WO2024071378A1 - 無方向性電磁鋼板 - Google Patents

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Abstract

この無方向性電磁鋼板は、鋼板を含み、前記鋼板の化学組成が、質量%で、C:0.0030%以下、Si:1.0~3.5%、Al:0.10~2.00%、Mn:0.1~2.0%、P:0.20%以下、S:0.0030%以下、N:0.0030%以下、Ti:0.0030%以下、B:0.0020%以下、Sn:0~0.200%、Sb:0~0.1000%、及び残部:Fe及び不純物からなり、質量%での、Sn含有量を[Sn]、Sb含有量を[Sb]としたとき、[Sn]+2×[Sb]≦0.200を満足し、前記鋼板の板幅をWとするとき、幅方向の端部から前記板幅のW/10位置の部分であるW/10部、W/4位置の部分であるW/4部、及び、W/2位置の部分であるW/2部において、鉄損W10/400の最大値WHと最小値WLとの比であるWH/WLが1.10以下である。

Description

無方向性電磁鋼板
 本発明は、無方向性電磁鋼板に関する。
 本願は、2022年09月30日に、日本に出願された特願2022-157340号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 モータの分野、特にエアコン、冷蔵庫のコンプレッサや中小型変圧器、電装品等の電気機器の分野では、世界的な電力削減、エネルギー節減、CO排出量削減等に代表される、地球環境の保全の動きの中で、モータの高効率化及び小型化の要請がますます強まりつつある。
 自動車分野では、ハイブリッド駆動自動車、あるいは電気自動車の駆動モータ用コアとして、無方向性電磁鋼板が使用されている。国内外の自動車メーカは上記電気駆動自動車の増産を公言しているため、使用される無方向性電磁鋼板の需要は大きく高まっている。
 このような背景において、モータのコア材料として使用される無方向性電磁鋼板の磁気特性向上と同様に、鋼板の幅方向の磁気特性の均一化も重要な課題となっている。なぜなら、磁気特性の幅方向の偏差により、モータ回転時のコギングトルクと呼ばれるトルクが発生し、回転がぎくしゃくしたものになることで、モータ回転時の騒音につながるからである。一方、このコギングトルクの発生を避けようとすると、コイルから採取できるフープの長さを短くする必要が生じるという課題がある。
 無方向性電磁鋼板の磁気特性を向上させる方法として、従来、Si等の合金元素を添加する方法、C、S、N等の不純物元素を低減する方法、更に冷間圧延後の仕上げ焼鈍プロセスで焼鈍温度を制御し、適切な結晶粒径に制御する方法が知られている。この仕上げ焼鈍の際、焼鈍温度が高いと、焼鈍後の冷却工程で、磁気特性に影響をおよぼす残留ひずみが発生する。このひずみは、磁場をかけた際の磁壁移動を妨げるため、磁気特性に影響を及ぼし、この残留ひずみが幅方向にばらつくことで、幅方向の磁気特性に偏差が発生する。
 無方向性電磁鋼板の汎用品種の場合、仕上げ焼鈍温度は低い。そのため、仕上げ温度後の冷却速度が遅く、鋼板に導入される残留ひずみ量が小さい。その結果、幅方向の磁気特性の偏差は小さい。一方、高級品種の場合、結晶粒径の粗大化を通じた低鉄損化のため仕上げ焼鈍温度を高くする必要があり、無方向性電磁鋼板の冷却速度が速くなるため、鋼板に導入される残留ひずみ量が大きくなるとともに、幅方向にばらつきを生じる。その結果、幅方向の磁気特性の偏差が大きくなる。
 このような課題に対し、特許文献1には、面内異方性の少ない無方向性電磁鋼板を安価に製造する方法が開示されている。特許文献1では、板の圧延方向から幅方向までの各角度における磁気特性が均一に制御された無方向性電磁鋼板が得られることが開示されている。
 しかしながら、特許文献1では上記の課題を達成するため、仕上げ焼鈍で急速加熱を行い、急速加熱によりAc3点以上の到達温度域でγ変態が起こることが前提となっている。すなわち、対象が変態系の成分(加熱によりα→γ変態が生じる成分系)に限られていた。
 また、特許文献2には、電磁鋼板用スラブを、熱間粗圧延後、得られたシートバーをコイルに巻取り、ついで巻戻しつつ仕上げ圧延を施す熱間圧延工程、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延によって最終板厚とする冷間圧延工程、および1次再結晶焼鈍または1次再結晶焼鈍と2次再結晶焼鈍によって製品に最終磁気特性を発現させる磁性処理工程からなる一連の工程によって電磁鋼板を製造するに際し、上記熱間圧延工程の粗圧延段階において、シートバーの幅方向端部の板厚と幅方向中央部の板厚とが、所定の関係を満足するような幅方向板厚制御を行い、しかるのちシートバー巻取りを行うことを特徴とするコイル幅方向の磁気特性が均一な電磁鋼板の製造方法が開示されている。
 しかしながら、特許文献2では、熱間粗圧延後のシートバーを巻き取る必要があり、工程数が増加することが問題点であった。また、板幅方向の磁気特性の偏差の制御についても十分ではなかった。
日本国特開平07-054052号公報 日本国特開平09-316536号公報
 従来技術では、非変態系の(加熱によってα→γ変態が生じない)化学組成を有する無方向性電磁鋼板において、板幅方向の磁気特性の偏差について十分な制御がなされていなかった。そのため、増工程なく磁気特性の均一化が可能な技術が求められている。
 本発明は、上記要望に鑑み、Siが1.0%以上3.5%以下であり、仕上げ焼鈍における均熱温度が850℃以上と高い(すなわち低鉄損化が求められる)無方向性電磁鋼板において、磁気特性が良好でかつ、幅方向の磁気特性の偏差が小さい、無方向性電磁鋼板を提供することを目的とする。
 本発明者らは、上記課題を解決するため、化学組成や製造条件による幅方向の磁気特性の偏差に及ぼす影響について鋭意検討を行った。その結果、冷却速度の制御によって幅方向の析出物の分布を制御するとともに、仕上げ焼鈍工程において均熱帯にあるハースロール間の長さ、鋼板にかかる張力、仕上げ焼鈍後の冷却速度を制御することにより、鋼板の幅方向の磁気特性偏差を小さくすることができることを知見した。
 本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は次の通りである。
[1]本発明の一態様に係る無方向性電磁鋼板は、鋼板を含み、前記鋼板の化学組成が、質量%で、C:0.0030%以下、Si:1.0~3.5%、Al:0.10~2.00%、Mn:0.1~2.0%、P:0.20%以下、S:0.0030%以下、N:0.0030%以下、Ti:0.0030%以下、B:0.0020%以下、Sn:0~0.200%、Sb:0~0.1000%、及び残部:Fe及び不純物からなり、質量%での、Sn含有量を[Sn]、Sb含有量を[Sb]としたとき、以下の式(1)を満足し、前記鋼板の板幅をWとするとき、幅方向の端部から前記板幅のW/10位置の部分であるW/10部、W/4位置の部分であるW/4部、及び、W/2位置の部分であるW/2部において、鉄損W10/400の最大値WHと最小値WLとの比であるWH/WLが1.10以下である。
[Sn]+2×[Sb]≦0.200  (1)
[2][1]に記載の無方向性電磁鋼板は、前記[Sn]及び前記[Sb]が以下の式(2)を満足してもよい。
0.020≦[Sn]+2×[Sb]≦0.200  (2)
[3][1]または[2]に記載の無方向性電磁鋼板は、前記鋼板の表面に絶縁被膜が形成されていてもよい。
 本発明の上記態様によれば、変態系または非変態系の化学組成を有し、磁気特性が良好でかつ幅方向の磁気特性の偏差の小さい無方向性電磁鋼板を製造することができる。
仕上げ焼鈍炉の均熱帯におけるパラメータPTと幅方向の磁気特性の偏差との関係を示す図である。
 本発明の一実施形態に係る無方向性電磁鋼板(以下「本実施形態に係る電磁鋼板」ということがある。)について説明する。本実施形態に係る電磁鋼板は、鋼板を含む。本実施形態に係る電磁鋼板は、鋼板のみからなってもよいが、鋼板の表面(片面または両面)に絶縁被膜を備えていてもよい。
 また、本実施形態に係る電磁鋼板は、前記鋼板の化学組成が、質量%で、C:0.0030%以下、Si:1.0~3.5%、Al:0.10~2.00%、Mn:0.1~2.0%、P:0.20%以下、S:0.0030%以下、N:0.0030%以下、Ti:0.0030%以下、B:0.0020%以下、Sn:0~0.200%、Sb:0~0.1000%、及び残部:Fe及び不純物からなり、質量%での、Sn含有量を[Sn]、Sb含有量を[Sb]としたとき、[Sn]+2×[Sb]≦0.200を満足し、前記鋼板の板幅をWとするとき、幅方向の端部から前記板幅のW/10位置の部分であるW/10部、W/4位置の部分であるW/4部、及び、W/2位置の部分であるW/2部において、鉄損W10/400の最大値WHと最小値WLとの比を示すWH/WLが1.10以下である。
 以下、本実施形態に係る電磁鋼板および製造方法について説明する。
<鋼板>
 無方向性電磁鋼板が備える鋼板(母材鋼板とも言う)について説明する。
[化学組成]
 本実施形態に係る電磁鋼板が備える鋼板の化学組成(無方向性電磁鋼板が鋼板のみからなる場合には、無方向性電磁鋼板の化学組成であるともいえる)の限定理由について説明する。化学組成を構成する各元素の含有量に係る「%」は断りがない限り「質量%」を意味する。
 C:0.0030%以下
 Cは、磁気時効の原因となり鉄損を増加させる元素である。また、Cは、磁気特性の偏差への影響も大きい元素である。そのため、C含有量は0.0030%以下とする。C含有量は、好ましくは0.0025%以下、より好ましくは0.0020%以下である。
 C含有量は少ないほど好ましく、0%でもよいが、C含有量の過度な低減はコストアップを招くので、C含有量を0.0005%以上としてもよい。
 Si:1.0~3.5%
 Siは、鋼板の電気抵抗を増大して、渦電流損を低減し、鉄損を低減する作用を有する元素である。また、磁気特性の偏差への影響も大きい元素である。Si含有量が1.0%未満であると、鋼板の電気抵抗が増大せず、鉄損が低減しない。そのため、Si含有量は1.0%以上とする。Si含有量は、好ましくは1.8%以上、より好ましくは2.0%以上である。
 一方、Si含有量が3.5%を超えると、磁束密度や、打抜加工性が著しく低下するとともに、製造コストが上昇する。そのため、Si含有量は3.5%以下とする。Si含有量は、好ましくは3.3%以下、より好ましくは3.2%以下である。
 Al:0.10~2.00%
 Alは、鉱石や耐火物から不可避的に混入するが、脱酸に寄与するとともに、Siと同様に、電気抵抗を増大して渦電流損を低減し、鉄損を低減する作用を有する元素である。
 Al含有量が0.10%未満であると、微細なAlNが形成され鉄損に悪影響を及ぼすのでAlは0.10%以上とする。好ましくは0.20%以上、より好ましくは0.50%以上である。
 一方、Al含有量が2.00%を超えると、飽和磁束密度が低下して、磁束密度が低下するので、Al含有量は2.00%以下とする。Al含有量は、好ましくは1.50%以下、より好ましくは1.20%以下である。
 Mn:0.1~2.0%
 Mnは電気抵抗を増大し、渦電流損を低減するとともに、結晶粒の成長に有害なMnS等の微細硫化物の析出を抑制する作用を有する元素である。
 Mnが0.1%未満であると、効果が十分に得られない。そのため、Mn含有量は0.1%以上とする。Mn含有量は、好ましくは0.2%以上、より好ましくは0.4%以上である。
 一方、Mn含有量が2.0%を超えると、焼鈍時の結晶粒の成長性が低下し、鉄損が増大する。そのため、Mn含有量は2.0%以下とする。Mn含有量は、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1.2%以下である。
 P:0.20%以下
 Pは、その含有量が0.20%を超えると、鋼板の靱性が低下し、鋼板に破断が生じ易くなる。そのため、P含有量は0.20%以下とする。P含有量は、好ましくは0.15%以下、より好ましくは0.12%以下である。P含有量の下限は特に限定しない(0%でもよい)が、製造コストを考慮すると、0.001%が実質的な下限である。
 S:0.0030%以下
 Sは、MnS等の微細な硫化物を形成し、仕上げ焼鈍時等における再結晶及び結晶粒成長を阻害する元素である。S含有量が0.0030%を超えると、仕上げ焼鈍時等における再結晶及び結晶粒成長が著しく阻害され、磁気特性が低下する。そのため、S含有量は0.0030%以下とする。S含有量は、好ましくは0.0020%以下、より好ましくは0.0015%以下である。S含有量の下限は特に限定しない(0%でもよい)が、工業的な純化技術を考慮すると、0.0001%が下限であり、製造コストを考慮すると0.0003%が実質的な下限である。
 N:0.0030%以下
 Nは、析出物を形成して、鉄損を増大させる元素である。N含有量が0.0030%を超えると、鉄損の増大が著しい。そのため、N含有量は0.0030%以下とする。N含有量は、好ましくは0.0020%以下、より好ましくは0.0015%以下である。N含有量の下限は特に限定しない(0%でもよい)が、製造コストを考慮すると0.0005%が実質的な下限である。
 Ti:0.0030%以下
 Tiは、析出物を形成して、鉄損を増大させる元素である。Ti含有量が0.0030%を超えると、鉄損の増大が著しいので、Ti含有量は0.0030%以下とする。Ti含有量は、好ましくは0.0020%以下、より好ましくは0.0015%以下である。Ti含有量の下限は特に限定しない(0%でもよい)が、製造コストを考慮すると0.0005%が実質的な下限である。
 B:0.0020%以下
 Bは、析出物を形成して、鉄損を増大させる元素である。B含有量が0.0020%を超えると、鉄損の増大が著しい。そのため、B含有量は0.0020%以下とする。B含有量は、好ましくは0.0010%以下、より好ましくは0.0005%以下である。B含有量の下限は特に限定しない(0%でもよい)が、工業的な純化技術を考慮すると、0.0001%が実質的な下限である。
 Sn:0~0.200%
 Sb:0~0.1000%
 SnおよびSbは、表面窒化を抑制し、鉄損の低減にも寄与する元素である。そのため、本実施形態に係る電磁鋼板は、鋼板の化学組成にSnおよびSbの1種又は2種が含有されていても良い。
 Sn及びSbは似た効果を有する元素であるが、その影響度には差があるので、質量%でのSn含有量を[Sn]、Sb含有量を[Sb]としたとき、[Sn]+2×[Sb]の範囲を制御する。
 具体的には、磁気特性の向上効果を得る場合、[Sn]+2×[Sb]を0.020以上とすることが好ましい。より好ましくは0.050以上である。
 一方、[Sn]+2×[Sb]が0.200を超えると、鋼板の靱性が劣化する。このため[Sn]+2×[Sb]を0.200以下とする。好ましくは0.100以下である。
 Sn、Sbのそれぞれの含有量は、[Sn]+2×[Sb]≦0.200を満たす範囲として、Sn含有量が0~0.200%、Sb含有量が0~0.1000%である。
 残部:Feおよび不純物
 本実施形態に係る電磁鋼板において、上記元素を除く残部は、Feおよび不純物であってもよい。不純物とは、鋼原料および/又は製鋼過程で混入する元素であり、本実施形態に係る電磁鋼板の特性を阻害しない範囲で許容される元素である。
 一方、Feの一部に代えて、さらに、その他の元素を含有してもよい。例えばCuやNiはそれぞれ0.1%を超えなければ含有されていても構わない。その他の元素についてもそれぞれ0.05%を超えない範囲で含有していても構わない。
 鋼板の化学組成は、鋼の一般的な分析方法によって測定すればよい。例えば、化学組成はICP-AES(Inductively Coupled Plasma-Atomic Emission Spectrometry)を用いて測定すればよい。具体的には、鋼板から採取した試験片を予め作成した検量線に基づいた条件で所定の測定装置にて測定することにより、化学組成が特定される。CおよびSは燃焼-赤外線吸収法を用いて測定し、Nは不活性ガス融解-熱伝導度法を用いて測定すればよい。
 表面に絶縁被膜を有している場合には、ミニターなどにより機械的に除去したのちに分析に供すればよい。
<鉄損W10/400の最大値WHと最小値WLとの比であるWH/WL(磁気特性の偏差):1.10以下>
 本実施形態に係る電磁鋼板は、鋼板の幅方向の磁気特性の偏差が小さい。具体的には、無方向性電磁鋼板が備える鋼板の板幅をWとし、幅方向の端部から板幅のW/10位置の部分であるW/10部、W/4位置の部分であるW/4部、及び、W/2位置の部分であるW/2部において、JISC2556:2015に規定されるSST法(Single Sheet Tester法)にてW10/400(1.0Tの磁束密度で400Hzにおける鉄損の測定値)を測定し、その最大値WHと最小値WLの比であるWH/WL(磁気特性の偏差)を求めた際、WH/WLが1.10以下である。
 WH/WLが1.10超の場合、無方向性電磁鋼板を積層してモータにした際のコギングトルク、即ち回転むらが大きくなり、回転させる際の音が大きくなり好ましくない。そのため、磁気特性偏差WH/WLを1.10以下に制御することにより、コギングトルク、即ち回転むらを小さくでき、回転させる際の音を小さく(例えば40db以下に)することが可能となる。
 幅方向の磁気特性の偏差の抑制は、介在物の分布や微小な領域の歪の状態の制御などによって達成されていると考えられるが、これらを正確に評価することは容易ではないため、本実施形態に係る電磁鋼板では、上記WH/WLによって特徴付けている。
 また、本実施形態では、W15/50などの他の鉄損の値ではなく、W10/400の最大値WHと最小値WLとの比を規定する。W10/400は、使用が想定される機器において求められる特性であるが、残留ひずみの影響を受けやすいため、W15/50などの他の鉄損値よりも制御が難しく、ばらつきが大きくなりやすい。そのため、例えばW15/50の最大値と最小値との比が1.10以下であったとしても、WH/WLが1.10以下であるとは限らない。
 W/10部においてJISC2556:2015に規定されるSST法(Single Sheet Tester法)にてW10/400を測定する、とは、55mm角サイズのサンプルを、サンプル中にW/10部が含まれるように採取し、そのサンプルを用いてSST法によってW10/400を測定することを意味する。W/4部、W/2部における測定も同様である。
 また、本実施形態に係る電磁鋼板では、より低磁場の場合にも、幅方向の磁気特性の偏差が小さいことが好ましい。
 例えば、W/10部、W/4部、W/2部において、JISC2556:2015に規定されるSST法にてW5/400を測定し、その最大値WH2と最小値WL2との比であるWH2/WL2(磁気特性の偏差)を求めた際、WH2/WL2が1.10以下であることが好ましい。
 WH2/WL2は、WH/WLと同様の要領で測定することができる。
 鋼板の幅(板幅)が広いほど、幅方向における磁気特性の偏差は大きくなりやすいが、本実施形態に係る電磁鋼板では、少なくとも幅が1000mm以下の場合に、上記の通り、磁気特性の偏差を小さくすることができる。より厳密な制御を行うことで、幅が1300mm以下の場合に、磁気特性の偏差を小さくすることができる。
<絶縁被膜>
 本実施形態に係る電磁鋼板は、鋼板の表面に絶縁被膜が形成されていてもよい。
 この絶縁被膜は、公知の被膜でよい。例えば、Alからなる被膜が例示される。
<無方向性電磁鋼板の製造方法>
 本実施形態に係る電磁鋼板の製造方法は特に規定するものではないが、以下の工程を有し、各工程を好ましい条件で行う方法が好ましい。
(I)スラブを加熱し、熱間圧延して熱延板を得る、熱間圧延工程、
(II)熱延板(コイル)を焼鈍する、熱延板焼鈍工程、
(III)熱延板焼鈍工程後の熱延板を、酸洗し、冷間圧延して冷延板を得る、冷間圧延工程、
(IV)冷延板を仕上げ焼鈍する仕上げ焼鈍工程。
 また、さらに、以下の工程を有していてもよい。
(V)仕上げ焼鈍工程後の鋼板(無方向性電磁鋼板)に、絶縁被膜を形成する絶縁被膜形成工程。
 以下、各工程について、好ましい条件を説明する。説明しない条件は公知条件を適用できる。
[熱間圧延工程]
 熱間圧延工程では、スラブを加熱し、熱間圧延して熱延板を得て、コイル状に巻取る。
 用いるスラブの化学組成は、最終的に得たい無方向性電磁鋼板が備える鋼板の化学組成に応じて決定すればよい。
 スラブの加熱温度は1050~1250℃とすることが好ましい。1050℃未満ではコイル状に巻き取る巻取温度をある一定温度以上に確保することができず、結果として製品の磁気特性の劣化を招く場合がある。一方、加熱温度が1250℃を超えると析出物が過度に固溶し、熱間圧延中に微細析出することにより製品の鉄損が劣化する場合がある。より好ましくは、スラブ加熱温度は1100~1200℃である。
 また、熱間圧延における仕上げ圧延の最終スタンド通過時の温度(仕上げ圧延温度)は800~1000℃の範囲が好ましい。この範囲外ではコイルの巻取温度を後述する範囲とすることが難しいからである。仕上げ圧延温度は、より好ましくは820~950℃、さらに好ましくは900~1000℃である。
 熱延板の板厚は厚過ぎると製品板の磁気特性が劣化し、薄過ぎると必要な温度が確保できないため、1.6~2.8mmとすることが好ましい。より好ましくは1.8~2.5mmである。
 熱間圧延におけるコイルへの巻取温度は650~900℃の範囲が好ましい。巻取温度を650℃未満とする場合、仕上げ圧延温度が低くなり圧延荷重が高くなることが懸念される、また、巻取温度が900℃超であると、コイルの表面が酸化し、外観が劣化するおそれがある。巻取温度のより好ましい範囲は680~850℃であり、さらに好ましい範囲は700~800℃である。
[熱延板焼鈍工程]
 熱延板焼鈍工程では、熱間圧延が完了した熱延板を、焼鈍(熱延板焼鈍)する。均熱温度は850~1000℃が好ましい。均熱温度が850℃未満では、磁気特性が劣化する場合がある。一方、均熱温度が1000℃超では、靭性が低下するおそれがある。均熱温度のより好ましい範囲は900℃~950℃である。また、均熱時間は10~180秒とするのが好ましい。磁気特性および生産性を考慮すると、均熱時間は、15~120秒がより好ましい。焼鈍はコイル状で行ってもよいが、必要に応じて巻き戻してから焼鈍を行ってもよい。
[冷間圧延工程]
 熱延板焼鈍工程後の熱延板は、コイル状から巻戻され(uncoiled)、公知の条件で酸洗工程が行われた後、冷間圧延される。冷間圧延は、1回の(中間焼鈍を挟まない一連の)冷間圧延でもよいし、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延としても良い。
 冷間圧延工程後の冷延板の板厚(最終製品の母材鋼板と同等)は、磁気特性の観点から0.20~0.50mmとすることが好ましい。さらに生産性を考慮すると、冷延板の板厚は、0.25~0.50mmの範囲がより好ましい。
 最終冷間工程でのトータルの圧延率は、磁気特性の観点から75~90%とすることが好ましく、さらに磁気特性および生産性を考慮すると80~88%がより好ましい。
[仕上げ焼鈍工程]
 仕上げ焼鈍工程では、冷間圧延後の鋼板(冷延板)に仕上げ焼鈍を施す。
 仕上げ焼鈍工程における加熱条件は特に限定されない。仕上げ焼鈍時の均熱温度は磁気特性の観点から950~1100℃が好ましく、1000~1100℃の範囲がより好ましい。焼鈍時間については、均熱時間で10~180秒が好ましい。磁気特性および生産性を考慮すると、均熱時間で15~60秒がより好ましい。
 また、仕上げ焼鈍工程では、連続焼鈍炉によって焼鈍を行い、仕上げ焼鈍に供する冷延板の板幅をW(mm)、板厚をt(mm)、連続焼鈍炉内の均熱帯のハースロール間長さ(隣り合うハースロールの中央同士の距離)をL(m)、焼鈍の際に鋼板に加えられる張力をT(MPa)、均熱完了から650℃までの平均冷却速度Vc(℃/秒)としたとき、PT=W×t×L×T/Vc>100となるように仕上げ焼鈍を行う。
 PTを100超とすることで、幅方向の磁気特性の偏差を小さく(1.10以下)にすることができる。PTの上限は限定されないが、例えば1000以下としてもよい。PTは、200以上としてもよく、また、400以上としてもよい。
 PTを100超とするに至った理由について本発明者らが行った実験例に基づいて説明する。
(実験例1)
 化学組成として、質量%で、C:0.001%、Si:3.0%、Al:0.50%、Mn:0.2%、P:0.010%、S:0.0100%、N:0.0010%、Ti:0.0010%、B:0.0010%を含有するスラブを1160℃に加熱後、仕上げ圧延温度が850℃となるように熱間圧延して、板厚が2.0mmの熱延板とした。この熱延板を、650℃(巻取温度)でコイル状に巻き取った。
 このコイルを、巻き戻し、1000℃に加熱し、その温度で60秒保持し、その後、巻き取って空冷した。
 このコイルを巻き戻し、酸洗した後、冷間圧延して板幅が1000mm、板厚が0.50mmの冷延板とした。
 この冷延板を、1000℃(均熱温度)まで加熱し、30秒保持(均熱)する仕上げ焼鈍を行った。
 仕上げ焼鈍に際し、均熱帯におけるハースロール間長さLを2.0~5.0m、鋼板にかかる張力Tを2~6N/mm、均熱完了から650℃までの平均冷却速度Vcを4~10℃/秒に変化させた。
 仕上げ焼鈍後の鋼板から、W/10部、W/4部、W/2部の各箇所から55mm角サイズのサンプルを剪断して採取し、JISC2556:2015のSST法(Single Sheet Tester法)にてW10/400(1.0Tの磁束密度で400Hzにおける鉄損の測定値)を測定し、その最大値WHと最小値WLの比を磁気特性偏差とした。
 その結果、図2示す通り、PTを100超とすることで、WH/WLを1.10以下に制御できた。
 そのため、本実施形態に係る電磁鋼板の製造方法では、PTが100超となるように仕上げ焼鈍を行う。
 ハースロール間の距離を大きくすることが好ましい理由は、ハースロール間を長くすると、幅方向の鋼板のカテナリーが大きくなり、幅方向に大きなひずみが均一に付与されるためと予想される。冷却による残留ひずみは、カテナリーで入るひずみと比較して小さいので、冷却による残留ひずみが幅方向に不均一に入ったとしても、その影響が小さいと考えられる。
 また、張力を上げることが好ましい理由は、張力を上げることによって、幅方向に大きなひずみが均一に付与されるためであると考えられる。通常、張力を上げるとカテナリーはやや減少するものの、鋼板自体が延びることで生じる鉄損劣化影響が大きい。冷却による残留ひずみは、張力を上げることで入るひずみと比較して小さいので、冷却による残留ひずみが幅方向に不均一に入ったとしても、その影響が小さいと考えられる。
 一方、仕上げ焼鈍の均熱後、650℃までの平均冷却速度が小さい方がよい理由は、平均速度が大きくなると、冷却による残留ひずみの影響が無視できなくなることで、幅方向の磁気特性の偏差は大きくなるためと推定される。
 仕上げ焼鈍工程前に例えば熱延板焼鈍などで再結晶率を制御して鋼板位置による再結晶率の偏差を小さくしたとしても、その後の工程を十分に制御しないと、磁気特性にばらつきが生じる。そのため、冷間圧延条件や仕上げ焼鈍は重要である。
 より板幅が広くても所定の磁気特性偏差を達成する場合、仕上げ焼鈍工程の均熱温度を高くすることが好ましく、例えば1000℃以上とすることが好ましい。
 また、低磁場鉄損の偏差を小さくする場合、PTを600以上とすることが好ましく、700以上とすることがより好ましい。
[絶縁被膜形成工程]
 本実施形態に係る電磁鋼板を、鋼板(母材鋼板)の表面に絶縁被膜を備える無方向性電磁鋼板とする場合、上記工程に加え、従来の無方向性電磁鋼板の製造工程と同様に、仕上げ焼鈍工程の後の鋼板の表面に、絶縁被膜を形成する絶縁被膜形成工程を設けてもよい。絶縁被膜形成工程の条件は、従来の無方向性電磁鋼板の絶縁被膜工程と同様の条件を採用してもよい。
 化学組成を調整したスラブを鋳造後、表2のいずれかの条件で、加熱し、熱間圧延して熱延板とした後、巻き取った。
 熱延板に対し、表2のいずれかの条件で熱延板焼鈍を行い、室温まで冷却した。
 その後、酸洗し、冷間圧延を行って板厚が0.25~0.50mmの鋼板(冷延板)を得た。
 この鋼板(冷延板)に、表2に示すいずれかの条件で仕上げ焼鈍を行い、無方向性電磁鋼板を得た。一部の無方向性電磁鋼板には、表面に絶縁被膜を形成した。
 得られた無方向性電磁鋼板が備える鋼板の化学組成を測定したところ、表1に示す化学成分を含み、残部はFe及び不純物であった。
 表1に示すいずれかの化学組成を有し、表2に示すいずれかの製造方法で製造された無方向性電磁鋼板(C1~C20、c1~c20)について、JISC2556:2015のSST法(Single Sheet Tester法)にて、W/10部、W/4部、W/2部の各箇所におけるW10/400(1.0Tの磁束密度で400Hzにおける鉄損の測定値)を測定した。その際、ある圧延方向位置のW/10部、W/4部、W/2部のそれぞれについて、サンプルを採取し、その値を各位置での鉄損値とした。また、各位置での鉄損値のうちの最大値WHと最小値WLとの比であるWH/WL(磁気特性の偏差)を算出した。
 また、一部の例については、より低磁場の鉄損の磁気特性の偏差として、W5/400の最大値WH2と最小値WL2との比WH2/WL2を求めた。
 上記の測定を、圧延方向においてそれぞれフープ一巻き分の間隔を空けた位置で3回行い、WH/WL、WH2/WL2は、それぞれが最も大きくなる位置での値を、表に示した。結果を表3に示す。
 それぞれの位置での鉄損が25.0W/kg以下であって、かつ、WH/WLが1.10以下である場合に、磁気特性が良好でかつ磁気特性の幅方向の偏差が小さいと判断した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 表1~表3に示すように、所定の化学組成を有し、仕上げ焼鈍条件のパラメータPTが100超の条件で仕上げ焼鈍を行った鋼板では、磁気特性が良好でかつ幅方向の偏差が小さかった。また、PTがより高い場合には、低磁場でも、鉄損の幅方向の偏差が小さかった。また、仕上げ焼鈍の均熱温度が高い場合には、幅広の場合でも鉄損の幅方向の偏差が小さかった。
 一方、化学組成が本発明範囲外、及び/または製造方法が好ましい範囲外であった比較例では、磁気特性(鉄損)の幅方向の偏差が大きかった。
 本発明によれば、磁気特性が良好でかつ幅方向の磁気特性の偏差の小さい無方向性電磁鋼板を製造することができる。
 このような無方向性電磁鋼板は、積層してモータにした際のコギングトルク、即ち回転むらを抑制できるので、産業上利用可能性が高い。

Claims (3)

  1.  鋼板を含み、
     前記鋼板の化学組成が、質量%で、
      C:0.0030%以下、
      Si:1.0~3.5%、
      Al:0.10~2.00%、
      Mn:0.1~2.0%、
      P:0.20%以下、
      S:0.0030%以下、
      N:0.0030%以下、
      Ti:0.0030%以下、
      B:0.0020%以下、
      Sn:0~0.200%、
      Sb:0~0.1000%、及び
      残部:Fe及び不純物からなり、
     質量%での、Sn含有量を[Sn]、Sb含有量を[Sb]としたとき、以下の式(1)を満足し、
     前記鋼板の板幅をWとするとき、幅方向の端部から前記板幅のW/10位置の部分であるW/10部、W/4位置の部分であるW/4部、及び、W/2位置の部分であるW/2部において、鉄損W10/400の最大値WHと最小値WLとの比であるWH/WLが1.10以下である、
    ことを特徴とする、無方向性電磁鋼板。
    [Sn]+2×[Sb]≦0.200  (1)
  2.  前記[Sn]及び前記[Sb]が以下の式(2)を満足する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無方向性電磁鋼板。
    0.020≦[Sn]+2×[Sb]≦0.200  (2)
  3.  前記鋼板の表面に絶縁被膜が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の無方向性電磁鋼板。
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