WO2023171727A1 - 伝送路、アンテナ、及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

伝送路は、誘電体の一方の主面側で第1の方向に線状に延びる線路部と、線路部の端部に接続される端子部と、を備え、線路部は、開口を含む導体パターンを有する開口導体部と、開口導体部と電気的に接続されて導体が平面状に広がる平面導体部と、を有し、平面導体部は端子部と第1の方向において離間して配置され、平面導体部は、第1の方向における長さが、第1の方向と直交する第2の方向における長さ以上である。

Description

伝送路、アンテナ、及び表示装置
 本開示は、伝送路、アンテナ、及び表示装置に関する。
 従来、放射電極と、伝送線路と、パッド電極と、を備えたアンテナが知られている(例えば、特許文献1)。このアンテナでは、放射電極及び伝送線路は、メッシュ状の導体パターンで構成され、パッド電極はべた塗りの平面状の導体で構成される。
特表2021-518071号公報
 ここで、上述のようなアンテナに用いられる伝送路においては、線路部をメッシュ状の導体パターンで構成すると、インダクタンス成分が増加することによって、周波数依存性が大きくなってしまい、広帯域な周波数範囲でリターンロスを下げることが難しいという問題が生じる。
 そこで、本開示は、広帯域な周波数範囲でリターンロスを下げることができる伝送路、アンテナ、及び表示装置を提供することを目的とする。
 本開示の一側面に係る伝送路は、誘電体の一方の主面側で第1の方向に線状に延びる線路部と、線路部の端部に接続される端子部と、を備え、線路部は、開口を含む導体パターンを有する開口導体部と、開口導体部と電気的に接続されて導体が平面状に広がる平面導体部と、を有し、平面導体部は端子部と第1の方向において離間して配置され、平面導体部は、第1の方向における長さが、第1の方向と直交する第2の方向における長さ以上である。
 本開示の一側面に係るアンテナは、上述の伝送路と、伝送路に接続される放射素子部と、を備える。
 本開示の一側面に係る表示装置は、上述のアンテナを備える。
 本開示の一側面によれば、広帯域な周波数範囲でリターンロスを下げることができる伝送路、アンテナ、及び表示装置を提供することができる。
アンテナを備える導電性フィルムの一実施形態を示す平面図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 変形例に係る導電性フィルムを示す断面図である。 表示装置の一実施形態を示す断面図である。 アンテナの平面図である。 伝送路の端子部付近の拡大図である。 平面導電部の層構造を示す断面図である。 伝送路の等価回路を示す図である。 変形例に係る伝送路を示す図である。 測定のための実施例に係る試験体を示す図である。 測定のための比較例に係る試験体を示す図である。 測定結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。 シミュレーション結果を示す図である。
 以下、本開示のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。
 図1は本開示の一実施形態に係るアンテナを備える導電性フィルムを示す平面図であり、図2は図1のII-II線に沿う断面図である。図1及び図2に示される導電性フィルム20は、フィルム状の光透過性基材1(基材)と、光透過性基材1の一方の主面1S上に設けられた導電性層5と、光透過性基材1の一方の主面1S上に設けられた光透過性樹脂層7Bとを備える。導電性層5は、光透過性基材1の主面1Sに沿った方向に延在し複数の開口3aを含むパターンを有する部分を含む導体部3と、導体部3の開口3a内を埋める絶縁樹脂部7Aとを有する。図2では、導電性層5がデフォルメされた状態で示されており、導体部3の幅が強調された状態で示されている。また、各層の厚みもデフォルメされた状態で示されている。各層の厚みの詳細については後述する。また、図1に示す例では、導電性フィルム20の一方の短辺付近に導電性層5が形成されているが、導電性層5が形成される位置は特に限定されず、長辺付近に導電性層5が形成されてもよい。
 光透過性基材1は、導電性フィルム20が表示装置に組み込まれたときに必要とされる程度の光透過性を有する。具体的には、光透過性基材1の全光線透過率が90~100%であってもよい。光透過性基材1のヘイズが0~5%であってもよい。
 光透過性基材1は、例えば透明樹脂フィルムであってもよく、その例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー(COP)、又はポリイミド(PI)のフィルムが挙げられる。あるいは、光透過性基材1がガラス基板であってもよい。
 例えば図3に示すように、光透過性基材1は、光透過性の支持フィルム11と、支持フィルム11上に順に設けられた中間樹脂層12及び下地層13とを有する積層体であってもよい。支持フィルム11は上記透明樹脂フィルムであることができる。下地層13は無電解めっき等によって導体部3を形成するために設けられる層である。他の方法によって導体部3を形成する場合、下地層13は必ずしも設けられなくてもよい。支持フィルム11と下地層13との間に中間樹脂層12が設けられていなくてもよい。
 光透過性基材1又はこれを構成する支持フィルム11の厚みは、10μm以上、20μm以上、又は35μm以上であってよく、500μm以下、200μm以下、又は100μm以下であってよい。
 中間樹脂層12が設けられることにより、支持フィルム11と下地層13との間の密着性が向上し得る。下地層13が設けられない場合、中間樹脂層12が支持フィルム11と光透過性樹脂層7Bとの間に設けられることにより、支持フィルム11と光透過性樹脂層7Bとの間の密着性が向上し得る。
 中間樹脂層12は、樹脂及び無機フィラーを含有する層であってもよい。中間樹脂層12を構成する樹脂の例としては、アクリル樹脂が挙げられる。無機フィラーの例としては、シリカが挙げられる。
 中間樹脂層12の厚みは、例えば5nm以上、100nm以上、又は200nm以上であってもよく、10μm以下、5μm以下、又は2μm以下であってもよい。
 下地層13は、触媒及び樹脂を含有する層であってもよい。樹脂は、硬化性樹脂組成物の硬化物であってもよい。硬化性樹脂組成物に含まれる硬化性樹脂の例としては、アミノ樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリエステル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フラン樹脂、COPNA樹脂、ケイ素樹脂、ジクロペンタジエン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、エピスルフィド樹脂、エン-チオール樹脂、ポリアゾメチン樹脂、ポリビニルベンジルエーテル化合物、アセナフチレン、並びに、不飽和二重結合、環状エーテル、及びビニルエーテル等の紫外線で重合反応を起こす官能基を含む紫外線硬化樹脂が挙げられる。
 下地層13に含まれる触媒は、無電解めっき触媒であってもよい。無電解めっき触媒は、Pd、Cu、Ni、Co、Au、Ag、Pd、Rh、Pt、In、及びSnから選ばれる金属であってもよく、Pdであってもよい。触媒は、1種類単独若しくは2種類以上の組合せであってもよい。通常、触媒は触媒粒子として樹脂中に分散している。
 下地層13における触媒の含有量は、下地層13全量を基準として、3質量%以上、4質量%以上、又は5質量%以上であってもよく、50質量%以下、40質量%以下、又は25質量%以下であってもよい。
 下地層13の厚みは、10nm以上、20nm以上、又は30nm以上であってもよく、500nm以下、300nm以下、又は150nm以下であってもよい。
 光透過性基材1は、支持フィルム11の光透過性樹脂層7B及び導体部3とは反対側の主面上に設けられた保護層を更に有していてもよい。保護層が設けられることにより、支持フィルム11の傷付きが抑制される。保護層は、中間樹脂層12と同様の層であることができる。保護層の厚みは、5nm以上、50nm以上、又は500nm以上であってもよく、10μm以下、5μm以下、又は2μm以下であってもよい。
 導電性層5を構成する導体部3は、開口3aを含むパターンを有する部分を含む。開口3aを含むパターンは、互いに交差する複数の線状部によって形成された、規則的に配置された複数の開口3aを含むメッシュ状のパターンである。メッシュ状のパターンを有する導体部3は、例えばアンテナの放射素子、給電部、グラウンド部として良好に機能することができる。また、導体部3は、グラウンド端子、給電端子等の導電部材に相当する部分を有していてもよい。なお、導電性層5における導体部3のパターンの構成の詳細については後述する。
 導体部3は、金属を含んでいてもよい。導体部3は、銅、ニッケル、コバルト、パラジウム、銀、金、白金及びスズから選ばれる少なくとも1種の金属を含んでいてもよく、銅を含んでいてもよい。導体部3は、めっき法によって形成された金属めっきであってもよい。導体部3は、適切な導電性が維持される範囲で、リン等の非金属元素を更に含んでいてもよい。
 導体部3は、複数の層から構成される積層体であってもよい。また、導体部3は、光透過性基材1とは反対側の表層部として、黒化層を有していてもよい。黒化層は、導電性フィルムが組み込まれた表示装置の視認性向上に寄与し得る。
 絶縁樹脂部7Aは、光透過性を有する樹脂によって形成されており、導体部3の開口3aを埋めるように設けられており、通常、絶縁樹脂部7Aと導体部3とで平坦な表面が形成されている。
 光透過性樹脂層7Bは、光透過性を有する樹脂によって形成されている。光透過性樹脂層7Bの全光線透過率が90~100%であってもよい。光透過性樹脂層7Bのヘイズが0~5%であってもよい。
 光透過性基材1(又は光透過性基材1を構成する支持フィルムの屈折率)と、光透過性樹脂層7Bの屈折率との差が0.1以下であってもよい。これにより、表示画像の良好な視認性がより一層確保され易い。光透過性樹脂層7Bの屈折率(nd25)は、例えば、1.0以上であってもよく、1.7以下、1.6以下、又は1.5以下であってよい。屈折率は、反射分光膜厚計により測定することができる。光路長の均一性の観点から、導体部3、絶縁樹脂部7A、及び光透過性樹脂層7Bが実質的に同じ厚みを有していてもよい。
 絶縁樹脂部7A及び光透過性樹脂層7Bを形成する樹脂は、硬化性樹脂組成物(光硬化性樹脂組成物又は熱硬化性樹脂組成物)の硬化物であってもよい。絶縁樹脂部7A及び/又は光透過性樹脂層7Bを形成する硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂を含み、その例としては、アクリル樹脂、アミノ樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリエステル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フラン樹脂、COPNA樹脂、ケイ素樹脂、ジクロペンタジエン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、エピスルフィド樹脂、エン-チオール樹脂、ポリアゾメチン樹脂、ポリビニルベンジルエーテル化合物、アセナフチレン、及び不飽和二重結合、並びに、環状エーテル、ビニルエーテル等の紫外線で重合反応を起こす官能基を含む紫外線硬化樹脂が挙げられる。
 絶縁樹脂部7Aを形成する樹脂と光透過性樹脂層7Bを形成する樹脂とが同じであってもよい。同じ樹脂によって形成された絶縁樹脂部7A及び光透過性樹脂層7Bは屈折率が等しいことから、導電性フィルム20を透過する光路長の均一性がより一層向上することができる。絶縁樹脂部7Aを形成する樹脂と光透過性樹脂層7Bを形成する樹脂とが同じである場合、例えば1層の硬化性樹脂層からインプリント法等によってパターン形成することによって、絶縁樹脂部7A及び光透過性樹脂層7Bを容易に一括して形成することができる。
 導電性フィルム20は、例えばインプリント法によるパターン形成を含む方法によって製造することができる。導電性フィルム20を製造する方法の一例は、支持フィルムと支持フィルムの一方の主面上に設けられた、中間樹脂層及び触媒を含有する下地層とを有する光透過性基材1を準備することと、光透過性基材1の下地層側の主面1S上に、硬化性樹脂層を形成させることと、凸部を有するモールドを用いたインプリント法により、下地層が露出するトレンチを形成させることと、トレンチを充填する導体部3を、下地層から金属めっきを成長させる無電解めっき法により形成することとを含む。硬化性樹脂層にモールドが押し込まれた状態で硬化性樹脂層を硬化させることにより、モールドの凸部の反転形状を有する開口を含むパターンを有する絶縁樹脂部7Aと光透過性樹脂層7Bとが一括して形成される。開口を含むパターンを有する絶縁樹脂部7Aを形成する方法は、インプリント法に限られず、フォトリソグラフィー等の任意の方法を適用できる。
 以上例示的に説明された導電性フィルムを、平面状の透明のアンテナ200として表示装置に組み込むことができる。表示装置は、例えば、液晶表示装置、又は有機EL表示装置であってもよい。図4は、導電性フィルムが組み込まれた表示装置の一実施形態を示す断面図である。図4に示される表示装置100は、画像表示領域10Sを有する画像表示部10(表示部)と、誘電体層15と、導電性フィルム20(アンテナ200)と、偏光板30と、カバーガラス40とを備える。ここでは、画像表示部10は、導電性フィルム20のアンテナ200に対するグラウンド導体として機能する。これにより、平面状の透明のアンテナ200は、パッチアンテナの構成となる。誘電体層15、導電性フィルム20、偏光板30、及びカバーガラス40は、画像表示部10の画像表示領域10S側において、画像表示部10側からこの順に積層されている。表示装置の構成は図4の形態に限られず、必要により適宜変更が可能である。例えば、偏光板30が画像表示部10と導電性フィルム20との間に設けられてもよい。画像表示部10は、例えば液晶表示部であってもよい。偏光板30及びカバーガラス40として、表示装置において通常用いられているものを用いることができる。偏光板30及びカバーガラス40は、必ずしも設けられなくてもよい。画像表示部10の画像表示領域10Sから出射される画像表示のための光が、導電性フィルム20を含む均一性の高い光路長の経路を通過する。これにより、モワレが抑制された均一性の高い良好な画像表示が可能である。
 次に、図5を参照して、本開示の実施形態に係るアンテナ200、及び伝送路210の構成について詳細に説明する。アンテナ200は、前述の導電性層5を含んで構成される。図5は、アンテナ200の平面図である。図5は、アンテナの一部を拡大して示している。なお、以降の説明においては、主面1Sと平行な平面に対してXY座標を設定して、説明を行うものとする。Y軸方向(第1の方向)は、主面1Sに沿った方向であり、図1に示す例においては、導電性フィルム20の辺部と直交する方向に対応する。導電性フィルム20の中央側をY軸方向の正側とし、導電性フィルム20の外周側をY軸方向の負側とする。X軸方向(第2の方向)は、主面1Sに沿ってY軸方向と直交する方向であり、図1に示す例においては、導電性フィルム20の辺部が延びる方向に対応する。導電性フィルム20の辺部が延びる一方側をX軸方向の正側とし、他方側をX軸方向の負側とする。
 図5に示すように、導電性層5のメッシュのパターンは、複数の第1の導電線51、及び複数の第2の導電線52を含む。第1の導電線51は、Y軸方向に対して(端部を構成する端部導電線53に対して)傾斜するように延びる直線状の導体部3である。第1の導電線51は、X軸方向の負側から正側へ向かうに従ってY軸方向の正側へ向かうように延びる。複数の第1の導電線51は、互いに離間すると共に互いに平行をなすように配置される。複数の第1の導電線51は、等ピッチで離間するように配置される。第2の導電線52は、Y軸方向に対して傾斜するように延びる直線状の導体部3である。X軸方向の負側から正側へ向かうに従ってY軸方向の負側へ向かうように延びる。複数の第2の導電線52は、互いに離間すると共に互いに平行をなすように配置される。複数の第2の導電線52は、等ピッチで離間するように配置される。このように、第1の導電線51及び第2の導電線52は、互いに交差する。なお、本実施形態では、第1の導電線51及び第2の導電線52は、Y軸方向に対して45°で傾斜する。導電線51,52の太さは特に限定されないが、1~3μmに設定されてよい。また、導電線51,52のピッチも特に限定されないが、例えば100~300μmに設定されてよい。
 アンテナ200は、放射素子部24と、伝送路210と、を有する。放射素子部24、及び伝送路210の一部は、前述のメッシュ状の導体パターン50を有する。
 放射素子部24は、アンテナとして信号を放射する領域である。放射素子部24は、Y軸方向に平行な二辺、及びX軸方向に平行な二辺を有する矩形状を有する。なお、図においては長方形状の放射素子部24が示されているが、放射素子部24の形状は特に限定されず、正方形状、円形状、四角形以外の多角形状であってもよい。
 伝送路210は、線路部25と、端子部22と、を備える。線路部25は、光透過性基材1(誘電体)の一方の主面1S側でY軸方向に線状に延びる。線路部25は、放射素子部24へ給電を行う給電線路として機能する領域である。線路部25は、Y軸方向に平行に延びる帯状の形状を有している。線路部25は、放射素子部24のY軸方向の負側の辺部に接続される。本実施形態では、放射素子部24及び線路部25は、導体パターンの外周縁を構成する端部導電線53を備えている。なお、端部導電線53は備えなくてもよい。この場合、導電線51,52の先端を結ぶ仮想線によって外周縁が画定される。
 端子部22は、線路部25のY軸方向の負側の端部に接続される。端子部22は、外部機器の接続端子と接続される。端子部22は、Y軸方向に平行な二辺、及びX軸方向に平行な二辺を有する矩形状を有する。端子部22は、Y軸方向の正側の辺部において、線路部25に接続される。なお、図においては長方形状の端子部22が示されているが、端子部22の形状は特に限定されず、正方形状であってもよい。端子部22は、導体が平面状に広がる平面導体部62によって構成される。平面導体部62は、導電性材料をべた塗りすることによって形成される導体部であり、XY方向に広がるような平面を形成する。端子部22は、全域が平面導体部62を有している。
 線路部25は、メッシュ部61と、平面導体部62と、を備える。メッシュ部61は、導電線51,52により構成されるメッシュ状の領域である。メッシュ部61は、前述のメッシュ状の導体パターン50を有する。本実施形態では、メッシュ部61が、開口を含む導体パターンを有する開口導体部を構成する。平面導体部62は、メッシュ部61と電気的に接続されて導体が平面状に広がる領域である。平面導体部62は、平面導体部62は、導電性材料をべた塗りすることによって形成される導体部であり、XY方向に広がるような平面を形成する。平面導体部62は端子部22とY軸方向において離間して配置される。平面導体部62は、線路部25のうち、Y軸方向の負側の端部付近の領域に配置される。本実施形態では、平面導体部62は、Y軸方向に平行な二辺、及びX軸方向に平行な二辺を有する矩形状を有する。
 メッシュ部61は、第1の領域63と、第2の領域64と、を備える。第1の領域63は、Y軸方向において、端子部22と平面導体部62との間に配置された領域である。第1の領域63は、Y軸方向に平行な二辺、及びX軸方向に平行な二辺を有する矩形状を有する。第2の領域64は、Y軸方向において、第1の領域63との間で平面導体部62を挟む領域である。第2の領域64は、Y軸方向において、平面導体部62と放射素子部24との間に配置される。つまり、本実施形態では、メッシュ部61と平面導体部62とはY軸方向に接続されている。第2の領域64は、線路部25において、平面導体部62よりもY軸方向の正側の領域全体に配置される。第2の領域64は、Y軸方向に平行な二辺、及びX軸方向に平行な二辺を有する矩形状を有する。第2の領域64は、Y軸方向を長手方向とする長尺な長方形状を呈する。
 次に、図6を参照して、伝送路210の寸法関係について説明する。図6は、伝送路210の端子部22付近の拡大図である。メッシュ部61のX軸方向における長さW1は、100~400μmに設定されてよい。端子部60のX軸方向における長さW2は、100~400に設定されてよい。端子部60のX軸方向における長さW2は、メッシュ部61の長さW1と同じであってもよい。端子部60のY軸方向における長さL1は、300~2000μmに設定されてよい。端子部60のY軸方向における長さL1は、端子部60のX軸方向における長さW2より大きくてよい。
 平面導体部62は、Y軸方向における長さPyが、X軸方向における長さPx以上であってよい。すなわち、平面導体部62のY軸方向における長さPyは、X軸方向における長さPxより大きくてもよく、長さPxと等しくてもよい。本実施形態では、平面導体部62は、Y軸方向を長手方向とする矩形状を呈している。平面導体部62のY軸方向の長さPyは、平面導体部62と端子部60との離間距離より長くてよい。ここでは、平面導体部62と端子部60との離間距離は、メッシュ部61の第1の領域63のY軸方向の長さyと等しい。平面導体部62のY軸方向における長さPyは、X軸方向の長さPxの2倍未満であってよい。具体的に、長さPxは、100~400μmであってよく、長さPyは、400~600μmであってよい。
 ここで、光透過性基材1の他方の主面側に配置されるグラウンド電極としての画像表示部10を有する(図4参照)。平面導体部62とグラウンド電極である画像表示部10との距離は、平面導体部62のY軸方向における長さPy未満であってよい。
 平面導体部62のX軸方向の長さPxは、メッシュ部61のX軸方向の長さW1と等しくてよい。ただし、平面導体部62のX軸方向の長さPxは、メッシュ部61のX軸方向の長さW1より小さくてもよく、大きくてもよい。
 メッシュ部61の第1の領域63のY軸方向における長さyは、メッシュ部61のピッチ以下であってよい。メッシュ部61の第1の領域63のY軸方向における長さyは、端子部22のY軸方向における長さL1、平面導体部62のY軸方向における長さPy、及びメッシュ部61のX軸方向における長さW1よりも短くてよい。具体的に長さyは、100~200μmであってよい。
 図7を参照して、平面導体部62の層構造について説明する。図7(a)に示すように、平面導体部62は、メッシュ状の導体パターン50上に導体層70を配置することによって構成されてよい。具体的に、平面導体部62は、メッシュ状の導体パターン50の導電線51,52の上面、及び絶縁層7の上面を導体層70が覆うように配置することによって構成される。この場合、平面導体部62は、メッシュ部61よりも厚みが大きくても構わない。あるいは、図7(b)に示すように、平面導体部62は、メッシュ状の導体パターン50に導体層70を埋め込むことによって構成されてもよい。具体的に、平面導体部62は、光透過性基材1の主面1S上に、メッシュ状の導体パターン50に代えて導体層70を配置することによって構成される。この場合、メッシュ部61と平面導体部62とは同じ厚みを有する。図7(b)では、メッシュ部61と平面導体部62とはY軸方向に接続されており、メッシュ部61と平面導体部62とが同一面内に並んで配置されている。
 次に、本実施形態に係る伝送路210、アンテナ200、及び表示装置100の作用・効果について説明する。
 まず、伝送路の特性インピーダンスについて説明する。伝送路の等価回路は、図8に示すようなものとなる。特性インピーダンスは、式(1)のように示される。また、Rは式(2)のように示され、Xは式(3)のように示される。なお、Lはインダクタンス、Rは抵抗、Cはキャパシタンス、Gはコンダクタンスを示す。いずれも線路の単位長さあたりの値を示す。
 伝送路として、線路部をメッシュ状の導体ではなく、全体を平面導体部として低損失なものを採用(ノン・メッシュタイプと称する)した場合、Rは式(4)のように近似され、Xは式(5)のように近似される。これに対し、線路部をメッシュ状の導体パターンで構成(メッシュタイプを称する)すると、インダクタンスLが増加してキャパシタンスCが減少することで、Rが増加すると共にXが0ではなくなる。その結果、メッシュタイプは、ノン・メッシュタイプに比べて、特性インピーダンスが増加し、周波数依存性が大きくなる。
 これに対し、本実施形態に係る伝送路210によれば、線路部25は、導電線により構成されるメッシュ部61を備えている。そのため、線路部25のインダクタンスが増加する。これに対し、線路部25は、メッシュ部61と電気的に接続されて導体が平面状に広がる平面導体部62を有する。この平面導体部62は端子部60とY軸方向において離間して配置され、平面導体部62は、Y軸方向における長さが、Y軸方向と直交するX軸方向における長さ以上である。このような構成によれば、平面導体部62が、メッシュ部61におけるインダクタンスの増加を打ち消すようなキャパシタンス成分として機能することができる。これにより、線路部25がメッシュ部61を有する構造であっても、広帯域な周波数範囲でリターンロスを下げることができる。
 平面導体部62は、Y軸方向を長手方向とする矩形状を呈していてよい。この場合、平面導体部62のキャパシタンスを十分に確保することができる。
 メッシュ部61は、端子部60と平面導体部62との間に配置された第1の領域63と、第1の領域63との間で平面導体部62を挟む第2の領域64と、を有してよい。この場合、広帯域な周波数範囲でリターンロスを下げることができる。
 開口を含む導体パターンは、メッシュ状の導体パターンであってよい。この場合、導電性を確保しつつ、高い透過性を実現できる。
 第1の領域63のY軸方向における長さは、メッシュ部61のメッシュのピッチ以下であってよい。この場合、リターンロスが大きくなることを抑制できる。
 メッシュ部61と平面導体部62とはY軸方向に接続されてもよい。この場合、リターンロスを広帯域に低下させることができる。
 平面導体部62のX軸方向の長さは、メッシュ部61のX軸方向の長さと等しくてよい。この場合、リターンロスを広帯域に低下させることができる。
 平面導体部62のY軸方向の長さは、平面導体部62と端子部60との離間距離より長くてよい。この場合、平面導体部62のキャパシタンスを十分に確保することができる。
 平面導体部62のY軸方向における長さは、X軸方向の長さの2倍未満であってよい。この場合、平面導体部62は、メッシュ部61におけるインダクタンスの増加を打ち消すようなキャパシタンス成分を十分に確保し、リターンロスを広帯域に低下させることができる。
 本実施形態に係るアンテナ200は、上述の伝送路210と、伝送路210に接続される放射素子部24と、を備える。
 上述のアンテナ200によれば、上述の伝送路210と同様な作用・効果を得ることができる。
 本実施形態に係る表示装置100は、上述のアンテナ200を備える。
 上述の表示装置100によれば、上述の伝送路210と同様な作用・効果を得ることができる。
 表示装置100は、誘電体の他方の主面側に配置されるグラウンド電極としての画像表示部10を有し、平面導体部62とグラウンド電極との距離は、平面導体部62のY軸方向における長さ未満であってよい。この場合、メッシュ部61におけるインダクタンスの増加を打ち消すのに適したキャパシタンス成分を生成することができ、広帯域にリターンロスを低下させることができる。
 本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。
 例えば、平面導体部62の形状は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、図9(a)に示すように、X軸方向に互いに離間するように分割された一対の平面導体部62を採用してもよい。一対の平面導体部62の間には、メッシュ部61の第3の領域65が配置される。また、図9(b)に示すように、円形の平面導体部62を採用してもよい。図9(b)に示す平面導体部62は、真円であるため、Y軸方向における長さが、X軸方向における長さと等しくなる。なお、平面導体部62は、Y軸方向を長手方向とする楕円や長円の形状を有してもよい。
 例えば、図5に示す構成はアンテナの構成の一例に過ぎず、各構成要素の形状を適宜変更してもよい。
 また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、導体パターンのパターンを適宜変更してよい。
 上述の実施形態では、開口を含む導体パターンを有する開口導体部として、メッシュ部を例示した。しかし、開口導体部はメッシュ部に限定されず、ハニカム状の開口を含む導体パターンやドット状の開口を含む導体パターンが採用されてよい。
 図1は導電性フィルムの全体構成の一例に過ぎず、導電性フィルムの中で導電性層をどのような範囲、形状で形成してもよい。
 導電性フィルムの適用装置として表示装置を例示したが、他の装置に導電性フィルムを適用してもよい。例えば、建物や自動車等のガラスなどに導電性フィルムを適用してもよい。
 上述の実施形態ではアンテナとして用いられる伝送路を例示したが、伝送路の構造の用途は限定されず、例えばタッチセンサなどに適用されてもよい。
[実施例]
 伝送路210の特性を測定するために図10に示すような実施例に係る試験体300を準備した。図10に示す試験体300は、図6に示す構成の伝送路210の構造を試験体300の両端部に有している。なお、長さW1,W2,Pxは270μmであり、長さPyは500μmであり、長さyは100μmであり、長さL1は500μmである(図6参照)。また、伝送路210の全長は10mmであり、メッシュの導電線の幅は2μmであり、メッシュピッチは100μmである。誘電体としての光透過性基材1の比誘電率は2.4であり、厚さは100μmである。比較のために、図11に示すような比較例に係る試験体400を準備した。図11に示す試験体400は、平面導体部62を有していない。他の寸法等は実施例と同様である。
 実施例及び比較例の測定結果を図12に示す。図12(a)に示すように、比較例では、特定の周波数でしかリターンロスが下がっておらず、広帯域にリターンロスを下げることが難しいことが理解される。それに対し、実施例では、比較例に比して、リターンロスが下がる周波数帯域が広がっていることが理解される。図12(b)に示すように、伝送ロスについては、実施例は比較例に比して、伝送ロスの増加が発生していないことが理解される。
 次に、図10に示す試験体300に関し、各部位の寸法や形状等を調整したシミュレーション結果について説明する。図13は、平面導体部62のX軸方向の長さPxを200μm、270μ、300μmとした場合のシミュレーション結果を示す。図13のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12における比較例と比べて広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解されるが、長さPxがメッシュ部61の長さW1の270μmに等しい場合に、より広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解される。図13(b)のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12おける比較例と比べて伝送ロスが0に近い値となっており、良好な伝送特性を得ることができることが理解されるが、長さPxがメッシュ部61の長さW1の270μmに等しい場合に、より良好な伝送特性を得ることができることが理解される。
 図14は、平面導体部62のy軸方向の長さPyを400μm、500μm、600μmとした場合のシミュレーション結果を示す。図14のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12における比較例と比べて広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解される。また、長さPyを長くしてゆくことで広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解されるが、長さPyが長さPxの2倍未満である500μmの場合により広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解される。図14(b)のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12おける比較例と比べて伝送ロスが0に近い値となっており、良好な伝送特性を得ることができることが理解される。
 図15は、第1の領域63のY軸方向の長さyを0μm、0.1μm、0.2μmとした場合のシミュレーション結果を示す。図15のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12における比較例と比べて広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解される。また、平面導体部62が端子部60と離間して配置される長さyが0.1μm、0.2μmの場合に広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解されるが、長さyがメッシュピッチ以下である0.1μmの場合により広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解される。図15(b)のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12おける比較例と比べて伝送ロスが0に近い値となっており、良好な伝送特性を得ることができることが理解される。
 図16は、図9(a)に示すように平面導体部62を分割した構成のシミュレーション結果を示す。図16は、一対の平面導体部62同士のX軸方向の離間距離Cを0μm、50μm、100μmとした場合のシミュレーション結果を示す。図16のシミュレーション結果から、平面導体部62が分割されていない場合(離間距離Cが0μmの場合)がより広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解される。一方、平面導体部62を分割した場合(離間距離Cが50μm、100μmの場合)であっても、図12における比較例と比べて広帯域にリターンロスを低下させることができ、伝送ロスも離間距離Cが0μmの場合と差異は微差であることから、平面導体部62を分割した場合も十分に性能が発揮される伝送路を実現できることが理解される。図16(b)のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12おける比較例と比べて伝送ロスが0に近い値となっており、良好な伝送特性を得ることができることが理解される。
 図17は、図9(b)に示すように円形の平面導体部62を採用した構成のシミュレーション結果を示す。平面導体部62の直径を270μmとし、長さyを300μmとした場合のシミュレーション結果を示す。図17の測定結果から、円形の平面導体部62の場合においても図12における比較例と比べて広帯域にリターンロスを低下させることができ、十分に性能が発揮される伝送路を実現できることが理解される。図17(b)のシミュレーション結果から、図12における比較例と比べて伝送ロスが0に近い値となっており、良好な伝送特性を得ることができることが理解される。
 図18は、図7(a)に示すようにメッシュ状の導体パターン50上に導体層70を配置することによって平面導体部62を構成した場合(on mesh)と、図7(b)に示すように、メッシュ状の導体パターン50に導体層70を埋め込むことによって平面導体部62を構成した場合(in mesh)のシミュレーション結果を示す。図18のシミュレーション結果から、in meshの場合に広帯域にリターンロスを低下させることができることが理解されるが、on meshの場合も図12おける比較例と比べて広帯域にリターンロスを低下させることができ、in meshとon meshのどちらの場合であっても十分に性能が発揮される伝送路を実現できることが理解される。図18(b)のシミュレーション結果から、いずれの場合も図12における比較例と比べて伝送ロスが0に近い値となっており、良好な伝送特性を得ることができることが理解されるが、in meshの場合により良好な伝送特性を得ることができることが理解される。
 本開示に係る技術には、以下の構成例が含まれるが、これに限定されるものではない。
 本開示の一側面に係る伝送路は、誘電体の一方の主面側で第1の方向に線状に延びる線路部と、線路部の端部に接続される端子部と、を備え、線路部は、開口を含む導体パターンを有する開口導体部と、開口導体部と電気的に接続されて導体が平面状に広がる平面導体部と、を有し、平面導体部は端子部と第1の方向において離間して配置され、平面導体部は、第1の方向における長さが、第1の方向と直交する第2の方向における長さ以上である。
 上述の伝送路によれば、線路部は、導電線により構成される開口導体部を備えている。そのため、線路部のインダクタンスが増加する。これに対し、線路部は、開口導体部と電気的に接続されて導体が平面状に広がる平面導体部を有する。この平面導体部は端子部と第1の方向において離間して配置され、平面導体部は、第1の方向における長さが、第1の方向と直交する第2の方向における長さ以上である。このような構成によれば、平面導体部が、開口導体部におけるインダクタンスの増加を打ち消すようなキャパシタンス成分として機能することができる。これにより、線路部が開口導体部を有する構造であっても、広帯域な周波数範囲でリターンロスを下げることができる。
 平面導体部は、第1方向を長手方向とする矩形状を呈していてよい。この場合、平面導体部のキャパシタンスを十分に確保することができる。
 開口導体部は、端子部と平面導体部との間に配置された第1の領域と、第1の領域との間で平面導体部を挟む第2の領域と、を有してよい。この場合、広帯域な周波数範囲でリターンロスを下げることができる。
 開口を含む導体パターンは、メッシュ状の導体パターンであってよい。この場合、導電性を確保しつつ、高い透過性を実現できる。
 第1の領域の第1の方向における長さは、開口導体部のメッシュのピッチ以下であってよい。この場合、リターンロスが大きくなることを抑制できる。
 開口導体部と平面導体部とは第1の方向に接続されてもよい。この場合、リターンロスを広帯域に低下させることができる。
 平面導体部の第2の方向の長さは、開口導体部の第2の方向の長さと等しくてよい。この場合、リターンロスを広帯域に低下させることができる。
 平面導体部の第1の方向の長さは、平面導体部と端子部との離間距離より長くてよい。この場合、平面導体部のキャパシタンスを十分に確保することができる。
 平面導体部の第1の方向における長さは、第2の方向の長さの2倍未満であってよい。この場合、平面導体部は、開口導体部におけるインダクタンスの増加を打ち消すようなキャパシタンス成分を十分に確保し、リターンロスを広帯域に低下させることができる。
 本開示の一側面に係るアンテナは、上述の伝送路と、伝送路に接続される放射素子部と、を備える。
 上述のアンテナによれば、上述の伝送路と同様な作用・効果を得ることができる。
 本開示の一側面に係る表示装置は、上述のアンテナを備える。
 上述の表示装置によれば、上述の伝送路と同様な作用・効果を得ることができる。
 表示装置は、誘電体の他方の主面側に配置される表示部を有し、平面導体部と表示部との距離は、平面導体部の第1の方向における長さ未満であってよい。この場合、表示装置におけるディスプレイ表面の光の透過性を保ったまま、伝送路として広帯域にリターンロスを低下させることを可能にするという効果を得ることができる。
[形態1]
 誘電体の一方の主面側で第1の方向に線状に延びる線路部と、
 前記線路部の端部に接続される端子部と、を備え、
 前記線路部は、
  開口を含む導体パターンを有する開口導体部と、
  前記開口導体部と電気的に接続されて導体が平面状に広がる平面導体部と、を有し、
 前記平面導体部は前記端子部と前記第1の方向において離間して配置され、
 前記平面導体部は、前記第1の方向における長さが、前記第1の方向と直交する第2の方向における長さ以上である、伝送路。
[形態2]
 前記平面導体部は、前記第1の方向を長手方向とする矩形状を呈している、形態1に記載の伝送路。
[形態3]
 前記開口導体部は、
  前記端子部と前記平面導体部との間に配置された第1の領域と、
  前記第1の領域との間で前記平面導体部を挟む第2の領域と、を有する、形態1又は2に記載の伝送路。
[形態4]
 前記開口を含む導体パターンは、メッシュ状の導体パターンである、形態3に記載の伝送路。
[形態5]
 前記第1の領域の前記第1の方向における長さは、前記開口導体部のメッシュのピッチ以下である、形態4に記載の伝送路。
[形態6]
 前記開口導体部と前記平面導体部とは前記第1の方向に接続される、形態1~5の何れか一項に記載の伝送路。
[形態7]
 前記平面導体部の前記第2の方向の長さは、前記開口導体部の前記第2の方向の長さと等しい、形態1~6の何れか一項に記載の伝送路。
[形態8]
 前記平面導体部の前記第1の方向の長さは、前記平面導体部と前記端子部との離間距離より長い、形態1~7の何れか一項に記載の伝送路。
[形態9]
 前記平面導体部の前記第1の方向における長さは、前記第2の方向の長さの2倍未満である、形態1~8の何れか一項に記載の伝送路。
[形態10]
 形態1~9の何れか一項に記載の伝送路と、前記伝送路に接続される放射素子部と、を備えるアンテナ。
[形態11]
 形態10に記載のアンテナを備える、表示装置。
[形態12]
 前記誘電体の他方の主面側に配置される表示部を有し、
 前記平面導体部と前記表示部との距離は、前記平面導体部の前記第1の方向における長さ未満である、形態11に記載の表示装置。
 1…光透過性基材(誘電体)、24…放射素子部、25…線路部、60…端子部、61…メッシュ部(開口導体部)、62…平面導体部、63…第1の領域、64…第2の領域、100…表示装置、200…アンテナ、210…伝送路。

Claims (12)

  1.  誘電体の一方の主面側で第1の方向に線状に延びる線路部と、
     前記線路部の端部に接続される端子部と、を備え、
     前記線路部は、
      開口を含む導体パターンを有する開口導体部と、
      前記開口導体部と電気的に接続されて導体が平面状に広がる平面導体部と、を有し、
     前記平面導体部は前記端子部と前記第1の方向において離間して配置され、
     前記平面導体部は、前記第1の方向における長さが、前記第1の方向と直交する第2の方向における長さ以上である、伝送路。
  2.  前記平面導体部は、前記第1の方向を長手方向とする矩形状を呈している、請求項1に記載の伝送路。
  3.  前記開口導体部は、
      前記端子部と前記平面導体部との間に配置された第1の領域と、
      前記第1の領域との間で前記平面導体部を挟む第2の領域と、を有する、請求項1に記載の伝送路。
  4.  前記開口を含む導体パターンは、メッシュ状の導体パターンである、請求項3に記載の伝送路。
  5.  前記第1の領域の前記第1の方向における長さは、前記開口導体部のメッシュのピッチ以下である、請求項4に記載の伝送路。
  6.  前記開口導体部と前記平面導体部とは前記第1の方向に接続される、請求項1に記載の伝送路。
  7.  前記平面導体部の前記第2の方向の長さは、前記開口導体部の前記第2の方向の長さと等しい、請求項1に記載の伝送路。
  8.  前記平面導体部の前記第1の方向の長さは、前記平面導体部と前記端子部との離間距離より長い、請求項1に記載の伝送路。
  9.  前記平面導体部の前記第1の方向における長さは、前記第2の方向の長さの2倍未満である、請求項1に記載の伝送路。
  10.  請求項1に記載の伝送路と、前記伝送路に接続される放射素子部と、を備えるアンテナ。
  11.  請求項10に記載のアンテナを備える、表示装置。
  12.  前記誘電体の他方の主面側に配置される表示部を有し、
     前記平面導体部と前記表示部との距離は、前記平面導体部の前記第1の方向における長さ未満である、請求項11に記載の表示装置。
     
     
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