WO2022249856A1 - 熱可塑性樹脂組成物、造形体の製造方法、造形体及び樹脂材料の使用 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、造形体の製造方法、造形体及び樹脂材料の使用 Download PDF

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Abstract

(A)熱可塑性樹脂100質量部、 (B)一次酸化防止剤0.01~5質量部、及び、 (C)二次酸化防止剤0.01~1.4質量部 を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、 前記(A)成分が、縮合系熱可塑性樹脂であり、 前記(B)成分が、式(1)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であり、 前記(C)成分が、式(2)~(4)で表されるリン系酸化防止剤及び下記式(5)~(6)で表されるチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上である、 熱溶解積層造形用の熱可塑性樹脂組成物(式(2)~(6)の内容は明細書を参照)。 式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、*は結合手を表す。

Description

熱可塑性樹脂組成物、造形体の製造方法、造形体及び樹脂材料の使用
 本発明は、熱溶解積層造形用の熱可塑性樹脂組成物、及び当該熱可塑性樹脂組成物を用いて熱溶解積層造形により造形体を製造する方法、並びに熱溶解積層造形用フィラメント材料の製造への樹脂材料の使用に関する。
 三次元造形(付加製造、3Dプリンティングとも称する)技術は、金型を使わずに樹脂製品等を製造できることや、製造品の形状の自由度が高いことなどの利点から、近年、様々な分野で適用されてきている。特に熱溶解積層(FDM;Fused Deposition Modeling)方式の付加製造装置は他の方式のものと比べて比較的安価であることから、工業用のみならず家庭用としても普及してきている。FDM方式は、熱溶解させた熱可塑性樹脂をノズルから吐出し積層させることで立体物を造形する方式である。
 FDM方式の材料として用いられる熱可塑性樹脂としては、従来、ABSやポリ乳酸が主流だったが、加工性や機械的強度を改善するために、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル等の縮合系熱可塑性樹脂が注目されてきている。
 熱可塑性樹脂は、その加工時や使用時に熱や酸素による劣化を受け、樹脂の機械特性の低下や、変色等の問題を生じることが知られている。特にFDM方式による付加製造においては、射出成形や押出成形と異なり、スクリューによる混練・可塑化工程がないため、材料に流動性を与えて効率的な造形を達成するためには、射出成形や押出成形と比べて高い熱量が必要となる。また、結晶性を有する樹脂の造形においては、造形時の収縮を抑制するため、造形炉内を加温する必要があるが、この際の熱が材料の劣化を促進し、最終造形物の色調を悪化させる。これを改善する目的で、酸化防止剤の処方が提案されている。
 付加製造技術用の樹脂材料に酸化防止剤を処方する例としては、特許文献1に、1種又は複数種の酸化防止剤を含有する立体造形用樹脂粉末が記載されている。
US2018/355144A1
 しかしながら、上記特許文献1記載の発明は、粉末状の素材にレーザーを照射して焼結させる粉末焼結積層(SLS;Selective Laser Sintering)方式に関するものであり、該樹脂粉末をFDM方式に適用することは記載されていない。また、本発明者が検討した結果、上記特許文献1の技術を用いFDM方式で製造した造形物において、色調安定性及び長期熱安定性の点で改善の余地があることが判明した。
 本発明者はさらに検討した結果、分子内に特定の構造を有する一次酸化防止剤及び二次酸化防止剤を併用することにより得られた熱可塑性樹脂組成物が、FDM方式で製造した造形物において色調安定性及び長期熱安定性に優れる樹脂材料であることを見出し、本発明を完成するに至った。
 本発明によれば、(A)熱可塑性樹脂を含有し、且つ(A)熱可塑性樹脂100質量部に対し、(B)一次酸化防止剤0.01~5質量部、及び(C)二次酸化防止剤0.01~1.4質量部を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、前記(A)熱可塑性樹脂が、縮合系熱可塑性樹脂であり、前記(B)一次酸化防止剤が、下記式(1)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であり、前記(C)成分が、下記式(2)、(3)及び(4)の何れかで表されるリン系酸化防止剤並びに下記式(5)及び(6)の何れかで表されるチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上である、熱溶解積層造形用の熱可塑性樹脂組成物が提供される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
 式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、*は結合手を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
 式(2)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
 式(3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、炭素原子数1~40のアルキル基又は炭素原子数6~40のアリール基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000018
 式(4)中、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表し、R44は炭素原子数1~18のアルキル基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
 式(5)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000020
 式(6)中、R61~R64は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、その形状が連続した糸状であることが好ましい。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、その形状が平均直径1.55~1.95mmの連続した糸状であることが好ましい。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、(A)熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂であることが好ましい。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、(A)熱可塑性樹脂が、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11及びポリアミド12から選択される1種以上であることが好ましい。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、(B)成分が、下記式(7)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であることが好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000021
 式(7)中、*は結合手を表す。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、(B)成分が、下記式(8)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であることが好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000022
 式(8)中、*は結合手を表す。
 本発明によれば、式(3)において、R31及びR32は、それぞれ独立に、炭素原子数1~40のアルキル基を表すことが好ましい。
 また、本発明によれば、上記熱可塑性樹脂組成物を用いて、熱溶解積層造形により造形体を製造する方法が提供される。
 また、本発明によれば、上記方法により得られる造形体が提供される。
 また本発明によれば、熱溶解積層造形用フィラメント材料の製造への樹脂材料の使用であって、
 前記樹脂材料が、
 (A)熱可塑性樹脂、
 (B)熱可塑性樹脂100質量部に対して一次酸化防止剤0.01~5質量部、及び、
 (C)熱可塑性樹脂100質量部に対して二次酸化防止剤0.01~1.4質量部
 を含有し、
 前記(A)熱可塑性樹脂が、縮合系熱可塑性樹脂であり、
 前記(B)一次酸化防止剤が、上記式(1)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であり、
 前記(C)二次酸化防止剤が、上記式(2)、(3)及び(4)の何れかで表されるリン系酸化防止剤並びに下記式(5)及び(6)の何れかで表されるチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上である、使用を提供する。
 本発明によれば、色調安定性及び長期熱安定性に優れる熱溶解積層造形用の熱可塑性樹脂組成物、及び当該熱可塑性樹脂組成物を用いて熱溶解積層造形により造形体を製造する方法を提供することができる。
 以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)熱可塑性樹脂(以下「(A)成分」と記載する場合がある。)、(B)一次酸化防止剤(以下「(B)成分」と記載する場合がある。)及び(C)二次酸化防止剤(以下「(C)成分」と記載する場合がある。)を含有する、熱溶解積層造形用の熱可塑性樹脂組成物である。
 本明細書において、熱溶解積層造形とは、熱溶解積層方式による三次元造形を意味する。熱溶解積層方式とは、三次元造形における造形方式の一つであり、ペレット状、糸状などの形状を有する熱可塑性樹脂を造形装置内部で加熱溶解させたのち、ノズルから吐出し、1層ずつ積層しながら冷却固化させていき、立体物を造形する方式である。
 (A)熱可塑性樹脂は、縮合系熱可塑性樹脂である。縮合系熱可塑性樹脂とは、縮合重合により得られる熱可塑性樹脂を表す。縮合系熱可塑性樹脂は、強度が高くかつ収縮が起こりにくい性質を有しており、熱溶解積層造形に用いる熱可塑性樹脂として適している。
 上記縮合系熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。また、上記縮合系熱可塑性樹脂は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等のエラストマーであってもよい。本発明において、これらの縮合系熱可塑性樹脂は、単独で使用してもよく、2種以上を併せて使用してもよい。また、縮合系熱可塑性樹脂はアロイ化されていてもよい。
 上記ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート等のポリアルキレンテレフタレート;ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリアルキレンナフタレート;ポリヒドロキシブチレート、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリ乳酸、ポリリンゴ酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサン、ポリ(2-オキセタノン)等の分解性脂肪族ポリエステルなどが挙げられる。
 上記ポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド410、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド666、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12等の脂肪族ポリアミド;ポリアミド4T、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10Tなどの半芳香族ポリアミドが挙げられる。
 上記ポリカーボネート樹脂は、カーボネート結合を有する樹脂のことであり、例えば、二価ヒドロキシ芳香族化合物とカーボネート前駆体との重合反応により得られる。
 上記二価ヒドロキシ芳香族化合物としては、レゾルシン、ハイドロキノン等のジヒドロキシベンゼン類;4,4'-ジヒドロキシジフェニル等のビスヒドロキシアリール類;ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,2-ビス(4-ヒドロキシフェノキシ)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)ケトン等のジヒドロキシアリールケトン類;4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシ-2,5―ジヒドロキシジフェニルエーテル等のジヒドロキシアリールエーテル類;4,4'-チオジフェノール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシド、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシアリール硫黄化合物類やフェノールフタレインが挙げられる。これらは一種類又は二種類以上混合して用いてもよく、更に、三つ以上のヒドロキシ基を有する多価ヒドロキシ芳香族化合物と混合して用いてもよい。
 上記カーボネート前駆体の好適な具体例としては、ホスゲン、炭酸ジエステル、ジフェニルカーボネート、二価フェノールのジハロホルメート及びこれらの混合物等が挙げられる。
 これらの縮合系熱可塑性樹脂は、分子量、重合度、密度、軟化点、溶媒への不溶分の割合、立体規則性の程度、触媒残渣の有無、原料となるモノマーの種類や配合比率、重合触媒の種類等に関わらず使用することができる。
 これらの縮合系熱可塑性樹脂の中でも、汎用性、色調安定性、長期熱安定性の点から、ポリアミドが好ましく、中でも、比較的融点が低く、低温度での熱溶解積層造形が容易という点から、脂肪族ポリアミドがより好ましく、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11及びポリアミド12から選ばれる少なくとも一種がさらにより好ましく、ポリアミド11及びポリアミド12から選ばれる少なくとも一種が特に好ましい。なお本発明では、脂肪族ポリアミドを用いる場合、その他の樹脂を用いてもよいが、熱可塑性樹脂中に脂肪族ポリアミドの質量割合が50質量%以上(又は50質量%超)となるように用いることが好ましい。本発明では、例えば熱可塑性樹脂組成物が多価アルコールを含有していてもしていなくても、多価アルコールと半芳香族ポリアミドの合計100質量部に対し、脂肪族ポリアミドを100質量部超含有することが好ましい。
 本発明の用途に適している点から、熱可塑性樹脂組成物中、熱可塑性樹脂の割合は、40質量%以上が好適であり、50質量%以上がより好適であり、60質量%以上が更に好適であり、70質量%以上であってもよい。上限は特に設定されず、(B)成分及び(C)成分を含有するために必要な上限であればよいが、例えば99.9質量%以下が好ましく設定される。
 以下、(B)一次酸化防止剤及び(C)二次酸化防止剤について説明する。一般に、一次酸化防止剤とは、ラジカルを捕捉し、自動酸化の防止作用を有するものである。また一般に、二次酸化防止剤とは、ハイドロパーオキサイドを無害なものに分解する作用を有するものである。本発明において、(C)成分は、式(1)で表される構造を有しない。尚、以下の説明で、基の炭素原子数は、基中の水素原子が置換基で置換されている場合、その置換後の基の炭素原子数を規定する。例えば、上記炭素原子数1~20のアルキル基の水素原子が置換されている場合、炭素原子数1~20とは、水素原子が置換された後の炭素原子数を指し、水素原子が置換される前の炭素原子数を指すのではない。また、以下の説明で所定の基中のメチレン基がメチレン基以外の二価の基に置き換えられていてもよいという場合、当該メチレン基を置き換える二価の基はそれらが同一であるか否かに関わらず、互いに隣り合わないものとする。
 (B)一次酸化防止剤は、下記式(1)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000023
 式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、*は結合手を表す。
 上記式(1)で表される構造としては、色調安定性、長期熱安定性の点から、R11及びR12の少なくとも一方がメチル基であることが好ましく、R11及びR12の少なくとも一方がメチル基であり、他方が水素原子であることが特に好ましい。
 上記式(1)で表される構造を有するフェノール系酸化防止剤の構造としては、例えば下記式(A-1)で表されるものが挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000024
(式中、R11及びR12としては、式(1)と同じであり、
 mは、1~10の整数を表し、
 Xは、m価の結合基を表す。)
 本発明の(B)成分が、一分子中に式(1)で表される基を有する数は、1~10個であることが好ましく、合成の容易さから、1~6の整数であることが好ましく、1~5の整数であることが好ましく、特に1~4の整数であることが好ましい。同様に、上記mは、1~10の整数であるが、合成の容易さの観点からは、1~6の整数であることが好ましく、なかでも、1~5の整数であることが好ましく、特に、1~4の整数であることが好ましい。
 上記式(A-1)で表される化合物は、Xで表されるm価の特定の原子及びm個の特定の基が結合した構造を有する。このm個の特定の基は、互いに同じである場合があり、異なる場合がある。
 上記Xは、m価の結合基を表すものである。
 上記結合基Xとしては、具体的には、直接結合、水素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、酸素原子、リン原子、下記(II-a)で表される基、>C=O、>NR53、-OR53、-SR53、-NR5354又はmと同数の価数を有する炭素原子数1~120の炭化水素基若しくは炭素原子数2~35の複素環含有基を表す。上記R53及びR54は、水素原子、炭素原子数1~35の炭化水素基又は炭素原子数2~35の複素環含有基を表し、前記の各炭化水素基及び複素環含有基中のメチレン基は、-O-、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-O-CO-O-、-O-CO-O-、-S-CO-、-CO-S-、-S-CO-O-、-O-CO-S-、-CO-NR58-、-NR58-CO-、-NR58-CO-O-、-NR58-CO-O-、-NR58-、-S-S-、-SO-、-S-O-、>PR58又はこれらの組み合わせで置き換わっている場合もあり、上記芳香環又は複素環は、他の環と縮合されている場合がある。R58は水素原子、炭素原子数1~35の炭化水素基又は炭素原子数2~35の複素環含有基を表す。
 但し、Xが炭素原子の場合、mは4であり、Xが窒素原子、リン原子又は下記(II-a)で表される結合基の場合、mは3であり、Xが直接結合、酸素原子、硫黄原子、>C=O、-NH-CO-、-CO-NH-又は>NR53の場合、mは2であり、Xが水素原子、-OR53、-SR53又は-NR5354の場合、mは1であり、Xは、ベンゼン環と一緒になって環を形成している場合もある。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000025
(*は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数1~120の炭化水素基は、炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基又は炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基が挙げられる。
 mと同数の価数を有する炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基としては、mが1価のものとして、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、第三アミル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、2-ヘキシル基、3-ヘキシル基、シクロヘキシル基、ビシクロヘキシル基、1-メチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、2-ヘプチル基、3-ヘプチル基、イソヘプチル基、第三ヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、第三オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基及びデシル基等のアルキル基ビニル基、1-メチルエテニル基、2-メチルエテニル基、2-プロペニル基、1-メチル-3-プロペニル基、3-ブテニル基、1-メチル-3-ブテニル基、イソブテニル基、3-ペンテニル基、4-ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、ビシクロヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、ぺンタデセニル基、エイコセニル基及びトリコセニル基等のアルケニル基;並びにこれらの基が後述する置換基により置換された基等が挙げられる。
 また前記の脂肪族炭化水素基のメチレン基が-O-で置き換えられた基としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、第二ブチルオキシ基、第三ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、第三アミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、イソヘプチルオキシ基、第三ヘプチルオキシ基、n-オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、第三オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基及びデシルオキシ基等のアルコキシ基等が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基は、mが2価のものとして、1価の炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基として上記で挙げたものから水素原子を1つ削除したものが挙げられ、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基及びブチルジイル基等のアルキレン基;上記アルキレン基のメチレン鎖が-O-、-CO-O-、-O-CO-で置き換えられたもの;エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等のジオール基の残基及びこれらの基が後述する置換基により置換された基等が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基は、mが3価のものとして、1価の炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基として上記で挙げたものから水素原子を2つ削除したものが挙げられ、例えば、プロピリジン基及び1,1,3-ブチリジンプロピリジン基等のアルキリジン基;並びにこれらの基が後述する置換基により置換された基が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基は、mが4価のものとして、1価の炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基として上記で挙げたものから水素原子を3つ削除した基;並びにこれらの基が後述する置換基により置換された基が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基は、mが1価のものとして、ベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、スチリル基及びシンナミル基等のアリールアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基及びナフチル基等のアリール基;フェノキシ基、メチルフェノキシ基及びナフチルオキシ基等のアリールオキシ基:並びに、これらの基が後述する置換基により置換された基等が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基は、mが2価のものとして、1価の炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基として上記で挙げたものから水素原子を1つ削除したものが挙げられ、例えばフェニレン基、ナフチレン基、メチルフェニレン基等のアリーレン基;カテコール基、ビスフェノール基等の二官能フェノール基の残基;並びにこれらの基が後述する置換基により置換された基が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基は、mが3価のものとして、1価の炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基として上記で挙げたものから水素原子を2つ削除したものが挙げられ、例えばフェニル-1,3,5-トリメチレン基及びこの基が後述する置換基により置換された基が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基は、mが4価のものとして、1価の炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基として上記で挙げたものから水素原子を3つ削除した基;並びにこれらの基が後述する置換基により置換された基が挙げられる。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数2~35の複素環含有基は、mが1価のものとして、ピリジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、ピペリジル基、ピラニル基、ピラゾリル基、トリアジル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、トリアゾリル基、フリル基、フラニル基、ベンゾフラニル基、チエニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、チアジアゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、インドリル基、2-ピロリジノン-1-イル基、2-ピペリドン-1-イル基、2,4-ジオキシイミダゾリジン-3-イル基、2,4-ジオキシオキサゾリジン-3-イル基及びベンゾトリアゾイル基、2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン基等の複素環基、及びこれら複素環基が炭化水素基と結合した基、並びにこれらの基が後述する置換基により置換された基等が挙げられる。複素環基が炭化水素基と結合した基における炭化水素基としては、上記の炭素原子数1~120の炭化水素基のうち、所定の炭素原子数を満たすものが挙げられる。複素環基が炭化水素基と結合した基における結合手は複素環基及び炭化水素基のいずれに存在していてもよい。
 上記結合基Xで表される、mと同数の価数を有する炭素原子数2~35の複素環含有基は、mが2価のものとして、1価の炭素原子数2~35の複素環含有基として上記で挙げたものから水素原子を1つ削除したものが挙げられ、例えばピリジン環、ピリミジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、トリアジン環、フラン環、チオフェン環及びインドール環、2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン環等を有する2価の基、並びにこれらの基が後述する置換基により置換された基が挙げられる。
 R53、R54及びR58に用いられる炭素原子数1~35の炭化水素基のうち、脂肪族炭化水素基としては、上記Xに用いられる炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基として挙げた基又はそれら脂肪族炭化水素基が後述する置換基により置換された基のうち、炭素原子数が1~35のものが挙げられ、炭素原子数1~20のものが好ましい。R53、R54及びR58に用いられる炭素原子数6~35の炭化水素基のうち、芳香環含有炭化水素基としては、上記Xに用いられる炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基として挙げた基又はそれら芳香環含有炭化水素基が後述する置換基により置換された基が挙げられ、炭素原子数6~20のものが好ましい。
 R53、R54及びR58で表される炭素原子数2~35の複素環含有基としては、上記Xで表される炭素原子数2~35の複素環含有基として上記で挙げた基又はこれらの基が後述する置換基により置換された基が挙げられ、炭素原子数2~30のものが好ましい。
 上記で述べたmと同数の価数を有する脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基等の各官能基は、置換基を有している場合があり、(B)成分である、式(1)で表される基を有する化合物は、特に断りがない限り、置換基を有していないもの及び置換基を有しているものを含む。
 置換基としては、例えば、ビニル基、アリル基、アクリル基及びメタクリル基等のエチレン性不飽和基;フッ素、塩素、臭素及びヨウ素等のハロゲン原子;アセチル基、2-クロロアセチル基、プロピオニル基、オクタノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、フェニルカルボニル(ベンゾイル)基、フタロイル基、4-トリフルオロメチルベンゾイル基、ピバロイル基、サリチロイル基、オキザロイル基、ステアロイル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、n-オクタデシルオキシカルボニル基及びカルバモイル基等のアシル基;アセチルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2-エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、クロロフェニルアミノ基、トルイジノ基、アニシジノ基、N-メチル-アニリノ基、ジフェニルアミノ基,ナフチルアミノ基、2-ピリジルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ホルミルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、カルバモイルアミノ基、N,N-ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N-ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t-ブトキシカルボニルアミノ基、n-オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N-メチル-メトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、N,N-ジメチルアミノスルホニルアミノ基、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基及びフェニルスルホニルアミノ基等の置換アミノ基;スルホンアミド基、スルホニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、イミド基、カルバモイル基、スルホンアミド基、ホスホン酸基、リン酸基又はカルボキシル基、スルホ基、ホスホン酸基、リン酸基の塩等を挙げることができる。
 上記Xは、mが1~4であるとき、下記式(1A)で表される基を好適に用いることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000026
(上記式(1A)中、mは1~4の数を表し、Yは、直接結合、水素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素原子、酸素原子、リン原子、上記(II-a)で表される基、>C=O、>NR53、-OR53、-SR53、-NR5354又は炭素原子数1~35の炭化水素基若しくは炭素原子数2~35の複素環含有基を表し、該炭素原子数1~35の炭化水素基、及び炭素原子数2~35の複素環含有基中のメチレン基は、-O-、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-O-CO-O-、-O-CO-O-、-S-CO-、-CO-S-、-S-CO-O-、-O-CO-S-、-CO-NR58-、-NR58-CO-、-NR58-CO-O-、-NR58-CO-O-、-NR58-、-S-S-、-SO-、-S-O-、>PR58又はこれらの組み合わせの結合基で置き換わっている場合があり、
 Zは、直接結合、-O-、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-O-CO-O-、-O-CO-O-、-S-CO-、-CO-S-、-S-CO-O-、-O-CO-S-、-CO-NR58-、-NR58-CO-、-NR58-CO-O-、-NR58-CO-O-、-NR58-、-S-S-、-SO-、-S-O-、>PR58、炭素原子数1~20の炭化水素基又はこれらの組み合わせの結合基を表し、
 R53、R54、R58は、水素原子、炭素原子数1~35の炭化水素基、又は炭素原子数2~35の複素環含有基を表し、
 Zが複数存在する場合、互いに同一であってもよく、異なっていてもよく、R53、R54、R58がそれぞれ複数存在する場合、互いに同一であってもよく、異なっていてもよく、
 Yが炭素原子の場合、mは4であり、Yが窒素原子、リン原子又は上記(II-a)で表される結合基の場合、mは3であり、Yが直接結合、酸素原子、硫黄原子、>C=O、-NH-CO-、-CO-NH-又は>NR53の場合、mは2であり、Yが水素原子、-OR53、-SR53又は-NR5354の場合、mは1であり、
 *は、*部分で、隣接する基と結合することを意味する。)
 上記式(1A)で表される基におけるYで表される炭素原子数1~35の炭化水素基のうち脂肪族炭化水素基としては、mと同数の価数を有する炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基として上記で挙げたものと同様のものであって所定の炭素原子数を満たすものが挙げられ、炭素原子数1~20が好ましい。これらの基中のメチレン基は、-O-、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-O-CO-O-、-O-CO-O-、-S-CO-、-CO-S-、-S-CO-O-、-O-CO-S-、-CO-NR58-、-NR58-CO-、-NR58-CO-O-、-NR58-CO-O-、-NR58-、-S-S-、-SO-、-S-O-、>PR58又はこれらの組み合わせの結合基で置換されている場合がある。
 上記式(1A)で表される基におけるYで表される二価の炭化水素基のうち、炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基としては、mと同数の価数を有する炭素原子数6~35の芳香族環含有炭化水素基として上記で挙げたものと同様のものが挙げられ、炭素原子数6~20が好ましい。これらの基のメチレン基は、-O-、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-O-CO-O-、-O-CO-O-、-S-CO-、-CO-S-、-S-CO-O-、-O-CO-S-、-CO-NR58-、-NR58-CO-、-NR58-CO-O-、-NR58-CO-O-、-NR58-、-S-S-、-SO-、-S-O-、>PR58又はこれらの組み合わせの結合基で置換されている場合がある。
 上記式(1A)で表される基におけるYで表される二価の炭素原子数2~35の複素環含有基としては、mと同数の価数を有する炭素原子数2~35の複素環含有基として上記で挙げたものと同様のものが挙げられ、炭素原子数6~20が好ましい。これらの基のメチレン基は-O-、-CO-、-O-CO-、-CO-O-、-O-CO-O-、-O-CO-O-、-S-CO-、-CO-S-、-S-CO-O-、-O-CO-S-、-CO-NR58-、-NR58-CO-、-NR58-CO-O-、-NR58-CO-O-、-NR58-、-S-S-、-SO-、-S-O-、>PR58又はこれらの組み合わせの結合基で置換されている場合がある。
 上記式(1A)で表される基におけるZで表される炭素原子数1~20の炭化水素基としては、炭素原子数1~20、好ましくは炭素原子数1~8のアルキレン基等が挙げられる。
 上記脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基等の各官能基は、置換基を有している場合があるものであり、特に断りがない限り、置換基を有していない無置換である又は置換基を有しているものである。
 このような脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基等の置換基としては、mと同数の価数を有する脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基等の水素原子を置換する置換基として上記で挙げたものと同じものが挙げられる。 
 上記結合基Xは、炭素原子数1~20の脂肪族炭化水素基であるか、下記式(1-4)で表される置換基であることが製造のし易さの点から好ましい。例えばmが2である場合、Xは炭素原子数1~20の脂肪族炭化水素基であるか、或いは、下記式(1-4)で表される置換基であることが好ましい。上記結合基Xは、mが3である場合、炭素原子数1~20の脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000027
(上記式(1-4)中、Y及びYは、それぞれ独立に、炭素原子数1~4のアルキレン基を表し、Y及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又は-NR113-を表し、R113は、水素原子又は炭素原子数1~20の脂肪族炭化水素基を表し、Yは、-CR114115-、-NR116-、二価の炭素原子数1~35の脂肪族炭化水素基、二価炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基、二価炭素原子数6~35の複素環含有基又は、下記式(1-7)で表される置換基を表し、前記脂肪族炭化水素基、前記芳香環含有炭化水素基及び前記複素環含有基中のメチレン基は、-COO-、-O-、-OCO-、-NHCO-、-NH-又は-CONH-で置き換わっている場合があり、R114及びR115は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数6~20のアリール基又は炭素原子数7~20のアリールアルキル基を表し、R116は、水素原子、炭素原子数1~35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基又は炭素原子数2~35の複素環含有基を表す。*は結合手を示す。但し、Y又はYが-NR113-である場合、Yは-NR116-ではない。)
 Xが(1-4)で表される置換基である場合、とりわけ、Y及びYは、それぞれ独立に、酸素原子であることが耐ブルーム性、製造の容易さ、原料の入手の容易さの点から好ましい。
 またXが(1-4)で表される置換基である場合、Yは、二価の炭素原子数1~35、特に好ましくは3~20の脂肪族炭化水素基、当該脂肪族炭化水素基中のメチレン基の1つ又は2つ以上が-O-で置換された基、又は下記式(1-7)で表される置換基であることが耐ブルーム性、製造の容易さ、原料の入手の容易さの点から好ましく、この観点から、二価の炭素原子数3~20の脂肪族炭化水素基中のメチレン基の1つ又は2つ以上が-O-で置換された基、又は下記式(1-7)で表される置換基であることが更に好ましく、とりわけ、エチレン基又はプロピレン基と酸素原子とが交互に結合した炭素原子数4~8、特に好適には炭素原子数4~6の基であるか、又は下記式(1-7)で表される置換基であることが好ましく、下記式(1-7)で表される置換基であることが最も好ましい。なお、ここでいう炭素原子数1~35(特に好ましくは3~20)の脂肪族炭化水素基のメチレン基が-O-で置換された基は、鎖状であっても環状であってもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000028
(上記式(1-7)中、Y及びY10は、それぞれ独立に、炭素原子数1~8のアルキレン基を表す。*は結合手を示す。)
 上記式(1-4)、(1-7)中の置換基として用いられるY、Y、Y及びY10に用いられるアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基等が挙げられる。Y及びY10で表されるアルキレン基はそれぞれ独立に、炭素原子数1~4であることが好ましい。
 上記R113に用いられる炭素原子数1~20の脂肪族炭化水素基としては、上記結合基Xにおいて用いられる炭素原子数1~120の脂肪族炭化水素基としてmが1価のものとして例示した内容のうち、所定の炭素原子数を満たすものが挙げられる。
 上記Yで表される二価の炭素原子数1~35の脂肪族炭化水素基及び炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基としては、上述したXとして例示した内容における所定の炭素原子数を満たすものを用いることができる。
 上記R114、R115に用いられる炭素原子数1~8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、t-アミル基、ヘキシル基、2-ヘキシル基、3-ヘキシル基、シクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、2-ヘプチル基、3-ヘプチル基、イソヘプチル基、t-ヘプチル基、1-オクチル基、イソオクチル基及びt-オクチル基等が挙げられる。
 R114及びR115に用いられる炭素原子数6~20のアリール基としては、後述する式(3)中のR31及びR32で表されるアリール基として挙げる基のうち、所定の炭素原子数を満たす基が挙げられる。R114及びR115に用いられ炭素原子数7~20のアリールアルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、2-フェニルプロパン-2-イル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、スチリル、シンナミル等が挙げられる。
 上記R116に用いられる炭素原子数1~35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6~35の芳香環含有炭化水素基及び炭素原子数2~35の複素環含有基としては、上述したR53及びR54として例示した内容と同様とすることができる。
 上記脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基等の各官能基は、置換基を有している場合があるものであり、特に断りがない限り、置換基を有していない無置換である又は置換基を有しているものである。
 このような脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基等の置換基としては、Xで表されるmと同数の価数を有する脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基を置換する置換基として上記で挙げたものとすることができる。
 また、上述した通り、mが2又は3であって、結合基Xが炭素原子数1~20の脂肪族炭化水素基である場合、Xは炭素原子数1~10の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数1~6の脂肪族炭化水素基が特に好ましい。更に、化合物の製造が容易だからである。
 (B)一次酸化防止剤は、色調安定性、長期熱安定性の点から、下記式(7)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であることが好ましく、その場合、式(1)で表される基が式(7)で表される基であることがより好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000029
 式(7)中、*は結合手を表す。
 (B)一次酸化防止剤は、色調安定性、長期熱安定性の点から、下記式(8)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であることもまた好ましく、その場合、式(1)で表される基が式(8)で表される基であることがより好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000030
 式(8)中、*は結合手を表す。
 (B)一次酸化防止剤の具体例としては、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、4,4’-ブチリデンビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)、3,9-ビス〔2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。中でも、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、4,4’-ブチリデンビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)、3,9-ビス〔2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート〕が好ましく、3,9-ビス〔2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンがより好ましい。
 (B)一次酸化防止剤は、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
 (B)一次酸化防止剤の含有量は、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して0.01~5質量部であり、好ましくは0.03~3質量部であり、より好ましくは0.05~2質量部であり、さらにより好ましくは0.05~1.5質量部である。含有量の下限が0.01質量部以上であることにより、色調安定性及び長期熱安定性の向上効果を十分に得ることができる。含有量の上限が5質量部以下であることにより、成形不良、造形品の外観不良、ブルームを抑制することができる。
 (C)二次酸化防止剤は、下記式(2)、(3)及び(4)の何れかで表されるリン系酸化防止剤及び下記式(5)及び(6)の何れかで表されるチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000031
 式(2)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素原子数1~8のアルキル基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000032
 式(3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、炭素原子数1~40のアルキル基又は炭素原子数6~40のアリール基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000033
 式(4)中、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表し、R44は炭素原子数1~18のアルキル基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000034
 式(5)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000035
 式(6)中、R61~R64は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
 式(2)中のR21及びR22で表される炭素原子数1~8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert-ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、tert-ヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、tert-オクチル基、2-エチルヘキシル基、等が挙げられる。R21及びR22としては、色調安定性、長期熱安定性、耐加水分解性の点から、炭素原子数1~4のアルキル基が好ましく、tert-ブチル基がより好ましい。
 式(3)中のR31及びR32で表される炭素原子数1~40のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert-ペンチル基、シクロペンチル基、4-エチル-2-メチルへプチル基、ヘキシル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、4-メチルシクロヘキシル基、2,4-ジメチルヘキシル基、シクロヘキシル基、1,2,4-トリメチルシクロヘキシル基、ヘプチル基、2-ヘプチル基、3-ヘプチル基、イソヘプチル基、tert-ヘプチル基、1-オクチル基、イソオクチル基、tert-オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イコシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。
 式(3)中のR31及びR32で表される炭素原子6~40のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、4-ビニルフェニル基、3-イソプロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、4-ブチルフェニル基、4-イソブチルフェニル基、4-tert-ブチルフェニル基、4-ヘキシルフェニル基、4-シクロヘキシルフェニル基、4-オクチルフェニル基、4-(2-エチルヘキシル基)フェニル基、4-ステアリルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル基、2,5-ジ-tert-ブチルフェニル基、2,6-ジ-tert-ブチルフェニル基、2,4-ジ-tert-ペンチルフェニル基、2,5-ジ-tert-アミルフェニル基、2,5-ジ-tert-オクチルフェニル基、2,4-ジクミルフェニル基、4-シクロヘキシルフェニル基、(1,1’-ビフェニル)-4-イル基、2,4,5-トリメチルフェニル基、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル基、フェロセニル基等が挙げられる。R31及びR32で表されるアリール基としては、炭素原子数6~30のアリール基が好ましく、炭素原子数10~24のアリール基がより好ましく、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル基、2,4-ジクミルフェニル基又は2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル基がさらにより好ましい。
 R31及びR32で表される基としては、熱可塑性樹脂との相溶性ならびに熱溶解積層造形中の耐揮散性、さらには熱溶解積層造形物からの耐フォギング性の点から、アルキル基が好ましく、炭素原子数1~30のアルキル基が好ましく、炭素原子数8~22のアルキル基がより好ましく、オクタデシル基がさらにより好ましい。
 式(4)中のR41、R42及びR43で表される炭素原子1~4のアルキル基としては、上述した式(2)中のR21及びR22で表される炭素原子数1~8のアルキル基の例のうち炭素原子数1~4のものが挙げられる。R41及びR42としては、色調安定性、長期熱安定性、耐加水分解性の点から炭素原子数3又は4のアルキル基が好ましく、tert-ブチル基がより好ましい。R43としては、製造の容易さと化合物の熱安定性の点から水素原子、メチル基又はエチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
 式(4)中のR44で表される炭素原子1~18のアルキル基としては、上述した式(3)中のR31及びR32で表される炭素原子数1~40のアルキル基の例のうち炭素原子数1~18のものが挙げられる。R44としては、熱可塑性樹脂との相溶性、色調安定性、長期熱安定性、耐加水分解性の点から炭素原子数4~12のアルキル基が好ましく、炭素原子数6~10のアルキル基がさらにより好ましい。
 式(5)中のR51及びR52並びに式(6)中のR61~R64で表される炭素原子数8~22のアルキル基としては、上述した式(3)中のR31及びR32で表される炭素原子数1~40のアルキル基の例のうち炭素原子数8~22のものが挙げられる。R51及びR52としては、熱可塑性樹脂との相溶性ならびに熱溶解積層造形中の耐揮散性、さらには熱溶解積層造形物からの耐フォギング性の点から炭素原子数12~18のアルキル基が好ましい。R61~R64としては、炭素原子数10~15のアルキル基が好ましく、炭素原子数12~13のアルキル基がより好ましい。
 (C)二次酸化防止剤は、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
 (C)二次酸化防止剤の含有量は、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して0.01~1.4質量部であり、好ましくは0.03~1.2質量部であり、より好ましくは0.05~1質量部である。含有量の下限が0.01質量部以上であることにより、色調安定性及び長期熱安定性の向上効果を十分に得ることができる。含有量の上限が1.4質量部以下であることにより、成形不良、造形品の外観不良、ブルーム等を抑制することができる。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物における(B)一次酸化防止剤と(C)二次酸化防止剤との含有比率は、質量比で、(B)/(C)=99/1~25/75であることが好ましく、(B)/(C)=90/10~30/70であることがより好ましい。これにより、本発明の効果を十分に得ることができる。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物の形状は連続した糸状であることが好ましい。糸状であることにより、一般に販売されている熱溶解積層造形方による3次元造形装置のフィラメント材料として好適に用いることができる。なお、本明細書中、フィラメント材料を「フィラメント」と記載することがある。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物の形状が連続した糸状である場合、その平均直径は1.55~1.95mmであることが好ましく、1.65~1.85mmであることがより好ましく、1.70~1.80mmであることがさらにより好ましい。平均直径が上記の範囲にあることにより、一般に販売されている熱溶解積層造形方式による3次元造形装置のフィラメント材料として好適に用いることができる。
 平均直径の測定方法としては、例えば、デジタルノギスによる物理的な測定方法や、赤外線レーザーの反射による測定方法などが挙げられる。
 例えばデジタルノギスで平均直径を測定する場合、20箇所以上の直径を測定し、その平均値を求める。測定箇所は互いに糸状の樹脂組成物の長手方向において互いに100mm以上離間した箇所であることが好ましい。また、糸状である場合の断面形状としては、円、楕円などが挙げられ、断面形状が円形でない場合、直径とは、断面を横断する最大線分の長さを意味する。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合した樹脂材料を公知の方法で糸状に成形することで得ることができる。樹脂材料には、必要に応じて、上述の任意の添加剤を混合してもよい。任意の添加剤は、(A)熱可塑性樹脂に予め混合されていてもよく、(A)~(C)の各成分を混合する際に混合してもよく、(A)~(C)成分の混合物中に混合してもよい。上述した本発明の熱可塑性樹脂組成物における、(A)成分、(B)成分及び(C)成分ぞれぞれの好ましいものやそれらの量の説明、並びに、下記のその他の任意成分やその好ましい量等の説明は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を混合した樹脂材料に全て該当させることができる。
 上記樹脂材料の混合方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、タンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型混合機、W型混合機、スーパーミキサー、ナウターミキサー等の混合機で混合する方法、押出し機等で溶融混練する方法、溶媒と共に混合し溶液流延する方法等が挙げられる。
 糸状の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、本発明の熱可塑性樹脂組成物を押出機により押出成形し、水冷又は空冷した後に、巻取り機で巻き取る方法が挙げられる。また、本発明のフィラメント状樹脂組成物は、延伸されていても、延伸されていなくてもよい。
 糸状の熱可塑性樹脂組成物の平均直径の調整方法としては、押出機への樹脂材料のフィード速度、押出機のスクリュー回転数、押出機ダイス孔の口径、巻取り機の巻取り速度などを適切に選択することが挙げられる。
 本発明の樹脂組成物は、必要に応じてさらに、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、(B)成分以外のフェノール系酸化防止剤、(C)成分以外のリン系酸化防止剤、(C)成分以外のチオエーテル系酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等の樹脂添加剤を含有してもよい。
 前記(B)成分以外のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6-ジ-第三ブチル-p-クレゾール、2,6-ジフェニル-4-オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-第三ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-第三ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-第三ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(4-第二ブチル-6-第三ブチルフェノール)、1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、2-第三ブチル-4-メチル-6-(2-アクリロイルオキシ-3-第三ブチル-5-メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス〔3-(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、チオジエチレングリコールビス〔(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3-ビス(4-ヒドロキシ-3-第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2-第三ブチル-4-メチル-6-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5-トリス〔(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、等が挙げられる。これらの(B)成分以外のフェノール系酸化防止剤を用いる場合、その使用量は、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して0.001~10質量部であることが好ましく、0.05~5質量部であることがより好ましい。
 前記(C)成分以外のリン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス〔2-第三ブチル-4-(3-第三ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニルチオ)-5-メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、テトラキス(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラキス(トリデシル)-4,4’-n-ブチリデンビス(2-第三ブチル-5-メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサキス(トリデシル)-1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2-〔(2,4,8,10-テトラキス-第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン-6-イル)オキシ〕エチル)アミン、2-エチル-2-ブチルプロピレングリコールと2,4,6-トリ-第三ブチルフェノールのホスファイト等が挙げられる。これらの(C)成分以外のリン系酸化防止剤を用いる場合、その使用量は、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して、0.001~10質量部であることが好ましく、0.05~5質量部であることがより好ましい。また、(C)成分以外のリン系酸化防止剤は(C)成分100質量部に対し、100質量部以下であることが好ましい。
 前記(C)成分以外のチオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、(C)成分以外のジアルキルチオジプロピオネート類、及び(C)成分以外のペンタエリスリトールテトラキス(β-アルキルメルカプトプロピオネート類が挙げられる。これら(C)成分以外のチオエーテル系酸化防止剤を用いる場合、その使用量は、(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して0.001~10質量部であることが好ましく、0.05~5質量部であることがより好ましい。また、(C)成分以外のチオエーテル系酸化防止剤は(C)成分100質量部に対し、100質量部以下であることが好ましい。
 前記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、5,5’-メチレンビス(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)等の2-ヒドロキシベンゾフェノン類;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾ-ル、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾ-ル、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ-ル、2,2’-メチレンビス(4-tert-オクチル-6-(ベンゾトリアゾリル)フェノール)、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2,4-ジ-tert-アミルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2-エチル-2’-エトキシオキザニリド、2-エトキシ-4’-ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル-α-シアノ-β、β-ジフェニルアクリレート、メチル-2-シアノ-3-メチル-3-(p-メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2-(2-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-s-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-s-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-5-メチルフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-s-トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。これらの紫外線吸収剤を用いる場合、その使用量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して0.001~30質量部であることが好ましく、0.01~10質量部であることがより好ましい。
 前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルステアレート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)・ビス(トリデシル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)・ビス(トリデシル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2-ブチル-2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノ-ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4-ジクロロ-6-モルホリノ-s-トリアジン重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4-ジクロロ-6-tert-オクチルアミノ-s-トリアジン重縮合物、1,5,8,12-テトラキス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕-1,5,8,12-テトラアザドデカン、1,5,8,12-テトラキス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕-1,5,8-12-テトラアザドデカン、1,6,11-トリス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕アミノウンデカン、1,6,11-トリス〔2,4-ビス(N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル〕アミノウンデカン、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-オクチルオキシ-4-ピペリジル)デカンジオアート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-ウンデシルオキシピペリジン-4-イル)カーボネート、BASF社製TINUVINNOR 371等が挙げられる。これらのヒンダードアミン系光安定剤を用いる場合、その使用量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、0.001~30質量部であることが好ましく、0.01~10質量部であることがより好ましい。
 本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、任意成分として、充填剤を含有してもよい。
 前記充填剤としては、例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ガラス粉末、ガラス繊維、クレー、ドロマイト、シリカ、アルミナ、チタン酸カリウムウィスカー、ワラステナイト、繊維状マグネシウムオキシサルフェート及びハイドロタルサイト等を挙げることができ、粒子径(繊維状においては繊維径や繊維長及びアスペクト比)を適宜選択して用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。また、充填剤は、必要に応じて表面処理したものを用いることができる。これらの充填剤を配合する場合の配合量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、1~100質量部であることが好ましく、3~80質量部であることがより好ましく、5~50質量部であることがさらにより好ましい。
 本発明の樹脂組成物には、必要に応じて更に、通常合成樹脂に使用される添加剤、例えば、架橋剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、可塑剤、滑剤、強化材、難燃剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、発泡剤、金属不活性剤、離型剤、顔料、シリコーンオイル、シランカップリング剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で、配合することができる。
 本発明の熱可塑性樹脂組成物をフィラメント材料として用い、熱溶解積層造形により、本発明の造形体を製造することができる。本発明は熱可塑性樹脂組成物をフィラメント材料として用いた熱溶解積層造形により造形体を製造する工程を有する造形体の製造方法を提供するものである。熱溶解積層造形に用いる造形装置としては、熱溶解積層造形方式の3次元造形装置(3Dプリンター)が挙げられ、市販のものを用いることができる。
 本発明の造形体は、色調安定性及び長期熱安定性に優れることから、各種用途に好適に用いることができる。
 本発明の造形体は、電気・電子・通信、農林水産、鉱業、建設、食品、繊維、衣類、医療、石炭、石油、ゴム、皮革、自動車、鉄道、航空、精密機器、木材、建材、土木、家具、印刷、楽器等の幅広い産業分野に使用することができる。より具体的には、プリンター、パソコン、ワープロ、キーボード、PDA(小型情報端末機)、電話機、複写機、ファクシミリ、ECR(電子式金銭登録機)、電卓、電子手帳、カード、ホルダー、文具等の事務用OA機器、洗濯機、冷蔵庫、掃除機、電子レンジ、照明器具、ゲーム機、アイロン、コタツ等の家電機器、TV、VTR、ビデオカメラ、ラジカセ、テープレコーダー、ミニディスク、CDプレーヤー、スピーカー、液晶ディスプレー等のAV機器、コネクター、リレー、コンデンサー、スイッチ、プリント基板、コイルボビン、半導体封止材料、LED封止材料、電線、ケーブル、トランス、偏向ヨーク、分電盤、時計等の電気・電子部品及び通信機器等の用途に用いられる。
 更に、本発明の造形体は、座席(詰物、表地等)、ベルト、天井張り、コンパーチブルトップ、アームレスト、ドアトリム、リアパッケージトレイ、カーペット、マット、サンバイザー、ホイルカバー、マットレスカバー、エアバック、絶縁材、吊り手、吊り手帯、電線被覆材、電気絶縁材、塗料、コーティング材、上張り材、床材、隔壁、カーペット、壁紙、壁装材、外装材、内装材、屋根材、デッキ材、壁材、柱材、敷板、塀の材料、骨組及び繰形、窓及びドア形材、こけら板、羽目、テラス、バルコニー、防音板、断熱板、窓材等の、自動車、車両、鉄道車両、船舶、航空機、建物、住宅及び建築用材料や、土木材料、衣料、カーテン、シーツ、合板、合繊板、絨毯、玄関マット、シート、バケツ、ホース、容器、眼鏡、鞄、ケース、ゴーグル、スキー板、ラケット、テント、楽器等の生活用品、スポーツ用品、等の各種用途に使用される。
 以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
[実施例1~12、比較例1~8]
<熱可塑性樹脂組成物の製造方法>
 表1に記載の熱可塑性樹脂組成物をドライブレンドしたのち、単軸押出機(装置名:D3038、東洋精機製作所製)を用いて押出温度:210℃、スクリュー回転速度:25rpmの条件で溶融混錬し、糸状の熱可塑性樹脂組成物(以下、フィラメントとも称する)を製造した。押出機から吐出したストランドを水で冷却しながら、測長機(装置名:Filameasure、Filabot社製)を取り付けたストランド巻取り機(装置名:カセ巻取り機、日本プラコン株式会社製)で、平均直径が1.65~1.85mmになるよう巻取り、熱溶解積層造形用のフィラメントを得た。糸状の可塑性樹脂組成物の平均直径はデジタルノギスを用い、上述した方法にて測定した。フィラメントはフィラメントリールに巻きつけたのち、80℃で減圧乾燥させた。なお、表1及び表2に示した配合量は質量部である。
<評価用試験片の作成方法>
 上記で得られたフィラメントを巻き付けたリールを3Dプリンター(Afinia 3D製 H+1)に取り付け、以下に示す条件で熱溶解積層造形を行い、ISO 527準拠の多目的試験片(厚み4mm)を得た。
ノズル温度:285℃
ステージ温度:95℃
積層ピッチ:0.2mm
充填率:99%以上(ソリッド)
ラスター配向:0°/90°
積層方向:X-Y (Flat)
<熱劣化促進処理>
 上記で得られた試験片を、120℃の送風ギアオーブンに2,000時間静置した後に、ギアオーブンから取り出した。この操作を熱劣化促進処理と称する。
<色調安定性の評価方法>
 上記で得られた試験片を用いて、試験片の着色性を測定した。試験片の着色性は分光測色計(エックスライト社製XRite)を用いてL色空間を測定したのちにΔE76に変換した。さらに、上記で得られた試験片に対して熱劣化促進処理を行い、熱劣化促進処理後の試験片の着色性を上記と同様に測定した。
 熱劣化促進処理を行わなかった試験片と行った試験片の測定値との差(ΔE)を色調安定性の評価値として、表1及び表2に示した。ΔEが小さいほど、色調安定性に優れることを意味する。
<長期熱安定性の評価方法>
 上記で得られた試験片を用いて、試験片の引張伸び率を測定した。試験片の引張伸び率はISO 527に準じて23℃で測定した。さらに、上記で得られた試験片に対して熱劣化促進処理を行い、熱劣化促進処理後の試験片の引張伸び率を上記と同様に測定した。 熱劣化促進処理を行わなかった試験片の引張伸び率に対する熱劣化促進処理を行った試験片の引張伸び率の比(引張伸び率の保持率)を、長期熱安定性の評価値として、表1及び表2に示した。引張伸び率の保持率が100(%)に近いほど、長期熱安定性に優れることを意味する。
<ブルーム性評価>
 上記で得られた試験片に対して熱劣化促進処理を行った後、試験片表面のブルームの有無を目視で確認した。ブルームの有無について、表1及び表2に示した。
 表1及び表2中の各成分の詳細は次の通りである。
(A)成分 PA12:ポリアミド12、商品名UBESTA3024U、宇部興産株式会社製
(B)成分 B-1:1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン(式(8)で表される構造を有するフェノール系酸化防止剤)(B)成分 B-2:4,4’-ブチリデンビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)(式(8)で表される構造を有するフェノール系酸化防止剤)
(B)成分 B-3:3,9-ビス〔2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン(式(7)で表される構造を有するフェノール系酸化防止剤)
(B)成分 B-4:トリエチレングリコールビス〔(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート〕(式(7)で表される構造を有するフェノール系酸化防止剤)
(B)の比較成分 BX-1:1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート
(B)の比較成分 BX-2:ステアリル(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(B)の比較成分 BX-3:ペンタエリスリトールテトラキス〔3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
(B)の比較成分 BX-4:1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン
(B)の比較成分 BX-5:N,N’-ビス{3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル}ヒドラジン
(C)成分 C-1:トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(式(2)で表されるリン系酸化防止剤)
(C)成分 C-2:2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-2-エチルヘキシルホスファイト(式(4)で表されるリン系酸化防止剤)
(C)成分 C-3:ビス(オクタデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト(式(3)で表されるリン系酸化防止剤)
(C)成分 C-4:テトラキス[メチレン-3-(ドデシルチオ)プロピオネート]メタン(式(6)で表されるチオエーテル系酸化防止剤)
(C)成分 C-5:ジ(ラウリル)-3,3’-チオジプロピオネート(式(5)で表されるチオエーテル系酸化防止剤)
(C)の比較成分 CX-1:テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000036
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000037
 表1及び表2に示すように、本発明の組成(実施例1~12)では、熱劣化促進処理の前後において、色調の変化(ΔE)が小さく、引張伸び率の保持率が高いことが確認された。
 一方、本発明の(B)一次酸化防止剤又は(C)二次酸化防止剤を使用しない組成(比較例1~7)は、実施例1~12と比較して、熱劣化促進処理の前後の色調の変化(ΔE)が劣り、多くが引張伸び率の保持率も劣っていた。また、(C)二次酸化防止剤を1.5質量部配合した組成(比較例8)では、色調の変化は小さいものの、造形品の表面にブルームが確認された。

Claims (11)

  1.  (A)熱可塑性樹脂、
     (B)熱可塑性樹脂100質量部に対して一次酸化防止剤0.01~5質量部、及び、
     (C)熱可塑性樹脂100質量部に対して二次酸化防止剤0.01~1.4質量部
     を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、
     前記(A)熱可塑性樹脂が、縮合系熱可塑性樹脂であり、
     前記(B)一次酸化防止剤が、下記式(1)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であり、
     前記(C)二次酸化防止剤が、下記式(2)、(3)及び(4)の何れかで表されるリン系酸化防止剤並びに下記式(5)及び(6)の何れかで表されるチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上である、
    熱溶解積層造形用の熱可塑性樹脂組成物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
     式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、*は結合手を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
     式(2)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素原子数1~8のアルキル基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
     式(3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、炭素原子数1~40のアルキル基又は炭素原子数6~40のアリール基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
     式(4)中、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表し、R44は炭素原子数1~18のアルキル基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
     式(5)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
     式(6)中、R61、R62、R63及びR64は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
  2.  請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物であって、
     その形状が連続した糸状である、熱可塑性樹脂組成物。
  3.  請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物であって、
     その形状が平均直径1.55~1.95mmの連続した糸状である、熱可塑性樹脂組成物。
  4.  請求項1~3のうちいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物であって、
     (A)熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である、熱可塑性樹脂組成物。
  5.  請求項1~3のうちいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物であって、
     (A)熱可塑性樹脂が、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11及びポリアミド12から選択される1種以上である、熱可塑性樹脂組成物。
  6.  請求項1~5のうちいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物であって、
     (B)成分が、下記式(7)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤である、熱可塑性樹脂組成物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
     式(7)中、*は結合手を表す。
  7.  請求項1~5のうちいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物であって、
     (B)一次酸化防止剤が、式(8)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤である、熱可塑性樹脂組成物。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
     式(8)中、*は結合手を表す。
  8.  式(3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、炭素原子数1~40のアルキル基を表す、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9.  請求項1~8のうちいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物を用いて、熱溶解積層造形により、造形体を製造する工程を備える、造形体の製造方法。
  10.  請求項9記載の製造方法により得られる造形体。
  11.  熱溶解積層造形用フィラメント材料の製造への樹脂材料の使用であって、
     前記樹脂材料が、
     (A)熱可塑性樹脂、
     (B)熱可塑性樹脂100質量部に対して一次酸化防止剤0.01~5質量部、及び、
     (C)熱可塑性樹脂100質量部に対して二次酸化防止剤0.01~1.4質量部
     を含有し、
     前記(A)熱可塑性樹脂が、縮合系熱可塑性樹脂であり、
     前記(B)一次酸化防止剤が、下記式(1)で表される構造を1つ以上有するフェノール系酸化防止剤であり、
     前記(C)二次酸化防止剤が、下記式(2)、(3)及び(4)の何れかで表されるリン系酸化防止剤並びに下記式(5)及び(6)の何れかで表されるチオエーテル系酸化防止剤から選択される1種以上である、使用。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
     式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、*は結合手を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
     式(2)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素原子数1~8のアルキル基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
     式(3)中、R31及びR32は、それぞれ独立に、炭素原子数1~40のアルキル基又は炭素原子数6~40のアリール基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
     式(4)中、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表し、R44は炭素原子数1~18のアルキル基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
     式(5)中、R51及びR52は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
     式(6)中、R61、R62、R63及びR64は、それぞれ独立に、炭素原子数8~22のアルキル基を表す。
     
     
     
     
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