JP6775190B2 - ガラスパネルユニットおよびガラス窓 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラスパネルユニットおよびガラス窓に関する。
特許文献1は、複層ガラスを開示する。特許文献1に開示された複層ガラスでは、第1の板ガラスと、第1の板ガラスと対向するように配置される第2の板ガラスと、第1の板ガラスと第2の板ガラスとを気密に接合する封止材と、を備える。さらに、第1の板ガラスと第2の板ガラスと封止材とで密閉されて減圧空間となる内部空間内に、第1の板ガラスと第2の板ガラスとに接触するように配置される複数のスペーサを備えている。
第1の板ガラスおよび第2の板ガラスが大気圧を受けると、第1の板ガラスおよび第2の板ガラスが互いに近づく方向に撓もうとする。スペーサは、撓もうとする第1の板ガラスおよび第2の板ガラスの双方に接触してこれらを支持し、内部空間を維持させる。
スペーサは、ステンレス鋼、他の金属、石英ガラス、セラミックス等により形成されている。
特開平11−311069号公報
特許文献1に示す複層ガラスでは、板面に衝撃力が加えられると、第1の板ガラスまたは第2の板ガラスのスペーサが設けられている部分が損傷して、複層ガラスの破損に至るおそれがある。そこで、スペーサを、金属等よりも軟らかく剛性が低い樹脂で形成することが考えられた。
しかしながら、この場合、複層ガラスの板面に衝撃力が加えられると、第1の板ガラスまたは第2の板ガラスのスペーサが設けられている部分は損傷しにくいものの、スペーサ自体が粉砕されて飛散しやすい。粉砕されたスペーサが飛散すると、互いに近づく方向に撓もうとする第1の板ガラスと第2の板ガラスを支持することが困難となり、第1の板ガラスと第2の板ガラスが接触して、複層ガラスの破損に至るおそれがある。
本発明の目的は、スペーサが粉砕されて飛散するのを抑制するガラスパネルユニットおよびガラス窓を得ることである。
本発明に係る一形態のガラスパネルユニットは、少なくとも第1ガラス板により構成される第1パネルと、前記第1パネルと所定の間隔をあけて対向するように配置される、少なくとも第2ガラス板により構成される第2パネルと、を備える。
前記ガラスパネルユニットは、前記第1パネルと前記第2パネルとの間に配置されて前記第1パネルと前記第2パネルとを気密に接合する封止材を備える。
前記ガラスパネルユニットは、前記第1パネルと前記第2パネルと前記封止材とで密閉されて減圧空間となる内部空間と、前記内部空間内に、前記第1パネルと前記第2パネルとに接触するように配置されるスペーサと、を備える。
前記スペーサは、前記第1パネルと前記第2パネルの対向方向に積層される複数の樹脂層と、前記樹脂層の間に位置して前記樹脂層に接着する連結層と、を有する。
前記連結層の積層方向の厚みの総和は、前記樹脂層の積層方向の厚みの総和よりも小さい。
本発明に係る他の形態のガラス窓は、前記ガラスパネルユニットと、前記ガラスパネルユニットの周縁部に嵌め込まれた窓枠と、を備える。
本発明に係る一形態のガラスパネルユニットは、樹脂層が粉砕されても、連結層により粉砕された樹脂層が連結されているため、粉砕された樹脂層が飛散するのが抑制される。
本発明に係る他の形態のガラス窓は、ガラスパネルユニットの樹脂層が粉砕されても、連結層により粉砕された樹脂層が飛散するのが抑制されるのに加えて、より一層の断熱性が得られる。
図1は本発明に係る第1実施形態のガラスパネルユニットの断面図である。 図2は同上のガラスパネルユニットの一部破断した平面図である。 図3は同上のガラスパネルユニットのスペーサの断面図である。 図4は同上のガラスパネルユニットの製造方法の説明図で、第2パネルに熱接着剤、ガス吸着体およびスペーサを配置した状態の斜視図である。 図5は同上のガラスパネルユニットの製造方法の説明図で、熱接着剤、ガス吸着体およびスペーサを配置した第2パネルに第1パネルを重ねようとする状態の斜視図である。 図6は同上のガラスパネルユニットの製造方法の説明図で、真空ポンプを用いて組立て品の内部空間の排気を行っている状態の斜視図である。 図7は本発明に係る第2実施形態のガラスパネルユニットのスペーサの断面図である。 図8は本発明に係る第3実施形態のガラスパネルユニットのスペーサの断面図である。 図9は本発明に係る第4実施形態のガラスパネルユニットの断面図である。 図10は本発明に係る第5実施形態のガラスパネルユニットを用いたガラス窓の断面図である。
本発明は、ガラスパネルユニットに関し、詳しくは、第1パネル、第2パネルおよびこれらを気密に接合する封止材により、減圧空間となる内部空間が形成されるガラスパネルユニットに関する。
第1実施形態について、図1〜図6に基いて説明する。
図1、図2は、本発明の第1実施形態のガラスパネルユニット1を示す。第1実施形態のガラスパネルユニット1は、真空断熱ガラスユニットである。真空断熱ガラスユニットは、少なくとも一対のガラスパネルを備える複層ガラスの一種である。
第1実施形態のガラスパネルユニット1は、第1パネル2と、第2パネル3と、封止材4と、内部空間10と、ガス吸着体5と、スペーサ6と、を備える。
第1パネル2は、図1、図2に示すように、第1パネル2の平面形状を定めるガラス板(第1ガラス板20とする)と、コーティング21と、を備える。なお、第1パネル2は、第1ガラス板20のみにより構成されてもよい。要するに、第1パネル2は、少なくとも第1ガラス板20により構成される。
第1ガラス板20は、矩形状の平板であり、互いに平行な厚み方向の第1面201および第2面202を有する。第1ガラス板20の第1面201および第2面202はいずれも平面である。第1ガラス板20の材料は、たとえば、ソーダライムガラス、高歪点ガラス、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ネオセラム、物理強化ガラスであるが、特に限定されない。
コーティング21は、第1ガラス板20の第1面201に形成される。コーティング21は、赤外線反射膜をはじめとする低放射性(Low-eすなわちLow-Emissivity)の膜210である。なお、コーティング21は、低放射性の膜210に限定されず、所定の物理特性を有する膜であってもよい。
第2パネル3は、第2パネル3の平面形状を定めるガラス板(第2ガラス板30とする)を備える。第2ガラス板30は、矩形状の平板であり、互いに平行な厚み方向の第1面301および第2面302を有する。第2ガラス板30の第1面301および第2面302はいずれも平面である。
第2ガラス板30の平面形状および平面サイズは、第1ガラス板20と同じである。また、第2ガラス板30の厚みは、第1ガラス板20と同じである。第2ガラス板30の材料は、たとえば、ソーダライムガラス、高歪点ガラス、化学強化ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、ネオセラム、物理強化ガラスであるが、特に限定されない。
第2パネル3は、図1、図2に示すように、第2ガラス板30のみで構成されている。つまり、第2パネル3にはコーティングが形成されておらず、第2ガラス板30が第2パネル3そのものである。第1パネル2と第2パネル3とは、第1パネル2にはコーティング21が形成されて第2パネル3にはコーティングが形成されない点でのみ異なる。なお、第2パネル3は、いずれかの表面にコーティングを備えていてもよい。コーティングは、第1パネル2にはコーティング21と同様に、赤外線反射膜等の所定の物理特性を有する膜である。この場合には、第2パネル3が第2ガラス板30およびコーティングにより構成される。要するに、第2パネル3は、少なくとも第2ガラス板30により構成される。
第2パネル3は、所定の間隔をあけて第1パネル2に対向するように配置される。具体的には、第1パネル2と第2パネル3とは、第1パネル2の第1面201と第2パネル3の第1面301とが所定の間隔をあけて互いに平行かつ対向するように配置される。さらに、板面(第1ガラス板20の第1面201および第2ガラス板30の第1面301)に直交する方向に見て、第1ガラス板20の外郭と第2ガラス板30の外郭とが一致するように配置される。
封止材4は、図1、図2に示すように、第1パネル2と第2パネル3との間に配置され、第1パネル2と第2パネル3とを気密に接合する。これによって、第1パネル2と第2パネル3と封止材4とで囲まれた内部空間10が形成される。
封止材4は、熱接着剤で形成されている。熱接着剤は、たとえば、ガラスフリットである。ガラスフリットは、たとえば、所定の軟化点(軟化温度)を有する、いわゆる低融点ガラスフリットである。低融点ガラスフリットは、たとえば、ビスマス系ガラスフリット、鉛系ガラスフリット、バナジウム系ガラスフリットである。
封止材4は、矩形の枠状をしている。ガラスパネルユニット1の板面に直交する方向に見た封止材4の外郭形状は、第1ガラス板20および第2ガラス板30の外郭形状とほぼ同じであるが、実際には封止材4の外郭形状は第1ガラス板20および第2ガラス板30の外郭形状より小さい。封止材4は、第1ガラス板20および第2ガラス板30の周縁部に沿って形成されている。つまり、封止材4は、第1ガラス板20および第2ガラス板30の間の空間のほぼすべての領域を囲うように形成されている。
ガス吸着体5は、図1、図2に示すように、第1パネル2と第2パネル3と封止材4とで囲まれる内部空間10内に配置される。ガス吸着体5は、不要なガス(残留ガス等)を吸着するために用いられる。不要なガスは、たとえば、封止材4が加熱された際に、封止材4から放出されるガスである。
ガス吸着体5は、ゲッタを有する。ゲッタは、所定の大きさより小さい分子を吸着する性質を有する材料である。ゲッタは、たとえば、蒸発型ゲッタである。蒸発型ゲッタは、活性化温度以上になると、吸着された分子を放出する性質を有している。蒸発型ゲッタは、たとえば、ゼオライトまたはイオン交換されたゼオライト(たとえば、銅イオン交換されたゼオライト)である。
内部空間10は、内部の空気が排気される。換言すると、内部空間10は、真空度が所定値以下の減圧空間または真空空間である。所定値は、たとえば、0.1(Pa)である。なお、前記所定値は0.1(Pa)に限定されない。
スペーサ6は、樹脂により構成される。スペーサ6は、図1、図2に示すように、第1パネル2と第2パネル3との間隔を所定間隔に維持するために用いられる。特に、内部空間10が減圧空間または真空空間であるため、第1パネル2および第2パネル3が第2面202、302に大気圧を受けると、第1パネル2および第2パネル3が互いに近づく方向に力を受けて撓もうとする。各スペーサ6は、撓もうとする第1パネル2および第2パネル3を支持して、内部空間10を保持する。
各スペーサ6は、内部空間10内に配置されている。具体的には、各スペーサ6は、仮想的な矩形状の格子の交差点に配置されている。各スペーサ6は、第1パネル2および第2パネル3に大気圧以外の力が加わっていないときでも、第1パネル2および第2パネル3の双方に接触するように配置される。
複数のスペーサ6の間隔は、たとえば2cmである。ただし、スペーサ6の大きさ、スペーサ6の形状、スペーサ6の数、スペーサ6の間隔、スペーサ6の配置パターンは、適宜選択することができる。
スペーサ6は、図1、図3に示すように、第1パネル2と第2パネル3の対向方向に積層される二つの樹脂層61(611、612)を有する。樹脂層611は第1パネル2に接し、樹脂層612は第2パネル3に接する。
樹脂層61を構成する樹脂として、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリビニル系樹脂等の公知の樹脂が適宜利用可能である。なお、樹脂層61を構成する樹脂は、これらに限定されない。
スペーサ6は、二つの樹脂層611、612の間に位置して樹脂層611、612に接触して接着する連結層62を有する。連結層62は、樹脂601で形成されている。連結層62を構成する樹脂601として、ブチルゴム、ポリサルファイド、シリコン、ポリウレタンなどの接着性を有する公知の樹脂が適宜利用可能である。なお、連結層62を構成する樹脂601は、これらに限定されない。
樹脂層61を構成する樹脂は、連結層62を構成する樹脂601に比べて、強度、剛性、接着性が小さい。連結層62の積層方向の厚みt3の総和(すなわちt3)は、樹脂層611、612の積層方向の厚みt11、t12の総和(すなわちt11+t12)よりも小さい。
このようなスペーサ6は、透明となるように形成されることが好ましい。
また、スペーサ6の材料は、封止材4となる熱接着剤の軟化点では変形しないものが選択される。
スペーサ6は、第1パネル2の第1面201と第2パネル3の第1面301の間の間隔とほぼ等しい高さを有する円柱状をしている。たとえば、スペーサ6は、直径が1mm、高さが100μmである。なお、各スペーサ6は、角柱状や球状などの他の形状であってもよい。
次に、上述した第1実施形態のガラスパネルユニット1の製造方法の一例の概略について、図4〜図6を参照して説明する。
ガラスパネルユニット1の製造方法は、まず、内部空間102が密閉されていない組立て品100(図6参照)を製造し、次に、組立て品100の内部空間102を密閉して真空とし、ガラスパネルユニット1の完成品を製造するものである。
組立て品100を製造するには、まず、第1ガラス板20および第2ガラス板30を作成する。
次に、第1ガラス板20の第1面201にコーティング21を形成して、第1パネル2を形成する。
次に、図4に示すように、第2ガラス板30よりなる第2パネル3に排気孔101を形成する。なお、排気孔101は第1パネル2に形成されてもよい。
次に、第2パネル3の第1面301の周縁部に、封止材4となる熱接着剤40を環状に配置する。
次に、第2パネル3の第1面301の環状に配置された熱接着剤40の内側に、ガス吸着体5およびスペーサ6を配置する。
次に、図5に示すように、第2パネル3の熱接着剤40に第1パネル2を載置して、第2パネル3に第1パネル2を重ねる。
以上のようにして、図6に示すような組立て品100が製造される。その後、組立て品100の内部空間102を密閉して真空状態とし、ガラスパネルユニット1の完成品を製造する。
ガラスパネルユニット1の完成品を製造するには、まず、組立て品100を加熱する。このとき、熱接着剤40の温度が熱接着剤40の軟化温度以上となるように加熱する。これにより、熱接着剤40が一旦溶融して、第1パネル2と第2パネル3とを気密に接合する。一旦溶融した熱接着剤40は、冷却されることで固化し、封止材4として機能する。
次に、図6に示すように、真空ポンプ7を用いて第2パネル3に形成した排気孔101より内部空間102の排気を行う。
次に、第2パネル3に形成した排気孔101を封止し、内部空間102を密閉する。
以上のようにして、ガラスパネルユニット1の完成品が製造される。
なお、上述したガラスパネルユニット1の製造方法は一例であって、特にこの製造方法に限定されない。
第1実施形態のガラスパネルユニット1にあっては、第1パネル2の第2面202または第2パネル3の第2面302に衝撃力がかかったときに、連結層62に比べて強度および剛性が小さい樹脂層61(611、612)が変形する。すなわち、樹脂層61(611、612)が緩衝材として機能することにより、第1パネル2または第2パネル3のスペーサ6が設けられている部分が損傷するのが抑制されている。このとき、緩衝材として機能する樹脂層61の積層方向の厚みt11、t12の総和(t11+t12)が、連結層62の積層方向の厚みt3の総和(すなわちt3)よりも大きいため、スペーサ6が有する緩衝材として機能を確保することができる。
そして、第1パネル2の第2面202または第2パネル3の第2面302に衝撃力がかかったときに、樹脂層61が粉砕されても、連結層62により粉砕された樹脂層61が連結されているため、粉砕された樹脂層61が飛散するのが抑制される。すなわち、スペーサ6が粉砕されて破片が飛散するのが抑制される。なお、ここで粉砕とは、特に多数の破片に分裂することのみを指すのではなく、少なくとも二つに分裂することを指すものとする。
この結果、衝撃力等により互いに近づく方向に撓もうとする第1パネル2と第2パネル3をスペーサ6が支持することができ、第1パネル2と第2パネル3が接触してガラスパネルユニット1が破損に至るのが抑制される。
次に、第2実施形態について、図7に基いて説明する。なお、第2実施形態は、大部分において第1実施形態と同じであるため、第1実施形態と同じ部分については同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第1実施形態では、連結層62が樹脂601で形成されているのに対し、第2実施形態では、連結層62が金属602で形成されている。連結層62を構成する金属602としては、いわゆるステンレス鋼が好適に用いられるが、特に限定されない。
連結層62は、樹脂層61に比べて、強度、剛性、接着性が大きい。接着性については、同断面積において、樹脂層61を破断するのに要する力よりも、樹脂層61を連結層62から分離するのに要する力の方が大きい。
第2実施形態のガラスパネルユニット1にあっても、第1パネル2の第2面202または第2パネル3の第2面302に衝撃力がかかったときに、第1パネル2または第2パネル3のスペーサ6が設けられている部分が損傷するのが抑制されている。さらに、樹脂層61が粉砕されても、連結層62により粉砕された樹脂層61が連結されているため、粉砕された樹脂層61が飛散するのが抑制され、第1パネル2と第2パネル3が接触して、ガラスパネルユニット1が破損に至るのが抑制される。
次に、第3実施形態について、図8に基いて説明する。なお、第3実施形態は、大部分において第1実施形態または第2実施形態と同じであるため、第1実施形態または第2実施形態と同じ部分については同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第1実施形態または第2実施形態では、樹脂層61(611、612)が2層形成されているとともに、連結層62が1層のみ形成されていた。これに対し、第3実施形態では、樹脂層61(611、612、613)が3層以上形成されているとともに、連結層62(621、622)が2層以上形成されている。
このようにすることで、スペーサ6中に連結層62をより多く設けることができて、粉砕された樹脂層61が飛散するのがより一層抑制される。
なお、第1パネル2および第2パネル3は、第1実施形態〜第3実施形態では矩形状をするものであったが、特に矩形状に限定されない。また、第1パネル2および第2パネル3は、第1実施形態では平面を有する平板であったが、凹凸や曲面を有してもよい。
また、第1パネル2および第2パネル3は、第1実施形態〜第3実施形態では板面に直交する方向に見て外郭が一致しているが、外郭が一致しなくてもよい。
また、第1パネル2は、第1実施形態〜第3実施形態ではコーティング21を有しているが、コーティング21を有しなくてもよい。
また、第2パネル3は、第1実施形態〜第3実施形態ではコーティング21を有していないが、コーティング21を有してもよい。
また、ガラスパネルユニット1は、第1実施形態〜第3実施形態ではガス吸着体5を有しているが、ガス吸着体を有しなくてもよい。
また、連結層62の材質は、樹脂601または金属602に限定されない。
次に、第4実施形態について、図9に基いて説明する。なお、第4実施形態は、第1実施形態〜第3実施形態において追加の構成を有するものであり、第1実施形態〜第3実施形態と同じ構成については同符号を付して説明を省略し、主に異なる構成について説明する。
第4実施形態におけるガラスパネルユニット1は、第2パネル3と対向するように配置される第3パネル8を備える。
第3パネル8は、第3ガラス板80を備える。第3ガラス板80は、平坦な表面を有し、所定の厚みを有する。第4実施形態では、第3ガラス板80により第3パネル8が構成される。
なお、第3パネル8は、いずれかの表面にコーティングを備えていてもよい。コーティングは、赤外線反射膜等の所望の物理特性を有する膜である。この場合には、第3パネル8が第3ガラス板80およびコーティングにより構成される。要するに、第3パネル8は、少なくとも第3ガラス板80により構成される。
ガラスパネルユニット1は、第2パネル3と第3パネル8との間に配置されて第2パネル3と第3パネル8とを気密に接合する第2封止材12を備える。さらに詳しくは、第2封止材12は、第2パネル3の周縁部と第3パネル8の周縁部との間に環状に配置されている。第2封止材12は、熱接着剤で形成されている。特に、第2封止材12が封止材4(第1封止材とする)と同じ熱接着剤で形成されてもよいし、第1封止材と異なる熱接着剤で形成されてもよく、特に限定されない。
ガラスパネルユニット1は、第2パネル3と第3パネル8と第2封止材12とで密閉され、乾燥ガスが封入された第2内部空間13を備える。乾燥ガスとしては、アルゴン等の乾燥した希ガス、乾燥空気等が用いられるが、特に限定されない。
また、第2パネル3の周縁部と第3パネル8の周縁部との間の第2封止材12の内側には、中空の枠部材14が環状に配置されている。枠部材14には、第2内部空間13に通じる貫通孔141が形成されており、内部にたとえばシリカゲル等の乾燥剤15が収容されている。
また、第2パネル3と第3パネル8との接合は、第1パネル2と第2パネル3との接合とほぼ同じ要領で行うことが可能である。ただし、第1パネル2と第2パネル3と封止材4とで囲まれた内部空間10(第1内部空間とする)が真空空間となるのに対し、第2内部空間13は真空空間とならず乾燥ガスが封入される点で異なる。
第4実施形態のガラスパネルユニット1によれば、より一層の断熱性が得られる。
次に、第5実施形態について、図10に基いて説明する。なお、第5実施形態は、第1実施形態〜第4実施形態において追加の構成を有するものであり、第1実施形態〜第4実施形態と同じ構成については同符号を付して説明を省略し、主に異なる構成について説明する。
第5実施形態では、第1実施形態〜第4実施形態のガラスパネルユニット1が用いられ、このガラスパネルユニット1の周縁部の外側に断面U字状をした窓枠91が嵌め込まれてガラス窓9が構成される。
第5実施形態のガラス窓9によれば、より一層の断熱性が得られる。
以上述べた第1実施形態〜第5実施形態から明らかなように、第1の態様のガラスパネルユニット1は、少なくとも第1ガラス板20により構成される第1パネル2と、第1パネル2と所定の間隔をあけて対向するように配置される、少なくとも第2ガラス板30により構成される第2パネル3と、を備える。
ガラスパネルユニット1は、第1パネル2と第2パネル3との間に配置されて第1パネル2と第2パネル3とを気密に接合する封止材4を備える。
ガラスパネルユニット1は、第1パネル2と第2パネル3と封止材4とで密閉されて減圧空間となる内部空間10と、内部空間10内に、第1パネル2と第2パネル3とに接触するように配置されるスペーサ6と、を備える。
スペーサ6は、第1パネル2と第2パネル3の対向方向に積層される複数の樹脂層61と、樹脂層61の間に位置して樹脂層61に接着する連結層62と、を有する。
連結層62の積層方向の厚みt2の総和は、樹脂層61の積層方向の厚みt1の総和よりも小さい。
第1の態様のガラスパネルユニット1によれば、樹脂層61が粉砕されても、連結層62により粉砕された樹脂層61が連結されているため、粉砕された樹脂層61が飛散するのが抑制される。
第2の態様のガラスパネルユニット1は、第1の態様との組み合わせにより実現される。第2の態様では、連結層62は、樹脂601または金属602で形成されている。
第2の態様のガラスパネルユニット1によれば、樹脂601または金属602といった入手が容易な部材により連結層62を構成することができる。
第3の態様のガラスパネルユニット1では、第1〜第2の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現される。第3の態様では、樹脂層61が3層以上形成されているとともに、連結層62が2層以上形成されている。
第3の態様のガラスパネルユニット1によれば、スペーサ6中に連結層62をより多く設けることができて、粉砕された樹脂層61が飛散するのがより一層抑制される。
第4の態様のガラスパネルユニット1では、第1〜第3の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現される。第4の態様のガラスパネルユニット1は、第2パネル3と対向するように配置される、少なくとも第3ガラス板80により構成される第3パネル8と、第2パネル3と第3パネル8との間に配置されて第2パネル3と第3パネル8とを気密に接合する第2封止材12とを備える。ガラスパネルユニット1は、第2パネル3と第3パネル8と第2封止材12とで密閉され、乾燥ガスが封入された第2内部空間13と、をさらに備える。
第4の態様のガラスパネルユニット1によれば、より一層の断熱性が得られる。
第5の態様のガラス窓9では、第1〜第4の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現される。第5の態様のガラス窓9は、第1〜第4の態様のいずれか一つのガラスパネルユニット1と、前記ガラスパネルユニット1の周縁部に嵌め込まれた窓枠91と、を備える。
第5の態様のガラス窓9によれば、より一層の断熱性が得られる。
1 ガラスパネルユニット
10 内部空間
12 第2封止材
13 第2内部空間
2 第1パネル
20 第1ガラス板
3 第2パネル
30 第2ガラス板
4 封止材
6 スペーサ
601 樹脂
602 金属
61 樹脂層
62 連結層
8 第3パネル
80 第3ガラス板
9 ガラス窓
91 窓枠

Claims (4)

  1. 少なくとも第1ガラス板により構成される第1パネルと、
    前記第1パネルと所定の間隔をあけて対向するように配置される、少なくとも第2ガラス板により構成される第2パネルと、
    前記第1パネルと前記第2パネルとの間に配置されて前記第1パネルと前記第2パネルとを気密に接合する封止材と、
    前記第1パネルと前記第2パネルと前記封止材とで密閉されて減圧空間となる内部空間と、
    前記内部空間内に、前記第1パネルと前記第2パネルとに接触するように配置されるスペーサと、を備え、
    前記スペーサは、前記第1パネルと前記第2パネルの対向方向に積層される複数の樹脂層と、前記樹脂層の間に位置して前記樹脂層に接着する連結層と、を有し、前記樹脂層は3層以上形成されているとともに前記連結層は2層以上形成されており、前記連結層は前記樹脂層に比べて強度が高い樹脂または金属で形成されており、
    前記連結層の積層方向の厚みの総和は、前記樹脂層の積層方向の厚みの総和よりも小さいことを特徴とするガラスパネルユニット。
  2. 前記連結層は、樹脂または金属で形成されていることを特徴とする請求項1記載のガラスパネルユニット。
  3. 前記第2パネルと対向するように配置される、少なくとも第3ガラス板により構成される第3パネルと、
    前記第2パネルと前記第3パネルとの間に配置されて前記第2パネルと前記第3パネルとを気密に接合する第2封止材と、
    前記第2パネルと前記第3パネルと前記第2封止材とで密閉され、乾燥ガスが封入された第2内部空間と、をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のガラスパネルユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラスパネルユニットと、
    前記ガラスパネルユニットの周縁部に嵌め込まれた窓枠と、を備えることを特徴とするガラス窓。
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