JP4243839B2 - 重合性組成物 - Google Patents

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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屈折率およびアッベ数がともに高く、かつ高い耐衝撃性を有する光学材料が得られる重合性組成物、並びにこの重合性組成物を重合処理して得られる光学樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
メガネレンズ用材料としてガラスに比べて軽量であることや染色が容易であることからプラスチックレンズが広く用いられるようになっている。プラスチックレンズに求められる特性として屈折率が高いこと、光の分散性が低いこと、耐衝撃性が高いことを挙げることができる。屈折率の高い材料のレンズはレンズの厚さを薄くすることが可能となりレンズの軽量化及び外観の向上を図ることができる。また、光の分散性が低いすなわちアッベ数の大きい材料のレンズは色収差の小さいレンズを与える。
【0003】
今まで広くメガネレンズ材料として用いられてきたCR-39と称されるジエチレングリコールジアリルカーボネート樹脂は、アッベ数が58と高いものであるが屈折率が1.50と低い。そのためレンズとして使用した場合は、特に度が強いレンズはコバ厚や中心厚が厚くなるため外観が悪くなりまた重くなるという問題がある。さらに落球衝撃強度が100g以下と非常に壊れやすい欠点がある。
【0004】
屈折率を向上させることを目的として、原子屈折率が高い硫黄原子を含有する合成樹脂製光学材料が開発されている。すなわちポリチオール化合物とポリイソシアネート化合物の反応により得られるチオウレタン構造を有する熱硬化型光学材料が提案されている(特許文献1、特許文献2参照。)。またこれらのチオウレタンの原料となる新規のポリチオール化合物も種々提案されており、1分子中に硫黄原子を4個有する分岐型ポリチオール化合物(特許文献3参照。)、1分子中に硫黄原子を5個有する分岐型ポリチオール化合物(特許文献4参照。)、分子中にジチアン環構造を有するポリチオール化合物が提案されている(特許文献5参照。)。これらの材料は高屈折率発現のため原料硫黄化合物の組成が増大している。そのため必然的に架橋密度が低くなる。また高アッベ数発現のためにアルキル基含有量が増加している。そのため原料化合物を構成する分子の剛直性が低下している。これらの結果耐熱性低下の支障をきたしている。
【0005】
更なる高屈折率化が求められエピスルフィド樹脂が提案された(特許文献6,特許文献7、特許文献8参照。)。
【0006】
耐衝撃熱可塑性レンズとしてポリカーボネートレンズが米国を中心に使われるようになってきている。PCレンズは屈折率1.59であり優れた耐衝撃性を有するが、アッベ数が30と著しく低い欠点を有している。
【0007】
高い耐衝撃性を有する材料としてポリエステルオリゴマーを含有するポリウレタン材料が提案されている(特許文献9、特許文献10参照。)。アッベ数は46と高くまた非常に高い耐衝撃性を有するが、屈折率が1.53程度と非常に低い欠点を有している。
【0008】
【特許文献1】
特公平4−58489号公報
【特許文献2】
特開平5−148340号公報
【特許文献3】
特開平5−148340号公報
【特許文献4】
特開平2−270859号公報
【特許文献5】
特開平6−192250公報
【特許文献6】
特開平9−110979号公報公報
【特許文献7】
特開平9−255781号公報
【特許文献8】
特開平10−298287号公報
【特許文献9】
米国特許第5962617号明細書
【特許文献10】
米国特許第6127505号明細書
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、高屈折率かつ高アッベ数さらに非常に高い耐衝撃性を持つ光学樹脂を与える重合性組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった結果、下記(A)、(B)、及び(C)の3成分からなる重合性組成物を重合硬化させて得られる樹脂により上記課題を一挙に解決する事に成功した。
【0010】
即ち本発明は、下記(A)、(B)、及び(C)の3成分からなる重合性組成物および該組成物を重合硬化する光学樹脂の製造方法および硬化して得られる光学樹脂ならびにその樹脂からなる光学素子および光学素子よりなるレンズに関する。
(A)下記一般式(1)で表されるアミン
【0011】
【化6】
Figure 0004243839
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素、R2,R3およびR4は、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素または水素を示す。Yは置換若しくは未置換の直鎖,分岐又は環状の炭素数1〜10の炭化水素基、置換若しくは未置換の1,4-ジチアン基、アリーレン基又はアラルキレン基を示す。m=0〜5、n=0〜5、pは0または1である。Ar1〜Ar2はそれぞれ水素原子または下記Q-NH2のいずれかを表す。但し、Ar1〜Ar2の内、一つはQ−NH2(Qは芳香族炭化水素、又は複素環を示す)を表す。)
(B)分子量500から4000の脂肪族直鎖状オリゴマー
(C)ポリイソシアネ−トあるいはポリチオイソシアネートあるいはそれらの混合物
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明は耐衝撃性が著しく高くかつ屈折率およびアッベ数が高く光学特性に優れた光学樹脂を与える組成物に関する。
【0013】
いままでのレンズ材料で耐衝撃性の高い材料としてはポリカーボネート樹脂、ポリウレタンウレア樹脂が実用化されている。しかしながらポリカーボネート樹脂は構造にベンゼン環を多く含むため光学歪が生じ、アッベ数が30と低い。このため本質的にポリカーボネート樹脂材料は光学ムラが生じる欠点を有する。一方現存のポリウレタンウレア樹脂は屈折率が1.53程度と低くレンズなどの光学材料としては光学特性が低い欠点を有している。
【0014】
エピスルフィド樹脂(特開平9−110979号公報、特開平9−255781号公報、特開平10−298287号公報)は屈折率1.71アッベ数36ときわめて優れた光学特性を有する。しかしながら耐衝撃性がやや低い欠点を有している。これはモノマー骨格にチイラン環を二つ以上有し、架橋をすることにより重合体は耐熱性と硬度に優れた物性を持つことができる。しかしながら、チイラン環の反応性が高いため架橋密度をコントロールすることが難しく耐衝撃性は一般に低くなる。
【0015】
エピスルフィドモノマーを予備反応して誘導体化し、架橋密度が分散できれば耐衝撃性が改良できる可能性がある。しかしチイラン環の反応性が非常に高く、一般に重合架橋反応が誘導化の際同時に起こってしまう。
【0016】
我々はエピスルフィドの重合をおさえつつ、芳香族チオール化合物がエピスルフィドに付加することを見出した。本反応は副反応がほとんどおこらない温和な反応条件により進行する。
【0017】
本発明の(A)成分はエピスルフィド化合物とアミノ基を持つ芳香族チオールとを反応することにより得られる。(A)成分は硫黄を含むため光学特性に優れ、またアミノ基を持つため芳香族ジアミンと反応することにより尿素結合を生成することができる。したがって、本発明の一般式(1)で表される化合物からなる(A)成分を用いることによりポリウレタンウレアに硫黄が導入することができ光学特性を高めることができる。
【0018】
また、本発明の(A)成分はモノエピスルフィドでもあるため、エピスルフィドの重合反応により直鎖のポリエチレンスルフィド骨格も形成することができる。このポリエチレンスルフィド鎖は柔軟であり、一般に剛直であるポリウレアに複合化することによりポリウレアの耐衝撃性を改良することができる。
【0019】
さらに本発明の一般式(1)で表される化合物をポリウレタンウレアの原料である芳香族アミンとして用い、エピスルフィド化合物からなる(D)成分と併用すると、ポリウレタンウレアとエピスルフィド化合物が複合化され、更に多量の硫黄を導入することができ、光学特性を飛躍的に高めることができると同時に透明性、耐衝撃性も非常に優れた成形物が得られる。これは尿素結合を形成できるアミノ基を持つと同時に、エピスルフィド基およびメルカプト基をもつユニークな構造によるものと考えられる。
【0020】
さらに一般式(1)で表される化合物のメルカプト基は反応せずに残しておくことも可能である。そのようにすると酸化防止剤として働き得られる光学樹脂無着色化に効果があるため好都合である。
【0021】
一般にポリウレタンウレアの重合速度はとても速く、反応射出成形などの特殊な方法でないと成形物が得られない。本発明のアミンはコントロール可能な速さで重合し、通常の注型重合により成形物が得られる。
【0022】
本発明で使用される一般式(1)で表される化合物は、メルカプト基とアミノ基を両方有する事が特徴であり、前記一般式(2)で表されるエピスルフィド化合物と、アミノ基を有する芳香族チオール化合物の反応により温和な条件で容易に得られるものである。
【0023】
アミノ基を有する芳香族チオール化合物の例としては、2−アミノベンゼンチオール、3−アミノベンゼンチオール、及び4−アミノベンゼンチオールが挙げられる。これらは一種類だけでなく、数種類を組み合わせて反応することができる。
【0024】
反応に用いるエピスルフィド化合物(以下、化合物(2)とも称する。)の例としては、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン等の鎖状有機化合物、また、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の分岐状有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物、さらには1,3−および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等の環状脂肪族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基上にある水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物、1,3−および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4' −ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基上の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物などが挙げられ、これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0025】
合成原料のアミノ基を有する芳香族チオール化合物と化合物(2)の仕込みモル比は1:1〜1:50である。過剰の化合物(2)を用いる方が1付加物である本発明の化合物Aの生成に有利である。
【0026】
さらに、反応を行う場合において、必要に応じて触媒を添加しても良い。用いる触媒としては、アミン類、ホスフィン類、ルイス酸などが通常用いられるが、テトラn-ブチルホスホニウムブロミドなどの比較的穏やかな触媒が特に好適である。
【0027】
この反応において溶媒を用いても用いなくてもよい。用いる場合、製品の品質に影響を与えず、分液性が良好で高収率を与える溶媒が好ましく用いられる。例えば、ベンゼン,トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒が挙げられる。
【0028】
反応温度は−50℃から100℃の範囲で好ましくは−10℃から60℃の間である。
【0029】
反応時間は1から100時間の間であるが通常は、1時間から24時間行なわれる。
【0030】
こうして得られた本発明のアミン化合物を含む反応液は、酸洗浄、塩基洗浄、水洗など必要に応じて様々な洗浄が行なわれ、溶媒が使用された場合は脱溶媒後、濾過して製品が得られる。また蒸留、カラムクロマトグラフィー、または再結晶などの精製方法によって精製されても良い。
【0031】
このようにして得られる本発明のアミン化合物と他の芳香族アミン化合物を本重合性組成物の(A)成分として併用することも可能である。
そのように使用可能な芳香族アミン化合物は公知の脂肪族、脂環族及び芳香族ジアミンを用いることができる。たとえば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、モルフォリン、ピペリジン、ジエチレンジアミン、2−アミノ1-エチルピペラジン、3,5−ジメチル−2,4−トルエンジアミン、3,5−ジメチル−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチル−2,4−トルエンジアミン、3,5−ジエチル−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジイソプロピル−2,4−トルエンジアミン、3,5−ジイソプロピル−2,6−トルエンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、3,3′−ジクロル−4,4′−ビフェニルジアミン、4,4’−メチレンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2-エチル−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−イソプロピル−6−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチル−アニリン)、2,4−ジアミノ−3,5’−ジエチルトルエン、2,6−ジアミノ−3,5−ジエチル−トルエン、ジメチルチオトルエンジアミン、4,4’−メチレン−ビス-(2−クロロアニリン)、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−メチレンジアニリン、2,6−ジアミノピリジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、水素化されたm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、テトラクロロ−m−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−フェニレンジアミン及びそれらの混合物からなる群から選ばれる。
【0032】
本組成物の(B)成分は、ソフトセグメントとして働く数平均分子量400〜2000の脂肪族直鎖オリゴマーが用いられる。代表的な脂肪族直鎖オリゴマーとしてOHを一個以上有するポリオール化合物あるいはポリチオール化合物が挙げられる。これらの数平均分子量は400〜2000、好ましくは700〜2000の範囲であり、かつ融点が60℃以下である。ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルチオール、ポリチオエステルチオール、ポリスルフィドチオール、ポリチオカーボネートチオールなどが好適に用いられる。さらに、ポリジメチルシロキサンジオールの様なポリオール化合物も含まれる。また、複数のポリオール化合物のブロック共重合体やランダム共重合体あるいは複数のポリオール化合物の混合物も用いることができる。数平均分子量が400未満のポリオールでは、ソフトセグメントとしての能力が十分でなく得られる成形体の耐衝撃性が低下する。逆に数平均分子量が2000を越えるポリオールでは、エピスルフィド化合物との相溶性が低下し、また粘度が高くなり取り扱いが難しくなる。かかるポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシペンタメチレングリコールや側鎖を持つポリエーテルポリオール等のポリエーテルポリオール、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸等の二塩基酸の一種または二種以上のエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンメタノール等のグリコール、またはグリセリン、フロログルシノール、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンやペンタエリスリトール等のポリオールの一種または二種以上とから得られたポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン等のポリラクトンポリオール、ポリヘキサメチレンカーボネートポリオール、ネオペンチレンカーボネートポリオール等のポリカーボネートポリオールが挙げられる。これらのポリオールの一種又は二種以上とグリセリン、フロログリシノール、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール等のポリオールを併用することができる。
【0033】
本発明の(C)成分は、イソシアネート基および/またはイソチオシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物をすべて包括するが、その具体例としては、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、iso−プロピルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、sec−ブチルイソシアネート、tert−ブチルイソシアネート、ペンチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トルイルイソシアネート、ジエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、2,6−ビス(イソシアナトメチル)デカヒドロナフタレン、リジントリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、3−(2'−イソシアネートシクロヘキシル)プロピルイソシアネート、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,2'−ビス(4−イソシアネートフェニル)プロパン、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジイソシアネートトリル)フェニルメタン、4,4',4''−トリイソシアネート−2,5−ジメトキシフェニルアミン、3,3'−ジメトキシベンジジン−4,4'−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジイソシアナトビフェニル、4,4'−ジイソシアナト−3,3'−ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアナト、1,1'−メチレンビス(4−イソシアナトベンゼン)、1,1'−メチレンビス(3−メチル−4−イソシアナトベンゼン)、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)ジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5−ジイソシアネートメチルノルボルネン、ビス(イソシアネートメチル)アダマンタン、ダイマー酸ジイソシアネート、1,3,5−トリ(1−イソシアナトヘキシル)イソシアヌル酸、チオジエチルジイソシアネート、チオジプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ビス〔(4−イソシアナトメチル)フェニル〕スルフィド、2,5−ジイソシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ジイソシアナトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジイソシアナトメチルチオフェン、ジチオジエチルジイソシアネート、ジチオジプロピルジイソシアネート等のイソシアネート類、さらには、上記のイソシアネート類のイソシアネート基の全部または一部をイソチオシアネート基に変えた化合物等をあげることができる。また、以上のうちポリイソシアネート類についてはビュレット型反応によるニ量体、環化三量体およびアルコールもしくはチオールの付加物等のイソシアネート類をあげることができる。
【0034】
(B)成分である前記の一個以上SHあるいはOHを持つ数平均分子量400〜2000の脂肪族直鎖オリゴマーと、(C)成分である前記のポリ(チオ)イソシアネートを反応させてポリウレタンプレポリマーとして用いることもできる。
【0035】
ポリウレタンプレポリマーは通常よく用いられる方法により調製できる。すなわちポリ(チオ)イソシアネートとSHあるいはOHを持つ数平均分子量400〜2000の脂肪族直鎖オリゴマーを、2.5〜4.0(NCO/OHあるいはSH)の比で混合し、100〜110℃で3〜5時間反応させることにより得られる。
【0036】
本発明に用いる(D)成分のエピスルフィド化合物の例としては前に挙げた(A)成分のアミン化合物の原料に用いられるエピスルフィド化合物が用いられる。
【0037】
本発明の重合性組成物はチオール化合物を併用することも可能である。利用可能なチオール化合物としてはメルカプト基を1分子あたり1個以上有する化合物をすべて包括するが、その具体例としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、アリルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、i−プロピルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、t−ノニルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、フェニルメルカプタン、ベンジルメルカプタン、3−メチルフェニルメルカプタン、4−メチルフェニルメルカプタン、4−クロロベンジルメルカプタン、4−ビニルベンジルメルカプタン、3−ビニルベンジルメルカプタン、メチルメルカプトプロピオネート、エチルチオグリコーレート、n−ブチルチオグリコーレート、n−オクチルチオグリコーレート、メチル(3−メルカプトプロピオネート)、エチル(3−メルカプトプロピオネト)、3−メトキシブチル(3−メルカプトプロピオネート)、n−ブチル(3−メルカプトプロピオネート)、2−エチルヘキシル(3−エルカプトプロピオネート)、n−オクチル(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−1,3−プロパンジオール、メルカプト酢酸、メルカプトグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、メタンジチオール、メタントリチオール、3−メルカプトプロパノール、2−メルカプトプロパノール、2−フェニル−2−メルカプトエタノール、1,2−ジメルカプトエタン、1,2−ジメルカプトプロパン、1,3−ジメルカプトプロパン、2,2−ジメルカプトプロパン、1,4−ジメルカプトブタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、1,2−ビス(2−メルカプトエチルオキシ)エタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、1,2,3−トリメルカプトプロパン、2−メルカプトメチル−1,3−ジメルカプトプロパン、2−メルカプトメチル−1,4−ジメルカプトブタン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,3−ジメルカプトプロパン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,4−ジメルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、1,1,1−トリス(メルカプトメチル)プロパン、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタンジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、 ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1−チアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1−チアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)チオフェン、チオフェノール、4−tert−ブチルチオフェノール、2−メチルチオフェノール、3−メチルチオフェノール、4−メチルチオフェノール、2−ビニルチオフェノール、3−ビニルチオフェノール、4−ビニルチオフェノール、2−ヒドロキシチオフェノール、3−ヒドロキシチオフェノール、4−ヒドロキシチオフェノール、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、2,2'−ジメルカプトビフェニル、4、4'−ジメルカプトビフェニル、ビス(4−メルカプトフェニル)メタン、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン、ビス(4−メルカプトフェニル)エーテル、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)スルホン、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−メルカプトメチルフェニル)プロパン、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテル、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)スルフィド、メルカプト安息香酸、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3,4−チオフェンジチオール、グリセリルジチオグリコーレート、2−セレノエタノール、ビス(2−メルカプトエチル)セレニド、ビス(1,3−ジメルカプト−2−プロピル)セレニド、2,3−ビス(メルカプトエチルセレノ)−1−プロパンチオール、2−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−セレナペンタン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,9−ジチア−6−セレナウンデカン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−6−チア−3,9−ジセレナウンデカン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリセレナウンデカン、ビス(ヒドロキシメルカプトエチルセレノメチル)ベンゼン、1,4−ジメルカプト−2,3−ビス(メルカプトエチルセレノ)ブタン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチルセレノ)ブタン、1,9−ジメルカプト−5,5−ビス(メルカプトメチル)−3,7−ジセレナノナン、トリス(メルカプトメチル)−1,8−ジメルカプト−6−チア−3−セレナオクタン、ビス(メルカプトエチルセレノメチル)ベンゼン、2,5−ジセレノ−1,4−ジチアン、2,5−ビス(セレノメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトエチルセレノメチル)−1,4−ジチアン、2,6−ジメルカプト−1−セレナ−4−チアン、3,5−ジメルカプト−1−セレナ−4−チアン、2,6−ビス(メルカプトメチル)−1−セレナ−4−チアン、3,5−ビス(メルカプトメチル)−1−セレナ−4−チアン、2,5−ジメルカプト−1,4−ジセレナン、2,6−ジメルカプト−1,4−ジセレナン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジセレナン、2,6−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジセレナン、2,5−ジメルカプトセレナン、3,4−ジメルカプトセレナン、2,5−ビス(メルカプトメチル)セレナン、3,4−ビス(メルカプトメチル)セレナン、2,5−ビス(セレノメチル)セレナン、3,4−ビス(セレノメチル)セレナン、4,5−ジメルカプト−1,3−ジセレノラン、4,5−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジセレノラン、3,6−ジメルカプトトリセレノシクロオクタン、3,6−ビス(メルカプトメチル)トリセレノシクロオクタン、3,6−ジセレノトリセレノシクロオクタン、3,6−ビス(セレノメチル)トリセレノシクロオクタン等のメルカプタン類およびこれらのうちポリメルカプタン類についてはその2量体〜20量体程度のオリゴマーをあげることができる。
【0038】
本発明の組成物である(A)成分、(B)成分、(C)成分、および必要に応じて(D)成分を、硬化触媒の存在下あるいは不存在下に、加熱重合し樹脂を製造することができる。好ましい方法は硬化触媒を使用する方法であり、硬化触媒としては、アミン類、フォスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類、過酸化物、アゾ化系合物、アルデヒドとアンモニア系化合物の縮合物、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類、酸性リン酸エステル類等をあげることができる。以下にこれらの代表的な具体例を示す。
(1)エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチルアミン、フルフリルアミン等の1級アミン;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2'−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−、1,3−あるいは1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4'−ジアミノジフェニルメタン、2−あるいは4−アミノピペリジン、2−あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−あるいは4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、o−、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、2,4−あるいは2,6−トリレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−、あるいはp−キシリレンジアミン、1,5−あるいは、2,6−ナフタレンジアミン、ベンジジン、4,4'−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(4,4'−ジアミノジフェニル)プロパン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−チオジアニリン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、オクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2−、3−、4−ピコリン、2,4−、2,6−、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミン、ピロール、インドリン、インドール、モルホリン等の2級アミン;N,N'−ジメチルエチレンジアミン、N,N'−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N'−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N'−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N'−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N'−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N'−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N'−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N'−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N'−ジエチルエチレンジアミン、N,N'−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N'−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N'−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N'−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N'−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N'−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン等の2級ポリアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、トリ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリ−ドデシルアミン、トリ−ラウリルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン、トリ−シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサボルナン等の3級アミン;テトラメチルエチレンジアミン、ピラジン、N,N'−ジメチルピペラジン、N,N'−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N',N'−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニド等の3級ポリアミン;イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−N−メチルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メルカプト−1−メチル−テトラゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2'−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2'−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2'−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、アルキルイミダゾールとイソシアヌール酸の付加物等の各種イミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミジン類;以上に代表されるアミン系化合物。
(2)(1)のアミン類とボランおよび三フッ化ホウ素とのコンプレックス。
(3)トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリ−iso−プロピルフォスフィン、トリ−n−ブチルフォスフィン、トリ−n−ヘキシルフォスフィン、トリ−n−オクチルフォスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリベンジルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジメチルフェニルフォスフィン、ジエチルフェニルフォスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、エチルジフェニルフォスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、クロロジフェニルフォスフィン等のフォスフィン類。
(4)テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨーダイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフェニルボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパラトルエンスルフォネート、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムアセテート、テトラ−n−オクチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−オクチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルアンモニウムアセテート、トリメチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリメチルデシルアンモニウムクロライド、トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、トリメチルセチルアンモニウムクロライド、トリメチルラウリルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリエチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムフルオライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムヨーダイド、n−ブチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、n−オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムクロライド、メチルトリベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、メチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、エチルトリフェニルアンモニウムクロライド、エチルトリベンジルアンモニウムクロライド、エチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、エチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリベンジルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、1−メチルピリジニウムクロライド、1−メチルピリジニウムブロマイド、1−エチルピリジニウムクロライド、1−エチルピリジニウムブロマイド、1−n−ブチルピリジニウムクロライド、1−n−ブチルピリジニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピリジニウムクロライド、1−n−ヘキシルピリジニウムブロマイド、1−n−オクチルピリジニウムブロマイド、1−n−ドデシルピリジニウムクロライド、1−n−ドデシルピリジニウムブロマイド、1−n−セチルピリジニウムクロライド、1−n−セチルピリジニウムブロマイド、1−フェニルピリジニウムクロライド、1−フェニルピリジニウムブロマイド、1−ベンジルピリジニウムクロライド、1−ベンジルピリジニウムブロマイド、1−メチルピコリニウムクロライド、1−メチルピコリニウムブロマイド、1−エチルピコリニウムクロライド、1−エチルピコリニウムブロマイド、1−n−ブチルピコリニウムクロライド、1−n−ブチルピコリニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピコリニウムクロライド、1−n−ヘキシルピコリニウムブロマイド、1−n−オクチルピコリニウムクロライド、1−n−オクチルピコリニウムブロマイド、1−n−ドデシルピコリニウムクロライド、1−n−ドデシルピコリニウムブロマイド、1−n−セチルピコリニウムクロライド、1−n−セチルピコリニウムブロマイド、1−フェニルピコリニウムクロライド、1−フェニルピコリニウムブロマイド1−ベンジルピコリニウムクロライド、1−ベンジルピコリニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩。
(5)テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムヨーダイド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシエチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩。
(6)トリメチルスルホニウムブロマイド、トリエチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムクロライド、トリ−n−ブチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムヨーダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボーレート、トリ−n−ヘキシルスルホニウムブロマイド、トリ−n−オクチルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムヨーダイド等のスルホニウム塩。
(7)ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムヨーダイド等のヨードニウム塩。
(8)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸類およびこれらの半エステル類。
(9)三フッ化硼素、三フッ化硼素のエーテラート、フッ化アルミニウム、塩化アルミニウム、トリフェニルアルミニウム、オクタン酸カリウム、酢酸カルシウム、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラクロロチタン、チタン酸2−エチルヘキシル、ジメチルスズオキサイド、ジメチルスズジクロリド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズオクタノエート、ジブチルスズビス(ドデシルメルカプチド)、ジブチルスズビス(イソオクチルチオグリコレート)、ジブチルスズオキサイド、ブチルスズトリクロリド、ジブチルスズジクロリド、トリブチルスズクロリド、テトラブチルスズ、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズアセテート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズラウレート、ジオクチルスズジリシノレート、ジオクチルスズジオレエート、ジオクチルスズジ(6−ヒドロキシ)カプロエート、ジオクチルスズビス(イソオクチルチオグリコレート)、ジオクチルスズオキサイド、ジオクチルスズジクロリド、ジオクチルスズマレエート、ジオクチルスズビス(ブチルマレエート)、ジドデシルスズジリシノレート、ステアリン酸スズ、塩化亜鉛、アセチルアセトン亜鉛、オレイン酸銅、アセチルアセトン銅、アセチルアセトン鉄、ナフテン酸鉄、乳酸鉄、クエン酸鉄、グルコン酸鉄等に代表されるルイス酸類。
(10)有機酸類およびこれらの半エステル類。
(11)ケイ酸、四フッ化ホウ酸。
(12)クミルパーオキシネオデカノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−ter−ブチルパーオキサイド等のパーオキサイド類;クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド等の過酸化物。
(13)2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル2、2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、2、2'−アゾビス(2、4、4−トリメチルペンタン)等のアゾ系化合物。
(14)アセトアルデヒドとアンモニアの反応物、ホルムアルデヒドとパライルイジンの縮合物、アセトアルデヒドとパライルイジンの縮合物、ホルムアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとモノブチルアミンの縮合物、ブチルアルデヒドとブチリデンアニリンの反応物、ヘプトアルデヒドとアニリンの反応物、トリクロトニリデン−テトラミンの反応物、α−エチル−β−プロピルアクロレインとアニリンの縮合物、ホルムアルデヒドとアルキルイミダゾールの縮合物等のアルデヒドとアミン系化合物の縮合物。
(15)ジフェニルグアニジン、フェニルトリルグアニジン、フェニルキシリルグアニジン、トリルキシリルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルグアニド、ジフェニルグアニジンフタレート、テトラメチルグアニジン、ジカテコールホウ酸のジオルトトリルグアニジン塩等のグアニジン類。
(16)チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジメチルエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、等のチオ尿素類。
(17)2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、N,N−ジエチルチオカルバモイル−2−ベンゾチアゾリルスルフィド、1,3−ビス(2−ベンゾチアゾリルメルカプトメチル)尿素、ベンゾチアジアジルチオベンゾエート、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、ジベンゾチアジルジスルフィドと塩化亜鉛の錯塩等のチアゾール類。
(18)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−オクチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド類。
(19)テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N'−ジメチル−N,N'−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N'−ジエチル−N,N'−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、環状チウラム等のチウラム類。
(20)ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ナトリウム、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ビスマス、ジエチルジチオカルバミン酸カドミウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム、ジブチルジチオカルバミン酸N,N−シクロヘキシルアンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸シクロヘキシルエチルアンモニウムナトリウム、メチルペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペコリン、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジンの錯化合物等のジチオカルバミン酸塩類。
(21)イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛、ジブチルキサントゲン酸ジスルフィド等のキサントゲン酸塩類(22)モノ−および/またはジメチルリン酸、モノ−および/またはジエチルリン酸、モノ−および/またはジプロピルリン酸、モノ−および/またはジブチルリン酸、モノ−および/またはジヘキシルリン酸、モノ−および/またはジオクチルリン酸、モノ−および/またはジデシルリン酸、モノ−および/またはジドデシルリン酸、モノ−および/またはジフェニルリン酸、モノ−および/またはジベンジルリン酸、モノ−および/またはジデカノ−ルリン酸等の酸性リン酸エステル類。
【0039】
以上、本発明の重合性組成物を重合硬化する際の重合触媒を例示したが、重合硬化の効果を発現するものであればこれら列記化合物に限定されるものではない。また、これらは単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。本発明で使用する触媒の添加量は、(1)式で表される化合物を含む光学材料用組成物100重量部に対して、0.0001〜10.0重量部であり、好ましくは0.0005〜5.0重量部である。硬化触媒の量が10.0重量部より多いと硬化物の屈折率、耐熱性が低下し、着色する。また、0.0001重量部より少ないと十分に硬化せず耐熱性が不十分となる。
【0040】
本発明の重合性組成物からなる光学材料用組成物を、耐酸化性、耐候性、染色性、強度等の各種性能改良を目的として、組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物を性能改良剤として添加して、硬化重合することも可能である。この場合は、この反応のために必要に応じて重合硬化触媒を別途加えることができる。この性能改良剤としては、例えば、フェノール類を含むアルコール類、カルボン酸類、カルボン酸無水物類、(メタ)アクリレート類を含むビニル化合物類、(チオ)エポキシ化合物類等があげられる。これら化合物は、必要な物性が得られるまで問題の無い範囲内で添加することができる。
【0041】
また、本発明の組成物を重合硬化して光学材料を得るに際して、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤を加えて、得られる材料の実用性をより向上せしめることはもちろん可能である。また、本発明の組成物は重合中に型から剥がれやすい場合は、公知の外部および/または内部密着性改善剤を使用または添加して、得られる硬化材料と型の密着性を制御向上せしめることも必要である。ここに言う内部密着性改善剤とは、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物等があげられ、本発明の組成物100重量部に対して0.00001〜5重量部使用することができる。逆に、本発明の組成物は重合後に型から剥がれにくい場合は、公知の外部および/または内部離型剤を使用または添加して、得られる硬化材料の型からの離型性を向上せしめることも可能である。ここに言う内部離型剤とは、フッ素系ノニオン界面活性剤、シリコン系ノニオン界面活性剤、アルキル第4級アンモニウム塩、燐酸エステル、酸性燐酸エステル、オキシアルキレン型酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、オキシアルキレン型酸性燐酸エステルのアルカリ金属塩、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、パラフィン、ワックス、高級脂肪族アミド、高級脂肪族アルコール、ポリシロキサン類、脂肪族アミンエチレンオキシド付加物等があげられ、本発明の組成物100重量部に対して0.00001〜5重量部使用することができる。
【0042】
発明において光学材料の製造方法は、(A)成分、(B)成分、(C)成分および、必要に応じて(D)成分、更に性能改良剤からなる組成物、触媒、密着性改善剤または離型性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤を混合、均一とした後、ガラスや金属製の型に注入し、加熱によって重合硬化反応を進めた後、型から外し製造される。
【0043】
本発明の光学材料の製造方法においては、(A)成分、(B)成分、(C)成分および、必要に応じて(D)成分、更に性能改良剤からなる組成物の一部または全部を注型前に触媒の存在下または非存在下、撹拌下または非撹拌下で−100〜160℃で、0.1〜480時間かけて予備的に重合せしめた後、光学材料用組成物を調製して注型を行う事も可能である。特に、光学材料用組成物中の化合物に固体成分が含まれ、ハンドリングが容易でない場合はこの予備的な重合が効果的である。この予備的な重合条件は、好ましくは−10〜120℃で0.1〜240時間、より好ましくは0〜100℃で0.1〜120時間であり、場合によっては密着性改善剤または離型性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤を同時に加えても構わない。
【0044】
本発明の硬化樹脂光学材料の製造方法は、さらに詳しく述べるならば以下の通りである。前述の様に、主原料および副原料を混合後、型に注入硬化して製造されるが、(A)成分、(B)成分および(C)成分、性能改良剤として使用する組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物、触媒、密着性改善剤または離型性改善剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、黄変防止剤、ブルーイング剤、顔料等の添加剤は、全て同一容器内で同時に撹拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混合しても、数成分を別々に混合後さらに同一容器内で再混合しても良い。各原料および添加剤等はいかなる順序で混合してもかまわない。混合にあたり、設定温度、これに要する時間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であればよいが、過剰の温度、時間は各原料、添加剤間の好ましくない反応が起こり、さらには粘度の上昇をきたし注型操作を困難にする等適当ではない。混合温度は−50℃から100℃程度の範囲で行われるべきであり、好ましい温度範囲は−30℃から70℃、さらに好ましいのは、−5℃から50℃である。混合時間は、1分から12時間、好ましくは5分から10時間、最も好ましいのは5分から6時間程度である。各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に脱ガス操作を行う事は、後の注型重合硬化中の気泡発生を防止する点からは好ましい方法である。この時の減圧度は0.1mmHgから700mmHg程度で行うが、好ましいのは0.5mmHgから300mmHgである。さらには、これらの混合物あるいは混合前の主、副原料を0.05〜3μm程度の孔径を有するフィルターで不純物等を濾過し精製することは本発明の光学材料の品質をさらに高める上からも好ましい。ガラスや金属製の型に注入後、電気炉や水または油浴等による重合硬化を行うが、硬化時間は0.1〜100時間、通常1〜72時間であり、硬化温度は−10〜160℃、通常0〜140℃である。重合は所定の重合温度で所定時間のホールド、0.1℃〜100℃/hの昇温、0.1℃〜100℃/hの降温およびこれらの組み合わせで行うことができる。また、硬化終了後、材料を50から150℃の温度で10分から5時間程度アニール処理を行う事は、本発明の光学材料の歪を除くために好ましい処理である。さらに必要に応じて染色、ハードコート、反射防止、防曇性、耐衝撃性付与等表面処理を行うことができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の重合性組成物を重合硬化して得られる光学材料により、著しく高い強度を有し高い屈折率と良好なアッベ数のバランスの良い従来技術にない光学材料が見出された。これにより、さらにレンズの薄肉化が可能となった。
【0046】
【実施例】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例で得られたアミンの物性、実施例及び比較例で得られた重合体の物性は、以下に示す方法にしたがって測定した。
【0047】
(a)屈折率(nD )、アッベ数(νd ): カルニュー社製精密屈折率計KPR−200を用いて25℃にて測定した。
(b)外 観: 肉眼により観察した。
(c)耐熱性: リガク社製TMA装置により直径0.5mmのピンを用いて、98mN(10gf)の荷重でTMA測定を行ない、10℃/分の昇温で得られたチャートの変曲点(Tg)により評価した。
(d)耐衝撃性:2.5mm厚の平板に127cmの高さから軽い鋼球から重い鋼球へ順番に落下させる落球試験を行ない、破壊したときの鋼球の重さを落球衝撃値とした。
【0048】
合成例1
1−(2−アミノフェニル)-3−メルカプト−1,5−ジチア−7,8−エピチオオクタンの製造例
2−アミノベンゼンチオール (18.78g)にテトラブチルホスホニウムブロミド (0.12g)を混合し、室温にて撹拌、溶解した。ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド(80.25g)を加えた後、窒素雰囲気下40℃において2時間攪拌した。反応混合物の色は黄色から無色に変化した。蒸留により過剰のビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを留去したのち、反応混合物をクロロホルムに溶解、水洗後クロロホルム層を乾燥、溶媒を除去し目的物である1−(2−アミノフェニル)-3−メルカプト−1,5−ジチア−7,8−エピチオオクタンを36.42g得た(収率80%)。この化合物の屈折率 (nD )は1.68、アッベ数 (νd)は27であった。以下にこの化合物の構造決定のための分析結果を示す。
1H−NMR(500MHz、溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS);σ2.19 (s, 2H),σ2.51(m,2H)、σ2.99(m,7H)、σ4.36(s,2H),σ6.71(q,2H)、7.13(t、H)、7.47(d、1H)。
【0049】
合成例2
2−アミノベンゼンチオール (10.02g)にテトラブチルホスホニウムブロミド (0.12g)を混合し、室温にて撹拌、溶解した。ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド(23.54g)を加えた後、窒素雰囲気下40℃において2時間攪拌した。反応混合物の色は黄色から無色に変化した。この反応混合物をそのまま注型重合に用いた。この混合物の屈折率 (nD )は1.69、アッベ数 ( νd)は29であった。以下にこの化合物の構造決定のための分析結果を示す。
【0050】
合成例3
PR1の調製
数平均分子量1000のアジピン酸とヘキサメチレンジオールのポリエステルである日本ポリウレタン社製ニッポランN164;100gを90℃に加熱し、攪拌しながら真空で1時間脱気した。ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート(HMDI)78.71g(0.3モル)を混合した後、130℃で1時間反応した。NCO価を測定したところ2.27であった。
【0051】
合成例4
PR2の調製
合成例3における日本ポリウレタン社製ニッポランN164の代りに数平均分子量1000の日本ポリウレタン社製ポリカーボネートジオール;ニッポランN981を、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネートの代りに1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン(BIC)を用い、合成例3と同様に調整を行い、プレポリマー2を得た。NCO価は2.53であった。
【0052】
実施例1
50℃に加熱した合成例1に記載の反応混合物(A1)4.43gおよび合成例2に記載の90℃に加熱した反応混合物を9.22g混合後、HMDI1.35gを添加して均一に撹拌、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、40℃から21時間かけて85℃まで昇温、さらに一時間かけて100℃にしその温度で19時間加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重合体の諸物性を表2に示す。表2から分かるように、本実施例1で得られた重合体は、無色透明であり、屈折率 (nD )/アッベ数 ( νd)は1.56/38とバランスのとれたものであり、耐熱性(102℃)に優れたものであった。従って、得られた重合体は光学材料として好適であった。
【0053】
実施例2〜9
表1に示す組成を使用する以外は実施例1を繰り返した。得られた成形物の物性を表2に示した。
【0054】
比較例1
ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート0.1モル、m−キシリレンジイソシアネート0.2モル及びジブチルスズジクロライド1.0×10-4モルの混合物を均一に撹拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、50℃で10時間、その後60℃で5時間、さらに120℃で3時間加熱重合させて重合体を得た。得られた重合体の諸物性を表2に示す。表2から分かるように、本比較例1の重合体は無色透明であったが、nD /νd が1.59/36と良好であったが、耐熱性が80℃と劣っていた。
【0055】
比較例2
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを用いたほかは、比較例1と同様の操作を行ない、レンズ形状の重合体を得た。重合体の諸物性を表2に示す。表2から分かるように、本比較例2の重合体は、屈折率が1.70と非常に高くかつ νdが36と比較的高く、無色透明であったが、耐熱性 (90℃)が劣り、さらに耐衝撃性が低かった。
【0056】
比較例3
実施例1において化合物Aの代りにアルベマーレ浅野社製エタキュアー100(ジエチルトルエンジアミン異性体混合物)
を使用して同様に注型重合を試みたが、組成物が急速に高粘度化するため成形物が得られなかった。反応射出成形により同組成物より黄色透明の成形物を得た。得られた成形物の物性を表2に示した。得られた成形物のアッベ数は44と高かったものの屈折率が1.53と低かった。
【0057】
【表1】
Figure 0004243839
A1:1−(2−アミノフェニル)-3−メルカプト−1,5−ジチア−7,8−エピチオオクタン
A2:ビス(β-エピチオプロピル)スルフィドと2−アミノベンゼンチオールの予備反応物
HMDI:ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート
BIC:1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン
XDI:1,3−キシリレンンジイソシアネート
D1:ビス(β-エピチオプロピル)スルフィド
PR1:ニッポランN164とジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネートのプレポリマー
PR2:ニッポランN981とジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネートのプレポリマー
DMDS:ビス(2−メルカプトメチルスルフィド)
【0058】
【表2】
Figure 0004243839

Claims (11)

  1. 下記(A)、(B)及び(C)の3成分から成る重合性組成物。
    (A)下記一般式(1)で表されるアミン
    Figure 0004243839
    (式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素、R,RおよびRは、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素または水素を示す。Yは置換若しくは未置換の直鎖,分岐又は環状の炭素数1〜10の炭化水素基、置換若しくは未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基又はアラルキレン基を示す。m=0〜5、n=0〜5、pは0または1である。Ar〜Arはそれぞれ水素原子または下記Q−NHのいずれかを表す。但し、Ar〜Arの内、一つはQ−NH(Qは芳香族炭化水素、又は複素環を示す)を表す。)
    (B)数平均分子量400から2000の脂肪族直鎖状オリゴマー
    (C)ポリイソシアネ−ト及び/又はポリチオイソシアネート
  2. 下記(A)、(B)、(C)及び(D)の4成分から成る重合性組成物。
    (A)下記一般式(1)で表されるアミン
    Figure 0004243839
    (式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素、R,RおよびRは、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素または水素を示す。Yは置換若しくは未置換の直鎖,分岐又は環状の炭素数1〜10の炭化水素基、置換若しくは未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基又はアラルキレン基を示す。m=0〜5、n=0〜5、pは0または1である。Ar〜Arはそれぞれ水素原子または下記Q−NHのいずれかを表す。但し、Ar〜Arの内、一つはQ−NH(Qは芳香族炭化水素又は複素環を示す)を表す。)
    (B)数平均分子量400から2000の脂肪族直鎖状オリゴマー
    (C)ポリイソシアネ−ト及び/又はポリチオイソシアネート
    (D)エピスルフィド化合物
  3. 下記(A)、(B)及び(D)の4成分から成る重合性組成物。
    (A)下記一般式(1)で表されるアミン
    Figure 0004243839
    (式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素、R,RおよびRは、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素または水素を示す。Yは置換若しくは未置換の直鎖,分岐又は環状の炭素数1〜10の炭化水素基、置換若しくは未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基又はアラルキレン基を示す。m=0〜5、n=0〜5、pは0または1である。Ar〜Arはそれぞれ水素原子または下記Q−NHのいずれかを表す。但し、Ar〜Arの内、一つはQ−NH(Qは芳香族炭化水素又は複素環を示す)を表す。)
    (B)数平均分子量400から2000の脂肪族直鎖状オリゴマーとポリ(チオ)イソシアネ−ト化合物を反応して得られるポリウレタンプレポリマー
    (D)エピスルフィド化合物
  4. (D)成分が下記一般式(2)で表される化合物からなることを特徴とする請求項2又は3記載の重合性組成物。
    Figure 0004243839
    (Rは炭素数1〜10の炭化水素、R,RおよびRはそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素または水素を示す。Yは置換若しくは未置換の直鎖,分岐または環状の炭素数1−10の炭化水素基、置換若しくは未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基、又はアラルキレン基を示す。式中nは0〜5の整数を、mは0〜5の整数を表す。pは0または1である。)
  5. (A)成分が、下記一般式(3)で表される化合物からなることを特徴とする請求項1〜4何れか1項記載の重合性組成物。
    Figure 0004243839
    (式中、Rは炭素数1〜10の炭化水素を示す。Yは置換若しくは未置換の直鎖,分岐または環状の炭素数1〜10の炭化水素基、置換若しくは未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基、又はアラルキレン基を示す。m=0〜5、n=0〜5、pは0または1である。Qは芳香族炭化水素又は複素環を示す。)
  6. (D)成分が、ビスエピチオプロピルスルフィド又はビスエピチオプロピルジスルフィドであることを特徴とする請求項2又は3記載の重合性組成物。
  7. (A)成分が、1−(2−アミノフェニル)−3−メルカプト−1,5−ジチア−7,8−エピチオオクタン、又は1−(2−アミノフェニル)−3−メルカプト−1,5,6−トリチア−8,9−エピチオノナンである請求項1〜6何れか1項記載の重合性組成物。
  8. 請求項1〜7何れか1項記載の組成物を重合硬化する光学樹脂の製造方法。
  9. 請求項8記載の製造法により製造される光学樹脂。
  10. 請求項9記載の光学樹脂からなる光学素子。
  11. 請求項10記載の光学素子からなる光学レンズ。
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