WO2023007292A1

WO2023007292A1 - ブレーキ液圧制御装置及び鞍乗型車両

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Publication number: WO2023007292A1
Application number: PCT/IB2022/056454
Authority: WO
Inventors: 和樹千葉
Original assignee: ロベルト·ボッシュ·ゲゼルシャフト·ミト•ベシュレンクテル·ハフツング
Priority date: 2021-07-29
Filing date: 2022-07-13
Publication date: 2023-02-02
Also published as: JPWO2023007292A1; CN118019671A; EP4378768A1

Abstract

鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置であって、従来よりも耐振動性を向上させることが可能なブレーキ液圧制御装置を得る。本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、ブレーキ液の流路が形成されている基体と、前記流路に設けられている前記ブレーキ液の液圧制御機構の制御基板と、前記制御基板が収納され、前記基体に接続されたハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記制御基板と電気的に接続されたコネクタと、を備え、鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置であって、前記コネクタに接続されるケーブルを押さえる押さえ部を備えている。

Description

〇 2023/007292 卩（：17132022/056454

【書類名】明細書

【発明の名称】ブレーキ液圧制御装置及び鞍乗型車両

【技術分野】

【0 0 0 1】本発明は、鞍乗型車両用のブレーキ液圧制御装置、及び、該ブレーキ液圧制御装置を備えた鞍乗型車両に関する。

【背景技術】

【 0 0 0 2】従来の車両には、ブレーキシステムをアンチロックブレーキ動作させるためのブレーキ液圧制御装置を備えているものがある。このブレーキ液圧制御装置は、車両の使用者がブレーキレバー等の入力部を操作している状態において、ブレーキ液回路内のブレーキ液の圧力を増減させて、車輪に発生する制動力を調整する。このようなブレーキ液圧制御装置のなかには、ブレーキ液回路の一部を構成する流路、及び、ブレーキ液回路内のブレーキ液の流れを制御する制御基板等をュニット化したものがある（例えば、特許文献 1参照）

【0 0 0 3】具体的には、ュニット化されたブレーキ液圧制御装置は、ブレーキ液の流路が形成されている基体と、ブレーキ液の流路に設けられているブレーキ液の液圧制御機構の制御基板と、制御基板が収納され、基体に接続されたハウジングと、ハウジングに設けられ、制御基板と電気的に接続されたコネクタと、を備えている。また、コネクタには、ブレーキ液圧制御装置に電力を供給する電力供給ケーブル等のケーブルが接続される。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0 0 0 4】

【特許文献 1】特開 2 0 1 4 - 0 6 9 7 7 9号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0 0 0 5】近年、車両の一種である鞍乗型車両においても、ブレーキシステムをアンチロックブレーキ動作させるためのブレーキ液圧制御装置を備えたものが提案されている。ここで、鞍乗型車両は、自動四輪車等と比べ、前輪と後輪との間隔すなわち車輪間隔が短いので、路面の凹凸等によって振動が大きくなりやすい。このため、鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置には、耐振動性の向上が望まれている。

【0 0 0 6】本発明は、上述の課題を背景としてなされたものであり、鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置であって、従来よりも耐振動性を向上させることが可能なブレーキ液圧制御装置を得ることを第 1 の目的とする。また、本発明は、このようなブレーキ液圧制御装置を備えた鞍乗型車両を得ることを第 2の目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0 0 0 7】本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、ブレーキ液の流路が形成されている基体と、前記流路に設けられている前記ブレーキ液の液圧制御機構の制御基板と、前記制御基板が収納され、前記基体に接続されたハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記制御基板と電気的に接続されたコネクタと、を備え、鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置であって、前記コネクタに接続されるケーブルを押さえる押さえ部を備えている。

【0 0 0 8】また、本発明に係る鞍乗型車両は、本発明に係るブレーキ液圧制御装置を備えている。

【発明の効果】

【0 0 0 9】本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、コネクタに接続されるケーブルを押さえる押さ〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 え部を備えている。このため、本発明に係るブレーキ液圧制御装置においては、鞍乗型車両からケーブルに伝わった振動は、押さえ部で遮断され、コネクタに伝わることが抑制される。したがって、本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、コネクタとケーブルとの接続部において振動に対する信頼性が向上し、耐振動性が従来よりも向上する。

【図面の簡単な説明】

【0 0 1 0】

【図 1 】本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置を備えたブレーキシステムが搭載される自転車の概略構成を示す図である。

【図 2】本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの概略構成を示す図である。

【図 3】本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置の断面図である。

【図 4】本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置のコネクタ周辺を示す斜視図である。

【図 5】本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置のコネクタ周辺を示す斜視図である。

【図 6】本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置のコネクタ周辺を示す斜視図である。

【図 7】本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置のコネクタ周辺を示す断面図である。

【発明を実施するための形態】

【 0 0 1 1】以下に、本発明に係るブレーキ液圧制御装置及び鞍乗型車両について、図面を用いて説明する。

【0 0 1 2】なお、以下では、本発明が鞍乗型車両の一例である自転車（例えば、二輪車、三輪車等）に採用される場合を説明するが、本発明は自転車以外の他の鞍乗型車両に採用されてもよい。自転車以外の他の鞍乗型車両とは、例えば、エンジン及び電動モータのうちの少なくとも 1つを駆動源とする自動二輪車、自動三輪車、及びバギー等である。また、自転車とは、ペダルに付与される踏力によって路上を推進することが可能な乗物全般を意味している。つまり、自転車には、普通自転車、電動アシスト自転車、電動自転車等が含まれる。また、自動二輪車又は自動三輪車は、いわゆるモーターサイクルを意味し、モーターサイクルには、オートバイ、スクーター、電動スクーター等が含まれる。

【0 0 1 3】また、以下で説明する構成、動作等は、一例であり、本発明に係るブレーキ液圧制御装置及び鞍乗型車両は、そのような構成、動作等である場合に限定されない。例えば、以下では、本発明に係るブレーキ液圧制御装置が、ポンプレス式である場合を説明しているが、本発明に係るブレーキ液圧制御装置が、ブレーキ液の流動を補助するポンプを備えていてもよい。また、以下では、本発明に係るブレーキ液圧制御装置を備えたブレーキシステムが、前輪に生じる制動力のみに対してアンチロックブレーキ制御を実行するものである場合を説明しているが、本発明に係るブレーキ液圧制御装置を備えたブレーキシステムが、後輪に生じる制動力のみに対してアンチロックブレーキ制御を実行するものであってもよく、また、前輪に生じる制動力及び後輪に生じる制動力の両方に対してアンチロックブレーキ制御を実行するものであってもよい。

【0 0 1 4】また、各図においては、同一の又は類似する部材又は部分に、同一の符号を付している、又は、符号を付すことを省略している。また、細かい構造については、適宜図示を簡略化又は省略している。また、重複する説明については、適宜簡略化又は省略している。

【0 0 1 5】

＜ブレーキ液圧制御装置を備えたブレーキシステムの自転車への搭載＞本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置を備えたブレーキシステムの自転車への搭載について説明する。〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 図 1 は、本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置を備えたブレーキシステムが搭載される自転車の概略構成を示す図である。なお、図 1では、自転車 2 0 0が二輪車である場合を示しているが、自転車 2 0 0は三輪車等の他の自転車であってもよい。

【 0 0 1 6】鞍乗型車両の一例である自転車 2 0 0は、フレーム 2 1 0 と、旋回部 2 3 0 と、サドル 2 1 8 と、ペダル 2 1 9 と、後輪 2 2 0 と、後輪制動部 2 6 0 と、を備えている。

【 0 0 1 7】フレーム 2 1 0は、例えば、旋回部 2 3 0のステアリングコラム 2 3 1 を軸支するへッドチューブ 2 1 1 と、へッドチューブ 2 1 1 に連結されているトップチューブ 2 1 2及びダウンチューブ 2 1 3 と、トップチューブ 2 1 2及びダウンチューブ 2 1 3に連結され、サドル 2 1 8を保持するシートチューブ 2 1 4 と、シートチューブ 2 1 4の上下端に連結され、後輪 2 2 0及び後輪制動部 2 6 0を保持しているステー 2 1 5 と、を備えている。

【 0 0 1 8】旋回部 2 3 0は、ステアリングコラム 2 3 1 と、ステアリングコラム 2 3 1 に保持されているハンドルステム 2 3 2 と、ハンドルステム 2 3 2に保持されているハンドルバー 2 3 3 と、ハンドルバー 2 3 3に取り付けられている制動操作部 2 4 0 と、ステアリングコラム 2 3 1 に連結されているフロントフオーク 2 1 6 と、フロントフオーク 2 1 6に回転自在に保持されている前輪 2 1 7 と、前輪制動部 2 5 0 と、を備えている。フロントフォーク 2 1 6は、前輪 2 1 7の両側に設けられている。フロントフォーク 2 1 6は、一端がステアリングコラム 2 3 1 に連結され、他端が前輪 2 1 7の回転中心に接続されている。

【 0 0 1 9】制動操作部 2 4 0は、前輪制動部 2 5 0の操作部として用いられる機構と、後輪制動部 2 6 0の操作部として用いられる機構と、を含む。例えば、前輪制動部 2 5 0の操作部として用いられる機構は、ハンドルバー 2 3 3の右端側に配設され、後輪制動部 2 6 0の操作部として用いられる機構は、ハンドルバー 2 3 3の左端側に配設される。

【 0 0 2 0】このように構成された自転車 2 0 0は、ブレーキ液圧制御装置 1 を備えている。本実施の形態では、旋回部 2 3 0のフロントフォーク 2 1 6に、ブレーキ液圧制御装置 1が取り付けられている。なお、ブレーキ液圧制御装置 1 は、フロントフォーク 2 1 6に直接取り付けられていてもよいし、ブラケット等を介して間接的にフロントフォーク 2 1 6に取り付けられていてもよい。ブレーキ液圧制御装置 1 は、前輪制動部 2 5 0のブレーキ液の液圧の制御を担うユニットである。なお、後輪制動部 2 6 0は、ブレーキ液の液圧を増加させることによって制動力を生じさせるタイプの制動部であってもよく、また、機械式に制動力を生じさせるタイプの制動部（例えば、ワイヤに張力を生じさせることによって制動力を生じさせるタイプの制動部等）であってもよい。

【0 0 2 1】また、自転車 2 0 0は、ブレーキ液圧制御装置 1 の電源となる電源ュニット 2 7 0を備えている。電源ユニット 2 7 0は、例えば、フレーム 2 1 0のダウンチューブ 2 1 3に取り付けられている。電源ユニット 2 7 0は、バッテリであってもよく、また、発電機であってもよい。発電機には、例えば、自転車 2 0 0の走行によって発電するもの（例えば、前輪 2 1 7又は後輪 2 2 0の回転によって発電するハブダイナモ、前輪 2 1 7又は後輪 2 2 0の駆動源の電動機であって回生電力を発電するもの等）、太陽光によって発電するもの等が含まれる。

【 0 0 2 2】つまり、自転車 2 0 0には、少なくとも、制動操作部 2 4 0 と、前輪制動部 2 5 0 と、ブレーキ液圧制御装置 1 と、電源ユニット 2 7 0 とを含む、ブレーキシステム 1 0 0が搭載されている。ブレーキシステム 1 0 0は、前輪制動部 2 5 0のブレーキ液の液圧をブレーキ液圧制御装置 1 によって制御することで、アンチロックブレーキ制御を実行可能である。

【 0 0 2 3】〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 くブレーキシステムの構成 ñ

【 0 0 2 4】実施の形態に係るブレーキシステムの構成について説明する。図 2は、本発明の実施の形態に係るブレーキシステムの概略構成を示す図である。ブレーキ液圧制御装置 1 は、基体 1 0を備えている。基体 1 0には、マスタシリンダポート 1 1 と、ホイールシリンダポート 1 2 と、マスタシリンダポート 1 1 とホイールシリンダポート 1 2 とを連通させる流路 1 3 とが、形成されている。

【 0 0 2 5】流路 1 3はブレーキ液の流路である。流路 1 3には、第 1流路 1 4 と、第 2流路 1 5 と、第 3流路 1 6 と、第 4流路 1 7 とが含まれる。マスタシリンダポート 1 1 とホイールシリンダポート 1 2 とは、第 1流路 1 4及び第 2流路 1 5を介して連通している。また、第 2 流路 1 5の途中部には、第 3流路 1 6の入口側の端部が接続されている。

【 0 0 2 6】マスタシリンダポート 1 1 には、液管 1 0 1 を介して制動操作部 2 4 0が接続される。制動操作部 2 4 0は、ブレーキレバー 2 4 1 と、マスタシリンダ 2 4 2 と、リザーバ 2 4 3 と、を備えている。マスタシリンダ 2 4 2は、ブレーキレバー 2 4 1 の使用者の操作に連動して移動するピストン部（図示省略）を備えており、液管 1 0 1及びマスタシリンダポート 1 1 を介して、第 1流路 1 4の入口側に接続されている。ピストン部の移動によって、第 1流路 1 4のブレーキ液の液圧が上昇又は減少する。また、リザーパ 2 4 3には、マスタシリンダ 2 4 2のブレーキ液が蓄えられる。

【 0 0 2 7】ホイールシリンダポート 1 2には、液管 1 0 2を介して前輪制動部 2 5 0が接続される。前輪制動部 2 5 0は、ホイールシリンダ 2 5 1 と、ロータ 2 5 2 と、を備えている。ホイールシリンダ 2 5 1 は、フロントフォーク 2 1 6の下端部に取り付けられている。ホイールシリンダ 2 5 1 は、液管 1 0 2の液圧に連動して移動するピストン部（図示省略）を備えており、液管 1 0 2及びホイールシリンダポート 1 2を介して、第 2流路 1 5の出口側に接続されている。ロータ 2 5 2は、前輪 2 1 7に保持され、前輪 2 1 7 と共に回転する。ピストン部の移動によって、ロータ 2 5 2にブレーキパッド（図示省略）が押し付けられることで、前輪 2 1 7が制動される。

【 0 0 2 8】また、ブレーキ液圧制御装置 1は、流路 1 3の開閉を行う液圧調整バルブ 2 0 と、液圧調整バルブ 2 0を駆動するコイル 7 0 と、を備えている。本実施の形態では、ブレーキ液圧制御装置 1 は、液圧調整バルブ 2 0 として、インレットバルブ 2 1 と、アウトレットパルブ 2 2 と、を備えている。インレットバルブ 2 1 は、第 1流路 1 4の出口側と第 2流路 1 5の入口側との間に設けられており、第 1流路 1 4 と第 2流路 1 5 との間のブレーキ液の流通を開閉する。アウトレットバルブ 2 2は、第 3流路 1 6の出口側と第 4流路 1 7の入口側との間に設けられており、第 3流路 1 6 と第 4流路 1 7 との間のブレーキ液の流通を開閉する。インレットバルブ 2 1及びアウトレットバルブ 2 2の開閉動作によって、ブレーキ液の液圧が制御される。

【 0 0 2 9】また、本実施の形態では、ブレーキ液圧制御装置 1 は、コイル 7 0 として、インレットバルブ 2 1 を駆動するコイル 7 1 と、アウトレットバルブ 2 2を駆動するコイル 7 3 と、を備えている。例えば、コイル 7 1が非通電状態である時、インレットバルブ 2 1 は、双方向へのブレーキ液の流動を開放する。そして、コイル 7 1 に通電されると、インレットバルブ 2 1 は、閉止状態となってブレーキ液の流動を遮断する。すなわち、本実施の形態では、インレットバルブ 2 1 は、非通電時開の電磁弁となっている。また例えば、コイル 7 3が非通電状態である時、アウトレットバルブ 2 2は、ブレーキ液の流動を遮断する。そして、コイル 7 3に通電されると、アウトレットバルブ 2 2は、開放状態となって双方向へのブレーキ液の流動を開放する。すなわち、本実施の形態では、アウトレットバルブ 2 2は、非通電時閉の電磁弁となっている。〇 2023/007292 卩（：17132022/056454

【 0 0 3 0】また、ブレーキ液圧制御装置 1は、アキュムレータ 2 3を備えている。アキュムレータ 2 3は、第 4流路 1 7の出口側に接続されており、アウトレットバルブ 2 2を通過したブレーキ液が貯留される。

【 0 0 3 1 】また、ブレーキ液圧制御装置 1は、ホイールシリンダ 2 5 1 のブレーキ液の液圧を検出するための液圧センサ 1 0 3を備えている。液圧センサ 1 0 3は、第 2流路 1 5又は第 3 流路 1 6に設けられる。

【 0 0 3 2】また、ブレーキ液圧制御装置 1は、制御部 3 0を備えている。制御部 3 0には、液圧センサ 1 0 3、前輪 2 1 7の回転速度を検出するための車輪速センサ（図示省略）等の各種センサの信号が入力される。なお、制御部 3 0の各部が、纏められて配設されていてもよく、また、分散して配設されていてもよい。制御部 3 0は、例えば、マイコン、マイクロプロセッサユニット等を含んで構成されてもよく、また、ファームウェア等の更新可能なものを含んで構成されてもよく、また、 0

等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等を含んで構成されてもよい。

【 0 0 3 3】制御部 3 0は、コイル 7 1及びコイル 7 3への通電を制御する。詳しくは、制御部 3 0 は、コイル 7 1への通電を制御することにより、インレットバルブ 2 1 の駆動（開閉動作）を制御する。また、制御部 3 0は、コイル 7 3への通電を制御することにより、アウトレットバルブ 2 2の駆動（開閉動作）を制御する。すなわち、制御部 3 0は、インレットバルブ 2 1及びアウトレットバルブ 2 2の開閉動作を制御することによって、ホイールシリンダ 2 5 1 のブレーキ液の液圧、つまり、前輪 2 1 7の制動力を制御する。

【 0 0 3 4】なお、本実施の形態では、制御部 3 0の構成のうち、少なくともコイル 7 1及びコイル 7 3への通電を制御する構成を、後述の制御基板 3 1で構成している。すなわち、制御基板 3 1 は、コイル 7 1及びコイル 7 3への通電を制御することにより、インレットバルブ 2 1及びアウトレットバルブ 2 2の駆動を制御する。ここで、本実施の形態では、液圧調整バルブ 2 0及びコイル 7 0等の流路 1 3のブレーキ液の液圧を制御する際に用いられる部品を総称して、ブレーキ液の液圧制御機構と称する場合がある。上述のように、制御基板 3 1 は、ブレーキ液の液圧制御機構を構成する各部品の制御を行う。すなわち、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1は、ブレーキ液の液圧制御機構の制御基板 3 1 を備えていると言うこともできる。

【 0 0 3 5】例えば、制御部 3 0は、使用者によるブレーキレバー 2 4 1 の操作によって前輪 2 1 7 が制動されている際に、車輪速センサ（図示省略）の信号から、前輪 2 1 7のロック又はロックの可能性があると判断すると、アンチロックブレーキ制御を開始する。

【 0 0 3 6】アンチロックブレーキ制御が開始されると、制御部 3 0は、コイル 7 1 を通電状態にして、インレツトバルブ 2 1 を閉止させ、マスタシリンダ 2 4 2からホイールシリンダ 2 5 1 へのブレーキ液の流動を遮断することで、ホイールシリンダ 2 5 1 のブレーキ液の増圧を抑制する。一方、制御部 3 0は、コイル 7 3を通電状態にして、アウトレットバルブ 2 2 を開放させ、ホイールシリンダ 2 5 1からアキュムレータ 2 3へのブレーキ液の流動を可能にすることで、ホイールシリンダ 2 5 1 のブレーキ液の減圧を行う。これにより、前輪 2 1 7のロックが解除又は回避される。制御部 3 0は、液圧センサ 1 0 3の信号から、ホイールシリンダ 2 5 1 のブレーキ液が所定の値まで減圧されたと判断すると、コイル 7 3 を非通電状態にしてアウトレットバルブ 2 2を閉止させ、短時間の間、コイル 7 1 を非通電状態にしてインレットバルブ 2 1 を開放させて、ホイールシリンダ 2 5 1 のブレーキ液の増圧を行う。制御部 3 0は、ホイールシリンダ 2 5 1 のブレーキ液の増減圧を 1 回のみ行ってもよく、また、複数回繰り返してもよい。 \¥0 2023/007292 卩（：17162022 /056454

【 0 0 3 7】アンチロックブレーキ制御が終了して、ブレーキレバー 2 4 1が戻されると、マスタシリンダ 2 4 2内が大気圧状態となり、ホイールシリンダ 2 5 1 内のブレーキ液が戻される。また、アンチロックブレーキ制御が終了して、ブレーキレバー 2 4 1が戻された際、アウトレットバルブ 2 2を開放状態にする。流路 1 3内のブレーキ液の圧力がアキュムレー夕 2 3に蓄えられているブレーキ液の圧力よりも低くなると、アキュムレータ 2 3に蓄えられているブレーキ液が昇圧レス（つまり、ポンプレス）でアキュムレータ 2 3外へ排出されて流路 1 3内に戻り、やがてマスタシリンダ 2 4 2に戻る。

【 0 0 3 8】

＜ブレーキ液圧制御装置の構成＞ブレーキ液圧制御装置 1 は、基体 1 0、液圧調整バルブ 2 0、コイル 7 0、制御基板 3 1 及びハウジング 4 0を備えている。以下、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 の構成について説明する。

【 0 0 3 9】図 3は、本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置の断面図である。基体 1 0は、例えば、アルミニウム合金等の金属製の部品である。基体 1 0は、例えば、略直方体となっている。なお、基体 1 0の各面は、平坦であってもよく、湾曲部を含んでいてもよく、また、段差を含んでいてもよい。この基体 1 0の面 1 8には、コイル 7 0 であるコイル 7 1及びコイル 7 3が立設されている。

【 0 0 4 0】詳しくは、上述のように、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、液圧調整パルブ 2 0 として、インレットバルブ 2 1及びアウトレットバルブ 2 2を備えている。一方、基体 1 0には、凹部 2 4及び凹部 2 5が形成されている。凹部 2 4には、第 1流路 1 4 の出口側と第 2流路 1 5の入口側とが連通しており、インレットバルブ 2 1が移動自在に設けられている。そして、インレットバルブ 2 1が凹部 2 4内を移動することにより、第 1 流路 1 4 と第 2流路 1 5 との間のブレーキ液の流通が開閉される。また、凹部 2 5には、第 3流路 1 6の出口側と第 4流路 1 7の入口側とが連通しており、アウトレットバルブ 2 2が移動自在に設けられている。そして、アウトレットバルブ 2 2が凹部 2 5内を移動することにより、第 3流路 1 6 と第 4流路 1 7 との間のブレーキ液の流通が開閉される。

【 0 0 4 1 】インレットバルブ 2 1が凹部 2 4に設けられている状態において、インレットバルブ 2 1 の一部は、面 1 8から基体 1 0の外部に突出している。インレットバルブ 2 1 を駆動するコイル 7 1 は、インレットバルブ 2 1 の当該突出部分を囲うように、基体 1 0の面 1 8 に立設されている。同様に、アウトレットバルブ 2 2が凹部 2 5に設けられている状態において、アウトレットバルブ 2 2の一部は、面 1 8から基体 1 0の外部に突出している。アウトレットバルブ 2 2を駆動するコイル 7 3は、アウトレットバルブ 2 2の当該突出部分を囲うように、基体 1 0の面 1 8に立設されている。

【 0 0 4 2】コイル 7 1及びコイル 7 3への通電を制御する制御基板 3 1 は、コイル 7 1及びコイル 7 3 と電気的に接続されている。本実施の形態では、制御基板 3 1 は、接続端子 7 2を介してコイル 7 1 と電気的に接続されており、接続端子 7 4を介してコイル 7 3 と電気的に接続されている。

【 0 0 4 3】ハウジング 4 0は、例えば樹脂製であり、基体 1 0に接続されている。ハウジング 4 0 は、コイル 7 0及び制御基板 3 1 を収納するものである。本実施の形態では、ハウジング 4 0は、基体 1 0の面 1 8に接続されている。また、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、上述のように、液圧センサ 1 0 3を備えている。本実施の形態では、液圧センサ 1 0 3 も、ハウジング 4 0に収納されている。

【 0 0 4 4】また、本実施の形態に係るハウジング 4 0には、制御基板 3 1 と電気的に接続されたコ〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 ネクタ 5 0が設けられている。本実施の形態では、コネクタ 5 0は、接続端子 5 1 を介して制御基板 3 1 と電気的に接続されている。このコネクタ 5 0には、ケーブル 2 8 0が接続される。ケーブル 2 8 0は、例えば、電源ユニット 2 7 0に接続される電力供給ケープルである。この場合、制御基板 3 1 には、ケーブル 2 8 0を介して、電力が供給される。また、例えば、ケーブル 2 8 0は、車輪速センサ等のセンサに接続された信号ケーブルでぁる。この場合、制御基板 3 1 には、ケーブル 2 8 0を介して、センサの検出信号が入力される。

【 0 0 4 5】なお、図 3では 1つのコネクタ 5 0のみが図示されているが、ブレーキ液圧制御装置 1 が備えるコネクタ 5 0の数は、 1っに限定されない。換言すると、図 3では 1本のケープル 2 8 0のみがブレーキ液圧制御装置 1 に接続されているが、ブレーキ液圧制御装置 1 に接続されるケーブル 2 8 0の数は、 1本に限定されない。ブレーキ液圧制御装置 1 は、複数のコネクタ 5 0を備えていてもよい。換言すると、ブレーキ液圧制御装置 1 には、複数本のケーブル 2 8 0が接続されてもよい。

【 0 0 4 6】さらに、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、ケーブル 2 8 0の途中部を押さえる押さえ部 6 5を備えている。なお、図 3では 1本のケーブル 2 8 0のみが押さえ部 6 5で押さえられているが、押さえ部 6 5で複数本のケーブル 2 8 0を押さえてもよい。また、押さえ部 6 5によってケーブル 2 8 0を押さえる工程は、ケーブル 2 8 0 とコネク夕 5 0 とを接続する前であってもよいし、ケーブル 2 8 0 とコネクタ 5 0 とを接続した後であってもよい。

【 0 0 4 7】自転車 2 0 0等の鞍乗型車両は、自動四輪車等と比べ、前輪と後輪との間隔すなわち車輪間隔が短いので、路面の凹凸等によって振動が大きくなりやすい。このため、鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置には、耐振動性の向上が望まれている。そこで、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、上述の押さえ部 6 5を備えている。押さえ部 6 5を備えている本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 においては、自転車 2 0 0 からケーブル 2 8 0に伝わった振動は、押さえ部 6 5で遮断され、コネクタ 5 0に伝わることが抑制される。したがって、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、コネクタ 5 0 とケーブル 2 8 0 との接続部において振動に対する信頼性が向上し、耐振動性が従来よりも向上する。

【 0 0 4 8】特に、本実施の形態では、ブレーキ液圧制御装置 1 は、フロントフォーク 2 1 6に取り付けられている。フロントフォーク 2 1 6は、路面から直接、振動が入力される。このため、フロントフォーク 2 1 6に取り付けられるブレーキ液圧制御装置として本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 を用いることは、特に好適である。

【 0 0 4 9】ここで、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、コネクタ 5 0を保護するコネクタカバー 6 0を備えている。具体的には、コネクタカバー 6 0は、コネクタ 5 0を覆うカバー部 6 1 を備えている。そして、押さえ部 6 5は、コネクタカバー 6 0 と一体形成されている。換言すると、コネクタカバー 6 0の一部が、押さえ部 6 5 となっている。このように押さえ部 6 5を構成することにより、ブレーキ液圧制御装置 1 の部品点数を削減でき、ブレーキ液圧制御装置 1 のコストを低減することができる。また、このように押さえ部 6 5を構成することにより、コネクタカバー 6 0を取り付ける際に、押さえ部 6 5でケーブル 2 8 0を押さえることができる。このため、このように押さえ部 6 5を構成することにより、ブレーキ液圧制御装置 1 の組立工数を低減することもできる。なお、コネクタカバー 6 0 と押さえ部 6 5 とを別部品で構成しても、勿論よい。

【 0 0 5 0】また、本実施の形態では、ケーブル 2 8 0は、基体 1 0 と押さえ部 6 5 とによって押さえられる構成となっている。すなわち、本実施の形態では、ケーブル 2 8 0は、基体 1 0 〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 と押さえ部 6 5 とによって挟持されている。なお、ケーブル 2 8 0は、ハウジング 4 0 と押さえ部 6 5 とによって押さえられてもよい。しかしながら、基体 1 0 と押さえ部 6 5 とによってケーブル 2 8 0を押さえる構成とすることにより、次のような効果を得ることができる。

【 0 0 5 1 】基体 1 0は、ブレーキ液の流路 1 3が形成されているため、ハウジング 4 0 と比べ、剛性が高くなっている。このため、ブレーキ液圧制御装置 1が自転車 2 0 0に取り付けられる際、基体 1 0が、自転車 2 0 0に取り付けられる。したがって、ハウジング 4 0 と押さえ部 6 5 とによってケーブル 2 8 0を押さえる構成となっている場合、ケーブル 2 8 0に何らかの力が作用した際、この力がハウジング 4 0にも作用し、基体 1 0 とハウジング 4 0 との接続箇所に負荷がかかる。このため、ハウジング 4 0 と押さえ部 6 5 とによってケーブル 2 8 0を押さえる構成となっている場合、ケーブル 2 8 0に何らかの力が作用した際、基体 1 0 とハウジング 4 0 との接続箇所のシール性が低下することが、懸念されるかもしれない。しかしながら、基体 1 0 と押さえ部 6 5 とによってケーブル 2 8 0を押さえる構成となっている場合、ケーブル 2 8 0に何らかの力が作用した際でも、基体 1 0 とハウジング 4 0 との接続箇所に負荷がかからない。このため、基体 1 0 と押さえ部 6 5 とによってケーブル 2 8 0を押さえる構成となっている場合、基体 1 0 とハウジング 4 0 との接続箇所のシール性の低下を抑制できる。

【 0 0 5 2】図 4〜図 6は、本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置のコネクタ周辺を示す斜視図である。また、図 7は、本発明の実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置のコネク夕周辺を示す断面図である。なお、図 4は、コネクタ 5 0にケーブル 2 8 0が接続されていない状態を示している。図 5は、コネクタ 5 0にケーブル 2 8 0が接続されており、該ケーブル 2 8 0が押さえ部 6 5で押さえられていない状態を示している。また、図 6及び図 7は、コネクタ 5 0にケーブル 2 8 0が接続されており、該ケーブル 2 8 0が押さえ部 6 5で押さえられている状態を示している。以下、これらの図 4〜図 7を用いて、押さえ部 6 5周辺の好適な詳細構成について説明する。

【 0 0 5 3】基体 1 0 と押さえ部 6 5 とによってケーブル 2 8 0を押さえる構成の場合、基体 1 0には、ケーブル 2 8 0の途中部が嵌まる第 1溝 8 0が形成されていることが好ましい。そして、押さえ部 6 5は、ケーブル 2 8 0における第 1溝 8 0に配置されている箇所を押さえる構成であることが好ましい。また、ハウジング 4 0 と押さえ部 6 5 とによってケーブル 2 8 0を押さえる構成の場合、ハウジング 4 0には、ケーブル 2 8 0の途中部が嵌まる第 1 溝 8 0が形成されていることが好ましい。そして、押さえ部 6 5は、ケーブル 2 8 0における第 1溝 8 0に配置されている箇所を押さえる構成であることが好ましい。

【 0 0 5 4】このように第 1溝 8 0が形成されていることにより、第 1溝 8 0にケーブル 2 8 0の途中部を嵌めることで、ケーブル 2 8 0を仮押さえすることができる。これにより、押さえ部 6 5でケーブル 2 8 0を押さえる作業中に、作業者は、ケーブル 2 8 0を片手で保持している必要がなくなる。このため、第 1溝 8 0が形成されていることにより、ケーブル 2 8 0を押さえ部 6 5で押さえる作業が容易となる。

【 0 0 5 5】なお、第 1溝 8 0でケーブル 2 8 0を仮押さえするためには、第 1溝 8 0の幅は、ケーブル 2 8 0の外径よりも細く、目.つ、ケーブル 2 8 0を嵌めることができる寸法である必要がある。この際、ケーブル 2 8 0は、個々に、寸法誤差がある。また、第 1溝 8 0の加エ誤差も存在する。このため、第 1溝 8 0でケーブル 2 8 0を仮押さえするためには、ケーブル 2 8 0の寸法誤差及び第 1溝 8 0の加工誤差を考慮しつつ、第 1溝 8 0の幅を上述の幅にする必要がある。したがって、第 1溝 8 0は、加工精度がでやすい材質の部品に形成されることが好ましい。このため、基体 1 0が金属製の場合、第 1溝 8 0は、基体 1 0 〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 に形成されていることが好ましい。

【 0 0 5 6】また、基体 1 0又はハウジング 4 0に第 1溝 8 0が形成されている場合、押さえ部 6 5 には、第 1溝 8 0 と対向する箇所に、ケーブル 2 8 0の途中部が挿入される第 2溝 6 6が形成されていることが好ましい。これにより、押さえ部 6 5に第 2溝 6 6が形成されていない場合と比べ、第 1溝 8 0の深さを浅くでき、第 1溝 8 0が形成されている部品を小型化できる。このため、押さえ部 6 5に第 2溝 6 6が形成されていることにより、押さえ部 6 5に第 2溝 6 6が形成されていない場合と比べ、ブレーキ液圧制御装置 1を小型化できる。

【 0 0 5 7】また、第 1溝 8 0の外周には、少なくとも押さえ部 6 5 と対向しない範囲に、面取り 8 2 が施されていることが好ましい。ブレーキ液圧制御装置 1周辺まで自転車 2 0 0に引き回されたケーブル 2 8 0は、曲げられて、第 1溝 8 0に嵌められることとなる。この際、ケーブル 2 8 0は、押さえ部 6 5 と対向しない範囲で、すなわち押さえ部 6 5で押さえられない範囲で曲げられることとなる。したがって、第 1溝 8 0の外周における押さえ部 6 5 と対向しない範囲は、ケーブル 2 8 0 と接触しやすい。このため、第 1溝 8 0の外周部に上述のように面取り 8 2が施されていることにより、ケーブル 2 8 0が第 1溝 8 0の外周と接触したとしても、該ケーブル 2 8 0は面取り 8 2 と接触することとなる。したがって、第 1溝 8 0の外周部に上述のように面取り 8 2が施されていることにより、ケーブル 2 8 0の外周部への損傷を抑制できる。

【 0 0 5 8】また、基体 1 〇に第 1溝 8 0が形成されている場合、第 1溝 8 0におけるコネクタ 5 0 から遠い側の端部である遠方側端部 8 1は、次のような位置に配置されていることが好ましい。基体 1 〇において、押さえ部 6 5 と共にケーブル 2 8 0を押さえている面を、押さえ面 1 9 とする。この場合、第 1溝 8 0は、押さえ面 1 9に形成されていることとなる。この際、遠方側端部 8 1は、押さえ面 1 9に配置され、基体 1 0における押さえ面 1 9 と連なる面に連通していないことが好ましい。すなわち、遠方側端部 8 1は、押さえ面 1 9 以外の面に連通していないことが好ましい。上述のように、第 1溝 8 0に嵌められたケーブル 2 8 0は、押さえ部 6 5 と対向しない範囲で、すなわち押さえ部 6 5で押さえられない範囲で曲げられることとなる。この際、遠方側端部 8 1を押さえ面 1 9に配置することにより、第 1溝 8 0にケーブル 2 8 0を嵌めたときに、該ケーブル 2 8 0は、遠方側端部 8 1で自動的に曲げられることとなる。このため、遠方側端部 8 1を押さえ面 1 9に配置することにより、ブレーキ液圧制御装置 1の自転車 2 0 0への取り付け作業が容易となる

【 0 0 5 9】また、コネクタカバー 6 0の一部が押さえ部 6 5 となっている場合、コネクタカバー 6 0 は、ハウジング 4 0に引っ掛かるフック 6 2を備えていることが好ましい。そして、コネクタカバー 6 0は、フック 6 2がハウジング 4 0に引っ掛けられた状態で、ハウジング 4 0又は基体 1 0にネジ止め固定される構成であることが好ましい。このようなコネクタカバー 6 0の固定構成は、例えば、次のように実現できる。

【 0 0 6 0】具体的には、図 7に示すように、ハウジング 4 0は、例えば、押さえ部 6 5 とは反対側の端部に、少なくとも 1つのフック 6 2を備えている。なお、図 4〜図 7に示す例では、ハウジング 4 0は、 2つのフック 6 2を備えている。また、ハウジング 4 0には、フック 6 2の挿入される凹部 4 1が、フック 6 2 と同数だけ形成されている。すなわち、凹部 4 1 に挿入されたフック 6 2は、凹部 4 1の縁部に引っ掛かることとなる。また、例えば、ハウジング 4 0又は基体 1 0には、少なくとも 1つの雌ネジ 9 1が形成されている。図 4 〜図 7に示す例では、基体 1 0の押さえ面 1 9に、 1つの雌ネジ 9 1が形成されている。そして、コネクタカバー 6 0における雌ネジ 9 1 と対向する箇所には、貫通孔 6 7が形成されている。図 4〜図 7に示す例では、貫通孔 6 7は、押さえ部 6 5に形成されている。〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 このように構成することにより、フック 6 2を凹部 4 1 の縁部に引っ掛けた状態で、貫通孔 6 7に挿入された雄ネジ 9 2を雌ネジ 9 1 にねじ込んでいくことで、基体 1 0にコネクタカバー 6 0をネジ止め固定することができる。

【006 1】コネクタカバー 6 0の固定構成をこのような固定構成とすることにより、コネクタカバ一 6 0を固定する際のネジ止めの回数を低減でき、コネクタカバー 6 0の固定が容易となる。また、コネクタカバー 6 0の固定構成をこのような固定構成とすることにより、コネクタカバー 6 0をネジ止め固定していく際、フック 6 2を支点として、ネジ止め時にコネクタカバー 6 0に作用する荷重をケーブル 2 8 0にかけることができる。このため、コネクタカバー 6 0の固定構成をこのような固定構成とすることにより、ケーブル 2 8 0をより確実に押さえることができる。

【 0 0 6 2】

＜ブレーキ液圧制御装置の効果＞実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置の効果について説明する。

【 0 0 6 3】本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、自転車 2 0 0に搭載されるブレーキ液圧制御装置である。ブレーキ液圧制御装置 1 は、基体 1 0 と、制御基板 3 1 と、ハウジング 4 0 と、コネクタ 5 0 とを備えている。基体 1 0は、ブレーキ液の流路 1 3が形成されているものである。制御基板 3 1 は、流路 1 3に設けられているブレーキ液の液圧制御機構の制御基板である。ハウジング 4 0は、制御基板 3 1 を収納するものであり、基体 1 0 に接続されている。コネクタ 5 0は、ハウジング 4 0に設けられ、制御基板 3 1 と電気的に接続されている。そして、ブレーキ液圧制御装置 1 は、コネクタ 5 0に接続されるケーブル 2 8 0を押さえる押さえ部 6 5を備えている。

【 0 0 6 4】自転車 2 0 0等の鞍乗型車両は、自動四輪車等と比べ、前輪と後輪との間隔すなわち車輪間隔が短いので、路面の凹凸等によって振動が大きくなりやすい。このため、鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置には、耐振動性の向上が望まれている。本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 においては、自転車 2 0 0からケーブル 2 8 0に伝わった振動は、押さえ部 6 5で遮断され、コネクタ 5 0に伝わることが抑制される。したがって、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 は、コネクタ 5 0 とケーブル 2 8 0 との接続部において振動に対する信頼性が向上し、耐振動性が従来よりも向上する。

【 0 0 6 5】以上、本実施の形態に係るブレーキ液圧制御装置 1 について説明したが、本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、本実施の形態の説明に限定されるものではなく、本実施の形態で説明した構成の一部のみを適宜組み合わせて実施されてもよい。

【符号の説明】

【006 6】

1 ブレーキ液圧制御装置、 1 0 基体、 1 1 マスタシリンダポート、 1 2 ホイールシリンダポート、 1 3 流路、 1 4 第 1流路、 1 5 第 2流路、 1 6 第 3流路、 1 7 第 4流路、 1 8 面、 1 9 押さえ面、 2 0 液圧調整バルブ、 2 1 インレットパルブ、 2 2 アウトレットバルブ、 2 3 アキュムレータ、 2 4 凹部、 2 5 凹部、 3 0 制御部、 3 1 制御基板、 4 0 ハウジング、 4 1 凹部、 5 0 コネクタ、 5 1 接続端子、 6 0 コネクタカバー、 6 1 カバー部、 6 2 フック、 6 5 押さえ部、 6 6 第 2溝、 6 7 貫通穴、 7 0 コイル、 7 1 コイル、 7 2 接続端子、 7 3 コイル、 7 4 接続端子、 8 0 第 1溝、 8 1 遠方側端部、 8 2 面取り、 9 1 雌ネジ、

9 2 雄ネジ、 1 0 0 ブレーキシステム、 1 0 1 液管、 1 0 2 液管、 1 0 3 液圧センサ、 2 0 0 自転車、 2 1 0 フレーム、 2 1 1 ヘッドチューブ、 2 1 2 トップチューブ、 2 1 3 ダウンチューブ、 2 1 4 シートチューブ、 2 1 5 ステー、 2 1 6 フロントフオーク、 2 1 7 前輪、 2 1 8 サドル、 2 1 9 ペダル、 2 2 0 後輪、

2 3 0 旋回部、 2 3 1 ステアリングコラム、 2 3 2 ハンドルステム、 2 3 3 ハン \¥0 2023/007292 卩（：17162022 /056454 ドルバー、 2 4 0 制動操作部、 2 4 1 ブレーキレバー、 2 4 2 マスタシリンダ、 2 3 リザーパ、 2 5 0 前輪制動部、 2 5 1 ホイールシリンダ、 2 5 2 ロータ、 2 6 0 後輪制動部、 2 7 0 電源ユニット、 2 8 0 ケーブル。

Claims

〇 2023/007292 卩（：17132022/056454【書類名】請求の範囲

【請求項 1 】ブレーキ液の流路（ 1 3）が形成されている基体（ 1 0）と、前記流路（ 1 3）に設けられている前記ブレーキ液の液圧制御機構の制御基板（ 3 1）と、前記制御基板（ 3 1）が収納され、前記基体（ 1 0）に接続されたハウジング（ 4 0）と、前記ハウジング（ 4 0）に設けられ、前記制御基板（ 3 1）と電気的に接続されたコネクタ（ 5 0）と、を備え、鞍乗型車両に搭載されるブレーキ液圧制御装置（ 1）であって、前記コネクタ（ 5 0）に接続されるケーブル（ 2 8 0）を押さえる押さえ部（ 6 5）を備えているブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 2】前記コネクタ（ 50）を覆うカバー部（6 1）を有するコネクタカバー（60）を備えヽ前記コネクタカバー（ 6 0）の一部が前記押さえ部（ 6 5）となっている請求項 1 に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 3】前記コネクタカバー（ 6 0）は、前記ハウジング（ 4 0）に引っ掛かるフック（ 6 2）を備え、該フック（ 6 2）が前記ハウジング（ 4 0）に引っ掛けられた状態で前記ハウジング（ 4 0）又は前記基体（ 1 0）にネジ止め固定される構成である請求項 2に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 4】前記ケーブル（ 2 8 0）は、前記基体（ 1 0）と前記押さえ部（ 6 5）とによって押さえられる構成である請求項 1〜請求項 3のいずれか一項に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 5】前記基体（ 1 0）は金属製であり、前記基体（ 1 0）には、前記ケーブル（ 2 8 0）の途中部が嵌まる第 1溝（ 8 0）が形成されており、前記押さえ部（ 6 5）は、前記ケーブル（ 2 8 0）における前記第 1溝（ 8 0）に配置されている箇所を押さえる構成である請求項 4に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 6】前記基体（ 1 0）において、前記押さえ部（ 6 5）と共に前記ケーブル（ 2 8 0）を押さえている面を押さえ面（ 1 9）とし、前記第 1溝（ 8 0）における前記コネクタ（ 5 0）から遠い側の端部を遠方側端部（ 8 1 ）とした場合、前記第 1溝（ 8 0）は前記押さえ面（ 1 9）に形成されており、前記遠方側端部（ 8 1）は、前記押さえ面（ 1 9）に配置され、前記基体（ 1 0）における前記押さえ面（ 1 9）と連なる面に連通していない請求項 5に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 7】前記第 1溝（ 8 0）の外周には、少なくとも前記押さえ部（ 6 5）と対向しない範囲に面取り（ 8 2）が施されている請求項 5又は請求項 6に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 8】〇 2023/007292 卩（：17132022/056454 前記ハウジング（ 4 0）には、前記ケーブル（ 2 8 0）の途中部が嵌まる第 1溝（ 8 0 ）が形成されており、前記押さえ部（ 6 5）は、前記ケーブル（ 2 8 0）における前記第 1溝（ 8 0）に配置されている箇所を押さえる構成である請求項 1〜請求項 3のいずれか一項に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 9】前記押さえ部（ 6 5）には、前記第 1溝（ 8 0）と対向する箇所に、前記ケーブル（ 2 8 0）の途中部が挿入される第 2溝（ 6 6）が形成されている請求項 5〜請求項 8のいずれか一項に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 1 0】前記鞍乗型車両のフロントフォーク（ 2 1 6）に取り付けられる請求項 1〜請求項 9のいずれか一項に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 1 1 】前記鞍乗型車両はモーターサイクルである請求項 1〜請求項 1 0のいずれか一項に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 1 2】前記鞍乗型車両は自転車（ 2 0 0）である請求項 1〜請求項 1 0のいずれか一項に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）。

【請求項 1 3】請求項 1〜請求項 1 2のいずれか一項に記載のブレーキ液圧制御装置（ 1）を備えている鞍乗型車両。