャフト、ドライブピニオンギヤ5、リング
ギヤ7などを介してデフケ−ス9を回転駆動する。
【0040】デフケ−ス9の回転はピニオンシャフト1
9からピニオンギヤ21を介してサイドギヤ23、25
に分配され、車軸27、29を介して左右の後輪に伝達
される。
【0041】又、車両が悪路などを走行中に、後輪間に
駆動抵抗差が生じると、エンジンの駆動力はピニオンギ
ヤ21の自転によって左右の後輪に差動分配される。
【0042】ヨ−モ−メント制御機構13は、カウンタ
−シャフト31、第1のギヤ組33及び第2のギヤ組3
5、37(変速機構)、多板クラッチ39、41(摩擦
クラッチ)、多板クラッチ39、41をそれぞれ押圧す
る一対の油圧アクチュエ−タなどから構成されており、
これらの油圧アクチュエ−タはコントロ−ラによって操
作される。
【0043】カウンタ−シャフト31はデフケ−ス9と
平行に配置されており、第1のギヤ組33はカウンタ−
シャフト31に固定されたギヤ43と、デフケ−ス9に
固定されたギヤ45とによって構成されている。
【0044】多板クラッチ39、41は、それぞれカウ
ンタ−シャフト31とクラッチハウジング47との間に
配置されている。
【0045】第2のギヤ組35、37は、多板クラッチ
39、41のクラッチハウジング47に固定されたギヤ
49、49と、車軸27、29に固定されたギヤ51、
51とによってそれぞれ構成されている。
【0046】又、ヨ−モ−メント制御機構15は、カウ
ンタ−シャフト53、第1のギヤ組55及び第2のギヤ
組57、59(変速機構)、多板クラッチ39、41、
多板クラッチ39、41をそれぞれ押圧する一対の油圧
アクチュエ−タなどから構成されており、これらの油圧
アクチュエ−タはコントロ−ラによって操作される。
【0047】カウンタ−シャフト53はデフケ−ス9と
平行に配置されており、第1のギヤ組55はカウンタ−
シャフト53に固定されたギヤ61と、デフケ−ス9に
固定されたギヤ45とによって構成されている。
【0048】多板クラッチ39、41は、それぞれカウ
ンタ−シャフト53とクラッチハウジング47との間に
配置されている。
【0049】第2のギヤ組57、59は、クラッチハウ
ジング47に固定されたギヤ63、63と、車軸27、
29に固定されたギヤ51、51とによってそれぞれ構
成されている。
【0050】リヤデフ1では、ギヤ組35、37のギヤ
49、49の歯数Z1=Z4は40枚であり、ギヤ5
1、51の歯数Z2=Z5は60枚である。又、ギヤ組
57、59のギヤ63、63の歯数Z3=Z6は80枚
である。又、ギヤ43、54、61の歯数Z7、8、9
はそれぞれ35、65、75枚である。
【0051】このように、各ギヤの歯数は、Z1=Z4
<Z3=Z6、及び、Z2=Z5の範囲から選択されて
いる。
【0052】ヨ−モ−メント制御機構13において、デ
フケ−ス9及び車軸27、29側からカウンタ−シャフ
ト31側へのギヤ組33とギヤ組35、37の変速比は
それぞれ0.54と0.67になる。
【0053】又、ヨ−モ−メント制御機構15では、デ
フケ−ス9及び車軸27、29側からカウンタ−シャフ
ト31側へのギヤ組55とギヤ組57、59の変速比は
それぞれ1.15と1.33になる。
【0054】このように、ヨ−モ−メント制御機構1
3、15は互いに異なった変速比に設定されている。
【0055】ヨ−モ−メント制御機構13、15の各油
圧アクチュエ−タはエンジン駆動のオイルポンプから送
られる油圧によって作動し、左右の多板クラッチ41、
39をそれぞれ押圧して締結させる。
【0056】コントロ−ラは、車両の旋回半径が設定値
より小さいとき(急旋回)はヨ−モ−メント制御機構1
3を選択し、旋回半径が設定値を超えたとき(緩い旋
回)はヨ−モ−メント制御機構15を選択すると共に、
選択されたヨ−モ−メント制御機構13、15におい
て、多板クラッチ41、39を旋回方向、走行条件、路
面状態などに応じて各別に断続すると共に、締結した多
板クラッチ41、39の締結力を制御する。
【0057】いずれのヨ−モ−メント制御機構13、1
5においても、例えば、左側の多板クラッチ41を締結
し、右側の多板クラッチ39の締結を解除したとき、ギ
ヤ組33、37、あるいは、ギヤ組55、59の変速機
能によって車軸27(左後輪)が増速されると、その増
速分だけの駆動トルクが差動機構11から車軸29に移
動して右後輪を減速し、車体に右旋回方向のヨ−モ−メ
ントが与えられる。
【0058】又、右側の多板クラッチ39を締結し、左
側の多板クラッチ41の締結を解除すると、ギヤ組3
3、35、あるいは、ギヤ組55、57の変速機能によ
って車軸29(右後輪)が増速され、左後輪が減速され
て、車体に左旋回方向のヨ−モ−メントが与えられる。
【0059】そこで、車両が右旋回をするときは車体に
右旋回方向のヨ−モ−メントを与え、左旋回のときは右
旋回方向のヨ−モ−メントを与えれば車両の旋回性が大
きく向上する。
【0060】又、悪路などで車体が蛇行する場合は、同
様に、多板クラッチ41、39を切り換え操作し、蛇行
と反対方向のヨ−モ−メントを車体に与えることによっ
て、蛇行を収束し、直進性と安定性とを向上させること
ができる。
【0061】又、多板クラッチ39、41の締結力を制
御しこれらを適度に滑らせれば、移動トルクが変わり、
ヨ−モ−メントを調整することができるから、走行中の
諸条件の変化に応じて車体の旋回性、直進性、安定性な
どを精密に制御することができる。
【0062】又、全多板クラッチ41、39の締結を解
除すると、両ヨ−モ−メント制御機構13、15の機能
が停止する。
【0063】こうして、リヤデフ1が構成されている。
【0064】上記のように、リヤデフ1では、一方のヨ
−モ−メント制御機構13は旋回半径が小さい急旋回の
際に必要な大きい回転差が得られるように変速比が設定
されており、他方のヨ−モ−メント制御機構15は旋回
半径の大きい緩い旋回の際に適度な回転差が得られるよ
うに変速比が設定されている。
【0065】従って、小さい旋回半径から大きい旋回半
径にわたって充分なヨ−モ−メント制御機能が得られ
る。
【0066】又、急旋回用のヨ−モ−メント制御機構1
3を緩い旋回の際に用いないから、従来例と異なって、
ヨ−モ−メント制御機構13の多板クラッチ39、41
を過度に滑らせる必要がなくなり、耐久性が大きく向上
する。
【0067】又、ヨ−モ−メント制御機構13ではギヤ
組35、37のギヤ49に同一のギヤを用い、ヨ−モ−
メント制御機構15ではギヤ組57、59のギヤ63に
同一のギヤを用いると共に、各ヨ−モ−メント制御機構
13、15のギヤ組35、37とギヤ組57、59の間
でギヤ51に同一のギヤを用いたから、ギヤの種類が最
小になり、それだけコストが低減される。
【0068】又、リヤデフ1のように、各ヨ−モ−メン
ト制御機構13、15で、両方の車軸27、29側にギ
ヤ組37、35とギヤ組59、57と多板クラッチ4
1、39とを各別に配置した構成は、軸方向の重量バラ
ンスがとり易く、振動を防止し易い。
【0069】又、このように軸方向の重量バランスの崩
れを防止する効果は、2組のヨ−モ−メント制御機構1
3、15を用いたリヤデフ1において特に大きい。
【0070】なお、本発明において、差動機構はベベル
ギヤ式の差動機構に限らず、例えば、プラネタリ−ギヤ
式の差動機構、デフケ−スの収容孔に支承されたピニオ
ンギヤを介してサイドギヤを連結した差動機構、ウォ−
ムギヤを用いた差動機構などでもよい。
【0071】又、必要ならば、3組以上のヨ−モ−メン
ト制御機構を用いてもよい。
【0072】又、変速機構は、変速ギヤ組に限らず、例
えば、変速機能を持ったベルト伝動機構やチェ−ン伝動
機構でもよい。
【0073】
【発明の効果】請求項1のデファレンシャル装置は、ヨ
−モ−メント制御機構を複数組備え、各組の変速機構に
車両の旋回半径に応じた適正な変速比を与えたことによ
り、小さい旋回半径から大きい旋回半径にわたって充分
なヨ−モ−メント制御機能が得られると共に、摩擦クラ
ッチの耐久性が大幅に向上する。
【0074】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得る。
【0075】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の構成と同等の効果を得ると共に、最小種類のギヤで、
低コストに構成できる。
【0076】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかと同等の効果を得ると共に、各ヨ−モ−メン
ト制御機構で、両方の車軸側に変速機構と摩擦クラッチ
を配置するこの構成は、デファレンシャル装置の軸方向
の重量バランスがとり易く、振動を防止し易い。
【0077】又、軸方向の重量バランスの崩れを防止で
きる効果は、ヨ−モ−メント制御機構を複数組用いた本
発明のデファレンシャル装置において特に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すスケルトン機構図で
ある。
【図2】図1の実施形態を側面から見たスケルトン機構
図である。
【図3】従来例のスケルトン機構図である。
【符号の説明】
1 リヤデフ(デファレンシャル装置) 9 デフケ−ス 11 ベベルギヤ式の差動機構 13、15 ヨ−モ−メント制御機構 23、25 出力側サイドギヤ 27、29 車軸 33、55 第1のギヤ組(変速機構) 35、37、57、59 第2のギヤ組(変速機構) 39、41 多板クラッチ(摩擦クラッチ) 49 同一のギヤ 51 同一のギヤ 63 同一のギヤ
フロントページの続き Fターム(参考) 3D036 GA05 GA38 GA40 GA41 GB08 GB09 GC03 GD02 GD04 GE04 GG41 GH03 GH05 GH16 GH17 GH18 GH20 GH23 GJ01 3J027 FA19 FA34 FA41 FB02 HA01 HB07 HB09 HB11 HE05 HF16 HG03 HH01 HH02 HH04 HH06 HH13 HH20 HK50

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力によって回転駆動され
    るデフケ−スと、デフケ−スの回転を一対のサイドギヤ
    を介して車軸側に出力する差動機構と、デフケ−スと車
    軸側との間に配置された一対の変速機構及びこれら変速
    機構の連結を各別に断続する一対の摩擦クラッチを有す
    るヨ−モ−メント制御機構とを備えたデファレンシャル
    装置であって、互いの間で変速比の異なった変速機構を
    有する複数のヨ−モ−メント制御機構が用いられ、摩擦
    クラッチの切り換えによってこれらのヨ−モ−メント制
    御機構が選択的に作動することを特徴とするデファレン
    シャル装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、ヨ−モ−
    メント制御機構が、2組用いられており、一方の変速機
    構が、車両の小さい旋回半径に応じた変速比に設定さ
    れ、他方の変速機構が、車両の大きい旋回半径に応じた
    変速比に設定されていることを特徴とするデファレンシ
    ャル装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、各ヨ−モ−メント制御機構の変速機構が、デフケ−
    ス側ギヤと摩擦クラッチ側ギヤからなる第1のギヤ組
    と、それぞれが摩擦クラッチ側ギヤとサイドギヤ側ギヤ
    からなる一対の第2ギヤ組とからなり、各ヨ−モ−メン
    ト制御機構の内部で第2ギヤ組の摩擦クラッチ側ギヤに
    同一のギヤが用いられ、各ヨ−モ−メント制御機構の間
    で第2ギヤ組のサイドギヤ側ギヤに同一のギヤが用いら
    れていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の発明であって、各ヨ−モ−メント制御機構におい
    て、両方の車軸側に、変速機構と摩擦クラッチがそれぞ
    れ配置されていることを特徴とするデファレンシャル装
    置。
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