JP3210054B2 - カオス的信号発生装置および方法ならびにカオス・ディバイス - Google Patents

カオス的信号発生装置および方法ならびにカオス・ディバイス

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JP3210054B2
JP3210054B2 JP03504292A JP3504292A JP3210054B2 JP 3210054 B2 JP3210054 B2 JP 3210054B2 JP 03504292 A JP03504292 A JP 03504292A JP 3504292 A JP3504292 A JP 3504292A JP 3210054 B2 JP3210054 B2 JP 3210054B2
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F17/00Digital computing or data processing equipment or methods, specially adapted for specific functions
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B29/00Generation of noise currents and voltages
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06GANALOGUE COMPUTERS
    • G06G7/00Devices in which the computing operation is performed by varying electric or magnetic quantities
    • G06G7/12Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers
    • G06G7/26Arbitrary function generators

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,カオス的信号発生装置および
方法ならびにカオス・ディバイスに関する。
【0002】この明細書において信号とは,アナログ信
号,2値信号,バイナリィ・ディジタル・データ等を含
む概念である。
【0003】
【背景技術】数学の分野において,物理学において,コ
ンピュータ・サイエンスにおいて,他の様々の分野にお
いてカオス(Chaos )の理論的,実証的研究が盛んにな
りつつある。カオス理論は,情報処理,セルオートマト
ン等のコンピュータ・サイエンス,気象(天気予報),
地震等の複雑な自然現象の予知,その他に応用できる可
能性があるともいわれているが,未だ模索の段階にあ
る。
【0004】カオスに関する文献としては次のようなも
のがある。
【0005】合原一幸編著「カオス−カオス理論の基礎
と応用」(株)サイエンス社,1990 「数理科学」1981年11月号(NO.221)および1989年5月
号(NO.311),(株)サイエンス社 「Computer Today」1989年7月号(NO.32 )および1989
年9月号(NO.33),(株)サイエンス社
【0006】
【発明の開示】この発明は,カオスの理論的および実証
的研究のために必要な,さらに表示,その他に応用可能
なカオス的な時間的ふるまいをする信号を発生する装置
および方法を提供するものである。
【0007】第1の発明は非線形関数要素と線形関数要
素とを含む基本的なカオス的信号発生装置(またはカオ
ス・ディバイス)および方法を提供するものである。
【0008】第1の発明によるカオス的信号発生装置
は,入力信号を所定時間ずつ順次遅延させる複数のディ
レイ手段,上記ディレイ手段のうちの少なくとも1つか
ら得られる信号を非線形関数によって変換する非線形関
数手段,上記ディレイ手段の他のものから得られる信号
を所定係数倍する係数手段,上記非線形関数手段および
係数手段から得られる信号を加算する加算手段,ならび
に動作開始時に上記ディレイ手段,または上記非線形関
数手段および係数手段,または上記加算手段に初期値を
与える初期化手段を備え,上記加算手段の出力が最前段
の上記ディレイ手段にフィードバックされるように構成
されているものである。
【0009】このカオス的信号発生装置はハードウェア
・アーキテクチャによって,またはコンピュータ・ソフ
トウェアによって実現することができる。
【0010】ハードウェア回路によって実現される第1
の発明によるカオス・ディバイスは,入力信号を微小時
間ずつ順次遅延させる複数のディレイ回路,上記ディレ
イ回路のうちの少なくとも1つから得られる信号を非線
形関数によって変換する非線形関数回路,上記ディレイ
回路の他のものから得られる信号を所定係数倍する係数
回路,上記非線形関数回路および係数回路から得られる
信号を加算する加算回路,ならびに動作開始時に上記デ
ィレイ回路,または上記非線形関数回路および係数回
路,または上記加算回路に初期値を与える初期化回路を
備え,上記加算回路の出力が最前段の上記ディレイ回路
にフィードバックされるように構成されているものであ
る。
【0011】第1の発明によるカオス的信号発生方法
は,順次与えられる複数個の信号をその順序に保存して
おき,保存されている信号のうちの少なくとも1つを非
線形関数によって変換し,保存されている信号の他のも
のを所定係数倍し,非線形関数変換された信号および所
定係数倍された信号を加算し,加算により得られた信号
を最新の信号として保存しかつ保存されている信号を順
次シフトするものであり,これらの一連の処理が初期値
を与えることにより開始されかつ繰返されることにより
カオス的信号が得られる。
【0012】第2の発明は複数の非線形関数要素を含む
より一般的なカオス的信号発生装置(またはカオス・デ
ィバイス)および方法を提供するものである。
【0013】第2の発明によるカオス的信号発生装置
は,入力信号を所定時間ずつ順次遅延させる複数のディ
レイ手段,上記ディレイ手段から得られる信号をそれぞ
れ所定の非線形関数によって変換する複数の非線形関数
手段,上記複数の非線形関数手段から得られる信号を加
算する加算手段,ならびに動作開始時に上記ディレイ手
段または上記非線形関数手段にそれぞれ初期値を与える
初期化手段を備え,上記加算手段の出力が最前段の上記
ディレイ手段にフィードバックされるように構成されて
いるものである。
【0014】このカオス的信号発生装置も,ハードウェ
アによる回路またはプログラムされたコンピュータによ
って実現できる。
【0015】特にハードウェアによって実現される第2
の発明によるカオス・ディバイスは,入力信号を微小時
間ずつ順次遅延させる複数のディレイ回路,上記ディレ
イ回路から得られる信号をそれぞれ所定の非線形関数に
よって変換する複数の非線形関数回路,上記複数の非線
形関数回路から得られる信号を加算する加算回路,なら
びに動作開始時に上記ディレイ回路または上記非線形関
数回路にそれぞれ初期値を与える初期化回路を備え,上
記加算回路の出力が最前段の上記ディレイ回路にフィー
ドバックされるように構成されているものである。
【0016】第2の発明によるカオス的信号発生方法
は,順次与えられる複数個の信号をその順序に保存して
おき,保存されている信号をそれぞれ所定の非線形関数
によって変換し,非線形関数変換された信号を加算し,
加算により得られた信号を最新の信号として保存しかつ
保存されている信号を順次シフトする一連の処理を行な
うものであり,この一連の処理は初期値を与えることに
より開始される。そして,この一連の処理が繰返される
ことによりカオス的信号が得られる。
【0017】第3の発明は,多変数非線形関数要素を含
む一般化されたカオス的信号発生装置および方法を提供
している。
【0018】第3の発明によるカオス的信号発生装置
は,複数の入力変数信号をそれぞれ所定時間遅延させる
複数のディレイ手段,上記複数のディレイ手段から得ら
れる複数の変数信号のうちの少なくとも1つをそれぞれ
入力とし,この入力変数信号を1変数または多変数非線
形関数により関数信号に変換する複数の非線形関数手
段,ならびに各入力変数信号の初期値を与える複数の初
期化手段を備え,上記非線形関数手段から得られる関数
信号が対応する上記ディレイ手段にフィードバックされ
るように構成されているものである。
【0019】このカオス的信号発生装置もまたハードウ
ェア・アーキテクチャまたはコンピュータ・ソフトウェ
アにより実現することができる。
【0020】第3の発明によるカオス的信号発生方法
は,複数の入力変数信号をそれぞれ保存しておき,保存
されている複数の変数信号のうちのいくつかを複数の異
なる多変数非線形関数によりそれぞれ関数信号に変換
し,多変数非線形関数変換により得られた複数の関数信
号を新たな入力変数信号としてそれぞれ保存する一連の
処理を行なうものであり,この一連の処理は初期値を与
えることにより開始される。またこの一連の処理が繰返
されることにより複数のカオス的信号が得られる。この
発明はさらに,第1の発明によるカオス的信号発生装置
またはカオス・ディバイスにおいて用いられる線形ディ
レイ素子を提供している。
【0021】この線形ディレイ素子は,入力信号を所定
時間遅延させるディレイ要素,上記ディレイ要素から得
られる信号を所定係数倍する係数要素,および上記ディ
レイ要素または係数要素に初期値を与える初期化要素を
備えている。
【0022】この発明は,第1および第2の発明による
カオス的信号発生装置またはカオス・ディバイスで用い
られる非線形ディレイ素子を提供している。
【0023】この非線形ディレイ素子は,入力信号を所
定時間遅延させるディレイ要素,上記ディレイ要素から
得られる信号を非線形関数によって変換する非線形関数
要素,および上記ディレイ要素の入力信号として,上記
非線形関数要素の入力信号として,または上記非線形関
数要素の出力信号として初期値を与える初期化要素を備
えている。
【0024】このような線形ディレイ素子および非線形
ディレイ素子,ならびに加算回路を組合せることによ
り,第1または第2の発明によるカオス的信号発生装置
またはカオス・ディバイスを構成することができる。と
くに,カオス・ディバイスをIC化するときにこれらの
ディレイ素子は有効に使用される。
【0025】さらに,この発明は,第3の発明によるカ
オス的信号発生装置において用いられる一般的非線形デ
ィレイ素子を提供している。
【0026】この一般的非線形ディレイ素子は,入力変
数信号を所定時間遅延させるディレイ要素,上記ディレ
イ要素から得られる変数信号および外部から与えられる
変数信号を多変数非線形関数によって関数信号に変換す
る多変数非線形関数要素,ならびに上記ディレイ要素ま
たは多変数非線形関数要素に初期値を与える初期化要素
を備えている。
【0027】このような一般的非線形ディレイ素子を複
数個組合わせることにより,第3の発明によるカオス的
信号発生装置を容易に構築することができる。
【0028】この発明によるカオス的信号発生装置(ま
たはカオス・ディバイス)および方法によると,時間軸
上でカオス的なふるまいをする出力信号を得ることがで
きる。したがって,非線形関数とそのパラメータおよび
初期値とに応じてカオス的出力信号がどのようなふるま
いをするか等の実証的研究,理論の検証等を行なうこと
ができるようになる。とくにこの発明によるカオス的信
号発生装置をハードウェア回路により実現した場合に
は,きわめて高速にカオス的信号を得ることができる。
【0029】また,この発明によるカオス的信号発生装
置および方法によって得られるカオス的出力信号を直接
的または間接的に用いることによって種々の表示を行な
うことができる。この表示は非予測的であり,しかも雑
音とは異なるので,見ていて飽きることがなくかつ魅力
的なものとなる。
【0030】この発明によるカオス的信号発生装置およ
び方法により得られるカオス的出力信号は上記以外に,
音の発生,パターン絵の発生,色の発生,自然感にあふ
れた室内風の発生(たとえば,扇風機の制御,空調器の
制御等),ゲーム機の制御,噴水等における水の流れの
制御等々多くの応用に利用することが可能である。
【0031】
【実施例の説明】非線形関数を含む差分方程式(または
漸化式)の解の軌道は,パラメータおよび初期値を適当
に定めることにより,カオス的ふるまいをすることが知
られている。
【0032】最も単純な差分方程式を考える。
【0033】 xn+1 =f(xn )+axn-1 =f(xn )+ayn ‥式1 yn+1 =xn ‥式2 ここでf(xn )は,たとえばbxn 2 等の非線形関数
を表わす。係数a,bをパラメータという。
【0034】式1および式2の解は初期値(x0
0 )(n=0のときのx,yの値)を与えることによ
り一義的に定まる。
【0035】一般にはnは時間軸上にとられ,ある有限
の時間Δt(一般には微小時間)ごとにインクレメント
されていく。
【0036】したがって,式1および式2の解(xn
n )をXY直交座標上に表わすことができ,解を表わ
す点(xn ,yn )は時間の経過にともない軌跡を描
く。
【0037】nを増大していったときに,解は一点に収
束していくか,発散するか,周期性を示すか,または全
く不規則に変化する。第4番目の全く不規則に変化する
ふるまいが一般にカオスと呼ばれている。解がどのよう
なふるまいをするかは,専らパラメータa,f(x)の
非線形性を特定するパラメータ(たとえば,上記bな
ど)および初期値(x0 ,y0 )により決定される。
【0038】図1は式1および式2を解いて一連の解を
時間の経過とともに出力するカオス的信号発生装置の機
能的構成を示すものである。
【0039】このカオス的信号発生装置は,2つのディ
レイ要素(たとえばディレイ回路)10,11,2つの初期
化要素(たとえば初期化のためのスイッチ回路)20,2
1,非線形関数要素(たとえば非線形関数回路)30,係
数要素(たとえば係数器)40および加算要素(たとえば
加算回路)50から構成されている。これらの各要素には
Δtの周期をもつクロック信号φが与えられ,このクロ
ック信号φに同期して動作する。
【0040】ディレイ要素10,11は,入力信号を1クロ
ック周期Δt遅延させて出力するものである。
【0041】初期化要素20,21は図2(A) に拡大して示
すシンボルによって表現され,電子回路においては具体
的には図2(B) に示す切替スイッチによって実現され
る。
【0042】初期値x0 またはy0 を与えるときには切
替スイッチは端子TC に接続され,入力端子Cに入力す
る初期値が出力端子Bに伝えられる。それ以降は,切替
スイッチは端子TA に接続され,入力端子Aの入力が出
力端子Bに伝達される。
【0043】非線形関数要素30は,入力xn の非線形関
数f(xn )を出力する。
【0044】係数要素40は入力yn を係数a倍して出力
する。
【0045】加算要素50はそのすべての入力の和を演算
し,この加算結果をxn+1 として出力する。
【0046】図1に示す構成は次のように動作する。
【0047】初期値x0 ,y0 が与えられると,これら
の初期値x0 ,y0 は初期化要素20,21をそれぞれ通
り,初期値x0 は非線形関数要素30およびディレイ要素
11に,初期値y0 は係数要素40にそれぞれ与えられる。
非線形関数要素30からf(x0)が,係数要素40からa
0 がそれぞれ出力され,加算要素50から式1にしたが
って,x1 =f(x0 )+ay0 が出力される。この値
1 はディレイ要素10に入力する。
【0048】1クロック周期Δtが経過すると,ディレ
イ要素10,11からはそれぞれx1 ,x0 (=y1 )が出
力される。
【0049】一般にある時点でディレイ要素10,11から
n ,xn-1 (=yn )がそれぞれ出力され,非線形関
数要素30,係数要素40および加算要素50によって式1の
演算が行なわれ,加算要素50から次の時刻のxの値x
n+1 が出力され,これがディレイ要素10に与えられる。
【0050】解(xn ,yn )を表わす出力は,ディレ
イ要素10,11の出力端子に現われるが,これは切替スイ
ッチが端子TA に接続された初期化要素20,21の出力と
して外部に取出される。
【0051】図1の機能的構成は,後に示すように電子
回路,またはプログラムされたコンピュータによって実
現される。電子回路で実現される場合には,図2(B) に
示す切替スイッチおよび後述する各種スイッチは半導体
スイッチング素子によって好適に実現されよう。
【0052】次により一般的な形態について言及する。
【0053】高次の微分方程式を漸化式で表わすと式3
のようになる。
【0054】 xn+1 =f(xn )+a1 n-1 +a2 n-2 +a3 n-3 +a4 n-4 + …+ai n-i +… ‥式3 式3を次のように変形する。
【0055】 xn+1 =f(xn )+a1 n +a2 n +a3 n +a4 n +… ‥式4 yn+1 =xn ‥式5 zn+1 =yn (=xn-1 ) ‥式6 pn+1 =zn (=xn-2 ) ‥式7 qn+1 =pn (=xn-3 ) ‥式8 : f(xn )は非線形関数,ai (i=1,2,3,4,
…)は結合パラメータである。
【0056】ベクトルXn+1 (ベクトルは大文字で表わ
す)を, Xn+1 ={xn+1 ,yn+1 ,zn+1 ,pn+1 ,qn+1 ,…}T ‥式9 と置くと,式4〜式8は次のように表現される。
【0057】
【数1】 ここで, F(xn )={f(xn ),0,0,0,0…}T ‥式11
【数2】 n ={xn ,yn ,zn ,pn ,qn ,…}T ‥式13 と置くと,式10は次のように簡潔に表現される。
【0058】Xn+1 =F(xn )+A・Xn ‥式14 式3,または式4〜式8,または式10,または式14で表
わされる漸化式の解Xn ={xn ,yn ,zn ,pn
n ,…}T (式13)を求めるためのカオス的信号発生
装置の機能的構成が図3に示されている。
【0059】この機能的構成は,多数段のディレイ要素
10,11,12,13,14,…と,これらのディレイ要素間に
設けられた初期化要素20,21,22,23,24,…と,初期
化要素20の出力を入力とする非線形関数要素30と,他の
初期化要素21,22,23,24,…の出力をそれぞれ係数a
1 ,a2 ,a3 ,a4 ,…倍する係数要素41,42,43,
44,…と,非線形関数要素30および係数要素41,42,4
3,44,…の出力を加算する加算要素50とから構成され
ている。加算要素50の出力は最前段のディレイ要素10に
フィードバックされる。
【0060】初期値X0 ={x0 ,y0 ,z0 ,p0
0 ,…}T が初期化要素20,21,22,23,24,…を通
して与えられると,非線形関数要素30,係数要素41,4
2,43,44,…からそれぞれf(x0 ),a1 0 ,a
2 0 ,a3 0 ,a4 0 ,…が出力され,これらが
加算要素50で加算されることにより,x1 が得られる。
この出力x1 はディレイ要素10にフィードバックされ
る。
【0061】ある時刻においては,非線形関数要素30,
係数要素41,42,43,44,…にそれぞれxn ,yn =x
n-1 ,zn =xn-2 ,pn =xn-3 ,qn =xn-4 ,…
がそれぞれ与えられ,非線形関数要素30,係数要素41,
42,43,44,…からそれぞれf(xn ),a1 n ,a
2 n ,a3 n ,a4 n ,…が得られるので,加算
要素50からは式4で表わされる出力xn+1 が得られ,こ
れが最前段のディレイ要素10にフィードバックされる。
【0062】図3には図示が省略されているクロック信
号φの1周期Δtごとにnがインクレメントされながら
上記動作が行なわれるのはいうまでもない。
【0063】一組の解Xn ={xn ,yn ,zn
n ,qn ,…}T は,ディレイ要素10,11,12,13,
14,…の出力に現われるが,これらは,切替スイッチが
端子TAに接続された初期化要素20,21,22,23,24,
…の出力として外部に取出される。
【0064】初期化要素を通して一組の初期値X0
{x0 ,y0 ,z0 ,p0 ,q0 ,…}T を与えること
に代えて,ディレイ要素10または初期化要素20を通し
て,x0,x1 ,x2 ,x3 ,x4 ,…(または,…,
-4,x-3,x-2,x-1,x0 )を1クロック周期ごと
に順次入力するようにしてもよい。この場合には,すべ
ての初期値の入力が完了するまで加算要素50の出力をデ
ィレイ要素10にフィードバックしないようにする。
【0065】図1および図3において,係数要素40,4
1,42,43,44,…の係数a,a1 ,a2 ,a3
4 ,…は外部から変えることができるようにしておく
ことが好ましい。また,後述するように,非線形関数要
素30に設定される非線形関数の形も外部から変えること
ができるようにするとよい。
【0066】続いて複数の非線形関数をもつより一般的
な漸化式について検討する。
【0067】 xn+1 =f0 (xn )+f1 (xn-1 )+f2 (xn-2 )+f3 (xn-3 ) +f4 (xn-4 )+… ‥式15 式15は次のように変形できる。
【0068】 xn+1 =f0 (xn )+yn +zn +pn +qn +… ‥式16 yn =f1 (xn-1 ) ‥式17 zn =f2 (xn-2 ) ‥式18 pn =f3 (xn-3 ) ‥式19 qn =f4 (xn-4 ) ‥式20 : 式15,または式16〜式20で表わされる漸化式の解xn
または一組の解xn ,xn-1 ,xn-2 ,xn-3
n-4 ,…,もしくはxn ,yn ,zn ,pn ,qn
…を求めるためのカオス的信号発生装置の機能的構成が
図4に示されている。この機能的構成は,多数段のディ
レイ要素10,11,12,13,14,…と,これらのディレイ
要素間に設けられた初期化要素20,21,22,23,24,…
と,これらの初期化要素20,21,22,23,24の出力を入
力とする非線形関数要素30,31,32,33,34,…と,こ
れらの非線形関数要素30,31,32,33,34,…の出力を
加算する加算要素50とから構成されている。加算要素50
の出力xn+1 が最前段のディレイ要素10にフィードバッ
クされる。非線形関数要素30,31,32,33,34,…には
非線形関数f0 ,f1 ,f2 ,f3 ,f4 ,…がそれぞ
れ設定されている。
【0069】初期値x0 ,x-1,x-2,x-3,x-4,…
が初期化要素20,21,22,23,24,…を通して与えられ
ると,非線形関数要素30,31,32,33,34…からそれぞ
れf0 (x0 ),y0 =f1 (x-1),z0 =f2 (x
-2),p0 =f3 (x-3),q0 =f4 (x-4),…が
出力され,これらが加算要素50で加算されることによ
り,x1 が得られる。この出力x1 はディレイ要素10に
フィードバックされる。ある時刻においては,非線形関
数要素30,31,32,33,34,…にそれぞれxn
n-1 ,xn-2 ,xn-3 ,xn-4 ,…がそれぞれ与えら
れ,非線形関数要素30,31,32,33,34,…からそれぞ
れf0 (xn ),yn =f1 (xn-1 ),zn=f
2 (xn-2 ),pn =f3 (xn-3 ),qn =f4 (x
n-4 ),…が得られるので,加算要素50からは式15また
は式16で表わされる出力xn+1 が得られ,これがディレ
イ要素10にフィードバックされる。
【0070】図4にも図示が省略されているクロック信
号φの1周期Δtごとにnがインクレメントされながら
上記動作が行なわれるのはいうまでもない。
【0071】出力xn ,xn-1 ,xn-2 ,xn-3 ,x
n-4 ,…はそれぞれディレイ要素10,11,12,13,14,
…の出力に現われるが,これらは,切替スイッチが端子
A に接続された初期化要素20,21,22,23,24,…の
出力として外部に取出される。また,非線形関数要素3
0,31,32,33,34,…から出力f0 (xn ),yn
1 (xn-1 ),zn =f2 (xn-2 ),pn =f
3 (xn-3 ),qn =f4 (xn-4 ),…を得ることも
できる。
【0072】初期化要素21,22,23,24,…に代えて,
鎖線で示すように,非線形関数要素31,32,33,34,…
の出力側(加算要素50の対応する入力側)に初期値y0
=f1 (x-1),z0 =f2 (x-2),p0 =f3 (x
-3),q0 =f4 (x-4),…をそれぞれ初期化要素6
1,62,63,64,…を通して入力するようにすることも
できる。
【0073】図4においても,非線形関数要素30,31,
32,33,34,…に設定される非線形関数は可変であるこ
とが好ましい。
【0074】図3に示す構成は,電子回路上いくつかの
ユニットに分解して考えることができる。図3に示す構
成の単位となるユニットが図5および図6に示されてい
る。図5の回路を線形ディレイ・ユニット(LD=Line
ar Delay Unit )と呼ぶ。この線形ディレイ・ユニット
(LD)は,ディレイ要素1i,初期化要素2iおよび係数
要素4i(i=1,2,3,4,…)を含み,ディレイ要素1iの出力
側に初期化要素2iが,さらに初期化要素2iの出力側に係
数要素4iがそれぞれ接続されている。線形ディレイ・ユ
ニット(LD)には,ディレイ要素1iに与える入力x
n-i+1 の入力端子,ディレイ要素1iの出力xn-i を初期
化要素2iを通して取出す出力端子,初期値x0 (または
0 ,z0 ,p0 ,q0 等)の入力端子,および係数要
素4iの出力ai ・xn-i を取出す修飾出力端子がさらに
設けられている。
【0075】図6の回路を非線形ディレイ・ユニット
(ND=Nonlinear Delay Unit)と呼ぶ。この非線形デ
ィレイ・ユニット(ND)は,ディレイ要素1i,初期化
要素2iおよび非線形関数要素3i(i=0,1,2,3,4,…)を含
み,ディレイ要素1iの出力側に初期化要素2iが,初期化
要素2iの出力側に非線形関数要素3iがそれぞれ接続され
ている。非線形ディレイ・ユニット(ND)には,ディ
レイ要素1iに与える入力xn-i+1 の入力端子,ディレイ
要素1iの出力xn-i を初期化要素2iを通して取出す出力
端子,非線形関数要素3iの出力fi (xn-i )を取出す
修飾出力端子および,初期値x0 (またはx-1,x-2
-3,x-4等)の入力端子が設けられている。
【0076】要すれば,鎖線で示すように,非線形関数
要素3iの出力側に初期化要素6i(i=1,2,3,4,…)を設
け,かつ初期値fi (xn )の入力端子を設ける。
【0077】1個の非線形ディレイ・ユニット(ND)
と,複数個の線形ディレイ・ユニット(LD)の各入出
力間を縦続接続し,かつ各ユニット(ND),(LD)
の出力fi (xn-i ),ai ・xn-i が加算要素50に入
力するように接続し,加算要素50の出力を非線形ディレ
イ・ユニット(ND)にフィードバックすることによ
り,図3に示す回路が構成される。
【0078】このような非線形ディレイ・ユニット(N
D)と,複数個の線形ディレイ・ユニット(LD)と,
加算要素50を含む加算ユニット50Aとを1チップ上にI
C化することが可能である。このようにIC化されたカ
オス・ディバイスのチップ・レイアウトの概要が図7に
示されている。このレイアウトではユニット間の結線の
ための配線パターンの図示が省略されている。加算ユニ
ット50Aは演算増幅器とその入力抵抗アレイとから構成
されよう。
【0079】同じように,複数個の非線形ディレイ・ユ
ニット(ND)の各入出力間を縦続接続し,かつ各ユニ
ット(ND)の出力fi (xn-i )が加算要素50に入力
するように接続し,加算要素50の出力を最前段の非線形
ディレイ・ユニット(ND)にフィードバックすること
により,図4に示す回路が構成される。
【0080】このような複数個の非線形ディレイ・ユニ
ット(ND)と,加算要素50を含む加算ユニット50Aと
を1チップ上にIC化することが可能である。このよう
にIC化されたカオス・ディバイスのチップ・レイアウ
トの概要が図8に示されている。このレイアウトでもユ
ニット間の結線のため配線パターンの図示が省略されて
いる。
【0081】一般的な漸化式は次のように表わされる。
【0082】 xn+1 =f1 (xn ,yn ,zn ,pn ,qn ,…) ‥式21 yn+1 =f2 (xn ,yn ,zn ,pn ,qn ,…) ‥式22 zn+1 =f3 (xn ,yn ,zn ,pn ,qn ,…) ‥式23 pn+1 =f4 (xn ,yn ,zn ,pn ,qn ,…) ‥式24 qn+1 =f5 (xn ,yn ,zn ,pn ,qn ,…) ‥式25 ‥‥‥‥ f1 ,f2 ,f3 ,f4 ,f5 ,…は多変数の非線形関
数である。
【0083】式21〜式25で表わされる漸化式の一連の解
を発生するカオス的信号発生装置の機能的構成が図9に
示されている。式21〜式25のそれぞれについてディレイ
要素11〜15,初期化要素21〜25および多変数非線形関数
要素71〜75がそれぞれ,縦続接続されている。各多変数
非線形関数要素71〜75には,すべての初期化要素21〜25
の出力が与えられる。多変数非線形関数要素の出力x
n+1 〜qn+1 が出力として外部に取出されるとともに,
対応するディレイ要素11〜15にそれぞれフィードバック
される。多変数非線形関数要素には,必ずしもすべての
初期化要素の出力を与えなくてもよい。多変数非線形関
数要素として,重み付き加算と閾値関数を用いた特殊な
場合がホップ・フィールド・モデルである。
【0084】図9に示す構成は,図10に示す一般的非線
形ディレイ・ユニット(GNLD=Generalized Nonlin
ear Delay Unit)を組合せることにより構築することが
できる。複数個の一般的非線形ディレイ・ユニット(G
NLD)からなるカオス・ディバイスのICチップ・レ
イアウトが図11に示されている。このレイアウトではユ
ニット間の結線のための配線パターンの図示が省略され
ている。
【0085】続いて上述した線形ディレイ・ユニット
(LD)および非線形ディレイ・ユニット(ND)を電
子回路により実現した具体例について述べる。
【0086】図12は線形ディレイ・ユニット(LD)の
具体的回路を示している。この図において,図5との対
応関係を分りやすくするために,入,出力信号について
は図5に示すものと同一符号が使用されている。
【0087】ディレイ要素は2つのコンデンサC1 ,C
2 と切替スイッチSW1 ,SW2 とから構成されてい
る。切替スイッチSW1 ,SW2 は図13に示すようなク
ロック信号φによって切替制御される。ディレイ時間Δ
tはクロック信号φの1周期に等しい。係数要素はフィ
ードバック抵抗Rf を含む演算増幅器A11によって実現
される。係数ai は抵抗Rf の値によって調整される。
初期化要素はスイッチSW3 を含む。
【0088】切替スイッチSW1 が端子T2 に,切替ス
イッチSW2 が端子T1 にそれぞれ接続され,スイッチ
SW3 がオンとされることにより初期値x0 が入力され
る。この初期値x0 を表わす電圧信号によって入力コン
デンサC1 に充電される。コンデンサC1 の電圧は反転
増幅器A11で−ai 倍されて出力コンデンサC2 に蓄え
られる。
【0089】次に,切替スイッチSW1 が端子T1 に,
切替スイッチSW2 が端子T2 に接続されると,入力コ
ンデンサC1 には入力xn-i+1 を表わす電圧が蓄えら
れ,一方出力コンデンサC2 の電圧は反転増幅器A12
経て出力ai ・xn-i として出力される。
【0090】再び切替スイッチSW1 が端子T2 に,切
替スイッチSW2 が端子T1 に接続されると,入力コン
デンサC1 の電圧が−ai 倍されて出力コンデンサC2
に蓄えられることになる。このようにして,時間Δtご
とに入力が取込まれかつ出力が外部に取出されることに
なる。
【0091】上述したように切替スイッチSW1 ,SW
2 ,スイッチSW3 は半導体スイッチング回路により実
現されよう。スイッチSW3 は手動により直接にまたは
間接に操作または制御されよう。このような線形ディレ
イ・ユニット内または線形ディレイ・ユニット間には適
宜バッファ回路が接続されよう。
【0092】図14は線形ディレイ・ユニット(LD)の
具体例の他の構成を示している。この図および後に言及
する各図においても,図12に示すスイッチやコンデンサ
と同じ符号SW1 ,SW2 ,…,C1 ,C2 ,…等が使
用されているが,煩雑さを避けるために便宜的に符号を
重複して使用しているにすぎず,各符号は各図ごとに相
互に独立である。
【0093】図14に示す回路は,複数の(図14では3個
の)コンデンサC1 ,C2 ,C3 と複数のスイッチSW
1 〜SW8 とから構成されている。スイッチSW1 〜S
5はクロック信号φ1 によって,スイッチSW6 〜S
8 はクロック信号φ2 によってそれぞれ制御される。
クロック信号φ1 とφ2 は図15に示すように逆位相の信
号である。
【0094】クロック信号φ1 によってスイッチSW1
〜SW5 がオンとされたときに,スイッチSW6 〜SW
8 はオフ状態を保つ。このときに形成される回路が図16
(A)に示されている。3個のコンデンサC1 ,C2 ,C
3 が並列に接続され,これらのコンデンサは入力電圧信
号vinによって等しい電圧に充電される。
【0095】次にクロック信号φ2 によってスイッチS
6 〜SW8 がオンとされると,スイッチSW1 〜SW
5 はオフの状態となる。このとき形成される回路が図16
(B)に示されている。3個のコンデンサC1 ,C2 ,C
3 は直列にに接続される。したがって出力信号vout
3vinとなる。すなわち,図14に示す回路によると,入
力信号vinが3倍されかつ時間Δt遅延されて出力され
ることになる。
【0096】以下の説明においては,図16で示したと同
じように表現を簡略化するために入力信号xn-i+1 に代
えて入力信号vinの符号を,出力信号xn-i に代えて出
力信号vout の符号をそれぞれ用いることにする。
【0097】図14において,スイッチSW2 〜SW7
選択的にオン,オフ制御するようにすると,係数要素の
係数ai を変えることができる。
【0098】コンデンサC1 〜C3 に充電するときには
図16(A) に示すようにスイッチSW1 〜SW5 をオン,
SW6 〜SW8 をオフとする。
【0099】次にコンデンサC1 〜C3 に充電された電
荷による出力vout を取出すときには,スイッチS
6 ,SW8 をオンとし,スイッチSW7 をオフのまま
に保つ。またスイッチSW1 ,SW2 ,SW4 をオフと
し,スイッチSW3 ,SW5 をオンのままに保つ。する
と,コンデンサC2 とC3 が並列に接続された状態に保
たれ,出力vout は2vinの値を示す。これらのスイッ
チSW1 〜SW8 の操作により,vout =vinの値をも
つ出力を得ることもできる。
【0100】上記に代えて,SW2 およびSW3 のうち
のいずれか一方または両方を常時オン状態としておくこ
とにより,スイッチSW6 およびSW7 のうちの対応す
るいずれか一方または両方がオンとなったときに,コン
デンサC1 ,C2 に充電されていた電荷は放電するの
で,出力電圧vout を2vinまたはvinとすることがで
きる。
【0101】このように,スイッチSW1 〜SW8 のオ
ン,オフ制御のやり方を変えることにより所望の係数a
i を得ることができる。接続するコンデンサの数を増加
させることにより係数ai の値の選択の自由度が高ま
る。IC基板上に多数のコンデンサとスイッチとをあら
かじめ設けておき,これらをマスク・プログラマブルま
たはフィールド・プログラマブルに構成することにより
所望の係数ai を得ることができるようになる。このこ
とは,後述する多数のコンデンサを用いた他の具体的回
路にもあてはまる。
【0102】図14においては煩雑さを避けるために初期
化要素の図示が省略されているが,この初期化要素は図
12に示す考え方で付加することができる。一般に初期化
要素はスイッチと,このスイッチがオンされたときに入
力する初期値を表わす電圧を保持するコンデンサとによ
って構成することができる。このことは,後述する他の
具体例においても全く同じである。
【0103】図14に示す回路は,並列に接続された複数
のコンデンサを入力電圧によって充電し,これらを直列
に接続することにより入力電圧よりも高い電圧の出力
(ai>1)を取出すものである。
【0104】これに対して,直列に接続された複数のコ
ンデンサを入力電圧によって充電し,これらを並列に接
続することにより,入力電圧よりも低い電圧の出力(a
i <1)を取出すようにすることもできる。その構成の
一例が図17に示されている。
【0105】図17に示す回路は,複数の(図17では3個
の)コンデンサC1 ,C2 ,C3 と複数のスイッチSW
1 〜SW8 とから構成されている。スイッチSW1 〜S
3はクロック信号φ1 によって,スイッチSW4 〜S
8 はクロック信号φ2 によってそれぞれ制御される。
クロック信号φ1 とφ2 は図15に示すものと同じであ
る。
【0106】クロック信号φ1 によってスイッチSW1
〜SW3 がオンとされたときに,スイッチSW4 〜SW
8 はオフ状態を保つ。このときに形成される回路が図18
(A)に示されている。3個のコンデンサC1 ,C2 ,C
3 が直列に接続され,これらのコンデンサは入力電圧信
号vinによって充電される。
【0107】次にクロック信号φ2 によってスイッチS
4 〜SW8 がオンとされると,スイッチSW1 〜SW
3 はオフの状態となる。このとき形成される回路が図18
(B)に示されている。3個のコンデンサC1 ,C2 ,C
3 は並列に接続される。したがってC1 =C2 =C3
すれば,出力信号vout はvin/3となる。すなわち,
図17に示す回路によると,入力信号vinが1/3倍され
かつ時間Δt遅延されて出力されることになる。
【0108】コンデンサC1 ,C2 ,C3 の値の設定の
仕方によって任意の係数ai (ai<1)を得ることが
できる。
【0109】たとえば,Cを単位容量として,C1 =4
C,C2 =2C,C3 =Cとする。図18(A) において各
コンデンサC1 ,C2 ,C3 には等しい電荷が蓄積され
る。この電荷をQとする。また,各コンデンサC1 ,C
2 ,C3 の両端の電圧をそれぞれv1 ,v2 ,v3 とす
る。各コンデンサC1 ,C2 ,C3 において次式が成立
つ。
【0110】Q=4Cv1 ‥式26 Q=2Cv2 ‥式27 Q=Cv3 ‥式28 一方, vin=v1 +v2 +v3 ‥式29 これより, Q/C=(4/7)vin ‥式30 を得る。
【0111】一方,図18(B) において,3Qの電荷が3
つのコンデンサC1 ,C2 ,C3 に再分配される。各コ
ンデンサC1 ,C2 ,C3 に蓄えられる電荷量はそれぞ
れ4Cvout ,2Cvout ,Cvout であるから次式が
成立つ。
【0112】 4Cvout +2Cvout +Cvout =7Cvout =3Q ‥式31 式30と式31により, vout =(3/7)(Q/C)=(3/7)(4/7)vin =(12/49)vin ‥式32 を得る。
【0113】図17においても,スイッチSW2 〜SW7
を選択的にオン,オフ制御するようにすると,係数要素
の係数ai を変えることができる。
【0114】図19はさらに他の例を示すものである。こ
こでは,入力電圧vinによってコンデンサC1 ,C2
3 のいずれか1つ,2つまたは全部に充電し,その
後,充電されたコンデンサの電荷を3つのコンデンサに
再分配して出力電圧vout として取出す。
【0115】たとえば,クロック信号φ1 によってスイ
ッチSW1 のみをオンとする。他のスイッチSW2 〜S
6 はオフに保たれる。これにより,入力電圧vinによ
ってコンデンサC1 に充電される。次に,クロック信号
φ2 によってスイッチSW4〜SW6 をオンとする。他
のスイッチSW1 〜SW3 はオフの状態に保持される。
すると,コンデンサC1 に充電された電荷が他のコンデ
ンサC2 とC3 に分配され,これにしたがって定まる電
圧の出力vout が得られる。vout <vin ,すなわち
i <1である。
【0116】スイッチSW1 をオンとすることに代え
て,クロック信号φ1 によってスイッチSW2 をオンと
してコンデンサC2 に充電するようにしてもよいし,ス
イッチSW3 をオンとしてコンデンサC3 に充電するよ
うにしてもよいし,スイッチSW1 〜SW3 のうちの2
つをオンとして対応する2つのコンデンサに充電するよ
うにしてもよい。
【0117】図20は非線形ディレイ・ユニット(ND)
の具体例を示すものであり,図6との対応関係を明らか
にするために,入,出力信号としては図6に示すものと
同一符号が用いられている。非線形関数要素3iの具体例
については後述する。
【0118】図21は非線形ディレイ・ユニット(ND)
を,コンデンサC1 〜C4 と,ダイオードD1 〜D
3 と,スイッチSW1 〜SW5 とから構成した具体例を
示すものである。簡単のためにC1 =C2 =C3 =C4
とする。
【0119】クロック信号φによって,スイッチSW1
がオン,切替スイッチSW2 〜SW4 が端子T1 に接
続,スイッチSW5 がオフとされた充電状態が図22(A)
に示されている。ダイオードD1 〜D3 の順方向降下電
圧をvD とする。
【0120】入力電圧vinがvin≦vD とのときはコン
デンサC1 にのみ充電される。vD<vin≦2vD のと
きはコンデンサC1 とC2 に充電される。2vD <vin
≦3vD のときはコンデンサC1 とC2 とC3 に充電さ
れる。3vD <vinになるとすべてのコンデンサC1
4 に充電される。このように入力電圧vinの大きさに
応じて充電されるコンデンサの数が異なる。
【0121】次にクロック信号φによって,スイッチS
1 がオフ,切替スイッチSW2 〜SW4 が端子T2
接続,スイッチSW5 がオンとされた出力電圧取出し状
態が図22(B) に示されている。すべてのコンデンサC1
〜C4 が並列に接続され,先に充電されたコンデンサの
電荷がすべてのコンデンサに分配されることになる。入
力電圧vinの大きさに応じて充電されるコンデンサの数
および電荷量が異なるから,入力電圧vin/出力電圧v
out 特性は図23に示すようになる。この特性は非線形特
性である。すなわち,図21に示す回路によると,入力電
圧vinが図23に示す非線形特性によって変換されること
により得られる出力電圧vout が,入力電圧vinの入力
から周期Δt遅れて出力されることになる。
【0122】図24は非線形関数要素3iを電子回路により
具体化した一例を示すものである。この回路は,フィー
ドバック可変抵抗Rf をもつ非反転演算増幅器A2 を含
む。入力電圧vinは入力抵抗を介して増幅器A2 の正お
よび負入力端子に与えられる。増幅器A2 の負入力端子
は入力抵抗を介して2つのダイオードD1 ,D2 (この
ダイオードも図21に示すものと同じ符号が使用されてい
るが相互に関連性はない)が並列にかつ相互に逆向きに
接続されている。一方のダイオードD1 のアノードには
可変抵抗R1 を介して−E1 の電圧が,他方のダイオー
ドD2 のカソードには可変抵抗R2 を介して+E2 の電
圧がそれぞれ印加されている。出力電圧vout は増幅器
2 の出力端子より得られる。
【0123】今,ダイオードの順方向降下電圧vD を無
視して考えると,入力電圧vin
【数3】 を満たす場合には,ダイオードD2 のみが導通状態とな
り,図24の回路は図26(A) に示すようになる。この回路
は正の増幅度を持ち,その増幅度は抵抗R2 およびRf
の少なくともいずれか一方により変えることができる。
【0124】入力電圧vin
【数4】 の場合には,ダイオードD1 ,D2 はともに遮断状態と
なるから,図24の回路は図26(B) に示すようになる。増
幅器A2 のフィードバック抵抗Rf を適当に選ぶことに
より負の増幅度をもたせることができる。
【0125】入力電圧vin
【数5】 の場合には,ダイオードD1 のみが導通状態となるの
で,図26(C) に示す回路が実現される。この回路もまた
正の増幅度をもち,その増幅度は抵抗R1 およびRf
少なくともいずれか一方によって調整することができ
る。
【0126】したがって,図24に示す回路の入出力特性
は図25に図示されるように非線形性を示す。
【0127】上述した種々の電子回路はすべて電圧モー
ドで動作するものである。
【0128】次に電流モードで動作する線形ディレイ・
ユニット(LD)および非線形ディレイ・ユニット(N
D)の具体例について説明する。
【0129】図27は電流モードで動作する線形ディレイ
・ユニット(LD)の具体的回路例を示すものである。
この回路は2つのスイッチト・カレント・ミラーによっ
て構成されている。入力側のスイッチト・カレント・ミ
ラーはカレント・ミラーを構成するnMOSFET
1 ,Q2 と,これらのFETQ1 ,Q2 のゲート間に
接続されたスイッチング素子としてのnMOSFETQ
5 とから構成されている。FETQ1 に入力信号が電流
i として与えられる。出力側のスイッチト・カレント
・ミラーはカレント・ミラーを構成するpMOSFET
3 ,Q4 と,これらのFETQ3 ,Q4 のゲート間に
接続されたスイッチング素子としてのpMOSFETQ
6 とから構成されている。FETQ4 から出力信号が電
流I0 として得られる。スイッチング素子としてのFE
TQ5 ,Q6 はクロック信号φ(図13参照)により制御
される。
【0130】クロック信号φがHレベルのときFETQ
5 はオン,FETQ6 はオフとなる。FETQ5 がオン
であるから入力側のカレント・ミラーが動作し,FET
1に入力電流Ii が与えられると,これに対応した電
流I2 がFETQ2 に流れる。
【0131】FETQ1 のチャネル幅/チャネル長の比
(これを以下W/L比という)をW1 /L1 ,FETQ
2 のW/L比をW2 /L2 とすると,電流I2 は次式で
与えられる。
【0132】 I2 =[(W2 /L2 )/(W1 /L1 )]Ii ‥式36 このとき,FETQ2 のゲート/ドレイン間寄生容量C
GD1 に電流I2 に対応するゲート電圧に等しい電圧を表
わす電荷が蓄えられる。電流I2 はFETQ3にも流れ
FETQ3 のゲート/ドレイン間には電流I2 に対応す
る電圧降下が発生する。
【0133】次にクロック信号φがLレベルになるとF
ETQ5 はオフ,FETQ6 はオンとなる。したがって
出力側のカレント・ミラーが動作する。すなわち,容量
GD 1 に蓄えられた電荷による電圧によってFET
2 ,Q3 に電流I2 が流れ続け,この時生じているF
ETQ3 のゲート/ドレイン間の電圧降下に等しい電圧
まで,オンとなったFETQ6 を通じてCGD2 が充電さ
れ,その結果として出力側のFETQ4 にはこれに応じ
た出力電流I0 が流れることになる。FETQ3 のW/
L比をW3 /L3 ,FETQ4 のW/L比をW4 /L4
とすると,出力電流I0 は次式で与えられる。
【0134】 I0 =[(W4 /L4 )/(W3 /L3 )]I2 =[(W4 /L4 )/(W3 /L3 )]・ [(w2 /L2 )/(W1 /L1 )]Ii =ai ・Ii ‥式37 ai =[(W4 /L4 )/(W3 /L3 )]・ [(W2 /L2 )/(W1 /L1 )] ‥式38 したがって,出力電流I0 は入力電流Ii にai 倍され
た電流値をもち,かつ入力電流Ii の入力時点から時間
Δt遅れた時点で出力されることになる。係数ai は好
ましくはW4 /L4 ,W1 /L1 で調整するとよい。
【0135】このような電流モードの回路は,加算が結
線(ワイヤードサム)のみでよく,構成素子数が少なく
IC化に適している。たとえば図12に示す電圧モードの
線形ディレイ・ユニットと比較してみよう。
【0136】図12に示す電圧モードの線形ディレイ・ユ
ニット(LD)は,抵抗素子が3個必要であり,その形
成のために大面積が必要となる。また,演算増幅器とス
イッチとを含むからこれをトランジスタで実現するため
には11〜20個のトランジスタが必要である。また少なく
とも2個の容量(コンデンサ)が必要である。
【0137】これに対して図27に示す電流モードの線形
ディレイ・ユニット(LD)では抵抗素子は不要であ
り,FETのゲート容量を利用しているからコンデンサ
も不要である。図27から分るようにトランジスタは6個
ですむ。
【0138】次に図28を参照して非線形ディレイ・ユニ
ット(ND)を電流モードで動作する回路により実現し
た具体例について説明する。
【0139】図28において図27に示すものと同一物には
同一符号が付されている。図28の回路には図27の回路と
比較すると,入力側のFETQ1 が非線形機能素子SC
によって置きかえられている。この非線形機能素子SC
は非線形な電流/電圧特性をもつもので,たとえばサイ
リスタで実現でき,ICに対して外付けしてもよいし,
ICチップ内に埋込むようにすることもできる。
【0140】入力電流Ii に対して非線形変換された電
圧を表わす電荷が容量CGD1 に蓄えられることになるの
で,図28の回路では,時間Δt後に非線形変換された出
力電流I0 が得られることになる。
【0141】最後に上述したカオス・ディバイスの応用
例について説明する。
【0142】最も簡単な図1に示す構成をコンピュータ
・ソフトウェアで実現し,これによるシュミレーション
結果について説明する。
【0143】式1および式2を次のように書きなおす。
【0144】xn+1 =f(xn )+a2 n ‥式39 yn+1 =xn ‥式40 非線形関数f(xn )を次式で表わす。
【0145】
【数6】 ここでa1 ,a2 は定数(パラメータ)である。
【0146】式41で表わされる非線形関数f(x)は図
29に示す曲線を描く。ここでa1 =0.300 である。
【0147】図30から図34は式39〜式41から得られる
(xn ,yn )によって表わされる点をXY座標に表現
したものであり,n=1〜20000 ,すなわち初期値(x
0 ,y0 )を含めて20001 個の点が表わされている。
【0148】図30は初期値x0 =0.000 ,y0 =0.000
,パラメータa1 =0.300 ,a2 =−1.000 の条件を
設定した場合に得られるパターンを表わしている。
【0149】図31はパラメータ(a1 =0.300 ,a2
−1.000 )を固定し,初期値をx0=5.000 ,y0 =5.0
00 に変化させることにより得られるパターンを示す。
初期値を変えることによって,点の集合によって表わさ
れるパターン(図柄)がかなり変化することが分る。
【0150】図32はパラメータ(a1 =0.300 ,a2
−1.000 )を固定し,初期値をさらにx0 =10.000,y
0 =10.000に変化させた場合を示す。点の集合によって
表わされる図柄はさらに変貌を遂げている。
【0151】図33は初期値を図30の場合と同じとし(x
0 =0.000 ,y0 =0.000 ),一方のパラメータをa1
=0.290 (a2 =−1.000 は固定)とわずかに変えた場
合に得られるパターンである。図30の場合と異なり,パ
ターンはおよそ−1≦x,y≦+2の中に閉じ込められ
ており,パラメータを少し変えただけでもパターンが大
幅に変化することが分る。
【0152】図34は一方のパラメータをa1 =1.000 に
さらに変えた場合であり,初期値(x0 =0.000 ,y0
=0.000 )および他方のパラメータ(a2 =−1.000 )
は変更していない。図柄が完全に変貌している。
【0153】このような点(xn ,yn )の集合を2次
元的に表示する応用例が考えられる。表示装置として
は,CRT表示装置,プラズマ・ディスプレイ,液晶表
示装置,マトリクス状に点光源を配置したもの等種々の
ものを用いることができる。
【0154】表示の仕方には次の方法がある。
【0155】1)パターン形成過程の表示 一定時間ごとにnをインクレメントしながら,そのとき
得られた(xn ,yn)によって表わされる点を順次表
示する。既に表示した点は消してしまっても,そのまま
残してもよい。
【0156】この表示によって時間の経過にしたがって
パターンが形成されていく様子,または点の軌跡が分
る。
【0157】2)静止パターンの表示 所定数(たとえば上述した20001 個)の点の座標の集合
をあらかじめ求めておき,これらのすべての点を一挙に
表示する。図30〜図34に示すようなパターンが表示され
るであろう。
【0158】3)動パターンの表示 2)に示す静止パターンの表示において,nをさらにイ
ンクレメントして新たな点を求め,この点を追加的に表
示するとともに最も古い点の表示を消去する。表示され
ている点の数は常に一定であるが,表示されているパタ
ーンが時間の経過とともに変化していく。
【0159】4)初期値,パラメータの少なくとも1つ
を変化させる。
【0160】この方法は上記1)〜3)のすべてにあて
はまる。
【0161】とくに2)の表示方法においては,図30の
パターンから図31のパターンへ,または図32のパターン
から図33のパターンへというように表示パターンが突然
変化する。
【0162】このような表示は広告の背景表示として効
果的であろう。上述したパターンの変化,点の軌跡は全
く不規則であり予測できない。しかし雑音のような不快
さもなく,見ていて飽きることがなくかつ魅力的であ
る。
【0163】以上の説明は,システムのダイナミクスが
差分方程式(たとえば式1)で表わされる場合について
述べてきたが,
【数7】
【数8】 のような微分方程式で表わされる場合も同様であり,こ
の場合はディレイ要素の代りに積分要素を用いればよ
い。この発明において「ディレイ要素」,「ディレイ手
段」,「ディレイ回路」は,「積分要素」,「積分手
段」,「積分回路」を含む概念である。
【図面の簡単な説明】
【図1】1つの非線形関数要素と1つの係数要素とを含
む最も簡単なカオス的信号発生装置の機能的構成を示
す。
【図2】(A) は初期化要素のシンボルを,(B) は具体的
回路例をそれぞれ示す。
【図3】1つの非線形関数要素と複数の係数要素とを含
むカオス的信号発生装置の機能的構成を示す。
【図4】複数の非線形関数要素を含む一般的なカオス的
信号発生装置の機能的構成を示す。
【図5】線形ディレイ・ユニットの回路構成を示すブロ
ック図である。
【図6】非線形ディレイ・ユニットの回路構成を示すブ
ロック図である。
【図7】IC化されたカオス・ディバイスのレイアウト
を示す。
【図8】IC化された他のカオス・ディバイスのレイア
ウトを示す。
【図9】複数の多変数非線形関数要素を含む一般的なカ
オス信号発生装置の機能的構成を示す。
【図10】一般的非線形ディレイ・ユニットの回路構成
を示すブロック図である。
【図11】IC化されたカオス・ディバイスのレイアウ
トを示す。
【図12】線形ディレイ・ユニットの具体的回路構成を
示す回路図である。
【図13】クロック信号を示す波形図である。
【図14】線形ディレイ・ユニットの具体的回路構成の
他の例を示す回路図である。
【図15】クロック信号を示す波形図である。
【図16】(A) および(B) は図14に示す回路の動作を示
す各時点の等価回路図である。
【図17】線形ディレイ・ユニットの具体的回路構成の
さらに他の例を示す回路図である。
【図18】(A) および(B) は図17に示す回路の動作を示
す各時点の等価回路図である。
【図19】線形ディレイ・ユニットの具体的回路構成の
さらに他の例を示す回路図である。
【図20】非線形ディレイ・ユニットの具体的回路構成
を示す回路図である。
【図21】非線形ディレイ・ユニットの具体的回路構成
の他の例を示す回路図である。
【図22】(A) および(B) は図21に示す回路の動作を示
す各時点の等価回路図である。
【図23】図21に示す回路の入出力特性を示すグラフで
ある。
【図24】非線形関数要素の具体例を示す回路図であ
る。
【図25】図24に示す回路の入出力特性を示すグラフで
ある。
【図26】(A) ,(B) および(C) は図24に示す回路の動
作を示す入力信号の各レンジごとの等価回路図である。
【図27】線形ディレイ・ユニットの電流モードで動作
する具体的回路構成を示す回路図である。
【図28】非線形ディレイ・ユニットの電流モードで動
作する具体的回路構成を示す回路図である。
【図29】非線形関数の特性の一例を示すグラフであ
る。
【図30】図29に示す非線形関数を含み,図1に示す機
能的構成をもつカオス的信号発生装置から得られる出力
信号の描くパターンを示すものである。
【図31】カオス的信号の描くパターンの他の例を示
す。
【図32】カオス的信号の描くパターンのさらに他の例
を示す。
【図33】カオス的信号の描くパターンのさらに他の例
を示す。
【図34】カオス的信号の描くパターンのさらに他の例
を示す。
【符号の説明】
10,11,12,13,14,15,1i ディレイ要素 20,21,22,23,24,25,2i,61,62,63,64,6i 初
期化要素 30,31,32,33,34,3i 非線形関数要素 40,41,42,43,44,4i 係数要素 50 加算要素 71,72,73,74,75,7i 多変数非線形関数要素

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を所定時間ずつ順次遅延させる
    複数のディレイ手段, 上記ディレイ手段のうちの少な
    くとも1つから得られる信号を非線形関数によって変換
    する非線形関数手段, 上記ディレイ手段の他のものから得られる信号を所定係
    数倍する係数手段, 上記非線形関数手段および係数手段から得られる信号を
    加算する加算手段,ならびに動作開始時に上記ディレイ
    手段,または上記非線形関数手段および係数手段,また
    は上記加算手段に初期値を与える初期化手段を備え, 上記加算手段の出力が最前段の上記ディレイ手段にフィ
    ードバックされるように構成されている,カオス的信号
    発生装置。
  2. 【請求項2】 入力信号を微小時間ずつ順次遅延させる
    複数のディレイ回路, 上記ディレイ回路のうちの少な
    くとも1つから得られる信号を非線形関数によって変換
    する非線形関数回路, 上記ディレイ回路の他のものから得られる信号を所定係
    数倍する係数回路, 上記非線形関数回路および係数回路から得られる信号を
    加算する加算回路,ならびに動作開始時に上記ディレイ
    回路,または上記非線形関数回路および係数回路,また
    は上記加算回路に初期値を与える初期化回路を備え, 上記加算回路の出力が最前段の上記ディレイ回路にフィ
    ードバックされるように構成されている,カオス・ディ
    バイス。
  3. 【請求項3】 順次与えられる複数個の信号をその順序
    に保存しておき, 保存されている信号のうちの少なくとも1つを非線形関
    数によって変換し, 保存されている信号の他のものを所定係数倍し, 非線形関数変換された信号および所定係数倍された信号
    を加算し, 加算により得られた信号を最新の信号として保存しかつ
    保存されている信号を順次シフトする, 上記一連の処理を初期値を与えることにより開始させか
    つ繰返させることによりカオス的信号を得る,カオス的
    信号発生方法。
  4. 【請求項4】 入力信号を所定時間ずつ順次遅延させる
    複数のディレイ手段, 上記ディレイ手段から得られる
    信号をそれぞれ所定の非線形関数によって変換する複数
    の非線形関数手段, 上記複数の非線形関数手段から得られる信号を加算する
    加算手段,ならびに動作開始時に上記ディレイ手段また
    は上記非線形関数手段にそれぞれ初期値を与える初期化
    手段を備え, 上記加算手段の出力が最前段の上記ディレイ手段にフィ
    ードバックされるように構成されている,カオス的信号
    発生装置。
  5. 【請求項5】 入力信号を微小時間ずつ順次遅延させる
    複数のディレイ回路, 上記ディレイ回路から得られる
    信号をそれぞれ所定の非線形関数によって変換する複数
    の非線形関数回路, 上記複数の非線形関数回路から得られる信号を加算する
    加算回路,ならびに動作開始時に上記ディレイ回路また
    は上記非線形関数回路にそれぞれ初期値を与える初期化
    回路を備え, 上記加算回路の出力が最前段の上記ディレイ回路にフィ
    ードバックされるように構成されている,カオス・ディ
    バイス。
  6. 【請求項6】 順次与えられる複数個の信号をその順序
    に保存しておき, 保存されている信号をそれぞれ所定の非線形関数によっ
    て変換し, 非線形関数変換された信号を加算し, 加算により得られた信号を最新の信号として保存しかつ
    保存されている信号を順次シフトする, 上記一連の処理を初期値を与えることにより開始させか
    つ繰返させることによりカオス的信号を得る,カオス的
    信号発生方法。
  7. 【請求項7】 複数の入力変数信号をそれぞれ所定時間
    遅延させる複数のディレイ手段, 上記複数のディレイ手段から得られる複数の変数信号の
    うちの少なくとも1つをそれぞれ入力とし,この入力変
    数信号を1変数または多変数非線形関数により関数信号
    に変換する複数の非線形関数手段,ならびに各入力変数
    信号の初期値を与える複数の初期化手段を備え, 上記非線形関数手段から得られる関数信号が対応する上
    記ディレイ手段にフィードバックされるように構成され
    ている,カオス的信号発生装置。
  8. 【請求項8】 複数の入力変数信号をそれぞれ保存して
    おき, 保存されている複数の変数信号のうちのいくつかを複数
    の異なる多変数非線形関数によりそれぞれ関数信号に変
    換し, 多変数非線形関数変換により得られた複数の関数信号を
    新たな入力変数信号としてそれぞれ保存する, 上記一連の処理を初期値を与えることにより開始させか
    つ繰返させることにより複数のカオス的信号を得る,カ
    オス的信号発生方法。
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