WO2021117311A1 - 電解用電極 - Google Patents
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Abstract
耐久性の向上を図ることが可能な電解用電極を提供する。電解用電極(1)は、導電性基板(2)と、触媒層(4)と、酸化タンタル層(5)と、を備える。導電性基板(2)は、少なくともチタンを含む。触媒層(4)は、導電性基板(2)上に設けられている。触媒層(4)は、白金と酸化イリジウムとを含む。酸化タンタル層(5)は、触媒層(4)上に設けられている。電解用電極(1)では、触媒層(4)の一部が露出している。
Description
本開示は、電解用電極に関し、より詳細には、酸化イリジウムと白金とを含む電解用電極に関する。
従来、水道水に食塩を加えた希薄食塩水を電解して塩素を発生させ、この塩素と水との反応により次亜塩素酸を生成する技術が知られている(特許文献1)。
特許文献1には、電解用電極として、チタン又はチタン合金よりなる電極基体と、該電極基体上に設けられた酸化チタン層と、該酸化チタン層上に設けられた、金属換算で、酸化イリジウム3~30モル%と酸化タンタル70~97モル%の複合体からなる中間酸化物層と、該中間酸化物層上に設けられた、金属換算で、酸化ロジウム2~35モル%、酸化イリジウム30~80モル%、酸化タンタル6~35モル%及び白金12~62モル%の複合体と、からなる電解用電極が開示されている。
電解用電極では、耐久性の向上が望まれている。
本開示の目的は、耐久性の向上を図ることが可能な電解用電極を提供することにある。
本開示の一態様に係る電解用電極は、導電性基板と、触媒層と、酸化タンタル層と、を備える。前記導電性基板は、少なくともチタンを含む。前記触媒層は、前記導電性基板上に設けられている。前記触媒層は、白金と酸化イリジウムとを含む。前記酸化タンタル層は、前記触媒層上に設けられている。前記電解用電極では、前記触媒層の一部が露出している。
下記の実施形態等において説明する図1A、1B、2、3A~3D及び4は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態)
以下、実施形態に係る電解用電極1について、図1A~3Dに基づいて説明する。
以下、実施形態に係る電解用電極1について、図1A~3Dに基づいて説明する。
(1)概要
電解用電極1は、塩水を電解することで塩素を発生させるために使用される電極である。ここにおいて、塩水は、例えば、食塩水である。電解用電極1を、塩水を電解する用途で用いる場合、例えば、電源から直流電圧を印加する陽極と陰極とのうち陽極として電解用電極1を用いることにより、食塩水を電解して塩素を発生させ、この塩素と水との反応により次亜塩素酸水を生成することができる。
電解用電極1は、塩水を電解することで塩素を発生させるために使用される電極である。ここにおいて、塩水は、例えば、食塩水である。電解用電極1を、塩水を電解する用途で用いる場合、例えば、電源から直流電圧を印加する陽極と陰極とのうち陽極として電解用電極1を用いることにより、食塩水を電解して塩素を発生させ、この塩素と水との反応により次亜塩素酸水を生成することができる。
(2)電解用電極の各構成要素
電解用電極1は、図1Aに示すように、導電性基板2と、触媒層4と、酸化タンタル層5と、を備える。触媒層4は、導電性基板2上に設けられている。酸化タンタル層5は、触媒層4上に設けられている。電解用電極1は、導電性基板2と触媒層4との間に設けられている中間層3を更に備える。
電解用電極1は、図1Aに示すように、導電性基板2と、触媒層4と、酸化タンタル層5と、を備える。触媒層4は、導電性基板2上に設けられている。酸化タンタル層5は、触媒層4上に設けられている。電解用電極1は、導電性基板2と触媒層4との間に設けられている中間層3を更に備える。
以下、電解用電極1の各構成要素についてより詳細に説明する。
(2.1)導電性基板
導電性基板2は、第1主面21と、第1主面21とは反対側の第2主面22と、を有する。導電性基板2の平面視形状(導電性基板2を導電性基板2の厚さ方向から見たときの外周形状)は、長方形状である。導電性基板2の厚さは、例えば、100μm以上2mm以下であり、一例として、500μmである。導電性基板2の平面視でのサイズは、例えば、25mm×60mmである。
導電性基板2は、第1主面21と、第1主面21とは反対側の第2主面22と、を有する。導電性基板2の平面視形状(導電性基板2を導電性基板2の厚さ方向から見たときの外周形状)は、長方形状である。導電性基板2の厚さは、例えば、100μm以上2mm以下であり、一例として、500μmである。導電性基板2の平面視でのサイズは、例えば、25mm×60mmである。
導電性基板2は、少なくともチタンを含む。導電性基板2は、一例として、チタン基板である。導電性基板2の材料は、チタン又はチタンを主成分とする合金(以下、チタン合金という)である。チタン合金は、例えば、チタン-パラジウム合金、チタン-ニッケル-ルテニウム合金、チタン-タンタル合金、チタン-アルミニウム合金、チタン-アルミニウム-バナジウム合金等である。
導電性基板2の第1主面21は、中間層3の密着性を高める観点から、粗面であるのが好ましい。実施形態に係る電解用電極1では、導電性基板2の第1主面21は、中間層3を設ける前に粗面化されている。導電性基板2の第1主面21の表面粗さに関し、算術平均粗さRaは、例えば、0.7μmであり、最大高さRzは、7μmである。算術平均粗さRa及び最大高さRzについては、例えば、JIS B 0601-2001(ISO 4287-1997)で規定されている。算術平均粗さRa及び最大高さRzは、例えば、断面SEM像(Cross-sectional Scanning Electron Microscope Image)から測定した値である。
(2.2)中間層
中間層3は、導電性基板2上に設けられている。より詳細には、中間層3は、導電性基板2の第1主面21上に設けられている。電解用電極1は、導電性基板2と中間層3との界面を有する。中間層3は、塩水及び塩素に対する耐食性を有し導電性基板2よりも耐食性の高い材料で形成されているのが好ましい。また、電解用電極1全体の電気伝導性を高める観点からは、中間層3の材料は導電性を有し電気伝導性の高い材料であるのが好ましい。中間層3の材料は、例えば、遷移金属又は遷移金属を含む混合物であり、例えば、白金、タンタルと白金とイリジウムとの混合物、イリジウム、酸化イリジウム、ニッケルである。中間層3の材料は、一例として、白金である。中間層3の厚さは、例えば、0.2μm以上5μm以下であり、一例として、0.6μmである。
中間層3は、導電性基板2上に設けられている。より詳細には、中間層3は、導電性基板2の第1主面21上に設けられている。電解用電極1は、導電性基板2と中間層3との界面を有する。中間層3は、塩水及び塩素に対する耐食性を有し導電性基板2よりも耐食性の高い材料で形成されているのが好ましい。また、電解用電極1全体の電気伝導性を高める観点からは、中間層3の材料は導電性を有し電気伝導性の高い材料であるのが好ましい。中間層3の材料は、例えば、遷移金属又は遷移金属を含む混合物であり、例えば、白金、タンタルと白金とイリジウムとの混合物、イリジウム、酸化イリジウム、ニッケルである。中間層3の材料は、一例として、白金である。中間層3の厚さは、例えば、0.2μm以上5μm以下であり、一例として、0.6μmである。
(2.3)触媒層
触媒層4は、中間層3上に設けられている。電解用電極1は、触媒層4と中間層3との界面を有する。つまり、触媒層4は、中間層3を介して導電性基板2上に設けられている。
触媒層4は、中間層3上に設けられている。電解用電極1は、触媒層4と中間層3との界面を有する。つまり、触媒層4は、中間層3を介して導電性基板2上に設けられている。
触媒層4は、白金と酸化イリジウムとを含む。触媒層4は、図1Bに示すように、複数の複合粒子41と、複数の気孔42と、を含む多孔質層である。複数の複合粒子41の各々は、図2に示すように、白金粒子411と、酸化イリジウム粒子412と、を含む。複数の複合粒子41の各々では、例えば、1つの白金粒子411に対して複数の酸化イリジウム粒子412が結合されている。触媒層4では、白金により酸化イリジウムが分散されている。酸化イリジウムは、塩素を発生させるための触媒として機能する。触媒層4において、白金と酸化イリジウムとのモル比は、例えば、8:5であるが、これに限らない。電解用電極1の使用による経時変化に伴うイリジウムの凝集を抑制する観点から、酸化イリジウムのモル量は、白金のモル量以下であるのが好ましい。触媒層4は、白金と酸化イリジウムとの他に、イリジウムを含んでいてもよい。ここにおいて、複合粒子41では、白金粒子411に対して、酸化イリジウム粒子412の他にイリジウム粒子が結合されていてもよい。また、触媒層4では、白金粒子411同士が結合されていてもよい。触媒層4における結合状態は、特に限定されない。
触媒層4は、導電性基板2側とは反対側の主面40から凹んだ複数の凹部45を有する。電解用電極1では、複数の凹部45によって触媒層4の一部が露出している。複数の凹部45の各々は、例えば、触媒層4に形成されているクラックである。より詳細には複数の凹部45の各々は、触媒層4の厚さ方向からの平面視で線状のクラックである。複数のクラック(凹部45)の形状は、互いに異なる。また、クラックは、触媒層4の厚さ方向に沿って形成されていてもよいし、触媒層4の厚さ方向の途中で曲がっていてもよい。
複数の凹部45の各々の深さは、例えば、0.1μm以上である。複数の凹部45の各々の深さは、中間層3に達する深さであってもよいし、中間層3に達しない深さであってもよい。実施形態に係る電解用電極1では、複数の凹部45が中間層3を貫通するようには形成されておらず、導電性基板2の第1主面21の全面が中間層3により覆われている。導電性基板2の厚さ方向からの平面視で、複数の凹部45の各々の幅は、0.1μm以上10μm以下であり、0.3μm以上3μm以下であるのが、より好ましい。導電性基板2の厚さ方向からの平面視での凹部45の幅は、触媒層4の主面40での短手方向(長さ方向に直交する方向)における開口幅である。導電性基板2の厚さ方向からの平面視で、複数の凹部45の各々の長さは、導電性基板2の各辺の長さよりも短い。
触媒層4の厚さは、例えば、0.1μm~10μmである。
また、導電性基板2の厚さ方向からの平面視で、触媒層4の主面40の面積をS1とし、触媒層4の主面40における複数の凹部45の各々の開口面積の合計面積をS2とした場合、S1+S2に対するS2の割合は、例えば、5%以上50%以下である。S1+S2に対するS2の割合は、塩素発生効率の向上を図る観点から5%以上であるのが好ましい。また、S1+S2に対するS2の割合は、触媒層4の剥離等を抑制する観点から50%以下であるのが好ましく、20%以下であるのが、より好ましい。つまり、S1+S2に対するS2の割合は、5%以上20%以下であるのが、より好ましい。
(2.4)酸化タンタル層
酸化タンタル層5は、触媒層4の酸化イリジウムの溶出を抑制する機能を有する。
酸化タンタル層5は、触媒層4の酸化イリジウムの溶出を抑制する機能を有する。
酸化タンタル層5は、図1Bに示すように、触媒層4における主面40上に設けられている第1部分51と、触媒層4における複数の凹部45のうち少なくとも1つの凹部45の内面451上に設けられている第2部分52と、を含む。酸化タンタル層5は、触媒層4における複数の凹部45の各々の内面451上に第2部分52を有しているのが好ましい。
酸化タンタル層5内のタンタル、酸化イリジウムにおけるイリジウムのモル量は、イリジウムのモル量と白金のモル量との合計モル量に対して60%以下であるのが好ましい。
(2.5)酸化タンタル
電解用電極1は、複数の気孔42のうち少なくとも1つの気孔42に設けられ触媒層4に接している酸化タンタル43を更に含む。酸化タンタル43は、例えば、酸化タンタル層5の形成時に形成される。酸化タンタル43は、触媒層4の複合粒子41に接している。
電解用電極1は、複数の気孔42のうち少なくとも1つの気孔42に設けられ触媒層4に接している酸化タンタル43を更に含む。酸化タンタル43は、例えば、酸化タンタル層5の形成時に形成される。酸化タンタル43は、触媒層4の複合粒子41に接している。
(3)電解用電極の製造方法
電解用電極1の製造方法の一例について、図3A~3Dに基づいて説明する。
電解用電極1の製造方法の一例について、図3A~3Dに基づいて説明する。
電解用電極1の製造方法では、まず、導電性基板2を準備し、その後、粗面化工程、中間層形成工程、触媒層形成工程、及び酸化タンタル層形成工程を順次行う。
粗面化工程では、例えば、導電性基板2をシュウ酸水溶液に浸漬することにより、導電性基板2の第1主面21を粗面化する(図3A参照)。粗面化工程は、必須の工程ではない。粗面化工程の後の導電性基板2の第1主面21の表面粗さに関し、算術平均粗さRaは、例えば、0.7μmであり、最大高さRzは、7μmである。算術平均粗さRa及び最大高さRzは、例えば、表面粗さ計のZygoで測定した値である。
中間層形成工程では、導電性基板2の第1主面21上に中間層3を形成する(図3B参照)。中間層3は、例えば、白金層である。中間層形成工程では、中間層3の元になる溶液を塗布してから、熱処理を行い、その後、焼成を行うことにより、中間層3を形成する。溶液は、溶媒に白金化合物を溶解させた溶液である。溶媒は、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルと塩酸とエタノールとを混合した液体である。白金化合物は、例えば、塩化白金酸であるが、これに限らず、例えば、塩化白金等であってもよい。中間層3の形成方法は、上述の例に限らず、例えば、蒸着法、スパッタ法、CVD法、めっき法等であってもよい。
触媒層形成工程では、中間層3上に触媒層4(図3C参照)を形成する。触媒層形成工程は、第1ステップと、第2ステップと、を有する。
触媒層形成工程の第1ステップでは、少なくとも1回の塗布工程と少なくとも1回の乾燥工程とを行うことにより、導電性基板2上の中間層3上に触媒層4の元になる触媒材料層を形成する。塗布工程及び乾燥工程の回数は、例えば、触媒層4の所定厚さに応じて決められる。塗布工程及び乾燥工程の回数については、触媒層4の所定厚さが厚いほど、塗布工程及び乾燥工程の回数を増やせばよい。例えば、触媒形成工程では、第1規定回数(例えば、8回)の塗布工程と上記第1規定回数の乾燥工程とを1回ずつ交互に繰り返すことにより、導電性基板2上の中間層3上に触媒層4の元になる触媒材料層を形成する。
触媒層形成工程の第1ステップでは、導電性基板2上の中間層3上に直接的又は間接的に触媒層4の元になる白金化合物とイリジウム化合物とを含む溶液(以下、第1溶液という)を塗布してから(塗布工程を行ってから)、第1条件で加熱乾燥させる熱処理(乾燥工程)を行うという処理を少なくとも1回(例えば、8回)行うことにより、触媒層4の元になる触媒材料層を形成する。第1溶液は、溶媒(以下、第1溶媒という)に白金化合物とイリジウム化合物とを溶解させた溶液である。第1溶媒は、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルと塩酸とエタノールとを混合した液体である。白金化合物は、例えば、塩化白金酸であるが、これに限らず、例えば、塩化白金等であってもよい。塩化白金酸は、例えば、ヘキサクロロ白金(IV)酸n水和物である。イリジウム化合物は、例えば、塩化イリジウム酸であるが、これに限らず、例えば、塩化イリジウム、硝酸イリジウムであってもよい。塩化イリジウム酸は、例えば、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸n水和物である。第1溶液の金属濃度(白金とイリジウムとの合計濃度)は、例えば、50mg/mLである。また、第1溶液の塗布量は、例えば、2μL/cm2である。第1条件は、熱処理温度と、熱処理時間と、を含む。第1条件における熱処理温度は、例えば、100℃~400℃であり、一例として220℃である。また、第1条件における熱処理時間は、例えば、5分~15分であり、一例として10分である。
触媒層形成工程の第2ステップでは、触媒材料層を所定の焼成条件で焼成する熱処理を行うことにより、触媒層4及び複数のクラック(凹部45)を形成する(図3C参照)。焼成条件は、焼成温度と、焼成時間と、を含む。焼成温度は、例えば、500℃~700℃であり、一例として、560℃である。焼成時間は、例えば、5分~20分であり、一例として10分である。
酸化タンタル層形成工程では、触媒層4上に酸化タンタル層5(図3D参照)を形成する。酸化タンタル層形成工程は、第1ステップと、第2ステップと、を有する。
酸化タンタル層工程の第1ステップでは、少なくとも1回の塗布工程と少なくとも1回の乾燥工程とを行うことにより、触媒層4上に酸化タンタル層5の元になる材料層を形成する。塗布工程及び乾燥工程の回数は、例えば、酸化タンタル層5の所定厚さに応じて決められる。塗布工程及び乾燥工程の回数については、酸化タンタル層5の所定厚さが厚いほど、塗布工程及び乾燥工程の回数を増やせばよい。例えば、酸化タンタル層形成工程では、第2規定回数(例えば、1回)の塗布工程と上記第2規定回数の乾燥工程とを行うことにより、触媒層4上に酸化タンタル層5の元になる材料層を形成する。
酸化タンタル層形成工程の第1ステップでは、触媒層4上に酸化タンタル層5の元になるタンタル化合物を含む溶液(以下、第2溶液という)を塗布してから(つまり、塗布工程を行ってから)、第2条件で加熱乾燥させる熱処理(乾燥工程)を行うという処理を少なくとも1回(例えば、1回)行うことにより、酸化タンタル層5の元になる材料層を形成する。第2溶液は、溶媒(以下、第2溶媒という)にタンタル化合物を溶解させた溶液である。第2溶媒は、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルと塩酸とエタノールとを混合した液体である。タンタル化合物は、例えば、塩化タンタルであるが、これに限らず、例えば、タンタルエトキシド等であってもよい。第2溶液の金属濃度(タンタル濃度)は、例えば、50mg/Lである。また、第2溶液の塗布量は、例えば、1μL/cm2である。第2条件は、熱処理温度と、熱処理時間と、を含む。第2条件における熱処理温度は、例えば、100℃~400℃であり、一例として220℃である。また、第2条件における熱処理時間は、例えば、5分~15分であり、一例として10分である。
酸化タンタル層形成工程の第2ステップでは、材料層を所定の焼成条件で焼成する熱処理を行うことにより、酸化タンタル層5を形成する(図3D参照)。焼成条件は、焼成温度と、焼成時間と、を含む。焼成温度は、例えば、500℃~700℃であり、一例として、560℃である。焼成時間は、例えば、5分~20分であり、一例として10分である。
上述の電解用電極1の製造方法では、触媒層4における気孔42内の酸化タンタル43は、酸化タンタル層形成工程において形成される。
(4)実施例及び比較例
図5は、実施形態の一実施例に係る電解用電極1、比較例1に係る電解用電極及び比較例2に係る電解用電極1r(図4参照)について耐久性試験を行った結果を示すグラフである。
図5は、実施形態の一実施例に係る電解用電極1、比較例1に係る電解用電極及び比較例2に係る電解用電極1r(図4参照)について耐久性試験を行った結果を示すグラフである。
比較例1に係る電解用電極は、一実施例に係る電解用電極1の酸化タンタル層を備えていない点で一実施例に係る電解用電極1と相違する。比較例2に係る電解用電極1rは、実施形態に係る電解用電極1の触媒層4及び酸化タンタル層5の代わりに、15層の酸化タンタル層6と15層の触媒層7とが1層ずつ交互に積層されている。図4では、酸化タンタル層6及び触媒層7の各々について3層のみ図示してある。比較例2に係る電解用電極1rでは、15層の触媒層7でのトータルの触媒量を一実施例に係る電解用電極1の触媒量と同じにしてある。触媒層7は、白金と酸化イリジウムとを含む。比較例2に係る電解用電極1rでは、15層の酸化タンタル層6と15層の触媒層7とを含む複合層に複数のクラックが形成されている。
耐久性試験は、加速試験である。耐久性試験は、同じ条件で作成した2つの電解用電極1(又は2つの電解用電極又は2つの電解用電極1r)を一対の電極として、耐久性試験設備の電解槽中の塩水に一対の電極を浸漬させて行った。耐久性試験では、一対の電極間に所定時間(3分)の通電を行うごとに極性反転を行った。ここにおいて、極性反転とは、一対の電極における陽極と陰極との組み合わせを逆にすることを意味する。言い換えれば、極性反転とは、陽極として使用していた電極、陰極として使用していた電極のそれぞれを、陰極、陽極とするように一対の電極のうち高電位側とする電極を変更することを意味する。耐久性試験設備の電解槽は、塩水の給水口と排水口とを有する。耐久性試験では、電解槽内の塩水の導電率が1650±165μS/cmになるように塩水を足している。また、耐久性試験では、耐久性試験設備の電解槽に水道水を流量2L/minで常に供給しながら排水している。耐久性試験設備の電解槽に供給する塩水は、水道水に食塩(塩化ナトリウム)を溶解させて生成した食塩水である。耐久性試験での通電電流の電流値は、400mAである。次亜塩素酸水濃度を測定するにあたっては、次亜塩素酸水濃度を測定するときに、電極を耐久性試験設備の電解槽から取り出し、次亜塩素酸水濃度を測定した。次亜塩素水濃度測定用の電解槽中の塩水としては、800mLの純水に4.5gの食塩(塩化ナトリウム)を溶解させて生成した塩水を用いた。次亜塩素水濃度測定での通電電流の電流値は、400mAである。また、初期エージングでは、一対の電極間に所定時間(3分)の通電を行うごとに極性反転を行って、一対の電極に、合計12分の通電を行った。初期エージングの後、初期エージングと同じ条件で12分間の電解を行い、3分毎に電解水の一部を取り出し、次亜塩素水濃度の測定を行った。次亜塩素水濃度については、DPD法に準じたポケット残留塩素計(HACH、Pocket Colorimeter II 58700-00)を用いて遊離塩素濃度(HOCl、OCl-)を測定した。ここにおいて、極性反転とは、一対の電極における陽極と陰極との組み合わせを逆にすることを意味する。言い換えれば、極性反転とは、陽極として使用していた電極、陰極として使用していた電極のそれぞれを、陰極、陽極とするように一対の電極のうち高電位側とする電極を変更することを意味する。
図5の横軸は、耐久性試験時間(経過時間)である。図5の縦軸は、その時点で単位時間(3分)の通電を行った後に測定した次亜塩素酸水濃度である。ここにおいて、陽極付近で発生した塩素は次亜塩素酸の生成に寄与するので、次亜塩素酸水濃度は、単位時間当たりに発生した塩素の量によって略決まる。
図5から、一実施例に係る電解用電極1では、比較例1に係る電解用電極及び比較例2に係る電解用電極1rと比べて、次亜塩素酸水濃度が高く、かつ、次亜塩素酸水濃度が所定値(例えば、5mg/L)以下になるまでの時間が長くなっている(耐久性が向上している)ことが分かる。なお、耐久性は、触媒層4の消費による溶出、触媒層4の剥離等によって決まる。比較例2に係る電解用電極1rでは、酸化タンタル層6と触媒層7とが交互に積層されているので、通電パス及びガスのパスが狭く、単位時間当たりに発生する塩素の量が少なく、使用されない活性点も多くなるため、寿命が短くなっていると推考される。比較例1に係る電解用電極では、比較例2に係る電解用電極1rよりも塩素が発生しやすくなるが、触媒が脱離しやすく一実施例に係る電解用電極1よりも寿命が短くなっていると推考される。言い換えれば、図5から、一実施例に係る電解用電極1は、比較例1に係る電解用電極及び比較例2に係る電解用電極1rよりも塩素の発生量を多くでき、かつ、長寿命になっていることが分かる。
(5)効果
実施形態に係る電解用電極1では、白金と酸化イリジウムとを含む触媒層4上に設けられた酸化タンタル層5を備え、かつ、触媒層4の一部が露出しているので、耐久性を向上させることが可能となる。ここにおいて、実施形態に係る電解用電極1は、触媒層4を塩素の発生に寄与させることができ、かつ、触媒層4の主面40全体が塩水に接する場合と比べて、耐久性を向上させることが可能となる。実施形態に係る電解用電極1では、酸化タンタル層5及び酸化タンタル43を備えることにより、使用時の触媒層4での白金イリジウムの過剰な消費(溶出)を抑制することが可能となり触媒層4の急激な構造変化の発生を抑制でき、また、触媒層4の部分的な脱離及び触媒層4の剥離を抑制することが可能となる。また、実施形態に係る電解用電極1では、イリジウムの凝集を抑制することが可能となる。
実施形態に係る電解用電極1では、白金と酸化イリジウムとを含む触媒層4上に設けられた酸化タンタル層5を備え、かつ、触媒層4の一部が露出しているので、耐久性を向上させることが可能となる。ここにおいて、実施形態に係る電解用電極1は、触媒層4を塩素の発生に寄与させることができ、かつ、触媒層4の主面40全体が塩水に接する場合と比べて、耐久性を向上させることが可能となる。実施形態に係る電解用電極1では、酸化タンタル層5及び酸化タンタル43を備えることにより、使用時の触媒層4での白金イリジウムの過剰な消費(溶出)を抑制することが可能となり触媒層4の急激な構造変化の発生を抑制でき、また、触媒層4の部分的な脱離及び触媒層4の剥離を抑制することが可能となる。また、実施形態に係る電解用電極1では、イリジウムの凝集を抑制することが可能となる。
また、実施形態に係る電解用電極1では、触媒層4の複数の気孔42内に設けられ触媒層4に接している酸化タンタル43を備えることにより、触媒層4の機械的な強度を高めることが可能となるとともに、酸化イリジウムの過剰な消費、酸化イリジウムの凝集等を抑制することが可能となる。
実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
例えば、導電性基板2の平面視形状は、長方形状に限らず、例えば、正方形状であってもよい。
また、触媒層4は、多孔質層である場合に限らず、非多孔質層であってもよい。
また、複数の凹部45の形状は、互いに同じでもよい。この場合、例えば、電解用電極1の製造方法では、複数の凹部45を、エッチング技術、レーザ加工技術等を利用して形成してもよい。これらの技術を利用すれば、複数の凹部45のレイアウト、大きさの設計の自由度が高くなるとともに、複数の凹部45の形成位置の再現性が高くなるという利点がある。
また、電解用電極1では、触媒層4に複数の凹部45が設けられていなくてもよく、この場合、例えば、酸化タンタル層5が触媒層4の主面40の一部を露出させる複数の穴(例えば、ピンホール又はクラック)を有していればよい。
また、電解用電極1では、触媒層4に複数の凹部45が設けられている場合であっても、酸化タンタル層5に触媒層4の一部を露出させる複数のクラックが形成されていてもよい。上述の電解用電極1の製造方法では、酸化タンタル層5の厚さが50nm以上の場合、酸化タンタル層形成工程の第2ステップにおいて酸化タンタル層5に触媒層4の一部を露出させるクラックが形成されることがある。また、上述の電解用電極1の製造方法では、酸化タンタル層形成工程の第2ステップにおいて酸化タンタル層にクラックが形成されるとともに、酸化タンタル層のクラックとつながるクラックが触媒層4に形成されることもある。酸化タンタル層5の複数の穴は、エッチング技術、レーザ加工技術等を利用して形成してもよい。
電解用電極1は、導電性基板2と中間層3との間に介在する酸化チタン層を備えていてもよい。
酸化タンタル層5は、酸化タンタル以外にタンタルを含んでいてもよい。言い換えれば、酸化タンタル層5は、酸化タンタルとタンタルとが混在する層であってもよい。
また、電解用電極1は、導電性基板2の第2主面22上に、第1主面21側の中間層3、触媒層4及び酸化タンタル層5を含む構造体と同様の構造体を更に備えていてもよい。
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、本明細書には以下の態様が開示されている。
以上説明した実施形態等から、本明細書には以下の態様が開示されている。
第1の態様に係る電解用電極(1)は、導電性基板(2)と、触媒層(4)と、酸化タンタル層(5)と、を備える。導電性基板(2)は、少なくともチタンを含む。触媒層(4)は、導電性基板(2)上に設けられている。触媒層(4)は、白金と酸化イリジウムとを含む。酸化タンタル層(5)は、触媒層(4)上に設けられている。電解用電極(1)では、触媒層(4)の一部が露出している。
第1の態様に係る電解用電極(1)では、耐久性の向上を図ることが可能となる。
第2の態様に係る電解用電極(1)では、第1の態様において、触媒層(4)は、各々が白金(白金粒子411)と酸化イリジウム(酸化イリジウム粒子412)とを含む複数の複合粒子(41)と、複数の気孔(42)と、を含む多孔質層である。電解用電極(1)は、複数の気孔(42)のうち少なくとも1つの気孔(42)に設けられ触媒層(4)に接している酸化タンタル(43)を更に含む。
第2の態様に係る電解用電極(1)では、耐久性の向上を図りながら、塩素発生効率を向上させることが可能となる。
第3の態様に係る電解用電極(1)では、第1又は2の態様において、触媒層(4)は、導電性基板(2)側とは反対側の主面(40)から凹んだ複数の凹部(45)を有する。酸化タンタル層(5)は、触媒層(4)における主面(40)上に設けられている第1部分(51)と、触媒層(4)における複数の凹部(45)のうち少なくとも1つの凹部(45)の内面(451)上に設けられている第2部分(52)と、を含む。
第3の態様に係る電解用電極(1)では、耐久性の向上を図りながら、塩素発生効率を向上させることが可能となる。
第4の態様に係る電解用電極(1)では、第3の態様において、触媒層(4)は、複数の凹部(45)によって触媒層(4)の一部が露出している。
第4の態様に係る電解用電極(1)では、触媒層(4)において、凹部(45)により露出している凹部(45)の内面(451)から塩水が触媒層(4)の面内方向に浸入しやすくなる。これにより、第4の態様に係る電解用電極(1)では、触媒層(4)が塩素発生に寄与しやすくなり、耐久性を向上させることが可能となると推考される。
第5の態様に係る電解用電極(1)は、第1~4の態様のいずれか一つにおいて、中間層(3)を更に備える。中間層(3)は、導電性基板(2)と触媒層(4)との間に設けられている。中間層(3)は、白金を含む。
第5の態様に係る電解用電極(1)では、複数の触媒層(4)の剥離を抑制でき、耐久性を向上させることが可能となる。
第6の態様に係る電解用電極(1)では、第5の態様において、導電性基板(2)における触媒層(4)側の主面(第1主面21)は、粗面である。
第6の態様に係る電解用電極(1)では、導電性基板(2)と中間層(3)との密着性を向上させることが可能となり、触媒層(4)が導電性基板(2)側から剥離するのを抑制することが可能となり、耐久性を向上させることが可能となる。
1 電解用電極
2 導電性基板
21 第1主面
3 中間層
4 触媒層
40 主面
41 複合粒子
411 白金粒子
412 酸化イリジウム粒子
42 気孔
43 酸化タンタル
45 凹部
451 内面
5 酸化タンタル層
51 第1部分
52 第2部分
2 導電性基板
21 第1主面
3 中間層
4 触媒層
40 主面
41 複合粒子
411 白金粒子
412 酸化イリジウム粒子
42 気孔
43 酸化タンタル
45 凹部
451 内面
5 酸化タンタル層
51 第1部分
52 第2部分
Claims (6)
- 少なくともチタンを含む導電性基板と、
前記導電性基板上に設けられており、白金と酸化イリジウムとを含む触媒層と、
前記触媒層上に設けられている酸化タンタル層と、を備え、
前記触媒層の一部が露出している、
電解用電極。 - 前記触媒層は、各々が白金と酸化イリジウムとを含む複数の複合粒子と、複数の気孔と、を含む多孔質層であり、
前記複数の気孔のうち少なくとも1つの気孔内に設けられ前記触媒層に接している酸化タンタルを更に含む、
請求項1に記載の電解用電極。 - 前記触媒層は、前記導電性基板側とは反対側の主面から凹んだ複数の凹部を有し、
前記酸化タンタル層は、前記触媒層における前記主面上に設けられている第1部分と、前記触媒層における前記複数の凹部のうち少なくとも1つの凹部の内面上に設けられている第2部分と、を含む、
請求項1又は2に記載の電解用電極。 - 前記触媒層では、前記複数の凹部によって前記触媒層の前記一部が露出している、
請求項3に記載の電解用電極。 - 前記導電性基板と前記触媒層との間に設けられており、白金を含む中間層を更に備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の電解用電極。 - 前記導電性基板における前記触媒層側の主面は、粗面である、
請求項5に記載の電解用電極。
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