WO2022085329A1 - 組成物並びにこれを用いた光学材料およびレンズ - Google Patents

組成物並びにこれを用いた光学材料およびレンズ Download PDF

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Abstract

高屈折率かつ色調に優れる光学材料が得られる組成物を提供する。 下記式(1): [上記式中、 Arは、芳香環を示し、 mは2~8の整数を示し、 nは0~6の整数を示し、 ただし、m+nが芳香環を構成する炭素数以下であり、 Rは、それぞれ独立して、アルキルチオ基、エポキシアルキルチオ基、チオール基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ジアルキルチオカルバモイル基、またはジアルキルカルバモイルチオ基を示す。] で表される化合物(a)およびポリチオール(b)を含む、組成物。

Description

組成物並びにこれを用いた光学材料およびレンズ
 本発明は、組成物並びにこれを用いた光学材料およびレンズに関する。
 光学材料、中でも眼鏡レンズの用途に使用される光学材料には、耐熱性、低比重、高透明性、低黄色度、高屈折率、高アッベ数等の光学性能が求められる。近年、さらなる高性能化が求められており、特に高屈折率および高アッベ数の光学材料が求められている。
 高屈折率および高アッベ数を実現するための材料として、エピスルフィド化合物を用いた光学材料用重合性組成物が注目されている。例えば、特許文献1には、硬化樹脂の屈折率(nd)が1.71以上となる、分子内に1つ以上のジスルフィド結合を有するチオエポキシ化合物を含有する重合性組成物に係る発明が記載されている。この際、前記分子内に1つ以上のジスルフィド結合を有するチオエポキシ化合物としては、ビス(2,3-エピチオプロピル)ジスルフィドが最も好ましいことが記載されている。
特開2002-194083号公報
 特許文献1に記載の重合性組成物によれば、高屈折率の光学材料を得ることができる。しかし、さらなる高屈折率の光学材料が求められている。また、光学材料が高屈折率になるほど色調が低下する場合があることが判明した。そこで、本発明は、高屈折率かつ色調に優れる光学材料が得られる組成物を提供する。
 本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究を行った。その結果、芳香族骨格を有するエピスルフィド化合物およびポリチオ―ル化合物を組み合わせることで、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、例えば以下の通りである。
 [1]下記式(1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
[上記式中、
 Arは、芳香環を示し、
 mは2~8の整数を示し、
 nは0~6の整数を示し、
 ただし、m+nが芳香環を構成する炭素数以下であり、
 Rは、それぞれ独立して、アルキルチオ基、エポキシアルキルチオ基、チオール基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ジアルキルチオカルバモイル基、またはジアルキルカルバモイルチオ基を示す。]
で表される化合物(a)およびポリチオール(b)を含む、組成物。
 [2]Arが、炭素および水素からなる芳香環である、上記[1]に記載の組成物。
 [3]mが、2または3である、上記[1]または[2]に記載の組成物。
 [4]m+nが、2~6である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
 [5]前記化合物(a)の含有量が、組成物総質量に対して、5~95質量%である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
 [6]前記ポリチオール(b)が、1,2,6,7-テトラメルカプト-4-チアへプタン、メタンジチオール、(スルファニルメチルジスルファニル)メタンチオール、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、2,5-ビス(メルカプトメチル)-1,4-ジチアン、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、テトラメルカプトペンタエリスリトール、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、およびチイランメタンチオールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
 [7]下記式(2):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
[上記式中、
 pは0~4の整数を示し、
 qは0~2の整数を示す]
で表される化合物(c)をさらに含む、上記[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
 [8]硫黄をさらに含む、上記[1]~[7]のいずれかに記載の組成物。
 [9]予備重合触媒をさらに含む、上記[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
 [10]前記予備重合触媒が、2-メルカプト-1-メチルイミダゾール、2-メチル-N-イミダゾール、および1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレ-トからなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記[9]に記載の組成物。
 [11]上記[1]~[10]のいずれかに記載の組成物を予備重合してなる、予備硬化物。
 [12]上記[1]~[10]のいずれかに記載の組成物または上記[11]に記載の予備硬化物を硬化してなる、光学材料。
 [13]上記[12]に記載の光学材料を含む、光学レンズ。
 本発明によれば、高屈折率かつ色調に優れる光学材料が得られる組成物が提供される。
 以下、本発明について実施形態および例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態および例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
 <組成物>
 本発明に係る組成物は、式(1)で表される化合物(a)およびポリチオール(b)を含む。その他、式(2)で表される化合物(c)、硫黄、重合性化合物、予備重合触媒、重合触媒、重合調整剤、添加剤等をさらに含んでいてもよい。
 組成物が、式(1)で表される化合物(a)、すなわち芳香族骨格を有するエピスルフィド化合物を含むことにより、得られる硬化物(光学材料)の高屈折率化ができる。また、組成物がポリチオール(b)を含むことにより、得られる硬化物(光学材料)の色調を良化することができる。これらを合わせることで、得られる硬化物(光学材料)の屈折率と色調を高めることができる。このため、前記組成物は、好ましくは光学材料用組成物である。
 [化合物(a)]
 化合物(a)は下記式(1)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
 Arは、芳香環を示す。前記芳香環としては、炭素および水素からなる芳香環、複素芳香環(ヘテロ原子を含む芳香環)が挙げられる。なお、Arは炭素数が2以上であり、好ましくは2~18であり、より好ましくは2~12であり、さらに好ましくは3~6である。また、Arは5員環または6員環であることが好ましく、6員環であることがより好ましい。
 前記炭素および水素からなる芳香環としては、特に制限されないが、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられる。これらのうち、炭素および水素からなる芳香環は、ベンゼン環であることが好ましい。
 前記複素芳香環としては、特に制限されないが、フラン環、ピラン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、インドール環、イソインドール環、インダゾール環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、フェナントリジン環、アクリジン環等が挙げられる。これらのうち、複素芳香環は、フラン環、ピラン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環であることが好ましく、トリアジン環、チアジアゾール環であることがより好ましく、チアジアゾール環であることがさらに好ましい。
 上述のうち、Arは、炭素および水素からなる芳香環であることが好ましく、ベンゼン環であることがより好ましい。
 mは2~8の整数を示し、色調および合成の簡便さの観点から好ましくは2、3、または6であり、より好ましくは2または3であり、さらに好ましくは3である。
 nは0~6の整数を示し、好ましくは0~2であり、より好ましくは0または1であり、さらに好ましくは0である。
 m+nは芳香環を構成する炭素数以下であり、好ましくは2~6であり、より好ましくは3~6であり、さらに好ましくは2~3であり、特に好ましくは3である。なお、「芳香環を構成する炭素数以下」とは、芳香環として有する炭素数の数を超えないことを意味する。例えば、炭素および水素からなる芳香環であるベンゼン環の場合、環を構成する炭素数は6であるから、m+nは6以下である。また、複素芳香環であるチアジアゾール環の場合、環を構成する炭素数は2であるから、m+nは2以下である。
 Rは、それぞれ独立して、アルキルチオ基、エポキシアルキルチオ基、チオール基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ジアルキルチオカルバモイル基、またはジアルキルカルバモイルチオ基を示す。
 前記アルキルチオ基としては、特に制限されないが、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基等が挙げられる。
 前記エポキシアルキルチオ基としては、特に制限されないが、β-エポキシプロピルチオ基が挙げられる。
 前記ハロゲン基としては、特に制限されないが、フッ素基(-F)、塩素基(-Cl)、臭素基(-Br)、ヨウ素基(-I)等が挙げられる。
 前記ジアルキルチオカルバモイル基としては、特に制限されないが、ジメチルチオカルバモイル基、ジエチルチオカルバモイル基、エチルメチルチオカルバモイル基等が挙げられる。
 また、一実施形態において、化合物(a)は下記式(1’)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
 式(1’)において、mは2~6の整数を示し、色調および合成の簡便さの観点から好ましくは2、3、または6であり、より好ましくは2または3であり、さらに好ましくは3である。
 式(1’)において、nは0~4の整数を示し、好ましくは0~2であり、より好ましくは0または1であり、さらに好ましくは0である。
 式(1’)において、m+nは、6以下(m+n≦6)であり、好ましくは2~6であり、より好ましくは3~6であり、さらに好ましくは3である。
 式(1’)において、Rは上記式(1)と同様である。
 化合物(a)の具体例としては、特に制限されないが、1,3-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン等のビス(エピスルフィド)化合物;1,3,5-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,2,4-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,2,5-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン等のトリス(エピスルフィド)化合物;1-メチル-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-メチル-2,4-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-メチル-2,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-エチル-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-t-ブチルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン等のアルキルチオ基置換ビス(エピスルフィド)化合物;1-(β-エポキシプロピルチオ)-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-(β-エポキシプロピルチオ)-2,4-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-(β-エポキシプロピルチオ)-2,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン等のエポキシアルキルチオ基置換ビス(エピスルフィド)化合物;1-メルカプト-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-メルカプト-2,4-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-メルカプト-2,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン等のチオール基置換ビス(エピスルフィド)化合物;1-フルオロ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-クロロ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ブロモ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-クロロ-2,4-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-クロロ-2,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン等のハロゲン基置換ビス(エピスルフィド)化合物;1-ヒドロキシ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ヒドロキシ-2,4-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ヒドロキシ-2,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン等のヒドロキシ基置換ビス(エピスルフィド)化合物;1-ジメチルチオカルバモイル-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-エメチルチオカルバモイル-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-エメチルチオカルバモイル-2,4-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-エメチルチオカルバモイル-2,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン等のジアルキルチオカルバモイル基置換ビス(エピスルフィド)化合物;1-ジメチルカルバモイルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-エメチルカルバモイルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ジメチルカルバモイルチオ-2,4-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ジメチルカルバモイルチオ-2,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン等のジアルキルカルバモイルチオ基置換ビス(エピスルフィド)化合物;2,5-ビス(β-エピチオプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール、3,4-ビス(β-エピチオプロピルチオ)-1,2,5-チアジアゾール、2,4,6-トリス(β-エピチオプロピルチオ)─1,3,5-トリアジン等の複素環系化合物が挙げられる。これらのうち、1,3-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3,5-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1-アルキルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-エポキシアルキルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-チオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ハロ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ヒドロキシ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-ジアルキルチオカルバモイル-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、1-アルキルカルバモイルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン、2,5-ビス(β-エピチオプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール、3,4-ビス(β-エピチオプロピルチオ)-1,2,5-チアジアゾール、2,4,6-トリス(β-エピチオプロピルチオ)─1,3,5-トリアジンであることが好ましく、1,3-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3,5-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン、2,5-ビス(β-エピチオプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール、2,4,6-トリス(β-エピチオプロピルチオ)─1,3,5-トリアジンであることがより好ましく、屈折率がより高くなる観点から、1,3,5-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼンであることがさらに好ましい。なお、上述の化合物(a)は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 化合物(a)の含有量は、組成物総質量に対して、0.1~99.5質量%であることが好ましく、5~95質量%であることがより好ましく、10~95質量%であることがさらに好ましく、10~85質量%であることが特に好ましい。化合物(a)の含有量が上記範囲にあると、十分な色調向上効果を得ることができる。なお、一実施形態において、色調を良化する観点から、化合物(a)の含有量は、組成物総質量に対して、0.1~60質量%であることが好ましく、1~55質量%であることがより好ましく、3~30質量%であることがさらに好ましい。
 [ポリチオール(b)]
 ポリチオ―ル(b)は1分子あたりチオール基(-SH)を2つ以上有する化合物を意味する。この際、化合物(a)(芳香族骨格を有するエピスルフィド化合物)に該当するものはポリチオール(b)には含まれない。
 ポリチオ―ル(b)としては、特に限定されないが、色調改善効果が高い観点から、1,2,6,7-テトラメルカプト-4-チアへプタン、メタンジチオール、(スルファニルメチルジスルファニル)メタンチオール、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、2,5-ビス(メルカプトメチル)-1,4-ジチアン、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、テトラメルカプトペンタエリスリトール、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、およびチイランメタンチオールであることが好ましく、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、1,2,6,7-テトラメルカプト-4-チアへプタン、メタンジチオール、(スルファニルメチルジスルファニル)メタンチオール、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンであることがより好ましく、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、1,2,6,7-テトラメルカプト-4-チアへプタン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカンであることがさらに好ましい。なお、上述のポリチオ―ル(b)は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 ポリチオール(b)の含有量は、組成物総質量に対して、0.1~30質量%であることが好ましく、0.1~20質量%であることがより好ましく、0.5~20質量%であることがさらに好ましく、1~15質量%であることが特に好ましい。ポリチオール(b)の含有量が上記範囲にあると、色調安定効果と耐熱性とのバランスがよくなることから好ましい。なお、一実施形態において、色調を良化する観点から、化合物(b)の含有量は、組成物総質量に対して、2~30質量%であることが好ましく、4~30質量%であることがより好ましく、7.5~25質量%であることがさらに好ましい。
 [化合物(c)]
 一実施形態において、組成物は化合物(c)をさらに含んでいてもよい。前記化合物(c)は下記式(2)で表される。化合物(c)は化合物(a)と共重合可能であり、化合物(a)とともに用いることで硬化反応性を高める効果がある。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
 pは0~4の整数を示し、好ましくは0~2であり、より好ましくは0または1である。
 qは0~2の整数を示し、好ましくは0~2であり、より好ましくは0または1である。
 化合物(c)の具体例としては、特に制限されないが、ビス(β-エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β-エピチオプロピル)ジスルフィドが挙げられる。これらのうち、ビス(β-エピチオプロピル)スルフィドであることが好ましい。上述の化合物(c)は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ビス(β-エピチオプロピル)スルフィドは上記式(2)においてp=q=0の化合物に相当し、ビス(β-エピチオプロピル)ジスルフィドは上記式(2)においてp=0かつq=1である化合物に相当する。
 化合物(c)の含有量は、組成物総質量に対して、0~70質量%であり、好ましくは1~60質量%、より好ましくは1~50質量%である。化合物(c)の含有量が上記範囲にあると、耐熱性を確保しつつ、硬化反応性を向上しうることから好ましい。
 [硫黄]
 一実施形態において、組成物は硫黄をさらに含んでいてもよい。硫黄を含むことにより、得られる光学材料の屈折率を向上させることができる。
 硫黄の形状は、特に制限されず、いかなる形状であってもよい。具体的な形状としては、微粉硫黄、コロイド硫黄、沈降硫黄、結晶硫黄、昇華硫黄等が挙げられる。これらのうち、溶解速度の観点から微粉硫黄であることが好ましい。
 硫黄の粒径(直径)は、10メッシュ(目開き1.70mm)より小さいことが好ましく、30メッシュ(目開き500μm)より小さいことがより好ましく、60メッシュ(目開き250μm)より小さいことがさらに好ましい。硫黄の粒径が10メッシュより小さいと、硫黄が溶解しやすいことから好ましい。
 硫黄の純度は、特に制限されないが、98%以上であることが好ましく、99.0%以上であることがより好ましく、99.5%以上であることがさらに好ましく、99.9%以上であることが特に好ましい。硫黄の純度が98%以上であると、得られる光学材料の色調がより改善することから好ましい。
 硫黄の含有量は、組成物総質量に対して、0~20質量%であることが好ましく、0.1~18質量%であることがより好ましく、1~15質量%であることがさらに好ましい。硫黄の含有量が上記範囲にあると折率向上効果と溶解性のバランスに優れることから好ましい。
 [重合性化合物]
 一実施形態において、組成物は重合性化合物をさらに含んでいてもよい。重合性化合物を含むことにより光学材料の物性を調整することができる。なお、「重合性化合物」とは、化合物(a)と共重合できる化合物を意味する。
 前記重合性化合物は、化合物(a)と共重合可能な化合物であれば特に制限されないが、化合物(a)および化合物(c)以外のエピスルフィド化合物、ビニル化合物、メタクリル化合物、アクリル化合物、アリル化合物等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 重合性化合物の添加量は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば特に制限されず、例えば、組成物総質量に対して、0~30質量%であることが好ましく、1~30質量%であることがより好ましく、1~20質量%であることがさらに好ましい。
 [予備重合触媒]
 一実施形態において、組成物は予備重合触媒をさらに含んでいてもよい。予備重合触媒を含むことで、後述する予備硬化物を好適に製造することができる。
 予備重合触媒としては、特に制限されないが、イミダゾール類、ホスフィン類、チオ尿素類、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第3級スルホニウム塩、第2級ヨードニウム塩、ヒンダードアミン等が挙げられる。これらのうち、組成物との相溶性が良好である観点から、イミダゾール類、ヒンダードアミンであることが好ましい。
 前記イミダゾール類としては、特に制限されないが、N―ベンジルイミダゾール、4-メチルイミダゾール、4-エチルイミダゾール、1-フェニルイミダゾール、2-メチル-N-メチルイミダゾール等が挙げられる。
 前記ヒンダードアミンとしては、特に制限されないが、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレ-ト、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルアクリレ-ト、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル-4-ビニルベンゾエートなどのヒンダードアミンが挙げられる。
 これらのうち、予備重合触媒は、2-メルカプト-1-メチルイミダゾール、2-メチル-N-イミダゾール、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレ-トからなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。なお、上述の予備重合触媒は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 予備重合触媒の添加量は、組成物の成分、混合比および重合硬化方法によって変化するため一概には決められないが、通常、化合物(a)、ポリチオール(b)、化合物(c)、および硫黄の合計100質量%に対して、0.0001質量%~10質量%であることが好ましく、0.003質量%~3.0質量%であることがより好ましい。予備重合触媒の添加量が0.0001質量%以上であると、予備重合反応が好適に進行することから好ましい。一方、予備重合触媒の添加量が10質量%以下であると、耐酸化性が高くなることから好ましい。
 [重合触媒]
 一実施形態において、組成物は重合触媒をさらに含んでいてもよい。重合触媒を含むことで、組成物を好適に重合させて光学材料を製造することができる。
 重合触媒としては、特に制限されないが、アミン類、ホスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類、過酸化物、アゾ化系合物、アルデヒドとアンモニア系化合物の縮合物、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類、酸性リン酸エステル類等が挙げられる。これらのうち、アミン類、ホスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類であることが好ましい。なお、これらの重合触媒は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 重合触媒の添加量は、組成物総質量に対して、0.0001~10質量%であることが好ましく、0.01~3質量%であることがより好ましい。
 [重合調整剤]
 一実施形態において、組成物は重合調整剤をさらに含んでいてもよい。
 重合調整剤としては、特に制限されないが、長期周期律表における第13~16族のハロゲン化物等が挙げられる。これらのうちケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンのハロゲン化物であることが好ましく、アルキル基を有するゲルマニウム、スズ、アンチモンの塩化物であることがさらに好ましい。これらの重合調整剤は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 重合調整剤の添加量は、組成物総質量に対して、0.0001~5.0質量%であることが好ましく、0.01~2質量%であることがより好ましい。
 [添加剤]
 一実施形態において、組成物は添加剤をさらに含んでいてもよい。添加剤としては、特に制限されないが、酸化防止剤、ブルーイング剤、紫外線吸収剤、消臭剤、密着改善剤、離型性改善剤、ラジカル重合開始剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 添加剤の含有量は、組成物総質量に対して、0~10質量%であることが好ましく、0.5~10質量%であることがさらに好ましい。
 [組成物の組成]
 一実施形態において、組成物は、以下の組成を有する。すなわち、組成物は、組成物総量に対して、
 化合物(a):5~95質量%、好ましくは10~95質量%;
 ポリチオ―ル(b):0.1~30質量%、好ましくは0.5~20質量%;
 化合物(c):0~85質量%、好ましくは0~80質量%; 
 硫黄:0~20質量%、好ましくは0~15質量%;
 予備重合触媒:0~5質量%、好ましくは0~3質量%;
 重合触媒:0~5質量%、好ましくは0.0001~3質量%;および
 重合調整剤:0~5質量%、好ましくは0.0001~3質量%; 
を含む。
 <組成物の製造方法>
 上述の組成物は、特に制限されず、公知の方法で製造することができる。具体的には、化合物(a)およびポリチオール(b)、並びに必要に応じて、化合物(c)、硫黄等を混合することで製造することができる。
 <予備硬化物>
 本発明の一形態によれば、予備硬化物が提供される。前記予備硬化物は、上述の組成物を予備重合してなる。予備硬化物とすることで、粘度上昇の速度低下が可能になる、光学材料の透明性が向上する、ハンドリングが容易になる等の観点から好ましい。なお、本明細書において、「予備硬化物」とは、粘度5,000mps以下の液体を意味し、化合物(a)、ポリチオール(b)、化合物(c)、硫黄、および重合性化合物の少なくとも1つが重合反応により形成した重合体、部分重合体、オリゴマー等を含む。なお、本明細書において、「粘度」は、下記の方法により測定された値を採用するものとする。
 [粘度測定方法]
 コーンプレート型粘度計DV2THA CP(Brookfield AMETEK社製)を用い、30℃における予備硬化物の粘度を測定する。
 <予備硬化物の製造方法>
 本発明の一形態によれば、予備硬化物の製造方法が提供される。前記予備硬化物の製造方法は、組成物を予備重合する予備重合工程を含む。
 [予備重合工程]
 予備重合工程は、組成物を予備重合する工程である。
 組成物は、上述したものが用いられる。前記組成物は、好ましくは予備重合触媒を含む。
 予備重合工程は、好ましくは予備重合後に続いて後述する重合工程を実施する観点から、モールド等の型に注型して行うことが好ましい。この際、注型前に0.1~5μm程度の孔径のフィルター等で不純物を濾過し除去することが、光学材料の品質を高める観点から好ましい。
 前記予備重合の温度は、-10~160℃であることが好ましく、0~100℃であることがより好ましく、20~80℃であることがさらに好ましい。
 前記予備重合の時間は、0.1~480分であることが好ましく、0.1~420分であることがより好ましく、0.1~360分であるであることがさらに好ましい。
 一実施形態において、予備重合は、好ましくは-10~160℃で0.1~480分、より好ましくは0~100℃で0.1~420分、さらに好ましくは20~80℃で0.1~360分行われる。
 予備重合は、常圧で行ってもよいし、加圧下で行ってもよいし、減圧下で行ってもよい。予備重合を減圧下で行う場合には、反応を促進する硫化水素が除去されるため、常圧で行う場合に比べると通常反応が穏和に進行する。なお、常圧で行う場合には、大気中で行ってもよいし、不活性ガス中で行ってもよい。
 予備重合工程において、予備重合の反応の進行度を検知することが好ましい。前記検知方法としては、特に制限されないが、液体クロマトグラフィー、粘度測定、比重測定、屈折率測定が挙げられる。これらのうち、簡便であることから、屈折率測定を行うことが好ましい。なお、これらの検知方法は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 予備重合の反応の進行度の検知は、インラインで行うことが好ましい。特に、予備重合を加圧下または減圧下で行う場合には、インラインで検知を行うことにより、測定サンプル取得のために加圧または減圧を解除する必要がないことからより好ましい。インラインで検知を行う場合、例えば、屈折率測定を行う場合、屈折率計の検出部を予備重合前の組成物および予備重合の反応液に浸漬させることで、反応の進行に伴う屈折率の上昇を検知することができ、反応の進行度を制御することができる。なお、屈折率等の温度により測定値が変化する検知方法の場合には、測定温度、屈折率、基準温度での屈折率等を多重回帰分析し、検出部の温度と屈折率との関係を事前に決定することが好ましい。具体的には、基準温度の屈折率へ自動的に変換可能な温度補正機能が付与された屈折率計を用いるのが好ましい。インライン型屈折率計としては発光ダイオードを光源としてプリズム反射光の角度をCCDセルで識別する方式等が挙げられる。
 <光学材料>
 本発明の一形態によれば、光学材料が提供される。前記光学材料は、上述の組成物または上述の予備硬化物を硬化してなる。すなわち、光学材料は、前記組成物または予備硬化物の硬化物である。
 本形態に係る光学材料は、高屈折率かつ色調に優れる。
 具体的には、光学材料の屈折率は、1.70以上であることが好ましく、1.72以上であることがより好ましく、1.73以上であることがさらに好ましく、1.75以上であることが特に好ましい。すなわち、上述の組成物は、得られる光学材料の屈折率が好ましくは1.70以上、より好ましくは1.72以上、さらに好ましくは1.73以上、特に好まくは1.75以上である。なお、「屈折率」の値は、実施例に記載の方法により測定される。
 また、光学材料の色調は、YI値が5以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、3以下であることがさらに好ましく、2以下であることが特に好ましい。すなわち、上述の組成物は、得られる光学材料のYI値が好ましくは5以下、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下、特に好まくは2以下である。なお、本明細書において、「YI値」は実施例に記載の方法により測定される。
 本形態に係る光学材料は、高屈折率かつ色調に優れることから、組成物に種々のコモノマーを配合し、かつ、その配合量を増加させることが可能であり、これにより広範な物性を持つ光学材料の設計が可能となる。
 <光学材料の製造方法>
 本発明の一形態によれば、光学材料の製造方法が提供される。前記製造方法は、上述の組成物または上述の予備硬化物を重合する重合工程を含む。
 [重合工程]
 重合工程は、上述の組成物または上述の予備硬化物を重合する工程である。
 重合工程は、通常、モールド等の型に組成物または予備硬化物を注型し、重合させることにより行われる。組成物を用いる場合には、注型前に0.1~5μm程度の孔径のフィルター等で不純物を濾過し除去することが、光学材料の品質を高める観点から好ましい。
 一実施形態において、重合工程は、重合温度まで昇温を行う工程、重合温度で保持する工程、降温を行う工程を含む。
 前記重合は多段階で行われてもよい。すなわち、重合温度を保持する工程は2以上を有していてもよい。一実施形態において、重合工程は、第1の重合温度まで昇温を行う工程、第1の重合温度で保持する工程、第2の重合温度まで昇温を行う工程、第2の重合温度で保持する工程、降温を行う工程を含む。この場合、第1の重合温度は第2の重合温度よりも低い。また、別の一実施形態において、重合工程は、第1の重合温度まで昇温を行う工程、第1の重合温度で保持する工程、第2の重合温度まで降温を行う工程、第2の重合温度で保持する工程、降温を行う工程を含む。この場合、第1の重合温度は第2の重合温度よりも高い。
 昇温を行う工程の昇温速度は0.1℃~100℃/hであることが好ましい。また、降温を行う工程の降温速度は0.1℃~100℃/hであることが好ましい。
 重合温度は、通常、-10℃~140℃であり、好ましくは0~140℃である。
 重合時間は、通常、1~100時間であり、好ましくは1~72時間である。なお、本明細書において「重合時間」とは、昇温を行う工程、降温を行う工程の時間を含めた時間を意味する。
 なお、重合後、得られた光学材料をアニール処理することが好ましい。アニール処理をすることで、光学材料の歪みを防止または抑制することができる。なお、アニール処理の温度は、50~150℃であることが好ましい。また、アニール処理の時間は、10分~5時間であることが好ましい。
 得られた光学材料に対して、必要に応じて染色、ハードコート、耐衝撃性コート、反射防止、防曇性付与等の表面処理を行ってもよい。
 <光学材料の用途>
 上述の光学材料は、光学部材、機械部品材料、電気・電子部品材料、自動車部品材料、土木建築材料、成形材料の他、塗料や接着剤の材料等の各種用途に有用である。これらのうち、光学材料は、眼鏡レンズ、(デジタル)カメラ用撮像レンズ、光ビーム集光レンズ、光拡散用レンズ等のレンズ、LED用封止材、光学用接着剤、光伝送用接合材料、光ファイバー、プリズム、フィルター、回折格子、ウォッチガラス、表示装置用のカバーガラス等の透明ガラスやカバーガラス等の光学用途;LCDや有機ELやPDP等の表示素子用基板、カラーフィルター用基板、タッチパネル用基板、情報記録基板、ディスプレイバックライト、導光板、ディスプレイ保護膜、反射防止フィルム、防曇フィルム等のコーティング剤(コーティング膜)等の表示デバイス用途等に好適に使用される。前記光学材料は、特に、光学レンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基盤、フィルター等の用途に使用されることが好ましく、光学レンズに使用されることがより好ましい。すなわち、一実施形態において、上述の光学材料を含む、光学レンズが提供される。
 本発明に係る組成物から得られる光学レンズは、安定性、色相、透明性などに優れるため、望遠鏡、双眼鏡、テレビプロジェクター等、従来、高価な高屈折率ガラスレンズが用いられていた分野に用いることができ、極めて有用である。必要に応じて、非球面レンズの形で用いることが好ましい。
 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の効果を奏する限りにおいて適宜実施形態を変更することができる。
 光学材料の分析・評価は以下の方法で行った。
 [光学材料の屈折率]
 デジタル精密屈折率計KPR-2000(株式会社島津製作所製)を用い、25℃におけるe線(546.1nm)の光学材料の屈折率を測定した。
 [光学材料の色調評価]
 分光測色計CM-5(コニカミノルタジャパン株式会社製)を用い、25℃での2.6mm厚の光学材料のYI値を測定した。
 [合成例1:1,3,5-トリメルカプトベンゼン(以下、TMBと称する)の合成]
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
 Beilstein Journal of Organic Chemistry, 8, 461-471, No. 53; 2012を参考に合成した。具体的には、以下の通りである。
 すなわち、温度計、滴下ロートを装着した四つ口フラスコを窒素置換した。その後、N-メチルピロリドン400g、および水酸化ナトリウム82.7g(2067mmol)を投入し、5℃で攪拌した。続いて、t-ブチルチオール186.4g(2067mmol)を滴下し、5℃で3時間攪拌した。更に、1,3,5-トリクロロベンゼン50.0g(275.56mmol)を加え、120℃に昇温し、24時間攪拌した。次いで、反応液を25℃まで冷却し、トルエン400gを加えた後に水400gで水洗を3回行い、溶媒を留去することで45.3g(132.3mmol)の1,3,5─トリス(t-ブチルチオ)ベンゼン(TTBB)の粗生成物を得た。
 得られたTTBBの粗生成物45.3g(132.3mmol)を、温度計を装着した三つ口フラスコに入れ、反応容器を窒素置換した。その後、トルエン436gを入れ20℃で攪拌した。続いて、塩化アルミニウム19.4g(145.4mmol)を加え、3時間攪拌した。20%硫酸225gを加えてトルエン層を3回水洗し、溶媒を留去することで16.1g(92.4mmol)のTMBの粗生成物を得た。
 得られたTMBの粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、TMB1(TMB純度100%)の留分(TMB留分1)、およびTMB2、TMB3を含む2つの留分(TMB留分2および3)を得た。得られた結果を下記表1に示す。
 [合成例2:TMBの合成]
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
 Bulletin de la Societe Chimique de France, (2), 302-8; 1987を参考に合成した。具体的には、以下の通りである。
 すなわち、温度計を装着した三つ口フラスコに、フロログルシノール30.0g(238mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド375gとを加えた。その後、反応液を5℃まで冷却し、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン133.4g(1189mmol)とジメチルチオカルバモイルクロリド147.0g(1189mmol)とを加え、24時間攪拌した。次いで、クロロホルム300gを加えた後に、10%NaOH水溶液300gで洗浄を3回行い、溶媒を留去することで73.8g(190mmol)の1,3,5─トリス(ジメチルチオカルバモイル)ベンゼンの粗生成物を得た。
 得られた1,3,5─トリス(ジメチルチオカルバモイル)ベンゼンの粗生成物73.8gを、温度計を装着した三つ口フラスコに入れ、240℃で7時間攪拌した。その後、25℃まで冷却することで、73.8g(190mmol)の1,3,5─トリス(ジメチルカルバモイルチオ)ベンゼンの粗生成物を得た。
 得られた1,3,5─トリス(ジメチルカルバモイルチオ)ベンゼンの粗生成物73.8gを、温度計を装着した三つ口フラスコに入れた。次いで、ジエチレングリコール826g、水89.1g、および水酸化カリウム53.4g(952mmol)を入れ、95℃で10時間攪拌した。その後、25℃まで冷却し、20%硫酸370gおよびクロロホルム740gを加えた。有機層を3回水洗し、溶媒を留去することで15.9g(91mmol)のTMBの粗生成物を得た。
 得られたTMBの粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、TMB1(TMB純度100%)の留分(TMB留分4)、およびTMB4、TMB5、TMB6を含む3つの留分(TMB留分5~7)を得た。得られた結果を下記表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000011
 [合成例3:エピスルフィド化合物の合成]
 温度計、滴下ロートを装着した四つ口フラスコに、TMB留分1を15.0g(86.1mmol)入れて反応容器を窒素置換した。その後、24%水酸化ナトリウム水溶液0.72gをメタノール59.4gに溶かした溶液およびトルエン65.0gを先の反応容器に加え、5℃まで冷却しながら撹拌した。次いで、撹拌しながらエピクロロヒドリン24.7g(266.8mmol)を液温5~15℃に保ちつつ滴下した。滴下終了後、更に3時間5℃で撹拌を行い、1,3,5-トリス(3―クロロ─2―ヒドロキシプロピルチオ)ベンゼンを得た。
 次いで、24%水酸化ナトリウム水溶液64.6g(387.3mmol)を液温5~15℃に保ちつつ滴下した。滴下終了後、液温を15℃とし17h熟成させた。有機層を水150gで3回洗浄後、溶媒を留去して1,3,5-トリス(β-エポキシプロピルチオ)ベンゼン29.0g(総収率98%)を得た。
 得られた1,3,5-トリス(β-エポキシプロピルチオ)ベンゼン29.0g(84.7mol)にトルエン145mL、メタノール145mL、無水酢酸1.56g(15.2mmol)、およびチオ尿素38.7g(508.0mmol)を加えて、20℃で24時間撹拌を行った。20%硫酸145gを加えてトルエン層を3回水洗し、溶媒を留去することで23.1gの1,3,5-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン(以下、化合物1と称する)の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物1の純度100%の留分(a-1)および化合物2(1-メルカプト-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン)、化合物3(1-(β-エポキシプロピルチオ)-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン)を含む2つの留分(a-2およびa-3)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例4:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えてTMB留分2を用いたことを除いては合成例3と同様の方法で化合物1の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物1の純度100%の留分(a-1)および化合物4(1-クロロ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン)を含む留分(a-4)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例5:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えてTMB留分3を用いたことを除いては合成例3と同様の方法で化合物1の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物1の純度100%の留分(a-1)および化合物5(1-t-ブチルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン)を含む留分(a-5)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例6:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えてTMB留分5を用いたことを除いては合成例3と同様の方法で化合物1の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物1の純度100%の留分(a-1)および化合物6(1-ヒドロキシ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン)を含む留分(a-6)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例7:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えてTMB留分6を用いたことを除いては合成例3と同様の方法で化合物1の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物1の純度100%の留分(a-1)および化合物7(1-ジメチルチオカルバモイル-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン)を含む留分(a-7)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例8:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えてTMB留分7を用いたことを除いては合成例3と同様の方法で化合物1の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物1の純度100%の留分(a-1)および化合物8(1-ジメチルカルバモイルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン)を含む留分(a-8)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例9:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えて1,3-ジメルカプトベンゼン(東京化成工業株式会社製)を用いたことを除いては合成例3と同様の方法で化合物9(1,3-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン)の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物9の純度100%の留分(a-9)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例10:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えてビスムチオール(東京化成工業株式会社製)を用いたことを除いては、合成例3と同様の方法で化合物10(2,5-ビス(β-エピチオプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール)の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物10の純度100%の留分(a-10)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 [合成例11:エピスルフィド化合物の合成]
 TMB留分1に代えてチオシアヌル酸(東京化成工業株式会社製)を用いたことを除いては、合成例3と同様の方法で化合物11(2,4,6-トリス(β-エピチオプロピルチオ)─1,3,5-トリアジン)の粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラム精製することで、化合物11の純度100%の留分(a-11)を得た。得られた結果を下記表2に示す。
 化合物1:1,3,5-トリス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物2:1-メルカプト-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物3:1-(β-エポキシプロピルチオ)-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物4:1-クロロ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物5:1-t-ブチルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物6:1-ヒドロキシ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物7:1-ジメチルチオカルバモイル-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物8:1-ジメチルカルバモイルチオ-3,5-ビス(β-エポチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物9:1,3-ビス(β-エピチオプロピルチオ)ベンゼン
 化合物10:2,5-ビス(β-エピチオプロピルチオ)-1,3,4-チアジアゾール
 化合物11:2,4,6-トリス(β-エピチオプロピルチオ)─1,3,5-トリアジン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000013
 [原料]
 ポリチオール(b)として、以下の化合物b-1~化合物b-3を準備した。
 b-1:1,2,6,7-テトラメルカプト-4-チアへプタン
 b-2:ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド
 b-3:4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
 また、化合物(c)として、以下の化合物c-1~化合物c-2を準備した。
 c-1:ビス(β-エピチオプロピル)スルフィド
 c-2:ビス(β-エピチオプロピル)ジスルフィド
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
 [実施例1]
 留分a-1 80質量部、化合物b-1 20質量部、重合触媒としてテトラ-n-ブチルホスホニウムブロマイド0.02質量部、および重合調整剤としてジ-n-ブチルスズジクロライド0.05質量部を混合しながら真空脱気を行うことで、組成物を製造した。
 [実施例2~18、比較例1~3]
 表3に示す組成に変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で組成物を製造した。
 [評価]
 実施例1~18、比較例1~3で製造した組成物を30℃で10時間加熱し、100℃まで10時間かけて昇温させ、最後に100℃で5時間加熱して重合硬化させた。放冷後、120℃で30分アニール処理を行い、光学材料を製造した。
 製造した光学材料の屈折率および色調評価の結果を下記表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000016
 表3の結果からも明らかなように、実施例1~18の組成物を硬化してなる硬化物(光学材料)は、高屈折率かつ色調に優れることが分かる。
 他方、比較例1では、ポリチオール(b)が含まれない結果、色調が不十分であった。
 また、化合物c-1(ビス(β-エピチオプロピル)スルフィド)を用いた従来技術に係る比較例2では、屈折率が不十分であることが分かる。
 さらに、比較例3は、硫黄を添加して屈折率を高くしようとすると、色調が低下することが分かる。
 

Claims (13)

  1.  下記式(1):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    [上記式中、
     Arは、芳香環を示し、
     mは2~8の整数を示し、
     nは0~6の整数を示し、
     ただし、m+nが芳香環を構成する炭素数以下であり、
     Rは、それぞれ独立して、アルキルチオ基、エポキシアルキルチオ基、チオール基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、ジアルキルチオカルバモイル基、またはジアルキルカルバモイルチオ基を示す。]
    で表される化合物(a)およびポリチオール(b)を含む、組成物。
  2.  Arが、炭素および水素からなる芳香環である、請求項1に記載の組成物。
  3.  mが、2または3である、請求項1または2に記載の組成物。
  4.  m+nが、2~6である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
  5.  前記化合物(a)の含有量が、組成物総質量に対して、5~95質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6.  前記ポリチオール(b)が、1,2,6,7-テトラメルカプト-4-チアへプタン、メタンジチオール、(スルファニルメチルジスルファニル)メタンチオール、ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、2,5-ビス(メルカプトメチル)-1,4-ジチアン、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、テトラメルカプトペンタエリスリトール、1,3-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4-ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、およびチイランメタンチオールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7.  下記式(2):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    [上記式中、
     pは0~4の整数を示し、
     qは0~2の整数を示す]
    で表される化合物(c)をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
  8.  硫黄をさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
  9.  予備重合触媒をさらに含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
  10.  前記予備重合触媒が、2-メルカプト-1-メチルイミダゾール、2-メチル-N-イミダゾール、および1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルメタクリレ-トからなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項9に記載の組成物。
  11.  請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物を予備重合してなる、予備硬化物。
  12.  請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物または請求項11に記載の予備硬化物を硬化してなる、光学材料。
  13.  請求項12に記載の光学材料を含む、光学レンズ。
     
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