WO2024018690A1 - ガラスパネルユニットの製造方法及びガラスパネルユニットの組立て品 - Google Patents

ガラスパネルユニットの製造方法及びガラスパネルユニットの組立て品 Download PDF

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正貴 野中
裕之 阿部
将 石橋
英一 瓜生
治彦 石川
和也 長谷川
丈司 清水
祥平 大竹
直貴 小杉
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パナソニックIpマネジメント株式会社
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    • E06B3/66Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together
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    • E06B3/66Units comprising two or more parallel glass or like panes permanently secured together
    • E06B3/677Evacuating or filling the gap between the panes ; Equilibration of inside and outside pressure; Preventing condensation in the gap between the panes; Cleaning the gap between the panes

Abstract

生産性向上、品質向上を図りやすいガラスパネルユニットの製造方法である。配置工程S1は第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が複数個所に形成されたシール材3を挟んで対向して配置される。接合工程S2は第一ガラス基板1と第二ガラス基板2がシール材3を介して互いに接合される。切断工程S4は第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とを対向する方向から見て同一位置で、かつシール材3に沿って第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とが切断される。また切断後の複数組の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が、それぞれ辺に沿ってシール材3が位置し得る複数箇所で切断される。また第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とが切断される複数箇所のうちの少なくとも一部において、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の一方が選択されて表面側から切断された後に第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の他方が表面側から切断される。

Description

ガラスパネルユニットの製造方法及びガラスパネルユニットの組立て品
 本開示は、一般に、ガラスパネルユニットの製造方法及びガラスパネルユニットの組立て品に関する。より詳細には、第一ガラス基板と第二ガラス基板が、シール材を挟んで対向するように配置されるガラスパネルユニットの製造方法と、この製造方法で用いられるガラスパネルユニットの組立て品に関する。
 特許文献1には、ガラスパネルユニットの製造方法が記載されている。この製造方法では、シール材を挟んで対向するように配置された第一ガラス基板と第二ガラス基板が、シール材を介して互いに接合される。次いで、接合された第一ガラス基板と第二ガラス基板のうち一方の側から、第一ガラス基板とシール材と第二ガラス基板が、シール材を通過する切断面に沿って一括に切断されることで、ガラスパネルユニットが製造される。
 特許文献1では、第一ガラス基板及び第二ガラス基板を切断するにあたって、生産性の向上や品質の向上が望まれている。
国際公開2016/143328号
 本開示は、生産性の向上及び品質の向上が図りやすいガラスパネルユニットの製造方法、及びこの製造方法に用いられるガラスパネルユニットの組立て品を提供することを目的とする。
 本開示の一態様に係るガラスパネルユニットの製造方法は、配置工程、接合工程及び切断工程を備える。前記配置工程は、第一ガラス基板と第二ガラス基板が、複数箇所に形成されたシール材を挟んで対向するように配置される。前記接合工程は、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板が、前記シール材を介して互いに接合される。前記切断工程は、接合された前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とを対向する方向から見て同一位置で、かつ、前記シール材に沿って前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とが切断される。前記切断工程は、切断後の複数組の前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板が、それぞれ辺に沿って前記シール材が位置し得る複数箇所で切断して形成される工程である。また、前記切断工程は、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とが切断される前記複数箇所のうちの少なくとも一部において、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの一方が選択されて表面側から切断される。次に、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの他方が表面側から切断される工程である。
 本開示の一態様に係るガラスパネルユニットの組立て品は、第一ガラス基板及び第二ガラス基板と、枠材と、複数の仕切り材と、を備える。前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板は、互いに対向する。前記枠材は、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板との間に枠状に形成される。前記複数の仕切り材は、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板と前記枠材で囲まれた内部空間を複数の空間に仕切る。前記各仕切り材に沿った各々の個所において、前記第一ガラス基板又は前記第二ガラス基板の一方のみが切断されている。
図1は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法を説明するフロー図である。 図2は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法の配置工程を説明する斜視図である。 図3は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法の配置工程と接合工程を説明する平面図である。 図4は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法の処理工程と切断工程を説明する平面図である。 図5は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。 図6は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。 図7は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における組立て品を示す断面図である。 図8は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。 図9は、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。 図10Aは、従来のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。図10Bは、第1実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。 図11は、第2実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。 図12は、第2実施形態のガラスパネルユニットの製造方法における切断工程を示す断面図である。 図13A~Cは、従来例の切断工程を示す平面図である。
 実施形態及び変形例について、図1から図13を参照して説明する。なお、下記の実施形態及び変形例は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎない。また、下記の実施形態及び変形例は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、変形例の構成を適宜組み合わせることも可能である。
 以下において参照する図は、いずれも模式的な図であり、図中の構成要素の寸法比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
 (第1実施形態)
 (1)概要
 本実施形態のガラスパネルユニット100の製造方法は、配置工程S1、接合工程S2及び切断工程S4を備える(図1参照)。配置工程S1は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が、シール材3を挟んで対向するように配置される(図1~3参照)。接合工程S2は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が、複数個所に形成されたシール材3を介して互いに接合される。切断工程S4は、接合された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とを対向方向Xから見て同一位置で、かつ、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の切断後に切断された辺に沿ってシール材3が位置し得る複数箇所で、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が切断される(図4~10参照)。切断工程S4は、まず、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とが切断される複数箇所のうちの少なくとも一部において、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの一方が選択されて表面側から切断される。この後に、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの他方が表面側から切断される工程である。
 本実施形態によれば、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの一方が選択されて表面側から切断された後でも、他方の第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2は切断されていない。従って、他方の第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2を切断するまでは、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2はシール材3で接合されているため、一体物として取り扱うことができる。よって、接合された第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の位置決めの回数を減らすことができる。また、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の両方が切断された分割体である仕掛品の発生を少なくすることができ、仕掛在庫を減らすことができる。従って、生産性の向上を図ることができる。また、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 図13A~Cは、従来の切断工程を示している。この切断工程は、接合工程により、シール材3を介して第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とを互いに接合して組立て品8を形成した後、組立て品8の第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とシール材3とを複数箇所で切断する工程である。シール材3は、複数の仕切り材32を有し、複数の仕切り材32により、複数の第一空間41と、第二空間42とに仕切られている。組立て品8は仕切り材32の箇所で切断される。
 従来における切断工程は、まず、図13Aのように、平面視で矩形状の組立て品の短手方向と平行な切断面900により各仕切り材32の箇所を切断して複数の中間切断品85を形成する。このとき、組立て品8の隣接する二辺の端部を位置決め部400に当てて位置決めした状態で切断を行う。次に、図13Bのように複数の中間切断品85に分割した後、図13Cに示すように、各中間切断品85をさらに仕切り材32の箇所で切断面900に沿って切断して複数の最終切断品86を形成する。このとき、中間切断品85の隣接する二辺の端部を位置決め部400に当てて位置決めした状態で切断を行う。そして、各最終切断品86でガラスパネルユニット100を形成することができる。
 上記のような従来の切断工程では、中間切断品85はそのままでは切断装置が切断すべき位置を把握できないため、手作業で再度位置決めを行う必要があり、位置決めが必要な回数も増えてしまい、生産性が悪化することがあった。また、ある一つの中間切断品85の位置決めをしている間、他の中間切断品85を保管する必要があり、仕掛在庫が増えることがあった。さらに、位置決め部400に固定される箇所が組立て品8と中間切断品85とでは異なり、切断の位置精度が悪化する場合があった。この場合、組立て品8の位置決め公差に中間切断品85の位置決め公差が加算されることがあった。
 一方、本実施形態では、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの一方が選択されて表面側から切断された後でも、他方の第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2は切断されていない。従って、他方の第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2を切断するまでは、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2はシール材3で接合されているため、一体物として取り扱うことができる。よって、切断工程での組立て品8の位置決めの回数を減らしたり仕掛品の発生を少なくしたりして、生産性の向上を図ることができ、また組立て品8の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 (2)詳細
本実施形態のガラスパネルユニット100の製造方法は、複数のガラスパネルユニット100を一度に作製することができる、いわゆる、複数面取り(多数面取り)のプロセスである。
 本実施形態のガラスパネルユニット100の製造方法は、配置工程S1、接合工程S2及び切断工程S4を備える。また、ガラスパネルユニット100の製造方法は、配置工程S1、接合工程S2、切断工程S4の他に、処理工程S3を備えることができる。図1に示すように、ガラスパネルユニット100の製造方法は、配置工程S1の次に、接合工程S2が行われ、接合工程S2の次に、処理工程S3が行われ、処理工程S3の次に、切断工程S4が行われる。以下、各工程を詳述する。
 <配置工程>
 配置工程S1は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が、複数箇所に形成されたシール材3を挟んで対向するように配置される。
 配置工程S1では、図2及び図3に示す第一ガラス基板1、第二ガラス基板2、シール材3、複数のスペーサ5が、それぞれ所定箇所に配置される。
 第一ガラス基板1は、矩形状の平板であり、厚み方向の一方に第一面11を有し、厚み方向の他方に第二面12を有する。第一ガラス基板1の第一面11と第二面12は、互いに平行な平面である。
 第一ガラス基板1の材料は、例えばソーダライムガラス、高歪点ガラス、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ネオセラム、物理強化ガラスである。
 第一ガラス基板1の第一面11は、コーティングの外面で構成される。コーティングは、例えば、赤外線反射膜であるが、他の物理特性を有する膜でもよい。第一ガラス基板1にコーティングを設けないことも可能である。
 第二ガラス基板2は、第一ガラス基板1と同様に、矩形状の平板である。第二ガラス基板2は、厚み方向の一方に第一面21を有し、厚み方向の他方に第二面22を有する。第二ガラス基板2の第一面21と第二面22は、互いに平行な平面である。第二ガラス基板2の角部分には、通気孔7が形成されている。
 第二ガラス基板2の材料は、例えばソーダライムガラス、高歪点ガラス、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ネオセラム、物理強化ガラスである。
 第一ガラス基板1と第二ガラス基板2は、互いに対向するように配置される。このとき、第一ガラス基板1の第一面11と第二ガラス基板2の第一面21とが、互いに平行にかつ対向して位置する(図4参照)。
 シール材3は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の間に配置される。シール材3は、枠状に形成された枠材31を含む。また、シール材3は、複数の仕切り材32を含む。枠材31と複数の仕切り材32は、第二ガラス基板2の第一面21に配置される。第一面21上において、矩形枠状の枠材31は、第二ガラス基板2の外周縁に沿って配置される。複数の仕切り材32は、枠材31に囲まれるように配置される。
 第一ガラス基板1と第二ガラス基板2は、後述の接合工程S2により、シール材3(枠材31と複数の仕切り材32)を介して気密に接合される。これにより、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の間には、内部空間4が形成される。内部空間4は、枠材31と第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とで囲まれた空間である。
 シール材3(枠材31と複数の仕切り材32)は、ともにガラスフリット(ガラスペースト)で形成される。ガラスフリットは、例えば、ビスマス系ガラスフリット、鉛系ガラスフリット、バナジウム系ガラスフリット等の、低融点ガラスフリットである。シール材3は、軟化点が265℃より高いガラスフリットであり、好ましくは300℃以上の軟化点を有し、さらに好ましくは350℃以上の軟化点を有する。このように軟化点が高いガラスフリットは、シール材3になった場合に、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の硬さなどと性状が近似しやすい。従って、切断工程S4においてシール材3が切断されやすく、切断不良が生じにくい。本実施形態では、軟化点が430℃であるビスマス系ガラスフリットを使用するのが好ましい。
 図2及び図3に示すように、複数の仕切り材32は、一直線状の壁部325と、壁部325の長さ方向の両端から延びる一対の遮断部322とを備える。一対の遮断部322は、それぞれ壁部325の長さ方向と直交する方向に延びる。
 各仕切り材32と枠材31の間には、通気路43が形成される。壁部325の長さ方向の一端と枠材31との間に形成される空間と、壁部325の長さ方向の他端と枠材31との間に形成される空間とが、それぞれ通気路43である。なお、通気路43の位置や数はこれに限定されない。
 また、複数の仕切り材32は、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の長手方向にそって長い壁部326を有している。壁部326の端部と壁部325の側面との間には、通気用の間隙が設けられている。
 複数のスペーサ5は、第二ガラス基板2の第一面21に配置される。複数のスペーサ5は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との間隔を所定間隔に維持するために用いられる。複数のスペーサ5は、それぞれ透明な材料を用いて、円柱状に形成される。各スペーサ5の材料、各スペーサ5の大きさ、各スペーサ5の形状、隣接するスペーサ5間の間隔、複数のスペーサ5の配置パターン等は、適宜に選択可能である。また、スペーサ5が一つだけ配置されることや、スペーサ5が配置されないことも有り得る。また、スペーサ5は透明な材料でなくても良い。
 <接合工程>
 接合工程S2は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が、シール材3を介して互いに接合される。すなわち、接合工程S2は、配置工程S1で配置された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が、シール材3を介して互いに接合される工程である。また、接合工程S2は、枠材31を介して接合された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との間に、枠材31に囲まれた内部空間4が形成される工程を含む。これにより、内部空間4は、シール材3の一部(複数の仕切り材32)によって、複数の第一空間41と第二空間42に仕切られる(図2、図3参照)。複数の第一空間41と第二空間42は、通気路43を通じて互いに連通する。
 接合工程S2では、図2、図3に示すようにシール材3等を挟み込んだ状態でセットされた第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が、封着炉内で加熱される。接合工程S2では、封着炉内の温度が、枠材31の軟化点以上の所定温度(以下「第一溶融温度」という。)に決定される。第一溶融温度の炉内で枠材31がいったん溶融されることで、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2は、枠材31を介して気密に接合される。
 具体的には、封着炉内に配置された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が、第一溶融温度で所定時間だけ加熱される。ここでの第一溶融温度と所定時間は、仕切り材32によって通気路43が塞がれることがないように、決定される。接合工程S2が完了した時点において、複数の第一空間41と第二空間42は、枠材31と仕切り材32の間に位置する通気路43を介して、通気可能である。
 複数の第一空間41は、複数のスペーサ5が位置する側の空間である。第二空間42は、通気孔7に連続する側の空間である。通気孔7は、第二空間42と外部空間とをつなぐ。すなわち、通気孔7は、第二空間42と外部空間とを連通させる。本実施形態の通気孔7は、第二空間42と通気路43を介して、複数の第一空間41を排気するために用いられる。
 <処理工程>
 処理工程S3は、内部空間4が真空空間とされる工程であり、排気工程と密閉工程を備える。処理工程S3の排気工程と密閉工程は、接合工程S2から引き続いて封着炉内で行われる。
 排気工程は、内部空間4内の空気が、通気孔7を介して外部に排出され、内部空間4の全体が真空とされる工程である。本実施形態の排気工程では、第一空間41内の空気が、通気路43と第二空間42と通気孔7とを介して外部に排出され、第一空間41が真空空間に至るまで減圧される。この排気作業は、通気孔7と連通するように第二ガラス基板2に接続された排気管71(図1参照)を介して、例えば、真空ポンプを用いて行われる。排気時間は、所望の真空度(例えば0.1Pa以下の真空度)の真空空間が得られるように決定される。
 密閉工程では、仕切り材32の軟化点以上の所定温度(以下「第二溶融温度」という。)で仕切り材32が溶融され、通気路43を塞ぐように仕切り材32が変形する。これにより、真空とされた第一空間41は、枠材31と仕切り材32で全周を囲まれ、外部との間で通気不能に密閉される(図4参照)。具体的には、仕切り材32が備える一端側の遮断部322が、一方の通気路43を塞ぎ、他端側の遮断部322が、他方の通気路43を塞ぐように、仕切り材32が変形する(図2、図4参照)。変形した仕切り材32は、真空である内部空間4を、第一空間41と第二空間42に気密に隔てる隔壁として機能する。
 仕切り材32を溶融させる第二溶融温度は、第一溶融温度よりも高い温度に決定される。換言すると、仕切り材32は、第一溶融温度よりも高い温度で変形して通気路43を塞ぐように設けられている。この温度設定により、接合工程S2で第一ガラス基板1と第二ガラス基板2を接合する際に、仕切り材32が通気路43を塞ぐように変形するという事態が防止される。
 上記の処理工程S3を経ることで、図4に示すような、真空空間となった複数の第一空間41を備える仮組立ユニットが得られる。仮組立ユニットは、本実施形態のガラスパネルユニット100の製造方法で使用される中間体である。
 本実施形態では、処理工程S3は、第二ガラス基板2に設けた通気孔7を通じて、内部空間4(複数の第一空間41と第二空間42)の空気が排出され、次いで、シール材3の一部(複数の仕切り材32)が変形することによって、複数の第一空間41が密閉される工程である(図4参照)。なお、本実施形態では、内部空間4の空気が排出されるか、または、内部空間4にガスが供給される処理工程S3を、さらに備えることができる。
 <切断工程>
 切断工程S4は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とが、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とシール材3とを通過する仮想的な切断面900に沿って切断される。すなわち、切断工程S4では、封着炉から取り出した仮組立ユニットが、図4、図5に示す仮想的な切断面900に沿って切断され、第一空間41を有する複数の部分81と、第二空間42を有する部分82とに、物理的に分離される。切断面900は、平面視において、各仕切り材32を長手方向の全長にわたって通過するように設けられる。すなわち、仮組立ユニットは長手方向及び短手方向の全長にわたって切断される。ここで、平面視とは、接合された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との対向方向Xにおいて、第一ガラス基板1の第二面12又は第二ガラス基板2の第二面22を正面に見る(視る)ことを意味する。対向方向Xは、接合された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とシール材3との厚み方向と同じである。
 切断面900に沿って仮組立ユニットを切断するために、カッター(切断刃)902が用いられる。カッター902は、例えば、スクライブ装置が備える切断用のホイールなどである。なお、カッター902に対して振動を加える機構を使用してもよい。該振動を加える方向は、第一ガラス基板1や第二ガラス基板2の厚み方向であり、換言すれば、第一ガラス基板1と仕切り材32と第二ガラス基板2が積層される方向(対向方向Xと同等)である。また、スクラブ装置の代わりに、ウォータージェットを噴出させて切断する装置、レーザーを照射して切断する装置等の、他の装置が用いられることも有り得る。
 本実施形態において、切断工程S4は、接合された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との対向方向Xから見て同一位置で、かつ、シール材3に沿って第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が切断される。すなわち、切断工程S4では、平面視における重なる位置(同一位置)で、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が切断される。平面視における重なる位置は、仮想的な切断面900上にある。また、切断工程S4では、シール材3も切断されるが、切断後のシール材3の一部が、切断後の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の切断された辺811に沿って、位置し得る箇所で、シール材3が切断される。従って、第一空間41を有する複数の部分81に含まれる辺811に沿って、切断後のシール材3の一部(仕切り材32)が存在しており、各第一空間41の気密性が保たれる。また、第二空間42を有する部分82に含まれる切断部分の辺に沿って、切断後のシール材3の一部が存在している。
 このように切断工程S4は、切断後の複数組の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が、それぞれ辺に沿ってシール材3が位置し得る複数箇所で切断して形成される工程である。本実施形態では、切断後の七組の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が形成される。切断後の七組の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの六個は、図4に示すように、第一空間41を有する部分81を構成する切断後の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2である。切断後の七組の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちのもう一個は、第二空間42を有する部分82を構成する切断後の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2である。このように切断工程S4は、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が、それぞれの切断後の切断された辺に沿ってシール材3の一部が位置し得る複数箇所で、切断される工程である。
 本実施形態では、切断工程S4は、第一切断工程と、第二切断工程と、を含む。すなわち、第一ガラス基板1、第二ガラス基板2及びシール材3を切断する工程は、第一切断工程と第二切断工程との二工程で行うことができる。また、第一切断工程と、第二切断工程とは、順不同である。すなわち、第一切断工程と、第二切断工程とは、第一切断工程の後に第二切断工程を行ってもよいし、第二切断工程の後に第一切断工程を行ってもよい。また、切断箇所毎に、第一切断工程と第二切断工程との順番を設定してもよい。
 第一切断工程は、第一ガラス基板1が表面側から切断される。ここで、第一切断工程における表面側とは、第一ガラス基板1の第二面12側のことである。従って、第一切断工程は、第一ガラス基板1が第二面12から第一面11に向かって切断される工程である。
 第二切断工程は、第二ガラス基板2が表面側から切断される。ここで、第二切断工程における表面側とは、第二ガラス基板2の第二面22側のことである。従って、第二切断工程は、第二ガラス基板2が第二面22から第一面21に向かって切断する工程である。
 第一切断工程は、第一切込み工程と、第一押圧工程と、を含む。すなわち、第一ガラス基板1は、第一切込み工程と第一押圧工程との二工程により、表面側から切断される。
 第一切込み工程は、第一ガラス基板1に表面側から第一切込み91が形成される。図8に示すように、第一切込み91は、第一ガラス基板1の表面(第二面12)にカッター902の先端を押し当てて形成される。第一切込み91は、第一ガラス基板1の表面(第二面12)が傷つく程度の深さに形成される。また第一切込み工程は、複数の仕切り材32の長手方向の全長にわたって行われる。従って、第一切込み91は、平面視で、シール材3の延びる方向(長手方向)に沿って、直線状に形成される。
 第一押圧工程は、第一切込み91に沿って第二ガラス基板2が押圧されることによって、第一ガラス基板1が切断される。従って、第一押圧工程は、第一切込み工程の後に行われる工程である。第一押圧工程は、第二ガラス基板2の表面(第二面22)にローラー等の押圧具903を押し当てて行うことができる(図9参照)。このとき、押圧具903は第一切込み91が延びる方向(長手方向)に沿って移動させる。これにより、第一ガラス基板1の第一切込み91を挟んだ両側の部分が互いに離れる向きに力を受けて離間し、組立て品8の短手方向の全長にわたって、第一ガラス基板1が切断される。また、第一押圧工程は、第一切込み91が形成された第一ガラス基板1が第二面12から第一面11に向かって切断される工程である。
 第二切断工程は、第二切込み工程と、第二押圧工程と、を含む。すなわち、第二ガラス基板2は、第二切込み工程と第二押圧工程との二工程により、表面側から切断される。
 第二切込み工程は、第二ガラス基板2に表面側から第二切込み92が形成される。図5に示すように、第二切込み92は、第二ガラス基板2の表面(第二面22)にカッター904の先端を押し当てて形成される。第二切込み92は、第二ガラス基板2の表面(第二面22)が傷つく程度の深さに形成される。また第二切込み工程は、複数の仕切り材32の長手方向の全長にわたって行われる。従って、第二切込み92は、平面視で、シール材3の延びる方向(長手方向)に沿って、直線状に形成される。
 第二押圧工程は、第二切込み92に沿って第一ガラス基板1が押圧されることによって、第二ガラス基板2が切断される。従って、第二押圧工程は、第二切込み工程の後に行われる工程である。第二押圧工程は、第一ガラス基板1の表面(第二面12)にローラー等の押圧具905を押し当てて行うことができる(図6参照)。このとき、押圧具905は第二切込み92が延びる方向(長手方向)に沿って移動させる。これにより、第二ガラス基板2の第二切込み92を挟んだ両側の部分が互いに離れる向きに力を受けて離間し、組立て品8の短手方向の全長にわたって、第二ガラス基板2が切断される。また、第二押圧工程は、第二切込み92が形成された第二ガラス基板2が第二面22から第一面21に向かって切断される工程である。
 第一切込み91と第二切込み92とは、平面視(対向方向Xで見る)において、重なる位置(同一位置)に形成されている。すなわち、第一切込み91と第二切込み92とは、仮想的な切断面900上に形成される。これにより、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とは、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との対向方向Xから見て同一位置で切断される。
 また、第一切込み工程と第二切込み工程とが順不同で行われた後に、第一押圧工程と第二押圧工程とが順不同で行われる。すなわち、第一切込み工程が行われた後に、第二切込み工程が行われてもよいし、第二切込み工程が行われた後に、第一切込み工程が行われてもよい。また、第一切込み工程と第二切込み工程とが同時に行われてもよい。
 第一押圧工程は、第一切込み工程の後であれば、第二切込み工程の前後のいずれのタイミングで行われてもよい。また、第一押圧工程は、第一切込み工程の後であれば、第二押圧工程の前後のいずれのタイミングで行われてもよい。従って、第一押圧工程は、第二切込み工程の後で、かつ、第二押圧工程の前に行われてもよい。
 第二押圧工程は、第二切込み工程の後であれば、第一切込み工程の前後のいずれのタイミングで行われてもよい。また、第二押圧工程は、第二切込み工程の後であれば、第一押圧工程の前後のいずれのタイミングで行われてもよい。従って、第二押圧工程は、第一切込み工程の後で、かつ、第一押圧工程の前に行われてもよい。
 図5~図9は、第一切断工程と第二切断工程の一連の工程を示している。まず、図5に示すように、第二切込み工程が行われる。次に、図6に示すように、第二押圧工程が行われている。これにより、図7に示すように、第一ガラス基板1が切断されておらず、第二ガラス基板2のみが切断線910で切断された組立て品8を形成することができる。次に、図8に示すように、第一切込み工程が行われる。次に、図9に示すように、第一押圧工程が行われている。
 シール材3は、第一押圧工程と第二押圧工程のいずれか一方の工程、あるいは第一押圧工程と第二押圧工程の両方の工程で切断される。第一押圧工程でシール材3が切断される場合は、第一ガラス基板1が第二面12から第一面11に向かって切断された後、さらに第一ガラス基板1の第一面11側から第二ガラス基板2の第一面21側に向かってシール材3が切断される。第二押圧工程でシール材3が切断される場合は、第二ガラス基板2が第二面22から第一面21に向かって切断された後、さらに第二ガラス基板2の第一面21側から第一ガラス基板1の第一面11側に向かってシール材3が切断される。第一押圧工程と第二押圧工程の両方の工程でシール材3が切断される場合は、第一押圧工程と第二押圧工程のいずれか一方で、シール材3が厚み方向の途中部分にまで切断される。この後、第一押圧工程と第二押圧工程のいずれか他方で、シール材3の厚み方向の残部が切断される。
 シール材3は、切断前の幅寸法が、2mm以上40mm以下の範囲である。この場合、ガラスパネルユニット100の気密性が損なわれにくく、また強度も低下しにくい。特に、シール材3のうち仕切り材32は、短手方向(幅方向)を横切るように切断されるため、切断後の仕切り材32の幅寸法が十分に確保されることが好ましい。仕切り材32の切断前の幅寸法が2mm以上あれば、切断前の仕切り材32が幅方向の略中央の位置で切断されても、切断後の仕切り材32の幅寸法が1mm以上確保することができる。また、シール材3は、切断前の幅寸法が40mm以下であれば、内部空間4が狭くなりにくいため、好ましい。シール材3は、切断前の幅寸法が5mm以上35mm以下であれば、より好ましく、10mm以上30mm以下であれば、更に好ましい。
 図11に示すように、切断工程S4を行った後の組立て品8は、第一ガラス基板1とシール材3と第二ガラス基板2とが重なる位置で切断される。符号910は、第一ガラス基板1とシール材3と第二ガラス基板2との切断位置を示す切断線であり、切断線910は切断面900上に位置する。従って、第一ガラス基板1とシール材3と第二ガラス基板2は、切断面900に沿って切断される。本実施形態では、第一切断工程と第二切断工程の両方の工程で、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が両方の表面側から切断される。従って、第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2が比較的厚い場合でも、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2がシール材3に対応する位置で切断されやすい。このため、切断線910は対向方向Xと平行に直線状に形成される。ここで、比較的厚い第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2とは、厚みが2.7mm以上のものをいう。すなわち、本実施形態では、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の一方又は両方の厚みが2.7mm以上であっても、切断線910は切断面900上で直線状に形成され、切断不良が生じにくい。もちろん、本実施形態は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の一方又は両方が比較的薄い厚み(2.7mm未満)であっても切断不良は生じにくい。
 シール材3はガラスフリットをいったん溶融させたものであるから、組立て品8において、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2は、シール材3を介して強固に一体化されている。そして、切断工程S4により、第一ガラス基板1や第二ガラス基板2の厚み方向にクラックが発生し、第一ガラス基板1と仕切り材32と第二ガラス基板2が、一枚のガラス板のように切断面900に沿って円滑に切断される。つまり、組立て品8があたかも一枚のガラスパネルのように円滑に切断される。
 組立て品8のうち、分断された複数の部分81は、ガラスパネルユニット(断熱ガラスパネルユニット)100として形成される(図4参照)。分断された他方の部分82は、余分な部分である。ガラスパネルユニット100として用いられる部分81の辺811の位置には、第一ガラス基板1とシール材3(仕切り材32)と第二ガラス基板2の各断面が、面一に連続する。そのため、辺811に沿った切断面に更なる加工が施されない段階で、強度が確保され、取扱い性も良好である。なお、辺811に沿った切断面に対してさらに加工が施されることも有り得る。
 図10Aに示す従来例のように、複数の切断箇所(仕切り材32の箇所)のうち、一箇所のみで第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とシール材3(仕切り材32)とを切断すると、位置決め部400で位置決めされていない部位は、さらに切断する際に、位置決め部400に当てて位置決めし直した後、切断しなければならない。
 一方、本実施形態では、切断工程は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とが切断される複数箇所のうちの少なくとも一部において、まず、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの一方が選択されて表面側から切断される。次に、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの他方が表面側から切断される工程である。従って、本実施形態の組立て品8においては、第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2のいずれか一方のみを切断しているだけである。このため、切断されていない方の第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2により、組立て品8を一体物として取り扱うことができる。従って、例えば、図10Bのように、第二切断工程を行った後、第一切込み工程を行う場合に、組立て品8を再度、位置決め部400に当てて位置決めする必要がない。よって、第二切断工程から第一切込み工程を連続して行うことができ、仕掛品の発生がなくなって、生産性が向上する。また、組立て品8を位置決め部400に位置決めし直す必要がなく、精度よく切断できる。
 本実施形態では、切断工程S4は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とが切断される複数箇所の全てにおいて、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの一方が選択されて表面側から切断された後に、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2のうちの他方が表面側から切断されることが好ましい。これにより、組立て品8を一体物として容易に取り扱うことができる。
 (3)変形例
 第1実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。第1実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
 第1実施形態では、処理工程S3において内部空間4が真空になるまで減圧されるのでなく、通気孔7と通気路43を通じて内部空間4全体にガスが充填され、そのうえでシール材3の一部(仕切り材32)が加熱により変形し、第一空間41が密閉されてもよい。ガスは、例えば乾燥空気、アルゴンガス等の、熱伝導率の低いガスである。このような処理工程S3を経ることで、ガスが充填された第一空間41を備える組立て品8が得られる。そして、組立て品8のうち、分断された一方の部分81は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2の間にガスが充填されたガラスパネルユニット(断熱ガラスパネルユニット)として用いられる。
 (第2実施形態)
 本実施形態に係るガラスパネルユニット100の製造方法は、シール材3及び組立て品8の構成が第1実施形態と相違する。以下、第1実施形態と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。第2実施形態で説明した構成は、第1実施形態で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
 本実施形態では、シール材3は、隙間34を空けて対向する対向部を含む。本実施形態では、対向部は複数の仕切り材32で構成されている。複数の仕切り材32は、接合された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との対向方向Xに対して直交する方向で、隙間34を空けて対向する。本実施形態では、2つの仕切り材32が隙間34を空けて対向する。複数の仕切り材32は、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2と枠材31で囲まれた内部空間4を第一空間41と第二空間42とに仕切る。
 本実施形態では、切断工程S4は、接合された第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との対向方向から見て隙間34と重なる位置に沿って、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とが切断される。
 本実施形態においても、切断工程S4では、平面視における重なる位置(同一位置)で、第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が切断される。平面視における重なる位置は、仮想的な切断面900上で、隙間34に対応する位置である。本実施形態では、組立て品8の長手方向と短手方向との直交する二方向で第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2が切断される。また、切断工程S4では、対向する2つの仕切り材32(シール材3)は、隙間34の位置で分離される。分離後の仕切り材32の一部が、切断後の第一ガラス基板1及び第二ガラス基板2の切断された辺811に沿って、対向する2つの仕切り材32が分離される。従って、少なくとも、第一空間41を有する複数の部分81に含まれる辺811に沿って、分離後の仕切り材32の一部が存在しており、複数の第一空間41の気密性が保たれる。
 本実施形態では、第1実施形態と同様に、切断工程S4は、第一切断工程と、第二切断工程と、を含む。すなわち、第一切断工程は、第一ガラス基板1が表面側から切断される。また、第二切断工程は、第二ガラス基板2が表面側から切断される。
 第一切断工程は、第一切込み工程と、第一押圧工程と、を含む。第一切込み工程は、第一ガラス基板1に表面側から第一切込み91が形成される。第一切込み91は、第一ガラス基板1の表面(第二面12)にカッター902の先端を押し当てて形成される。第一切込み91は、第一ガラス基板1の表面(第二面12)が傷つく程度の深さに形成される。また第一切込み工程は、組立て品8の短手方向の全長にわたって行われる。従って、第一切込み91は、平面視で、隙間34の延びる方向(長手方向)に沿って、直線状に形成される。
 第一押圧工程は、第一切込み91に沿って第二ガラス基板2が押圧されることによって、第一ガラス基板1が切断される。従って、第一押圧工程は、第一切込み工程の後に行われる工程である。第一押圧工程は、第二ガラス基板2の表面(第二面22)にローラー等の押圧具903を押し当てて行うことができる。このとき、押圧具903は第一切込み91が延びる方向(長手方向)に沿って移動させる。これにより、仕切り材32の長手方向の全長にわたって、第一ガラス基板1が切断される。また、第一押圧工程は、第一切込み91が形成された第一ガラス基板1が第二面12から第一面11に向かって切断される工程である。
 第二切断工程は、第二切込み工程と、第二押圧工程と、を含む。第二切込み工程は、第二ガラス基板2に表面側から第二切込み92が形成される。第二切込み92は、第二ガラス基板2の表面(第二面22)にカッター904の先端を押し当てて形成される。第二切込み92は、第二ガラス基板2の表面(第二面22)が傷つく程度の深さに形成される。また第二切込み工程は、仕切り材32の長手方向の全長にわたって行われる。従って、第二切込み92は、平面視で、隙間34の延びる方向(長手方向)に沿って、直線状に形成される。
 第二押圧工程は、第二切込み92に沿って第一ガラス基板1が押圧されることによって、第二ガラス基板2が切断される。従って、第二押圧工程は、第二切込み工程の後に行われる工程である。図16に示すように、第二押圧工程は、第一ガラス基板1の表面(第二面12)にローラー等の押圧具905を押し当てて行うことができる。このとき、押圧具905は第二切込み92が延びる方向(長手方向)に沿って移動させる。これにより、仕切り材32の長手方向の全長にわたって、第二ガラス基板2が切断される。また、第二押圧工程は、第二切込み92が形成された第二ガラス基板2が第二面22から第一面21に向かって切断される工程である。
 第一切込み91と第二切込み92とは、平面視(対向方向Xで見る)において、重なる位置(同一位置)に形成されている。すなわち、第一切込み91と第二切込み92とは、隙間34に対応する位置で、仮想的な切断面900上に形成される。これにより、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2とは、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2との対向方向Xから見て同一位置で切断される。
 本実施形態では、第1実施形態と同様に、第一切断工程と、第二切断工程とは、順不同である。すなわち、第一切断工程と、第二切断工程とは、第一切断工程の後に第二切断工程を行ってもよいし、第二切断工程の後に第一切断工程を行ってもよい。また、切断箇所毎に、第一切断工程と第二切断工程との順番を設定してもよい。
 また、第1実施形態と同様に、第一切込み工程と第一押圧工程と第二切込み工程と第二押圧工程は、適宜の順番で行われる。すなわち、第一切込み工程と第二切込み工程とが順不同で行われた後に、第一押圧工程と第二押圧工程とが順不同で行われる。この場合、第一切込み工程が行われた後に、第二切込み工程が行われてもよいし、第二切込み工程が行われた後に、第一切込み工程が行われてもよい。また、第一切込み工程と第二切込み工程とが同時に行われてもよい。
 図11に示す組立て品8では、第二ガラス基板2のみが切断線910に沿って切断されている。この組立て品8においては、第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2のいずれか一方のみを切断しているだけである。このため、切断されていない方の第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2により、組立て品8を一体物として取り扱うことができる。
 また図12に示す組立て品8では、第一ガラス基板1の一部と第二ガラス基板2の一部とが切断線910に沿って切断されているが、第一ガラス基板1の切断位置と第二ガラス基板2の切断位置とは、平面視において、同一位置ではない。すなわち、複数の隙間34のうち、異なる位置の隙間34にそれぞれ対応して第一ガラス基板1の切断位置と第二ガラス基板2の切断位置と形成されている。従って、切断されていない第一ガラス基板1又は第二ガラス基板2により、組立て品8を一体物として取り扱うことができる。
 本実施形態では、対となる2つの対向する仕切り材32の隙間34に対応する位置で、第一ガラス基板1と第二ガラス基板2が切断されるために、切断工程S4において、各仕切り材32に大きな力がかかりにくい。従って、第1実施形態に比べて、切断不良が生じにくい。なお、本実施形態においても、仕切り材32と枠材31との接合部分においては、シール材3の一部が切断される。
 本実施形態では、各仕切り材32の幅寸法が、1mm以上20mm以下の範囲である。仕切り材32の幅寸法とは、対となる2つの仕切り材が対向する方向の寸法である。この場合、ガラスパネルユニット100の気密性が損なわれにくく、また強度も低下しにくい。各仕切り材32の幅寸法が1mm以上あれば、ガラスパネルユニット100における仕切り材32の幅寸法が1mm以上確保することができる。また、各仕切り材32の幅寸法が20mm以下であれば、内部空間4が狭くなりにくいため、好ましい。各仕切り材32は、幅寸法が2.5mm以上15mm以下であれば、より好ましく、3mm以上10mm以下であれば、更に好ましい。
 また、隙間34の幅寸法(対向する仕切り材32の間の寸法)は、特に限定されないが、0.1mm以上20mm以下であることが好ましく、この範囲であれば、第一切込み91及び第二切込み92の位置が設定しやすく、好ましい。
 なお、本実施形態では6枚のガラスパネルユニット100が得られるように組立て品8が形成されているが、2以上のガラスパネルユニットが得られるように(すなわち2枚以上の多面取りができるように)、組立て品8が形成されることも有り得る。
 (まとめ)
 以上説明したように、第1の態様に係るガラスパネルユニット(100)の製造方法は、配置工程(S1)、接合工程(S2)及び切断工程(S4)を備える。配置工程(S1)は、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)が、複数個所に形成されたシール材(3)を挟んで対向するように配置される。接合工程(S2)は、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)が、シール材(3)を介して互いに接合される。切断工程(S4)は、接合された第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)とを対向する方向から見て同一位置で、かつ、シール材(3)に沿って第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)とが切断される。切断工程(S4)は、切断後の複数組の第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)が、それぞれ辺に沿ってシール材(3)が位置し得る複数箇所で切断して形成される工程である。また、切断工程(S4)は、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)とが切断される複数箇所のうちの少なくとも一部において、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)のうちの一方が選択されて表面側から切断された後に、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)のうちの他方が表面側から切断される工程である。
 この態様によれば、接合された第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、しかも第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 第2の態様は、第1の態様のガラスパネルユニット(100)の製造方法であって、切断工程(S4)は、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)とが切断される複数箇所の全てにおいて、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)のうちの一方が選択されて表面側から切断された後に、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)のうちの他方が表面側から切断される工程である。
 この態様によれば、接合された第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 第3の態様は、第2の態様に係るガラスパネルユニット(100)の製造方法であって、切断工程(S4)は、第一切断工程と第二切断工程とを備える。前記第一切断工程は、第一切込み工程と、第一押圧工程と、を含む。前記第一切込み工程は、第一ガラス基板(1)の表面に切断刃で第一切込み(91)が形成される。前記第一押圧工程は、第二ガラス基板(2)側から第一切込み(91)に沿って第一ガラス基板(1)が押圧されて切断される。前記第二切断工程は、第二切込み工程と、第二押圧工程と、を含む。前記第二切込み工程は、第二ガラス基板(2)の表面に切断刃で第二切込み(92)が形成される。前記第二押圧工程は、第一ガラス基板(1)側から第二切込み(92)に沿って第二ガラス基板(2)が押圧されて切断される。
 この態様によれば、接合された第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 第4の態様は、第2の態様に係るガラスパネルユニット(100)の製造方法であって、切断工程(S4)は、第一切込み工程と、第一押圧工程と、第二切込み工程と、第二押圧工程と、を含む。前記第一切込み工程は、第一ガラス基板(1)の表面に切断刃で第一切込み(91)が形成される。前記第一押圧工程は、第二ガラス基板(2)側から第一切込み(91)に沿って第一ガラス基板(1)が押圧されて切断される。前記第二切込み工程は、第二ガラス基板(2)の表面に切断刃で第二切込み(92)が形成される。前記第二押圧工程は、第一ガラス基板(1)側から第二切込み(92)に沿って第二ガラス基板(2)が押圧されて切断される。前記第一切込み工程と前記第二切込み工程とが行われた後に、前記第一押圧工程と前記第二押圧工程とが行われる。
 この態様によれば、接合された第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 第5の態様は、第1~4のいずれか1つの態様に係るガラスパネルユニット(100)の製造方法であって、シール材(3)は、隙間(34)を空けて対向形成された対向部を含む。切断工程(S4)は、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)とが切断される前記複数箇所のうちの少なくとも一部において、隙間(34)に重なる位置に沿って、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)のうちの一方が選択されて表面側から切断された後に、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)のうちの他方が表面側から切断され、切断後に切断された辺に沿ってシール材が位置し得る工程である。
 この態様によれば、シール材(3)が隙間(34)の位置で分割されることにより、切断工程(S4)でシール材(3)に力が加わりにくくなる。従って、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)が隙間(34)に対応する位置で切断されやすい。
 第6の態様は、第5の態様に係るガラスパネルユニット(100)の製造方法であって、切断工程(S4)は、切断する前記複数箇所の全てにおいて、第一ガラス基板(1)又は第二ガラス基板(2)を表面側から切断した後に、第二ガラス基板(2)又は第一ガラス基板(1)を表面側から切断する工程である。
 この態様によれば、接合された第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 第7の態様は、第1~6のいずれか1つの態様のガラスパネルユニット(100)の製造方法であって、シール材(3)は、枠状に形成された枠材(31)を含む。接合工程(S(2)は、枠材(31)を介して接合された第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)との間に、枠材(31)に囲まれた内部空間(4)が形成される工程を含む。
 この態様によれば、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)の間に内部空間(4)が介在することで、ガラスパネルユニット(100)の断熱性が向上する。つまり、所望の寸法形状を有しかつ断熱性の高いガラスパネルユニット(100)が効率的に製造されやすい。
 第8の態様は、第7の態様のガラスパネルユニット(100)の製造方法であって、内部空間(4)の空気が排出されるか、または、内部空間(4)にガスが供給される処理工程(S3)を、さらに備える。
 この態様によれば、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)の間に、減圧されるかまたはガスが充填された内部空間(4)が介在することで、ガラスパネルユニット(100)の断熱性がさらに向上する。つまり、所望の寸法形状を有しかつ断熱性の高いガラスパネルユニット(100)が効率的に製造されやすい。
 第9の態様に係るガラスパネルユニット(100)の組立て品(8)は、互いに対向する第一ガラス基板(1)及び第二ガラス基板(2)と、枠材(31)と、複数の仕切り材(32)と、を備える。枠材(31)は、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)との間に枠状に形成される。複数の仕切り材(32)は、第一ガラス基板(1)と第二ガラス基板(2)と枠材(31)で囲まれた内部空間(4)を複数の空間(41、42)に仕切る。各仕切り材(32)に沿った各々の個所において、第一ガラス基板(1)又は第二ガラス基板(2)の一方のみが切断されている。
 この態様によれば、組立て品(8)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、組立て品(8)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 第10の態様は、第9の態様のガラスパネルユニット(100)の組立て品(8)であって、各仕切り材(32)を通過する仮想的な切断面(900)に沿って、第一ガラス基板(1)又は第二ガラス基板(2)の一方のみを切断している。
 この態様によれば、組立て品(8)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、組立て品(8)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 第11の態様は、第9の態様のガラスパネルユニット(100)の組立て品(8)であって、各仕切り材(32)は、それぞれ隙間(34)を空けて対向して形成され、隙間(34)を通過する仮想的な切断面(900)に沿って、第一ガラス基板(1)又は第二ガラス基板(2)の一方のみを切断している。
 この態様によれば、組立て品(8)の位置決めの回数を減らすことができると共に仕掛在庫を減らすことができ、生産性の向上を図ることができ、組立て品(8)の切断位置の精度が高まり、品質向上を図ることができる。
 1 第一ガラス基板
 2 第二ガラス基板
 3 シール材
 4 内部空間
 8 組立て品
 31 枠材
 32 仕切り材
 34 隙間
 91 第一切込み
 92 第二切込み
 100 ガラスパネルユニット
 X 対向方向
 S1 配置工程
 S2 接合工程
 S3 処理工程
 S4 切断工程

Claims (11)

  1.  第一ガラス基板と第二ガラス基板が、複数個所に形成されたシール材を挟んで対向するように配置される配置工程と、
     前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板が、前記シール材を介して互いに接合される接合工程と、
     接合された前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とを対向する方向から見て同一位置で、かつ、前記シール材に沿って前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とが切断される切断工程と、を備え、
     前記切断工程は、切断後の複数組の前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板が、それぞれ辺に沿って前記シール材が位置し得る複数箇所で切断して形成される工程であり、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とが切断される前記複数箇所のうちの少なくとも一部において、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの一方が選択されて表面側から切断された後に、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの他方が表面側から切断される工程である、
     ガラスパネルユニットの製造方法。
  2.  前記切断工程は、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とが切断される前記複数箇所の全てにおいて、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの一方が選択されて表面側から切断された後に、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの他方が表面側から切断される工程である、
     請求項1に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  3.  前記切断工程は、第一切断工程と第二切断工程とを備え、
     前記第一切断工程は、
      前記第一ガラス基板の表面に切断刃で第一切込みが形成される第一切込み工程と、
      前記第二ガラス基板側から前記第一切込みに沿って前記第一ガラス基板が押圧されて切断される第一押圧工程と、を含み、
     前記第二切断工程は、
      前記第二ガラス基板の表面に切断刃で第二切込みが形成される第二切込み工程と、
      前記第一ガラス基板側から前記第二切込みに沿って前記第二ガラス基板が押圧されて切断される第二押圧工程と、を含む、
     請求項2に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  4.  前記切断工程は、
      前記第一ガラス基板の表面に切断刃で第一切込みが形成される第一切込み工程と、
      前記第二ガラス基板側から前記第一切込みに沿って前記第一ガラス基板が押圧されて切断される第一押圧工程と、
      前記第二ガラス基板の表面に切断刃で第二切込みが形成される第二切込み工程と、
      前記第一ガラス基板側から前記第二切込みに沿って前記第二ガラス基板が押圧されて切断される第二押圧工程と、を含み、
     前記第一切込み工程と前記第二切込み工程とが行われた後に、前記第一押圧工程と前記第二押圧工程とが行われる、
     請求項2に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  5.  前記シール材は、隙間を空けて対向形成された対向部を含み、
     前記切断工程は、前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板とが切断される前記複数箇所のうちの少なくとも一部において、前記隙間に重なる位置に沿って、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの一方が選択されて表面側から切断された後に、前記第一ガラス基板及び前記第二ガラス基板のうちの他方が表面側から切断され、切断後に切断された辺に沿って前記仕切りが位置し得る工程である、
     請求項1又は2に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  6.  前記切断工程は、切断する前記複数箇所の全てにおいて、前記第一ガラス基板又は前記第二ガラス基板を表面側から切断した後に、前記第二ガラス基板又は前記第一ガラス基板を表面側から切断する工程である、
     請求項5に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  7.  前記シール材は、枠状に形成された枠材を含み、
     前記接合工程は、前記枠材を介して接合された前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板の間に、前記枠材に囲まれた内部空間が形成される工程である、
     請求項1又は2に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  8.  前記内部空間の空気が排出されるか、または前記内部空間にガスが供給される処理工程を、さらに備える、
     請求項7に記載のガラスパネルユニットの製造方法。
  9.  互いに対向する第一ガラス基板及び第二ガラス基板と、
     前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板との間に枠状に形成された枠材と、
     前記第一ガラス基板と前記第二ガラス基板と前記枠材とで囲まれた内部空間を複数の空間に仕切る複数の仕切り材と、を備え、
     前記各仕切り材に沿った各々の個所において、前記第一ガラス基板又は前記第二ガラス基板の一方のみが切断されている、
     ガラスパネルユニットの組立て品。
  10.  前記各仕切り材を通過する仮想的な切断面に沿って、前記第一ガラス基板又は第二ガラス基板の一方のみを切断している、
     請求項9に記載のガラスパネルユニットの組立て品。
  11.  前記各仕切り材は、それぞれ隙間を空けて対向して形成され、前記隙間を通過する仮想的な切断面に沿って、前記第一ガラス基板又は第二ガラス基板の一方のみを切断している、
     請求項9に記載のガラスパネルユニットの組立て品。
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