WO2021166033A1

WO2021166033A1 - 部品実装機

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Publication number: WO2021166033A1
Application number: PCT/JP2020/006073
Authority: WO
Inventors: 伸明蓑島
Original assignee: 株式会社Ｆｕｊｉ
Priority date: 2020-02-17
Filing date: 2020-02-17
Publication date: 2021-08-26
Also published as: JPWO2021166033A1

Abstract

生産開始前又はノズル交換動作を実行する前に、ノズルステーション（１８）に配置された複数種類の吸着ノズル（１４）の配置の情報を取得し、ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置と生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置とを比較して、両者の配置が異なる場合にはＸＹ軸駆動装置（２２）及びＺ軸駆動装置（２７）の動作を制御して複数のノズル保持部（１７）をノズル交換エリアに移動させてノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と同じになるように前記ノズルステーションに配置されている吸着ノズルを入れ替えるノズル入れ替え動作を実行する。ノズル交換動作を実行する際に、Ｚ軸駆動装置により２つ以上のノズル保持部を同時に下降／上昇させて２種類以上の吸着ノズルを同時交換する。

Description

部品実装機

　本明細書は、ノズル保持部に交換可能に保持した吸着ノズルを自動交換する機能を搭載した部品実装機に関する技術を開示したものである。

　部品実装機においては、特許文献１（特開２０１９－１１０３４７号公報）に記載されているように、部品実装機内に設置したノズルステーション（ノズルチェンジャ）に交換用の吸着ノズルを配置して、実装ヘッドのノズル保持部に保持した吸着ノズルを、ノズルステーション上の吸着ノズルと自動交換するようにしたものがある。更に、この特許文献１の部品実装機では、吸着ノズルの交換時間を短縮するために、複数のノズル保持部に保持した吸着ノズルの間隔とノズルステーションに配置した吸着ノズルの間隔とを同一に設定して、吸着ノズルの交換時に、ノズルステーションの上方で複数のノズル保持部を同時に下降／上昇させて複数の吸着ノズルを同時に交換できるようにしている。

特開２０１９－１１０３４７号公報

　ところで、部品の種類によって部品のサイズ、重量、形状等が異なるため、部品の種類によって当該部品の吸着に適した吸着ノズルの種類（ノズル径やノズル先端のパッド部の形状等）が異なる。このため、複数のノズル保持部に保持する複数の吸着ノズルが全て同じ種類の吸着ノズルであるとは限らず、複数のノズル保持部に複数種類の吸着ノズルを保持する場合もある。この場合、作業者がノズルステーションに吸着ノズルを配置する作業を行う際に、作業者が生産中に同時交換される吸着ノズルの情報を取得して、ノズルステーションに配置する吸着ノズルの本数だけでなく、吸着ノズルの種類も管理する必要があり、更に、複数のノズル保持部に保持した複数種類の吸着ノズルを同時交換できるようにするには、作業者がノズルステーションに配置する複数種類の吸着ノズルを同時交換可能な位置に正確に配置する必要があり、その作業が甚だ面倒であった。しかも、作業者の作業ミスによりノズルステーションに配置した複数種類の吸着ノズルの配置が間違っていると、複数種類の吸着ノズルを同時交換できないため、吸着ノズルを１本ずつ交換する個別交換に切り替える必要があり、個別交換への切り替えによって吸着ノズルの交換時間が延びて生産時間が遅延するという問題が発生していた。

　上記課題を解決するために、複数種類の吸着ノズルを交換可能に保持する複数のノズル保持部と、前記複数のノズル保持部を個別に上下動可能で且つ２つ以上のノズル保持部を同時に上下動可能に構成されたＺ軸駆動装置と、前記複数のノズル保持部に保持された複数種類の吸着ノズルと交換するための複数種類の吸着ノズルを配置したノズルステーションと、部品吸着動作を行う部品吸着エリアと部品実装動作を行う部品実装エリアと前記吸着ノズルの交換動作（以下「ノズル交換動作」という）を行うノズル交換エリアとの間を前記複数のノズル保持部をＸＹ方向に移動させるＸＹ軸駆動装置と、前記ＸＹ軸駆動装置及び前記Ｚ軸駆動装置の動作を制御して部品吸着動作、部品実装動作及びノズル交換動作を実行する制御装置とを備えた部品実装機において、前記ノズルステーションは、配置した吸着ノズルの間隔が前記Ｚ軸駆動装置により同時に上下動する２つ以上のノズル保持部の間隔と同一に設定されて、２種類以上の吸着ノズルを同時交換できるように構成され、前記制御装置は、生産開始前又はノズル交換動作を実行する前に前記ノズルステーションに配置された複数種類の吸着ノズルの配置の情報を取得し、前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と同じであるか否かを判定し、前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と異なる場合には前記ＸＹ軸駆動装置及び前記Ｚ軸駆動装置の動作を制御して前記複数のノズル保持部を前記ノズル交換エリアに移動させて前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と同じになるように前記ノズルステーションに配置されている吸着ノズルを入れ替えるノズル入れ替え動作を実行しておき、ノズル交換動作を実行する際に、前記Ｚ軸駆動装置により前記２つ以上のノズル保持部を同時に下降／上昇させて前記２種類以上の吸着ノズルを同時交換するようにしたものである。

　この構成では、生産開始前又はノズル交換動作を実行する前にノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と同じになるようにノズルステーションに配置されている吸着ノズルを入れ替えるノズル入れ替え動作を実行するようにしたので、作業者がノズルステーションに配置した複数種類の吸着ノズルがどの様な位置に配置されていたとしても、ノズル入れ替え動作によって２種類以上の吸着ノズルを同時交換することが可能となり、個別交換への切り替えによる生産時間の遅延の問題を解決できる。しかも、作業者がノズルステーションに複数種類の吸着ノズルを配置する作業を行う際に、ノズルステーションに配置する吸着ノズルの数と種類だけを間違えないように注意して作業すれば、複数種類の吸着ノズルを配置する位置はどの様な位置であっても良いため、複数種類の吸着ノズルを配置する作業を能率良く行うことができて、作業時間を短縮できる利点もある。

図１は一実施例における部品実装機の主要部の構成を示す平面図である。図２は部品実装機の制御系の構成を示すブロック図である。図３は実装ヘッドから吸着ノズルを取り外した状態を示す斜視図である。図４は実装ヘッドに吸着ノズルを保持させた状態を示す斜視図である。図５はノズルステーションに複数種類の吸着ノズルを配置した状態を示す平面図である。図６はノズル入れ替え動作制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。

　以下、本明細書に開示した一実施例を説明する。
　まず、部品実装機１０全体の構成を説明する。

　図１に示すように、部品実装機１０は、回路基板１１を搬送するコンベア１２と、テープフィーダ、トレイフィーダ等の部品供給装置１３と、この部品供給装置１３によって供給される部品を吸着ノズル１４（図４参照）で吸着して回路基板１１に実装する実装ヘッド１５と、実装ヘッド１５に設けられた複数のノズル保持部１７（図３及び図４参照）に保持された複数種類の吸着ノズル１４と交換するための複数種類の吸着ノズル１４が配置されたノズルステーション１８等を備えた構成となっている。

　本実施例では、実装ヘッド１５には、２つのノズル保持部１７が回路基板１１の搬送方向であるＸ方向と直交する方向であるＹ方向に所定の間隔で設けられ、実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７に２つの吸着ノズル１４をＹ方向に所定の間隔で交換可能に吸着や係合等により保持できるようになっている。

　図５に示すように、ノズルステーション１８には、複数種類の吸着ノズル１４を収容するための複数のノズル収容スペース２１が所定の間隔で複数列に形成されている。本実施例では、実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７に２つの吸着ノズル１４をＹ方向に所定の間隔で交換可能に保持できることを考慮して、図５に示すように、ノズルステーション１８には、複数のノズル収容スペース２１が実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７の間隔と同じ間隔で２列に形成され、Ｙ方向に並ぶ２つのノズル収容スペース２１に収容された２つの吸着ノズル１４を実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７に同時交換できるようになっている。このノズルステーション１８に形成された複数のノズル収容スペース２１のうち、同時交換可能な吸着ノズル１４の数と同数又はそれ以上の数のノズル収容スペース２１を空けた状態で部品実装機１０内の所定位置にセットされる。例えば、実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７に保持されている２つの吸着ノズル１４を同時交換する場合には、２つのノズル保持部１７に保持されている２つの吸着ノズル１４をノズルステーション１８に収容するための少なくとも２つの空いたノズル収容スペース２１が必要となる。

　図１に示すように、部品実装機１０には、実装ヘッド１５の各吸着ノズル１４に吸着した部品をその下方から撮像して該部品の吸着姿勢等を画像認識するための部品撮像用カメラ１９が上向きに設けられていると共に、回路基板１１の基準マーク等の撮像対象をその上方から撮像して回路基板１１の基準位置等を認識するためのマーク撮像用カメラ２０が実装ヘッド１５と一体的にＸＹ方向に移動するように設けられている。

　部品実装機１０には、部品吸着動作を行う部品吸着エリアと、吸着ノズル１４に吸着した部品を部品撮像用カメラ１９で撮像する部品撮像エリアと、部品実装動作を行う部品実装エリアと、吸着ノズル１４の交換動作を行うノズル交換エリアとの間を実装ヘッド１５をＸＹ方向に移動させるＸＹ軸駆動装置２２（図２参照）が設けられている。

　図１に示すように、実装ヘッド１５は、Ｘ軸スライド２３に取り付けられ、ＸＹ軸駆動装置２２（図２参照）によってＸＹ方向に一体的に移動する。Ｘ軸スライド２３は、サーボモータ、リニアモータ等からなるＸ軸モータ２４（図２参照）を駆動源としてＸ軸２５に沿ってＸ方向に移動する。Ｘ軸２５の両端は、Ｘ軸２５と直交するＹ軸（図示せず）に沿ってＹ方向に移動するように支持されている。Ｘ軸２５は、サーボモータ、リニアモータ等からなるＹ軸モータ２６（図２参照）を駆動源としてＹ軸に沿ってＹ方向に移動する。

　実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７は、同一の構成であり、図２に示すように、２つのノズル保持部１７（２つの吸着ノズル１４）を個別に上下動させるための２つのＺ軸駆動装置２７と、２つのノズル保持部１７（２つの吸着ノズル１４）を個別に回転させる２つのＱ軸駆動装置２８とが設けられている。各Ｚ軸駆動装置２７と各Ｑ軸駆動装置２８は、それぞれモータを駆動源として動作する。

　一方、図２に示すように、部品実装機１０には、ＸＹ軸駆動装置２２及びＺ軸駆動装置２７の動作を制御して部品吸着動作、部品実装動作及びノズル交換動作を実行する制御装置３５が設けられている。この制御装置３５は、１台又は複数台のコンピュータ（ＣＰＵ）を用いて構成され、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置３６と、液晶ディスプレイ、有機ＥＬディスプレイ等の表示装置３７と、部品実装機１０の各機能の動作を制御する制御プログラムや生産ジョブ等の各種データを記憶する記憶装置３８等の周辺機器が接続されている。

　部品実装機１０の制御装置３５は、部品実装ラインの生産を管理する生産管理コンピュータ（図示せず）等から送信されてくる生産ジョブに従ってＸＹ軸駆動装置２２及びＺ軸駆動装置２７の動作を制御して部品吸着動作、部品実装動作及びノズル交換動作を次のようにして実行する。生産中は、ＸＹ軸駆動装置２２により実装ヘッド１５を部品供給装置１３の部品吸着位置の上方の部品吸着エリアへ移動させて、Ｚ軸駆動装置２７により各ノズル保持部１７（各吸着ノズル１４）を下降／上昇させて部品供給装置１３から部品を吸着する部品吸着動作を実行する。この後、ＸＹ軸駆動装置２２により実装ヘッド１５を部品撮像用カメラ１９の上方の部品撮像エリアへ移動させて各吸着ノズル１４に吸着した部品をその下方から部品撮像用カメラ１９で撮像して、その画像を制御装置３５で処理することで該部品の吸着姿勢等を認識する。この後、ＸＹ軸駆動装置２２により実装ヘッド１５を回路基板１１の上方の部品実装エリアへ移動させて、Ｚ軸駆動装置２７により各ノズル保持部１７（各吸着ノズル１４）を下降／上昇させて各吸着ノズル１４に吸着した部品を回路基板１１の所定位置に実装する部品実装動作を実行する。この際、各吸着ノズル１４に吸着した部品の画像認識結果に基づいて各部品の吸着位置のＸＹ方向のずれをＸＹ軸駆動装置２２により補正すると共に、各部品の回転方向のずれをＱ軸駆動装置２８により補正してから各部品を回路基板１１に実装する。以後、生産ジョブに従って上述した部品吸着動作→部品撮像動作→部品実装動作を繰り返し実行して部品実装基板を生産する。

　ところで、部品の種類によって部品のサイズ、重量、形状等が異なるため、部品の種類によって当該部品の吸着に適した吸着ノズル１４の種類（ノズル径やノズル先端のパッド部の形状等）が異なる。そこで、本実施例では、部品実装基板の生産に使用する吸着ノズル１４の種類と配置（実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７に保持させる２つの吸着ノズル１４の種類と配置）が生産ジョブに登録され、部品実装機１０の制御装置３５は、生産開始前又はノズル交換動作を実行する前に、ＸＹ軸駆動装置２２により実装ヘッド１５をノズルステーション１８の上方のノズル交換エリアへ移動させて、生産ジョブに従って実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７に保持させる２つの吸着ノズル１４を自動交換する。

　ノズルステーション１８に配置された複数種類の吸着ノズル１４を自動識別するために、各吸着ノズル１４の識別情報（以下「ノズルＩＤ」という）が一次元コード又は２次元コード等で記録されたノズルＩＤ記録部４１（図５参照）が設けられている。部品実装機１０の制御装置３５は、生産開始前又は後述するノズル入れ替え動作を行う前に、ノズルステーション１８の各ノズル収容スペース２１に収容されている各吸着ノズル１４のノズルＩＤ記録部４１をマーク撮像用カメラ２０で撮像して、その画像を処理することで、各吸着ノズル１４のノズルＩＤを読み取って、ノズルステーション１８の各ノズル収容スペース２１に収容されている各吸着ノズル１４の種類を認識して、ノズルステーション１８の複数種類の吸着ノズル１４の配置の情報をノズル配置情報として記憶装置３８に記憶する。生産開始前又はノズルステーション１８が取り替えられたときに、ノズルステーション１８のノズル配置情報を取得して記憶装置３８に記憶しておけば、そのノズルステーション１８が取り替えられるまでは、記憶装置３８に記憶したノズル配置情報を利用できるため、吸着ノズル１４の自動交換を行う毎にノズル配置情報を取得する処理を行う必要はない。

　部品実装機１０の制御装置３５は、生産開始前又は又は生産の途中でノズルステーション１８が取り替えられたときに、後述する図６のノズル入れ替え動作制御プログラムを実行することで、ノズルステーション１８のノズル配置情報を取得し、ノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する２種類（２つ）の吸着ノズル１４の配置と同じであるか否かを判定し、ノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する２種類の吸着ノズル１４の配置と異なる場合には、ＸＹ軸駆動装置２２及びＺ軸駆動装置２７の動作を制御して実装ヘッド１５をノズル交換エリアに移動させてノズルステーション１８の同時交換の対象となる２種類の吸着ノズル１４の配置が前記生産ジョブに従って同時交換する２種類の吸着ノズル１４の配置と同じになるようにノズルステーション１８に配置されている吸着ノズル１４を入れ替えるノズル入れ替え動作を実行する。その後、部品実装機１０の制御装置３５は、ノズル交換動作を実行する際に、Ｚ軸駆動装置２７により実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７を同時に下降／上昇させて２種類の吸着ノズル１４を同時交換する。

　また、部品実装機１０の制御装置３５は、生産ジョブに従って同じ種類の２つの吸着ノズル１４を同時交換する場合には、ノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する同じ種類の２つの吸着ノズル１４の配置と同じであるか否かを判定し、ノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する同じ種類の２つの吸着ノズル１４の配置と異なる場合には、ＸＹ軸駆動装置２２及びＺ軸駆動装置２７の動作を制御して実装ヘッド１５をノズル交換エリアに移動させてノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する同じ種類の２つの吸着ノズル１４の配置と同じになるようにノズルステーション１８に配置されている吸着ノズル１４を入れ替えるノズル入れ替え動作を実行する。その後、部品実装機１０の制御装置３５は、ノズル交換動作を実行する際に、Ｚ軸駆動装置２７により実装ヘッド１５の２つのノズル保持部１７を同時に下降／上昇させて同じ種類の２つの吸着ノズル１４を同時交換する。

　部品実装機１０の制御装置３５は、生産開始前にノズル入れ替え動作を実行する場合には、生産開始前に生産ジョブの実行に必要となる全てのノズル入れ替え動作を実行した後、生産を開始するようにすると良い。

　また、部品実装機１０の制御装置３５は、ノズル入れ替え動作やノズル交換動作を行う際に、各ノズル保持部１７に保持している吸着ノズル１４を空いているノズル収容スペース２１に収容する。

　次に、部品実装機１０の制御装置３５が実行する図６のノズル入れ替え動作制御プログラムの処理内容を説明する。図６のノズル入れ替え動作制御プログラムは、生産開始前又は生産の途中でノズルステーション１８が取り替えられたときに実行される。その他、ノズル交換動作を実行する前であれば、生産中であっても図６のノズル入れ替え動作制御プログラムを実行しても良い。この場合には、実装ヘッド１５が部品吸着・実装動作を行わない期間に図６のノズル入れ替え動作制御プログラムを実行するようにすれば、ノズル入れ替え動作によって生産時間が遅延することを防止できる。

　部品実装機１０の制御装置３５が図６のノズル入れ替え動作制御プログラムを起動すると、まずステップ１０１で、ノズルステーション１８の各ノズル収容スペース２１に収容されている各吸着ノズル１４をマーク撮像用カメラ２０で撮像する。この後、ステップ１０２に進み、撮像した画像を処理することで、各ノズル収容スペース２１に吸着ノズル１４が収容されているか否かを判定し、吸着ノズル１４が収容されている場合には、その吸着ノズル１４のノズルＩＤ記録部４１の撮像画像からノズルＩＤを読み取って、ノズルステーション１８の各ノズル収容スペース２１に収容されている各吸着ノズル１４の種類を認識して、ノズルステーション１８のノズル配置情報を取得して記憶装置３８に記憶する。

　この後、ステップ１０３に進み、記憶装置３８に記憶されている生産ジョブのノズル同時交換情報（同時交換する吸着ノズル１４の情報）を読み込み、次のステップ１０４で、ノズルステーション１８のノズル配置情報と生産ジョブのノズル同時交換情報とを比較してノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する２種類（２つ）の吸着ノズル１４の配置と同じであるか否かを判定し、その判定結果に基づいてノズル入れ替え動作が必要か否かを判定する（ステップ１０５）。この際、ノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する２種類（２つ）の吸着ノズル１４の配置と同じであると判定した場合には、ノズル入れ替え動作を行う必要がないと判断して、ノズル入れ替え動作を行わずに本プログラムを終了する。

　これに対し、ノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する２種類（２つ）の吸着ノズル１４の配置と異なると判定した場合には、ノズル入れ替え動作を行う必要があると判断して、ステップ１０６に進み、ノズル入れ替え動作を実行して本プログラムを終了する。

　以上説明した本実施例によれば、生産開始前又はノズル交換動作を実行する前に、ノズルステーション１８の同時交換の対象となる吸着ノズル１４の配置が生産ジョブに従って同時交換する複数種類の吸着ノズル１４の配置と同じになるようにノズルステーション１８に配置されている吸着ノズル１４を入れ替えるノズル入れ替え動作を実行するようにしたので、作業者がノズルステーション１８に配置した複数種類の吸着ノズル１４がどの様な位置に配置されていたとしても、ノズル入れ替え動作によって複数種類の吸着ノズル１４を同時交換することが可能となり、個別交換への切り替えによる生産時間の遅延の問題を解決できる。しかも、作業者がノズルステーション１８に複数種類の吸着ノズル１４を配置する作業を行う際に、ノズルステーション１８に配置する吸着ノズル１４の数と種類だけを間違えないように注意して作業すれば、複数種類の吸着ノズル１４を配置する位置はどの様な位置であっても良いため、複数種類の吸着ノズル１４を配置する作業を能率良く行うことができて、作業時間を短縮できる利点もある。

　尚、本実施例では、２つのノズル保持部１７に保持されている２種類の吸着ノズル１４を同時交換する場合を例示して説明したが、３つ以上のノズル保持部を備えた部品実装機においては、３つ以上のノズル保持部又はそのうちの２つのノズル保持部に保持されている複数種類の吸着ノズルを同時交換する場合についても、同様に本発明を適用して実施できる。

　また、本実施例では、ノズルステーション１８の各ノズル収容スペース２１に収容されている各吸着ノズル１４をマーク撮像用カメラ２０で撮像して、ノズルステーション１８のノズル配置情報を取得するようにしたが、ノズルステーション１８に、各ノズル収容スペース２１に収容されている各吸着ノズル１４のノズルＩＤ記録部４１からノズルＩＤを読み取るノズルＩＤ読取装置を設け、このノズルＩＤ読取装置で読み取ったノズルＩＤをノズルステーション１８のノズル配置情報として部品実装機１０の制御装置３５に送信するようにして良い。この場合は、各吸着ノズル１４のノズルＩＤ記録部４１として、ノズルＩＤを記憶した電子タグ（ＲＦタグ、ＩＣタグ、電波タグ、無線タグとも呼ばれる）を設け、ノズルステーション１８の各ノズル収容スペース２１に、電子タグからノズルＩＤを読み取るリーダをノズルＩＤ読取装置として設けるようにすれば良い。

　その他、本発明は、上記実施例に限定されず、例えば、ノズルステーション１８の吸着ノズル１４の配置を変更したり、実装ヘッド１５の構成を変更しても良く、また、回転しない実装ヘッドに限定されず、回転する実装ヘッド（ロータリヘッド）に２つ以上のノズル保持部を設けた構成としても良く、また、複数の実装ヘッドを備えた構成としても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることは勿論である。

　１０…部品実装機、１１…回路基板、１２…コンベア、１３…部品供給装置、１４…吸着ノズル、１５…実装ヘッド、１７…ノズル保持部、１８…ノズルステーション、１９…部品撮像用カメラ、２０…マーク撮像用カメラ、２１…ノズル収容スペース、２２…ＸＹ軸駆動装置、２３…Ｘ軸スライド、２５…Ｘ軸、２７…Ｚ軸駆動装置、２８…Ｑ軸駆動装置、３５…制御装置、３８…記憶装置、４１…ノズルＩＤ記録部

Claims

　複数種類の吸着ノズルを交換可能に保持する複数のノズル保持部と、
　前記複数のノズル保持部を個別に上下動可能で且つ２つ以上のノズル保持部を同時に上下動可能に構成されたＺ軸駆動装置と、
　前記複数のノズル保持部に保持された複数種類の吸着ノズルと交換するための複数種類の吸着ノズルを配置したノズルステーションと、
　部品吸着動作を行う部品吸着エリアと部品実装動作を行う部品実装エリアと前記吸着ノズルの交換動作（以下「ノズル交換動作」という）を行うノズル交換エリアとの間を前記複数のノズル保持部をＸＹ方向に移動させるＸＹ軸駆動装置と、
　前記ＸＹ軸駆動装置及び前記Ｚ軸駆動装置の動作を制御して部品吸着動作、部品実装動作及びノズル交換動作を実行する制御装置と
　を備えた部品実装機において、
　前記ノズルステーションは、配置した吸着ノズルの間隔が前記Ｚ軸駆動装置により同時に上下動する２つ以上のノズル保持部の間隔と同一に設定されて、２種類以上の吸着ノズルを同時交換できるように構成され、
　前記制御装置は、生産開始前又はノズル交換動作を実行する前に前記ノズルステーションに配置された複数種類の吸着ノズルの配置の情報を取得し、前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と同じであるか否かを判定し、前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と異なる場合には前記ＸＹ軸駆動装置及び前記Ｚ軸駆動装置の動作を制御して前記複数のノズル保持部を前記ノズル交換エリアに移動させて前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する２種類以上の吸着ノズルの配置と同じになるように前記ノズルステーションに配置されている吸着ノズルを入れ替えるノズル入れ替え動作を実行しておき、ノズル交換動作を実行する際に、前記Ｚ軸駆動装置により前記２つ以上のノズル保持部を同時に下降／上昇させて前記２種類以上の吸着ノズルを同時交換する、部品実装機。
　前記ノズルステーションに配置された複数種類の吸着ノズルを撮像するカメラを備え、
　前記制御装置は、前記カメラで撮像した画像を処理することで前記ノズルステーションの複数種類の吸着ノズルの配置の情報を取得する、請求項１に記載の部品実装機。
　前記制御装置は、前記生産ジョブに従って同じ種類の２つ以上の吸着ノズルを同時交換する場合には、前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が生産ジョブに従って同時交換する同じ種類の２つ以上の吸着ノズルの配置と同じであるか否かを判定し、前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する同じ種類の２つ以上の吸着ノズルの配置と異なる場合には前記ＸＹ軸駆動装置及び前記Ｚ軸駆動装置の動作を制御して前記複数のノズル保持部を前記ノズル交換エリアに移動させて前記ノズルステーションの同時交換の対象となる吸着ノズルの配置が前記生産ジョブに従って同時交換する同じ種類の２つ以上の吸着ノズルの配置と同じになるように前記ノズルステーションに配置されている吸着ノズルを入れ替えるノズル入れ替え動作を実行しておき、ノズル交換動作を実行する際に、前記Ｚ軸駆動装置により前記２つ以上のノズル保持部を同時に下降／上昇させて前記同じ種類の２つ以上の吸着ノズルを同時交換する、請求項１又は２に記載の部品実装機。
　前記制御装置は、生産開始前に前記生産ジョブの実行に必要となる全ての前記ノズル入れ替え動作を実行した後、生産を開始する、請求項１乃至３のいずれかに記載の部品実装機。
　前記制御装置は、生産の途中で前記ノズルステーションが取り替えられたときに、当該ノズルステーションに配置された複数種類の吸着ノズルの配置の情報を取得して、前記ノズル入れ替え動作を実行する、請求項１乃至４のいずれかに記載の部品実装機。
　前記ノズルステーションは、吸着ノズルを収容可能な複数のノズル収容スペースのうち、同時交換可能な吸着ノズルの数と同数又はそれ以上の数のノズル収容スペースを空けた状態で部品実装機内にセットされ、
　前記制御装置は、前記ノズル入れ替え動作や前記ノズル交換動作を行う際に、前記ノズル保持部に保持している吸着ノズルを空いているノズル収容スペースに収容する、請求項１乃至５のいずれかに記載の部品実装機。