JP2015069087A - 高屈折率樹脂製光学レンズの製造方法 - Google Patents

高屈折率樹脂製光学レンズの製造方法 Download PDF

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陽介 今川
Yosuke Imagawa
陽介 今川
明伸 堀田
Akinobu Hotta
明伸 堀田
賢一 清水
Kenichi Shimizu
賢一 清水
嘉村 輝雄
Teruo Kamura
輝雄 嘉村
堀越 裕
Hiroshi Horikoshi
裕 堀越
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Abstract

【課題】光学材料用重合性組成物の注型成形による高屈折率樹脂製光学レンズの製造方法に関するものであり、白濁、気泡などの不良を低減し歩留まりを向上する。【解決手段】光学材料用重合性組成物を注型成形するときに、従来行われている窒素加圧に代えて、ロータリーポンプやモーノポンプを用いて送液して注型することにより、白濁、気泡などの不良を低減し、歩留まりよく高屈折率樹脂製光学レンズが得る。【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基盤等の光学材料、中でもプラスチックレンズを製造する方法に関する。
プラスチック材料は軽量かつ靭性に富み、また染色が容易であることから、各種光学材料、特に眼鏡レンズに近年多用されている。光学材料、中でも眼鏡レンズに要求される最も重要な性能は、高屈折率と高アッベ数であり、高屈折率はレンズの薄肉化を可能とし、高アッベ数はレンズの色収差を低減する。高屈折率と高アッベ数を目的として、近年、屈折率とアッベ数のバランスに優れたポリエピスルフィド化合物が数多く報告されている(例えば 特許文献1〜3)。
プラスチックレンズの製造方法には、注型成形法、切削研磨法、射出成形法等が挙げられるが、一般的には、より簡単にプラスチックレンズを成形することができる注型成形法が用いられている。注型形によりプラスチックレンズ原料液を量産するためには、複数の重合性成分を混合・脱気後、窒素により加圧して、成形型へ順次注入する工程が連続的に行われている(例えば、特許文献4、5)。
特開平9−71580号公報 特開平9−110979号公報 特開2007−93862号公報 特許第4704754号公報 特開平11−311702号公報
しかしながら、従来の窒素加圧による注型法においては注型重合後のレンズ内部に白濁、気泡などの不良を生じるため、高い歩留りが得られないという問題点を有していた。
本発明者は前述の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、従来の窒素加圧による注型法においては、特に注型過程の後半になると、加圧に使用した窒素が重合性組成物に溶解するため注型重合後のレンズ内部に白濁、気泡などの不良を生じることを見出した。そして、重合性組成物を窒素加圧に代えてポンプで送液して注型することにより、白濁、気泡などの不良を低減して歩留まりよく高屈折率樹脂製光学レンズが得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は下記である。
1.エピスルフィド化合物を含有する光学材料用重合性組成物をポンプにて注型することを特徴とする光学レンズの製造方法。
2.前記ポンプがローラーポンプである第1項記載の光学レンズの製造方法。
本発明により、重合性組成物の注型重合時に発生する白濁、気泡などの不良を低減でき、高屈折率樹脂製光学レンズの歩留まりを向上させることが可能となった。
本発明においては、光学材料用重合性組成物の注型にポンプを用いる。
ポンプとしては特に制限はないが例えばモーノポンプやローラーポンプなどの公知のポンプを用いることができる。中でもポンプ自体が液体と接することがなく、また、弁構造がないため、液体に脈動や衝撃がかからないという利点を有し、かつ、重合組成物が送液中に粘度変化等により閉塞などの不具合を起こした場合でもチューブの交換だけで復帰できるため、ローラーポンプが好適である。
本発明で用いる光学材料用重合性組成物は、エピスルフィド化合物を含有する。エピスルフィド化合物の含有量は光学材料用重合性組成物に対して通常10〜100質量%、好ましくは50〜95質量%、より好ましくは60〜95質量%である。本発明で用いられるエピスルフィド化合物は、すべてのエピスルフィド化合物を包括するが、具体例として鎖状脂肪族骨格、脂肪族環状骨格、芳香族骨格を有する化合物に分けて列挙する。
鎖状脂肪族骨格を有する化合物としては、下記(1)式で表される化合物が挙げられる。

(ただし、mは0〜4の整数、nは0〜2の整数を表す。)
脂肪族環状骨格を有する化合物としては、下記(2)式または(3)式で表される化合物が挙げられる。

(p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数を表す。)

(p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数を表す。)
芳香族骨格を有する化合物としては、下記(4)式で表される化合物が挙げられる。

(p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数を表す。)
中でも好ましい化合物は、鎖状脂肪族骨格を有する上記(1)式で表される化合物であり、具体的にはビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、ビス(β−エピチオプロピルチオエチル)スルフィドである。特に好ましい化合物は、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド(上記(1)式でn=0)、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド(上記(1)式でm=0、n=1)であり、最も好ましい化合物は、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド(上記(1)式でn=0)である。
また、脂肪族環状骨格を有するエピスルフィド化合物としては、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン(上記(2)式でp=0、q=0)、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン(上記(2)式でp=1、q=1)、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−1,4−ジチアン(上記(3)式でp=0、q=0)、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等を挙げることができる。
また、芳香族骨格を有するエピスルフィド化合物としては、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン(上記(4)でp=0、q=0)、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン(上記(4)式でp=1、q=1)、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィン、4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等を挙げることができる。
本発明の光学材料用組成物として、上記エピスルフィド化合物にポリチオール化合物を混合しても良い。本発明の光学材料用組成物で用いられるポリチオール化合物とは、すべてのポリチオール化合物を包含するが、具体的には、メタンジチオール、1,2−ジメルカプトエタン、2,2−ジメルカプトプロパン、1,3−ジメルカプトプロパン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、1,4−ジメルカプトブタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,5−ジメルカプト−3−オキサペンタン、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メルカプトメチル−1,3−ジメルカプトプロパン、2−メルカプトメチル1,4−ジメルカプトプロパン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,3−ジメルカプトプロパン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,1,1−トリス(メルカプトメチル)プロパン、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、4、8−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、4、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、5、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、1、1、3、3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタンジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,1−ジメルカプトシクロヘキサン、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトメチルフェニル)プロパン等を挙げることができる。
以上の中で好ましいポリチオール化合物の具体例としては、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、4、8−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、4、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、5、7−ジメルカプトメチル−1、11−ジメルカプト−3、6、9−トリチアウンデカン、1、1、3、3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼンが挙げられる。さらに好ましい化合物の具体例としては、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼンであり、最も好ましい化合物はビス(2−メルカプトエチル)スルフィドである。
本発明の光学材料用組成物においては、エピスルフィド化合物とポリチオール化合物の合計を100質量部とした場合、エピスルフィド化合物は通常70〜99質量部であるが、好ましくは80〜98質量部、特に好ましくは85〜97質量部である。
本発明の光学材料用組成物は、更にポリイソシアネート化合物を加えてもよい。該ポリイソシアネート化合物は、イソシアネート基を複数有する総ての化合物を包含するが、具体的には、ジエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、2,6−ビス(イソシアナートメチル)デカヒドロナフタレン、リジントリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3−(2’−イソシアネートシクロヘキシル)プロピルイソシアネート、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2、2’−ビス(4−イソシアナートフェニル)プロパン、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジイソシアナートトリル)フェニルメタン、4,4’,4’’−トリイソシアネート−2,5−ジメトキシフェニルアミン、3,3’−ジメトキシベンジジン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナートビフェニル、4,4’−ジイソシアナート−3,3’−ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナートベンゼン)、1,1’−メチレンビス(3−メチル−4−イソシアナートベンゼン)、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(2−イソシアナート−2−プロピル)ベンゼン、2,6−ビス(イソシアナートメチル)ナフタレン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス(イソシアナートメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエン、ビス(イソシアナートメチル)ジシクロペンタジエン、ビス(イソシアナートメチル)テトラヒドロチオフェン、ビス(イソシアナートメチル)ノルボルネン、ビス(イソシアナートメチル)アダマンタン、ダイマー酸ジイソシアネート、1,3,5−トリ(1−イソシアナートヘキシル)イソシアヌル酸、チオジエチルジイソシアネート、チオジプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ビス〔(4−イソシアナートメチル)フェニル〕スルフィド、2,5−ジイソシアネート−1,4−ジチアン、2,5−ジイソシアナートメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジイソシアナートメチルチオフェン、ジチオジエチルジイソシアネート、ジチオジプロピルジイソシアネート等のポリイソシアネート類、さらには上記のイソシアネート類のイソシアネート基の全部または一部をイソチオシアネート基に変えた化合物等を挙げることができる。また、以上のうちポリイソシアネート類については、ビュレット型反応による二量体、環化三量体およびアルコールまたはチオールの付加物等のイソシアネート類を挙げることができる。以上具体例を示したが、本発明の光学材料用組成物に用いることができるポリイソシアネート化合物はこれらに限定されるわけではなく、また、これらポリイソシアネート化合物は、単独でも2種以上を混合して使用しても構わない。
以上の中で好ましいポリイソシアネート化合物は、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、m−キシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアナートメチル)ノルボルネン、2,5−ジイソシアナートメチル−1,4−ジチアン、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼンであり、最も好ましいポリイソシアネート化合物は、m−キシリレンジイソシアネートである。
上記ポリイソシアネート化合物の添加量は、光学材料用組成物全量に対して、通常は0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜20質量部であり、より好ましくは1〜15質量部である。
なお、本発明の光学材料用組成物に硫黄を加えても良い。硫黄を用いる場合は、あらかじめエピスルフィド化合物と硫黄を予備的に反応させておくことが好ましい。この予備的な重合反応の条件は、好ましくは−10℃〜120℃で0.1〜240時間、より好ましくは0〜100℃で0.1〜120時間、特に好ましくは20〜80℃で0.1〜60時間である。予備的な反応を進行させるために触媒を用いることは効果的であり、好ましい例として2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、トリフェニルホスフィン、3,5−ジメチルピラゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフィンアミド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、1,2,3−トリフェニルグアニジン、1,3−ジフェニルグアジニン、1,1,3,3−テトラメチレングアニジン、アミノグアニジン尿素、トリメチルチオ尿素、テトラエチルチオ尿素、ジメチルエチルチオ尿素、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリウム等が挙げられる。さらには、この予備的な重合反応により硫黄を10%以上(反応前を100%とする)消費させておくことが好ましく、20%以上消費させておくことがより好ましい。予備的な反応は、大気、窒素等の不活性ガス下、常圧もしくは加減圧による密閉下等、任意の雰囲気下で行ってよい。なお、予備的な反応の進行度を検知するために液体クロマトグラフィーや屈折率計を用いることも可能である。
なお、硫黄の製法は、天然硫黄鉱からの昇華精製法、地下に埋蔵する硫黄の溶融法による採掘、石油や天然ガスの脱硫工程などから得られる硫化水素等を原料とする回収法等があるが、本発明で用いられる硫黄はいかなる製法で得られた硫黄でも良い。好ましくは得られるプラスチックレンズの着色を少なくするという観点から、前記硫黄は純度が98質量%以上、より好ましくは99質量%以上である。不純物の除去方法としては、特に限定されないが、例えば硫黄を常圧又は減圧加熱して不純物を除去する方法、硫黄を昇華させて再結晶化させる方法及び硫黄を加熱溶解させて再結晶化させる方法、などが挙げられる。
また、硫黄の形状は、溶解性を考慮した場合、粒子の細かい微粉硫黄が好ましい。好ましくは10メッシュより細かいことであり、より好ましくは30メッシュより細かいことであり、最も好ましくは60メッシュより細かいことである。
硫黄の添加量は、光学材料用組成物全量に対して、通常は0.01〜40質量部であり、好ましくは0.1〜30質量部であり、より好ましくは0.5〜25質量部である。
本発明の重合性組成物を重合させる際には、重合反応の速度を調整する目的で、必要に応じて公知の反応触媒を添加してもよい。かかる反応触媒としては、アミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類等を挙げることができる。具体例としては
(1)エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチルアミン、フルフリルアミン等の1級アミン;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−、1,3−または1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−または1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−または4−アミノピペリジン、2−あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−または4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、o−、m−、またはp−フェニレンジアミン、2,4−または2,6−トリレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−、またはp−キシリレンジアミン、1,5−または、2,6−ナフタレンジアミン、ベンジジン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−チオジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、オクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2−、3−、4−ピコリン、2,4−、2,6−、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミン、ピロール、インドリン、インドール、モルホリン等の2級アミン;N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−または2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン、テトラメチルグアニジン等の2級ポリアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、トリ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリ−ドデシルアミン、トリ−ラウリルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン、トリ−シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサボルナン等の3級アミン;テトラメチルエチレンジアミン、ピラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニド等の3級ポリアミン;イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−N−メチルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メルカプト−1−メチル−テトラゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、アルキルイミダゾールとイソシアヌール酸の付加物、アルキルイミダゾールとホルムアルデヒドの縮合物等の各種イミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミジン類;以上に代表されるアミン系化合物。
(2)(1)のアミン類とボランおよび三フッ化ホウ素とのコンプレックス。
(3)トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリ−iso−プロピルフォスフィン、トリ−n−ブチルフォスフィン、トリ−n−ヘキシルフォスフィン、トリ−n−オクチルフォスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリベンジルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジメチルフェニルフォスフィン、ジエチルフェニルフォスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、エチルジフェニルフォスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、クロロジフェニルフォスフィン等のフォスフィン類。
(4)テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨーダイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフェニルボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパラトルエンスルフォネート、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムアセテート、テトラ−n−オクチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−オクチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルアンモニウムアセテート、トリメチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリエチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムフルオライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムヨーダイド、メチルトリフェニルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、エチルトリフェニルアンモニウムクロライド、エチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、1−メチルピリジニウムブロマイド、1−エチルピリジニウムブロマイド、1−n−ブチルピリジニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピリジニウムブロマイド、1−n−オクチルピリジニウムブロマイド、1−n−ドデシルピリジニウムブロマイド、1−n−フェニルピリジニウムブロマイド、1−メチルピコリニウムブロマイド、1−エチルピコリニウムブロマイド、1−n−ブチルピコリニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピコリニウムブロマイド、1−n−オクチルピコリニウムブロマイド、1−n−ドデシルピコリニウムブロマイド、1−n−フェニルピコリニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩。
(5)テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムヨーダイド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシエチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩。
(6)トリメチルスルホニウムブロマイド、トリエチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムクロライド、トリ−n−ブチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムヨーダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボーレート、トリ−n−ヘキシルスルホニウムブロマイド、トリ−n−オクチルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムヨーダイド等のスルホニウム塩。
(7)ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムヨーダイド等のヨードニウム塩。
(8)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸類およびこれらの半エステル類。
(9)3フッ化硼素、3フッ化硼素のエーテラート等に代表されるルイス酸類。
(10)有機酸類およびこれらの半エステル類。
(11)ケイ酸、四フッ化ホウ酸。
等である。これらのなかで好ましいものは、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、第3級スルホニウム塩および第2級ヨードニウム塩である。より好ましいものは、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩である。また、これらは単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。
好ましい化合物の具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラフェニルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、1−n−ドデシルピリジニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等の第4級ホスホニウム塩が挙げられる。
使用する重合触媒の添加量は、エピスルフィド化合物100質量部に対して、0.001〜3.0質量部であり、好ましくは0.005〜2.0質量部である。
光学材料用組成物を重合硬化させる際に、ポットライフの延長や重合発熱の分散化などを目的として、必要に応じて重合調整剤を添加することができる。重合調整剤として好ましい化合物は、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンのハロゲン化物であり、より好ましい化合物はアルキル基を有するゲルマニウム、スズ、アンチモンの塩化物である。さらに好ましい化合物は、具体的にはジブチルスズジクロライド、ブチルスズトリクロライド、ジオクチルスズジクロライド、オクチルスズトリクロライド、ジブチルジクロロゲルマニウム、ブチルトリクロロゲルマニウム、ジフェニルジクロロゲルマニウム、フェニルトリクロロゲルマニウム、トリフェニルアンチモンジクロライドであり、最も好ましい化合物の具体例は、ジブチルスズジクロライドである。重合調整剤は、単独でも、2種類以上を混合して使用しても良い。
重合調整剤の添加量は、通常は光学材料用組成物全量に対して、0.0001〜5.0wt%であり、好ましくは0.0005〜3.0wt%であり、より好ましくは0.001〜2.0wt%である。
本発明で使用する重合性組成物は紫外線吸収剤、離型剤などの添加剤を含んでいてもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホニックアシッド、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン及び2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどの各種ベンゾフェノン系化合物、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどの各種ベンゾトリアゾール化合物、ジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンなどを用いることができる。これらの紫外線吸収剤は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。以上の例示化合物の中でも、特に、ベンゾトリアゾール化合物が好ましい。
中でも好ましい化合物の具体例は、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ペンチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールである。
紫外線吸収剤の配合割合は、モノマー組成物全量100質量部に対し、通常0.1〜3.00質量部であり、好ましくは0.15〜2.00質量部、より好ましくは0.3〜1.20質量部である。配合割合が0.1質量部以上であれば十分な紫外線吸収効果が得られる。
硬化後の材料に良好な耐酸化性を付与するために、酸化防止剤としてフェノール類、を単独もしくは公知の酸化防止剤と併用して使用することも可能である。
酸化防止剤の好ましい例としてはフェノール誘導体が挙げられる。中でも好ましい化合物は多価フェノール類、ハロゲン置換フェノール類であり、より好ましい化合物はカテコール、ピロガロール、アルキル置換カテコール類であり、最も好ましい化合物はカテコール、ピロガロールである。
また、染色性、強度等の性能改良を目的にSH基以外の活性水素を1個以上有する化合物を使用することも可能である。ここで言う活性水素とは、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミド基の水素および1,3−ジケトン、1,3−ジカルボン酸およびそのエステル、3−ケトカルボン酸およびそのエステル類の2位の水素等であり、活性水素を1分子あたり1個以上有する化合物は、アルコール類、フェノール類、メルカプトアルコール類、ヒドロキシチオフェノール類、カルボン酸類、メルカプトカルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類、アミド類、1,3−ジケトン類、1,3−ジカルボン酸およびそのエステル類、3−ケトカルボン酸およびそのエステル類、および、ビニル、芳香族ビニル、メタクリル、アクリル、アリル等の不飽和基を有するアルコール類、フェノール類、メルカプトアルコール類、ヒドロキシチオフェノール類、カルボン酸類、メルカプトカルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類、アミド類、1,3−ジケトン類、1,3−ジカルボン酸およびそのエステル類、3−ケトカルボン酸およびそのエステル類等があげられる。具体例としては、特開平9−255781号公報に記載したものがあげられる。
また、本発明の光学材料用組成物が重合中に型から剥がれやすい場合は、公知の外部および/または内部密着性改善剤を使用または添加して、得られる硬化物と型の密着性を制御、向上せしめることも可能である。密着性改善剤としては、公知のシランカップリング剤やチタネート化合物類などがあげられ、これらは単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。添加量は通常、光学材料用組成物全量に対して0.0001〜5wt%である。逆に、本発明の組成物が重合後に型から剥がれにくい場合は、公知の外部および/または内部離型剤を使用または添加して、得られる硬化物の型からの離型性を向上せしめることも可能である。離型剤とは、フッ素系ノニオン界面活性剤、シリコン系ノニオン界面活性剤、燐酸エステル、酸性燐酸エステル、オキシアルキレン型酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、オキシアルキレン型酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、高級脂肪酸のアルカリ金属塩、高級脂肪酸エステル、パラフィン、ワックス、高級脂肪族アミド、高級脂肪族アルコール、ポリシロキサン類、脂肪族アミンエチレンオキシド付加物などがあげられ、これらは単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。添加量は通常、光学材料用組成物全量に対して0.0001〜5wt%である。
本発明の高屈折率樹脂製光学レンズの製造方法は、原料となるエピスルフィド化合物、前述の触媒、さらに必要に応じて密着性改善剤、ラジカル重合開始剤、各種性能改良剤等の添加剤を混合、均一とした後、ガラスや金属製の型に注入し、加熱によって重合硬化反応を進めた後、型から外し製造される。
エピスルフィド化合物の一部または全量を注型前に触媒の存在下または非存在下、撹拌下または非撹拌下で−100〜160℃で、0.1〜72時間かけて予備的に重合せしめた後、組成物を調製して注型を行う事も可能である。この予備的な重合条件は、好ましくは−10〜100℃で1〜48時間、より好ましくは0〜60℃で1〜48時間で実施する。
本発明の高屈折率樹脂製光学レンズの製造方法は、さらに詳しく述べるならば以下の通りである。前述の様に本発明の高屈折率樹脂製光学レンズは、主原料のエピスルフィド化合物および副原料を混合して得た注型液(重合性組成物)を型にポンプを用いて注入し硬化して製造されるが、エピスルフィド化合物、触媒および重合調整剤と所望により密着性改善剤、安定剤、ラジカル重合開始剤等は、全て同一容器内で同時に撹拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混合しても、数成分を別々に混合後さらに同一容器内で再混合しても良い。各原料および副原料はいかなる順序で混合してもかまわない。混合にあたり、設定温度、これに要する時間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であればよいが、過剰の温度、時間は各原料、添加剤間の好ましくない反応が起こり、さらには粘度の上昇をきたし注型操作を困難にする等適当ではない。混合温度は−50℃から100℃程度の範囲で行われるべきであり、好ましい温度範囲は−30℃から50℃、さらに好ましいのは、−5℃から30℃である。混合時間は、1分から5時間、好ましくは5分から2時間、さらに好ましくは5分から30分、特に好ましいのは5分から15分程度である。各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に脱ガス操作を行う事は、後の注型重合硬化中の気泡発生を防止する点からは好ましい方法である。この時の減圧度は0.1mmHgから700mmHg程度で行うが、好ましいのは10mmHgから300mmHgである。さらには、これらの混合物あるいは混合前の主、副原料を0.05〜3μm程度の孔径を有するフィルターで不純物等を濾過し精製することは本発明の光学材料の品質をさらに高める上からも好ましい。フィルターの材質としては、PTFEやPETやPPなどが好適に使用される。ガラスや金属製の型に注入後、電気炉等による重合硬化を行うが、硬化時間は0.1〜100時間、通常1〜48時間であり、硬化温度は−10〜160℃、通常−10〜140℃である。重合は所定の重合温度で所定時間のホールド、0.1℃〜100℃/hの昇温、0.1℃〜100℃/hの降温およびこれらの組み合わせで行うことができる。また、硬化終了後、材料を50から150℃の温度で10分から5時間程度アニール処理を行う事は、本発明の光学材料(光学レンズ)の歪を除くために好ましい処理である。さらに必要に応じて染色、ハードコート、反射防止、防曇性付与等表面処理を行うことができる。
以下、本発明を実施例と比較例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[光学材料(光学レンズ)の透明性(白濁、気泡)評価]
水銀灯光源を作製した光学材料(光学レンズ)に透過させ、濁り(白濁)、気泡が確認された場合は、不良と判断した。良品率(%)=不良数/検査数×100で評価した。
実施例1
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド79質量部、硫黄14質量部にメルカプトメチルイミダゾール0.5質量部を加え、60℃で予備的に反応させた。その後20℃に冷却したのちビス(2−メルカプトエチル)スルフィド7質量部、ジブチルスズジクロライド0.2質量部、重合触媒としてトリエチルベンジルアンモニウムクロライド0.03質量部の混合液を加え、均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は98%であった。
実施例2
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド80質量部、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド6質量部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)6質量部、硫黄1質量部、m−キシリレンジイソシアネート7質量部にテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1質量部、ジブチルスズジクロライド0.05質量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は98%であった。
実施例3
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド100質量部に、重合触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1質量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は94%であった。
実施例4
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド95質量部、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド5質量部からなる組成物に、重合触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1質量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は96%であった。
実施例5
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド77質量部、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン14質量部、テトラメチルキシリレンジイソシアネート9質量部に、重合触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.2質量部、ジブチルスズジクロライド0.05質量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は98%であった。
実施例6
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド66質量部、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド17質量部、イソホロンジシアネート17質量部に、重合触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1質量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は98%であった。
実施例7
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド54質量部、ぺンタエリスリトールテトラキスチオウプリピオネート29質量部、m−キシリレンジイソシアネート17質量部に、重合触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1質量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は96%であった。
実施例8
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド32質量部、ぺンタエリスリトールテトラキスチオウプリピオネート42質量部、m−キシリレンジイソシアネート26質量部に、重合触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.1質量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は92%であった。
実施例9
ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド91重量部、2,6−ビス(メルカプトメチル)−3,5−ジチアヘプタン−1,7−ジチオール9重量部に、重合触媒としてテトラブチルホスホニウムブロマイド0.2重量部、ジブチルスズジクロライド0.05重量部を添加し、室温で均一に混合したのち脱気処理を行った。400Paにて1時間脱気後、窒素により常圧に戻し、撹拌しながらローラーポンプを用いて1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、ガラスモールドとテープからなるレンズ用モールド型、300セットへ注入した。このモールド型を重合オーブンへ投入し、20℃〜120℃まで21時間かけて徐々に昇温して重合した。重合終了後、オーブンからモールド型を取り出し、離型して光学レンズを得た。得られた光学レンズをさらに130℃で2時間アニール処理を行った。後半50セットの良品率は98%であった。
比較例1
実施例1同様に調整した混合均一液を1時間脱気後、窒素により圧送して(8×104Pa加圧)、1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、注型した以外は実施例1と同様に操作を行い評価したところ、後半50セットの良品率は20%であった。
比較例2
実施例2同様に調整した混合均一液を1時間脱気後、窒素により圧送して(8×104Pa加圧)、1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、注型した以外は実施例1と同様に操作を行い評価したところ、後半50セットの良品率は30%であった。
比較例3
実施例6同様に調整した混合均一液を1時間脱気後、窒素により圧送して(6×104Pa加圧)、1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、注型した以外は実施例1と同様に操作を行い評価したところ、後半50セットの良品率は20%であった。
比較例4
実施例9同様に調整した混合均一液を1時間脱気後、窒素により圧送して(6×104Pa加圧)、1μmPTFE製フィルターでろ過を行いながら、注型した以外は実施例1と同様に操作を行い評価したところ、後半50セットの良品率は24%であった。

Claims (3)

  1. エピスルフィド化合物を含有する光学材料用重合性組成物をポンプにて注型することを特徴とする光学レンズの製造方法。
  2. 前ポンプがローラーポンプである光学レンズの製造方法。
  3. 請求項1または2の製造方法により得られる光学レンズ。
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