WO2024023542A1

WO2024023542A1 - 共用端末制御装置、配車車両の交通システム、及び共用端末制御方法

Info

Publication number: WO2024023542A1
Application number: PCT/IB2022/000429
Authority: WO
Inventors: 誠秀中村; 龍馬三角; 千尋玉越
Original assignee: 日産自動車株式会社; ルノーエス．ア．エス．
Priority date: 2022-07-26
Filing date: 2022-07-26
Publication date: 2024-02-01

Abstract

共用端末（１０）の共用端末制御装置（１１）は、前記共用端末（１０）に近づいたユーザを検知し、検知されたユーザ個人を特定し、交通システムに関する情報のうち、特定された前記ユーザに対する案内情報を取得し、前記共用端末（１０）の表示装置（１８）及び／又はユーザ端末（４０）の表示装置に前記案内情報を表示させる。

Description

共用端末制御装置、配車車両の交通システム、及び共用端末制御方法

　本発明は、共用端末制御装置、配車車両の交通システム、及び共用端末制御方法に関するものである。

　従来より、乗合車両への乗り継ぎ待ち合わせ時間を短縮する車両乗合支援システムが知られている（例えば、特許文献１）。特許文献１記載の車両乗合支援システムは、ユーザが利用する公共交通機関の運行便および降車予定の発着所、並びに当該ユーザの目的地に係るユーザ移動情報を取得し、上記運行便の、上記降車予定の発着所への到着時刻に係る情報である運行情報を取得し、上記ユーザ移動情報および上記運行情報に基づき、ユーザについての上記降車予定の発着所への到達時刻を推定し、上記ユーザ移動情報および上記推定された到達時刻に基づいて、当該推定された到達時刻を含む所定の時間期間内に上記降車予定の発着所に到着すると推定されるユーザを対象として、上記目的地ごとのユーザグループを示すユーザグループ情報を生成する。そして、上記車両乗合支援システムは、ユーザグループ情報が示すユーザグループに対し利用可能な乗合車両を割り当て、ユーザグループ情報を乗合車両の提供者に送信する。

特開２０２０−１３５６４２号公報

　しかしながら、上記車両乗合支援システムでは、ユーザが降車予定の発着所で公共交通機関を降りてから乗合車両に乗り継ぐまでの間に、乗合車両の情報等、交通システムの案内情報が当該ユーザに対して提供されない。そのため、ユーザの利便性が低いという問題がある。

　本発明が解決しようとする課題は、ユーザの利便性を高めた、共用端末制御装置、配車車両の交通システム、及び共用端末制御方法を提供することである。

　本発明は、ユーザが共用端末に近づいたユーザを検知し、検知されたユーザ個人を特定し、交通システムに関する情報のうち、特定されたユーザに対する案内情報を取得し、共用端末の表示装置及び／又はユーザ端末の表示装置に案内情報を表示させることによって上記課題を解決する。

　本発明によれば、ユーザの利便性を高めることができる。

図１は、本実施形態における配車車両の交通システムを説明するための概念図である。図２は、配車車両の交通システムの構成の一例を示すブロック図である。図３は、ユーザの行動、共用端末及びサーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。図４は、共用端末の表示装置の表示画面の一例を示す図である。図５は、共用端末の表示装置の表示画面の他の例を示す図である。図６は、本発明の他の実施形態における配車車両の交通システムにおける、ユーザの行動、共用端末及びサーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。

　≪第１実施形態≫
　本発明に係る配車車両の交通システムの一実施形態を図面に基づいて説明する。図１は、本実施形態に係る配車車両の交通システムを説明するための概念図であり、図２は、配車車両の交通システムの構成の一例を示すブロック図である。図１を参照し、本実施形態に係る配車車両の交通システムは、ユーザの乗車地から車両を乗り継いで目的地まで移動するための車両を割り当てるためのシステムである。交通システムは、巡回エリア１００を走行する配車車両（以下、巡回車両とも称する）と、非巡回エリア２００を走行する配車車両を有している。巡回車両は、巡回エリア１００内の指定の走行経路を周回する車両である。巡回エリア１００は、巡回走行ルートと、巡回走行ルート上に所定間隔で設置される乗降地を含む。巡回車両は、巡回走行ルートを走行し、巡回走行ルート上の乗降地に停車する。交通システムを利用するユーザは、巡回走行ルート上の乗降地から巡回車両に乗降する。巡回走行ルート上の乗降地は、ユーザの出発地及び／又は目的地として指定可能であり、またユーザの乗り継ぎとして設定可能な場所である。非巡回エリア２００を走行する配車車両は、ユーザにより指定された乗車地又は降車地と、巡回走行ルート上の乗り継ぎ地とを結んだ走行ルートを走行する。

　例えば、図１に示すようにユーザが、巡回エリア１００内の乗降地Ａを出発地に指定し、エリア２００内の乗降地Ｃ（例えば自宅）を目的地に指定した場合には、交通システムは、乗降乗降地Ａから目的地Ｃまで移動するための走行計画を決定する。走行計画では、ユーザが乗車すべき配車車両、配車車両の走行経路、乗降地における配車車両の到着時間及び出発時間等、配車車両の走行に関する情報を含んでいる。図１の例では、走行計画は、巡回走行ルート上の乗車乗降地Ａから乗継地Ｂまで巡回車両Ｘで移動し、乗継地Ｂで巡回車両Ｘから配車車両Ｙを乗り継いて、非巡回エリア２００内の目的地Ｃまで配車車両Ｙで移動するような計画となる。なお、ユーザの出発地及び／又は目的地は、必ずしも巡回エリア１００内である必要は無く、非巡回エリア２００でもよく、ユーザの出発地と目的地の両方が、巡回エリア１００内又は非巡回エリア２００内でもよい。

　配車車両は必ずしも巡回する必要はなく、配車車両の走行エリアは巡回走行エリアである必要はない。例えば、図１の例では、車両Ｘは、地図上の経路で、乗車地点Ａから乗継地点Ｂへ最短経路を第１走行ルートとし、車両Ｙは、地図上の経路で、乗継地点Ｂから目的地Ｃへ最短経路を第２走行ルートとしてもよい。エリア１００が車両Ｘの走行エリアとなる。そして、図１の例では、目的地（ユーザの降車地）がエリア１００外に指定されているため、ユーザは乗継地で配車車両をＸからＹに乗り継いで、第１走行ルートから第１走行ルートに移動する。なお、以下の説明では、配車車両の走行エリア１００を、配車車両の巡回走行エリアとして説明するが、走行エリア１００は巡回エリアでなくてもよい。またエリア２００を巡回走行エリアとしてもよい。

　ユーザは、交通システムにて提供される配車サービスを利用する際には、ユーザ端末又は共用端末を用いて、サーバにアクセスして、希望する乗車地、降車地、出発地、又は目的地などの位置情報、希望する乗車時間、降車時間、出発時間、又は到着時間などの時間情報を入力する。サーバは、ユーザの希望に沿う配車車両を割り当てた上で、走行計画を決定し、走行計画に基づき、交通システムの利用に関する案内情報をユーザに提供する。

　巡回走行ルートの乗降地には共用端末１０が設置されている。共用端末１０は、複数のユーザが利用する共用端末であって、サーバと通信し、平面ディスプレイやプロジェクタ等により映像や文字を表示して、案内システムに関する案内情報を出力する装置（例えば、デジタルサイネージ、路側端末）である。共用端末１０は必ずしも路側に設置される必要はない。例えば、共用端末は駐車スペースに設置されてもよく、店舗などの施設で利用される端末でもよい。また共用端末は必ずしも屋外に限らず、屋内で利用されるような端末でもよい。さらに、共用端末は、ユーザにより移動可能な端末でもよい。なお、以下の説明では、共用端末を路側端末として説明する。共用端末１０は、巡回走行ルート上の各乗降地にそれぞれ設置されている。交通システムの案内情報は、配車車両を予約済みの特定のユーザ向けの案内情報である。例えば、図１の例では、ユーザＰが、乗車乗降地Ａから巡回車両Ｘに乗車して、乗継地Ｂに到着する。ユーザＰが乗継地Ｂに設置された共用端末１０に近づくと、共用端末１０は、ユーザＰを検知し、ユーザＰに対する案内情報（ユーザＰ向けの情報）を共用端末１０の表示装置に表示させる。ユーザＰに対する案内情報は、例えば、ユーザＰの走行計画に関する情報であり、例えば配車車両Ｙの乗車位置、配車車両Ｙの出発時間、配車車両Ｙの色、車種、ナンバーなどの車両の識別情報等である。つまり、ユーザＰに対する案内情報は、乗継地における配車車両Ｙ及び／又は乗継地の情報である。ユーザＰは、共用端末１０の表示画面に表示された案内画像を見ることで、乗継車両となる配車車両Ｙの情報や乗継地の情報を確認できる。

　つまり、共用端末１０は、配車車両を予約したユーザ毎に区別した上で、検知したユーザにとって有用な案内情報を提供する。例えば、案内情報が、配車車両の行き先や、時刻表情報など、巡回車両の運行スケジュールのみ示す場合に、ユーザは不特定なユーザ向けの案内情報を確認しても、乗継先の車両の乗車位置や乗車時間などを容易に把握できない可能性がある。本実施形態では、共用端末１０に近づいたユーザを検知して、検知されたユーザを特定し、特定されたユーザ専用の案内情報がユーザに提示されるため、ユーザは乗継車両の乗車位置等を容易に把握できる。

　図２に示すように、本実施形態に係る交通システムは、共用端末１０、サーバ２０、配車車両３０、及びユーザ端末４０を備えている。共用端末１０は、配車車両３０の乗車地及び／又は降車地に設定された端末であり、交通システムの案内情報、広告情報等を表示するための装置である。サーバ２０は配車車両を管理する。配車車両３０は、ユーザに配車される車両であり、電気自動車、ハイブリッド車両、エンジンのみを駆動源とする車両などである。また配車車両は、ドライバの運転で走行する車両、自律運転機能を有した車両等である。自律運転機能を有する車両は、無人タクシーのようなドライバの介入なしで自律運転を可能とする車両や、有人タクシーでもよい。ユーザ端末４０は、ユーザが所持する端末である。共用端末１０、サーバ２０、配車車両３０、及びユーザ端末４０は、インターネットなどの電気通信回線網ＮＷを介して相互に情報の送受信が可能な状態で接続されている。

　共用端末１０は、共用端末制御装置１１、表示装置１８、及び通信装置１９を備えている。共用端末制御装置１１は、配車車両３０の巡回走行ルートに設置された路側端末を制御する装置であり、プログラムが格納ＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）と、プログラムを実行することで、各機能を実行させるＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）と、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｍｅｍｏｒｙ）と、を備えるコンピュータである。共用端末制御装置１１は、ユーザの端末装置への接近を検知する機能、案内情報を取得する機能、表示装置１８に案内情報を表示させる機能と、ユーザによる入力操作を受け付ける機能、予約の入力を受け付ける機能、共用端末１０とユーザ端末４０との間でリンクを確立するリンク確立機能等を有している。共用端末制御装置１１は、各種機能を実行させるための機能ブロックとして、検知部１２、情報取得部１３、表示制御部１４、操作入力部１５、予約受付部１６、及びリンク確立部１７を備えている。なお、共用端末制御装置１１は、検知部１２の機能に限らず、例えば配車車両の予約を管理する機能など他の機能を有していてもよく、サーバ２０に含まれる機能の一部を有していてもよい。

　検知部１２は、ユーザが共用端末１０に近づいた状態であるユーザ接近状態を検知し、共用端末１０に近づいたユーザ個人を特定する。ユーザ接近状態は、共用端末１０の設置位置から所定の範囲内（例えば数ｍ以内）にユーザが位置する状態である。検知部１２は、例えば共用端末１０に設置されたカメラを用いた顔認証や視線検出により、ユーザを検知する。検知部１２は、ユーザのジェスチャーから、ユーザを検知してもよい。あるいは、検知部１２は、ユーザ端末の位置情報を用いて、ユーザ接近状態を検知してもよい。

　検知部１２は、例えば以下のフローで、ユーザを検知する。検知部１２は、起動中のカメラの撮像画像からユーザの顔を検出し、検出された状態で所定時間維持されたか否かを判定する。例えば、ユーザがカメラの正面を通り過ぎた場合には、顔を検出できた状態で所定時間、維持できないため検知不可とする。ユーザが検知できた場合には、検知部１２はユーザの生体情報を取得する。ユーザの生体情報は、ユーザの表情、虹彩、歩容（歩き方）など、ユーザ個人を特定するために使用される情報である。ユーザは交通システムを利用する、初期登録の際に顔画像を登録し、サーバ２０は、ユーザの登録情報をデータベースに格納する。顔画像など、ユーザの個人情報の登録が、交通システムの利用のために要求される。なお、ユーザの生体情報は、共用端末１０及び／又はサーバ２０で管理されてもよい。

　検知部１２は、顔画像から取得した生体情報と、サーバ２０で管理されている生体情報を照合し、照合できた場合には、登録済みのユーザ個人を特定できたと判定する。ユーザ個人が特定できた場合には、検知部１２は、ユーザを特定できた旨のフラグをサーバ２０に送信する。なお、検知部１２が生体情報から登録済みのユーザを特定できない場合には、共用端末制御装置１１は、ユーザに対して、交通システムを利用するための初期登録を促すために、案内画面を表示装置１８に表示させてもよい。なお、検知部１２は、ユーザが共用端末１０に近づいた状態で、かつ、近づいているユーザが交通システムを利用するの登録ユーザであることを特定できた状態（ユーザ個人を特定できた状態）を、ユーザ接近状態として検知してもよい。

　なお、検知部１２によるユーザ個人の特定するための処理は、サーバ２０で実行されてもよい。サーバ側でユーザの個人特定（個人認証）を行う場合には、検知部１２は、検知されたユーザの情報（例えば撮像画像など）をサーバ２０に送信する。サーバ２０は、ユーザの生体情報をデータベース２３に記憶しており、記憶されたユーザ生体情報を参照して、個人を特定する。

　情報取得部１３は、交通システムに関する情報のうち、検知部１２により検知されたユーザ個人に対する案内情報を取得する。図１の例では、ユーザＰが乗継地Ｂにて巡回車両Ｘから降りて、乗継地Ｂに設置された共用端末１０に近づく。検知部１２は、ユーザＰに対するユーザ接近状態を検知し、ユーザを特定できた旨のフラグをサーバ２０に送信する。情報取得部１３は、フラグに対する応答信号として、ユーザＰに対する案内情報をサーバ２０から取得する。ユーザＰに対する案内情報は、ユーザＰにより予約された配車車両の走行計画に関する情報であり、図１の例では、配車車両Ｙの乗車位置、配車車両Ｙの出発時間、又は配車車両Ｙの識別情報等を含んでいる。

　また、巡回走行ルート上の乗降地を出発地とするユーザが、出発地の共用端末１０に近づいた場合には、情報取得部１３は、配車車両の予約情報を、ユーザに対する案内情報として取得してもよい。配車車両の予約情報は、ユーザが案内システムを利用して予約した配車車両の走行計画に関する情報であって、配車車両の出発時間などの時間情報、出発時点等の位置情報、配車車両の走行ルートの情報等である。配車車両の走行計画は、配車車両の乗り継ぎをする場合には、乗継地や乗継車両の情報等を含んでもよい。なお、案内情報が共用端末制御装置１１で管理されている場合には、情報取得部１３はサーバ２０から案内情報を取得する必要はなく、共用端末制御装置１１において、案内情報を管理する機能ブロックから案内情報を取得してもよい。

　表示制御部１４は、検知部１２がユーザ接近状態を検知した場合には、案内情報を表示装置１８に表示させる。検知部１２がユーザ接近状態を検知しつつユーザ個人を特定し、情報取得部１３が特定されたユーザ個人に対する案内情報を取得すると、表示制御部１４は、情報取得部１３で取得された案内情報を表示装置１８に表示させるための制御指令を生成し、表示装置１８に出力する。なお、表示制御部１４は、案内情報を表示させるための制御指令を、後述するリンク確立部１７を介してユーザ端末４０に送信し、ユーザ端末４０の表示装置（ディスプレイ）に表示させてもよい。以下の説明において、表示制御部１４により表示装置１８に表示される情報は、ユーザ端末４０の表示装置（ディスプレイ）に表示させてもよい。

　操作入力部１５は、ユーザによる入力操作を受け付ける。例えば、表示装置１８がタッチパネル式のディスプレイである場合には、操作入力部１５は、表示装置１８を制御し、表示装置１８のタッチ操作による入力操作を受け付ける。予約受付部１６は、操作入力部１５に入力された入力操作が、配車車両を予約するための予約操作である場合には、予約操作を受け付けて、配車車両を予約するための予約案内画面を表示装置１８に表示させる。予約受付部１６はサーバ２０の予約管理部２１と連携して、配車車両の予約のための制御処理を進める。具体的には、予約受付部１６は、情報取得部１３を介して、サーバ２０から予約に必要な情報を取得し、予約アプリケーションを実行し、表示装置１８に予約操作を受け付けるための案内画面を表示する。表示装置１８のタッチ操作がされると、予約受付部１６は、配車車両の利用予約を受け付けて、受け付けた情報をサーバ２０に送信する。そして、予約受付部１６は、サーバ２０の予約管理部２１と連携して、ユーザの希望を満たすよう、配車車両の予約処理を行う。

　リンク確立部１７は、共用端末１０とユーザ端末４０との間でリンクを確立し、通信装置１９を介して、ユーザ端末４０に情報を出力する。リンクは、共用端末１０とユーザ端末４０との間を接続する通信網であり、例えばブルートゥース（登録商標）のような近距離通信網である。例えば、ユーザ端末４０が、リンク確立可能な範囲内（近距離通信可能な範囲内）に入った場合には、リンク確立部１７は、ユーザ端末４０に対してメールを送信し、ユーザがユーザ端末４０を操作して、メールを受信し、リンク確立を許可した場合には、リンク確立部１７は、ユーザ端末４０との間でリンクを確立する。なお、検知部１２は、リンク確立部１７によるリンクの確立を、ユーザ接近状態の検知に用いてもよい。すなわち、リンク確立部１７がユーザ端末４０との間でリンクを確立できた場合には、検知部１２はユーザ接近状態であると検知してもよい。

　またリンク確立部１７は、ユーザ端末４０との間でリンクを確立できた場合には、情報取得部１３で取得された案内情報をユーザ端末に出力してもよい。また、リンク確立部１７は、情報取得部１３で取得された案内情報をユーザ端末４０の表示装置に表示させるための制御指令を、表示制御部１４から取得した場合には、当該制御指令をユーザ端末に送信してもよい。なお、表示制御部１４は、リンク確立部１７からユーザ端末４０に案内情報の送信が完了した場合には、案内情報の送信が完了した旨を示す情報を共用端末１０に表示させてもよい。ユーザは共用端末１０の表示画面を見ることで、案内情報が自身のユーザ端末４０に送信されたことを確認できる。

　表示装置１８は、交通システムの案内情報や予約情報を表示する。表示装置１８は例えば平面ディスプレイやプロジェクタ等である。通信装置１９は、電気通信回線網ＮＷに接続して、サーバ２０、配車車両３０、及びユーザ端末４０と信号の送受信を行う。通信装置１９は、リンク確立部１７により、共用端末１０とユーザ端末４０との間でリンクを確立できている場合には、ユーザ端末４０と専用回線で接続もできる。

　サーバ２０は、予約管理部２１、車両管理部２２、データベース２３、及び通信装置２４を備えている。サーバ２０は、共用端末１０及び配車車両３０を制御して、交通システムの利用登録、ユーザ情報の情報管理、配車車両の予約管理等を行う。サーバ２０は、交通システムを用いた配車サービスを管理するために、実行するプログラムを有しており、当該プログラムを実行することで、各種機能を実行する。サーバ２０は、プログラムを格納したＲＯＭ、プログラムを実行するためのＣＰＵ等を有している。

　サーバ２０は、機能ブロックとして、予約管理部２１及び車両管理部２２を有している。なお、予約管理部２１及び車両管理部２２は、サーバ２０の有する機能の一部を実行するための機能ブロックであり、サーバ２０は、予約管理部２１及び車両管理部２２の有する機能以外の機能を有している。

　予約管理部２１は、交通システムの利用登録をしているユーザのユーザ情報、ユーザにより予約された配車車両、及び、予約された配車車両の走行計画を含む予約情報を管理する。ユーザは、交通システムを利用するために、共用端末１０又はユーザ端末４０を操作して初期登録を行う。ユーザは、初期登録として、ユーザの氏名、自宅住所などの個人情報を入力し、さらに、ユーザの性別、好みなど、ユーザの属性を示す属性情報を入力してもよい。予約管理部２１は、共用端末１０又はユーザ端末４０を介して入力された初期登録時の情報を、データベース２３に保存することで、ユーザ情報を管理する。また予約管理部２１は、ユーザの乗降地、出発地、目的地、配車車両の利用時間や利用回数等、ユーザの利用履歴をユーザ情報として保存してもよい。

　配車車両を予約する際には、ユーザは、所持するユーザ端末４０のアプリケーションソフトウェアを操作し、ユーザが希望する出発地、出発時間、乗車人数、目的地、到着時間など、配車車両の予約に必要な情報を入力する。予約に必要な情報は、ユーザ端末４０の操作に限らず、共用端末１０の操作で入力されてもよい。入力された予約情報は、サーバ２０に送信され、サーバ２０の予約管理部２１は、配車車両３０の中から当該ユーザの希望に対応可能な配車車両３０を抽出するとともに走行計画を決定する。図１の例では、予約管理部２１が、乗降地Ａから目的地Ｃまで移動するための走行計画を決定する。また予約管理部２１は、配車車両３０、乗降地、乗降車時間、乗継地など、ユーザの希望を確認しつつ走行計画を決定してもよい。例えば、ユーザが観光地や商業施設等を希望目的地として入力した場合には、予約管理部２１は、希望目的地に近い順で、配車車両３０が到着できる地点を目的地候補として抽出し、目的地候補の情報を、共用端末１０又はユーザ端末４０に送信する。そして、ユーザは共用端末１０又はユーザ端末４０を操作して、目的地候補の中から目的地を決定する。

　予約管理部２１は、決定した走行計画を配車車両３０の予約情報として、予約したユーザの個人情報と紐づけた上で、データベース２３に記録する。また予約管理部２１は、共用端末１０又はユーザ端末４０からの要求に応じて、データベース２３に記憶した予約情報を共用端末１０又はユーザ端末４０に送信する。

　車両管理部２２は、配車車両３０の走行計画、配車車両３０の現在位置、現在の交通状況を用いて、配車車両３０の運行を管理している。配車車両３０の走行計画は、巡回エリア１００内であれば、既定の運行スケジュールに応じて決められてもよい。巡回エリア１００外である、非巡回エリア２００の配車計画は、予約管理部２１により、ユーザの希望に応じて決められた走行計画に相当する。また車両管理部２２は、交通状況等に応じて、走行計画を更新する。

　データベース２３は、登録したユーザの個人情報、配車車両の予約情報等を記憶する。通信装置２４は、電気通信回線網ＮＷに接続して、共用端末１０、配車車両３０、及びユーザ端末４０と信号の送受信を行う。

　配車車両３０は、サーバ２０の管理の下、ユーザの移動に利用される車両である。配車車両３０は、少なくともサーバ２０と通信可能な通信装置３１を有している。配車車両３０は、通信装置３１を介して、現在の車両の位置情報をサーバ２０に送信する。通信装置３１は、電気通信回線網ＮＷに接続してサーバ２０と信号の送受信を行う。通信装置３１は、共用端末１０及びユーザ端末４０と通信してもよい。

　ユーザ端末４０は、ユーザ所有の端末であり、スマートフォン、タブレット型端末等、可搬型の端末装置である。ユーザ端末４０は、ディスプレイを有しており、共用端末１０又はサーバ２０から送信される、交通システムの案内情報をディスプレイの画面に表示する。

　次に、共用端末１０及びサーバ２０による、配車車両３０の予約処理について説明する。初期登録済みのユーザは、交通システムによる配車サービスを利用するために、共用端末１０に近づく。共用端末１０の検知部１２は、ユーザ接近状態を検知する。予約受付部１６は、ユーザに対して、配車車両の予約を開始するために、予約アプリケーションを実行し、表示装置１８に予約操作を受け付けるための案内画面を表示する。ユーザは、表示装置１８を操作して希望の予約情報を入力する。例えば、ユーザは、現在位置を出発地として、出発時間の指定なく、自宅を目的地とし、目的地への到着時間を夕方の時間を希望したと仮定する。操作入力部１５は、ユーザによる操作入力を受け付け、予約受付部１６は受け付けた予約情報をサーバ２０に出力する。サーバ２０の予約管理部２１は、入力された予約情報に基づき、ユーザの希望に沿うような目的地の候補を探索する。目的地候補は、データベース２３を参照し、ユーザの自宅に最も近い地、自宅近くのユーザがよく立ち寄る地等である。予約管理部２１は、目的地候補毎に、ユーザの希望に沿う配車車両を割り当て、配車車両の走行計画を決定する。予約管理部２１は、目的地候補を含む予約情報を、共用端末１０に出力する。

　共用端末１０の情報取得部１３は目的地候補の情報を取得する。すなわち、情報取得部１３は、操作入力部１５にて受け付けた入力操作に基づき、サーバ２０から目的地候補の情報を取得する。なお、共用端末１０が、サーバ２０のデータベース２３と同様のデータを有している場合には、共用端末制御装置１１が、目的地候補の探索を行い、情報取得部１３は、検索結果から目的地候補の情報を取得してもよい。そして、表示制御部１４は、共用端末１０の表示装置１８に目的地候補の情報を表示させる。なお、目的地候補に合わせて走行計画が決まっている場合には、表示制御部１４は、目的地候補への到着時間等、走行計画に含まれる情報を、表示装置１８に表示させてもよい。

　ユーザは表示された目的地候補から目的地を選択する。予約受付部１６は、選択された目的地の情報をサーバ２０に出力し、サーバ２０は、選択された目的地に対する走行計画を確定する。走行計画が確定すると、割り当てられた配車車両３０の予約が確定する。サーバ２０の予約管理部２１は、確定した配車車両の予約情報を、交通システムの案内情報として共用端末１０に送信する。
　なお、上述の例では、複数の目的地候補を探索し、ユーザに目的地候補を表示したが、目的地に限らず降車地の候補をユーザに表示してもよい。例えば、図１の例で、巡回エリア１００内の乗継地Ｂを乗り継いて目的地Ｃに向かう場合に、巡回エリア内の乗継地Ｄから目的地Ｃへの配車が可能なときに、予約管理部２１は、乗継地Ｂ及び乗継地Ｄを降車地の候補として探索する。そして、情報取得部１３は、降車地の候補の情報を取得し、表示制御部１４は、降車地の情報を表示装置１８に表示させてもよい。降車地の情報は、降車地の場所に限らず、降車地の周囲の商業施設の情報等を含んでもよい。これにより、ユーザに対して、乗継地の選択幅を広げることができる。

　なお、共用端末１０及びサーバ２０による配車車両３０の予約処理において、ユーザに選択させるための候補は、目的地や降車地に限らず、出発地でもよく、出発時間、到着時間、乗継地における乗車又は降車時間等の時間でもよい。

　次に、図１及び図３を参照し、ユーザが乗車地に移動し、乗継地で配車車両３０を乗り継ぎ、目的地に到着するまでの、ユーザの行動、共用端末１０及びサーバ２０の制御処理について説明する。図３は、ユーザの行動、共用端末１０及びサーバ２０の制御処理の流れを示すフローチャートである。

　ステップＳ１にて、ユーザは現在地から最寄りの乗降地Ａに移動する。ステップＳ２にて、共用端末１０の検知部１２はユーザ接近状態を検知し、検知されたユーザ個人を特定する。予約受付部１６は、予約情報に基づき、特定されたユーザが予約済みのユーザが否かを判定する。予約情報が無い場合には、予約受付部１６は、配車車両３０の予約を開始するための案内画面を表示装置１８に表示する。案内画面上で、予約開始のための入力操作がある場合には、予約受付部１６は、予約開始信号をサーバ２０に送信する。予約開始信号は、目的地等の配車車両３０の乗降地、配車車両３０の乗降時間等の情報であり、ユーザの希望する予約情報を含んでいる。

　ステップＳ３にて、サーバ２０の予約管理部２１は、予約情報に基づき、ユーザの希望に対応可能な配車車両３０を抽出するとともに走行計画を決定する。図１の例では、走行計画は、乗車地の位置、配車車両Ｘの乗車及び降車時間、乗継地の位置、配車車両Ｙの乗車及び降車時間、目的地の位置、配車車両Ｘ、Ｙの走行ルート、配車車両Ｘ、Ｙの識別情報等を含んでいる。

　ステップＳ４にて、予約管理部２１は、配車を確定すると、確定した予約情報を共用端末１０に送信する。ステップＳ５にて、共用端末制御装置１１の情報取得部１３は、予約情報を取得する。予約情報は、交通システムに関する情報のうち、検知部１２により特定されたユーザに対する案内情報に相当する。表示制御部１４は、表示装置１８に予約情報を表示させる。このとき、表示装置１８の表示は、乗継地Ｂの位置情報、及び／又は、乗継地Ｂに停車する配車車両Ｘの車両情報を含んでいる。配車車両Ｘの車両情報は、停車位置の情報、及び、乗継地Ｂで乗車する配車車両Ｙの乗車時間の情報等、乗継地で乗り継ぐ配車車両に関する情報を含んでいる。なお、ステップＳ５の制御処理において、表示制御部１４は検知部１２により特定されたユーザ個人に関する情報を表示させてもよい。ユーザ個人に関する情報は、例えばユーザの氏名やユーザの顔画像等である。複数のユーザが路側端末に近づき、検知部１２が複数のユーザを検知した場合には、検知部がどのユーザの個人を特定しているのか明確化させるために、表示制御部１４はユーザ個人に関する情報を表示させる。

　ステップＳ６にて、ユーザは、表示装置１８の表示画面から予約内容（配車情報）を確認する。また、表示画面には、乗継地Ｂの位置等も表示されるため、ユーザは、乗り継ぎ場所、乗継時間等を確認できる。ステップＳ７にて、ユーザは乗車乗降地Ａにて配車車両Ｘに乗車する。ステップＳ８にて、ユーザは乗継地Ｂにて配車車両Ｘを降車する。

　ステップＳ９にて、共用端末１０の検知部１２はユーザ接近状態を検知し、ユーザを特定する。ステップＳ１０にて、共用端末制御装置１１は、ユーザが乗継地Ｂに到着したことを検知した場合には、乗継情報の更新の有無を確認するための更新確認信号をサーバ２０に送信する。ステップＳ１１にて、予約管理部２１は、乗継車両として予約されていた配車車両３０の運行状況を確認し、更新の要否を判定する。配車車両３０の運行状況は車両管理部２２で管理されている。例えば、乗継予定の配車車両３０の到着又はユーザの乗継地Ｂの到着が、予約時の配車車両Ｙの乗車時間より遅い場合には、予約管理部２１は、乗継車両の更新が必要であると判定する。予約管理部２１は、更新が必要な場合には、ユーザの予約情報に基づき、新たな配車車両（乗継車両）を予約することで、乗継車両を更新する。

　ステップＳ１２にて、予約管理部２１は、更新された乗継車両を含む更新情報（更新された予約情報）を共用端末１０に送信する。ステップＳ１３にて、情報取得部１３は、更新された乗継車両の情報を取得し、表示制御部１４は、更新された乗継車両の情報を表示装置１８に表示させる。このとき、表示装置１８の表示は、更新された配車車両の車両情報を含んでいる。車両情報は、停車位置の情報、乗車時間の情報、配車車両の識別情報等を含んでいる。図４は、表示装置１８の表示画面の例を示す。図４に示すように、表示装置１８には、画像やテキストが表示され、配車車両の写真又はアイコン、配車車両の車種、配車車両の走行ルートなどが表示される。図５は、表示装置１８の表示画面の別の例を示す。図５に示すように、表示装置１８は、配車車両の座席の空席状況を示す画像を表示してもよい。

　ステップＳ１４にて、ユーザは、表示装置１８の表示画面から乗継車両に関する情報を確認する。ステップＳ１５にて、ユーザは、新たに配車される乗継車両に乗車して目的地に移動する。

　上記のように本実施形態に係る共用端末制御装置１１又は共用端末制御装置１１の制御方法は、ユーザが共用端末１０に近づいた状態であるユーザ接近状態を検知し、検知されたユーザ個人を特定し、交通システムに関する情報のうち特定されたユーザに対する案内情報を取得し、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に案内情報を表示させる。これにより、交通システムの案内情報を取得するための操作をしなくても、ユーザが共用端末１０に近づいたタイミングに合わせて、交通システムの案内情報をユーザに対して提示できる。その結果として、ユーザの利便性を高めることができる。

　上記のように本実施形態において、共用端末制御装置１１は、配車車両の予約情報を取得し、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に予約情報を表示させる。これにより、ユーザが共用端末１０に近づいたタイミングに合わせて、配車車両３０の予約情報をユーザに対して提示できる。

　また本実施形態において、共用端末制御装置１１は、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に、乗継地における前記配車車両３０及び／又は乗継地の情報を表示させる。これにより、ユーザが乗継地に到着し共用端末１０に近づいたタイミングに合わせて、乗継車両及び／又は乗継地の情報をユーザに対して提示できる。

　また本実施形態において、共用端末制御装置１１は、ユーザによる入力操作に基づき、ユーザの目的地候補の情報を取得し、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に、取得した目的地候補の情報を表示させる。これにより、ユーザは、希望に応じて目的地を選択できる。

　また本実施形態において、共用端末制御装置１１は、共用端末１０とユーザ端末４０との間でリンクを確立し、配車車両３０の予約情報及び／又は案内情報をユーザ端末４０に出力する。これにより、ユーザは、所持する端末上で予約情報を確認できる。

　また本実施形態において、共用端末制御装置１１は、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に、乗継地の位置情報、及び／又は、乗継地に停車する前記配車車両の車両情報を表示させる。これにより、ユーザは、乗継地の場所、乗継車両の停車位置、又は、乗継車両の乗車時間を、ユーザに対して提示できる。

　また本実施形態において、交通システムは、ユーザにより予約された配車車両３０の情報、及び、予約された配車車両３０の走行計画を含む予約情報を管理し、ユーザ接近状態を検知し、予約情報のうち、検知されたユーザに対する案内情報を取得し、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に案内情報を表示させる。これにより、交通システムの案内情報を取得するための操作をしなくてもよく、ユーザが共用端末１０に近づいたタイミングに合わせて、交通システムの案内情報として、予約情報をユーザに対して提示できる。その結果として、ユーザの利便性を高めることができる。

　また本実施形態において、交通システムは、ユーザの乗車地及び降車地のいずれか一方の地が巡回エリア１００外に指定された場合には、巡回走行ルート上の乗継地で配車車両３０を乗り継いで、巡回エリア１００外の走行ルートと前記巡回走行ルートとを移動する、走行計画を決定し、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に、乗継地における前記配車車両３０及び／又は乗継地の情報を表示させる。これにより、ユーザが乗継地に到着し共用端末１０に近づいたタイミングに合わせて、乗継車両び／又は乗継地の情報をユーザに対して提示できる。なお、巡回エリア１００が本発明の「所定の走行エリア」に相当する。

　なお本実施形態の変形例として、表示制御部１４は、交通システムの案内情報を含み、かつ、ユーザ端末４０で読み取り可能なコードを、表示装置１８に表示させてよい。読み取り可能コードは、例えばＱＲコード（登録商標）等である。例えば、図３に示す上記制御フローにおいて、ステップＳ９にて、共用端末１０の検知部１２はユーザ接近状態を検知し、ユーザを特定した場合には、共用端末制御装置１１の情報取得部１３は、検知されたユーザの予約情報から、乗継地における配車車両（乗継車両）３０及び／又は乗継地の情報を抽出する。そして、共用端末制御装置１１は、抽出された情報を表示装置１８に表示させるための、読み取り可能コードを生成する。なお、乗継情報の更新が必要な場合には、更新された予約情報を表示させるための読み取り可能コードを生成してもよい。なお、乗継情報の更新が必要な場合には、サーバ２０が読み取り可能コードを生成してもよい。そして、ユーザは、ユーザ端末４０を用いて、表示装置１８に表示された読み取り可能なコードを読み取ることで、検知されたユーザに対する案内情報を取得できる。

　≪第２実施形態≫
　図６は、第２実施形態に係る交通システムの制御処理及びユーザの行動の流れを示す概念図である。本実施形態では、共用端末１０及びサーバ２０の制御処理の一部が異なる。なお、以下では、第１実施形態と異なる部分を説明する。第１実施形態に係る交通システムと同じ構成については、図１及び図２に示す符号と同様の符号を付しており、同じ構成及び同じ制御処理は、既述の説明を援用し、説明を省略する。

　図１及び図６を参照し、ユーザが乗車地に移動し、予約時の乗継地と異なる乗降地で降りた場合の、ユーザの行動内容、共用端末１０及びサーバ２０の制御処理について説明する。図６に示す制御フローのうち、ステップＳ１~Ｓ９の制御フローは第１実施形態の制御フローと同じである。

　共用端末１０の検知部１２はユーザ接近状態を検知し、ユーザを特定した後、共用端末制御装置１１は、検知されたユーザの降車地と、検知されたユーザの予約情報で示される乗継地を比較し、ユーザの降車が途中下車であるか否かを判定する（ステップＳ２０）。ユーザの降車地と予約情報で示される乗継地が一致する場合には、共用端末制御装置１１は、途中下車ではないと判定する。ユーザの降車地と予約情報で示される乗継地が一致しない場合には、共用端末制御装置１１は、途中下車であると判定する。共用端末制御装置１１は、判定結果を示す判定結果信号をサーバ２０に送信する。

　ステップＳ２１にて、サーバ２０の予約管理部２１は、判定結果信号で示される判定結果から、乗継車両の更新の要否を確認する。途中下車であると判定された場合には、予約管理部２１は、乗継車両の更新が必要であると判定する。予約管理部２１は、更新が必要な場合には、ユーザの予約情報に基づき、新たな配車車両（乗継車両）の候補を抽出する。新たな配車車両３０は、ユーザが途中下車した乗降地から出発する車両である。例えば、図１に示す例で巡回走行ルート上の乗継地で乗り継いで、巡回走行ルートの乗降地を目的地としている場合には、新たな配車車両３０の候補は、次回に乗継地に到着する巡回車両を含んでいる。そして、予約管理部２１は、配車車両候補の情報を共用端末１０に送信する。

　ステップＳ２３にて、情報取得部１３は、配車車両候補の情報を取得し、表示制御部１４は、配車車両候補の情報を表示装置１８に表示させる。

　このとき、情報取得部１３及び表示制御部１４は、ユーザが共用端末１０に近づいているか否かに応じて、配車車両候補の情報をサーバ２０から取得する処理、配車車両候補の情報を表示装置１８に表示させる処理を実行してもよい。例えば、ステップＳ９の制御処理でユーザ接近状態を検知した後、ステップＳ２０、Ｓ２１の制御処理を実行している間に、ユーザが共用端末１０から離れた場合には、配車車両候補の情報を表示装置１８に表示しても、ユーザは表示装置１８の表示画像を確認できない可能性がある。特に、ユーザが予約した時の乗継地を間違えて降車し、間違えたことに気づいていない場合、又は、途中下車をした時に、新たな配車車両を予約する必要があることをユーザが気づかない場合には、ユーザが共用端末１０に近づいていない可能性がある。そのため、本実施形態において、検知部１２はユーザ接近状態を再度、検知する。ユーザ接近状態を検知できない場合には、共用端末制御装置１１は、ユーザ端末４０に対して通信信号を送信する。ユーザ端末４０は通知信号に基づき、通知画面を表示する。ユーザに対する通知は、共用端末１０に戻ることを促すような通知、乗車地が間違っており新たな配車車両を予約する必要がある旨の通知、又は、配車車両の候補の通知等である。なお、ユーザへの通知は、画面表示に限らず、ユーザ端末４０の振動機能による振動でもよい。一方、ユーザ接近状態を検知できた場合には、共用端末制御装置１１は、ステップＳ２３の処理を実行する。

　ステップＳ２４にて、ユーザは、共用端末１０のタッチ操作により、表示された配車車両候補から配車車両３０を選択する。ステップＳ２５にて、共用端末制御装置１１は、配車車両候補の選択結果を取得し、選択された配車車両３０の情報をサーバ２０に送信する。サーバ２０の予約管理部２１は、選択された配車車両３０に予約を割り当て、走行計画を更新する。走行計画の更新後は、共用端末制御装置１１の情報取得部１３は、更新された走行計画に関する情報を取得し、表示制御部１４は、更新された走行計画に関する情報を、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に表示させる。

　上記のように本実施形態に係る交通システムは、ユーザが走行計画で決められた乗継地以外で降車した場合には走行計画を更新し、表示制御部１４は、更新された走行計画に関する情報を、共用端末１０の表示装置１８及び／又はユーザ端末４０の表示装置に表示させる。これにより、ユーザが予約情報示される乗継地以外で途中下車した場合に、途中下車した地点に設置された共用端末１０に近づいたタイミングに合わせて、更新された走行計画をユーザに提示できる。

　なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。

１０　路側端末
１１　共用端末制御装置
１２　検知部
１３　情報取得部
１４　表示制御部
１５　操作入力部
１６　予約受付部
１７　リンク確立部
１８　表示装置
１９　通信装置
２０　サーバ
２１　予約管理部
２２　車両管理部
３０　配車車両
４０　ユーザ端末

Claims

　配車車両の走行ルートに設置された共用端末を制御する共用端末制御装置であって、
　前記共用端末に近づいたユーザを検知し、検知されたユーザ個人を特定する検知部と、
　交通システムに関する情報のうち、前記検知部により検知された前記ユーザに対する案内情報を取得する情報取得部と、
　前記共用端末の表示装置及び／又はユーザ端末の表示装置に前記案内情報を表示させる表示制御部とを有する共用端末制御装置。
　請求項１記載の共用端末制御装置において、
　前記情報取得部は、前記ユーザが予約した前記配車車両の予約情報を取得し、
　前記表示制御部は、前記共用端末の表示装置及び／又は前記ユーザ端末の表示装置に前記予約情報を表示させる共用端末制御装置。
　請求項１又は２記載の共用端末制御装置において、
　前記共用端末は、前記配車車両を乗り継ぐ乗継地に設置され、
　前記表示制御部は、前記共用端末の表示装置及び／又は前記ユーザ端末の表示装置に、前記乗継地における前記配車車両の情報を表示させる共用端末制御装置。
　請求項１~３のいずれか一項に記載の共用端末制御装置において、
　前記共用端末にて前記ユーザによる入力操作を受け付ける操作入力部を有し、
　前記情報取得部は、前記入力操作に基づき前記ユーザの目的地候補の情報を取得し、
　前記表示制御部は、前記共用端末の表示装置及び／又は前記ユーザ端末の表示装置に前記目的地候補の情報を表示させる共用端末制御装置。
　請求項１~４のいずれか一項に記載の共用端末制御装置において、
　前記情報取得部は、前記ユーザの目的地候補の情報と前記配車車両の降車地の情報を取得する共用端末制御装置。
　請求項１~５のいずれか一項に記載の共用端末制御装置において、
　前記共用端末と前記ユーザ端末との間でリンクを確立するリンク確立部を備え、
　前記リンク確立部は、前記配車車両の予約情報を前記ユーザ端末に出力する共用端末制御装置。
　請求項１~５のいずれか一項に記載の共用端末制御装置において、
　前記共用端末と前記ユーザ端末との間でリンクを確立するリンク確立部を備え、
　前記リンク確立部は、前記案内情報を前記ユーザ端末に送信する共用端末制御装置。
　請求項６又は７記載の共用端末制御装置において、
　前記表示制御部は、前記リンク確立部から前記ユーザ端末に前記案内情報の送信が完了した場合には、前記案内情報の送信が完了した旨を示す情報を前記共用端末に表示させる共用端末制御装置。
　請求項１~８のいずれか一項に記載の共用端末制御装置において、
　前記表示制御部は、記共用端末の表示装置及び／又は前記ユーザ端末の表示装置に、前記配車車両を乗り継ぐ乗継地の位置情報、及び／又は、前記乗継地に停車する前記配車車両の車両情報を表示させる共用端末制御装置。
　請求項１~９のいずれか一項に記載の共用端末制御装置において、
　前記表示制御部は、前記検出部により特定された前記ユーザ個人に関する情報を表示させる共用端末制御装置。
　請求項１~１０のいずれか一項に記載の共用端末制御装置において、
　前記表示制御部は、前記案内情報を含み、かつ、前記ユーザ端末で読み取り可能なコードを、前記共用端末の表示装置に表示させる共用端末制御装置。
　配車車両の交通システムにおいて、
　前記配車車両の走行ルートに設置された共用端末と、
　前記配車車両を管理するコントローラを備え、
　前記コントローラは、ユーザにより予約された前記配車車両の情報、及び、予約された配車車両の走行計画を含む予約情報を管理する予約管理部を有し、
　前記共用端末は、
　前記共用端末に近づいたユーザを検知し、検知されたユーザ個人を特定する検知部と、
　前記予約情報のうち、前記検知部により特定された前記ユーザに対する案内情報を前記コントローラから取得する情報取得部と、
　前記共用端末の表示装置及び／又はユーザ端末の表示装置に前記案内情報を表示させる表示制御部とを有する交通システム。
　請求項１２記載の交通システムにおいて、
前記予約管理部は、
　前記ユーザの乗車地及び降車地のいずれか一方の地点が前記配車車両の所定の走行エリア外に指定された場合には、前記ユーザが乗継地で前記配車車両を乗り継いで、前記所定の走行エリア内の第１走行ルートと前記所定の走行エリア外の第２走行ルートとを移動する、前記走行計画を決定し、
　共用端末は、少なくとも前記乗継地に設置され、
　前記表示制御部は、前記共用端末の表示装置及び／又は前記ユーザ端末の表示装置に、前記乗継地における前記配車車両及び／又は乗継地の情報を表示させる交通システム。
　請求項１３記載の交通システムにおいて、
前記予約管理部は、
　前記ユーザが前記乗継地を含む走行計画を決定し、
　前記ユーザが前記予約情報で示される前記乗継地以外で降車した場合には、前記走行計画を更新し、
前記表示制御部は、更新された前記走行計画に関する情報を、前記共用端末の表示装置及び／又は前記ユーザ端末の表示装置に表示させる交通システム。
　請求項１２又は１３記載の交通システムにおいて、
　前記共用端末は、前記共用端末にて前記ユーザによる入力操作を受け付ける操作入力部を有し、
　前記予約管理部は、前記入力操作時の交通状況に応じて前記配車車両の走行計画を決定する交通システム。
　請求項１３記載の交通システムにおいて、
　前記所定の走行エリアは、前記配車車両が巡回する巡回走行エリアである交通システム。
　配車車両の走行ルートに設置された共用端末を制御する制御方法であり、プロセッサにより実行される共用端末制御方法であって、
前記プロセッサは、
　前記共用端末に近づいたユーザを検知し、検知されたユーザ個人を特定し、
　交通システムに関する情報のうち、特定された前記ユーザに対する案内情報を取得し、
　前記共用端末の表示装置及び／又はユーザ端末の表示装置に前記案内情報を表示させる共用端末制御方法。