WO2023089689A1 - 打抜型及び打抜機 - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26FPERFORATING; PUNCHING; CUTTING-OUT; STAMPING-OUT; SEVERING BY MEANS OTHER THAN CUTTING
    • B26F1/00Perforating; Punching; Cutting-out; Stamping-out; Apparatus therefor
    • B26F1/38Cutting-out; Stamping-out
    • B26F1/44Cutters therefor; Dies therefor

Definitions

  • the density of the near-surface region, which is the region near both surfaces of the mold substrate, and the central region, which is the region adjacent to each other via the adhesive, is higher than the density of the intermediate region between the near-surface region and the central region.
  • 10 is a punching machine
  • 11 is a lower surface plate
  • 12 is an upper surface plate arranged to be vertically movable with respect to the lower surface plate 11
  • the lower platen 11 has a support plate 14 and a cutting plate 15 attached to the support plate 14
  • the upper platen 12 has a support plate 16 and a punching die 17 attached to the support plate 16 .
  • the molded board Pj includes 80 to 90 [%] of wood fiber obtained by cooking wood chips of raw wood, in this embodiment, pine (Korean pine), and melamine-urea-formaldehyde resin (Melamine). 10 to 20 [%] of an adhesive consisting of Urea-Formaldehyde resin) and 0.5 to 2.0 [%] of a wax emulsion are mixed, dried, and dried at a temperature of 240 [°C] and 50 [%]. A medium density that is heat-pressed at a pressure of [bar] and molded into a plate shape, and has a density of 350 [kg/m 3 ] or more and less than 850 [kg/m 3 ] according to the Japanese Industrial Standard “A5905 2014”. Fiberboard (hereinafter referred to as "MDF”) is used.
  • MDF Fiberboard

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  • Forests & Forestry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)

Abstract

打抜型を形成するための作業を簡素化することができ、刃部材を安定させて支持することができ、打抜き加工精度を高くすることができるとともに、耐久性を向上させることができるようにする。木材チップに所定の温度及び所定の圧力で熱圧処理を施すことによって形成された複数の木質の成形ボード(P1、P2)と、各成形ボード(P1、P2)を重ね、接着剤(35)によって貼り合わせることによって形成された型基板(32)と、レーザ加工によって型基板(32)を貫通させて形成された溝に圧入された刃部材とを有する。型基板(32)における両面の近傍の領域である表面近傍領域、及び接着剤(35)を介して隣接する領域である中央領域の密度は、表面近傍領域と中央領域との間の中間領域の密度より高くされる。

Description

打抜型及び打抜機
 本発明は、打抜型及び打抜機に関するものである。
 従来、板紙、ダンボール等のシート材から成る容器は、シート材を打抜機によって打ち抜いてブランクを成形し、該ブランクを所定の箇所で折り曲げることによって形成されるようになっている。
 そのために、前記打抜機は上定盤及び下定盤を備え、上定盤に打抜型が、下定盤に切断プレートが取り付けられ、切断プレート上にシート材を置き、上定盤を降下させて下定盤に押し付けることによって、シート材が打ち抜かれ、容器の構造に対応する形状を有するブランクが成形されるとともに、ブランクに折曲げ用の罫線が形成される。
 そして、前記打抜型の型基板に所定のパターンの溝が形成され、該溝に、シート材を打ち抜くための各種の打抜刃、及びシート材に折曲げ用の罫線を形成するための各種の罫線刃が植え込まれる。打抜刃の刃先は鋭利なものに、罫線刃の刃先は丸みを帯びたものにされる。
 また、前記打抜型においては、打抜刃の両側において、弾性を有する材料から成るクッション部材が、打抜刃に沿って打抜型の型基板に貼り付けられる。
 図2は従来の打抜機の型開状態を示す図、図3は従来の打抜型の平面図、図4は従来の打抜機の型閉状態を示す図である。
 図において、10は打抜機、11は下定盤、12は該下定盤11に対して上下方向に移動自在に配設された上定盤である。前記下定盤11は、支持盤14及び該支持盤14に取り付けられた切断プレート15を備え、前記上定盤12は、支持盤16及び該支持盤16に取り付けられた打抜型17を備える。
 該打抜型17は、型基板22、ブランクの外周に沿うように配設され、切断プレート15上に載置された打抜刃24、シート材18に折曲げ用の罫線を形成するための罫線刃25、打抜刃24の両側に、打抜刃24に沿って配設されたクッション部材28等を備える。
 前記型基板22は、原木から切り出された複数の板材を重ね合わせ、接着することによって形成され、前記打抜刃24及び罫線刃25の刃部材は、型基板22にレーザ加工によって所定の深さで形成された溝m1に植え込まれる。前記クッション部材28は、弾性を有する材料から成り、型基板22における打抜刃24の両側の所定の箇所に貼り付けられる。クッション部材28の高さは、打抜機10の型開状態において、頂面が打抜刃24の刃先24aより高くなるように設定される。
 打抜機10の型開状態においては、図2に示されるように、上定盤12が上位置に置かれ、上定盤12と下定盤11との間に隙間が形成され、この状態で、切断プレート15上の所定の位置にシート材18が載置される。
 次に、打抜機10の型閉状態においては、図4に示されるように、上定盤12が降下させられ、下位置に置かれ、下定盤11に押し付けられると、クッション部材28が圧縮さ
せられ、刃先24aが、クッション部材28間から突出させられ、シート材18を打ち抜き、ブランクが形成される。このとき、クッション部材28は、シート材18を介して下定盤11に押し付けられ、型基板22を下方で支持し、打抜刃24が過剰に下方に移動するのを防止する。また、罫線刃25の刃先25aによってシート材18に罫線が形成される。
 そして、シート材18が打ち抜かれた後、上定盤12が上昇させられると、クッション部材28が伸長させられ、そのときのクッション部材28の復元力、すなわち、反発力によってブランクが刃先24aから分離させられる。
 ところで、従来の打抜型17においては、前記型基板22を形成するための原木を入手するのが困難であり、原木の価格が高いだけでなく、型基板22を、原木から切り出された複数の板材を重ね合わせ、接着することによって形成する必要があるので、打抜型17のコストが高くなってしまう。
 そこで、型基板22の一部に繊維板(Fiber Boad)から成る成形ボードを使用した打抜型17が提供されている。
 図5は従来の型基板の斜視図、図6は従来の型基板を形成する方法を説明するための第1の図、図7は従来の型基板を形成する方法を説明するための第2の図、図8は従来の型基板を形成する方法を説明するための第3の図である。
 図において、22は型基板、P0は成形ボード、26は該成形ボードP0に切削加工を施すことによって形成された芯材、27は該芯材26の両面に貼着された積層表面材である。
 この場合、成形ボードP0として、原料チップを蒸解して繊維化し、接着剤と混合し、熱圧処理を施して板状に成形したファイバーボードが使用されるので、成形ボードP0の両面の密度が高く、成形ボードP0の両面から離れるほど密度が低い。したがって、型基板22の溝m1に刃部材を植え込んで打抜型17を形成した場合、型基板22によって刃部材を安定させて支持することができない。
 そこで、図6及び7に示されるように、前記成形ボードP0の両面の近傍の領域eg1、eg2をサンダー31等の切削工具によって切削し、除去することによって芯材26を形成し、該芯材26の両面に積層表面材27を接着剤によって貼着するようにしている。
 積層表面材27は、原木から薄く切り出された複数の、例えば、3枚の木材単板gi(i=1、2、3)を、接着剤によって貼着することにより積層し、加熱し、加圧することによって形成される(例えば、特許文献1参照。)。
特許第224125号公報
 しかしながら、前記従来の型基板22においては、積層表面材27が各木材単板giを積層することによって形成され、しかも、各木材単板giの木目が交互に直交するように積層する必要があるので、打抜型17を形成するための作業が煩わしいだけでなく、木材単板giを使用する分、打抜型17のコストが高くなってしまう。また、各木材単板gi
の木目の位置、形状等によって、型基板22の表面、すなわち、積層表面材27の強度を一様にすることができないので、刃部材を安定させて支持することができず、シート材18の打抜きが繰り返されるのに伴って、打抜き加工精度が低くなるとともに、積層表面材27が芯材26から剥がれてしまうことがあり、打抜型17の耐久性が低い。
 本発明は、前記従来の打抜型17の問題点を解決して、打抜型を形成するための作業を簡素化することができ、刃部材を安定させて支持することができ、打抜き加工精度を高くすることができるとともに、耐久性を向上させることができる打抜型及び打抜機を提供することを目的とする。
  そのために、本発明の打抜型においては、木材チップに所定の温度及び所定の圧力で熱圧処理を施すことによって形成された複数の木質の成形ボードと、該各成形ボード間に配設され、各成形ボードを重ね、接着剤によって貼り合わせることによって形成された型基板と、レーザ加工によって前記型基板を貫通させて形成された溝に圧入された刃部材とを有する。
 そして、前記型基板における両面の近傍の領域である表面近傍領域、及び接着剤を介して隣接する領域である中央領域の密度は、表面近傍領域と中央領域との間の中間領域の密度より高くされる。
 本発明によれば、打抜型においては、木材チップに所定の温度及び所定の圧力で熱圧処理を施すことによって形成された複数の木質の成形ボードと、該各成形ボード間に配設され、各成形ボードを重ね、接着剤によって貼り合わせることによって形成された型基板と、レーザ加工によって前記型基板を貫通させて形成された溝に圧入された刃部材とを有する。
 そして、前記型基板における両面の近傍の領域である表面近傍領域、及び接着剤を介して隣接する領域である中央領域の密度は、表面近傍領域と中央領域との間の中間領域の密度より高くされる。
 この場合、型基板が複数の成形ボードを重ね、接着剤によって貼り合わせるだけで形成されるので、打抜型を形成するための作業を簡素化することができる。
 また、型基板に木材単板を使用しないので、型基板の表面の強度を一様にすることができ、刃部材を安定させて支持することができ、シート材の打抜きが繰り返されても、打抜き加工精度が低くなることがない。したがって、打抜型の耐久性を向上させることができる。
 そして、前記型基板の表面近傍領域及び中央領域の密度が中間領域の密度より高くされるので、溝に刃部材を植え込んで打抜型を形成したときに、刃部材が型基板の表面近傍領域及び中央領域の密度の高い三つの領域で支持される。したがって、刃部材を一層安定させて支持することができる。
 さらに、刃部材が密度の高い三つの領域で支持されるので、シート材の打抜きが繰り返されるのに伴って、刃部材に外力が加わっても、中間領域において木材繊維が焼けて炭化した部分が刃部材によって圧縮されることはなく、刃部材と溝との間に隙間が形成されることもなく、刃部材を確実に支持することができる。したがって、刃部材の刃先が振れることがないので、シート材を安定させて打ち抜いたり、シート材に罫線を安定させて形成
したりすることができる。その結果、打抜き加工精度を高くすることができる。
本発明の実施の形態における型基板の要部断面図である。 従来の打抜機の型開状態を示す図である。 従来の打抜型の平面図である。 従来の打抜機の型閉状態を示す図である。 従来の型基板の斜視図である。 は従来の型基板を形成する方法を説明するための第1の図である。 は従来の型基板を形成する方法を説明するための第2の図である。 は従来の型基板を形成する方法を説明するための第3の図である。 本発明の実施の形態における打抜機の型開状態を示す図である。 本発明の実施の形態における打抜機の型閉状態を示す図である。 本発明の実施の形態における成形ボードに接着剤を塗布した状態を示す図である。 本発明の実施の形態における型基板に溝を形成した状態を示す図である。 本発明の実施の形態における打抜型の要部断面図である。 成形ボードの密度分布の例を示す図である。 本発明の実施の形態における型基板の密度分布の例を示す図である。 1〔枚〕の成形ボードにレーザ加工によって溝を形成したときの成形ボードの断面を撮影した写真である。 本発明の実施の形態における型基板にレーザ加工によって溝を形成したときの型基板の断面を撮影した写真である。
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
 図9は本発明の実施の形態における打抜機の型開状態を示す図、図10は本発明の実施の形態における打抜機の型閉状態を示す図である。
 図において、10は打抜機、11は下定盤、12は該下定盤11に対して上下方向に移動自在に配設された上定盤である。前記下定盤11は、支持盤14及び該支持盤14に取り付けられた切断プレート15を備え、前記上定盤12は、支持盤16及び該支持盤16に取り付けられた打抜型17を備える。
 そして、該打抜型17は、型基板32、ブランクの外周に沿うように配設され、切断プレート15上に載置されたシート材18を打ち抜くための打抜刃24、シート材18に折曲げ用の罫線を形成するための罫線刃25、打抜刃24の両側に、打抜刃24に沿って配設されたクッション部材28等を備える。打抜刃24及び罫線刃25によって刃部材が構成される。
 該刃部材は、型基板32をレーザ加工によって貫通させて形成された溝m2に植え込まれる。
 前記クッション部材28は、弾性を有する材料から成り、型基板32における打抜刃24の両側の所定の箇所に貼り付けられる。また、クッション部材28の高さは、打抜機10の型開状態において、頂面が打抜刃24の刃先24aより高くなるように設定される。
 打抜機10の型開状態においては、図9に示されるように、上定盤12が上位置に置かれ、上定盤12と下定盤11との間に隙間が形成され、この状態で、切断プレート15上
の所定の位置にシート材18が載置される。
 そして、打抜機10の型閉状態においては、図10に示されるように、上定盤12が降下させられ、下位置に置かれ、下定盤11に押し付けられると、クッション部材28が圧縮させられ、刃先24aが、クッション部材28間から突出させられ、シート材18を打ち抜き、ブランクが形成される。このとき、クッション部材28は、シート材18を介して下定盤11に押し付けられ、型基板22を下方で支持し、打抜刃24が過剰に下方に移動するのを防止する。また、罫線刃25の刃先25aによってシート材18に罫線が形成される。
 そして、シート材18が打ち抜かれた後、上定盤12が上昇させられると、クッション部材28が伸長させられ、そのときのクッション部材28の復元力、すなわち、反発力によってブランクが刃先24aから分離させられる。
 前記型基板32は、矩形の形状を有する複数の、本実施の形態においては、2〔枚〕の繊維板から成る成形ボードPj(j=1、2)を後述されるボード用の接着剤35(図1)で貼り合わせることによって形成された成形ボードの層から成る。
 前記成形ボードPjとしては、原木、本実施の形態においては、松(韓国松)の木材チップを蒸解することによって得られた木材繊維80~90〔%〕と、メラミン・ユリア・ホルムアルデヒド樹脂(Melamine-Urea-Formaldehyde resin)から成る接着剤10~20〔%〕と、ワックスのエマルジョン0.5~2.0〔%〕とを混合し、乾燥させた後、240〔℃〕の温度及び50〔bar〕の圧力で熱圧処理を施して板状に成形し、密度が、日本産業規格「A5905 2014」で350〔kg/m〕以上、かつ、850〔kg/m〕未満のミディアムデンシティファイバーボード(以下、「MDF」という。)が使用される。
 また、接着剤35として、石灰石を1~10〔%〕、EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)を80~85〔%〕、水を10~15〔%〕含有し、ポリエチレンより耐水性、耐熱性及び弾力性の高い発泡性の接着剤(イウォン産業社製「EVF-50(S)」が使用される。
 次に、打抜型17について説明する。
 図1は本発明の実施の形態における型基板の要部断面図、図11は本発明の実施の形態における成形ボードに接着剤を塗布した状態を示す図、図12は本発明の実施の形態における型基板に溝を形成した状態を示す図、図13は本発明の実施の形態における打抜型の要部断面図、図14は成形ボードの密度分布の例を示す図、図15は本発明の実施の形態における型基板の密度分布の例を示す図である。なお、図14において、横軸に成形ボードPjの厚さ方向における位置を、縦軸に成形ボードPjの密度を、図15において、横軸に型基板32の厚さ方向における位置を、縦軸に型基板32の密度を採ってある。
 打抜型17を製造する場合、まず、図11に示されるように、所定の厚さ、本実施の形態においては、9〔mm〕の厚さを有するMDFから成る1〔枚〕目の成形ボードP1に接着剤35を塗布する。
 次に、図1に示されるように、成形ボードP1の接着剤35が塗布された側に、所定の厚さ、本実施の形態においては、9〔mm〕の厚さを有するMDFから成る2〔枚〕目の成形ボードP2を重ね、成形ボードP1、P2を接着剤35によって貼り合わせることによって、2〔枚〕の成形ボードPj及び接着剤35から成る型基板32を形成する。
 続いて、図12に示されるように、型基板32の一方の面から他方の面にかけて、レーザ加工によって型基板32を貫通させて溝m2を形成する。
 本実施の形態においては、打抜刃24及び罫線刃25から成る刃部材が型基板32の両面間に延在するように溝m2に植え込まれるので、溝m2は型基板32を貫通させて形成される。
 次に、溝m2に成形ボードP2側の面から突出するように刃部材を植え込み、成形ボードP2における打抜刃24の両側の所定の箇所に前記クッション部材28を貼り付ける。
 このようにして、図13に示されるような打抜型17が形成される。
 なお、型基板32から刃部材が抜けることがないように、溝m2の幅は、刃部材の厚さよりわずかに狭くされ、刃部材は圧入によって溝m2に植え込まれる。
 また、型基板32の少なくともクッション部材28が配設される側の面、又は両面が、樹脂材料、例えば、ポリプロピレンから成る表面材によって被覆される。したがって、型基板32からクッション部材28が剥がれるのを防止することができるだけでなく、レーザ加工を円滑に行うことができ、しかも、型基板32の耐水性を向上させることができる。なお、ポリプロピレンと同様の機能を有する塗料、板材料から成る表面材によってクッション部材28を被覆することもできる。
 ところで、本実施の形態においては、2〔枚〕の成形ボードP1、P2を接着剤35によって貼り合わせることによって型基板32が形成されるので、成形ボードP1、P2の熱膨張率と接着剤35の熱膨張率とが異なると、レーザ加工によって溝m2を形成する際に発生する熱が接着剤35に伝達されるのに伴い、成形ボードP1、P2と接着剤35との間に歪みが生じ、成形ボードP1、P2同士が剥がれてしまうことがある。
 本実施の形態においては、接着剤35として、耐熱性及び弾力性の高い発泡性の接着剤が使用されるので、レーザ加工によって発生する熱が接着剤35に伝達されても、成形ボードP1、P2と接着剤35との間に歪みが生ることがない。したがって、成形ボードP1、P2同士が剥がれることがなく、型基板32の耐久性を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、接着剤35として耐水性の高い接着剤が使用されるので、接着剤35を介して型基板32の周囲の水分が成形ボードPjの貼合せ部分に浸透するのを防止することができる。したがって、各成形ボードPjが水分によって湾曲するのを防止することができるので、刃部材が局部的に傾くことがないだけでなく、成形ボードP1、P2同士が剥がれることもない。その結果、型基板32の耐久性を向上させることができる。
 ところで、前記成形ボードPjは、木材繊維、接着剤及びワックスを混合し、乾燥させた後、熱圧処理を施して形成されるので、密度が成形ボードPjの厚さ方向において異なる。
 厚さが9〔mm〕の1〔枚〕の成形ボードPj、例えば、成形ボードP1の各部分の密度を密度計(IMAL社製「DPX」)で測定すると、図14の線L1で示されるように、成形ボードP1の厚さ方向における密度は、成形ボードP1の両面の近傍の部位pA、pBでほぼ最大の値になり、部位pA、pBから内側に20~25〔%〕程度離れた部位pC、pDにかけて直線状に小さくなり、前記部位pC、pD間でほぼ最小の値になる。
 すなわち、成形ボードP1の両面から部位pC、pDまでの領域を表面近傍領域とし、部位pC、pD間の領域を中間領域とすると、成形ボードP1の密度は表面近傍領域で高く、中間領域で低い。
 これに対して、2〔枚〕の成形ボードPj及び接着剤35から成る型基板32の各部分の密度を前記密度計で測定すると、図15の線L2で示されるように、型基板32の厚さ方向における密度は、型基板32の両面の近傍の部位qA、qB及び中央の部位qCでほぼ最大の値になり、部位qA、qB、qCから20~25〔%〕程度離れた部位qD、qE、qF、qGにかけて値が直線状に小さくなり、部位qD、qE間、及び部位qF、qG間でほぼ最小の値になる。
 すなわち、型基板32の両面から部位qD、qGまでの領域を表面近傍領域とし、部位qE、qF間の接着剤35を介して隣接する領域を中央領域とし、部位qD、qE間及び部位qF、qG間である前記表面近傍領域と中央領域との間の領域を中間領域とすると、型基板32の密度は、表面近傍領域及び中央領域で高く、中間領域で低い。
 次に、1〔枚〕の成形ボードPj、例えば、成形ボードP1内及び型基板32にレーザ加工によって溝m2を形成したときの成形ボードP1内及び型基板32内の状態について説明する。
 図16は1〔枚〕の成形ボードにレーザ加工によって溝を形成したときの成形ボードの断面を撮影した写真、図17は本発明の実施の形態における型基板にレーザ加工によって溝を形成したときの型基板の断面を撮影した写真である。
 図16において、矩形の形状を有する白い部分は成形ボードP1であり、該成形ボードP1内において縦方向に延びる10本の帯状の形状を有する黒い部分は、成形ボードP1にレーザ加工によって形成された溝m2である。図に示されるように、溝m2を表す黒い部分は、紡錘形の形状を有していて、成形ボードP1の両面の近傍の表面近傍領域で幅が狭く、白い部分に浸透しておらず、白い部分との境界が鮮明であるのに対して、表面近傍領域間の中間領域で幅が広く、白い部分に広く浸透していて、白い部分との境界がない。
 すなわち、成形ボードP1にレーザ加工によって溝m2を形成すると、成形ボードP1の密度が高い表面近傍領域においては、木材繊維が焼けて炭化することなく溝m2の形状を維持するのに対して、成形ボードP1の密度が低い中間領域においては、溝m2の周囲の木材繊維が広範囲にわたって焼けて炭化し、溝m2の形状を維持することができない。
 また、図17において、矩形の形状を有する白い部分は2〔枚〕の成形ボードPjから成る型基板32であり、該型基板32内において縦方向に延びる9本の帯状の形状を有する黒い部分は、型基板32にレーザ加工によって形成された溝m2である。図に示されるように、溝m2を表す黒い部分は、二つの紡錘形の形状を有する部分から成り、型基板32の表面近傍領域及び中央領域で幅が狭く、白い部分に浸透しておらず、白い部分との境界が鮮明であり、型基板32の中間領域で、幅が広く、白い部分に浸透しており、白い部分との境界が鮮明でない。
 すなわち、型基板32にレーザ加工によって溝m2を形成すると、型基板32を構成する成形ボードPjの密度が高い表面近傍領域及び中央領域において、木材繊維は焼けて炭化することなく溝m2の形状を維持する。一方、成形ボードPjの密度が低い中間領域においては、溝m2の周囲の木材繊維が焼けて炭化し、溝m2の形状を維持しない。
 したがって、図16に示されるように、1〔枚〕の成形ボードP1によって型基板32
を形成し、溝m2に刃部材を植え込んで打抜型17を形成した場合、刃部材は、成形ボードP1の表面近傍領域の二つの領域だけで支持され、成形ボードP1の中間領域で支持されないので、刃部材を安定させて支持することができない。
 これに対して、図17に示されるように、本実施の形態においては、2〔枚〕の成形ボードPjによって型基板32を形成し、溝m2に刃部材を植え込んで打抜型17を形成したときに、刃部材が型基板32の表面近傍領域及び中央領域の三つの領域で支持されるので、刃部材を安定させて支持することができる。
 そして、刃部材が三つの領域で支持されるので、シート材18の打抜きが繰り返されるのに伴って、刃部材に外力が加わっても、中間領域において、木材繊維が焼けて炭化した部分が刃部材によって圧縮されることはなく、刃部材と溝m2との間に隙間が形成されることもなく、刃部材を確実に支持することができる。したがって、刃先24a、25aが振れることがないので、シート材18を安定させて打ち抜いたり、シート材18に罫線を安定させて形成したりすることができる。その結果、打抜き加工精度を高くすることができる。
 ところで、本実施の形態においては、前述されたように、成形ボードPjとして、日本産業規格「A5905 2014」で密度が350〔kg/m〕以上、かつ、850〔kg/m〕未満のMDFが使用される。日本産業規格「A5905 2014」においては、成形ボードPjの密度を測定するための試験方法として、試験片は、成形ボードPjの両面の近傍ではなく、厚さ方向において密度が一様な両面から離れた箇所から採取されるように規定されている。したがって、本実施の形態における型基板32においては、成形ボードPjとして、前記部位qD、qE間及び部位qF、qG間の各中間領域の密度の値が、いずれも350〔kg/m〕以上、かつ、850〔kg/m〕未満になるMDFが使用される。
 ところが、各成形ボードPjの中間領域の密度が高くなると、それに伴って、表面近傍領域及び中央領域における密度が高くなり、レーザ加工によって溝m2を形成する際の加工時間が長くなり、表面近傍領域及び中央領域において溝m2の周囲の木材繊維は焼けて炭化する量が多くなり、溝m2の幅が適正な値にならないだけでなく、刃部材を安定させて支持することができなくなってしまう。また、各成形ボードPjの中間領域の密度が低くなると、それに伴って、表面近傍領域及び中央領域における密度も低くなり、レーザ加工によって溝m2を形成する際に成形ボードPjが割れて破損することがある。
 そこで、前記中間領域の密度が異なる成形ボードPjによって型基板32を形成し、型基板32を備えた打抜型17によってシート材18を打ち抜く実験を行い、溝m2の幅が適正な値になり、刃部材を安定させて支持することができ、成形ボードPjが割れて破損しない、部位qD、qE間及び部位qF、qGの密度の適正な範囲を算出した。
 その結果、中間領域の密度を、460〔kg/m〕以上、かつ、720〔kg/m〕以下、好ましくは、520〔kg/m〕以上、かつ、650〔kg/m〕以下にすると、溝m2の幅が適正な値にすることができ、刃部材を安定させて支持することができ、成形ボードPjが割れて破損することがなくなることが分かった。
 このように、本実施の形態においては、型基板32が複数の成形ボードPjを重ね、接着剤35によって貼り合わせるだけで形成されるので、打抜型17を形成するための作業を簡素化することができる。
 また、型基板32に木材単板giを使用しないので、型基板の表面の強度を一様にする
ことができ、刃部材を安定させて支持することができ、シート材18の打抜きが繰り返されても、打抜き加工精度が低くなることがない。その結果、打抜型17の耐久性を向上させることができる。
 そして、前記型基板32の表面近傍領域及び中央領域の密度が中間領域の密度より高くされるので、溝m2に刃部材を植え込んで打抜型17を形成したときに、刃部材が型基板32の表面近傍領域及び中央領域の密度の高い三つの領域で支持される。したがって、刃部材を一層安定させて支持することができる。
 さらに、刃部材が密度の高い三つの領域で支持されるので、シート材18の打抜きが繰り返されるのに伴って、刃部材に外力が加わっても、中間領域において木材繊維が焼けて炭化した部分が刃部材によって圧縮されることはなく、刃部材と溝m2との間に隙間が形成されることもなく、刃部材を確実に支持することができる。したがって、刃部材の刃先24a、25aが振れることがないので、シート材18を安定させて打ち抜いたり、シート材18に罫線を安定させて形成したりすることができる。その結果、打抜き加工精度を高くすることができる。
 本実施の形態においては、2〔枚〕の成形ボードPjによって型基板32が形成されるようになっているが、3〔枚〕以上の成形ボードPjをそれぞれ接着剤35によって貼り合わせることによって型基板32を形成することもできる。その場合、中間領域が二つ以上になるので、刃部材を一層安定させて支持することができる。
 また、本実施の形態においては、前記成形ボードPjとして、MDFが使用されるようになっているが、原料チップを小片化し、接着剤と混合し、熱圧処理を施して板状に成形したパーティクルボードを使用することができる。
 なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
17  打抜型
24  打抜刃
25  罫線刃
32  型基板
35  接着剤
m2  溝
Pj、Pj  成形ボード

Claims (6)

  1. (a)木材チップに所定の温度及び所定の圧力で熱圧処理を施すことによって形成された複数の木質の成形ボードと、
    (b)該各成形ボード間に配設され、各成形ボードを重ね、接着剤によって貼り合わせることによって形成された型基板と、
    (c)レーザ加工によって前記型基板を貫通させて形成された溝に圧入された刃部材とを有するとともに、
    (d)前記型基板における両面の近傍の領域である表面近傍領域、及び接着剤を介して隣接する領域である中央領域の密度は、表面近傍領域と中央領域との間の中間領域の密度より高くされることを特徴とする打抜型。
  2.  前記各成形ボードはMDFによって形成される請求項1に記載の打抜型。
  3.  接着剤は耐熱性及び弾力性の高い発泡性の接着剤から成る請求項1に記載の打抜型。
  4.  前記各成形ボードの中間領域の密度は、460〔kg/m〕以上、かつ、720〔kg/m〕にされる請求項1に記載の打抜型。
  5.  前記成形ボードに表面材が被覆される請求項1に記載の打抜型。
  6.  前記請求項1~5のいずれか1項に記載の打抜型を備えた打抜機。
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