JP2003174782A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JP2003174782A
JP2003174782A JP2001372756A JP2001372756A JP2003174782A JP 2003174782 A JP2003174782 A JP 2003174782A JP 2001372756 A JP2001372756 A JP 2001372756A JP 2001372756 A JP2001372756 A JP 2001372756A JP 2003174782 A JP2003174782 A JP 2003174782A
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heat sink
voltage
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Osamu Usui
修 碓井
Takeaki Asaeda
健明 朝枝
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/08Circuits specially adapted for the generation of control voltages for semiconductor devices incorporated in static converters
    • H02M1/088Circuits specially adapted for the generation of control voltages for semiconductor devices incorporated in static converters for the simultaneous control of series or parallel connected semiconductor devices
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • H02M7/483Converters with outputs that each can have more than two voltages levels
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧の電力変換装置において、半導体素子
の直列数が多くても、最も高電圧側に配置された半導体
素子のベース板と主端子との間に印加される電圧を低減
することにより、半導体素子の絶縁耐圧を超える電圧が
印加されることのない電力変換装置を提供する。 【解決手段】 複数個の半導体素子を直列接続して構成
される電力変換のための半導体素子群、その半導体素子
群を各々搭載する導電性部材、その導電性部材に所定の
電位を与える電位供与手段を備え、その所定の電位は半
導体素子群の両端に与えられる電位のうち高い方を下回
り、低い方を上回る範囲内の電位であるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置に関
するものである。例えば、電源からの入力電力を所望の
交流電力に変換し、この交流電力を負荷に出力するため
の半導体電力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力変換装置に用いられる半導体素子の
絶縁耐圧を高めた高電圧・大容量の半導体電力変換装置
の需要が高まっている。例えば、高電圧の電力変換装置
を実現させるため、複数の半導体素子を直列接続して構
成される半導体素子群を1つのスイッチとして機能させ
る方法がある。
【0003】半導体素子には、IGBT(Integr
ated Gate Bipolar Transis
tor)モジュール、ダイオードモジュール、サイリス
タなどがある。図10は、IGBTモジュールの断面構
造の一例を示す断面図である。101aはコレクタ外部
電極端子、101bはエミッタ外部電極端子である。1
02は樹脂からなる筐体、103は樹脂からなる絶縁部
材、104は金属からなるベース板である。105aは
コレクタ側導電部材、105bはエミッタ側導電部材、
106aはコレクタ側中継基板、106bはエミッタ側
中継基板である。107はIGBTチップ、108aは
コレクタ内部電極、108bはエミッタ内部電極、10
9はセラミック基板、110はワイヤボンドである。
【0004】半導体素子では、ベース板と主端子との間
の絶縁耐圧があり、例えば、ベース板104とコレクタ
内部電極108aとの間の絶縁耐圧、あるいはベース板
104とエミッタ内部電極108bとの間の絶縁耐圧で
ある。この絶縁耐圧とは電気的故障あるいは絶縁物破壊
が生じるような電圧であり、よって、この絶縁耐圧を超
える電圧がベース板と主端子との間に印加されないよう
にする必要がある。
【0005】図11は、従来技術としての高電圧の電力
変換装置において、複数の半導体素子を直列接続した例
を模式的に示す図である。111a及び111bは半導
体素子としてのIGBTモジュールであり、直列に接続
されている。112は複数の半導体素子が搭載されたヒ
ートシンクであり、それぞれの半導体素子とヒートシン
クとの間には電気的な接続はない。113はヒートシン
クを接地するための接地配線である。
【0006】この方法で、半導体素子群の両端に印加さ
れる電圧を、各々の半導体素子111a及び111bに
分圧できる。このように高電圧の電力変換装置では、ヒ
ートシンクを接地し、1つのヒートシンクに対して複数
の半導体素子を搭載することがなされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1つの
ヒートシンクに複数の半導体素子を直列に接続して搭載
すると、高電圧側に配置された半導体素子ほど、ベース
板と主端子との間の印加電圧が大きくなる。例えば、図
11において2つの半導体素子111a及び111bが
ともに等しい特性を有する場合、A0点の電位がV1、
C0点の電位がV2で、V1>V2であるとすると、半
導体素子群の両端に印加される電圧は(V1−V2)と
なる。各々の半導体素子111a及び111bは等しい
特性を有するため、それぞれに(V1−V2)/2の電
圧が分圧される。また、B0点の電位はA0点とC0点
の中間電位すなわち(V1+V2)/2となる。ヒート
シンクの電位は接地されているために0ボルトとなる。
このとき、高電圧側の半導体素子111aのベース板と
コレクタ電極の間に印加される最大の電圧は、A0点と
ヒートシンクとの間の電圧であるV1となる。一方、低
電圧側の半導体素子111bのベース板とコレクタ電極
の間に印加される最大の電圧は、B0点とヒートシンク
との間の電圧である(V1+V2)/2となる。
【0008】したがって、高電圧側の半導体素子111
aのベース板とコレクタ電極との間には、低電圧側の半
導体素子111bより大きい電圧が印加される。ここ
で、電位とは大地を標準点とした絶対的な電位を指し、
電圧とは任意の2点間の電位差を指すものとする。ま
た、図11中において括弧内は各点の電位を示してい
る。
【0009】このように、高電圧側に配置された半導体
素子ほどベース板と主端子との間への印加電圧が大きく
なる。また、半導体素子群の両端に印加される電圧が大
きいときほど、半導体素子の直列数を多くして各々の半
導体素子に印加されるコレクタ−エミッタ電極間の電圧
を低減するのが一般的である。しかし、直列数を多くし
て半導体素子群の両端に印加できる電圧を大きくとれる
ようにしても、最も高電圧側に配置された半導体素子の
ベース板と主端子との間には、半導体素子群の両端に印
加される電圧と等しい電圧が印加されることとなる。そ
のため、その半導体素子の絶縁耐圧を超える電圧が印加
されるおそれがある。
【0010】したがって、半導体素子を多数直列接続し
ても、この半導体素子群の両端に印加できる電圧には限
界があり、高電圧の電力変換装置の製造にも限界があっ
た。
【0011】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、高電圧の電力変換装置に
おいて、半導体素子の直列数が多くても、最も高電圧側
に配置された半導体素子のベース板と主端子との間に印
加される電圧を低減することにより、半導体素子の絶縁
耐圧を超える電圧が印加されることのない電力変換装置
を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる電力変
換装置は、電源からの入力電力を変換して負荷に出力す
るための電力変換装置において、複数個の半導体素子を
直列接続して構成される電力変換のための半導体素子
群、前記半導体素子群を各々搭載する導電性部材、前記
導電性部材に所定の電位を与える電位供与手段を備え、
前記所定の電位が前記半導体素子群の両端に与えられる
電位のうち高い方を下回り、低い方を上回る範囲内の電
位であるものである。
【0013】請求項2にかかる電力変換装置は、前記電
位供与手段が、前記半導体素子同士を直列接続した接続
点のうち、1つの接続点と前記導電性部材との電気的な
接続であるものである。
【0014】請求項3にかかる電力変換装置は、前記半
導体素子群が等しい特性を有する偶数個の半導体素子を
備え、前記1つの接続点が、前記偶数個の半導体素子を
備えた半導体素子群の両端に与えられる電位の中間電位
を有する接続点であるものである。
【0015】請求項4にかかる電力変換装置は、前記電
位供与手段が、電力変換装置における前記所定の電位を
有する電位点と前記導電性部材との電気的な接続である
ものである。
【0016】請求項5にかかる電力変換装置は、前記所
定の電位を有する電位点が、前記半導体素子群の両端に
与えられる電位の中間電位を有する電位点であるもので
ある。
【0017】請求項6にかかる電力変換装置は、前記中
間電位を有する電位点が、入力電力を平滑化するために
設けられた複数個のコンデンサを直列接続した接続点で
あるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明が
適用される電力変換装置の実施の形態1を説明するため
の回路構成図である。1は電力変換装置、2は電源とし
ての商用三相交流電源、3は負荷としての電動機であ
る。電力変換装置1は、商用三相交流電源2からの入力
電力を所望の電力に変換して電動機3に出力する。電力
変換装置1の構成要素として、11は交流を整流するた
めのダイオード、12は整流された直流を平滑化するた
めの平滑用コンデンサ、13a1〜13f1は導電性部
材としてのヒートシンク、14a1〜14f2は半導体
素子としてのIGBTモジュールである。
【0019】2個のIGBTモジュール14a1及び1
4a2が直列接続されて1つの半導体素子群を構成し、
ヒートシンク13a1に搭載されている。IGBTモジ
ュール同士の接続点はヒートシンク13a1と電気的に
接続されている。なお、この2個のIGBTモジュール
14a1及び14a2はともに等しい特性を有してい
る。電圧分担の観点から等しい特性の半導体素子を用い
るのが望ましく、同一製品の半導体素子を用いるのがさ
らに望ましい。他のIGBTモジュール14b1〜14
f2、ヒートシンク13b1〜13f1からなる構成も
同様である。
【0020】この電力変換装置では6個の半導体素子群
が備えられており、U、V、Wの各相にそれぞれ2個ず
つが割り当てられ、その2個の半導体素子群については
一方がP極側、他方がN極側に割り当てられる。同相に
おけるP極側とN極側の半導体素子群の動作関係は、一
方がON状態のときに他方はOFF状態である。
【0021】図2は、実施の形態1について電気的作用
を説明するための図である。ここではU相を例示して説
明する。13a1及び13b1は導電性部材としてのヒ
ートシンク、14a1及び14a2はU相のP極側IG
BTモジュール、14b1及び14b2はU相のN極側
IGBTモジュールである。P極側IGBTモジュール
同士の接続点B1はヒートシンク13a1と電気的に接
続されており、これは導電性部材であるヒートシンク1
3a1に所定の電位を与える電位供与手段を構成してい
る。同様に、N極側IGBTモジュール同士の接続点D
1はヒートシンク13b1と電気的に接続されており、
導電性部材であるヒートシンク13b1に所定の電位を
与える電位供与手段を構成している。このとき、ヒート
シンク13a1及び13b1は、従来技術とは異なり、
接地されていない。
【0022】P点の電位がV1、N点の電位がV2で、
V1>V2であるとする。P極側IGBTモジュール1
4a1及び14a2がOFF、N極側IGBTモジュー
ル14b1及び14b2がONの場合、A1点の電位が
V1、C1点、D1点及びE1点の電位がV2となる。
よって、P極側IGBTモジュール14a1のコレクタ
電極とP極側IGBTモジュール14a2のエミッタ電
極の間に印加される電圧は(V1−V2)となる。P極
側IGBTモジュール14a1及び14b1はともに等
しい特性を有するため、それぞれに(V1−V2)/2
の電圧が分圧される。また、B1点の電位は(V1+V
2)/2となる。ここで、ヒートシンク13a1とB1
点とが接続されているため、ヒートシンク13a1の電
位はB1点と等電位になる。このとき、P極側IGBT
モジュール14a1のベース板とコレクタ電極の間に印
加される最大の電圧はA1点とヒートシンク13a1と
の間の電圧であり、A1点及びヒートシンク13a1の
電位はそれぞれV1、(V1+V2)/2であるから、
その最大電圧は(V1−V2)/2となる。もう一方の
P極側IGBTモジュール14a2のベース板とエミッ
タ電極の間に印加される最大の電圧も、C1点とヒート
シンク13a1との間の電圧である(V1−V2)/2
となる。
【0023】この実施の形態では、ヒートシンクの電位
が半導体素子群の両端に与えられる電位の中間電位とな
ったので、いずれのIGBTモジュールにも、従来技術
のように半導体素子群の両端電圧が印加されるというこ
とがない。よって、いずれのIGBTモジュールにおい
ても、ベース板と主端子との間に印加される最大電圧が
従来技術より低減できる。
【0024】なお、ここで、電位とは大地を標準点とし
た絶対的な電位を指し、電圧とは任意の2点間の電位差
を指すものとする。また、図2中において括弧内は各点
の電位を示している。
【0025】同様に、P極側IGBTモジュール14a
1及び14a2がON、N極側IGBTモジュール14
b1及び14b2がOFFの場合、A1点、B1点及び
C1点の電位がV1、E1点の電位がV2となり、D1
点の電位は(V1+V2)/2となる。ここで、ヒート
シンク13b1とD1点とが接続されているため、ヒー
トシンク13b1の電位はD1点と等電位になる。この
とき、N極側IGBTモジュール14b1のベース板と
コレクタ電極の間に印加される最大の電圧は、C1点と
ヒートシンク13b1との間の電圧である(V1−V
2)/2となる。もう一方のN極側IGBTモジュール
14b2のベース板とエミッタ電極の間に印加される最
大の電圧も、E1点とヒートシンク13b1との間の電
圧である(V1−V2)/2となる。よって、いずれの
IGBTモジュールにおいても、ベース板と主端子との
間に印加される最大電圧が従来技術より低減できる。
【0026】このように、半導体素子同士を直列接続し
た接続点をヒートシンクに接続することで、簡易な構造
でヒートシンクに電位を与えることができる。これによ
って、高電圧側の半導体素子のベース板と主端子との間
に印加される最大電圧が従来技術と比較して低減できる
ため、絶縁耐圧の小さい半導体素子を使用することがで
きる。さらに、これらを使用した電力変換装置を提供で
きる。通常、使用する半導体素子は、最大印加電圧に設
計安全係数を乗じて選定される。
【0027】しかも、2個という偶数個の半導体素子を
直列接続した半導体素子群の両端に与えられた電位の中
間電位を有する電位点をヒートシンクに接続しており、
2個の半導体素子のベース板と主端子との間に印加され
る最大電圧は等しかった。したがって、2個の半導体素
子が最大電圧を均等に分担した結果となり、半導体素子
1個あたりのベース板と主端子との間に印加される最大
電圧を最小化したものであるから、使用する半導体素子
の選定において絶縁耐圧の最小化を図ることができる。
【0028】実施の形態2.図3は、実施の形態1にお
いて等しい特性を有する4個の半導体素子としてのIG
BTモジュールを直列接続して半導体素子群を構成した
実施の形態2について、電気的作用を説明するための図
である。ここではU相を例示して説明する。13a1及
び13b1は導電性部材としてのヒートシンク、14a
1〜14a4はU相のP極側IGBTモジュール、14
b1〜14b4はU相のN極側IGBTモジュールであ
る。P極側IGBTモジュール同士の接続点のうちC2
はヒートシンク13a1と、N極側IGBTモジュール
同士の接続点のちG2はヒートシンク13b1と、電気
的に接続されている。
【0029】P点の電位がV1、N点の電位がV2で、
V1>V2であるとする。P極側IGBTモジュール1
4a1〜14a4がOFF、N極側IGBTモジュール
14b1〜14b4がONの場合、A2点の電位がV
1、E2点、F2点、G2点、H2点及びI2点の電位
がV2となり、B2点の電位は(3×V1+V2)/
4、C2点の電位は(V1+V2)/2、D2点の電位
は(V1+3×V2)/4となる。ここで、ヒートシン
ク13a1とC2点とが接続されているため、ヒートシ
ンク13a1の電位はC2点と等電位になる。このと
き、P極側IGBTモジュール14a1のベース板とコ
レクタ電極の間に印加される最大電圧は、A2点とヒー
トシンク13a1との間の電圧である(V1−V2)/
2となり、P極側IGBTモジュール14a4のベース
板とエミッタ電極の間に印加される最大電圧も、E2点
とヒートシンク13a1との間の電圧である(V1−V
2)/2となる。また、P極側IGBTモジュール14
a2及び14a3のベース板と主端子との間に印加され
る最大電圧は(V1−V2)/4となり、前述のP極側
IGBTモジュール14a1及び14a4のベース板と
主端子との間に印加される最大電圧よりも小さい。よっ
て、いずれのIGBTモジュールにおいても、ベース板
と主端子との間に印加される最大電圧が従来技術より低
減できる。
【0030】同様に、P極側IGBTモジュール14a
1〜14a4がON、N極側IGBTモジュール14b
1〜14b4がOFFの場合、A2点、B2点、C2
点、D2点及びE2点の電位がV1、I2点の電位がV
2となり、F2点の電位は(3×V1+V2)/4、G
2点の電位は(V1+V2)/2、H2点の電位は(V
1+3×V2)/4となる。ここで、ヒートシンク13
b1とG2点とが接続されているため、ヒートシンク1
3b1の電位はG2点と等電位になる。このとき、N極
側IGBTモジュール14b1のベース板とコレクタ電
極との間に印加される最大の電圧は、E2点とヒートシ
ンクとの間の電圧である(V1−V2)/2となり、N
極側IGBTモジュール14b4のベース板とエミッタ
電極との間に印加される最大の電圧も、I2点とヒート
シンク13b1との間の電圧である(V1−V2)/2
となる。また、N極側IGBTモジュール14b2及び
14b3のベース板と主端子との間に印加される最大電
圧は(V1−V2)/4となり、前述のN極側IGBT
モジュール14b1及び14b4のベース板と主端子と
の間に印加される最大電圧よりも小さい。よって、いず
れのIGBTモジュールにおいても、ベース板と主端子
との間に印加される最大電圧が従来技術より低減でき
る。
【0031】このように、半導体素子同士を直列接続し
た接続点をヒートシンクに接続することで、簡易な構造
でヒートシンクに電位を与えることができる。これによ
って、高電圧側の半導体素子のベース板と主端子との間
に印加される最大電圧が従来技術と比較して低減できる
ため、4個の半導体素子を直列接続したように直列数が
多くなっても絶縁耐圧の小さい半導体素子を使用するこ
とができる。さらに、これらを使用した電力変換装置を
提供できる。
【0032】しかも、4個という偶数個の半導体素子を
直列接続した半導体素子群の両端に与えられた電位の中
間電位を有する電位点をヒートシンクに接続しており、
両端の2個の半導体素子に印加される最大電圧は等しか
った。したがって、使用する半導体素子の選定において
絶縁耐圧の最小化を図ることができる。
【0033】実施の形態3.図4は、本発明が適用され
る電力変換装置の実施の形態3を説明するための回路構
成図である。1は電力変換装置、2は電源としての商用
三相交流電源、3は負荷としての電動機である。電力変
換装置1は、商用三相交流電源2からの入力電力を所望
の電力に変換して電動機3に出力する。電力変換装置1
の構成要素として、11は交流を整流するためのダイオ
ード、13a1〜13f1は導電性部材としてのヒート
シンク、14a1〜14f2は半導体素子としてのIG
BTモジュール、15は整流された直流を平滑化するた
めの平滑用コンデンサである。
【0034】2個のIGBTモジュール14a1及び1
4a2が直列接続されて1つの半導体素子群を構成し、
ヒートシンク13a1に搭載されている。なお、この2
個のIGBTモジュール14a1及び14a2はともに
等しい特性を有している。等しい静電容量を有する2個
の直列接続された平滑用コンデンサ15の中間の接続点
とヒートシンク13a1とが電気的に接続されている。
なお、平滑用コンデンサ15が2個の場合の合成静電容
量は、図1における平滑用コンデンサ12が1個の場合
の静電容量と等しいものとする。他のIGBTモジュー
ル14b1〜14f2、ヒートシンク13b1〜13f
1からなる構成も同様である。
【0035】この電力変換装置では6個の半導体素子群
が備えられており、U、V、Wの各相にそれぞれ2個ず
つが割り当てられ、その2個の半導体素子群については
一方がP極側、他方がN極側に割り当てられる。同相に
おけるP極側とN極側の半導体素子群の動作関係は、一
方がON状態のときに他方はOFF状態である。
【0036】図5は、実施の形態3について電気的作用
を説明するための図である。ここではU相を例示して説
明する。13a1及び13b1は導電性部材としてのヒ
ートシンク、14a1及び14a2はU相のP極側IG
BTモジュール、14b1及び14b2はU相のN極側
IGBTモジュール、15は平滑用コンデンサである。
2個の平滑用コンデンサ15は直列接続されており、そ
の中間の接続点F3はヒートシンク13a1及び13b
1と電気的に接続されている。これは導電性部材である
ヒートシンク13a1及び13b1に所定の電位を与え
る電位供与手段を構成している。このとき、ヒートシン
ク13a1及び13b1は、従来技術とは異なり、接地
されていない。
【0037】P点の電位がV1、N点の電位がV2で、
V1>V2であるとする。P極側IGBTモジュール1
4a1及び14a2がOFF、N極側IGBTモジュー
ル14b1及び14b2がONの場合、A3点の電位が
V1、C3点、D3点及びE3点の電位がV2となり、
B3点の電位は(V1+V2)/2となる。このとき、
F3点の電位はP点とN点の中間電位である(V1+V
2)/2となる。ここで、ヒートシンク13a1とF3
点とが接続されているため、ヒートシンク13a1の電
位はF3点と等電位になる。このとき、P極側IGBT
モジュール14a1のベース板とコレクタ電極との間に
印加される最大の電圧は、A3点とヒートシンク13a
1との間の電圧である(V1−V2)/2となる。もう
一方のP極側IGBTモジュール14a2のベース板と
エミッタ電極との間に印加される最大の電圧も、C3点
とヒートシンク13a1との間の電圧である(V1−V
2)/2となる。よって、いずれのIGBTモジュール
においても、ベース板と主端子との間に印加される最大
電圧が従来技術より低減できる。
【0038】同様に、P極側IGBTモジュール14a
1及び14a2がON、N極側IGBTモジュール14
b1及び14b2がOFFの場合、A3点、B3点及び
C3点の電位がV1、E3点の電位がV2となり、D3
点の電位は(V1+V2)/2となる。このとき、F3
点の電位は(V1+V2)/2となる。ここで、ヒート
シンク13b1とF3点とが接続されているため、ヒー
トシンク13b1の電位はF3点と等電位になる。この
とき、N極側IGBTモジュール14b1のベース板と
コレクタ電極との間に印加される最大の電圧は、C3点
とヒートシンク13b1との間の電圧である(V1−V
2)/2となる。もう一方のN極側IGBTモジュール
14b2のベース板とエミッタ電極との間に印加される
最大の電圧も、E3点とヒートシンク13b1との間の
電圧である(V1−V2)/2である。よって、いずれ
のIGBTモジュールにおいても、ベース板と主端子と
の間に印加される最大電圧が従来技術より低減できる。
【0039】なお、この実施の形態ではヒートシンク1
3a1及び13b1は別部材となっているが、これらは
電気的に接続されていることから、同一部材であっても
電気的作用に変わりはない。
【0040】このように、複数個の平滑用コンデンサを
直列接続した接続点をヒートシンクに接続することで、
簡易な構造でヒートシンクに電位を与えることができ
る。これによって、高電圧側の半導体素子のベース板と
主端子との間に印加される最大電圧が従来技術と比較し
て低減できるため、絶縁耐圧の小さい半導体素子を使用
することができる。さらに、これらを使用した電力変換
装置を提供できる。
【0041】ここでは、2個という複数個の平滑用コン
デンサを直列接続した接続点が、2個の半導体素子を直
列接続した半導体素子群の両端に与えられた電位の中間
電位を有する電位点となっている。この中間電位点は安
定した電位を有している。この中間電位点をヒートシン
クに接続したところ、このヒートシンクに搭載された2
個の半導体素子に印加される最大電圧は等しかった。し
たがって、使用する半導体素子の選定において絶縁耐圧
の最小化を図ることができる。
【0042】実施の形態4.図6は、実施の形態3にお
いて等しい特性を有する3個の半導体素子としてのIG
BTモジュールを直列接続して半導体素子群を構成した
実施の形態4について、電気的作用を説明するための図
である。ここではU相を例示して説明する。13a1及
び13b1は導電性部材としてのヒートシンク、14a
1〜14a3はU相のP極側IGBTモジュール、14
b1〜14b3はU相のN極側IGBTモジュール、1
5は平滑用コンデンサである。2個の平滑用コンデンサ
15は直列接続されており、その中間の接続点H4はヒ
ートシンク13a1及び13b1と電気的に接続されて
いる。
【0043】P点の電位がV1、N点の電位がV2で、
V1>V2であるとする。P極側IGBTモジュール1
4a1〜14a3がOFF、N極側IGBTモジュール
14b1〜14b3がONの場合、A4点の電位がV
1、D4点、E4点、F4点及びG4点の電位がV2と
なり、B4点の電位は(2×V1+V2)/3、C4点
の電位は(V1+2×V2)/3となる。このとき、H
4点の電位はP点とN点の中間電位である(V1+V
2)/2となる。ここで、ヒートシンク13a1とH4
点とが接続されているため、ヒートシンク13a1の電
位はH4点と等電位になる。このとき、P極側IGBT
モジュール14a1のベース板とコレクタ電極との間に
印加される最大電圧は、A4点とヒートシンク13a1
との間の電圧である(V1−V2)/2となり、P極側
IGBTモジュール14a3のベース板とエミッタ電極
との間に印加される最大電圧も、D4点とヒートシンク
13a1との間の電圧である(V1−V2)/2とな
る。また、P極側IGBTモジュール14a2のベース
板と主端子との間に印加される最大電圧は(V1−V
2)/6となり、前述のP極側IGBTモジュール14
a1及び14a3のベース板と主端子との間に印加され
る最大電圧よりも小さい。よって、いずれのIGBTモ
ジュールにおいても、ベース板と主端子との間に印加さ
れる最大電圧が従来技術より低減できる。
【0044】同様に、P極側のIGBTモジュール14
a1〜14a3がON、N極側のIGBTモジュール1
4b1〜14b3がOFFの場合、A4点、B4点、C
4点及びD4点の電位がV1、G4点の電位がV2とな
り、E4点の電位は(2×V1+V2)/3、F4点の
電位は(V1+2×V2)/3となる。このとき、H4
点の電位は(V1+V2)/2となる。ここで、ヒート
シンク13b1とH4点とが接続されているため、ヒー
トシンク13b1の電位はH4点と等電位になる。この
とき、N極側IGBTモジュール14b1のベース板と
コレクタ電極との間に印加される最大電圧は、D4点と
ヒートシンク13b1との間の電圧である(V1−V
2)/2となり、N極側IGBTモジュール14b3の
ベース板とエミッタ電極との間に印加される最大電圧
も、G4点とヒートシンク13b1との間の電圧である
(V1−V2)/2となる。また、N極側IGBTモジ
ュール14b2のベース板と主端子との間に印加される
最大電圧は(V1−V2)/6となり、前述のN極側I
GBTモジュール14b1及び14b3のベース板と主
端子との間に印加される最大電圧よりも小さい。よっ
て、いずれのIGBTモジュールにおいても、ベース板
と主端子との間に印加される最大電圧が従来技術より低
減できる。
【0045】このように、複数個の平滑用コンデンサを
直列接続した接続点をヒートシンクに接続することで、
簡易な構造でヒートシンクに電位を与えることができ
る。これによって、高電圧側の半導体素子のベース板と
主端子との間に印加される最大電圧が従来技術と比較し
て低減できるため、3個の半導体素子を直列接続したよ
うに直列数が多くても絶縁耐圧の小さい半導体素子を使
用することができる。さらに、これらを使用した電力変
換装置を提供できる。
【0046】ここでは、2個という複数個の平滑用コン
デンサを直列接続した接続点が、3個の半導体素子を直
列接続した半導体素子群の両端に与えられた電位の中間
電位を有する電位点となっている。この中間電位点をヒ
ートシンクに接続したところ、このヒートシンクに搭載
された半導体素子のうち、両端の2個の半導体素子に印
加される最大電圧は等しかった。また、3個という奇数
個の半導体素子を使用した場合であっても、半導体素子
群の両端に与えられた電位の中間電位を有する電位点を
ヒートシンクに接続することで、ヒートシンクに中間電
位を与えられる。半導体素子が奇数個か偶数個かにとら
われることなく、使用する半導体素子の選定において絶
縁耐圧の最小化を図ることができる。
【0047】実施の形態5.図7は、本発明が適用され
る電力変換装置の実施の形態5を説明するための回路構
成図である。1は電力変換装置、2は電源としての商用
三相交流電源、3は負荷としての電動機である。電力変
換装置1は、商用三相交流電源2からの入力電力を所望
の電力に変換して電動機3に出力する。電力変換装置1
の構成要素として、11は交流を整流するためのダイオ
ード、13a1〜13f2は導電性部材としてのヒート
シンク、14a1〜14f4は半導体素子としてのIG
BTモジュール、15は整流された直流を平滑化するた
めの平滑用コンデンサ、16a〜16fは導電性部材と
してのヒートシンク、17a1〜17f2は半導体素子
としてのダイオードモジュールである。なお、ヒートシ
ンク13a1〜13f2はIGBTモジュールを搭載す
るためのものであり、ヒートシンク16a〜16fはダ
イオードモジュールの搭載するためのものである。
【0048】2個のIGBTモジュール14a1及び1
4a2が直列接続されて1つの半導体素子群を構成し、
ヒートシンク13a1に搭載されている。IGBTモジ
ュール同士の接続点はヒートシンク13a1と電気的に
接続されている。なお、この2個のIGBTモジュール
14a1及び14a2はともに等しい特性を有してい
る。同様に、2個のIGBTモジュール14a3及び1
4a4が直列接続されて1つの半導体素子群を構成し、
ヒートシンク13a2に搭載されている。IGBTモジ
ュール同士の接続点はヒートシンク13a2と電気的に
接続されている。他のIGBTモジュール14b1〜1
4f4、ヒートシンク13b1〜13f2からなる構成
も同様である。
【0049】2個のダイオードモジュール17a1及び
17a2が直列接続されて1つの半導体素子群を構成
し、ヒートシンク16aに搭載されている。ダイオード
モジュール同士の接続点はヒートシンク16aと電気的
に接続されている。なお、この2個のダイオードモジュ
ール17a1及び17a2はともに等しい特性を有して
いる。他のダイオードモジュール17b1〜17f2、
ヒートシンク16b〜16fからなる構成も同様であ
る。
【0050】この電力変換装置では、IGBTモジュー
ルで構成された半導体素子群(以下、IGBTモジュー
ル半導体素子群)12個、及びダイオードモジュールで
構成された半導体素子群(以下、ダイオードモジュール
半導体素子群)6個が備えられている。U、V、Wの各
相にそれぞれIGBTモジュール半導体素子群4個ず
つ、ダイオードモジュール半導体素子群2個ずつが割り
当てられ、それらの半導体素子群についてはP極側、N
極側にそれぞれIGBTモジュール半導体素子群2個ず
つ、ダイオードモジュール半導体素子群1個ずつが割り
当てられる。各相における2個のダイオードモジュール
半導体素子群同士は直列接続され、その中間の接続点
は、等しい静電容量を有する2個の直列接続された平滑
用コンデンサ15の中間の接続点と、電気的に接続され
ている。また、各相における4個のIGBTモジュール
半導体素子群同士は直列接続されており、そのうちP極
側同士、N極側同士の接続点で、前述の2個のダイオー
ドモジュール半導体素子群と並列接続されている。
【0051】それぞれのIGBTモジュールの動作関係
は3通りあり、U相を例示して説明すると次のようにな
る。第一の動作関係は、P極側IGBTモジュール14
a1〜14a4がOFF状態のときにN極側IGBTモ
ジュール14b1〜14b4がON状態となる。第二の
動作関係は、P極側IGBTモジュール14a1〜14
a4がON状態のときにN極側IGBTモジュール14
b1〜14b4がOFF状態となる。第三の動作関係
は、P極側IGBTモジュール14a1及び14a2と
N極側IGBTモジュール14b3及び14b4とがO
FF状態のときにP極側IGBTモジュール14a3及
び14a4とN極側IGBTモジュール14b1及び1
4b2とがON状態となる。
【0052】図8は、実施の形態5について第一の動作
関係の電気的作用を説明するための図である。ここでは
U相を例示して説明する。13a1〜13b2はIGB
Tモジュール半導体素子群を搭載するための導電性部材
としてのヒートシンク、14a1〜14a4はP極側I
GBTモジュール、14b1〜14b4はN極側IGB
Tモジュール、15は整流された直流を平滑化するため
の平滑用コンデンサ、16a及び16bはダイオードモ
ジュール半導体素子群を搭載するための導電性部材とし
てのヒートシンク、17a1及び17a2はP極側ダイ
オードモジュール、17b1及び17b2はN極側ダイ
オードモジュールである。
【0053】P点の電位がV1、N点の電位がV2で、
V1>V2であるとする。P極側IGBTモジュール1
4a1〜14a4がOFF、N極側IGBTモジュール
14b1〜14b4がONの場合、A5点の電位がV
1、E5点、F5点、G5点、H5点及びI5点の電位
がV2となり、B5点の電位は(3×V1+V2)/
4、C5点の電位は(V1+V2)/2、D5点の電位
は(V1+3×V2)/4となる。ここで、ヒートシン
ク13a1とB5点とが接続されているため、ヒートシ
ンク13a1の電位はB5点と等電位になる。同様にヒ
ートシンク13a2の電位はD5点と等電位になる。ま
た、このとき、L5点の電位は(V1+V2)/2とな
るため、K5点の電位は(V1+3×V2)/4とな
る。ここで、ヒートシンク16bとK5点とが接続され
ているため、ヒートシンク16bの電位はK5点と等電
位になる。J5点の電位は、C5点とL5点との中間電
位であるが、この両者が等電位であるため(V1+V
2)/2となる。このとき、P極側IGBTモジュール
14a1のベース板とコレクタ電極との間に印加される
最大電圧は、A5点とヒートシンク13a1との間の電
圧である(V1−V2)/4となり、P極側IGBTモ
ジュール14a2のベース板とエミッタ電極との間に印
加される最大電圧も、C5点とヒートシンク13a1と
の間の電圧である(V1−V2)/4となる。P極側I
GBTモジュール14a3のベース板とコレクタ電極と
の間に印加される最大電圧は、C5点とヒートシンク1
3a2との間の電圧である(V1−V2)/4となり、
P極側IGBTモジュール14a4のベース板とエミッ
タ電極との間に印加される最大電圧も、E5点とヒート
シンク13a2との間の電圧である(V1−V2)/4
となる。また、N極側ダイオードモジュール17b1の
陰極とヒートシンクの間に印加される最大電圧はL5点
とヒートシンク16bとの間の電圧である(V1−V
2)/4となり、もう一方のN極側ダイオードモジュー
ル17b2の陽極とヒートシンクの間に印加される最大
電圧も、G5点とヒートシンク16bとの間の電圧であ
る(V1−V2)/4となる。
【0054】この実施の形態では、ヒートシンクの電位
が半導体素子群の両端に与えられる電位の中間電位とな
ったので、いずれのIGBTモジュール、ダイオードモ
ジュールにも、従来技術のように半導体素子群の両端電
圧が印加されるということがない。よって、いずれのI
GBTモジュール、ダイオードモジュールにおいても、
ベース板と主端子との間に印加される最大電圧が従来技
術より低減できる。
【0055】第二の動作関係では、第一の動作関係と極
性が反対になるため、N極側IGBTモジュール14b
1〜14b4のベース板と主端子との間に印加される最
大電圧はいずれも(V1−V2)/4となり、P極側ダ
イオードモジュール17a1及び17a2の主端子とヒ
ートシンクの間に印加される最大電圧もいずれも(V1
−V2)/4となる。よって、いずれのIGBTモジュ
ール、ダイオードモジュールにおいても、ベース板と主
端子との間に印加される最大電圧が従来技術より低減で
きる。
【0056】図9は、実施の形態5について第三の動作
関係の電気的作用を説明するための図である。ここでは
U相を例示して説明する。P極側IGBTモジュール1
4a3及び14a4、N極側IGBTモジュール14b
1及び14b2がON、P極側IGBTモジュール14
a1及び14a2、N極側IGBTモジュール14b3
及び14b4がOFFの場合、A5点の電位がV1、I
5点の電位がV2となり、B5点の電位は(3×V1+
V2)/4、C5点、D5点、E5点、F5点及びG5
点の電位は(V1+V2)/2、H5点の電位は(V1
+3×V2)/4となる。ここで、ヒートシンク13a
1とB5点とが接続されているため、ヒートシンク13
a1の電位はB5点と等電位になる。同様に、ヒートシ
ンク13b2の電位はH5点と等電位になる。J5点及
びK5点の電位は、C5点、G5点及びL5点が等電位
のため、(V1+V2)/2となる。このとき、P極側
IGBTモジュール14a1のベース板とコレクタ電極
との間に印加される最大電圧は、A5点とヒートシンク
13a1との間の電圧である(V1−V2)/4とな
り、P極側IGBTモジュール14a2のベース板とエ
ミッタ電極との間に印加される最大電圧も、C5点とヒ
ートシンク13a1との間の電圧である(V1−V2)
/4となる。N極側IGBTモジュール14b3のベー
ス板とコレクタ電極との間に印加される最大電圧は、G
5点とヒートシンク13b2との間の電圧である(V1
−V2)/4となり、N極側IGBTモジュール14b
4のベース板とエミッタ電極との間に印加される最大電
圧も、I5点とヒートシンク13b2との間の電圧であ
る(V1−V2)/4となる。また、C5点、J5点、
L5点、K5点及びG5点が等電位のため、4個のダイ
オードモジュール17a1〜17b2の主端子とヒート
シンクの間に電圧は印加されない。よって、いずれのI
GBTモジュール、ダイオードモジュールにおいても、
ベース板と主端子との間に印加される最大電圧が従来技
術より低減できる。
【0057】このように、ヒートシンクに電位を与える
ことによって、高電圧側の半導体素子のベース板と主端
子との間に印加される最大電圧が従来技術と比較して低
減できるため、絶縁耐圧の小さい半導体素子を使用する
ことができる。さらに、これらを使用した電力変換装置
を提供できる。
【0058】このような場合においても、ダイオードモ
ジュール半導体素子群を搭載したヒートシンクに電位を
与えることによって、いずれのダイオードモジュールに
おいても、ベース板と主端子との間に印加される最大電
圧が従来技術より低減できる。
【0059】これまで、半導体素子としてIGBTモジ
ュール及びダイオードモジュールについて述べたが、こ
れに限ったものではなく、サイリスタなどの半導体素
子、あるいは抵抗やコンデンサでも、同様の構成をとれ
ば同様な効果が得られる。また、電位供与手段として、
半導体素子同士を直列接続した接続点と導電性部材との
電気的な接続、あるいは平滑用コンデンサ同士を直列接
続した接続点と導電性部材との電気的な接続について述
べたが、外部電源で導電性部材に電位を与えても同様の
効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】この発明によれば、電源からの入力電力
を変換して負荷に出力するための電力変換装置におい
て、複数個の半導体素子を直列接続して構成される電力
変換のための半導体素子群、前記半導体素子群を各々搭
載する導電性部材、前記導電性部材に所定の電位を与え
る電位供与手段を備え、前記所定の電位は前記半導体素
子群の両端に与えられる電位のうち高い方を下回り、低
い方を上回る範囲内の電位であるため、前記半導体素子
の絶縁耐圧を超える電圧が印加されることのない高電圧
の電力変換装置を提供できる。
【0061】また、前記電位供与手段は、前記半導体素
子同士を直列接続した接続点のうち、1つの接続点と前
記導電性部材との電気的な接続であるため、簡易な構造
で前記導電性部材に電位を与えることができる。
【0062】さらに、前記半導体素子群は等しい特性を
有する偶数個の半導体素子を備え、前記1つの接続点
は、前記偶数個の半導体素子を備えた半導体素子群の両
端に与えられる電位の中間電位を有する接続点であるた
め、簡易な構造で前記導電性部材に前記中間電位を与え
ることができ、前記半導体素子に印加される電圧を最小
化できる。
【0063】また、前記電位供与手段は、電力変換装置
における前記所定の電位を有する電位点と前記導電性部
材との電気的な接続であるため、簡易な構造で前記導電
性部材に電位を与えることができる。
【0064】さらに、前記所定の電位を有する電位点
は、前記半導体素子群の両端に与えられる電位の中間電
位を有する電位点であるため、簡易な構造で前記導電性
部材に前記中間電位を与えることができ、前記半導体素
子に印加される電圧を最小化できる。
【0065】さらに、前記中間電位を有する電位点は、
入力電力を平滑化するために設けられた複数個のコンデ
ンサを直列接続した接続点であるため、前記導電性部材
に与える前記中間電位が安定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1を説明するための回路構成図で
ある。
【図2】 実施の形態1について電気的作用を説明する
ための図である。
【図3】 実施の形態2について電気的作用を説明する
ための図である。
【図4】 実施の形態3を説明するための回路構成図で
ある。
【図5】 実施の形態3について電気的作用を説明する
ための図である。
【図6】 実施の形態4について電気的作用を説明する
ための図である。
【図7】 実施の形態5を説明するための回路構成図で
ある。
【図8】 実施の形態5について第一の動作関係の電気
的作用を説明するための図である。
【図9】 実施の形態5について第三の動作関係の電気
的作用を説明するための図である。
【図10】 IGBTモジュールの断面構造の一例を示
す断面図である。
【図11】 従来例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 電力変換装置、2 商用三相交流電源、3 電動
機、11 整流用ダイオード、12 平滑用コンデン
サ、13a1〜13f2 ヒートシンク、14a1〜1
4f4 IGBTモジュール、15 平滑用コンデン
サ、16a〜16bヒートシンク、17a1〜17b2
ダイオードモジュール、101a コレクタ外部電極
端子、101b エミッタ外部電極端子、102 筐
体、103 絶縁部材、104 ベース板、105a
コレクタ側導電部材、105b エミッタ側導電部材、
106a コレクタ側中継基板、106b エミッタ側
中継基板、107 IGBTチップ、108a コレク
タ内部電極、108b エミッタ内部電極、109 セ
ラミック基板、110 ワイヤボンド、111 半導体
素子、112 ヒートシンク、113 接地配線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源からの入力電力を変換して負荷に出
    力するための電力変換装置において、複数個の半導体素
    子を直列接続して構成される電力変換のための半導体素
    子群、前記半導体素子群を各々搭載する導電性部材、前
    記導電性部材に所定の電位を与える電位供与手段を備
    え、前記所定の電位は前記半導体素子群の両端に与えら
    れる電位のうち高い方を下回り、低い方を上回る範囲内
    の電位であることを特徴とする電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記電位供与手段は、前記半導体素子同
    士を直列接続した接続点のうち、1つの接続点と前記導
    電性部材との電気的な接続であることを特徴とする請求
    項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体素子群は等しい特性を有する
    偶数個の半導体素子を備え、前記1つの接続点は、前記
    偶数個の半導体素子を備えた半導体素子群の両端に与え
    られる電位の中間電位を有する接続点であることを特徴
    とする請求項2記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記電位供与手段は、電力変換装置にお
    ける前記所定の電位を有する電位点と前記導電性部材と
    の電気的な接続であることを特徴とする請求項1記載の
    電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記所定の電位を有する電位点は、前記
    半導体素子群の両端に与えられる電位の中間電位を有す
    る電位点であることを特徴とする請求項4記載の電力変
    換装置。
  6. 【請求項6】 前記中間電位を有する電位点は、入力電
    力を平滑化するために設けられた複数個のコンデンサを
    直列接続した接続点であることを特徴とする請求項5記
    載の電力変換装置。
JP2001372756A 2001-12-06 2001-12-06 電力変換装置 Pending JP2003174782A (ja)

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