WO2023181982A1 - 情報処理システム、情報処理方法及び情報処理装置 - Google Patents

情報処理システム、情報処理方法及び情報処理装置 Download PDF

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和樹 小島
淳二 加藤
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Abstract

本開示に係る情報処理システムは、災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定する推定部と、前記被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する決定部と、を有する。

Description

情報処理システム、情報処理方法及び情報処理装置
 本開示は、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理装置に関する。
 車両の自動運転および遠隔運転に関する技術が提供されている。例えば、自律的な乗用車を遠隔運転するためのシステムを基に、自律車両のシステムが対処不可能な状況において、遠隔操作のオペレータを仲介する技術が提供されている(例えば特許文献1)。
特開2020-205037号公報
 しかしながら、従来技術では、災害の影響については考慮されていない。そのため、従来技術では、災害が発生した際に車両の遠隔操作を行うオペレータの割当て等が難しい場合があり、改善の余地がある。そのため、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することが望まれている。
 そこで、本開示では、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる情報処理システム、情報処理方法及び情報処理装置を提案する。
 上記の課題を解決するために、本開示に係る一形態の情報処理システムは、災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定する推定部と、前記被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する決定部と、を有する。
本開示の情報処理システムの一例を示す図である。 本開示の情報処理システムに係る装置構成の一例を示す図である。 第1の実施例に係る処理手順を示すシーケンス図である。 災害影響推定システムの処理手順を示すフローチャートである。 災害影響推定システムによる処理の一例を示す図である。 ディスパッチャ装置が保持する情報の一例を示す図である。 災害影響推定システムが保持する情報の一例を示す図である。 災害影響推定システムが保持する情報の一例を示す図である。 第2の実施例に係る処理手順を示すシーケンス図である。 ディスパッチャ装置が保持する情報の一例を示す図である。 第3の実施例に係る処理手順を示すシーケンス図である。 第3の実施例に係る処理手順を示すシーケンス図である。 第3の実施例に係る処理の一例を示す図である。 ディスパッチャ装置の処理手順を示すフローチャートである。 情報処理装置の処理手順を示すフローチャートである。 情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
 以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報処理システム、情報処理方法及び情報処理装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
 以下に示す項目順序に従って本開示を説明する。
  1.実施形態
   1-1.本開示の情報処理システムの概要
   1-2.情報処理システムに係る装置構成例
    1-2-1.ディスパッチャ装置
    1-2-2.車両
    1-2-3.災害影響推定システム
    1-2-4.遠隔操作拠点管理システム
   1-3.情報処理システムの第1の実施例(新規割当て)
   1-4.情報処理システムの第2の実施例(オペレータ引継)
   1-5.情報処理システムの第3の実施例(オペレータ不足の場合)
   1-6.情報処理装置による情報処理の手順
  2.その他の実施形態
   2-1.その他の構成例
   2-2.その他
  3.本開示に係る効果
  4.ハードウェア構成
[1.実施形態]
[1-1.本開示の情報処理システムの概要]
 図1は、本開示の情報処理システムの一例を示す図である。装置の構成等の詳細については後述するが、情報処理システムの一例である遠隔運転システム100は、ディスパッチャ装置130、車両200、災害影響推定システム300、及び遠隔操作拠点400を有する。なお、図1では各々の構成を1つだけ図示するが、遠隔運転システム100には、複数のディスパッチャ装置130、複数の車両200、複数の災害影響推定システム300、及び複数の遠隔操作拠点400が含まれてもよい。
 ディスパッチャ装置130は、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する処理を行う情報処理装置である。車両200は、遠隔運転の対象となる。車両200は、無線基地局110との間で無線通信を行う。例えば、車両200は、LTE(Long Term Evolution)、5G(第5世代移動通信システム)、V2X(Vehicle to everything)通信等により、無線基地局110との間で無線通信を行う。
 図1では、遠隔運転システム100では、無線基地局110と災害影響推定システム300、遠隔操作拠点400の遠隔操作拠点管理システム410、ディスパッチャ装置130、遠隔操作コントローラ140が通信ネットワーク120により通信可能に接続される。災害影響推定システム300は、災害影響を推定するコンピュータにより構成される。災害影響推定システム300は、気象庁、国土交通省、自治体等の災害情報提供機関310から災害情報を受信する。
 遠隔操作拠点400は、遠隔操作コントローラ140、オペレータ150、及び遠隔操作拠点管理システム410を含む。なお、図1では各々の構成を1つだけ図示するが、遠隔操作拠点400には、複数の遠隔操作コントローラ140、複数のオペレータ150、及び複数の遠隔操作拠点管理システム410が含まれてもよい。また、図1では1つのコンピュータ(装置)を遠隔操作拠点管理システム410の一例として図示するが、遠隔操作拠点管理システム410は、1つのコンピュータ(装置)であってもよいし、複数のコンピュータにより構成されてもよい。また、遠隔操作コントローラ140は、オペレータ150により操作される。図1ではハンドルを遠隔操作コントローラ140の一例として図示するが、遠隔操作コントローラ140は、車両200の遠隔操作に用いることができれば、任意の形態が採用可能である。
 遠隔操作拠点400は、車両200の遠隔操作を行うオペレータ150が在席する。例えば、オペレータ150は、人(すなわち生物である人間)である。なお、オペレータ150は、車両200の遠隔操作を行うことができれば、人に限らず、コンピュータ等の機器であってもよい。また、遠隔操作拠点400には複数のオペレータ150が在席していてもよい。遠隔操作コントローラ140と車両200は通信ネットワーク120を介して、映像データやステータス情報、及び制御コマンド(加減速量、操舵量等)を通信(やり取り)して、車両200の遠隔運転を実現する。例えば、オペレータ150は、遠隔操作コントローラ140を操作することにより、車両200の遠隔運転を行う。
[1-2.情報処理システムに係る装置構成例]
 ここから、図2を参照して情報処理システムの一例である遠隔運転システム100の構成について説明する。図2は、本開示の情報処理システムに係る装置構成の一例を示す図である。具体的には、図2は、ディスパッチャ装置130、車両200、災害影響推定システム300および遠隔操作拠点管理システム410の内部構成を示す。ディスパッチャ装置130と、車両200と、災害影響推定システム300と、遠隔操作拠点管理システム410とは所定の通信網(図2では通信ネットワーク120)を介して通信可能に接続される。
[1-2-1.ディスパッチャ装置]
 まず、情報処理装置の一例であるディスパッチャ装置130の構成について説明する。ディスパッチャ装置130は、通信部131、拠点情報管理部132、オペレータ仲介部133、優先度決定部134、オペレータ引継ぎ処理部135、拠点リスト136、車両-担当オペレータリスト137で構成される。以下、ディスパッチャ装置130の構成の一例について説明する。
 ディスパッチャ装置130は、通信部131と、制御部1301と、記憶部1302とを有する。なお、ディスパッチャ装置130は、ディスパッチャ装置130の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
 通信部131は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部131は、通信ネットワーク120を介して車両200、災害影響推定システム300、遠隔操作拠点管理システム410と通信を行う。例えば、通信部131は、通信ネットワーク120と有線または無線で接続され、車両200、災害影響推定システム300及び遠隔操作拠点管理システム410等の他の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。
 通信部131は、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。通信部131は、遠隔操作拠点管理システム410から拠点情報を受信する。
 制御部1301は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、ディスパッチャ装置130内部に記憶されたプログラム(例えば、本開示に係る情報処理プログラム等)がRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部1301は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
 制御部1301は、拠点情報管理部132と、オペレータ仲介部133と、優先度決定部134と、オペレータ引継ぎ処理部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部1301の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部1301が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
 制御部1301は、拠点情報管理部132、オペレータ仲介部133、優先度決定部134、及びオペレータ引継ぎ処理部135等により、各種情報を取得する取得部として機能する。制御部1301は、通信部131を介して、各種情報を取得する。制御部1301は、車両200、災害影響推定システム300及び遠隔操作拠点管理システム410から各種情報を取得する。制御部1301は、災害の発生による車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を示す情報を取得する。また、制御部1301は、拠点情報管理部132、オペレータ仲介部133、優先度決定部134、及びオペレータ引継ぎ処理部135等により、各種の決定を行う決定部として機能する。
 拠点情報管理部132は、拠点情報の管理介に関する処理を行う。例えば、拠点情報管理部132は、通信部131を介して各種の情報の送受信を行う。拠点情報管理部132は、遠隔操作拠点管理システム410から拠点情報を受信する。拠点情報管理部132は、受信した拠点情報を基に拠点リスト136を更新する。拠点情報管理部132は、災害影響推定システム300へ拠点情報を送信する。
 オペレータ仲介部133は、オペレータ仲介に関する処理を行う。例えば、オペレータ仲介部133は、通信部131を介して各種の情報の送受信を行う。オペレータ仲介部133は、車両200からオペレータ仲介依頼を受信する。
 オペレータ仲介部133は、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当ての決定に関する処理を行う。オペレータ仲介部133は、優先度決定部134と連携し、拠点リスト136を基にオペレータ仲介優先度を決定する。オペレータ仲介部133は、車両200へオペレータリストを送信する。
 オペレータ仲介部133は、車両200から遠隔運転依頼を受信し、遠隔操作拠点400の遠隔操作拠点管理システム410へ遠隔運転依頼を転送する。オペレータ仲介部133は、遠隔操作拠点管理システム410から遠隔運転引き受け返答を受信し、車両-担当オペレータリスト137を更新する。オペレータ仲介部133は、車両200へオペレータに関する情報(オペレータ情報)を送信する。
 オペレータ仲介部133は、被災状況に基づいて、複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する。オペレータ仲介部133は、オペレータの割り当てが依頼された車両である依頼元車両を対象として、依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する。オペレータ仲介部133は、自動運転からオペレータによる遠隔操作への変更を依頼する依頼元車両を対象として、依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する。
 オペレータ仲介部133は、依頼元車両に紹介するオペレータの優先度を決定する。オペレータ仲介部133は、依頼元車両におけるオペレータの選定に応じて、依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する。オペレータ仲介部133は、オペレータが遠隔操作中の遠隔操作車両を対象として、遠隔操作車両を遠隔操作中のオペレータである第1オペレータから、遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータを決定する。
 オペレータ仲介部133は、第1拠点に属する第1オペレータから遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータとして、複数の拠点のうち第1拠点以外の拠点である第2拠点に属する第2オペレータを決定する。オペレータ仲介部133は、第1拠点が遠隔操作の引継ぎに関する条件を満たす場合、第2拠点に属するオペレータの中から、第2オペレータを決定する。オペレータ仲介部133は、災害による第1拠点への影響を示すスコアが条件を満たす場合、第2拠点に属するオペレータの中から、第2オペレータを決定する。オペレータ仲介部133は、第1拠点のスコアが、遠隔操作の引継ぎに関する閾値を超える場合、第2オペレータを決定する。
 オペレータ仲介部133は、遠隔操作の引継ぎ元である第1拠点に属するオペレータである第1オペレータが遠隔操作中の遠隔操作車両を対象とする遠隔操作の引継ぎ先の決定時に、遠隔操作車両の引継ぎ先となる第2拠点に属する第2オペレータが遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができない場合、第1拠点または第2拠点のいずれかによる遠隔操作で走行中の走行車両のうち、走行を停車する車両である停車候補車両を決定する。オペレータ仲介部133は、第2オペレータが遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができる場合、第2オペレータを、遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する。
 オペレータ仲介部133は、第2拠点による遠隔操作で走行中の走行車両である第2車両を停車候補車両に決定した場合、第2車両を遠隔操作する第2オペレータを、遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する。オペレータ仲介部133は、第1オペレータが遠隔操作中の遠隔操作車両を停車候補車両に決定した場合、第2拠点に属する第2オペレータが遠隔操作車両の遠隔操作の対応が可能になった後、遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータを決定する。
 優先度決定部134は、優先度決定に関する処理を行う。例えば、優先度決定部134は、通信部131を介して各種の情報の送受信を行う。優先度決定部134は、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当ての決定に関する処理を行う決定部として機能する。優先度決定部134は、オペレータ仲介部133と連携し、拠点リスト136を基にオペレータ仲介優先度を決定する。
 オペレータ引継ぎ処理部135は、オペレータ引継ぎに関する処理を行う。例えば、オペレータ引継ぎ処理部135は、通信部131を介して各種の情報の送受信を行う。オペレータ引継ぎ処理部135は、災害影響推定システム300から災害影響推定情報を受信する。オペレータ引継ぎ処理部135は、拠点リスト136を更新する。オペレータ引継ぎ処理部135は、オペレータ引継ぎ判定を実施する。
 オペレータ引継ぎ処理部135は、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当ての決定に関する処理を行う決定部として機能する。オペレータ引継ぎ処理部135は、優先度決定部134と連携し拠点リスト136を基に引継ぎ先オペレータを決定する。オペレータ引継ぎ処理部135は、遠隔操作拠点管理システム410へ遠隔運転依頼を送信する。
 オペレータ引継ぎ処理部135は、遠隔操作拠点管理システム410から遠隔運転引き受け返答を受信する。オペレータ引継ぎ処理部135は、車両-担当オペレータリスト137を更新する。オペレータ引継ぎ処理部135は、車両200へオペレータ情報を送信する。なお、オペレータ仲介部133、優先度決定部134、及びオペレータ引継ぎ処理部135は、一体であってもよい。この場合、ディスパッチャ装置130は、オペレータ仲介部133、優先度決定部134、及びオペレータ引継ぎ処理部135の機能を有する決定部を備えてもよい。
 記憶部1302は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部1302は、拠点リスト136と、車両-担当オペレータリスト137とを有する。
 拠点リスト136は、複数の拠点の各々の拠点情報を示す一覧情報(リスト)を含む。拠点リスト136は、各拠点の拠点情報を対応する拠点を識別する情報(拠点ID等)に対応付けた情報を含む。拠点リスト136は、ディスパッチャ装置130が担当する拠点の拠点情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、拠点リスト136は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
 車両-担当オペレータリスト137は、各車両とその車両の遠隔操作を行っているオペレータとの対応付けを示す一覧情報(リスト)を含む。車両-担当オペレータリスト137は、各車両を識別する情報(車両ID)に、その車両の遠隔操作を行っているオペレータを識別する情報(オペレータID等)を対応付けた情報を含む。車両-担当オペレータリスト137は、ディスパッチャ装置130が担当する拠点に属するオペレータが遠隔操作を行っている車両を示す情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、車両-担当オペレータリスト137は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
[1-2-2.車両]
 次に、車両200の構成について説明する。車両200は、通信部210、駆動・制動装置220、操舵装置230、外界センサ240、内界センサ250、出力部(乗員向け)260(以下「出力部260」と記載する)、遠隔運転実行部270、自動運転実行部280、及び安全停車可能性算出部290で構成される。以下、車両200の構成の一例について説明する。
 車両200は、通信部210と、駆動・制動装置220と、操舵装置230と、外界センサ240と、内界センサ250と、出力部260と、制御部2001とを有する。なお、車両200は、車両200の乗員(乗車者)から各種操作を受け付ける入力部(例えば、タッチパネル等)を有してもよい。
 通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。通信部210は、無線基地局110および通信ネットワーク120を介して、ディスパッチャ装置130や遠隔操作コントローラ140と通信を行う。通信部210は、ディスパッチャ装置130からオペレータ情報を受信する。通信部210は、遠隔操作コントローラ140から遠隔操作に関する情報を受信する。
 駆動・制動装置220は、車両200の駆動及び制御を行う。駆動・制動装置220は、遠隔操作コントローラ140からの遠隔操作に関する情報を用いて、車両200の駆動及び制御を行う。例えば、駆動・制動装置220は、車両200の加速及び減速などの制御を行う。操舵装置230は、車両200の操舵を行う。操舵装置230は、遠隔操作コントローラ140からの遠隔操作に関する情報を用いて、車両200の操舵を行う。例えば、操舵装置230は、車両200の進行方向の制御を行う。なお、駆動・制動装置220及び操舵装置230は、通常の自動運転車両等と同様であるため、詳細な説明は詳細する。
 外界センサ240は、車両の周辺状況を認識するためのセンサである。例えば、外界センサ240は、カメラ、LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)、ミリ波レーダー等のうち1つ以上のセンサにより構成される。なお、外界センサ240は一例に過ぎず、車両200は、様々な態様により周辺状況の認識を行ってもよい。例えば、車両200は、車両200の外部の機器(他車のセンサ、道路に設置されたセンサ等)の情報を受信することにより周辺状況を認識してもよい。
 内界センサ250は、車両の走行状態を取得するためのセンサである。例えば、内界センサ250は、車速、加速度、ジャイロ、操舵角等のうち1つ以上のセンサにより構成される。
 出力部260は、車両の乗員に向けて車両の走行状態などを提示する装置である。例えば、出力部260は、各種情報を表示するための表示装置(例えば、液晶ディスプレイ等)を有する。また、出力部260は、各種情報を音声出力するための音声出力装置(例えば、スピーカ等)を有してもよい。
 制御部2001は、例えば、CPUやMPU等によって、車両200内部に記憶されたプログラム(例えば、自動運転プログラム等)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部2001は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
 制御部2001は、遠隔運転実行部270と、自動運転実行部280と、安全停車可能性算出部290とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部2001の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部2001が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
 遠隔運転実行部270は、通信部210および無線基地局110、通信ネットワーク120を介して遠隔操作コントローラ140と通信し、制御コマンドを受信する。遠隔運転実行部270は、加減速量、操舵量等に関する制御コマンドを遠隔操作コントローラ140から受信する。遠隔運転実行部270は、制御コマンドを基に駆動・制動装置220および操舵装置230の操作を行う。遠隔運転実行部270は、外界センサ240および内界センサ250により認識した車内外の情報を遠隔操作コントローラ140へ送信する。
 自動運転実行部280は、外界センサ240および内界センサ250により認識した車内外の情報を基に運転計画を実施し制御コマンドを生成する。自動運転実行部280は、制御コマンドを基に駆動・制動装置220および操舵装置230の操作を行う。
 安全停車可能性算出部290は、外界センサ240および内界センサ250により認識した車内外の情報を基に、自動運転の継続可能性の算出を行う。安全停車可能性算出部290は、遠隔運転時には担当オペレータが在籍する遠隔操作拠点の遠隔操作拠点管理システム410へ安全に停車可能かの情報を送信する。安全停車可能性算出部290は、継続が不可能であると判断した場合、通信部210を介してディスパッチャ装置130へオペレータ仲介依頼を送信する。安全停車可能性算出部290は、遠隔運転実行部270および自動運転実行部280と連携し自動運転から遠隔運転への移行を行う。
[1-2-3.災害影響推定システム]
 次に、災害影響推定システム300の構成について説明する。災害影響推定システム300は、通信部301、災害影響推定部302、災害情報受信部303、ディスパッチャリスト304、拠点リスト305、地盤情報テーブル306、ゆれによる倒壊確率テーブル307で構成される。以下、災害影響推定システム300の構成の一例について説明する。
 災害影響推定システム300は、通信部301と、災害情報受信部303と、制御部3001と、記憶部3002とを有する。なお、災害影響推定システム300は、災害影響推定システム300の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
 通信部301は、例えば、NIC等によって実現される。通信部301は、通信ネットワーク120を介してディスパッチャ装置130と通信を行う。通信部301は、ディスパッチャ装置130と情報の送受信を行う。通信部301は、ディスパッチャ装置130から拠点情報を受信する。通信部301は、災害影響推定情報をディスパッチャ装置130へ送信する。
 災害情報受信部303は、災害情報提供機関310から災害情報を受信する。例えば、災害情報受信部303は、NIC等によって実現され、災害情報提供機関310が有するサーバ装置等のコンピュータ(以下単に「災害情報提供機関310」ともいう)と通信する。災害情報受信部303は、災害情報提供機関310と通信し、災害情報提供機関310から災害情報を受信する。災害情報提供機関310は、受信した災害情報を、制御部3001または記憶部3002へ渡す。例えば、災害情報提供機関310は、災害影響推定部302へ震度分布情報を渡す。
 制御部3001は、例えば、CPUやMPU等によって、災害影響推定システム300内部に記憶されたプログラム(例えば、推定プログラム等)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3001は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
 制御部3001は、災害影響推定部302を有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。制御部3001は、災害影響推定部302により、各種の推定を行う推定部として機能する。なお、制御部3001の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部3001が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
 災害影響推定部302は、災害影響を推定する処理を行う。災害影響推定部302は、災害情報を用いて災害影響を推定する。例えば、災害影響推定部302は、受け取った震度分布情報を用いて災害影響を推定する。災害影響推定部302は、拠点リスト305、地盤情報テーブル306、ゆれによる倒壊確率テーブル307の情報と組み合わせ、災害影響推定情報を算出する。災害影響推定部302は、ディスパッチャリスト304を参照し、通信部301を通じて各ディスパッチャへ関連する拠点の災害影響推定情報を送信する。
 災害影響推定部302は、ディスパッチャ装置130から拠点情報を受信する。災害影響推定部302は、ディスパッチャ装置130から受信した拠点情報を用いて、ディスパッチャリスト304および拠点リスト305を更新する。
 記憶部3002は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部3002は、ディスパッチャリスト304と、拠点リスト305と、地盤情報テーブル306と、ゆれによる倒壊確率テーブル307とを有する。
 ディスパッチャリスト304は、ディスパッチャ(ディスパッチャ装置130)を示す一覧情報(リスト)を含む。ディスパッチャリスト304は、各ディスパッチャ装置130を識別する情報(ディスパッチャID等)に、そのディスパッチャ装置130が担当する拠点を識別する情報(拠点ID等)を対応付けた情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、ディスパッチャリスト304は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
 拠点リスト305は、複数の拠点の各々の拠点情報を示す一覧情報(リスト)を含む。拠点リスト305は、各拠点の拠点情報を対応する拠点を識別する情報(拠点ID等)に対応付けた情報を含む。拠点リスト305は、災害影響推定システム300が担当する拠点の拠点情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、拠点リスト305は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
 地盤情報テーブル306は、地盤に関する情報を含む。地盤情報テーブル306は、各地域または各地点における地盤の安定度を示す情報を含む。例えば、地盤情報テーブル306は、各拠点の地盤の安定度を示す情報を、その拠点を識別する情報(拠点ID等)に対応付けた情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、地盤情報テーブル306は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
 ゆれによる倒壊確率テーブル307は、ゆれによる倒壊確率に関する情報を含む。ゆれによる倒壊確率テーブル307は、地震等のゆれによる倒壊の確率を示す情報を含む。ゆれによる倒壊確率テーブル307は、ゆれの強さと建物の倒壊確率の関係の情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、ゆれによる倒壊確率テーブル307は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
[1-2-4.遠隔操作拠点管理システム]
 次に、遠隔操作拠点管理システム410の構成について説明する。遠隔操作拠点管理システム410は、通信部411、拠点情報412、オペレータリスト413、車両情報414、拠点情報送信部415、車両状態管理部416、及び遠隔運転引き受け判定部417で構成される。以下、遠隔操作拠点管理システム410の構成の一例について説明する。
 遠隔操作拠点管理システム410は、通信部411と、制御部4001と、記憶部4002とを有する。なお、遠隔操作拠点管理システム410は、遠隔操作拠点管理システム410の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
 通信部411は、例えば、NIC等によって実現される。通信部411は、通信ネットワーク120を介してディスパッチャ装置130と通信を行う。通信部411は、ディスパッチャ装置130と情報の送受信を行う。通信部411は、ディスパッチャ装置130から遠隔運転依頼の情報を受信する。通信部411は、遠隔運転依頼に対する返答、及びオペレータ情報をディスパッチャ装置130へ送信する。
 制御部4001は、例えば、CPUやMPU等によって、遠隔操作拠点管理システム410内部に記憶されたプログラム(例えば、情報処理プログラム等)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部4001は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
 制御部4001は、拠点情報送信部415と、車両状態管理部416と、遠隔運転引き受け判定部417とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部4001の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部4001が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
 拠点情報送信部415は、通信部411を介して拠点情報を送信する。拠点情報送信部415は、定期的にディスパッチャ装置130へ拠点情報412を送信する。
 車両状態管理部416は、車両200の状態を管理する。車両状態管理部416は、通信部411を介して車両200の状態に関する情報を受信する。車両状態管理部416は、車両200から安全に停車可能かを示す情報を受信する。車両状態管理部416は、受信した情報に基づいて、拠点情報412および車両情報414を更新する。
 遠隔運転引き受け判定部417は、遠隔運転引き受けに関する判断を行う。遠隔運転引き受け判定部417は、通信部411を介して遠隔運転依頼を示す情報を受信する。遠隔運転引き受け判定部417は、ディスパッチャ装置130から遠隔運転依頼を受信する。遠隔運転引き受け判定部417は、拠点情報412およびオペレータリスト413を参照し、遠隔運転実施の判断を行う。遠隔運転引き受け判定部417は、遠隔運転を引き受ける場合は、拠点情報412およびオペレータリスト413を更新する。遠隔運転引き受け判定部417は、ディスパッチャ装置130へ遠隔運転引き受け返答および担当オペレータ情報を送信する。
 記憶部4002は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部4002は、拠点情報412と、オペレータリスト413と、車両情報414とを有する。
 拠点情報412は、拠点情報を含む。拠点情報412は、その遠隔操作拠点管理システム410が配置される拠点(遠隔操作拠点400)の拠点情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、拠点情報412は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
 オペレータリスト413は、オペレータを示す一覧情報(リスト)を含む。例えば、オペレータリスト413は、その遠隔操作拠点管理システム410が配置される拠点(遠隔操作拠点400)に属するオペレータを示す一覧情報(リスト)を含む。オペレータリスト413は、その遠隔操作拠点管理システム410が配置される拠点(遠隔操作拠点400)に属する各オペレータの状態を示す情報を含む。オペレータリスト413は、各オペレータが、その時点で遠隔操作を引き受け可能であるか否かを示す情報を含む。例えば、オペレータリスト413は、各オペレータが、その時点で遠隔操作中であるか否かを示す情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、オペレータリスト413は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を含んでもよい。
 車両情報414は、車両に関する情報を含む。例えば、オペレータリスト413は、その遠隔操作拠点管理システム410が配置される拠点(遠隔操作拠点400)に属するオペレータが遠隔操作中の車両を示す情報を含む。例えば、車両情報414は、その遠隔操作拠点管理システム410が配置される拠点(遠隔操作拠点400)が管理する範囲に位置する車両を示す情報を含む。なお、上記は一例に過ぎず、車両情報414は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
 なお、遠隔運転システム100の装置構成(デバイス構成)としては上述の構成に限られず、任意の装置構成が採用可能である。すなわち、遠隔運転システム100は、上述以外の構成をとってもよい。
[1-3.情報処理システムの第1の実施例(新規割当て)]
 ここから、遠隔運転システム100における各処理の詳細について説明する。まず、第1の実施例について説明する。第1の実施例では、地震発生時の新規割当てに関する処理を説明する。なお、以下に示す第1~3の実施例では、災害の一例として地震を挙げているが、災害は地震に限るものではなく、水害、竜巻、台風、大雪など地震以外の災害であってもよい。
 図3等を用いて、第1の実施例の処理の一例について説明する。図3は、第1の実施例に係る処理手順を示すシーケンス図である。なお、図3では、点線から上の処理(ステップS101、S102に対応)が災害(地震)発生前の処理に対応し、点線から下の処理(ステップS103以降)が災害(地震)発生後の処理に対応する。
 図3に示すように、遠隔操作拠点400の遠隔操作拠点管理システム410は、拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS101)。例えば、遠隔操作拠点管理システム410は、遠隔操作拠点管理システム410が配置された拠点(遠隔操作拠点400)の拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信する。図3では、遠隔操作拠点管理システム410は、所在地を示す情報、拠点の安全性に関する情報(「拠点安全性情報」ともいう)、通信経路を示す情報、オペレータ情報等を含む拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信する。例えば、拠点安全性情報には、拠点が設けられる構造物の築年数、その構造物の建築構造の種別、その構造物内で拠点が位置する階数等、拠点の安全性に関する様々な情報の情報が含まれる。なお、拠点安全性情報は、上記に限らず、拠点の安全性に関する情報であればどのような情報が含まれてもよい。
 ディスパッチャ装置130は、複数の拠点から拠点情報を受信し仲介候補として保持する。また、ディスパッチャ装置130は、定期的に複数拠点の拠点情報を災害影響推定システム300へ送信する(ステップS102)。例えば、ディスパッチャ装置130は、定期的に災害影響推定システム300へ複数拠点の拠点情報を拠点IDとともに送信する。
 災害影響推定システム300は、受信した拠点情報を保持する。例えば、災害影響推定システム300は、図7及び図8に示すような一覧情報TB2、TB3を保持する。図7及び図8は、災害影響推定システムが保持する情報の一例を示す図である。例えば、図7の一覧情報TB2は、ディスパッチャリスト304に含まれる情報の一例を示す。一覧情報TB2には、ディスパッチャIDに拠点IDのリストを対応付けた情報が含まれる。例えば、ディスパッチャID「D1」により識別されるディスパッチャ(ディスパッチャ装置130)は、拠点ID「C1」、「C2」、「C3」により各々識別される3つの拠点に対応していることを示す。また、図8の一覧情報TB3は、拠点リスト305に含まれる情報の一例を示す。例えば、図8の一覧情報TB3には、拠点の安全性に関する情報(拠点安全性情報)が含まれるが、詳細については後述する。
 そして、地震発生時、気象庁等の災害情報提供機関310は、災害影響推定システム300へ緊急地震情報を送信する(ステップS103)。例えば、災害情報提供機関310は、災害影響推定システム300へ緊急地震速報のデータを送信する。
 そして、災害影響推定システム300は、拠点の被災(災害)状況を推定する(ステップS104)。例えば、災害影響推定システム300は、図4に示すように、受信した緊急地震速報データ及び保持している拠点情報を参照し、各遠隔操作拠点400の災害影響推定情報を算出する。そして、災害影響推定システム300は、災害影響推定情報を拠点IDと紐づけてディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS105)。例えば、災害影響推定システム300は、被害発生(S波到達)の推定時刻等を含む災害影響推定情報を拠点IDと紐づけてディスパッチャ装置130へ送信する。ディスパッチャ装置130は、受信した災害影響推定情報を保持する。
 ここで、図4に示す処理例について説明する。図4は、災害影響推定システムの処理手順を示すフローチャートである。災害影響推定システム300は、災害情報を受信する(ステップS11)。例えば、災害影響推定システム300は、災害情報提供機関310から災害情報を受信する。災害影響推定システム300は、保持している拠点について災害影響推定情報を計算する(ステップS12)。例えば、災害影響推定システム300は、記憶部3002に情報が記憶された拠点について災害影響推定情報を生成する。災害影響推定システム300は、ディスパッチャへ各遠隔操作拠点の災害影響推定情報を送信する(ステップS13)。例えば、災害影響推定システム300は、拠点を管理するディスパッチャ装置130へその拠点の災害影響推定情報を送信する。
 また、災害影響推定システム300は、上述した推定処理において、災害影響の算出に関する様々な技術を適宜用いて、災害影響推定情報を算出する。例えば、災害影響推定システム300は、図5に示す処理例PS1のように災害影響推定情報を算出する。図5は、災害影響推定システムによる処理の一例を示す図である。
 図5では、災害影響推定システム300は、災害情報提供機関310から取得した震度分布情報、拠点リスト305に含まれる建物データ、地盤情報テーブル306、及びゆれによる倒壊確率テーブル307等の情報を用いて、災害の影響を推定する。具体的には、災害影響推定システム300の災害影響推定部302は、震度分布情報、拠点が位置する建物のデータ、拠点が位置する土地の地盤の情報、ゆれによる倒壊確率の情報を用いて、災害の影響を推定する。
 例えば、災害影響推定部302は、震度を示す値を入力とし、災害の影響を示すスコアを出力する関数FC1を用いて、災害の影響を示すスコアを災害影響推定情報として算出する。例えば、災害影響推定部302は、震度が大きい程、災害の影響を示すスコアが大きくなる関数FC1を用いて、災害の影響を示すスコアを算出する。例えば、災害影響推定部302は、拠点が位置する建物が地震の影響を受けにくい程、低いスコアを出力する関数FC1を用いて、災害の影響を示すスコアを算出する。例えば、災害影響推定部302は、拠点が位置する土地の地盤が地震の影響を受けにくい程、低いスコアを出力する関数FC1を用いて、災害の影響を示すスコアを算出する。災害影響推定部302は、拠点の安全性が低い程、高いスコアを出力する関数FC1を用いて、災害の影響を示すスコアを算出する。このように、災害影響推定部302は、拠点の安全性が低い程、拠点の被災状況が悪いと推定する。
 例えば、災害影響推定部302は、遠隔操作拠点400の入居する階数、建物の耐震性、築年数等を加味して、災害影響推定情報(スコア)を算出してもよい。例えば、災害影響推定部302は、図8に示すような一覧情報TB3を用いて、災害影響推定情報(スコア)を算出する。一覧情報TB3には、災害の影響推定の際に用いられる各種情報を、各拠点の拠点IDに対応付けた情報が含まれる。一覧情報TB3には、拠点の所在地座標、階数、築年数、構造、耐震性等の情報が含まれる。例えば、拠点の所在地座標は、緯度経度情報等であり、図8では「lat」で示す経度(latitude)の情報、及び「long」で示す経度(longitude)の情報である。
 災害影響推定部302は、一覧情報TB3を参照し、災害影響推定情報(スコア)を算出する。例えば、災害影響推定部302は、遠隔操作拠点400の入居する階数が高い程、高いスコアを出力する関数FC1を用いて、災害の影響を示すスコアを算出する。災害影響推定部302は、遠隔操作拠点400の入居する建物の耐震性が低い程、高いスコアを出力する関数FC1を用いて、災害の影響を示すスコアを算出する。なお、上述したスコアの算出は一例に過ぎず、災害影響推定部302は、任意の情報を適宜用いて、災害の影響を示すスコアを算出してもよい。
 ここで、自動運転を実施している車両200が何等かの原因により自動運転の継続が困難となった場合、ディスパッチャ装置130へオペレータ仲介依頼を送信する(ステップS106)。ディスパッチャ装置130は、受信したオペレータ仲介依頼と保持している災害影響推定情報を参照し、オペレータ150の在席する拠点の推定災害影響を考慮して仲介優先度を決定する(ステップS107)。例えば、ディスパッチャ装置130は、図6に示すような一覧情報TB1を用いて、仲介優先度を決定する。
 図6は、ディスパッチャ装置が保持する情報の一例を示す図である。例えば、図6の一覧情報TB1は、拠点リスト136に含まれる情報の一例を示す。一覧情報TB1には、オペレータ150の割当ての決定の際に用いられる各種情報を、各拠点の拠点IDに対応付けた情報が含まれる。一覧情報TB1には、拠点の所在地座標(緯度経度情報等)、災害影響推定情報(スコア)、在席オペレータ数、待機オペレータ数、安全停止可能な車両数等の情報が含まれる。例えば、在席オペレータ数は、その拠点の属するオペレータ(「在席オペレータ」ともいう)の数を示す。また、待機オペレータ数は、遠隔操作を行っておらず待機中のオペレータ(「待機オペレータ」ともいう)の数を示す。
 ディスパッチャ装置130は、一覧情報TB1を参照し、災害影響推定情報(スコア)が低い拠点に在籍するオペレータ150の優先度を高く決定する。例えば、ディスパッチャ装置130は、一覧情報TB1を参照し、災害影響推定情報(スコア)が低い拠点に在籍するオペレータ150から順に高い優先度に決定する。
 なお、ディスパッチャ装置130は、災害影響推定情報(スコア)以外の情報を用いて、仲介優先度を決定してもよい。例えば、ディスパッチャ装置130は、オペレータ150の実績(経験)等を加味して、仲介優先度を決定してもよい。例えば、ディスパッチャ装置130は、拠点に複数の待機オペレータがいる場合、実績(経験)が多いオペレータ150程優先度を高くしてもよい。なお、上述した処理は一例に過ぎず、ディスパッチャ装置130は、様々な情報を適宜用いて、仲介優先度を決定してもよい。例えば、ディスパッチャ装置130は、災害影響推定情報(スコア)が同じ拠点が複数ある場合、車両200に近い拠点に在籍するオペレータ150の優先度を高くしてもよい。
 そして、ディスパッチャ装置130は、決定した仲介優先度を用いてオペレータリストを生成し、生成したオペレータリストを車両200へ送信する(ステップS108)。
 そして、車両200は、受信したオペレータリストから遠隔運転を依頼するオペレータを選定する(ステップS109)。例えば、車両200は、受信したオペレータリストに含まれるオペレータ150のうち最も優先度が高いオペレータ150を、遠隔操作を依頼するオペレータ150に決定する。そして、車両200は、ディスパッチャ装置130へ遠隔運転依頼を送信する(ステップS110)。例えば、車両200は、遠隔操作を依頼するオペレータ150を示す情報を、ディスパッチャ装置130へ遠隔運転依頼として送信する。
 そして、ディスパッチャ装置130は、受信した遠隔運転依頼を遠隔操作拠点管理システム410へ転送する(ステップS111)。遠隔操作拠点管理システム410は、受信した遠隔運転依頼を引き受けるか判定を行う(ステップS112)。遠隔操作拠点管理システム410は、引き受ける場合は遠隔運転引き受け返答とオペレータ情報をディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS113)。
 ディスパッチャ装置130は、受信したオペレータ情報を基に、車両-担当オペレータの組合せを、車両-担当オペレータリスト137に記録する(ステップS114)。これにより、ディスパッチャ装置130は、車両-担当オペレータリスト137を更新する。
 そして、ディスパッチャ装置130は、車両200へオペレータ情報を送信する(ステップS115)。車両200は、受信したオペレータ情報を基にオペレータ150へ通信を行い、遠隔運転が開始される(ステップS116)。例えば、車両200は、オペレータ情報が示すオペレータ150が在籍する遠隔操作拠点400の遠隔操作拠点管理システム410にオペレータ150による遠隔運転を開始することを示す情報を送信する。そして、遠隔操作拠点管理システム410からの指示を基にオペレータ150は、遠隔操作コントローラ140により車両200の遠隔運転を開始する。
 以上の処理により、遠隔運転システム100は、災害発生時に被害を受ける可能性のある遠隔操作拠点に在席するオペレータへの新規割当てを回避することができる。なお、上述した例では災害情報として緊急地震速報を利用して災害影響推定情報を算出しているが、遠隔運転システム100は、他の情報を用いても構わない。例えば、遠隔運転システム100は、河川水位や降水量とハザードマップの情報を組み合わせて災害影響推定情報を算出してもよい。
 上述したように、災害影響推定システム300は、災害情報(緊急地震速報、河川水位、降水量など)を基に遠隔操作業務を行う拠点(遠隔操作拠点400)の被災状況を推定し、災害影響推定情報をディスパッチャ装置130に通知する。災害影響推定情報を受信したディスパッチャ装置130は、予め定めた基準値に従い、車両200へ提供する遠隔操作拠点400の優先順位を決定しリストを作成する。車両200からの遠隔操作依頼を受けたディスパッチャ装置130は、車両200へ遠隔操作拠点リストを提供する。車両200は、このリストの優先順位に従い遠隔操作拠点400及びオペレータ150に遠隔操作の依頼を行う。その結果、遠隔運転システム100は、災害の影響を受ける可能性の小さい拠点に在席するオペレータ150による遠隔操作を受け、災害の影響を回避することができる。
 このように、遠隔運転システム100は、オペレータ150が車両200を遠隔運転中に災害が発生し、オペレータ150が在席する拠点が被災することによって遠隔運転業務が危険な状態で中断するリスクを低下させることができる。
 従来、通信を介して遠隔運転を行うオペレータが遠隔地にある車両の遠隔操作をする遠隔運転システムが知られている。自動運転機能を備える車両についても、自動運転アルゴリズムが対応不可能な状況において遠隔運転システムを適用することより搭乗者による操作を受けずに目的地まで車両を運行することができ、無人車両の運行や免許未保持者のみが搭乗する車両の運行が可能となる。
 一般に大地震の災害発生時には、車両は車道左側によって停止することが求められ、例えば、災害発生時に緊急車両の通行を妨げないように自動運転車両を制御するアイデアが提案されている。しかし、遠隔運転を行うオペレータが在籍する拠点が災害の影響を受け遠隔操作が中断するリスクについては、これまで考慮されていなかった。そのため、トンネルや交差点、踏切内など危険な場所を走行中の車両の遠隔操作を行うオペレータが被災することにより遠隔操作が中断され、被遠隔運転車両が危険な状況で停止してしまう可能性があった。
 そこで、遠隔運転システム100は、オペレータ150の在席する拠点の拠点被災状況を被災前に推定し、適切にオペレータ150の仲介または引継ぎを実行する。なお、オペレータ150の引継ぎの点については後述する。上述したように、遠隔運転システム100は、遠隔運転支援機能を持つ車両200を遠隔地にあるコントローラから運転する遠隔運転システムであって、災害情報に基づいて遠隔操作拠点400の被災状況の推定を行う。また、例えば、遠隔運転システム100は、予め定めた基準値に従い遠隔操作拠点400の優先順位を決定する。例えば、車両200は、優先順位に基づいて遠隔操作拠点400を選定する。
[1-4.情報処理システムの第2の実施例(オペレータ引継)]
 次に、第2の実施例について説明する。第2の実施例では、地震発生時の拠点間オペレータ引継ぎに関する処理を説明する。なお、第1の実施例等、上述した説明と同様の点については適宜説明を省略する。
 図9等を用いて、第2の実施例の処理の一例について説明する。図9は、第2の実施例に係る処理手順を示すシーケンス図である。なお、図9では、点線から上の処理(ステップS201~S203に対応)が災害(地震)発生前の処理に対応し、点線から下の処理(ステップS204以降)が災害(地震)発生後の処理に対応する。
 また、図9では、遠隔操作拠点C1及び遠隔操作拠点C2の2つの遠隔操作拠点400について、符号の末尾に「a」または「b」を付して区別可能に説明する。遠隔操作拠点C1が遠隔操作拠点400aに対応し、遠隔操作拠点C2が遠隔操作拠点400bに対応する。なお、遠隔操作拠点400a及び遠隔操作拠点400bを特に区別せずに説明する場合は、遠隔操作拠点400と記載する。
 また、遠隔操作拠点400aの遠隔操作拠点管理システム410aと遠隔操作拠点400bの遠隔操作拠点管理システム410bとを特に区別せずに説明する場合は、遠隔操作拠点管理システム410と記載する。遠隔操作拠点400aのオペレータ150aと遠隔操作拠点400bのオペレータ150bとを特に区別せずに説明する場合は、オペレータ150と記載する。遠隔操作拠点400aの遠隔操作コントローラ140aと遠隔操作拠点400bの遠隔操作コントローラ140bとを特に区別せずに説明する場合は、遠隔操作コントローラ140と記載する。
 なお、図9に示すステップS201、S202の処理は、定期的に繰り返し行われるため、ステップS201、S202の処理は前後してもよい。例えば、ステップS201の処理の前にステップS202の処理が行われてもよい。
 図9に示すように、遠隔操作拠点400aの遠隔操作拠点管理システム410aは、拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS201)。例えば、遠隔操作拠点管理システム410aは、遠隔操作拠点管理システム410aが配置された拠点(遠隔操作拠点400a)の拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信する。
 また、遠隔操作拠点400bの遠隔操作拠点管理システム410bは、拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS202)。例えば、遠隔操作拠点管理システム410bは、遠隔操作拠点管理システム410bが配置された拠点(遠隔操作拠点400b)の拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信する。
 ディスパッチャ装置130は、複数の遠隔操作拠点400の遠隔操作拠点管理システム410から拠点情報を受け取る。また、ディスパッチャ装置130は、複数拠点の情報をまとめて災害影響推定システム300へ送信する(ステップS203)。例えば、ディスパッチャ装置130は、定期的に災害影響推定システム300へ複数拠点の拠点情報を送信する。
 そして、地震発生時、気象庁等の災害情報提供機関310は、災害影響推定システム300へ緊急地震情報を送信する(ステップS204)。例えば、災害情報提供機関310は、災害影響推定システム300へ緊急地震速報のデータを送信する。
 そして、災害影響推定システム300は、拠点の被災(災害)状況を推定する(ステップS205)。例えば、災害影響推定システム300は、受信した緊急地震速報データ及び保持している拠点情報を参照し、各遠隔操作拠点400の災害影響推定情報を算出する。そして、災害影響推定システム300は、災害影響推定情報を拠点IDと紐づけてディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS206)。
 ディスパッチャ装置130は、オペレータ引継ぎ閾値tHOに基づき拠点間オペレータ引継ぎ判定を行う(ステップS207)。例えば、ディスパッチャ装置130は、受信した災害影響推定情報(スコア)を参照し、災害影響推定情報(スコア)がオペレータ引継ぎ閾値tHOを超える拠点をハンドオーバ対象拠点として抽出する。図9では、ディスパッチャ装置130は、遠隔操作拠点400aをハンドオーバ対象拠点として抽出する。そして、ディスパッチャ装置130は、車両-担当オペレータリスト137を参照し、ハンドオーバ対象拠点に在席するオペレータが担当する車両の遠隔操作について、他拠点のオペレータへ引継ぎを開始する。
 図9では、ディスパッチャ装置130は、引継ぎ先の選定を行い、選定された遠隔操作拠点400bの遠隔操作拠点管理システム410bへ遠隔運転依頼を送信する(ステップS208)。例えば、ディスパッチャ装置130は、図10に示すような一覧情報TB4を用いて、仲介優先度を決定する。
 図10は、ディスパッチャ装置が保持する情報の一例を示す図である。例えば、図10の一覧情報TB4は、拠点リスト136に含まれる情報の一例を示す。一覧情報TB4には、引継ぎ先となるオペレータ150の決定の際に用いられる各種情報を、各拠点の拠点IDに対応付けた情報が含まれる。一覧情報TB4には、拠点の拠点IDにその拠点に属するオペレータを識別するオペレータID、そのオペレータが遠隔操作中の車両を識別する情報(車両ID等)、及びその車両が安全に停止可能か否かを示す等を対応付けた情報が含まれる。
 例えば、一覧情報TB4中の「安全に停止可能か」の項目が、「〇」である場合、そのオペレータが遠隔操作中の車両が安全に停止可能であることを示す。また、一覧情報TB4中の「安全に停止可能か」の項目が、「×」である場合、そのオペレータが遠隔操作中の車両が安全に停止可能ではないことを示す。例えば、オペレータID「OC1-1」により識別されるオペレータ150は、拠点ID「C1」により識別される拠点に属し、車両ID「V1」により識別される車両200を遠隔操作中であることを示す。また、車両ID「V1」により識別される車両200は、安全に停止可能であることを示す。
 ディスパッチャ装置130は、一覧情報TB4を参照し、引継ぎ先となるオペレータ150を決定する。例えば、ディスパッチャ装置130は、一覧情報TB4を参照し、遠隔操作拠点400b(遠隔操作拠点C2)に属するオペレータ150bのうち、待機中のオペレータ150bを引継ぎ先のオペレータ150bに決定する。
 遠隔操作拠点400bの遠隔操作拠点管理システム410bは、受信した遠隔運転依頼を引き受けるか判定を行う(ステップS209)。遠隔操作拠点管理システム410bは、引き受ける場合は遠隔運転引き受け返答とオペレータ情報をディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS210)。
 ディスパッチャ装置130は、受信した遠隔運転引き受け返答とオペレータ情報に基づいて車両-担当オペレータリスト137を更新する(ステップS211)。ディスパッチャ装置130は、オペレータ情報を車両200へ送信する(ステップS212)。車両200は、受信したオペレータ情報を基に引継ぎ先のオペレータ150bとの通信を開始し、遠隔運転の引継ぎを実施する(ステップS213)。例えば、車両200は、オペレータ情報が示すオペレータ150bが在籍する遠隔操作拠点400bの遠隔操作拠点管理システム410bにオペレータ150bへ遠隔運転を引継ぐことを示す情報を送信する。そして、遠隔操作拠点管理システム410bからの指示を基にオペレータ150bは、遠隔操作コントローラ140bにより車両200の遠隔運転を引継ぐ。
 引継ぎ完了後(ステップS214)、車両200は、ディスパッチャ装置130へ引継ぎ元のオペレータに関する遠隔運転解除依頼を送信する(ステップS215)。遠隔運転解除依頼を受信したディスパッチャ装置130は、引継ぎ元のオペレータ150aが在席する遠隔操作拠点400aの遠隔操作拠点管理システム410aへ遠隔運転解除依頼を転送する(ステップS216)。例えば、ディスパッチャ装置130から遠隔運転解除依頼を受信した遠隔操作拠点管理システム410aは、遠隔操作コントローラ140aによる車両200の遠隔運転の終了をオペレータ150aに指示する。
 以上の処理により、遠隔運転システム100は、地震発生時に被害を受ける可能性のある遠隔操作拠点に在席するオペレータが担当する車両の遠隔操作を別拠点のオペレータへ引継ぎ、車両の遠隔運転の中断を防ぐことができる。
 上述したように、遠隔運転システム100は、仲介を行った車両200と遠隔操作拠点400のリストを保持し、災害発生時に遠隔操作拠点400の被災状況に基づいて引継ぎ対象車両を抽出する。そして、遠隔運転システム100は、引継ぎ先遠隔運転拠点を決定(選定)し、引継ぎを必要とする車両200の引継ぎを行う。
 このように、遠隔運転システム100は、遠隔操作を受けている車両200について、オペレータ150が在籍する拠点の災害影響推定情報(スコア)が基準値を上回る場合、別の拠点に在籍するオペレータ150へ遠隔操作の引継ぎ(ハンドオーバ)を行う。その結果、遠隔運転システム100は、引継ぎ前のオペレータ150が災害の影響を受ける前にオペレータ150を交代することができ、災害の影響を回避することができる。
[1-5.情報処理システムの第3の実施例(オペレータ不足の場合)]
 次に、第3の実施例について説明する。第3の実施例では、オペレータ150が不足する場合の拠点間オペレータ引継ぎに関する処理を説明する。なお、第1の実施例及び第2の実施例等、上述した説明と同様の点については適宜説明を省略する。
 図11A及び図11B等を用いて、第3の実施例の処理の一例について説明する。図11A及び図11Bは、第3の実施例に係る処理手順を示すシーケンス図である。なお、図11Aに示す処理(ステップS301~S307)が災害(地震)発生前の処理に対応し、図11Bに示す処理(ステップS308以降)が災害(地震)発生後の処理に対応する。
 また、図11A及び図11Bでは、遠隔操作拠点C1及び遠隔操作拠点C2の2つの遠隔操作拠点400について、符号の末尾に「a」または「b」を付して区別可能に説明する。遠隔操作拠点C1が遠隔操作拠点400aに対応し、遠隔操作拠点C2が遠隔操作拠点400bに対応する。
 また、図11A及び図11Bでは、車両ID「V2」により識別される車両200を車両200aとし、車両ID「V5」により識別される車両200を車両200bとして、区別可能に説明する。なお、車両200aと車両200bとを特に区別せずに説明する場合は、車両200と記載する。
 まず、図11Aに示す災害発生前の処理について説明する。なお、図11Aに示すステップS301~S307の処理は、定期的に繰り返し行われるため、ステップS301~S307の処理は前後してもよい。例えば、ステップS301~S303の処理の前にステップS304~S307の処理が行われてもよい。また、例えば、ステップS304、S305の処理の前にステップS306、S307の処理が行われてもよい。
 図11Aに示すステップS301~S303の処理は、図9に示すステップS201~S203の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。例えば、各遠隔操作拠点400の遠隔操作拠点管理システム410は、拠点情報を定期的にディスパッチャ装置130へ送信し、ディスパッチャは拠点情報(拠点リスト136等)を更新する。このオペレータ情報には、待機中のオペレータ人数が含まれる。
 図11Aに示すように、遠隔運転を受けている間、車両200は、安全に停車可能であるか否かの判定を行い、判定結果を遠隔操作オペレータが所属する拠点の遠隔操作拠点管理システム410へ定期的に送信する。図11Aでは、車両200aは、安全に停車可能であるか否かの判定を行い、判定結果をオペレータ150aが所属する拠点の遠隔操作拠点管理システム410aへ定期的に送信する(ステップS304)。また、車両200bは、安全に停車可能であるか否かの判定を行い、判定結果をオペレータ150bが所属する拠点の遠隔操作拠点管理システム410bへ定期的に送信する(ステップS306)。
 判定結果を受信した遠隔操作拠点管理システム410は、ディスパッチャ装置130へ転送する。図11Aでは、判定結果を受信した遠隔操作拠点管理システム410aは、車両200aが安全に停車可能であるか否かを示す判定結果をディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS305)。また、判定結果を受信した遠隔操作拠点管理システム410bは、車両200bが安全に停車可能であるか否かを示す判定結果をディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS307)。
 ディスパッチャ装置130は受信した情報を基に、拠点リスト136を更新する。なお、車両200が安全に停車可能であるか否かの情報はオペレータ150の端末経由でディスパッチャ装置130へ送信されてもよいし、車両200からディスパッチャ装置130へ直接送信してもよい。
 ここから、図11Bに示す災害発生後の処理について説明する。地震発生時、気象庁等の災害情報提供機関310は、災害影響推定システム300へ緊急地震情報を送信する(ステップS308)。例えば、災害情報提供機関310は、災害影響推定システム300へ緊急地震速報のデータを送信する。
 そして、災害影響推定システム300は、拠点の被災(災害)状況を推定する(ステップS309)。例えば、災害影響推定システム300は、受信した緊急地震速報データ及び保持している拠点情報を参照し、各遠隔操作拠点400の災害影響推定情報を算出する。そして、災害影響推定システム300は、災害影響推定情報を拠点IDと紐づけてディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS310)。
 ディスパッチャ装置130は、オペレータ引継ぎ閾値tHOに基づき拠点間オペレータ引継ぎ判定を行う(ステップS311)。例えば、ディスパッチャ装置130は、受信した災害影響推定情報(スコア)を参照し、災害影響推定情報(スコア)がオペレータ引継ぎ閾値tHOを超える拠点をハンドオーバ対象拠点として抽出する。図11Bでは、ディスパッチャ装置130は、遠隔操作拠点400aをハンドオーバ対象拠点として抽出する。そして、ディスパッチャ装置130は、車両-担当オペレータリスト137を参照し、ハンドオーバ対象の車両200の台数を算出する。また、ディスパッチャ装置130は、拠点リスト136を基に、ハンドオーバ対象拠点でない遠隔操作拠点に在席する待機中のオペレータ人数を示す情報を取得する。
 ここで、ディスパッチャ装置130は、ハンドオーバ対象の車両の台数が待機中のオペレータ150の人数を上回る場合は、以下で説明するように、安全に停車可能な車両を停車させ必要なオペレータ人数を確保する。一方、ディスパッチャ装置130は、ハンドオーバ対象の車両台数が待機中のオペレータ人数以下の場合は、第2の実施例と同様に自動運転の引継ぎを行うが、この点については図13で説明する。
 ディスパッチャ装置130は、拠点リスト136および車両-担当オペレータリスト137を基に引継ぎ元の拠点および引継ぎ先の拠点が遠隔運転を実施している車両200について、遠隔操作拠点管理システム410へ車両停車依頼を送信する。遠隔操作拠点管理システム410は、対象となる車両200へ車両停止依頼を転送する。図11Bでは、ディスパッチャ装置130は、遠隔操作拠点管理システム410aへ車両停車依頼を送信する(ステップS312)。また、ディスパッチャ装置130は、遠隔操作拠点管理システム410bへ車両停車依頼を送信する(ステップS313)。遠隔操作拠点管理システム410bは、対象となる車両200bへ車両停止依頼を転送する処理を実行する(ステップS314)。これにより、遠隔操作拠点管理システム410bは、車両200bへ車両停止依頼を送信する(ステップS315)。
 車両停止依頼を受信した車両200は、安全な位置へ移動し停車した後、遠隔操作拠点管理システム410へ停車報告を行う。遠隔操作拠点管理システム410は、ディスパッチャ装置130へ、停車した車両台数と待機中のオペレータ数を送信する。図11Bでは、車両200aは、安全に停車した後(ステップS316)、遠隔操作拠点管理システム410bへ停車報告を送信する(ステップS317)。そして、遠隔操作拠点管理システム410bは、ディスパッチャ装置130へ、停車した車両台数と待機中のオペレータ数を示す情報を送信する(ステップS318)。
 ディスパッチャ装置130は、引継ぎ対象が遠隔運転を担当し安全に停車可能でない車両について、引継ぎ先の決定を行う(ステップS319)。そして、ディスパッチャ装置130は、引継ぎ先拠点の遠隔操作拠点管理システム410へ遠隔運転依頼を送信する。遠隔操作拠点管理システム410は、受信した遠隔運転依頼を引き受けるか判定を行い、引き受ける場合は遠隔運転引き受け返答とオペレータ情報をディスパッチャ装置130へ送信する。図11Bでは、ディスパッチャ装置130は、引継ぎ先拠点の遠隔操作拠点管理システム410bへ遠隔運転依頼を送信する(ステップS320)。遠隔操作拠点管理システム410bは、受信した遠隔運転依頼を引き受けるか判定を行う(ステップS321)。遠隔操作拠点管理システム410bは、遠隔運転引き受け返答とオペレータ情報をディスパッチャ装置130へ送信する(ステップS322)。
 ディスパッチャ装置130は、受信した遠隔運転引き受け返答とオペレータ情報に基づいて車両-担当オペレータリスト137を更新する(ステップS323)。ディスパッチャ装置130は、オペレータ情報を車両200へ送信する。図11Bでは、ディスパッチャ装置130は、オペレータ情報を車両200aへ送信する(ステップS324)。車両200aは、受信したオペレータ情報を基に引継ぎ先のオペレータ150bとの通信を開始し、遠隔運転の引継ぎを実施する(ステップS325)。例えば、車両200は、オペレータ情報が示すオペレータ150bが在籍する遠隔操作拠点400bの遠隔操作拠点管理システム410bにオペレータ150bへ遠隔運転を引継ぐことを示す情報を送信する。そして、遠隔操作拠点管理システム410bからの指示を基にオペレータ150bは、遠隔操作コントローラ140bにより車両200aの遠隔運転を引継ぐ。
 引継ぎ完了後(ステップS326)、車両200aは、ディスパッチャ装置130へ引継ぎ元のオペレータに関する遠隔運転解除依頼を送信する(ステップS327)。遠隔運転解除依頼を受信したディスパッチャ装置130は、引継ぎ元のオペレータ150aが在席する遠隔操作拠点400aの遠隔操作拠点管理システム410aへ遠隔運転解除依頼を転送する(ステップS328)。例えば、ディスパッチャ装置130から遠隔運転解除依頼を受信した遠隔操作拠点管理システム410aは、遠隔操作コントローラ140aによる車両200aの遠隔運転の終了をオペレータ150aに指示する。
 上述した処理に関する具体的な例を、図12を用いて説明する。図12は、第3の実施例に係る処理の一例を示す図である。なお、上述した内容を同様の点については適宜説明を省略する。
 図12中の一覧情報TB11~TB13は、遠隔操作拠点C1(単に「拠点C1」ともいう)に属するオペレータ150の状況を示す。また、図12中の一覧情報TB21~TB23は、遠隔操作拠点C2(単に「拠点C2」ともいう)に属するオペレータ150の状況を示す。図12では、拠点C1には、4人のオペレータ150が在籍し、拠点C2には、5人のオペレータ150が在籍している場合を示す。
 まず、一覧情報TB11、TB21を用いて、災害発生前でのオペレータの状況を説明する。一覧情報TB11に示すように、オペレータID「OC1-1」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC1-1」とする)は、拠点C1に属し、車両ID「V1」により識別される車両200(「車両V1」とする)を遠隔操作中である。また、車両V1は、安全に停止可能である。
 また、オペレータID「OC1-2」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC1-2」とする)は、拠点C1に属し、車両ID「V2」により識別される車両200(「車両V2」とする)を遠隔操作中である。また、車両V2は、安全に停止可能ではない。
 また、オペレータID「OC1-3」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC1-3」とする)は、拠点C1に属し、車両ID「V3」により識別される車両200(「車両V3」とする)を遠隔操作中である。また、車両V3は、安全に停止可能ではない。
 また、オペレータID「OC1-4」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC1-4」とする)は、拠点C1に属し、車両ID「V4」により識別される車両200(「車両V4」とする)を遠隔操作中である。また、車両V4は、安全に停止可能ではない。
 一覧情報TB21に示すように、オペレータID「OC2-1」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC2-1」とする)は、拠点C2に属し、車両ID「V5」により識別される車両200(「車両V5」とする)を遠隔操作中である。また、車両V5は、安全に停止可能である。
 また、オペレータID「OC2-2」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC2-2」とする)は、拠点C2に属し、車両ID「V6」により識別される車両200(「車両V6」とする)を遠隔操作中である。また、車両V6は、安全に停止可能である。
 また、オペレータID「OC2-3」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC2-3」とする)は、拠点C2に属し、車両ID「V7」により識別される車両200(「車両V7」とする)を遠隔操作中である。また、車両V7は、安全に停止可能ではない。
 また、オペレータID「OC2-4」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC2-4」とする)は、拠点C2に属し、車両ID「V8」により識別される車両200(「車両V8」とする)を遠隔操作中である。また、車両V8は、安全に停止可能ではない。
 また、オペレータID「OC2-5」により識別されるオペレータ150(「オペレータOC2-5」とする)は、拠点C2に属し、車両の遠隔操作を行っていない待機オペレータである。
 災害が発生した後(ステップS21)、遠隔運転システム100は、引継ぎ処理を行う。図12では、遠隔運転システム100は、一覧情報TB12、TB13、TB22、TB23に示すように、拠点C1をハンドオーバ対象拠点として、拠点C1に属するオペレータ150から拠点C2に属するオペレータ150への引継ぎ処理を行う。なお、図12の例では、以下に示す車両200の停車前では、拠点C1から拠点C2への引継ぎ対象となる車両200の数が4台であり、拠点C2に属するオペレータ150のうち、引継ぎ可能なオペレータ数が1名である。このように、拠点C1から拠点C2への引継ぎ対象となる車両200の数よりも拠点C2の引継ぎ可能なオペレータ数が少ない。そこで、遠隔運転システム100は、安全に停車可能な車両200を停車させる処理を行い、引継ぎ処理を行う。
 一覧情報TB21に示すように、遠隔運転システム100は、拠点C1で遠隔操作中の車両200のうち、安全に停車可能な車両200を停車させる。図12では、遠隔運転システム100は、オペレータOC1-1が遠隔操作中の車両V1が安全に停車可能であるため、車両V1を停車させる。これにより、遠隔運転システム100は、拠点C1から拠点C2への引継ぎ対象となる車両200の数を、4台から3台に減少させる。
 また、一覧情報TB22に示すように、遠隔運転システム100は、拠点C2で遠隔操作中の車両200のうち、安全に停車可能な車両200を停車させる。図12では、遠隔運転システム100は、オペレータOC2-1が遠隔操作中の車両V5及びオペレータOC2-2が遠隔操作中の車両V6が安全に停車可能であるため、車両V5及び車両V6の2台の車両200を停車させる。これにより、遠隔運転システム100は、拠点C2に属するオペレータ150のうち、引継ぎ可能なオペレータ数を1名から3名へ増加させる。
 上述した車両200の停車により、拠点C2の引継ぎ可能なオペレータ数が拠点C1から拠点C2への引継ぎ対象となる車両200の数に達したため、遠隔運転システム100は、引継ぎ処理を行う(ステップS22)。図12では、遠隔運転システム100は、拠点C1から拠点C2への引継ぎ対象となる車両200の各々を、拠点C2に属する引継ぎ可能なオペレータ150への引継がせる処理を行う。
 一覧情報TB13、TB23に示すように、遠隔運転システム100は、拠点C1で遠隔操作中の車両V2、V3、V4の3台の車両をC2へ引継がせる。これにより、遠隔運転システム100は、ハンドオーバ対象拠点となった拠点C1で遠隔操作中の車両200を0台とすることにより、拠点C1でのサービスを停止する。
 図12では、遠隔運転システム100は、拠点C1のオペレータOC1-2が遠隔操作していた車両V2を、拠点C2のオペレータOC2-1に引継がせる。これにより、引継ぎ処理後は、拠点C2のオペレータOC2-1が車両V2を遠隔操作する。
 また、遠隔運転システム100は、拠点C1のオペレータOC1-3が遠隔操作していた車両V3を、拠点C2のオペレータOC2-2に引継がせる。これにより、引継ぎ処理後は、拠点C2のオペレータOC2-2が車両V3を遠隔操作する。
 また、遠隔運転システム100は、拠点C1のオペレータOC1-4が遠隔操作していた車両V4を、拠点C2のオペレータOC2-5に引継がせる。これにより、引継ぎ処理後は、拠点C2のオペレータOC2-5が車両V4を遠隔操作する。
 以上の処理により、遠隔運転システム100は、地震発生時に被害を受ける可能性のある遠隔操作拠点400に在席するオペレータ150が担当する車両の遠隔操作を別拠点のオペレータへ引継ぎ、車両の遠隔運転の中断を防ぐことができる。
 一般に遠隔操作拠点では、複数人のオペレータが在席し複数台の車両の遠隔操作を実施できる。この拠点が災害の影響を受けることが予想される場合、複数台の車両について別拠点のオペレータへの引継ぎが必要となるが、引継ぎ対象拠点において十分な数の待機中のオペレータを確保できない場合がある。このような場合、遠隔運転システム100は、引継ぎ元および引継ぎ先の拠点が担当している車両200について、走行地点において安全に停車できるかの判定を行う。そして、遠隔運転システム100は、安全に停車可能な車両200に対して停止命令を送信することで、安全に停車不可能な車両200の遠隔操作を行うことために必要な人数のオペレータ150を確保することができる。
 上述したように、遠隔運転システム100は、引継ぎ先の待機中のオペレータ150の人数が引継ぎを必要とする車両台数よりも少ない場合に、引継ぎ元および引継ぎ先で遠隔操作中の車両200に関して安全に停止可能かの判定を行う。そして、遠隔運転システム100は、安全に停止可能な車両200を停止させることで、安全に停止できない車両200の遠隔操作を継続するために必要な人数のオペレータ150を確保する。
 ここで、上述したハンドオーバ対象の車両台数が待機中のオペレータ人数以下の場合の分岐を含む処理フロー例について、図13を用いて説明する。図13は、ディスパッチャ装置の処理手順を示すフローチャートである。
 図13では、ディスパッチャ装置130は、災害影響推定情報を受信する(ステップS21)。例えば、ディスパッチャ装置130は、災害影響推定システム300から災害影響推定情報を受信する。
 ディスパッチャ装置130は、オペレータ引継ぎ閾値tHOに基づいて拠点間のオペレータ引継ぎ判定を行う(ステップS22)。ディスパッチャ装置130は、引継ぎ対象車両数が引継ぎ先の待機中オペレータ数以下である場合(ステップS23:No)、安全に停車可能な車両の停車依頼を送信する(ステップS24)。例えば、ディスパッチャ装置130は、引継ぎ対象車両数が引継ぎ先の待機中オペレータ数以下である場合、遠隔操作拠点管理システム410に安全に停車可能な車両の停車依頼を送信する。
 ディスパッチャ装置130は、停車依頼をした車両の停車を確認し、オペレータ引継ぎ依頼を送信する(ステップS25)。例えば、ディスパッチャ装置130は、停車依頼をした車両の停車を確認し、遠隔操作拠点管理システム410にオペレータ引継ぎ依頼を送信する。
 そして、ディスパッチャ装置130は、車両-オペレータの組み合わせを更新する(ステップS26)。例えば、ディスパッチャ装置130は、記憶部1302に記憶された車両-オペレータの組み合わせを更新する。
 ディスパッチャ装置130は、引継ぎ対象車両数が引継ぎ先の待機中オペレータ数以下ではない場合(ステップS23:Yes)、ステップS24の処理を行うことなく、ステップS25以降の処理を行う。すなわち、ディスパッチャ装置130は、引継ぎ対象車両数が引継ぎ先の待機中オペレータ数以下ではない場合、上述した第2の実施例と同様に、車両の停止を行うことなく、引継ぎ処理を行う。
[1-6.情報処理装置による情報処理の手順]
 次に、図14を用いて、情報処理装置による情報処理の手順について説明する。図14は、情報処理装置の処理手順を示すフローチャートである。具体的には、図14は、情報処理装置の一例であるディスパッチャ装置130による情報処理の手順を示すフローチャートである。
 図14に示すように、ディスパッチャ装置130は、災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定する(ステップS1)。ディスパッチャ装置130は、被災状況に基づいて、複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する(ステップS2)。
[2.その他の実施形態]
 上述した各実施形態に係る処理は、上記各実施形態や変形例以外にも種々の異なる形態(変形例)にて実施されてよい。
[2-1.その他の構成例]
 上記の遠隔運転システム100の装置構成は一例に過ぎず、遠隔運転システム100における機能の分割は任意の態様が採用可能である。すなわち、上述した構成は一例であり、上述した遠隔運転に関するサービスを提供可能であれば、遠隔運転システム100は、どのような機能の分割態様であってもよく、どのような装置構成であってもよい。
[2-2.その他]
 また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
 また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
 また、上述してきた各実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
 また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
[3.本開示に係る効果]
 上述のように、本開示に係る情報処理システム(実施形態では遠隔運転システム100)は、推定部(実施形態では災害影響推定システム300の制御部3001)と、決定部(実施形態ではディスパッチャ装置130の制御部1301)とを備える。推定部は、災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定する。決定部は、被災状況に基づいて、複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する。
 このように、本開示に係る情報処理システムは、災害の発生による複数の拠点の各々の被災状況を推定し、推定した被災状況に基づいて、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、推定部は、複数の拠点の各々の拠点情報に基づいて、複数の拠点の各々の被災状況を推定する。このように、情報処理システムは、拠点情報を基に複数の拠点の各々の被災状況を推定することにより、適切に数の拠点の各々の被災状況を推定することができる。したがって、情報処理システムは、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、推定部は、複数の拠点の各々の所在地を示す情報を含む拠点情報に基づいて、複数の拠点の各々の被災状況を推定する。このように、情報処理システムは、複数の拠点の各々の所在地を基に複数の拠点の各々の被災状況を推定することにより、適切に数の拠点の各々の被災状況を推定することができる。したがって、情報処理システムは、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、推定部は、複数の拠点の各々の安全性に関する拠点安全性情報を含む拠点情報に基づいて、複数の拠点の各々の被災状況を推定する。このように、情報処理システムは、複数の拠点の各々の安全性を基に複数の拠点の各々の被災状況を推定することにより、適切に数の拠点の各々の被災状況を推定することができる。したがって、情報処理システムは、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、拠点安全性情報は、拠点が設けられる構造物の築年数、構造物の建築構造の種別、及び構造物内で拠点が位置する階数のうち少なくとも1つを含む。このように、情報処理システムは、拠点が設けられる構造物の築年数、構造物の建築構造の種別、及び構造物内で拠点が位置する階数等を基に複数の拠点の各々の被災状況を推定することにより、適切に数の拠点の各々の被災状況を推定することができる。したがって、情報処理システムは、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、推定部は、拠点の安全性が低い程、拠点の被災状況が悪いと推定する。このように、情報処理システムは、複数の拠点の各々の安全性を基に複数の拠点の各々の被災状況を推定することにより、適切に数の拠点の各々の被災状況を推定することができる。したがって、情報処理システムは、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、オペレータの割り当てが依頼された車両である依頼元車両を対象として、依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する。このように、情報処理システムは、依頼を基にオペレータの割り当てを行うことにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、自動運転からオペレータによる遠隔操作への変更を依頼する依頼元車両を対象として、依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する。このように、情報処理システムは、自動運転からオペレータによる遠隔操作への変更を行う車両を対象としてオペレータの割り当てを行うことにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、依頼元車両に紹介するオペレータの優先度を決定する。このように、情報処理システムは、依頼元車両に紹介するオペレータの優先度を決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、依頼元車両におけるオペレータの選定に応じて、依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する。このように、情報処理システムは、依頼元車両におけるオペレータの選定を基にオペレータを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、オペレータが遠隔操作中の遠隔操作車両を対象として、遠隔操作車両を遠隔操作中のオペレータである第1オペレータから、遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータを決定する。このように、情報処理システムは、遠隔操作中の車両を引継ぐオペレータを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、第1拠点に属する第1オペレータから遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータとして、複数の拠点のうち第1拠点以外の拠点である第2拠点に属する第2オペレータを決定する。このように、情報処理システムは、拠点間を跨いで遠隔操作中の車両を引継ぐオペレータを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、第1拠点が遠隔操作の引継ぎに関する条件を満たす場合、第2拠点に属するオペレータの中から、第2オペレータを決定する。このように、情報処理システムは、遠隔操作の引継ぎに関する条件を満たす場合に車両を引継ぐオペレータを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、災害による第1拠点への影響を示すスコアが条件を満たす場合、第2拠点に属するオペレータの中から、第2オペレータを決定する。このように、情報処理システムは、災害による拠点への影響を示すスコアが条件を満たす場合に車両を引継ぐオペレータを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、第1拠点のスコアが、遠隔操作の引継ぎに関する閾値を超える場合、第2オペレータを決定する。このように、情報処理システムは、災害による拠点への影響を示すスコアが閾値を超える場合、車両を引継ぐオペレータを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、遠隔操作の引継ぎ元である第1拠点に属するオペレータである第1オペレータが遠隔操作中の遠隔操作車両を対象とする遠隔操作の引継ぎ先の決定時に、遠隔操作車両の引継ぎ先となる第2拠点に属する第2オペレータが遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができない場合、第1拠点または第2拠点のいずれかによる遠隔操作で走行中の走行車両のうち、走行を停車する車両である停車候補車両を決定する。このように、情報処理システムは、遠隔操作中の車両を引継ぐオペレータが不足する場合に、安全に停止可能な車両を停止する車両に決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、第2拠点による遠隔操作で走行中の走行車両である第2車両を停車候補車両に決定した場合、第2車両を遠隔操作する第2オペレータを、遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する。このように、情報処理システムは、遠隔操作中の車両を引継ぐオペレータが不足する場合に、安全に停止可能な車両を停止し、その停止した車両を遠隔操作していたオペレータを引継ぎ先に決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、決定部は、第2オペレータが遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができる場合、第2オペレータを、遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する。このように、情報処理システムは、第2オペレータが遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができる場合、車両を停車させることなく、引継ぎを行うことにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
 また、本開示に係る情報処理装置(例えば、実施形態ではディスパッチャ装置130)は、取得部(実施形態では制御部1301)と、決定部とを備える。取得部は、災害の発生による車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を示す情報を取得する。決定部は、被災状況に基づいて、複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する。
 このように、本開示に係る情報処理装置は、災害の発生による複数の拠点の各々の被災状況に基づいて、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定することにより、車両の遠隔操作を行うオペレータの適切な割当てを決定することができる。
[4.ハードウェア構成]
 上述してきた各実施形態に係るディスパッチャ装置130、車両200、災害影響推定システム300及び遠隔操作拠点管理システム410等の情報処理装置(情報機器)は、例えば図15に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図15は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。以下、実施形態に係るディスパッチャ装置130を例に挙げて説明する。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス1500、及び入出力インターフェイス1600を有する。コンピュータ1000の各部は、バス1050によって接続される。
 CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。例えば、CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムをRAM1200に展開し、各種プログラムに対応した処理を実行する。
 ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるBIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
 HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を非一時的に記録する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体である。具体的には、HDD1400は、プログラムデータ1450の一例である本開示に係る情報処理プログラムを記録する記録媒体である。
 通信インターフェイス1500は、コンピュータ1000が外部ネットワーク1550(例えばインターネット)と接続するためのインターフェイスである。例えば、CPU1100は、通信インターフェイス1500を介して、他の機器からデータを受信したり、CPU1100が生成したデータを他の機器へ送信したりする。
 入出力インターフェイス1600は、入出力デバイス1650とコンピュータ1000とを接続するためのインターフェイスである。例えば、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、キーボードやマウス等の入力デバイスからデータを受信する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやスピーカーやプリンタ等の出力デバイスにデータを送信する。また、入出力インターフェイス1600は、所定の記録媒体(メディア)に記録されたプログラム等を読み取るメディアインターフェイスとして機能してもよい。メディアとは、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
 例えば、コンピュータ1000が実施形態に係るディスパッチャ装置130として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされた情報処理プログラムを実行することにより、制御部1301等の機能を実現する。また、HDD1400には、本開示に係る情報処理プログラムや、記憶部1302内のデータが格納される。なお、CPU1100は、プログラムデータ1450をHDD1400から読み取って実行するが、他の例として、外部ネットワーク1550を介して、他の装置からこれらのプログラムを取得してもよい。
 なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
 災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定する推定部と、
 前記被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する決定部と、
 を有する情報処理システム。
(2)
 前記推定部は、
 前記複数の拠点の各々の拠点情報に基づいて、前記複数の拠点の各々の被災状況を推定する
 (1)に記載の情報処理システム。
(3)
 前記推定部は、
 前記複数の拠点の各々の所在地を示す情報を含む前記拠点情報に基づいて、前記複数の拠点の各々の被災状況を推定する
 (2)に記載の情報処理システム。
(4)
 前記推定部は、
 前記複数の拠点の各々の安全性に関する拠点安全性情報を含む前記拠点情報に基づいて、前記複数の拠点の各々の被災状況を推定する
 (2)または(3)に記載の情報処理システム。
(5)
 前記拠点安全性情報は、
 拠点が設けられる構造物の築年数、前記構造物の建築構造の種別、及び前記構造物内で前記拠点が位置する階数のうち少なくとも1つを含む
 (4)に記載の情報処理システム。
(6)
 前記推定部は、
 拠点の安全性が低い程、前記拠点の被災状況が悪いと推定する
 (1)~(5)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(7)
 前記決定部は、
 オペレータの割り当てが依頼された車両である依頼元車両を対象として、前記依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する
 (1)~(6)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(8)
 前記決定部は、
 自動運転からオペレータによる遠隔操作への変更を依頼する前記依頼元車両を対象として、前記依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する
 (7)に記載の情報処理システム。
(9)
 前記決定部は、
 前記依頼元車両に紹介するオペレータの優先度を決定する
 (7)または(8)に記載の情報処理システム。
(10)
 前記決定部は、
 前記依頼元車両におけるオペレータの選定に応じて、前記依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する
 (7)~(9)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(11)
 前記決定部は、
 オペレータが遠隔操作中の前記遠隔操作車両を対象として、前記遠隔操作車両を遠隔操作中のオペレータである第1オペレータから、前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータを決定する
 (1)~(6)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(12)
 前記決定部は、
 第1拠点に属する前記第1オペレータから前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータとして、前記複数の拠点のうち前記第1拠点以外の拠点である第2拠点に属する第2オペレータを決定する
 (11)に記載の情報処理システム。
(13)
 前記決定部は、
 前記第1拠点が遠隔操作の引継ぎに関する条件を満たす場合、前記第2拠点に属するオペレータの中から、前記第2オペレータを決定する
 (12)に記載の情報処理システム。
(14)
 前記決定部は、
 前記災害による前記第1拠点への影響を示すスコアが前記条件を満たす場合、前記第2拠点に属するオペレータの中から、前記第2オペレータを決定する
 (13)に記載の情報処理システム。
(15)
 前記決定部は、
 前記第1拠点の前記スコアが、前記遠隔操作の引継ぎに関する閾値を超える場合、前記第2オペレータを決定する
 (14)に記載の情報処理システム。
(16)
 前記決定部は、
 遠隔操作の引継ぎ元である第1拠点に属するオペレータである第1オペレータが遠隔操作中の前記遠隔操作車両を対象とする遠隔操作の引継ぎ先の決定時に、前記遠隔操作車両の引継ぎ先となる第2拠点に属する第2オペレータが前記遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができない場合、前記第1拠点または前記第2拠点のいずれかによる遠隔操作で走行中の走行車両のうち、走行を停車する車両である停車候補車両を決定する
 (1)~(6)のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(17)
 前記決定部は、
 前記第2拠点による遠隔操作で走行中の前記走行車両である第2車両を前記停車候補車両に決定した場合、前記第2車両を遠隔操作する前記第2オペレータを、前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する
 (16)に記載の情報処理システム。
(18)
 前記決定部は、
 前記第2オペレータが前記遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができる場合、前記第2オペレータを、前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する
 (16)または(17)に記載の情報処理システム。
(19)
 災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定し、
 前記推定された被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する、
 処理を実行する情報処理方法。
(20)
 災害の発生による車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を示す情報を取得する取得部と、
 前記被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する決定部と、
 を備える情報処理装置。
 100 遠隔運転システム(情報処理システム)
 130 ディスパッチャ装置(情報処理装置)
 131 通信部
 1301 制御部(取得部、決定部)
 132 拠点情報管理部
 133 オペレータ仲介部
 134 優先度決定部
 135 オペレータ引継ぎ処理部
 1302 記憶部
 136 拠点リスト
 137 車両-担当オペレータリスト
 200 車両
 210 通信部
 220 駆動・制動装置
 230 操舵装置
 240 外界センサ
 250 内界センサ
 260 出力部
 2001 制御部
 270 遠隔運転実行部
 280 自動運転実行部
 290 安全停車可能性算出部
 300 災害影響推定システム
 301 通信部
 3001 制御部(推定部)
 302 災害影響推定部
 303 災害情報受信部
 3002 記憶部
 304 ディスパッチャリスト
 305 拠点リスト
 306 地盤情報テーブル
 307 ゆれによる倒壊確率テーブル
 410 遠隔操作拠点管理システム
 411 通信部
 4002 記憶部
 412 拠点情報
 413 オペレータリスト
 414 車両情報
 4001 制御部
 415 拠点情報送信部
 416 車両状態管理部
 417 遠隔運転引き受け判定部

Claims (20)

  1.  災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定する推定部と、
     前記被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する決定部と、
     を有する情報処理システム。
  2.  前記推定部は、
     前記複数の拠点の各々の拠点情報に基づいて、前記複数の拠点の各々の被災状況を推定する
     請求項1に記載の情報処理システム。
  3.  前記推定部は、
     前記複数の拠点の各々の所在地を示す情報を含む前記拠点情報に基づいて、前記複数の拠点の各々の被災状況を推定する
     請求項2に記載の情報処理システム。
  4.  前記推定部は、
     前記複数の拠点の各々の安全性に関する拠点安全性情報を含む前記拠点情報に基づいて、前記複数の拠点の各々の被災状況を推定する
     請求項2に記載の情報処理システム。
  5.  前記拠点安全性情報は、
     拠点が設けられる構造物の築年数、前記構造物の建築構造の種別、及び前記構造物内で前記拠点が位置する階数のうち少なくとも1つを含む
     請求項4に記載の情報処理システム。
  6.  前記推定部は、
     拠点の安全性が低い程、前記拠点の被災状況が悪いと推定する
     請求項1に記載の情報処理システム。
  7.  前記決定部は、
     オペレータの割り当てが依頼された車両である依頼元車両を対象として、前記依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する
     請求項1に記載の情報処理システム。
  8.  前記決定部は、
     自動運転からオペレータによる遠隔操作への変更を依頼する前記依頼元車両を対象として、前記依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する
     請求項7に記載の情報処理システム。
  9.  前記決定部は、
     前記依頼元車両に紹介するオペレータの優先度を決定する
     請求項7に記載の情報処理システム。
  10.  前記決定部は、
     前記依頼元車両におけるオペレータの選定に応じて、前記依頼元車両の遠隔操作を行うオペレータを決定する
     請求項7に記載の情報処理システム。
  11.  前記決定部は、
     オペレータが遠隔操作中の前記遠隔操作車両を対象として、前記遠隔操作車両を遠隔操作中のオペレータである第1オペレータから、前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータを決定する
     請求項1に記載の情報処理システム。
  12.  前記決定部は、
     第1拠点に属する前記第1オペレータから前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータとして、前記複数の拠点のうち前記第1拠点以外の拠点である第2拠点に属する第2オペレータを決定する
     請求項11に記載の情報処理システム。
  13.  前記決定部は、
     前記第1拠点が遠隔操作の引継ぎに関する条件を満たす場合、前記第2拠点に属するオペレータの中から、前記第2オペレータを決定する
     請求項12に記載の情報処理システム。
  14.  前記決定部は、
     前記災害による前記第1拠点への影響を示すスコアが前記条件を満たす場合、前記第2拠点に属するオペレータの中から、前記第2オペレータを決定する
     請求項13に記載の情報処理システム。
  15.  前記決定部は、
     前記第1拠点の前記スコアが、前記遠隔操作の引継ぎに関する閾値を超える場合、前記第2オペレータを決定する
     請求項14に記載の情報処理システム。
  16.  前記決定部は、
     遠隔操作の引継ぎ元である第1拠点に属するオペレータである第1オペレータが遠隔操作中の前記遠隔操作車両を対象とする遠隔操作の引継ぎ先の決定時に、前記遠隔操作車両の引継ぎ先となる第2拠点に属する第2オペレータが前記遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができない場合、前記第1拠点または前記第2拠点のいずれかによる遠隔操作で走行中の走行車両のうち、走行を停車する車両である停車候補車両を決定する
     請求項1に記載の情報処理システム。
  17.  前記決定部は、
     前記第2拠点による遠隔操作で走行中の前記走行車両である第2車両を前記停車候補車両に決定した場合、前記第2車両を遠隔操作する前記第2オペレータを、前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する
     請求項16に記載の情報処理システム。
  18.  前記決定部は、
     前記第2オペレータが前記遠隔操作車両の遠隔操作の対応ができる場合、前記第2オペレータを、前記遠隔操作車両の遠隔操作を引継ぐオペレータに決定する
     請求項16に記載の情報処理システム。
  19.  災害の発生に関する災害情報に基づいて、車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を推定し、
     前記推定された被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する、
     処理を実行する情報処理方法。
  20.  災害の発生による車両の遠隔操作を行う複数の拠点の各々の被災状況を示す情報を取得する取得部と、
     前記被災状況に基づいて、前記複数の拠点のいずれかに属する複数のオペレータの中から、遠隔操作車両に対するオペレータの割り当てを決定する決定部と、
     を備える情報処理装置。
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