JP7301739B2 - 作業支援システム - Google Patents
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Description
一方、特許文献2の農業機械の監視システムでは、保管場所に農業機械を設置した状態では監視を行うことができるものの、農業機械が作業中では監視をすることができないのが実情である。
作業支援システムは、複数の測位衛星から受信した複数の信号に基づいて作業体の位置を測位する測位装置(40A)と、表示部(105A)を有するコンピュータ(105)と、前記測位装置(40A)によって測位した前記作業体(101)の位置が通信対象エリア内であるか否かに基づいて、前記コンピュータ(105)に対して当該作業体(101)に関する通知を行う通知部(112D)と、前記測位装置が受信した前記複数の測位衛星の数がより多いほど、前記表示部(105A)に表示される前記通信対象エリアの縮小率をより大きくするように前記通信対象エリアの大きさを変更するエリア変更部(113D)と、を備えている。
図1は、作業支援システムを示している。作業支援システムは、作業支援装置100を備えている。作業支援装置100は、作業体101の等の支援を行う装置である。作業体101は、トラクタ、コンバイン、田植機等の農業機械、バックホー等の建設機械、即ち、産業機械を含んでいる。作業支援装置100は、サーバ等の設置型のコンピュータ、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン等の携帯型のコンピュータ等である。この実施形態では、作業支援装置100は、サーバであるとして説明を進める。
以下、トラクタの運転席10に着座した運転者の前側を前方、運転者の後側を後方、運転者の左側を左方、運転者の右側を右方として説明する。また、トラクタの前後方向に直交する方向である水平方向を車体幅方向として説明する。
図12に示すように、トラクタは、車体3と、原動機4と、変速装置5とを備えている。車体3は走行装置7を有していて走行可能である。走行装置7は、前輪7F及び後輪7Rを有する装置である。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪7Rも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。
また、車体3の後部には、3点リンク機構等で構成された連結部が設けられている。連結部は、作業装置(インプルメント)101bを着脱可能且つ、作業装置(インプルメント)101bを走行可能な昇降装置8である。インプルメントを昇降装置8に連結することによって、車体3によってインプルメントを牽引することができる。なお、連結部は、インプルメントを昇降しない牽引装置であってもよい。インプルメントは、耕耘する耕耘装置、畝立を行う畝立装置、作物を植え付ける植付装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。
シャトル部5dは、シャトル軸12と、前後進切換部13とを有している。シャトル軸12には、副変速部5cから出力された動力がギア等を介して伝達される。前後進切換部13は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によってシャトル軸12の回転方向、即ち、トラクタの前進及び後進を切り換える。シャトル軸12は、後輪デフ装置20Rに接続されている。後輪デフ装置20Rは、後輪7Rが取り付けられた後車軸21Rを回転自在に支持している。
図2に示すように、トラクタは、通信装置45Aを備えている。通信装置45Aは、車載ネットワークN1とは異なる外部ネットワーク(外部)との通信が可能である。通信装置45Aは、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)、LPWA(Low Power, Wide Area)、LPWAN(Low-Power Wide-Area Network)等により無線通信を行うことができる。また、通信装置45Aは、例えば、携帯電話通信網又はデータ通信網などにより無線通信を行うことができる。通信装置45Aは、測位装置40Aが検出した車体位置(作業体101の位置)及び稼働情報等を、作業支援装置100に送信する。
制御装置60は、車体3の前進又は後進を切り換えるシャトルレバー43aが前進に操作された場合、前後進切換部13を前進に切り換えることで、車体3を前進させる。また、制御装置60は、シャトルレバー43aが後進に操作された場合、前後進切換部13を後進に切り換えることで、車体3を後進させる。
図6A,6Bに示すように、エリア設定部110Dは、作業体101が作業を行うときの作業エリア250と、作業体101が作業を行わないときの休止エリア251とを設定する。具体的には、図1に示すように、作業支援装置(サーバ)100とは異なる設置型のコンピュータ105が、作業支援装置(サーバ)100に接続され、設置型のコンピュータ105において所定の操作が行われると、図4に示すように、設置型のコンピュータ105のモニタ等の表示部105Aに設定画面M10を表示する。
図4に示すように、ポインタ123は、地図表示部122の任意の点を選択可能である。ポインタ123によって、任意の点P1を選択すると、エリア設定部110Dは、選択した地図上の位置(緯度、経度)を保持する。ポインタ123によって、複数の任意の点Pn(n=1,2,3・・・)を選択した場合、エリア設定部110Dは、複数の任意の点Pnを結ぶ線(境界線)Li(i=1,2,3・・・)を地図表示部122に表示して、複数の境界線Liに囲まれるエリアを、作業エリア250及び休止エリア251のいずれかを設定する。
また、図5Bに示すように、第1設定モードである場合に、ポインタ123によって、複数の境界線Li(L1~L10)を選択すると、エリア設定部110Dは、任意の点P1~P10を順に結ぶ複数の境界線Li(L1~L10)を作成する。なお、エリア設定部110Dは、図5Bに示すように、ポインタ123の選択によって、境界線L1~L6により形成される無端線(環状線)と、境界線L7~L10によって形成される無端線(環状線)とを作成する。エリア設定部110Dは、境界線Li(L1~L6)により形成される無端線と、境界線Li(L7~L10)により形成される無端線との間を作業エリア250に設定する。
なお、上述した実施懈怠では、休止エリア251と作業エリア250との境界部分もL7~L10で設定していたが、休止エリア251を作業エリア250よりも先に設定している状況下において、エリア設定部110Dは、作業エリア250の境界線Liに囲まれる設定エリアが、休止エリア251を含む場合に、設定エリアから当該休止エリアを除く部分を、作業エリア250に設定してもよい。
作業支援装置(サーバ)100は、通知部112Dを備えている。通知部112Dは、作業支援装置100に設けられた電気電子回路、作業支援装置100に格納されたプログラム等で構成されている。
通知部112Dは、作業体101の車体位置(第1車体位置)と、作業体101の稼働情報とを作業支援装置(サーバ)100が受信すると、稼働情報を参照し、稼働情報に基づいて作業体101が稼働しているか否かを判断する。例えば、稼働情報として、トラクタ等の作業体101から原動機の回転数(原動機回転数)、PTO軸の回転数(PTO回転数)等を作業支援装置(サーバ)100が受信した場合、通知部112Dは、原動機回転数及びPTO回転数が零でないか否かを判断する。原動機回転数及びPTO回転数が零でない場合、通知部112Dは、作業体101が稼働しているとして、当該作業体101の第1車体位置P21が作業エリア250内に位置しているか否かを判断する。図6Aに示すように、通知部112Dは、第1車体位置P21が作業エリア250内である場合、通知を行わず、図6Bに示すように、第1車体位置P21が作業エリア250外である場合、設置型のコンピュータ105などに、「作業体101が作業エリア250から出ている」旨を通知する。
通知部112Dは、作業体101が予め定められたエリア(作業エリア250、休止エリア251)にいるか否かを、設置型のコンピュータ105などに通知することで、作業体101の監理を行っている。なお、作業体101が長期間にわたってエリア(作業エリア250、休止エリア251)外である場合は、作業体101が盗難された可能性があると判断することができ、作業体101の監視を行うことで盗難防止を行うことができる。
図8に示すように、作業支援装置(サーバ)100が作業体101から車体位置(第1車体位置P21)及び稼働情報を取得すると(S30、Yes)、通知部112Dは、作業体101が稼働しているか否かを判断する(S31)。作業体101が稼働している場合(S31、Yes)、通知部112Dは、通知対象のエリア(通知対象エリア)を作業エリア250に設定する(S32)。作業体101が稼働していない場合(S31、No)、通知部112Dは、通知対象エリアを休止エリア251に設定する(S33)。通知部112Dは、作業体101の第1車体位置P21が通知対象エリア内であるか否かを判断し、通知対象エリア内でない場合(S34、No)、作業体101が通知エリア外であることを通知する(S35)。通知部112Dは、作業体101の第1車体位置P21が通知対象エリア内であるか否かを判断し、通知対象エリア内である場合(S34、Yes)、作業体101の通知を行わない(S36)。
エリア変更部113Dは、測位装置40Aが受信した信号(受信信号)における測位衛星の衛星数に基づいて、エリア(作業エリア250、休止エリア251)の大きさを変更する。図9に示すように、エリア変更部113Dは、測位衛星の受信信号を受信可能な衛星数(受信衛星数)が所定(基準衛星数10基)よりも少ない場合は、通知対象エリアに用いるエリア(通知対象エリア)A1を、エリア設定部110Dによって作成した作成エリア(作業エリア250、休止エリア251)A2よりも大きくし、測位衛星の衛星数が所定よりも多い場合は、通知対象エリアに用いるエリアA1を、エリア(作業エリア250、休止エリア251)A2よりも小さくする。例えば、エリア変更部113Dは、受信衛星数<基準衛星数の場合は、作成エリアA2の中心をそのままで輪郭線を外側に拡大することで通知対象エリアA1を作成する。また、エリア変更部113Dは、受信衛星数≧基準衛星数の場合は、作成エリアA2の中心をそのままで輪郭線を外側に縮小することで通知対象エリアA1を作成する。なお、エリア変更部113Dは、受信衛星数が少なければ少ないほど、作成エリアA2の拡大率を大きくし、受信衛星数が多ければ大きいほど、作成エリアA2の縮小率を大きくする。また、受信衛星数が多い場合(受信衛星数≧基準衛星数)は、通知対象エリアA1の大きさを作成エリアA2と同じとして、作成エリアA2を変更しなくてもよい。
さて、測位装置40Aにおいて第1車体位置P21を検出している状況において、図10に示すように、第1車体位置P21にバラつきが生じる場合がある。このような場合、複数の第1車体位置P21のうち、通知部112Dは、バラツキに基づいて、第1車体位置P21が休止エリア251内であるか否かを判断する。詳しくは、通知部112Dは、所定時間の第1車体位置P21を参照して、第1車体位置P21の偏差(バラツキ度合)が±2σ又は±3σに入らない第1車体位置P21は、休止エリア251の判定に用いない。
通知部112Dは、稼働情報に作業体101が稼働している情報が含まれている場合に通知対象となるエリアを作業エリア250に切り換え、稼働情報に作業体101が稼働していない情報が含まれている場合に通知対象となるエリアを休止エリア251に切り換える。これによれば、作業体101が稼働しているときは作業を行っているとみなし、作業体101が稼働していないときは作業を行わずに休止しているとみなして簡単にエリアの切換を行うことができる。例えば、作業体101が作業場(作業エリア250)に位置するときは稼働して作業を行うことが多く、作業体101が納屋などの保管場所(休止エリア251)に位置するときは稼働を停止させて保管していることが多いため、作業エリア250と休止エリア251との切換を容易に行うことができる。
作業支援システムは、測位衛星の信号に基づいて作業体101の位置を測位する測位装置40Aと、測位装置40Aによって作業体101の位置が休止エリア251内である場合は、休止エリア251の大きさを測位衛星の状態に応じて変更するエリア変更部113Dと、を備えている。これによれば、例えば、納屋などの保管場所に休止エリア251を設定し、停止させた作業体101を監視している状況下において、測位衛星の状態が良くなく測位装置40Aの誤差が大きくなったとしても、通知部112Aによる余計な通知を減少させることができる。
上述した実施形態では、作業体(産業機械)101を、農業機械(トラクタ)を例にあげて説明したが、トラクタに連結されるインプルメントであってもよい。図11に示すように、インプルメントは、測位装置40Bを備えている。測位装置40Bは、測位装置40Aと同様の構成である。即ち、測位装置40Bは、測位衛星から送信された衛星信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、衛星信号に基づいて位置(例えば、緯度、経度)を検出する。なお、測位装置40Bも、測位装置40Aと同様に、受信装置41と、慣性計測装置42とを有し、受信装置41及び慣性計測装置42によって、位置を求める。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
40A :測位装置
40B :測位装置
100 :作業支援装置
101 :作業体
110D :エリア設定部
112 :通知部
112A :通知部
112D :通知部
113D :エリア変更部
250 :作業エリア
251 :休止エリア
A1 :エリア
Claims (3)
- 複数の測位衛星から受信した複数の信号に基づいて作業体の位置を測位する測位装置と、
表示部を有するコンピュータと、
前記測位装置によって測位した前記作業体の位置が通信対象エリア内であるか否かに基づいて、前記コンピュータに対して当該作業体に関する通知を行う通知部と、
前記測位装置が受信した前記複数の測位衛星の数がより多いほど、前記表示部に表示される前記通信対象エリアの縮小率をより大きくするように前記通信対象エリアの大きさを変更するエリア変更部と、
を備えている作業支援システム。 - 前記通信対象エリアは、前記作業体が作業を行うときの作業エリアと、前記作業体が作業を行わないときの休止エリアとを含み、
前記エリア変更部は、前記測位装置が測位した前記作業体の位置が前記休止エリア内である場合に、前記複数の測位衛星の数がより多いほど、前記表示部に表示される前記通信対象エリアの前記縮小率をより大きくするように前記通信対象エリアの大きさを変更する請求項1に記載の作業支援システム。 - 前記作業体が稼働しているか否かを示す稼働情報を送信する通信装置を備え、
前記通知部は、前記稼働情報に基づいて、前記作業体が前記作業エリア又は前記休止エリアに位置するかを判断する請求項2に記載の作業支援システム。
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