JPH057227B2 - - Google Patents

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JPH057227B2
JPH057227B2 JP56501436A JP50143681A JPH057227B2 JP H057227 B2 JPH057227 B2 JP H057227B2 JP 56501436 A JP56501436 A JP 56501436A JP 50143681 A JP50143681 A JP 50143681A JP H057227 B2 JPH057227 B2 JP H057227B2
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hydraulic
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mechanical
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Buradorei Oribaa Riido
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Publication of JPH057227B2 publication Critical patent/JPH057227B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D11/00Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like
    • B62D11/02Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides
    • B62D11/06Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides by means of a single main power source
    • B62D11/10Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides by means of a single main power source using gearings with differential power outputs on opposite sides, e.g. twin-differential or epicyclic gears
    • B62D11/14Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides by means of a single main power source using gearings with differential power outputs on opposite sides, e.g. twin-differential or epicyclic gears differential power outputs being effected by additional power supply to one side, e.g. power originating from secondary power source
    • B62D11/18Steering non-deflectable wheels; Steering endless tracks or the like by differentially driving ground-engaging elements on opposite vehicle sides by means of a single main power source using gearings with differential power outputs on opposite sides, e.g. twin-differential or epicyclic gears differential power outputs being effected by additional power supply to one side, e.g. power originating from secondary power source the additional power supply being supplied hydraulically
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H47/00Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing
    • F16H47/02Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing the fluid gearing being of the volumetric type
    • F16H47/04Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing the fluid gearing being of the volumetric type the mechanical gearing being of the type with members having orbital motion
    • F16H2047/045Combinations of mechanical gearing with fluid clutches or fluid gearing the fluid gearing being of the volumetric type the mechanical gearing being of the type with members having orbital motion the fluid gearing comprising a plurality of pumps or motors

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、軌道敷設車両またはスキツド操向式
車両の駆動(推進)とかじ取り用の同期シフト伝
動装置に関し、具体的には、連続可変油圧駆動
(出力速度)と、一定の機械的駆動(出力速度)
とを有する伝動装置が、クラツチまたはブレーキ
の選択的操作により、複数の別々の油圧的、油
圧・機械的または機械的要素によつて作動し、か
じ取が、一つ以上の油圧装置を用いて左右出力間
に速度差を与えることによつて行われる油圧・機
械式推進・かじ取り伝動装置に関する。
[従来の技術] 従来の伝動装置には、米国特許第3815698号
(以下「リード」という。)に開示されている同
期シフト多範囲油圧・機械式かじ取り伝動装置が
ある。リードは、第1速度範囲(いわゆる低速
範囲)では、油圧的推進力のみを使用し、第2速
度範囲では油圧的推進力と機械的推進力を遊星歯
車装置により組合せて伝動装置全体の速度を変化
させ、第3速度範囲では、油圧的推進力に機械的
推進力をクラツチにて直接上乗せする、換言すれ
ば機械的推進力がクラツチにて一定増速入力とし
て、油圧的推進力に加わる構成となつている。従
つて、第1速度範囲と第3速度範囲では、油圧的
推進力による伝動装置全体の速度変化傾向が同じ
である。
この態様を示したのが図7で、あや目陰影付き
の線(図7は、698で表示)である。図7の縦軸
は、油圧装置の出力速度であり、横軸は、伝動装
置全体の出力速度である。単位は両者ともRPM
である。なお、図7では、本発明及び米国特許第
3596535号の線図も併せて示す(本発明及び535で
表示)。
図7で示す折線の傾斜は、後で説明するよう
に、トルク比あるいは速度比を表わす。前述のよ
うに、リードは、第3速度範囲(いわゆる高速
範囲)において、折線の傾斜、即ちトルク比(速
度比)が第1速度範囲(低速範囲)と同一である
ため第3速度範囲が比較的小さく、高速範囲での
速度コントロールが円滑でない問題点があつた。
他の先行技術として、米国特許第3861240号
(以下「ノランとリード」という。)に開示されて
いる伝動装置がある。
ノランとリードは、第3速度範囲(いわゆる高
速範囲)において、トルク比が第1速度範囲(低
速範囲)より低く、低速域から高速域にかけてト
ルク比が、徐々に低下する傾きにある。この点で
リードの問題点である第3速度範囲のトルク比
が比較的大きい点は解消されている。
しかし、ノランとリードは、各速度範囲にクラ
ツチアセンブリを使用している点で、複雑な機構
になつている。
さらに、ノランとリードの伝動装置とかじ取り
装置は各々独立であつて、伝動装置はかじ取りが
できない。例えば後輪で駆動すれば、前輪でかじ
取りされ、前輪で駆動すれば、後輪でかじ取りを
することになる。従つて駆動出力軸は一つのみ
で、リードの如く、左右に出力軸を持たない構
成であり、油圧コンポネントも一つである。(「ノ
ランとリード」では、ユニツト2で表示)。ノラ
ンとリードは、かじ取りが伝動出力軸と分離して
いるので、例えば駆動する後輪と無関係に前輪で
かじ取りをし、走行の安全性が劣るという問題点
がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、推進・かじ取り併用伝動装置におい
て、各前進速度範囲に対して、別々のトルク比を
設けると共に、前進速度範囲の低い方から高い方
に向かつてトルク比を漸減させることを目的とす
る。
本発明は、二つの油圧装置と遊星歯車装置等に
より、リードの利点であるかじ取りと駆動伝動
の併用を可能とさせつつ、リードで解決されな
かつた問題点を解決する。すなわち第3速度範囲
のトルク比を小さくして、換言すれば図7の折線
の傾斜を小さくして、速度比を大きくする、換言
すれば第3速度範囲を広くする手段を提供するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は下記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)の構成を有す
る推進・かじ取り併用油圧・機械的伝動装置であ
る。
(a) 入力駆動装置、 (b) 第1の要素、第2の要素及び第3の要素をそ
れぞれ有すると共に第1の要素に取り付けた出
力軸をそれぞれ有する右側および左側出力歯車
装置、 (c) 前記入力駆動装置に応動する入力部材と、右
側および左側出力部材と、入力部材により駆動
され、推進およびかじ取りのために独立的制御
される可変速度で前記右側および左側出力部材
を油圧的に駆動する油圧手段と、第3出力部材
と、前記右側および左側出力部材の速度の平均
の速度で前記第3出力部材を油圧的に駆動する
手段とを含み、従つて、右側および左側出力部
材と第3出力部材の出力を推進に用いること
と、前記右側および左側出力部材間の速度差を
かじ取りに用いることが可能である油圧装置、 (d) 前記油圧装置の前記右側および左側出力部材
をそれぞれ前記右側および左側出力歯車装置の
第2の要素に連結するようになつている機械的
手段、および (e) 前記入力駆動装置と、前記油圧装置の前記第
3出力部材と、前記右側および左側出力歯車装
置の第3の要素とを相互に連結する機械的歯車
列。
本発明は、以上の構成において、前記機械的歯
車列は、選択的に2つの相異なる油圧・機械的駆
動速度を発生することができ、且つ、選択された
1つの該駆動速度を前記出力歯車装置の第3の要
素に伝えるために、複数の減速および差動歯車構
成要素と、該減速および差動歯車構成要素を少な
くとも2つの異なる組み合わせで選択的に作動さ
せる手段とを含み、これにより、該油圧・機械的
伝動装置が2つの相異なる油圧・機械的速度範囲
(実施例では、第2速度範囲と第3速度範囲)に
おいて作動するようになるか、あるいは、前記第
3の要素を不動にして前記機械的歯車列を鎖錠す
ることにより、該油圧・機械的伝動装置が前記油
圧・機械的速度範囲とは別の、油圧装置のみで駆
動される速度範囲(実施例では、低速範囲)で作
動するように構成される。
[作用] 本発明では、第1速度範囲、第2速度範囲、第
3速度範囲の各速度範囲において、かじ取りと推
進(駆動)出力とが併用できる。また、各速度範
囲のシフトが同期し、円滑に行われる。更に前記
2つの相異なる油圧・機械的速度範囲は、前記右
側および左側出力部材と前記出力軸の間の(推
進)トルク比をそれぞれ別個に有し、両(推進)
トルク比は、前記歯車列が鎖錠されたときの前記
油圧装置の右側および左側出力部材と前記出力歯
車装置の出力軸の間のトルク比とは異なつてい
る。この手段により、第1速度範囲と第3速度範
囲では異なるトルク比になり、第3速度範囲のト
ルク比を小さくできる。従つて、本発明の目的で
ある第3速度範囲をより高速にまで広げることが
できる。
本発明の油圧・機械的伝動装置は、前記減速お
よび差動歯車構成要素によつて発生した前記の2
つ相異なる油圧・機械的速度範囲の一方では、油
圧・機械的駆動速度が前記右側および左側出力部
材の前記平均速度の正関数で、前記油圧・機械的
速度範囲の他方では、油圧・機械的駆動速度が前
記平均速度の逆関数となる。
また、2つの相異なる駆動速度を発生する前記
減速および差動歯車構成要素が中心線について同
軸になつている構成もとれる。更に、上記構成で
あつて、前記中心線と前記油圧装置と前記出力歯
車装置の前記出力軸とを単一軸線上に配列した場
合又は前記中心線が前記油圧装置と前記出力軸の
軸線から平行になつて離れている場合も可能であ
る。
[実施例] 本発明の内容を明確にするために本願実施例と
関連させて用語の説明をする。
「油圧装置」とは油圧のみで駆動する駆動手段
をいい、1対の油圧ポンプ・モータユニツト2
1,22を有し、歯車29と、遊星歯車セツト2
7と、軸23、軸24、軸25と、ブレーキと
が関連する。油圧装置2の出力部材は、軸25、
キヤリア27cを有する。なお、油圧装置には、
油圧的かじ取り機能が含まれている。
「トルク比」とは、油圧装置の出力トルクに対
する伝動装置全体の出力トルクの比をいうが、伝
動装置全体の出力速度変化に対する油圧装置の出
力速度変化の比として定義することができる。
「速度比」とは、油圧装置の出力速度変化に対
する伝動装置全体の出力速度変化の比をいい、ト
ルク比の逆関数である。
「入力駆動装置」は、入力歯車列を有する。入
力歯車列は、第2、第3の歯車列に対し、第1の
歯車列といえる。
油圧装置2の「第3出力部材」は、遊星歯車セ
ツト27の輪歯車27rを有する。第3出力部材
に対し右側および左側出力部材27c,25が第
1及び第2出力部材といえる。
油圧装置の第3出力部材を右側および左側出力
部材の速度の平均の速度で駆動する手段は、遊星
歯車装置で構成される。遊星歯車装置の太陽歯車
とキヤリアに入つた入力は輪歯車からの平均化さ
れた出力となる。
出力歯車装置の「第1の要素」は、出力歯車装
置3のキヤリア31cを有する。「第2の要素」
は、出力歯車装置の太陽歯車31sを有する。
「第3の要素」は、出力歯車装置の輪歯車31r
を有する。
油圧装置の右側および左側出力部材をそれぞれ
右側および左側出力歯車装置の第2の要素に連結
する機械的手段は、軸23,24を有する。
「第2の歯車列」は、単主軸線形の場合は、外
側遊星歯車セツト41と内側遊星歯車セツト42
とブレーキを有する。また、複主軸線形の場合
は、遊星歯車セツト51とブレーキを有する。
「第3の歯車列」は、単主軸線形の場合は、遊
星歯車セツト61とクラツチを有する。また、
複主軸線形の場合は、遊星歯車セツト71とクラ
ツチを有する。
「第1速度範囲」とは、出力歯車装置3のブレ
ーキが作動する場合の車両の速度範囲を表わ
す。換言すれば、低速範囲である。
「第2速度範囲」とは、単主軸線形の場合は、
第2の歯車列4のブレーキが作動する車輛の速
度範囲を表わす。この場合ブレーキは解放され
ている。換言すれば中速範囲である。
「第3速度範囲」とは、単主軸線形の場合は、
第3の歯車列6のクラツチが作動し、ブレーキ
、ブレーキが解放されている車輛の速度範囲
を表わす。換言すれば、高速範囲である。
「第4速度範囲」とは、本発明には無いが、第
3速度範囲より高速な範囲である。
(かじ取り伝動装置の基本的構成) 本発明の油圧・機械式かじ取り伝動装置の基本
的構成は、歯車列などの諸コンポネントを示す参
照符号がそれぞれ同一および等価コンポネントを
表す添付図面の第1図ないし第5図に示すような
諸コンポネントで構成され、入力駆動装置の入力
歯車列1と、第1速度範囲およびかじ取り機構2
と、出力(差動)歯車機構3と、2つの追加的な
油圧・機械的速度範囲用の機械的歯車列4,5,
6,7とを含む。
入力歯車列1は油圧手段21,22と、機械的
歯車列とに同時にパワーを供給する。無限可変ポ
ンプユニツトAとモータユニツトBを用いる油圧
手段は前進全速から後退全速までの速度範囲にわ
たつて油圧出力を発生し得る。油圧出力自体は出
力(差動)歯車装置3を介して両出力軸に導かれ
て第1速度範囲をもたらし、これはまた、モータ
ユニツトBのモータB1およびB2の間に速度差
が生ずるようにポンプユニツトAのポンプA1お
よびA2の容量を相違させることによつてかじ取
りをなす。
歯車列4,5,6,7は入力歯車列1と油圧装
置2の両方から入力を受け、出力(差動)歯車装
置3に別の入力を加え、こうして、油圧による第
1速度範囲より順に高速の複数の速度範囲をもた
らす。
各追加の速度範囲においてもかじ取は油圧ポン
プユニツトAのポンプA1およびA2の間の容量
差設定によつてなされる。すなわち、この設定に
よつてモータユニツトBのモータB1およびB2
は出力歯車装置3への速度差入力を発してかじ取
効果を生ずる。この効果は、伝動装置が作動して
いる範囲とは無関係である。
この特定伝動装置の独特な特性は、(1)モータユ
ニツトBの平均速度を油圧装置から追加の速度範
囲用歯車列への入力として用い、こうして各追加
の速度範囲内の推進を、油圧的に発生した舵取速
度差の結果生ずる速度変動から完全に分離するこ
とと、(2)モータユニツトBの平均速度を油圧・機
械的速度範囲の油圧入力として利用することによ
り、各油圧・機械的速度範囲の間において速度比
(トルク比)を互いに無関係にすることである。
例示してないが簡略に述べると、第1速度範囲の
トルク比はまた、第1速度範囲における推進のた
めにモータユニツトBのモータB1およびB2を
個々に用いるのではなくそれらの平均を用いるこ
とによつてかじ取りトルクとは無関係にされ得
る。
(実施例 1) 単主軸線形実施例について説明する。本発明は
第1図と第3図に示すように主要コンポネントを
単一軸線上に配設した実施例である。両図は次の
点で相異なる。すなわち、第1図の実施例は完全
リバーシング伝動装置であるのに対して、第3図
の実施例はそうではなく、単一のリバースおよび
第1速度範囲を用い、そして第2速度範囲と第3
速度範囲は単に前進速度範囲である。
「完全(full)リバーシング」とは、複数の速
度範囲を車両の前方推進、逆推進のいずれにも用
い得ることを意味する。「不完全リバーシング」
とは、通常、逆推進に用い得る速度範囲が一つし
かないことを意味する。
第1図と第3図の実施例では、油圧式の推進お
よびかじ取り用機構(油圧装置)2と、出力(差
動)歯車装置3と、第2の歯車列4と、第3の歯
車列6とから成る主要コンポネントがすべて伝動
装置主軸線上に整列しており、この主軸線は出力
軸33,34と、これらの主要コンポネントを貫
通する中心軸23,25とによつて定められてい
る。また、クロスシヤフト36と入力歯車列1と
によつて定められた副軸線が存在する。
(入力歯車列) 第1図に示す本発明の単一主軸線形実施例にお
ける入力駆動装置である入力歯車列1は、かさ歯
車11を駆動する入力軸10を含む。かさ歯車1
1は2個のかさ形クラツチ歯車12,13を駆動
し、各クラツチ歯車はクラツチ機構14,15を
担持する。各クラツチ機構はFまたはRで表さ
れ、Fは前進、Rは逆進すなわち後退を意味す
る。
この実施例における入力歯車列はまた中空軸1
6を含み、この軸は入力部材である2個のクラツ
チ要素17と伝達歯車18,19を担持する。両
伝達歯車は入力を他のコンポネントに伝達するた
めに用いられ、伝達歯車18は油圧装置2を駆動
し、伝達歯車19は第2の歯車列4および第3の
歯車列6に機械的駆動入力を供給する。
伝達歯車18,19は前進用クラツチ14と後
退用クラツチ15のいずれを係合したかによつて
定まる方向と同じ方向に駆動する。これは完全リ
バーシング方式である。すなわち、後退作動の場
合に伝動装置の全コンポネントの回転方向が前進
の場合の回転方向とは逆である点を除き、全コン
ポネントは各方向において同様に作動する。
改変された入力歯車列1は第2図に示す。これ
もまた伝動装置を完全リバーシング式にするもの
であるが、第2および第3の歯車列4,6への機
械的入力だけの運動方向を逆にし、そして機械的
歯車列の機械的逆転と共に油圧装置の固有可逆性
を利用することによつて完全リバーシングを達成
する。
入力歯車列のこの代替例では、構成部は次の点
を除いて同じである。すなわち、伝達歯車18は
追加中空軸116によつて、中空軸16にではな
く、かさ形クラツチ歯車12に連結されている。
この相違の結果、伝達歯車18、従つて、油圧装
置2への入力は常に前進回転方向をとり、逆クラ
ツチ15を働かせても伝達歯車19と機械的歯車
列装置4,6のように逆転することはない。
第3図に示す実施例は第1図に示した伝動装置
と大体同じであるが、不完全リバーシング式であ
り、従つて、単一の油圧的な第1およびリバース
速度範囲と、2つの油圧・機械的な追加前進速度
範囲とを有する。
この違いは、入力歯車列1が入力軸10と、か
さ歯車11と、軸112を駆動する追加かさ歯車
111と、軸112によつて駆動される両伝達歯
車18,19だけを含むという事実によるもので
ある。
また、クロスシヤフト伝達歯車37,38付き
のクロスシヤフト36が入力歯車の軸線から離れ
た他の副軸線上に配置されている。この後者のク
ロスシヤフト位置の特徴は任意に選択可能であ
り、ユニツト化の融通性を示すもので、限定的な
ものではなく、クロスシヤフトを第1図の実施例
と同様に中空軸112の内側に配置してもよい。
(油圧的なかじ取りと駆動) 第1図と第3図に示す本発明の実施例は、少な
くとも油圧ポンプユニツトAが無限可変容量を有
するような任意の両立し得る一対の油圧ポンプ・
モータユニツト21,22を用いて設け得るもの
であるが、本発明の最善と考えられる実施態様
は、米国特許第3815698号(リード)の第2図
と第3図に開示してあるようなボールピストン形
油圧装置を用いることによるものである。
従つて、第1図と第3図に示した油圧装置2
は、歯車29によつて入力歯車列に連結された可
変容量形の容積式ボールピストンポンプA1,A
2と、定容量形の容積式モータB1,B2とで構
成され、各モータB1,B2はそれぞれの油圧ポ
ンプA1,A2と閉油圧サイクル関係にあり、こ
れにより両モータB1,B2は両ポンプA1,A
2の容量に応じて両方向において無限可変速度で
回転し得る。
モータユニツトBは出力歯車装置3に連結され
ている。すなわち、モータB2は軸24により直
結され、モータB1は遊星歯車セツト27に介し
て軸23により連結されている。モータユニツト
Aの押しのけ量を変えることにより、軸23,2
4は、互いに独立的または一斉に、一方向の最高
速度から他方向の最高速度までの無限可変速度で
駆動され得る。
各油圧装置から伸びる軸23,24は、それぞ
れの油圧モータB1,B2の出力速度を出力歯車
装置3のそれぞれの遊星歯車セツト31,32の
太陽歯車に伝達する。
便宜上と明示のため、遊星歯車セツトの諸要
素、すなわち、太陽歯車(第2の要素)と輪歯車
(第3の要素)とキヤリア(第1の要素)と遊星
歯車とを遊星歯車セツト番号に各要素を示す適字
s,r,c,pを添えた物で表す。従つて、遊星
歯車セツト31の太陽歯車の符号は31sであ
る。
第1図にで示した第1の要素のブレーキを働
かせると、伝動装置出力軸33,34は両モータ
B1,B2により出力遊星歯車セツト31,32
を介して太陽歯車対キヤリア減速比で駆動され、
従つて、第1速度範囲における各伝動装置出力軸
の出力速度はそれぞれのモータB1,B2の速度
と直接関係する。
第3図の不完全リバーシング式の実施例では、
−Rで示したブレーキを働かせると、車両は両
ポンプA1,A2の回転方向と押しのけ容積の変
化とに応じて油圧的速度範囲において前進または
逆進方向にゼロからフルスピードまで駆動され
得、従つて、この速度範囲は第1兼リバース速度
範囲となる。
しかし、第1図に示した入力歯車列1を用いた
場合は、モータユニツトBがピボツト・ステアの
時以外に逆方向に回されるようにはなつていな
い。なぜなら、その入力歯車列は完全リバーシン
グ用だからである。
しかし、第2図に示した入力歯車列では、機械
的駆動用伝達歯車19だけが前進および逆進用ク
ラツチ14,15の使用によつて逆転されるの
で、さらに異なつた作動態様が生ずる。すなわ
ち、クラツチ14からクラツチ15への切換え
と、それと同時にポンプユニツトAの固有可逆性
を利用して油圧系を逆転することとによつてリバ
ースが得られる。
これら実施例のいずれかにおけるかじ取りも、
両ポンプA1,A2の容量設定値の相対差によつ
て達成される。すなわち、その相対差の結果、両
モータB1,B2は互いに十分異なる速度で回転
して軸33,34の出力速度差を生じ、こうして
車両の方向を変える。
この機構の使用によるかじ取りは、無操向とフ
ルピボツトステアとの間で無限可変であり、フル
ピボツトステアの場合、ポンプA1,A2は互い
に逆の方向にストロークされてモータB1とB2
の片方を順方向、他方を逆方向に回転させる。
(より高速の範囲) 伝動装置の第1図と第3図の例では、第2速度
範囲と第3速度範囲が、第2の歯車列4および第
3の歯車列6によつて得られる。両歯車列は両実
施例において同一である。
第2の歯車列4は外側遊星歯車セツト41と内
側遊星歯車セツト42とブレーキとで構成さ
れ、これに対し、第3の歯車列6は遊星歯車セツ
ト61とクラツチと連結用歯車要素とで構成さ
れる。
第2、第3の速度範囲は油圧・機械的に得られ
る。なぜなら、機械的入力と油圧的入力とが共に
歯車列4,6に入るからである。
本発明による伝動装置の主要特性は、かじ取り
速度差をもたらすものと同じ油圧装置から得られ
る、油圧・機械的範囲への油圧的寄与が、かじ取
りトルクとかじ取り速度から隔離されているとい
う事実である。
これは、遊星歯車セツト27(このセツトはリ
ードの第4図またはリードの第6図に示して
あるセツトと同種のものでよい)を用いてモータ
ユニツトBの出力速度の平均を得、この平均を第
2の歯車列および第3の歯車列への油圧入力とし
て用いることによつて達成される。
既述のように、油圧モータB2は油圧出力軸2
4を直接駆動するのに対し、油圧モータB1は油
圧出力軸23を遊星歯車27のキヤリアを介して
駆動する。モータB1は遊星歯車セツト27のキ
ヤリア27cを駆動しそしてモータB2は延長軸
25によつて同セツトの太陽歯車27sを駆動す
るので、モータB1とB2の速度の平均が同セツ
トの輪歯車27rに生ずる。
遊星歯車セツト27は複ピニオン遊星歯車セツ
トとして、すなわち、二重ピニオン27pを有す
るものとして示してあるが、これは所望平均出力
の発生に適する比を得るための実際的な方策であ
る。
モータB1の出力とモータB2の出力は第2の
速度範囲と第3の速度範囲におけるかじ取り速度
差用として妨害なしに伝動装置出力太陽歯車に伝
達されるが、輪歯車27rで生じたモータユニツ
トBの平均速度は第2および第3の歯車列への油
圧入力となり、そこから軸23と同軸の中空軸4
3によつて太陽歯車41sに伝達され、こうして
かじ取りによる変動なしに油圧的に太陽歯車41
sを駆動する。
従つて、輪歯車27rで生じたモータユニツト
Bの平均速度は油圧装置の第3出力部材として機
能する。
(第2の歯車列) 第2速度範囲では、油圧入力が前述のように外
側遊星歯車セツト41の太陽歯車に与えられると
ともに、機械的入力が伝達歯車19から遊星歯車
セツト61のキヤリア61cと追加的な同心中空
連結軸44とを経て内側遊星歯車セツト42の太
陽歯車に与えられる。
それ故、第2の歯車列4では、機械的入力が太
陽歯車42sに作用しそしてブレーキが輪歯車
42rを固定するように働かされている状態で、
機械的入力は連結中空軸45とキヤリア41c
に、遊星歯車セツト42によつて生じた太陽歯車
対キヤリア減速比で伝えられる。
キヤリア41cの低下した機械的速度は、太陽
歯車41sにかかる油圧駆動力と共に、輪歯車4
1rに合成速度関数を生起する。これは歯車35
によつて出力輪歯車31rに直接伝えられる。
ブレーキは係合状態にありそしてブレーキ
は解放状態にあるので、輪歯車31rに作用する
第2の歯車列からの出力と、太陽歯車31sに作
用するモータB1の油圧出力は共に、キヤリア3
1cに第2速度範囲の出力を生ずる。
この出力は、機械的入力速度およびトルク、モ
ータユニツトBの平均速度、モータB1の速度、
油圧トルク、および遊星歯車セツト42,41,
31の歯車比の関数である。従つて、これら遊星
歯車セツトの歯車比は、他の範囲における比およ
び速度とは異なりかつ無関係な所望のトルク比と
速度範囲を与えるように計算され得る。
輪歯車31rに与えられた第2の歯車列からの
出力と同じ出力はまたクロスシヤフト36と伝達
歯車37,38とによつて遊星歯車セツト32の
輪歯車32rに与えられ、そこでモータB2の速
度と合わされて軸34の出力を生ずる。この出力
はかじ取り速度差だけ軸33の出力と異なる。
第1図の実施例では、クロスシヤフト36は入
力歯車列1の中空軸16内を貫通しており、伝動
装置のユニツト化に要する全スペースを減らすよ
うになつている。これは必ずしも本伝動装置を制
限するものではなく、クロスシヤフトは第3図に
示すようにそれ自体の別の軸線上に配置し得るも
のである。同図では、クロスシヤフト36と伝達
歯車37,38とは別々の軸線上にあるが、やは
り第2および第3の歯車列からの出力を輪歯車3
1rと歯車35から輪歯車32rへ伝えるように
働く。
この第2の歯車列4は、第4図の実施例と関連
して後述するように、米国特許第3815698号(リ
ード)の第2速度範囲用歯車列と同じ結果をも
たらすものである。
(第3の歯車列) 第3の速度範囲は、遊星歯車セツト41と協働
する第1図と第3図の第3の歯車列6において生
ずる。
油圧駆動力は輪歯車27rからドラム63,6
2とクラツチを経て太陽歯車61sに与えられ
る。
クラツチは第3の歯車列6を働かせるように
係合されており、こうして油圧的駆動力と機械的
駆動力とを歯車セツト61において加え合わせて
輪歯車61rに中間的な油圧・機械的合力を生ず
る。
次いでこの中間的な油圧・機械的合力はキヤリ
ア42cと中空軸45を経てキヤリア41cに伝
達され、そこでさらに太陽歯車41sにおけるモ
ータユニツトBの平均速度と合わされ輪歯車41
rに油圧・機械的駆動力を生ずる。
この駆動力はそこから歯車35と輪歯車31r
に伝達され、その後さらにセツト31,32にお
いて適当なモータユニツトBの出力速度と併合さ
れて伝動装置出力軸33,34に出力を生ずる。
この場合も、各遊星歯車セツトの歯車比を適切
に選定すれば、所望のトルク比と速度範囲がかじ
取りとは無関係に、また他の速度範囲のそれらと
も無関係に得られるように第3速度範囲を設計し
得る。ただし、その際遊星歯車セツト31,41
の歯車比は第2速度範囲と第3速度範囲に関連す
るのでこれらに適合しなけらならない。
前記実施例の作用について説明する。
第1図に例示した完全リバーシング式単主軸線
伝動装置の作用は、第1図と第6図と第8図を同
時に参照することによつて最もよく説明される。
この種の伝動装置を用いる軍用その他の重車両
は一般に、一定速度またはその近辺で運転される
デイーゼルエンジンによつて推進される。
このような原動機で動力を軸10に供給し、ポ
ンプA1,A2をゼロ容積にセツトし、そしてブ
レーキをかけ、この状態でクラツチ14または
15を係合すると、伝動装置は一方向に作動し得
る状態になる。
前進を意味するFを別称とするクラツチ14を
係合したと仮定すると、伝達歯車18,19は車
両の前進方向に対応する方向に回される。
伝達歯車19の回転は第2および第3の歯車列
4,6における諸要素の回転をひき起こすが、出
力は生じない。なぜなら、ブレーキの係合の結
果として輪歯車41rが輪歯車31r,32rと
共に固定されたままになるからである。油圧装置
2では、油圧部入力歯車29が伝達歯車18によ
り駆動されてポンプA1,A2を回す。しかし、
両ポンプは最初ゼロ容積にセツトされているので
モータB1,B2を動かさない。
(第1速度範囲) 両ポンプA1,A2の押しのけ容積を所望方向
に増加するにつれ、モータB1,B2は両ポンプ
A1,A2の押しのけ容積に比例する対応速度に
達し、油圧出力軸23,24と伝動装置出力軸3
3,34の対応回転をひき起こす。この回転は、
ブレーキによつて抑止された輪歯車31r,3
2rに坑する駆動中に出力歯車装置3における太
陽歯車からキヤリアへの減速によつて決定される
速度でなされる。
第6図は前進第1速度範囲におけるこの作動を
示し、横軸は伝動装置全体の出力速度を示し、縦
軸は油圧装置の出力速度を示す。油圧装置の出力
速度(ポンプユニツトAの行程またはモータユニ
ツトBの回転速度)は、第1速度範囲においてゼ
ロから全速の80%まで引かれた実線に沿つて進
む。この80%は第1速度範囲から第2速度範囲へ
の所定シフト点である。この点として80%、また
は100%以下の他の割合が選定されるが、その理
由の一部はいずれかの方向のかじ取りに役立つ追
加速度がモータユニツトBにおいて生じ得るよう
にすることである。
第6図内の実線はまた伝動装置の完全リバーシ
ング作用を示し、さらに重要なこととして、各速
度範囲における線の傾斜が異なるという事実によ
る各速度範囲のトルク比の独立性をグラフ的に表
示する。
第1速度範囲とリバース域における破線は逆進
作動中の不完全リバーシング式実施例の作用を示
す。
第8図にはこの作用のさらに詳しいグラフ表示
がなされている。同図において、横軸は伝動装置
全体の出力速度を示し、縦軸は各コンポネントの
出力速度を示す。例えば、第1速度範囲におい
て、線「G」(長ダツシユ破線)はモータユニツ
トBと出力太陽歯車31s,32sの速度が(か
じ取差動なしに)正方向に増大するに従つて、伝
動装置全体の速度がゼロから前進方向に上昇する
ことを示す。このとき、伝動装置全体の速度、す
なわち、出力キヤリア31c,32cを経由する
最終出力を示す実線は、モータユニツトBの出力
速度に対し、太陽歯車対キヤリア比によつて減少
した上昇率で上昇する。
第1速度範囲では、ブレーキが固定されてお
り、太陽歯車41sとモータユニツトBの速度が
最初にゼロであつたために、キヤリア42cが静
止状態に保たれていたので、内側遊星歯車42の
輪歯車42rは、最初のうち、逆方向に回転しな
ければならず、第8図に示す線「F」短ダツシユ
破線によつて示されるように負の速度からゼロま
で加速している。この点で、ブレーキを操作し
て輪歯車42rを固定するとともにブレーキを
解放することにより、油圧・機械的第2速度範囲
への同期シフトをなし得る。
(第2速度範囲) 第2速度範囲へのシフト後、第6図の線の逆傾
斜と第8図の線「G」の逆傾斜によつて示される
ように、ポンプユニツトAは行程を減らされ、従
つてそれらの容量が減つてモータユニツトBを減
速する。
この第1速度範囲から第2速度範囲へのシフト
が生ずると、ブレーキによつて解放されたばか
りの外側遊星歯車セツトの輪歯車41rと出力歯
車装置の輪歯車31r,32rが、第8図の線
「C」(○付破線)で示すように、前進方向、すな
わち、出力キヤリア31c,32cに前進速度を
加える方向に動き始める。
諸歯車比は、輪歯車31r,32rの前進速度
の増加が、モータユニツトBの減速の結果生ずる
太陽歯車31s,32sの減速に打勝つのに十分
であるようになつているので、その結果両出力キ
ヤリア31c,32cに生ずる効果は、線形速度
上昇を持続する第8図の実線「D」で示すよう
に、両出力歯車装置の一定速度上昇となる。これ
は、第2速度範囲域に示した諸線の交点を経て続
き、さらに、ポンプユニツトAの容量がゼロとな
りモータユニツトBの平均速度が負に変わる点を
通り、ついには第2速度範囲から第3速度範囲へ
のシフト点として選定した最大負速度点に油圧装
置と出力太陽歯車31s,32sが達するまで続
く。このシフト点は本伝動装置の場合負全速の85
%であり、これもまたかじ取り差動のための余裕
を残すためである。
(第3速度範囲) 第2速度範囲から第3速度範囲へのシフト点で
は、第1図と第3図の実施例においてブレーキ
を解放すると同時にクラツチを働かせることに
より、シフト点速度で回転していた太陽歯車61
sがモータユニツトBの平均速度で回転する輪歯
車27rに接続され、従つて、ポンプユニツトA
が再び前進方向にストロークされるにつれ、太陽
歯車61sは、第8図の第3速度範囲域における
線「G」と線「H」と合致によつて示されるよう
に、モータユニツトBの平均速度に伴つてその負
速度から加速する。
第6図について前述したように、モータユニツ
トBの平均速度を表す第8図の線「G」の傾斜は
また第3速度範囲におけるトルク比の独立性を示
す。第3速度範囲では、機械的に駆動される定速
のキヤリア61cに対して回転する太陽歯車61
sの加速により、第3の歯車列6の輪歯車61r
が、内側遊星歯車セツト42において発生した機
械的速度からの太陽歯車対キヤリア減速に応じた
その第2速度範囲から追加する。
第2速度範囲作動では、これらの運動に反抗す
る作用により、太陽歯車61sが第8図の点線
「H」で示すように第2速度範囲から第3速度範
囲へのシフト点速度に等しい一定負速度で回転し
ていたのである。
ポンプユニツトAが第3速度範囲において逆方
向の最大第2速度範囲容量から前進方向の最大容
量に向かつてストロークされるにつれ、モータユ
ニツトBの平均速度はその85%負速度から上昇す
る。すなわち、それはまず緩やかになつてゼロに
達し、次いで正方向に速くなる。
輪歯車27rのモータユニツトBの平均速度の
増加に伴い、前述のようにそれに対応する速度変
化が太陽歯車61sに生じ、また同じ速度比が太
陽歯車41sにも生じ、また、かじ取り用の余裕
をもつて、出力太陽歯車31s,32sにも生ず
る。これらの加速は、キヤリア61cへの機械的
一定入力と組合わされた時、一連の事象をひき起
こす。既述のように、キヤリア61cの一定速度
と組合わされた太陽歯車61sの加速は第3歯車
列の輪歯車61rの加速を引き起こし、こうして
第2の歯車列のキヤリア41c,42cを加速す
る。
第2の歯車列のキヤリア41c,42cの加速
は第2速度範囲用内側遊星歯車セツト42には実
際的な効果をもたらさないが、第2速度範囲用外
側遊星歯車セツト41におけるその加速は太陽歯
車41sの加速と共に、歯車35と外側遊星歯車
セツトの輪歯車31rとに連結された輪歯車41
rの速度をさらに高める。
これらの動きは第8図に示してあり、線「E」
(×付破線)は輪歯車61rと第2の歯車列のキ
ヤリア41c,42cの速度を表し、線「C」
(○付き破線)は外側遊星歯車セツト41の輪歯
車41rと出力輪歯車31rの速度を表す。
やはり油圧出力と共に上昇しつつある出力太陽
歯車31sの速度と、出力輪歯車31rの速度と
の同時上昇は、第8図の線「D」で示すように出
力キヤリア31cと両出力軸の速度をさらに高め
る。
仮の究極の計画はこれら構成部のすべてを、第
8図のあや目陰影をつけた実線「A」で示す機械
的入力速度(図では、「機械的」で表示)に近づ
けることであり、これは実際的ではない事象であ
る。というのは、かじ取りの余裕がこのような点
またはその近辺には存在しないからである。可能
な第4速度範囲に関して、適当な修正が必要とな
ると前述したのはこの理由からである。この調整
はモータユニツトBの平均速度線「G」を第3速
度範囲の最高速度で機械的速度線「A」と交わせ
るものとなろう。
(実施例 2) 複主軸線形実施例について説明する。
第4図に示す本発明の実施例は第1図の実施例
と同様に機能するが、構造上に異なる点がある。
これは別形態のパツケージング(ユニツト化)を
可能にするためである。この目的は諸コンポネン
トを単一主軸線上にではなく2本の主軸線に沿つ
て配設することによつて達成される。
事実上、第2および第3の歯車列(歯車コンポ
ネント)は、伝動装置出力軸33,34によつて
定められた主軸線から除去され、そして軸76に
よつて定められる第2主軸線上に配置され、クロ
スシヤフト36の代わりに入力歯車列1と共にパ
ツケージされる。なお、クロスシヤフト36はそ
れ自体独立した軸線上に存する。
従つて、このパツケージは米国特許第3815698
号(リード)の基本となつている先行伝動装置
に類似し、その伝動装置の代わりに用い得るもの
である。
第4図では、第1図内のコンポネントと十分に
同等のコンポネントには同符号を用い、第4図に
おいて配置し直すかまたは改変したコンポネント
には第1図における対応物と異なる符号をつけて
ある。
第4図に示すように、主要コンポネントとし
て、まず、入力歯車列1と、リバース・第1速度
範囲及びかじ取り用油圧装置2と、出力歯車装置
3が存する。これらは事実上第3図実施例のコン
ポネントと同じものである。
他の主要コンポネントとして第2の歯車列5と
第3の歯車列7が存する。両歯車列5,7は第3
図の歯車列4,6とは構造が異なるが同じ原理で
働き第1図と第3図の実施例の諸機能と同等の機
能を果たす。以下の説明では類似点と相異点を指
摘する。
(入力歯車列) 第4図に示す入力歯車列1の改変例は、中空軸
106に取付けたかさ歯車113を有し、このか
さ歯車はかさ歯車11によつて駆動される。軸1
06に担持された歯車110が伝達歯車118と
かみ合い、この伝達歯車は機械的駆動力を油圧部
入力歯車29によつて油圧装置2に送り込む。こ
の入力は第1図と第3図における伝達歯車18か
らの入力と同様である。
機械的駆動力は、軸106に直結した遊星歯車
セツト52の太陽歯車52sによつて第2の歯車
列5に伝達され、また軸106によつて駆動され
るドラム72を有するクラツチによつて第3の
歯車列7に送り込まれる。この入力歯車列は、リ
バーシング用ではなく、従つて、第1速度とリバ
ーシングの両機能を有する。
第4図の複主軸線形実施例用の代替的な完全リ
バーシング入力歯車列を第5図に示す。この場
合、2個のかさ形クラツチ歯車102,103が
かさ歯車11によつて駆動される。2個のクラツ
チ機構114,115が、各かさ歯車102,1
03に1個ずつ取付けられ、クラツチ板117と
係合して中空軸106をどちらかの方向に選択的
に駆動するようになつており、本発明の第4図実
施例用の完全リバーシング機構の一部を構成す
る。
(油圧的なかじ取りと駆動) 第4図に示す実施例の複主軸線伝動装置のかじ
取りおよび第1速度範囲における作動は、キヤリ
ア27cと太陽歯車31sとを連結する軸23が
第2および第3の歯車列を貫通する必要がないの
で短いということ以外は、第1図と第3図の実施
例のそれと同じである。
第4図に示す入力歯車列を用いた場合、油圧的
第1速度範囲は、油圧ポンプA1,A2のリバー
シング用行程(ストローク)方向によつてリバー
ス範囲にもなる。
これに対し、第5図に示す改変入力歯車列を用
いた場合は、完全リバーシングが得られ、そして
ポンプA1,A2は車両のゼロ速度からのピボツ
トターンの時を除き常に同方向にストロークされ
る。なおピボツトターンの場合、一方のポンプが
逆にストロークされる。
(第2の歯車列) 第4図に示すような本発明による伝動装置の複
主軸線形具体例では、第2の歯車列5が得られ
る。歯車列5は外側遊星歯車セツト51と、内側
遊星歯車セツト52と、ブレーキを含み、外側
遊星歯車セツトの太陽歯車51sは、遊星歯車セ
ツト27の輪歯車27rと連結する伝達歯車53
によつてモータユニツトBの平均速度で駆動され
る。
既述のように、機械的入力が内側遊星歯車セツ
トの太陽歯車52sに供給される。内側遊星歯車
セツトの輪歯車52rがブレーキによつて抑止
されている時、キヤリア52cは機械的入力によ
つて太陽歯車対キヤリア減速比で機械的に駆動さ
れ、そしてコネクタ55によつて外側遊星歯車セ
ツトのキヤリア51cを駆動する。
キヤリア51cが機械的に駆動されるとともに
太陽歯車51sが油圧的に駆動されるので、輪歯
車51rと軸56と伝達歯車57は両入力の合力
によつて油圧・機械的に駆動される。
この油圧・機械的駆動力は、歯車37,38と
クロスシヤフト36とによつて両出力歯車装置の
輪歯車31r,32rに伝達される。
この構造は単一主軸線形実施例と少々異なる
が、諸比と作用は同じである。
それぞれの場合、内側遊星歯車セツトの太陽歯
車はその輪歯車が第2の歯車列のブレーキによつ
て固定された状態で機械的に駆動され、こうして
太陽歯車からキヤリアへの減速が生じて外側遊星
歯車セツトのキヤリアの駆動に用いられる。
外側遊星歯車セツトの太陽歯車は油圧的にモー
タユニツトBの平均速度で駆動されるので、外側
遊星歯車セツトの輪歯車に油圧・機械的駆動力が
作用し、次いで歯車列によつて両出力歯車装置の
輪歯車に伝えられる。
複軸線モデルでは機械的駆動力が、単軸線モデ
ルにおけるように第3の歯車列のキヤリアを介し
て得られるのではなく、入力歯車列から直接得ら
れるという事実は、ユニツト化に関してのみ重要
である。
両方の場合において、出力のトルク比は他の要
素のトルク比とは無関係でありかつかじ取りとも
無関係である。また、ここまでに限り、本伝動装
置の第4図の具体例の構造と作用は米国特許第
3815698号(リード)の基本となつている伝動
装置と同じである。
(第3の歯車列) 第4図に示した本発明の複主軸線形実施例にお
ける第3速度範囲は外側遊星歯車セツト51と協
働する遊星歯車セツト71とクラツチの作用に
よつて得られる。
これは、両実施例、すなわち、単軸線形および
複軸線形実施例の、重要な構造的相違を包含する
唯一の部分である。
第4図の複軸線形実施例における第3の歯車列
は、機械的入力速度をクロスシヤフト106から
クラツチを介して遊星歯車セツト71のキヤリ
アに与えることと、キヤリア51cから得られる
油圧・機械的複合入力を太陽歯車71sに与える
ように用いられる。
第3速度範囲における速度変動はモータユニツ
トBの平均速度から得られる。ただしこれは太陽
歯車51sに伝達されそして遊星歯車セツト5
1,71間の相互連結の結果としての複合関数と
して太陽歯車71sに伝えられる。
また、遊星歯車セツト51,71間のこの連結
の故に、クロスシヤフト36に作用する輪歯車5
1r,71rの合成出力を第3の歯車列7の出力
と見なす必要がある。この出力は単主軸線形実施
例における第3速度範囲の関数と異なる関数のよ
うに思われるが、それでも独立的なトルク比と速
度比を有する等価関数である。これらの比は、関
連する遊星歯車セツトおける歯車比の適切な選定
により、単軸線形実施例において生じたトルク比
および速度比と等価の比とすることができる。
二重ピニオンを有する遊星歯車セツト71の使
用による第3の歯車列7の構成は本発明を限定す
るものではない。なぜなら、ほとんどの場合単ピ
ニオン遊星歯車セツトによつて所望の比が得られ
るからであり、この単ピニオンセツトでは太陽歯
車が第2の歯車列のキヤリアに連結され、輪歯車
が機械的入力によつて駆動されそしてキヤリアが
出力部として用いられる。
それぞれの場合、モータユニツトBの平均速度
と、機械的入力速度と、外側遊星歯車セツト51
および第3の歯車列の遊星歯車セツト71の歯車
比とが前記関数を決定するパラメータである。
本発明による伝動装置の必要部分ではないが、
開示した各伝動装置の具体例は、比較的簡単な変
更により、第1速度範囲とかじ取りとに相異なる
トルク比を与えるように、あるいは一つ以上の追
加速度範囲を含むように改変され得る。
例えば、米国特許第3815698号(リード)の
先行伝動装置に既に適用されかつポラク
(polak)の米国特許第3596535号に開示された技
術(同特許の第1図に示され且つ第6欄、第8〜
27行に説明されているクラツチ96)を用いれば
第4速度範囲を追加することができる。すなわ
ち、1個のクラツチを追加して「内側」第2の歯
車列の遊星歯車セツト(第1図の42、第4図の
52)(第2速度範囲では減速歯車として使用)
を鎖錠し、かつ適当に歯車比を調整して第4速度
範囲のために1:1機械的駆動力キヤリア41c
または51cに与えればよい。
第1速度範囲においてかじ取りトルクとは異な
るトルク比をもたせるための改変を所望の場合、
その改変は、例示の構成において輪歯車27cと
両出力遊星歯車セツトとの間に第1の速度範囲の
相互連結または動力経路を設けることによつて達
成され得る。油圧・機械的第1速度範囲を生ずる
このような改変をした伝動装置では、かじ取と3
つの範囲すべてのそれぞれのトルク比は互いに無
関係となる。
第3速度範囲の作用について説明する。
第4図の実施例における第3速度範囲作動は幾
分異なり、単主軸線形実施例に比較して説明がさ
らに複雑になるが、同等の結果をもたらす。
第4図の複主軸線構造では、第3速度範囲入力
速度は遊星歯車セツト71において生じ、このセ
ツトの輪歯車71rはクロスシヤフト36と伝達
歯車37,38とによつて出力輪歯車31r,3
2rに連結されている。このセツトの太陽歯車7
1sは軸76によつて両第2の歯車列のキヤリア
に連結されている。
第3速度範囲は、クラツチによつてキヤリア
71cを軸106に生じている機械的入力速度に
連係することによつて得られる。第1図と第4図
の実施例の相違は第8図において線「B」(2点
鎖線)によつて示され、この線は、第3速度範囲
のためにあや目陰影付き実線「A」で示す機械的
入力に連係されるキヤリア71cを表す。
第3速度範囲に入る第2速度範囲から第3速度
範囲へのシフト点において、輪歯車52rをまだ
ブレーキによつて静止させたままの状態では、
機械的入力が太陽歯車52sを駆動する結果とし
て、キヤリア52cが太陽歯車対キヤリア減速比
で駆動されている。
また、モータユニツトBの平均速度が外側太陽
歯車51sに伝えられているので、出力歯車列は
第2の歯車列の輪歯車51rにより、その歯車列
の他の2種の構成部から生ずる速度で駆動されて
いる。
第2速度範囲から第3速度範囲へのシフト点速
度で、ブレーキを解放しかつクラツチを係合
した時輪歯車51rは出力歯車列によつて要求さ
れる速度で回転を続け、この状態では、キヤリア
51c,52cは第2の歯車列の入力要素から出
力要素に変わる。従つて、太陽歯車71sは外側
遊星歯車セツト51に伝えられた速度の組合わせ
の結果として駆動される。
太陽歯車71sは第8図の線「E」(×付き破
線)で示す速度で駆動され、かつキヤリア71c
はあや目陰影付き実線「A」で示す機械的一定入
力速度で駆動されるので、これらの速度の平均に
近い速度が輪歯車71rに生じ、次いでこれがク
ロスシヤフト36と伝達歯車37,38とを経て
出力輪歯車31r,32rの駆動に役立つ。もち
ろん、これは加速につれて外側遊星歯車セツト5
1の輪歯車51rをさらに加速し、従つて、太陽
歯車71sをさらに加速する。正味の結果は、こ
の作用が出力太陽歯車31s,32sの正方向速
度の一様上昇と協働して出力遊星歯車キヤリア3
1c,32cと出力軸33,34の一様な速度上
昇をひき起こすことである。これは第8図内のそ
れぞれの線の上向き方向によつて示されている。
[発明の効果] 本発明は、以上説明したように構成されている
ので、以下記載の効果を奏する。かじ取り経路に
おいてクラツチを用いず、かじ取りと駆動(推
進)伝動を併用できる伝動装置において、油圧装
置(油圧コンポネント)により生じる駆動力のト
ルク比(換言すれば速度比)は、第1速度範囲と
第3速度範囲では異なり、第3速度範囲のトルク
比を小さくできる。従つて、第3速度範囲(いわ
ゆる高速範囲)の速度範囲が広くなり、走行時に
最もよくコントロールを行なう速度で、クラツチ
の切換を行うことなく、運転のコントロールが可
能となるので、運転が安全で、容易となる顕著な
効果を奏する。
さらに、車輌速度の各範囲内において一定のト
ルク比を維持すると共に高速範囲においてトルク
比を小さくすることができるため、設計者にとつ
て、特定車両要件に適合するように第1速度範
囲、第2速度範囲、第3速度範囲のすべてにおい
て確定トルク比に対して、歯車比を選定すること
ができ、設計が容易となる。
また、油圧装置を一つの軸に、減速および差動
歯車構成要素を他の一つの軸に配設し、複軸とす
ると、各軸ごとにユニツト化ができ装置がコンパ
クトになり、かつ生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、単一主軸線を有しそして完全リバー
シングを用いた本発明の一実施例の概略図であ
る。第2図は第1図の実施例において用いた完全
リバーシング機構の代替物の概略図である。第3
図は、完全リバーシングを用いない、第1図に示
した伝動装置の単一主軸線形具体例に改変例の概
略図である。第4図は2本の主軸線を有する本発
明の他の実施例の概略図である。第5図は複主軸
線を有する実施例におる完全リバーシングに役立
つ、第4図に示した入力駆動装置の代替物の概略
図である。第6図は本発明による伝動装置の、行
程線図と呼ばれるグラフであり、油圧装置の出力
速度(可変容積形油圧ポンプの吐出容量および油
圧モータの対応速度)と、これに対応する伝動装
置全体の出力速度との関係を示す。なお、グラフ
中、,,は各々第1速度範囲、第2速度範
囲、第3速度範囲を示す。第7図は本発明による
伝動装置の行程線の傾斜と先行技術による諸伝動
装置の行程線傾斜とを比較し得る比較用行程線図
である。なお、グラフ中,,は各々第1速
度範囲、第2速度範囲、第3速度範囲を示す。第
8図は、本発明の作用を理解やすくするために、
本発明の両主要実施例の選択された各コンポネン
トの速度とこれに対応する伝動装置全体の速度3
1c,32cとの関係を示す複合グラフである。
なお、グラフ中、,,は各々第1速度範
囲、第2速度範囲、第3速度範囲を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 入力駆動装置、 (b) 第1の要素、第2の要素及び第3の要素をそ
    れぞれ有すると共に第1の要素に取り付けた出
    力軸をそれぞれ有する右側および左側出力歯車
    装置、 (c) 前記入力駆動装置に応動する入力部材と、右
    側および左側出力部材と、入力部材により駆動
    され、推進およびかじ取りのために独立的に制
    御される可変速度で前記右側および左側出力部
    材を油圧的に駆動する油圧手段と、第3出力部
    材と、前記右側および左側出力部材の速度の平
    均の速度で前記第3出力部材を油圧的に駆動す
    る手段とを含み、従つて、右側および左側出力
    部材と第3出力部材の出力を推進に用いること
    と、前記右側および左側出力部材間の速度差を
    かじ取りに用いることが可能である油圧装置、 (d) 前記油圧装置の前記右側および左側出力部材
    をそれぞれ前記右側および左側出力歯車装置の
    第2の要素に連結するようになつている機械的
    手段、および (e) 前記入力駆動装置と、前記油圧装置の前記第
    3出力部材と、前記右側および左側出力歯車装
    置の第3の要素とを相互に連結する機械的歯車
    列、を具備する推進・かじ取り併用油圧・機械
    的伝動装置であつて、 前記機械的歯車列は、選択的に2つの相異なる
    油圧・機械的駆動速度を発生することができ、且
    つ選択された1つの該駆動速度を前記出力歯車装
    置の第3の要素に伝えるために、複数の減速およ
    び差動歯車構成要素と、該減速および差動歯車構
    成要素を少なくとも2つの異なる組み合わせで選
    択的に作動させる手段とを含み、これにより、該
    油圧・機械的伝動装置が2つの相異なる油圧・機
    械的速度範囲において作動するようになるか、あ
    るいは、前記第3の要素を不動にして前記機械的
    歯車列を鎖錠することにより、該油圧・機械的伝
    動装置が前記油圧・機械的速度範囲とは別の、油
    圧装置のみで駆動される速度範囲で作動するよう
    になり、前記2つの相異なる油圧・機械的速度範
    囲および前記油圧装置のみで駆動される速度範囲
    は、前記油圧装置の前記右側および左側出力部材
    と前記右側および左側出力歯車装置の前記出力軸
    の間のトルク比をそれぞれ別個に有し、且つ、こ
    れらのトルク比のうち最も速い速度範囲のトルク
    比は他の速度範囲のトルク比より小さくなつてい
    る推進・かじ取り併用油圧・機械的伝動装置。 2 前記減速および差動歯車構成要素によつて発
    生する前記2つの相異なる油圧・機械的速度範囲
    の一方では、油圧・機械的駆動速度が前記右側お
    よび左側出力部材の前記平均速度の正関数であ
    り、前記油圧・機械的速度範囲の他方では、油
    圧・機械的駆動速度が前記平均速度の逆関数であ
    る特許請求の範囲第1項記載の伝動装置。 3 2つの相異なる駆動速度を発生する前記減速
    および差動歯車構成要素が中心線について同軸に
    なつている特許請求の範囲第1項記載の伝動装
    置。 4 前記中心線と前記油圧装置と前記出力歯車装
    置の前記出力軸の軸線とを単一軸線上に配列した
    特許請求の範囲第3項記載の伝動装置。 5 前記中心線が前記油圧装置と前記出力軸の軸
    線から平行になつて離れている特許請求の範囲第
    3項記載の伝動装置。
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