WO2023275935A1 - 制御装置及び機械システム - Google Patents

制御装置及び機械システム Download PDF

Info

Publication number
WO2023275935A1
WO2023275935A1 PCT/JP2021/024366 JP2021024366W WO2023275935A1 WO 2023275935 A1 WO2023275935 A1 WO 2023275935A1 JP 2021024366 W JP2021024366 W JP 2021024366W WO 2023275935 A1 WO2023275935 A1 WO 2023275935A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
work
works
machine
unit
container
Prior art date
Application number
PCT/JP2021/024366
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
太樹 片桐
Original Assignee
ファナック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファナック株式会社 filed Critical ファナック株式会社
Priority to DE112021007523.3T priority Critical patent/DE112021007523T5/de
Priority to CN202180099602.5A priority patent/CN117546108A/zh
Priority to JP2023531152A priority patent/JPWO2023275935A1/ja
Priority to PCT/JP2021/024366 priority patent/WO2023275935A1/ja
Priority to TW111120292A priority patent/TW202302302A/zh
Publication of WO2023275935A1 publication Critical patent/WO2023275935A1/ja

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/418Total factory control, i.e. centrally controlling a plurality of machines, e.g. direct or distributed numerical control [DNC], flexible manufacturing systems [FMS], integrated manufacturing systems [IMS], computer integrated manufacturing [CIM]
    • G05B19/41815Total factory control, i.e. centrally controlling a plurality of machines, e.g. direct or distributed numerical control [DNC], flexible manufacturing systems [FMS], integrated manufacturing systems [IMS], computer integrated manufacturing [CIM] characterised by the cooperation between machine tools, manipulators and conveyor or other workpiece supply system, workcell
    • G05B19/4182Total factory control, i.e. centrally controlling a plurality of machines, e.g. direct or distributed numerical control [DNC], flexible manufacturing systems [FMS], integrated manufacturing systems [IMS], computer integrated manufacturing [CIM] characterised by the cooperation between machine tools, manipulators and conveyor or other workpiece supply system, workcell manipulators and conveyor only
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/39Robotics, robotics to robotics hand
    • G05B2219/39102Manipulator cooperating with conveyor

Abstract

制御装置は、搬送されるワークの取出し可否又は搬送されるワーク収容器への払出し可否を決定する決定部と、取出し可否に基づいて指定個数のワークを一括で取出す指令を生成して又は払出し可否に基づいて指定個数のワークを一括で払出す指令を生成して機械を制御する制御部と、を備える。

Description

制御装置及び機械システム
 本発明は機械制御の分野に関し、特に指定個数のワークを一括で取出す又は一括で払出す機械を制御する制御装置及び機械システムに関する。
 コンベア等の搬送装置によって搬送されるワークやトレイをロボット等の機械が追従しながらワークを取出したり又はワークをトレイに払出したりする機械システムがある。斯かるピックアンドプレイス作業において、機械が複数のワークを一括で取出したり又は一括で払出したりすることがある。複数のワークを取出す又は払出す際に、搬送されるワークの列やトレイの列からワークやトレイの抜けがあったり、又は搬送されるワークやトレイに不良品があるためにワークやトレイの現在位置等を含む搬送情報を削除したり、又はワーク又はトレイのステータスが取出し不可又は払出し不可になっていたりすることにより、指定個数のワークを取出せない又は払出せないことがある。従って、斯かる場合であっても、指定個数のワークを漏れなく取出したい又は払出したいという要望がある。
 特許文献1には、ワークを搬送するコンベアと、ワークを保持する複数の保持部を有するロボットと、ワークを保持部で保持して所定の場所へ移載する動作をロボットに対して指示するコントローラと、を備え、複数のワークを1回でまとめて別のコンベアへ移載するロボットシステムが記載されている。
 特許文献2には、製品を供給する製品供給コンベアと、箱を搬送する箱搬送コンベアと、製品を箱に供給する多関節ロボットと、を備え、製品供給コンベアで供給されてきた製品を複数個ピックアップし、製品同士の間隔を縮めて箱搬送コンベアで搬送されてきた空の箱に供給する箱詰め装置が記載されている。
特開2016-60002号公報 特開2015-39768号公報
 本発明は、従来の問題点に鑑み、指定個数のワークを漏れなく取出し可能な又は払出し可能な技術を提供することを目的とする。
 本開示の一態様は、搬送されるワークの取出し可否又は搬送されるワーク収容器への払出し可否を決定する決定部と、取出し可否に基づいて指定個数のワークを一括で取出す指令を生成して又は払出し可否に基づいて指定個数のワークを一括で払出す指令を生成して機械を制御する制御部と、を備える、制御装置を提供する。
 本開示の他の態様は、複数の機械と、搬送されるワークの取出し可否又は搬送されるワーク収容器への払出し可否を機械毎に決定する決定部と、取出し可否に基づいて指定個数のワークを一括で取出す指令を機械毎に生成して又は払出し可否に基づいて指定個数のワークを一括で払出す指令を機械毎に生成して機械を制御する制御部と、を備える、機械システムを提供する。
 本開示の一態様によれば、搬送されるワークの取出し可否又は搬送されるワーク収容器への払出し可否に基づき、指定個数のワークを一括で取出す指令又は一括で払出す指令を生成するため、指定個数のワークを漏れなく取出し可能な又は払出し可能な技術を提供できる。
第一実施形態の機械システムの構成図である。 第一実施形態の機械システムの機能ブロック図である。 第一実施形態の機械システムの実施例1-1を示す図である。 第一実施形態の機械システムの実施例1-2を示す図である。 第一実施形態の機械システムの実施例1-3を示す図である。 第一実施形態の機械システムの実施例1-4を示す図である。 第一実施形態の制御装置の概略動作を示すフローチャートである。 第二実施形態の機械システムの構成図である。 第二実施形態の機械システムの機能ブロック図である。 第二実施形態の制御装置のフローチャートである。 第三実施形態の機械システムの実施例3-1を示す図である。 第三実施形態の機械システムの実施例3-2を示す図である。 第四実施形態の機械システムの実施例4-1を示す図である。 第四実施形態の機械システムの実施例4-2を示す図である。 第五実施形態の機械システムの機能ブロック図である。
 以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。各図面において、同一又は類似の構成要素には同一又は類似の符号が付与されている。また、以下に記載する実施形態は、特許請求の範囲に記載される発明の技術的範囲及び用語の意義を限定するものではない。
 図1は第一実施形態の機械システム1の構成図である。第一実施形態の機械システム1は、搬送されるワークWの取出し可否を決定し、取出し可否に基づいて指定個数のワークWを一括で取出す。機械システム1は、ワークWの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、ワークWの取出し可否を決定する。また、機械システム1は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にあるワークWの搬送情報に基づいて指定個数のワークWを一括で取出す。
 機械システム1は、指定個数のワークWを一括で取出す機械10と、機械10を制御する制御装置20と、を備えている。また、機械システム1は、搬送されるワークWの現在位置を把握するため、搬送装置30の移動量を計測する搬送装置移動量計測部40を備えているとよい。搬送装置30の移動量は、搬送装置30の現在位置、現在速度等を含む。機械システム1は、搬送装置移動量計測部40の代わりに又は搬送装置移動量計測部40に加えて、搬送されるワークWの現在位置、現在速度等だけではなく、搬送されるワークWの現在姿勢、種類、ステータス等を把握するため、視覚センサ50を備えていてもよい。
 ワークWは、搬送方向Xの上流で搬送装置30に供給され、搬送装置30によって搬送方向Xへ搬送され、搬送方向Xの下流で機械10によって取出される。ワークWは、概ね一定の搬送間隔Dで搬送装置30に供給されるが、必ずしも正確に一定の搬送間隔Dで搬送されなくてもよい。また、ワークWは、一列で搬送されるが、後述の実施形態で説明するように、二列、三列といった複数列で搬送されてもよい。例えばワークWは、直方体であるが、他の実施形態では、袋状、円柱状等の他の形状のワークでもよい。搬送装置30は、同一形状、同一サイズの一種類のワークWを搬送してもよいし、又は異なる形状、異なるサイズの複数種類のワークWを搬送してもよい。機械10は、一種類又は複数種類のワークWを一括で取出す。
 機械10は、搬送装置30によって搬送される複数のワークWの中から指定個数のワークWを一括で取出す。機械10は、図示しないが、可動部を駆動するモータと、モータを駆動するモータ駆動装置と、を備え、モータ駆動装置は、制御装置20によって制御される。機械10は、有線又は無線を介して制御装置20に接続する。例えば機械10は、ロボット11と、ロボット11に取付けたハンド12と、を備えている。ロボット11とハンド12は、単一の制御装置20で制御されるが、他の実施形態では、互いに独立した別個の制御装置で制御されてもよい。他の実施形態において、機械10は、ロボット11とハンド12ではなく、指定個数のワークWを一括で取出し可能な他の種類の機械でもよい。
 ロボット11は、ハンド12をワーク取出し位置へ移動する。ワーク取出し位置は、指定個数のワークWの現在位置を平均して求めたワークW群の中心位置であるが、指定個数のワークWのうちの最先に供給されたワークWの現在位置や、指定個数のワークWのうちの最後に供給されたワークWの現在位置等でもよい。ロボット11は、図示しないが、相対運動可能な複数のリンクと、リンクを駆動するモータと、モータを駆動するモータ駆動装置と、を備え、モータ駆動装置は、制御装置20によって制御される。例えばロボット11は、垂直多関節型ロボット、水平多関節型ロボット、直交ロボット、パラレルリンク型ロボット、協働ロボット等を含む産業用ロボットである。他の実施形態において、ロボット11は、ヒューマノイド等の他の種類のロボットでもよい。
 ハンド12は、ワーク取出し位置で指定個数のワークWを一括で取出す。ハンド12は、図示しないが、可動部を駆動するモータと、モータを駆動するモータ駆動装置と、を備え、モータ駆動装置は、制御装置20によって制御される。例えばハンド12は、真空吸着式ハンドである。他の実施形態において、ハンド12は、多指把持式、磁気吸着式、真空吸着式、ベルヌーイ式(非接触式)等の他の種類のハンドでもよい。
 制御装置20は、ワークWの搬送情報に基づき、機械10を制御する。制御装置20は、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成するが、指定個数のワークWにつき1個の搬送情報を生成してもよい。ワークWの搬送情報は、ワークWの現在位置、現在速度、現在姿勢、種類、ステータス等を含む。制御装置20は、搬送装置移動量計測部40から取得した搬送装置30の移動量に基づき、ワークWの現在位置、現在速度等を更新する。他の実施形態において、制御装置20は、視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、ワークWの現在位置、現在速度等に加え、ワークWの現在姿勢、種類、ステータス等を更新してもよい。また、制御装置20は、機械10の作業能力又は機械10が取出し可能なワークWの種類に基づき、ワークWの取出し可否を示すステータスを更新する。
 制御装置20は、ワークWの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、ワークWの取出し可否を決定する。制御装置20は、ワークWの搬送情報に含まれるステータスが取出し可を示す場合には、ワークWを取出し可に決定し、ワークWの搬送情報に含まれるステータスが取出し不可を示す場合には、ワークWを取出し不可に決定する。つまり制御装置20は、機械10の作業能力又は機械10が取出し可能なワークWの種類に応じてワークWの取出し可否を決定する。
 また、制御装置20は、ワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離が閾値内の場合には、ワークWを取出し可に決定し、ワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離が閾値から外れている場合には、ワークWを取出し不可に決定する。つまり制御装置20は、ワークWが不良品であることによりワークWの搬送情報を削除した場合や、搬送されるワークWの列からワークWが抜けていた場合には、ワークWを取出し不可に決定する。
 制御装置20は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にあるワークWの搬送情報に基づき、指定個数のワークWを一括で取出す指令を生成して機械10を制御する。指定個数のワークWを一括で取り出す指令は、ワーク取出し位置へ移動する移動指令と、指定個数のワークWを取出す取出し指令と、を含む。機械10は、制御装置20からの指令に応じて指定個数のワークWを一括で取出す。制御装置20は、有線又は無線を介して、機械10、搬送装置移動量計測部40、視覚センサ50等に通信可能に接続する。
 制御装置20は、プロセッサ、メモリ、入出力部等を備えたコンピュータ装置(図示せず)である。プロセッサは、プログラムを実行する半導体集積回路、例えばCPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)等を含む。但し、他の実施形態において、プロセッサは、プログラム可能な半導体集積回路、例えばFPGA(field programmable gate array)等のPLD(programmable logic device)、又はプログラム不可能な半導体集積回路、例えばASIC等を含む。メモリは、種々のデータを記憶する半導体記憶装置、例えばRAM(random access memory)、ROM(read only memory)等を含む。他の実施形態において、メモリは、種々のデータを記憶する磁気記憶装置、例えばHDD等を含んでもよい。
 搬送装置30は、1個以上のワークWを搬送する。例えば搬送装置30は、コンベアであるが、他の実施形態では、搬送ロボット、無人搬送車(AGV)等の他の種類の搬送装置でもよい。搬送装置30は、図示しないが、可動部を駆動するモータと、モータを駆動するモータ駆動装置と、を備え、モータ駆動装置は、制御装置20とは異なる独立した別個の制御装置によって制御される。他の実施形態において、搬送装置30のモータ駆動装置は、機械10の制御装置20によって制御されてもよい。
 搬送装置移動量計測部40は、搬送装置30の移動量を計測する。搬送装置30の移動量は、搬送装置30を駆動するモータの現在位置、現在速度等を含む。例えば搬送装置移動量計測部40はエンコーダ(例えばパルスコーダ)である。他の実施形態において、機械システム1は、搬送装置移動量計測部40の代わりに又は搬送装置移動量計測部40に加えて、視覚センサ50等の他の種類のセンサを備えていてもよい。視覚センサ50を使用する場合、制御装置20は、視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、ワークWの現在位置、現在速度等だけではなく、ワークWの現在姿勢、種類、ステータス等を取得してもよい。
 図2は第一実施形態の機械システム1の機能ブロック図である。第一実施形態の機械システム1は、一台の機械10と、一台の制御装置20と、を備えるスタンドアロン型システムであり、制御装置20は、搬送情報生成部21、搬送装置移動量取得部22、搬送情報更新部23、記憶部24、指定個数設定部26、搬送情報取得部25、決定部27、閾値設定部28、及び制御部29、を備えている。但し、制御装置20は、少なくとも決定部27と制御部29を備え、他の外部装置がそれら以外の構成要素を備えていてもよいことに留意されたい。例えば後述する実施形態(図15を参照)で説明するように、機械システム1が、複数台の機械10と、複数台の制御装置20と、一台の上位コンピュータ装置60と、を備えるサーバ型システムである場合、上位コンピュータ装置60が、搬送情報生成部21、搬送装置移動量取得部22、搬送情報更新部23、及び記憶部24を備え、制御装置20が、指定個数設定部26、搬送情報取得部25、決定部27、閾値設定部28、及び制御部29、を備えることもある。なお、記憶部24以外の構成要素は、コンピュータプログラムの一部又は全部で構成される。他の実施形態において、制御装置20内の全ての構成要素は、半導体集積回路の一部又は全部で構成されてもよい。
 搬送情報生成部21は、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成するか、又は指定個数のワークWにつき1個の搬送情報を生成する。搬送情報生成部21は、設定された指定個数を指定個数設定部26から取得する。例えば搬送情報生成部21は、1個のワークWが搬送装置30に供給される度にワークWの供給信号を外部装置(図示せず)から受信し、1個の供給信号につき1個の搬送情報を生成するか、又は、指定個数の供給信号につき1個の搬送情報を生成する。
 搬送情報生成部21は、ワークWの現在位置、現在速度、現在姿勢、種類、ステータス等の初期値を設定した搬送情報を生成する。搬送情報生成部21は、生成した搬送情報を記憶部24に送出する。搬送情報生成部21は、後続の処理を簡略化するため、ワークWの搬送順に搬送情報を記憶部24に格納するとよい。
 搬送装置移動量取得部22は、搬送装置30の移動量を搬送装置移動量計測部40から取得する。搬送装置移動量取得部22は、取得した搬送装置30の移動量を搬送情報更新部23に送出する。
 搬送情報更新部23は、搬送装置30の移動量に基づき、記憶部24に格納されたワークWの搬送情報を更新するが、視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、記憶部24に格納されたワークWの搬送情報を更新してもよい。例えば搬送情報更新部23は、搬送装置30の移動量に基づき、記憶部24に格納されたワークWの現在位置、現在速度等を更新するか、又は視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、記憶部24に格納されたワークWの現在位置、現在速度、現在姿勢、種類、ステータス等を更新する。
 記憶部24は、ワークWの搬送情報をワークWの搬送順に記憶する。記憶部24は、図示しないが、種々のデータを記憶するメモリである。メモリは、RAM、ROM等の半導体記憶装置、HDD等の磁気記憶装置等を含む。
 指定個数設定部26は、機械10が一括で取出すワークWの指定個数を設定する。指定個数設定部26は、タッチパネルディスプレイ、キーボード等のユーザインターフェイス部(図示せず)を介してユーザが指定した指定個数を設定する。一括で取出し可能な指定個数の範囲は機械10(つまりハンド12)の種類に依存するため、指定個数設定部26は、機械10の種類に応じて指定個数の範囲の初期値を有していてもよい。指定個数設定部26は、設定した指定個数を搬送情報生成部21と搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、ワークWの搬送情報を記憶部24から取得する。1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合、搬送情報取得部25は、設定された指定個数を指定個数設定部26から取得し、指定個数の搬送情報をワークWの搬送順に記憶部24から順次取得する。或いは、指定個数のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合、搬送情報取得部25は、1個の搬送情報をワークWの搬送順に記憶部24から取得する。搬送情報取得部25は、ワークWの取出し可否を確認するため、ワークWの搬送情報をワークWの搬送順に決定部27に送出する。
 決定部27は、ワークWの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、ワークWの取出し可否を決定する。決定部27は、距離計算部27a及び判定部27bを備えている。判定部27bは、ワークWの搬送情報に含まれるステータスが取出し可を示すか否かを判定する。判定部27bは、ワークWの搬送情報に含まれるステータスが取出し可である場合には、搬送情報に対応するワークW又はワークW群を取出し可と判定し、搬送情報に含まれるステータスが取出し不可である場合には、ワークW又はワークW群を取出し不可と判定する。
 また、距離計算部27aは、隣り合うワークW又はワークW群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離を計算し、判定部27bは、算出された現在位置間の距離が閾値内か否かを判定する。判定部27bは、算出された現在位置間の距離が閾値内である場合には、隣り合うワークW又はワークW群を取出し可と判定し、算出された現在位置間の距離が閾値から外れている場合には、下流側のワークW又は隣り合うワークW群を取出し不可と判定する。決定部27はワークWの取出し可否を搬送情報取得部25に送出する。
 閾値設定部28は、隣り合うワークW又は隣り合うワークW群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を設定する。閾値設定部28は、タッチパネルディスプレイ、キーボード等のユーザインターフェイス部(図示せず)を介してユーザが指定した閾値を設定する。ワークWの搬送間隔Dは一定でない場合もあるため、閾値設定部28は、ワークWの搬送間隔Dにオフセットを加減算した範囲を閾値として設定するとよい。また、指定個数のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合、閾値設定部28は、指定個数をワークWの搬送間隔Dに乗算し、乗算値にオフセットを加減算した範囲を閾値として設定するとよい。閾値設定部28は、設定した閾値を判定部27bに送出する。
 1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合に、決定部27がワークW又はワークW群を取出し可に決定したときは、搬送情報取得部25は、指定個数になるまで搬送情報を記憶部24から順次取得し、決定部27がワークW又はワークW群を取出し不可に決定したときは、搬送情報取得部25は、取出し不可に決定されたワークW又はワークW群よりも上流にある指定個数のワークWの搬送情報を記憶部24から再び取得する。搬送情報取得部25は、指定個数の搬送情報を記憶部24から取得できた場合、指定個数の搬送情報を制御部29に送出する。
 或いは、指定個数のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合に、決定部27がワークW群を取出し可に決定したときは、搬送情報取得部25は1個の搬送情報を制御部29に送出し、決定部27がワークW群の取出し不可を決定したときは、搬送情報取得部25は1個の搬送情報を記憶部24から再び取得する。
 制御部29は、搬送情報に含まれる現在位置に基づいてワーク取出し位置を計算し、ワーク取出し位置に基づいて指定個数のワークWを一括で取出す指令を生成し、生成した指令を機械10に送出する。1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合、制御部29は、指定個数の搬送情報にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置を計算する。また、指定個数のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合、制御部29は、搬送情報に含まれるワーク群の現在位置に基づき、ワーク取出し位置を計算する。ワーク取出し位置は、指定個数のワークWの現在位置を平均して求めた中心位置であるが、指定個数のワークWのうちの最先に供給されたワークWの現在位置や、指定個数のワークWのうちの最後に供給されたワークWの現在位置等でもよい。制御部29は、機械10が指定個数のワークWを一括で取出すまで、ワーク取出し位置を計算し続ける。
 制御部29は、ワーク取出し位置が機械10の作業領域内に入ったか否かを判定する。ワーク取出し位置が機械10の作業領域内に入った場合、制御部29は、指定個数のワークWを一括で取出す指令を生成し、機械10に送出する。指定個数のワークWを一括で取出す指令は、ワーク取出し位置へ移動する移動指令と、指定個数のワークWを取出す取出し指令と、を含む。制御部29は、機械10がワーク取出し位置へ到達するまで、ワーク取出し位置へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、機械10がワーク取出し位置へ到達した場合に、指定個数のワークWを取出す指令を機械10に送出する。
 機械10は、制御装置20からの指令に応じて指定個数のワークWを追跡し、ワーク取出し位置に到達したら指定個数のワークWを一括で取出す。後述の実施形態で説明するように、指定個数のワークWを一括で取出した後、機械10は、指定個数のワークWをワーク収容器へ一括で払出す。指定個数のワークWの一括で払出した後、機械10は、指定個数のワークWを一括で取出すため、前述の動作を繰り返す。
 図3は第一実施形態の機械システム1の実施例1-1を示す図である。図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで1列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cm内でワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを一括で取出し可能に構成される。
 ・搬送情報生成部21は1個のワークWにつき1個の搬送情報(W1~W12)を生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1~W12をワークWの搬送順に記憶する。
 ・搬送情報W1~W12に含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標でそれぞれ、20cm、30cm、40cm、・・・、及び130cmである。
 ・閾値設定部28は、隣り合うワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±13cm(=搬送間隔10cm±オフセット3cm)に設定する。
 ・搬送情報W2に含まれるワークWのステータスは、機械10の作業能力又は機械10が取出し可能なワークWの種類により、取出し不可を示す(×印で示す)。
 搬送情報取得部25は、指定個数4個の搬送情報W1~W4を記憶部24から順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、搬送情報W1~W4にそれぞれ含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。判定部27bは、搬送情報W1に含まれるワークWのステータスが取出し可を示すため、搬送情報W1に対応するワークWを取出し可と判定する。また、判定部27bは、搬送情報W2に含まれるワークWのステータスが取出し不可を示すため(×印で示す)、搬送情報W2に対応するワークWを取出し不可と判定する。決定部27は、搬送情報W2に対応するワークWの取出し不可を搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、取出し不可に決定されたワークW(×印で示す)よりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W3~W6を記憶部24から再び順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、搬送情報W3~W6に含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。判定部27bは、搬送情報W3~W6に含まれるステータスは全て取出し可を示すため、搬送情報W3~W6に対応する全てのワークWを取出し可と判定する。決定部27は、搬送情報W3~W6に対応するワークWの取出し可を搬送情報取得部25に順次送出する。搬送情報取得部25は、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W3~W6を指定個数4個、記憶部24から取得できたため、搬送情報W3~W6を制御部29へ送出する。
 制御部29は、搬送情報W3~W6に含まれるワークWの現在位置(40cm、50cm、60cm、及び70cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(55cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(35cm)は、取出し不可に決定されたワークW(×印で示す)よりも上流にあるワークWの搬送情報W3~W6にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(55cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWにより、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W3~W6にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)に入った場合、制御部29は、ワーク取出し位置P’へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、指定個数4個のワークWを追跡する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令を機械10に送出する。
 以上のように、搬送情報W2に含まれるステータスが取出し不可を示す場合であっても、機械10は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWを取出すため、指定個数4個のワークWを漏れなく取出すことができる。また、搬送情報生成部21は、1個のワークWにつき1個の搬送情報(W1~W12)を生成するため、機械10は、取出し不可に決定されたワークWの直後にあるワークWから指定個数4個のワークWを一括で取出すことができる。つまり機械10は取出し可能なワークWを可能な限り取出すことができる。
 図4は第一実施形態の機械システム1の実施例1-2を示す図である。図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで1列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cm内でワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを一括で取出し可能に構成される。
 ・搬送情報生成部21は1個のワークWにつきワークWの搬送情報(W1~W11)を1個生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1~W11をワークWの搬送順に記憶する。
 ・搬送情報W1~W11に含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標でそれぞれ、20cm、40cm、50cm、・・・、及び130cmである。
 ・閾値設定部28は、隣り合うワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±13cm(=搬送間隔10cm±オフセット3cm)に設定する。
 ・搬送情報W1に対応するワークWと搬送情報W2に対応するワークWとの間は、ワークWが不良品であることにより搬送情報が削除されたか、又はワークWの列からワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが搬送される。
 搬送情報取得部25は、指定個数4個のワークWの搬送情報W1~W4を記憶部24から順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、隣り合うワークWの搬送情報W1とW2、隣り合うワークWの搬送情報W2とW3、及び隣り合うワークWの搬送情報W3とW4にそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。距離計算部27aは、隣り合うワークWの搬送情報W1とW2に含まれる現在位置(20cmと40cm)間の距離(20cm)を計算し、判定部27bは、算出された現在位置間の距離(20cm)が閾値(±13cm)から外れていると判定する。決定部27は、隣り合うワークWのうち下流側のワークWを取出し不可と決定し、搬送情報W1に対応するワークWの取出し不可を搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W2~W5を記憶部24から再び順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、隣り合うワークWの搬送情報W2とW3、隣り合うワークWの搬送情報W3とW4、及び隣り合うワークWの搬送情報W4とW5にそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。距離計算部27aは、隣り合うワークWの搬送情報W2とW3、隣り合うワークWの搬送情報W3とW4、及び隣り合うワークWの搬送情報W4とW5にそれぞれ含まれる現在位置間の距離(10cm、10cm、及び10cm)を順次計算する。判定部27bは、算出された現在位置間の距離(10cm、10cm、及び10cm)が閾値(±13cm)から外れているか否かを順次判定するが、全ての距離(10cm、10cm、及び10cm)が閾値(±13cm)内であるため、判定部27bは、搬送情報W2~W5に対応する全てのワークWを取出し可と判定する。決定部27は、搬送情報W2~W5に対応するワークWの取出し可を搬送情報取得部25に順次送出する。搬送情報取得部25は、指定個数4個の搬送情報W2~W5を記憶部24から取得できたため、搬送情報W2~W5を制御部29へ送出する。
 制御部29は、搬送情報W2~W5に含まれるワークWの現在位置(40cm、50cm、60cm、及び70cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(55cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(35cm)は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にあるワークWの搬送情報W2~W5にそれぞれ含まれる現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(55cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWにより、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W2~W5にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。制御部29は、ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)内に入った場合、ワーク取出し位置P’へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、機械10は指定個数4個のワークWを追跡する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令を機械10に送出する。
 以上のように、ワークWが不良品であることにより1個の搬送情報が削除された場合、又はワークWの列からワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが搬送された場合であっても、機械10は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWを取出すため、指定個数4個のワークWを漏れなく取出すことができる。また、搬送情報生成部21は、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成するため、機械10は、取出し不可に決定されたワークWの直後にあるワークWから指定個数4個のワークWを一括で取出すことができる。つまり機械10は取出し可能なワークWを可能な限り取出すことができる。
 図5は第一実施形態の機械システム1の実施例1-3を示す図である。図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで1列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cm内でワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを一括で取出し可能に構成される。
 ・搬送情報生成部21は指定個数4個のワークWにつきワークWの搬送情報(W1~W3)を1個生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1~W3をワークWの搬送順に記憶する。
 ・搬送情報W1~W3に含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標でそれぞれ、35cm、75cm、及び115cmである。
 ・閾値設定部28は、隣り合うワークW群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±43cm(=指定個数4個×搬送間隔10cm±オフセット3cm)に設定する。
 ・搬送情報W2に含まれるワークWのステータスは、機械10の作業能力又は機械10が取出し可能なワークWの種類により、取出し不可を示す(×印で示す)。
 機械10が搬送情報W2に対応するワーク群を取出す場合、搬送情報取得部25は、1個の搬送情報W2を記憶部24から取得し、決定部27に送出する。決定部27は、搬送情報W2に含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を決定する。判定部27bは、搬送情報W2に含まれるワークWのステータスが取出し不可を示すため(×印で示す)、搬送情報W2に対応するワークW群を取出し不可と判定する。決定部27は、搬送情報W2に対応するワークW群の取出し不可を搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にあるワークW群の搬送情報W3を記憶部24から再び取得し、決定部27に送出する。決定部27は、搬送情報W3に含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を決定する。判定部27bは、搬送情報W3に含まれるステータスが取出し可を示すため、搬送情報W3に対応する全てのワークWを取出し可と判定する。決定部27は、搬送情報W3に対応するワークW群の取出し可を搬送情報取得部25に送出する。搬送情報取得部25は、取出し可に決定されたワークW群の搬送情報W3を記憶部24から取得できたため、搬送情報W3を制御部29へ送出する。
 制御部29は、搬送情報W3に含まれるワークW群の現在位置(115cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(115cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(75cm)は、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にあるワークW群の搬送情報W3に含まれる現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(115cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にある指定個数4個のワーク群により、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W3に含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。制御部29は、ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)内に入った場合、ワーク取出し位置P’へ移動する指令を機械10に送出し続け、指定個数4個のワークWを追跡する。一括で取出す指令を生成して機械10を制御する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令を機械10に送出する。
 以上のように、搬送情報W2に含まれるステータスが取出し不可を示す場合であっても、機械10は、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にある指定個数4個のワークWを取出すため、指定個数4個のワークWを漏れなく取出すことができる。しかし、搬送情報生成部21は、指定個数4個のワークWにつき1個の搬送情報(W1~W3)を生成するため、機械10は、取出し不可に決定されたワークW群のうちの幾つかのワークWが取出可能であっても、搬送情報W2に対応するワークW群を一切取出さない。つまり機械10は取出し可能なワークWを可能な限り取出すとは言えない。
 図6は第一実施形態の機械システム1の実施例1-4を示す図である。図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで1列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cm内でワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを一括で取出し可能に構成される。
 ・搬送情報生成部21は指定個数4個のワークWにつき1個の搬送情報(W1~W3)を生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1~W3をワークWの搬送順に記憶する。
 ・搬送情報W1~W3に含まれるワークW群の現在位置は、機械座標系のX座標でそれぞれ、35cm、82.5cm、及び125cmである。
 ・閾値設定部28は、隣り合うワークW群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±43cm(=指定個数4個×搬送間隔10cm±オフセット3cm)に設定する。
 ・搬送情報W2は、ワークWの列からワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが搬送される。
 機械10が搬送情報W2に対応するワーク群を取出す場合、搬送情報取得部25は、1個の搬送情報W2を記憶部24から取得し、決定部27に送出する。決定部27は、隣り合うワークW群の搬送情報W1とW2にそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ワークW群の取出し可否を決定する。距離計算部27aは、隣り合うワークW群の搬送情報W1とW2にそれぞれ含まれる現在位置(35cmと82.5cm)間の距離(47.5cm)を計算し、判定部27bは、算出された現在位置間の距離(47.5cm)が閾値(±43cm)から外れていると判定する。決定部27は、隣り合うワークW群のうちの上流側のワークW群を取出し不可と決定し、搬送情報W2に対応するワーク群の取出し不可を搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にあるワークW群の搬送情報W3を記憶部24から再び取得し、決定部27に送出する。決定部27は、隣り合うワークW群の搬送情報W2とW3に含まれる現在位置間の距離に基づき、ワークW群の取出し可否を決定する。距離計算部27aは、隣り合うワークW群の搬送情報W2とW3に含まれる現在位置(82.5cmと125cm)間の距離(42.5cm)を計算し、判定部27bは、算出された現在位置間の距離(42.5cm)が閾値(±43cm)内であると判定する。決定部27は、搬送情報W3に対応するワークW群を取出し可と決定し、搬送情報W3に対応するワークW群の取出し可を搬送情報取得部25に送出する。搬送情報取得部25は、1個の搬送情報W3を記憶部24から取得できたため、搬送情報W3を制御部29へ送出する。
 制御部29は、搬送情報W3に含まれるワークW群の現在位置(125cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(125cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(82.5cm)は、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にあるワークW群の搬送情報W3に含まれる現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(125cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にあるワークW群により、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W3に含まれるワークW群の現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。制御部29は、ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)内に入った場合、ワーク取出し位置P’へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、機械10は指定個数4個のワークWを追跡する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令を機械10に送出する。
 以上のように、ワークWの列からワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが搬送された場合であっても、機械10は、取出し不可に決定されたワークW群よりも上流にある指定個数4個のワークWを取出すため、指定個数4個のワークWを漏れなく取出すことができる。しかし、搬送情報生成部21は、指定個数4個のワークWにつき1個の搬送情報(W1~W3)を生成するため、機械10は、取出し不可に決定されたワークW群のうちの幾つかのワークWが取出し可能であっても、搬送情報W2に対応するワークW群を一切取出さない。つまり機械10は取出し可能なワークWを可能な限り取出すとは言えない。
 以下、第一実施形態の制御装置20の概略動作について説明する。図7は第一実施形態の制御装置20の概略動作を示すフローチャートである。ステップS10では、搬送情報取得部25が搬送情報を記憶部24から取得する。ステップS11及びステップS12では、決定部27がワークWの取出し可否を決定する。ステップS11では、判定部27bが搬送情報に含まれるワークWのステータスが取出し可であるか否かを判定する。搬送情報に含まれるワークWのステータスが取出し不可の場合は(ステップS11のNO)、ステップS10に戻り、搬送情報取得部25が取出し不可に決定されたワークWよりも上流にあるワークWの搬送情報を再び取得する。搬送情報に含まれるワークWのステータスが取出し可の場合は(ステップS11のYES)、ステップS12に進む。
 ステップS12では、距離計算部27aが搬送情報に含まれる現在位置間の距離を計算し、判定部27bは算出された現在位置間の距離が閾値内であるか否かを判定する。現在位置間の距離が閾値から外れている場合は(ステップS12のNO)、ステップS10に戻り、搬送情報取得部25が取出し不可に決定されたワークWよりも上流にあるワークWの搬送情報を再び取得する。現在位置間の距離が閾値内である場合は(ステップS12のYES)、ステップS13に進む。
 ステップS13は、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合には必須のステップであるが、指定個数のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合には不要であることに留意されたい。ステップS13では、搬送情報取得部25が指定個数の搬送情報を記憶部24から取得できたか否かを判定する。搬送情報取得部25が指定個数の搬送情報を記憶部24から取得できていない場合は(ステップS13のNO)、ステップS10に戻り、搬送情報取得部25がさらに搬送情報を取得する。搬送情報取得部25が指定個数の搬送情報を記憶部24から取得できた場合は(ステップS13のYES)、ステップS14に進む。
 ステップS24では、制御部29が、搬送情報に含まれる現在位置に基づき、ワーク取出し位置を計算する。ステップS15では、制御部29は、ワーク取出し位置が機械10の作業領域B内に入ったか否かを判定する。ワーク取出し位置が機械10の作業領域B内に入っていない場合は(ステップS15のNO)、ステップS14に戻り、制御部29が、搬送情報に含まれる現在位置に基づき、ワーク取出し位置の計算を繰り返す。ワーク取出し位置が機械10の作業領域B内に入った場合は(ステップS15のYES)、ステップS16に進む。ステップS16では、制御部29が、ワーク取出し位置へ移動する移動指令を機械10に送出し、機械10がワーク取出し位置へ到達したら指定個数のワークWを取出す取出し指令を機械10に送出する。
 以上のように、第一実施形態の機械システム1によれば、搬送情報に含まれるワークWのステータスが取出し不可を示す場合であっても、又はワークWが不良品であることにより搬送情報が削除された場合であっても、又はワークWの列からワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが搬送された場合であっても、機械10は、取出し不可に決定されたワークW又はワークW群よりも上流にあるワークW又はワークW群の搬送情報に基づいて指定個数のワークWを取出すため、指定個数のワークWを漏れなく取出すことができる。
 また、第一実施形態の機械システム1によれば、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合は、機械10は、取出し不可に決定されたワークWの直後にあるワークWから指定個数のワークWを一括で取出すことができる。つまり機械10は取出し可能なワークWを可能な限り取出すことができる。
 さらに、第一実施形態の機械システム1によれば、機械10が一括で取出すワークWの指定個数と、隣り合うワークW又はワークW群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値と、を設定するという簡単な作業で、指定個数のワークWを漏れなく取出すことができる。
 図8は第二実施形態の機械システム1の構成図である。以下では、第一実施形態の機械システム1とは異なる部分についてのみ説明し、第一実施形態の機械システム1と同じ構成及び同じ動作については説明を省略する。機械システム1は、搬送されるワーク収容器Tへの払出し可否を決定し、払出し可否に基づいて指定個数のワークWを一括で払出す。機械システム1は、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、ワーク収容器Tへの払出し可否を決定する。また、機械システム1は、払出し不可に決定されたワーク収容器Tよりも上流にあるワーク収容器Tの搬送情報に基づいて指定個数のワークWを一括で払出す。
 機械システム1は、指定個数のワークWを一括で払出す機械10と、機械10を制御する制御装置20と、を備えている。また、機械システム1は、搬送されるワーク収容器Tの現在位置を把握するため、搬送装置30の移動量を計測する搬送装置移動量計測部40を備えているとよい。搬送装置30の移動量は、搬送装置30の現在位置、現在速度等を含む。機械システム1は、搬送装置移動量計測部40の代わりに又は搬送装置移動量計測部40に加えて、搬送されるワーク収容器Tの現在位置、現在速度等だけではなく、搬送されるワーク収容器Tの現在姿勢、種類、ステータス等を把握するため、視覚センサ50を備えていてもよい。
 ワーク収容器Tは、搬送方向Xの上流で搬送装置30に供給され、搬送装置30によって搬送方向Xへ搬送され、搬送方向Xの下流で機械10によってワークWを払出される。ワーク収容器Tは、概ね一定の搬送間隔Dで搬送されるが、必ずしも正確に一定の搬送間隔Dで搬送されなくてもよい。また、ワーク収容器Tは、一列で搬送されるが、後述の実施形態で説明するように、ワーク収容器Tは、二列、三列といった複数列で搬送されてもよい。例えばワーク収容器は、トレイであるが、他の実施形態では、バケット、段ボール等の他の形状のワーク収容器でもよい。搬送装置30は、同一形状、同一サイズの一種類のワーク収容器Tを搬送してもよいし、又は異なる形状、異なるサイズの複数種類のワーク収容器Tを搬送してもよい。機械10は、一種類又は複数種類のワーク収容器TへワークWを払出す。
 機械10は、搬送装置30によって搬送されるワーク収容器Tへ指定個数のワークWを一括で払出す。機械10は、1個のワーク収容器Tへ1個のワークWを払出すが、1個のワーク収容器Tへ指定個数のワークWを払出してもよい。例えば機械10は、ロボット11と、ロボット11に取付けたハンド12と、を備えている。他の実施形態において、機械10は、ロボット11とハンド12ではなく、指定個数のワークWを一括で払出し可能な他の種類の機械でもよい。
 ロボット11は、ハンド12をワーク払出し位置へ移動する。ワーク払出し位置は、指定個数のワーク収容器Tの現在位置を平均して求めたワーク収容器T群の中心位置であるが、指定個数のワーク収容器Tのうちの最先に供給されたワーク収容器Tの現在位置や、指定個数のワーク収容器Tのうちの最後に供給されたワーク収容器Tの現在位置等でもよい。ハンド12は、ワーク払出し位置で指定個数のワークWを一括で払出す。
 制御装置20は、ワーク収容器Tの搬送情報に基づき、機械10を制御する。制御装置20は、1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成するが、指定個数のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成してもよい。ワーク収容器Tの搬送情報は、ワーク収容器Tの現在位置、現在速度、現在姿勢、種類、ステータス等を含む。制御装置20は、搬送装置移動量計測部40から取得した搬送装置30の移動量に基づき、ワーク収容器Tの現在位置、現在速度等を更新する。他の実施形態において、制御装置20は、視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、ワーク収容器Tの現在位置、現在速度等に加え、ワークWの現在姿勢、種類、ステータス等を更新してもよい。また、制御装置20は、機械10の作業能力又は機械10が払出し可能なワーク収容器Tの種類に基づき、ワーク収容器Tへの払出し可否を示すステータスを更新する。
 制御装置20は、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、ワーク収容器Tへの払出し可否を決定する。制御装置20は、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータスが払出し可を示す場合には、ワーク収容器Tを払出し可に決定し、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータスが払出し不可を示す場合には、ワーク収容器Tを払出し不可に決定する。つまり制御装置20は、機械10の作業能力又は機械10が払出し可能なワーク収容器Tの種類に応じてワーク収容器Tへの払出し可否を決定する。
 制御装置20は、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれる現在位置間の距離が閾値内の場合には、ワーク収容器Tを払出し可に決定し、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれる現在位置間の距離が閾値から外れている場合には、ワーク収容器Tを払出し不可に決定する。つまり制御装置20は、ワーク収容器Tが不良品であることによりワーク収容器Tの搬送情報を削除した場合や、搬送されるワーク収容器Tの列からワーク収容器Tが抜けていた場合には、ワーク収容器Tを払出し不可に決定する。
 制御装置20は、払出し不可に決定されたワーク収容器Tよりも上流にあるワーク収容器Tの搬送情報に基づき、指定個数のワークWを一括で払出す指令を生成して機械10を制御する。指定個数のワークWを一括で払出す指令は、ワーク払出し位置へ移動する移動指令と、指定個数のワークWを払出す払出し指令と、を含む。機械10は、制御装置20からの指令に応じて指定個数のワークWを一括で払出す。
 搬送装置30は、1個以上のワーク収容器Tを搬送する。搬送装置移動量計測部40は、搬送装置30の移動量を計測する。他の実施形態において、機械システム1は、搬送装置移動量計測部40の代わりに又は搬送装置移動量計測部40に加えて、視覚センサ50等の他の種類のセンサを備えていてもよい。視覚センサ50を使用する場合、制御装置20は、視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、ワーク収容器Tの現在位置、現在速度等だけではなく、ワーク収容器Tの現在姿勢、種類、ステータス等を取得してもよい。
 図9は第二実施形態の機械システム1の機能ブロック図である。第二実施形態の機械システム1の構成要素は第一実施形態の機械システム1の構成要素と同じであるが、処理対象がワークWからワーク収容器Tに変わることに留意されたい。また、1個のワーク収容器Tへ1個のワークWを払出すが、1個のワーク収容器Tへ指定個数のワークWを払出してもよいことに留意されたい。
 搬送情報生成部21は、1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成するか、又は指定個数のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する。搬送情報生成部21は、設定された指定個数を指定個数設定部26から取得する。例えば搬送情報生成部21は、1個のワーク収容器Tが搬送装置30に供給される度にワーク収容器Tの供給信号を外部装置(図示せず)から受信し、1個の供給信号につき1個の搬送情報を生成するか、又は指定個数の供給信号につき1個の搬送情報を生成する。
 搬送情報生成部21は、ワーク収容器Tの現在位置、現在速度、現在姿勢、種類、ステータス等の初期値を設定した搬送情報を生成する。搬送情報生成部21は、生成した搬送情報を記憶部24に送出する。搬送情報生成部21は、後続の処理を簡略化するため、ワーク収容器Tの搬送順に搬送情報を記憶部24に格納するとよい。
 搬送装置移動量取得部22は、搬送装置30の移動量を搬送装置移動量計測部40から取得する。搬送装置移動量取得部22は、取得した搬送装置30の移動量を搬送情報更新部23に送出する。
 搬送情報更新部23は、搬送装置30の移動量に基づき、記憶部24に格納されたワーク収容器Tの搬送情報を更新するが、視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、記憶部24に格納されたワーク収容器Tの搬送情報を更新してもよい。例えば搬送情報更新部23は、搬送装置30の移動量に基づき、記憶部24に格納されたワーク収容器Tの現在位置、現在速度等を更新するか、又は視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、記憶部24に格納されたワーク収容器Tの現在位置、現在速度、現在姿勢、種類、ステータス等を更新する。
 記憶部24は、ワーク収容器Tの搬送情報をワーク収容器Tの搬送順に記憶する。記憶部24は、図示しないが、種々のデータを記憶するメモリである。メモリは、RAM、ROM等の半導体記憶装置、HDD等の磁気記憶装置等を含む。
 指定個数設定部26は、機械10が一括で払出すワークWの指定個数を設定する。指定個数設定部26は、タッチパネルディスプレイ、キーボード等のユーザインターフェイス部(図示せず)を介してユーザが指定した指定個数を設定する。一括で払出し可能な指定個数の範囲は機械10(つまりハンド12)の種類に依存するため、指定個数設定部26は、機械10の種類に応じて指定個数の範囲の初期値を有していてもよい。指定個数設定部26は、設定した指定個数を搬送情報生成部21と搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、ワーク収容器Tの搬送情報を記憶部24から取得する。1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合に、1個のワーク収容器Tへ1個のワークWを払出すときは、搬送情報取得部25は、設定された指定個数を指定個数設定部26から取得し、指定個数の搬送情報をワーク収容器Tの搬送順に記憶部24から順次取得する。また、1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合に、1個のワーク収容器Tへ指定個数のワークWを払出すときは、搬送情報取得部25は、1個の搬送情報をワーク収容器Tの搬送順に記憶部24から取得すればよい。また、指定個数のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合、1個のワーク収容器Tへ1個のワークWを払出すことしかできず、搬送情報取得部25は、1個の搬送情報をワーク収容器Tの搬送順に記憶部24から取得する。搬送情報取得部25は、ワーク収容器Tへの払出し可否を確認するため、ワーク収容器Tの搬送情報をワーク収容器Tの搬送順に決定部27に送出する。
 決定部27は、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、ワーク収容器Tへの払出し可否を決定する。決定部27は、距離計算部27a及び判定部27bを備えている。判定部27bは、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータスが払出し可であるか否かを判定する。判定部27bは、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータスが払出し可である場合には、当該搬送情報に対応するワーク収容器T又はワーク収容器T群を払出し可と判定し、ワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータスが払出し不可である場合には、当該搬送情報に対応するワーク収容器T又はワーク収容器T群を払出し不可と判定する。
 また、距離計算部27aは、隣り合うワーク収容器T又はワーク収容器T群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離を計算し、判定部27bは、算出された現在位置間の距離が閾値内か否かを判定する。判定部27bは、算出された現在位置間の距離が閾値内である場合には、隣り合うワーク収容器T又はワーク収容器T群を払出し可と判定し、算出された現在位置間の距離が閾値から外れている場合には、下流側のワーク収容器T又は隣り合うワーク収容器T群を払出し不可と判定する。決定部27はワーク収容器Tへの払出し可否を搬送情報取得部25に送出する。
 閾値設定部28は、隣り合うワーク収容器T又は隣り合うワーク収容器T群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を設定する。閾値設定部28は、タッチパネルディスプレイ、キーボード等のユーザインターフェイス部(図示せず)を介してユーザが指定した閾値を設定する。ワーク収容器Tの搬送間隔Dは一定でない場合もあるため、閾値設定部28は、ワーク収容器Tの搬送間隔Dにオフセットを加減算した範囲を閾値として設定するとよい。また、指定個数のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合、閾値設定部28は、指定個数をワーク収容器Tの搬送間隔Dに乗算し、乗算値にオフセットを加減算した範囲を閾値として設定するとよい。閾値設定部28は、設定した閾値を判定部27bに送出する。
 1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合に、決定部27がワーク収容器T又はワーク収容器T群を払出し可に決定したときは、搬送情報取得部25は、指定個数になるまで搬送情報を記憶部24から順次取得し、決定部27がワーク収容器T又はワーク収容器T群を払出し不可に決定したときは、搬送情報取得部25は、払出し不可に決定されたワーク収容器T又はワーク収容器T群よりも上流にあるワーク収容器T又はワーク収容器T群の搬送情報を記憶部24から再び取得する。搬送情報取得部25は、指定個数の搬送情報を記憶部24から取得できた場合、指定個数の搬送情報を制御部29に送出する。
 或いは、指定個数のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合に、決定部27がワーク収容器T群を払出し可に決定したときは、搬送情報取得部25は1個の搬送情報を制御部29に送出し、決定部27がワーク収容器Tを払出し不可に決定したときは、搬送情報取得部25は1個の搬送情報を記憶部24から再び取得する。
 制御部29は、搬送情報に含まれる現在位置に基づいてワーク払出し位置を計算し、ワーク払出し位置に基づいて指定個数のワークWを一括で払出す指令を生成し、生成した指令を機械10に送出する。1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合、制御部29は、指定個数の搬送情報にそれぞれ含まれる現在位置に基づき、ワーク払出し位置を計算する。また、指定個数のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合、制御部29は、搬送情報に含まれる現在位置に基づき、ワーク払出し位置を計算する。ワーク払出し位置は、指定個数のワーク収容器Tの現在位置を平均して求めた中心位置であるが、指定個数のワーク収容器Tのうちの最先に供給されたワーク収容器Tの現在位置や、指定個数のワーク収容器Tのうちの最後に供給されたワーク収容器Tの現在位置等でもよい。制御部29は、機械10が指定個数のワークWを一括で払出すまで、ワーク払出し位置を計算し続ける。
 制御部29は、ワーク払出し位置が機械10の作業領域内に入ったか否かを判定する。ワーク払出し位置が機械10の作業領域内に入った場合、制御部29は、指定個数のワークWを一括で払出す指令を生成し、機械10に送出する。指定個数のワークWを一括で払出す指令は、ワーク払出し位置へ移動する移動指令と、指定個数のワークWを払出す払出し指令と、を含む。制御部29は、機械10がワーク払出し位置へ到達するまで、ワーク払出し位置へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、機械10がワーク払出し位置へ到達した場合に、指定個数のワークWを払出す指令を機械10に送出する。
 機械10は、制御装置20の指令に応じてワーク収容器T又はワーク収容器T群を追跡し、ワーク払出し位置に到達したら指定個数のワークWを一括で払出す。指定個数のワークWを一括で払出した後、機械10は、指定個数のワークWを一括で取出す。指定個数のワークWの一括で取出した後、機械10は、指定個数のワークWを一括で払出すため、前述の動作を繰り返す。
 以下、第二実施形態の制御装置20の概略動作について説明する。図10は第二実施形態の制御装置20の概略動作を示すフローチャートである。ステップS20では、搬送情報取得部25が搬送情報を記憶部24から取得する。ステップS21及びステップS22では、決定部27がワーク収容器Tへの払出し可否を決定する。ステップS21では、判定部27bが搬送情報に含まれるワーク収容器Tのステータスが払出し可であるか否かを判定する。搬送情報に含まれるワーク収容器Tのステータスが払出し不可の場合は(ステップS21のNO)、ステップS20に戻り、搬送情報取得部25が払出し不可に決定されたワーク収容器Tよりも上流にあるワーク収容器Tの搬送情報を取得する。搬送情報に含まれるワーク収容器Tのステータスが払出し可の場合は(ステップS21のYES)、ステップS22に進む。
 ステップS22では、距離計算部27aが搬送情報に含まれる現在位置間の距離を計算し、判定部27bが算出された現在位置間の距離が閾値内であるか否かを判定する。現在位置間の距離が閾値から外れている場合は(ステップS22のNO)、ステップS20に戻り、払出し不可に決定されたワーク収容器Tよりも上流にあるワーク収容器Tの搬送情報を再び取得する。現在位置間の距離が閾値内である場合は(ステップS21のYES)、ステップS23に進む。
 ステップS23は、1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合には必須のステップであるが、指定個数のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合には不要であることに留意されたい。ステップS23では、搬送情報生成部21が1個のワーク収容器Tにつき1個の搬送情報を生成する場合に、搬送情報取得部25が指定個数の搬送情報を記憶部24から取得したか否かを判定する。搬送情報取得部25が指定個数の搬送情報を記憶部24から取得できていない場合は(ステップS23のNO)、ステップS20に戻り、搬送情報取得部25がさらに搬送情報を取得する。搬送情報取得部25が指定個数の搬送情報を記憶部24から取得できた場合は(ステップS23のYES)、ステップS24に進む。
 ステップS24では、制御部29が、搬送情報に含まれる現在位置に基づき、ワーク払出し位置を計算する。ステップS25では、制御部29は、ワーク払出し位置が機械10の作業領域B内に入ったか否かを判定する。ワーク払出し位置が機械10の作業領域B内に入っていない場合は(ステップS25のNO)、ステップS14に戻り、制御部29が、搬送情報に含まれる現在位置に基づき、ワーク払出し位置の計算を繰り返す。ワーク払出し位置が機械10の作業領域B内に入った場合は(ステップS15のYES)、ステップS16に進む。ステップS16では、制御部29が、ワーク払出し位置へ移動する移動指令を機械10に送出し、機械10がワーク払出し位置へ到達したら指定個数のワークWを払出す払出し指令を機械10に送出する。
 以上のように、第二実施形態の機械システム1によれば、搬送情報に含まれるワーク収容器Tのステータスが払出し不可を示す場合であっても、又はワーク収容器Tが不良品であることにより搬送情報が削除された場合であっても、又はワーク収容器Tの列からワーク収容器Tが抜けた歯抜け状態でワーク収容器Tが搬送された場合であっても、機械10は、払出し不可に決定されたワーク収容器T又はワーク収容器T群の搬送情報よりも上流にあるワーク収容器T又はワーク収容器T群の搬送情報に基づいて指定個数のワークWをワーク収容器Tへ払出すため、指定個数のワークWを漏れなく払出すことができる。
 また、第二実施形態の機械システム1によれば、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成する場合は、機械10は、払出し不可に決定されたワーク収容器Tの直後にあるワーク収容器Tから指定個数のワークWを一括で払出すことができる。つまり機械10は払出し可能なワーク収容器Tへ可能な限り払出すことができる。
 さらに、第二実施形態の機械システム1によれば、機械10が一括で払出すワークWの指定個数と、隣り合うワーク収容器T又はワーク収容器T群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値と、を設定するという簡単な作業で、指定個数のワークWを漏れなく払出すことができる。
 図11は第三実施形態の機械システム1の実施例3-1を示す図である。以下では、第一実施形態又は第二実施形態の機械システム1とは異なる部分についてのみ説明し、第一実施形態又は第二実施形態の機械システム1と同じ構成及び同じ動作については説明を省略する。第三実施形態の機械システム1は、伸縮可能なハンド12を備え、搬送されるワークWの取出し可否又は搬送されるワーク収容器Tへの払出し可否を決定し、取出し可否又は払出し可否に基づいてハンド12を伸縮し、指定個数のワークWを一括で取出す又は一括で払出す。機械システム1は、ワークW又はワーク収容器Tの搬送情報に含まれる現在位置に基づき、ハンド12を伸縮する。ハンド12は、複数の吸引部(図示せず)を備え、吸引部と吸引部との間を伸縮可能な吸引式ハンドであることが好ましい。1個の吸引部が1個のワークWに対応し、吸引部と吸引部の間の長さは搬送間隔Dに相当する。
 図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで1列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cmでワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを一括で取出し可能に構成される。また、ハンド12は、4個の吸引部(図示せず)を備え、吸引部と吸引部との間を伸縮可能な吸引式ハンドである。ハンド12の伸長幅は30cm~80cm(=最下流のワークWと最上流のワークWとの間の距離)である。
 ・搬送情報生成部21は1個のワークWにつき1個の搬送情報(W1~W12)を生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1~W12をワークWの搬送順に記憶する。
 ・搬送情報W1~W12に含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標でそれぞれ、20cm、30cm、40cm、・・・、及び130cmである。
 ・閾値設定部28は、指定個数のワークWのうちの最下流のワークWと最上流のワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を30cm~80cm(ハンド12の伸長幅)に設定する。
 ・搬送情報W2に含まれるワークWのステータスは、機械10の作業能力又は機械10が取出し可能なワークWの種類により、取出し不可を示す(×印で示す)。
 搬送情報取得部25は、指定個数4個の搬送情報W1~W4を記憶部24から順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、搬送情報W1~W4にそれぞれ含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。判定部27bは、搬送情報W1に含まれるワークWのステータスが取出し可を示すため、搬送情報W1に対応するワークWを取出し可と判定する。また、判定部27bは、搬送情報W2に含まれるワークWのステータスが取出し不可を示すため(×印で示す)、搬送情報W2に対応するワークWを取出し不可と判定する。決定部27は、搬送情報W2に対応するワークWの取出し不可を搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、取出し不可に決定された搬送情報W2(×印で示す)を指定個数としてカウントせず、搬送情報W3~W5を記憶部24から順次取得し、決定部27に送出する。決定部27は、搬送情報W3~W5に含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。判定部27bは、搬送情報W3~W5に含まれるワークWのステータスは全て取出し可を示すため、搬送情報W3~W5に対応するワークWを取出し可と判定する。決定部27は、搬送情報W1及びW3~W5に対応するワークWの取出し可を搬送情報取得部25に順次送出する。搬送情報取得部25は、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W1及びW3~W5を指定個数4個、記憶部24から取得できたため、搬送情報W1及びW3~W5を制御部29へ送出する。
 制御部29は、隣り合うワークWの搬送情報W1とW3、隣り合うワークWの搬送情報W3とW4、及び隣り合うワークWの搬送情報W4とW5にそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ハンド12の伸縮位置及び伸縮長さを決定する。隣り合うワークWの搬送情報W1とW3に含まれる現在位置間の距離(20cm)が搬送間隔(10cm)より差分10cmだけ大きいため、制御部29は、ハンド12の伸縮位置を搬送情報W1とW3にそれぞれ対応するワークWの間に決定し、ハンド12の伸縮長さを差分10cmに決定する。
 制御部29は、搬送情報W1及びW3~W5に含まれるワークWの現在位置(20cm、40cm、50cm、及び60cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(42.5cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(35cm)は、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W1及びW3~W5にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(42.5cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W1及びW3~W5により、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W1及びW3~W5にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)に入った場合、制御部29は、ワーク取出し位置P’へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、指定個数4個のワークWを追跡する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、ハンド12を伸縮する伸縮指令と、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令と、を機械10に送出する。
 以上のように、第三実施形態の機械システム1によれば、搬送情報W2に含まれるステータスが取出し不可を示す場合であっても、機械10は、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W1及びW3~W5に基づいてハンド12を伸縮して指定個数4個のワークWを漏れなく取出すことができる。また、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成し、且つ、ハンド12が伸縮するため、機械10は、取出し不可に決定されたワークWを跨いで、取出し可能なワークWを可能な限り取出すことができる。
 図12は第三実施形態の機械システム1の実施例3-2を示す図である。図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで1列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cmでワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを一括で取出し可能に構成される。また、ハンド12は、4個の吸引部(図示せず)を備え、吸引部と吸引部との間を伸縮可能な吸引式ハンドである。ハンド12の伸長幅は30cm~80cm(=最下流のワークWと最上流のワークWとの間の距離)である。
 ・搬送情報生成部21は1個のワークWにつき1個の搬送情報(W1~W11)を生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1~W11をワークWの搬送順に記憶する。
 ・搬送情報W1~W11に含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標でそれぞれ、20cm、40cm、50cm、・・・、及び130cmである。
 ・閾値設定部28は、指定個数のワークWのうちの最下流のワークWと最上流のワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を30cm~80cm(ハンド12の伸長幅)に設定する。
 ・搬送情報W1に対応するワークWと搬送情報W2に対応するワークWとの間は、ワークWが不良品であることにより1個の搬送情報が削除されたか、又はワークWの列から1個のワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが供給されたことにより1個の搬送情報が抜けている。
 搬送情報取得部25は、指定個数4個のワークWの搬送情報W1~W4を記憶部24から順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、最下流のワークWと最上流のワークWの搬送情報W1とW4にそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。距離計算部27aが、最下流のワークWと最上流のワークWの搬送情報W1とW4にそれぞれ含まれる現在位置(20cmと60cm)間の距離(40cm)を計算すると、算出された現在位置間の距離(40cm)が閾値(30cm~80cm)内であるため、判定部27bは、搬送情報W1~W4に対応するワークWを取出し可と判定する。決定部27は、搬送情報W1~W4に対応するワークWの取出し可を搬送情報取得部25に送出する。搬送情報取得部25は、指定個数4個の搬送情報W1~W4を記憶部24から取得したため、搬送情報W1~W4を制御部29へ送出する。
 制御部29は、隣り合うワークWの搬送情報W1とW2、隣り合うワークWの搬送情報W2とW3、及び隣り合うワークWの搬送情報W3とW4にそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ハンド12の伸縮位置及び伸縮長さを決定する。隣り合うワークWの搬送情報W1とW2にそれぞれ含まれる現在位置間の距離(20cm)が搬送間隔(10cm)より差分10cmだけ大きいため、制御部29は、ハンド12の伸縮位置を搬送情報W1とW2に対応するワークWの間に決定し、ハンド12の伸縮長さを差分10cmに決定する。
 制御部29は、搬送情報W1~W4に含まれるワークWの現在位置(20cm、40cm、50cm、及び60cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(42.5cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(35cm)は、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W1~W4にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(42.5cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W1~W4により、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W1~W4にそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。制御部29は、ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)に入った場合、制御部29は、ワーク取出し位置P’へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、指定個数4個のワークWを追跡する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、ハンド12を伸縮する伸縮指令と、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令と、を機械10に送出する。
 なお、搬送されるワーク収容器Tへ指定個数のワークWを一括で払出す実施例については実施例3-1、実施例3-2と同様であるため、説明を省略する。
 以上のように、第三実施形態の機械システム1によれば、ワークW又はワーク収容器Tが不良品であることにより搬送情報が削除された場合、又はワークW又はワーク収容器Tの列からワークW又はワーク収容器Tが抜けた歯抜け状態でワークW又はワーク収容器Tが供給された場合であっても、取出し可に決定されたワークWの搬送情報又は払出し可に決定されたワーク収容器Tの搬送情報に基づいてハンド12を伸縮して指定個数4個のワークWを漏れなく取出す又は払出すことができる。また、1個のワークWにつきワークWの搬送情報を1個生成し又は1個のワーク収容器Tにつきワーク収容器Tの搬送情報を1個生成し、且つ、ハンド12が伸縮するため、機械10は、削除された搬送情報に対応するワークW又はワーク収容器Tを跨いで、或いはワークW又はワーク収容器Tの列から抜けたワークW又はワーク収容器Tを跨いで、取出し可能なワークW又は払出し可能なワーク収容器Tを可能な限り取出す又は払出すことができる。
 図13は第四実施形態の機械システムの実施例4-1を示す図である。以下では、第一実施形態又は第二実施形態の機械システム1とは異なる部分についてのみ説明し、第一実施形態又は第二実施形態の機械システム1と同じ構成及び同じ動作については説明を省略する。第四実施形態の機械システム1は、複数列で搬送されるワークWの中から複数列に亘って指定個数のワークWを一括で取出す、又は複数列で搬送されるワーク収容器Tへ複数列に亘って指定個数のワークWを一括で払出す。
 図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで2列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cm内でワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを複数列に亘って一括で取出し可能に構成される。
 ・搬送情報生成部21は1個のワークWにつき1個の搬送情報(W1a~W12a、W1b~W12b)を生成する。また、搬送情報生成部21は、列毎にワークWの搬送情報(W1a~W12a、W1b~W12b)を生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1a~W12a、W1b~W12bをワークWの搬送順に且つ列毎に記憶する。
 ・搬送情報W1a~W12aに含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標:Y座標でそれぞれ、20cm:50cm、30cm:50cm、40cm:50cm、・・・、及び130cm:50cmであり、搬送情報W1b~W12bに含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標:Y座標でそれぞれ、20cm:30cm、30cm:30cm、40cm:30cm、・・・、及び130cm:30cmである。
 ・閾値設定部28は、搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±13cm(=搬送間隔10cm±オフセット3cm)に設定し、列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±23cm(=列間隔20cm±オフセット3cm)に設定する。
 ・搬送情報W1bに含まれるワークWのステータスは、機械10の作業能力又は機械10が取出し可能なワークWの種類により、取出し不可を示す(×印で示す)。
 搬送情報取得部25は、指定個数4個の搬送情報W1a、W2a、W1b、W2bを記憶部24から順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、搬送情報W1a、W2a、W1b、W2bにそれぞれ含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。搬送情報W1bに含まれるワークWのステータスが取出し不可を示すため(×印で示す)、判定部27bは、搬送情報W1bに対応するワークWを取出し不可と判定する。決定部27は、搬送情報W1bに対応するワークWの取出し不可を搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、取出し不可に決定されたワークW(×印で示す)よりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bを記憶部24から再び順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bに含まれるワークWのステータスに基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bに含まれるステータスは全て取出し可を示すため、判定部27bは、搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bに対応する全てのワークWを取出し可と判定する。決定部27は、搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bに対応するワークWの取出し可を搬送情報取得部25に順次送出する。搬送情報取得部25は、取出し可に決定されたワークWの搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bを指定個数4個、記憶部24から取得できたため、搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bを制御部29へ送出する。
 制御部29は、搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bに含まれるワークWの現在位置(30cm:50cm、40cm:50cm、30cm:30cm、及び40cm:30cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(35cm:40cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(25cm:40cm)は、取出し不可に決定されたワークW(×印で示す)よりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bにそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(35cm:40cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し不可に決定されたワークW(×印で示す)よりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bにより、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bにそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。制御部29は、ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)内に入った場合、制御部29は、ワーク取出し位置P’へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、指定個数4個のワークWを追跡する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令を機械10に送出する。
 以上のように、第四実施形態の機械システム1によれば、搬送情報W1bに含まれるワークWのステータスが取出し不可を示す場合であっても、機械10は、取出し不可に決定されたワークW(×印で示す)よりも上流にあるワークWの搬送情報W2a、W3a、W2b、及びW3bに基づいて指定個数4個のワークを取出すため、指定個数4個のワークWを漏れなく取出すことができる。また、搬送情報生成部21は、1個のワークWにつき1個の搬送情報を生成するため、機械10は、取出し不可に決定されたワークWの直後にあるワークWから指定個数4個のワークWを一括で取出すことができる。つまり機械10は取出し可能なワークWを可能な限り取出すことができる。
 図14は第四実施形態の機械システムの実施例4-2を示す図である。図2も参照しながら本例について説明する。本例の前提条件は次の通りである。
 ・一種類又は複数種類のワークWが搬送間隔D=10cmで2列に搬送される。
 ・指定個数設定部26は機械10が一括で取出すワークWの指定個数4個を設定する。
 ・機械10は、機械座標系のX座標で、作業領域B±25cm内でワークWを取出す。
 ・ハンド12は、1個~4個のワークWを複数列に亘って一括で取出し可能に構成される。
 ・搬送情報生成部21は1個のワークWにつき1個の搬送情報(W1a~W12a、W1b~W11b)を生成する。また、搬送情報生成部21は、列毎にワークWの搬送情報(W1a~W12a、W1b~W11b)を生成する。
 ・記憶部24は搬送情報W1a~W12a、W1b~W11bをワークWの搬送順に且つ列毎に記憶する。
 ・搬送情報W1a~W12aに含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標:Y座標でそれぞれ、20cm:50cm、30cm:50cm、40cm:50cm、・・・、及び130cm:50cmであり、搬送情報W1b~W11bに含まれるワークWの現在位置は、機械座標系のX座標:Y座標でそれぞれ、30cm:30cm、40cm:30cm、・・・、及び130cm:30cmである。
 ・閾値設定部28は、搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±12cm(=搬送間隔10cm±オフセット2cm)に設定し、列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を±22cm(=列間隔20cm±オフセット2cm)に設定する。
 ・最下流にある1個のワークWは、不良品であることにより搬送情報が削除されたか、又はワークWの列からワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが搬送される。
 搬送情報取得部25は、指定個数4個のワークWの搬送情報W1a、W2a、W1b、W2bを記憶部24から順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W1aとW2a、及び搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W1bとW2bにそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、且つ、列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報W1aとW1b、及び列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報W2aとW2bにそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。距離計算部27aは、搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W1aとW2a、及び搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W1bとW2bにそれぞれ含まれる現在位置(20cmと30cm及び30cmと40cm)間の距離(10cm及び10cm)を計算し、判定部27bは、算出された現在位置間の距離(10cm及び10cm)はいずれも閾値(±12cm)内であると判定するが、列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報W1aとW1bに含まれる現在位置間の距離(22.4cm)が閾値(±22)から外れているため、判定部27bは、列方向Yで隣り合うワークWのうちの下流側のワークWを取出し不可と判定する。決定部27は、搬送情報W1aに対応するワークWの取出し不可を搬送情報取得部25に送出する。
 搬送情報取得部25は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bを記憶部24から再び順次取得し、決定部27に順次送出する。決定部27は、搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W2aとW3a、及び搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W1bとW2bにそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、且つ、列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報W2aとW1b、及び列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報W3aとW2bにそれぞれ含まれる現在位置間の距離に基づき、ワークWの取出し可否を順次決定する。距離計算部27aは、搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W2aとW3a及び搬送方向Xで隣り合うワークWの搬送情報W1bとW2bにそれぞれ含まれる現在位置間の距離、且つ、列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報W2aとW1b及び列方向Yで隣り合うワークWの搬送情報W3aとW2bにそれぞれ含まれる現在位置間の距離を順次計算する。判定部27bは、算出された現在位置間の距離(10cm、10cm、20cm、20cm)を順次受取り、距離が閾値(搬送方向X±12cm、列方向Y±22cm)から外れているか否かを判定するが、全ての現在位置間の距離(10cm、10cm、20cm、20cm)が閾値(搬送方向X±12cm、列方向Y±22cm)内であるため、判定部27bは、搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bに対応する全てのワークWを取出し可と判定する。決定部27は、搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bに対応するワークWの取出し可を搬送情報取得部25に順次送出する。搬送情報取得部25は、指定個数4個の搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bを記憶部24から取得できたため、搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bを制御部29へ送出する。
 制御部29は、搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bに含まれるワークWの現在位置(30cm,50cm、40cm,50cm、30cm,30cm、及び40cm,30cm)に基づき、ワーク取出し位置P’(35cm:40cm)を計算する。つまり元のワーク取出し位置P(25cm:40cm)は、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bにそれぞれ含まれる現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’(35cm:40cm)に修正される。即ち、元のワーク取出し領域Aは、取出し不可に決定されたワークWよりも上流にある指定個数4個のワークWの搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bにより、ワーク取出し領域A’に修正される。
 制御部29は、指定個数4個のワークWを取出すまで、搬送情報W2a、W3a、W1b、及びW2bにそれぞれ含まれるワークWの現在位置に基づき、ワーク取出し位置P’を計算し続ける。制御部29は、ワーク取出し位置P’が機械10の作業領域B(±25cm)内に入った場合、制御部29は、ワーク取出し位置P’へ移動する移動指令を機械10に送出し続け、指定個数4個のワークWを追跡する。機械10が指定個数4個のワークWへ到達したら、制御部29は、指定個数4個のワークWを取出す取出し指令を機械10に送出する。
 なお、搬送されるワーク収容器Tへ指定個数のワークWを一括で払出す実施例については実施例4-1、実施例4-2と同様であるため、説明を省略する。
 以上のように、第四実施形態の機械システム1によれば、ワークW又はワーク収容器Tが不良品であることにより搬送情報が削除された場合、或いはワークW又はワーク収容器Tの複数列からワークW又はワーク収容器Tが抜けた歯抜け状態でワークW又はワーク収容器Tが供給された場合であっても、機械10は、取出し不可又は払出し可に決定されたワークW又はワーク収容器Tよりも上流にある指定個数4個のワークWを取出す又はワーク収容器Tへ払出すため、指定個数4個のワークWを漏れなく取出す又はワーク収容器Tへ漏れなく払出すことができる。また、1個のワークW又はワーク収容器TにつきワークW又はワーク収容器Tの搬送情報を1個生成するため、機械10は、取出し不可又は払出し不可に決定されたワークW又はワーク収容器Tの直後にあるワークW又はワーク収容器Tから指定個数のワークWを一括で取出す又はワーク収容器Tへ一括で払出すことができる。つまり機械10は取出し可能なワークWを可能な限り取出し又は払出し可能なワーク収容器Tへ可能な限り払出すことができる。
 図15は第五実施形態の機械システム1の機能ブロック図である。以下では、第一実施形態又は第二実施形態の機械システム1とは異なる部分についてのみ説明し、第一実施形態又は第二実施形態の機械システム1と同じ構成及び同じ動作については説明を省略する。第五実施形態の機械システム1は、複数台の機械10と、複数台の制御装置20と、一台の上位コンピュータ装置60と、を備えるサーバ型システムである。機械システム1は、機械10の作業能力或いは機械10が取出し可能なワークWの種類又は機械10が払出し可能なワーク収容器Tの種類に基づき、搬送情報に含まれるワークW又はワーク収容器Tのステータスを機械10毎に更新する。また、機械システム1は、搬送情報に含まれるワークW又はワーク収容器Tのステータスに基づき、搬送されるワークWの取出し可否又は搬送されるワーク収容器Tへの払出し可否を機械10毎に決定し、取出し可否又は払出し可否に基づいて指定個数のワークWを機械10毎に一括で取出し又は一括で払出す。複数台の機械10は、指定個数のワークWをそれぞれ一括で取出す。複数台の制御装置20は、複数台の機械10のそれぞれを制御する。
 上位コンピュータ装置60は、搬送されるワークWの搬送情報又は搬送されるワーク収容器Tの搬送情報を管理する。上位コンピュータ装置60は、搬送されるワークWの搬送情報又は搬送されるワーク収容器Tの搬送情報を生成し、搬送装置移動量計測部40から取得した搬送装置30の移動量に基づき、又は視覚センサ50から取得した視覚情報に基づき、ワークWの現在位置、現在速度、現在姿勢、種類、ステータス等を更新する。
 上位コンピュータ装置60は、機械10の作業能力或いは機械10が取出し可能なワークWの種類又は機械10が払出し可能なワーク収容器Tの種類に基づき、搬送情報に含まれるワークW又はワーク収容器Tのステータスを機械10毎に更新する。上位コンピュータ装置60は、有線又は無線を介して、複数台の制御装置20、搬送装置移動量計測部40、視覚センサ50等に通信可能に接続する。
 上位コンピュータ装置60は、プロセッサ、メモリ、入出力部等を備えたコンピュータ装置(図示せず)である。プロセッサは、プログラムを実行する半導体集積回路、例えばCPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)等を含む。但し、他の実施形態において、プロセッサは、プログラム可能な半導体集積回路、例えばFPGA(field programmable gate array)等のPLD(programmable logic device)、又はプログラム不可能な半導体集積回路、例えばASIC等を含む。メモリは、種々のデータを記憶する半導体記憶装置、例えばRAM(random access memory)、ROM(read only memory)等を含む。他の実施形態において、メモリは、種々のデータを記憶する磁気記憶装置、例えばHDD等を含んでもよい。
 制御装置20は、ワークW又はワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、ワークWの取出し可否又はワーク収容器Tへの払出し可否を機械10毎に決定する。制御装置20は、ワークW又はワーク収容器Tの搬送情報に含まれるステータスが取出し可又は払出し可を示す場合には、ワークWを取出し可に決定し又はワーク収容器Tを払出し可に決定し、ワークWの搬送情報に含まれるステータスが取出し不可又は払出し不可を示す場合には、ワークWを取出し不可又はワーク収容器Tを払出し不可に決定する。
 また、制御装置20は、ワークW又はワーク収容器Tの搬送情報に含まれる現在位置間の距離が閾値内の場合には、ワークWを取出し可に決定し又はワーク収容器Tを払出し可に決定し、ワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離が閾値から外れている場合には、ワークWを取出し不可に決定し又はワーク収容器Tを払出し不可に決定する。
 制御装置20は、取出し不可に決定されたワークW又は払出し不可に決定されたワーク収容器Tよりも上流にあるワークW又はワーク収容器Tの搬送情報に基づき、指定個数のワークWを一括で取出す指令又は一括で払出す指令を機械10毎に生成し、機械10を制御する。機械10は、制御装置20からの指令に応じて指定個数のワークWを一括で取出し又は一括で払出す。制御装置20は、有線又は無線を介して、機械10、上位コンピュータ装置60等に通信可能に接続する。
 上位コンピュータ装置60は、搬送情報生成部21、搬送装置移動量取得部22、搬送情報更新部23、及び記憶部24を備えている。制御装置20は、搬送情報取得部25、指定個数設定部26、決定部27、閾値設定部28、及び制御部29を備えている。記憶部24以外の構成要素は、コンピュータプログラムの一部又は全部で構成される。他の実施形態において、上位コンピュータ装置60及び制御装置20内の全ての構成要素は、半導体集積回路の一部又は全部で構成されてもよい。
 例えば第一種の機械10の作業能力と第二種の機械10の作業能力に基づき、上位コンピュータ装置60は、特定のワークWの搬送情報に含まれるステータスを「第一種の機械10のみ取出し可」に更新し、異なるワークWの搬送情報に含まれるステータスを「第二種の機械10のみ取出し可」に更新することがある。また、複数種類のワークWが搬送され、第一種の機械10が取出し可能な種類AのワークWを取出し可能であり、第二種の機械10が種類BのワークWの取出し可能な場合、上位コンピュータ装置60は、種類AのワークWの搬送情報に含まれるステータスを「第一種の機械10のみ取出し可」に更新し、種類BのワークWの搬送情報に含まれるステータスを「第二種の機械10のみ取出し可」に更新することもある。また、複数台の機械10でワークWを取出す場合、ワークWの列からワークWが抜けた歯抜け状態でワークWが搬送されることもある。制御装置20は、ワークWの搬送情報に含まれるステータス、又は隣り合うワークWの搬送情報に含まれる現在位置間の距離に基づき、搬送されるワークWの取出し可否を決定し、取出し可否に基づいて指定個数のワークWを一括で取出す指令を機械10毎に生成する。
 以上のように、第五実施形態の機械システム1によれば、複数台の機械10の作業能力或いは機械10が取出し可能なワークWの種類又はワーク収容器Tの種類により、搬送情報に含まれるワークW又はワーク収容器Tのステータスが機械10毎に取出し不可を示し、また、複数台の機械10がワークWを取出すことにより、ワークW又はワーク収容器Tが歯抜け状態で搬送された場合であっても、制御装置20は、搬送情報に含まれるワークW又はワーク収容器Tのステータス又は現在位置に基づき、ワークWの取出し可否又はワーク収容器Tへの払出し可否を機械毎に決定するため、機械10は、指定個数のワークWを一括で取出す又は一括で払出すことができる。
 前述のコンピュータプログラムは、コンピュータ読取り可能な非一時的記録媒体、例えばCD-ROM等に記録して提供してもよいし、或いは有線又は無線を介してWAN(wide area network)又はLAN(local area network)上のサーバ装置から配信して提供してもよい。
 本明細書において種々の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に記載された範囲内において種々の変更を行えることを認識されたい。
 1 機械システム
 10 機械
 11 ロボット
 12 ハンド
 20 制御装置
 21 搬送情報生成部
 22 搬送装置移動量取得部
 23 搬送情報更新部
 24 記憶部
 25 搬送情報取得部
 26 指定個数設定部
 27 決定部
 27a 距離計算部
 27b 判定部
 28 閾値設定部
 29 制御部
 30 搬送装置
 40 搬送装置移動量計測部
 50 視覚センサ
 60 上位コンピュータ装置
 W ワーク
 T ワーク収容器
 W1~W12、W1a~W12a、W1b~W12b 搬送情報
 D 搬送間隔

Claims (15)

  1.  搬送されるワークの取出し可否又は搬送されるワーク収容器への払出し可否を決定する決定部と、
     前記取出し可否に基づいて指定個数の前記ワークを一括で取出す指令を生成して又は前記払出し可否に基づいて指定個数の前記ワークを一括で払出す指令を生成して機械を制御する制御部と、
     を備える、制御装置。
  2.  前記決定部は、前記ワークの搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、前記ワークの取出し可否を決定する、又は前記ワーク収容器の搬送情報に含まれるステータス又は現在位置に基づき、前記ワーク収容器への払出し可否を決定する、請求項1に記載の制御装置。
  3.  前記制御部は、取出し不可に決定された前記ワークよりも上流にあるワークの搬送情報に基づいて前記指定個数の前記ワークを一括で取出す指令を生成する、又は払出し不可に決定された前記ワーク収容器よりも上流にあるワーク収容器の搬送情報に基づいて前記指定個数の前記ワークを一括で払出す指令を生成する、請求項1又は2に記載の制御装置。
  4.  隣り合う前記ワーク又は前記ワーク収容器の搬送情報に含まれる現在位置間の距離の閾値を設定する閾値設定部をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5.  前記ワークを一括で取出す又は一括で払出す前記指定個数を設定する指定個数設定部をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6.  1個の前記ワーク又は1個の前記ワーク収容器につき、前記ワーク又は前記ワーク収容器の現在位置又はステータスを含む搬送情報を1個生成する搬送情報生成部をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7.  前記指定個数の前記ワーク又は前記指定個数の前記ワーク収容器につき、前記ワーク群又は前記ワーク収容器群の現在位置又はステータスを含む搬送情報を1個生成する搬送情報生成部をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  8.  前記ワーク又は前記ワーク群の現在位置又はステータスを含む搬送情報或いは前記ワーク収容器又は前記ワーク収容器群の現在位置又はステータスを含む搬送情報を前記ワーク又は前記ワーク収容器の搬送順に記憶する記憶部をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9.  前記ワーク又は前記ワーク収容器を搬送する搬送装置の移動量に基づき、前記ワーク又は前記ワーク群の現在位置を含む搬送情報或いは前記ワーク収容器又は前記ワーク収容器群の現在位置を含む搬送情報を更新する搬送情報更新部をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の制御装置。
  10.  前記機械の作業能力或いは前記機械が取出し可能な前記ワークの種類又は前記ワーク収容器の種類に基づき、前記ワーク又は前記ワーク群のステータスを含む搬送情報或いは前記ワーク収容器又は前記ワーク収容器群のステータスを含む搬送情報を更新する搬送情報更新部をさらに備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の制御装置。
  11.  前記決定部は、
      隣り合う前記ワーク又は前記ワーク群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離或いは隣り合う前記ワーク収容器又は前記ワーク収容器群の搬送情報に含まれる現在位置間の距離を計算する距離計算部と、
      計算された前記距離に基づき、前記ワークの取出し可否又は前記ワーク収容器への払出し可否を判定する判定部と、
     を備える、
     請求項1から10のいずれか一項に記載の制御装置。
  12.  前記決定部は、前記ワーク又は前記ワーク群の搬送情報或いは前記ワーク収容器又は前記ワーク収容器群の搬送情報に含まれるステータスに基づき、前記ワークの取出し可否又は前記ワーク収容器への払出し可否を判定する判定部を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の制御装置。
  13.  前記制御部は、1個の前記ワークを1個の前記ワーク収容器へ払出す指令を生成する、又は前記指定個数の前記ワークを1個の前記ワーク収容器へ払出す指令を生成する、請求項1から12のいずれか一項に記載の制御装置。
  14.  前記機械が伸縮可能なハンドを備え、前記制御部は、取出し可に決定された前記ワークの搬送情報に含まれる現在位置又は払出し可に決定された前記ワーク収容器の搬送情報に含まれる現在位置に基づき、前記ハンドを伸縮する指令を生成する、請求項1から13のいずれか一項に記載の制御装置。
  15.  複数の機械と、
     搬送されるワークの取出し可否又は搬送されるワーク収容器への払出し可否を前記機械毎に決定する決定部と、
     前記取出し可否又は前記払出し可否に基づいて指定個数の前記ワークを一括で取出す指令又は指定個数の前記ワークを一括で払出す指令を前記機械毎に生成して前記機械を制御する制御部と、
     を備える、機械システム。
PCT/JP2021/024366 2021-06-28 2021-06-28 制御装置及び機械システム WO2023275935A1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE112021007523.3T DE112021007523T5 (de) 2021-06-28 2021-06-28 Steuergerät und maschinensystem
CN202180099602.5A CN117546108A (zh) 2021-06-28 2021-06-28 控制装置以及机械系统
JP2023531152A JPWO2023275935A1 (ja) 2021-06-28 2021-06-28
PCT/JP2021/024366 WO2023275935A1 (ja) 2021-06-28 2021-06-28 制御装置及び機械システム
TW111120292A TW202302302A (zh) 2021-06-28 2022-05-31 控制裝置及機械系統

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/024366 WO2023275935A1 (ja) 2021-06-28 2021-06-28 制御装置及び機械システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2023275935A1 true WO2023275935A1 (ja) 2023-01-05

Family

ID=84691013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2021/024366 WO2023275935A1 (ja) 2021-06-28 2021-06-28 制御装置及び機械システム

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JPWO2023275935A1 (ja)
CN (1) CN117546108A (ja)
DE (1) DE112021007523T5 (ja)
TW (1) TW202302302A (ja)
WO (1) WO2023275935A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020505294A (ja) * 2017-01-31 2020-02-20 ファナック アメリカ コーポレイション 直線状トラッキング及び円形トラッキングのための傾斜境界及び円形境界
US20200156236A1 (en) * 2017-05-16 2020-05-21 Abb Schweiz Ag Method And Control System For Controlling Movement Sequences Of A Robot

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020505294A (ja) * 2017-01-31 2020-02-20 ファナック アメリカ コーポレイション 直線状トラッキング及び円形トラッキングのための傾斜境界及び円形境界
US20200156236A1 (en) * 2017-05-16 2020-05-21 Abb Schweiz Ag Method And Control System For Controlling Movement Sequences Of A Robot

Also Published As

Publication number Publication date
DE112021007523T5 (de) 2024-04-04
CN117546108A (zh) 2024-02-09
TW202302302A (zh) 2023-01-16
JPWO2023275935A1 (ja) 2023-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6852938B2 (ja) 調整機構を備えたロボットシステム及びロボットシステムを動作させる方法
JP7284220B2 (ja) 貯蔵システム
US10138060B1 (en) Modular, multi-function robotic positioning system
EP3261809B1 (en) Automated order fulfillment system and method
CN110431093B (zh) 分体机器人物品拣放系统
US11752621B2 (en) Article transport system having plurality of movable parts
JP2017141102A (ja) 物品搬送システム、搬送装置及び物品搬送方法
JP2018507151A (ja) 保管材料ハンドリングシステム
US20110170998A1 (en) Method and Apparatus for picking articles into order load supports in a completely automated and manless manner
WO2023275935A1 (ja) 制御装置及び機械システム
JP2019131403A (ja) 物品搬送システム、搬送装置及び物品搬送方法
TW201710044A (zh) 儲存系統
JP4026468B2 (ja) 物品取扱い設備
JP2021527608A (ja) 注文履行のシステムおよびその方法
WO2021049089A1 (ja) 管理システム及び管理システムの制御方法
CN105775726B (zh) 拾取和放置装置及其应用方法
WO2024018616A1 (ja) 搬送システムの制御方法、及び搬送システム
WO2022172887A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステム
JP7192184B1 (ja) 無人移送車による多層ピッキングシステム
JP3182582B2 (ja) ピッキングシステム
CN117566298A (zh) 物流系统、物流系统控制方法及存储介质
JP2507649B2 (ja) バレタイズ装置
TW202303479A (zh) 管理物流之機器人控制結構
PL227497B1 (pl) Sposób komisjonowania i urządzenie do komisjonowania

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 21948247

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2023531152

Country of ref document: JP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 112021007523

Country of ref document: DE