WO2022107498A1 - 除湿機 - Google Patents

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英雄 柴田
一夫 乳井
明弘 岩原
克幸 赤堀
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Abstract

空気清浄運転と除湿運転とを効率よく選択でき、運転音を抑えつつ除湿能力に優れた除湿機(1)を提供する。除湿機(1)は、筐体(3)の内部に形成され、気流が空気清浄化手段を通過して除湿手段に至る第一の風路と、筐体(3)の内部に形成され、気流が空気清浄化手段を通過せずに除湿手段に至る第二の風路と、第二の風路の気流の流れを制限する気流制限手段(51)と、を有する。第二の風路の入口は、空気清浄化手段の外周側に位置し、第二の風路の出口は、この入口よりも空気清浄化手段の中心側に位置している。

Description

除湿機
 本開示は、除湿機に関するものである。
 特許文献1に除湿機が記載されている。この除湿機は空気清浄機能を備え、空気清浄効果に重点をおく運転と、除湿効果に重点をおく運転の、いずれか一方をユーザーが選択できるものである。
 この特許文献1に示された除湿機は、吸気口から吸気される空気を熱交換器に通して除湿する。吸気口と熱交換器との通風路間で、熱交換器の前面側、つまり熱交換器から見て空気流の上流側の一部分を覆わないようにフィルターを配置している。そして、フィルターが熱交換器の前面側を覆わない部分には、空気流を遮断できるシャッターを設けている。シャッターは、熱交換器への通路の一部を覆う位置と当該通路を覆わない位置とに選択可能に設けられている。
日本特開2004-211913号公報
 上記の特許文献1においては、吸気口と熱交換器との通風路間で熱交換器の一部を覆わないようにフィルターを配置しているので、フィルターの通風面積は熱交換器の通風面積よりも小さくなる。このため、通風面積が小さい部分を除湿前の空気が通過することになり、フィルターの圧力損失(以下、単に「圧損」という)が大きくなる。また、特許文献1に開示の構成においては、シャッターを開けた状態で、フィルターを通過しない空気が熱交換器の一部分のみを通過してしまう。そのため、フィルターを通過した空気とフィルターを通過しない空気とが熱交換器を通過することから、空気流の速度分布が悪化し、除湿の効率が悪い。
 本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本開示の目的は、風路の圧損を小さくするとともに、除湿性能を改善した除湿機を提供することである。
 本開示の第一の態様に係る除湿機は、
 吸込口と吹出口とが形成された筐体と、
 前記吸込口から前記吹出口へ至る気流を発生させる送風手段と、
 前記筐体の内部に配置された空気清浄化手段と、
 前記筐体の内部に配置され、前記気流の中の水分を除去する除湿手段と、
 を備える除湿機であって、
 前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過して前記除湿手段に至る第一の風路と、
 前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過せずに前記除湿手段に至る第二の風路と、
 前記第二の風路の前記気流の流れを制限する気流制限手段と、
 を有し、
 前記第二の風路の入口は、前記空気清浄化手段の外周側に位置し、
 前記第二の風路の出口は、前記入口よりも前記空気清浄化手段の中心側に位置していることを特徴とするものである。
 本開示の第二の態様に係る除湿機は、
 吸込口と吹出口とが形成された筐体と、
 前記吸込口から前記吹出口へ至る気流を発生させる送風手段と、
 前記筐体の内部に配置された空気清浄化手段と、
 前記筐体の内部に配置され、前記気流の中の水分を除去する除湿手段と、
 を備える除湿機であって、
 前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過して前記除湿手段に至る第一の風路と、
 前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過せずに前記除湿手段に至る第二の風路と、
 前記第二の風路の前記気流の流れを制限する気流制限手段と、
 を有し、
 前記筐体の前面に前記吸込口が存在し、
 前記吸込口は、前記筐体の前方側から見た投影形状が、正方形又は長方形を呈し、
 前記第二の風路の入口は、前記吸込口の左右両側縁部の外側に隣接し、かつ、左右対称に形成され、
 前記筐体の前方側から見た場合、前記吸込口の投影形状の外縁よりも、前記除湿手段を構成する蒸発器が、実質的に内側に位置していることを有することを特徴とするものである。
 本開示の第三の態様に係る除湿機は、
 吸込口と吹出口とが形成された筐体と、
 前記吸込口から前記吹出口へ至る気流を発生させる送風手段と
 前記筐体の内部に配置された空気清浄化手段と、
 前記筐体の内部に配置され、前記気流の中の水分を除去する除湿手段と、
 を備える除湿機であって、
 前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過して前記除湿手段に至る第一の風路と、
 前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過せずに前記除湿手段に至る第二の風路と、
 前記第二の風路の前記気流の流れを制限する気流制限手段と、
 を有し、
 前記第一の風路を通過した前記気流と、前記第二の風路を通過した前記気流とが合流する位置には、前記除湿手段を構成する蒸発器の直前を横切るように、多数の通気窓を備えた整流部材を配置したことを特徴とするものである除湿機。
 本開示によれば、空気清浄化手段を通過しない第二の風路を設け、除湿運転時には第二の風路に除湿用の空気を案内することで、第一の風路のみを用いて除湿運転した場合と比較して圧力損失が低減でき、運転音を低減することができる。
実施の形態1の除湿機の正面図である。 実施の形態1の除湿機の縦方向断面図である。 実施の形態1の除湿機の水平方向断面図である。 図3の一部を拡大して示した断面図である。 図3と同じ横断面図に、寸法を追加した図である。 図5と同じ位置の横断面図であり、主要な部品を仮想的に分離させて、各部分の寸法を明確にした図である。 蒸発器の簡略斜視図である。 空気清浄化手段を構成するHEPAフィルターと活性炭フィルターとの両者の大きさを説明する斜視図である。 実施の形態1の除湿機を、正面側から見た場合の吸込口部分の寸法説明図である。 実施の形態1の気流制限手段の動作を説明する模式図である。 実施の形態1の除湿機の主要な制御関係部品を示すブロック図である。 実施の形態1の除湿機の除湿運転時の動作ステップを示すフローチャートである 実施の形態1の除湿機の空気清浄運転時の動作ステップを示すフローチャートである。 実施の形態1の除湿機の除湿空気清浄運転時の動作ステップを示すフローチャートである 実施の形態1の除湿機の運転開始時の主制御装置の基本的な動作ステップを示すフローチャートである 実施の形態1の除湿機の空気の流れを示した縦方向断面図である。 実施の形態1の除湿機の除湿運転時の空気の流れを示した水平方向断面図である。 実施の形態1の除湿機の空気清浄運転時の空気の流れを示した水平方向断面図である。 実施の形態2の除湿機の除湿運転時の空気の流れを示した縦方向断面図である。 実施の形態2の除湿機の空気清浄運転時の空気の流れを示した縦方向断面図である。 実施の形態3の除湿機の一部簡略斜視図である。 図21の除湿機の、C-C線部分をカットした場合の、前ケース部分の分解横断面図である。 図21の除湿機で使用している吸込口枠の正面図である。
 以下、添付の図面を参照して、実施の形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。また、本開示では、重複する説明については適宜に簡略化または省略する。なお、本開示は、以下の実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得るものである。
実施の形態1.
 図1から図20は、実施の形態1の除湿機を示すものである。なお、除湿機の構造物の大きさおよび位置は、図示の例と実際とで異なることがある。また、説明の都合上、各図面において記載で適宜省略している場合もある。
 図1は、実施の形態1の除湿機1の正面図である。図2は、実施の形態1の除湿機1の縦方向断面図である。図2は、図1に示したA-A線における断面図である。図3は、実施の形態1の除湿機1の水平方向断面図である。図3は、図1に示したB-B線における水平断面図である。図4は、図3の一部を拡大して示した断面図である。
 本開示では、原則として、除湿機1が床面等の水平面に置かれた状態を基準にして、当該除湿機1について説明する。なお、以下の説明では、吸込口11の存在する面が正面(前面)であるという前提で説明する。ただし、この除湿機1は、実際に使用される場面では、吸込口11が形成された面は背面となっている。
 まず図1について説明する。
 除湿機1は、ケース10を備える。ケース10は、除湿機1の外殻を形成する筐体3の一部を構成している。筐体3は、後述する複数個の車輪20が取り付けられた底板4を有している。ケース10と底板4とによって、中空の箱型の筐体3が形成されている。
 底板4には、除湿機1を移動させるための車輪(キャスター)20が、前後左右に互いに離れた位置に、1つずつ配置されていてもよい。底板4には、後述する電動圧縮機6等の重量物を載置する。このため、底板4には、ケース10よりも強度(剛性)の大きな金属製板が使用されている。
 ケース10は、複数の金属製薄板の端部の相互をネジ等の結合具(図示せず)で結合することで1つの箱形形状に組み立てられたものである。または、ケース10は、熱可塑性樹脂(プラスチック)材料を使った一体成型により形成された複数の部材をネジ等の結合具(図示せず)で結合することで1つの箱形形状に組み立てられたものである。
 実施の形態1において、ケース10は、後ケース10Bおよび前ケース10Fを有する。後ケース10Bは、ケース10の背面部分を形成する部材である。前ケース10Fは、ケース10の前面部分を形成する部材である。前ケース10Fは、例えばネジ等の結合具(図示せず)によって後ケース10Bに固定されている。
 後ケース10Bと前ケース10Fとの上端部には、平板上の上ケース10Uが連結されている。上ケース10Uは、前方部10UFと後方部10UBとの2つから構成されている。前方部10UFと後方部10UBとは、前後から向かい合う形で当接し、1つの平らな面を構成している。この面は、ケース10自体の天井面となっている。
 ケース10には、吸込口11および吹出口12が形成される。吸込口11は、ケース10の外部から内部へ空気を取り込むための開口である。吹出口12は、ケース10の内部から外部へ空気を送り出すための開口である。
 実施の形態1において、吸込口11は、前ケース10Fの中央部分に正方形の窓状に形成される。吹出口12は、ケース10の天井面部分に形成される。吹出口12は、上ケースの10Uの後方部10UB全体が、図16に示すように、前方端部を支点にして一定の角度まで上方向に開くことで、開放される。
 吸込口11は、図1に示すように、筐体3を前方から見た場合、正方形である。この吸込口11は、長方形であっても良く、円形であっても良い。吸込口11は、筐体3の前ケース10Fに形成した正方形の窓をそのまま利用しても良いし、この窓の内側に額縁状のフレームを嵌合させて、そのフレームの内側を吸込口11として利用しても良い。
 除湿機1は、吸込口11を覆う吸込口カバー11Aを備える。吸込口カバー11Aは、例えば、格子状に形成される。又は、吸込口カバー11Aは、全体が細かい鎧戸(ルーバー形状)であっても良い。この吸込口カバー11Aは、吸込口11を介してケース10の内部へ異物が侵入してしまうことを防止する。吸込口カバー11Aは、例えば、後ケース10Bに対して、ネジ等の固定具によって着脱自在に固定される。
 吸込口カバー11Aは、その表面全体に異物の侵入を防止するための「網」(ネット)が取り付けられている。または、吸込口カバー11Aは、プラスチック材料で一体成型によって形成しても良い。吸込口カバー11Aは、例えば空気中に舞い上がった大きな異物(紙くずや衣類等の繊維くず等)が、筐体3の内部に侵入することを防止できる。ただし、この吸込口カバー11Aは、圧力損失が小さく、微粒子等の空気浄化作用も乏しいもののであり、後述する空気清浄手段の一種ではない。本実施の形態における「空気清浄手段」とは、活性炭フィルター42とHEPAフィルター41とである。
 図1において、符号11A1は、吸込口カバー11Aを構成する縦桟である。図1において、符号11A2は、吸込口カバー11Aを構成する横桟である。これらの縦桟11A1と横桟11A2とによって、吸込口カバー11Aには、多数の通風用の窓5が区画形成されている。
 図1において、符号6は、電動圧縮機である。電動圧縮機6は、レシプロ式あるいはロータリー式等の何れの形式であっても良い。この電動圧縮機6は、モータ(図示せず)を有しており、後述する蒸発器31と凝縮器32とに繋がっている冷媒配管(「冷媒回路」ともいう)22の中に、冷媒を強制的に循環させる。すなわち、電動圧縮機6は、蒸発器31や凝縮器32等を冷媒配管22で接続して構成された冷凍サイクルに、冷媒を圧縮して供給するものである。
 電動圧縮機6のモータ(図示せず)は、後述する駆動回路27からの供給電力によって、単位時間あたりの回転数を変化させることができる。当該回転数が変化すれば、冷媒の供給能力を変化させることができ、冷却能力を増減(調整)することができる。主制御装置18は、駆動回路27に対する駆動周波数を指定し、電動圧縮機6のモータ(図示せず)の回転数を制御する。
 図1において、符号7は、貯水タンクである。貯水タンク7には、除湿動作に伴って蒸発器31の外部表面に発生するドレン水が、直接滴下して導かれる。あるいは、樋のような案内板によってドレン水がこの貯水タンク7の中に導かれる。なお、貯水タンク7は、後ケース10B又はケース10の側面に形成した取り出し口(図示せず)から筐体3の外に取り出すことができる。なお、その取り出し口は、貯水タンク7を取り出すとき以外は、開閉自在な扉(図示せず)によって覆われている。
 次に図2について説明する。
 除湿機1は、ルーバー13を備える。
 ルーバー13は、この実施の形態1では、前述したように上ケース10Uの後方部10UBの1枚だけで構成している。なお、ルーバー13は、数枚の板状の部材によって構成しても良い。ルーバー13は、吹出口12から空気が送り出される方向を調整するためのものである。ルーバー13は、吹出口12の近くに開閉自在に配置されている。
 ルーバー13は、連結されたルーバー駆動用モータ(図示せず)によって姿勢が変更される。ルーバー駆動用モータ(図示せず)によって、ルーバー13は、吹出口12に対する傾斜角度が数段階以上に変化する。これにより、吹出口12から吹き出される空気(気流AF)の方向を調整することができる。なお、ルーバー駆動用モータ(図示せず)は、制御基板(図示せず)からの駆動信号で、運転が制御される。当該制御基板(図示せず)は、金属製の板又は不燃性の耐熱プラスチック製ケースで形成された基板ボックス16の中に収容されている。
 除湿機1は、操作報知部15を備える。操作報知部15は、使用者が除湿機1を操作するための入力操作部17(図11参照)と報知部23(図11参照)とから構成されている。報知部23は、除湿機1の状態等を使用者へ文字等の可視情報で表示する。また、報知部23は、音声でも報知できるものである。操作報知部15に面するケース10の内部には、操作報知部15を制御する操作表示基板8が配置されている。操作表示基板8には、除湿機1の運転を開始/停止する運転スイッチが配置されている。なお、操作表示基板8は、後述する入力操作部17の回路部品を実装した操作基板8Aと、表示部23D関係の回路部品を実装した表示基板8Bとの、2つ以上から構成しても良い。
 操作表示基板8は、運転モードを、「除湿運転モード」、「空気清浄運転モード」または「除湿空気清浄運転モード」の3種類の中から、いずれか1つに切り替える運転モード切換スイッチ17S(図11参照)を有している。
 操作表示基板8は、報知部23(図11参照)と入力操作部17とを、それぞれ有している。報知部23には、操作報知部15において、上ケース10Uの前方部10UF(上壁面)の下方に、情報を表示できる液晶の表示部23Dが配置されている。表示部23Dの表示情報は、前方部10UFを透過させて上ケース10Uの上方に表示される。操作報知部15の表示部23Dを介して、除湿機1の運転条件、運転状態等が筐体3の外部へ表示される。操作表示基板8は、前ケース10Fの内側天井部付近において、水平に配置されている。
 操作表示基板8の下方空間には、電源基板(図示せず)と、1枚又は数枚の制御基板を収納した基板ボックス16と、を配置する。この制御基板には、後述するファン21用の駆動回路28と電動圧縮機6用の駆動回路(インバーター回路)27とが、それぞれ実装されている。
 空気を送る手段として、ケース10の内側の後部には、ファン21(回転翼)を備える。ファン21は、ケース10の内部に空気を取り込み、取り込んだ空気をケース10の外部へ送る装置である。ファン21は、回転して、吸込口11から吹出口12へ至る風路に、吸込口11から吹出口12へと向かう気流AFを発生させる。
 ケース10の内部には、モータ21Aが収容される。モータ21Aは、ファン21を回転させる装置である。実施の形態1において、ファン21とモータ21Aとは、筐体3の後部に配置される。つまり、除湿機1の背面側に配置される。モータ21Aは、水平方向に伸びた回転軸21bを介し、ファン21の回転中心部に接続されている。モータ21Aの回転動作は、後述する駆動回路28(図11参照)により制御される。つまり、駆動回路28によってモータ21Aは、回転の開始と停止及び回転数が、それぞれ制御される。
 ファン21は、シロッコファン(多翼式ファン)であり、回転軸21Bによって回転の中心部が固定されている。ファン21は、前方から後述するファンケース36の内部に空気を吸い込み、当該空気を吹出口12から吹き出させる。
 ファンケース36は、ファン21とモータ21aの周囲を囲む。ファンケース36の前方側の壁面において、ファン21と対応した位置にベルマウス部37が形成されている。このベルマウス部37は、円形の大きな開口であり、口縁部が風下側に大きく湾曲している。ベルマウス部37は、凝縮器32を通過した気流を、円滑に吸い込むようになっている。
 除湿機1は、空気中に含まれる水分を除去する除湿手段の一例として、蒸発器31、凝縮器32、電動圧縮機6及び減圧装置(図示せず)を備える。蒸発器31および凝縮器32は、電動圧縮機6と減圧装置(図示せず)とともに冷媒回路を形成する。
 蒸発器31、凝縮器32、電動圧縮機6及び減圧装置(図示せず)は、ケース10の内部に収容されている。蒸発器31と凝縮器32は、図2に示すようにベルマウス部37の前方側を塞ぐように、それぞれが垂直に設置されている。電動圧縮機6は、図1に破線で示すようにケース10の底部に設置されている。
図2において、符号38は、平板形状の整流部材であり、例えば、熱可塑性プラスチック材料によって全体が形成されている。この整流部材38には、図4に示しているように、縦方向と横方向に交じわる枠38Bが形成されており、その枠38Bの間には、多数の通気窓38Aが形成されている。つまり、各通気窓38Aは、互いに独立した開口部である。通気窓38Aは、整流部材38の全体に亘り、規則正しく水平方向と垂直方向に配置されている。
 枠38Bの前後・左右の面は、気流AFを直線的に流すために、一定の長さD5(図4参照)の平坦な案内面となっている。なお、長さD5は、例えば10mm~15mmの範囲で、1つの寸法(例えば、12mm)に設定されている。また、通気窓38Aの口径(開口面積)は、整流部材38の全体に亘り、均等に設定されている。
 この整流部材38は、後述する熱交換器の一部である蒸発器31の前面と、第一の空間33を隔てて対面している。つまり、整流部材38は、所定の距離D3(図5、図6参照)をおいて蒸発器31と対向している。
 また、この整流部材38は、後述する空気清浄フィルター(空気清浄化手段)の一部である活性炭フィルター42の背面との間に、第二の空間34を隔てて対面している。つまり、整流部材38は、所定の距離D4をおいて活性炭フィルター42の背面と対向している。
 蒸発器31、電動圧縮機6、凝縮器32、および減圧装置(図示せず)は、冷媒配管(図示せず)等を介して順に接続される。蒸発器31、電動圧縮機、凝縮器32、および減圧装置(図示せず)より形成された冷媒回路には、電動圧縮機6からの冷媒が流れる。
 蒸発器31および凝縮器32は、冷媒と空気との間での熱交換を行うための熱交換器である。図1で説明した電動圧縮機6は、冷媒を圧縮させる装置である。減圧装置(図示せず)は、冷媒を減圧させる装置である。減圧装置(図示せず)は、例えば、膨張弁またはキャピラリーチューブである。
 また、除湿機1は、空気中の塵埃や臭気を除去する空気清浄手段の一例として、空気を清浄化するための空気清浄フィルターであるHEPAフィルター41と活性炭フィルター42とを備える。HEPAフィルター41及び活性炭フィルター42は、ケース10の内部に収納される。実施の形態1において、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42は、前ケース10Fの内部で、吸込口11と整流部材38との間に収納されている。
 HEPAフィルター41は、空気中の細かい塵埃を捕集するフィルターである。活性炭フィルター42は、空気中の臭気を脱臭するフィルターである。活性炭フィルター42は、前述したように整流部材38の前面と、所定の距離D4の空間(後述する「第二の空間34」)だけ離れて配置されている。
 HEPAフィルター41と活性炭フィルター42は、前ケース10Fより吸込口カバー11Aを外した状態で、吸込口11を通して整流部材38の前方位置まで挿入できる。HEPAフィルター41と活性炭フィルター42は、ケース10の内部に着脱自在に設置できる。
 整流部材38は、HEPAフィルター41および活性炭フィルター42を後ケース10Bより取り外した状態において、使用者が蒸発器31に触れられないようにするための保護部材も兼ねている。従って、前方からユーザーの指等で押されても、その指等は蒸発器31に触れることはない。
 実施の形態1において、ケース10の内部には、吸込口11から吹出口12へと通じる風路が形成されている。該風路の内部を流れる気流AFは、吸込口11から、吸込口カバー11A、HEPAフィルター41、活性炭フィルター42、蒸発器31、凝縮器32、ファン21の順に流れる。吸込口11から入った空気が、空気清浄フィルター(HEPAフィルター41と活性炭フィルター42)を通って熱交換器(蒸発器31等)からファン21の方に流れるための一連の風路が形成されている。
 ここで、吸込口11から吹出口12へと通じる風路を流れる気流AFを用いて、上流側と下流側を定める。例えば、熱交換器(蒸発器31等)に対し吸込口11がある側を上流側とする。また、熱交換器(蒸発器31等)に対し吹出口12がある側を下流側とする。
 図2において、符号62は、塵埃センサーである。この塵埃センサー62は、ケース10の内部で最上部に配置される。ケース10のうち塵埃センサー62の近傍部分には、塵埃センサー62がケース10の外側と連通するための、口径の小さな開口62A(図示せず)が設けられる。塵埃センサー62と後述する主制御装置18により、塵埃検出情報が取得され、除湿機1が設置された室内空間の塵埃の量と濃度とを測定することができる。塵埃センサー62は、例えば、0.1μmの粒子を検出する性能を持つ。塵埃センサー62の検知結果は、主制御装置18が取得し、この取得した塵埃検出情報を操作表示基板8に配置した表示部23Dに表示させることができる。
 図2において、符号63は、ガスセンサー63である。このガスセンサー63は、吸込口11より下方の位置で、ケース10の内部に配置される。ガスセンサー63の近傍のケース10壁面には、当該ケース10の外側とガスセンサー63とを連通するための、口径の小さな開口63A(図示せず)が設けられる。ガスセンサー63と主制御装置18とによりガス検出情報が取得され、室内の空気の臭気を測定することができる。ガスセンサー63の測定結果は、主制御装置18が取得し、この取得したガス検出情報は、操作表示基板8に配置した前記表示部23Dに表示させることができる。
 図2において、符号26は、ケース10の内部の天井部付近に収容した無線通信部(無線通信モジュール)である。無線通信部26は、除湿機1のある家庭内あるいは事務所に設置した無線ルーター(図示せず)等のローカルネットワーク設備との間で無線通信できるようになっている。無線通信部26は、ローカルネットワーク設備を介してインターネット回線(図示せず)に接続される場合もある。
 従って、無線通信部26は、インターネット回線を通じて、遠隔地にあるスマートフォン等の情報処理端末器(図示せず)およびその他の通信機器と情報の授受ができる。なお、ローカルネットワーク設備とは、家庭内あるいは事務所内部の総電力使用量を制御する指令装置、あるいは、複数の電気機器の情報を収集して連携させる統合管理装置等でも良く、また、「アクセスポイント」ともいう場合がある。
 図2に示したように、モータ21Aの回転軸21Bは水平方向に伸びている。HLは、この回転軸21Bの中心を、貫通する水平な中心線である。この中心線HLの位置は、吸込口11の上下方向の中心部にある。つまり、高さ寸法がH1である吸込口11の中の、その2分の1の高さの位置に回転軸21Bが存在していることになる。
 次に図3について説明する。
 図3において、HEPAフィルター41および活性炭フィルター42の左右には、隣接してバイパス風路43がある。バイパス風路43は、前ケース10Fの内部において、吸込口11の高さ方向の全域に亘って設けられる空間である。
 バイパス風路43は、図3に示しているように、吸込口11から後方に伸びている風路である。つまり、前方から方向に伸びた、幅の狭い通路である。図3において、符号46は、吸込口11の口縁部から後方に伸びた風洞である。風洞46は、薄板金属製の部材又は熱可塑性プラスチック製の部材によって全体が形成されている。
 風洞46の前方端部と、HEPAフィルター41の左右両側面との間の空隙は、バイパス風路43の入口43Aとなっている。逆に、風洞46の後方端部は、整流部材38の外周端部に接触して、途中で気流AFが外側へ漏れないようになっている。風洞46の後方端部と活性炭フィルター42の左右両側面との間の空隙は、バイパス風路43の出口43Bとなっている。
 以上の説明から明らかなように、吸込口11から吹出口12へと通じる風路は、メイン風路44とバイパス風路43との2つから構成されている。メイン風路(「第一の風路」ともいう)44は、吸込口11からHEPAフィルター41と活性炭フィルター42とを通過して整流部材38に至る風路である。バイパス風路(「第二の風路」ともいう)43は、吸込口11からHEPAフィルター41と活性炭フィルター42とを通過せずに、前記整流部材38に至る風路である。
 メイン風路44とバイパス風路43は、整流部材38の直前で合流する。図3において、W5は、吸込口11の間口寸法である。言い換えると横幅寸法である。この実施の形態1では、W5は315mmである。図3におけるHLは、図2に示したように、モータ21Aの回転軸21Bの中心を貫通する中心線である。
 図3において、符号51は、バイパス風路43の入口43Aを実質的に開閉して、バイパス気流AF2の流れを制限するための、開閉動作する気流制限手段である。この気流制限手段51は、吸込口11の左右にそれぞれ配置されているが、図4で詳しく説明する。
 次に図4について説明する。図4は、図3のE部分を拡大した横断面図である。
 図4に示しているように、バイパス風路43は、気流AFがHEPAフィルター41と活性炭フィルター42とを通過せずに下流へ流れる風路である。このバイパス風路43に対し、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42とを気流AFが通過する風路がメイン風路44である。
 バイパス風路43は、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の両者を挟んで、その右側と左側とに、それぞれ形成されている。つまり、バイパス風路43とメイン風路44とは、隣接して前後方向に並行に配置されている。
 また、バイパス風路43の外側には風洞46によって固定された壁があるが、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の存在する内側には壁は存在しない。つまり、バイパス風路43とメイン風路44との境界には固定された物体は存在していない。しかしながら、バイパス風路43を通過する気流(以下、「バイパス気流」という。符号はAF2を使用する)と、メイン風路44を通過する気流(以下、「メイン気流」という。符号はAF1を使用する)とは、HEPAフィルター41および活性炭フィルター42の内部では合流しない。
 図4に示しているように、空気清浄フィルターを通過しない風路であるバイパス風路43と、空気清浄フィルターを通過する風路であるメイン風路44と、を隣接して配置することにより、除湿機1の中の風路をコンパクトに構成でき、除湿機1が小型化できる。なお、除湿機1を前面(正面)から見た場合、バイパス風路43の縦方向(上下方向)の高さ寸法は、HEPAフィルター41の縦方向(上下方向)の長さと同程度に設定するのが望ましい。これら寸法関係については、図5と図6で詳しく説明する。
 バイパス風路43に流れるバイパス気流AF2と、メイン風路44に流れるメイン気流AF1は、活性炭フィルター42の下流の空間、つまり整流部材38を起点として距離D3だけ離れた第一の空間33と、整流部材38を起点として距離D4の間隔を有した第二の空間34と、において合流する。
 つまり、バイパス気流AF2とメイン気流AF1は、活性炭フィルター42の下流に配置される蒸発器31の手前で合流し、その後はケース10の内部にある1つの風路の中を流れる。なお、メイン風路44に流れるメイン気流AF1の内、活性炭フィルター42の左右端部に近い部分を通過したメイン気流AF1は、活性炭フィルター42を通過した直後に、整流部材38の左右端部を通過する際にバイパス気流AF2と合流する。
 以上に説明した構成では、第一の空間33及び第二の空間34を設けていたが、バイパス風路43とメイン風路44とに流れる気流を蒸発器31の手前で合流できればよい。このため、少なくとも第一の空間33があれば良い。第一の空間33が十分な大きさで確保できない場合には、第二の空間34を設ければ良い。例えば、メイン気流AF1が通過する際の空気抵抗を受けたHEPAフィルター41と活性炭フィルター42とが下流側へ移動したり湾曲したりして整流部材38に接触した状態になることが想定される場合には、第二の空間34を設けると良い。
 風洞46におけるバイパス気流AF2の下流側には、導風面46Aが形成される。風洞46には、整流部材38と連結する位置に、左右一対の導風面46Aが設けられている。この導風面46Aは、図4に示すように、平面的に見た場合、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42とに対して接近するように対称的に(同じ角度に)傾斜している。
 導風面46Aは、バイパス風路43を通過してきたバイパス気流AF2を、熱交換器(蒸発器31等)の風上側の前面の中心方向へ導くためのものである。言い換えると、モータ21Aの回転軸21Bの中心を貫通する中心線HL側に、バイパス気流AF2の進行方向を少し変化させる機能がある。
 図4に示しているこの導風面46Aは、全体を平坦な1つの傾斜面で構成している。この傾斜面の法線方向(傾斜角度)を調整することにより、バイパス気流AF2が導かれる方向を調整できる。なお、この導風面46Aは、途中に凹凸部が無い1つの面で構成されているので、バイパス気流AF2が流れる際の抵抗が少なく、また不必要な乱流を発生させることもない。
 また、導風面46Aを曲面で構成してもよい。曲面の曲率を調整することにより、導風面46Aにより導かれたバイパス気流AF2の広がりを調整できる。このように、第二の風路(バイパス風路43)の一部に、熱交換器(蒸発器31等)の風上側において、バイパス気流AF2を所定の方向(図3においては、中心線HL方向)に導く導風面46Aを設けたので、バイパス風路43を通過するバイパス気流AF2を、熱交換器に効率よく流入させることができ、除湿効率を改善できる。
 引き続き図4について説明する。
 バイパス風路43には、気流制限手段51が設けられている。気流制限手段51は、図10に詳しく示しているが、バイパス風路43の入口43Aを開閉する板状のフラップ又は仕切板を有している。このフラップ又は仕切板を、統一的にシャッター51Sと称する。
 シャッター51Sは、吸込口カバー11Aよりも下流側に配置される。シャッター51Sは、その一端部が、回転軸51E(図10参照)により軸支される。シャッター51Sは、開閉手段となる駆動用のモータ51B(図10参照)によって開放位置と閉鎖位置とで固定され、また、それら開放位置と閉鎖位置との間の特定の位置でも停止状態を維持するように駆動される。気流制限手段51には、バイパス風路43に、バイパス気流AF2が流れるかどうかを決定できる機能と、バイパス風路43を流れるバイパス気流AF2の量を増減できる調節機能と、がある。
 次に、図5について説明する。図5は、図3と同じ横断面図に、寸法を追加した図である。
 D1は、凝縮器32の前後方向の厚さ(奥行寸法)を示すものであり、51mmである。D2は、蒸発器31の前後方向の厚さ(奥行寸法)を示すものであり、38mmである。この蒸発器31には、冷媒配管22が前後に2列(2層)配置されている。そのように冷媒配管22を2層に設けているため、1層に比べて冷却能力が高い。なお、各図では、説明の簡略化のため、蒸発器31と凝縮器32とは、実際の厚さに比例した大きさでは描いておらず、これらの図では同等の大きさで描いている。
 D4は、活性炭フィルター42と整流部材38との対向間隔(距離)であり、15mmである。なお、この対抗間隔D4は、整流部材38の全体に亘って、常に完全に同一である必要はない。活性炭フィルター42が気流AFの通過によって下流側へ部分的に湾曲した場合には、その部分では対抗間隔D4が少し小さくなることがある。
 D3は、前記整流部材38と前記蒸発器31との間の対抗間隔(距離)であり、10mmである。なお、蒸発器31には、図7に示すように、プレートフィンと呼ばれる熱交換用の金属製の薄い板31Fが、1mm以下の微小間隔(ピッチ)で無数に並べられ、それらを貫通するように冷媒配管22が配置されている。対抗間隔D3は、その薄い板31Fと整流部材38との間隔である。
 W1は、吸込口11の横幅寸法(間口寸法)から、前記気流制限手段51によって閉鎖された部分を除く、実質的なメイン風路44の横幅寸法であり、255mmに設定されている。W5は、吸込口11の横幅寸法(間口寸法)であり、315mmに設定されている。
 次に、図6について説明する。図6は、図5と同じ位置の横断面図であり、主要な部品を仮想的に分離させて、各部分の寸法を明確にした図である。
 W2は、蒸発器31の横幅寸法であり、270mmに設定されている。W3は、凝縮器32の横幅寸法であり、270mmに設定されている。
 W4は、ベルマウス部37の開口の口径(直径)であり、230mmに設定されている。BLは、このべルマウス部37の開口の(上下・左右の)中心点を貫通する前後方向に伸びた水平な基準線である。
 W6は、整流部材38の左右を囲む後部風洞47(図4参照)の窓47Aの横幅寸法であり、270mmに設定されている。この窓47Aの中に、整流部材38が嵌め込まれている。H2は、後部風洞47の窓47Aの高さ寸法である。この高さ寸法H2は、蒸発器31の高さ寸法H3と同じく、252mmである。
 凝縮器32と蒸発器31は、それぞれの横幅寸法が270mmである。凝縮器32と蒸発器31は、前後方向に近接して配置され、かつ、前方から見た場合、同じ位置に重なった状態に見える。また、整流部材38の横幅寸法W6Aも、窓47Aに嵌合する関係で、寸法W6の270mmに近い寸法である。整流部材38、蒸発器31及び凝縮器32の3つの部品は、後部風洞47の窓47Aの位置に合わせて前後方向に一列に並んだ状態となっている。
 また、整流部材38、蒸発器31及び凝縮器32の3つの部品は、基準線BLに合わせて前後方向に一列に並んだ状態となっている。吸込口11から見た場合、整流部材38、蒸発器31、凝縮器32及びベルマウス部37の4者が、1つの直線(基準線BL)の上に重なり合うように並んでいる。
 更に、基準線BLの上に、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の両者が一直線上に重なり合う位置関係になっている。このため、吸込口11から吸い込まれた気流FAは、バイパス風路43とメイン風路44の何れを通過しても、基準線BLを中心とした範囲で前方から後方へ直線的に流れるので、風路抵抗が少なく運転効率を向上させることができる。
 以上の説明から明らかなように、水平な基準線BLは、べルマウス部37の開口の中心点を貫通する直線であると同時に、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42のそれぞれの中心点を貫通する直線でもある。このため、基準線BLは、空気清浄化手段(HEPAフィルター41と活性炭フィルター42)の中心線とも呼ぶ。
 基準線BLは、回転軸21Bの中心を貫通する中心線HLと一致した位置にある。整流部材38、蒸発器31、凝縮器32、HEPAフィルター41及び活性炭フィルター42は、基準線BLの上に、それぞれの中心部がある。言い換えると、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42は、基準線BLを挟んで左右対称になるように、それぞれが配置されている。
 次に、図7について説明する。図7は、蒸発器31の簡略斜視図である。図7は、整流部材38の横幅寸法W6等と蒸発器31との関係を示している。
 図7において、W2は、蒸発器31の横幅寸法であり、前述したように270mmに設定されている。冷媒配管22は、この蒸発器31の中を前後二段階(2層)に貫通している。冷媒配管22は、蒸発器31の第1の所定の位置から第2の所定の位置までを蛇行しながら貫通している。冷媒配管22は、途中で一部が図7に示すように屈曲形状になって突出する。
 図7で示した冷媒配管22の突出量L2は、蒸発器31の右側では14mmであるが、左側では26mmとなっている。蒸発器31の高さ寸法H3は、252mmである。
 一方、整流部材38の左右を囲む後部風洞47の窓47Aの横幅寸法W6は、前述したように、270mmに設定されている。OBは、蒸発器31を前方から見た場合の、左右と上下の中心点(第二の中心点)である。CL1は、蒸発器31の第二の中心点OBを水平に横切る水平中心線である。CV1は、蒸発器31の第二の中心点OBを垂直に横切る垂直中心線である。なお、D2は、蒸発器31の奥行寸法であり、前記したように38mmである。
 次に、図8について説明する。図8は、空気清浄化手段を構成するHEPAフィルター41と活性炭フィルター42との両者の大きさを説明する斜視図である。
 図8(A)について説明する。
 活性炭フィルター42は、塵埃捕集と臭い成分の吸着機能を発揮するフィルター本体42Aと、このフィルター本体42Aの全周縁を保護する枠体42Bとから構成されている。フィルター本体42Aは、それ自体は柔軟性があるが、枠体42Bと一体化されることで一定の剛性が付与され、ユーザーが交換作業をする際にも取り扱いが容易になる。
 W8は、枠体42Bの横幅寸法であり、255mmに設定されている。つまり、この枠体42Bの横幅寸法W8は、図5と図6で説明したように、実質的なメイン風路44の横幅寸法W1(255mm)と、同じ大きさに設定されている。
 H4は、枠体42Bの高さ寸法であり、252mmに設定されている。すなわち、図7で説明した後部風洞47の窓47Aの(内側)高さ寸法H2と同じ大きさである。また、この高さ寸法H4は、蒸発器31の高さ寸法H3と同じ大きさである。
 D6は、枠体42Bの奥行寸法である。言い換えると左右方向から見た場合の「厚み」であり、5mm~15mmの中の1つの寸法(例えば、10mm)に設定されている。なお、フィルター本体42Aは、枠体42Bと同等の奥行寸法である。活性炭フィルター42の奥行寸法は、枠体42Bの奥行寸法D6で決定する。なお、枠体42Bを前方から見た場合の、その枠体42Bだけの厚みは、数mm程度である。
 次に図8(B)について説明する。
 HEPAフィルター41は、塵埃捕集機能を発揮するフィルター本体41Aと、このフィルター本体41Aの全周縁を保護する枠体41Bとから構成されている。フィルター本体41Aは、それ自体は柔軟性があるが、枠体41Bと一体化されることで一定の剛性が付与され、ユーザーが交換作業をする際にも取り扱いが容易になる。
 W9は、枠体41Bの横幅寸法であり、255mmに設定されている。つまり、この枠体41Bの横幅寸法W9は、図5と図6で説明したように、実質的なメイン風路44の横幅寸法W1(255mm)と、同じ大きさに設定されている。
 H5は、枠体41Bの高さ寸法であり、252mmに設定されている。すなわち、図7で説明した後部風洞47の窓47Aの(内側)高さ寸法H2と同じ大きさである。また、この高さ寸法H5は、蒸発器31の高さ寸法H3と同じ大きさである。
 D7は、枠体41Bの奥行寸法である。言い換えると左右方向から見た場合の「厚み」であり、20mm~40mmの中の1つの寸法(例えば、30mm)に設定されている。なお、フィルター本体41Aは、枠体41Bと同等の奥行寸法である。HEPAフィルター41の奥行寸法は、枠体41Bの奥行寸法D7で決定する。なお、枠体41Bを前方から見た場合の、その枠体41Bだけの厚みは、数mm程度である。
 次に、図9について説明する。図9は、実施の形態1の除湿機1を、正面側から見た場合の吸込口11部分の寸法説明図である。図9は、図1と同じ位置の正面図であるが、寸法関係を表示するために、吸込口11等の大きさは、破線の枠で示している。
 図9において、CL1は、ケース10を前方から見た場合、吸込口11の中心点(第一の中心点)OAを横切る水平中心線である。CV2は、吸込口11の中心点(第一の中心点)OAを貫通する垂直中心線である。
 H1は、図2で説明したように、吸込口11の高さ方向における実質的な最大寸法であり、270mmである。W1は、図5と図6で説明したように、実質的なメイン風路44の横幅寸法であり、255mmに設定されている。W5は、吸込口11の横幅寸法(間口寸法)であり、315mmに設定されている。W7は、吸込口11の左右にそれぞれ設けた、バイパス風路43の入口部分の横幅寸法であり、それぞれが30mmに設定されている。
 図9の第一の中心点OAの位置と図7の第二の中心点OBの位置とは、前方から見た場合、完全に重なった同一位置である。言い換えると、第一の中心点OAを前方から貫通する水平な直線の上に第二の中心点OBが位置していることになる。
 次に図10について説明する。図10は、実施の形態1の気流制限手段51の動作を説明する模式図である。
 フラップ形状又は平板形状のシャッター51Sは、モータ51B(例えば、ステッピングモータ)の回転軸51Eに、一端部が支持される。図10では、シャッター51Sは、破線で示すようにバイパス風路43から横方向に退避した「開放位置」OPにある。シャッター51Sは、モータ51Bで駆動されると、高さ寸法がH1(270mm)で、入口43Aの横幅寸法がW7(30mm)のバイパス風路43を閉鎖する位置(閉鎖位置CL)まで移動する。つまり、最大限移動した場合、閉鎖位置CLにおいて、その閉鎖状態を維持する。
 なお、シャッター51Sには、閉鎖位置CLにおいてバイパス風路43の入口43Aを完全に密封状態に閉鎖することまでは要求されていない。閉鎖位置CLでシャッター51Sの周囲に微小な隙間が生じていても、この除湿機1の基本性能上の問題にはならない。なお、弾力性を有するシリコンゴム素材等で形成されたシール部材を入口43Aに設け、そのシール部材にシャッター51Sが密着するようにして、閉鎖時の気密性を向上させるようにしても良い。
 図10において、符号51Cと符号51Dは、シャッター51Sが開放位置OPと閉鎖位置CLにあることを電気的に検知するセンサーである。センサー51C、51Dは、例えば、赤外線等の光センサーあるいは磁気検知センサーである。これらセンサー51C、51Dの検知信号は、開閉検知部53にインプットされ、最終的に開閉検知信号として後述する主制御装置18にインプットされる(図11参照)。
 次に図11について説明する。図11は、実施の形態1の除湿機1の主要な制御関係部品を示すブロック図である。なお、図10で説明したセンサー51C、51Dは、図示を省略している。
 主制御装置18は、除湿機1の全体を制御する機能を備える。主制御装置18は、除湿機1を構成する各部の動作を制御する駆動回路、電源回路、センサーなどの電子部品が実装された電子回路基板と、この電子回路基板に実装されたマイクロコンピュータ等のCPU(中央処理装置)24及びROM、RAM等の記憶装置を具備している。CPU24には、運転時間等の時間計測機能を発揮させるためのタイマー部24Tを備えている。
 主制御装置18は、入力操作部17の操作に応じた入力指令信号を受け、電動圧縮機6の駆動回路(インバーター回路)27に指令信号を発する。また、駆動回路28に指令信号を発してファン21のモータ21Aの運転を制御する。更に、主制御装置18は、気流制限手段51の制御のために、駆動回路29に対して指令信号を発する。
 主制御装置18は、無線通信部26に対して、情報の送信と受信のための、それぞれの指令信号を発する。また、無線通信部26を常時使用しない場合、当該無線通信部26に対する電源の供給を停止する指令信号と、当該電源の供給を開始する指令信号も発する。
 また、主制御装置18は、入力操作部17からユーザーの指令を受け付けた場合には、後述するローカルネットワーク設備を介してインターネット回線(図示せず)に接続する指令を発し、外部から必要な「制御データ」と「報知データ」(これらは後で説明する)とを取得する場合もある。
 更に、開閉検知部53、室温センサー35、塵埃センサー62、湿度センサー61およびガスセンサー63からの検出信号に基づき、主制御装置18は、駆動回路(インバーター回路)27と気流制限手段51の駆動回路29とをそれぞれ制御する。駆動回路29からの駆動指令を受ける気流制限手段51とは、シャッター51S(図10参照)およびモータ51B等である。
 入力操作部17には、運転モード切換スイッチ17Sを有している。報知部23は、表示部23Dと音声報知部23Vとを有している。
 主制御装置18は、除湿機1の制御に用いられる各種の「動作プログラム」およびパラメータ等のデータ(以下、これらを総称して「制御データ」と呼ぶ)と、表示部23Dおよび音声報知部23Vに使用される表示画面用表示データと音声報知用のデータ(以下、これらを総称して「報知データ」と呼ぶ)と、を記憶する記憶手段25を有する。なお、上記「動作プログラム」は、制御プログラムともいうが、以下、統一的に「プログラム」と称する。
 主制御装置18は、除湿機1の全体を統合制御するホストコンピュータ(メインコンピュータ)の役目を担っている。入力操作部17、報知部23又は電動圧縮機6の駆動回路27等の制御のために、主制御装置18に従属する関係にある1つ又は複数個のマイクロコンピュータ(「副制御装置」又は「スレーブマイコン」ともいう)を更に設けても良い。そして、入力操作の情報処理、報知および電動圧縮機6の駆動制御を、副制御装置に専門に担当させるようにしても良い。
 図11に示した各回路、部品、装置の各構成要素は機能概念的なものであり、物理的には必ずしも図示の如く構成されていなくとも良い。これら各回路の機能は分散および統合が可能であり、具体的形態は図示のものに限られない。各機能の全部または一部を、機能や動作状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散および統合して構成することができる。
 タイマー部24T、駆動回路29および開閉検知部53の各機能は、処理回路によって実現される。各機能を実現する処理回路は、専用のハードウエアであっても良いし、記憶手段25に格納されるプログラムを実行する1つ又は複数のプロセッサであっても良い。
 また、室温センサー35、塵埃センサー62、除湿機1の重要な部分(例えば、電動圧縮機6)の温度を監視するための温度センサー及びガスセンサー63等の、各種センサー類の検出データを集中的に収集して運転状態の適否や異常の有無等を判定する専用の処理ユニットを設け、当該処理ユニットからの判定信号を主制御装置18にインプットするようにしても良い。なお、この場合、処理ユニットとは、専用のハードウエアであっても良いし、記憶手段25に格納されるプログラムを実行するプロセッサで実現しても良い。
 また、主制御装置18の各機能は、ソフトウエア、ファームウエア又はソフトウエアとファームウエアの組合せによって実現される。ソフトウエアとファームウエアは、プログラムとして記述され、メモリーである記憶手段25に格納される。CPU(プロセッサ)24は、記憶手段25に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、主制御装置18の各機能を実現する。
 なお、記憶手段25とは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリーが代表的なものである。
 更に、記憶手段25のデータおよびプログラムの一部は、除湿機1が保持せずに、外部の記録媒体(ストレージサーバ等)に保持されてもよい。この場合、除湿機1は、外部の記録媒体(ストレージサーバ)に、無線通信部26を介して、無線通信や有線でアクセスすることで、必要なデータやプログラムの情報を取得する。
 更に、主制御装置18、入力操作部17および報知部23等の動作プログラムは、ユーザー又は除湿機1の製造業者等の希望によって適宜改善されたものに更新できるようにしても良い。この場合、例えば、無線通信部26を通じて除湿機1が修正プログラムを入手するようにしても良い。
 図11に示しているように、この実施の形態1において、除湿機1は、湿度センサー61を有する(図3参照)。湿度センサー61は、ケース10の内部に配置される。ケース10の湿度センサー61の近傍には、湿度センサー61がケース10の外側と連通するための開口(図示せず)が設けられる。湿度センサー61と主制御装置18により湿度検出情報が取得され、室内の湿度を測定することができる。湿度センサー61の測定結果は、主制御装置18からの表示指令を受けた表示部23Dによって表示される。
 図11において、符号19は、商用電源40からの交流電力を受けて、所定の電圧の電力を各部分へ供給する電源部である。この電源部19は、例えば、商用電源40から200V又は220V、50Hz又は60Hzの電力を受け、5V、15V、220V等の複数の電圧の交流電力又は直流電力に変換して、主制御装置18、駆動回路27、報知部23および駆動部29等に供給する。
 入力操作部17には、電源部19と商用電源40との間にある主電源スイッチ(図示せず)をユーザーが開閉(ON-OFF)操作できる電源スイッチ用操作ボタン(図示せず)が配置されている。
 図11において、符号13Aは、ケース10の天井部に設けた前記ルーバー13を開閉させるための駆動回路であり、符号13Mは駆動回路13Aからの電力を受けてルーバー13を開閉動作させるモータである。
 次に、実施の形態1の除湿機1の運転について説明する。実施の形態1では、あらかじめ設定された、いくつかの「運転モード」が主制御装置18の記憶手段25に記憶されている。
 「運転モード」の一例として、「除湿運転モード」、「空気清浄運転モード」、「除湿空気清浄自動運転モード」がある。図12は、実施の形態1の除湿機1の除湿運転時の、動作ステップを示すフローチャートである。図13は、実施の形態1の除湿機1の空気清浄運転時の動作ステップを示すフローチャートである。図14は、実施の形態1の除湿機1の除湿空気清浄運転時の動作ステップを示すフローチャートである
 除湿機1の運転停止中は、主制御装置18により、圧縮機6の駆動用モータ(図示せず)と、ルーバー13の駆動用モータ13M及びモータ21Aが、全て停止するよう制御されている。すなわち、圧縮機6の駆動用モータ(図示せず)、モータ13Mおよびモータ21Aには電力が供給されていない。
 このため、ルーバー13とシャッター51Sとは、それぞれ、吹出口12とバイパス風路43の入口43Aとを閉じた状態で維持している。
 次に、図12を用いて、「除湿運転モード」を開始した場合について説明する。
 「除湿運転モード」は、室内を除湿するための運転モードである。例えば、ユーザーが入力操作部17の運転スイッチ(主電源スイッチ)をONして、主制御装置18を起動させることで、除湿機1の運転を開始することができる。
 運転モード切換スイッチ17Sで除湿運転モードを選択すると、除湿機1は、以下に示すようなステップによって、除湿運転を開始する。
 最初に、主制御装置18は、ルーバー13が吹出口12を開くように、ルーバー駆動用のモータ13Mへの通電を開始させ、ルーバー13の開放位置を制御する(ステップS001)。
 モータ13Mは、例えば、ステッピングモータが使用されているので、駆動回路13Aからの駆動信号に対応して一定角度ずつ所定の方向に回動する。このモータ13M内部の機械的な構造により、高精度な位置決めをオープンループ制御でも可能にしている。駆動回路13Aからのパルス数に応じて、モータ13Mはステップ角度で動く。これによって、ルーバー13を指定の角度(例えば、45度、60度又は75度)まで開いた状態に維持できる。
 次に、主制御装置18は、シャッター51Sが開放位置OP(図10参照)まで開くように駆動回路29に指令信号を発し、モータ51Bに駆動電力を与えて、開放位置を制御する。
 モータ51Bには、例えば、ステッピングモータが使用されているので、駆動回路29からの駆動信号に対応して、シャッター51Sは一定角度ずつ所定の方向に回動する。この回動動作によって、バイパス風路43の入口43Aが開かれる(ステップS002)。
 主制御装置18から駆動回路29に駆動指令が発せられたことは、図10に破線の矢印で示すように開閉検知部53にも信号で伝達される。開閉検知部53がその信号を受けた時点から、センサー51C、51Dを起動する。
 バイパス風路43を閉鎖する場合には、閉鎖位置CLに対応した一方のセンサーは、シャッター51Sが所定位置に「存在する状態」から「存在しない状態」に変化することを検知する。
 開放位置OPに対応した他方のセンサーは、シャッター51Sが所定位置に「存在しない状態」から「存在する状態」に変化することを検知する。これによって、シャッター51Sが確実にバイパス風路43を開放したことを、主制御装置18は判定できる。
 前述したように、モータ51Bにステッピングモータが使用されているので、駆動回路29からの駆動信号に対応して、一定角度ずつ、所定の方向にシャッター51Sは回動する。そのため、開閉検知部53およびセンサー51C、51Dを省略しても良い。
 この実施の形態1では、除湿機1の基本的な機能に関係しているシャッター51Sの開閉動作を重視し、この開閉に何らかの不備があった場合にも安全な運転を行えるように、開閉検知部53とおよびセンサー51C、51Dを設けている。
 次に、主制御装置18は、シャッター51Sの開放状態をステップS002で判定したあと、モータ21Aを回転駆動し、ファン21があらかじめ設定された強回転の回転数で回転するように制御する(ステップS003)。また、電動圧縮機6の駆動用モータ(図示せず)を駆動するように制御する。これによって、電動圧縮機6が冷媒の圧縮動作を開始する(ステップS004)。
 主制御装置18は、湿度センサー61を利用して湿度を把握する。湿度センサー61は、この湿度センサー61の周囲の空気の湿度検知動作を開始し、主制御装置18に検知データを送信する。これにより、主制御装置18において、湿度が50%以上であるかを判定する(ステップS005)。湿度50%以上の場合は、電動圧縮機6の駆動用モータの駆動動作を継続して除湿運転を行い(S006)、一定時間後、ステップS005に戻る。
 一方、ステップS005の判定で湿度が50%以下であった場合は、主制御装置18は電動圧縮機6の駆動用モータの駆動を停止するよう制御し、電動圧縮機6の冷媒圧縮動作が停止する(ステップS007)。このとき、主制御装置18は、ファン21のモータ21Aの回転駆動動作を継続するよう制御し、一定時間後、ステップS005に戻る。
 以上の説明では、除湿運転モードの運転可否(判定基準)の一例とし、湿度センサー61の湿度検知の閾値を50%としたが、閾値はこれ以外の値でもよい。
 次に、図13を用いて、「空気清浄運転モード」の場合について説明する。
 「空気清浄運転モード」は、室内空気を清浄化するための運転モードである。例えば、使用者が入力操作部17の主電源スイッチをONし、運転モード切換スイッチ17Sで空気清浄運転モードを選択すると、除湿機1は、以下のようなステップで、空気清浄運転を開始する。
 最初に、主制御装置18は、ルーバー13が吹出口12を開くように駆動回路13Aに起動信号を送信して、ルーバー駆動用のモータ13Mの運転を開始する。すると、ルーバー13は、所定の位置まで開放される(ステップS101)。
 次に、主制御装置18は、モータ21Aを回転駆動し、ファン21があらかじめ設定された強回転の回転数で回転するように制御する(ステップS102)。主制御装置18は、塵埃センサー62とガスセンサー63に、計測指令を発する。塵埃センサー62とガスセンサー63は、それぞれセンサーの周囲の空気の塵埃とガスの検知動作を開始し、主制御装置18に送信する。主制御装置18は、取得したデータから、空気の汚れの大小を判定する(ステップ103)。
 ステップS103の判定において、空気の汚れ度合いが小さいと判定した場合は、主制御装置18は、あらかじめ設定された強回転で運転されているファン21を、あらかじめ設定された弱回転の回転数で回転するように、駆動回路28に対して回転数変更の指令を発する。駆動回路28は、モータ21Aの単位時間あたりの回転数を減らすように制御し(ステップS104)、空気清浄運転(弱)を行い(ステップS105)、一定時間後、ステップS103に戻る。
 一方、空気の汚れ度合いが大きいとステップS103で判定した場合には、主制御装置18は、ステップS102の段階から、ファン21が強回転の回転数で運転されているので、その強運転の動作を継続する空気清浄運転(強)を行う(ステップS106)。つまり、駆動回路28に対しては回転数変更の指令を出さないで、一定時間後、ステップS103に戻る。
 次に、図14を用いて、「除湿空気清浄運転モード」の場合について説明する。
 除湿空気清浄運転モードは、室内の湿度や空気の汚れの状態に応じて、除湿機1の運転モードを、除湿運転モードまたは空気清浄運転モード等に切り替えるものである。例えば、使用者が入力操作部17の主電源スイッチをONし、運転モード切換スイッチ17Sで除湿空気清浄運転モードを選択すると、除湿機1は除湿空気清浄運転を、以下の通り開始する。
 まず、主制御装置18は、駆動回路28に駆動指令を発し、ルーバー13が吹出口12を開放するようにルーバー駆動用のモータ13Mを制御する(ステップS201)。次に、主制御装置18は、シャッター51Sが開くように、駆動回路29に駆動指令を発し、シャッター51Sの開閉用のモータ51Bを制御する。これにより、バイパス風路43の入口43Aが開放される(ステップS202)。
 主制御装置18は、シャッター51Sが所定の位置まで開放動作をしたことを判定した場合、モータ21Aを回転駆動するために、駆動回路28に対して所定の駆動指令を発する。駆動回路28は、ファン21があらかじめ設定された強回転の回転数で回転するように、モータ21Aの回転数を制御する(ステップS203)。
 また、主制御装置18は、電動圧縮機6の駆動用のモータ6M(図示せず)の運転を開始し、当該モータ6Mを所定の回転数で駆動するように制御する。これにより、電動圧縮機6は冷媒の圧縮動作を開始する(ステップS204)。
 湿度センサー61が、湿度センサー61の周囲の空気の湿度検知動作を開始し、湿度検知データを主制御装置18に送信する。主制御装置18は、湿度が50%以上であるかどうかを判定する(ステップS205)。
 湿度が50%以上の場合は、電動圧縮機6の駆動用のモータ6M(図示せず)の駆動動作を継続する。塵埃センサー62とガスセンサー63は、それぞれのセンサーの周囲の空気の塵埃とガスの検知動作を開始し、空気の汚れ度合いの大小を判定する(ステップS206)。空気の汚れ度合いが小さい場合は、ステップS202、S203、S204の動作を継続し、除湿運転を行う(ステップS207)。そして、ステップS206から一定時間が経過後、ステップS205に戻る。
 空気の汚れ度合いが大きい場合は、主制御装置18は、シャッター51Sを閉じるように気流制限手段51の駆動用のモータ51Bを制御する。そして、バイパス風路43の入口43Aを閉じ(ステップS208)、除湿空清運転「強」を行い(ステップS209)、ステップS206から一定時間経過後、ステップS205に戻る。
 ステップS205において、湿度50%以下の場合は、主制御装置18は電動圧縮機6の駆動用のモータ6Mの駆動を停止するよう制御し、電動圧縮機6の冷媒圧縮動作が停止する(ステップS210)。
 この状態で、主制御装置18は、塵埃センサー62とガスセンサー63とが、それぞれのセンサーの周囲の空気の塵埃とガスの検知動作を開始するよう制御し、空気の汚れの大小を判定する(ステップS211)。
 空気の汚れ度合いが小さい場合は、ファン21があらかじめ設定された弱回転の回転数で回転するようモータ21Aを制御し(ステップS212)、送風のみで除湿を行わないサーキュレート運転を行い(ステップS213)、一定時間後、ステップS205に戻る。
 空気の汚れが大きい場合は、主制御装置18は、シャッター51Sを閉じるように、駆動回路29に閉鎖指令信号を発する。駆動回路29は、駆動用モータ51Bの運転を開始し、シャッター51Sを閉鎖位置CLまで移動させる。
 以上の動作によって、バイパス風路43の入口43Aは閉じられる(ステップS214)。ファン21は、ステップS203の「強運転」モードが維持され、空清運転「強」を行う(ステップS215)。ステップ214又はステップS215の時点から一定時間経過後、図12の除湿運転モードにおけるステップS205に戻る。なお、除湿運転モードまたは空気清浄運転モード等に切り替えるための判定基準として、ステップS205における湿度センサー61の湿度の閾値を50%としたが、閾値はこれ以外の値でもよい。
 このように、バイパス風路43の入口43Aを開閉する気流制限手段51を設けたので、除湿運転と空気清浄運転とを行うのに適当な風路を、バイパス風路43およびメイン風路44の何れかから容易に選択でき、使い勝手のよい除湿機1が得られる。
 次に、図15について説明する。図15は、実施の形態1の除湿機1の運転開始時の主制御装置18の基本的な動作ステップを示フローチャートである。
 まず、入力操作部17で主電源スイッチ(図示せず)をONにし、運転モード切換スイッチ17Sを操作する。こうして「除湿運転」や「空気清浄運転」等の運転モードを選択する。
 すると、主制御装置18には、電源部19から電源となる電力が供給開始される。主制御装置18は、自身の内部構成に異常がないかどうかをチェックする。
 そして、初期の異常判定で異常がなかった場合、ルーバー13を開放する指令信号を、駆動回路13Aに発する(ステップS300)。
 ステップS300によって、速やかにルーバー13はモータ13Mによって、所定の開放位置まで回動される。また、主制御装置18は、駆動回路29に対してシャッター51Sの開放指令信号を発する。そして、この時点からの経過時間の計測をタイマー部24Tによって開始させる(ステップS301)。
 気流制限手段51のモータ51Bは、駆動回路29によって駆動開始される。シャッター51Sは、モータ51Bによって開放位置OPまで軸51Eを中心に約90度の範囲だけ回動する。これにより、バイパス風路43の入口43Aが開放される。
 次に、主制御装置18は、開閉検知部53からの開放検知信号の到着を待って、バイパス風路43の入口43Aが開放されたのかどうかを判定する(ステップS302)。このステップS302の判定結果が「Yes」であった場合には、駆動回路28に対して送風開始の指令信号を出す。この場合の送風強度についての指令は、「強」であり、定格送風能力で定められた「強」運転モードで、ファン21の運転が開始される(ステップS303)。
 一方、ステップS302の判定結果が「No」であった場合には、ステップS304に進む。ステップS304では、ステップS301からの経過時間が、事前に決定されている「基準応答時間」(例えば10秒間)を超えない場合、再び、ステップS302に戻って、開閉検知部53からの開放検知信号に基づく開閉有無の判定をする。
 ステップS304の処理で、ステップS301からの経過時間が「基準応答時間」(例えば10秒間)を超えていた場合、何らかの原因で気流制限手段51に異常が発生していると判定し、報知部23によってシャッター51Sが開放しないことを報知する。例えば、表示部23Dにおいて、文字あるいは図で報知する。また、音声報知部23Vによって、「バイパス風路が適正に開きません」等の報知を音声で行う。そして、これらの報知の時点から一定の時間経過後(例えば、30秒後)に、自動的に主電源スイッチをOFFし、運転を自動的に終了する(ステップS305)。
 なお、ステップS305の代わりに、バイパス風路43を使用しない運転だけを行うように報知部23で報知し、その後も入力操作部17から何も入力が行われなかった場合にはステップS305のように自動的に電源を遮断しても良い。
 次に、実施の形態1の除湿機1において、前述の除湿運転と空気清浄運転とをしている際の空気の流れについて説明する。図16は、除湿機1の空気の流れを示した縦方向断面図である。図17は、除湿機1の除湿運転時の空気の流れを示した水平方向断面図である。図18は、除湿機1の空気清浄運転時の空気の流れを示した水平方向断面図である。図17から図18における矢印は、除湿機1が動作している際の空気の流れ(気流AF)を示している。
 除湿運転の時は、ルーバー13とシャッター51Sが開いた後、モータ21Aが駆動し、ファン21が回転を始める。そののち、電動圧縮機6が運転を開始する。ファン21が回転すると、吸込口11から吹出口12へ向かう気流AFがケース10の内部に発生する。この時、シャッター51Sは開いた状態のため、バイパス風路43の入口43Aは開放されている。吸込口カバー11Aを通過した空気は、バイパス風路43とメイン風路44とに分岐する。
 バイパス風路43とメイン風路44とでは、除湿機1を前方から見た場合の風路面積は、メイン風路44のほうが大きい。図9で説明したように、除湿機1を前方から見た場合の、メイン風路44の投影面積は、高さ寸法がH1と横幅W1で決まる。前述したようにH1が270mmであり、W1が255mmであるので、この両者の積が投影面積となる。
 一方、バイパス風路43の横幅W7は、30mmである(図9参照)。また、バイパス風路43の高さ寸法H1は、270mmである。つまり、1つのバイパス風路43の投影面積は、高さ寸法H1と横幅W7(30mm)の積で決まる。
 メイン風路44には、一定以上の厚さを有するHEPAフィルター41と活性炭フィルター42が配置されているため、気流AFがメイン風路44を通過する方が、圧損は大きい。そのため、バイパス風路43を通過するバイパス気流FA2の量は、メイン風路44を通過するメイン気流FA1の量よりも大きい。
 メイン風路44おいて、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42を通過した気流(メイン気流AF1)は、整流部材38付近で、バイパス風路43を通過したバイパス気流AF2と合流する。
 バイパス気流AF2は、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42を通過せずに整流部材38付近に到達した気流である。バイパス風路43は、その一部を構成する風洞46に、蒸発器31の中心方向へ導く導風面46Aを有している。このため、バイパス風路43を前方から直進してきた気流AF1は、熱交換器の一部である蒸発器31の風上側において、回転軸21bの中心を貫通する中心線HL(図2、図3参照)の方向に進路を変える。
 言い換えると、気流AF1は、べルマウス部37の開口の中心点を貫通する前後方向に伸びた水平な基準線BLの方向に進路を変える(図4参照)。これにより、整流部材38付近で、バイパス風路43を通過してきたバイパス気流AF2とメイン風路44の左右周辺部を通過してきたメイン気流AF1とは、混合されて蒸発器31に流入する。
 バイパス気流AF2は、メイン風路44を通過するメイン気流AF1よりも、単位時間あたりの風量が大きい。さらに、バイパス気流AF2は、メイン気流AF1よりも風速が早い。そのため、バイパス風路43に熱交換器の中心方向に導く導風面46Aがない場合には、圧損が大きくなるだけでなく、熱交換器に流入する時の風速バランスが悪いため、熱交換効率が悪くなる。
 活性炭フィルター42の下流の空間において、熱交換器の一部である蒸発器31と整流部材38とは、第一の空間33(間隔D3、10mm)を隔てて対向するように配置されている。また、空気清浄フィルターの一部である活性炭フィルター42と整流部材38とは、第一の空間33(間隔D3、10mm)を隔てて対向するように配置されている。このため、バイパス風路43を通過したバイパス気流AF2と、メイン風路44を通過したメイン気流AF1とが、第二の空間34および第一の空間33の中で混合される。これにより、蒸発器31に流入する気流AFを、バランスよく分散させて蒸発器31に供給させることができ、熱交換効率を改善できる。
 なお、第一の空間33の間隔D3は、10mm~15mmの範囲が実用的である。この間隔D3を大きくすると筐体3の奥行方向のサイズが大きくなってしまう。また、第二の空間34の間隔D4は、15mm~20mmの範囲が実用的である。この間隔D4を大きくすると筐体3の奥行方向のサイズが大きくなってしまう。
 さらに、バイパス風路43をメイン風路44の左右の両側に並行して配置したので、バイパス風路43をメイン風路44の片側だけに配置した場合と比較し、熱交換器の一部である蒸発器31に流入する気流の風量の偏りを低減でき、熱交換効率を改善できる。
 蒸発器31を通過する空気(気流AF)は、当該蒸発器31を流れる冷媒との間で熱交換される。蒸発器31には、上述したように、圧縮機6からの冷媒が流れる冷媒回路(図示せず)の途中に設置した減圧装置(図示せず)によって減圧した冷媒が流れる。そのため、蒸発器31には、ケース10の内部へ取り込まれた空気よりも低温の冷媒が流れる。蒸発器31を流れる冷媒は、当該蒸発器31を通過する空気から熱を吸収する。
 以上のように、蒸発器31を通過する気流AFは、当該蒸発器31を流れる冷媒によって吸熱される。すなわち、蒸発器31を通過する気流AFは、当該蒸発器31を流れる冷媒によって冷却される。これにより、蒸発器31を通過する気流AFに含まれる水分が凝縮し、結露が発生する。凝縮した空気中の水分は、液体の水として当該空気から除去される。除去された水は、例えば、ケース10の内部に設けられた貯水タンク7(図1参照)に貯められる。この貯水タンク7は、ケース10の外側まで取り出すことができる。
 蒸発器31を通過した空気は、凝縮器32へ送られる。凝縮器32を通過する空気と当該凝縮器32の冷媒配管内を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。凝縮器32を流れる冷媒は、当該凝縮器32を通過する空気によって冷却される。凝縮器32を通過する空気は、当該凝縮器32を流れる冷媒によって加熱される。
 凝縮器32を通過した空気は、除湿機1の外部の空気に比べて乾燥した状態である。この乾燥した状態の空気は、ファン21を通過する。ファン21を通過した空気は、吹出口12から、ケース10の上方へ送り出される。このようにして、除湿機1は、導入した空気を除湿する。また除湿機1は、乾燥した状態の空気を筐体3の外部へ供給することができる。
 また、空気清浄運転の時は、ルーバー13が開いた後、シャッター51Sが閉じた状態でモータ21Aが駆動し、ファン21が回転を始める。ファン21が回転すると、吸込口11から吹出口12へ向かう気流AFがケース10の内部に発生する。この時、シャッター51Sが閉じた状態のため、バイパス風路43の入口43Aが閉鎖されている。吸込口カバー11Aを通過した空気は、バイパス風路43が閉じられているため、メイン風路44のみを通過する(メイン気流AF1のみが、下流に供給される)。
 ファン21が運転すると、ケース10内部が負圧になるため、メイン風路44へ空気が導入される。このメイン風路44には、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42が配置されているため、除湿運転時よりも圧損が大きくなる。そのため、除湿運転時と同一の風量を流した時のファン21の回転数は大きく、モータ21Aへの負荷も大きいため、結果として運転音(ファン21の風切り音など)が大きくなる。ただし、メイン風路44のみに、気流AF1が通過するので、除湿機1の吹出口12から吹き出される空気は、除湿運転時よりもきれいな空気となる。また、活性炭フィルター42の作用で、臭い成分も除去される。
 メイン風路44を通過した空気は、蒸発器31へ流入する。蒸発器31への流入後の空気の流れは、除湿運転の場合と同様である。
 実施の形態1の総括.
 本開示の一つの実施例に係る除湿機1は、
 吸込口11と吹出口12とが形成された筐体3(ケース10)と、
 吸込口11から吹出口12へ至る気流AFを発生させる送風手段(ファン21)と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置された空気清浄化手段として2つのフィルター41、42と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置され、気流AFの中の水分を除去する除湿手段としての蒸発器31と、を備える。
 筐体3(ケース10)の内部には、
 気流AFが、フィルター41、42を通過して蒸発器31に至る第一の風路(メイン風路44)と、
 前記気流AFが、前記フィルター41、42を通過せずに、前記蒸発器31に至る第二の風路(バイパス風路43)と、
 第二の風路(バイパス風路43)の開口度(風路断面積)を、全開から全閉まで変化させ、バイパス気流AF2の量を制御する気流制限手段51と、を有する。
 第二の風路(バイパス風路43)の入口43Aは、フィルター41、42の外周側に位置し、
 第二の風路(バイパス風路43)の出口43Bは、入口43Aよりもフィルター41、42の中心側(中心線BLに接近する側)に位置している。
 この一つの実施例によれば、除湿運転時には、フィルター41、42を通過しない第二の風路(バイパス風路43)に空気が流れるので、フィルター41、42にすべての空気を流して運転する場合よりも、ファン21の回転数を少なくでき、騒音の発生を少なくすることができる。また、下流の蒸発器31にバイパス風路43からの空気を案内して、熱交換させることができる。
 更に、第一の実施例において、空気清浄化手段は、気流AFから塵埃を捕集する第一のフィルター41と、気流AFから匂いの成分を捕集する(活性炭フィルター等の)第二のフィルター42と、を有する構成である。この構成であるため、塵埃と臭いの除去ができる除湿機1を提供することができる。
 更に、第一の実施例において、気流AFの上流側に、第一のフィルター41を配置し、第二のフィルター42は、当該第一のフィルター41に接触又は近接して、気流AFの下流側に配置している。この構成であるため、蒸発器31の上流側の風路の奥行寸法を最小限度にして、除湿機1の筐体3(ケース10)のサイズが大きくなることを抑制することができる。
 更に、第一の実施例において、
 筐体3の前面に吸込口11が存在し、
 筐体3の前方から吸込口11を見た場合、第一のフィルター41及び第二のフィルター42の投影面よりも、吸込口11及び第二の風路(バイパス風路43)の入口43Aを含む投影面の方が大きい。すなわち、図6と図9で説明したように、第二の風路(バイパス風路43)は、第一のフィルター41および第二のフィルター42の、それぞれの左右端面よりも、左右方向に、第二の風路(バイパス風路43)の横幅寸法W7(30mm)だけ広がっている。このため、除湿運転時には、フィルター41、42の中を通過させずに、第二の風路(バイパス風路43)から蒸発器31に空気を直接供給できる。また、この構成は、第一のフィルター41と第二のフィルター42の面積を犠牲にしないので、空気清浄化作用を損なうこともない。
 更に、第一の実施例において、筐体3の前方から吸込口11を見た場合、第二の風路の入口43Aは、吸込口11の左右の両側縁よりも外側の位置に存在している。すなわち、筐体3の前方から吸込口11を見た場合、第二の風路の入口43Aは、吸込口11の右側縁より右側又は左側縁よりも左側に位置している。このため、除湿運転時には、フィルター41、42の中を通過させずに、第二の風路(バイパス風路43)から蒸発器31に、空気を直接供給できる。また、この構成は、第一のフィルター41と第二のフィルター42の面積を犠牲にしないので、空気清浄化作用を損なうこともない。
 第二の風路(バイパス風路43)の入口43Aの開口面積は、出口43Bの開口面積と同等であった。このため、風路抵抗が少ない風路に形成でき、除湿運転時には、第二の風路(バイパス風路43)から蒸発器31に対して、大量の空気を直接供給できる。
 更に、第一の実施例において、第二の風路の入口43Aから出口43Bまでが直線的に結ばれている。すなわち、図4で説明したように、入口43Aから出口43Bまでが直線で見通せるような第二の風路(バイパス風路43)になっているので、除湿運転時には、第二の風路(バイパス風路43)から蒸発器31に対して、大量の空気を直接供給できる。
 更に、第一の実施例において、HEPAフィルター41である第一のフィルターは、第一の風路から、除湿すべき空気が通過する場合と通過しない場合の何れにおいても、所定の厚さを維持する構造であることを特徴とする。すなわち、図8で説明したように、枠体41Bを有してフィルター本体41Aの形状を維持する構成であるので、第一の風路(メイン風路44)が大きく変形することはなく、通風性を維持できる。
 更に、第一の実施例において、第一のフィルター41と第二のフィルター42とが重なり合った状態の外周面が、第二の風路(バイパス風路43)の内側壁面を構成している。このため、第二の風路(バイパス風路43)を構成するために、第一のフィルター41と第二のフィルター42との間を仕切る専用の壁が不要であるから、構成を簡略化でき、コスト的にも有利となる。
 更に、第一の実施例において、空気清浄化手段(第一のフィルター41と第二のフィルター42)を挟んで前記吸込口11と反対側には、前記蒸発器31との対向間隔が一定寸法(距離D3)以上に維持された整流部材38を設けた(図5参照)。このため、距離D4の空間34において、バイパス風路43から流れて来たバイパス気流AF2とメイン風路44から流れて来たメイン気流AF1とは、第二のフィルター42の下流の空間、つまり整流部材38を起点として距離D4の間隔を有した第二の空間34と、距離D3だけ離れた第一の空間33と、において合流する。この構成であるから、蒸発器31に至る上流段階の気流の分布を、更に平均化することができる。
 更に、第一実施例において、整流部材38は、多数の通気窓38Aを有する平板形状の構造物であることを特徴とする構成である(図3と図4参照)。このため、第一のフィルター41と第二のフィルター42側からのメイン気流AF1とバイパス気流AF2とを、蒸発器31に至る上流段階で、更に平均化することができる。なお、図4で説明したように、互いに独立した多数の通気窓38Aの内側面が、一定の長さ(D5)に亘った平坦な案内面となっていれば、更に良い。
 更に、第一の実施例において、第一のフィルター41と第二のフィルター42を挟んで吸込口11と反対側には、それらフィルター41、42との対向間隔が一定寸法(距離D4)以上に維持された整流部材38を設けた。このため、第一のフィルター41と第二のフィルター42側からのメイン気流AF1とバイパス気流AF2とを、蒸発器31に至る上流段階で、更に平均化することができる。
 更に、第一の実施例において、第一のフィルター41と第二のフィルター42とが、通過するメイン気流AF1によって蒸発器31側に移動することを阻止するための、整流部材38を設けた。すなわち、整流部材38は、剛性を備えた構造であり、蒸発器31の上流側全体を横切るように設置されているので、第一のフィルター41と第二のフィルター42が、貫通するメイン気流AF1によって下流側へ移動し、または変形することを防止できる。このため、変形や移動に起因した性能低下を防止できる。
 更に、第一の実施例において、整流部材38と蒸発器31との対向間隔である(第一の空間33の距離D3)を、10mm~15mmの範囲に設定している。このため、メイン気流AF1とバイパス気流AF2とを、蒸発器31に至る上流段階で、平均化することができる。
 更に、第一の実施例において、筐体3(ケース10)の前面に吸込口11が存在し、筐体3の前方から吸込口11側を見た場合、第二の風路の入口43Aは、吸込口11の左右両側に、それぞれ配置した。この構成であるため、除湿運転時には、フィルター41、42の中を通過させずに、第二の風路(バイパス風路43)から蒸発器31に、空気を直接供給できる。すなわち、バイパス風路43をメイン風路44の片側に配置した場合と比較し、蒸発器31に流入するバイパス風路43からの気流の偏りを低減でき、蒸発器31に流入する気流をバランスよく流入させることができる。 また、この構成は、第一のフィルター41と第二のフィルター42の面積を犠牲にしないので、空気清浄化作用を損なうこともない。
 更に、第一の実施例において、気流制限手段51は、第二の風路(バイパス風路43)におけるバイパス気流AF2を通過させること及び遮断することの何れかの状態を選択できる開閉手段である。この構成であるため、図10で説明したように、開放位置OPと閉鎖位置CLとの間を移動するシャッター51Sと、そのシャッター51Sを開閉動作させる駆動源のモータ51B等によって気流制限手段51を構成できる。そのため、設置空間のスペースが制限されているケース10の内部に、気流制限手段51を無理なく設置できる。
 更に、第一の実施例において、気流制限手段51は、第二の風路43におけるバイパス気流AF2を通過させること及び遮断することを選択できる、シャッター51Sを有したものであることを特徴とする構成であった。このため、設置空間のスペースが制限されているケース10の内部に、気流制限手段51を無理なく設置できる。
 更に、第一の実施例において、気流制限手段51は、電気信号を受けてシャッター51Sを開閉動作させることを特徴とする構成であった。このため、ユーザーがシャッター51Sを手動で開閉操作する必要はなく、除湿運転に伴う、ユーザーの負担を軽減できる。
 更に、第一の実施例において、除湿機1は、送風手段のファン21の運転を制御する第1駆動部(駆動回路28)と、除湿手段(蒸発器31等)に対して冷媒を供給する冷媒供給手段(圧縮機6)と、シャッター51Sの位置を変化させる第2駆動部(モータ51B)と、ユーザーの指令を受け付けて第1駆動部(駆動回路28)を制御する制御装置(主制御装置18)と、をする。制御装置(主制御装置18)は、駆動部(モータ51B)に指令を発してシャッター51Sを開放させる。このため、ユーザーがシャッター51Sを手動で開閉操作する必要はなく、除湿運転に伴う、ユーザーの負担を軽減できる。
 制御装置(主制御装置18)は、ファン21を運転している期間中、ユーザーからの指令を受け付けた場合、又は、所定の「環境条件」を満たしたことを検知した場合、第2駆動部(モータ51B)を制御して前記シャッター51Sを開放させる。
 なお、ここでいう「環境条件」とは、実施の形態1で説明したように、例えば、「除湿機1の設置されている部屋(空間)の湿度が50%を超えた」等をいう。更に、図14で説明したように、例えば「50%を超えており、また、空気の汚れ度合いは小さい」等でも良い。
 このような構成であるため、ユーザーがシャッター51Sを手動で開閉操作する必要はなく、入力操作部17に所定の入力を行うことで、シャッター51Sを自動的に開放させることができる。これによって、除湿運転に伴う、ユーザーの負担を軽減できる。
 更に、実施の形態1では、以下の第二の実施例に係る除湿機1を開示している。
 第二の実施例に係る除湿機1は、
 吸込口11と吹出口12とが形成された筐体3(ケース10)と、
 吸込口11から吹出口12へ至る気流AFを発生させる送風手段(ファン21)と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置された空気清浄化手段として2つのフィルター41、42と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置され、気流AFの中の水分を除去する除湿手段としての蒸発器31と、を備える。
 筐体3の内部には、
 気流AFが、フィルター41、42を通過して蒸発器31に至る第一の風路(メイン風路44)と、
 気流AFが、フィルター41、42を通過せずに、蒸発器31に至る第二の風路(バイパス風路43)と、
 第二の風路(バイパス風路43)の入口43Aの開口度(風路断面積)を、全開から全閉まで変化させ、バイパス気流AF2の量を制御する気流制限手段51と、を有する。
 筐体3の前面に前記吸込口11が存在し、
 吸込口11は、筐体3の前方側から見た投影形状が、正方形又は長方形を呈し、
 第二の風路の入口43Aは、吸込口11の左右両側縁部の外側に連続して隣接し、かつ、左右対称に形成されており、
 蒸発器31は、筐体3の前方側から見た場合、吸込口11の投影形状の外縁よりも実質的に内側に位置している。
 この構成であるため、除湿運転時には、圧損の大きい空気清浄化手段を通過しない第二の風路(バイパス風路43)に空気が流れるので、空気清浄化手段にすべての空気を流して運転する場合よりも、ファン21の回転数を少なくでき、騒音の発生を少なくすることができる。
 しかも、筐体3の前方から吸込口11を見た場合、第二の風路(バイパス風路43)は、吸込口11の左右端面よりも、更に外側方向に、かつ、対称的に広がっている構成である。このため、空気清浄化手段(フィルター41、42)の空気ろ過(浄化)面積を犠牲にせず、両側からバランス良くバイパス気流AF2を蒸発器31に供給することができる。
 更に、第二の実施例において、蒸発器31は、筐体3の前方側から見た投影形状が、正方形又は長方形を呈し、かつ、気流AFが通過する微小空隙を有した多数の熱交換用フィンを備えていることを特徴とする。このため、蒸発器31を前方側から見て、右端部と左端部の熱交換用フィン部分へ、バイパス風路43からバランス良く、バイパス気流AF2を供給することができる。
 更に、第二の実施例において、蒸発器31は、筐体3の前方側から見た横幅寸法W2(270mm。図7参照)が、空気清浄化手段(フィルター41、42)の横幅寸法W8、W9(何れも255mm。図8参照)よりも大きく、吸込口11の横幅寸法(間口寸法)W1(315mm。図6参照)よりも小さい。このため、蒸発器31を前方側から見て、その右端部と左端部の熱交換用プレートフィン31F部分へ、バイパス風路43とメイン風路44から、バイパス気流AF2とメイン気流AF1とを効率良く供給することができる。
 更に、この実施の形態1では、以下の第三実施例に係る除湿機1を開示している。
 第三の実施例に係る除湿機1は、
 吸込口11と吹出口12とが形成された筐体3(ケース10)と、
 吸込口11から吹出口12へ至る気流AFを発生させる送風手段(ファン21)と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置された空気清浄化手段として2つのフィルター41、42と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置され、気流AFの中の水分を除去する除湿手段としての蒸発器31と、を備える。
 筐体3の内部には、
 気流AFが、フィルター41、42を通過して蒸発器31に至る第一の風路(メイン風路44)と、
 気流AFが、フィルター41、42を通過せずに、蒸発器31に至る第二の風路(バイパス風路43)と、
 バイパス気流AF2を制御する気流制限手段51と、を有する。
 そして、第一の風路を通過したメイン気流AF1と、第二の風路を通過したバイパス気流AF2とが合流する位置には、蒸発器31に至る直前を横切るように、多数の通気窓38Aが枠38Bによって区画された整流部材38を配置した。
 この構成であるから、除湿運転時には、前記フィルター41、42を通過しない第二の風路(バイパス風路43)に空気が流れるので、前記フィルター41、42にすべての空気を流して運転する場合よりも、ファン21の回転数を少なくでき、騒音の発生を少なくすることができる。
 更に、前記整流部材38の存在によって、蒸発器31に至る上流段階の気流AFの分布が蒸発器31の局部だけに集中することを抑制できる。つまり、第一の風路と第二の風路の、それぞれの気流を下流の蒸発器31側に効率よく通過させることができ、除湿効率を改善できる。
実施の形態2.
 図19と図20は、実施の形態2の除湿機1を示すものである。
 図19は、実施の形態2の除湿機2の除湿運転時の空気の流れを示した縦方向断面図である。図20は、実施の形態2の除湿機2の空気清浄運転時の空気の流れを示した縦方向断面図である。なお、図1から図18によって説明した実施の形態1の構成と同一又は相当部分は、同じ符号を付けている。
 この実施の形態2では、実施の形態1で示したバイパス風路43の位置を変更し、吸込口11の下方に設けている。
 実施の形態1では、バイパス風路43がHEPAフィルター41と活性炭フィルター42の左右両側に配置され、バイパス風路43とメイン風路44は、吸込口11の左側と右側とにおいて、互いに並行に配置されていた。
 これに対し、実施の形態2では、バイパス風路45がHEPAフィルター41と活性炭フィルター42の下方に配置され、バイパス風路45とメイン風路44とは、吸込口11の下側において、互いに並行に配置される。実施の形態2では、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の左右両側には、バイパス風路は設けない。
 実施の形態2において、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の下方には、そのHEPAフィルター41と活性炭フィルター42の横幅寸法に相当する横幅寸法(W1)のバイパス風路45を有する。バイパス風路45は、前ケース10Fの内部に設けられる空間で、吸込口11から吹出口12へと通じる風路の一部である。
 この構成であるため、例えば、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の、それぞれの横幅寸法が255mmであった場合、バイパス風路43の横幅寸法W7は、実施の形態1における30mmではなく、実施の形態2では255mm程度の大きさである。代わりに、入口43Aの上下方向の寸法は、30mm程度に設定している。
 バイパス風路43は、バイパス気流AF2がHEPAフィルター41と活性炭フィルター42を通過せずに、流へとながれる風路である。ここで、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42を配置した風路を、メイン風路44とする。
 バイパス風路43とメイン風路44は、上下の位置関係になり、前後方向に配置されている。このように、バイパス風路43をメイン風路44の下方に隣接して配置しているため、除湿機1の左右方向の寸法を小型化できる。
 除湿機1を前面(正面)から見た場合、バイパス風路45の横方向(左右方向)の長さは、HEPAフィルター41のバイパス風路45の横方向(左右方向)の長さと同程度に設定するのが望ましい。なお、ここでいう「除湿機1の前面(正面)」とは、この実施の形態2の説明の便宜上、定義したものであり、除湿機1が実際に使用される場合とは異なる。
 バイパス風路43とメイン風路44は、活性炭フィルター42の下流の空間、つまり、第二の空間34と、整流部材38と、第一の空間33と、吹出口12を経由して、ケース10の外部に連通する。
 すなわち、実施の形態1で説明した構成と同様に、整流部材38は、熱交換器の一部である蒸発器31の前面と、第一の空間33を隔てて対面している。つまり、整流部材38は、所定の距離D3(図5、図6参照)をおいて蒸発器31と対向している。
 また、この整流部材38は、活性炭フィルター42の背面との間に、第二の空間34を隔てて対面している。つまり、整流部材38は、所定の距離D4をおいて活性炭フィルター42の背面と対向している。
 メイン風路44を貫通したメイン気流AF1と、バイパス風路43を通過したバイパス気流AF2とは、活性炭フィルター42の下流に配置される整流部材38の手前で、合流し、1つの風路となる。
 HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の下方端面を間隔をおいて覆うように、吸込口11の口縁部から後方に伸びた風洞46が設置されている。
 風洞46の前方端部と、HEPAフィルター41の下方端面との間の空隙は、バイパス風路43の入口43Aとなっている。風洞46の後方端部には、一つの導風面46Aが設けられている。導風面46Aは、バイパス風路43の中を進行してきたバイパス気流AF2の向きを、上方向(仰角方向)に変えて、蒸発器31の中心方向(図7に示した第二の中心点OB)へ導くためのものである。
 導風面46Aを、例えば平面で構成する。この平面の法線方向を調整することによりバイパス気流AF2が導かれる方向を調整できる。また、導風面46Aを曲面で構成してもよい。曲面の曲率を調整することにより、導かれるバイパス気流AF2の広がりを調整できる。
 バイパス風路43には、風路を開閉するためのシャッター51Sが設けられる。シャッター51Sは、板状の部材によって構成される。シャッター51Sは、吸込口カバー11Aよりも下流側に配置される。シャッター51Sは、例えば、HEPAフィルター41と反対側、つまり、板状のシャッター51Sの下端側にある軸(図示せず)により軸支され、開閉手段駆動用のモータ51B(図示せず)により駆動する。モータ51Bは、主制御装置18(図示せず)により回転角度が制御される。そのため、このモータ51Bには、ステッピングモータを使用すると都合が良い。
 シャッター51Sは、バイパス風路43の入口43Aを開閉する。シャッター51Sは、駆動用のモータ51B(図示せず)により、回転軸51E(図示せず)を中心に、バイパス風路43を閉じる位置から、バイパス気流AF2の下流側方向に、バイパス風路43を開ける位置まで駆動する。シャッター51Sが1枚の板状の部材によって構成され、開閉手段駆動用モータ51Bにより駆動される回転軸51Eが1つであるため、構成が簡単で開閉制御が容易な除湿機1が得られる。
 この実施の形態2においても、図示していないが、ガスセンサー63が設置されている。このガスセンサー63は、吸込口11より下方の位置又は吸込口11の近傍で、その吸込口11の右側又は左側の、ケース10の内部に配置されている。また、そのガスセンサー63の近傍のケース10壁面には、当該ケース10の外側と連通する開口(図示せず)が設けられる。また、その開口は、除湿機1の周囲の室内空気を、ガスセンサー63が感知しやすくするためのものである。
 実施の形態1で説明したように、ガスセンサー63は、ガス検出データを主制御装置18に送信し、主制御装置18によって、ガス検出データに基づいて室内の空気の臭気度合いを判定することができる。また、ガスセンサー63の測定結果は、実施の形態1と同様に、主制御装置18が、前記表示部23Dに表示させることができる。
 実施の形態2の除湿機2の運転は、実施の形態1の除湿機1の運転と同様に、除湿運転モード、空気清浄運転モード、及び、除湿空気清浄運転モードを備える。除湿運転モード、空気清浄運転モード、及び、除湿空気清浄運転モードにおけるシャッター51Sの開閉制御及び開放度合いの制御は、実施の形態1の除湿機1のシャッター51Sの開閉制御と同様である。なお、開放度合いとは、バイパス風路43を流れるバイパス気流AF2の流量を、100%~0%(閉鎖時)の範囲で示した割合、例えば、80%、70%、50%、30%のように、途中段階の開放割合をいう。
 実施の形態2の総括.
 この実施の形態2では、以下の除湿機2を開示した。この実施の形態2で例示した除湿機2は、
 吸込口11と吹出口12とが形成された筐体3(ケース10)と、
 吸込口11から吹出口12へ至る気流AFを発生させる送風手段(ファン21)と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置された空気清浄化手段として2つのフィルター41、42と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置され、気流AFの中の水分を除去する除湿手段としての蒸発器31と、を備える。
 筐体3の内部には、
 気流AFが、フィルター41、42を通過して蒸発器31に至る第一の風路(メイン風路44)と、
 気流AFが、フィルター41、42を通過せずに、蒸発器31に至る第二の風路(バイパス風路43)と、
 第二の風路(バイパス風路43)のバイパス気流AF2の量を制御する気流制限手段51と、を有する。
 第二の風路の入口43Aは、フィルター41、42における、その下方の外周側に位置し、
 第二の風路43の出口43Bは、入口43Aよりもフィルター41、42の中心側(中心線BLに接近する側)に位置している。
 この構成であるから、除湿運転時には、フィルター41、42を通過しない第二の風路(バイパス風路43)に空気が流れるので、フィルター41、42にすべての空気を流して運転する場合よりも、ファンの回転数を少なくでき、騒音の発生を少なくすることができる。
 更に、この実施の形態2では、以下の除湿機2を開示した。
 除湿機2は、
 吸込口11と吹出口12とが形成された筐体3(ケース10)と、
 吸込口11から吹出口12へ至る気流AFを発生させる送風手段(ファン21)と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置された空気清浄化手段として2つのフィルター41、42と、
 筐体3(ケース10)の内部に配置され、気流AFの中の水分を除去する除湿手段としての蒸発器31と、を備える。
 筐体3の内部には、
 気流AFが、フィルター41、42を通過して蒸発器31に至る第一の風路(メイン風路44)と、
 気流AFが、フィルター41、42を通過せずに、蒸発器31に至る第二の風路(バイパス風路43)と、
 第二の風路(バイパス風路43)のバイパス気流AF2の量を制御する気流制限手段51と、を有する。
 第一の風路44を通過したメイン気流AF1と、第二の風路43を通過したバイパス気流AF2とが合流する位置には、蒸発器31に至る直前を横切るように、多数の通気窓38Aが枠38Bによって区画された整流部材38を配置した。
 この構成であるから、除湿運転時には、フィルター41、42を通過しない第二の風路(バイパス風路43)に空気が流れるので、フィルター41、42にすべての空気を流して運転する場合よりも、ファン21の回転数を少なくでき、騒音の発生を少なくすることができる。
 更に、前記整流部材38の存在によって、蒸発器31に至る上流段階の気流AFの分布が蒸発器31の局部だけに集中することを抑制できる。つまり、第一の風路(メイン風路44)と第二の風路(バイパス風路43)の、それぞれの気流AF1、AF2を、下流の蒸発器31側に効率よく通過させることができ、除湿効率を改善できる。
 また、実施の形態2では、第二の風路(バイパス風路43)を、HEPAフィルター41と活性炭フィルター42の下方に配置し、第二の風路(バイパス風路43)とメイン風路44とを上下の位置関係で並行に配置したので、除湿機1の左右方向の寸法(横幅)を小型化できる。
 また、シャッター51Sは、開閉手段駆動用のモータ51Bにより、回転軸51Eを中心に、バイパス風路43を閉じる位置から、下流側方向に、バイパス風路43を開ける位置まで駆動する。シャッター51Sが1枚の板状の部材によって構成され、開閉手段駆動用のモータ51Bにより、シャッター51Sが駆動される回転軸51Eが1つであるため(図10参照)、構成が簡単で開閉制御が容易な除湿機1が得られる。
 なお、実施の形態2では、バイパス風路43をメイン風路44の下方に隣接して配置した。そして、バイパス風路43に設ける導風面46Aはバイパス風路43を通過してきた気流を、水平方向から上向き方向(仰角方向)に変えて、蒸発器31の中心方向へ導くように構成した。バイパス風路43をメイン風路44の上方に隣接して配置してもよい。この場合、バイパス風路43に設ける導風面46Aは、バイパス風路43を通過してきた気流を、水平方向から下向き方向(俯角方向)に変えて、蒸発器31の中心部方向へ導くように構成してもよい。
実施の形態3.
 図21から図23は、実施の形態3の除湿機1を示すものである。図21は、除湿機の一部簡略斜視図である。図22は、図21の除湿機1の、C-C線部分をカットした場合の、前ケース部分の分解横断面図である。図23は、図21の除湿機1で使用している吸込口枠の正面図である。なお、図1から図20によって説明した各実施の形態の構成と同一又は相当部分は、同じ符号を付けている。
 この実施の形態3は、実施の形態1で示したバイパス風路43を構成する部品の構成を変更したものである。
 図21に示すように、吸込口11を形成した前ケース10Fの中には、前方(正面)側から見て正方形の吸込口枠50が嵌め込まれている。この吸込口枠50は、全体が熱可塑性プラスチック材料によって一体成形で形成されている。
 吸込口枠50を、前方(正面)側から見た場合、図23に示している通り、上壁部50Tと下壁部50Uとによって、右側の周壁50Rから左側の周壁50Lまでが連結されている。更に、その上壁部50Tと、下壁部50Uと右側の周壁50Rとの間で、右側のバイパス風路43が形成されている。
 図22(A)は、吸込口枠50を前ケース10Fの中に組み込んだ状態を示しているが、吸込口カバー11Aは、破線で示すように装着していない状態である。
 図22(B)は、吸込口枠50を前ケース10Fの中に組み込む前の状態を示している。このため、吸込口枠50と前ケース10Fの断面形状が良くわかる。なお、この図22(B)においても、吸込口カバー11Aは、破線で示すように装着していない状態である。
 上壁部50Tと、下壁部50Uと左側の周壁50Lとの間で、左側のバイパス風路43が形成されている。左右2つのバイパス風路43の入口43Aと出口43Bの大きさ(口径)は、同じ寸法に設定されている。
 符号50Bは、周壁50L、50Rの前方端部に形成した段部(凹み)であり、これは、吸込口カバー11Aを嵌め込むためのものである。つまり、この段部50Bによって、吸込口カバー11Aは、前ケース10Fの前面よりも前方に突出しないように、取り外し自在にケース10に設置できる。
 以上のように、この実施の形態3の特徴的構成の1つは、吸込口11の口縁から気流AFの下流側へ連続した仕切り壁として、右側の周壁50R1、50R2と左側の周壁50L1、50L2と、を形成し、仕切り壁(周壁50R1、50R2、50L1、50L2)によって、バイパス風路43の入口43Aから出口43Bまでの間を二つの空間に仕切っている。
 そして、これらの空間の一つは、第一の風路になり、他の一つの空間は、第二の風路(バイパス風路43)になる。つまり、実施の形態1、2で説明したような2つのフィルター41、42の外周端面を利用してバイパス風路43を形成するのではなく、吸込口枠50の内部に、所定の大きさのバイパス風路43が区画形成される構成である。
 実施の形態3の総括.
 以上のように、この実施の形態3では、吸込口枠50を前ケース10Fの中に組み込んで、バイパス風路43を形成していた。
 すなわち、実施の形態1、2で示したように、2つのフィルター41、42の外周端面を利用してバイパス風路43を形成していない構成である。
 そのため、それらフィルター41、42の外周端面の位置や形状等によって、通気性に影響を受けないバイパス風路43が形成される。言い換えると、フィルター41、42が交換や点検のために、一旦取り外され、その後、再度設置されて運転された場合に、フィルター41、42の設置位置が変化してしまうと、バイパス風路43の通気性が低下する懸念がある。
 これに対し、この実施の形態3の構成によれば、フィルター41、42の設置位置が変化してしまった場合でも、バイパス風路43の通気性が直接影響を受ける懸念はない。そのため、長期間の使用においても、所期の通風性を確保できる。これにより、安定した除湿性能を維持することができる。なお、その他のメリットについては、実施の形態1と2で説明したものと同等である。
 本開示に係る除湿機は、例えば、室内の空気を除湿するために利用することができる。
 1 除湿機、
 2 除湿機、
 3 筐体、
 5 窓、
 6 電動圧縮機、
 7 貯水タンク、
 8 操作表示基板
 10 ケース、
 10F 前ケース、
 10B 後ケース、
 11 吸込口、
 11A 吸込口カバー、
 11A1 縦桟、
 11A2 横桟、
 12 吹出口、
 13 ルーバー、
 15 操作報知部、
 16 基板ボックス、
 17 入力操作部、
 17S 運転モード切換スイッチ
 18 主制御装置、
 19 電源部、
 20 車輪、
 21 ファン、
 21A モータ、
 22 冷媒配管、
 23 報知部、
 23D 表示部、
 23V 音声報知部、
 24 CPU、
 24T タイマー部、
 25 記憶手段
 26 無線通信部、
 27 駆動回路、
 28 駆動回路、
 29 駆動回路、
 31 蒸発器、
 32 凝縮器、
 33 第一の空間、
 34 第二の空間、
 35 室温センサー、
 36 ファンケース、
 37 ベルマウス部、
 38 整流部材、
 41 HEPAフィルター、
 42 活性炭フィルター、
 43 バイパス風路、
 44 メイン風路、
 46 風洞、
 46A 導風面、
 50 吸込口枠、
 50B 段部、
 50R1 周壁(仕切り壁)、
 50R2 周壁(仕切り壁)、
 50L1 周壁(仕切り壁)、
 50L2 周壁(仕切り壁)、
 51 気流制限手段、
 51B モータ、
 51C センサー、
 51D センサー、
 51S シャッター、
 53 開閉検知部、
 61 湿度センサー、
 62 塵埃センサー、
 63 ガスセンサー。

Claims (53)

  1.  吸込口と吹出口とが形成された筐体と、
     前記吸込口から前記吹出口へ至る気流を発生させる送風手段と
     前記筐体の内部に配置された空気清浄化手段と、
     前記筐体の内部に配置され、前記気流の中の水分を除去する除湿手段と、
     を備える除湿機であって、
     前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過して前記除湿手段に至る第一の風路と、
     前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過せずに前記除湿手段に至る第二の風路と、
     前記第二の風路の前記気流の流れを制限する気流制限手段と、
    を有し、
     前記第二の風路の入口は、前記空気清浄化手段の外周側に位置し、
     前記第二の風路の出口は、前記入口よりも前記空気清浄化手段の中心側に位置していることを特徴とする除湿機。
  2.  前記空気清浄化手段は、前記気流から塵埃を捕集する第一のフィルターと、前記気流から匂いの成分を捕集する第二のフィルターと、を有することを特徴とする請求項1に記載の除湿機。
  3.  前記第一のフィルターは前記第二のフィルターよりも前記気流の上流側に配置され、
    前記第二のフィルターは当該第一のフィルターに接触又は近接して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の除湿機。
  4.  前記筐体の前面に前記吸込口が存在し、
     前記筐体の前方から前記吸込口を見た場合、前記第一のフィルター及び前記第二のフィルターの投影面よりも、前記吸込口および前記入口を含む投影面の方が大きいことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の除湿機。
  5.  前記筐体の前面に前記吸込口が存在し、
     前記筐体の前方から前記吸込口を見た場合、前記入口は、前記吸込口の左右の両側縁よりも外側の位置に存在することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  6.  前記入口の開口面積は、前記出口の開口面積と同等であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  7.  前記入口から、前記出口まで前記第二の風路は直線的に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  8.  前記吸込口の口縁から前記気流の下流側へ連続した仕切り壁を形成し、
     前記仕切り壁によって、前記入口から前記第二の風路の出口までの間を二つの空間に仕切り、
     前記二つの空間の一つは、前記第一の風路であり、
     前記二つの空間の他の一つは、前記第二の風路であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  9.  前記第一のフィルターは、HEPAフィルターであり、
     前記第一のフィルターは、前記第一の風路から、除湿すべき空気が通過する場合と通過しない場合の何れにおいても、所定の厚さを維持する構造であることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  10.  前記第一のフィルターと前記第二のフィルターとが重なり合った状態の外周面が、前記第二の風路の内側壁面を構成していることを特徴とする請求項3に記載の除湿機。
  11.  前記第一のフィルターと前記第二のフィルターとのそれぞれは、フィルター本体と、当該フィルター本体の外周縁部を覆う枠体と、を備え、
     前記枠体の外周面が、前記第二の風路の内側壁面を構成していることを特徴とする請求項3に記載の除湿機。
  12.  前記空気清浄化手段を挟んで前記吸込口と反対側には、前記除湿手段を構成する蒸発器との対向間隔が一定の範囲に維持された整流部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  13.  前記整流部材は、多数の通気窓を有する平板形状の構造物であることを特徴とする請求項12に記載の除湿機。
  14.  前記通気窓は、前記気流の流れる方向に所定寸法以上の長さの平坦な案内面を有する枠で囲まれていることを特徴とする請求項13に記載の除湿機。
  15.  前記空気清浄化手段を挟んで前記吸込口と反対側には、前記空気清浄化手段との対向間隔が一定の範囲に維持された整流部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  16.  前記空気清浄化手段を挟んで前記吸込口と反対側には、前記除湿手段を構成する蒸発器との対向間隔が一定の範囲に維持され、かつ、前記空気清浄化手段が前記気流によって前記蒸発器側に移動することを阻止するための、整流部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の除湿機。
  17.  前記一定の範囲は、10mmから15mmの範囲であることを特徴とする請求項12又は請求項16に記載の除湿機。
  18.  前記筐体の前面に前記吸込口が存在し、
     前記筐体の前方から前記吸込口を見た場合、前記入口は、前記吸込口の左右両側に、それぞれ配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の除湿機。
  19.  前記気流制限手段は、前記第二の風路における前記気流を通過させること及び遮断することの何れかの状態を選択できる開閉手段であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の除湿機。
  20.  前記気流制限手段は、前記第二の風路における前記気流の通過量を複数段階に制御できる手段であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の除湿機。
  21.  前記気流制限手段は、前記第二の風路における気流の通過量を制御できるシャッターを有したものであることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の除湿機。
  22.  前記気流制限手段は、電気信号を受けて前記シャッターの位置を変化させる位置制御機能付きのモータを有したことを特徴とする請求項21に記載の除湿機。
  23.  前記送風手段の運転を制御する第1駆動部と、
     前記除湿手段に対して冷媒を供給する冷媒供給手段と、
     前記シャッターの位置を変化させる第2駆動部と、
     ユーザーの指令を受け付けて前記第1駆動部を制御する制御装置と、を更に有したことを特徴とする請求項21又は請求項22に記載の除湿機。
  24.  前記制御装置は、前記送風手段を運転している期間中、ユーザーからの指令を受け付けた場合、又は、所定の環境条件を満たしたことを検知した場合、前記第2駆動部を制御して前記シャッターの位置を変化させることを特徴とする請求項23に記載の除湿機。
  25.  吸込口と吹出口とが形成された筐体と、
     前記吸込口から前記吹出口へ至る気流を発生させる送風手段と
     前記筐体の内部に配置された空気清浄化手段と、
     前記筐体の内部に配置され、前記気流の中の水分を除去する除湿手段と、
     を備える除湿機であって、
     前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過して前記除湿手段に至る第一の風路と、
     前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過せずに前記除湿手段に至る第二の風路と、
     前記第二の風路の前記気流の流れを制限する気流制限手段と、
    を有し、
     前記筐体の前面に前記吸込口が存在し、
     前記吸込口は、前記筐体の前方側から見た投影形状が、正方形又は長方形を呈し、
     前記第二の風路の入口は、前記吸込口の左右両側縁部の外側に隣接し、かつ、左右対称に形成され、
     前記筐体の前方側から見た場合、前記吸込口の投影形状の外縁よりも、前記除湿手段を構成する蒸発器が、実質的に内側に位置していることを有することを特徴とする除湿機。
  26.  前記第二の風路は、前記空気清浄化手段を挟んで、その左右両側に対称的に配置されていることを特徴とする請求項25に記載の除湿機。
  27.  前記蒸発器は、前記筐体の前方側から見た投影形状が、正方形又は長方形を呈し、かつ、前記気流が通過する方向と直交する方向に、互いに微小空隙を有した多数の熱交換用フィンを備えていることを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の除湿機。
  28.  前記蒸発器は、前記筐体の前方側から見た横幅寸法が、前記空気清浄化手段の横幅寸法と同等又はそれよりも大きいことを特徴とする請求項25から請求項27の何れか1項に記載の除湿機。
  29.  前記空気清浄化手段は、前記気流から塵埃の捕集をする第一のフィルターと、前記気流から匂いの成分を捕集する第二のフィルターとを、有することを特徴とする請求項25から請求項28の何れか1項に記載の除湿機。
  30.  前記気流の流れる方向において、前記第一のフィルターを上流側に配置し、前記第二のフィルターは当該第一のフィルターに接触又は近接して下流側に配置していることを特徴とする請求項29に記載の除湿機。
  31.  前記筐体の前面に前記吸込口が存在し、
     前記筐体の前方から前記吸込口を見た場合、前記第一のフィルター及び前記第二のフィルターの投影面よりも、前記吸込口および前記入口を含む投影面の方が大きいことを特徴とする請求項29または請求項30に記載の除湿機。
  32.  前記第一のフィルターは、HEPAフィルターであり、
     前記第一のフィルターは、前記気流が通過する場合と通過しない場合の何れにおいても、所定の厚さを維持する構造であることを特徴とする請求項29から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  33.  前記第一のフィルターと前記第二のフィルターとが重なり合った状態の外周面が、前記第二の風路の内側壁面を構成していることを特徴とする請求項29から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  34.  前記第一のフィルターと前記第二のフィルターとのそれぞれは、フィルター本体と、当該フィルター本体の外周縁部を覆う枠体と、を備え、
     前記枠体の外周面が、前記第二の風路の内側壁面を構成していることを特徴とする請求項29から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  35.  前記空気清浄化手段を挟んで前記吸込口と反対側には、前記除湿手段を構成する蒸発器との対向間隔が一定の範囲に維持された整流部材を設けたことを特徴とする請求項25から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  36.  前記整流部材は、多数の通気窓を有する平板形状の構造物であることを特徴とする請求項35に記載の除湿機。
  37.  前記空気清浄化手段を挟んで前記吸込口と反対側には、前記空気清浄化手段との対向間隔が一定の範囲に維持された整流部材を設けたことを特徴とする請求項25から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  38.  前記空気清浄化手段を挟んで前記吸込口と反対側には、前記除湿手段を構成する蒸発器との対向間隔が一定の範囲に維持され、かつ、前記空気清浄化手段が前記蒸発器側に移動することを阻止するための、整流部材を設けたことを特徴とする請求項25から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  39.  前記一定の範囲は、10mmから15mmの範囲であることを特徴とする請求項38に記載の除湿機。
  40.  前記気流制限手段は、前記第二の風路における前記気流の通過量を複数段階に制御できる手段であることを特徴とする請求項25から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  41.  前記気流制限手段は、前記第二の風路に前記気流を通過させること及び遮断することの何れかの状態を、択一的に選択できる手段であることを特徴とする請求項25から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  42.  前記気流制限手段は、前記第二の風路における気流の通過量を制御できるシャッターを有したものであることを特徴とする請求項25から請求項31の何れか1項に記載の除湿機。
  43.  前記気流制限手段は、前記気流の通過量を制御できるシャッターと、電気信号を受けて前記シャッターの位置を変化させる位置制御機能付きのモータとを、有したことを特徴とする請求項40に記載の除湿機。
  44.  前記送風手段の運転を制御する第1駆動部と、
     前記除湿手段に対して冷媒を供給する冷媒供給手段と、
     前記シャッターの位置を変化させる第2駆動部と、
     ユーザーの指令を受け付けて前記第1駆動部を制御する制御装置と、を更に有したことを特徴とする請求項42又は請求項43に記載の除湿機。
  45.  前記制御装置は、前記送風手段を運転している期間中、ユーザーからの指令を受け付けた場合、又は、所定の環境条件を満たしたことを検知した場合、前記第2駆動部を制御して前記シャッターの位置を変化させることを特徴とする請求項44に記載の除湿機。
  46.  吸込口と吹出口とが形成された筐体と、
     前記吸込口から前記吹出口へ至る気流を発生させる送風手段と
     前記筐体の内部に配置された空気清浄化手段と、
     前記筐体の内部に配置され、前記気流の中の水分を除去する除湿手段と、
     を備える除湿機であって、
     前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過して前記除湿手段に至る第一の風路と、
     前記筐体の内部に形成され、前記気流が前記空気清浄化手段を通過せずに前記除湿手段に至る第二の風路と、
     前記第二の風路の前記気流の流れを制限する気流制限手段と、
     を有し、
     前記第一の風路を通過した前記気流と、前記第二の風路を通過した前記気流とが合流する位置には、前記除湿手段を構成する蒸発器の直前を横切るように、多数の通気窓を備えた整流部材を配置したことを特徴とする除湿機。
  47.  前記整流部材は、前記空気清浄化手段との間に空隙を形成したことを特徴とする請求項46に記載の除湿機。
  48.  前記整流部材は、前記蒸発器との間に空隙を形成したことを特徴とする請求項46又は47に記載の除湿機。
  49.  前記整流部材は、前記通気窓が規則正しく配置された平板形状の構造物であることを特徴とする請求項46に記載の除湿機。
  50.  前記通気窓は、前記気流の流れる方向に所定寸法以上の長さの平坦な案内面を有する枠で囲まれていることを特徴とする請求項46から請求項49の何れか1項に記載の除湿機。
  51.  前記枠は、前記気流が流れる方向に一定の長さの連続した案内面を有し、当該案内面によって前記通気窓が区画されていることを特徴とする請求項50に記載の除湿機。
  52.  前記空気清浄化手段は、前記気流から塵埃の捕集をする第一のフィルターと、前記気流から匂いの成分を捕集する第二のフィルターと、を有することを特徴とする請求項46から請求項50の何れか1項に記載の除湿機。
  53.  前記第一のフィルターを前記第二のフィルターよりも前記気流の上流側に配置し、前記第二のフィルターは当該第一のフィルターに接触又は近接して配置していることを特徴とする請求項52に記載の除湿機。
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