JP2021028746A - 車両貸出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両を運転可能なユーザが少ない場合でも、多くのユーザを移動させることができる車両貸出システムを提供する。【解決手段】 車両貸出システム1であって、複数の車両2のそれぞれに設けられる車両制御ユニット3と、車両制御ユニット3のそれぞれと通信する管理サーバ4とを有し、管理サーバ4は、ユーザ端末8から乗車人数を少なくとも含む予約申込情報を受信し、予約申込情報に対して、乗車人数に応じて少なくとも1台の車両2を割り当て、割り当てられる車両2が複数である場合に、それらの車両2を先導車2Aと追従車2Bとに設定した走行情報を作成し、走行情報を車両制御ユニット3に送信し、追従車2Bの車両制御ユニット3は、走行情報に含まれる先導車2Aの情報に基づいて先導車2Aを特定し、かつ追従車2Bを先導車2Aに追従走行させることで複数の車両2を隊列走行させるように追従車を走行制御するように走行制御する。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両貸出システムに関する。
ユーザに車両を貸し出すレンタカーやカーシェア等の車両貸出システムが公知である。このような車両貸出システムにおいて、車両を運転可能なユーザと車両を運転しないユーザを貸出車両に同乗させるものがある(例えば、特許文献1)。
特開2010−204708号公報
しかし、従来の車両貸出システムでは、1台の貸出車両について少なくとも1人は、車両を運転可能なユーザが必要であった。そのため、車両を運転可能なユーザが少ない場合には、それに応じて貸出車両の数を制限せざるを得ず、多くのユーザを移動させることができなかった。
本発明は、以上の背景を鑑み、車両を運転可能なユーザが少ない場合でも、多くのユーザを移動させることができる車両貸出システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の一態様は、車両貸出システムであって、複数の車両と、複数の前記車両のそれぞれに設けられ、互いに通信し、複数の前記車両を走行制御する車両制御ユニットと、前記車両制御ユニットのそれぞれと通信する管理サーバとを有し、前記管理サーバは、乗車人数を少なくとも含む予約申込情報をユーザ端末から受信し、前記予約申込情報に対して、前記乗車人数に応じて少なくとも1台の前記車両を割り当て、割り当てられる前記車両が複数である場合に、それらの前記車両を先導車と追従車とに設定した走行情報を作成し、前記走行情報を前記車両制御ユニットに送信し、前記追従車の前記車両制御ユニットは、前記走行情報に含まれる前記先導車の情報に基づいて前記先導車を特定し、かつ前記追従車を前記先導車に追従走行させることで前記複数の車両を隊列走行させるように前記追従車を走行制御するように走行制御する。
この態様によれば、乗車人数に応じて車両が割り当てられるため、適切な人数のユーザを車両に乗車させることができる。乗車人数が1台の車両の定員を超えている場合には、複数の車両が割り当てられる。この複数の車両を電子的に連結して隊列走行させることで、車両を運転可能なユーザが先導車に乗ってさえいれば、車両を運転可能なユーザが追従車に乗っていなくても、複数の車両を走行させることができる。つまり、車両を運転可能なユーザが1台の車両に1人乗っていなくても、複数の車両を走行させることができる。そのため、車両を運転可能なユーザが少ない場合でも、多くのユーザを移動させることができ、ユーザに車両を貸し出す機会を広げることができる。
また、本発明の他の態様は、車両貸出システムであって、複数の車両と、複数の前記車両のそれぞれに設けられ、互いに通信し、複数の前記車両を走行制御する車両制御ユニットと、前記車両制御ユニットのそれぞれと通信する管理サーバとを有し、前記管理サーバは、使用車両数を少なくとも含む予約申込情報をユーザ端末から受信し、前記予約申込情報に対して、前記使用車両数に応じて少なくとも1台の前記車両を割り当て、割り当てられる前記車両が複数である場合に、それらの前記車両を先導車と追従車とに設定した走行情報を作成し、前記走行情報を前記車両制御ユニットに送信し、前記追従車の前記車両制御ユニットは、前記走行情報に含まれる前記先導車の情報に基づいて前記先導車を特定し、かつ前記追従車を前記先導車に追従走行させることで前記複数の車両を隊列走行させるように前記追従車を走行制御する。
この態様によれば、使用車両数に応じて車両が割り当てられるため、適切な人数のユーザを車両に乗車させることができる。使用車両数が複数の場合には、複数の車両が割り当てられる。この複数の車両を電子的に連結して隊列走行させることで、車両を運転可能なユーザが先導車に乗ってさえいれば、車両を運転可能なユーザが追従車に乗っていなくても、複数の車両を走行させることができる。つまり、車両を運転可能なユーザが1台の車両に1人乗っていなくても、複数の車両を走行させることができる。そのため、車両を運転可能なユーザが少ない場合でも、多くのユーザを移動させることができ、ユーザに車両を貸し出す機会を広げることができる。
また、上記の態様において、前記予約申込情報は、隊列走行を希望するか否かについての情報を含み、前記管理サーバは、割り当てられる前記車両が複数であり、かつ隊列走行が希望されている場合に、それらの車両を前記先導車と前記追従車とに設定した前記走行情報を作成しても良い。
この態様によれば、ユーザの希望に基づいて、隊列走行を実行するか否かを決定することができる。
また、本発明の他の態様は、車両貸出システムであって、複数の車両と、複数の前記車両のそれぞれに設けられ、互いに通信し、複数の前記車両を走行制御する車両制御ユニットと、前記車両制御ユニットのそれぞれと通信する管理サーバとを有し、前記管理サーバは、ライドシェアに関する予約申込情報をユーザ端末から受信し、前記予約申込情報に基づいてライドシェアグループを作成し、前記ライドシェアグループに含まれる乗車人数に応じて少なくとも1台の車両を割り当て、割り当てられる前記車両が複数である場合に、それらの車両を先導車と追従車とに設定すると共に前記先導車の走行経路を設定した走行計画を作成し、前記走行計画を前記車両制御ユニットに送信し、前記追従車の前記車両制御ユニットは、前記走行計画に含まれる前記先導車の情報に基づいて前記先導車を特定し、かつ前記追従車を前記先導車に追従走行させることで前記複数の車両を隊列走行させるように前記追従車を走行制御する。
この態様によれば、ライドシェアグループに含まれる乗車人数に応じて車両が割り当てられるため、適切な人数のユーザを車両に乗車させることができる。ライドシェアグループに含まれる乗車人数が1台の車両の定員を超えている場合には、複数の車両が割り当てられる。この複数の車両を電子的に連結して隊列走行させることで、車両を運転可能なユーザが先導車に乗ってさえいれば、車両を運転可能なユーザが追従車に乗っていなくても、複数の車両を走行させることができる。つまり、車両を運転可能なユーザが1台の車両に1人乗っていなくても、複数の車両を走行させることができる。そのため、車両を運転可能なユーザが少ない場合でも、多くのユーザを移動させることができ、ユーザに車両を貸し出す機会を広げることができる。
また、上記の態様において、前記管理サーバは、前記追従車が前記先導車から分離する分離地点と、分離した前記追従車の走行経路とを含む前記走行計画を作成しても良い。
この態様によれば、各車両に乗っているユーザの目的地が異なる場合に、先導車に対して追従車を適切な地点で分離させ、各車両の走行経路を最適化することができる。そのため、各車両の走行及び運転される距離の合計を短くすることができる。
また、上記の態様において、前記管理サーバは、ユーザが乗っている前記車両を前記先導車とし、ユーザが乗っていない前記車両を前記追従車とする前記走行計画を作成しても良い。
この態様によれば、ユーザが乗っている車両を利用して、車両を必要としている場所に車両を効率的に配送することができる。
また、上記の態様において、前記管理サーバは、次の(1)〜(6)のうちの少なくとも1つの指標の選択に関する情報を受信し、選択された指標の達成度が最も高くなるように、前記ライドシェアグループを作成しても良い。
(1)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループによって使用される車両数を最大化する。
(2)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループによって使用される車両数を最小化する。
(3)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループに含まれるユーザ数の合計を最大化する。
(4)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループの運転距離を最短化する。
(5)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループにおける運転者数を最小化する。
(6)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループの燃費を最大化する。
この態様によれば、車両貸出サービスを提供する事業者によって選択された指標に基づいて、ライドシェアグループを作成することができる。そのため、事業者のサービス提供指針をライドシェアグループに反映させることが可能となる。
また、上記の態様において、前記管理サーバは、前記(1)〜(6)のうちの複数の指標の選択に関する情報と、選択された前記複数の指標の優先順位に関する情報とを受信し、選択された複数の前記指標のうちで優先順位が1番目の前記指標の達成度が最も高くなる前記ライドシェアグループの作成案が複数存在する場合に、選択された複数の前記指標のうちで優先順位が2番目以降の前記指標に基づいて、前記ライドシェアグループの作成案を絞り込んでも良い。
この態様によれば、車両貸出サービスを提供する事業者のサービス提供指針をライドシェアグループに一層反映させやすくなり、車両貸出システムの利便性が更に向上する。
以上の構成によれば、車両を運転可能なユーザが少ない場合でも、多くのユーザを移動させることができる車両貸出システムを提供することができる。
実施形態に係る車両貸出システムの構成図 ステーションと管理サーバを示す構成図 隊列走行終了後の独立走行の例を示す模式図 (A)隊列走行を利用した車両配送を行わない例、(B)隊列走行を利用した車両配送を行う例をそれぞれ示す模式図 禁煙車と喫煙車が同じ目的地に向かって隊列走行している状態を示す模式図 選択された指標に基づくライドシェアグループの作成方法の例を示す模式図 選択された複数の指標とその優先順位に基づくライドシェアグループの作成方法の例を示す模式図 ライドシェア型車両貸出における走行計画の送信処理を示すフロー図 カーシェア型車両貸出における走行情報の送信処理を示すフロー図 運転可能ユーザが少ない場合におけるライドシェアグループの作成例を示す模式図 隊列変更処理において、(A)隊列変更処理を開始する前の状態、(B)、(C)隊列変更処理を実行している途中の状態、(D)隊列変更処理を完了した後の状態、をそれぞれ示す説明図
<車両貸出システム1>
以下、図面を参照して、本発明に係る車両貸出システム1の実施形態について説明する。図1、図2に示すように、車両貸出システム1は、予め登録された複数の車両2と管理サーバ4と複数のステーション21A〜21Dとを有する。
<複数の車両2>
図1を参照して、複数の車両2は、互いに電子的に連結されることで隊列走行が可能であると共に、電子的な連結が解除されることで独立走行が可能である。なお、各図において複数の車両2を結ぶ一点鎖線は、複数の車両2が電子的に連結され、隊列走行していることを示している。
複数の車両2が隊列走行する場合に、隊列走行を先導する車両2を「先導車2」と称し、先導車2に追従走行する車両2を「追従車2」と称する。なお、追従車2は、先導車2に対して直接的に追従走行しても良いし、先導車2に対して一又は複数の追従車2を介して間接的に追従走行しても良い。要するに、追従車2が複数存在する場合には、必ずしも全ての追従車2が先導車2に対して直接電子的に連結されていなくても良い。
図1を参照して、各車両2には、それぞれ車両制御ユニット3が設けられている。各車両2の車両制御ユニット3は、互いに通信し、各車両2を走行制御する。車両制御ユニット3は、HMI11(Human Machine Interface)と、車両センサ12と、ナビゲーション装置13と、外界認識装置14と、通信装置15と、信号情報受信機16と、制御装置17とを備えている。HMI11、車両センサ12、ナビゲーション装置13、外界認識装置14、通信装置15、及び信号情報受信機16は、CAN(Controller Area Network)等の通信手段によって制御装置17に接続されている。
車両制御ユニット3のHMI11は、ユーザ7に対する入出力装置である。HMI11は、各車両2の車室内に設けられ、ユーザ7に対して表示や音声によって各種情報を報知するとともに、ユーザ7による入力操作を受け付ける。HMI11は例えばタッチパネルディスプレイである。
車両制御ユニット3の車両センサ12は、各車両2の走行状態を検知するセンサである。車両センサ12は、例えば各車両2の速度を検出する車速センサ、各車両2の加速度を検出する加速度センサ、各車両2の3軸の角速度を検出する角速度センサ、アクセルペダルセンサ、ブレーキペダルセンサ、操舵角センサを含む。
車両制御ユニット3のナビゲーション装置13は、位置取得部13Aと、経路生成部13Bとを有する。位置取得部13Aは、各車両2の現在位置(緯度、経度で表示される絶対座標値)を取得する装置であり、例えばGPS信号に基づいて各車両2の現在位置を取得する。経路生成部13Bは、ユーザ7の操作によってHMI11に入力された目的地と現在位置とに基づいて現在位置から目的地に到る予定経路を作成する。経路生成部13Bは、公知のダイクストラ法等を用いて予定経路を作成するとよい。ナビゲーション装置13は、取得した現在位置、及び作成した予定経路を制御装置17に出力する。
車両制御ユニット3の外界認識装置14は、各車両2の周辺に存在する物体を認識するための装置であり、例えばカメラや、レーダ、ライダ、ソナー等を含む。各車両2の周辺に存在する物体には、他の車両が含まれる。また、外界認識装置14に含まれるカメラは、他の車両の外面に付された識別コードや車両登録番号(ナンバープレートに表示された番号)を認識する。
車両制御ユニット3の通信装置15は、車々間通信装置15Aと、移動体通信装置15Bとを含む。車々間通信装置15Aは異なる車両2間の制御装置17を無線通信によって接続する。移動体通信装置15Bは、移動体通信システムの基地局と無線通信し、インターネット6を介して制御装置17を管理サーバ4に接続する。移動体通信装置15Bは、例えば、第4又は第5世代移動通信システムに基づくものであるとよい。制御装置17は、移動体通信装置15Bによって、所定の時間間隔で位置取得部13Aによって取得された各車両2の現在位置と、経路生成部13Bが作成した予定経路とを管理サーバ4に送信する。
車両制御ユニット3の信号情報受信機16は、道路に設けられた信号情報通信装置から送信された信号を受信して、信号情報を取得する。信号情報受信機16は、例えば光ビーコンの受信機であってよい。
車両制御ユニット3の制御装置17は、CPU、ROM、及びRAM等を含むコンピュータによって構成された電子制御装置(ECU)である。制御装置17はCPUでプログラムに沿った演算処理を実行し、各車両2の操舵装置、エンジンやモータ等の駆動装置、及びディスクブレーキ等の制動装置を制御することによって、各車両2の走行制御を実行する。詳細には、制御装置17は、操舵装置を制御することによって各車両2の舵角を調節し、駆動装置及び制動装置を制御することによって各車両2の加速度及び減速度、速度を調節する。
<管理サーバ4>
図1を参照して、管理サーバ4は、CPU、メモリ、記憶装置、及び通信装置を含むコンピュータである。管理サーバ4は、車両貸出システム1における各種の管理(例えば、予約申込情報の管理)を実行するサーバである。なお、本実施形態では、単一の管理サーバ4によって車両貸出システム1における各種の管理を実行しているが、他の実施形態では、複数の管理サーバ4によって車両貸出システム1における各種の管理を別々に実行しても良い。管理サーバ4は、通信部31、制御部32及び記憶部33を備えている。
管理サーバ4の通信部31は、インターネット6を介して各車両2の移動体通信装置15Bに接続されており、各車両2の移動体通信装置15Bと通信する。通信部31は、インターネット6を介して各ユーザ7のユーザ端末8及び事業者9の事業者端末10に接続されており、ユーザ端末8及び事業者端末10と通信する。ユーザ端末8及び事業者端末10は、スマートフォンやタブレット端末やノート型PC等の携帯端末であっても良いし、デスクトップ型PC等の固定端末であっても良い。通信部31は、機能的な構成要素として、受信部31Aと送信部31Bとを備えている(詳細は後述)。
管理サーバ4の制御部32は、例えば、CPU等のハードウェアプロセッサによって構成されている。制御部32は、記憶部33に記憶されたプログラムを実行することで、管理サーバ4の各部を制御する。制御部32は、機能的な構成要素として、グループ作成部32Aと割当部32Bと判定部32Cと計画作成部32Dと情報作成部32Eと料金管理部32Fとを備えている(詳細は後述)。
管理サーバ4の記憶部33は、例えば、半導体メモリやハードディスクドライブによって構成されている。記憶部33は、制御部32が実行するプログラムを記憶している。
<複数のステーション21A〜21D>
図2を参照して、複数のステーション21A〜21Dは、インターネット6を介して管理サーバ4に接続されており、管理サーバ4との間で通信する。各ステーション21A〜21Dは、ユーザ7に貸し出される複数の車両2を保有している。ユーザ7は、各ステーション21A〜21Dにおいて貸し出される車両2に乗ってステーション21A〜21D間を移動する。各ステーション21A〜21Dに保有される複数の車両2は、ユーザ7の様々な使用目的に適応できるように、乗車人数や車種が異なっていると良い。
ステーション21Aは、経路22Aを介してステーション21Bに接続されている。ステーション21Bは、経路22Bを介してステーション21Cに接続されると共に、経路22Cを介してステーション21Dに接続されている。なお、本実施形態では、ステーション21A〜21Dの個数が4個であるが、他の実施形態では、ステーション21A〜21Dの個数が2〜3個又は5個以上であっても良い。つまり、ステーション21A〜21Dの個数は、車両貸出システム1の規模に応じて変化して良い。
<予約申込情報>
ユーザ7は、車両貸出システム1を利用する前に、ユーザ端末8に予約申込情報を入力する。この予約申込情報には、基本情報として、ユーザ7の識別番号、出発地、目的地、出発時刻等が含まれる。
予約申込情報には、上記の基本情報に加えて、貸出種別情報が含まれる。貸出種別情報は、ユーザ7がカーシェア型車両貸出とライドシェア型車両貸出のどちらを希望するかについての情報である。カーシェア型車両貸出は、ユーザ7が車両2を貸し切ることを条件とする車両貸出であり、予約申込情報の入力を別々に行ったユーザ7同士が1台の車両2に同乗することはない。一方で、ライドシェア型車両貸出は、ユーザ7が車両2を貸し切ることを条件としない車両貸出であり、予約申込情報の入力を別々に行ったユーザ7同士が1台の車両2に同乗する可能性がある。
ユーザ7がカーシェア型車両貸出を希望する場合、予約申込情報には、上記の基本情報及び貸出種別情報に加えて、乗車人数又は使用車両数が含まれる。乗車人数は、車両2に乗る予定のユーザ7の人数であり、使用車両数は、ユーザ7が使用する予定の車両2の台数である。
ユーザ7がカーシェア型車両貸出を希望する場合、予約申込情報には、上記の基本情報及び貸出種別情報に加えて、隊列希望情報が含まれる。隊列希望情報は、ユーザ7が隊列走行を希望するか否かについての情報である。なお、隊列希望情報には、ユーザ7が隊列走行において先導車2と追従車2のどちらを希望するかについての情報が含まれていても良い。
ユーザ7がライドシェア型車両貸出を希望する場合、予約申込情報には、上記の基本情報及び貸出種別情報に加えて、ユーザ種別情報が含まれる。ユーザ種別情報は、ユーザ7が運転可能ユーザ7と同乗ユーザ7のどちらであるかについての情報である。運転可能ユーザ7とは、例えば、車両2の運転が可能で、且つ車両2の運転を希望するユーザ7である。一方で、同乗ユーザ7とは、例えば、車両2の運転が不能なユーザ7や、車両2の運転を希望しないユーザ7である。
ユーザ7がライドシェア型車両貸出を希望する場合、予約申込情報には、上記の基本情報及び貸出種別情報に加えて、ユーザオプションに関する情報が含まれる。ユーザオプションは、ユーザ7が車両2について任意に設定できるオプションである。ユーザオプションは、例えば、禁煙車と喫煙車のどちらを希望するか、ラグジュアリー車を希望するか否か、車両2へのペットの持ち込みを希望するか否か等の選択肢である。
<ライドシェアグループの作成方法1>
ユーザ7がライドシェア型車両貸出を希望する場合、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、予約申込情報に基づいて基本要素とオプション要素を設定し、この基本要素とオプション要素に基づいてライドシェアグループを作成する。例えば、事業者9が事業者端末10においてオプション要素を選択しない場合、グループ作成部32Aは、基本要素のみに基づいてライドシェアグループを作成する。一方で、事業者9が事業者端末10においてオプション要素を選択する場合、グループ作成部32Aは、基本要素とオプション要素とに基づいてライドシェアグループを作成する。これにより、ライドシェアグループの作成に事業者9の希望を反映させることができる。
まず、ライドシェアグループを作成するための基本要素について説明する。
ライドシェアグループを作成するための第1の基本要素は、ユーザ7の出発地及び目的地である。例えば、グループ作成部32Aは、ユーザ7の出発地及び目的地が一致するように、ライドシェアグループを作成する。または、グループ作成部32Aは、ユーザ7の出発地から目的地までの経路が少なくとも部分的に一致するように、ライドシェアグループを作成する。
ライドシェアグループを作成するための第2の基本要素は、ユーザ7の出発時刻である。例えば、グループ作成部32Aは、ユーザ7の出発時刻が一致するように、ライドシェアグループを作成する。または、グループ作成部32Aは、ユーザ7の出発時刻の時間差が所定の基準時間以内になるように、ライドシェアグループを作成する。
ライドシェアグループを作成するための第3の基本要素は、運転可能ユーザ7の人数、同乗ユーザ7の人数及び使用車両数である。例えば、グループ作成部32Aは、1つのライドシェアグループごとに少なくとも1人の運転可能ユーザ7が含まれるように、ライドシェアグループを作成する。また、グループ作成部32Aは、運転可能ユーザ7と同乗ユーザ7の合計人数が、使用車両数と平均定員の積を超えないように、ライドシェアグループを作成する。
次に、ライドシェアグループを作成するためのオプション要素について説明する。
ライドシェアグループを作成するための第1のオプション要素は、隊列走行終了後の独立走行である。ここで、隊列走行終了後の独立走行とは、出発地から経由地まで複数の車両2を隊列走行させた後、経由地から目的地まで複数の車両2を独立走行させることをいう。以下、図3を参照しつつ、隊列走行終了後の独立走行の例について説明する。
図3において、車両2Cに乗車しているユーザ7は、ステーション21Aからステーション21Bを経由してステーション21Cに向かうユーザ7である。一方で、車両2Dに乗車しているユーザ7は、ステーション21Aからステーション21Bを経由してステーション21Dに向かうユーザ7である。つまり、車両2Cに乗車しているユーザ7と車両2Dに乗車しているユーザ7は、出発地及び経由地が同じであるが、目的地が異なっている。
このような場合、グループ作成部32Aは、ステーション21Aからステーション21Bまでの区間は車両2C、2Dを隊列走行させ、ステーション21Bからステーション21C、21Dまでの区間は車両2C、2Dを独立走行させることができるように、ライドシェアグループを作成する。具体的には、グループ作成部32Aは、車両2Cに乗車するユーザ7(ステーション21Cに向かうユーザ7)と車両2Dに乗車するユーザ7(ステーション21Dに向かうユーザ7)にそれぞれ運転可能ユーザ7が少なくとも1人ずつ含まれるように、ライドシェアグループを作成する。これにより、ステーション21Aからステーション21Bまでの区間(車両2C、2Dの経路が一致している区間)では実際に車両2C、2Dを運転するユーザ7を極力減らしつつ、ステーション21Bからステーション21C、21Dまでの区間(車両2C、2Dの経路が一致していない区間)では車両2C、2Dを目的地に向かって独立走行させることができる。
ライドシェアグループを作成するための第2のオプション要素は、隊列走行を利用した車両配送である。ここで、隊列走行を利用した車両配送とは、ユーザ7が乗車している車両2にユーザ7が乗車していない車両2(例えば、無人の車両2)を追従走行させることで、ユーザ7が乗車していない車両2を配送することをいう。以下、図4(A)、図4(B)を参照しつつ、隊列走行を利用した車両配送について説明する。
管理サーバ4は、予約申込情報に基づいて、各ステーション21A〜21Dを出発地とする車両2の需要を予測する。例えば、管理サーバ4は、ステーション21Aを出発地とする予約申込情報がステーション21B〜21Dを出発地とする予約申込情報よりも多い場合に、ステーション21Aを出発地とする車両2の需要が高まると予測する。ここでは、ステーション21Aを出発地とする車両2の需要が高まることを管理サーバ4が予測しているものと仮定する。
図4(A)では、隊列走行を利用した車両配送を行っていない。そのため、ステーション21Aからステーション21Bへと走行する車両2の台数(4台)がステーション21Bからステーション21Aへと走行する車両2の台数(1台)よりも多くなっている。その結果、ステーション21Aを出発地とする車両2の需要が高まることを管理サーバ4が予測しているにも関わらず、ステーション21Aに保有される車両2の台数が減少してしまう。
一方で、図4(B)では、隊列走行を利用した車両配送を行っている。具体的には、ユーザ7が乗車してステーション21Bからステーション21Aまで走行する車両2にユーザ7が乗車していない3台の車両2を追従走行させることで、ユーザ7が乗車していない3台の車両2をステーション21Bからステーション21Aまで配送している。これに伴って、ステーション21Aからステーション21Bへと走行する車両2の台数(4台)が、ステーション21Bからステーション21Aへと走行する車両2の台数(4台)と同じになっている。
グループ作成部32Aは、このような隊列走行を利用した車両配送が可能となるように、ライドシェアグループを作成する。これにより、あるステーション21A〜21Dを出発点とする車両2の需要が高まると管理サーバ4が予測している場合に、そのステーション21A〜21Dに保有される車両2の台数が減少するのを抑制することができる。
ライドシェアグループを作成するための第3のオプション要素は、ユーザオプションである。前述のように、ユーザオプションとは、ユーザ7が車両2について任意に設定できるオプションである。以下、図5を参照しつつ、ユーザオプションについて説明する。
前述のように、ユーザ7がライドシェア型車両貸出を希望する場合、予約申込情報には、ユーザオプションに関する情報が含まれる。ここでは、ユーザオプションとして、禁煙車と喫煙車のどちらを希望するかが選択されているものと仮定する。
図5は、禁煙車2Xと喫煙車2Yが同じ目的地に向かって隊列走行している状態を示している。グループ作成部32Aは、禁煙車2Xを希望しているユーザ7が禁煙車2Xに乗り、喫煙車2Yを希望しているユーザ7が喫煙車2Yに乗ることができるように、ライドシェアグループを作成する。例えば、グループ作成部32Aは、禁煙車2Xを希望しているユーザ7の数が禁煙車2Xの定員を超えず、喫煙車2Yを希望しているユーザ7の数が喫煙車2Yの定員を超えないように、ライドシェアグループを作成する。これにより、ユーザ7の希望に合致したライドシェアグループを作成することができる。
<ライドシェアグループの作成方法2>
ユーザ7がライドシェア型車両貸出を希望する場合、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、予約申込情報に基づいて基本要素と複数の指標を設定し、この基本要素と複数の指標に基づいてライドシェアグループを作成する。なお、ライドシェアグループを作成するための基本要素は、ライドシェアグループの作成方法1と同じであるため、説明を省略する。
ライドシェアグループを作成するための複数の指標は、例えば、以下の(1)〜(6)である。
(1)使用車両数の最大化・・・単位時間当たりに作成されるライドシェアグループによって使用される車両数を最大化する。例えば、出発地のステーション21A〜21Dに保有されている車両2をできるだけ多く使用して、ユーザ7を移動させる。
(2)使用車両数の最小化・・・単位時間当たりに作成されるライドシェアグループによって使用される車両数を最小化する。例えば、出発地のステーション21A〜21Dに保有されている車両2をできるだけ少なく使用して、ユーザ7を移動させる。
(3)ユーザ数の合計の最大化・・・単位時間当たりに作成されるライドシェアグループに含まれるユーザ数の合計を最大化する。例えば、ユーザ7とのライドシェア契約をできるだけ多く成立させる。
(4)運転距離の最短化・・・単位時間当たりに作成されるライドシェアグループの運転距離を最短にする。例えば、隊列走行と独立走行が併用される場合に、隊列走行の区間をできるだけ長くする。
(5)運転者数の最小化・・・単位時間当たりに作成されるライドシェアグループにおける運転者数を最小化する。例えば、隊列走行を利用することで、車両2を実際に運転するユーザ7の数をできるだけ少なくする。
(6)燃費の最大化・・・単位時間当たりに作成されるライドシェアグループの燃費を最大化する。例えば、車両2の平均速度が最も高くなるように、車両2の経路を決定する。
まず、事業者9が1つの指標を選択する場合について説明する。事業者9が事業者端末10において1つの指標を選択すると、指標の選択に関する情報が事業者端末10から管理サーバ4の受信部31Aに送信される。管理サーバ4の受信部31Aが指標の選択に関する情報を受信すると、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、選択された指標に基づいてライドシェアグループを作成する。以下、図6を参照しつつ、選択された指標に基づくライドシェアグループの作成方法の例について説明する。
図6の左欄を参照して、出発地のステーション21A〜21Dに3台の車両2(いずれも、定員4人)が保有された状態で、3人の運転可能ユーザ7(ハッチング有り)と3人の同乗ユーザ7(ハッチング無し)が出発地から目的地に向かうと仮定する。
例えば、事業者9が指標(1)「使用車両数の最大化」を選択したとする。この場合、グループ作成部32Aは、例えば、3人の運転可能ユーザ7と3人の同乗ユーザ7をそれぞれ一人ずつ3台の車両2に乗車させる(図6の右上欄参照)。これにより、出発地のステーション21A〜21Dに保有されている車両2をできるだけ多く使用することができる。
一方で、事業者9が指標(2)「使用車両数の最小化」又は指標(5)「運転者数の最小化」を選択したとする。この場合、グループ作成部32Aは、例えば、3人の運転可能ユーザ7を1台目の車両2に乗車させ、3人の同乗ユーザ7を2台目の車両2に乗車させる。その上で、グループ作成部32Aは、1台目の車両2と2台目の車両2を電子的に連結して、2台目の車両2を1台目の車両2に追従走行させる(図6の右下欄参照)。これにより、出発地のステーション21A〜21Dに保有されている車両2をできるだけ少なく使用することができると共に、車両2を実際に運転するユーザ7の数をできるだけ少なくすることができる。
以上のように、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、選択された1つの指標の達成度が最も高くなるように、ライドシェアグループを作成する。これにより、車両貸出サービスを提供する事業者9によって選択された指標に基づいて、ライドシェアグループを作成することができる。そのため、事業者9のサービス提供指針をライドシェアグループに反映させることが可能となる。
次に、事業者9が複数の指標を選択する場合について説明する。事業者9が事業者端末10において複数の指標を選択し、選択された複数の指標の優先順位を設定すると、複数の指標の選択に関する情報と選択された複数の指標の優先順位に関する情報とが事業者端末10から管理サーバ4の受信部31Aに送信される。管理サーバ4の受信部31Aがこれらの情報を受信すると、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、選択された複数の指標とその優先順位に基づいてライドシェアグループを作成する。以下、図7を参照しつつ、複数の指標とその優先順位に基づくライドシェアグループの作成方法の例について説明する。
図7を参照して、事業者9は、指標(1)、指標(3)、指標(5)を選択すると共に、指標(1)、指標(3)、指標(5)の順番で指標の優先順位を設定したと仮定する。
管理サーバ4のグループ作成部32Aは、まず、指標(1)の達成度が最も高くなるように、ライドシェアグループの作成案(以下、「グループ案」と略称する)を作成する。図7では、指標(1)の達成度が最も高くなるグループ案として、グループ案1〜4が作成されている。次に、グループ作成部32Aは、指標(1)に加えて指標(3)の達成度が最も高くなるグループ案を選択する。図7では、指標(1)、指標(3)の達成度が最も高くなるグループ案として、グループ案2〜4が選択されている。次に、グループ作成部32Aは、指標(1)、指標(3)に加えて指標(5)の達成度が最も高くなるグループ案を選択する。図7では、指標(1)、指標(3)、指標(5)の達成度が最も高くなるグループ案として、グループ案3が選択されている。この段階で、グループ案が1つに絞り込まれたため、グループ作成部32Aは、グループ案3に基づいてライドシェアグループを作成する。
以上のように、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、指標(1)の達成度が最も高くなるグループ案が複数存在する場合に、指標(3)、指標(5)に基づいてグループ案を絞り込んでいる。つまり、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、優先順位が1番目の指標の達成度が最も高くなるグループ案が複数存在する場合に、優先順位が2番目以降の指標に基づいてグループ案を絞り込んでいる。これにより、車両貸出サービスを提供する事業者9のサービス提供指針をライドシェアグループに一層反映させやすくなり、車両貸出システム1の利便性が更に向上する。
<ライドシェア型車両貸出における走行計画の送信処理>
次に、図8を参照しつつ、ライドシェア型車両貸出における走行計画の送信処理について説明する。
ユーザ7がライドシェアに関する予約申込情報をユーザ端末8に入力すると、ユーザ端末8から管理サーバ4の受信部31Aに予約申込情報が送信され、管理サーバ4の受信部31Aが予約申込情報を受信する(ステップST101)。ユーザ7がユーザ端末8に予約申込情報を入力する度に、ステップST101が繰り返されることで、ライドシェアに関する予約申込条件が管理サーバ4の記憶部33に蓄積されていく。
次に、管理サーバ4のグループ作成部32Aは、管理サーバ4の受信部31Aが受信した予約申込情報に基づいて、ライドシェアグループを作成する(ステップST102)。その際に、グループ作成部32Aは、上記したライドシェアグループの作成方法1又は2を用いると良い。
次に、管理サーバ4の割当部32Bは、ライドシェアグループに含まれる乗車人数に応じて、少なくとも1台の車両2をライドシェアグループに割り当てる(ステップST103)。以下、ステップST103においてライドシェアグループに割り当てられる車両2のことを、「割当車両2」と称する。
次に、管理サーバ4の判定部32Cは、割当車両2が複数であるか否かを判定する(ステップST104)。例えば、ライドシェアグループに含まれる乗車人数が1台の車両2の定員以内の場合には、ステップST104の判定がNoになり、ライドシェアグループに含まれる乗車人数が1台の車両2の定員を超えている場合には、ステップST104の判定がYesになる。
ステップST104の判定がNoの場合(割当車両2が1台である場合)、管理サーバ4の計画作成部32Dは、すべての区間で割当車両2を独立走行させる独立走行計画を作成する(ステップST105)。
次に、管理サーバ4の送信部31Bは、管理サーバ4の計画作成部32Dが作成した独立走行計画を割当車両2の車両制御ユニット3に送信する(ステップST106)。これにより、ライドシェア型車両貸出における走行計画の送信処理が終了する。
一方で、ステップST104の判定がYesの場合(割当車両2が複数である場合)、管理サーバ4の計画作成部32Dは、少なくとも一部の区間で複数の割当車両2を隊列走行させる隊列走行計画を作成する(ステップST107)。計画作成部32Dは、隊列走行計画において、複数の割当車両2を先導車2と追従車2とに設定すると共に先導車2の走行経路を設定する。
次に、管理サーバ4の送信部31Bは、管理サーバ4の計画作成部32Dが作成した隊列走行計画を各割当車両2の車両制御ユニット3に送信する(ステップST108)。これにより、ライドシェア型車両貸出における走行計画の送信処理が終了する。
以上のように、管理サーバ4の割当部32Bは、ライドシェアグループに含まれる乗車人数に応じて車両2を割り当てている。そのため、適切な人数のユーザ7を車両2に乗車させることができる。
なお、前述の「隊列走行終了後の独立走行」が実行される場合、管理サーバ4の計画作成部32Dは、ステップST107において、追従車2が先導車2から分離する分離地点と、分離した追従車2の走行経路とを含む走行計画を作成すると良い。これにより、各車両2に乗っているユーザ7の目的地が異なる場合に、先導車2に対して追従車2を適切な地点で分離させ、各車両2の走行経路を最適化することができる。そのため、各車両2の走行及び運転される距離の合計を短くすることができる。
また、前述の「隊列走行を利用した車両配送」が実行される場合、管理サーバ4の計画作成部32Dは、ステップST107において、ユーザ7が乗っている車両2を先導車2とし、ユーザ7が乗っていない車両2を追従車2とする走行計画を作成すると良い。これにより、ユーザ7が乗っている車両2を利用して、車両2を必要としているステーション21A〜21Dに車両2を効率的に配送することができる。
<カーシェア型車両貸出における走行情報の送信処理>
次に、図9を参照しつつ、カーシェア型車両貸出における走行情報の送信処理について説明する。
ユーザ7がカーシェアに関する予約申込情報をユーザ端末8に入力すると、ユーザ端末8から管理サーバ4の受信部31Aに予約申込情報が送信され、管理サーバ4の受信部31Aが予約申込情報を受信する(ステップST201)。ユーザ7がユーザ端末8に予約申込情報を入力する度に、ステップST201が繰り返されることで、カーシェアに関する予約申込条件が管理サーバ4の記憶部33に蓄積されていく。なお、ステップST201で管理サーバ4の受信部31Aが受信する予約申込情報には、乗車人数が含まれるものとする。
次に、管理サーバ4の割当部32Bは、予約申込情報に含まれる乗車人数に応じて、少なくとも1台の車両2をユーザ7に割り当てる(ステップST202)。以下、ステップST202においてユーザ7に割り当てられる車両2のことを、「割当車両2」と称する。
次に、管理サーバ4の判定部32Cは、割当車両2が複数であるか否かを判定する(ステップST203)。例えば、予約申込情報に含まれる乗車人数が1台の車両2の定員以内の場合には、ステップST203の判定がNoになり、予約申込情報に含まれる乗車人数が1台の車両2の定員を超えている場合には、ステップST203の判定がYesになる。
ステップST203の判定がNoの場合(割当車両2が1台である場合)、管理サーバ4の情報作成部32Eは、すべての区間で割当車両2を独立走行させる独立走行情報を作成する(ステップST204)。
次に、管理サーバ4の送信部31Bは、管理サーバ4の情報作成部32Eが作成した独立走行情報を割当車両2の車両制御ユニット3に送信する(ステップST205)。これにより、カーシェア型車両貸出における走行情報の送信処理が終了する。
一方で、ステップST203の判定がYesの場合(割当車両2が複数である場合)、管理サーバ4の判定部32Cは、予約申込情報に含まれる隊列希望情報に基づいて、ユーザ7が隊列走行を希望するか否かを判定する(ステップST206)。
ステップST206の判定がNoの場合(ユーザ7が隊列走行を希望しない場合)、管理サーバ4の情報作成部32Eが独立走行情報を作成し(ステップST204)、管理サーバ4の送信部31Bが独立走行情報を割当車両2の車両制御ユニット3に送信する(ステップST205)。これにより、カーシェア型車両貸出における走行情報の送信処理が終了する。
一方で、ステップST206の判定がYesの場合(ユーザ7が隊列走行を希望する場合)、管理サーバ4の情報作成部32Eは、少なくとも一部の区間で複数の割当車両2を隊列走行させる隊列走行情報を作成する(ステップST207)。情報作成部32Eは、隊列走行情報において、複数の割当車両2を先導車2と追従車2とに設定する。
次に、管理サーバ4の送信部31Bは、管理サーバ4の情報作成部32Eが作成した隊列走行情報を各割当車両2の車両制御ユニット3に送信する(ステップST208)。これにより、カーシェア型車両貸出における走行情報の送信処理が終了する。
以上のように、管理サーバ4の割当部32Bは、予約申込情報に含まれる乗車人数に応じて車両2を割り当てている。そのため、適切な人数のユーザ7を車両2に乗車させることができる。なお、他の実施形態において、ステップST201で管理サーバ4の受信部31Aが受信する予約申込情報に使用車両数が含まれる場合、管理サーバ4の割当部32Bは、予約申込情報に含まれる使用車両数に応じて車両2を割り当てても良い。このような割当方法でも、適切な人数のユーザ7を車両2に乗車させることができる。
また、管理サーバ4の情報作成部32Eは、割当車両2が複数であり、かつユーザ7が隊列走行を希望する場合に、隊列走行情報を作成している。これにより、ユーザ7の希望に基づいて、隊列走行を実行するか否かを決定することができる。
<複数の割当車両2の隊列走行>
ライドシェア型車両貸出において、複数の割当車両2を先導車2と追従車2とに設定した隊列走行計画が各割当車両2の車両制御ユニット3に送信されると、追従車2の車両制御ユニット3は、隊列走行計画に含まれる先導車2の情報に基づいて先導車2を特定する。この先導車2の特定が完了すると、追従車2の車両制御ユニット3は、追従車2を先導車2に追従走行させることで複数の割当車両2を隊列走行させるように、追従車2を走行制御する。
カーシェア型車両貸出において、複数の割当車両2を先導車2と追従車2とに設定した隊列走行情報が各割当車両2の車両制御ユニット3に送信されると、追従車2の車両制御ユニット3は、隊列走行情報に含まれる先導車2の情報に基づいて先導車2を特定する。この先導車2の特定が完了すると、追従車2の車両制御ユニット3は、追従車2を先導車2に追従走行させることで複数の割当車両2を隊列走行させるように、追従車2を走行制御する。
以上のように、本実施形態では、ライドシェア型車両貸出とカーシェア型車両貸出の両方において、複数の割当車両2を隊列走行させることが可能となっている。このような隊列走行の効果について、図10を参照しつつ説明する。
図10の左欄を参照して、出発地のステーション21A〜21Dに2台の車両2(いずれも、定員4人)が保有された状態で、1人の運転可能ユーザ7(ハッチング有り)と6人の同乗ユーザ7(ハッチング無し)が出発地から目的地に向かうと仮定する。
このような場合に、複数の割当車両2を独立走行させようとすると、運転可能ユーザ7が不足するため、すべてのユーザ7を出発地から目的地まで移動させることができない。これに対して、複数の割当車両2を隊列走行させると、図10の右欄に示されるように、運転可能ユーザ7が先導車2に乗ってさえいれば、運転可能ユーザ7が追従車2に乗っていなくても、複数の割当車両2を走行させることができる。つまり、運転可能ユーザ7が1台の割当車両2に1人乗っていなくても、複数の車両2を走行させることができる。そのため、運転可能ユーザ7が少ない場合でも、多くのユーザ7を移動させることができ、ユーザ7に車両2を貸し出す機会を広げることができる。
<車両貸出の料金管理>
管理サーバ4の料金管理部32Fは、以下のようにして、車両貸出の料金を算出する。
管理サーバ4の料金管理部32Fは、貸し出される車両2の走行距離、貸出種別、及びユーザ種別に基づいて、基本料金を算出する。具体的には、料金管理部32Fは、貸し出される車両2の走行距離が長くなる程、基本料金を増加させる。また、料金管理部32Fは、ユーザ7がカーシェア型車両貸出を選択した場合に、ユーザ7がライドシェア型車両貸出を選択した場合よりも、基本料金を高くする。また、料金管理部32Fは、ユーザ7が運転可能ユーザ7である場合に、基本料金に対して一定の割引を行う。
料金管理部32Fは、ユーザ7がユーザオプションを設定した場合に、設定されたユーザオプションの種類や数に応じて、基本料金に追加料金を加算する。
料金管理部32Fは、ユーザ7との契約が成立した段階で車両貸出の料金を確定させ、その後は車両貸出の料金を変更しない。例えば、あるユーザ7がライドシェア型車両貸出を選択したが、当該ユーザ7と条件が合致する他のユーザ7が存在しなかったために、当該ユーザ7が車両2を占有する場合がある。このような場合に、当該ユーザ7は、ライドシェア型車両貸出を選択したにも関わらず、実質的にカーシェア型車両貸出を選択したのと同様の利益を享受する。このような場合でも、料金管理部32Fは、ライドシェア型車両貸出が選択された場合の基本料金を維持し、カーシェア型車両貸出が選択された場合の基本料金への値上げを行わない。
<隊列走行時における隊列変更処理>
追従車2が先導車2に追従走行することによって構成される隊形の態様には、互いに全長の異なる2つ以上の形態が含まれる。隊形は、縦編隊及び横編隊を含む。先導車2の隊列変更ボタン(図示せず)がユーザ7によって操作されると、各車両2の制御装置17は隊形変更処理を実行する。先導車2の制御装置17は、先導車2の外界認識装置14や地図情報に基づいて取得される道路の車線数や、信号情報受信機16が受信した信号情報に基づいて、隊列変更ボタンを表示するとよい。
本実施形態では、隊形変更処理は縦編隊から横編隊に変更する縦横変更処理を含む。図11(A)〜(D)には、縦横変更処理において、隊列の態様が縦編隊から横編隊に変更されるときの追従車2の移動態様が示されている。以下では、縦横変更処理において、縦編隊を隊列数Nの横編隊に変更すると仮定して説明を行う。
図11(A)に矢印で示すように、縦横変更処理において、まず、先頭から2台目からN台目までに位置する追従車2を、それぞれ先導車2の走行車線とは異なり、且つ、互いに異なる車線に移動させる。その後、図11(B)に矢印で示すように、先頭からN+2台目に位置する追従車2を先頭から2台目に位置する追従車2の走行車線に移動させる。同時に、先頭からN+3台目に位置する追従車2を先頭から3台目に位置する追従車2の走行車線に移動させる。このような移動を繰り返すことによって、図11(C)に示すように、隊列を構成する全ての車両2が列それぞれに可能な限り均等に割り振られる。その後、図11(D)に示すように、N+1台目以降の追従車2の制御装置17は前走車との車間距離を詰めるべく、N+1台目以降の追従車2の速度を上昇させる。
隊形変更処理は、隊列の態様を横編隊から縦編隊に変更する横縦変更処理を含む。本実施形態では、横縦変更処理では縦横変更処理の手順が逆の順番で行われる。これにより、隊列の変更によって縦編隊における各車両2の順番が変更されることが防止できる。
縦編隊及び横編隊を含む各編隊において、先導車2に対する追従車2の相対位置が予め設定されている。追従車2の制御装置17は、各編隊において予め設定された先導車2に対する相対位置を維持するように走行軌道を作成し、追従車2がその走行軌道に沿って走行するように駆動装置、制動装置、及び操舵装置を制御する。
以下に、先導車2の制御装置17が隊列変更ボタン(図示せず)を表示する場合の一例を示す。先導車2が交差点の直前に到達すると、先導車2の制御装置17は、隊列を構成する全車両2が交差点を通過可能であるかを判定する。このとき、先導車2の制御装置17は、信号情報受信機16からの信号と、車々間通信を介して取得した追従車2の位置と、車両センサ12によって取得された各車両2の車速とに基づいて、現在の隊形で最後尾の追従車2が、信号が赤に変わる前に交差点を通過することができるか否かを判定する。そして、判定結果がNoの場合、変更可能な他の隊形に変更した場合に最後尾の追従車2が、信号が赤に変わる前に交差点を通過することができるか否かを判定する。その結果、先導車2の制御装置17は、他の隊列に変更することによって最後尾の追従車2が、信号が赤に変わる前に交差点を通過することができると判定した場合に、先導車2のHMI11に隊列変更ボタンを表示するとよい。
上記の実施形態では特に説明を行わなかったが、他の実施形態では、管理サーバ4は、予約申込情報、車両2の仕様、車両2の稼働状況等に基づいて、隊列走行を伴うカーシェア又はライドシェアと、隊列走行を伴わない一般的なカーシェア又はライドシェアと、を選択しても良い。これにより、予約申込情報等に応じて適切な車両貸出方法を選択することができる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。
1 :車両貸出システム
2 :車両
3 :車両制御ユニット
4 :管理サーバ
8 :ユーザ端末

Claims (8)

  1. 車両貸出システムであって、
    複数の車両と、
    複数の前記車両のそれぞれに設けられ、互いに通信し、複数の前記車両を走行制御する車両制御ユニットと、
    前記車両制御ユニットのそれぞれと通信する管理サーバとを有し、
    前記管理サーバは、
    乗車人数を少なくとも含む予約申込情報をユーザ端末から受信し、
    前記予約申込情報に対して、前記乗車人数に応じて少なくとも1台の前記車両を割り当て、割り当てられる前記車両が複数である場合に、それらの前記車両を先導車と追従車とに設定した走行情報を作成し、
    前記走行情報を前記車両制御ユニットに送信し、
    前記追従車の前記車両制御ユニットは、前記走行情報に含まれる前記先導車の情報に基づいて前記先導車を特定し、前記追従車を前記先導車に追従走行させることで前記複数の車両を隊列走行させるように前記追従車を走行制御する車両貸出システム。
  2. 車両貸出システムであって、
    複数の車両と、
    複数の前記車両のそれぞれに設けられ、互いに通信し、複数の前記車両を走行制御する車両制御ユニットと、
    前記車両制御ユニットのそれぞれと通信する管理サーバとを有し、
    前記管理サーバは、
    使用車両数を少なくとも含む予約申込情報をユーザ端末から受信し、
    前記予約申込情報に対して、前記使用車両数に応じて少なくとも1台の前記車両を割り当て、割り当てられる前記車両が複数である場合に、それらの前記車両を先導車と追従車とに設定した走行情報を作成し、
    前記走行情報を前記車両制御ユニットに送信し、
    前記追従車の前記車両制御ユニットは、前記走行情報に含まれる前記先導車の情報に基づいて前記先導車を特定し、かつ前記追従車を前記先導車に追従走行させることで前記複数の車両を隊列走行させるように前記追従車を走行制御する車両貸出システム。
  3. 前記予約申込情報は、隊列走行を希望するか否かについての情報を含み、
    前記管理サーバは、割り当てられる前記車両が複数であり、かつ隊列走行が希望されている場合に、それらの車両を前記先導車と前記追従車とに設定した前記走行情報を作成する請求項1又は請求項2に記載の車両貸出システム。
  4. 車両貸出システムであって、
    複数の車両と、
    複数の前記車両のそれぞれに設けられ、互いに通信し、複数の前記車両を走行制御する車両制御ユニットと、
    前記車両制御ユニットのそれぞれと通信する管理サーバとを有し、
    前記管理サーバは、
    ライドシェアに関する予約申込情報をユーザ端末から受信し、
    前記予約申込情報に基づいてライドシェアグループを作成し、
    前記ライドシェアグループに含まれる乗車人数に応じて少なくとも1台の車両を割り当て、割り当てられる前記車両が複数である場合に、それらの車両を先導車と追従車とに設定すると共に前記先導車の走行経路を設定した走行計画を作成し、
    前記走行計画を前記車両制御ユニットに送信し、
    前記追従車の前記車両制御ユニットは、前記走行計画に含まれる前記先導車の情報に基づいて前記先導車を特定し、かつ前記追従車を前記先導車に追従走行させることで前記複数の車両を隊列走行させるように前記追従車を走行制御する車両貸出システム。
  5. 前記管理サーバは、前記追従車が前記先導車から分離する分離地点と、分離した前記追従車の走行経路とを含む前記走行計画を作成する請求項4に記載の車両貸出システム。
  6. 前記管理サーバは、ユーザが乗った前記車両を前記先導車とし、ユーザが乗っていない前記車両を前記追従車とする前記走行計画を作成する請求項4に記載の車両貸出システム。
  7. 前記管理サーバは、
    次の(1)〜(6)のうちの少なくとも1つの指標の選択に関する情報を受信し、
    選択された指標の達成度が最も高くなるように、前記ライドシェアグループを作成する請求項4〜6のいずれかに記載の車両貸出システム。
    (1)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループによって使用される車両数を最大化する。
    (2)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループによって使用される車両数を最小化する。
    (3)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループに含まれるユーザ数の合計を最大化する。
    (4)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループの運転距離を最短化する。
    (5)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループにおける運転者数を最小化する。
    (6)単位時間当たりに作成される前記ライドシェアグループの燃費を最大化する。
  8. 前記管理サーバは、
    前記(1)〜(6)のうちの複数の指標の選択に関する情報と、選択された前記複数の指標の優先順位に関する情報とを受信し、
    選択された複数の前記指標のうちで優先順位が1番目の前記指標の達成度が最も高くなる前記ライドシェアグループの作成案が複数存在する場合に、選択された複数の前記指標のうちで優先順位が2番目以降の前記指標に基づいて、前記ライドシェアグループの作成案を絞り込む請求項7に記載の車両貸出システム。
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