WO2023089819A1 - 電力変換システム - Google Patents
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Abstract
電力変換システム(2)は、第1および第2の交流電力系統の各相と直流母線(14P,14N)との間に設けられ、互いにカスケード接続された各アーム用の複数のサブモジュール(5A,5B,6A,6B)を備える。複数のサブモジュールの各々は、交流電力と直流電力とを変換する単位変換器である。電力変換システムは、さらに、各アーム用の複数のサブモジュールと各交流電力系統との接続部との間に接続されたリアクトル(7A,7B,8A,8B)と、少なくとも1つの収納室(40)とを備える。各アーム用の複数のサブモジュールおよび直流母線は、前記少なくとも1つの収納室に収納され、各リアクトルは収納室の室外に配置される。
Description
本開示は、電力変換システムに関する。
主として独立した2つの非同期の交流電力系統間で電力を融通するのに、交流、直流、交流の順に変換する電力変換システムが用いられる。この種の電力変換システムは、順変換器と逆変換器とが互いに背中を付き合わせて配置されているので、BTB(back to back)とも呼ばれる(たとえば、特表2009-507462号公報(特許文献1)を参照)。日本では、50Hzの周波数の交流電力系統と60Hzの周波数の交流電力系統との間にBTBが使用されている。
上記のBTBを構成する順変換器および逆変換器としてモジュラーマルチレベル変換器(MMC:Modular Multilevel Converter)が用いられる場合がある。MMCは、交流電力系統の相ごとにアームが設けられ、各アームは多数のサブモジュールをカスケード接続することによって構成される。サブモジュールは、複数の半導体スイッチング素子と1つ以上のコンデンサによって構成された単位変換器である。さらに、各アームには、循環電流および事故電流を抑制するためにリアクトルが設けられる。
上記のような電力変換システムは高電圧かつ大容量なものであるので、設置スペースを要し、保守コストもかかる。したがって、電力変換システムの保守性を考慮して上記の各サブモジュールおよび各リアクトルをどのように配置するかが重要となる。
本開示は、上記の問題点を考慮してなされたものであり、その目的の1つは保守性に優れた電力変換システムを提供することである。
第1の交流電力系統と第2の交流電力系統との間で電力変換を行う電力変換システムは、正側直流母線および負側直流母線と、第1の交流電力系統のそれぞれの相と正側直流母線との間に接続された複数の第1の上アームと、第1の交流電力系統のそれぞれの相と負側直流母線との間に接続された複数の第1の下アームと、第2の交流電力系統のそれぞれの相と正側直流母線との間に接続された複数の第2の上アームと、第2の交流電力系統のそれぞれの相と負側直流母線との間に接続された複数の第2の下アームとを備える。各第1の上アーム、各第1の下アーム、各第2の上アーム、および各第2の下アームの各々は、互いにカスケード接続され、各々が交流電力と直流電力とを変換する単位変換器である複数のサブモジュールと、複数のサブモジュールと直列に接続されたリアクトルとを含む。各第1の上アームおよび各第2の上アームの各々において、複数のサブモジュールはリアクトルと正側直流母線との間に接続される。各第1の下アームおよび各第2の下アームの各々において、複数のサブモジュールはリアクトルと負側直流母線との間に接続される。電力変換システムは、さらに、各第1の上アーム、各第1の下アーム、各第2の上アーム、および各第2の下アームの各々の複数のサブモジュールと、正側直流母線および負側直流母線とを収納する少なくとも1つの収納室をさらに備える。各第1の上アーム、各第1の下アーム、各第2の上アーム、および各第2の下アームの各々のリアクトルは、上記の少なくとも1つの収納室の室外に設けられる。
上記の実施形態によれば、各上アームおよび各下アームを構成する複数のサブモジュールを少なくとも1つの収納室に収納し、各リアクトルを上記少なくとも1つの収納室の室外に配置することによって、保守性に優れた電力変換システムを提供できる。
以下、実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。以下の説明において、Z方向は鉛直方向を示し、X方向およびY方向は水平面内の方向を示す。X方向とY方向とは必ずしも直交していなくてもよく、90度に近い角度で互いに交差していてもよい。また、以下の説明において同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない。
実施の形態1.
[電力変換システムの全体構成]
まず、電力変換システムの電気的な接続関係について説明する。図1は、本実施の形態の電力変換システムの電気的構成を示すブロック図である。
[電力変換システムの全体構成]
まず、電力変換システムの電気的な接続関係について説明する。図1は、本実施の形態の電力変換システムの電気的構成を示すブロック図である。
図1を参照して、電力変換システム2は、第1の交流電力系統1Aと第2の交流電力系統1Bとの間で電力変換を行う。電力変換システム2は、交流電力系統1Aと直流母線14P,14Nとの間で電力変換を行う第1の電力変換装置2Aと、交流電力系統1Bと直流母線14P,14Nとの間で電力変換を行う第2の電力変換装置2Bとを含む。
以下、電力変換システム2を構成する各要素についてさらに詳しく説明する。以下の説明において、交流電力系統1A側の電力変換装置2Aの構成と、電力変換装置2B側の電力変換装置2Bの構成とは同じである。したがって、以下では、電力変換装置2Aの構成について主として説明する。電力変換装置2B側の構成要素の参照符号は、電力変換装置2A側の構成要素の参照符号の末尾をAからBに変更したものである。
[電力変換器の電気的構成]
図1を参照して、電力変換装置2Aは、互いにカスケード接続された複数のサブモジュール(SM)20を含むモジュラーマルチレベル変換器(MMC)によって構成されている。なお、「サブモジュール」は、「変換器セル」または「単位変換器」とも呼ばれる。
図1を参照して、電力変換装置2Aは、互いにカスケード接続された複数のサブモジュール(SM)20を含むモジュラーマルチレベル変換器(MMC)によって構成されている。なお、「サブモジュール」は、「変換器セル」または「単位変換器」とも呼ばれる。
電力変換装置2Aは、交流電力系統1AのU相に対応するU相上アーム3UAおよびU相下アーム4UAと、V相に対応するV相上アーム3VAおよびV相下アーム4VAと、W相に対応するW相上アーム3WAおよびW相下アーム3WBとを含む。U相上アーム3UAは、正側直流母線14PとU相交流端子9UAとの間に直列に接続された複数のサブモジュール20(5UA)とリアクトル7UAとを含む。U相下アーム4UAは、負側直流母線14NとU相交流端子9UAとの間に直列に接続された複数のサブモジュール20(6UA)とリアクトル8VBとを含む。
V相およびW相についても同様である。すなわち、V相上アーム3VAは、正側直流母線14PとV相交流端子9VAとの間に直列に接続された複数のサブモジュール20(5VA)とリアクトル7VAとを含む。V相下アーム4VAは、負側直流母線14NとV相交流端子9VAとの間に直列に接続された複数のサブモジュール20(6VA)とリアクトル8VBとを含む。W相上アーム3WAは、正側直流母線14PとW相交流端子9WAとの間に直列に接続された複数のサブモジュール20(5WA)とリアクトル7WAとを含む。W相下アーム4WAは、負側直流母線14NとW相交流端子9WAとの間に直列に接続された複数のサブモジュール20(6WA)とリアクトル8VBとを含む。上アームおよび下アームを総称する場合または任意の相を示す場合に、上アーム3Aおよび下アーム4Aと記載する。上アームの複数のサブモジュールおよび下アームの複数のサブモジュール20を総称する場合または任意のものを示す場合に、複数のサブモジュール5A,6Aと記載する。上アームのリアクトルおよび下アームのリアクトルを総称する場合または任意のものを示す場合に、リアクトル7A,8Aと記載する。
リアクトル7Aは、交流端子9Aと複数のサブモジュール5Aとの間に接続され、リアクトル8Aは、リアクトル8Aと複数のサブモジュール6Aと間に接続される。すなわち、リアクトル7Aおよび8Aは、交流端子9Aに近接して(すなわち、正側直流母線14Pまたは負側直流母線14Nから離れて)配置される。この理由は、電力変換システム2の保守性を考慮したためであり、詳しくは図5を参照して後述する。
電力変換装置2Aは、さらに、変圧器13Aと初期充電用抵抗器10Aとを含む。変圧器13Aは、交流電力系統1Aと交流端子9UA,9VA,9WA(総称する場合に、交流端子9Aと記載する)との間に接続される。図1の変圧器13Aを用いる代わりに、連系リアクトルを介して交流電力系統1Aと電力変換装置2Aとの間を接続する構成としてもよい。
初期充電用抵抗器10Aは、交流電力系統1AのU相、V相、W相の線路にそれぞれ直列に接続された抵抗器11と、各抵抗器と並列に接続されたスイッチ12とを含む。起動時には各スイッチ12を開放状態にすることによってサブモジュール20に流れる充電電流を抑制する。定常動作時には、スイッチ12を閉路状態にすることによって抵抗器11をバイパスさせる。
初期充電用抵抗器10Aは、変圧器13Aの一次側(すなわち、交流電力系統1Aの側)および二次側(すなわち、交流端子9Aの側)のいずれに設けてもよい。初期充電用抵抗器10Aを変圧器13Aの一次側に設けると、交流電力系統1Aから変圧器13Aに流れるインラッシュ電流を抑制できる。
[サブモジュールの構成例]
図2は、電力変換器を構成するサブモジュールの構成例を示す回路図である。
図2は、電力変換器を構成するサブモジュールの構成例を示す回路図である。
図2の(A)に示すサブモジュール20は、ハーフブリッジ構成と呼ばれる回路構成を有する。このサブモジュール20は、2つのスイッチング素子21Pおよび21Nを直列接続して形成した直列体と、蓄電素子22と、入出力端子T1,T2とを備える。スイッチング素子21Pおよび21Nの直列体と蓄電素子22とは並列接続される。スイッチング素子21Nの両端子は、入出力端子T1,T2にそれぞれ接続される。スイッチング素子21Pおよび21Nによってハーフブリッジ回路が構成される。
サブモジュール20は、スイッチング素子21P,21Nのスイッチング動作により、蓄電素子22の電圧または零電圧を、入出力端子T1およびT2の間に出力する。スイッチング素子21Pがオン、かつスイッチング素子21Nがオフとなったときに、サブモジュール20からは、蓄電素子22の電圧が出力される。スイッチング素子21Pがオフ、かつスイッチング素子21Nがオンとなったときに、サブモジュール20は、零電圧を出力する。
図2の(B)に示すサブモジュール20は、フルブリッジ構成と呼ばれる回路構成を有する。このサブモジュール20は、2つのスイッチング素子21P1および21N1を直列接続して形成された第1の直列体と、2つスイッチング素子21P2および21N2を直列接続して形成された第2の直列体と、蓄電素子22と、入出力端子T1,T2とを備える。第1の直列体と、第2の直列体と、蓄電素子22とが並列接続される。スイッチング素子21P1およびスイッチング素子21N1の中点は、入出力端子T1と接続される。同様に、スイッチング素子21P2およびスイッチング素子21N2の中点は、入出力端子T2と接続される。スイッチング素子21P1,21N1,21P2,21N2によって、フルブリッジ回路25が構成される。
サブモジュール20は、スイッチング素子21P1,21N1,21P2,21N2のスイッチング動作により、蓄電素子22の電圧、蓄電素子22の電圧の符号を反転させた電圧、または零電圧を、入出力端子T1およびT2の間に出力する。
図2の(A)および(B)において、スイッチング素子21P,21N,21P1,21N1,21P2,21N2の各々は、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、GCT(Gate Commutated Turn-off)サイリスタなどの自己消弧型の半導体スイッチング素子にFWD(Freewheeling Diode)が逆並列に接続されて構成される。
図2の(A)および(B)において、蓄電素子22には、フィルムコンデンサなどのキャパシタが主に用いられる。蓄電素子22は、以降の説明では、キャパシタと呼称することもある。
図2の(A)および(B)の各々において、上アーム3A,3Bに配置されたサブモジュール20では、入出力端子T1は、隣のサブモジュール20の入出力端子T2または正側直流母線14Pと接続され、入出力端子T2は、隣のサブモジュール20の入出力端子T1または交流端子9A,9Bと接続される。同様に、下アーム4A,4Bに配置されたサブモジュール20では、入出力端子T1は、隣のサブモジュール20の入出力端子T2または交流端子9A,9Bと接続され、入出力端子T2は、隣のサブモジュール20の入出力端子T1または負側直流母線14Nと接続される。
[複数のサブモジュールの具体的構成例]
次に、各アームを構成する多数のサブモジュール20の具体的な配置例について説明する。以下に示すように、各サブモジュール20は、タワー状に積層された複数の絶縁性容器に収納される。
次に、各アームを構成する多数のサブモジュール20の具体的な配置例について説明する。以下に示すように、各サブモジュール20は、タワー状に積層された複数の絶縁性容器に収納される。
図3は、各アームを構成する複数のサブモジュールの具体的配置例を示す斜視図である。以下では、U相上アーム3UAを構成する複数のサブモジュール20(5UA)の配置例について説明するが、他のアームについても同様である。
図3を参照して、U相上アーム3UAは、Q個(ただし、Qは2以上の整数であり、図3ではQ=2である)のラックLK1,LK2を備える。ラックLK1,LK2は、図中のX方向に隣接して配置されている。
ラックLK1は、N段(ただし、Nは2以上の整数であり、図3ではN=5である)のステージST1~ST5を含む。ステージST1~ST5は、図中のZ方向(高さ方向)に順次配列され、互いに平行に配置されている。1段目のステージST1は、6本の支柱35によって床の上に支持されている。ステージST2~ST5は、それぞれステージST1~ST4の上に6本の支柱36によって支持されている。
ラックLK2は、N段(ただし、Nは2以上の整数であり、図3ではN=5である)のステージST11~ST15を含む。ステージST11~ST15は、図中のZ方向(高さ方向)に順次配列され、互いに平行に配置されている。1段目のステージST11は、6本の支柱35によって床の上に支持されている。ステージST12~ST15は、それぞれステージST11~ST14の上に6本の支柱36によって支持されている。ラックLK2のステージST11~ST15は、それぞれラックLK1のステージST1~ST5と同じ高さに配置されている。
図4は、ステージST1の構成を示す平面図である。図4において、ステージST1は、長方形の基板31と、6個の碍子32と、絶縁シールド33と、正側端子T11と、負側端子T12とを含む。基板31の短辺は図中のX方向に向けられ、その長辺は図中のY方向に向けられている。基板31の周縁部の6箇所に孔(図示せず)が開けられており、6つの碍子32はそれぞれ6つの孔に嵌め込まれ、各碍子32の中央部は基板31に固定されている。
各碍子32の上端部および下端部には、支柱35または36を嵌め込むための穴が開けられている。基板31の周囲は絶縁シールド33で覆われている。絶縁シールド33は、基板31の4辺に対応する4つの部分に分割されており、各部分は固定部材(図示せず)によって基板31に固定されている。
基板31の表面には、M個(ただし、Mは2以上の整数であり、図4ではM=8である)のサブモジュール20と、正側端子T11(第1の端子)と、負側端子T12(第2の端子)とが搭載されている。正側端子T11と、8個のサブモジュール20と、負側端子T12とは、図中のY方向に配列されている。正側端子T11は、絶縁シールド33を貫通してステージST1の正面側に突出している。負側端子T12は、絶縁シールド33を貫通してステージST1の背面側に突出している。8個のサブモジュール20は、端子T11,T12間にカスケード接続されている。隣接するサブモジュール20の入出力端子T1,T2は、金属プレートELで相互に接続されている。ラックLK1の他のステージST2~ST5の各々はステージST1と同じ構成である。
ラックLK2のステージST11~ST15の各々では、正側端子T11と、8個のサブモジュール20と、負側端子T12とは、図中のY方向と逆方向に配列されている。正側端子T11は、絶縁シールド33を貫通してステージST11の背面側に突出している。負側端子T12は、絶縁シールド33を貫通してステージST11の正面側に突出している。8個のサブモジュール20は、端子T11,T12間にカスケード接続されている。
各サブモジュール20は直列に接続される。図3の場合、ステージST1の端子T11が最も高電位側の端子である。ステージST1の端子T12とステージST11の端子T11とが配線37で接続される。ステージST11の端子T12とステージST2の端子T11とが配線37で接続される。ステージST2の端子T12とステージST12の端子T11とが配線37で接続される。以下、ステージST12,ST3,ST13,ST4,ST14,ST5,ST5,ST15の順にらせん状に接続される。ステージST15の端子T12が最も低電位側の端子である。
[電力変換システムの平面配置例]
以下、図5~図7を参照して図1の電力変換システム2の実際上の配置例について説明する。電力変換システム2の各構成要素は、保守性を考慮して配置されている。
以下、図5~図7を参照して図1の電力変換システム2の実際上の配置例について説明する。電力変換システム2の各構成要素は、保守性を考慮して配置されている。
図5は、図1の電力変換システム2の具体的な配置例を示す平面図である。図5において、収納室40を規定する壁面41~44は、断面として示されている。
図5を参照して、図1の電力変換装置2Aを構成する上アーム3Aの複数のサブモジュール20(5UA,5VA,5WA)および電力変換装置2Bを構成する上アーム3Bの複数のサブモジュール20(5UB,5VB,5WB)と、これらを接続する正側直流母線14Pとは、収納室40の室内に配置される。同様に、電力変換装置2Aを構成する下アーム4Aの複数のサブモジュール20(6UA,6VA,6WA)および電力変換装置2Bを構成する下アーム4Bの複数のサブモジュール20(6UB,6VB,6WB)と、これらを接続する負側直流母線14Nとは、収納室40の室内に配置される。図3および図4で説明したように、各アームを構成する複数のサブモジュール20は、タワー状に積層配置されている。
より詳細には、図5に示すように、正側直流母線14Pおよび負側直流母線14Nは、平面視して図5のY方向に延在して配置される。ただし、正側直流母線14Pと負側直流母線14Nとは厳密に同方向に延在していなくてもよい。電力変換装置2Aを構成する上アーム3Aの複数のサブモジュール20(5UA,5VA,5WA)と、電力変換装置2Bを構成する上アーム3Bの複数のサブモジュール20(5UB,5VB,5WB)とは、正側直流母線14Pに対して互いに反対側に配置される。同様に、電力変換装置2Aを構成する下アーム4Aの複数のサブモジュール20(6UA,6VA,6WA)と、電力変換装置2Bを構成する下アーム4Bの複数のサブモジュール20(6UB,6VB,6WB)とは、負側直流母線14Nに対して互いに反対側に配置される。上記の場合、電力変換装置2Aを構成する各アームの複数のサブモジュール20と、電力変換装置2Bを構成する対応するアームのサブモジュール20とは、Y方向に交差するX方向に並んで配置される。
上記を別の観点から説明すると、収納室40の床面は、第1の領域と第2の領域とを含む。図5の例の場合、収納室の40の床面は参照符号57の二点鎖線の位置で第1の領域49Pと第2の領域49Nとに区分される。第1の領域49Pには、電力変換装置2Aを構成する上アーム3Aの複数のサブモジュール20(5UA,5VA,5WA)と、電力変換装置2Bを構成する上アーム3Bの複数のサブモジュール20(5UB,5VB,5WB)と、正側直流母線14Pとが配置される。第2の領域49Nには、電力変換装置2Aを構成する下アーム4Aの複数のサブモジュール20(6UA,6VA,6WA)と、電力変換装置2Bを構成する下アーム4Bの複数のサブモジュール20(6UB,6VB,6WB)と、負側直流母線14Nとが配置される。
ここで、電力変換装置2Aを構成する上アーム3Aの複数のサブモジュール20(5UA,5VA,5WA)は、収納室40を規定する壁41と正側直流母線14Pとの間に配置される。電力変換装置2Bを構成する上アーム3Bの複数のサブモジュール20(5UB,5VB,5WB)、収納室40を規定し且つ壁41に対向する壁42と正側直流母線14Pとの間に配置される。電力変換装置2Aを構成する下アーム4Aの複数のサブモジュール20(6UA,6VA,6WA)は、壁41と負側直流母線14Nとの間に配置される。電力変換装置2Bを構成する下アーム4Bの複数のサブモジュール20(6UB,6VB,6WB)は、壁42と負側直流母線14Nとの間に配置される。
正側直流母線14Pには、直流電流検出用の電流変成器46P、直流電圧検出用の電圧変成器47P、および直流避雷器48Pが接続される。負側直流母線14Nには、直流電流検出用の電流変成器46N、直流電圧検出用の電圧変成器47N、および直流避雷器48Nが接続される。
収納室40には、空気調和機54によって設定温度範囲および設定室度範囲に調整された空気が、ダクト55を介して供給される。さらに、空気調和機54の送風口に防塵フィルタが設けられることによって、収納室40の室内を収納室40の室外よりも清浄度を高めてもよい。このように収納室40の室内の清浄度を高める場合には、収納室40の室内の気圧を収納室40の室外の気圧よりも高く設定する。
電力変換装置2A構成するリアクトル7UA,7VA,7WA,8UA,8VA,8WAと、電力変換装置2Bを構成するリアクトル7UB,7VB,7WB,8UB,8VB,8WBとは、収納室40の室外において、収納室40に対して互いに反対側に配置される。
より詳細には、電力変換装置2A構成するリアクトル7UA,7VA,7WA,8UA,8VA,8WAは、収納室40を規定する壁41を間に挟んで、それぞれ対応する複数のサブモジュール5UA,5VA,5WA,6UA,6VA,6WAに隣接して配置される。リアクトル7UA,7VA,7WA,8UA,8VA,8WAは、壁41を貫通する貫通ブッシング51UA,51VA,51WA,52UA,52VA,52WAをそれぞれ介して、対応する複数のサブモジュール5UA,5VA,5WA,6UA,6VA,6WAにそれぞれ接続される。
同様に、電力変換装置2B構成するリアクトル7UB,7VB,7WB,8UB,8VB,8WBは、収納室40を規定する壁42(壁41に対向する)を間に挟んで、それぞれ対応する複数のサブモジュール5UB,5VB,5WB,6UB,6VB,6WBに隣接して配置される。リアクトル7UB,7VB,7WB,8UB,8VB,8WBは、壁42を貫通する貫通ブッシングを51UB,51V1,51WB,52UB,52VB,52WBをそれぞれ介して、対応する複数のサブモジュール5UB,5VB,5WB,6UB,6VB,6WBにそれぞれ接続される。
電力変換装置2A構成するリアクトル7UA,7VA,7WA,8UA,8VA,8WAは、交流母線53Aに接続され、交流母線53Aを介して初期充電用抵抗器10Aおよび変圧器13Aに接続される。同様に、電力変換装置2B構成するリアクトル7UB,7VB,7WB,8UB,8VB,8WBは、交流母線53Bに接続され、交流母線53Bを介して初期充電用抵抗器10Bおよび変圧器13Bに接続される。交流母線53A,53Bは、Y方向に延在する。上記を別の観点から説明すると、交流母線53Aは、収納室40の室外に壁41およびその延在方向に沿って配置され、交流母線53Bは、収納室40の室外に壁42およびその延在方向に沿って配置される。交流母線53Aと収納室40との間にリアクトル7UA,7VA,7WA,8UA,8VA,8WAが配置される。交流母線53Bと収納室40との間にリアクトル7UB,7VB,7WB,8UB,8VB,8WBが配置される。
なお、図5において、上アーム3A,3Bに関係する複数のサブモジュール20(5UA,5VA,5WA,5UB,5VB,5WB)および正側直流母線14Pと、下アーム4A,4Bに関係する複数のサブモジュール20(6UA,6VA,6WA,6UB,6VB,6WB)および負側直流母線14Nとは、Y方向に分離して配置されている。したがって、X方向に延在する壁57によって収納室40をY方向に分離して、上アーム3A,3Bに関係する構成要素と、下アーム4A,4Bに関係する構成要素とを別々の部屋に収納してもよい。
すなわち、一変形例の電力変換システムは、第1の収納室と第2の収納室とを含む。図5の例の場合、第1の収納室は、床面49Pを有する部分に対応し、壁43と壁57と第1壁(壁41のうち床面49Pから起立する部分)と第2壁(壁42のうち床面49Pから起立する部分)とによって規定される。第1壁と第2壁とは互いに対向する。第2の収納室は、床面49Nを有する部分に対応し、壁44と壁57と第3壁(壁41のうち床面49Nから起立する部分)と第4壁(壁42のうち床面49Nから起立する部分)とによって規定される。第3壁は第1壁の延在方向に位置し、第4壁は第2壁の延在方向に位置する。第3壁と第4壁とは互いに対向する。
上記の場合、第1の収納室には、電力変換装置2Aを構成する上アーム3Aの複数のサブモジュール20(5UA,5VA,5WA)と、電力変換装置2Bを構成する上アーム3Bの複数のサブモジュール20(5UB,5VB,5WB)と、正側直流母線14Pとが収納される。第2の収納室には、電力変換装置2Aを構成する下アーム4Aの複数のサブモジュール20(6UA,6VA,6WA)と、電力変換装置2Bを構成する下アーム4Bの複数のサブモジュール20(6UB,6VB,6WB)と、負側直流母線14Nとが収納される。上アーム3Aの複数のサブモジュール20(5UA,5VA,5WA)は、第1壁と正側直流母線14Pとの間に配置される。上アーム3Bの複数のサブモジュール20(5UB,5VB,5WB)は、第2壁と正側直流母線14Pとの間に配置される。下アーム4Aの複数のサブモジュール20(6UA,6VA,6WA)は、第3壁と負側直流母線14Nとの間に配置される。下アーム4Bの複数のサブモジュール20(6UB,6VB,6WB)は、第4壁と負側直流母線14Nとの間に配置される。
電力変換装置2Aの上アーム3Aを構成するリアクトル7UA,7VA,7WAは、第1壁を間に挟んで、それぞれ対応する複数のサブモジュール5UA,5VA,5WAに隣接して配置される。リアクトル7UA,7VA,7WAは、第1壁を貫通する貫通ブッシング51UA,51VA,51WAをそれぞれ介して、対応する複数のサブモジュール5UA,5VA,5WAにそれぞれ接続される。
同様に、電力変換装置2Bの上アーム3Bを構成するリアクトル7UB,7VB,7WBは、第2壁を間に挟んで、それぞれ対応する複数のサブモジュール5UB,5VB,5WBに隣接して配置される。リアクトル7UB,7VB,7WBは、第2壁を貫通する貫通ブッシング51UB,51VB,51WBをそれぞれ介して、対応する複数のサブモジュール5UB,5VB,5WBにそれぞれ接続される。
電力変換装置2Aの下アーム4Aを構成するリアクトル8UA,8VA,8WAは、第3壁を間に挟んで、それぞれ対応する複数のサブモジュール6UA,6VA,6WAに隣接して配置される。リアクトル8UA,8VA,8WAは、第3壁を貫通する貫通ブッシング52UA,52VA,52WAをそれぞれ介して、対応する複数のサブモジュール6UA,6VA,6WAにそれぞれ接続される。
電力変換装置2Bの下アーム4Bを構成するリアクトル8UB,8VB,8WBは、第4壁を間に挟んで、それぞれ対応する複数のサブモジュール6UB,6VB,6WBに隣接して配置される。リアクトル8UB,8VB,8WBは、第4壁を貫通する貫通ブッシング52UB,52VB,52WBをそれぞれ介して、対応する複数のサブモジュール6UB,6VB,6WBにそれぞれ接続される。
次に、図6を参照して、電力変換装置2Aを構成するU相上アーム用のリアクトル7UAのより詳細な配置について説明する。他の相のリアクトルの場合も同様であり、他の電力変換装置2Bの場合も同様である。
図6は、図5のU相上アーム3UAのリアクトル7UAの部分の側面図である。図6において、収納室40を規定する壁面41、床部分、および交流母線53Aは断面として示している。
図6に示すように、リアクトル7UAは、床面65上の架台70に取り付けられた碍子付きの支柱71によって支持される。リアクトル7UAの第1の端子72は、配線62(たとえば、アルミニウム撚り線)を介して貫通ブッシング51UAに接続される。貫通ブッシング51UAは、フランジ69によって壁41に固定されている。リアクトル7UAの第2の端子73は、配線63およびブッシング74を介して交流母線53Aに接続される。交流母線53Aは、たとえば、ガス密閉母線である。交流母線53Aは、架台75によって支持される。ブッシング74と交流母線53Aとの間には、交流電流(アーム電流)を検出するための電流変成器76が設けられる。
次に、図7を参照して、電力変換装置2Aを構成するU相上アーム3A用の複数のサブモジュール20(5UA)および正側直流母線14Pのより詳細な配置について説明する。他の相の上アームの場合、下アームの場合、および他の電力変換装置2Bの場合も同様である。
図7は、図5の複数のサブモジュール20(5UA)および正側直流母線14Pの部分の側面図である。図7において、収納室40を規定する壁面41、床部分、および正側直流母線14Pは断面で示している。
図7に示すように、正側直流母線14Pは、碍子付の支柱80によって床面65上に支持される。複数のサブモジュール5UAは、図3および図4を参照して説明したようにタワー状に積層されている。ラックLK1,LK2において最も高電位のステージST1の端子T11は、配線60(たとえば、アルミニウム撚り線)を介して正側直流母線14Pに接続される。ラックLK1,LK2において最も低電位のステージS15の端子T12には、配線61(たとえば、アルミニウム撚り線)を介して貫通ブッシング51UAに接続される。
なお、貫通ブッシング51UAの最下端(すなわち、フランジ69の最下端)は、ラックLK1,LK2の最上端およびリアクトル7UAの最上端のうちの少なくとも一方よりも高い位置となるように、貫通ブッシング51UAは壁41に取り付けられる。これによって、貫通ブッシング51UAの保守点検時に、貫通ブッシング51UAを壁41から引き抜くことができる。上記の貫通ブッシングの配置は、他の相の場合も同様であり、下アームの場合も同様である。
[効果]
以上のとおり、上記の実施の形態の電力変換システム2によれば、事故時の波及が大きくかつ保守頻度が比較的高い直流母線14P,14Nおよび複数のサブモジュール20が清浄な収納室40内に配置される。一方、絶縁油によって汚染されやすいリアクトル7A,7B,8A,8Bが収納室40の室外に配置される。これによって、保守頻度が比較的高い重要部位である直流母線14P,14Nおよび複数のサブモジュール20の保守を実行しやすくなる。
以上のとおり、上記の実施の形態の電力変換システム2によれば、事故時の波及が大きくかつ保守頻度が比較的高い直流母線14P,14Nおよび複数のサブモジュール20が清浄な収納室40内に配置される。一方、絶縁油によって汚染されやすいリアクトル7A,7B,8A,8Bが収納室40の室外に配置される。これによって、保守頻度が比較的高い重要部位である直流母線14P,14Nおよび複数のサブモジュール20の保守を実行しやすくなる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この出願の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1A 第1の交流電力系統、1B 第2の交流電力系統、2 電力変換システム、2A 第1の電力変換装置、2B 第2の電力変換装置、3 上アーム、4 下アーム、5,6,20 サブモジュール、7,8 リアクトル、9 交流端子、10A,10B 初期充電用抵抗器、13A,13B 変圧器、14N 負側直流母線、14P 正側直流母線、40 収納室、41,42 壁、51,52 貫通ブッシング、53 交流母線、54 空気調和機、55 ダクト、65 床面、LK1,LK2 ラック、T1,T2 入出力端子、T11 正側端子、T12 負側端子。
Claims (9)
- 第1の交流電力系統と第2の交流電力系統との間で電力変換を行う電力変換システムであって、
正側直流母線および負側直流母線と、
前記第1の交流電力系統のそれぞれの相と前記正側直流母線との間に接続された複数の第1の上アームと、
前記第1の交流電力系統のそれぞれの相と前記負側直流母線との間に接続された複数の第1の下アームと、
前記第2の交流電力系統のそれぞれの相と前記正側直流母線との間に接続された複数の第2の上アームと、
前記第2の交流電力系統のそれぞれの相と前記負側直流母線との間に接続された複数の第2の下アームとを備え、
各第1の上アーム、各第1の下アーム、各第2の上アーム、および各第2の下アームの各々は、
互いにカスケード接続され、各々が交流電力と直流電力とを変換する単位変換器である複数のサブモジュールと、
前記複数のサブモジュールと直列に接続されたリアクトルとを含み、
各第1の上アームおよび各第2の上アームの各々において、前記複数のサブモジュールは前記リアクトルと前記正側直流母線との間に接続され、
各第1の下アームおよび各第2の下アームの各々において、前記複数のサブモジュールは前記リアクトルと前記負側直流母線との間に接続され、
前記電力変換システムは、さらに、各第1の上アーム、各第1の下アーム、各第2の上アーム、および各第2の下アームの各々の前記複数のサブモジュールと、前記正側直流母線および負側直流母線とを収納する少なくとも1つの収納室をさらに備え、
各第1の上アーム、各第1の下アーム、各第2の上アーム、および各第2の下アームの各々の前記リアクトルは、前記少なくとも1つの収納室の室外に設けられる、電力変換システム。 - 前記少なくとも1つの収納室の温度、湿度、および清浄度を設定範囲内に制御するための空気調和機をさらに備える、請求項1に記載の電力変換システム。
- 前記正側直流母線および前記負側直流母線の各々は、平面視してそれぞれ一方向に延在して配置され、
各第1の上アームの前記複数のサブモジュールと、各第2の上アームの前記複数のサブモジュールとは、平面視して、前記正側直流母線に対して互いに反対側に配置され、
各第1の下アームの前記複数のサブモジュールと、各第2の下アームの前記複数のサブモジュールとは、平面視して、前記負側直流母線に対して互いに反対側に配置される、請求項1または2に記載の電力変換システム。 - 前記少なくとも1つの収納室は、単一の収納室であり、
前記単一の収納室の床面は、第1の領域と、前記第1の領域と異なる第2の領域とを含み、
各第1の上アームの前記複数のサブモジュールと、各第2の上アームの前記複数のサブモジュールと、前記正側直流母線とは、前記第1の領域に配置され、
各第1の下アームの前記複数のサブモジュールと、各第2の下アームの前記複数のサブモジュールと、前記負側直流母線とは、前記第2の領域に配置され、
各第1の上アームの前記複数のサブモジュールは、前記単一の収納室を規定する第1壁と前記正側直流母線との間に配置され、
各第2の上アームの前記複数のサブモジュールは、前記単一の収納室を規定し且つ前記第1壁に対向する第2壁と、前記正側直流母線との間に配置され、
各第1の下アームの前記複数のサブモジュールは、前記第1壁と前記負側直流母線との間に配置され、
各第2の下アームの前記複数のサブモジュールは、前記第2壁と前記負側直流母線との間に配置される、請求項3に記載の電力変換システム。 - 同一の前記第1の上アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第1壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第1壁を貫通する第1の貫通ブッシングを介して互いに接続され、
同一の前記第2の上アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第2壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第2壁を貫通する第2の貫通ブッシングを介して互いに接続され、
同一の前記第1の下アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第1壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第1壁を貫通する第3の貫通ブッシングを介して互いに接続され、
同一の前記第2の下アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第2壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第2壁を貫通する第4の貫通ブッシングを介して互いに接続される、請求項4に記載の電力変換システム。 - 前記少なくとも1つの収納室は、第1の収納室と第2の収納室とを含み、
各第1の上アームの前記複数のサブモジュールと、各第2の上アームの前記複数のサブモジュールと、前記正側直流母線とは、前記第1の収納室に収納され、
各第1の下アームの前記複数のサブモジュールと、各第2の下アームの前記複数のサブモジュールと、前記負側直流母線とは、前記第2の収納室に収納され、
各第1の上アームの前記複数のサブモジュールは、前記第1の収納室を規定する第1壁と前記正側直流母線との間に配置され、
各第2の上アームの前記複数のサブモジュールは、前記第1の収納室を規定し且つ前記第1壁に対向する第2壁と、前記正側直流母線との間に配置され、
各第1の下アームの前記複数のサブモジュールは、前記第2の収納室を規定し且つ前記第1壁の延在方向に位置する第3壁と、前記負側直流母線との間に配置され、
各第2の下アームの前記複数のサブモジュールは、前記第2の収納室を規定し且つ前記第2壁の延在方向に位置し且つ前記第3壁に対向する第4壁と、前記負側直流母線との間に配置される、請求項3に記載の電力変換システム。 - 同一の前記第1の上アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第1壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第1壁を貫通する第1の貫通ブッシングを介して互いに接続され、
同一の前記第2の上アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第2壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第2壁を貫通する第2の貫通ブッシングを介して互いに接続され、
同一の前記第1の下アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第3壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第3壁を貫通する第3の貫通ブッシングを介して互いに接続され、
同一の前記第2の下アームを構成する前記リアクトルと前記複数のサブモジュールとは、前記第4壁を間に挟んで互いに隣り合って配置され、前記第4壁を貫通する第4の貫通ブッシングを介して互いに接続される、請求項6に記載の電力変換システム。 - 前記第1の貫通ブッシングの下端は、対応する前記第1の上アームの前記リアクトルの上端と、対応する前記第1の上アームの前記複数のサブモジュールを収納するラックの上端との少なくとも一方よりも高く、
前記第2の貫通ブッシングの下端は、対応する前記第2の上アームの前記リアクトルの上端と、対応する前記第2の上アームの前記複数のサブモジュールを収納するラックの上端との少なくとも一方よりも高く、
前記第3の貫通ブッシングの下端は、対応する前記第1の下アームの前記リアクトルの上端と、対応する前記第1の下アームの前記複数のサブモジュールを収納するラックの上端との少なくとも一方よりも高く、
前記第4の貫通ブッシングの下端は、対応する前記第2の下アームの前記リアクトルの上端と、対応する前記第2の下アームの前記複数のサブモジュールを収納するラックの上端の少なくとも一方よりも高い、請求項5または7に記載の電力変換システム。 - 前記第1の交流電力系統の交流母線は、前記少なくとも1つの収納室の室外に、前記第1壁およびその延在方向に沿って配置され、各第1の上アームの前記リアクトルおよび各第1の下アームの前記リアクトルと接続され、
前記第2の交流電力系統の交流母線は、前記少なくとも1つの収納室の室外に、前記第2壁およびその延在方向に沿って配置され、各第2の上アームの前記リアクトルおよび各第2の下アームの前記リアクトルと接続される、請求項5、7および8のいずれか1項に記載の電力変換システム。
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121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
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