WO2023248873A1

WO2023248873A1 - 作業支援システム

Info

Publication number: WO2023248873A1
Application number: PCT/JP2023/021922
Authority: WO
Inventors: 貴石▲崎▼
Original assignee: 株式会社クボタ
Priority date: 2022-06-21
Filing date: 2023-06-13
Publication date: 2023-12-28

Abstract

作業機（１）の操作についての利便性を向上させることができる作業支援システムを提供する。　作業支援システムは、作業機（１）の設定作業を支援する作業支援システムであって、作業機（１）を操作するユーザを認証する認証部（４４）と、ユーザの情報とユーザの言語とユーザが設定した作業機（１）の設定情報とを対応付けた対応データを、予め記憶する記憶装置（４７ａ）と、認証部（４４）にて認証されたユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機（１）の設定情報を、記憶装置（４７ａ）から取得して設定する設定部（５５）と、を備える。

Description

作業支援システム

　本発明は、例えば、作業機の設定作業を支援する作業支援システムに関する。

　特許文献１には、作業装置が装着可能なトラクタと、管理サーバとを備える管理システムが記載されている。管理サーバは、トラクタの機番情報と当該トラクタの所有者と作業設定情報とを予め対応付けて記憶された情報テーブルを備えている。この管理システムでは、管理サーバが、トラクタの機番情報に基づいてトラクタの所有者を特定し、特定した所有者に対応する作業設定情報を、情報テーブルから選択して作業装置に直接に送信する。作業装置は、管理サーバから送信された作業設定情報を受信して設定する。

日本国公開特許公報「特開２０２０－１５４７８３号公報」

　特許文献１では、トラクタの所有者が当該トラクタを運転することを前提としているため、所有者以外のユーザがトラクタを運転する場合については考慮されていない。即ち、所有者以外のユーザに対応した作業設定情報を作業装置に設定することができない。このため、作業機の操作についての利便性が不十分であるという問題がある。

　そこで、本発明は上記問題点に鑑み、作業機の操作についての利便性を向上させることができる作業支援システムを提供することを目的とする。

　この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。

　本発明の一態様に係る作業支援システムは、作業機の設定作業を支援する作業支援システムであって、前記作業機を操作するユーザを認証する認証部と、前記ユーザの情報と前記ユーザの言語と前記ユーザが設定した前記作業機の設定情報とを対応付けた対応データを、予め記憶する記憶装置と、前記認証部にて認証されたユーザの情報に対応する前記ユーザの言語及び前記作業機の設定情報を、前記記憶装置から取得して設定する設定部と、を備える。

　前記作業支援システムは、前記作業機とサーバとを備え、前記作業機は、前記認証部と、前記認証部にて認証されたユーザの情報を前記サーバに送信する第１通信装置と、前記設定部と、を備え、前記サーバは、前記記憶装置と、第２通信装置と、前記第１通信装置から受信した前記ユーザの情報に対応する前記ユーザの言語及び前記作業機の設定情報を、前記対応データに基づいて特定して前記第２通信装置によって送信させる制御装置と、を備え、前記作業機の前記設定部は、前記第１通信装置にて受信された前記ユーザの言語及び前記作業機の設定情報を設定してもよい。

　前記作業機の設定情報を要求する要求部と、前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語を取得する取得部と、前記要求部が要求して得られた前記作業機の設定情報と前記取得部にて取得された前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語とを対応付けたデータを、前記対応データとして送信する第３通信装置と、を有する携帯端末を備えてもよい。

　前記携帯端末は、表示装置を備え、前記要求部は、前記作業機の設定情報を要求する第１要求信号を、前記第３通信装置から前記作業機に送信させ、前記表示装置は、前記第３通信装置が前記作業機の設定情報を受信すると、当該受信した前記作業機の設定情報を表示してもよい。

　前記取得部は、前記携帯端末に入力された前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語、又は、当該携帯端末に予め記憶された前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語を取得し、前記表示装置は、前記第３通信装置が受信した前記作業機の設定情報と、前記取得部が取得した前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語とを対応付けた前記対応データを表示してもよい。

　前記作業機は、ユーザが当該作業機に乗ると当該ユーザの生体情報を取得する生体情報取得装置を備え、前記認証部は、前記生体情報取得装置にて取得された生体情報に基づいて前記ユーザを認証してもよい。

　前記生体情報取得装置は、前記作業機を操作するユーザの顔を撮像する撮像装置、前記作業機を操作するユーザの発声音が入力される音声入力装置、又は、前記作業機を操作するユーザの指紋を取得する指紋取得装置を含むとしてもよい。

　前記作業機は、盗難防止に関する情報が入力される情報入力部と、前記情報入力部に入力された入力情報が、予め定められた盗難防止用の登録情報と一致するか否かを判定し、前記入力情報が前記登録情報に一致する場合に、正規ユーザであると判定し、前記入力情報が前記登録情報と不一致である場合に、正規ユーザでないと判定するユーザ判定部と、を備え、前記第１通信装置は、前記ユーザ判定部にて正規ユーザであると判定された場合、前記認証部にて認証されたユーザの情報を前記サーバに送信し、前記ユーザ判定部にて正規ユーザでないと判定された場合、前記認証部にて認証されたユーザの情報を前記サーバに送信しないとしてもよい。

　前記作業機は、走行装置を有する車体と、前記車体に設けられ、作業装置が連結される連結部と、を備え、前記第１通信装置は、前記作業装置による作業中において、前記認証部にて認証されたユーザ以外の他のユーザが当該作業機に乗ることにより、当該認証部にて前記他のユーザの認証がされたとしても、当該認証部にて認証された前記他のユーザの情報を前記サーバに送信しないとしてもよい。

　前記作業装置による作業中とは、前記作業装置が作業位置に位置して対地作業をしている状態、及び、前記車体が走行予定ラインに沿って自動操舵されている状態の少なくとも一方を含む状態であってもよい。

　前記記憶装置は、圃場マップが示す圃場と当該圃場の管理者と当該管理者の言語と当該管理者が設定した前記作業機の設定情報とを対応付けた圃場管理データを、前記対応データとして記憶し、前記作業機は、走行装置を有する車体と、前記車体の位置を示す測位情報を取得する測位装置と、を備え、前記第１通信装置は、前記ユーザの情報と共に前記測位情報を前記サーバに送信し、前記制御装置は、前記第２通信装置が受信した前記測位情報に一致する圃場を前記対応データに基づいて特定し、特定した圃場の管理者を特定し、特定した管理者と、前記第２通信装置が受信した前記ユーザの情報が示すユーザとが一致する場合に、前記特定した管理者の言語及び前記作業機の設定情報を、前記第２通信装置から前記作業機に送信させ、前記特定した管理者と、前記第２通信装置が受信した前記ユーザの情報が示すユーザとが不一致である場合に、受信した前記ユーザの情報に対応するユーザの言語及び前記作業機の設定情報を、前記第２通信装置から前記作業機に送信させないとしてもよい。

　前記第１通信装置は、予め定められた期間が経過する毎に、前記測位情報を前記サーバに送信し、前記制御装置は、前記測位情報が示す前記車体の位置が、前記圃場マップが示す第１圃場の位置又は圃場でない位置から第２圃場内に位置すると、当該作業機を操作するユーザの情報を要求する第２要求信号を前記第２通信装置から送信させ、前記第２要求信号に応じて前記作業機から送信された前記ユーザの情報が前記第２圃場の前記管理者と一致するか否かを判定し、前記管理者と一致しない場合に、警告信号を前記第２通信装置から送信させ、前記管理者と一致する場合に、前記第２圃場に対応付けられた前記管理者の言語及び前記作業機の設定情報を前記第２通信装置から送信させてもよい。

　本発明によれば、作業機の操作についての利便性を向上させることができる。

第１実施形態における作業支援システムを示す図である。変速装置の構成図である。昇降装置の斜視図である。圃場の走行予定ラインの一例を示す図である。作業設定画面の一例を示す図である。作業機の記憶装置に記憶したユーザ毎の設定情報を示す図である。第１実施形態のサーバに登録された登録情報の一例を示す図である。第２実施形態のサーバに登録された登録情報の一例を示す図である。第１実施形態の作業支援システムにおける処理の流れを示す図である。携帯端末の表示画面の一例を示す図である。第１実施形態の作業支援システムの作業機における処理を示すフローチャートである。第１実施形態の作業支援システムのサーバにおける処理を示すフローチャートである。変形例における作業支援システムを示す図である。変形例の作業支援システムの作業機における処理を示すフローチャートである。第２実施形態の作業支援システムの作業機における処理を示すフローチャートである。第２実施形態の作業支援システムのサーバにおける処理を示すフローチャートである。第３実施形態の作業支援システムのサーバにおける処理を示すフローチャートである。作業機（トラクタ）の側面図である。

　以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。

［第１実施形態］
　図１は、第１実施形態における作業支援システムを示す図である。第１実施形態における作業支援システムは、作業機１とサーバ４７と携帯端末４８とを備え、作業機１の設定作業を支援する。作業機１は、トラクタ、コンバイン、田植機等の農業機械、ローダ、バックホーなどの建設機械等である。

　以下、トラクタを例に挙げて作業機１について説明する。なお、上述したように、作業機１はトラクタに限定されないため、コンバイン、田植機等の農業機械、ローダ、バックホーなどの建設機械と共通する構成は置き換えが可能である。即ち、トラクタの説明を他の農業機械、建設機械に読み替えればよい。

　図１５は、作業機１（トラクタ）の側面図である。図１５に示すように、作業機１（トラクタ）は、走行装置７を有する機体３と、原動機４と、変速装置５とを備えている。走行装置７は、前輪７Ｆ及び後輪７Ｒを有する装置である。前輪７Ｆは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪７Ｒも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。原動機４は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関、電動モータ等である。この実施形態では、原動機４は、ディーゼルエンジンである。

　変速装置５は、変速によって走行装置７の推進力を切換可能であると共に、走行装置７の前進、後進の切換が可能である。機体３にはキャビン９が設けられている。キャビン９内には運転席１０が設けられている。

　また、機体３の後部には、連結部８Ａが設けられている。連結部８Ａには、作業装置２が着脱可能である。この実施形態では、連結部８Ａは、装着された作業装置２を昇降する昇降装置８である。作業装置２は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。

　図２は、変速装置５の構成図である。図２に示すように、変速装置５は、主軸（推進軸）５ａと、シャトル部５ｂと、主変速部５ｃと、副変速部５ｄと、ＰＴＯ（Power take-off）動力伝達部５ｅと、前変速部５ｆと、を備えている。推進軸５ａは、変速装置５のハウジングケースに回転自在に支持され、当該推進軸５ａには、原動機４のクランク軸からの動力が伝達される。

　シャトル部５ｂは、シャトル軸５ｂ１と、前後進切換部５ｂ２とを有している。シャトル軸５ｂ１には、推進軸５ａからの動力が伝達される。前後進切換部５ｂ２は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によってシャトル軸５ｂ１の回転方向、即ち、作業機１の前進及び後進を切り換える。

　主変速部５ｃは、入力された動力を無段に変更する無段変速機構である。無段変速機構は、油圧ポンプ５ｃ１と、油圧モータ５ｃ２と、遊星歯車機構５ｃ３とを有している。油圧ポンプ５ｃ１は、シャトル部５ｂの出力軸５ｂ３からの動力により回転する。油圧ポンプ５ｃ１は、例えば、斜板１２を有する可変容量ポンプであって、斜板１２の角度（斜板角）を変更することにより、当該油圧ポンプ５ｃ１から吐出する作動油の流量を変更することができる。油圧モータ５ｃ２は、配管等の油路回路を介して油圧ポンプ５ｃ１から吐出された作動油によって回転するモータである。油圧ポンプ５ｃ１の斜板角を変更したり、油圧ポンプ５ｃ１へ入力する動力を変更したりすることによって、油圧モータ５ｃ２の回転数を変更することができる。

　遊星歯車機構５ｃ３は、複数のギア（歯車）と、入力軸及び出力軸等の動力伝達軸とで構成された機構であって、油圧ポンプ５ｃ１の動力が入力される入力軸１３と、油圧モータ５ｃ２の動力が入力される入力軸１４と、動力を出力する出力軸１５とを含んでいる。遊星歯車機構５ｃ３は、油圧ポンプ５ｃ１の動力と、油圧モータ５ｃ２の動力とを合成して合成した動力を出力軸１５に伝達する。

　したがって、主変速部５ｃによれば、油圧ポンプ５ｃ１の斜板１２の斜板角、原動機４の回転数等を変更することによって、副変速部５ｄに出力する動力を変更することができる。なお、主変速部５ｃは、無段変速機構で構成しているが、ギアによって変速を行う有段変速機構であってもよい。

　副変速部５ｄは、動力を変速する有段の複数のギア（歯車）を有する変速機構であって、複数のギアの接続（噛合）を適宜変更することによって、遊星歯車機構５ｃ３の出力軸１５から当該副変速部５ｄに入力された動力を変更して出力する（変速する）。副変速部５ｄは、入力軸５ｄ１と、第１変速クラッチ５ｄ２と、第２変速クラッチ５ｄ３と、出力軸５ｄ４とを含んでいる。入力軸５ｄ１は、遊星歯車機構５ｃ３の出力軸１５の動力が入力される軸であり、入力された動力を、ギア等を介して第１変速クラッチ５ｄ２及び第２変速クラッチ５ｄ３に入力する。第１変速クラッチ５ｄ２及び第２変速クラッチ５ｄ３のそれぞれの接合及び切断を切り換えることにより、入力された動力は変更され、出力軸５ｄ４に出力される。出力軸５ｄ４に出力された動力は、後輪デフ装置２０Ｒに伝達される。後輪デフ装置２０Ｒは、後輪７Ｒが取り付けられた後車軸２１Ｒを回転自在に支持している。

　ＰＴＯ動力伝達部５ｅは、ＰＴＯクラッチ５ｅ１と、ＰＴＯ推進軸５ｅ２と、ＰＴＯ変速部５ｅ３とを有している。ＰＴＯクラッチ５ｅ１は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によって、推進軸５ａの動力をＰＴＯ推進軸５ｅ２に伝達する状態（接続状態）と、推進軸５ａの動力をＰＴＯ推進軸５ｅ２に伝達しない状態（切断状態）とに切り換わる。ＰＴＯ変速部５ｅ３は、変速クラッチと複数のギア等を含んでいて、ＰＴＯ推進軸５ｅ２からＰＴＯ変速部５ｅ３へ入力された動力（回転数）を変更して出力する。ＰＴＯ変速部５ｅ３の動力は、ギア等を介してＰＴＯ軸１６に伝達される。

　前変速部５ｆは、第１前変速クラッチ５ｆ１と、第２前変速クラッチ５ｆ２とを有している。第１前変速クラッチ５ｆ１及び第２前変速クラッチ５ｆ２は、副変速部５ｄからの動力が伝達可能であって、例えば、出力軸５ｄ４の動力が、ギア及び伝動軸を介して伝達される。第１前変速クラッチ５ｆ１及び第２前変速クラッチ５ｆ２からの動力は、前伝動軸２２を介して前車軸２１Ｆに伝達可能である。具体的には、前伝動軸２２は、前輪デフ装置２０Ｆに接続され、前輪デフ装置２０Ｆは、前輪７Ｆが取り付けられた前車軸２１Ｆを回転自在に支持している。

　第１前変速クラッチ５ｆ１及び第２前変速クラッチ５ｆ２は、油圧クラッチ等で構成されている。第１前変速クラッチ５ｆ１には油路が接続され、当該油路には油圧ポンプから吐出した作動油が供給される制御弁２３に接続されている。第１前変速クラッチ５ｆ１は、制御弁２３の開度によって接続状態と切断状態とに切り換わる。第２前変速クラッチ５ｆ２には油路が接続され、当該油路には制御弁２４に接続されている。第２前変速クラッチ５ｆ２は、制御弁２４の開度によって接続状態と切断状態とに切り換わる。制御弁２３及び制御弁２４は、例えば、電磁弁付き二位置切換弁であって、電磁弁のソレノイドを励磁又は消磁することにより、接続状態又は切断状態に切り換わる。

　第１前変速クラッチ５ｆ１が切断状態で且つ第２前変速クラッチ５ｆ２が接続状態である場合、第２前変速クラッチ５ｆ２を通じて副変速部５ｄの動力が前輪７Ｆに伝達される。これにより、前輪及び後輪が動力によって駆動する四輪駆動（４ＷＤ）で且つ前輪と後輪との回転速度が略同じとなる（４ＷＤ等速状態）。一方、第１前変速クラッチ５ｆ１が接続状態で且つ第２前変速クラッチ５ｆ２が切断状態である場合、四輪駆動になり且つ前輪の回転速度が後輪の回転速度に比べて速くなる（４ＷＤ倍速状態）。また、第１前変速クラッチ５ｆ１及び第２前変速クラッチ５ｆ２が接続状態である場合、副変速部５ｄの動力が前輪７Ｆに伝達されないため、後輪が動力によって駆動する二輪駆動（２ＷＤ）となる。

　図３Ａは、昇降装置８の斜視図である。図３Ａに示すように、昇降装置８（連結部８Ａ）は、リフトアーム８ａ、ロアリンク８ｂ、トップリンク８ｃ、リフトロッド８ｄ、リフトシリンダ８ｅを有している。リフトアーム８ａの前端部は、変速装置５を収容するケース（ミッションケース）の後上部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。リフトアーム８ａは、リフトシリンダ８ｅの駆動によって揺動（昇降）する。リフトシリンダ８ｅは、油圧シリンダから構成されている。リフトシリンダ８ｅは、制御弁３４を介して油圧ポンプと接続されている。制御弁３４は、電磁弁等であって、リフトシリンダ８ｅを伸縮させる。

　ロアリンク８ｂの前端部は、変速装置５の後下部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。トップリンク８ｃの前端部は、ロアリンク８ｂよりも上方において、変速装置５の後部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。リフトロッド８ｄは、リフトアーム８ａとロアリンク８ｂとを連結している。ロアリンク８ｂの後部及びトップリンク８ｃの後部には、作業装置２が連結される。リフトシリンダ８ｅが駆動（伸縮）すると、リフトアーム８ａが昇降するとともに、リフトロッド８ｄを介してリフトアーム８ａと連結されたロアリンク８ｂが昇降する。これにより、作業装置２がロアリンク８ｂの前部を支点として、上方又は下方に揺動（昇降）する。

　昇降装置８には、姿勢変更装置２５が設けられている。姿勢変更装置２５は、機体３に装着された作業装置２の姿勢を変更する装置である。姿勢変更装置２５は、油圧シリンダから構成された変更シリンダ２５ａと、制御弁２５ｂとを有している。変更シリンダ２５ａは、制御弁２５ｂを介して油圧ポンプと接続されている。制御弁２５ｂは、電磁弁等であって、変更シリンダ２５ａを伸縮させる。変更シリンダ２５ａは、リフトアーム８ａとロアリンク８ｂとを連結している。

　図１に示すように、作業機１は、複数の油圧制御弁２７を有している。複数の油圧制御弁２７は、油圧ポンプ２８から作動油が供給される油圧切換弁である。複数の油圧制御弁２７は、出力ポートを有しており、任意の出力ポートに油圧ホース等が接続可能である。油圧制御弁２７の任意の出力ポートに接続した油圧ホースを、作業装置２の油圧アタッチメントに接続することにより、作業装置２に装着された様々な油圧アタッチメントを作動させることができる。

　操舵装置１１は、ハンドル（ステアリングホイール）１１ａと、ハンドル１１ａの回転に伴って回転する回転軸（操舵軸）１１ｂと、ハンドル１１ａの操舵を補助する補助機構（パワーステアリング機構）１１ｃと、を有している。補助機構１１ｃは、制御弁３５と、ステアリングシリンダ３２とを含んでいる。制御弁３５は、例えば、スプール等の移動によって切り換え可能な３位置切換弁である。また、制御弁３５は、操舵軸１１ｂの操舵によっても切換可能である。ステアリングシリンダ３２は、前輪７Ｆの向きを変えるアーム（ナックルアーム）３６に接続されている。したがって、ハンドル１１ａを操作すれば、当該ハンドル１１ａに応じて制御弁３５の切換位置及び開度が切り換わり、当該制御弁３５の切換位置及び開度に応じてステアリングシリンダ３２が左又は右に伸縮することによって、前輪７Ｆの操舵方向を変更することができる。なお、上述した操舵装置１１は一例であり、上述した構成に限定されない。

　図１に示すように、作業機１は、複数の検出装置４１を備えている。複数の検出装置４１は、作業機１の状態を検出する装置であり、例えば、水温を検出する水温センサ４１ａ、燃料の残量を検出する燃料センサ４１ｂ、原動機４の回転数を検出する原動機回転センサ（回転センサ）４１ｃ、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルペダルセンサ４１ｄ、操舵装置１１の操舵角を検出する操舵角センサ４１ｅ、リフトアーム８ａの角度を検出する角度センサ４１ｆ、機体３の幅方向（右方向又は左方向）の傾きを検出する傾き検出センサ４１ｇ、機体３の車速（速度）を検出する速度センサ４１ｈ、ＰＴＯ軸の回転数を検出するＰＴＯ回転センサ（回転センサ）４１ｉ、バッテリー等の蓄電池の電圧を検出するバッテリセンサ４１ｊ、測位衛星等の信号に基づいて機体３の位置を検出する測位センサ（測位装置）４１ｋ等である。

　測位装置４１ｋは、Ｄ－ＧＰＳ、ＧＰＳ、ＧＬＯＮＡＳＳ、北斗、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システム（測位衛星）により、自己の位置（緯度、経度を含む測位情報）を検出可能である。即ち、測位装置４１ｋは、測位衛星から送信された衛星信号（測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等）を受信し、衛星信号に基づいて、作業機１の位置（例えば、緯度、経度）、即ち、車体位置を検出する。測位装置４１ｋは、受信装置と、慣性計測装置（ＩＭＵ：Inertial Measurement Unit）とを有している。受信装置は、アンテナ等を有していて測位衛星から送信された衛星信号を受信する装置であり、慣性計測装置とは別に機体３に取付けられている。この実施形態では、受信装置は、機体３に取付けられている。なお、受信装置の取付箇所は、実施形態に限定されない。

　慣性計測装置は、加速度を検出する加速度センサ、角速度を検出するジャイロセンサ等を有している。機体３、例えば、運転席１０の下方に設けられ、慣性計測装置によって、機体３のロール角、ピッチ角、ヨー角等を検出することができる。

　なお、速度センサ４１ｈは、例えば、前車軸２１Ｆの回転数、後車軸２１Ｒの回転数、前輪７Ｆの回転数、後輪７Ｒの回転数等を車速に変換することにより車速を検出する。また、速度センサ４１ｈは、前車軸２１Ｆ、後車軸２１Ｒ、前輪７Ｆ及び後輪７Ｒのいずれかの回転方向も検出することができ、作業機１（機体３）が前進しているか、後進しているかも検出することができる。上述した検出装置４１は一例であり、上述したセンサに限定されない。

　また、作業機１は、複数の操作部材（操作装置）４２を備えている。複数の操作部材４２は、機体３の前進又は後進を切り換えるシャトルレバー４２ａ、原動機４の始動等を行うイグニッションスイッチ４２ｂ、ＰＴＯ軸の回転数を設定するＰＴＯ変速レバー４２ｃ、自動変速及び手動変速のいずれかを切り換える変速切換スイッチ４２ｄ、変速装置５の変速段（変速レベル）を手動で切り換える変速レバー４２ｅ、車速を増減させるアクセル４２ｆ、昇降装置８の昇降を操作する昇降スイッチ４２ｇ、昇降装置８の上限を設定する高さ設定ダイヤル４２ｈ、車速を設定する車速レバー４２ｉ、油圧操作具４２ｊ、原動機回転数の上限を設定する回転設定具４２ｋ等である。

　変速切換スイッチ４２ｄ、高さ設定ダイヤル４２ｈ、回転設定具４２ｋなどの設定具は、運転席１０の側方に設けたコンソールボックスに設けられている。設定具（変速切換スイッチ４２ｄ、高さ設定ダイヤル４２ｈ、回転設定具４２ｋ）を運転者が操作することによって、機体３の動作を設定することができる。なお、上述した操作部材４２は一例であり、上述したものに限定されない。

　図１に示すように、作業機１は、制御装置５０を有している。制御装置５０は、作業機１を統括制御する装置である。制御装置５０は、ＣＰＵ、電気電子回路等であり、記憶装置５４に組み込まれた制御プログラム等から構成されている。

　作業機１は、複数の機体制御装置４０を有している。機体制御装置４０は、作業機１（機体３）の様々な制御を行う装置であり、ＣＰＵ、電気電子回路等である。機体制御装置４０は、様々な情報、例えば、制御プログラム、識別情報等を記憶する記憶装置４３を有している。記憶装置４３は、不揮発性のメモリ等から構成されている。即ち、複数の機体制御装置４０は、記憶装置４３を備えた電装品である。

　複数の機体制御装置４０は、変速制御装置４０Ａと、エンジン制御装置４０Ｂと、ＰＴＯ制御装置４０Ｃと、昇降制御装置４０Ｄと、自動操舵制御装置４０Ｅと、姿勢制御装置４０Ｆと、補助油圧制御装置４０Ｇとを含んでいる。なお、機体制御装置４０は、変速制御装置４０Ａ、エンジン制御装置４０Ｂ、ＰＴＯ制御装置４０Ｃ、昇降制御装置４０Ｄ、自動操舵制御装置４０Ｅ、姿勢制御装置４０Ｆ、補助油圧制御装置４０Ｇの全てを含んでいる必要はなく、作業機１の仕様に応じて設けられればよい。

　また、変速制御装置４０Ａ、エンジン制御装置４０Ｂ、ＰＴＯ制御装置４０Ｃ、昇降制御装置４０Ｄ、自動操舵制御装置４０Ｅ、姿勢制御装置４０Ｆ及び補助油圧制御装置４０Ｇは、統合した制御装置５０に設けられていてもよい。

　変速制御装置４０Ａは、変速制御を行う。変速制御では、自動変速機能が有効である場合、作業機１の状態に応じて主変速部５ｃ及び副変速部５ｄのいずれかを自動的に切り換え、変速装置５の変速段（変速レベル）を予め定められた変速段（変速レベル）に自動的に変更する。変速制御では、変速切換スイッチ４２ｄを手動変速に切り換えた場合、変速レバー４２ｅで設定された変速段（変速レベル）に応じて主変速部５ｃ及び副変速部５ｄのいずれかを自動的に切り換え、変速装置５の変速段を変更する。

　変速制御装置４０Ａは、走行装置７の走行駆動状態（走行装置７の動作）における制御（走行切換制御）を行う。走行切換制御では、シャトルレバー４２ａが前進に操作された場合、シャトル部５ｂの前後進切換部５ｂ２を前進に切り換えることで、機体３を前進させる。また、進行切換制御は、シャトルレバー４２ａが後進に操作された場合、シャトル部５ｂの前後進切換部５ｂ２を後進に切り換えることで、機体３を後進させる。

　走行切換制御では、４ＷＤである場合、第１前変速クラッチ５ｆ１を切断状態且つ第２前変速クラッチ５ｆ２を接続状態にする。走行切換制御では、４ＷＤ倍速である場合、第１前変速クラッチ５ｆ１を接続状態且つ第２前変速クラッチ５ｆ２を切断状態にする。走行切換制御では、２ＷＤである場合、第１前変速クラッチ５ｆ１及び第２前変速クラッチ５ｆ２を接続状態にする。

　エンジン制御装置４０Ｂは、エンジン制御を行う。エンジン制御では、イグニッションスイッチ４２ｂがＯＮに操作された場合、所定の処理を経て原動機４の始動を行い、イグニッションスイッチ４２ｂがＯＦＦに操作された場合、原動機４の駆動を停止させる。エンジン制御では、アクセル４２ｆが操作された場合、当該アクセル４２ｆの操作量に応じて原動機４の回転数（原動機回転数という）を変更することで、機体３の車速（速度）を変更する。

　ＰＴＯ制御装置４０Ｃは、ＰＴＯ制御を行う。ＰＴＯ制御では、ＰＴＯ変速レバー４２ｃが操作された場合、変速装置５に内蔵されたＰＴＯ変速ギアを切り換えることでＰＴＯ軸の回転数（ＰＴＯ回転数という）を変更する。

　昇降制御装置４０Ｄは、昇降制御を行う。昇降制御では、手動昇降機能が有効である場合、昇降スイッチ４２ｇが上昇させる方向（上昇側）に操作された場合、制御弁３４を制御することでリフトシリンダ８ｅを伸長させ、リフトアーム８ａの後端部（作業装置２側の端部）を上昇させる。昇降制御では、手動昇降機能が有効である場合、昇降スイッチ４２ｇが下降させる方向（下降側）に操作された場合、制御弁３４を制御することでリフトシリンダ８ｅを収縮させ、リフトアーム８ａの後端部（作業装置２側の端部）を下降させる。昇降装置８によって作業装置２を上昇させている場合に、当該作業装置２の位置、即ち、リフトアーム８ａの角度が高さ設定ダイヤル４２ｈで設定された上限（高さ上限値）に達すると、昇降装置８における上昇動作を停止する。

　昇降制御では、バックアップ機能が有効である場合、機体３が後進した場合に自動的に制御弁３４を制御することでリフトシリンダ８ｅを伸長させ、リフトアーム８ａの後端部（作業装置２側の端部）を上昇させる。昇降制御では、オートアップ機能が有効である場合、操舵装置１１の操舵角が所定以上になると、自動的に制御弁３４を制御することでリフトシリンダ８ｅを伸長させ、リフトアーム８ａの後端部（作業装置２側の端部）を上昇させる。

　自動操舵制御装置４０Ｅは、自動操舵制御を行う。自動操舵制御では、オートステア機能（自動操舵機能）が有効である場合、予め定められた走行予定ラインＬ１（図３Ｂ参照）に測位装置４１ｋで検出された位置（車体位置）が一致するように、制御弁３５を制御することで操舵装置１１の操舵角を自動的に制御する。図３Ｂは、圃場Ｈ１の走行予定ラインＬ１の一例を示す図である。圃場Ｈ１には、作業装置２で作業を行う作業エリアＡ１が設定されている。例えば、走行予定ラインＬ１は、作業エリアＡ１において設定された複数本の平行な直進部Ｌ１ａと、隣接する直進部Ｌ１ａの端部同士を結ぶ複数の旋回部Ｌ１ｂとからなる。複数の旋回部Ｌ１ｂは、圃場Ｈ１内で且つ作業エリアＡ１の外側エリアである枕地エリアＡ２に設定されている。自動操舵制御装置４０Ｅは、少なくとも直進部Ｌ１ａにおいて自動操舵制御を行う。また、自動操舵制御装置４０Ｅは、旋回部Ｌ１ｂにおいても自動操舵制御を行ってもよい。

　姿勢制御装置４０Ｆは、姿勢制御を行う。姿勢制御では、位置機能（固定機能）である場合、制御弁２５ｂに制御信号を出力することで、変更シリンダ２５ａの長さを予め定められた長さに固定する。即ち、姿勢変更装置２５で設定される作業装置２の幅方向の角度（水平に対するロアリンク８ｂ、８ｂを結ぶ直線の角度）を固定する。姿勢制御では、水平機能である場合、制御弁２５ｂに制御信号を出力することで、変更シリンダ２５ａを伸縮させ、姿勢変更装置２５で設定される作業装置２を水平に維持する。姿勢制御では、傾斜機能である場合、制御弁２５ｂに制御信号を出力することで、変更シリンダ２５ａを伸縮させ、姿勢変更装置２５で設定される作業装置２を圃場（地面）に平行に維持する。

　補助油圧制御装置４０Ｇは、複数の油圧制御弁２７のうち、油圧ホース等が接続された補助弁（作動制御弁）２７を制御する。例えば、補助油圧制御装置４０Ｇは、揺動自在なレバー等の油圧操作具４２ｊが操作された場合に所定の油圧制御弁２７から出力される作動油の流れを切り換える制御を行う。例えば、油圧操作具４２ｊが左方向に操作されると、補助油圧制御装置４０Ｇは、所定の油圧制御弁２７のソレノイドを励磁して、所定の油圧制御弁２７のスプールを移動させることで作動油の流れる方向を一方向にする。また、油圧操作具４２ｊが右方向に操作されると、補助油圧制御装置４０Ｇは、所定の油圧制御弁２７のソレノイドを励磁して、所定の油圧制御弁２７のスプールを移動させることで作動油の流れる方向を他方向にする。これにより、油圧制御弁２７によって、作業装置２の油圧アタッチメントを操作することができる。

　作業機１は、第１通信装置４６を備えている。第１通信装置４６は、サーバ４７又は携帯端末４８に対して直接通信及び間接通信のいずれかを行う通信装置（通信モジュール）であって、例えば、通信規格であるＩＥＥＥ８０２．１１シリーズのＷｉ-Ｆｉ（Wireless Fidelity、登録商標）、ＢＬＥ（Bluetooth(登録商標） Low Energy）、ＬＰＷＡ(Low Power, Wide Area)、ＬＰＷＡＮ(Low-Power Wide-Area Network)等により無線通信を行うことができる。また、第１通信装置４６は、携帯電話通信網又はデータ通信網などにより無線通信を行う通信装置（通信モジュール）であってもよい。

　作業機１は、表示装置４５を備えている。表示装置４５は、作業機１に関する様々な情報を表示する装置である。表示装置４５は、運転席１０の周囲に設置されて、運転者が表示された内容を確認することができる。表示装置４５は、運転情報を表示するメータパネル装置、様々な作業機に関する設定等を行う補助パネル装置（例えばタッチパネル）等である。

　作業機１は、記憶装置５４を備えている。記憶装置５４は、ＨＤＤ(Hard Disk Drive)、ＳＳＤ（Solid State Drive）などの不揮発性のメモリである。記憶装置５４は、作業機１に関する様々な情報を記憶する装置である。例えば、記憶装置５４は、予め定められたユーザ毎に割り当てられた作業機１の設定情報ＳＴを記憶している。後述する図５に示すように、記憶装置５４は、ユーザＵ１の作業機１の設定情報ＳＴ１、ユーザＵ２の作業機１の設定情報ＳＴ２、ユーザＵ３の作業機１の設定情報ＳＴ３をそれぞれ記憶している。

　作業機１（機体３）は、車載ネットワークＮ１を有している。車載ネットワークＮ１は、CAN (Controller Area Network)、LIN (Local Interconnect Network)、MOST (Media Oriented System Transport)、FlexRay、ISO11783(ISOBUS)等のネットワークである。車載ネットワークＮ１には、様々な電装品等で構築されていて、複数の機体制御装置４０、複数の検出装置４１、表示装置４５、第１通信装置４６及び記憶装置５４などが接続されている。

　図４は、作業設定画面Ｍ９の一例を示す図である。

　さて、図４に示すように、表示装置４５は、例えば、運転者などによって所定のタッチ操作が行われると、作業設定画面Ｍ９を表示する。作業設定画面Ｍ９は、予め定められたユーザ毎に割り当てられた作業機１の設定情報ＳＴを表示することができる画面である。図４では、作業設定画面Ｍ９において、ユーザＵ１の作業機１の設定情報ＳＴ１が選択され、この設定情報ＳＴ１についての複数の設定項目Ｗ１～Ｗ８及び各内容が表示されている。

　まず、作業設定画面Ｍ９におけるユーザ毎の作業機１の設定情報ＳＴについて説明する。作業設定画面Ｍ９で示されたユーザ毎の作業機１の設定情報ＳＴは複数の設定項目を含む。この複数の設定項目には、例えば、作業装置２によって作業を行うのに必要な項目であって、前進時における昇降装置８の動作設定を示す「昇降設定項目Ｗ１」、姿勢変更装置２５の動作設定を示す「姿勢設定項目Ｗ２」、機体３の走行における動作設定を示す「走行設定項目Ｗ３」、原動機回転数の上限値を示す「回転上限設定項目Ｗ４」、旋回時等の前輪７Ｆの回転速度の増加の有無を示す「倍速設定項目Ｗ５」、第２自動上昇動作の動作設定を示す「オートアップ項目Ｗ６」、第１自動上昇動作の動作設定を示す「バックアップ項目Ｗ７」、変速装置５の自動変速の動作設定を示す「自動変速設定項目Ｗ８」と、が含まれている。作業設定画面Ｍ９に表示する設定項目は、作業装置２によって作業を行う項目、機体３の走行に関する項目などの作業機１の作業に関する項目であればよく、上述した項目に限定されない。作業設定画面Ｍ９において、少なくとも昇降設定項目Ｗ１、姿勢設定項目Ｗ２、走行設定項目Ｗ３、回転上限設定項目Ｗ４、倍速設定項目Ｗ５、オートアップ項目Ｗ６、バックアップ項目Ｗ７、及び、自動変速設定項目Ｗ８のうちの１以上が表示されればよく、全ての設定項目を表示しなくてもよい。

　昇降設定項目Ｗ１に対応する項目設定情報は、例えば、手動で昇降するモード（３Ｐポジション）又は自動で昇降する３Ｐモード（３Ｐオート）である。姿勢設定項目Ｗ２に対応する項目設定情報は、位置モード、水平モード及び傾斜モードの何れかである。走行設定項目Ｗ３に対応する項目設定情報は、４ＷＤ、４ＷＤ増速及び２ＷＤの何れかである。回転上限設定項目Ｗ４に対応する項目設定情報は、原動機回転数の上限値である。倍速設定項目Ｗ５に対応する項目設定情報は、倍速の有効（入）又は無効（切）である。オートアップ項目Ｗ６に対応する項目設定情報は、第２自動上昇動作の有効（入）又は無効（切）である。バックアップ項目Ｗ７に対応する項目設定情報は、第１自動上昇動作の有効（入）又は無効（切）である。自動変速設定項目Ｗ８に対応する項目設定情報は、自動変速の有効（入）又は無効（切）である。

　図５は、作業機１の記憶装置５４に記憶したユーザ毎の作業機１の設定情報ＳＴ１～ＳＴ３を示す図である。図５に示すように、記憶装置５４は、複数の設定項目（昇降設定項目Ｗ１、姿勢設定項目Ｗ２、走行設定項目Ｗ３、回転上限設定項目Ｗ４、倍速設定項目Ｗ５、オートアップ項目Ｗ６、バックアップ項目Ｗ７、自動変速設定項目Ｗ８）と、各設定項目の内容（３Ｐポジション、３Ｐオート、位置モード、水平モード、傾斜モード、４ＷＤ、４ＷＤ増速、２ＷＤ、原動機回転数の上限値、倍速の有効、無効、第２自動上昇動作（オートアップ）の有効、無効、第１自動上昇動作（バックアップ）の有効、無効、自動変速の有効、無効）とを関係付けた作業機１の設定情報ＳＴ１～ＳＴ３を、ユーザＵ１～Ｕ３毎に記憶している。

　表示装置４５は、作業設定画面Ｍ９において、ユーザ表示部１３０と、一覧表示部１３１とを表示する。ユーザ表示部１３０は、予め定められたユーザを複数表示する部分である。ユーザ表示部１３０は、複数の名称表示部１３０ａ、１３０ｂ、１３０ｃを含んでいる。複数の名称表示部１３０ａ、１３０ｂ、１３０ｃには、それぞれユーザ名が示されている。この実施形態では、名称表示部１３０ａは、ユーザＵ１の作業機１の設定情報ＳＴ１であることを示し、名称表示部１３０ｂは、ユーザＵ２の作業機１の設定情報ＳＴ２であることを示し、名称表示部１３０ｃは、ユーザＵ３の作業機１の設定情報ＳＴ３であることを示している。名称表示部１３０ａ、１３０ｂ、１３０ｃのそれぞれは、タッチ操作により選択をすることができる。

　一覧表示部１３１は、ユーザ表示部１３０で表示された複数のユーザのうち、選択されたユーザの作業機１の設定情報ＳＴを表示する。例えば、一覧表示部１３１は、名称表示部１３０ａが選択されるとユーザＵ１の作業機１の設定情報ＳＴ１を記憶装置５４から読み出し、読み出したユーザＵ１の作業機１の設定情報ＳＴ１に対応する複数の設定項目を示すアイコン１３３を順番に作業設定画面Ｍ９に表示すると共に、アイコン１３３の隣に記憶装置５４から読み出した設定項目の内容（項目設定情報）を順番に作業設定画面Ｍ９に表示する。即ち、一覧表示部１３１は、昇降設定項目Ｗ１を示すアイコン１３３ａ、姿勢設定項目Ｗ２を示すアイコン１３３ｂ、走行設定項目Ｗ３を示すアイコン１３３ｃ、回転上限設定項目Ｗ４を示すアイコン１３３ｄ、倍速設定項目Ｗ５を示すアイコン１３３ｅ、オートアップ項目Ｗ６を示すアイコン１３３ｆ、バックアップ項目Ｗ７を示すアイコン１３３ｇ、及び、自動変速設定項目Ｗ８を示すアイコン１３３ｈを表示する。また、アイコン１３３ａ～アイコン１３３ｈのそれぞれに対応する設定項目の内容を表示する。

　したがって、運転者などが複数の名称表示部１３０ａ、１３０ｂ、１３０ｃの何れかを選択することによって、表示装置４５は、選択されたユーザの作業機１の設定情報ＳＴを作業設定画面Ｍ９に表示する。運転者などは、表示装置４５に表示されたユーザの作業機１の設定情報ＳＴの各内容を確認することができる。

　一覧表示部１３１は、変更表示部１３５を含んでいる。変更表示部１３５は、項目設定情報を変更するためのボタン画像である。変更表示部１３５は、設定項目毎に項目設定情報を変更することが可能であって、昇降設定項目Ｗ１に対応する変更部１３５ａ、姿勢設定項目Ｗ２に対応する変更部１３５ｂ、走行設定項目Ｗ３に対応する変更部１３５ｃ、回転上限設定項目Ｗ４に対応する変更部１３５ｄ、倍速設定項目Ｗ５に対応する変更部１３５ｅ、オートアップ項目Ｗ６に対応する変更部１３５ｆ、バックアップ項目Ｗ７に対応する変更部１３５ｇ、自動変速設定項目Ｗ８に対応する変更部１３５ｈを含んでいる。変更部１３５ａ～変更部１３５ｈのそれぞれは、タッチ操作の操作により選択可能であって、選択することにより、一覧表示部１３１に表示された項目設定情報を変更することができる。例えば、変更部１３５ｄを選択すると、原動機回転数の上限値を変更することができる。また、変更部１３５ｈを選択すると、自動変速の入切を変更することができる。したがって、ユーザ毎の作業機１の設定情報ＳＴ、即ち、作業設定画面Ｍ９に表示した項目設定情報を変更することができる。

　表示装置４５は、設定指令部１９１を有している。設定指令部１９１は、作業設定画面Ｍ９に表示した現在の設定情報ＳＴを、複数の機体制御装置４０の記憶装置４３にそれぞれ記憶（設定）させることを指令する。具体的には、表示装置４５は、設定指令部（スイッチ）１９１のタッチ操作がなされると、現在の設定情報ＳＴを、複数の機体制御装置４０の記憶装置４３にそれぞれ記憶（設定）させることを指令する。例えば、ユーザＵ１の作業機１の設定情報ＳＴが表示装置４５に表示されている場合に、設定指令部１９１のタッチ操作がなされると、複数の機体制御装置４０に対応する項目設定情報がそれぞれ送信され、記憶装置４３に設定される。例えば、図４に示すように、昇降設定項目Ｗ１が３Ｐポジションであれば、昇降制御装置４０Ｄの記憶装置４３に項目設定情報として「３Ｐポジション」が設定される。姿勢設定項目Ｗ２が位置モードであれば、姿勢制御装置４０Ｆの記憶装置４３に項目設定情報として「位置モード」が設定される。走行設定項目Ｗ３が２ＷＤであれば、変速制御装置４０Ａの記憶装置４３に項目設定情報として「２ＷＤ」が設定される。

　なおここでは、設定指令部１９１のタッチ操作がされることで、ユーザの作業機１の設定情報ＳＴが設定されているが、後述するように、第１実施形態の作業支援システムでは、ユーザ認証されたユーザに対応する作業機１の設定情報ＳＴを自動的に作業機１に設定することが可能である。詳細については後述する。

　次に、携帯端末４８の構成について説明する。携帯端末４８は、例えば、タブレット、スマートフォン、ＰＤＡ等の携帯型の端末である。携帯端末４８は、図１に示すように、要求部４８ａと、取得部４８ｂと、第３通信装置４８ｃと、表示装置４８ｄとを有する。

　要求部４８ａは、作業機の設定情報ＳＴを要求する。要求部４８ａは、ＣＰＵ、電気電子回路等である。例えば、要求部４８ａは、作業機１の設定情報ＳＴを要求する第１要求信号を、第３通信装置４８ｃから作業機１に送信させる。

　取得部４８ｂは、ユーザの情報及びユーザの言語を取得する。取得部４８ｂは、ＣＰＵ、電気電子回路等である。例えば、取得部４８ｂは、携帯端末４８に入力されたユーザの情報及びユーザの言語、又は、当該携帯端末４８に予め記憶されたユーザの情報及びユーザの言語を取得する。

　第３通信装置４８ｃは、作業機１又はサーバ４７に対して直接通信及び間接通信のいずれかを行う通信装置（通信モジュール）であって、例えば、通信規格であるＩＥＥＥ８０２．１１シリーズのＷｉ-Ｆｉ（Wireless Fidelity、登録商標）、ＢＬＥ（Bluetooth(登録商標） Low Energy）、ＬＰＷＡ(Low Power, Wide Area)、ＬＰＷＡＮ(Low-Power Wide-Area Network)等により無線通信を行うことができる。また、第３通信装置４８ｃは、携帯電話通信網又はデータ通信網などにより無線通信を行う通信装置（通信モジュール）であってもよい。

　表示装置４８ｄは、第３通信装置４８ｃが作業機１の設定情報ＳＴを受信すると、当該受信した作業機１の設定情報ＳＴを表示する。例えば、表示装置４８ｄは、第３通信装置４８ｃが受信した作業機の設定情報ＳＴと、取得部４８ｂが取得したユーザの情報及びユーザの言語とを対応付けた対応データを表示する。

　第３通信装置４８ｃは、要求部４８ａが要求して得られた作業機１の設定情報ＳＴと取得部４８ｂにて取得されたユーザの情報及びユーザの言語とを対応付けたデータを、対応データとして、サーバ４７に送信する。サーバ４７では、この対応データを、後述するように登録情報として記憶する。

　ここで、サーバ４７の構成について説明する。サーバ４７は、例えば、固定型のコンピュータなどである。また、サーバ４７は、パーソナルコンピュータ等であってもよい。サーバ４７は、記憶装置４７ａと、第２通信装置４７ｂと、制御装置４７ｃとを備えている。

　図６Ａは、第１実施形態のサーバ４７に登録された登録情報の一例を示す図である。サーバ４７の記憶装置４７ａは、図６Ａに示すように、ユーザの情報と、ユーザの言語と、ユーザが設定した作業機１の設定情報ＳＴとを対応付けた対応データを、登録情報として予め記憶している。記憶装置４７ａには、ユーザ毎に登録情報がそれぞれ記憶されている。図６Ａでは、ユーザの情報を示す「ユーザＵ１」と、ユーザの言語を示す「日本語」と、ユーザが設定した作業機１の設定情報ＳＴを示す「設定情報ＳＴ１」と、を対応付けた対応データが、ユーザＵ１の登録情報として記憶されている。また、ユーザの情報を示す「ユーザＵ２」と、ユーザの言語を示す「英語」と、ユーザが設定した作業機１の設定情報ＳＴを示す「設定情報ＳＴ２」と、を対応付けた対応データが、ユーザＵ２の登録情報として記憶されている。また、ユーザの情報を示す「ユーザＵ３」と、ユーザの言語を示す「ベトナム語」と、ユーザが設定した作業機１の設定情報ＳＴを示す「設定情報ＳＴ３」と、を対応付けた対応データが、ユーザＵ３の登録情報として記憶されている。

　第２通信装置４７ｂは、作業機１又は携帯端末４８に対して直接通信及び間接通信のいずれかを行う通信装置（通信モジュール）であって、例えば、通信規格であるＩＥＥＥ８０２．１１シリーズのＷｉ-Ｆｉ（Wireless Fidelity、登録商標）、ＢＬＥ（Bluetooth(登録商標） Low Energy）、ＬＰＷＡ(Low Power, Wide Area)、ＬＰＷＡＮ(Low-Power Wide-Area Network)等により無線通信を行うことができる。また、第２通信装置４７ｂは、携帯電話通信網又はデータ通信網などにより無線通信を行う通信装置（通信モジュール）であってもよい。

　サーバ４７の制御装置４７ｃは、第１通信装置４６から受信したユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを、記憶装置４７ａに記憶された対応データに基づいて特定して第２通信装置４７ｂによって送信させる。制御装置４７ｃは、サーバ４７の様々な制御を行う装置であり、ＣＰＵ、電気電子回路等である。

　ところで、作業機１は、図１に示すように、認証部４４、生体情報取得装置４９、乗車センサ５１及び設定部５５を備えている。認証部４４、生体情報取得装置４９、乗車センサ５１及び設定部５５は、車載ネットワークＮ１に接続されている。

　乗車センサ５１は、ユーザが作業機１に乗車したことを検出するセンサである。乗車センサ５１は、例えば、ユーザが運転席に着座したことを検出する着座センサ、ユーザがキャビン９に入ったことを検出する人感センサなどである。本実施形態では、乗車センサ５１は、着座センサであるとして説明する。

　認証部４４は、作業機１を操作するユーザを認証する。認証部４４は、電気・電子部品、及び記憶装置５４に組み込まれたプログラム等から構成されている。

　生体情報取得装置４９は、ユーザが当該作業機１に乗ると当該ユーザの生体情報を取得する。生体情報取得装置４９は、認証部４４に接続されている。生体情報取得装置４９は、取得した生体情報を認証部４４に出力する。認証部４４は、生体情報取得装置４９にて取得された生体情報に基づいて、ユーザを認証する。

　生体情報取得装置４９は、作業機１を操作するユーザの顔を撮像する撮像装置４９ａ、作業機１を操作するユーザの発声音が入力される音声入力装置４９ｂ、及び、作業機１を操作するユーザの指紋を取得する指紋取得装置４９ｃの少なくとも１つを備えている。本実施形態では、生体情報取得装置４９は、撮像装置４９ａを備えているとして説明する。撮像装置４９ａは、運転席１０に着座したユーザ（少なくともユーザの顔）を撮影範囲内にするように、図１５に示すキャビン９内に配置されている。生体情報取得装置４９にて取得された生体情報、例えば撮像装置４９ａにて撮像された撮像画像（例えばユーザの顔を撮像した顔画像）が、認証部４４に出力される。

　認証部４４は、ユーザの顔認証を行う。例えば、記憶装置５４は、ユーザの顔画像とユーザ名とを対応付けたユーザの登録情報を予め記憶している。認証部４４は、撮像装置４９ａからの撮像画像が、記憶装置５４に記憶されたユーザの登録情報の各画像のいずれかに一致するか否かを判定し、一致する画像があれば当該一致する画像に対応するユーザ名が特定され、ユーザ認証が終了する。一方、認証部４４は、記憶装置５４に記憶されたユーザの登録情報の各画像の何れにも一致しない場合、ユーザ名が特定されず、該当ユーザ無しとしてユーザ認証が終了する。

　作業機１の第１通信装置４６は、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信する。

　設定部５５は、認証部４４にて認証されたユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを、サーバ４７の記憶装置４７ａから取得して設定する。詳述すると、第１通信装置４６は、認証部４４にて認証されたユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを、サーバ４７から受信する。そして、設定部５５は、第１通信装置４６が受信したユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを、複数の機体制御装置４０の記憶装置４３にそれぞれ設定する。設定部５５は、電気・電子部品、及び記憶装置５４に組み込まれたプログラム等から構成されている。

　第１通信装置４６は、作業装置２による作業中において、認証部４４にて認証されたユーザ以外の他のユーザが作業機１に乗ることにより、認証部４４にて当該他のユーザの認証がされたとしても、認証部４４にて認証された当該他のユーザの情報をサーバ４７に送信しない。

　作業装置２による作業中とは、例えば、作業装置２が作業位置に位置して対地作業をしている状態、及び、機体３（車体）が走行予定ラインＬ１（図３Ｂ参照）に沿って自動操舵されている状態の少なくとも一方を含む状態である。例えば、制御装置５０又は昇降制御装置４０Ｄは、リフトアーム８ａの角度を検出する角度センサ４１ｆの検出信号に基づいて作業装置２が作業位置であるか否かを判定し、作業位置である場合に対地作業をしている状態と判定することができる。また、制御装置５０は、自動操舵制御装置４０Ｅが自動操舵制御を実行中であるか否かに基づいて、機体３（車体）が走行予定ラインＬ１に沿って自動操舵されている状態であるか否かを判定することができる。

　ここで、第１実施形態の作業支援システムにおける処理の流れについて、図７Ａを用いて説明する。図７Ａは、第１実施形態の作業支援システムにおける処理の流れを示す図である。

　携帯端末４８は、作業機１に接続要求を行う（Ｓ１Ａ）。例えば、要求部４８ａは、作業機１の設定情報ＳＴを要求する第１要求信号を、第３通信装置４８ｃから作業機１に送信させる。

　作業機１は、携帯端末４８からの接続要求を受けると、車両設定情報（即ち設定情報ＳＴ）を携帯端末４８に送信する（Ｓ１Ｂ）。例えば、作業機１は、第１要求信号を受信すると、現時点で当該作業機１に設定されている車両設定情報（図４に示す複数の設定項目Ｗ１～Ｗ８からなる作業機１の設定情報ＳＴ）を携帯端末４８に送信する。

　なお、作業機１は、第１要求信号に、ユーザの情報が含まれている場合には、当該ユーザの設定情報ＳＴを記憶装置５４から読み出して携帯端末４８に送信する。具体的には、携帯端末４８において、タッチ操作によりユーザＵ１が指定された場合、ユーザの情報としてユーザＵ１を含む第１要求信号が送信される。作業機１は、第１要求信号に含まれるユーザＵ１に基づいて、図５に示すユーザＵ１の設定情報ＳＴ１を特定して、記憶装置５４から設定情報ＳＴ１を読み出して携帯端末４８に送信する。

　携帯端末４８は、第３通信装置４８ｃにて受信された作業機の設定情報ＳＴを、表示装置４８ｄに表示させる（Ｓ２）。図７Ｂは、携帯端末４８の表示画面の一例を示す図である。ここでは、携帯端末４８は、ユーザＵ１の作業機の設定情報ＳＴ１を受信したとする。そのため、図７Ｂに示すように、携帯端末４８の表示装置４８ｄは、受信した作業機の設定情報ＳＴ１を表示している。携帯端末４８を操作するユーザは、表示装置４８ｄの各入力部４８ｄ１、４８ｄ２をそれぞれタッチ操作することで、ユーザの情報（個人情報）と、ユーザの言語とをそれぞれ入力する。表示装置４８ｄは、入力部４８ｄ１に入力されたユーザの情報と、入力部４８ｄ２に入力されたユーザの言語とを、作業機の設定情報ＳＴ１と共に表示する。

　携帯端末４８は、取得部４８ｂが入力部４８ｄ１、４８ｄ２から取得したユーザの情報及びユーザの言語と、受信済みで表示装置４８ｄに表示された作業機の設定情報ＳＴ１とを対応付けた対応データを、サーバ４７に送信する（Ｓ２Ａ）。図７Ｂに示す「ＯＫ」ボタン４８ｄ３がタッチ操作されると、第３通信装置４８ｃが対応データをサーバ４７に送信する。

　ここでは、ユーザが、携帯端末４８の各入力部４８ｄ１、４８ｄ２に、ユーザの情報及びユーザの言語をそれぞれ入力しているが、これに限定されない。例えば、ユーザの情報としてユーザＵ１を含む第１要求信号である場合には、ユーザの情報の入力は不要であり、取得部４８ｂがユーザの情報（ここではユーザＵ１）を取得して入力部４８ｄ１に自動的に入力する。また、図５に示すユーザＵ１の設定情報ＳＴ１に、ユーザの言語の情報を対応付けて記憶させている場合には、ユーザの言語の入力も不要であり、取得部４８ｂがユーザの言語を取得して入力部４８ｄ２に自動的に入力する。この場合には、携帯端末４８が車両設定情報を受信するだけで、携帯端末４８の取得部４８ｂが、ユーザの情報（ユーザＵ１）とユーザＵ１の言語と図５に示すユーザＵ１の設定情報ＳＴ１とを取得することになる。

　また、携帯端末４８のユーザが、作業種別の情報と圃場の情報とを表示装置４８ｄに入力し、対応データに対応付けて送信してもよい。また、携帯端末４８は、作業機１から受信した作業機１の位置情報（つまり、測位装置４１ｋが測位した作業機１の位置情報）、又は、当該携帯端末４８が有するＧＰＳ機能により取得した位置情報を、圃場の情報としてサーバ４７に送信してもよい。

　サーバ４７は、携帯端末４８から送信された対応データ（つまり、ユーザの情報、ユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを対応付けた対応データ）を、図６Ａに示す登録情報として記憶する登録処理を行う（Ｓ３）。なお、後述する第２実施形態の場合、即ち、作業種別の情報と圃場の情報とが対応データに対応付けられている場合には、図６Ｂに示す登録情報がサーバ４７に登録される。

　次に、上記したように登録情報がサーバ４７に登録されていることを前提として、作業機１にユーザが乗車した場合について、以下に説明する。図７Ａに示すように、ユーザの乗車又は操作（イグニッションキーをオンするなどの乗車操作）があると（Ｓ４）、作業機１の認証部４４は、ユーザ認証（個人認証）を行う（Ｓ５）。作業機１は、ユーザの認証データをサーバ４７に送信する（Ｓ６）。サーバ４７は、ユーザの認証データに基づいて、対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを、記憶装置４７ａから抽出（特定）する（Ｓ７）。サーバ４７は、ユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを作業機１にデータ送信する（Ｓ８）。作業機１は、受信したユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを設定する（Ｓ９）。作業機１は、設定情報ＳＴが複数の機体制御装置４０の記憶装置４３にそれぞれ設定された状態で作業が実行される。

　上述したように、ユーザ毎の作業機１の表示器設定（表示装置４５などの言語設定）、操作設定、及び車両設定（作業機１の設定情報ＳＴによる設定）が予めサーバ４７に登録情報として登録されている。そして、ユーザ認証されたユーザに対応するユーザ設定がサーバ４７から取得されて作業機１に設定される。このため、ユーザ認証されたユーザが、異なる作業機１（車両）に乗った場合であっても、ユーザ毎の表示器設定（表示装置４５などの言語設定）、操作設定に基づいた車両操作を行うことができ、更に、ユーザ毎の車両設定（作業機１の設定情報ＳＴによる設定）での作業を行うことができる。

　ここで、作業機１にユーザの乗車があった場合についての作業機１及びサーバ４７の各処理について図８、図９を用いて説明する。図８は、第１実施形態の作業支援システムの作業機１における処理を示すフローチャートである。図９は、第１実施形態の作業支援システムのサーバ４７における処理を示すフローチャートである。

　図８に示すように、作業機１の制御装置５０は、乗車センサ５１の検出信号に基づいて、ユーザが作業機１に乗車したか否かを検出する（Ｓ１１）。例えば、乗車センサ５１は、運転席１０にユーザが着座していない状態ではＯＦＦ信号を出力し、ユーザが着座した状態ではＯＮ信号を出力する。制御装置５０は、乗車センサ５１がＯＦＦ信号からＯＮ信号に変化した場合に、ユーザが作業機１に乗車したと検出する。このため、認証部４４は、乗車センサ５１にて乗車が検出された場合（Ｓ１１，Ｙｅｓ）、即ち、乗車センサ５１がＯＦＦ信号からＯＮ信号に変化した場合、ユーザ認証（つまり、個人認証）を行う（Ｓ１２）。

　Ｓ１２のあと、制御装置５０は、作業装置２が作業中であるか否かを判定する（Ｓ１３）。制御装置５０は、作業装置２が作業中でないと判定された場合（Ｓ１３，Ｎｏ）、認証されたユーザの情報を第１通信装置４６によってサーバ４７に送信させる（Ｓ１７）。

　図９に示すように、サーバ４７の制御装置４７ｃは、認証されたユーザの情報を含むデータ受信の有無を判定する（Ｓ２１）。例えば、認証されたユーザの情報を第２通信装置４７ｂが受信すると、制御装置４７ｃは、データ受信ありと判定し（Ｓ２１，Ｙｅｓ）、受信していなければＳ２１に戻り、データ受信があるまで待機する。

　制御装置４７ｃは、受信したデータが示すユーザの情報を特定する（Ｓ２２）。例えば、制御装置４７ｃは、受信したデータに含まれる認証されたユーザの情報が、記憶装置４７ａの登録情報（図６Ａ参照）に記憶されているか否かを判定する。認証されたユーザの情報が例えばユーザＵ２であれば、図６Ａに示す登録情報のユーザ名称と一致するため、制御装置４７ｃは、ユーザの情報の特定ありと判定し（Ｓ２２，Ｙｅｓ）、ユーザＵ２に対応するユーザＵ２の言語とユーザＵ２の作業機１の設定情報ＳＴ２とを、作業機１に送信する（Ｓ２３）。つまり、第２通信装置４７ｂは、ユーザＵ２の言語とユーザＵ２の作業機１の設定情報ＳＴ２とを作業機１に送信する。

　一方、Ｓ２２において、制御装置４７ｃは、認証されたユーザの情報が、記憶装置４７ａの登録情報（図６Ａ参照）に記憶されていない場合（Ｓ２２，Ｎｏ）、対応情報なしとする信号を作業機１に送信する（Ｓ２４）。

　図９に示すＳ２３において、ユーザの言語とユーザの作業機１の設定情報ＳＴとがサーバ４７から作業機１に送信されると、図８に示すＳ１８において、作業機１は、ユーザの言語とユーザの作業機１の設定情報ＳＴとを受信したか否かを判定する（Ｓ１８）。設定部５５は、サーバ４７から送信された作業機１の設定情報及びユーザの言語が第１通信装置４６にて受信されると（Ｓ１８，Ｙｅｓ）、この受信した作業機１の設定情報及びユーザの言語を作業機１に設定する（Ｓ１９）。

　一方、Ｓ１８において、対応情報なしとする信号を、作業機１がサーバ４７から受信すると、設定部５５は、ユーザの言語とユーザの作業機１の設定情報ＳＴとを受信していないと判定し（Ｓ１８，Ｎｏ）、設定を行うことなく、Ｓ１６に進む。

　また、Ｓ１１において、制御装置５０は、ＯＦＦ信号からＯＮ信号に変化していない場合（Ｓ１１，Ｎｏ）、ユーザが新たに乗車していないので、Ｓ１６に進む。先のユーザが着座し続けていれば、乗車センサ５１がＯＮ信号のままである。また、ユーザが運転席１０から降りた場合、ＯＮ信号からＯＦＦ信号に変化するが、この段階では運転席１０にユーザが乗って着座したわけではない。また、ユーザが着座していない場合には、ＯＦＦ信号のままである。

　一方、Ｓ１３において、制御装置５０は、作業装置２が作業中であると判定すると（Ｓ１３，Ｙｅｓ）、Ｓ１２においてユーザ認証されたユーザが他のユーザであるか否かを判定する（Ｓ１４）。即ち、制御装置５０は、Ｓ１２においてユーザ認証されたユーザが、現時点の設定情報ＳＴについてのユーザと異なる場合に、他のユーザであると判定する（Ｓ１４，Ｙｅｓ）。制御装置５０は、他のユーザであると判定した場合（Ｓ１４，Ｙｅｓ）、Ｓ１２においてユーザ認証されたユーザの情報を、サーバ４７に送信しない（Ｓ１５）。

　例えば、元のユーザＵ１が作業機１の設定情報ＳＴ１を設定して作業装置２の作業を行っている場合に、作業機１の低速走行中において元のユーザＵ１に代わって別のユーザＵ２が運転席１０に乗ったとすると、別のユーザＵ２についてユーザ認証が行われる。制御装置５０は、このユーザ認証により、ユーザＵ２が元のユーザＵ１と異なるため、他のユーザ（つまりユーザＵ２）であると判定し、この別のユーザ認証によるユーザＵ２の情報を送信しない。このため、サーバ４７から別のユーザＵ２の作業機１の設定情報ＳＴ２を当該作業機１が受信することがない。このため、作業装置２の作業中に別ユーザＵ２の設定情報ＳＴに変更されることを防止することができる。

　Ｓ１５のあと、Ｓ１９のあと、Ｓ１４でＮｏの場合、又は、Ｓ１８でＮｏの場合、制御装置５０は、作業終了の有無を判定する（Ｓ１６）。制御装置５０は、作業装置２による作業が終了した場合に作業終了であると判定し（Ｓ１６，Ｙｅｓ）、本処理を終了する。一方、制御装置５０は、作業装置２による作業が継続中である場合に作業終了でないと判定し（Ｓ１６，Ｎｏ）、Ｓ１１に戻る。

　このように、ユーザ認証（Ｓ１２）されたときに作業装置２が作業中でない場合（Ｓ１３，Ｎｏ）には、ユーザ認証されたユーザに対応する作業機１の設定情報ＳＴが当該作業機１に設定される。一方、ユーザ認証（Ｓ１２）されたときに作業装置２が作業中である場合（Ｓ１３，Ｙｅｓ）には、ユーザ認証された他のユーザに対応する作業機１の設定情報ＳＴが当該作業機１に設定されることがないようにすることができる。即ち、元のユーザの設定情報ＳＴのまま作業を継続することができる。

　上述した第１実施形態の作業支援システムは、作業機１の設定作業を支援する作業支援システムであって、作業機１を操作するユーザを認証する認証部４４と、ユーザの情報とユーザの言語とユーザが設定した作業機１の設定情報ＳＴとを対応付けた対応データを、予め記憶する記憶装置４７ａと、認証部４４にて認証されたユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを、記憶装置４７ａから取得して設定する設定部５５と、を備える。この構成によれば、作業機１を操作するユーザが認証されると、認証されたユーザに対応する作業機１の設定情報ＳＴが当該作業機１に設定されるだけでなく、ユーザの言語も当該作業機１に設定されるので、作業機１の操作についての利便性を向上させることができる。

　さらに言えば、ユーザ毎の作業機１の表示器設定（表示装置４５などの言語設定）、操作設定、及び車両設定（作業機１の設定情報ＳＴによる設定）を予めサーバ４７に登録し、ユーザ認証によりユーザを識別してサーバ４７から対応するユーザ設定を読み出すことで、異なる作業機１（車両）に乗った場合であっても、ユーザ毎の表示器設定、操作設定に基づいた車両操作を行うことができ、更に、ユーザ毎の車両設定（作業機１の設定情報ＳＴによる設定）での作業を行うことができる。

　作業支援システムは、作業機１とサーバ４７とを備え、作業機１は、認証部４４と、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信する第１通信装置４６と、設定部５５と、を備え、サーバ４７は、記憶装置４７ａと、第２通信装置４７ｂと、第１通信装置４６から受信したユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを、対応データに基づいて特定して第２通信装置４７ｂによって送信させる制御装置４７ｃと、を備え、作業機１の設定部５５は、第１通信装置４６にて受信されたユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを設定する。この構成によれば、作業機１を操作するユーザが認証されると、ユーザの情報が作業機１からサーバ４７に送信され、認証されたユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴがサーバ４７から作業機１に送信されて当該作業機１に設定される。このため、作業機１を操作するユーザに応じたユーザの言語及び作業機１の設定作業を自動的に行うことができ、ユーザが設定作業を行う必要がない。

　作業支援システムは、作業機１の設定情報ＳＴを要求する要求部４８ａと、ユーザの情報及びユーザの言語を取得する取得部４８ｂと、要求部４８ａが要求して得られた作業機１の設定情報ＳＴと取得部４８ｂにて取得されたユーザの情報及びユーザの言語とを対応付けたデータを、対応データとして送信する第３通信装置４８ｃと、を有する携帯端末４８を備える。この構成によれば、携帯端末４８は、作業機１に要求して得られた作業機１の設定情報ＳＴと、取得部４８ｂにて取得されたユーザの情報及びユーザの言語とを対応付けたデータを、対応データとしてサーバ４７に送信する。このため、サーバ４７は、携帯端末４８から送信されたデータを、対応データとして記憶装置４７ａに記憶させることができる。このため、対応データをサーバ４７において管理することができる。また、対応データがユーザごとに区別されてサーバ４７の記憶装置４７ａに逐次に記憶させることができる。

　携帯端末４８は、表示装置４８ｄを備え、要求部４８ａは、作業機１の設定情報ＳＴを要求する第１要求信号を、第３通信装置４８ｃから作業機１に送信させ、表示装置４８ｄは、第３通信装置４８ｃが作業機１の設定情報ＳＴを受信すると、当該受信した作業機１の設定情報ＳＴを表示する。この構成によれば、携帯端末４８は、作業機１の設定情報ＳＴを要求して取得することができ、取得した作業機１の設定情報ＳＴを表示装置４８ｄに表示するので、携帯端末４８を所持する作業者が作業機１の設定情報ＳＴを確認することができる。

　取得部４８ｂは、携帯端末４８に入力されたユーザの情報及びユーザの言語、又は、当該携帯端末４８に予め記憶されたユーザの情報及びユーザの言語を取得し、表示装置４８ｄは、第３通信装置４８ｃが受信した作業機１の設定情報ＳＴと、取得部４８ｂが取得したユーザの情報及びユーザの言語とを対応付けた対応データを表示する。この構成によれば、ユーザの情報とユーザの言語と適切に取得することができる。また、作業機１の設定情報ＳＴとユーザの情報とユーザの言語とを対応付けた対応データを表示装置４８ｄの表示により、携帯端末４８を所持する作業者が対応データの内容を確認することができる。

　作業機１は、ユーザが当該作業機１に乗ると当該ユーザの生体情報を取得する生体情報取得装置４９を備え、認証部４４は、生体情報取得装置４９にて取得された生体情報に基づいてユーザを認証する。この構成によれば、ユーザが作業機１に乗ると、当該ユーザの生体情報が取得され、この生体情報に基づいてユーザの認証が行われるので、ユーザの認証を迅速に行うことができる。

　生体情報取得装置４９は、作業機１を操作するユーザの顔を撮像する撮像装置４９ａ、作業機１を操作するユーザの発声音が入力される音声入力装置４９ｂ、又は、作業機１を操作するユーザの指紋を取得する指紋取得装置４９ｃを含む。この構成によれば、顔認証、声紋認証、又は指紋認証でユーザ認証を行うことができ、ユーザを確実に認証することができる。

　作業機１は、走行装置７を有する機体３（車体）と、機体３に設けられ、作業装置２が連結される連結部８Ａと、を備え、第１通信装置４６は、作業装置２による作業中において、認証部４４にて認証されたユーザ以外の他のユーザが当該作業機１に乗ることにより、当該認証部４４にて他のユーザの認証がされたとしても、当該認証部４４にて認証された他のユーザの情報をサーバ４７に送信しない。この構成によれば、認証されたユーザの言語及び設定情報ＳＴが設定された作業機１の作業装置２による作業中において、認証されたユーザ以外の他のユーザが作業機１に乗ることにより、新たに他のユーザの認証がされたとしても、認証された他のユーザの情報をサーバ４７に送信しない。このため、作業装置２による作業中において、他のユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴに変更されることを防止することができる。即ち、作業装置２による作業中において、先の認証済みのユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴを維持したまま作業を継続させることができ、作業の途中で作業機１に乗ってきた他のユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴに作業途中で変更されることを防止することができる。これにより、作業の開始から終了までの一連の作業（つまり作業単位）を同一ユーザの設定情報ＳＴで一貫して遂行させることができる。つまり、作業単位でのユーザ設定を管理することができる。

　作業装置２による作業中とは、例えば、作業装置２が作業位置に位置して対地作業をしている状態、及び、機体３（車体）が走行予定ラインＬ１に沿って自動操舵されている状態の少なくとも一方を含む状態である。この構成によれば、作業装置２が作業位置に位置して対地作業をしている状態、及び、機体３（車体）が走行予定ラインＬ１に沿って自動操舵されている状態の少なくとも一方を含む状態において、認証されたユーザ以外の他のユーザが作業機１に乗ることにより、他のユーザの言語及び作業機１の設定情報ＳＴに変更されることを防止することができる。これにより、作業の開始から終了までの一連の作業（つまり作業単位）を同一ユーザの設定情報ＳＴで一貫して遂行させることができる。つまり、作業単位でのユーザ設定を管理することができる。

［変形例］
　図１０は、変形例における作業支援システムを示す図である。なお、第１実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。変形例の作業機１は、情報入力部４５ａとユーザ判定部４４ａとを備える点が、第１実施形態の作業機１とは異なっている。

　変形例の作業機１は、図１０に示すように、情報入力部４５ａと、ユーザ判定部４４ａと、を備える。表示装置４５は、盗難防止に関する情報が入力される情報入力部４５ａを備えている。作業機１を運転するユーザが、情報入力部４５ａに入力情報を入力する。

　ユーザ判定部４４ａは、情報入力部４５ａに入力された入力情報が、予め定められた盗難防止用の登録情報（例えば、盗難防止用のパスワード）と一致するか否かを判定する。ユーザ判定部４４ａは、入力情報が登録情報に一致する場合に、正規ユーザであると判定し、入力情報が登録情報と不一致である場合に、正規ユーザでないと判定する。

　第１通信装置４６は、ユーザ判定部４４ａにて正規ユーザであると判定された場合、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信し、ユーザ判定部４４ａにて正規ユーザでないと判定された場合、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信しない。

　図１１は、変形例の作業支援システムの作業機１における処理を示すフローチャートである。図１１に示す変形例のフローチャートは、図８に示す第１実施形態のフローチャートに対して、Ｓ１２Ａ～Ｓ１２Ｄが追加されている点が異なるため、Ｓ１２Ａ～Ｓ１２Ｄについて詳細に説明する。

　図１１に示すように、個人認証（Ｓ１２）のあと、制御装置５０は、表示装置４５に情報入力部４５ａを表示させ、情報入力部４５ａへの入力情報（盗難防止に関する情報）の有無を判定する（Ｓ１２Ａ）。作業機１を運転するユーザが、情報入力部４５ａに入力情報を入力する。

　ユーザ判定部４４ａは、制御装置５０にて情報入力部４５ａに入力ありと判定されると（Ｓ１２Ａ，Ｙｅｓ）、情報入力部４５ａに入力された入力情報が、予め定められた盗難防止用の登録情報（例えば、盗難防止用のパスワード）と一致するか否かを判定する（Ｓ１２Ｂ）。一方、制御装置５０は、情報入力部４５ａに入力なしと判定すると（Ｓ１２Ａ，Ｎｏ）、Ｓ１２Ａに戻り、入力があるまで待機する。

　ユーザ判定部４４ａは、入力情報が登録情報に一致する場合（Ｓ１２Ｂ，Ｙｅｓ）、Ｓ１２にてユーザ認証されたユーザが正規ユーザであると判定する（Ｓ１２Ｃ）。

　一方、ユーザ判定部４４ａは、入力情報が登録情報と不一致である場合（Ｓ１２Ｂ，Ｎｏ）、Ｓ１２にてユーザ認証されたユーザが正規ユーザでないと判定する（Ｓ１２Ｄ）。

　第１通信装置４６は、制御装置５０において作業装置２が作業中であると判定され（Ｓ１３，Ｙｅｓ）、且つ、ユーザ判定部４４ａにて正規ユーザであると判定された場合（Ｓ１２Ｃ）、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信する（Ｓ１７）。

　一方、第１通信装置４６は、制御装置５０において作業装置２が作業中であると判定され（Ｓ１３，Ｙｅｓ）、且つ、ユーザ判定部４４ａにて正規ユーザでないと判定された場合（Ｓ１２Ｄ）、Ｓ１６に進む。このため、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信しない。

　上述した変形例の作業支援システムでは、作業機１は、盗難防止に関する情報が入力される情報入力部４５ａと、情報入力部４５ａに入力された入力情報が、予め定められた盗難防止用の登録情報と一致するか否かを判定し、入力情報が登録情報に一致する場合に、正規ユーザであると判定し、入力情報が登録情報と不一致である場合に、正規ユーザでないと判定するユーザ判定部４４ａと、を備え、第１通信装置４６は、ユーザ判定部４４ａにて正規ユーザであると判定された場合、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信し、ユーザ判定部４４ａにて正規ユーザでないと判定された場合、認証部４４にて認証されたユーザの情報をサーバ４７に送信しない。

　この構成によれば、作業機１に乗車したユーザについて、認証部４４によるユーザ認証と、ユーザ判定部４４ａによる正規ユーザの判定とのダブルチェックを行うことができる。また、ユーザ認証され且つ正規ユーザである場合には、認証部４４にて認証されたユーザの情報がサーバ４７に送信されて、作業機１の設定情報ＳＴ及びユーザの言語の設定がされる。これとは逆に、正規ユーザでない場合には、認証部４４にて認証されたユーザの情報がサーバ４７に送信されないので、正規ユーザでないユーザが作業機１に乗車しても、作業機１の設定情報ＳＴ及びユーザの言語の設定がされないようにすることができる。このため、作業機１の設定情報ＳＴ及びユーザの言語の設定について、安全性を向上させることができる。

［第２実施形態］
　第２実施形態における作業支援システムでは、圃場に紐づけられた管理者による作業機１の設定情報ＳＴ及び管理者の言語で、当該圃場について作業装置２による作業を実行することができる点が、第１実施形態とは異なっている。なお、第１実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。

　図６Ｂは、第２実施形態のサーバ４７に登録された登録情報の一例を示す図である。第２実施形態のサーバ４７の記憶装置４７ａは、図６Ｂに示すように、圃場マップが示す圃場、当該圃場の管理者、当該管理者の言語、及び、当該管理者が設定した作業機１の設定情報を対応付けた圃場管理データを、対応データとして記憶している。

　詳述すると、サーバ４７の記憶装置４７ａは、図６Ｂに示すように、圃場の情報と、管理者の情報である管理者名称と、管理者の言語と、作業種別の情報と、作業機１の設定情報ＳＴと、を対応付けた圃場管理データを、登録情報として予め記憶している。図６Ｂでは、管理者の情報を示す「ユーザＵ１１」と、管理者の言語を示す「英語」と、作業装置２の作業を示す「第１作業ＷＫ１」と、管理者が設定した作業機１の設定情報ＳＴを示す「設定情報ＳＴ１１」と、圃場を示す「圃場Ｈ１」と、を対応付けた圃場管理データが、ユーザＵ１１の登録情報として記憶されている。また、管理者の情報を示す「ユーザＵ１２」と、管理者の言語を示す「フランス語」と、作業装置２の作業を示す「第２作業ＷＫ２」と、管理者が設定した作業機１の設定情報ＳＴを示す「設定情報ＳＴ１２」と、圃場を示す「圃場Ｈ２」と、を対応付けた圃場管理データが、ユーザＵ１２の登録情報として記憶されている。また、管理者の情報を示す「ユーザＵ１３」と、管理者の言語を示す「スペイン語」と、作業装置２の作業を示す「第３作業ＷＫ３」と、管理者が設定した作業機１の設定情報ＳＴを示す「設定情報ＳＴ１３」と、圃場を示す「圃場Ｈ３」と、を対応付けた圃場管理データが、ユーザＵ１３の登録情報として記憶されている。

　第２実施形態の第１通信装置４６は、ユーザの情報と共に、測位装置４１ｋにて取得された測位情報をサーバ４７に送信する。

　また、記憶装置４７ａは、圃場マップを記憶している。圃場マップは、圃場の地図情報とその圃場の位置情報とを少なくとも有するマップデータである。なお、圃場マップは、圃場、農道、道路、建物等を含む地図情報と、それらの各位置情報とを有するマップデータであってもよい。

　制御装置４７ｃは、第２通信装置４７ｂが受信した測位情報に一致する圃場を圃場管理データ（対応データ）に基づいて特定し、特定した圃場の管理者を特定する。制御装置４７ｃは、特定した管理者と、第２通信装置４７ｂが受信したユーザの情報が示すユーザとが一致する場合に、特定した管理者の言語及び作業機の設定情報を、第２通信装置４７ｂから作業機１に送信させる。一方、制御装置４７ｃは、特定した管理者と、第２通信装置４７ｂが受信したユーザの情報が示すユーザとが不一致である場合に、受信したユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報を、第２通信装置４７ｂから作業機１に送信させない。

　図１２は、第２実施形態の作業支援システムの作業機１における処理を示すフローチャートである。図１３は、第２実施形態の作業支援システムのサーバ４７における処理を示すフローチャートである。

　図１２に示す第２実施形態のフローチャートのＳ３７及びＳ３９は、図８に示す第１実施形態のフローチャートのＳ１７及びＳ１９とは異なっているため、Ｓ３７及びＳ３９について詳細に説明する。

　制御装置５０は、作業装置２が作業中でないと判定された場合（Ｓ１３，Ｎｏ）、認証されたユーザの情報と、測位装置４１ｋにて取得された測位情報（つまり、機体３の位置情報）とを、第１通信装置４６によってサーバ４７に送信させる（Ｓ３７）。

　図１３に示すように、サーバ４７の制御装置４７ｃは、認証されたユーザの情報を含むデータ受信の有無を判定する（Ｓ４１）。例えば、認証されたユーザの情報を第２通信装置４７ｂが受信すると、制御装置４７ｃは、データ受信ありと判定し（Ｓ４１，Ｙｅｓ）、受信していなければＳ４１に戻り、データ受信があるまで待機する。

　制御装置４７ｃは、受信した測位情報（つまり、機体３の位置情報）と記憶装置４７ａに予め記憶された圃場マップとに基づいて、作業機１が位置する圃場を特定する（Ｓ４２）。例えば、制御装置４７ｃは、受信した位置情報（緯度、経度）が示す位置に対応する圃場を、圃場マップを用いて特定する。ここでは、作業機１が位置する圃場が、圃場Ｈ１であると特定されたとする。

　制御装置４７ｃは、図６Ｂに示す登録情報に基づいて、特定された圃場の管理者を特定する（Ｓ４３）。具体的には、制御装置４７ｃは、図６Ｂに示す登録情報を用いて、特定された圃場Ｈ１の管理者がユーザＵ１１であると特定する。

　制御装置４７ｃは、特定した管理者と、第２通信装置４７ｂが受信したユーザの情報が示すユーザとが一致するか否かを判定する（Ｓ４４）。

　制御装置４７ｃは、特定した管理者（ここではユーザＵ１１）と、第２通信装置４７ｂが受信したユーザの情報が示すユーザとが一致すると判定した場合（Ｓ４４，Ｙｅｓ）、特定した管理者の言語及び作業機の設定情報を、第２通信装置４７ｂから作業機１に送信させる（Ｓ４５）。例えば、制御装置４７ｃは、受信したユーザの情報が示すユーザがユーザＵ１１であった場合、圃場Ｈ１の管理者（ユーザＵ１１）と、ユーザＵ１１とが一致すると判定し、圃場Ｈ１に紐づけられた管理者（ユーザＵ１１）の作業機１の設定情報ＳＴ１１及び管理者（ユーザＵ１１）の言語（「英語」）を、第２通信装置４７ｂにより、作業機１に送信させる。

　一方、制御装置４７ｃは、特定した管理者（ここではユーザＵ１１）と、第２通信装置４７ｂが受信したユーザの情報が示すユーザとが不一致である場合（Ｓ４４，Ｎｏ）、受信したユーザの情報に対応するユーザ（つまり管理者以外のユーザ）の言語及び作業機１の設定情報を、第２通信装置４７ｂから作業機１に送信させない（Ｓ４６）。例えば、制御装置４７ｃは、圃場Ｈ１の管理者であるユーザＵ１１と、受信したユーザの情報が示すユーザが管理者（ユーザＵ１１）以外のユーザ（ここではユーザＵ１３）であった場合、圃場Ｈ１の管理者（ユーザＵ１１）と、ユーザＵ１３とが一致しないと判定し、圃場Ｈ１に紐づけられた管理者（ユーザＵ１１）以外のユーザ（ここではユーザＵ１３）の作業機１の設定情報ＳＴ１３及び管理者（ユーザＵ１３）の言語（「スペイン語」）を、作業機１に送信しない。

　図１３に示すＳ４５において、管理者の言語と管理者の作業機１の設定情報ＳＴとがサーバ４７から作業機１に送信されると、図１２に示すＳ１８において、作業機１は、管理者の言語と管理者の作業機１の設定情報ＳＴとを受信したか否かを判定する（Ｓ１８）。設定部５５は、サーバ４７から送信された管理者の作業機１の設定情報及び管理者の言語が第１通信装置４６にて受信されると（Ｓ１８，Ｙｅｓ）、この受信した管理者の作業機１の設定情報及び管理者の言語を作業機１に設定する（Ｓ３９）。このため、管理者が紐づけられた圃場については、管理者による作業機１の設定情報ＳＴ及び管理者の言語が設定されて、作業装置２による作業が行われる。

　上述した第２実施形態の作業支援システムでは、サーバ４７の記憶装置４７ａは、圃場マップが示す圃場と当該圃場の管理者と当該管理者の言語と当該管理者が設定した作業機１の設定情報とを対応付けた圃場管理データを、対応データとして記憶している。作業機１は、走行装置７を有する機体３（車体）と、機体３の位置を示す測位情報を取得する測位装置４１ｋと、を備える。第１通信装置４６は、ユーザの情報と共に測位情報をサーバ４７に送信する。制御装置４７ｃは、第２通信装置４７ｂが受信した測位情報に一致する圃場を対応データに基づいて特定し、特定した圃場の管理者を特定し、特定した管理者と、第２通信装置４７ｂが受信したユーザの情報が示すユーザとが一致する場合に、特定した管理者の言語及び作業機１の設定情報を、第２通信装置４７ｂから作業機１に送信させ、特定した管理者と、第２通信装置４７ｂが受信したユーザの情報が示すユーザとが不一致である場合に、受信したユーザの情報に対応するユーザの言語及び作業機１の設定情報を、第２通信装置４７ｂから作業機１に送信させない。

　この構成によれば、圃場で作業する作業機１を操作するユーザが、当該圃場の管理者である場合は、管理者の言語及び作業機１の設定情報が作業機１に設定されるので、圃場に紐づけられた管理者の設定情報で作業を行うことができる。一方、管理者でない場合は、管理者でないユーザの言語及び作業機１の設定情報が作業機１に設定されることを防止することができる。即ち、圃場に紐づけられた管理者以外のユーザによる設定情報で作業が行われることを防止できる。これにより、圃場の作業を管理することができる。

［第３実施形態］
　第３実施形態における作業支援システムでは、作業機１が第２圃場に位置する場合に、作業機１を操作するユーザが、第２圃場の管理者であれば、第２圃場の管理者による作業機１の設定情報ＳＴ及び第２圃場の管理者の言語が設定され、第２圃場の管理者でなければ、警告を発することができる点が、第２実施形態とは異なっている。なお、第２実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。

　作業機１の第１通信装置４６は、予め定められた期間（例えば１分）が経過する毎に、機体３の位置を示す測位情報をサーバ４７に送信する。

　サーバ４７の制御装置４７ｃは、測位情報が示す車体の位置が、圃場マップが示す第１圃場の位置又は圃場でない位置から第２圃場内に位置すると、作業機１を操作するユーザの情報を要求する第２要求信号を第２通信装置４７ｂから送信させる。

　制御装置４７ｃは、第２要求信号に応じて作業機１から送信されたユーザの情報が第２圃場の管理者と一致するか否かを判定する。制御装置４７ｃは、管理者と一致しない場合に、警告信号を第２通信装置４７ｂから送信させ、管理者と一致する場合に、第２圃場に対応付けられた管理者の言語及び作業機１の設定情報を第２通信装置４７ｂから送信させる。

　図１４は、第３実施形態の作業支援システムのサーバ４７における処理を示すフローチャートである。ここでは、図６Ｂに示す圃場Ｈ１を第１圃場とし、圃場Ｈ２を第２圃場として説明する。つまり、第１圃場（圃場Ｈ１）の管理者がユーザＵ１１であり、管理者（ユーザＵ１１）の言語が「英語」である。第２圃場（圃場Ｈ２）の管理者がユーザＵ１２であり、管理者（ユーザＵ１２）の言語が「フランス語」である。

　サーバ４７の制御装置４７ｃは、作業機１が第２圃場（圃場Ｈ２）に位置するか否かを判定する（Ｓ５１）。具体的には、第２通信装置４７ｂにて受信した測位情報が示す機体３（車体）の位置が、記憶装置４７ａに記憶された圃場マップが示す第１圃場（圃場Ｈ１）の位置又は圃場でない位置から第２圃場（圃場Ｈ２）内に位置するか否かを判定する。

　そして、制御装置４７ｃは、第２圃場（圃場Ｈ２）内に位置すると判定すると（Ｓ５１，Ｙｅｓ）、第２通信装置４７ｂによって、第２要求信号を作業機１に送信させる（Ｓ５２）。一方、制御装置４７ｃは、作業機１が第２圃場に位置しないと判定した場合（Ｓ５１，Ｎｏ）、Ｓ５１に戻り、作業機１が第２圃場に位置するか否かの判定を継続する。

　Ｓ５２のあと、制御装置４７ｃは、第２要求信号に応じて作業機１から送信されたユーザの情報が、図６Ｂに示す第２圃場（圃場Ｈ２）の管理者（ユーザＵ１２）と一致するか否かを判定する（Ｓ５３）。

　制御装置４７ｃは、作業機１から送信されたユーザの情報が示すユーザが、管理者（ユーザＵ１２）と一致しない場合に、第２通信装置４７ｂによって警告信号を作業機１に送信させる（Ｓ５７）。つまり、作業機１の第１通信装置４６が警告信号を受信すると、制御装置５０は、管理者でない旨を警告するための警告画面を表示装置４５に表示させる。作業機１を操作するユーザは、警告画面を見ることで、第２圃場での作業が管理者（ユーザＵ１２）による作業機１の設定情報ＳＴ１２にて作業されることを知ることができる。

　一方、制御装置４７ｃは、作業機１から送信されたユーザの情報が示すユーザが、管理者（ユーザＵ１２）と一致する場合に、第２通信装置４７ｂによって、第３要求信号を作業機１に送信させる（Ｓ５４）。第３要求信号は、現時点における作業機１の設定情報ＳＴの送信を要求するための信号である。作業機１の第１通信装置４６が第３要求信号を受信すると、制御装置５０は、現時点における作業機１の設定情報ＳＴを第１通信装置４６からサーバ４７に送信させる。サーバ４７の制御装置４７ｃは、第２圃場の管理者の設定情報ＳＴが設定済みであるか否かを判定する（Ｓ５５）。例えば、サーバ４７の制御装置４７ｃは、現時点における作業機１の設定情報ＳＴが、第２圃場（圃場Ｈ２）に対応付けられた管理者（ユーザＵ１２）の言語（フランス語）及び作業機１の設定情報ＳＴ１２と一致するか否かを判定する。

　制御装置４７ｃは、第２圃場の管理者の設定情報ＳＴが設定済みであると判定した場合（Ｓ５５，Ｙｅｓ）、本処理を終了する。一方、制御装置４７ｃは、第２圃場の管理者の設定情報ＳＴが設定済みでないと判定した場合（Ｓ５５，Ｎｏ）、第２圃場（圃場Ｈ２）に対応付けられた管理者（ユーザＵ１２）の言語（フランス語）及び作業機１の設定情報ＳＴ１２を、第２通信装置４７ｂから作業機１に送信させる（Ｓ５６）。このため、第２圃場（圃場Ｈ２）については、第２圃場（圃場Ｈ２）の管理者（ユーザＵ１２）による作業機１の設定情報ＳＴ１２及び管理者（ユーザＵ１２）の言語（フランス語）が設定されて、作業装置２による作業が行われる。

　上述した第３実施形態の作業支援システムでは、第１通信装置４６は、予め定められた期間が経過する毎に、測位情報をサーバ４７に送信し、制御装置４７ｃは、測位情報が示す機体３（車体）の位置が、圃場マップが示す第１圃場の位置又は圃場でない位置から第２圃場内に位置すると、作業機１を操作するユーザの情報を要求する第２要求信号を第２通信装置４７ｂから送信させ、第２要求信号に応じて作業機１から送信されたユーザの情報が第２圃場の管理者と一致するか否かを判定し、管理者と一致しない場合に、警告信号を第２通信装置４７ｂから送信させ、管理者と一致する場合に、第２圃場に対応付けられた管理者の言語及び作業機１の設定情報を第２通信装置４７ｂから送信させる。

　この構成によれば、作業機１が第１圃場又は圃場でない位置から第２圃場に位置すると、サーバ４７からの第２要求信号に基づいて、第２圃場に位置することになった作業機１の認証部４４がユーザを認証する。作業機１は、認証部４４にて認証されたユーザの情報を、サーバ４７に送信する。サーバ４７は、作業機１から送信されたユーザの情報が示すユーザが第２圃場の管理者と一致しない場合に、作業機１に警告信号を送信するので、第２圃場が管理者の設定情報で作業が行われる旨を報知することができる。このため、管理者でないユーザの言語及び作業機１の設定情報が作業機１に設定されることを防止することができる。即ち、第２圃場に紐づけられた管理者以外のユーザによる設定情報で作業が行われることを防止できる。一方、第２圃場の管理者と一致すれば、第２圃場に入った作業機１を操作するユーザ（＝管理者）の言語及び作業機１の設定情報が作業機１に設定することができ、第２圃場に紐づけられた管理者の設定情報で作業を行うことができる。これにより、圃場毎の作業を管理することができる。

　なお、上述した各実施形態又は変形例の作業支援システムでは、作業機１とサーバ４７と携帯端末４８とを備え、携帯端末４８がサーバ４７に対応データ（ユーザの情報、ユーザの言語、ユーザの作業機１の設定情報ＳＴなど）を送信しているが、これに限定されない。例えば、作業支援システムは、作業機１とサーバ４７とを備え（つまり携帯端末４８を備えない）、作業機１がサーバ４７に対応データを送信してもよい。この場合には、作業機１の表示装置４５に対応データを表示させてから、この対応データをサーバ４７に送信すればよい。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１　　　：作業機
２　　　：作業装置
３　　　：機体（車体）
８Ａ　　：連結部
４４　　：認証部
４４ａ　：ユーザ判定部
４５　　：表示装置
４５ａ　：情報入力部
４６　　：第１通信装置
４７　　：サーバ
４７ａ　：記憶装置
４７ｂ　：第２通信装置
４７ｃ　：制御装置
４８　　：携帯端末
４８ａ　：要求部
４８ｂ　：取得部
４８ｃ　：第３通信装置
４８ｄ　：表示装置
４９　　：生体情報取得装置
４９ａ　：撮像装置
４９ｂ　：音声入力装置
４９ｃ　：指紋取得装置
５０　　：制御装置
５５　　：設定部

Claims

　作業機の設定作業を支援する作業支援システムであって、
　前記作業機を操作するユーザを認証する認証部と、
　前記ユーザの情報と前記ユーザの言語と前記ユーザが設定した前記作業機の設定情報とを対応付けた対応データを、予め記憶する記憶装置と、
　前記認証部にて認証されたユーザの情報に対応する前記ユーザの言語及び前記作業機の設定情報を、前記記憶装置から取得して設定する設定部と、を備える作業支援システム。
　前記作業機とサーバとを備え、
　前記作業機は、前記認証部と、前記認証部にて認証されたユーザの情報を前記サーバに送信する第１通信装置と、前記設定部と、を備え、
　前記サーバは、前記記憶装置と、第２通信装置と、前記第１通信装置から受信した前記ユーザの情報に対応する前記ユーザの言語及び前記作業機の設定情報を、前記対応データに基づいて特定して前記第２通信装置によって送信させる制御装置と、を備え、
　前記作業機の前記設定部は、前記第１通信装置にて受信された前記ユーザの言語及び前記作業機の設定情報を設定する請求項１に記載の作業支援システム。
　前記作業機の設定情報を要求する要求部と、
　前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語を取得する取得部と、
　前記要求部が要求して得られた前記作業機の設定情報と前記取得部にて取得された前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語とを対応付けたデータを、前記対応データとして送信する第３通信装置と、を有する携帯端末を備える、請求項２に記載の作業支援システム。
　前記携帯端末は、表示装置を備え、
　前記要求部は、前記作業機の設定情報を要求する第１要求信号を、前記第３通信装置から前記作業機に送信させ、
　前記表示装置は、前記第３通信装置が前記作業機の設定情報を受信すると、当該受信した前記作業機の設定情報を表示する請求項３に記載の作業支援システム。
　前記取得部は、前記携帯端末に入力された前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語、又は、当該携帯端末に予め記憶された前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語を取得し、
　前記表示装置は、前記第３通信装置が受信した前記作業機の設定情報と、前記取得部が取得した前記ユーザの情報及び前記ユーザの言語とを対応付けた前記対応データを表示する請求項４に記載の作業支援システム。
　前記作業機は、ユーザが当該作業機に乗ると当該ユーザの生体情報を取得する生体情報取得装置を備え、
　前記認証部は、前記生体情報取得装置にて取得された生体情報に基づいて前記ユーザを認証する、請求項１～５の何れか１項に記載の作業支援システム。
　前記生体情報取得装置は、前記作業機を操作するユーザの顔を撮像する撮像装置、前記作業機を操作するユーザの発声音が入力される音声入力装置、又は、前記作業機を操作するユーザの指紋を取得する指紋取得装置を含む、請求項６に記載の作業支援システム。
　前記作業機は、
　盗難防止に関する情報が入力される情報入力部と、
　前記情報入力部に入力された入力情報が、予め定められた盗難防止用の登録情報と一致するか否かを判定し、前記入力情報が前記登録情報に一致する場合に、正規ユーザであると判定し、前記入力情報が前記登録情報と不一致である場合に、正規ユーザでないと判定するユーザ判定部と、を備え、
　前記第１通信装置は、前記ユーザ判定部にて正規ユーザであると判定された場合、前記認証部にて認証されたユーザの情報を前記サーバに送信し、前記ユーザ判定部にて正規ユーザでないと判定された場合、前記認証部にて認証されたユーザの情報を前記サーバに送信しない、請求項２～５の何れか１項に記載の作業支援システム。
　前記作業機は、走行装置を有する車体と、前記車体に設けられ、作業装置が連結される連結部と、を備え、
　前記第１通信装置は、前記作業装置による作業中において、前記認証部にて認証されたユーザ以外の他のユーザが当該作業機に乗ることにより、当該認証部にて前記他のユーザの認証がされたとしても、当該認証部にて認証された前記他のユーザの情報を前記サーバに送信しない、請求項２～５の何れか１項に記載の作業支援システム。
　前記作業装置による作業中とは、前記作業装置が作業位置に位置して対地作業をしている状態、及び、前記車体が走行予定ラインに沿って自動操舵されている状態の少なくとも一方を含む状態である、請求項９に記載の作業支援システム。
　前記記憶装置は、圃場マップが示す圃場と当該圃場の管理者と当該管理者の言語と当該管理者が設定した前記作業機の設定情報とを対応付けた圃場管理データを、前記対応データとして記憶し、
　前記作業機は、走行装置を有する車体と、前記車体の位置を示す測位情報を取得する測位装置と、を備え、前記第１通信装置は、前記ユーザの情報と共に前記測位情報を前記サーバに送信し、
　前記制御装置は、前記第２通信装置が受信した前記測位情報に一致する圃場を前記対応データに基づいて特定し、特定した圃場の管理者を特定し、特定した管理者と、前記第２通信装置が受信した前記ユーザの情報が示すユーザとが一致する場合に、前記特定した管理者の言語及び前記作業機の設定情報を、前記第２通信装置から前記作業機に送信させ、前記特定した管理者と、前記第２通信装置が受信した前記ユーザの情報が示すユーザとが不一致である場合に、受信した前記ユーザの情報に対応するユーザの言語及び前記作業機の設定情報を、前記第２通信装置から前記作業機に送信させない、請求項２～５の何れか１項に記載の作業支援システム。
　前記第１通信装置は、予め定められた期間が経過する毎に、前記測位情報を前記サーバに送信し、
　前記制御装置は、前記測位情報が示す前記車体の位置が、前記圃場マップが示す第１圃場の位置又は圃場でない位置から第２圃場内に位置すると、当該作業機を操作するユーザの情報を要求する第２要求信号を前記第２通信装置から送信させ、前記第２要求信号に応じて前記作業機から送信された前記ユーザの情報が前記第２圃場の前記管理者と一致するか否かを判定し、前記管理者と一致しない場合に、警告信号を前記第２通信装置から送信させ、前記管理者と一致する場合に、前記第２圃場に対応付けられた前記管理者の言語及び前記作業機の設定情報を前記第２通信装置から送信させる、請求項１１に記載の作業支援システム。